JP2000048792A - 非水電解液電池およびその製造方法 - Google Patents

非水電解液電池およびその製造方法

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JP2000048792A
JP2000048792A JP10214266A JP21426698A JP2000048792A JP 2000048792 A JP2000048792 A JP 2000048792A JP 10214266 A JP10214266 A JP 10214266A JP 21426698 A JP21426698 A JP 21426698A JP 2000048792 A JP2000048792 A JP 2000048792A
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electrolyte battery
battery
lithium
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Masataka Wakihara
將孝 脇原
Takahiro Tsukuda
貴裕 佃
Kazuchiyo Takaoka
和千代 高岡
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高容量で優れたサイクル寿命と高い安全性を備
えた非水電解液電池およびその製造方法を提供する。 【解決手段】水酸基、シラノール基、カルボキシル基の
何れか1種以上の極性基を含有し、且つ含有する極性基
の少なくとも一部がリチウム化されてなるセパレーター
を具備した非水電解液電池。負極と正極の間に、水酸
基、シラノール基、カルボキシル基の何れか1種以上の
極性基を含有してなるセパレーターを介し、この状態で
電池缶に収納し、該電池缶内に電解液を注入して非水電
解液電池を組み立てるに際し、非水電解液電池を組み立
てる前に予め、含有する極性基の少なくとも一部をリチ
ウム化させる非水電解液電池の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高容量で優れたサ
イクル寿命と高い安全性が得られる非水電解液電池およ
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、リチウム二次電池などの非水電解
液電池に用いられるセパレーターとしては、ポリプロピ
レンやポリエチレンなどのポリオレフィンからなる多孔
質体が多く使用されている。例えば、非水電解液電池用
セパレーターとして、特開平6−325747号公報
に、極限粘度[η]が5dl/g以上の高分子量ポリエ
チレンからなる微多孔性膜が開示されている。リチウム
一次・二次電池などの電池セパレーターとして、特開平
6−163023号公報には、ポリエチレンとエチレン
−プロピレンラバーの混合物からなる微孔性多孔膜が開
示されている。
【0003】ポリエチレンの多孔質体をリチウム二次電
池セパレーターとして用いる場合は120℃付近で、ま
たポリプロピレンの多孔質体を用いる場合は140℃付
近でシャットダウンが起こり、電池の発熱が止まり、温
度上昇が抑えられるように設計されているが、シャット
ダウン機能でおさまらない多大な発熱状態となった場合
は、セパレーターの収縮、溶融が進行してセパレーター
のZ方向の著しい収縮や完全溶融を生じ、電極間の接触
が起こり、再び短絡電流が流れて発熱状態となり、発火
に至るという問題を有している。
【0004】例えば、特開平5−151949号公報に
は、ポリオレフィン系の微多孔性薄膜とポリオレフィン
系の不織布との積層体よりなり、積層体の薄膜および不
織布構成材の融点よりも低温度で加熱加圧処理されてい
る電池用多層式セパレーターが開示されているが、積層
体の素材がすべてポリオレフィン系であるため、耐熱性
が悪く、シャットダウン機能ではおさまらない温度上昇
が生じたときに内部短絡を防止することができない問題
があった。
【0005】セパレーターの耐熱性を上げる手段として
は、パルプ、ガラス、アルミナ、セラミックス、耐熱性
に優れる樹脂や繊維などを用いてシート化し、セパレー
ターとして用いる方法が有効である。しかし、これらの
素材にはリチウムイオンとの反応性が高い水酸基、シラ
ノール基、カルボキシル基などの極性基が含まれている
ために、容量とサイクル寿命が低下する問題がある。特
に、負極活物質が充放電の際にリチウムイオンを吸蔵、
放出する炭素材料の場合には、電極に吸蔵、放出される
リチウムイオンが減少してしまい、容量とサイクル寿命
が著しく低下する問題がある。
【0006】例えば、特開平8−171893号公報に
は、天然パルプ20〜70重量%と微細合成繊維80〜
30重量%の配合範囲で混合抄紙したシートであり、か
つ前記微細合成繊維の繊維径が5μm以下であることを
特徴とするリチウム電池用セパレーターが開示されてい
る。特開平9−63560号公報には、セルロース繊維
またはセルロース繊維と合成高分子の複合体に、単離さ
れたセルロース・ミクロフィブリルが添加されてなるこ
とを特徴とするセパレーターが開示されている。特開平
7−220710号公報には、セルロース繊維を主成分
とする紙と微細孔を備えたポリエチレン微細多孔膜との
複合体からなることを特徴とする電池用セパレーターが
開示されている。また、特開平9−213296号公報
には、セルロース繊維及び保水度210%以上450%
以下に微細化した熱溶融しない合成繊維フィブリルを混
抄した抄紙シートからなる熱溶融しない微多孔層と、ポ
リオレフィン樹脂からなる熱溶融性の微多孔層とを重ね
た積層構造のシートであることを特徴とする電池セパレ
ーターが開示されている。特開昭59−180966号
公報には、ポリエチレンの合成パルプとポリプロピレン
−ポリエチレン複合繊維とガラス繊維とが混在された不
織布からなるセパレーターを用いた非水溶媒電池が開示
されている。
【0007】しかし、これら天然パルプやセルロース繊
維に含まれる水酸基、ガラス繊維に含まれるシラノール
基の影響により容量とサイクル寿命が著しく低下する問
題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
見られる上記問題点を解決するものである。即ち、本発
明の目的は、高容量で優れたサイクル寿命と高い安全性
を備えた非水電解液電池およびその製造方法を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため鋭意検討した結果、本発明に至ったも
のである。
【0010】即ち本発明は、水酸基、シラノール基、カ
ルボキシル基の何れか1種以上の極性基を含有し、且つ
含有する極性基の少なくとも一部がリチウム化されてな
るセパレーターを具備した非水電解液電池である。
【0011】本発明の非水電解液電池は、負極と正極の
間に、水酸基、シラノール基、カルボキシル基の何れか
1種以上の極性基を含有してなるセパレーターを介し、
この状態で電池缶に収納し、該電池缶内に電解液を注入
して非水電解液電池を組み立てるに際し、非水電解液電
池を組み立てる前に予め、含有する極性基の少なくとも
一部をリチウム化させて製造される。
【0012】本発明の非水電解液電池は、組み立てる前
に予め、水酸基、シラノール基、カルボキシル基の何れ
か1種以上の極性基を含有してなるセパレーターをリチ
ウム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液
に浸漬して、含有する極性基の少なくとも一部をリチウ
ム化させて製造される。
【0013】本発明の非水電解液電池は、組み立てる前
に予め、水酸基、シラノール基、カルボキシル基の何れ
か1種以上の極性基を含有してなるセパレーターを金属
リチウムに接触させた状態でリチウム塩、リチウム化剤
の1種以上を溶解させた非水溶液に浸漬して、含有する
極性基の少なくとも一部をリチウム化させて製造され
る。
【0014】本発明の非水電解液電池は、組み立てる前
に予め、水酸基、シラノール基、カルボキシル基の何れ
か1種以上の極性基を含有してなるセパレーターをリチ
ウム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液
に浸漬した後、金属リチウムに接触させた状態でリチウ
ム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に
浸漬して、含有する極性基の少なくとも一部をリチウム
化させて製造される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の非水電解液電池お
よびその製造方法について詳細に説明する。
【0016】本発明における負極、正極とは、集電体の
片面または両面に負極合剤、正極合剤を設けたものを指
す。
【0017】集電体としては、アルミニウム箔や銅箔な
どの金属箔が好ましく用いられるが、特に限定されるも
のではない。
【0018】本発明における負極合剤とは、負極活物質
と増粘剤、結着剤、導電剤などを混合したものを指し、
正極合剤とは、正極活物質と増粘剤、結着剤、導電剤な
どを混合したものを指すが、必ずしも増粘剤、結着剤、
導電剤を混合しなくても良い。
【0019】本発明に用いられる負極活物質としては、
リチウム金属、リチウム合金、リチウムを吸蔵、放出し
得る炭素材料、ポリアセチレン、ポリアセン、ポリピロ
ールなどが挙げられるが、これら記述物に限定されるも
のではない。
【0020】本発明に用いられる正極活物質としては、
リチウム複合酸化物、アルカリ金属を含む遷移金属化合
物や遷移金属カルコゲンなどの無機化合物、ポリアセチ
レン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、
ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセン、ポリチオフ
ェンなどの共役系高分子、ジスルフィド結合を有する架
橋高分子、塩化チオニルなどが挙げられるが、これら記
述物に限定されるものではない。
【0021】本発明に用いられる増粘剤や結着剤として
は、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ
ビニルピロリドン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ
ビニルメチルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリ
イミドなどが挙げられるが、これら記述物に限定される
ものでない。
【0022】本発明に用いられる増粘剤、結着剤の量と
しては、特に限定されるものではないが、負極合剤また
は正極合剤に対し、0.1〜30重量%であることが好
ましい。0.1重量%未満では、負極合剤スラリーや正
極合剤スラリーの塗布特性が不十分な場合があり、30
重量%を超えると容量が低下する傾向がある。
【0023】本発明における導電剤は、負極、正極の導
電性を向上させるために用いられる。具体的には、炭素
材料や金属粉末などが用いられ、特に限定されるもので
はないが、各種カーボンブラックが好ましく用いられ
る。
【0024】カーボンブラックとしては、ガスブラッ
ク、オイルブラック、アセチレンブラックなどが挙げら
れる。これらは、クレオソート油、石油系重質油、天然
ガス、ナフタレン、ピッチ油、アセチレンガスなどを原
料として、ファーネス法、コンタクト法、サーマル法に
よって製造される。
【0025】本発明における導電剤は、通常は一次粒子
径で0.001〜100μm、好ましくは0.005〜
20μmの微粒子が用いられる。一次粒子径が0.00
1μm未満では、安定製造が困難であり、100μmを
超えるものは添加効果が小さくなる傾向がある。
【0026】本発明に用いられる導電剤の添加量として
は、0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量
%である。添加量が0.1重量%未満では、導電性向上
の効果が小さく、20重量%を超えると電池容量が低下
する傾向がある。
【0027】本発明における負極は、負極合剤をN−メ
チルピロリドンなどの溶剤に分散させて負極合剤スラリ
ーとし、これを集電体の片面または両面に均一に塗布
し、乾燥してプレスし圧縮成形した後、所定のサイズに
カットすることにより負極を作製することができるが、
金属リチウムやリチウム合金を負極活物質として用いる
場合には、金属リチウムまたはリチウム合金を所定の形
状に打ち抜き、これを集電体の片面または両面に配する
ことによって負極を作製することができる。
【0028】本発明における正極は、正極合剤をN−メ
チルピロリドンなどの溶剤に分散させて正極合剤スラリ
ーとし、これを集電体の片面または両面に均一に塗布
し、乾燥してプレスし圧縮成形した後、所定のサイズに
カットすることにより作製することができる。
【0029】本発明に用いられるリチウム塩を溶解させ
た非水溶液としては、いわゆる非水電解液が挙げられ
る。
【0030】リチウム塩としては、特に限定されるもの
ではないが、LiCl、LiBr、LiPF6、LiC
lO4、LiBF4、LiCF3SO3、LiAsF6、L
iN(CF3SO22、LiC49SO3などが挙げら
れ、これらのうち1種類だけでも良いが、2種類以上混
合して用いても良い。
【0031】非水電解液に用いられる非水溶媒として
は、特に限定されるものではないが、プロピレンカーボ
ネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、エチ
ルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネー
ト(DMC)、γ−ブチロラクトン(GBL)、1,2
−ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン
(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2MeT
HF)、1,3−ジオキソラン(DOL)、プロピオン
酸メチル(MP)などの単独または2種類以上の混合溶
媒が用いられる。
【0032】本発明に用いられるリチウム化剤を溶解さ
せた非水溶液としては、リチウム化剤を溶解させたヘキ
サンなどが挙げられる。
【0033】本発明に用いられるリチウム化剤として
は、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t
ert−ブチルリチウム、フェニルリチウムなどが挙げ
られ、これらのうち1種類だけでも良いが、2種以上組
み合わせて用いても良い。
【0034】本発明におけるリチウム化とは、リチウム
イオンとの反応性が高い水酸基、シラノール基、カルボ
キシル基などの極性基にリチウムイオンを結合させるこ
とをいう。予め、セパレーターに含まれるこれらの極性
基をリチウム化しておけば、電解液中のリチウムイオン
を捕捉することがなく、充放電の際に電極に吸蔵、放出
されるリチウムイオンが減少しないため、高容量、且つ
サイクル寿命に優れる非水電解液電池が得られる。
【0035】本発明に用いられるセパレーターは、水酸
基、シラノール基、カルボキシル基の何れか1種以上の
極性基を含有してなるもので、多孔質フィルム、織布、
不織布、紙の単体または複合体が挙げられ、特に限定さ
れるものではない。
【0036】本発明に用いられるセパレーターを構成す
る素材としては、微生物が産生するバクテリアセルロー
ス、木材パルプ、わら、バガス、楮、みつまた、マニラ
麻、エスパルト、コットンリンター、ガンピ、ジュー
ト、竹、葦、パピルス、ケナフ、ラミーなどの非木材繊
維や非木材パルプ、これらのフィブリル化繊維、レーヨ
ン、セルロース、キュプラ、ポリノジック、アセテー
ト、アクリル、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアリレー
ト、ポリエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポ
リビニルアルコール、エチレンービニルアルコール共重
合体などの樹脂からなる単繊維、複合繊維、フィブリル
化繊維、各種熱融着繊維、ガラス繊維、マイクロガラス
繊維、アルミナ繊維、アルミナ・シリカ繊維、セラミッ
クス繊維、ジルコニア繊維、ロックウール、チラノ繊
維、炭化珪素繊維、チタン酸カリウム繊維、アルミナウ
ィスカ、ホウ酸アルミウィスカなどの無機繊維、コロイ
ダルアルミナ、コロイダルシリカ、エポキシ樹脂、フッ
素樹脂などが挙げられる。
【0037】本発明に用いられるセパレーターが、バク
テリアセルロースや木材パルプ、無機繊維や耐熱性に優
れる樹脂などを含む場合には、非水電解液電池が外部短
絡して発熱してもセパレーターが収縮や燃焼することが
ないため、電極間の接触による内部短絡が発生しない。
仮に内部短絡させてもセパレーターが収縮や燃焼するこ
とがないため、内部短絡が拡大せず安全性の高い非水電
解液電池が得られる。
【0038】本発明に用いられるセパレーターが、十分
な耐熱性を備えるためには、耐熱性に優れる素材を10
重量%以上含有することが好ましい。10重量%未満で
は、耐熱性が不十分になる傾向がある。
【0039】本発明に用いられるセパレーターが、湿式
抄紙法により製造される場合には、ピンホールのない薄
く均一なセパレーターが得られるため好ましい。湿式抄
紙法で用いられる抄紙機としては、長網抄紙機、円網抄
紙機、傾斜型抄紙機、さらには2種以上を組み合わせた
コンビネーションマシンなどが挙げられる。
【0040】湿式抄紙法は、通常、繊維を固形分濃度が
0.1〜5重量%程度になるように分散助剤、増粘剤な
どを用いて水中に均一に分散してスラリーとし、さらに
スラリー中に水を追加し、固形分濃度を0.1〜0.0
01重量%に希釈して希薄水性スラリーとし、これを抄
紙機を用いてシート化するものである。
【0041】本発明におけるセパレーターは、多孔質フ
ィルム、織布、不織布、紙から選ばれる同種または異種
の複合体も用いられる。
【0042】ここでいう複合体とは、多孔質フィルム、
織布、不織布、紙から選ばれる同種または異種を接着さ
せずに多層体にしたもの、部分または全面で接着させて
多層体にしたものを指し、組み合わせは特に限定される
ものではない。
【0043】例えば、本発明に用いられるセパレーター
が、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂からなる多
孔質フィルムと紙または耐熱性に優れる不織布との複合
体からなる場合には、多孔質フィルムのシャットダウン
機能と紙または不織布の耐熱性を兼ね備えた安全性の高
い非水電解液電池が得られる。
【0044】本発明に用いられるセパレーターが、ポリ
プロピレン樹脂やポリエチレン樹脂を主体として構成さ
れた不織布と紙または耐熱性に優れる不織布との複合体
からなる場合にも、ポリプロピレンやポリエチレンによ
るシャットダウン機能と紙または不織布の耐熱性を兼ね
備えた安全性の高い非水電解液電池が得られる。
【0045】本発明におけるセパレーターの複合体を製
造する方法としては、多孔質フィルム、織布、不織布、
紙から選ばれる同種または異種を目的に合わせて選び、
電池組立時に接着させずに積層して電極と巻回する方法
と部分または全面を接着させて多層体にする方法があ
る。
【0046】本発明における多孔質フィルム、織布、不
織布、紙を接着させる方法としては、熱カレンダー、熱
ソフトカレンダー、熱エンボスなどを用いて加圧熱処理
する方法やホットメルト接着剤、割布、糊布、ポリエチ
レン微粒子などを用いて加圧熱処理する方法が有効であ
る。
【0047】本発明におけるセパレーターの複合体を加
圧熱処理によって作製する場合の処理温度は、セパレー
ターに含まれる樹脂または有機繊維の種類によって異な
り、樹脂または有機繊維のTg以上融点以下の温度で処
理される。熱カレンダー処理および熱ソフトカレンダー
処理の場合は、セパレーターの全面で接着されるため、
電極との巻回時に層間剥離することがなく好ましい。熱
エンボス処理の場合は、エンボスパターンに従って部分
接着されるため、セパレーターの透気度を大きく低下さ
せずに複合化することができ、十分な接着面積が得られ
れば電極との巻回時に層間剥離しない強度が得られるた
め好ましい。
【0048】また、ホットメルト接着剤をシート状にし
たものや、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リアミド樹脂などからなる割布や糊布、ポリエチレン微
粒子などを用い、加圧熱処理して部分的に接着させるこ
とにより、セパレーターの透気度を大きく低下させずに
複合化できるため好ましい。
【0049】本発明における微生物が産生するバクテリ
アセルロースとは、セルロースおよびセルロースを主鎖
としたヘテロ多糖を含むものおよびβ−1,3、β−
1,2等のグルカンを含むものである。ヘテロ多糖の場
合のセルロース以外の構成成分はマンノース、フラクト
ース、ガラクトース、キシロース、アラビノース、ラム
ノース、グルクロン酸等の六炭糖、五炭糖および有機酸
等である。これらの多糖は単一物質で構成される場合も
あるが、2種以上の多糖が水素結合などで結合して構成
されている場合もあり、いずれも利用できる。
【0050】本発明における微生物が産生するバクテリ
アセルロースは上記のようなものであればいかなるもの
でも良い。
【0051】このようなバクテリアセルロースを産生す
る微生物としては特に限定されるものではないが、アセ
トバクター・アセチ・サブスピーシス・キシリナム(A
cetobacter aceti subsp.xy
linum)ATCC 10821、同パストウリアン
(A.pasteurian)、同ランセンス(A.r
ancens)、サルシナ・ベントリクリ(Sarci
na ventriculi)、バクテリウム・キシロ
イデス(Bacterium xyloides)、シ
ュードモナス属細菌、アグロバクテリウム属細菌等でバ
クテリアセルロースを産生するものを利用することがで
きる。
【0052】これらの微生物を培養してバクテリアセル
ロースを生成蓄積させる方法は細菌を培養する一般的方
法に従えばよい。すなわち、炭素源、窒素源、無機塩
類、その他必要に応じてアミノ酸、ビタミン等の有機微
量栄養素を含有する通常の栄養培地に微生物を接種し、
静置または緩やかに通気撹拌を行う。
【0053】次いで、生成蓄積されたバクテリアセルロ
ースを離解し、水性スラリーとする。離解は回転式の離
解機あるいはミキサー等で容易にできる。このようにし
て得られたバクテリアセルロース離解物は他のセルロー
ス繊維よりも繊維間の結合能力が非常に高いため、他の
有機繊維や無機繊維に対して少量混合するだけで強度の
強いセパレーターを得ることができる。
【0054】本発明に用いられるセパレーターが、微生
物が産生するバクテリアセルロースを含有してなる場合
には、特に機械的強度が強く、電池組立時の電池加工性
に優れる。
【0055】本発明に用いられるフィブリル化繊維は、
天然繊維や合成繊維をリファイナー、ビーター、高圧ホ
モジナイザー、サンドミルなどを用いて処理することに
より作製される。
【0056】本発明に用いられるアルミナ繊維、アルミ
ナ・シリカ繊維、ロックウールとしては厚みが均一な非
水電解液電池用セパレーターを作製するために、繊維径
が数μm以下で、繊維長が数十〜数百μmのものが好ま
しい。繊維径は3μm以下であることがより好ましい。
【0057】アルミナ繊維は、アルミナを主成分とする
繊維である。アルミナ繊維を製造する方法としては、ア
ルミニウム塩の水溶液と水溶性ポリシロキサンを混合し
た紡糸液を紡糸し、これを空気中で1000℃以上に焼
成する無機塩法、アルミナゾルやシリカゾルを紡糸して
焼成するゾル法、ポリアルミノキサンを含む溶液に珪酸
エステルを混合したものを乾式紡糸し、得られた前駆体
繊維を空気中で1000℃以上に焼成する前駆ポリマー
法、0.5μm以下のα−Al23微粉を含むスラリー
を乾式紡糸し、得られた前駆体繊維を1000℃以上に
焼成し、さらに1500℃のガス炎中を通して結晶粒子
を焼結させるスラリー法が挙げられる。
【0058】アルミナ繊維とは、例えば、ICI社(英
国)から”サフィル”、電気化学工業社から”デンカア
ルセン”の名称で市販されているものである。
【0059】アルミナ・シリカ繊維は、アルミナ含量4
0〜60%、シリカ含量60〜40%の繊維で、例え
ば、以下の方法で製造される。カオリン仮焼物、ボーキ
サイトアルミナ、ケイ砂、ケイ石粉などのアルミナ・シ
リカ原料に、場合によってはホウ酸ガラス、ジルコニ
ア、酸化クロムなどを加え、これを高温で溶融し、圧縮
空気またはスチームジェットを吹き付けるブローイング
法あるいは高速回転するローターの遠心力を利用するス
ピニング法により繊維化する。
【0060】アルミナ・シリカ繊維とは、例えば、ニチ
アス社から”ファインフレックス”の名称で市販されて
いるものである。
【0061】ロックウールは、例えば以下の方法で製造
される。高炉スラグを主原料とし、これに珪石、ドロマ
イト、石灰岩等を添加して電気炉中1500〜1600
℃加熱熔融し、得られた均一融液を1400℃で高速回
転体に落下させ繊維化する。
【0062】ロックウールとは、例えば、新日鐵化学社
から”エスファイバーFF”、旭ファイバーグラス社か
ら”ロクサンファイバー”の名称で市販されているもの
である。
【0063】マイクロガラス繊維とは、蒸気吹付法、ス
ピニング法、火焔挿入法、ロータリー法などで製造され
る極細ガラス繊維であり、平均繊維径が、一般的には5
μm以下であるものを指している。
【0064】マイクロガラス繊維としては、二酸化珪素
(SiO2)、酸化ナトリウム(Na2O)、酸化カルシ
ウム(CaO)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化
マグネシウム(MgO)、酸化カリウム(KO)など
を構成成分とするボロシリケートガラスからなるもの、
酸化ナトリウムをほとんど含まないEガラスからなるも
の、高純度二酸化珪素からなるシリカガラスからなるも
のが挙げられるが、ナトリウムは電極活物質であるリチ
ウムと置換し、非水電解液電池の長期保存中に容量が減
少する原因となるため、Eガラスまたはシリカガラスか
らなるマイクロガラス繊維が好ましい。
【0065】酸化ナトリウムなどを含有しないE−ガラ
スからなるマイクロガラス繊維としては、例えば、Ma
nville社(米国)から市販されている”E−FI
BER”が挙げられる。
【0066】シリカガラスからなるマイクロガラス繊維
としては、特に二酸化珪素(SiO2 に換算して)を9
9重量%以上含有するシリカガラスからなるマイクロガ
ラス繊維が好ましい。このようなマイクロガラス繊維と
しては、例えば、Manville社(米国)から”Q
−ファイバー”の名称で市販されている。
【0067】マイクロガラス繊維の平均繊維径について
は、好ましくは3μm以下である。より細い平均繊維径
のマイクロガラス繊維を用いることにより、ピンホール
と呼ばれる直径数十μmから数百μm程度の穴も生じる
こともなく、均一性の高いセパレーターを作製すること
ができる。
【0068】ここで、マイクロガラス繊維に代えて、平
均繊維径の太いガラス繊維を用いた場合には、厚みが不
均一で、数多くのピンホールを有するセパレーターとな
り、その幅方向の電気抵抗も不均一になり、ピンホール
に起因する電極間の短絡を起こすことにもなる。
【0069】本発明におけるセパレーター中の無機繊維
の含有量としては、特に制限はないが、90重量%以下
であることが好ましく、特に50重量%以下であること
が好ましい。50重量%、特に90重量%より多いと、
セパレーターの耐折強度や層間強度などが弱くなり、電
極との巻回性に問題が生じる傾向がある。
【0070】本発明におけるセパレーターがこれら無機
繊維を含有する場合には、耐熱性に優れるため、安全性
の高い非水電解液電池が得られる。
【0071】本発明におけるポリビニルアルコールとし
ては、粉末状や繊維状のものがあり、どちらを使用して
も良い。粉末状のものは水溶液にしてセパレーターに含
浸、塗布、噴霧などの方法で接触させた後、乾燥するこ
とによりセパレーター表面に被膜を形成させることがで
きる。
【0072】繊維状のものは他の繊維と混合した水性ス
ラリーを作製し、湿式抄紙法などで抄紙した後、乾燥す
ることにより被膜を形成させることができる。例えば、
クラレ社製のビニロン繊維が挙げられる。
【0073】ポリビニルアルコール、エチレンービニル
アルコール共重合体は結着剤として作用し、セパレータ
ーを構成する有機、無機繊維などと強く結着するため、
引張強度、引裂強度、突刺強度などの機械的強度に優れ
たセパレーターが得られる。また、熱処理または加圧熱
処理によりセパレーター表面に被膜を形成するため、セ
パレーターの孔径を小さくすることができるだけでな
く、より薄くかつ均一で電極との密着性が良好で電池加
工性に優れたセパレーターが得られる。
【0074】本発明における熱融着繊維としては、繊維
自身が熱により一部または全部溶融して繊維間の結着力
を生じせしめる熱溶融タイプ、繊維自身が水または熱水
に一部または全部溶解し、乾燥過程で繊維間に結着力を
生じせしめるタイプなどがあり、目的に応じて単独また
は2種以上混合して用いられる。
【0075】具体的な例としてはビニロン繊維、ポリエ
ステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、
ポリエチレンとポリプロピレンからなる複合繊維、ポリ
プロピレンとエチレン−ビニルアルコール共重合体から
なる複合繊維などが挙げられる。
【0076】本発明に用いられるセパレーターの坪量
は、特に制限はないが、5〜100g/m2が好まし
く、10〜50g/m2がさらに好ましく用いられる。
【0077】本発明に用いられるセパレーターの厚み
は、特に制限はないが電池が小型化できる点から薄い方
が好ましい。具体的には電池組立時に破断しない程度の
強度を持ち、ピンホールが無く、高い均一性を備える厚
みとして10〜100μmが好ましく用いられ、20〜
60μmがより好ましく用いられる。10μm未満で
は、電池組立時の短絡不良率が増加するため好ましくな
い。一方、100μmより厚くなると、厚みによる電気
抵抗が高くなり、電池特性が低下したり、円筒型電池に
収納できる電極面積が少なくなり、容量が低くなるため
好ましくない。
【0078】本発明の非水電解液電池用セパレーターの
厚みが所望の厚みよりも厚い場合には二次加工処理によ
り厚みを薄くする必要がある。この二次加工処理として
は、スーパーカレンダー、マシンカレンダー、熱カレン
ダー、ソフトカレンダー、熱ソフトカレンダーなどのカ
レンダーを用いてカレンダー処理を施して厚み調整が行
われる。特に熱カレンダーを用いて加圧熱処理し所望の
厚みに調整することがより好ましい。
【0079】熱カレンダー処理における加圧熱処理の処
理温度としては、セパレーターに含まれる樹脂または有
機繊維の種類によって異なり、樹脂または有機繊維のT
g以上融点以下の温度で処理されるが、特に熱融着繊維
を配合した場合は熱融着繊維の接着力発現温度まで加工
温度を上げることが必要となる。有機繊維の構成、加工
条件等から処理温度としては、50〜200℃が好まし
く用いられる。50℃よりも低い温度で加圧処理した場
合には充分な接着力が発現されず、経時で厚み戻りが発
生する、所望の厚みまで薄くできない、または亀裂が生
じたりする等のトラブルが発生するため好ましくない。
また、200℃よりも高温で加圧処理した場合は、樹脂
または繊維自身が熱により劣化して強度が低下したり、
変形したりする。劣化が起こらない場合でもセパレータ
ーの密度が上がりすぎて充分な空隙量が得られずに電池
性能を損なってしまうため好ましくない。
【0080】本発明のセパレーターが、不織布を含む複
合体からなる場合には、不織布を予め加圧処理または加
圧熱処理して厚み調整してから複合体にすることが好ま
しい。なぜなら加圧処理または加圧熱処理することによ
って不織布の表面平滑性が向上し、複合化される相手と
の密着性が良くなり、均一な複合体が得られるからであ
る。特に加圧熱処理すると、不織布の表面平滑性と強度
が著しく向上するため効果が大きい。
【0081】本発明において、水酸基、シラノール基、
カルボキシル基の何れか1種以上の極性基を含有してな
るセパレーターは、リチウム塩、リチウム化剤の1種以
上を溶解させた非水溶液に浸漬する方法、浸漬した後ま
たは同時に、金属リチウムに接触させた状態でリチウム
塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に浸
漬する方法により含有する極性基の少なくとも一部をリ
チウム化した後、電池に組み込まれる。
【0082】本発明において、リチウム塩、リチウム化
剤の1種以上を溶解させた非水溶液とは、リチウム塩の
みを溶解させた非水溶液、リチウム化剤のみを溶解させ
た非水溶液、リチウム塩とリチウム化剤の両方を溶解さ
せた非水溶液を指す。さらに、リチウム塩およびリチウ
ム化剤は1種類だけでも良いが、2種類以上組み合わせ
て用いても良い。
【0083】本発明に用いられるセパレーターをリチウ
ム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に
浸漬することによって、セパレーターに含まれる水酸
基、シラノール基、カルボキシル基の少なくとも一部が
リチウム化され、充放電の際に電極に吸蔵、放出される
リチウムイオンの減少が抑制されるため、浸漬処理をし
ない場合に比べて高容量の非水電解液電池が得られる。
【0084】本発明に用いられるセパレーターを金属リ
チウムに接触させた状態で、リチウム塩、リチウム化剤
の1種以上を溶解させた非水溶液に浸漬することによっ
て、金属リチウムに接触させない場合よりも水酸基、シ
ラノール基、カルボキシル基のリチウム化が効率良く起
こるため、処理時間を短縮することができ、さらに高容
量の非水電解液電池が得られる。
【0085】本発明に用いられるセパレーターをリチウ
ム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に
浸漬した後、さらに金属リチウムに接触させた状態で浸
漬することによって、水酸基、シラノール基、カルボキ
シル基のリチウム化が100%に近い効率で起こるた
め、さらに高容量でサイクル寿命に優れる非水電解液電
池が得られる。
【0086】本発明に用いられるセパレーターをリチウ
ム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に
浸漬するだけの場合は、少なくとも1時間以上浸漬する
ことが好ましく、さらに5時間以上浸漬することが好ま
しい。それ以上処理時間を長くしても効果はあまり変わ
らず、1時間より短いとリチウム化が不十分になる傾向
がある。
【0087】本発明に用いられるセパレーターを金属リ
チウムに接触させた状態で、リチウム塩、リチウム化剤
の1種以上を溶解させた非水溶液に浸漬する場合は、金
属リチウムに接触させてから少なくとも30分以上浸漬
することが好ましく、さらに1時間以上が好ましい。3
0分より短いと極性基のリチウム化が不十分になる傾向
がある。
【0088】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限定されるものではない。
なお、%とは重量%を意味する。
【0089】下記表1に示したセパレーターを作製し
た。尚、表中に示した「PP」はポリプロピレン、「P
E」はポリエチレン、「PVA」はポリビニルアルコー
ル、「PP/PE」はポリプロピレンとポリエチレンの
複合をそれぞれ意味する。
【0090】
【表1】
【0091】<セパレーターAの作製>マニラ麻(カナ
ダ標準形濾水度600ml)30%、ポリエチレン微細
繊維(ダイセル化学工業社製、KY−420S)60
%、PVA繊維(クラレ社製、VPB107−1×3)
10%をパルパーを用いて離解したスラリーを調製し、
円網抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量15g/m2、厚
み25μmのシートを作製した。次いで、該シートを4
5mm幅にスリットしてセパレーターAとした。
【0092】<セパレーターBの作製>針葉樹未漂白ク
ラフトパルプをリファイナーを用いて、カナダ標準形濾
水度が250mlになるまで叩解した。該パルプ90%
とバクテリアセルロース10%をパルパーを用いて離解
したスラリーを調製し、円網抄紙機を用いて湿式抄紙
し、坪量26g/m2、厚み25μmのシートを作製し
た。次いで、該シートを45mm幅にスリットしてセパ
レーターBとした。
【0093】<セパレーターCの作製>バクテリアセル
ロース15%、ポリプロピレン微細繊維(ダイセル化学
工業社製、KY−430S)35%、ポリプロピレンと
ポリエチレンからなる芯鞘複合繊維(大和紡績社製、N
BF−H、繊度0.7デニール、繊維長5mm)50%
をパルパーを用いて離解したスラリーを調製し、円網抄
紙機を用いて湿式抄紙し、坪量15g/m2のシートを
作製した。次いで、該シートを110℃の処理温度で熱
カレンダー処理して厚みを25μmに調整した後、45
mm幅にスリットしてセパレーターCとした。
【0094】<セパレーターDの作製>ポリエチレン微
細繊維(ダイセル化学工業社製、KY−420S)30
%、ボロシリケートガラスからなる平均繊維径1μmの
マイクロガラス繊維(Manville社製、#10
8)40%、ポリプロピレンとポリエチレンからなる芯
鞘複合繊維(大和紡績社製、NBF−H、繊度0.7デ
ニール、繊維長5mm)30%をパルパーを用いて離解
したスラリーを調製し、円網抄紙機を用いて湿式抄紙
し、坪量15g/m2のシートを作製した。次いで、該
シートを110℃の処理温度で熱カレンダー処理して厚
みを25μmに調整した後、45mm幅にスリットして
セパレーターDとした。
【0095】<負極活物質の作製>まず、石油ピッチを
焼成して粗粒状のピッチコークスを得た。この粗粒状ピ
ッチコークスを粉砕して、平均粒径20μmの粉末と
し、この粉末を不活性ガス中1000℃で焼成して不純
物を除去し、コークス粉末を作製し、負極活物質とし
た。
【0096】<負極の作製>負極活物質コークス粉末9
0%と結着剤ポリフッ化ビニリデン10%を混練し、負
極合剤を調製した後、N−メチルピロリドンを加えてス
ラリー状とし、負極合剤スラリーを調製した。この負極
合剤スラリーを負極集電体である厚み100μmの帯状
の銅箔の両面に均一に塗布し、乾燥後、ローラープレス
機を用いて圧縮成形し、厚み180μm、幅55mm、
長さ556mmの負極を作製した。
【0097】<正極の作製>正極活物質LiCoO2
0%、導電剤グラファイト粉末6%、結着剤ポリフッ化
ビニリデン4%を混練して正極合剤を調製した後、N−
メチルピロリドンを加えてスラリー状とし、正極合剤ス
ラリーを調製した。この正極合剤スラリーを正極集電体
である厚さ20μmの帯状アルミニウム箔の両面に均一
に塗布し、乾燥後、ローラープレス機を用いて圧縮成形
し、厚み150μm、幅53mm、長さ528mmの正
極を作製した。
【0098】実施例1 プロピレンカーボネートとジエチルカーボネートを1:
1の体積比で混合した溶媒にLiPF6を1mol/l
になるように溶解させた非水溶液にセパレーターAを3
0分浸漬し、セパレーターに含まれる水酸基をリチウム
化した。負極と正極の間に該セパレーターAを介して積
層し、渦巻き型に多数回巻回して渦巻き型電極を作製し
た。これをニッケルメッキした鉄製の直径18mm、高
さ65mmの円筒状の電池缶に収納した。このとき、電
池缶に設けた正極端子と負極端子に正極リードと負極リ
ードをそれぞれ溶接した。次いで、この電池缶の中にプ
ロピレンカーボネートとジエチルカーボネートを1:1
の体積比で混合した溶媒にLiPF6を1mol/lに
なるように溶解させた非水電解液を注入した後、電池蓋
と電池缶をかしめて封口し円筒型非水電解液電池を作製
した。
【0099】実施例2 セパレーターAを実施例1で用いた非水溶液に1時間浸
漬した以外は実施例1と同様にして円筒型非水電解液電
池を作製した。
【0100】実施例3 セパレーターAを実施例1で用いた非水溶液に5時間浸
漬した以外は実施例1と同様にして円筒型非水電解液電
池を作製した。
【0101】実施例4 セパレーターAを実施例1で用いた非水溶液に24時間
浸漬した以外は実施例1と同様にして円筒型非水電解液
電池を作製した。
【0102】実施例5 セパレーターBをN−ブチルリチウムのヘキサン溶液に
5時間浸漬し、セパレーターBに含まれる水酸基をリチ
ウム化した。該セパレーターBをセパレーターとして用
いた以外は実施例1と同様にして円筒型非水電解液電池
を作製した。
【0103】実施例6 プロピレンカーボネートとエチレンカーボネートを1:
1の体積比で混合した溶媒にLiClO4を1mol/
lになるように溶解させた非水溶液にセパレーターCを
5時間浸漬し、セパレーターCに含まれる水酸基をリチ
ウム化した。該セパレーターCをセパレーターとして用
い、該溶液を非水電解液として用いた以外は実施例1と
同様にして円筒型非水電解液電池を作製した。
【0104】実施例7 γ−ブチロラクトンとジメチルカーボネートを7:3の
体積比で混合した溶媒にLiClO4を1mol/lに
なるように溶解させた非水溶液にセパレーターDを5時
間浸漬し、セパレーターDに含まれるシラノール基をリ
チウム化した。該セパレーターDをセパレーターとして
用い、該溶液を非水電解液として用いた以外は実施例1
と同様にして円筒型非水電解液電池を作製した。
【0105】実施例8 負極および正極を円形打ち抜き機を用いて打ち抜き、直
径15mmの円盤形負極および正極を作製した。セパレ
ーターAを円形カッターで切断加工し、これをセパレー
ターAより大きめの金属リチウムで挟み、実施例1で用
いた非水溶液に30分浸漬し、セパレーターAに含まれ
る水酸基をリチウム化した。円盤形正極をカソード缶に
挿入し、その上に該セパレーターAを載置し、実施例1
で用いた非水電解液を注入した。次いで、円盤形負極を
圧着させたアノード缶を円盤形負極側がセパレーターA
側になるように載置し、カソード缶とアノード缶を封口
ガスケットを介してかしめ、直径20mm、高さ1.6
mmのコイン型非水電解液電池を作製した。
【0106】実施例9 円形カッターで切断加工したセパレーターAを、これよ
り大きめの金属リチウムで挟み、実施例1で用いた非水
溶液に1時間浸漬した以外は実施例8と同様にしてコイ
ン型非水電解液電池を作製した。
【0107】実施例10 円形カッターで切断加工したセパレーターAを、これよ
り大きめの金属リチウムで挟み、実施例1で用いた非水
溶液に5時間浸漬した以外は実施例8と同様にしてコイ
ン型非水電解液電池を作製した。
【0108】実施例11 円形カッターで切断加工したセパレーターAを実施例1
で用いた非水溶液に5時間浸漬した後、これより大きめ
の金属リチウムで挟み、実施例1で用いた非水溶液に3
0分浸漬した以外は実施例8と同様にしてコイン型非水
電解液電池を作製した。
【0109】実施例12 円形カッターで切断加工したセパレーターAを、実施例
1で用いた非水溶液に5時間浸漬した後、これより大き
めの金属リチウムで挟み、実施例1で用いた非水溶液に
1時間浸漬した以外は実施例8と同様にしてコイン型非
水電解液電池を作製した。
【0110】実施例13 円形カッターで切断加工したセパレーターAを、実施例
1で用いた非水溶液に5時間浸漬した後、これより大き
めの金属リチウムで挟み、実施例1で用いた非水溶液に
5時間浸漬した以外は実施例8と同様にしてコイン型非
水電解液電池を作製した。
【0111】実施例14 セパレーターBを円形カッターで切断加工し、実施例5
で用いた非水溶液に5時間浸漬した後、これをセパレー
ターBより大きめの金属リチウムで挟み、実施例5で用
いた非水溶液に1時間浸漬し、セパレーターBに含まれ
る水酸基をリチウム化した。実施例5で作製した円盤形
正極をカソード缶に挿入し、その上に該セパレーターB
を載置し、実施例1で用いた非水電解液を注入した。次
いで、円盤形負極を圧着させたアノード缶を円盤形負極
側がセパレーターB側になるように載置し、カソード缶
とアノード缶を封口ガスケットを介してかしめ、直径2
0mm、高さ1.6mmのコイン型非水電解液電池を作
製した。
【0112】実施例15 セパレーターCを円形カッターで切断加工し、実施例6
で用いた非水溶液に5時間浸漬した後、これをセパレー
ターCより大きめの金属リチウムで挟み、実施例6で用
いた非水溶液に3時間浸漬し、セパレーターCに含まれ
る水酸基をリチウム化した。該セパレーターCと実施例
5で用いた非水電解液を用いた以外は実施例8と同様に
してコイン型非水電解液電池を作製した。
【0113】実施例16 セパレーターDを円形カッターで切断加工し、実施例7
で用いた非水溶液に5時間浸漬した後、これをセパレー
ターDより大きめの金属リチウムで挟み、実施例7で用
いた非水溶液に5時間浸漬し、セパレーターDに含まれ
るシラノール基をリチウム化した。該セパレーターDと
実施例7で用いた非水電解液を用いた以外は実施例8と
同様にしてコイン型非水電解液電池を作製した。
【0114】比較例1 セパレーターAを予めリチウム化しなかった以外は実施
例1と同様にして円筒型非水電解液電池を作製した。
【0115】比較例2 セパレーターBを予めリチウム化しなかった以外は実施
例1と同様にして円筒型非水電解液電池を作製した。
【0116】比較例3 セパレーターCを予めリチウム化しなかった以外は実施
例1と同様にして円筒型非水電解液電池を作製した。
【0117】比較例4 セパレーターDを予めリチウム化しなかった以外は実施
例1と同様にして円筒型非水電解液電池を作製した。
【0118】比較例5 セパレーターとして厚み25μmのポリプロピレン製多
孔質フィルムを用い、リチウム化しなかった以外は実施
例1と同様にして円筒型非水電解液電池を作製した。
【0119】比較例6 セパレーターAを予めリチウム化しなかった以外は実施
例8と同様にしてコイン型非水電解液電池を作製した。
【0120】比較例7 セパレーターBを予めリチウム化しなかった以外は実施
例14と同様にしてコイン型非水電解液電池を作製し
た。
【0121】比較例8 セパレーターCを予めリチウム化しなかった以外は実施
例15と同様にしてコイン型非水電解液電池を作製し
た。
【0122】比較例9 セパレーターDを予めリチウム化しなかった以外は実施
例16と同様にしてコイン型非水電解液電池を作製し
た。
【0123】比較例10 セパレーターとして厚み25μmのポリプロピレン製多
孔質フィルムを用い、リチウム化しなかった以外は実施
例8と同様にしてコイン型非水電解液電池を作製した。
【0124】上記の実施例1〜16および比較例1〜1
0により得られた非水電解液電池について、下記の試験
方法により測定し、その結果を下記表2および表3に示
した。
【0125】<初期容量>実施例1〜7および比較例1
〜5で作製した非水電解液電池を用い、600mAの定
電流で4.2Vまで充電し、4.2V到達後は定電圧充
電に切り替え、総時間2.5時間で充電が終了するよう
にした。放電は900mAで定電流放電し、2.75V
に達するまで放電させたときの放電容量を求め初期容量
として評価した。実施例8〜16および比較例6〜10
で作製した非水電解液電池を用い、10mAの定電流で
4.2Vまで充電し、4.2V到達後は定電圧充電に切
り替え、総時間10時間で充電が終了するようにした。
放電は0.3mAで低電流放電し、2.75Vに達する
まで放電させたときの放電容量を求め、初期容量として
評価した。
【0126】<サイクル寿命>上記<初期容量>の試験
方法と同様にして充放電を繰り返し行い、初期容量に対
する100回目の放電容量の比率を求めサイクル寿命を
評価した。この比率が高いほどサイクル寿命が良い。
【0127】<釘刺し試験>非水電解液電池の表面に熱
電対を取り付け、直径2.5mmの釘を貫通させ短絡さ
せた。このとき非水電解液電池が発煙するか、非水電解
液電池の表面温度が150℃以上になる割合を求めた。
【0128】
【表2】
【0129】
【表3】
【0130】評価:表2および表3の結果から明らかな
ように、本発明における実施例1〜7で作製した非水電
解液電池は、予めリチウム塩、リチウム化剤の1種以上
を溶解させた非水溶液に浸漬したセパレーターを具備し
ており、該セパレーターに含まれる水酸基やシラノール
基の少なくとも一部がリチウム化されているため、高容
量で優れたサイクル寿命が得られた。
【0131】本発明における実施例8〜10で作製した
非水電解液電池は、予め金属リチウムに接触させた状態
で、リチウム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた
非水溶液に浸漬したセパレーターを具備しており、該セ
パレーターに含まれる水酸基やシラノール基が効率良く
リチウム化されているため、高容量で優れたサイクル寿
命が得られた。
【0132】本発明における実施例11〜16で作製し
た非水電解液電池は、予めリチウム塩、リチウム化剤の
1種以上を溶解させた非水溶液に浸漬した後、さらに金
属リチウムに接触させた状態でリチウム塩、リチウム化
剤の1種以上を溶解させた非水溶液に浸漬したセパレー
ターを具備しており、該セパレーターに含まれる水酸基
やシラノール基が非常に効率良くリチウム化されている
ため、さらに高容量で優れたサイクル寿命が得られた。
【0133】本発明における実施例1〜16で作製した
非水電解液電池は、何れも耐熱性に優れる繊維を含有し
てなるため、釘刺し試験において短絡させても、非水電
解液電池が発煙したり、150℃以上に温度上昇するこ
とがなく、安全性の高い非水電解液電池が得られた。
【0134】一方、比較例1〜4、6〜9で作製した非
水電解液電池は、水酸基、シラノール基、カルボキシル
基の何れか1種以上を含有するセパレーターのリチウム
化を行わなかったため、低容量でサイクル寿命が著しく
悪かった。
【0135】比較例5および10で作製した非水電解液
電池は、セパレーターとしてポリプロピレン製多孔質フ
ィルムを具備しているため、耐熱性がやや劣っており、
釘刺し試験の結果、非水電解液電池が発煙したり、15
0℃以上に温度上昇する場合があった。
【0136】
【発明の効果】本発明の非水電解液電池は、水酸基、シ
ラノール基、カルボキシル基の何れか1種以上の極性基
を含有し、且つ含有する極性基の少なくとも一部がリチ
ウム化されてなるセパレーターを具備してなるため、充
放電の際に電極に吸蔵、放出されるリチウムイオンの減
少が抑制され、高容量で優れたサイクル寿命が得られ
る。また、セパレーターが耐熱性に優れる素材を含むた
め、非水電解液電池が外部短絡して発熱してもセパレー
ターが収縮や燃焼することがなく、内部短絡が発生しな
い。仮に内部短絡させてもセパレーターが収縮や燃焼す
ることがないため、内部短絡が拡大せず安全性の高い非
水電解液電池が得られる。本発明の非水電解液電池は、
負極と正極の間に、水酸基、シラノール基、カルボキシ
ル基の何れか1種以上の極性基を含有してなるセパレー
ターを介し、この状態で電池缶に収納し、該電池缶内に
電解液を注入して非水電解液電池を組み立てるに際し、
非水電解液電池を組み立てる前に予め、セパレーターを
リチウム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水
溶液に浸漬して、含有する極性基の少なくとも一部をリ
チウム化させて製造されることにより、高容量且つ優れ
たサイクル寿命が得られる。本発明の非水電解液電池
は、負極と正極の間に、水酸基、シラノール基、カルボ
キシル基の何れか1種以上の極性基を含有してなるセパ
レーターを介し、この状態で電池缶に収納し、該電池缶
内に電解液を注入して非水電解液電池を組み立てるに際
し、非水電解液電池を組み立てる前に予め、セパレータ
ーを金属リチウムに接触させた状態でリチウム塩、リチ
ウム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に浸漬して、
含有する極性基の少なくとも一部をリチウム化させて製
造されることにより、リチウム化の処理時間を短縮で
き、高容量且つ優れたサイクル寿命が得られる。本発明
の非水電解液電池は、負極と正極の間に、水酸基、シラ
ノール基、カルボキシル基の何れか1種以上の極性基を
含有してなるセパレーターを介し、この状態で電池缶に
収納し、該電池缶内に電解液を注入して非水電解液電池
を組み立てるに際し、非水電解液電池を組み立てる前に
予め、セパレーターをリチウム塩、リチウム化剤の1種
以上を溶解させた非水溶液に浸漬した後、金属リチウム
に接触させた状態でリチウム塩、リチウム化剤の1種以
上を溶解させた非水溶液に浸漬して、含有する極性基の
少なくとも一部をリチウム化させることにより、さらに
高容量で優れたサイクル寿命が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H021 CC01 EE04 EE05 EE11 EE23 EE28 5H029 AJ03 AJ05 AJ12 AK03 AL06 AM03 AM05 AM06 BJ02 BJ14 DJ04 EJ12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基、シラノール基、カルボキシル基
    の何れか1種以上の極性基を含有し、且つ含有する極性
    基の少なくとも一部がリチウム化されてなるセパレータ
    ーを具備した非水電解液電池。
  2. 【請求項2】 負極と正極の間に、水酸基、シラノール
    基、カルボキシル基の何れか1種以上の極性基を含有し
    てなるセパレーターを介し、この状態で電池缶に収納
    し、該電池缶内に電解液を注入して非水電解液電池を組
    み立てるに際し、非水電解液電池を組み立てる前に予
    め、含有する極性基の少なくとも一部をリチウム化させ
    る非水電解液電池の製造方法。
  3. 【請求項3】 水酸基、シラノール基、カルボキシル基
    の何れか1種以上の極性基を含有してなるセパレーター
    をリチウム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非
    水溶液に浸漬して、含有する極性基の少なくとも一部を
    リチウム化させる請求項2記載の非水電解液電池の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 水酸基、シラノール基、カルボキシル基
    の何れか1種以上の極性基を含有してなるセパレーター
    を金属リチウムに接触させた状態でリチウム塩、リチウ
    ム化剤の1種以上を溶解させた非水溶液に浸漬して、含
    有する極性基の少なくとも一部をリチウム化させる請求
    項2記載の非水電解液電池の製造方法。
  5. 【請求項5】 水酸基、シラノール基、カルボキシル基
    の何れか1種以上の極性基を含有してなるセパレーター
    をリチウム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非
    水溶液に浸漬した後、金属リチウムに接触させた状態で
    リチウム塩、リチウム化剤の1種以上を溶解させた非水
    溶液に浸漬して、含有する極性基の少なくとも一部をリ
    チウム化させる請求項2記載の非水電解液電池の製造方
    法。
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