JP2003344857A - 液晶素子、及び該液晶素子の駆動方法 - Google Patents

液晶素子、及び該液晶素子の駆動方法

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JP2003344857A JP2002147947A JP2002147947A JP2003344857A JP 2003344857 A JP2003344857 A JP 2003344857A JP 2002147947 A JP2002147947 A JP 2002147947A JP 2002147947 A JP2002147947 A JP 2002147947A JP 2003344857 A JP2003344857 A JP 2003344857A
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Yasushi Asao
恭史 浅尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高コントラスト比及び高視野角特性を両立さ
せる。 【解決手段】 液晶パネルを図7に示すような領域D
1,D2に区分し、領域D1においては正極性電圧を印
加した場合に液晶分子が大きくチルトし、領域D2にお
いては負極性電圧を印加した場合に液晶分子が大きくチ
ルトするようにする。また、前記第一領域D1における
平均的な一軸配向規制方向と、該第二領域D2における
平均的な一軸配向規制方向とは互いに異なるように設定
されている。このような構成により、高コントラスト比
及び高視野角特性を両立させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶を利用して種
々の表示を行う液晶素子及び該液晶素子の駆動方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】(1) 従来、ネマチック液晶を利用した
アクティブマトリクス型の液晶パネルが種々提案されて
いる。以下、この液晶パネルについて説明する。
【0003】従来、一つ一つの画素にトランジスタのよ
うなアクティブ素子を配置したアクティブマトリクス型
液晶パネルとしてはネマチック液晶を用いたものがあ
り、様々なモードで使用されている。
【0004】例えば、広汎に用いられている代表的なモ
ードとしてツイステッドネマチック(Twisted
Nematic)モードがあり、該モードについては、
「エム・シャット(M.Schadt)とダブリュー・
ヘルフリッヒ(W.Helfrich)著、APPli
ed Physics Letters、第18巻、第
4号(1971年2月15日発行)、第127頁から1
28頁」に開示されている。
【0005】また最近では、従来型液晶パネルの欠点で
ある視野角特性を改善するものとして、横方向電界を利
用したインプレインスイッチング(In−Plain
Switching)モードや、垂直配向(Verti
cal Alignment)モードが発表されてい
る。
【0006】(2) ところで、上述したネマチック液晶
を用いた場合には(いずれのモードでも)応答速度が遅
いという問題があり、近年は、そのような問題点のない
カイラルスメクチック液晶を用いた液晶パネルが注目さ
れている。例えば、「ショートピッチタイプの強誘電性
液晶」、「高分子安定型強誘電性液晶」、「無閾反強誘
電性液晶」などが提案されており、未だ実用化には至っ
ていないものの、いずれもサブミリ秒以下の高速応答性
が実現できると報告されている。
【0007】(3) 次に、このようなカイラルスメクチ
ック液晶を用いた液晶パネルの一例について説明する。
【0008】例えば、特開2000−338464号に
て開示されている液晶パネルは、カイラルスメクチック
液晶として、高温側より、等方性液体相(ISO.)−
コレステリック相(Ch)−カイラルスメクチックC相
(SmC)、又は、等方性液体相(ISO.)−カイ
ラルスメクチックC相(SmC)、の相転移系列を示
す液晶を、仮想コーンのエッジより内側の位置で安定化
するように調整して用いており、かかる液晶を一対の基
板間に注入した後の冷却過程において(正確には、Ch
−SmC相転移の際、又はISO−SmC相転移の
際に)液晶2に直流電圧(DC電圧)を印加するなどし
て層方向を一方向に均一化させている。この液晶パネル
は、応答速度が速いという効果を有するほか、階調制御
が可能であって、動画質に優れ、高輝度であって量産性
に優れるという特徴を有している。また、この液晶パネ
ルは、自発分極値を小さくでき、アクティブ素子とのマ
ッチングが良いものとなっている。
【0009】さらに、特開2000−275684号公
報では、 ・ 電圧無印加時では、液晶の平均分子軸が単安定化さ
れた第一の状態を示し、 ・ 第一の極性の電圧印加時には、該液晶の平均分子軸
は印加電圧の大きさに応じた角度で該単安定化された位
置から一方の側にチルトし、 ・ 該第一の極性とは逆極性の第二の極性の電圧印加時
には、該液晶の平均分子軸は該単安定化された位置から
第一の極性の電圧を印加したときとは逆側にチルトす
る、ようなカイラルスメクチック液晶を用い、第一の極
性の電圧印加時と第二の極性の電圧印加時の液晶の平均
分子軸の該第一の状態における単安定化された位置を基
準とした最大チルト状態のチルトの角度をそれぞれβ
1、β2としたとき、β1>β2>0なる領域D1と0
<β1<β2なる領域D2とが存在するようにした液晶
パネルが開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した特
開2000−275684号の液晶パネルにおいては領
域ごとに層の方向を変化させることが特徴としている
が、本発明者らの詳細な検討によると、 前記公報記載のような領域D1,D2に区分せず
に、素子全面を同じ層方向に制御した液晶パネルと、 前記公報記載のような領域D1,D2に区分して領
域毎に層の方向を変化させた液晶パネル、 とを比較した場合、用いる液晶材料によっては、上記
のパネルのコントラスト比が上記のパネルのコントラ
スト比に比べて小さい値を取ってしまう場合があること
が分かった。つまり、上記のパネルは、視野角特性に
ついては極めて良好な特性を示すものの、用いる液晶材
料によってはコントラスト比が小さくなってしまうこと
から、視野角とコントラストとを両立させるためには用
いる液晶材料の選択肢がかなり限られたものとなってい
た。
【0011】そこで、本発明は、安価で簡便に前記広視
野角特性と高コントラスト比とを両立できる液晶素子及
び該液晶素子の駆動方法を提供することを目的とするも
のである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記事情を考慮
してなされたものであり、所定間隙を開けた状態に配置
された一対の基板と、これら一対の基板の間隙に配置さ
れたカイラルスメクチック液晶と、複数の画素を構成す
ると共に該カイラルスメクチック液晶を挟み込むように
配置された一対の電極と、これらの画素毎に配置された
複数のアクティブ素子と、からなる液晶素子において、
前記液晶素子は、電圧が印加されていない状態では前記
液晶の平均分子軸が単安定化されている配向状態を示し
ており、第一の極性の電圧が印加された状態では液晶分
子の平均分子軸が電圧の大きさに応じた角度で前記単安
定化された位置から一方の側にチルトする第一領域と、
第二の極性の電圧が印加された状態では液晶分子の平均
分子軸が電圧の大きさに応じた角度で前記単安定化され
た位置から他方の側にチルトする第二領域と、が互いに
隣接するように配置されている、ことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図9を参照して、
本発明の実施の形態について説明する。
【0014】(1) まず、本実施の形態にて製造され駆
動される液晶素子の全体構成について図1を参照して説
明する。
【0015】本実施の形態に係る液晶素子は、図1に符
号Pで示すように、所定間隙を開けた状態に配置された
一対の基板1a,1bと、これら一対の基板1a,1b
の間隙に配置されたカイラルスメクチック液晶2と、複
数の画素を構成すると共に該カイラルスメクチック液晶
2を挟み込むように配置された一対の電極3a,3b
と、これらの画素毎に配置された複数のアクティブ素子
4と、を備えており、該アクティブ素子4をオンするこ
とに基づき前記一対の電極3a,3bを介して前記カイ
ラルスメクチック液晶2に電圧を印加することにより駆
動されるように構成されている。
【0016】なお、カイラルスメクチック液晶2として
は、高温側より、等方性液体相(ISO.)−コレステ
リック相(Ch)−カイラルスメクチックC相(SmC
)、又は、等方性液体相(ISO.)−カイラルスメ
クチックC相(SmC)、の相転移系列を示すものを
挙げることができる。なお、かかる液晶2は、電圧を印
加していない状態で液晶分子が仮想コーンのエッジ、或
いは仮想コーンの内側の位置で安定化する状態で用いる
と良い。
【0017】(2) ところで、本実施例に係る液晶素子
Pは、印加される電圧に応じて異なる挙動を示す2種類
の領域D1,D2を有している。
【0018】第一領域D1は、 ・ 電圧が印加されていない状態では前記液晶の平均分
子軸(液晶分子)が単安定化されている配向状態を示
し、 ・ 第一の極性(例えば正極性)の電圧が印加された状
態では液晶分子の平均分子軸が電圧の大きさに応じた角
度で前記単安定化された位置から一方の側にチルトす
る、という特性を示し、第二領域D2は、 ・ 電圧が印加されていない状態では前記液晶の平均分
子軸(液晶分子)が単安定化されている配向状態を示
し、 ・ 前記第二の極性(前記第一の極性に対する逆極性を
いう。例えば負極性)の電圧が印加された状態では液晶
分子の平均分子軸が電圧の大きさに応じた角度で前記単
安定化された位置から他方の側にチルトする、という特
性を示す。
【0019】なお、前記第一領域D1では、第二の極性
の電圧が印加された状態では液晶分子の平均分子軸はほ
とんどチルトしない(限りなく0に近いか、第一の極性
の電圧を印加した場合の5分の1程度以下)ようにする
と良く、前記第二領域D2では、第一の極性の電圧が印
加された状態では液晶分子の平均分子軸はほとんどチル
トしない(限りなく0に近いか、第二の極性の電圧を印
加した場合の5分の1程度以下)ようにすると良い。
【0020】つまり、本実施の形態に用いる液晶2は、
一方の領域D1又はD2では図5の特性を示し、他方の
領域D2又はD1では図6の特性を示すようになってい
る。この液晶は、カイラルスメクチック液晶本来のメモ
リ性(双安定性)が消失されたものであって、チルト角
の大きさを印加電圧によって連続的に制御することがで
き、それに伴って液晶素子の光量も連続的に変化させる
ことができ、階調表示を可能とするものである。
【0021】ここで、配向規制方向に分布を持たせ、前
記第一領域D1における平均的な一軸配向規制方向と、
該第二領域D2における平均的な一軸配向規制方向とは
互いに異なるように設定されている。
【0022】なお、前記第一領域D1と前記第二領域D
2における平均的な一軸配向規制方向をそれぞれm1、
m2とし、それら2方向の中心となる方向をm0とし、
m0からm1に回転する方向を負、m0からm2に回転
する方向を正としたとき、前記第一領域D1における電
圧印加時の液晶分子回転方向に関し、第一の極性の電圧
印加時にチルトする回転方向が負、第二の極性の電圧印
加時にチルトする回転方向が正とし、前記第二領域D2
における電圧印加時の液晶分子回転方向に関し、第一の
極性の電圧印加時にチルトする回転方向が正、第二の極
性の電圧印加時にチルトする回転方向が負となる。ここ
で、前記いずれか一方の基板には有効表示領域内にて実
質的に一方向を向いた配向規制力の方向を示しており、
他方の基板における一軸性配向規制方向が、前記第一領
域D1と前記第二領域D2との間でそれぞれ異なる方向
を示すようにすると良い。
【0023】(2-1) 第一領域及び第二領域の配置 また、これらの第一及び第二領域D1,D2は互いに隣
接するように配置されている。具体的には、 ・ 図7に示すように、例えば1本のゲート線Giに沿
うなどして一列に配置された画素を第一領域D1とし、
該第一領域D1に隣接されるように一列に配置された画
素を第二領域D2としても、 ・ 図8に示すように、1つの画素を第一領域D1と
し、該第一領域D1に隣接されるように配置された画素
を第二領域D2としても、 ・ 図9に示すように、互いに隣接される複数の画素を
第一領域D1とし、該第一領域D1に隣接される複数の
画素を第二領域D2としても、良い。
【0024】(2-2) 第一領域及び第二領域の形成方法 このような領域D1,D2を形成する方法としては、 Ch−SmC*相転移の際(又はI相−SmC*相
転移の際)に印加する直流電圧の印加条件(例えば、極
性)を領域D1,D2に応じて異ならせる方法や、 配向制御膜の材質を領域D1,D2に応じて異なら
せる方法や、 配向制御膜の処理法(ラビング強度、UV照射等の
条件)を領域D1,D2に応じて異ならせる方法、 を挙げることができる。
【0025】ここで、上記の方法としては、 −1 形成した配向制御膜の全面に第一の一軸性配向
処理を施し、その後、配向制御膜を部分的にフォトレジ
スト等などで被覆し、第一の一軸性配向処理とは異なる
方向に第二の一軸配向処理を施し、最後に前記フォトレ
ジストを剥離する方法や、 −2 いわゆる光配向膜(偏光UV光を照射すること
によって一軸性を付与できる特性を有する膜)を用い、
照射する光の偏光方向を領域D1,D2に応じて異なら
せる方法や、 −3 イオンビームによって一軸性を付与できる特性
を有する製造装置を用い、そのイオンビーム照射の照射
方向を領域D1,D2に応じて異ならせる方法、などを
挙げることができる。
【0026】(2-3) 駆動方法 上述のようなアクティブマトリクス型液晶素子では、一
般的に、1つのフィールド期間では第一の極性の電圧を
素子全体に印加し、次のフィールド期間では第二の極性
の電圧を素子全面に印加するというフレーム反転駆動が
行われる。しかし、本発明に係る液晶素子においてその
ようなフレーム反転駆動を行った場合、 ・ 第一の極性の電圧を印加しているフィールド期間で
は、第一領域D1は大きくチルトして明表示を行うが第
二領域D2はほとんどチルトせずに暗表示を行い、 ・ 第二の極性の電圧を印加しているフィールド期間で
は、第二領域D2は大きくチルトして明表示を行うが第
一領域D1はほとんどチルトせずに暗表示を行う。
【0027】つまり、いずれのフィールド期間において
も第一領域D1又は第二領域D2のいずれかが明表示を
行っており、CRTと同様なインパルス表示することに
はならず(いわゆるホールド表示になってしまい)、良
好な動画質を得ることができない。
【0028】そこで、本発明では、前記第一領域D1に
第一の極性の電圧を印加するときには前記第二領域D2
に第二の極性の電圧を印加し、前記第一領域D1に第二
の極性の電圧を印加するときには前記第二領域D2に第
一の極性の電圧を印加するようにして駆動する。第一領
域D1に第一の極性の電圧が印加され第二領域D2に第
二の極性の電圧が印加されている場合には素子全体で明
表示が行われ、第一領域D1に第二の極性の電圧が印加
され第二領域D2に第一の極性の電圧が印加されている
場合には素子全体で暗表示が行われるため、インパルス
表示を達成でき、動画質を良好にすることができる。
【0029】具体的には、次のような方法で駆動すれば
良い。すなわち、 ・ 図7に示すように、例えば1本のゲート線Giに沿
うなどして一列に配置された画素を第一領域D1とし、
該第一領域D1に隣接されるように一列に配置された画
素を第二領域D2としている場合には、1ゲート線毎に
正負の極性を変化させて電圧を印加し(いわゆるライン
反転駆動)、 ・ 図8に示すように、1つの画素を第一領域D1と
し、該第一領域D1に隣接されるように配置された画素
を第二領域D2としている場合には、1画素毎に正負の
極性を変化させて電圧を印加し(いわゆるドット反転駆
動)、 ・ 図9に示すように、互いに隣接される複数の画素を
第一領域D1とし、該第一領域D1に隣接される複数の
画素を第二領域D2としている場合には、領域毎に正負
の極性を変化させて電圧を印加、すれば良い。
【0030】(3) 次に、本実施の形態に係る液晶素子
の製造方法について説明する。
【0031】上述した液晶素子Pを製造するに際して
は、所定間隙を開けた状態に一対の基板1a,1bを配
置する工程と、これら一対の基板1a,1bの間隙にカ
イラルスメクチック液晶2を配置する工程と、該カイラ
ルスメクチック液晶2を挟み込むと共に複数の画素を構
成するように一対の電極3a,3bを配置する工程と、
アクティブ素子4を画素毎に一方の電極3bに接続した
状態に配置する工程と、を適切な順序で実施する。
【0032】(4) 次に、液晶素子Pの詳細構造につ
いて説明する。
【0033】(4-1) まず、カイラルスメクチック液晶
2について説明する。
【0034】本実施の形態にて用いるカイラルスメクチ
ック液晶2は、上述のような相転移系列のもの、すなわ
ち、高温側より、等方性液体相(ISO.)−コレステ
リック相(Ch)−カイラルスメクチックC相(SmC
)、又は、等方性液体相(ISO.)−カイラルスメ
クチックC相(SmC)、の相転移系列を示すものが
好ましいが、具体的には、次の(1) 〜(4) に示
す化合物を挙げることができる。
【0035】(1)
【化1】 ,R : 炭素原子数が1〜20である置換基を
有していてもよい直鎖または分岐状のアルキル基 X,X : 単結合、O、COO、OOC Y,Y,Y,Y: HまたはF n:0または1
【0036】(2)
【化2】 ,R : 炭素原子数が1〜20である置換基を
有していてもよい直鎖または分岐状のアルキル基 X,X : 単結合、O、COO、OOC Y,Y,Y,Y: HまたはF
【0037】(3)
【化3】 ,R : 炭素原子数が1〜20である置換基を
有していてもよい直鎖または分岐状のアルキル基 X,X : 単結合、O、COO、OOC Y,Y,Y,Y: HまたはF
【0038】(4)
【化4】 ,R : 炭素原子数が1〜20である置換基を
有していてもよい直鎖または分岐状のアルキル基 X,X : 単結合、O、COO、OOC Y,Y,Y,Y: HまたはF
【0039】(4-2) 次に、カイラルスメクチック液晶
2以外の各構成部材等について説明する。
【0040】上述した基板1a,1bには、ガラスやプ
ラスチック等の透明性の高い材料を用いれば良い。
【0041】また、電極3a,3bには、In
ITO(インジウム・ティン・オキサイド)等の材料を
用いれば良く、これらの電極3a,3bはそれぞれの基
板1a,1bに形成すると良い。なお、アクティブ素子
4を接続する方の電極3bは、ドット状にマトリクス状
に配置し、他方の電極3aは、基板のほぼ全面(或いは
特定の領域)に形成すると良い。さらに、アクティブ素
子4としては、TFTやMIM(Metal−Insu
lator−Metal)等を用いれば良い。
【0042】またさらに、各電極3a,3bの表面に
は、これらの電極間のショートを防止するための絶緑膜
を形成すると良く(図1には、一方の電極3bを覆う絶
縁膜5bのみ図示)、かかる絶緑膜は、SiO、Ti
、Ta等にて形成すれば良い。
【0043】また、カイラルスメクチック液晶2に接す
る位置には、その配向状態を制御するために一軸配向処
理を施した配向制御膜6a,6bを配置すると良い。か
かる配向制御膜6a,6bとしては、 * ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリアミド、ポリ
ビニルアルコール等の有機材料からなる溶液を塗布して
膜を形成し、該膜の表面にラビング処理を施したもの
や、 * SiO等の酸化物や窒化物からなる無機材料を基板
1a,1bに斜め方向から所定の角度で蒸着させて形成
した斜方蒸着膜、 * 紫外線照射等によって一軸配向規制力を発生しうる
光配向膜を用いたもの、を挙げることができる。なお、
この配向制御膜6a,6bの材質や一軸配向処理の条件
等により、液晶分子のプレチルト角(すなわち、配向制
御膜6a,6bの界面近傍において液晶分子が配向制御
膜6a,6bに対してなす角度)が調整される。
【0044】このような配向制御膜6a,6bは、カイ
ラルスメクチック液晶2の両側に配置してそれらの両方
の基板に対して一軸配向処理を施せば良く、その場合に
おける一軸配向処理方向(特にラビング方向)の関係
は、用いる液晶材料を考慮して、 * アンチパラレル(両一軸配向処理方向が平行かつ逆
方向)、 * パラレル(両一軸配向処理方向が平行かつ同方
向)、 * 45°以下の範囲でクロスする関係、 のいずれかになるように設定すれば良い。なお、45°
以下の範囲でクロスする関係とは、2つのベクトル(一
軸配向処理方向を示すベクトル)が45°以下の範囲内
でクロスする場合であって、それぞれのベクトル方向が
同方向(正確には、45°以下の角度ズレを有する。)
である場合や、それぞれのベクトル方向が逆方向である
場合の両方を挙げることができる。そして、互いのベク
トルの交差角度(狭い方の交差角度)の値が45°以下
で且つ0°に近いような場合は、それぞれのベクトルの
関係が実質的にアンチパラレル乃至パラレルの関係とみ
なしてもよい。また、上述のアンチパラレル或いはパラ
レルの関係もそれぞれベクトル同士が必ず平行である以
外に、例えば数°程度ずれているような場合でも実質的
にアンチパラレル乃至パラレルの関係とみなしてもよ
い。なお、第一領域D2と第二領域D2とを形成するた
めには、配向制御膜の材質や処理法を必要に応じて異な
らせれば良い。
【0045】さらに、基板1a,1bの間隙は、例えば
シリカビーズ等からなるスペーサー(不図示)を配置す
る、もしくは隔壁(リブ)構造を形成することによって
所定の間隙寸法を規定するようにしてもよい。ここでい
う隔壁(リブ)とは、例えばアクリル樹脂を、高さが略
基板1a,1bの間隙寸法とし、幅1〜500μm、長
さは表示素子のパネルサイズを最大とした任意のサイズ
に適宜パターニングした構造体のことを指す。なお、間
隙寸法は、液晶材料を考慮して最適範囲になるように調
整すれば良いが、均一な一軸配向性を達成させ、かつ電
圧が印加されていない状態での液晶分子の平均分子軸を
配向処理軸Rの平均方向の軸と実質的に一致させるため
に、0.3〜10μmの範囲に設定することが好まし
い。
【0046】またさらに、基板1a,1bの間隙にエポ
キシ樹脂等からなる接着粒子(不図示)を分散配置し
て、両基板1a,1bの接着性や、液晶素子Pの耐衝撃
性を向上させても良い。
【0047】さらに、液晶素子Pは、透過型としても良
く、反射型としても良い。なお、透過型の場合には両方
の基板1a,1bを透明にする必要があり、反射型の場
合には、基板1a,1bの一方に光を反射させる機能を
付与する必要がある。ここで、光を反射させる機能を付
与する方法としては、 * 反射板や反射膜を、基板とは別体に設ける方法や、 * 基板自体を反射部材で形成する方法や、 等を挙げることができる。ここで、透過型の液晶素子の
場合には両方の基板に偏光板を(それらの偏光軸が互い
に直交するように)配置すれば良く、反射型の液晶素子
の場合には少なくとも一方の基板に偏光板を設ければ良
い。
【0048】ところで、上述した液晶素子Pを用いてカ
ラー表示を行うようにしても良い。このようなカラー表
示を行う方法としては、 * 各画素にカラーフィルターを配置する方法や、 * そのようなカラーフィルターを用いず、液晶素子に
対して異なる色の光を順次照射すると共に該光の照射に
同期させて画像を変更する方法(いわゆるフィールドシ
ーケンシャル方式)、 を挙げることができる。
【0049】また、上述した電極のいずれか一方3bに
は、駆動回路(図2の符号21参照)を接続して階調信
号を入力し、該信号によってチルト角度(すなわち、液
晶の平均分子軸の単安定位置からのチルト角度)の大き
さを制御して光透過率を制御し、それによって階調表示
を行うようにすると良い。
【0050】(4-3) 次に、本実施の形態に係る液晶素
子Pの詳細構成の一例について、図1及び図2を参照し
て説明する。
【0051】図1に示す液晶素子Pは、所定間隙を開け
た状態に配置した一対のガラス基板1a,1b、を備え
ており、一方のガラス基板1aの全面には、ほぼ均一な
厚みの共通電極3aが形成され、共通電極3aの表面に
は配向制御膜6aが形成されている。
【0052】また、他方のガラス基板1bの側には、図
2に示すように、ゲート線G,G ,…が図示X方向
に多数配置され、ゲート線G,G,…とは絶縁され
た状態のソース線S,S,…が図示Y方向に多数配
置されている。そして、これらのゲート線G,G
…及びソース線S,S,…の各交点の画素には、ア
クティブ素子としての薄膜トランジスタ(アモルファス
SiTFT)4や、ITO膜等の透明導電膜からなる画
素電極3b及び保持容量電極7等が配置されている。
【0053】このうち、アモルファスSiTFT4は、
図1に示すように、ゲート電極10と、窒化シリコン
(SiNx)からなる絶縁膜(ゲート絶緑膜)5bと、
半導体層であるa−Si層11やna−Si層12,
13と、ソース電極14と、ドレイン電極15と、チャ
ネルを保護するチャネル保護膜16と、によって構成さ
れている。すなわち、ガラス基板1bには画素毎にゲー
ト電極10が形成され、該ゲート電極10の表面は絶縁
膜5bにて覆われ、絶縁膜5bの表面であってゲート電
極10を形成した位置にはa−Si層11が形成されて
いる。また、このa−Si層11の表面には、互いに離
間するようにna−Si層12,13が形成されてお
り、各na−Si層12,13にはソース電極14や
ドレイン電極15が互いに離間した状態に形成されてい
る。さらに、これらのa−Si層11や電極14,15
を覆うようにチャネル保護膜16が形成されている。
【0054】そして、TFT4のゲート電極10は上述
したゲート線G,G,…を介して走査信号ドライバ
20に接続され、TFT4のソース電極14はソース線
,S,…を介して情報信号ドライバ21に接続さ
れ、TFT4のドレイン電極15は画素電極3bに接続
されている。
【0055】ところで、上述した保持容量電極7はガラ
ス基板1bの表面に形成されており、上述した絶縁膜5
bは、この保持容量電極7及びガラス基板1bを覆う位
置まで形成され、上述したソース電極14や画素電極3
bはこの絶縁膜5bの表面に形成されている。これによ
り、保持容量電極7と画素電極3bとは、絶縁膜5bを
挟んだ状態に配置されることとなり、これらによって、
液晶2と並列の形で設けられた保持容量Csが構成され
ることとなる(図3参照)。
【0056】また、図1に示すように、上述したTFT
4や画素電極3bの表面には配向制御膜6bが形成され
ており、その表面には一軸配向処理(ラビング処理)が
施されている。
【0057】さらに、これらのガラス基板1a,1bの
間隙であって、画素電極3bと共通電極3aとの間に
は、自発分極を有するカイラルスメクチック液晶2が配
置されていて、液晶容量Clcが構成されることとなる
(図3参照)。
【0058】また、このような液晶素子Pの両側には、
互いに偏光軸が直交した関係にある一対の偏光板(不図
示)が配置されている。
【0059】なお、図1に示す液晶素子Pではアモルフ
ァスSiTFTを用いているが、もちろんこれに限る必
要はなく、多結晶Si(P−Si)TFTや単結晶Si
(C−Si)TFTを用いても良い。
【0060】(4-4) 次に、上述した液晶素子Pの駆動
方法の一例について説明する。
【0061】上述した液晶素子Pにおいては、走査信号
ドライバ20から各ゲート線G,G,…にはゲート
電圧が線順次に印加され、TFT4はゲート電圧が印加
されることによってオン状態となる。
【0062】一方、ゲート電圧の印加に同期して、情報
信号ドライバ21からソース線S,S,…にはソー
ス電圧(各画素に書き込む情報に応じた情報信号電圧)
が印加される。したがって、TFT4がオン状態にある
画素では、ソース電圧がTFT4及び画素電極3bを介
して液晶2に印加され、液晶2のスイッチングが画素単
位で行われる。
【0063】そして、このような駆動を一定期間(フレ
ーム期間)毎に繰り返し、画像の書き換えを行うように
なっている。
【0064】(4-5) なお、図4に示すように、1つの
フレーム期間Fを複数のフィールド期間F,F
…に分割し、各フィールド期間F,F,…でそれぞ
れ画像書き換えを行うようにしてもよい。以下、その駆
動方法について説明する。以下、図5のような電圧−透
過率特性を示す画素について説明する。
【0065】ここで、図4は、各フレーム期間Fを2
つのフィールド期間F,Fに分割した例を示す図で
あり、同図(a)は、ある1本のゲート線Gにゲート
電圧Vgが印加される様子を示す図、同図(b)は、あ
る1本のソース線Sにソース電圧Vsが印加される様
子を示す図、同図(c)は、これらゲート線G及びソ
ース線Sの交差部の画素(すなわち、液晶2)に電圧
Vpixが印加される様子を示す図、同図(d)は、当
該画素における透過光量の変化を示す図である。
【0066】いま、ある1本のゲート線Gに一定期間
(選択期間Ton)だけゲート電圧Vgが印加され(同
図(a)参照)、ある1本のソース線Sには、ゲート
電圧Vgの印加に同期した選択期間Tonに、共通電極
3aの電位Vcを基準電位としたソース電圧Vs(=+
Vx)が印加される(同図(b)参照)。すると、当該
画素のTFT4はゲート電圧Vgの印加によってオンさ
れ、ソース電圧VxがTFT4及び画素電極3bを介し
て印加されて液晶容量Clc及び保持容量Csの充電が
なされる。ところで、選択期間Ton以外の非選択期間
Toffには、ゲート電圧Vgは他のゲート線G,G
,…に印加されていて同図(a)に示すゲート線G
には印加されず(ゲート電圧Vgが印加されていないだ
けであって、オフ電圧は印加されている)、当該画素の
TFT4はオフとなる。したがって、液晶容量Clc及
び保持容量Csは、この間、充電された電荷を保持する
こととなる(同図(c)参照)。これにより、1フィー
ルド期間Fを通じて液晶2には電圧Vpix(=+V
x)が印加され続けることとなり、ほぼ同じ透過光量T
xが維持されることとなる(同図(d)参照)。ここ
で、選択期間Tonが比較的短い場合には、液晶分子反
転が完了せず、液晶容量Clc及び保持容量Csへの充
電及び液晶2のスイッチングは非選択期間Toffに行
われる。かかる場合は、自発分極の反転によって充電さ
れた電荷が相殺され、液晶2に印加される電圧Vpix
は同図(c)のように+VxよりVdだけ小さい値を取
る。
【0067】次のフィールド期間Fにおいては、上述
したゲート線Gには再びゲート電圧Vgが印加され
(同図(a)参照)、これと同期してソース線S
は、先のものとは逆極性のソース電圧−Vxが印加され
る(同図(b)参照)。これによって、ソース電圧−V
xが液晶容量Clc及び保持容量Csに充電されると共
に、非選択期間Toffにおいてはその電荷が保持され
る(同図(c)参照)。これにより、1フィールド期間
を通じて液晶2には電圧Vpix(=−Vx)が印
加され続けることとなり、ほぼ同じ透過光量Tyが維持
されることとなる(同図(d)参照)。ここで、選択期
間Tonが比較的短い場合には、液晶分子反転は完了し
ておらず、液晶容量Clc及び保持容量Csへの充電及
び液晶2のスイッチングは非選択期間Toffに行われ
る。かかる場合は、自発分極の反転によって充電された
電荷が相殺され、液晶2に印加される電圧Vpixは図
4(c)のように−VxよりVdだけ大きい値を取る。
【0068】ところで、図4に示す駆動方法によれば、
各フィールド期間F,F単位で印加電圧の大きさに
応じて液晶2がスイッチングされ、各フィールド期間F
,F単位で異なる階調表示状態(透過光量Tx,T
y)が得られ、フレ−ム期間Fの全体でそれらTx,
Tyを平均した透過光量が得られる。
【0069】なお、図5に示す特性であるため、2番目
のフィールド期間Fにおける透過光量Tyは、Txよ
りかなり小さい値もしくはほぼ0レベルであり、フレ−
ム期間全体の透過光量は、上述のような透過光量の平均
化によって最初のフィールド期間Fの透過光量に比べ
て大きく低下することとなる。したがって、実際の駆動
においては、フレ−ム期間全体で得たい透過光量(表示
画像の階調)に基づいて、最初のフィールド期間F
透過光量Txを(表示諧調よりも高めに)決定し、該透
過光量Txを得るような電圧Vxを印加すれば良い。
【0070】また、上述のように駆動した場合、奇数フ
ィールド期間(例えばF)では正極性の電圧(+V
x)が液晶2に印加され、偶数フィールド期間(例えば
)では負極性の電圧(−Vx)が液晶2に印加され
ることとなるため、液晶2に実際に印加される電圧が時
間的に交流化され、液晶2の劣化が防止される。
【0071】さらに、最初のフィールド期間Fにおい
ては高輝度表示を行い、次のフィールド期間Fでは低
輝度表示を行うため、時間開口率が50%以下程度とな
る。したがって、かかる液晶素子で動画像を表示した場
合、その画質が良好なものとなる。
【0072】ところで、コレステリック相からカイラル
スメクチックC相へと相転移する相転移過程を詳細に偏
光顕微鏡観測したとき、スメクチックA相と酷似した配
向状態が観測される場合がある。しかしながら本発明に
使用される素子の本質は、SmC*相でスメクチック層
の法線方向と一軸配向処理方向とが大きく異なっており
電圧無印加時に安定な分子位置がラビング方向に近い位
置にあることである。つまり、こうした関係の層形成方
向が実現されている場合には上記スメクチックA相的な
液晶相は配向には寄与しないこととなるため、本願にお
いてはこうした材料についてもスメクチックA相を含ま
ない材料と定義する。
【0073】(5) 次に、本実施の形態の効果について
説明する。
【0074】本実施の形態によれば、第一の極性の電圧
が印加された状態では液晶分子の平均分子軸が電圧の大
きさに応じた角度で単安定化された位置から一方の側に
チルトする第一領域D1と、第二の極性の電圧が印加さ
れた状態では液晶分子の平均分子軸が電圧の大きさに応
じた角度で前記単安定化された位置から他方の側にチル
トする第二領域D2とが形成されている。したがって、
前記第一領域D1における平均的な一軸配向規制方向
と、前記第二領域D2における平均的な一軸配向規制方
向とが互いに異なるように設定し、この異なる配向規制
方向に関し、適切な方向に制御することにより、安価で
簡便に視野角特性とコントラスト比とを両立できる液晶
素子が実現できる。
【0075】また、本実施の形態に係る液晶素子の駆動
方法では、前記第一領域D1に第一の極性の電圧を印加
すると共に前記第二領域D2に第二の極性の電圧を印加
することにより液晶素子全体で明表示が行われ、前記第
一領域D1に第二の極性の電圧を印加すると共に前記第
二領域D2に第一の極性の電圧を印加することにより液
晶素子全体で暗表示が行われるようになっている。した
がって、インパルス表示を達成でき、動画質を良好にす
ることができる。
【0076】次に、上述の効果(つまり、視野角特性と
コントラスト比とを両立できるという効果)について、
上下基板間で配向規制方向に差が無い場合について説明
する。簡単のため、平均的な一軸配向処理方向がソース
線に平行となるよう上下の両基板にラビング処理を施
し、上述したアンチパラレルラビング構成となるよう上
下基板を配置した場合において、等方相−コレステリッ
ク(Ch)相−カイラルスメクチックC(SmC*)相
という相系列を有する液晶材料を用いる場合を考える。
液晶を注入した直後のコレステリック相においては、基
板界面近傍及びバルク部分において液晶分子はラビング
方向を向いて配向している。つまりこのとき液晶分子の
ダイレクタは平均的にはソース線に平行方向を向いてい
ることになる。
【0077】これを冷却して液晶をコレステリック(C
h)相からカイラルスメクチックC(SmC*)相へと
相転移させると、相転移直後の層構造は分子配向方向が
一軸配向処理方向あるいはコレステリック相における平
均分子配向方向と平行な方向を向いたままで、層の形成
方向はおよそカイラルスメクチックC相におけるチルト
角(Θ)分だけ傾いた方向に形成される。
【0078】ここで層の形成方向は+方向と−方向の2
通りが存在する。そこで本素子を上述したような良好な
動画質を示すデバイスとして用いるためには、層の方向
をいずれか一方に制御し、かつそれに応じた信号波形を
用いて駆動する必要がある。ここではこの層方向の制御
のために、コレステリック(Ch)相からカイラルスメ
クチックC(SmC*)相へ相転移する温度近傍におい
て弱い直流(例えば−2V程度)の電圧を用いて制御さ
せるものとする。このように負の電圧にて層方向制御し
た場合におけるカイラルスメクチックC(SmC*)相
での電気光学特性は図5に示すようなものとなり、正の
電圧印加時において大きく分子がチルトし、負の電圧で
は小さくチルトもしくは全くチルトしないという特性に
することができる。
【0079】さてこのときカイラルスメクチックC(S
mC*)相における液晶分子の配向方向は、液晶材料に
よってはSmC*相を呈する温度範囲内においてコレス
テリック(Ch)相における分子配向方向と略平行方向
を維持するものもあるが、多くの液晶材料ではカイラル
スメクチックC(SmC*)相において温度が変化する
につれCh相における分子配向方向から数度程度のずれ
を生じてしまう。このCh相における分子配向方向から
のずれは以下のような原因で発生する。
【0080】まず、コレステリック(Ch)相からカイ
ラルスメクチックC(SmC*)相へと相転移した直後
では、上述したように分子配向方向は平均的な一軸配向
処理方向あるいはコレステリック相における平均分子配
向方向と略平行な方向を向いている。そしておよそカイ
ラルスメクチックC相におけるチルト角(Θ)分だけ傾
いた方向にスメクチック層が形成される。次いで、更に
温度を下げていった時に、多くの液晶材料ではチルト角
(Θ)に温度依存性が存在するために、層法線方向から
の液晶分子の開き角が温度と共に変化する。すなわち温
度を変化させることにより、電圧無印加時の液晶分子配
向方向が変化する結果、Ch相における分子配向方向か
らのずれが生じてしまうことになる。このずれ角は、上
記説明からわかるように、SmC*相内でのチルト角
(Θ)の温度依存性が大きいほどずれ量が大きくなって
いる。なお、このときの液晶分子の平均的な一軸配向処
理方向からずれる方向は、例えばスメクチック層の層法
線方向が平均的な一軸配向処理方向から反時計回りの位
置に存在する場合には、時計回りの方向にずれることに
なる。逆に層法線方向が平均的な一軸配向処理方向から
時計回りの位置に存在する場合には、反時計回りの方向
にずれることになる。
【0081】ところが、特に例えばチルト角(Θ)に温
度依存性がある液晶材料を用いる場合には、上述したよ
うに平均的な一軸配向処理方向からずれた位置に安定位
置が存在することになる。このとき平均的な一軸配向処
理方向とSmC*相における安定位置とのずれ角をρ
[deg.]とすると、第一領域D1と第二領域D2で
は層の方向が異なっていることから、SmC*相におけ
る安定位置は第一領域D1と第二領域D2との間で2ρ
[deg.]だけ異なることになる。したがって、例え
ば透過型の液晶素子においてクロスニコル下において電
圧無印加時の安定状態を黒表示にしようとすると、第一
領域D1と第二領域D2の少なくともいずれか一方はク
ロスニコルの偏光板の偏光軸から少なくともρ[de
g.]以上ずれてしまう結果、黒表示時において光り抜
けが生じコントラストの低下の原因となる。
【0082】これに対し、本発明のように第一領域D1
と第二領域D2における配向規制方向をあらかじめ異な
らせることにより、上記コントラストの低下を防ぐこと
ができる。ここではその方法について次のような具体例
を示して説明する。
【0083】第一の方法は、上下基板の両側とも第一領
域D1と第二領域D2に応じて配向規制方向をあらかじ
め異ならせておく方法である。
【0084】例えば第一領域D1の一軸配向処理方向を
ソース線に対して反時計回りにξ[deg.]、第二領
域D2の一軸配向処理方向をソース線に対して時計回り
にξ[deg.]だけ傾いた方向となるよう、上下基板
共に分割した配向処理を行う。ここで、前記第一領域D
1における一軸配向処理方向からの液晶分子のずれが時
計回りにρ[deg.]、前記第二領域D2における一
軸配向処理方向からの液晶分子のずれが反時計回りにρ
[deg.]であるとすると、上述の分割した配向処理
によって得られた液晶素子の分子配向方向は、時計回り
方向を正とすると、第一領域D1はソース線から(ρ−
ξ)[deg.]、第二領域D2はソース線から(ξ−
ρ)[deg.]、という角度に配向することになる。
ここで、あらかじめξ=ρとなるよう一軸配向処理の方
向を設定しておくと、例えばクロスニコル下で使用され
る透過型の液晶素子の場合、いずれか一方の偏光板の偏
光軸をソース線と一致させることにより、偏光板の偏光
軸と液晶分子の配向方向とを一致させることができるた
め、コントラストを向上させることができる。なお、こ
のときの層方向制御方向を逆にしてしまった場合には、
第一領域D1はソース線から(−ρ−ξ)[de
g.]、第二領域D2はソース線から(ξ+ρ)[de
g.]、という角度に配向することになる。このためコ
ントラストはより悪化することになってしまうため、こ
の配向処理方向と層制御方向との関係は重要である。
【0085】第二の方法は上下基板のいずれか一方につ
いて、第一領域D1と第二領域D2に応じて配向規制方
向をあらかじめ異ならせておく構成である。例えば、上
基板はソース線に平行な方向に一軸配向処理を施し、そ
れに対向する下基板のみ第一領域D1の一軸配向処理方
向をソース線に対して反時計回りにξ[deg.]、第
二領域D2の一軸配向処理方向をソース線に対して時計
回りにξ[deg.]だけ傾いた方向となるよう、分割
した配向処理を行う。なお、このときのコレステリック
相における液晶分子の配向状態は、これら一軸配向処理
方向に界面分子が規定され、バルクでは液晶分子が連続
的に変化するようないわゆるツイスト配向状態を取って
いる。そして、このときの平均的な液晶分子配向方向は
第一領域D1ではソース線に対して反時計回りにξ/2
[deg.]、第二領域D2ではソース線に対して時計
回りにξ/2[deg.]だけ傾いた方向を向いてい
る。
【0086】ここで、前記第一領域D1における平均的
な一軸配向処理方向からの液晶分子のずれが時計回りに
ρ[deg.]、前記第二領域D2における平均的な一
軸配向処理方向からの液晶分子のずれが反時計回りにρ
[deg.]であるとすると、上述の分割した配向処理
によって得られた液晶素子の分子配向方向は、時計回り
方向を正とすると、第一領域D1はソース線から(ρ−
ξ/2)[deg.]、第二領域D2はソース線から
(ξ/2−ρ)[deg.]、という角度に配向するこ
とになる。ここで、あらかじめξ/2=ρとなるよう一
軸配向処理の方向を設定しておくことと、例えばクロス
ニコル下で使用される透過型の液晶素子の場合、いずれ
か一方の偏光板の偏光軸をソース線と一致させることに
より、偏光板の偏光軸と液晶分子の配向方向とを一致さ
せることができるため、コントラストを向上させること
ができる。
【0087】なお、ここで述べた第二の方法は第一の方
法と比較すると、分割配向処理を行う基板が上下のいず
れか一方のみにもかかわらず第一の方法と同様の効果が
得られることから、生産プロセスにおけるマスク枚数の
低減につながるためコスト的に有利である。一方、この
第二の方法は液晶材料の相転移系列の中にSmA相が存
在している場合には、平均的な一軸配向処理方向からの
液晶分子のずれ角(いわゆる見掛けのチルト角)は一般
には15〜22.5度程度となってしまうため、Ch相
における液晶分子のねじれ角が極端に大きくなってしま
う。その結果層構造の形成過程で異常が生じやすく、配
向制御が困難になってしまうため、本発明における第二
の方法は液晶相系列の中にSmA相を含まない材料を用
いることが望ましい。さらには上記議論を鑑みると、S
mC*相内におけるチルト角の温度依存性ができるだけ
小さい材料を用いることが望ましい。
【0088】以上述べたように、このような素子構成に
することによって有効表示領域の全面において実使用温
度範囲内における液晶分子配向方向を偏光板の偏光軸と
一致させることが可能となり、同一パネル内に2つの層
方向を作りこんだ液晶素子においても、パネル全面にて
良好なコントラスト比を実現できる。
【0089】
【実施例】以下、実施例に沿って本発明を更に詳細に説
明する。
【0090】(実施例1) (液晶組成物の調製)まず、下記液晶性化合物を、それ
ぞれの右側に併記した重量比率で混合し液晶組成物LC
−1を調製した。
【0091】
【化5】
【0092】上記液晶組成物LC−1の物性パラメータ
を以下に示す。
【0093】 86.3 61.2 -7.2 相転移温度(℃) :ISO. → Ch → SmC → Cry 自発分極(30℃):Ps=2.9nC/cm コーン角(30℃):Θ=23.3°(100Hz,±12.5V、基板間隙は 1.4μm) SmC相でのらせんピッチ(30℃) :20μm以上
【0094】(液晶セルの作製)本実施例においては、
図1及び図2に示すアクティブマトリクス型液晶パネル
(液晶素子)Pを作成した。
【0095】なお、基板1a,1bには厚さ1.1mm
のガラス基板を用い、それらには透明電極3a,3bを
700Å厚のITOにて形成した。また、一方のガラス
基板1aにはRGBのカラーフィルター(不図示)を形
成した。そして、画面サイズは10.4インチとし、画
素数(すなわち、RGBの色画素(サブピクセル)によ
って構成される画素の数)は800(横)×600
(縦)とし、色画素(サブピクセル)の数は2400
(横)×600(縦)とした。なお、各サブピクセルの
開口部のサイズは75μm(横)×230μm(縦)で
あった。
【0096】さらに、アクティブ素子4にはa−SiT
FTを用い、該TFT4のゲート絶縁膜5bには窒化シ
リコン膜3bを用いた。
【0097】また、配向制御膜6a,6bは、ポリイミ
ド膜にて形成した。具体的には、市販のTFT用配向膜
(日産化学社製のSE7992)をスピンコート法によ
り透明電極3a,3bを覆うように塗布し、その後、8
0℃の温度で5分間の前乾燥を行い、さらに200℃の
温度で1時間の加熱焼成を施すことによって形成し、そ
の膜厚を150Åとした。なお、これらの配向制御膜6
a,6bには、コットン布によるラビング処理(一軸配
向処理)を施した。このラビング処理には、外周面にコ
ットン布を貼り合わせた径10cmのラビングロールを
用い、押し込み量を0.7mm、送り速度を10cm/
secとし、回転数を1000rpm、送り回数を4回
とした。なお、このときのラビング方向は上下基板とも
ソース線に平行になるよう設定した。
【0098】続いて、一方の基板上には、平均粒径1.
5μmのシリカビーズ(スペーサー)を散布し、各基板
のラビング処理方向が互いにアンチパラレルとなるよう
に貼り合わせ、均一な基板間隙のセルを得た。
【0099】このようなプロセスで作製したセルに液晶
組成物LC−1をコレステリック相(Ch相)の温度で
注入し、液晶がカイラルスメクチック液晶相を示す温度
まで冷却し(但し、冷却速度は1℃/minとした)、
液晶がCh相からSmC相に相転移する際に(Tc−
2℃〜Tc+2℃の温度範囲内で)オフセット電圧(直
流電圧)を印加した。該オフセット電圧の大きさは、奇
数本目のゲート線に沿った画素列については−5Vと
し、偶数本目のゲート線に沿った画素列については+5
Vとし、1ゲート線毎に正負の極性を異ならせて図7に
示すような第一領域D1及び第二領域D2を形成した。
【0100】こうして得られた液晶パネルP1の配向状
態を室温にて偏光顕微鏡観測したところ、奇数行におい
ては全画素で一方向に揃った層方向に揃っており、偶数
行においては全画素で奇数行とは異なる方向に揃った層
方向に揃った状態が得られていた。なおこのときの層の
方向は奇数行ではゲート線から約20度反時計回りに傾
いた方向を向いており、偶数行ではゲート線から約20
度時計回りに傾いた方向に層が形成されていた。
【0101】更に詳細に室温にて偏光顕微鏡観測したと
ころ、負極性の直流電圧を印加しながら冷却した奇数行
に位置する画素におけるTFTアレイ側から見た液晶分
子配向方向は、電圧無印加状態において時計回りに2度
ソース線から傾いた方向に配向しており、正極性の直流
電圧を印加しながら冷却した偶数行に位置する画素にお
ける液晶分子配向方向は、電圧無印加状態において反時
計回りに2度ソース線から傾いた方向に配向しているこ
とが確認できた。
【0102】次に、液晶パネルP1を実際に駆動して動
画質の評価を行った。
【0103】その駆動は、1秒間に60フレームの表示
を行い、1フレームを2フィールドに分割し、 ・ 前半のフィールドではパネルの奇数行の画素(正確
には液晶)に対して正極性電圧を印加し、偶数行の画素
に対しては負極性電圧を印加し(これにより、高輝度表
示を行い)、 ・ 後半のフィールドではパネルの奇数行の画素(正確
には液晶)に対して負極性電圧を印加し、偶数行の画素
に対しては正極性電圧を印加する(これにより、低輝度
表示を行う)、 こと(いわゆるライン反転駆動)により行った。また、
評価に使用した画像は、BTAのハイビジョン標準画像
(静止画)から3種類(肌色チャート、観光案内板、ヨ
ットハーバー)を選び、その中の中心部分の432×1
68画素を切り出して使用した。これらの画像を、テレ
ビ番組の一般的な動き速度程度である6.8(deg/
sec)の一定速度で移動させて動画像を作成し、画像
のボケを評価した。このときの画像ソースのコンピュー
タ側からの出力は、1秒間に60画面分を順次走査(プ
ログレッシブ)するようなピクチャーレートとした。
【0104】この動画質評価は10名程度の非専門家に
よる主観評価とし、下記5段階の尺度(カテゴリー)で
評価した。 ・尺度5…画面の周辺ボケが全く観察されずキレのよい
良好な動画質。 ・尺度4…画面の周辺ボケがほとんど気にならない。 ・尺度3…画面の周辺ボケが観察され、細かい文字は判
別し難い。 ・尺度2…画面の周辺ボケが顕著となり、大きな文字も
判別し難い。 ・尺度1…画面全体にボケが顕著となり、原画像がほと
んど判別不能。 本実施例においては、10名全員が5の評価を下した。
【0105】さらにこのパネルでは実用上十分な視野角
特性を有していることを確認した。また、コントラスト
比は70であった。
【0106】(実施例2)実施例1で述べたパネルP1
とはラビング処理のみが異なる液晶パネルP2を作成し
た。
【0107】つまり、上下基板の両方に対して、フォト
レジストを用いたマスクラビング処理を施すことによ
り、パネル面内にラビング処理方向を異ならせるような
領域(図7に示す第一領域D1及び第二領域D2)を作
りこんだ。
【0108】このときのマスクラビングの方法として、
まずパネル全面に対してソース線から反時計回りに2度
の方向をなすようラビング処理を施した後、奇数行に相
当する部分にフォトレジストによるマスクを形成するこ
とで保護した上で、再度時計回りに2度の方向をなすよ
うラビング処理を施し、その後フォトレジスト材料を剥
離した。これにより、奇数行には反時計回り方向への一
軸配向規制方向を付与し、偶数行には時計回り方向への
一軸配向規制方向を付与した。なお、このフォトレジス
トを用いた配向規制力の分布を作りこむ手法は次のよう
に行った。
【0109】まず上下基板に形成するポリイミド膜につ
いて、配向膜塗布・焼成後に、実施例1と同じ条件にて
第一の方向、すなわちソース線から反時計回りに2度の
方向をなすようにラビング処理を施した。次いで、ポジ
レジスト(東京応化OFPR−800)を約2μm厚と
なるようスピンコートした。その後、80℃、30分間
の前乾燥を行った後、1ゲート線おきに透過・遮光が繰
り返されるストライプ状のマスクパターンを用いて、U
V(λ=365nm)にて16秒間露光した。その後、
有機系現像液(ジプレー社製MFCD−26)を用いて
現像し、流水洗浄を3分間行った後、100℃、10分
間の乾燥を行うことで、1ゲート線毎にレジストが存在
する部分と存在しない部分とが繰り返されるレジスト膜
パターンを得た。こうすることで、奇数行にはレジスト
が存在し、偶数行にはレジストが存在しない状態とし
た。
【0110】次いで、こうして得られた基板上に再度、
実施例1と同様のラビング処理を第二の方向、すなわち
ソース線から時計回りに2度の方向をなすようにラビン
グ処理を施した。最後に、剥離液(ナガセ産業社製
レジストストリップN−320)を用いレジスト膜パタ
ーンを剥離した後、流水洗浄し基板を乾燥させた。こう
することで、基板面内に一軸配向規制方向が異なる2領
域を作りこんだ。
【0111】こうして得られた液晶パネルP2の配向状
態を偏光顕微鏡観測したところ、奇数行においては全画
素で一方向に揃った層方向に揃っており、偶数行におい
ては全画素で奇数行とは異なる方向に揃った層方向に揃
った状態が得られていた。なおこのときの層の方向は奇
数行ではゲート線から約22度反時計回りに傾いた方向
を向いており、偶数行ではゲート線から約22度時計回
りに傾いた方向に層が形成されていた。
【0112】更に詳細に室温にて偏光顕微鏡観測したと
ころ、負極性のオフセット電圧を印加しながら冷却した
奇数行に位置する画素におけるTFTアレイ側から見た
液晶分子配向方向は、電圧無印加状態においてソース線
とほぼ一致する方向に配向しており、正極性のオフセッ
ト電圧を印加しながら冷却した偶数行に位置する画素に
おける液晶分子配向方向も同様に、電圧無印加状態にお
いてソース線とほぼ一致する方向に配向していることが
確認できた。
【0113】次に、実施例1と同様に液晶パネルP2を
実際にライン反転駆動して動画質の評価を行った。
【0114】その結果、キレの良い良好な動画質が得ら
れていることが確認できた。このときの周辺ぼけ度合い
を主観評価すると、上記5段階評価で5であった。
【0115】さらにこのパネルでは実用上十分な視野角
特性を有していることを確認した。また、コントラスト
は150であった。
【0116】(実施例3)実施例2で述べたパネルP2
とは相転移時に印加する直流電圧の極性を逆にすること
で層方向を異ならせたパネルP3を得た。つまり、実施
例2と同様のプロセスで作製したセルに液晶組成物LC
−1をCh相の温度で注入し、液晶がカイラルスメクチ
ック液晶相を示す温度まで冷却し(但し、冷却速度は1
℃/minとした)、液晶がCh相からSmC相に相
転移する際に(Tc−2℃〜Tc+2℃の温度範囲内
で)印加する電圧条件として、1ゲート線毎に正負の極
性が互い違いになるように絶対値として5Vの直流電圧
を印加した。すなわち液晶がCh相からSmC相に相
転移する際に、偶数行に位置する画素に対しては負極性
のオフセット電圧を、奇数行に位置する画素に対しては
正極性のオフセット電圧を印加して液晶パネルP3を作
製した。
【0117】こうして得られたパネルのコントラスト値
を測定したところ30であり、実用に適さないことが確
認できた。
【0118】(実施例4)実施例2で述べたパネルP2
とは一軸配向処理の手法を変えた液晶パネルP4を得
た。このパネルP4の一軸配向処理は以下のような手順
で行った。
【0119】まずTFTアレイ側基板にはソース線と平
行となる方向にラビング処理を施した。一方、TFTア
レイと対向する側の基板に対しては、実施例2で述べた
パネルP2と同様の手法を用いてパネル面内に異なる一
軸配向規制方向を示す2領域を作りこんだ。このときの
一軸配向規制方向として、奇数行にはソース線から反時
計回り方向へ2度の方向をなすよう一軸配向処理を施
し、偶数行には時計回り方向へ2度の方向をなすよう一
軸配向処理を施した。
【0120】こうして得られた液晶パネルP4の配向状
態を偏光顕微鏡観測したところ、奇数行においては全画
素で一方向に揃った層方向に揃っており、偶数行におい
ては全画素で奇数行とは異なる方向に揃った層方向に揃
った状態が得られていた。なおこのときの層の方向は奇
数行ではゲート線から約21度反時計回りに傾いた方向
を向いており、偶数行ではゲート線から約21度時計回
りに傾いた方向に層が形成されていた。
【0121】更に詳細に室温にて偏光顕微鏡観測したと
ころ、負極性のオフセット電圧を印加しながら冷却した
奇数行に位置する画素におけるTFTアレイ側から見た
液晶分子配向方向は、電圧無印加状態において時計回り
に1度ソース線から傾いた方向に配向しており、正極性
のオフセット電圧を印加しながら冷却した偶数行に位置
する画素における液晶分子配向方向は、電圧無印加状態
において反時計回りに1度ソース線から傾いた方向に配
向していることが確認できた。
【0122】次に、実施例1と同様に液晶パネルP2を
実際にライン反転駆動して動画質の評価を行った。その
結果、キレの良い良好な動画質が得られていることが確
認できた。このときの周辺ぼけ度合いを主観評価する
と、上記5段階評価で5であった。
【0123】さらにこのパネルでは実用上十分な視野角
特性を有していることを確認した。また、コントラスト
は100であった。
【0124】(実施例5)実施例4で述べたパネルP4
とはTFTアレイと対向する側の基板に対して施す一軸
配向処理方向の角度を変えた液晶パネルP5を得た。こ
のパネルP5のTFTアレイと対向する側の基板に対し
て施す一軸配向処理の方向は奇数行にはソース線から反
時計回り方向へ4度の方向をなすよう一軸配向処理を施
し、偶数行には時計回り方向へ4度の方向をなすよう一
軸配向処理を施した。
【0125】こうして得られた液晶パネルP5の配向状
態を偏光顕微鏡観測したところ、奇数行においては全画
素で一方向に揃った層方向に揃っており、偶数行におい
ては全画素で奇数行とは異なる方向に揃った層方向に揃
った状態が得られていた。なおこのときの層の方向は奇
数行ではゲート線から約22度反時計回りに傾いた方向
を向いており、偶数行ではゲート線から約22度時計回
りに傾いた方向に層が形成されていた。
【0126】更に詳細に室温にて偏光顕微鏡観測したと
ころ、負極性のオフセット電圧を印加しながら冷却した
奇数行に位置する画素におけるTFTアレイ側から見た
液晶分子配向方向は、電圧無印加状態においてソース線
とほぼ一致する方向に配向しており、正極性のオフセッ
ト電圧を印加しながら冷却した偶数行に位置する画素に
おける液晶分子配向方向も同様に、電圧無印加状態にお
いてソース線とほぼ一致する方向に配向していることが
確認できた。
【0127】次に、実施例1と同様に液晶パネルP5を
実際にライン反転駆動して動画質の評価を行った。その
結果、キレの良い良好な動画質が得られていることが確
認できた。このときの周辺ぼけ度合いを主観評価する
と、上記5段階評価で5であった。
【0128】さらにこのパネルでは実用上十分な視野角
特性を有していることを確認した。また、コントラスト
は150であった。
【0129】(実施例6)実施例5で述べたパネルP5
とは相転移時に印加するオフセット電圧の極性を逆にす
ることで層方向を異ならせたパネルP6を得た。つま
り、実施例5と同様のプロセスで作製したセルに液晶組
成物LC−1をCh相の温度で注入し、液晶がカイラル
スメクチック液晶相を示す温度まで冷却し(但し、冷却
速度は1℃/minとした)、液晶がCh相からSmC
相に相転移する際に(Tc−2℃〜Tc+2℃の温度
範囲内で)印加する電圧条件として、1ゲート線毎に正
負の極性が互い違いになるように絶対値として5Vのオ
フセット電圧(直流電圧)を印加した。すなわち液晶が
Ch相からSmC相に相転移する際に、偶数行に位置
する画素に対しては負極性のオフセット電圧を、奇数行
に位置する画素に対しては正極性のオフセット電圧を印
加して液晶パネルP6を作製した。
【0130】こうして得られたパネルのコントラスト値
を測定したところ30であり、実用に適さないことが確
認できた。
【0131】(実施例7)〜(実施例12)次に6種類
の液晶パネルP7〜P12を作製した。これらのパネル
P7〜P12には、同一の方法によって、図8に示す配
置の第一領域D1及び第二領域D2を形成した。
【0132】すなわち、液晶がCh相からSmC相に
相転移する際において、 ・ 奇数行で奇数列のサブピクセルには−5Vのオフセ
ット電圧を印加して第一領域D1を形成し、 ・ 奇数行で偶数列のサブピクセルには+5Vのオフセ
ット電圧を印加して第二領域D2を形成し、 ・ 偶数行で奇数列のサブピクセルには+5Vのオフセ
ット電圧を印加して第二領域D2を形成し、 ・ 偶数行で偶数列のサブピクセルには−5Vのオフセ
ット電圧を印加して第一領域D1を形成、した。
【0133】但し、その他のプロセス条件は、パネルP
7はパネルP1に対応させ、パネルP8はパネルP2に
対応させ、パネルP9はP3に対応させ、パネルP10
はパネルP4に対応させ、パネルP11はP5に対応さ
せ、パネルP12はパネルP6に対応させた。
【0134】こうして得られた液晶パネルP7〜12の
配向状態を偏光顕微鏡観測したところ、第一領域D1に
おいては全画素で一方向に揃った層方向に揃っており、
第二領域D2においても全画素で異なる方向に揃った層
方向に揃った状態が得られていた。
【0135】これらのパネルを用いて、実施例1〜実施
例6と同様の実験を行った。このとき、パネルをドット
反転駆動によって駆動した。すなわち、 ・ 1フレームの前半フィールドでは、パネルの奇数行
/奇数列および偶数行/偶数列のサブピクセルに対して
は正極性(または負極性)の電圧を印加し、 ・ 奇数行/偶数列および偶数行/奇数列のサブピクセ
ルに対しては負極性(または正極性)の電圧を印加し、 ・ 1フレームの後半フィールドでは、パネルの奇数行
/奇数列および偶数行/偶数列のサブピクセルに対して
は負極性(または正極性)の電圧を印加し、 ・ 奇数行/偶数列および偶数行/奇数列のサブピクセ
ルに対しては正極性(または負極性)の電圧を印加し
た。
【0136】なおコンピュータ側出力のピクチャーレー
トやTFTパネル側の駆動周波数は実施例1〜実施例6
と同じものとした。
【0137】その結果、全てのパネルにおいてキレの良
い良好な動画質が得られていることが確認できた。この
ときの周辺ぼけ度合いを主観評価すると、上記5段階評
価で全員が5と評価した。
【0138】次いで、コントラスト値を評価した。その
結果、P7〜P12それぞれのパネルのコントラスト値
は、実施例1〜実施例6で示したそれぞれの類似のプロ
セスにて作製されたパネルP1〜P6と同じ値を示して
いた。つまり、P7はP1と、P8はP2と、P9はP
3と、P10はP4と、P11はP5と、P12はP6
と、コントラストの値が同じ値となった。
【0139】さらにこれらのパネルでは実用上十分な視
野角特性を有していることを確認した。
【0140】(実施例13)〜(実施例18)さらに、
6種類の液晶パネルP13〜P18を作製した。これら
のパネルP13〜P18には、同一の方法によって、図
9に示す配置の第一領域D1及び第二領域D2を形成し
た。
【0141】すなわち、液晶がCh相からSmC相に
相転移する際において、 ・ 符号D1が付されている画素に対しては−5Vのオ
フセット電圧を印加して第一領域D1を形成し、 ・ 符号D2が付されている画素に対しては+5Vのオ
フセット電圧を印加して第二領域D2を形成、した。
【0142】但し、その他のプロセス条件は、パネルP
13はパネルP1に対応させ、パネルP14はパネルP
2に対応させ、パネルP15はP3に対応させ、パネル
P16はパネルP4に対応させ、パネルP17はP5に
対応させ、パネルP18はパネルP6に対応させた。
【0143】こうして得られた液晶パネルP13〜18
の配向状態を偏光顕微鏡観測したところ、第一領域D1
においては全画素で一方向に揃った層方向に揃ってお
り、第二領域D2においても全画素で異なる方向に揃っ
た層方向に揃った状態が得られていた。
【0144】これらのパネルを用いて、実施例1〜実施
例6と同様の実験(動画質の評価)を行った。このと
き、1フレームを2フィールドに分割し、 ・ 1フレームの前半フィールドでは、第一領域D1に
対しては正極性(または負極性)の電圧を印加し、 ・ 第二領域D2に対しては負極性(または正極性)の
電圧を印加し、 ・ 1フレームの後半フィールドでは、第一領域D1に
対しては負極性(または正極性)の電圧を印加し、 ・ 第二領域D2に対しては正極性(または負極性)の
電圧を印加、 した。
【0145】なおコンピュータ側出力のピクチャーレー
トやTFTパネル側の駆動周波数は実施例1〜実施例6
と同じものとした。
【0146】その結果、全てのパネルにおいてキレの良
い良好な動画質が得られていることが確認できた。この
ときの周辺ぼけ度合いを主観評価すると、上記5段階評
価で全員が5と評価した。
【0147】次いで、コントラスト値を評価した。その
結果、P13〜P18それぞれのパネルのコントラスト
値は、実施例1〜実施例6および実施例7〜実施例12
で示したそれぞれの類似のプロセスにて作製されたパネ
ルP1〜P6およびP7〜P12と同じ値を示してい
た。つまり、P13はP1と、P14はP2と、P15
はP3と、P16はP4と、P17はP5と、P18は
P6と、コントラストの値が同じ値となった。
【0148】さらにこれらのパネルでは実用上十分な視
野角特性を有していることを確認した。
【0149】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
複数の層方向を形成するカイラルスメクチック液晶を有
するアクティブマトリクス型液晶素子を作製するに当た
り、上下基板の配向処理方向それぞれの層方向に応じて
適切な方向になるようあらかじめ配向規制方向に分布を
持たせておくことによって、広視野角特性と高コントラ
スト比とを両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アクティブマトリクス型液晶パネルの構造を示
す断面図。
【図2】アクティブマトリクス型液晶パネルの構造を示
す回路図。
【図3】アクティブマトリクス型液晶パネルの構造を示
す等価回路図。
【図4】アクティブマトリクス型液晶パネルの駆動方法
を示すタイミングチャート図。
【図5】一方の領域におけるカイラルスメクチック液晶
の電圧−透過率特性の一例を示す図。
【図6】他方の領域におけるカイラルスメクチック液晶
の電圧−透過率特性の一例を示す図。
【図7】第一領域及び第二領域の配置位置の一例を示す
図。
【図8】第一領域及び第二領域の配置位置の一例を示す
図。
【図9】第一領域及び第二領域の配置位置の一例を示す
図。
【符号の説明】
1a,1b ガラス基板(基板) 2 カイラルスメクチック液晶 3a 共通電極(電極) 3b 画素電極(電極) 4 TFT(アクティブ素子) D1 第一領域 D2 第二領域 P 液晶パネル(液晶素子)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定間隙を開けた状態に配置された一対
    の基板と、これら一対の基板の間隙に配置されたカイラ
    ルスメクチック液晶と、複数の画素を構成すると共に該
    カイラルスメクチック液晶を挟み込むように配置された
    一対の電極と、これらの画素毎に配置された複数のアク
    ティブ素子と、からなる液晶素子において、 前記液晶素子は、電圧が印加されていない状態では前記
    液晶の平均分子軸が単安定化されている配向状態を示し
    ており、 第一の極性の電圧が印加された状態では液晶分子の平均
    分子軸が電圧の大きさに応じた角度で前記単安定化され
    た位置から一方の側にチルトする第一領域と、 第二の極性の電圧が印加された状態では液晶分子の平均
    分子軸が電圧の大きさに応じた角度で前記単安定化され
    た位置から他方の側にチルトする第二領域と、が互いに
    隣接するように配置されている、 ことを特徴とする液晶素子。
  2. 【請求項2】 前記カイラルスメクチック液晶が、高温
    側より、等方性液体相(ISO.)−コレステリック相
    (Ch)−カイラルスメクチックC相(SmC)、又
    は、等方性液体相(ISO.)−カイラルスメクチック
    C相(SmC )の相転移系列を示す液晶である、こと
    を特徴とする請求項1に記載の液晶素子。
  3. 【請求項3】 一列に配置された画素を第一領域とし、
    該第一領域に隣接されるように一列に配置された画素を
    第二領域とした、ことを特徴とする請求項1又は2に記
    載の液晶素子。
  4. 【請求項4】 1つの画素を第一領域とし、該第一領域
    に隣接されるように配置された画素を第二領域とした、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶素子。
  5. 【請求項5】 互いに隣接される複数の画素を第一領域
    とし、該第一領域に隣接される複数の画素を第二領域と
    した、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶素
    子。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
    液晶素子を駆動する方法であって、 前記第一領域に第一の極性の電圧を印加するときには前
    記第二領域に第二の極性の電圧を印加し、前記第一領域
    に第二の極性の電圧を印加するときには前記第二領域に
    第一の極性の電圧を印加する、 ことを特徴とする液晶素子の駆動方法。
  7. 【請求項7】 一列に配置された画素を第一領域とし、
    該第一領域に隣接されるように一列に配置された画素を
    第二領域とした場合には、一列毎に正負の極性を変化さ
    せて電圧を印加する、ことを特徴とする請求項6に記載
    の液晶素子の駆動方法。
  8. 【請求項8】 1つの画素を第一領域とし、該第一領域
    に隣接されるように配置された画素を第二領域とした場
    合には、1画素毎に正負の極性を変化させて電圧を印加
    する、ことを特徴とする請求項6に記載の液晶素子の駆
    動方法。
  9. 【請求項9】 互いに隣接される複数の画素を第一領域
    とし、該第一領域に隣接される複数の画素を第二領域と
    した場合には、領域毎に正負の極性を変化させて電圧を
    印加する、ことを特徴とする請求項6に記載の液晶素子
    の駆動方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009036861A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Dainippon Printing Co Ltd 液晶表示素子
JP2009230069A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Dainippon Printing Co Ltd 液晶表示素子
JP2013113938A (ja) * 2011-11-25 2013-06-10 Dainippon Printing Co Ltd パターン位相差フィルム、画像表示装置、パターン位相差フィルムの製造用金型及びパターン位相差フィルムの製造方法

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