JP2003342584A - 木材や有機性廃棄物を素材とする炭の製造システムと製造方法 - Google Patents

木材や有機性廃棄物を素材とする炭の製造システムと製造方法

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JP2003342584A
JP2003342584A JP2002154909A JP2002154909A JP2003342584A JP 2003342584 A JP2003342584 A JP 2003342584A JP 2002154909 A JP2002154909 A JP 2002154909A JP 2002154909 A JP2002154909 A JP 2002154909A JP 2003342584 A JP2003342584 A JP 2003342584A
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furnace
carbonization furnace
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moving carriage
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Hiroyuki Okamoto
裕行 岡本
Seiji Ishida
清治 石田
Masao Inoue
雅夫 井上
Shuichi Yamazaki
秀一 山崎
Masajiro Kita
正次郎 喜多
Toshihiko Arima
利彦 有馬
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Asahi Breweries Ltd
Shin Nippon Air Technologies Co Ltd
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Shinagawa Furnace Co Ltd
Asahi Breweries Ltd
Shin Nippon Air Technologies Co Ltd
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/78Recycling of wood or furniture waste

Abstract

(57)【要約】 【課題】オガクズ等の破砕木材やビール粕等の有機性廃
棄物を素材とする炭の効率的、自動化製造システムを実
現する。 【解決手段】素材としてビール粕を用いる場合、乾燥後
のビール粕にて所定の寸法に高圧成型された棒状固形体
Wを、炭化炉トレー7上に整列載置して収容する。炭化
炉トレー7を2台の移動台車2、2a上に交互に搭載
し、移動台車2、2aを断面略門型で下部が開いた炭化
炉1の両外側定位置から炉内定位置に導入する。炭化炉
1内に導入の移動台車2、2aを持上げて、炭化炉1内
を密閉状態に閉塞する。炭化炉1内に燃焼ガスを送風
し、炭化炉トレー7に収容の棒状固形体Wを高温燃焼さ
せて炭化処理する。炭化処理後、移動台車2、2aを下
降させて炭化炉1の外側定位置に引出し、2台の移動台
車2、2a毎に設けた消火ボックス3、3aにて棒状固
形体Wの消火冷却を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木材や有機性廃棄
物を素材とする炭の製造システムと製造方法に係り、例
えば、ビール粕等の乾燥工程後に成形される成形品の炭
化炉内への搬入→炭化処理→搬出の一連の工程に工夫を
施した木材や有機性廃棄物を素材とする炭の製造システ
ムと製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の製炭作業(炭焼き)は、通常、
炉内に、例えば間伐材を寸法切りしたものや、オガクズ
等を成形した材料を直接段積みするか、あるいは、台車
上に材料を段積みし、炉の窯口を閉塞後、炭化処理を施
すとともに、煉らし後、炭化された材料の取出し、冷
却、段ばらしを行っている。このような炭焼き作業の多
くは手作業であり、材料の形状、寸法、曲がりや機械的
にハンドリングするための強度、材料間の通気性を考慮
した場合の段積み方法は不規則(ランダム)的で、常に
一定化されているわけでないので、これが高温加熱によ
る炭化処理に影響し、炭化後の製品の殆どは、熱的・機
械的変形を生じる。このために、炭化処理後の材料の取
出しも手作業とならざるを得ず、自動的に段ばらしをす
ることはほとんど不可能である。しかも、歩留まり良く
均質な製品を得るには、長年の経験と勘、所謂、職人的
技能に頼らざるを得ないのが現状であり、そのこともあ
って製品は高価なものとなる。
【0003】また、炭焼き用として使用されている炉
は、炉内の雰囲気を強制攪拌する機能を備えておらず、
自然通風によるものが主であることから、炉内のガス流
動は、自然対流となり、高温ガスは、必然的に天井近く
を流れ、低温ガスは炉床近くを流れる。このような現象
は、炉床近くに排気口を配置しても根本的に変化しない
ため、炉内の上部と下部とでは、材料の炭化が均一にな
らず、製品の質にもムラが生じる。
【0004】従来、このビール粕の炭化処理法として
は、特開平01−112972号公報(特許17560
79)(先行例1)や、特開平2−294391号公報
(先行例2)に開示されているような炭化処理法が知ら
れている。先行例1は、横型円筒容器中の攪拌機軸に孔
あきディスクスクリーンを設けた点を特長としており、
先行例2は圧搾成形後に熱分解することを特長としてい
る。
【0005】しかし、上記した先行例1、先行例2のい
ずれも、炭化前工程での乾燥工程を経て乾燥されたビー
ル粕の含水率が高く、いずれの場合も、ビール粕の炭化
処理法では、成形工程において、ビール粕の固形体(成
形品)の高圧成形が行えないために、高品質の燃料炭、
活性炭、土壌改良剤等を得ることができない。
【0006】また、このようなビール粕の固形体(成形
品)を、例えば燃料炭や活性炭を製造する目的で炭化処
理する場合は、炭化後の燃料炭や活性炭が、極力、曲が
りの少ない形態のものを得ることが必要である。また、
燃料炭や活性炭の曲がりが大きいと、梱包作業が面倒
で、しかも、容積も嵩張るばかりでなく、割れ易いこと
から歩留まりも悪い。
【0007】前記の問題を解決する技術として、本出願
人が先に特開2000−240864によって、ビール
粕の炭化処理システムとこれを用いた処理方法を提案し
ている。
【0008】この先願発明を図6、図7によって簡単に
説明する。この先行技術は、前工程である乾燥処理シス
テム及び、成形工程を経て成形されたビール粕の棒状固
形体W収容された炭化炉トレー40が、当該トレー毎、
図6に示す炭の製造システム200に搬送され、このシ
ステムで炭化されるようになっている。
【0009】さらに説明すると、前工程において、成形
機にて高圧成形されたビール粕の棒状固形体Wは、炭化
炉トレー40上に横列状態に複数本(例えば、8本)毎
に整列させて収容される。この炭化炉トレー40は、例
えば、縦寸法mが520mm、底面横寸法nが440m
m、高さ寸法tが55mmの平面矩形状の形態を有する
皿体41からなる。
【0010】図6に概略的に示す炭の製造システム20
0において、ビール粕の固形体Wが収容された前記の炭
化炉トレー40を複数段積みされる移動台車50を有す
る。この移動台車50は、炭化炉63の炉前壁を形成す
る立上り部51と炉底壁を形成する炭化炉トレー載置台
52とからなるL字型形態を有し、この載置台52の下
面隅部に車輪53を設けて移動自在になっている。
【0011】また、移動台車50を走行可能にする駆動
機構は、移動台車50の炉外部の定位置(消火位置)側
に設置された駆動モータ54と、この駆動モータ54に
て駆動する駆動プーリ55と、炭化炉63側の外部に設
置された従動プーリ56と、これら各プーリ55、56
間に掛け渡されたローラチェーン57とで構成されてい
る。したがって、駆動モータ54の駆動にて、移動台車
50は、炉外部の定位置(消火位置)と炭化炉63内の
定位置との間を往復自在に牽引可能にしている。
【0012】炭化装置60は、フォークリフト状の架台
61と、この架台61の下面各隅部に設けた昇降調整可
能なパンタグラフ式の昇降機構62(図7のA等に示
す)と、この昇降機構62にて昇降する架台61の上方
に設置された炭化炉63とを有する。この炭化炉63
は、その間口側の前面壁部63a及び底面壁部の一部
が、移動台車50のL字型形態に合わせて開放させてな
る箱型形態からなるとともに、その上面壁部63cに煙
道64の一端を臨ませている。この煙道64の他端は、
ガス燃焼室65内に臨ませてなるとともに、このガス燃
焼室65内に燃焼バーナ66と、燃焼空気を送風する燃
焼ファン67とをそれぞれ臨ませて、炭化時に炭化炉6
3内に発生するガスを完全燃焼させるようになっている
もので、燃焼後の排気ガスは、排気筒68にて外部に排
出している。
【0013】一方、炭化装置60を構成する炭化炉63
には、炭化送風機構70が設けられている。この炭化送
風機構70は、炉外側壁から臨ませた2基の炭化バーナ
71と、炭化炉63内に炭化用空気を送風する第1の炉
内送風ファン72と、煉らし時に炭化炉63内に煉らし
用空気を送風する第2の炉内送風ファン73とで構成さ
れている。また、第1及び第2の炉内送風ファン72、
73の各々の送風配管は、主送風管72A、73Aから
2本の副送風管72B、73Bをそれぞれ分岐させ、こ
れら各々の副送風管72B、73Bを更に上下にそれぞ
れ分岐させて、炉内上下部に臨ませている。
【0014】そして、炭化時に、各々のエゼクター74
により、炭化用空気の動圧を利用し、一方の副送風管7
2Bにて炉内の天井付近に高温ガスを吹き込み、炉床の
高温ガスを吸引したり(上吹き出し)、他方の副送風管
72Bにて炉内の天井付近の高温ガスを吸引し、炉床に
高温ガスを吹き込むようにし(下吹き出し)、炭化用空
気を強制循環させることにより、炉内に強制対流を発生
させ、炉内雰囲気を効率良く均一に攪拌可能にし、炉内
の温度及び酸素濃度を均一化させることを可能にしてい
る。
【0015】次に、炭化炉63の上面壁部63cに開口
させた煙道64は、その開口部の一方の片側に炉内の炉
底側から臨ませた連通管からなる炭化用煙道81が形成
され、この炭化用煙道81の片側周囲を遮蔽板82にて
遮蔽してなるとともに、他方の片側開口部を煉らし用煙
道(図示せず)として区画形成されている。そして、こ
の煉らし用煙道83には、ダンパ84が設けられてい
て、このダンパ84は、軸受部材にて回転自在の支持さ
れたロッドのL字型に曲成端部に取り付けられ、ロッド
の他端側に設けた操作レバーを炉外側に突出させて、こ
の操作レバーの回転操作により、煉らし用煙道を開閉調
整自在にしている。
【0016】移動台車50の炉外部定位置(消火位置)
には、消火ボックス90が配置され、この消火ボックス
90は、巻取りドラム91に巻回されるワイヤーロープ
92に吊支され、このワイヤーロープ92を、駆動モー
タ93による巻取りドラム92の正逆回転にて巻取り及
び巻戻しすることにより、消火ボックス90を昇降自在
にしている。そして、消火ボックス90は、炭化処理完
了後、炭化炉63から引出された移動台車50を、その
下降動作にて被冠することにより、移動台車50上の炭
化処理後の成形品を速やかに消火冷却するようになって
いる。
【0017】前記の炭の製造システムにあっては、棒状
固形体Wの成形段階において、棒状固形体Wの寸法は一
定であるために、炭化炉トレー40上への配列を自動化
できるとともに、炭化炉トレー40自体も所定の寸法形
状に設計されているために、移動、段積みを機械化及び
自動化ができる。
【0018】また、炭化炉トレー40は、通気性を有
し、複数段に段積みした時に、各炭化炉トレー間に通気
可能なスペースが3次元方向に万遍なく形成され、炭化
処理時、炭化用空気及び燃焼ガスが均一に流動し、炉内
温度分布を均一化させることが可能になるため、各々の
炭化炉トレー40に載置収納された棒状固形体Wの炭化
が全体に渡り均質なものとなる。しかも、炭化のための
熱は炉全体から発生することになり、従来炉のような部
分的な熱の発生(ヒートスポット)がなく、これによ
り、灰化量も少なく歩留まりが向上する。さらにまた、
炉内の燃焼ガスの流動がスムースであるため、炭化用空
気量の調節による炉内全体の温度コントロールが速やか
に行え、色々な炭化度の炭の製造に際して、幅の広い調
質が無駄なく行える。
【0019】また、前記方法による棒状固形体W(製
品)には、殆ど曲がり等の変形が生じず、製品の商品価
値を高めるとともに、重量当りの梱包容積も最小化し、
貯蔵設備の省スペース化が図れる。さらに、このような
均一化された炭化の進行は、予定する最終炭化度への到
達時間の短縮化を可能にし、生産性の向上と省エネルギ
ーが図れる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】前記の炭化システムで
は、前述のようなメリットがある反面、次の点で課題が
残る。すなわち、この従来技術では、一基の炭化炉63
に対し、1台の移動台車50と1つの消火ボックス90
を用い、また、この炭化炉63と台車50とのパッキン
グをジャッキ62Aにて行い、作業順序として、次の6
工程で行っている。
【0021】・ 移動台車への炭化炉トレーの積載、 ・ 移動台車の炭化炉への移動、 ・ 炭化処理、 ・ 移動台車の消火ボックス位置への移動、 ・ 消火ボックス下降(消火、冷却)、 (6)製品(棒状固形体)の荷降し、(1)へ戻る。
【0022】前記の通り従来技術では、一基の炭化炉6
3に対し、1台の移動台車50と1つの消火ボックス9
0を用いており、この点に関し、作業効率向上の見地か
らさらなる改良ができないか、さらに、炭化炉が冷めな
いうちに連続作業することで省エネ面での効率を改善が
できないかという点で問題が残されていた。
【0023】本発明者は、前記の従来技術を作業効率向
上の観点から種々検討した。その結果、特開2001−
240864に係る炭の製造システムの基本的な技術を
生かしつつ、作業効率を向上できる方法があることを見
出した。
【0024】すなわち、棒状固形体を搭載した移動台車
ごと炭化炉内に運搬し、炭化炉内で炭化処理を行うこ
と、および炉内温度と炭化時間を適切に設定して、ビー
ル粕の成形品W内の揮発分を揮発分解させる第1の炭化
操作と、同じく、炉内温度と煉らし時間を適切に設定す
ることにより、炭化直後の炭に残留する揮発分を揮発分
解させる第2の煉らし操作等、を含む炭化炉内での効率
的な炭化炉処理工程については先出願の技術を生かし、
本発明ではこれに次のような新しい手法を組み込む。つ
まり、一基の炭化炉に対し、2台の移動台車と2つの消
火ボックスを組み込み設備し、これらをタイミング動作
させることにより作業効率のアップが図れる方法を見出
した。
【0025】本発明は、前記の観点から従来技術を改良
し、作業効率に優れた木材や有機性廃棄物を素材とする
炭の製造システムと製造方法を提供することを目的とす
る。
【0026】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ために、本発明に係る木材や有機性廃棄物を素材とする
炭の製造システムは、次のように構成する。
【0027】第1発明は、オガクズ等の破砕木材や乾燥
後のビール粕等の有機性廃棄物からなる素材を高圧成形
して所定寸法の棒状固形体を作り、この棒状固形体を段
積みした2台の移動台車を、両端部および底部が開放さ
れた炭化炉の両端部外側の定位置から、炭化炉両端の前
記開口部を閉じる扉を交互に開きながら、当該炭化炉の
炉内定位置に交互に導入する搬送手段と、前記炭化炉内
の定位置で前記移動台車を昇降手段により上昇動作させ
ることで炉底部を閉塞すると共に、扉移動手段で扉を移
動させて炭化炉の両端側の開口部を閉塞することで炭化
炉内を密閉状態に閉塞する炉閉塞手段と、前記炭化炉内
を閉塞の後、当該炭化炉内に燃焼ガスを送風して、前記
移動台車上に載置収容された炭化炉トレー上の棒状固形
体を乾留(部分燃焼を含む)させて炭化処理する炭化燃
焼手段と、炭化処理後に前記移動台車を昇降手段にて下
降させると共に、前記炭化炉の移動台車退出側の扉を開
けることで炉の閉塞状態を開放し、前記移動台車を前記
炭化炉内から両端部外側の定位置に交互に引出す搬出手
段と、前記2台の移動台車それぞれに対応して、当該台
車に積載された前記棒状固形体の消火、冷却を行う2つ
の消火冷却手段とを有することを特徴とする。
【0028】第2の発明は、第1発明の炭の製造システ
ムにおいて、前記炭化炉は底面と両端が開放の断面略門
型であり、当該炭化炉内に導入した前記移動台車を昇降
させ、当該炭化炉との間でシールされるよう密接する流
体圧ジャッキからなる昇降手段と、前記移動台車を炭化
炉内に出入させる際、当該炭化炉の両端開口を開閉する
前記扉の昇降手段と、前記棒状固形体の消火冷却手段を
構成する消火ボックスおよびその昇降手段と、前記各手
段の連係動作システムを具備していることを特徴とす
る。
【0029】第3の発明は、第1または第2発明に記載
の製造システムを用いて行う木材や有機性廃棄物を素材
とする炭の製造方法であって、次の(1)〜(7)の工
程で行う製造方法。 (1)第1移動台車への炭化炉トレーの積載、(2)第
1移動台車の炭化炉への移動、(3)炭化炉内で第1移
動台車に搭載の棒状固形体の炭化処理、(4)前記炭化
処理中、第2移動台車への炭化炉トレーの積載、(5)
前記第1移動台車の搭載の棒状固形体の炭化処理完了の
後、第2移動台車の炭化炉への移動、(6)第1移動台
車に搭載の炭化処理後の棒状固形体の消火、冷却およ
び、これと平行して炭化炉内で第2移動台車に搭載の棒
状固形体の炭化処理、(7)(消火、冷却時間)<(炭
化処理時間)により、第2移動台車に搭載の棒状固形体
の炭化処理と平行して行う第1移動台車に搭載の棒状固
形体の荷降し。
【0030】
【作用】本発明によると、オガクズ等の破砕木材や乾燥
後のビール粕等の有機性廃棄物からなる素材を成形して
なる成形品の炭化炉内への段積み搬入及び、炭化処理後
の製品の段ばらしや梱包・貯蔵等を自動化することがで
きると共に、2台の移動台車および、各移動台車に対応
して設ける2つの消火、冷却手段により、一方の台車に
搭載の棒状固形体を1つの炭化炉内で炭化処理中に、他
方の台車に搭載した先に処理した棒状固形体の消火、冷
却、荷降しの作業を平行して行うことができるので、炭
化処理に関わる作業を途切れなく連続的に行うことがで
きて、前記素材で炭を製造する際の作業効率が大幅にア
ップする。
【0031】また、本発明によると、前記素材の炭化処
理の第2チャージ目からの炭化処理時間が、第1チャー
ジに比べて約20%に短縮された。これは次の理由によ
るものと考えられる。第1チャージ目においては、燃焼
バーナおよび、材料の部分燃焼により発生する熱エネル
ギーの一部は、炉を含めた装置の昇温に消費されてしま
い、有効な熱ではないが、第2チャージ目以後は、装置
が冷えないうちに次の炭化処理作業を始めれば、前記の
無駄なエネルギー消費がないからである。本発明は、2
台の移動台車と消火、冷却手段により連続的に炭化処理
作業を行うことにより、第2チャージ目は、装置が冷え
ないうちに炭化操作を始めることができるので、装置を
再加熱する必要がなく、これが熱的処理時間の短縮につ
ながり、前記素材で炭を製造する際の省エネ効果につな
がった。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して詳細に説明する。
【0033】図1は、本発明の代表例として、ビール粕
を素材とする炭の製造システムを示す全体の概略説明図
である。
【0034】図1によって概要を説明すると、一基の炭
化炉1に対し、第1と第2の2台の移動台車2、2aが
設けられ、かつ、2台の各移動台車2、2aに対応して
2基の消火ボックス3、3aが設けられている。炭化炉
1は、軸線方向と直交する炉壁の断面が門型(またはア
ーチ形状)であって、両端と底面は開放されている。そ
して、炭化炉1の底面開口部位置に移動台車2、2aを
移動した後、炭化炉トレー7に収容の棒状固形体Wを搭
載した当該移動台車2、2aの炭化炉トレー載置台4を
昇降手段5を用いて持ち上げることにより、シール機構
(従来例と同じにつき、図示省略)を介して炭化炉1の
下面を気密的に閉塞する。
【0035】また、炭化炉1の両端側の開口部9は、左
右2つの扉6、6aが昇降手段で昇降することで開閉で
きるように構成されている。左右の扉6、6aは、棒状
固形体Wを搭載した第1と第2の2台の移動台車2、2
aが炭化炉1に出入りするとき昇降して、炭化炉1の両
端側の開口部9を開閉し、移動台車2、2aが炭化炉1
に入ったときは、炭化炉1の基礎部に設置した昇降手段
5により当該移動台車2、2aを上昇動作させた後、両
側の扉6、6aが降りて両端側の開口部9を閉じる。こ
うして炭化炉トレー載置台4と両扉6、6aとが炭化炉
1の開放された部分を閉塞することで炭化炉1内を密閉
状態に閉塞し、この密閉された炭化炉1内に燃焼ガスを
循環させて、所定時間かけて棒状固形体Wの炭化処理を
行う。
【0036】炭化処理の後は、移動台車2、2aを引き
出す側の左右何れかの扉6、6aを開き、続いて、昇降
手段5を操作して移動台車2、2aを下げ、炭化炉1の
外側に移動し、続いて消火ボックス3、3aを昇降手段
を操作して下げ、炭化処理後の棒状固形体Wの消火、冷
却を行う。
【0037】前記一連の作業工程を項目に分けると、次
の(1)〜(7)の工程となる。 (1)第1移動台車2への炭化炉トレー7の積載、
(2)第1移動台車2の炭化炉1への移動、(3)炭化
炉1内で第1移動台車2に搭載の棒状固形体Wの炭化処
理、(4)前記炭化処理中、第2移動台車2aへの炭化
炉トレー7の積載、(5)前記第1移動台車2に搭載の
棒状固形体Wの炭化処理完了の後、第2移動台車2aの
炭化炉1への移動、(6)第1移動台車2に搭載の炭化
処理後の棒状固形体Wの消火、冷却および、これと平行
して炭化炉1内で第2移動台車2aに搭載の棒状固形体
Wの炭化処理、(7)(消火、冷却時間)<(炭化処理
時間)により、第1移動台車2に搭載の棒状固形体Wの
荷降し。(1)へ戻る。
【0038】前述の(1)〜(7)工程で作業すること
から、2台の移動台車2、2aのうち、一方の移動台車
2に搭載の棒状固形体Wを一基の炭化炉1で炭化処理中
に、これと平行して、他方の移動台車2に搭載の先に処
理した棒状固形体Wの消火、冷却、荷降しの作業を行う
ことができ、したがって、炭化処理に関わる作業を途切
れなく連続的に行うことができて、作業効率がアップす
る。
【0039】次に、図2〜図5を参照して、ビール粕の
炭化処理設備を具体的に説明する。図2は正面説明図、
図3(A)、(B)は、左側面図、右側面図、図4は平
面図、図5は、図4の左半分の拡大図である。
【0040】各図において、炭化処理設備10は、所定
幅、所定長で、平面長方形の基板11の上面に長手方向
に伸長して2本のレール8が平行に設置されている。ま
た、基板11の上面中央部に炭化炉1が設置されてお
り、炭化炉1の両側に第1移動台車2と第2移動台車2
aが配設されていている。第1、第2移動台車2、2a
は、前記レール8に沿って走行する走行車輪7を有し、
炭化炉1に対してそれぞれ個別に接近、離間方向に移動
させることができる。
【0041】基板11の四隅部と長手方向両側辺の中間
部よりの2箇所には合計8本の支柱12が立設してい
て、炭化炉1を挟む左右側それぞれにおいて、4本の支
柱12の上端に上部支持枠13が矩形に組まれている。
この上部支持枠13に複数の水平支持枠13aが架設さ
れていて、水平支持枠13aに炭化炉1の両端側の開口
部を開閉する扉6、6aを昇降させる昇降手段14、1
4aと、消火ボックス3、3aを昇降させる昇降手段1
5、15aが設置されている。消火ボックス3、3a
は、炭化処理が終わって、炭化炉1から外に引き出され
た第1、第2移動台車2、2aに対し上方から降下し
て、台車2、2aに搭載の棒状固形体Wを消火、冷却す
るものである。
【0042】ビール粕の棒状固形体Wは、高圧圧縮さ
れ、例えば、長さが400mm、径寸法が52mmの多
角筒状(例えば、八角形)の所望の形態からなる所定寸
法に成形されている。この棒状固形体Wは、炭化炉トレ
ー7上に横列状態に複数本(例えば、8本)毎に整列さ
せて載置し収容される。炭化炉トレー7は、例えば、縦
寸法mが520mm、底面横寸法nが440mm、高さ
寸法が55mmの平面矩形状の形態を有する皿体からな
り、周側面及び内底面に多数の通気孔が開口し、前記内
底面には、棒状固形体Wを横列状態に位置決め保持する
複数条の仕切壁が設けられている(この点は従来例と同
じにつき、詳細図は省略する)。
【0043】移動台車2、2aは、炭化炉トレー7を複
数段積みでき、この移動台車2、2aは、炉底壁を形成
する炭化炉トレー載置台4と、この載置台4の下面隅部
に車輪7a有し駆動機構にて走行可能になっている。こ
の駆動機構は、特開2001−240864と同じであ
る。すなわち、駆動機構は、基板11の両端部に第1、
第2の台車用モーター16、16aと、この駆動モータ
16、16aにて駆動する駆動プーリと、基板11の中
央部に設置された従動プーリと、これら各プーリ間に掛
け渡されたローラチェーンとで構成されている。そし
て、第1、第2の移動台車操作盤39、39aを操作し
て駆動モータ16、16aを駆動し、図に示すように、
移動台車2、2aを炉外部の定位置(消火位置)と炭化
炉1内の定位置との間に往復自在に牽引可能にしている
(この点は従来例と同じにつき、詳細図は省略する)。
【0044】各部の構成を順に説明する。
【0045】両端及び下面が開口しており、軸線と直交
する断面が略門型の炭化炉1は、炭化処理設備10にお
いて、図示省略の支持枠部材によって、図示の高さ位置
に固定されており、炭化炉1の両下端の高さ位置は、移
動台車2、2aが炭化炉1の下部に円滑に進入移動台車
できるように、当該移動台車の炭化炉トレー載置台4
(詳しくは、後述)の高さ位置よりも少し高い位置に設
けられている。
【0046】炭化炉1の設置位置の下方で、基板11の
中央部の両側位置には、油圧またはエアーなどの流体圧
ジャッキ5aの作動部を上向きに配設してなる昇降手段
5が設けられている。流体圧ジャッキ5aは、炭化炉1
の下部に移動した移動台車2、2aにおける、炭化炉ト
レー載置台4の下面の両側部に設けた受圧枠4aの下面
に係合して当該炭化炉トレー載置台4を水平を保って持
ち上げることができるように4台設置されている。
【0047】炭化炉1において、その上面壁部1bに連
通孔18が形成されていて、この連通孔18の他端は、
ガス燃焼室19内に臨ませている。このガス燃焼室19
内には燃焼バーナ20と燃焼バーナファン20aおよ
び、燃焼空気を送風する燃焼ファン26とをそれぞれ臨
ませて、炭化時に炭化炉1内に発生するガスを完全燃焼
させるようになっている。
【0048】ガス燃焼室19の上部側方からは分岐路2
1が分岐していると共に、該ガス燃焼室19の上方にダ
ンパー22を介して排気筒17が接続されている。分岐
通路21には熱風循環用配管23の一端が接続されてい
ると共に、この熱風循環用配管23の他端は炭化炉1内
に導かれており、かつ、熱風循環用配管23の途中に
は、熱風の循環を促進する熱風循環ファン24が接続さ
れている。熱風循環ファン24には、錬らし空気量制御
弁25が設けられている。燃焼後の排気ガスは、排気筒
17にて外部に排出している。
【0049】前記構成により、炭化時に、炭化炉1内に
熱風の強制対流を発生させ、炉内雰囲気を効率良く均一
に攪拌可能にし、炭化炉1内の温度及び酸素濃度を均一
化させることができる。なお、ガス燃焼室19内の燃焼
排ガス、炭化炉内排ガスまたは、外気を循環・吸引し、
炭化炉1内に供給するための熱風循環ファン24による
温度流量を制御する機器が具備されている。すなわち、
循環ファン24は、回転数制御器RICにより回転数制
御され、循環ガス量を制御している。また、回転数制御
器RICは、予めプログラムされた時間及び、炭化炉炉
温により回転数/循環ガス量を決定付ける。循環ガス温
度は、循環ガス温度制御器により制御される。
【0050】循環ガス温度制御器は、ガス燃焼室19か
らのガス量を制御する弁と炭化炉1からのガス量を制御
する弁の開度を制御し、設定温度の調節を行う。ガス燃
焼室19からのガスは、機器耐熱温度を越える場合、警
報機より警報を発し、制御弁を閉じ機器を保護する。制
御器は外気から導入される新鮮空気量を流量計にて測定
し、制御弁により流量を制御する。制御量は、制御器に
予めプログラムされた時間と量及び、炭化炉炉温に基づ
いて制御される(前記の構成は、特開2001−240
864で公知につき、詳細は省略する)。
【0051】本発明の実施形態において、循環ガスの主
たるものはガス燃焼室19と炭化炉1からのガスであ
る。ガス燃焼室19からの循環ガスはバーナーの燃焼熱
が主なもので、これを再利用(循環)することで、炭化
炉1と棒状固形体(成形品)Wなど炉内物を急速かつ均
一に昇温・加熱することが可能となり、従来例と同様、
炭化時間は攪拌なしの自然対流に比較し、約30%短縮
され、炭の品質、歩留まりも品質の安定が図られてい
る。
【0052】次に、炭化炉1の両側の開口を開閉する両
扉6、6aは、上部支持枠13に設置された昇降手段1
4、14aにおける巻取りドラム27に巻回されるワイ
ヤーロープ28に吊支され、このワイヤーロープ28
を、駆動モータ29、29aによる巻取りドラム27の
正逆回転にて巻取り及び巻戻しすることにより、左右の
扉6、6aを個別に昇降自在にしている。
【0053】さらに、移動台車2、2aの炉外部定位置
(消火位置)には、消火ボックス3、3aが配置され、
この消火ボックス3、3aは、上部支持枠13に設置さ
れた昇降手段15における駆動モータ32の巻取りドラ
ム30に巻回されるワイヤーロープ31に吊支されてい
る。したがって、このワイヤーロープ31を、駆動モー
タ32による巻取りドラム30の正逆回転にて巻取り及
び巻戻しすることにより、左右の消火ボックス3、3a
を個別に昇降自在にしている。そして、消火ボックス
3、3aは、炭化処理完了後、炭化炉1から引出された
移動台車2、2aを、その下降動作にて被冠することに
より、移動台車2、2a上の炭化処理後の成形品を速や
かに消火、冷却するようになっている。炭化処理設備1
0の上部は、カバー34で覆われている。
【0054】本発明の炭化処理設備10における、移動
台車2、2aの炭化炉1への導入工程を説明する。
【0055】前工程である乾燥処理システム及び成形工
程を経て成形されたビール粕の棒状固形体Wを炭化炉ト
レー7上に載置し、この炭化炉トレー7を炉外部定位置
に停止する移動台車2、2aの炭化炉トレー載置台4上
に複数段に段積みする。次いで、この移動台車2、2a
を台車用モーター16、16aの駆動にて牽引し、炭化
炉1の炉内定位置に向けて搬送し、炭化炉1の炉内定位
置に導入する。このとき、移動台車2、2aの炭化炉ト
レー載置台4が、炭化炉1の底面の開放部に合致するよ
うに対接して嵌合し、炭化炉1の底面壁部を形成するべ
き配置の位置となる。
【0056】このとき、移動台車2、2aの炭化炉トレ
ー載置台4と炭化炉1の両下端との間には僅かな隙間が
存在している。この隙間が存在する状態で、炭化炉1内
の圧力が大気圧より高いと、炉内のガスは炉外へ漏れ、
周囲環境を悪化させる。逆に、炭化炉1内の圧力が大気
圧より低いと、外気が炉内へ侵入し、炭化操作の制御を
乱し、歩留まりを悪化させ、炉内でガスと空気とが激し
く反応し、爆轟状態となるため、安全性において問題と
なるばかりでなく、品質の良い燃料炭を得ることができ
ない。
【0057】前記の問題に対処するため、本発明におい
ては、昇降手段5を構成する流体圧ジャッキ5aを作動
させることによって、炭化炉トレー載置台4を持ち上げ
ることで、載置台4と炭化炉1の当接面をシール部材
(図示省略)を介して押圧状態に密着させてシールす
る。次に、左右の扉のうち上昇している方の扉を下げる
ことで両扉6、6aを閉じ、そして両扉6、6aと炭化
炉1とは、シール部材を介して略図的に示すクランプ部
材33にて互いに連結し、移動台車2、2aと扉6、6
aにて炭化炉1を密閉状態に閉塞可能になっている。こ
れにより、前述したような炉外へのガス洩れ、炉内への
外気の侵入を防止することが可能になり、炭化操作が安
定し、周囲環境を悪化させることなく、品質の良い燃料
炭を得ることが可能になる。
【0058】次いで、この炭化炉1の閉塞状態におい
て、炭化送風機構を作動させ、炭化炉1内で移動台車
2、2aに搭載の炭化炉トレー7にて段積み状態で載置
され収容された棒状固形体Wを乾留(ここで乾留とは、
部分燃焼を含む。)させることにより、炭化処理が行わ
れる。この製炭作業は、大別して第1に炭化操作、第2
に煉らし操作(精練)であり、各操作において空気量を
それぞれ調節することによって行作業が行われ、良質の
炭が得られるが、これらの炭化処理工程自体は、特開2
001−240864と同じであるので、重複説明は省
略する。
【0059】本実施形態に示したように、炭化処理設備
10は一基の炭化炉1に対し、2台の移動台車2、2a
と2つの消火ボックス3、3aを具備しており、その作
業時間には、(消火、冷却時間)<(炭化処理時間)の
関係があることから、第1移動台車2に搭載の棒状固形
体Wの炭化処理中に、平行する作業として、前工程で炭
化処理の終わった第2移動台車2aに搭載の棒状固形体
Wの消火、冷却および、その棒状固形体の荷降し、さら
に、新たな棒状固形体Wの積み込み作業を行うことがで
きる。その結果、第1、第2移動台車2、2aをフルに
活用して炭化処理に関わる作業を途切れなく連続的に行
うことができて、作業効率がアップする。
【0060】なお、本実施形態では、炭の素材としてビ
ール粕の例で説明したが、本発明はこれに限定されず、
例えば、オガクズ等の破砕木材、ビール粕以外の各種有
機性廃棄物などを素材として炭を製造するシステムにも
適用できる。さらに、本発明で製造された炭は、燃料炭
のみでなく、活性炭、土壌改良剤等の原料としてもよく
広い分野に適用できる。
【0061】
【発明の効果】本発明によると、オガクズ等の破砕木
材、ビール製造過程で生成されるビール粕を始め各種有
機性廃棄物などを素材とする成形品の炭化処理工程を自
動化して、変形のない均質で高品質の炭を歩留まり良く
容易に炭を製造することができる。さらに、成形品の炭
化炉内への段積み搬入及び、炭化処理後の製品の段ばら
しや梱包・貯蔵等を自動化することができると共に、2
台の移動台車および、それに対応して設ける2つの消
火、冷却手段により、1つの炭化炉内での炭化処理中に
平行して、先に処理した棒状固形体の消火、冷却、荷降
しの作業を平行して行うことができ、炭化処理に係る作
業を途切れなく連続的に行うことができて、作業効率が
アップする効果がある。
【0062】さらに、2台の移動台車と2台の消火、冷
却手段により連続的に炭化処理作業を行うことにより、
前チャージで処理した炭化炉装置が冷えないうちに次チ
ャージの炭化操作を始めるので、装置を再加熱する必要
がなく、単なる処理工程上での時間短縮のみならず、熱
的に時間短縮につながり、省エネ効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ビール粕を素材とする炭の製造システムの全体
の概略説明図である。
【図2】ビール粕の炭化処理設備の正面説明図である。
【図3】図(a)は、図2の左側面図、図(b)は、図
2の右側面図である。
【図4】図2の平面図である。
【図5】図4の左半分の拡大平面図である。
【図6】従来の炭の製造システムの概略構成を斜視図的
に示す説明図である。
【図7】同じく炭化炉への移動台車の走行状態を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 炭化炉 2 第1移動台車 2a 第2移動台車 3 消火ボックス 3a 消火ボックス 4 炭化炉トレー載置台 4a 受圧枠 5 昇降手段 5a 流体圧ジャッキ 6 扉 6a 扉 7 炭化炉トレー 7a 走行車輪 8 レール 9 開口部 10 炭化処理設備 11 基板 12 支柱 13 上部支持枠 14 昇降手段 15 昇降手段 16 第1台車用モータ 16a 第1台車用モータ 17 排気筒 18 連通孔 19 ガス燃焼室 20 燃焼バーナ 21 分岐路 22 ダンパ 23 熱風循環用配管 24 熱風循環ファン 25 錬らし空気制御弁 26 燃焼ファン 27 扉用巻取りファン 28 ワイヤロープ 29 駆動モータ 30 巻取りドラム 31 ワイヤロープ 32 駆動モータ 33 クランプ部材 34 カバー 39 第1搬送台車操作盤 39b 第2第1搬送台車操作盤39b 40 炭化炉トレー 51 立上り部 52 炭化炉トレー載置台 53 車輪 54 減速機付きモータ 55 駆動プーリ 56 従動プーリ 57 ローラチェーン 60 炭化装置 61 架台 62 昇降機構 63 炭化炉 63a 前面壁部 64 煙道 65 ガス燃焼室 66 燃焼バーナ 68 排気筒 70 炭化送風機構 71 炭化バーナ 72 第1の炉内送風ファン(炭化用) 72A 主送風管 72B 副送風管 73 第2の炉内送風ファン(煉らし用) 74 エゼクタ 200 炭の製造システム W 棒状固形体(成形品)
【手続補正書】
【提出日】平成14年6月27日(2002.6.2
7)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】(1)移動台車への炭化炉トレーの積載、
(2)移動台車の炭化炉への移動、(3)炭化処理、
(4)移動台車の消火ボックス位置への移動、(5)消
火ボックス下降(消火、冷却)、(6)製品(棒状固形
体)の荷降し、(1)へ戻る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10B 53/08 C10B 53/08 (72)発明者 岡本 裕行 茨城県守谷市緑一丁目1番地21 アサヒビ ール株式会社未来技術研究所内 (72)発明者 石田 清治 東京都中央区日本橋本石町四丁目4番20号 新日本空調株式会社内 (72)発明者 井上 雅夫 東京都中央区日本橋本石町四丁目4番20号 新日本空調株式会社内 (72)発明者 山崎 秀一 東京都中央区日本橋本石町四丁目4番20号 新日本空調株式会社内 (72)発明者 喜多 正次郎 東京都大田区蒲田五丁目48番4号 品川フ ァーネス株式会社総合技術部内 (72)発明者 有馬 利彦 東京都大田区蒲田五丁目48番4号 品川フ ァーネス株式会社総合技術部内 Fターム(参考) 4D004 AA02 AA04 AA12 BA02 BA03 CA03 CA28 CA32 CA50 CB02 CB15 CB34 CB45 CC02 DA02 DA12 4H012 HA06 JA04 JA12 KA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オガクズ等の破砕木材や乾燥後のビール
    粕等の有機性廃棄物からなる素材を高圧成形して所定寸
    法の棒状固形体を作り、この棒状固形体を段積みした2
    台の移動台車を、両端部および底部が開放された炭化炉
    において、前記両端開口部の扉を交互に開きながら、該
    炉外の所定位置から炉内に左右交互に導入する搬送手段
    と、 前記炭化炉内の定位置で前記移動台車を昇降手段により
    上昇動作させることで炉底部を閉塞すると共に、扉移動
    手段で扉を移動させて炭化炉の両端側の開口部を閉塞す
    ることで炭化炉内を密閉状態に閉塞する炉閉塞手段と、 前記炭化炉内を閉塞の後、当該炭化炉内に燃焼ガスを送
    風して、前記移動台車上に載置収容された炭化炉トレー
    上の棒状固形体を乾留(部分燃焼を含む)させて炭化処
    理する炭化燃焼手段と、 炭化処理後に前記移動台車を昇降手段にて下降させると
    共に、前記炭化炉の移動台車退出側の扉を開けることで
    炉の閉塞状態を開放し、前記移動台車を前記炭化炉内か
    ら炉外の定位置に左右交互に引出す搬出手段と、 前記2台の移動台車それぞれに対応して、当該台車に積
    載された前記棒状固形体の消火、冷却を行う2つの消火
    冷却手段とを有することを特徴とする木材や有機性廃棄
    物を素材とする炭の製造システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の炭の製造システムにおい
    て、前記炭化炉は底面と両端が開放の断面略門型であ
    り、当該炭化炉内に導入した前記移動台車を昇降させ、
    当該炭化炉との間でシールされるよう密接する流体圧ジ
    ャッキからなる昇降手段と、前記移動台車を炭化炉内に
    出入させる際、当該炭化炉の両端開口を開閉する前記扉
    の昇降手段と、前記棒状固形体の消火冷却手段を構成す
    る消火ボックスおよびその昇降手段と、前記各手段の連
    係動作システムを具備していることを特徴とする木材や
    有機性廃棄物を素材とする炭の製造システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の製造システムを
    用いて行う木材や有機性廃棄物を素材とする炭の製造方
    法であって、次の(1)〜(7)の工程で行う製造方
    法。 (1)第1移動台車への炭化炉トレーの積載、(2)第
    1移動台車の炭化炉への移動、(3)炭化炉内で第1移
    動台車に搭載の棒状固形体の炭化処理、(4)前記炭化
    処理中、第2移動台車への炭化炉トレーの積載、(5)
    前記第1移動台車の搭載の棒状固形体の炭化処理完了の
    後、第2移動台車の炭化炉への移動、(6)第1移動台
    車に搭載の炭化処理後の棒状固形体の消火、冷却およ
    び、これと平行して炭化炉内で第2移動台車に搭載の棒
    状固形体の炭化処理、(7)(消火、冷却時間)<(炭
    化処理時間)により、第2移動台車に搭載の棒状固形体
    の炭化処理と平行して行う第1移動台車に搭載の棒状固
    形体の荷降し。
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