JP2000173574A - 非水電解液電池の製造方法 - Google Patents

非水電解液電池の製造方法

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JP2000173574A
JP2000173574A JP10345228A JP34522898A JP2000173574A JP 2000173574 A JP2000173574 A JP 2000173574A JP 10345228 A JP10345228 A JP 10345228A JP 34522898 A JP34522898 A JP 34522898A JP 2000173574 A JP2000173574 A JP 2000173574A
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battery
group
electrolyte battery
negative electrode
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JP10345228A
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Masataka Wakihara
將孝 脇原
Takahiro Tsukuda
貴裕 佃
Kazuchiyo Takaoka
和千代 高岡
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】高容量で優れたサイクル寿命と高い安全性を備
えた非水電解液電池の製造方法を提供する。 【解決手段】水酸基、シラノール基、カルボキシル基の
何れか1種以上の極性基を含有し、且つ含有する極性基
の少なくとも一部がリチウム化されてなるセパレーター
を具備した非水電解液電池を組み立てるに際し、水酸
基、シラノール基、カルボキシル基の何れか1種以上の
極性基を含有してなるセパレーターを、リチウム塩、リ
チウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に浸漬した
状態で超音波処理して含有する極性基の少なくとも一部
をリチウム化させる非水電解液電池の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高容量で優れたサ
イクル寿命と高い安全性を具えた非水電解液電池の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、リチウム二次電池などの非水電解
液電池に用いられるセパレーターとしては、ポリプロピ
レンやポリエチレンなどのポリオレフィンからなる多孔
質体が多く使用されている。例えば、非水電解液電池用
セパレーターとして、特開平6−325747号公報
に、極限粘度[η]が5dl/g以上の高分子量ポリエ
チレンからなる微多孔性膜が開示されている。リチウム
一次・二次電池などの電池セパレーターとして、特開平
6−163023号公報には、ポリエチレンとエチレン
−プロピレンラバーの混合物からなる微孔性多孔膜が開
示されている。
【0003】ポリエチレンの多孔質体をリチウム二次電
池セパレーターとして用いる場合は120℃付近で、ま
たポリプロピレンの多孔質体を用いる場合は140℃付
近でシャットダウンが起こり、電池の発熱が止まり、温
度上昇が抑えられるように設計されているが、シャット
ダウン機能でおさまらない多大な発熱状態となった場合
は、セパレーターの収縮、溶融が進行してセパレーター
のZ方向の著しい収縮や完全溶融を生じ、電極間の接触
が起こり、再び短絡電流が流れて発熱状態となり、発火
に至るという問題を有している。
【0004】例えば、特開平5−151949号公報に
は、ポリオレフィン系の微多孔性薄膜とポリオレフィン
系の不織布との積層体よりなり、積層体の薄膜および不
織布構成材の融点よりも低温度で加熱加圧処理されてい
る電池用多層式セパレーターが開示されているが、積層
体の素材がすべてポリオレフィン系であるため、耐熱性
が悪く、シャットダウン機能ではおさまらない温度上昇
が生じたときに内部短絡を防止することができない問題
があった。
【0005】セパレーターの耐熱性を上げる手段として
は、パルプ、ガラス、アルミナ、セラミックス、耐熱性
に優れる樹脂や繊維などを用いてシート化し、セパレー
ターとして用いる方法が有効である。しかし、これらの
素材にはリチウムイオンとの反応性が高い水酸基、シラ
ノール基、カルボキシル基などの極性基が含まれている
ために、容量とサイクル寿命が低する問題がある。特
に、負極活物質が充放電の際にリチウムイオンを吸蔵、
放出する炭素材料の場合には、電極に吸蔵、放出される
リチウムイオンが減少してしまい、容量とサイクル寿命
が著しく低下する問題がある。
【0006】例えば、特開平8−171893号公報に
は、天然パルプ20〜70重量%と微細合成繊維80〜
30重量%の配合範囲で混合抄紙したシートであり、か
つ前記微細合成繊維の繊維径が5μm以下であることを
特徴とするリチウム電池用セパレーターが開示されてい
る。特開平9−63560号公報には、セルロース繊維
またはセルロース繊維と合成高分子の複合体に、単離さ
れたセルロース・ミクロフィブリルが添加されてなるこ
とを特徴とするセパレーターが開示されている。特開平
7−220710号公報には、セルロース繊維を主成分
とする紙と微細孔を備えたポリエチレン微細多孔膜との
複合体からなることを特徴とする電池用セパレーターが
開示されている。また、特開平9−213296号公報
には、セルロース繊維及び保水度210%以上450%
以下に微細化した熱溶融しない合成繊維フィブリルを混
抄した抄紙シートからなる熱溶融しない微多孔層と、ポ
リオレフィン樹脂からなる熱溶融性の微多孔層とを重ね
た積層構造のシートであることを特徴とする電池セパレ
ーターが開示されている。特開昭59−180966号
公報には、ポリエチレンの合成パルプとポリプロピレン
−ポリエチレン複合繊維とガラス繊維とが混在された不
織布からなるセパレーターを用いた非水溶媒電池が開示
されている。
【0007】しかし、これら天然パルプやセルロース繊
維に含まれる水酸基、ガラス繊維に含まれるシラノール
基の影響により容量とサイクル寿命が著しく低下する問
題があった。
【0008】本発明者らは、高容量で優れたサイクル寿
命と高い安全性を備えた非水電解液電池を提供する目的
で、水酸基、シラノール基、カルボキシル基の何れか1
種以上を含有し、且つ含有する極性基の少なくとも一部
がリチウム化されてなるセパレーターを具備した非水電
解液電池およびその製造方法について特許出願している
が、セパレーターのリチウム化に時間がかかる問題があ
った。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
見られる上記問題点を解決するものである。即ち、本発
明の目的は、高容量で優れたサイクル寿命と高い安全性
を備えた非水電解液電池を効率良く製造する方法を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため鋭意検討した結果、本発明に至ったも
のである。
【0011】即ち本発明は、水酸基、シラノール基、カ
ルボキシル基の何れか1種以上の極性基を含有し、且つ
含有する極性基の少なくとも一部がリチウム化されてな
るセパレーターを具備した非水電解液電池を組み立てる
に際し、水酸基、シラノール基、カルボキシル基の何れ
か1種以上の極性基を含有してなるセパレーターをリチ
ウム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液
に浸漬した状態で超音波処理し、含有する極性基の少な
くとも一部をリチウム化させる非水電解液電池の製造方
法である。
【0012】本発明は、水酸基、シラノール基、カルボ
キシル基の何れか1種以上の極性基を含有し、且つ含有
する極性基の少なくとも一部がリチウム化されてなるセ
パレーターを具備した非水電解液電池を組み立てるに際
し、水酸基、シラノール基、カルボキシル基の何れか1
種以上の極性基を含有してなるセパレーターをリチウム
塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に浸
漬した状態で減圧処理し、含有する極性基の少なくとも
一部をリチウム化させる非水電解液電池の製造方法であ
る。
【0013】本発明は、水酸基、シラノール基、カルボ
キシル基の何れか1種以上の極性基を含有し、且つ含有
する極性基の少なくとも一部がリチウム化されてなるセ
パレーターを具備した非水電解液電池を組み立てるに際
し、水酸基、シラノール基、カルボキシル基の何れか1
種以上の極性基を含有してなるセパレーターをリチウム
塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に浸
漬した状態で超音波処理且つ減圧処理し、含有する極性
基の少なくとも一部をリチウム化させる非水電解液電池
の製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明における非水電解液
電池の製造方法について詳細に説明する。
【0015】本発明における負極、正極とは、集電体の
片面または両面に負極合剤、正極合剤を設けたものを指
す。
【0016】集電体としては、アルミニウム箔や銅箔な
どの金属箔が好ましく用いられるが、特に限定されるも
のではない。
【0017】本発明における負極合剤とは、負極活物質
と増粘剤、結着剤、導電剤などを混合したものを指し、
正極合剤とは、正極活物質と増粘剤、結着剤、導電剤な
どを混合したものを指すが、必ずしも増粘剤、結着剤、
導電剤を混合しなくても良い。
【0018】本発明に用いられる負極活物質としては、
リチウム金属、リチウム合金、リチウムを吸蔵、放出し
得る炭素材料、ポリアセチレン、ポリアセン、ポリピロ
ールなどが挙げられるが、これら記述物に限定されるも
のではない。
【0019】本発明に用いられる正極活物質としては、
リチウム複合酸化物、アルカリ金属を含む遷移金属化合
物や遷移金属カルコゲンなどの無機化合物、ポリアセチ
レン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、
ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセン、ポリチオフ
ェンなどの共役系高分子、ジスルフィド結合を有する架
橋高分子、塩化チオニルなどが挙げられるが、これら記
述物に限定されるものではない。
【0020】本発明に用いられる増粘剤や結着剤として
は、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ
ビニルピロリドン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ
ビニルメチルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリ
イミドなどが挙げられるが、これら記述物に限定される
ものでない。
【0021】本発明に用いられる増粘剤、結着剤の量と
しては、特に限定されるものではないが、負極合剤また
は正極合剤に対し、0.1〜30重量%であることが好
ましい。0.1重量%未満では、負極合剤スラリーや正
極合剤スラリーの塗布特性が不十分な場合があり、30
重量%を超えると容量が低下する傾向がある。
【0022】本発明における導電剤は、負極、正極の導
電性を向上させるために用いられる。具体的には、炭素
材料や金属粉末などが用いられ、特に限定されるもので
はないが、各種カーボンブラックが好ましく用いられ
る。
【0023】カーボンブラックとしては、ガスブラッ
ク、オイルブラック、アセチレンブラックなどが挙げら
れる。これらは、クレオソート油、石油系重質油、天然
ガス、ナフタレン、ピッチ油、アセチレンガスなどを原
料として、ファーネス法、コンタクト法、サーマル法に
よって製造される。
【0024】本発明における導電剤は、通常は一次粒子
径で0.001〜100μm、好ましくは0.005〜
20μmの微粒子が用いられる。一次粒子径が0.00
1μm未満では、安定製造が困難であり、100μmを
超えるものは添加効果が小さくなる傾向がある。
【0025】本発明に用いられる導電剤の添加量として
は、0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量
%である。添加量が0.1重量%未満では、導電性向上
の効果が小さく、20重量%を超えると電池容量が低下
する傾向がある。
【0026】本発明における負極は、負極合剤をN−メ
チルピロリドンなどの溶剤に分散させて負極合剤スラリ
ーとし、これを集電体の片面または両面に均一に塗布
し、乾燥してプレスし圧縮成形した後、所定のサイズに
カットすることにより負極を作製することができるが、
金属リチウムやリチウム合金を負極活物質として用いる
場合には、金属リチウムまたはリチウム合金を所定の形
状に打ち抜き、これを集電体の片面または両面に配する
ことによって負極を作製することができる。
【0027】本発明における正極は、正極合剤をN−メ
チルピロリドンなどの溶剤に分散させて正極合剤スラリ
ーとし、これを集電体の片面または両面に均一に塗布
し、乾燥してプレスし圧縮成形した後、所定のサイズに
カットすることにより作製することができる。
【0028】本発明に用いられるリチウム塩を溶解させ
た非水溶液としては、いわゆる非水電解液が挙げられ
る。
【0029】リチウム塩としては、特に限定されるもの
ではないが、LiCl、LiBr、LiPF6、LiC
lO4、LiBF4、LiCF3SO3、LiAsF6、L
iN(CF3SO22、LiC49SO3などが挙げら
れ、これらのうち1種類だけでも良いが、2種類以上混
合して用いても良い。
【0030】非水電解液に用いられる非水溶媒として
は、特に限定されるものではないが、プロピレンカーボ
ネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、エチ
ルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネー
ト(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、γ−
ブチロラクトン(GBL)、1,2−ジメトキシエタン
(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチ
ルテトラヒドロフラン(2MeTHF)、1,3−ジオ
キソラン(DOL)、プロピオン酸メチル(MP)など
の単独または2種類以上の混合溶媒が用いられる。
【0031】本発明に用いられるリチウム化剤を溶解さ
せた非水溶液としては、リチウム化剤を溶解させたヘキ
サンなどが挙げられる。
【0032】本発明に用いられるリチウム化剤として
は、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t
ert−ブチルリチウム、フェニルリチウムなどが挙げ
られ、これらのうち1種類だけでも良いが、2種以上組
み合わせて用いても良い。
【0033】本発明におけるリチウム化とは、リチウム
イオンとの反応性が高い水酸基、シラノール基、カルボ
キシル基などの極性基にリチウムイオンを結合させるこ
とをいう。予め、セパレーターに含まれるこれらの極性
基をリチウム化しておけば、電解液中のリチウムイオン
を捕捉することがなく、充放電の際に電極に吸蔵、放出
されるリチウムイオンが減少しないため、高容量、且つ
サイクル寿命に優れる非水電解液電池が得られる。
【0034】本発明に用いられるセパレーターは、水酸
基、シラノール基、カルボキシル基の何れか1種以上の
極性基を含有してなるもので、多孔質フィルム、織布、
不織布、紙の単体またはこれらの組み合わせからなる複
合体が挙げられ、特に限定されるものではない。
【0035】本発明における水酸基、シラノール基、カ
ルボキシル基の何れか1種以上の極性基を含有するセパ
レーターとは、例えば、セルロースの水酸基のように、
本質的にセパレーターを構成する素材にこれらの極性基
が含まれるものを指す。
【0036】本発明に用いられるセパレーターを構成す
る素材としては、微生物が産生するバクテリアセルロー
ス、木材パルプ、わら、バガス、楮、みつまた、マニラ
麻、エスパルト、コットンリンター、ガンピ、ジュー
ト、竹、葦、パピルス、ケナフ、ラミーなどの非木材繊
維や非木材パルプ、これらのフィブリル化繊維、レーヨ
ン、セルロース、キュプラ、ポリノジック、アセテー
ト、アクリル、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアリレー
ト、ポリエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポ
リビニルアルコール、エチレンービニルアルコール共重
合体などの樹脂からなる単繊維、複合繊維、フィブリル
化繊維、各種熱融着繊維、ガラス繊維、マイクロガラス
繊維、アルミナ繊維、アルミナ・シリカ繊維、セラミッ
クス繊維、ジルコニア繊維、ロックウール、チラノ繊
維、炭化珪素繊維、チタン酸カリウム繊維、アルミナウ
ィスカ、ホウ酸アルミウィスカなどの無機繊維、コロイ
ダルアルミナ、コロイダルシリカ、エポキシ樹脂、フッ
素樹脂などが挙げられる。
【0037】本発明に用いられるセパレーターが、バク
テリアセルロースや木材パルプ、無機繊維や耐熱性に優
れる樹脂などを含む場合には、非水電解液電池が外部短
絡して発熱してもセパレーターが収縮や燃焼することが
ないため、電極間の接触による内部短絡が発生しない。
仮に内部短絡させてもセパレーターが収縮や燃焼するこ
とがないため、内部短絡が拡大せず安全性の高い非水電
解液電池が得られる。
【0038】本発明に用いられるセパレーターが、十分
な耐熱性を備えるためには、耐熱性に優れる素材を10
重量%以上含有することが好ましい。10重量%未満で
は、耐熱性が不十分になる傾向がある。
【0039】本発明に用いられるセパレーターが、湿式
抄紙法により製造される場合には、ピンホールのない薄
く均一なセパレーターが得られるため好ましい。湿式抄
紙法で用いられる抄紙機としては、長網抄紙機、円網抄
紙機、傾斜型抄紙機、さらには2種以上を組み合わせた
コンビネーションマシンなどが挙げられる。
【0040】湿式抄紙法は、通常、繊維を固形分濃度が
0.1〜5重量%程度になるように分散助剤、増粘剤な
どを用いて水中に均一に分散してスラリーとし、さらに
スラリー中に水を追加し、固形分濃度を0.1〜0.0
01重量%に希釈して希薄水性スラリーとし、これを抄
紙機を用いてシート化するものである。
【0041】本発明におけるセパレーターは、多孔質フ
ィルム、織布、不織布、紙から選ばれる同種または異種
の複合体も用いられる。
【0042】ここでいう複合体とは、多孔質フィルム、
織布、不織布、紙から選ばれる同種または異種を接着さ
せずに多層体にしたもの、部分または全面で接着させて
多層体にしたものを指し、組み合わせは特に限定される
ものではない。
【0043】例えば、本発明に用いられるセパレーター
が、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂からなる多
孔質フィルムと紙または耐熱性に優れる不織布との複合
体からなる場合には、多孔質フィルムのシャットダウン
機能と紙または不織布の耐熱性を兼ね備えた安全性の高
い非水電解液電池が得られる。
【0044】本発明に用いられるセパレーターが、ポリ
プロピレン樹脂やポリエチレン樹脂を主体として構成さ
れた不織布と紙または耐熱性に優れる不織布との複合体
からなる場合にも、ポリプロピレンやポリエチレンによ
るシャットダウン機能と紙または不織布の耐熱性を兼ね
備えた安全性の高い非水電解液電池が得られる。
【0045】本発明におけるセパレーターの複合体を製
造する方法としては、多孔質フィルム、織布、不織布、
紙から選ばれる同種または異種を目的に合わせて選び、
電池組立時に接着させずに積層して電極と巻回する方法
と部分または全面を接着させて多層体にする方法があ
る。
【0046】本発明における多孔質フィルム、織布、不
織布、紙を接着させる方法としては、熱カレンダー、熱
ソフトカレンダー、熱エンボスなどを用いて加圧熱処理
する方法やホットメルト接着剤、割布、糊布、ポリエチ
レン微粒子などを用いて加圧熱処理する方法が有効であ
る。
【0047】本発明におけるセパレーターの複合体を加
圧熱処理によって作製する場合の処理温度は、セパレー
ターに含まれる樹脂または有機繊維の種類によって異な
り、樹脂または有機繊維のTg以上融点以下の温度で処
理される。熱カレンダー処理および熱ソフトカレンダー
処理の場合は、セパレーターの全面で接着されるため、
電極との巻回時に層間剥離することがなく好ましい。熱
エンボス処理の場合は、エンボスパターンに従って部分
接着されるため、セパレーターの透気度を大きく低下さ
せずに複合化することができ、十分な接着面積が得られ
れば電極との巻回時に層間剥離しない強度が得られるた
め好ましい。
【0048】また、ホットメルト接着剤をシート状にし
たものや、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リアミド樹脂などからなる割布や糊布、ポリエチレン微
粒子などを用い、加圧熱処理して部分的に接着させるこ
とにより、セパレーターの透気度を大きく低下させずに
複合化できるため好ましい。
【0049】本発明における微生物が産生するバクテリ
アセルロースとは、セルロースおよびセルロースを主鎖
としたヘテロ多糖を含むものおよびβ−1,3、β−
1,2等のグルカンを含むものである。ヘテロ多糖の場
合のセルロース以外の構成成分はマンノース、フルクト
ース、ガラクトース、キシロース、アラビノース、ラム
ノース、グルクロン酸等の六炭糖、五炭糖および有機酸
等である。これらの多糖は単一物質で構成される場合も
あるが、2種以上の多糖が水素結合などで結合して構成
されている場合もあり、いずれも利用できる。
【0050】本発明における微生物が産生するバクテリ
アセルロースは上記のようなものであればいかなるもの
でも良い。
【0051】このようなバクテリアセルロースを産生す
る微生物としては特に限定されるものではないが、アセ
トバクター・アセチ・サブスピーシス・キシリナム(A
cetobacter aceti subsp.xy
linum)ATCC 10821、同パストウリアン
(A.pasteurian)、同ランセンス(A.r
ancens)、サルシナ・ベントリクリ(Sarci
na ventriculi)、バクテリウム・キシロ
イデス(Bacterium xyloides)、シ
ュードモナス属細菌、アグロバクテリウム属細菌等でバ
クテリアセルロースを産生するものを利用することがで
きる。
【0052】これらの微生物を培養してバクテリアセル
ロースを生成蓄積させる方法は細菌を培養する一般的方
法に従えばよい。すなわち、炭素源、窒素源、無機塩
類、その他必要に応じてアミノ酸、ビタミン等の有機微
量栄養素を含有する通常の栄養培地に微生物を接種し、
静置または緩やかに通気撹拌を行う。
【0053】次いで、生成蓄積されたバクテリアセルロ
ースを離解し、水性スラリーとする。離解は回転式の離
解機あるいはミキサー等で容易にできる。このようにし
て得られたバクテリアセルロース離解物は他のセルロー
ス繊維よりも繊維間の結合能力が非常に高いため、他の
有機繊維や無機繊維に対して少量混合するだけで強度の
強いセパレーターを得ることができる。
【0054】本発明に用いられるセパレーターが、微生
物が産生するバクテリアセルロースを含有してなる場合
には、特に機械的強度が強く、電池組立時の電池加工性
に優れる。
【0055】本発明に用いられるフィブリル化繊維は、
天然繊維や合成繊維をリファイナー、ビーター、高圧ホ
モジナイザー、サンドミルなどを用いて処理することに
より作製される。
【0056】本発明に用いられるアルミナ繊維、アルミ
ナ・シリカ繊維、ロックウールとしては厚みが均一な非
水電解液電池用セパレーターを作製するために、繊維径
が数μm以下で、繊維長が数十〜数百μmのものが好ま
しい。繊維径は3μm以下であることがより好ましい。
【0057】アルミナ繊維は、アルミナを主成分とする
繊維である。アルミナ繊維を製造する方法としては、ア
ルミニウム塩の水溶液と水溶性ポリシロキサンを混合し
た紡糸液を紡糸し、これを空気中で1000℃以上に焼
成する無機塩法、アルミナゾルやシリカゾルを紡糸して
焼成するゾル法、ポリアルミノキサンを含む溶液に珪酸
エステルを混合したものを乾式紡糸し、得られた前駆体
繊維を空気中で1000℃以上に焼成する前駆ポリマー
法、0.5μm以下のα−Al23微粉を含むスラリー
を乾式紡糸し、得られた前駆体繊維を1000℃以上に
焼成し、さらに1500℃のガス炎中を通して結晶粒子
を焼結させるスラリー法が挙げられる。
【0058】アルミナ繊維とは、例えば、ICI社(英
国)から”サフィル”、電気化学工業社から”デンカア
ルセン”の名称で市販されているものである。
【0059】アルミナ・シリカ繊維は、アルミナ含量4
0〜60%、シリカ含量60〜40%の繊維で、例え
ば、以下の方法で製造される。カオリン仮焼物、ボーキ
サイトアルミナ、ケイ砂、ケイ石粉などのアルミナ・シ
リカ原料に、場合によってはホウ酸ガラス、ジルコニ
ア、酸化クロムなどを加え、これを高温で溶融し、圧縮
空気またはスチームジェットを吹き付けるブローイング
法あるいは高速回転するローターの遠心力を利用するス
ピニング法により繊維化する。
【0060】アルミナ・シリカ繊維とは、例えば、ニチ
アス社から”ファインフレックス”の名称で市販されて
いるものである。
【0061】ロックウールは、例えば以下の方法で製造
される。高炉スラグを主原料とし、これに珪石、ドロマ
イト、石灰岩等を添加して電気炉中1500〜1600
℃加熱熔融し、得られた均一融液を1400℃で高速回
転体に落下させ繊維化する。
【0062】ロックウールとは、例えば、新日鐵化学社
から”エスファイバーFF”、旭ファイバーグラス社か
ら”ロクサンファイバー”の名称で市販されているもの
である。
【0063】マイクロガラス繊維とは、蒸気吹付法、ス
ピニング法、火焔挿入法、ロータリー法などで製造され
る極細ガラス繊維であり、平均繊維径が、一般的には5
μm以下であるものを指している。
【0064】マイクロガラス繊維としては、二酸化珪素
(SiO2)、酸化ナトリウム(Na2O)、酸化カルシ
ウム(CaO)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化
マグネシウム(MgO)、酸化カリウム(K2O)など
を構成成分とするボロシリケートガラスからなるもの、
酸化ナトリウムをほとんど含まないEガラスからなるも
の、高純度二酸化珪素からなるシリカガラスからなるも
のが挙げられるが、ナトリウムは電極活物質であるリチ
ウムと置換し、非水電解液電池の長期保存中に容量が減
少する原因となるため、Eガラスまたはシリカガラスか
らなるマイクロガラス繊維が好ましい。
【0065】酸化ナトリウムなどを含有しないEガラス
からなるマイクロガラス繊維としては、例えば、Man
ville社(米国)から市販されている”E−FIB
ER”が挙げられる。
【0066】シリカガラスからなるマイクロガラス繊維
としては、特に二酸化珪素(SiO2 に換算して)を9
9重量%以上含有するシリカガラスからなるマイクロガ
ラス繊維が好ましい。このようなマイクロガラス繊維と
しては、例えば、Manville社(米国)から”Q
−ファイバー”の名称で市販されている。
【0067】マイクロガラス繊維の平均繊維径について
は、好ましくは3μm以下である。より細い平均繊維径
のマイクロガラス繊維を用いることにより、ピンホール
と呼ばれる直径数十μmから数百μm程度の穴も生じる
こともなく、均一性の高いセパレーターを作製すること
ができる。
【0068】ここで、マイクロガラス繊維に代えて、平
均繊維径の太いガラス繊維を用いた場合には、厚みが不
均一で、数多くのピンホールを有するセパレーターとな
り、その幅方向の電気抵抗も不均一になり、ピンホール
に起因する電極間の短絡を起こすことにもなる。
【0069】本発明におけるセパレーター中の無機繊維
の含有量としては、特に制限はないが、90重量%以下
であることが好ましく、特に50重量%以下であること
が好ましい。50重量%、特に90重量%より多いと、
セパレーターの耐折強度や層間強度などが弱くなり、電
極との巻回性に問題が生じる傾向がある。
【0070】本発明におけるセパレーターがこれら無機
繊維を含有する場合には、耐熱性に優れるため、安全性
の高い非水電解液電池が得られる。
【0071】本発明におけるポリビニルアルコールとし
ては、粉末状や繊維状のものがあり、どちらを使用して
も良い。粉末状のものは水溶液にしてセパレーターに含
浸、塗布、噴霧などの方法で接触させた後、乾燥するこ
とによりセパレーター表面に被膜を形成させることがで
きる。
【0072】繊維状のものは他の繊維と混合した水性ス
ラリーを作製し、湿式抄紙法などで抄紙した後、乾燥す
ることにより被膜を形成させることができる。例えば、
クラレ社製のビニロン繊維が挙げられる。
【0073】ポリビニルアルコール、エチレン−ビニル
アルコール共重合体は結着剤として作用し、セパレータ
ーを構成する有機、無機繊維などと強く結着するため、
引張強度、引裂強度、突刺強度などの機械的強度に優れ
たセパレーターが得られる。また、熱処理または加圧熱
処理によりセパレーター表面に被膜を形成するため、セ
パレーターの孔径を小さくすることができるだけでな
く、より薄くかつ均一で電極との密着性が良好で電池加
工性に優れたセパレーターが得られる。
【0074】本発明における熱融着繊維としては、繊維
自身が熱により一部または全部溶融して繊維間の結着力
を生じせしめる熱溶融タイプ、繊維自身が水または熱水
に一部または全部溶解し、乾燥過程で繊維間に結着力を
生じせしめるタイプなどがあり、目的に応じて単独また
は2種以上混合して用いられる。
【0075】具体的な例としてはビニロン繊維、ポリエ
ステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、
ポリエチレンとポリプロピレンからなる複合繊維、ポリ
プロピレンとエチレン−ビニルアルコール共重合体から
なる複合繊維などが挙げられる。
【0076】本発明に用いられるセパレーターの坪量
は、特に制限はないが、5〜100g/m2が好まし
く、10〜50g/m2がさらに好ましく用いられる。
【0077】本発明に用いられるセパレーターの厚み
は、特に制限はないが電池が小型化できる点から薄い方
が好ましい。具体的には電池組立時に破断しない程度の
強度を持ち、ピンホールが無く、高い均一性を備える厚
みとして10〜100μmが好ましく用いられ、20〜
60μmがより好ましく用いられる。10μm未満で
は、電池組立時の短絡不良率が増加するため好ましくな
い。一方、100μmより厚くなると、厚みによる電気
抵抗が高くなり、電池特性が低下したり、円筒型電池に
収納できる電極面積が少なくなり、容量が低くなるため
好ましくない。
【0078】本発明の非水電解液電池用セパレーターの
厚みが所望の厚みよりも厚い場合には二次加工処理によ
り厚みを薄くする必要がある。この二次加工処理として
は、スーパーカレンダー、マシンカレンダー、熱カレン
ダー、ソフトカレンダー、熱ソフトカレンダーなどのカ
レンダーを用いてカレンダー処理を施して厚み調整が行
われる。特に熱カレンダーを用いて加圧熱処理し所望の
厚みに調整することがより好ましい。
【0079】熱カレンダー処理における加圧熱処理の処
理温度としては、セパレーターに含まれる樹脂または有
機繊維の種類によって異なり、樹脂または有機繊維のT
g以上融点以下の温度で処理されるが、特に熱融着繊維
を配合した場合は熱融着繊維の接着力発現温度まで加工
温度を上げることが必要となる。有機繊維の構成、加工
条件等から処理温度としては、50〜200℃が好まし
く用いられる。50℃よりも低い温度で加圧処理した場
合には充分な接着力が発現されず、経時で厚み戻りが発
生する、所望の厚みまで薄くできない、または亀裂が生
じたりする等のトラブルが発生するため好ましくない。
また、200℃よりも高温で加圧処理した場合は、樹脂
または繊維自身が熱により劣化して強度が低下したり、
変形したりする。劣化が起こらない場合でもセパレータ
ーの密度が上がりすぎて充分な空隙量が得られずに電池
性能を損なってしまうため好ましくない。
【0080】本発明のセパレーターが、不織布を含む複
合体からなる場合には、不織布を予め加圧処理または加
圧熱処理して厚み調整してから複合体にすることが好ま
しい。なぜなら加圧処理または加圧熱処理することによ
って不織布の表面平滑性が向上し、複合化される相手と
の密着性が良くなり、均一な複合体が得られるからであ
る。特に加圧熱処理すると、不織布の表面平滑性と強度
が著しく向上するため効果が大きい。
【0081】本発明において、水酸基、シラノール基、
カルボキシル基の何れか1種以上の極性基を含有してな
るセパレーターは、リチウム塩、リチウム化剤の1種以
上を溶解させた非水溶液に浸漬した状態で超音波処理す
る方法、減圧処理する方法、超音波処理且つ減圧処理す
る方法により含有する極性基の少なくとも一部がリチウ
ム化される。
【0082】本発明に用いられるセパレーターをリチウ
ム化する時期としては、セパレーターを電池に組み込む
前後のどちらでも良い。予めセパレーターをリチウム化
した後、電池に組み込んでも良く、電池に組み込んだ
後、リチウム化しても良い。円筒型電池の場合には、セ
パレーターと電極を巻回した状態または巻回物を電池缶
に収納した状態で非水電解液を用いてリチウム化する方
法が生産効率が良く好ましい。コイン型電池の場合に
は、予めセパレーターをリチウム化した後、所定の大き
さに打ち抜いて電池に組み込む方法が生産効率が良く好
ましい。
【0083】本発明において、リチウム塩、リチウム化
剤の1種以上を溶解させた非水溶液とは、リチウム塩の
みを溶解させた非水溶液、リチウム化剤のみを溶解させ
た非水溶液、リチウム塩とリチウム化剤の両方を溶解さ
せた非水溶液を指す。さらに、リチウム塩およびリチウ
ム化剤は1種類だけでも良いが、2種類以上組み合わせ
て用いても良い。
【0084】本発明に用いられるセパレーターをリチウ
ム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に
浸漬した状態で超音波処理することによって、超音波処
理しない場合に比べて非水溶液がセパレーター内に短時
間で均一に浸透するため、セパレーターに含まれる水酸
基、シラノール基、カルボキシル基の少なくとも一部が
短時間でリチウム化され、高容量でサイクル寿命に優れ
る非水電解液電池が得られる。
【0085】本発明に用いられるセパレーターをリチウ
ム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に
浸漬した状態で減圧処理することによって、超音波処理
に比べて非水溶液がセパレーター内に短時間で均一に浸
透するため、セパレーターに含まれる水酸基、シラノー
ル基、カルボキシル基の少なくとも一部がさらに短時間
でリチウム化され、高容量でサイクル寿命に優れる非水
電解液電池が効率良く得られる。特に粘性の高い非水溶
液を用いる場合には、超音波処理よりもリチウム化に要
する時間を短縮することができる。
【0086】本発明に用いられるセパレーターをリチウ
ム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に
浸漬した状態で超音波処理且つ減圧処理することによっ
て、減圧処理だけの場合に比べて非水溶液がセパレータ
ー内に短時間で均一に浸透するだけでなく、セパレータ
ーに気泡が残りにくいため、セパレーターに含まれる水
酸基、シラノール基、カルボキシル基が非常に効率良く
リチウム化され、さらに高容量でサイクル寿命に優れる
非水電解液電池が得られる。
【0087】本発明に用いられるセパレーターをリチウ
ム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に
浸漬して超音波処理する場合は、少なくとも3分以上処
理することが好ましく、さらに5分以上処理することが
好ましい。それ以上処理時間を長くしても効果はあまり
変わらず、3分より短いとリチウム化が不十分になる傾
向がある。
【0088】本発明に用いられるセパレーターをリチウ
ム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に
浸漬して減圧処理する場合は、少なくとも1分以上処理
することが好ましく、さらに3分以上が好ましい。1分
より短いと極性基のリチウム化が不十分になる傾向があ
る。
【0089】本発明に用いられるセパレーターをリチウ
ム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に
浸漬して超音波処理かつ減圧処理する場合は、少なくと
も30秒以上処理することが好ましく、さらに1分以上
が好ましいが、超音波処理の時間としては、減圧処理と
同じ時間かけても良いが、短くても良い。この場合の超
音波処理は減圧処理だけではまれに抜けきらないことが
ある気泡を除去する効果があるため、減圧処理時間より
短くても構わない。
【0090】本発明における超音波処理は、例えば、市
販の超音波洗浄機を用いて行われる。超音波洗浄機の共
振周波数は20kHz、28kHz、38.5kHzな
どがあり、出力は50W、100W、150W、200
W、300W、600W、1200Wなどがあり、これ
らに限定されるものではないが、出力が大きいほど超音
波処理の効果が高くなる傾向がある。
【0091】本発明における減圧処理は、例えば、市販
の真空ポンプを用いて行われる。真空ポンプの到達真空
度は10-1Torr程度が好ましく、さらに1×10-3
Torr程度が好ましい。
【0092】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限定されるものではない。
なお、%とは重量%を意味する。
【0093】下記表1に示したセパレーターを作製し
た。尚、表中に示した「PP」はポリプロピレン、「P
E」はポリエチレン、「PVA」はポリビニルアルコー
ル、「PP/PE」はポリプロピレンとポリエチレンの
複合をそれぞれ意味する。
【0094】
【表1】
【0095】<セパレーターAの作製>マニラ麻(カナ
ダ標準形濾水度600ml)30%、ポリエチレン微細
繊維(ダイセル化学工業社製、KY−420S)60
%、PVA繊維(クラレ社製、VPB107−1×3)
10%をパルパーを用いて離解したスラリーを調製し、
円網抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量15g/m2、厚
み25μmのシートを作製した。次いで、該シートを5
6mm幅にスリットしてセパレーターAとした。
【0096】<セパレーターBの作製>針葉樹未漂白ク
ラフトパルプをリファイナーを用いて、カナダ標準形濾
水度が250mlになるまで叩解した。該パルプ90%
とバクテリアセルロース10%をパルパーを用いて離解
したスラリーを調製し、円網抄紙機を用いて湿式抄紙
し、坪量26g/m2、厚み25μmのシートを作製し
た。次いで、該シートを56mm幅にスリットしてセパ
レーターBとした。
【0097】<セパレーターCの作製>バクテリアセル
ロース15%、ポリプロピレン微細繊維(ダイセル化学
工業社製、KY−430S)35%、ポリプロピレンと
ポリエチレンからなる芯鞘複合繊維(大和紡績社製、N
BF−H、繊度0.7デニール、繊維長5mm)50%
をパルパーを用いて離解したスラリーを調製し、円網抄
紙機を用いて湿式抄紙し、坪量15g/m2のシートを
作製した。次いで、該シートを110℃の処理温度で熱
カレンダー処理して厚みを25μmに調整した後、56
mm幅にスリットしてセパレーターCとした。
【0098】<セパレーターDの作製>ポリエチレン微
細繊維(ダイセル化学工業社製、KY−420S)30
%、ボロシリケートガラスからなる平均繊維径1μmの
マイクロガラス繊維(Manville社製、#10
8)40%、ポリプロピレンとポリエチレンからなる芯
鞘複合繊維(大和紡績社製、NBF−H、繊度0.7デ
ニール、繊維長5mm)30%をパルパーを用いて離解
したスラリーを調製し、円網抄紙機を用いて湿式抄紙
し、坪量15g/m2のシートを作製した。次いで、該
シートを110℃の処理温度で熱カレンダー処理して厚
みを25μmに調整した後、56mm幅にスリットして
セパレーターDとした。
【0099】<セパレーターEの作製>厚み25μmの
ポリプロピレン製多孔質フィルムを56mm幅にスリッ
トしてセパレーターEとした。このポリプロピレン製多
孔質フィルムは、コロナ処理、プラズマ処理などによ
り、意識的に水酸基やカルボキシル基などの極性基を導
入していない未変性のものを用いた。
【0100】<負極活物質の作製>まず、石油ピッチを
焼成して粗粒状のピッチコークスを得た。この粗粒状ピ
ッチコークスを粉砕して、平均粒径20μmの粉末と
し、この粉末を不活性ガス中1000℃で焼成して不純
物を除去し、コークス粉末を作製し、負極活物質とし
た。
【0101】<負極の作製>負極活物質コークス粉末9
0%と結着剤ポリフッ化ビニリデン10%を混練し、負
極合剤を調製した後、N−メチルピロリドンを加えてス
ラリー状とし、負極合剤スラリーを調製した。この負極
合剤スラリーを負極集電体である厚み100μmの帯状
の銅箔の両面に均一に塗布し、乾燥後、ローラープレス
機を用いて圧縮成形し、厚み180μm、幅55mm、
長さ556mmの負極を作製した。
【0102】<正極の作製>正極活物質LiCoO2
0%、導電剤グラファイト粉末6%、結着剤ポリフッ化
ビニリデン4%を混練して正極合剤を調製した後、N−
メチルピロリドンを加えてスラリー状とし、正極合剤ス
ラリーを調製した。この正極合剤スラリーを正極集電体
である厚さ20μmの帯状アルミニウム箔の両面に均一
に塗布し、乾燥後、ローラープレス機を用いて圧縮成形
し、厚み150μm、幅53mm、長さ528mmの正
極を作製した。
【0103】これらのセパレーター、負極、正極を用
い、下記表2および3に示した内容で非水電解液電池を
作製した。
【0104】
【表2】
【0105】
【表3】
【0106】実施例1 負極と正極の間にセパレーターAを介して積層し、渦巻
き型に多数回巻回して渦巻き型電極を作製した。これを
ニッケルメッキした鉄製の直径18mm、高さ65mm
の円筒状の電池缶に収納した。このとき、正極端子と負
極端子に正極リードと負極リードをそれぞれ溶接した。
この電池缶の中にプロピレンカーボネートとジエチルカ
ーボネートを1:1の体積比で混合した溶媒にLiPF
6を1mol/lになるように溶解させた非水電解液を
注入した。この状態で3分間超音波処理し、セパレータ
ーAに含まれる水酸基の少なくとも一部をリチウム化し
た。次いで、電池蓋と電池缶をかしめて封口し円筒型非
水電解液電池を作製した。超音波処理には、共振周波数
20kHz、出力150Wの超音波洗浄機を用いた。
【0107】実施例2 5分間超音波処理した以外は実施例1と同様にして円筒
型非水電解液電池を作製した。
【0108】実施例3 10分間超音波処理した以外は実施例1と同様にして円
筒型非水電解液電池を作製した。
【0109】実施例4 セパレーターAを実施例1で用いた非水溶液に浸漬した
状態で、到達真空度が1×10-3Torrの真空ポンプ
を用いて1分間減圧処理し、セパレーターに含まれる水
酸基の少なくとも一部をリチウム化した。負極と正極の
間に本実施例でリチウム化したセパレーターAを介して
積層し、渦巻き型に多数回巻回して渦巻き型電極を作製
した。これをニッケルメッキした鉄製の直径18mm、
高さ65mmの円筒状の電池缶に収納した。このとき、
電池缶に設けた正極端子と負極端子に正極リードと負極
リードをそれぞれ溶接した。次いで、電池蓋と電池間を
かしめて封口し円筒型非水電解液電池を作製した。
【0110】実施例5 3分間減圧処理した以外は実施例4と同様にして円筒型
非水電解液電池を作製した。
【0111】実施例6 5分間減圧処理した以外は実施例4と同様にして円筒型
非水電解液電池を作製した。
【0112】実施例7 セパレーターAを実施例1で用いた非水溶液に浸漬した
状態で、超音波処理と減圧処理を同時に30秒間行い、
セパレーターAに含まれる水酸基の少なくとも一部をリ
チウム化した。このとき減圧処理に用いた真空ポンプは
実施例4で用いたものと同じである。負極と正極の間に
本実施例でリチウム化したセパレーターAを介して積層
し、渦巻き型に多数回巻回して渦巻き型電極を作製し
た。これをニッケルメッキした鉄製の直径18mm、高
さ65mmの円筒状の電池缶に収納した。このとき、電
池缶に設けた正極端子と負極端子に正極リードと負極リ
ードをそれぞれ溶接した。次いで、電池蓋と電池間をか
しめて封口し円筒型非水電解液電池を作製した。
【0113】実施例8 超音波処理と減圧処理を同時に1分間行った以外は、実
施例7と同様にして円筒型非水電解液電池を作製した。
【0114】実施例9 超音波処理と減圧処理を同時に3分間行った以外は、実
施例7と同様にして円筒型非水電解液電池を作製した。
【0115】実施例10 セパレーターBをN−ブチルリチウムのヘキサン溶液に
浸漬した状態で5分間超音波処理し、セパレーターBに
含まれる水酸基の少なくとも一部をリチウム化した。負
極と正極の間に本実施例でリチウム化したセパレーター
Bを介して積層し、渦巻き型に多数回巻回して渦巻き型
電極を作製した。これをニッケルメッキした鉄製の直径
18mm、高さ65mmの円筒状の電池缶に収納した。
このとき、電池缶に設けた正極端子と負極端子に正極リ
ードと負極リードをそれぞれ溶接した。この電池缶の中
にプロピレンカーボネートとジエチルカーボネートを
1:1の体積比で混合した溶媒にLiPF6を1mol
/lになるように溶解させた非水電解液を注入した後、
電池蓋と電池缶をかしめて封口し円筒型非水電解液電池
を作製した。
【0116】実施例11 セパレーターBをN−ブチルリチウムのヘキサン溶液に
浸漬した状態で、到達真空度が1×10-3Torrの真
空ポンプを用いて3分間減圧処理し、セパレーターBに
含まれる水酸基の少なくとも一部をリチウム化した。負
極と正極の間に本実施例でリチウム化したセパレーター
Bを介して積層し、渦巻き型に多数回巻回して渦巻き型
電極を作製した。これをニッケルメッキした鉄製の直径
18mm、高さ65mmの円筒状の電池缶に収納した。
このとき、電池缶に設けた正極端子と負極端子に正極リ
ードと負極リードをそれぞれ溶接した。この電池缶の中
にプロピレンカーボネートとジエチルカーボネートを
1:1の体積比で混合した溶媒にLiPF6を1mol
/lになるように溶解させた非水電解液を注入した後、
電池蓋と電池缶をかしめて封口し円筒型非水電解液電池
を作製した。
【0117】実施例12 セパレーターBをN−ブチルリチウムのヘキサン溶液に
浸漬した状態で、超音波処理と減圧処理を同時に3分間
行い、セパレーターBに含まれる水酸基の少なくとも一
部をリチウム化した。負極と正極の間に本実施例でリチ
ウム化したセパレーターBを介して積層し、渦巻き型に
多数回巻回して渦巻き型電極を作製した。これをニッケ
ルメッキした鉄製の直径18mm、高さ65mmの円筒
状の電池缶に収納した。このとき、電池缶に設けた正極
端子と負極端子に正極リードと負極リードをそれぞれ溶
接した。この電池缶の中にプロピレンカーボネートとジ
エチルカーボネートを1:1の体積比で混合した溶媒に
LiPF6を1mol/lになるように溶解させた非水
電解液を注入した後、電池蓋と電池缶をかしめて封口し
円筒型非水電解液電池を作製した。
【0118】実施例13 負極および正極を円形打ち抜き機を用いて打ち抜き、直
径15mmの円盤形負極および正極を作製した。セパレ
ーターCを円形カッターで直径17mmの円形に切断加
工した。プロピレンカーボネートとエチレンカーボネー
トを1:1の体積比で混合した溶媒にLiClO4を1
mol/lになるように溶解させた非水溶液に該セパレ
ーターCを浸漬した状態で3分間超音波処理し、セパレ
ーターCに含まれる水酸基をリチウム化した。円盤形正
極をカソード缶に挿入し、その上に本実施例でリチウム
化したセパレーターCを載置した。次いで、円盤形負極
を圧着させたアノード缶を円盤形負極側がセパレーター
C側になるように載置し、カソード缶とアノード缶を封
口ガスケットを介してかしめ、直径20mm、高さ1.
6mmのコイン型非水電解液電池を作製した。
【0119】実施例14 5分間超音波処理した以外は実施例13と同様にしてコ
イン型非水電解液電池を作製した。
【0120】実施例15 負極および正極を円形打ち抜き機を用いて打ち抜き、直
径15mmの円盤形負極および正極を作製した。セパレ
ーターCを円形カッターで直径17mmの円形に切断加
工した。プロピレンカーボネートとエチレンカーボネー
トを1:1の体積比で混合した溶媒にLiClO4を1
mol/lになるように溶解させた非水溶液に該セパレ
ーターCを浸漬した状態で、到達真空度が1×10-3
orrの真空ポンプを用いて1分間減圧処理し、セパレ
ーターCに含まれる水酸基の少なくとも一部をリチウム
化した。円盤形正極をカソード缶に挿入し、その上に本
実施例でリチウム化したセパレーターCを載置した。次
いで、円盤形負極を圧着させたアノード缶を円盤形負極
側がセパレーターC側になるように載置し、カソード缶
とアノード缶を封口ガスケットを介してかしめ、直径2
0mm、高さ1.6mmのコイン型非水電解液電池を作
製した。
【0121】実施例16 3分間減圧処理した以外は実施例15と同様にしてコイ
ン型非水電解液電池を作製した。
【0122】実施例17 5分間減圧処理した以外は実施例15と同様にしてコイ
ン型非水電解液電池を作製した。
【0123】実施例18 負極および正極を円形打ち抜き機を用いて打ち抜き、直
径15mmの円盤形負極および正極を作製した。セパレ
ーターCを円形カッターで直径17mmの円形に切断加
工した。プロピレンカーボネートとエチレンカーボネー
トを1:1の体積比で混合した溶媒にLiClO4を1
mol/lになるように溶解させた非水溶液に該セパレ
ーターCを浸漬した状態で、超音波処理と減圧処理を同
時に30秒間行い、セパレーターCに含まれる水酸基の
少なくとも一部をリチウム化した。円盤形正極をカソー
ド缶に挿入し、その上に本実施例でリチウム化したセパ
レーターCを載置した。次いで、円盤形負極を圧着させ
たアノード缶を円盤形負極側がセパレーターC側になる
ように載置し、カソード缶とアノード缶を封口ガスケッ
トを介してかしめ、直径20mm、高さ1.6mmのコ
イン型非水電解液電池を作製した。
【0124】実施例19 超音波処理と減圧処理を同時に1分間行った以外は実施
例18と同様にしてコイン型非水電解液電池を作製し
た。
【0125】実施例20 超音波処理と減圧処理を同時に3分間行った以外は実施
例18と同様にしてコイン型非水電解液電池を作製し
た。
【0126】実施例21 負極および正極を円形打ち抜き機を用いて打ち抜き、直
径15mmの円盤形負極および正極を作製した。セパレ
ーターDを円形カッターで直径17mmの円形に切断加
工した。γ−ブチロラクトンとジメチルカーボネートを
7:3の体積比で混合した溶媒にLiClO4を1mo
l/lになるように溶解させた非水溶液に該セパレータ
ーDを浸漬した状態で5分間超音波処理し、セパレータ
ーDに含まれる水酸基の少なくとも一部をリチウム化し
た。円盤形正極をカソード缶に挿入し、その上に本実施
例でリチウム化したセパレーターDを載置した。次い
で、円盤形負極を圧着させたアノード缶を円盤形負極側
がセパレーターD側になるように載置し、カソード缶と
アノード缶を封口ガスケットを介してかしめ、直径20
mm、高さ1.6mmのコイン型非水電解液電池を作製
した。
【0127】実施例22 負極および正極を円形打ち抜き機を用いて打ち抜き、直
径15mmの円盤形負極および正極を作製した。セパレ
ーターDを円形カッターで直径17mmの円形に切断加
工した。γ−ブチロラクトンとジメチルカーボネートを
7:3の体積比で混合した溶媒にLiClO4を1mo
l/lになるように溶解させた非水溶液に該セパレータ
ーDを浸漬した状態で、到達真空度が1×10-3Tor
rの真空ポンプを用いて3分間減圧処理し、セパレータ
ーDに含まれる水酸基の少なくとも一部をリチウム化し
た。円盤形正極をカソード缶に挿入し、その上に本実施
例でリチウム化したセパレーターDを載置した。次い
で、円盤形負極を圧着させたアノード缶を円盤形負極側
がセパレーターD側になるように載置し、カソード缶と
アノード缶を封口ガスケットを介してかしめ、直径20
mm、高さ1.6mmのコイン型非水電解液電池を作製
した。
【0128】実施例23 負極および正極を円形打ち抜き機を用いて打ち抜き、直
径15mmの円盤形負極および正極を作製した。セパレ
ーターDを円形カッターで直径17mmの円形に切断加
工した。γ−ブチロラクトンとジメチルカーボネートを
7:3の体積比で混合した溶媒にLiClO4を1mo
l/lになるように溶解させた非水溶液に該セパレータ
ーDを浸漬した状態で、超音波処理と減圧処理を同時に
1分間行い、セパレーターDに含まれる水酸基の少なく
とも一部をリチウム化した。円盤形正極をカソード缶に
挿入し、その上に本実施例でリチウム化したセパレータ
ーDを載置した。次いで、円盤形負極を圧着させたアノ
ード缶を円盤形負極側がセパレーターD側になるように
載置し、カソード缶とアノード缶を封口ガスケットを介
してかしめ、直径20mm、高さ1.6mmのコイン型
非水電解液電池を作製した。
【0129】比較例1 負極と正極の間にセパレーターAを介して積層し、渦巻
き型に多数回巻回して渦巻き型電極を作製した。これを
ニッケルメッキした鉄製の直径18mm、高さ65mm
の円筒状の電池缶に収納した。このとき、正極端子と負
極端子に正極リードと負極リードをそれぞれ溶接した。
この電池缶の中にプロピレンカーボネートとジエチルカ
ーボネートを1:1の体積比で混合した溶媒にLiPF
6を1mol/lになるように溶解させた非水電解液を
注入した。次いで、電池蓋と電池缶をかしめて封口し円
筒型非水電解液電池を作製した。
【0130】比較例2 負極と正極の間にセパレーターBを介して積層し、渦巻
き型に多数回巻回して渦巻き型電極を作製した。これを
ニッケルメッキした鉄製の直径18mm、高さ65mm
の円筒状の電池缶に収納した。このとき、電池缶に設け
た正極端子と負極端子に正極リードと負極リードをそれ
ぞれ溶接した。この電池缶の中にプロピレンカーボネー
トとジエチルカーボネートを1:1の体積比で混合した
溶媒にLiPF6を1mol/lになるように溶解させ
た非水電解液を注入した。次いで、電池蓋と電池缶をか
しめて封口し円筒型非水電解液電池を作製した。
【0131】比較例3 負極および正極を円形打ち抜き機を用いて打ち抜き、直
径15mmの円盤形負極および正極を作製した。セパレ
ーターCを円形カッターで直径17mmの円形に切断加
工した。円盤形正極をカソード缶に挿入し、その上にセ
パレーターCを載置した。次いで、プロピレンカーボネ
ートとエチレンカーボネートを1:1の体積比で混合し
た溶媒にLiClO4を1mol/lになるように溶解
させた非水電解液を注入した。円盤形負極を圧着させた
アノード缶を円盤形負極側がセパレーターC側になるよ
うに載置し、カソード缶とアノード缶を封口ガスケット
を介してかしめ、直径20mm、高さ1.6mmのコイ
ン型非水電解液電池を作製した。
【0132】比較例4 負極および正極を円形打ち抜き機を用いて打ち抜き、直
径15mmの円盤形負極および正極を作製した。セパレ
ーターDを円形カッターで直径17mmの円形に切断加
工した。円盤形正極をカソード缶に挿入し、その上にセ
パレーターDを載置した。次いで、γ−ブチロラクトン
とジメチルカーボネートを7:3の体積比で混合した溶
媒にLiClO4を1mol/lになるように溶解させ
た非水電解液を注入した。円盤形負極を圧着させたアノ
ード缶を円盤形負極側がセパレーターD側になるように
載置し、カソード缶とアノード缶を封口ガスケットを介
してかしめ、直径20mm、高さ1.6mmのコイン型
非水電解液電池を作製した。
【0133】比較例5 セパレーターAを超音波処理しなかった以外は実施例2
と同様にして円筒型非水電解液電池を作製した。
【0134】比較例6 セパレーターBを超音波処理しなかった以外は実施例1
0と同様にして円筒型非水電解液電池を作製した。
【0135】比較例7 セパレーターCを超音波処理しなかった以外は実施例1
4と同様にしてコイン型非水電解液電池を作製した。
【0136】比較例8 セパレーターDを超音波処理しなかった以外は実施例2
1と同様にしてコイン型非水電解液電池を作製した。
【0137】比較例9 負極と正極の間にセパレーターEを介して積層し、渦巻
き型に多数回巻回して渦巻き型電極を作製した。これを
ニッケルメッキした鉄製の直径18mm、高さ65mm
の円筒状の電池缶に収納した。このとき、正極端子と負
極端子に正極リードと負極リードをそれぞれ溶接した。
この電池缶の中にプロピレンカーボネートとジエチルカ
ーボネートを1:1の体積比で混合した溶媒にLiPF
6を1mol/lになるように溶解させた非水電解液を
注入した。この状態で5分間超音波処理した。次いで、
電池蓋と電池缶をかしめて封口し円筒型非水電解液電池
を作製した。
【0138】比較例10 負極と正極の間にセパレーターEを介して積層し、渦巻
き型に多数回巻回して渦巻き型電極を作製した。これを
ニッケルメッキした鉄製の直径18mm、高さ65mm
の円筒状の電池缶に収納した。このとき、正極端子と負
極端子に正極リードと負極リードをそれぞれ溶接した。
この電池缶の中にプロピレンカーボネートとジエチルカ
ーボネートを1:1の体積比で混合した溶媒にLiPF
6を1mol/lになるように溶解させた非水電解液を
注入した。この状態で、到達真空度が1×10-3Tor
rの真空ポンプを用いて3分間減圧処理した。次いで、
電池蓋と電池缶をかしめて封口し円筒型非水電解液電池
を作製した。
【0139】比較例11 負極と正極の間にセパレーターEを介して積層し、渦巻
き型に多数回巻回して渦巻き型電極を作製した。これを
ニッケルメッキした鉄製の直径18mm、高さ65mm
の円筒状の電池缶に収納した。このとき、正極端子と負
極端子に正極リードと負極リードをそれぞれ溶接した。
この電池缶の中にプロピレンカーボネートとジエチルカ
ーボネートを1:1の体積比で混合した溶媒にLiPF
6を1mol/lになるように溶解させた非水電解液を
注入した。この状態で、到達真空度が1×10-3Tor
rの真空ポンプを用いて超音波処理と減圧処理を同時に
1分間行った。次いで、電池蓋と電池缶をかしめて封口
し円筒型非水電解液電池を作製した。
【0140】比較例12 負極および正極を円形打ち抜き機を用いて打ち抜き、直
径15mmの円盤形負極および正極を作製した。セパレ
ーターEを円形カッターで直径17mmの円形に切断加
工した。γ−ブチロラクトンとジメチルカーボネートを
7:3の体積比で混合した溶媒にLiClO4を1mo
l/lになるように溶解させた非水溶液に該セパレータ
ーEを浸漬した状態で超音波処理と減圧処理を同時に1
分間行った。円盤形正極をカソード缶に挿入し、その上
に該セパレーターEを載置した。次いで、円盤形負極を
圧着させたアノード缶を円盤形負極側がセパレーターE
側になるように載置し、カソード缶とアノード缶を封口
ガスケットを介してかしめ、直径20mm、高さ1.6
mmのコイン型非水電解液電池を作製した。
【0141】上記の実施例1〜23および比較例1〜1
2により得られた非水電解液電池について、下記の試験
方法により測定し、その結果を下記表4および表5に示
した。
【0142】<初期容量>実施例1〜12および比較例
1、2、5、6、9〜11で作製した非水電解液電池を
用い、600mAの定電流で4.2Vまで充電し、4.
2V到達後は定電圧充電に切り替え、総時間2.5時間
で充電が終了するようにした。放電は900mAで定電
流放電し、2.75Vに達するまで放電させたときの放
電容量を求め初期容量として評価した。実施例13〜2
3および比較例3、4、7、8、12で作製した非水電
解液電池を用い、10mAの定電流で4.2Vまで充電
し、4.2V到達後は定電圧充電に切り替え、総時間1
0時間で充電が終了するようにした。放電は0.3mA
で低電流放電し、2.75Vに達するまで放電させたと
きの放電容量を求め、初期容量として評価した。
【0143】<サイクル寿命>上記<初期容量>の試験
方法と同様にして充放電を繰り返し行い、初期容量に対
する100回目の放電容量の比率を求めサイクル寿命を
評価した。この比率が高いほどサイクル寿命が良い。
【0144】<釘刺し試験>非水電解液電池の表面に熱
電対を取り付け、直径2.5mmの釘を貫通させ短絡さ
せた。このとき非水電解液電池が発煙するか、非水電解
液電池の表面温度が150℃以上になる割合を求めた。
【0145】
【表4】
【0146】
【表5】
【0147】評価:表4および表5の結果から明らかな
ように、本発明における実施例1〜23で作製した非水
電解液電池は、水酸基、シラノール基、カルボキシル基
の何れか1種以上の極性基を含有してなるセパレーター
をリチウム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非
水溶液に浸漬した状態で超音波処理、減圧処理、超音波
処理且つ減圧処理の何れかの方法により含有する極性基
の少なくとも一部をリチウム化させて作製されたため、
短時間でセパレーターがリチウム化され、高容量で優れ
たサイクル寿命の非水電解液電池を効率良く作製するこ
とができた。
【0148】実施例1〜3、10、13、14、21で
作製した非水電解液電池は、セパレーターのリチウム化
が超音波処理によってなされたため、セパレーターに含
まれる水酸基やシラノール基の少なくとも一部がリチウ
ム化され、超音波処理しなかった場合よりも高容量でサ
イクル寿命に優れた非水電解液電池が得られた。
【0149】実施例4〜6、11、15〜17、22で
作製した非水電解液電池は、セパレーターのリチウム化
が減圧処理によってなされたため、超音波処理よりも短
時間で効率良くリチウム化され、高容量でサイクル寿命
に優れた非水電解液電池が得られた。
【0150】本発明における実施例7〜9、12、18
〜20、23で作製した非水電解液電池は、セパレータ
ーのリチウム化が超音波処理且つ減圧処理によってなさ
れたため、減圧処理よりも短時間で、非常に効率良くセ
パレーターがリチウム化され、さらに高容量でサイクル
寿命に優れた非水電解液電池が得られた。
【0151】本発明における実施例1〜23で作製した
非水電解液電池は、何れも耐熱性に優れる繊維を含有し
てなるため、釘刺し試験において短絡させても、非水電
解液電池が発煙したり、150℃以上に温度上昇するこ
とがなく、安全性の高い非水電解液電池が得られた。
【0152】一方、比較例1〜4で作製した非水電解液
電池は、水酸基、シラノール基、カルボキシル基の何れ
か1種以上を含有してなるセパレーターのリチウム化を
行わなかったため、低容量でサイクル寿命が著しく悪か
った。
【0153】比較例5〜8で作製した非水電解液電池
は、水酸基、シラノール基、カルボキシル基の何れか一
種以上の極性基を含有してなるセパレーターをリチウム
塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に短
時間浸漬しただけであるため、セパレーターがほとんど
リチウム化されず、低容量でサイクル寿命の悪い非水電
解液電池が得られた。
【0154】比較例9〜12で作製した非水電解液電池
は、セパレーターとしてポリプロピレン製多孔質フィル
ムを具備しているため、耐熱性がやや劣っており、釘刺
し試験の結果、非水電解液電池が発煙したり、150℃
以上に温度上昇する場合があった。
【0155】
【発明の効果】本発明の非水電解液電池は、水酸基、シ
ラノール基、カルボキシル基の何れか1種以上の極性基
を含有し、且つ含有する極性基の少なくとも一部がリチ
ウム化されてなるセパレーターを具備してなるため、充
放電の際に電極に吸蔵、放出されるリチウムイオンの減
少が抑制され、高容量で優れたサイクル寿命が得られ
る。また、セパレーターが耐熱性に優れる素材を含むた
め、非水電解液電池が外部短絡して発熱してもセパレー
ターが収縮や燃焼することがなく、内部短絡が発生しな
い。仮に内部短絡させてもセパレーターが収縮や燃焼す
ることがないため、内部短絡が拡大せず安全性の高い非
水電解液電池が得られる。本発明においては、水酸基、
シラノール基、カルボキシル基の何れか1種以上の極性
基を含有し、且つ含有する極性基の少なくとも一部がリ
チウム化されてなるセパレーターを具備した非水電解液
電池を組み立てるに際し、水酸基、シラノール基、カル
ボキシル基の何れか1種以上の極性基を含有してなるセ
パレーターをリチウム塩、リチウム化剤の1種以上を溶
解させた非水溶液に浸漬した状態で超音波処理すること
により、超音波処理しない場合よりも短時間でセパレー
ターがリチウム化され、高容量で優れたサイクル寿命の
非水電解液電池が得られる。本発明においては、水酸
基、シラノール基、カルボキシル基の何れか1種以上の
極性基を含有し、且つ含有する極性基の少なくとも一部
がリチウム化されてなるセパレーターを具備した非水電
解液電池を組み立てるに際し、水酸基、シラノール基、
カルボキシル基の何れか1種以上の極性基を含有してな
るセパレーターをリチウム塩、リチウム化剤の1種以上
を溶解させた非水溶液に浸漬した状態で減圧処理するこ
とにより、超音波処理よりも短時間でセパレーターがリ
チウム化され、高容量で優れたサイクル寿命の非水電解
液電池が効率良く製造される。本発明においては、水酸
基、シラノール基、カルボキシル基の何れか1種以上の
極性基を含有し、且つ含有する極性基の少なくとも一部
がリチウム化されてなるセパレーターを具備した非水電
解液電池を組み立てるに際し、水酸基、シラノール基、
カルボキシル基の何れか1種以上の極性基を含有してな
るセパレーターをリチウム塩、リチウム化剤の1種以上
を溶解させた非水溶液に浸漬した状態で超音波処理且つ
減圧処理することにより、減圧処理よりも短時間で、非
常に効率良くセパレーターのリチウム化がなされるた
め、さらに高容量で優れたサイクル寿命の非水電解液電
池が効率良く製造される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H021 BB02 BB09 BB12 BB15 5H029 AJ03 AJ05 AJ12 AK01 AK03 AK05 AK16 AL06 AL12 AL16 AM03 AM04 AM05 AM07 CJ00 CJ13 CJ14 DJ04 EJ12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基、シラノール基、カルボキシル基
    の何れか1種以上の極性基を含有し、且つ含有する極性
    基の少なくとも一部がリチウム化されてなるセパレータ
    ーを具備した非水電解液電池を組み立てるに際し、水酸
    基、シラノール基、カルボキシル基の何れか1種以上の
    極性基を含有してなるセパレーターをリチウム塩、リチ
    ウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に浸漬した状
    態で超音波処理し、含有する極性基の少なくとも一部を
    リチウム化させる非水電解液電池の製造方法。
  2. 【請求項2】 水酸基、シラノール基、カルボキシル基
    の何れか1種以上の極性基を含有し、且つ含有する極性
    基の少なくとも一部がリチウム化されてなるセパレータ
    ーを具備した非水電解液電池を組み立てるに際し、水酸
    基、シラノール基、カルボキシル基の何れか1種以上の
    極性基を含有してなるセパレーターをリチウム塩、リチ
    ウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に浸漬した状
    態で減圧処理し、含有する極性基の少なくとも一部をリ
    チウム化させる非水電解液電池の製造方法。
  3. 【請求項3】 水酸基、シラノール基、カルボキシル基
    の何れか1種以上の極性基を含有し、且つ含有する極性
    基の少なくとも一部がリチウム化されてなるセパレータ
    ーを具備した非水電解液電池を組み立てるに際し、水酸
    基、シラノール基、カルボキシル基の何れか1種以上の
    極性基を含有してなるセパレーターをリチウム塩、リチ
    ウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に浸漬した状
    態で超音波処理且つ減圧処理し、含有する極性基の少な
    くとも一部をリチウム化させる非水電解液電池の製造方
    法。
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