JP3530799B2 - カイラルスメクチック液晶素子の製造方法および駆動方法 - Google Patents
カイラルスメクチック液晶素子の製造方法および駆動方法Info
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Description
スプレイ、プロジェクションディスプレイ、プリンター
等に用いられるライトバルブに使用される液晶素子の製
造方法および駆動方法及びそれらを使用した表示装置を
はじめとする液晶装置に関する。
ransistor)等の能動素子を用いた表示素子と
して広範に用いられているネマティック液晶表示素子の
代表的な液晶モードとして、たとえばエム・シャット
(M.Schadt)とダブリュー・ヘルフリッヒ
(W.Helfrich)著“Applied Phy
sics Letters”第18巻、第4号(197
1年2月15日発行)第127頁から128頁において
示されたツイステッドネマチック(Twisted N
ematic)モードが広く用いられている。一方最近
では、横方向電界を利用したインプレインスイッチング
(In−Plain Switching)モードや垂
直配向(Vertical Alignment)モー
ドを用いた液晶ディスプレイが発表されており、従来型
の液晶ディスプレイの欠点であった視野角特性の改善が
なされている。このように、こうしたネマティック液晶
を用いたTFT表示素子に用いるための液晶モードとし
ていくつかのモードが存在するのであるが、そのいずれ
のモードの場合にも液晶の応答速度が数十ミリ秒以上と
遅く、更なる応答速度の改善が要求されている。
の応答速度を改善するものとして、近年、カイラルスメ
クチック相を示す液晶を用いた液晶モードがいくつか提
案されている。例えば、「ショートピッチタイプの強誘
電性液晶」、「高分子安定型強誘電性液晶」、「無閾反
強誘電性液晶」などが提案されており、未だ実用化には
至っていないものの、いずれもサブミリ秒以下の高速応
答性が実現できると報告されている。
45号に記載されている素子(以下「先願1」と記載)
を発明し提案している。当該発明では、例えば、高温側
より等方性液体相(ISO.)−コレステリック相(C
h)−カイラルスメクチックC相(SmC*)又は等方
性液体相(ISO.)−カイラルスメクチックC相(S
mC*)を示す相系列の材料に着目し、仮想コーンのエ
ッジより内側の位置にて単安定化させるようにしてい
る。そして例えば、Ch−SmC*相転移の際、又は等
方相− SmC*相転移の際に一対の基板間に正負いず
れかのDC電圧を印加する、などによって層方向を一方
向に均一化させ、これにより高速応答且つ階調制御が可
能であり、動画質に優れた高輝度の液晶素子が、高い量
産性とともに実現しうる。そして先願の素子は上述の各
種スメクチック液晶モードと比較して自発分極値を小さ
くする事ができることからTFT等のアクティブ素子と
のマッチングがよい素子となっている。
0076号公報に記載されている素子(以下「先願2」
と記載)を発明し提案している。当該発明では、例え
ば、高温側より等方性液体相(ISO.)−コレステリ
ック相(Ch)−カイラルスメクチックC相又は等方性
液体相(ISO.)−カイラルスメクチックC相を示す
相系列の材料に着目し、仮想コーンエッジの位置にて単
安定化させるようにしている。そして例えば、Ch−S
mC*相転移の際、又は等方相−SmC*相転移の際に一
対の基板間に正負いずれかのDC電圧を印加する、など
によって層方向を一方向に均一化させ、これにより高速
応答且つ階調制御が可能であり、動画質に優れた高輝度
の液晶素子が、高い量産性とともに実現しうる。また先
願2の素子はヒステリシスが小さく安定な中間調表示が
実現でき、かつ上述した他の各種スメクチック液晶モー
ドと比較して自発分極値を小さくする事ができることか
らTFT等のアクティブ素子とのマッチングがよい素子
となっている。
9号に記載されている素子(以下「先願3」と記載)を
発明し提案している。当該発明では、先願1または2の
配向制御方法として、配向規制力を適宜調整することに
よりストライプ状の配向状態を形成させ、それにより高
コントラストが得られる素子が実現できている。
を用いたTFT液晶ディスプレイが抱えていた応答速度
に関する問題点を解決できるという意味において、カイ
ラルスメクティック液晶、特に先願1〜3の液晶素子を
用いた液晶表示素子の実現が期待されている。
性能など次世代のディスプレイ等に階調表示能を有する
先願のスメクチック液晶素子が期待されるものである。
しかしながら、先願の液晶素子における電圧−透過率特
性に関して、ISO相またはCh相から降温した直後の
電圧−透過率曲線Aが連続駆動することにより徐々に特
性が変化する現象が起こる場合があることが判明した。
この特性変化そのものは従来型SSFLCにおいても存
在し、不純物イオンの偏在によるもの、配向変化起
因のもの、等の観点から各方面で検討がなされている。
ド、特にTFT駆動型強誘電性液晶モードの特性変化に
関わる検討はほとんどなされていないのが現状である。
で、その課題とするところは、実使用上の駆動条件で連
続駆動することによっても電圧−透過率曲線の変化が極
力抑えられた信頼性の高い液晶素子の製造方法および駆
動方法並びに該素子を用いた液晶装置を提供することで
ある。
明は、カイラルスメクチック液晶と、該液晶に電圧を印
加する一対の電極と、該液晶を挟持して対向すると共に
該液晶を配向させるための一軸性配向処理が施された一
対の基板と、少なくとも一方の基板に偏光板とを備えた
液晶素子であって、前記カイラルスメクチック液晶の相
転移系列が高温側より等方性液体相(ISO.)−コレ
ステリック相(Ch)−カイラルスメクチックC相又は
等方性液体相(ISO.)−カイラルスメクチックC相
であって、前記液晶素子に用いる基板の少なくとも一方
は各画素に対応する電極に接続したアクティブ素子を有
しており、前記液晶素子の電圧−透過率特性に関して、
ISO相またはCh相から降温した直後の電圧−透過率
曲線Aと、該曲線Aにおける透過率の飽和値に対して5
0%以上の透過率が得られる電圧以上の駆動電圧におい
て少なくともt秒駆動した後の電圧−透過率曲線Bを比
較したとき、同一の電圧値に対して曲線Bの方が高い透
過率が得られるカイラルスメクチック液晶素子を用いた
アクティブマトリクス液晶素子の製造方法であり、 前記
電圧−透過率曲線Aと、前記電圧−透過率曲線Bと、さ
らにその状態から前記t秒間と同様の駆動をした後の電
圧−透過率曲線Cを比較したとき、ある同一の電圧値に
対して各曲線から得られる透過率T A 、T B 、T C に関し
て、少なくとも下記の数式(1)
対して50%以上の透過率が得られる電圧以上の電圧印
加を当該素子の全画素に対して行うことを特徴とするカ
イラルスメクチック液晶素子の製造方法である。
晶と、該液晶に電圧を印加する一対の電極と、該液晶を
挟持して対向すると共に、該液晶を配向させるための一
軸性配向処理が施された一対の基板と、少なくとも一方
の基板に偏光板とを備えた液晶素子であって、前記カイ
ラルスメクチック液晶の相転移系列が、高温側より、等
方性液体相(ISO. )−コレステリック相(Ch)−
カイラルスメクチックC相又は等方性液体相(ISO.
)−カイラルスメクチックC相であって、前記液晶素
子に用いる基板の少なくとも一方は各画素に対応する電
極に接続したアクティブ素子を有しており、前記液晶素
子の電圧−透過率特性に関して、ISO相またはCh相
から降温した直後の電圧−透過率曲線Aと、該曲線Aに
おける透過率の飽和値に対して50%以上の透過率が得
られる電圧以上の駆動電圧Vagにおいてt秒間駆動した
後の電圧−透過率曲線Bと、さらにその状態から前記t
秒間と同様の駆動をした後の電圧−透過率曲線Cを比較
したとき、ある同一の電圧値に対して各曲線から得られ
る透過率TA 、TB 、TC に関して、下記の数式(1)
単安定化された第一の状態を示し、第一の極性の電圧印
加時には、該液晶の平均分子軸は印加電圧の大きさに応
じた角度で該単安定化された位置から一方の側にチルト
し、該第一の極性とは逆極性の第二の極性の電圧印加時
には、該液晶の平均分子軸は該単安定化された位置から
第一の極性の電圧を印加したときとは逆側にチルトする
液晶素子において、前記第一の極性の電圧印加時と第二
の極性の電圧印加時の液晶の平均分子軸の該第一の状態
における単安定化された位置を基準とした最大チルト状
態のチルトの角度をそれぞれβ1、β2としたとき、β
1>β2となる液晶素子であるのが好ましい。
圧印加時の液晶の平均分子軸の該第一の状態における単
安定化された位置を基準とした最大チルト状態のチルト
の角度をそれぞれβ1、β2としたとき、β1≧5×β
2となることが好ましい。
単安定化された第一の状態を示し、第一の極性の電圧印
加時には、該液晶の平均分子軸は印加電圧の大きさに応
じた角度で該単安定化された位置から一方の側にチルト
し、該第一の極性とは逆極性の第二の極性の電圧印加時
には、該液晶の平均分子軸は該単安定化された位置から
実質的に変化しない液晶素子であるのが好ましい。
態でのらせんピッチはセル厚の2倍より長いのが好まし
い。
マトリクス液晶素子の駆動方法であり、該液晶素子の電
源オン直後の駆動開始時において、毎回当該素子の全画
素に対し曲線Aにおける透過率の飽和値に対して50%
以上の透過率が得られる電圧以上の電圧印加期間を設け
ることを特徴とするカイラルスメクチック液晶素子の駆
動方法である。
ンスを有するカイラルスメクチック液晶装置である。
よって解決される。即ち、本発明の第一は、カイラルス
メクチック液晶と、該液晶に電圧を印加する一対の電極
と、該液晶を挟持して対向すると共に、該液晶を配向さ
せるための一軸性配向処理が施された一対の基板と、少
なくとも一方の基板に偏光板とを備えた液晶素子であっ
て、前記カイラルスメクチック液晶の相転移系列が、高
温側より、等方性液体相(ISO. )−コレステリック
相(Ch)−カイラルスメクチックC相又は等方性液体
相(ISO. )−カイラルスメクチックC相であって、
前記液晶素子に用いる基板の少なくとも一方は各画素に
対応する電極に接続したアクティブ素子を有しており、
前記液晶素子の電圧−透過率特性に関して、ISO相ま
たはCh相から降温した直後の電圧−透過率曲線Aと、
曲線Aにおける透過率の飽和値に対して50%以上の透
過率が得られる電圧以上の駆動電圧において少なくとも
1秒以上駆動した後の電圧−透過率曲線Bを比較したと
き、同一の電圧値に対して曲線Bの方が高い透過率が得
られることを特徴とするカイラルスメクチック液晶素子
である。
して、ISO相またはCh相から降温した直後の電圧−
透過率曲線Aと、曲線Aにおける透過率の飽和値に対し
て50%以上の透過率が得られる電圧以上の駆動電圧V
agにおいてt秒間駆動した後の電圧−透過率曲線Bと、
さらにその状態から前記t秒間と同様の駆動をした後の
電圧−透過率曲線Cを比較したとき、ある同一の電圧値
に対して各曲線から得られる透過率TA 、TB 、TC に
関して、下記の数式(1)
素子である。
記数式(1)の関係を満たすまで、曲線Aにおける透過
率の飽和値に対して50%以上の透過率が得られる電圧
以上の電圧印加を当該素子の全画素に対して行うことを
特徴とするカイラルスメクチック液晶素子の製造方法、
また駆動方法である。
該液晶の平均分子軸が単安定化された第一の状態を示
し、第一の極性の電圧印加時には、該液晶の平均分子軸
は印加電圧の大きさに応じた角度で該単安定化された位
置から一方の側にチルトし、該第一の極性とは逆極性の
第二の極性の電圧印加時には、該液晶の平均分子軸は該
単安定化された位置から第一の極性の電圧を印加したと
きとは逆側にチルトする液晶素子であり、前記第一の極
性の電圧印加時と第二の極性の電圧印加時の液晶の平均
分子軸の該第一の状態における単安定化された位置を基
準とした最大チルト状態のチルトの角度をそれぞれβ
1、β2としたとき、β1>β2となる液晶素子であっ
て、上記β1、β2の関係は、β1≧5×β2であるこ
とがより好ましい。あるいはβ2は実質的にゼロである
ことが好ましい。
合に、層構造変化などの配向変化と、素子内部の不純物
イオンの影響が考えられる。ここで従来型SSFLCと
本発明のような単安定型FLC素子とにおいて、例えば
明状態を表示させるときに、メモリ性を利用して電圧無
印加状態にて使用するのが従来型SSFLCであるのに
対し、外部から電圧を印加し続けて初めて明状態を表示
させることが可能となるのが本発明のような単安定型F
LC素子との違いである。したがって、単安定型FLC
モードの特性変化抑制にはSSFLCのそれとは異なる
考え方の導入が必要である。
について考える。本発明において例えば正の電界に対し
て明状態を取るものとする。この明状態を表示させてい
るとき、外部から印加される正の電界をうち消すように
不純物イオンの移動が生じる。その結果、本来書き込ま
れるべき電圧よりも低い電圧しか印加されないことにな
ってしまうため、連続駆動に伴うイオンの移動のために
駆動した側の方が所望の明るさよりも暗い表示となるは
ずである。このような特性変化を示すときは、素子内の
不純物イオンが多く存在する場合であり、先願や本発明
などのアクティブマトリクス駆動には適しているとは言
い難い。
ついて考える。SSFLCであっても本発明の単安定型
FLCであっても液晶素子一般に言えることであるが、
駆動あるいは非駆動によって平均的に特定の分子配向状
態が維持された場合には、その配向状態における弾性エ
ネルギーを最小化するよう層構造あるいは基板界面状態
を変化させるような力が働く。ここでネマティック液晶
とスメクチック液晶を比較すると弾性定数の大きいスメ
クチック液晶の方が液晶自身の感じる配向規制力は相対
的に小さくなる事が知られている。
傍分子は液晶のもつ弾性力に引きずられやすい傾向にあ
る。こうした原因により、例えば駆動によって界面や層
構造がその駆動時に最も安定となるよう変化したとすれ
ば、非駆動状態からその駆動状態への変化はさせやすく
なる。つまり、連続駆動に伴う配向変化によって所望の
明るさよりも明るい表示となる。言い換えれば、SSF
LCにおいて安定化状態が変化すれば、すなわち双安定
の一方の状態のみが安定化するため駆動マージンが極端
に小さくなることを意味するため、実用上大きな支障を
来す結果となっていた。一方本発明などの単安定型のF
LCでこうした現象が生じた場合には、同じ印加電圧に
対してもより高い透過率が得られる結果、低電圧駆動化
が実現されることになり、原理的に類似の現象が生じて
いるにもかかわらずSSFLCとは異なり、当該配向変
化現象が特性向上に寄与する結果となるのである。
よる特性変化原因のよりも、配向変化が原因する特性
変化原因のの方を優勢とすることにより、液晶素子ト
ータルの特性変化として、同一電界に対する電気光学特
性を初期に得られた明るさよりも駆動後の方が明るくな
るよう設定するものである。これにより、所望の明るさ
を得るための駆動電圧が低くて済むため、低駆動電圧化
が実現できる。
特性変化が発現することに鑑み、特性変化曲線をある程
度飽和させた状態において実使用させるものである。こ
れにより実用時の連続使用後の状態において駆動部と非
駆動部との特性差を最小限に抑制することが可能とな
り、表示焼き付きが生じない素子とすることが可能とな
る。
飽和させるための予備駆動(以下エージング処理と記
載)の為の条件は少なくとも、初期の電圧透過率曲線に
おける飽和値に対して50%以上の透過率が得られる電
圧以上の駆動電圧が必要であり、かつ少なくとも1秒以
上駆動させることが望ましい。更に望ましくは連続駆動
に伴う透過率変化が飽和するまで電圧を印加し続けるこ
とが望ましい。このとき飽和状態になっているか否かの
評価指標として、ISO相またはCh相から降温した直
後の電圧−透過率曲線Aと、曲線Aにおける透過率の飽
和値に対して50%以上の透過率が得られる電圧以上の
駆動電圧Vagにおいてt秒間駆動した後の電圧−透過率
曲線Bと、さらにその状態から前記t秒間と同様の駆動
をした後の電圧−透過率曲線Cを比較したとき、ある同
一の電圧値に対して各曲線から得られる透過率TA 、T
B 、TC に関して、下記の数式(1)
ことが出来る。なお本発明の素子においてこのtは印加
する電圧Vagが大きいほど短くなる傾向にある。
理によって低駆動電圧化と表示焼き付き問題を解決する
ことが可能となる。特に上記液晶素子の好適な態様とし
て、液晶と、該液晶に電圧を印加する一対の電極と、該
液晶を挟持して対向すると共に少なくとも一方の対向面
に該液晶を配向させるための一軸性配向処理が施された
一対の基板と、少なくとも一方の基板に偏光板とを備
え、1秒間に複数フレームでの画像を表示し、各フレー
ム内において液晶の配向状態が経時的に変化する液晶素
子が提供される。
法によって作製される素子として、上述したような電圧
無印加時に液晶が単安定状態を呈するようなカイラルス
メクチック液晶を用いた液晶素子が提供される。
平10−177145号あるいは特開2000−010
076号公報に記載の素子であり、該液晶材料の相転移
系列が等方性液体相(ISO.)−コレステリック相
(Ch)−カイラルスメクチックC相(SmC* )、ま
たは等方性液体相(ISO.)−カイラルスメクチック
C相(SmC* )を示し、SmC* 相への転移の際に一
対の基板間へ、正負いずれかのDC電圧を印加すること
で、2つの層方向のうち一方の層方向のみに揃え、即ち
平均一軸配向処理軸とスメクチック層法線方向のずれ方
向が一定となるようにし、電圧無印加の状態で液晶分子
仮想コーンエッジ上、あるいはその内側に安定化させ、
そのメモリ性を消失させたSmC* 相の配向状態を得て
いる。
チック液晶は相転移系列が、高温側より、等方性液体相
(ISO. )−コレステリック相(Ch)−カイラルス
メクチックC相又は等方性液体相(ISO. )−カイラ
ルスメクチックC相であるものが好ましい。
成する好ましい化合物の具体例を(1)〜(4)に示
す。
換基を有していてもよい直鎖または分岐状のアルキル基 X1,X2:単結合、O、COO、OOC Y1,Y2,Y3,Y4:HまたはF n:0または1
換基を有していてもよい直鎖または分岐状のアルキル基 X1,X2:単結合、O、COO、OOC Y1,Y2,Y3,Y4:HまたはF
換基を有していてもよい直鎖または分岐状のアルキル基 X1,X2:単結合、O、COO、OOC Y1,Y2,Y3,Y4:HまたはF
換基を有していてもよい直鎖または分岐状のアルキル基 X1,X2:単結合、O、COO、OOC Y1,Y2,Y3,Y4:HまたはF
具体的な一実施形態について説明する。
ス、プラスチック等透明性の高い材料からなる基板81
a、81b間に液晶85、好ましくはカイラルスメクチ
ック相を呈する液晶を挟持したセルが互いに偏光軸が直
交した一対の偏光板87a及び87b間に挟装した構造
となっている。
電圧を印加するためのIn2O3、ITO等の材料からな
る電極82a、82bが設けられており、例えば後述す
るように一方の基板にドット状の透明電極をマトリック
ス状に配置し、各透明電極にTFTやMIM(Meta
l−Insulator−Metal)等のスイッチン
グ素子を接続し、他方の基板の一面上あるいは所定パタ
ーンの対向電極を設けアクティブマトリックス構造を形
成している。
これらのショートを防止する等の機能を持つSiO2、
TiO2、Ta2O5等の材料からなる絶縁膜83a,8
3bが夫々設けられる。
85に接し、その配向状態を制御するべく機能する配向
制御膜84a,84bが設けられている。かかる配向制
御膜84a,84bの少なくとも一方には一軸配向処理
が施されている。かかる膜としては、例えば、ポリイミ
ド、ポリイミドアミド、ポリアミド、ポリビニルアルコ
ール等の有機材料を溶液塗工した膜の表面にラビング処
理を施したもの、あるいはSiO等の酸化物、窒化物を
基板に対し斜め方向から所定の角度で蒸着した無機材料
の斜方蒸着膜を用いることができる。
は、その材料の選択、処理(一軸配向処理等)の条件等
により、液晶85の分子のプレチルト角(液晶分子の配
向制御膜界面付近で膜面に対してなす角度)が調整され
る。
も一軸配向処理がなされた膜である場合、夫々の膜の一
軸配向処理方向(特にラビング方向)を、用いる液晶材
料に応じて反平行、平行、またはクロスラビング、ある
いは片側のみのラビングに設定するすることができる。
を介して対向している。かかるスペーサー86は、基板
81a、81bの間の距離(セルギャップ)を決定する
ものであり、シリカビーズ等が用いられる。ここで決定
されるセルギャップについては、液晶材料の違いによっ
て最適範囲及び上限値が異なるが、均一な一軸配向性、
また電圧無印加時に液晶分子の平均分子軸をほぼ配向処
理軸の平均方向の軸と実質的に同一にする配向状態を発
現させるべく、0.3〜10μmの範囲に設定すること
が好ましい。
81b間の接着性を向上させ、カイラルスメクチック相
を示す液晶の耐衝撃性を向上させるべく、エポキシ樹脂
等の樹脂材料等からなる接着粒子を分散配置することも
できる(図示せず)。
してカイラルスメクチック相を示す液晶を用いる場合に
ついては、その材料の組成を調整し、更に液晶材料の処
理や素子構成、例えば配向制御膜84a及び84bの材
料、処理条件等を適宜設定することにより、電圧無印加
時では、該液晶の平均分子軸(液晶分子)が単安定化さ
れている配向状態を示し、駆動時では一方の極性(第一
の極性)の電圧印加時に印加電圧の大きさに応じて平均
分子軸の単安定化される位置を基準としたチルト角度が
連続的に変化し、他方の極性(第二の極性)の電圧印加
時には液晶の平均分子軸は、印加電圧の大きさに応じた
角度でチルトするような特性を示すようにする。このと
き、第一の極性の電圧印加による最大チルト角度が、第
二の極性の電圧印加による最大チルト角度より大きいよ
うな特性を示すようにしてもよい。または第2の極性の
電圧印加時には平均分子軸が印加電圧の大きさによらず
チルトしないような特性にしても良い。
晶材料85としては、前述したような特性(液晶材料固
有の物性値コーン角Θ、スメクチック層の層間隔d、傾
斜角δについての特性)を示すようなビフェニル骨格や
フェニルシクロヘキサンエステル骨格、フェニルピリミ
ジン骨格等を有する炭化水素系液晶材料、ナフタレン系
液晶材料、ポリフッ素系液晶材料を適宜選択して調製し
た組成物を用いる。
の一方に少なくともR,G,Bのカラーフィルターを設
け、カラー液晶素子とすることもできる。また光源とし
てR,G,Bの光源を順次切り替えることで、時分割に
よる混色を利用してフルカラー表示させる方法を用いる
こともできる。
bの両方の基板に一対の偏光板を設けた透過型の液晶素
子、即ち基板81a及び81bのいずれも透光性の基板
であり、一方の基板側からの入射光(例えば外部光源に
よる光)を変調し他方側に出射するタイプの素子、又は
少なくとも一方の基板に偏光板を設けた反射型の液晶素
子、即ち基板81a及び81bのいずれか一方の側に反
射板を設けるかあるいは一方の基板自体又は基板に設け
る部材として反射性の材料を用いて、入射光及び反射光
を変調し、入射側と同様の側に光を出射するタイプの素
子のいずれにも適用することができる。
信号を供給する駆動回路を設け、上述したような電圧の
印加により液晶の平均分子軸の単安定位置からの連続的
なチルト角度の変化、及び素子からの出射光量が連続的
に変化する特性を利用し階調表示を行う液晶表示素子を
構成することができる。例えば、液晶素子の一方の基板
として前述したようなTFT等を備えたアクティブマト
リクス基板を用い、駆動回路で振幅変調によるアクティ
ブマトリクス駆動を行うことでアナログ階調表示が可能
となる。
晶素子において、このようなアクティブマトリクス基板
を用いた例について説明する。図2は、当該液晶素子
を、駆動手段を備えた形で、一方の基板(アクティブマ
トリクス基板)の構成を中心に模式的に示したものであ
る。
パネル部90において、駆動手段である走査信号ドライ
バ91に連結した走査線に相当する図面上水平方向のゲ
ート線Gl、G2・・・・と、駆動手段である情報信号
ドライバ92に連結した情報信号線に相当する図面上縦
方向のソース線Sl、S2・・・・が互いに絶縁された
状態で直交するように設けられており、その各交点の画
素に対応してスイッチング素子に相当する薄膜トランジ
スタ(TFT)94及び画素電極95が設けられている
(同図では簡略化のため5×5画素の領域のみを示
す)。尚、スイッチング素子として、TFTの他、MI
M素子を用いることもできる。ゲート線Gl、G2・・
・はTFT94のゲート電極(図示せず)に接続され、
ソース線Sl、S2・・・はTFT94のソース電極
(図示せず)に接続され、画素電極95はTFT94の
ドレイン電極(図示せず)に接続されている。かかる構
成において、走査信号ドライバ91によリゲート線G
l、G2・・・が例えば線順次に走査選択されてゲート
電圧が供給され、このゲート線の走査選択に同期して情
報信号ドライバ92から、各画素に書き込む情報に応じ
た情報信号電圧がソース線Sl、S2・・・に供給さ
れ、TFT94を介して各画素電極に印加される。
ける各画素部分(1ビット分)の断面構造の一例を示
す。同図に示す構造では、TFT94及び画素電極95
を備えるアクティブマトリクス基板20と共通電極32
を備えた対向基板40間に、自発分極を有する液晶層4
9が挟持され、液晶容量(C1c)31が構成されてい
る。
は、TFT94としてアモルファスSiTFTを用いた
例が示されている。TFT94はガラス等からなる基板
21上に形成され、図2に示すゲート線Gl、G2・・
・に接続したゲート電極22上に窒化シリコン(SiN
x)等の材料からなる絶縁膜(ゲート絶縁膜)23を介
してa−Si層24が設けられており、該a−Si層2
4上に、夫々n+a−Si層25、26を介してソース
電極27、ドレイン電極28が互いに離間して設けられ
ている。
l、S2・・・に接続し、ドレイン電極28はITO膜
等の透明導電膜からなる画素電極95に接続している。
また、TFT94におけるa−Si層24上をチャネル
保護膜29が被覆している。このTFT94は、該当す
るゲート線が走査選択された期間においてゲート電極2
2にゲートパルスが印加されオン状態となる。
いては、画素電極95と、該電極のガラス基板側に設け
られた保持容量電極30により絶縁膜23(ゲート電極
22上の絶縁膜と連続的に設けられた膜)を挟持した構
造により保持容量(Cs)32が液晶層49と並列の形
で設けられている。保持容量電極はその面積が大きい場
合、開口率が低下するため、ITO膜等の透明導電膜に
より形成される。
4及び画素電極95上には液晶の配向状態を制御する為
の例えばラビング処理等の一軸配向処理が施された配向
膜43aが設けられている。
上に、全面同様の厚みで共通電極42、及び液晶の配向
状態を制御する為の配向膜43bが積層されている。
尚、上記セル構造は、互いに偏光軸が直交した関係にあ
る一対の偏光板間に挟持されている(図示せず)。
晶層49としては、自発分極を有する液晶、例えばカイ
ラルスメクチック相を呈する液晶が用いられる。
において、アクティブマトリクス基板として、多結晶S
i(p−Si)TFTを備えた基板を用いることができ
る。
図4に示す。図4及び図5を参照して上記構造の液晶素
子における特性を利用したアクティブマトリクス駆動に
ついて述べる。本発明の液晶素子におけるアクティブマ
トリクス駆動では、例えば一画素においてある情報を表
示するための期間(1フレーム)を複数のフィールド
(例えば図5に示すlF及び2F)に分割し、これら2
フィールドにおいて平均的に所定の情報に応じた出射光
量を得る。以下では、液晶層49が一方の極性の電圧印
加で十分な透過光強度であり、逆極性ではそれより小さ
い透過光強度である特性を示す場合における2フィール
ドに分割された例について説明する。
該画素に接続する走査線となる一ゲート線に印加される
電圧を示す。上記構造の液晶素子では、各フィールド毎
にゲート線Gl、G2・・・が例えば線順次で選択さ
れ、一ゲート線には選択期間Tonにおいて所定のゲー
ト電圧Vgが印加され、ゲート電極22に電圧Vgが加
わりTFT94がオン状態となる。他のゲート線が選択
されている期間に相当する非選択期間Toffにはゲー
ト電極22に電圧が加わらずTFT94は高抵抗状態
(オフ状態)となり、Toff毎に所定の同一のゲート
線が選択されてゲート電極22にゲート電圧Vgが印加
される。
ース線)に印加される電圧Vsを示す。図5(a)で示
すように各フィールドで選択期間Tonでゲート電極2
2にゲート電圧が印加された際、これに同期して当該画
素に接続する情報線となるソース線Sl、S2・・・か
らソース電極27に、所定のソース電圧(情報信号電
圧)Vs(基準電位を共通電極42の電位Vcとする)
が印加される。
ールド(lF)では、当該画素に書込まれる情報、例え
ば用いる液晶に応じた電圧−透過率特性を基に当該画素
で得ようとする光学状態又は表示情報(透過率)に応じ
たレベルVxの正極性のソース電圧(情報信号電圧)
(基準電位を共通電極42の電位Vcとする)が印加さ
れる。この時、TFT94がオン状態であるため、上記
ソース電極27に印加される電圧Vxがドレイン電極2
8を介して画素電極95に印加され、液晶容量(C1c)
31及び保持容量32(Cs)に充電がなされ、画素電
極の電位が情報信号電圧Vxになる。続いて、当該画素
の属するゲート線の非選択期間ToffにおいてTFT
94は高抵抗(オフ状態)となるため、この非選択期間
には、液晶セル(液晶容量C1c)31及び保持容量(C
s)32では選択期間Tonで充電された電荷が蓄積さ
れた状態を維持し、電圧Vxが保持される。そして、当
該画素における液晶層49に第1フィールドlFの期間
を通して電圧Vxが印加され、当該画素の液晶部分では
この電圧値に応じた光学状態(透過光量)が得られる。
このとき液晶の応答速度がゲートオン期間より遅い場
合、液晶セル(液晶容量C1c)31及び保持容量
(Cs)32に充電が完了し、ゲートがオフされた非選
択期間にスイッチングが開始される。このような場合は
自発分極の反転によって充電された電荷が相殺されて、
液晶層に印加される電圧が図5(c)のようにVxより
小さいVx’という値を取る。
間Tonでは、第一のフィールドlFとは極性が逆で実
質的に同様の電圧値Vxを有するソース電圧(−Vx)
がソース電極27に印加される。この時、TFT94が
オン状態であり、画素電極95に電圧−Vxが印加され
て、液晶容量(C1c)31及び保持容量32(Cs)に
充電がなされ、画素電極の電位が情報信号電圧−Vxに
なる。続いて、非選択期間ToffにおいてTFT94
は高抵抗(オフ状態)となるため、この非選択期間に
は、液晶セル(液晶容量C1c)31及び保持容量
(Cs)32では選択期間Tonで充電された電荷が蓄
積された状態を維持し、電圧−Vxが保持される。そし
て、当該画素における液晶層49に第2のフィールド2
F期間を通して電圧−Vxが印加され、当該画素ではこ
の電圧値に応じた光学状態(出射光量)が得られる。こ
のときも同様に液晶の応答速度がゲートオン期間より遅
い場合、液晶セル(液晶容量C1c)31及び保持容量
(Cs)32に充電が完了し、ゲートがオフされた非選
択期間にスイッチングが開始される。このような場合は
自発分極の反転によつて充電された電荷が相殺されて、
液晶層に印加される電圧が図5(c)のように−Vxよ
り小さい−Vx’という値を取る。
液晶容量及び保持容量に実際に保持され液晶層49に印
加される電圧値Vpixを、図5(d)は当該画素での
液晶の実際の光学応答(透過型液晶素子とした場合での
光学応答)を模式的に示す。図5(c)に示すように、
2フィールドlF及び2Fを通じて印加電圧は互いに極
性が反転しただけの同一レベル(絶対値)Vx’であ
る。一方、図5(d)に示すように第一フィールドlF
では、Vx’に応じた階調表示状態(出射光量)が得ら
れ、第二フィールド2Fでは、−Vx’に応じた階調表
示状態が得られるが、実際にはわずか透過光量の変化し
か得られず、透過光量はTxより小さく、0レベルに近
いTyとなる。
では、カイラルスメクチック相を示す液晶を用いた場合
で良好な高速応答性に基づいた階調表示が可能となると
同時に一画素であるレベルの階調表示を、高い透過光量
を得る第一フィールドと低い透過光量を得る第二フィー
ルドに分割して連続的に行うため、時間開口率が50%
以下となり、人間の目の感じる動画高速応答特性も良好
になる。また、第二フィールドにおいては液晶分子の若
干のスイッチング動作により完全に透過光量が0にはな
らないので、フレーム期間全体での人間の目に感じる輝
度は確保される。更に、第一及び第二フィールドで同様
のレベルの電圧が極性反転して液晶層49に印加される
ため、液晶層49に実際に印加される電圧が交流化され
液晶の劣化を防止する。
フィールドからなる1フレーム全体では、TxとTyを
平均した透過光量が得られる。このため、情報信号電圧
Vsについては、実際に当該フレームで当該画素で得よ
うとする画像情報(階調情報)に応じて、所定のレベル
だけ大きな透過光量を得ることのできる電圧値を選択し
て印加することで、第一フィールドlFにおいて、所望
の階調状態より高いレベル透過光量での階調状態を表示
することも好ましい。
記駆動法を応用し、RGB各色光源とを組み合わせるこ
とにより時分割による混色を利用してフルカラー表示さ
せる方法を用いることも可能である。
る。
組成物LC−1を調製した。構造式に併記した数値は混
合の際の重量比率である。
を以下に示す。 相転移温度(℃) Iso.(86.3)Ch(61.2)SmC*(−
7.2)Cry. 自発分極(30℃):Ps=2.9nC/cm2 コーン角(30℃):Θ=23.3°(100Hz,±
12.5V,セルギヤップ=1.4μm) SmC*相でのらせんピッチ(30℃):20μm以上
述べた画素構造を有し、ゲート絶縁膜として窒化シリコ
ン膜を備えたa−SiTFTを有するアクティブマトリ
クス基板と、対向する基板としてRGBのカラーフィル
タと透明電極を有している、厚さ1. 1mmの一対の基
板を用意した。画面サイズは10.4インチ、画素数は
800×600とした。
向膜SE7992(日産化学社製)をスピンコート法に
より塗布し、その後、80℃5分間の前乾燥を行なった
後、200℃で1時間加熱焼成を施し膜厚150Åのポ
リイミド被膜を得た。
て一軸配向処理としてコットン布によるラビング処理を
施した。ラビング処理の条件は、径10cmのロールに
コットンを貼り合わせたラビングロールを用い、押し込
み量0.7mm、送り速度10cm/sec、回転数1
000rpm、送り回数4回とした。続いて、一方の基
板上にスペーサーとして、平均粒径1.5μmのシリカ
ビーズを散布し、各基板のラビング処理方向が互いに反
平行(アンチパラレル)となるように対向させ、均一な
セルギャップのセル(アクティブマトリクスパネルA)
を得た。
組成物LC−1をCh相の温度で注入し、液晶をカイラ
ルスメクティック液晶相を示す温度まで冷却し、この冷
却の際、Ch−SmC* 相転移前後において、−2Vの
オフセット電圧(直流電圧)を印加して冷却を行う処理
を施し、液晶パネルAを作製した。かかるサンプルにつ
いて、電圧透過率特性の評価を行った。
ドに分割し、偶数フィールドにて正の電圧、奇数フィー
ルドにて負の電圧が液晶層に印加されるようなフィール
ド周波数120Hzのフィールド反転駆動を行った。こ
のときに印加するソース電圧を変化させて、ソース電圧
に対する透過率の値をプロットした。透過率は1フレー
ム分(2フィールド分)の透過率の積分値をオシロスコ
ープで読みとって算出した。なおこの実験における透過
率100%として、パネルを等方相に加熱し、偏光板を
平行ニコルに設定したときの輝度を100%とした。
の破線はCh相から冷却直後の状態、の一点鎖線は
の状態からソース電圧6Vを1分間印加し続けた後の
状態、の二点鎖線はの状態からソース電圧6Vを5
分間印加し続けた後の状態、の実線はの状態からソ
ース電圧6Vを30分間印加し続けた後の状態を示して
いる。なお透過率測定及び6Vの電圧印加処理はパネル
全面に同一の電圧を印加して行った。図7は図6におけ
るソース電圧6Vの部分に着目し電圧印加時間と透過率
との関係をプロットし直したものである。この図からわ
かるように本素子では数分間の電圧印加によって初期か
ら透過率が上昇していることがわかる。
駆動電圧の低下が実現できている。さらに、この透過率
の経時変化はある一定時間以上の印加を行ってもほとん
ど変化しないことから飽和する傾向にあることがわか
る。
加処理を行った後、白黒のチャートなどの固定パターン
を表示させたが、表示焼き付き現象は全く観測されなか
った。つまり前述したエージング処理によって、その後
の電圧印加によっても特性変化がほとんど生じないこと
から、焼き付きに対する信頼性が大きく向上したものと
考えられる。
ら冷却直後に施しても十分焼き付きに対して効果的であ
ったが、その後電源を落とし翌日以降に再評価する際に
は、電源オン後しばらくの期間同様なエージング処理を
施すことで、表示焼き付きの信頼性がより高まることが
確認された。
所定の電圧値以上を印加するエージング処理によって、
低駆動電圧化と信頼性向上が実現されうる液晶素子、そ
の製造方法および駆動方法が提供される。
ある。
の基板の構成を中心に模式的に示した図である。
分(1ビット分)の断面構造の一例を示す概略図であ
る。
である。
示す図である。
透過率との関係を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 カイラルスメクチック液晶と、該液晶に
電圧を印加する一対の電極と、該液晶を挟持して対向す
ると共に該液晶を配向させるための一軸性配向処理が施
された一対の基板と、少なくとも一方の基板に偏光板と
を備えた液晶素子であって、前記カイラルスメクチック
液晶の相転移系列が高温側より等方性液体相(IS
O.)−コレステリック相(Ch)−カイラルスメクチ
ックC相又は等方性液体相(ISO.)−カイラルスメ
クチックC相であって、前記液晶素子に用いる基板の少
なくとも一方は各画素に対応する電極に接続したアクテ
ィブ素子を有しており、前記液晶素子の電圧−透過率特
性に関して、ISO相またはCh相から降温した直後の
電圧−透過率曲線Aと、該曲線Aにおける透過率の飽和
値に対して50%以上の透過率が得られる電圧以上の駆
動電圧において少なくともt秒駆動した後の電圧−透過
率曲線Bを比較したとき、同一の電圧値に対して曲線B
の方が高い透過率が得られるカイラルスメクチック液晶
素子を用いたアクティブマトリクス液晶素子の製造方法
であり、前記電圧−透過率曲線Aと、前記電圧−透過率曲線B
と、さらにその状態から前記t秒間と同様の駆動をした
後の電圧−透過率曲線Cを比較したとき、ある同一の電
圧値に対して各曲線から得られる透過率T A 、T B 、T C
に関して、 少なくとも下記の数式(1) 【数1】 の関係を満たすまで、曲線Aにおける透過率の飽和値に
対して50%以上の透過率が得られる電圧以上の電圧印
加を当該素子の全画素に対して行うことを特徴とするカ
イラルスメクチック液晶素子の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の アクティブマトリクス液
晶素子の駆動方法であり、該液晶素子の電源オン直後の
駆動開始時において、毎回当該素子の全画素に対し曲線
Aにおける透過率の飽和値に対して50%以上の透過率
が得られる電圧以上の電圧印加期間を設けることを特徴
とするカイラルスメクチック液晶素子の駆動方法。 - 【請求項3】 請求項2 記載の駆動シーケンスを有する
カイラルスメクチック液晶装置。
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