JP2003343563A - 転がり軸受用潤滑ボールの製造方法 - Google Patents

転がり軸受用潤滑ボールの製造方法

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JP2003343563A
JP2003343563A JP2002155804A JP2002155804A JP2003343563A JP 2003343563 A JP2003343563 A JP 2003343563A JP 2002155804 A JP2002155804 A JP 2002155804A JP 2002155804 A JP2002155804 A JP 2002155804A JP 2003343563 A JP2003343563 A JP 2003343563A
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ball
lubricating
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balls
composite material
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Hiroshi Yamada
博 山田
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NTN Corp
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで必要寸法の転がり軸受用潤滑ボー
ルを得る。 【解決手段】 多面体形状の固体潤滑複合材10をバレル
加工機により球形の潤滑ボールに加工し、必要寸法に仕
上げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転がり軸受用潤滑
ボールの製造方法、より詳しくは、固体潤滑複合材また
は樹脂ボールを軸受に組込み可能な寸法のボール形状に
加工する方法に関する。
【0002】ここに、転がり軸受用潤滑ボールとは固体
潤滑転がり軸受における潤滑剤供給源として用いられる
球形物をいうものとし、たとえば特開平7−14582
0号公報に記載されている転がり軸受における非負荷転
動体がこれに該当する。
【0003】
【従来の技術】図2に示す深溝玉軸受は、半導体製造設
備におけるエッチング処理装置やCVD被膜処理装置に
使用するのに適したもので、内輪1および外輪2、内・
外輪1,2の軌道面間に介在する複数(例えば8個)の
ボール3、ボール3を円周方向に等間隔に保持するため
の保持器4で構成されている。
【0004】複数のボール3のうち、例えば半数(4
個)は軸受荷重を支える負荷ボール31、残りの半数(4
個)は軸受荷重を受けない非負荷ボール32であり、負荷
ボール31と非負荷ボール32とが交互に配されている。負
荷ボール31は金属材、非負荷ボール32はPTFE系の高
分子材(ポリイミドベースにPTFEを添加したものも
含む)で形成されたものであり、非負荷ボール32を負荷
ボール31よりも僅かに小径にしてある。なお、図2で
は、負荷ボール31と非負荷ボール32の径差を実際よりも
かなり誇張して示してある。
【0005】内・外輪1,2の軌道面と負荷ボール31の
表面にそれぞれ結晶性のPTFEからなる潤滑被膜1a,
2a,3aを形成してある。結晶性のPTFEからなる潤滑
被膜とは、いわゆるスパッタリング被膜のようにPTF
Eの結晶構造(分子構造)が細分化されていないものを
いい、例えば、PTFEの処理液を被処理物にスプレー
することにより、あるいは、被処理物を処理液中に浸漬
することにより形成することができる。
【0006】上記のような潤滑被膜1a,2a,3aは、PT
FE本来のすぐれた潤滑性能を発揮し、軸受の耐久性を
高めると同時に、腐食性雰囲気から母材表面を保護し、
軸受の耐食性を高める。また、これら潤滑被膜1a,2a,
3aが摩耗等によって減少をきたすような場合でも、非負
荷ボール32から供給されるPTFE潤滑粉(内・外輪
1,2の軌道面や保持器4との接触によって非負荷ボー
ル32の表面から削り取られて生成される)の転着によっ
て膜厚の減少分が補われるので、上記効果が長期にわた
って維持される。さらに、軸受にコーナ腐食が生じた場
合でも、負荷ボール31の個数が通常の軸受(8個)より
も少ないので(4個)、起動トルクの増大、起動不能と
いった弊害が生じにくい。しかも、非負荷ボール32を負
荷ボール31よりも小径にしてあるので、コーナ腐食によ
る弊害は一層抑制される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】転がり軸受の潤滑剤供
給源として、保持器から供給される場合と、転動体から
供給される場合がある。粉末焼結法で製造された固体潤
滑複合材に関しては、保持器形状に加工されて市販され
ているが、材料および材料加工の面から、かなり高価で
ある。転動体(ボール)に加工して供給できれば材料の
面からコスト低減となるが、低コストで固体潤滑複合材
を任意の寸法のボール形状に加工する方法は確立されて
いない。
【0008】また、潤滑材供給源として樹脂ボールが市
販されているが、サイズが限定されているため、あらゆ
る軸受に組み込んで使用できるわけではない。しかも、
小ロットの樹脂ボールの外注加工はかなり高価である。
樹脂ボールを低コストで任意の寸法に加工する方法も確
立されていない。
【0009】そこで、本発明の目的は、既存の固体潤滑
複合材または樹脂ボールを低コストで任意の寸法に加工
する方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、多面
体形状の固体潤滑複合材をバレル加工機により球形の潤
滑ボールに加工し、必要寸法に仕上げることを特徴とす
る、転がり軸受用潤滑ボールの製造方法である。バレル
加工により、必要寸法の転動体(ボール)を得ることが
でき、材料および材料加工の面からコスト低減をはかる
ことができる。すなわち、ボール形状にするためにバレ
ル加工はもっとも有効な方法と考えられ、量産性があ
り、かつ、低コストな加工方法である。固体潤滑複合材
が硬質粒子で表面を切削されながらボール形状になって
ゆく。このようにして製造されたボールは軸受に組み込
まれて潤滑剤供給源になる。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の転がり軸受
用潤滑ボールの製造方法において、固体潤滑複合材が燒
結材であることを特徴とする。そのような焼結材の例と
しては、金属マトリクスと固体潤滑剤とを複合化した焼
結材料、たとえば、冨士ダイス株式会社からNFメタル
の商品名で上市されているものを挙げることができる。
【0012】請求項3の発明は、樹脂ボールをバレル加
工機により必要寸法に仕上げることを特徴とする、転が
り軸受用潤滑ボールの製造方法である。請求項1の場合
と同様に、バレル加工により、低コストで必要寸法の樹
脂ボールを得ることができる。
【0013】バレル加工機の構成は、請求項4の発明の
ように、回転円盤と、固定円盤と、固定円盤に設けた貫
通孔と、固定円版の上面に取り外し可能に固定したボー
ル飛び出し防止板とを有するものとすることができる。
【0014】請求項5の発明は、請求項4の転がり軸受
用潤滑ボールの製造方法において、回転円盤の上面が硬
質粒子を含む材質からなることを特徴とするものであ
る。
【0015】請求項6の発明は、請求項5の転がり軸受
用潤滑ボールの製造方法において、硬質粒子が、ダイヤ
モンド、炭化けい素、アルミナを含むグループから選択
された一つであることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0017】まず、加工に用いるバレル加工機の概略構
成を図1に示す。このバレル加工機は回転円盤5と固定
円盤7とを有する。回転円盤5は電動モータ等の駆動手
段(図示省略)によって回転駆動される。回転円盤5の
上面にはダイヤモンドペーパー6を貼り付けてある。回
転円盤5の上方に固定円盤7が位置している。固定円盤
7は円周方向に分配した複数の貫通孔8を有する。貫通
孔8の下端は開放し、上端は固定円盤7の上面にボール
飛び出し防止板9を取り付けることによって閉じられ
る。回転円盤5の上面と固定円盤7の下面との間には仕
上げられた潤滑ボールが通過しない程度のすきまがあ
る。
【0018】固定円盤7の材質を例示するならば、加工
対象が固体潤滑複合材の場合には鉄系材料、テフロン
(登録商標)ボールの場合にはジュラコン(ポリプラス
チックス株式会社製ポリアセタールの商品名)とするこ
とができる。
【0019】回転円盤5にダイヤモンドペーパー6を貼
り付ける代わりに、ダイヤモンド、炭化けい素、アルミ
ナその他の硬質粒子を含む層を設けてもよい。
【0020】加工に際しては、ボール飛び出し防止板9
を外した状態で貫通孔8に固体潤滑複合材10を投入す
る。そして、ボール飛び出し防止板9を取り付けた後、
駆動手段を起動して回転円盤5を回転させるのである。
すると、図中点線矢印で示すように、固体潤滑複合材10
はダイヤモンドペーパー6と鉄系材料からなる固定円盤
7の壁との間を跳ね回り、ダイヤモンドペーパーと衝突
を繰り返して角が丸く削られ、徐々に表面が均等に削ら
れてボール形状となる。
【0021】
【実施例】購入した立方体形状の固体潤滑複合材2種類
(一辺が4mmのものと一辺が6.5mmのもの、いずれ
もNFメタル(冨士ダイス株式会社製固体潤滑複合材料
の商品名であって、具体的にはW+WS 2 複合材を用い
た。))のそれぞれにつき、上述の図1に示したバレル
加工機を用いて加工を行なった。すなわち、固体潤滑複
合材10をダイヤモンドペーパー6(#100、株式会社
マルトー製)を貼り付けた回転円盤5(静止状態)上に
置き、回転円盤5を170rpmで回転させた。立方体
形状の固体潤滑複合材10は、ダイヤモンドペーパー6と
鉄系材料からなる固定円盤7の壁との間を跳ね回り、ダ
イヤモンドペーパー6と衝突を繰り返して立方体の角が
丸く削られ、徐々に表面が均等に削られてボール形状に
なった。
【0022】加工時間と得られたボールの直径は表1に
示すとおりである。ボール直径は、1個ボールの直径を
数箇所測ってばらつきの範囲を示した。一辺4.00m
mの固体潤滑複合材から加工した潤滑ボールはJIS B 15
21深溝玉軸受の呼び番号608に、一辺6.35mmの
固体潤滑複合材から加工した潤滑ボールはJIS B 1521深
溝玉軸受6008に、それぞれ組込み可能となった。
【0023】
【表1】
【0024】他の立方体形状のNFメタル(Cu−Sn+WS
2複合材、Cu−Sn+C+WS2複合材等)についても同様の
傾向が得られることを確認した。ここに、Cu−Sn+WS2
複合材はCu−Sn合金の金属マトリクスと固体潤滑剤WS2
(二硫化タングステン)とを複合化した焼結材料であ
り、Cu−Sn+C+WS2複合材はさらに炭素を複合化した焼
結材料である。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、バレル加工により、必
要寸法の非負荷転動体(潤滑ボール)を得ることがで
き、材料および材料加工の面から、コスト低減をはかる
ことができる。
【0026】また、バレル加工機では、最も粒子の粗い
#100のダイヤモンドペーパーを用いた場合、粒子が
粗いため固体潤滑複合材、樹脂ボールの加工に対して顕
著な目詰まりは発生せず、しかも、加工時間を短縮して
必要寸法の潤滑ボールを得ることができる。
【0027】さらに、バレル加工機では、加工時間さえ
セットしておけば、必要寸法の潤滑ボールを得ることが
でき、加工機のメンテナンスが比較的簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に使用するバレル加工機の概略構
成を示す縦断面図である。
【図2】aは転がり軸受の部分断面図、bはaのb−b
断面図、cはaのc−c断面図である。
【符号の説明】
1 内輪 2 外輪 3 ボール(転動体) 31 負荷ボール 32 非負荷ボール(潤滑ボール) 4 保持器 5 回転円盤 6 ダイヤモンドペーパー 7 固定円盤 8 貫通孔 9 ボール飛び出し防止板 10 固体潤滑複合材(潤滑ボール)
フロントページの続き Fターム(参考) 3C049 AA04 AB01 AB04 AB06 AB08 CA01 CB03 CB05 3C058 AA04 AB01 AB04 AB06 AB08 CB03 CB05 3J101 AA02 AA32 AA42 AA52 AA62 BA01 BA10 DA20 EA37 FA44 GA55

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多面体形状の固体潤滑複合材をバレル加
    工機により球形の潤滑ボールに加工し、必要寸法に仕上
    げることを特徴とする、転がり軸受用潤滑ボールの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 固体潤滑複合材が燒結材であることを特
    徴とする請求項1の転がり軸受用潤滑ボールの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 樹脂ボールをバレル加工機により必要寸
    法に仕上げることを特徴とする転がり軸受用潤滑ボール
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記バレル加工機が、回転円盤と、固定
    円盤と、固定円盤に設けた貫通孔と、固定円版の上面に
    取り外し可能に固定したボール飛び出し防止板とを有す
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかの転が
    り軸受用潤滑ボールの製造方法。
  5. 【請求項5】 回転円盤の上面が硬質粒子を含む材質か
    らなることを特徴とする請求項4の転がり軸受用潤滑ボ
    ールの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記硬質粒子がダイヤモンド、炭化けい
    素、アルミナを含むグループの中から選択された一つで
    あることを特徴とする請求項5の転がり軸受用潤滑ボー
    ルの製造方法。
JP2002155804A 2002-05-29 2002-05-29 転がり軸受用潤滑ボールの製造方法 Withdrawn JP2003343563A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008254125A (ja) * 2007-04-05 2008-10-23 Jtekt Corp 球体加工装置

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