JP2003340433A - 汚染土の室内浄化方法及び装置 - Google Patents

汚染土の室内浄化方法及び装置

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JP2003340433A
JP2003340433A JP2002151754A JP2002151754A JP2003340433A JP 2003340433 A JP2003340433 A JP 2003340433A JP 2002151754 A JP2002151754 A JP 2002151754A JP 2002151754 A JP2002151754 A JP 2002151754A JP 2003340433 A JP2003340433 A JP 2003340433A
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Masaaki Sato
政昭 佐藤
Mitsuru Yokoyama
満 横山
Shunsuke Shirai
俊輔 白井
Michio Tsuchihiro
道夫 土弘
Seiji Otsuka
誠治 大塚
Shigenobu Hirata
重信 平田
Genshi Suzuki
源士 鈴木
Hideo Miyamoto
秀夫 宮本
Takahiro Kawabata
孝博 川端
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Kajima Corp
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】室内で汚染土を分解微生物により効率よく浄化
できる方法及び装置を提供する。 【解決手段】汚染土1を複数の孔24、25付き容器21に装
入し、汚染土1が装入された各容器21を相互に間隙30を
隔てて処理室31内に収納し、間隙30及び孔24、25を介し
て汚染土1の全体に通気する。容器21を無蓋又は有孔蓋
付きとし、又は容器21の少なくとも一部を有孔壁として
もよい。好ましくは、容器21の内部の任意位置から無蓋
開口24、蓋の孔25又は壁の孔25までの最短距離を汚染土
1中の分解微生物2に酸素が到達し得る最大距離以下と
する。容器21の相互間に間隙30をつくるため、各容器21
に張り出し部27を設けるか、又は各容器27に円筒形又は
円錐台形周壁28を設けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は汚染土の室内浄化方
法及び装置に関し、とくに好気的に微生物分解可能な汚
染物質による汚染土を分解微生物により室内で浄化する
方法及び装置に関する。ここで室内とは、汚染土を浄化
するにあたり風雨等の影響を避けるために隔離する目的
で設けられた構造物の内部であり、例えばビニール温
室、ガラス温室、倉庫、プラハブハウス、貨物コンテナ
等の内部を含む。
【0002】
【従来の技術】近年、工場等の産業施設跡地や焼却施設
の周辺等で石油系炭化水素化合物、ハロゲン化炭化水
素、ダイオキシン類等による土壌の汚染が問題となるケ
ースが増えている。土壌は人の生活や経済活動の基盤で
ある土地を構成しており、汚染土壌を放置すると直接摂
取や地下水・農作物・魚介類等を通じて人の健康に影響
が及ぶ懸念がある。汚染土壌の遮断・封じ込めが困難で
ある場合や再開発事業等の支障となる場合は、汚染土壌
の浄化が必要となる。
【0003】汚染土壌を浄化する技術の一つとして、汚
染の原因となる物質(以下、汚染物質という。)を微生
物により分解する微生物分解法が開発されている。微生
物分解法は汚染物質を直接分解する方法であり、二次廃
棄物の発生がない、処理に要するエネルギーが少ない、
物理・化学的処理のみでは難しい低い濃度まで浄化でき
る等の効果が期待されている。従来の微生物分解法の一
例は、掘削した汚染土を屋外に積み上げ、汚染土中に天
然に存在する又は人為的に添加した好気性微生物(以
下、両者を纏めて分解微生物という。)を酸素及び栄養
材の供給により活性化して汚染物質を分解・除去するも
のである。積み上げた汚染土に酸素を供給するため、土
工機械で汚染土を適宜切り返す方法、積上げた汚染土中
に強制的に酸素を送気する方法等が実施されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、屋外に汚染土
を積み上げて実施する従来の微生物分解法は、切り返し
作業や強風等による汚染物質の大気中への気散(飛散、
蒸発等)が懸念される問題点がある。汚染物質の気散は
汚染範囲の拡大に繋がるおそれがあり、またダイオキシ
ン類のように少量の気散でも人や環境に甚大な影響が及
ぶ場合があるので、最小限に抑えることが望ましい。ま
た前記微生物分解法は気候や天候による影響を受け易い
問題点もある。気候や天候により汚染土の温度・湿度・
pH等が変動すると分解微生物の増殖速度や汚染物質の
分解速度が低下し、ひいては汚染土の浄化効率が低下す
る。
【0005】汚染物質の気散防止や温度・湿度・pH等
の安定化のためには、前記微生物分解法を室内で行うこ
とが望ましい。但し、室内で汚染土を効率よく浄化する
ためには、汚染土全体に酸素を如何に均等に供給するか
が問題となる。上述した汚染土中への酸素送気による方
法も考えられるが、汚染土中の土質は必ずしも一定では
なく透気性の低い部分や土粒子が密着している部分が存
在するので、酸素供給の不足部分が発生し易い。不均等
な酸素の供給は、汚染土全体としての汚染物質除去率を
低下させる原因となる。
【0006】そこで本発明の目的は、室内で汚染土を分
解微生物により効率よく浄化する方法及び装置を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1、2及び3の実施例
を参照するに、本発明の汚染土の室内浄化方法は、好気
的に微生物分解可能な汚染物質による汚染土1を好気処
理室31内に収納し、収納された汚染土1中に表面から内
部に至る空隙30(図3参照)を形成し、空隙30を介して
汚染土1の全体に通気し、汚染土1中の分解微生物2に
より汚染土1の全体を浄化してなるものである。
【0008】好ましくは図5に示すように、汚染土1を
複数の孔24、25付き容器21に装入し、汚染土1が装入さ
れた各容器21を相互に間隙30を隔てて処理室31内に収納
し、間隙30及び孔24、25を介して汚染土1の全体に通気
する。容器21を無蓋又は有孔蓋付きとすることができ
る。また、容器21の少なくとも一部を有孔壁としてもよ
い。更に好ましくは、容器21の内部の任意位置から無蓋
開口24、蓋の孔25又は壁の孔25までの最短距離を汚染土
1中の分解微生物2に酸素が到達し得る最大距離以下と
する。
【0009】また図1、2及び3の実施例を参照する
に、本発明の汚染土の室内浄化装置は、通気孔24、25を
有し且つ内部の任意位置から通気孔24、25までの距離を
土中で酸素が到達し得る最大距離以下とした複数の容器
21(図5参照)、好気的に微生物分解可能な汚染物質に
よる汚染土1を複数の容器21に分配する分配手段17、及
び容器21の相互間に間隙30をつくる間隙形成手段16を備
え、通気孔24、25及び間隙30により複数の容器21に分配
した汚染土1の全体への通気を可能とするものである。
【0010】好ましくは、図5に示すように容器21を無
蓋又は有孔蓋付きとするか又は少なくとも一部に有孔壁
が設けられたものとし、容器21の内部の任意位置から無
蓋開口24、蓋の孔25又は壁の孔25までの最短距離を汚染
土1中の分解微生物2に酸素が到達し得る最大距離以下
とする。間隙形成手段16として、各容器21に張り出し部
27を設けるか、又は図7に示すように各容器27に筒状周
壁28を設けることができる。容器21は折り畳み又は分解
可能とすることが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】図1及び2の実施例は、例えば産
業施設跡地や焼却施設周辺等にオンサイト施設として構
築した本発明の汚染土浄化装置の一例を示す。本発明で
はプレハブハウスや貨物コンテナ(ストレージコンテ
ナ)等を好気処理室31として利用できるので、汚染土を
オンサイトで処理可能である。但し、本発明はオンサイ
ト処理への適用に限定されず、恒常的な汚染土処理施設
への適用も可能である。以下、図示例を参照して本発明
による汚染土浄化方法を説明する。
【0012】(1)汚染土掘削処理 先ず、汚染された土地から汚染土1を掘削する。後述す
るように本発明の処理対象の一例はダイオキシン類によ
る汚染土1であるが、処理対象に例えば脂肪族炭化水
素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、多環芳香族炭化
水素等の石油系炭化水素化合物、ハロゲン化炭化水素化
合物等の好気的に微生物分解可能な汚染物質で汚染され
た汚染土1を広く含めることができる。図示例ではスク
レーパ40等で表層の汚染土1を削り取っているが、汚染
土1の掘削方法は汚染物質の分布の態様に応じて任意に
選択可能である。
【0013】(2)分配処理 掘削した汚染土1を複数の容器21に分けて装入する。図
示例では、掘削した汚染土1をバックホー41等により貯
留槽11に一時的に蓄え、貯留槽11から分配手段17により
複数の容器21へ装入する。但し、貯留槽11は本発明に必
須のものではない。本発明を恒常的な汚染土処理施設に
適用する場合は、貨物コンテナ等を利用して汚染土1を
分配手段17まで搬送すればよい。
【0014】分配手段17の一例を図13に示す。同図
(A)の分配手段17は、複数の容器21を取り外し可能に
並べて固定できるベルトコンベア17aを有する。コンベ
ア17aの移動により各容器21を汚染土投入位置の下方に
順次位置付け、各容器21に所定量の汚染土1を順次装入
する。コンベア17aは例えば以下に述べる微生物添加装
置15、更に処理室31まで連通させることができる。
【0015】同図(B)に示す分配手段17の他の一例
は、ベルトコンベア17aのベルト両側に側壁17b、17bを
立ち上げ、両側壁17b、17bの間にコンベア移動方向と交
差する向きに複数の仕切壁17c、17c、……を固定し、コ
ンベア17a上に複数の載置部17dを形成したものである。
コンベア17a上の各載置部17dに所定量の汚染土1を順次
積み込み、必要に応じて各載置部17bに分解微生物2を
添加したのち、各載置部17bの汚染土1を容器21に適宜
払い出す。図示例では、ベルトが両端のローラー部を通
過(回転)する際に側壁17bの最下端(ベルト側端)と
最上端との間に移動量の差を生じるので、この移動量の
差に対応するため側壁17bをひだ付きとしている。側壁1
7bはひだ付きに限定されず、例えば一部分をラップさせ
ながらベルトに沿って並べた複数の剛性板により構成し
てもよく、ベルト移動方向には伸縮可能であるがその直
角方向(側壁17bの高さ方向)には剛性がある任意の構
造又は材料製とすることができる。
【0016】本発明で使用する容器21の一例を図5から
図8に示す。図5(A)に示す矩形筒形容器21は頂面を
無蓋開口24とし、側壁22a〜22dが比較的低い平型のもの
である。容器21に装入した汚染土1の通気は、切り返し
や送気を加えない限り、汚染土1の深さにより変化す
る。開口24からの最大深さを汚染土1中の分解微生物に
酸素が到達し得る最大距離d以下とすれば、切り返しや
送気を加えなくとも汚染土1内の通気不足領域の発生が
避けられる。ここに「土中で酸素が到達し得る最大距離
d」(以下、酸素到達最大距離dということがある。)
とは、例えば土中のガス拡散等により汚染物質の分解に
必要な通気(酸素供給)が得られる土中深さの最大値で
ある。
【0017】例えばダイオキシン類を分解する糸状菌や
細菌は、土壌の空隙率や含水率によって異なるものの、
風により酸素ガスが到達する土壌表層30cm程度まで活性
化されているとの報告がある。従って、ダイオキシン類
による汚染土1と糸状菌や細菌とを容器21に装入する場
合は、開口24からの最大深さを酸素到達最大距離d=30
cm以下とすれば、容器1内に装入した汚染土全体のダイ
オキシン類の分解が期待できる。糸状菌や細菌以外の分
解微生物2についても、微生物の種類や装入する汚染土
1の空隙率・含水率等に応じて、酸素到達最大距離dを
実験的に定めることができる。
【0018】図5(A)の容器21は、底壁23に通気孔
(小孔)25を設けている。底壁23を通気壁とすることに
より、容器21の深さ(側壁22a〜22dの高さ)を酸素到達
最大距離dの2倍とし、容器21の容量を増やすことがで
きる。図示例では側壁22a〜22dも通気壁として汚染土1
に対する酸素の供給量を増やしているが、側壁22a〜22d
は通気壁でなくてもよい。通気壁22a〜22d、23には、汚
染土1の落下防止用の適当なフィルター(図示せず)を
設けることが望ましい。
【0019】容器21の無蓋開口24に適当な通気性の蓋
(図示せず)を取り付けてもよく、また開口24があれば
底壁23及び側壁22a〜22dの通気孔25はなくても足りる。
開口24のみでは汚染土1中の通気が不足する場合に、底
壁23や側壁22a〜22dを通気壁とすることに代えて、パイ
プやホース等の適当な送気手段(図示せず)を容器21に
設けて汚染土1中に強制的に通気してもよい。
【0020】図5(A)の容器21は、間隙形成手段16と
して、隣接する容器21との間に間隙30をつくる張り出し
部27を有する。側壁22a〜22dの底部の一部分(例えば一
対の側壁22b、22dの底部)に底壁23より下方へ突出する
張り出し部27を設け、同図(B)のように複数の容器21
を積み上げる際に上方容器21の張り出し部27を下方容器
21の何れかの側壁22a〜22dの頂部に支持すれば、上方容
器21の底壁23と下方容器21の開口24との間に間隙30を形
成できる。間隙30により、複数の容器21を積み上げたと
きにも汚染土1と空気との接触が確保できる。但し、張
り出し部27は下方に限らず上方へ突出するものでもよ
く、水平方向の隣接容器21の間に間隙30をつくる場合は
水平方向に突出する張り出し部27を設けることができ
る。
【0021】図示例の容器21は、単独での自立を可能と
し且つ自立時に底壁23の下方に空隙30を形成するための
脚部26を有する。但し、脚部26は容器21に必須のもので
はなく、例えば張り出し部27により自立可能であれば脚
部26を省略できる。なお、脚部26により形成される空隙
は、図1に示すように容器21をフォークリフト42で搬送
する荷役作業時にフォーク挿入用の間隙として利用でき
る。
【0022】図6(A)に示す他の容器21は、比較的高
い側壁22a〜22dを有し、単体での汚染土収容効率を向上
させた縦型のものである。同図の容器21は、開口24のみ
では汚染土1中の通気が不足するので、側壁22a〜22d及
び底壁23を通気壁としている。この場合、容器21の幅
(例えば側壁22a及び22cの幅)を酸素到達最大距離dの
2倍以下とすれば、通気壁(例えば側壁22b及び22d)か
らの最大深さが酸素到達最大距離d以下となる。図示例
の容器21に張り出し部27や脚部26等の間隙形成手段16を
設けてもよい。
【0023】図7(A)は円筒形とした容器21の一例を
示す。この場合も開口24のみでは通気不足となり得るの
で、周壁22又は底壁23を通気壁とすることが好ましい。
周壁22の直径を酸素到達最大距離dの2倍以下とすれ
ば、通気壁からの最大深さを酸素到達最大距離d以下と
することができる。楕円形筒型、多角形筒型、円錐台形
とした容器21についても、その周壁22の最大直径を酸素
到達最大距離dの2倍以下とすれば、汚染土1内の通気
不足領域の発生が避けられる。
【0024】本発明で使用する容器21は適当な材質製と
することができるが、例えばステンレス鋼製又は亜鉛ど
ぶ付け鋼製とすることができる。また、運送・保管時の
嵩張りを避けるため図5(C)及び図6(C)のように
容器21を折り畳み可能とし、又は図7(C1)のように分
解可能とすることが好ましい。図7(C1)は2つに分割
可能な円筒形容器21の一例を示す。図7(C2)は、運送
・保管時に嵩張らないように重ね得る円錐台形容器21の
一例を示す。
【0025】図8は皿状の容器21の一例である。この例
では、ベルトコンベア21aの載置面を皿状の無蓋容器21
とし、載置する汚染土1の最大厚さを酸素到達最大距離
d以下とする。皿状容器21の一端に汚染土1を所要厚さ
で載置し(矢印A)、載置した汚染土1を他端側へ移動
させる(矢印B)。この載置と移動との繰り返しによ
り、容器21の一端から容器21の全体に汚染土1を載置で
きる。同図の容器21は分配手段17と一体型とすることが
できる。同図の容器21によれば、ベルトコンベア21aの
逆向き移動により(矢印C)、浄化処理後の汚染土1の
容器21からの払い出しも容易である。
【0026】(3)分解微生物添加処理 分配した汚染土1に分解微生物2と必要な栄養材3とを
添加する。但し、土中に天然に存在する分解微生物2を
利用する場合は、必要な栄養材3のみを添加すれば足り
る。図示例では、分解微生物2及び栄養材3を培養槽13
に蓄え、培養槽13内の分解微生物2及び栄養材3を添加
装置15により汚染土1へ添加する。分解微生物2と栄養
材3とを同時に添加する必要はなく、容器21へ装入前に
栄養材3を添加し、容器21へ装入後に分解微生物2を添
加してもよい。添加装置15により分解微生物2のみを汚
染土1に添加し、処理室31において栄養材3を例えば水
分と共に与えてもよい。
【0027】図11は添加装置15の一例を示す。この例
では栄養材3を比較的強度のある粒状又は塊状とした。
培養槽13で栄養材3上に分解微生物2を生育させ(固体
培養)、栄養材3とそれに付着した分解微生物2とを添
加装置15で汚染土1に添加する。同図(A)は微生物2
付き栄養材3を汚染土1の表面に散布する例、同図
(B)はオーガー等の穿孔部材15aで汚染土1を解しな
がら微生物2及び栄養材3を汚染土1に混ぜ込む例、同
図(C)はパイプ等の挿入部材15b経由で微生物2付き
栄養材3を汚染土1の内部に挿入する例である。同図
(D)は、カートリッジ15cに装填した微生物2付き栄
養材3を各容器21に1個又は複数個ずつ投入する例であ
る。
【0028】粒状又は塊状の栄養材3に代えて、栄養材
3を液状又はスラリー状としてもよい。例えば培養槽13
で分解微生物2を液体培養し、前述したパイプ状の挿入
部材15b(図11(C)参照)により汚染土1に微生物
2を液体培地と共に添加する。液状又はスラリー状の栄
養材3を汚染土1に湿潤させたうえで分解微生物1を添
加してもよい。汚染土1に栄養材3を湿潤させれば、汚
染土1の全体に栄養材3が行き亘ると共に各土粒子の表
面に栄養材3が付着するので、汚染土1中での分解微生
物2の生育促進が期待できる。
【0029】(4)収納処理 汚染土1が装入された各容器21を、好気処理室31内に、
相互に間隙30を隔てて収納する。処理室31は例えばオン
サイトに組み立てたプレハブハウス等とすることができ
るが、工場施設や焼却施設内の適当な空室等を利用して
もよい。また貨物コンテナを処理室31として利用するこ
とができ、コンテナの積み重ねにより処理室31を容易に
拡張できる。処理室31内を好気状態に保つため、必要に
応じて処理室31に給気口32a及び排気口32bを設ける(図
3参照)。
【0030】図示例では、この場合フォークリフト42で
ある収納手段18により各容器21を処理室31に運び入れ、
相互に間隙30を隔てて積み上げる。但し、収納手段18は
図示例に限定されず、例えば図13の分配手段17のベル
トコンベア17aや図8の皿状容器21のベルトコンベア21a
を処理室31まで連通させて収納手段18とすることができ
る。適当なベルトコンベアを用いれば、上述した分配処
理と分解微生物添加処理と収納処理とを流れ作業化でき
る。
【0031】各容器21を相互に間隙30を設けて収納する
ことにより、間隙30と容器21の孔24、25とを介して汚染
土1の全体への通気が可能となる。処理室31における収
納態様の一例を図3に示す。この例では、複数の平型容
器21を相互間隙30で垂直方向に段状(図示例では3段)
に積み上げ、段状に積み上げた容器を適当な水平方向間
隙30を設けながら行列状(図示例では3行3列)に並べ
ている。図6(B)は比較的背の高い複数の縦型容器21
を適当な間隙30で収納する例である。
【0032】容器21の間の間隙30をつくる間隙形成手段
16として、図5のように各容器21に設けた張り出し部2
7、又は処理室31に設けた適当な仕切り材(図示せず)
等を利用できる。また、図7(B1)のように容器21の円
筒形や円錐台形等の筒状周壁28を間隙形成手段16として
もよい。周壁28の断面を円形、楕円形その他の閉曲線形
とすれば、容器21を相互に接触させながら隣接する容器
21の間に間隙30を確保できる。隣接する容器21の間に間
隙30が確保できれば、筒状周壁28の閉曲線形断面の一部
分に直線部分を含め、又は筒状周壁28の断面を多角形と
してもよい。図7(B2)は開口24に通気性蓋を設けた円
筒形容器21を横にして積み上げ、円筒形周壁28により相
互間隙30を確保する収納態様を示す。
【0033】必要に応じて処理室31に、処理室31内又は
各容器21内の酸素濃度、湿度、温度及び/又はpHの環
境条件を継続的に監視すると共にその環境条件を分解微
生物2の活性範囲に保つ酸素濃度調節手段32、湿度調節
手段33、温度調節手段35、及び/又はpH調節手段(図
示せず)を設ける。また、汚染土1内への雑菌浸入によ
る浄化効率低下を防止するため、処理室31に雑菌等の侵
入を防ぐ適当なフィルターを設けることが望ましい。例
えば酸素濃度調節手段32をフィルター付き送風機とす
る。
【0034】図9は湿度調節手段33の一例を示す。スプ
レー、ノズル、シャワー等の噴霧装置33a(同図
(A))やパイプ等の散水装置33b(同図(B))を湿
度調節手段33とすることができる(図4参照)。同図
(C)は、パイプ、ホース等の給水管33cを各容器21に
設けて湿度調節手段33とし、容器21ごとに湿度を調節す
る例である。噴霧装置33a・散水装置33b・給水管33cを
給水タンク19と接続し、給水ポンプ19aにより処理室31
へ水4を供給する。処理室31に供給された水4は各容器
21の開口24及び通気壁経由で処理室31の底部へ導かれ、
排水路34を介して排水タンク20へ送られる(図4参
照)。給水タンク19の水4に適当な栄養材3を添加でき
る。
【0035】図10は温度調節手段35の一例を示す。例
えばエアコン、ヒーター、クーラー等の空調装置35aを
温度調節手段35とし、適温の空気又は酸素の送入により
処理室31の温度を調整する(同図(A))。酸素濃度調
節手段32と温度調節手段35とを一体型のものとしてもよ
い(図3参照)。同図(B)は、パイプ、ホース等の調
温管35bを各容器21に設けて温度調節手段35とし、容器2
1ごとに適温の流体を流して温度を調節する例である。
給水タンク19の水4の温度を調節し、湿度調節手段33と
温度調節手段35とを一体型のものとし、処理室31又は各
容器21の温度を湿度と共に調節してもよい。
【0036】本発明によれば、容器の孔と容器の相互間
隙とを介して汚染土の全体に通気することができ、原則
として切り返しをせずに汚染土の全体に酸素を均等に供
給できる。また、汚染土を室内に収納するので、汚染土
の温度・湿度・pH等の変動を小さく抑えることがで
き、汚染土全体の環境をほぼ均一に保つことができる。
従って、処理室内に必要な期間収納しておけば、その汚
染土全体を効率よく浄化できる。
【0037】こうして本発明の目的である「室内で汚染
土を分解微生物により効率よく浄化する方法及び装置」
の提供を達成できる。
【0038】処理室31で浄化された土(以下、改良土と
いう。)は、掘削した原位置等に埋め戻すことができ
る。例えば、改良土を処理室31からブルドーザ等により
原位置へ搬出し、油圧ショベル等で適当に撹拌しながら
撒き出す。撒き出した改良土をブルドーザやロードロー
ラ等で適当に締め固め、再開発可能な土地を回復する。
【0039】図2は、本発明の室内浄化装置により約50
00m3(≒幅130m×長さ130m×厚さ0.3m)の汚染土1
を処理する場合の処理室31の大きさを試設計したもので
ある。本設計では、掘削によりほぐれた汚染土1の容量
を約2倍の10000m3と仮定し、その汚染土1を3回に分
けてバッチ処理することとした。縦1500mm×横1500mm×
高さ600mmの大きさの平型容器21(図5参照)を用い、
各容器21に汚染土1を深さ約500mm・効率0.9で装入する
と仮定すれば、容器21毎の装入量は約1.0m3(≒1.5×1.
5×0.5×0.9)となる。容器21の厚さを600mmとすれば、
容器21の開口24又は通気性底壁23からの最大深さを、こ
の場合の酸素到達最大距離dである300mm以下とするこ
とができる。
【0040】間隙200mmとして容器21を垂直方向に5段
積み上げて高さ約4.0m(≒(0.6+0.2)×5)の山とす
ると、一山当りの装入量は約5.0m3となる。1回当りの
バッチ処理で約670山(≒(10000/3)/5.0)が必要で
あり、それらを間隙150mmで6行×122列に並べと、行方
向長さは約10m(=(1.5+0.15)×6)、列方向長さは
約185m(=(1.5+0.15)×6)となる。本設計では、行
・列方向にそれぞれ適当なメンテナンス用通路を設ける
ことができるように、行方向長さを約12m、列方向長さ
を約200mとした。すなわち、図2に示すように、約500
0m3の汚染土1を浄化するためには幅12m×長さ100m×
高さ4.0mの処理室31が2棟必要となる。但し、本発明
では容器21を高く積み上げても汚染土全体に通気できる
ので、高さを増やして処理室31の底面積を節約できる。
【0041】なお、上述したように本発明では原則とし
て切り返しをせずに汚染土1の全体に通気可能である
が、各容器21に適当な小型切り返し手段を設けて汚染土
1を適宜切り返してもよい。例えば、図12に示すよう
な小型オーガー等の撹拌手段を各容器21に設ける。各容
器21の内面に棒状部材や板状部材を移動可能に取り付
け、それらの部材を移動させて汚染土1を切り返しても
よい。
【0042】
【実施例】図1及び2は、ダイオキシン類(塩素化ダイ
オキシン類及びコプラナーPCB類)で汚染された汚染
土1の浄化に本発明を適用した実施例を示す。都市ごみ
や産業廃棄物の焼却設備等の発生源から自然界に排出さ
れるダイオキシン類は、大気を通じて周囲の土壌表層を
汚染し、直接摂取や食物連鎖等を通じて人の健康障害の
原因となることから、大きな社会問題となっている。ダ
イオキシン類は自然界で分解され難いものの、担子菌類
に属する木材腐朽菌が産出するリグニン分解酵素が塩素
化ダイオキシン類等の様々な化学物質を分解することが
報告されている。
【0043】特開2001-137833号公報は、塩素化ダイオ
キシン類の分解能を有する分解微生物として、リグニン
パーオキシダーゼ、マンガンパーオキシダーゼ又はラッ
カーゼを生産する微生物、具体的にはシゾフィラム(Sc
hizophyllum)属、トラメテス(Trametes)属、プレウ
ロタス(Pleurotus)属に属する微生物を開示する。ま
た同公報は、これらの分解微生物2を汚染土1に接種す
る場合、汚染土1中に生息する土着菌との競争により接
種した微生物2の増殖や分解作用が起こり難いので、土
着菌の殺菌ないし低減処理(以下、殺菌と低減を併せて
殺菌という。)を施した汚染土1に対し分解微生物2を
接種する塩素系ダイオキシン類の分解方法を開示する。
【0044】図1の実施例では、分配手段17と添加装置
15との間に汚染土殺菌装置12を設けている。各容器21に
分配した汚染土1を殺菌装置12で殺菌し、殺菌後の汚染
土1に分解微生物2を添加する。図14(B)は殺菌装
置12の一例を示し、同図の殺菌装置12はベルトコンベア
を有する。汚染土1が装入された容器21をベルトコンベ
アで殺菌装置12へ送り、汚染土1を容器21と共に殺菌装
置12内に所定時間滞留させて加熱殺菌する。
【0045】加熱による殺菌装置12として各種の従来技
術を利用できる。図14(C)は、気化させた流体12b
中に容器21及び汚染土1を浸漬する装置とし、容器21の
孔24、25経由で土粒子間に浸入した気化流体により汚染
土1を殺菌するものである。同図(D)のように、加熱
した流体12b中に容器21及び汚染土1を浸漬し、加熱流
体12bを土粒子間に浸入させてもよい。空気等の熱伝達
による加熱に比し、土粒子間に気化流体又は加熱流体を
充満させる図示例の方法によれば、汚染土1の効率的な
殺菌が期待できる。容器21を電磁誘導・渦電流等で温度
上昇する材料製とし、電磁誘導・渦電流等を利用して加
熱してもよい。殺菌効率向上のため、容器21又は汚染土
1に振動・揺動・撹拌・移動・穿孔を適宜加えてもよ
い。
【0046】図2の実施例では、分配手段17の手前に殺
菌装置12を設けている。殺菌された汚染土1を複数の容
器21に分配したのち、各容器21に分解微生物2を添加す
る。この場合は殺菌装置12を、汚染土1が連続的に殺菌
できるロータリーキルン等とすることができる(図14
(A)参照)。
【0047】以上、汚染土1を複数の容器21に分けて浄
化する場合について説明したが、図4に示すように汚染
土1を分配せずに浄化することも可能である。同図の汚
染土浄化装置は、少なくとも一壁面に汚染土1の切り返
し部材38が移動可能に支持された汚染土収納用の好気処
理室31と、切り返し部材38を汚染土全体が切り返される
ように移動させる移動手段37とを有する。切り返し部材
38で汚染土全体を切り返すことにより汚染土1の表面か
ら内部に至る空隙30を形成し、その空隙30を介して汚染
土1の全体に通気する。好ましくは、処理室31の一壁面
の全域にわたる切り返し部材38の移動を可能とし、移動
手段37により切り返し部材38を一壁面全域にわたり移動
させる。
【0048】図4は、貨物コンテナを処理室31として利
用した例である。移動手段37として天井クレーンを設
け、天井クレーンに切り返し部材38を支持する。同図の
天井クレーン37は、処理室31の天井の幅方向両端に天井
長さ方向の全長にわたして設けた一対の梁部材37a、37a
と、両梁部材37a、37aに両端が支持されて天井長さ方向
の任意位置に移動可能な架渡し部材37bと、架渡し部材3
7b上の任意位置に移動可能であり且つ切り返し部材38を
垂下させて支持する支持・駆動装置37cとを有する。こ
の天井クレーン37は、切り返し部材38の天井全域にわた
る移動を可能とする。
【0049】切り返し部材38の一例はオーガー等の穴掘
り機である(図12(A))。例えば、支持・駆動装置
37c(図4参照)で穴掘り機を回転させながら汚染土1
中に出し入れし、移動手段37で穴掘り機を移動させなが
ら穴掘り機の出し入れを繰り返す。穴掘り機を汚染土1
中に差し込んだまま回転させ、回転させながら移動させ
てもよい。切り返し部材38の他の一例は、先端に撹拌翼
38が取り付けられた棒状部材(撹拌翼部材)である(同
図(B)参照)。但し、撹拌翼のない単なる棒状部材又
は板状部材を切り返し部材38としてもよい。
【0050】図4の浄化装置に、汚染土1を殺菌する殺
菌装置12と、殺菌された汚染土1に分解微生物2を添加
する添加装置15とを含めることができる。また、処理室
31内の酸素濃度、湿度、温度及び/又はpHの環境条件
を監視し、その環境条件を分解微生物2の活性範囲に保
つことが望ましい。図示例では、給水タンク19(図1参
照)に連通した給水管33cと噴霧装置33aとを処理室天井
に配設し、噴霧装置33aの水噴霧により汚染土1の湿度
を調節している。また、適温の空気又は酸素の送入によ
り処理室31内の酸素濃度及び温度を調整する。更に、汚
染土1への雑菌浸入を防ぐため、処理室31に雑菌侵入防
止フィルターを設けている。但し、処理室31に設置する
酸素濃度調節手段32、湿度調節手段33、温度調節手段35
等は図示例に限定されない。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の汚染土の
室内浄化方法及び装置は、好気的に微生物分解可能な汚
染物質による汚染土を分解微生物と共に処理室内に収納
し、収納した汚染土中に表面から内部に至る空隙を形成
し、その空隙を介して汚染土全体に通気するので、次の
顕著な効果を奏する。
【0052】(イ)室内において汚染土全体に酸素を均
等に供給し、分解微生物により汚染土を効率的に浄化で
きる。 (ロ)汚染物質の大気中への気散を避け、汚染土浄化に
伴う汚染範囲の拡大や周囲環境への影響を最小限に抑え
ることができる。 (ハ)気候や天候による汚染土の温度・湿度・pH等の
変動を最小限に抑え、汚染土の浄化条件を比較的簡単に
管理できる。 (ニ)汚染土全体の微生物環境をほぼ均一に保つことが
でき、とくに浄化条件の厳密な管理が必要な分解微生物
による土壌浄化が実現可能となる。 (ホ)汚染土を複数の容器に分けて装入し、各容器を相
互に間隙を隔てて収納することにより、原則として切り
返しをせずに汚染土を効率的に浄化できる。 (ヘ)小分けして浄化処理することにより、汚染土を低
汚染物質濃度にまで分解する高度の浄化処理が期待でき
る。 (ト)また、容器に小分けして浄化処理することによ
り、汚染土の搬入・搬出作業の容易化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明による浄化装置の一実施例の説明図
である。
【図2】は、本発明による浄化装置の他の実施例の説明
図である。
【図3】は、本発明による汚染土浄化方法の一実施例の
説明図である。
【図4】は、本発明による汚染土浄化方法及び装置の他
の実施例の説明図である。
【図5】は、本発明で用いる容器の一実施例の説明図で
ある。
【図6】は、本発明で用いる容器の他の実施例の説明図
である。
【図7】は、本発明で用いる容器の更に他の実施例の説
明図である。
【図8】は、本発明で用いる容器の更に他の実施例の説
明図である。
【図9】は、本発明で用いる湿度調節手段の一例の説明
図である。
【図10】は、本発明で用いる温度調節手段の一例の説
明図である。
【図11】は、本発明で用いる添加装置の一例の説明図
である。
【図12】は、本発明で用いる切り返し部材の一例の説
明図である。
【図13】は、本発明で用いる収納手段の一例の説明図
である。
【図14】は、本発明で用いる殺菌装置の一例の説明図
である。
【符号の説明】
1…汚染土 2…分解微生物 3…栄養 4…水 5…排水 6…空気 11…貯留槽 12…殺菌装置 13…培養槽 15…添加装置 15a…穿孔部材 15b…挿入部材 15c…カートリッジ 16…間隙形成手段 17…分配手段 17a…コンベア 17b…側壁 17c…仕切壁 17d…載置部 18…収納手段 19…給水タンク 19a…給水ポンプ 20…排水タンク 21…容器 21a…ベルトコンベア 22…容器側壁 23…容器底壁 24…開口 25…通気孔(小孔) 26…脚部 27…張り出し部 28…周壁 29…容器搬送装置 30…空隙(間隙) 31…処理室 32…酸素濃度調節手段 32a…給気口 32b…排気口 33…湿度調節手段 33a…噴霧装置 33b…散水装置 33c…給水管 34…排水路 35…温度調節手段 35a…空調装置 35b…調温管 36…切り返し部材 36a…撹拌翼 37…移動手段 37a…梁部材 37b…架渡し部材 37c…支持・駆動装置 40…スクレーパ 41…バックホー 42…フォークリフト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 満 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 白井 俊輔 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 土弘 道夫 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 大塚 誠治 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 平田 重信 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 鈴木 源士 千葉県袖ヶ浦市上泉1280番地 (72)発明者 宮本 秀夫 千葉県袖ヶ浦市上泉1280番地 (72)発明者 川端 孝博 千葉県袖ヶ浦市上泉1280番地 Fターム(参考) 4D004 AA41 AB07 CA15 CA19 CA46 CB03 CB04 CB24 CB27 CB31 CB46 DA01 DA02 DA06 DA08 DA10 DA20

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】好気的に微生物分解可能な汚染物質による
    汚染土を好気処理室内に収納し、収納された汚染土中に
    表面から内部に至る空隙を形成し、空隙を介して汚染土
    全体に通気し、汚染土中の分解微生物により汚染土全体
    を浄化してなる汚染土の室内浄化方法。
  2. 【請求項2】請求項1の浄化方法において、前記汚染土
    を複数の有孔容器に装入し、汚染土が装入された各容器
    を相互に間隙を隔てて処理室内に収納し、前記間隙及び
    孔を介して汚染土全体に通気してなる汚染土の室内浄化
    方法。
  3. 【請求項3】請求項2の浄化方法において、前記容器を
    無蓋又は有孔蓋付きとしてなる汚染土の室内浄化方法。
  4. 【請求項4】請求項2又は3の浄化方法において、前記
    容器の少なくとも一部を有孔壁としてなる汚染土の室内
    浄化方法。
  5. 【請求項5】請求項3又は4の浄化方法において、前記
    容器内部の任意位置から無蓋開口、蓋の孔又は壁の孔ま
    での最短距離を汚染土中の分解微生物に酸素が到達し得
    る最大距離以下としてなる汚染土の室内浄化方法。
  6. 【請求項6】請求項2から5の何れかの浄化方法におい
    て、前記容器の各々に隣接容器との間に間隙をつくる張
    り出し部を設けてなる汚染土の室内浄化方法。
  7. 【請求項7】請求項2から6の何れかの浄化方法におい
    て、前記処理室内又は各容器内の酸素濃度、湿度、温度
    及び/又はpHの環境条件を監視し、該環境条件を分解
    微生物の活性範囲に保ってなる汚染土の室内浄化方法。
  8. 【請求項8】請求項2から7の何れかの浄化方法におい
    て、前記汚染土を殺菌したのち分解微生物と共に前記容
    器へ装入してなる汚染土の室内浄化方法。
  9. 【請求項9】請求項2から7の何れかの浄化方法におい
    て、前記汚染土を前記容器へ装入したのち該容器と共に
    殺菌し、殺菌後の各容器に分解微生物を添加してなる汚
    染土の室内浄化方法。
  10. 【請求項10】請求項1の浄化方法において、処理室内
    の少なくとも一壁面に汚染土の切り返し部材を移動可能
    に支持し、切り返し部材を移動させて収納した汚染土を
    切り返してなる汚染土の室内浄化方法。
  11. 【請求項11】請求項10の浄化方法において、前記切
    り返し部材を前記壁面全域にわたる移動が可能に支持
    し、壁面全域にわたる切り返し部材の移動により汚染土
    を切り返してなる汚染土の室内浄化方法。
  12. 【請求項12】請求項10又は11の浄化方法におい
    て、前記切り返し部材を、前記処理室の天井に全域にわ
    たる移動が可能に支持されて垂下する棒状部材、板状部
    材、オーガー部材又は攪拌翼部材としてなる汚染土の室
    内浄化方法。
  13. 【請求項13】請求項10から12の何れかの浄化方法
    において、前記処理室内の酸素濃度、湿度、温度及び/
    又はpHの環境条件を監視し、該環境条件を分解微生物
    の活性範囲に保ってなる汚染土の室内浄化方法。
  14. 【請求項14】請求項10から13の何れかの浄化方法
    において、前記処理室を、貨物コンテナの少なくとも一
    壁面に前記切り返し部材を移動可能に支持したものとし
    てなる汚染土の室内浄化方法。
  15. 【請求項15】請求項10から14の何れかの浄化方法
    において、前記汚染土を殺菌したのち分解微生物と共に
    前記処理室へ収納してなる汚染土の室内浄化方法。
  16. 【請求項16】通気孔を有し且つ内部の任意位置から通
    気孔までの距離を土中で酸素が到達し得る最大距離以下
    とした複数の容器、好気的に微生物分解可能な汚染物質
    による汚染土を前記複数の容器に分配する分配手段、及
    び前記容器の相互間に間隙をつくる間隙形成手段を備
    え、前記通気孔及び間隙により前記複数の容器に分配し
    た汚染土全体への通気を可能とする汚染土の室内浄化装
    置。
  17. 【請求項17】請求項16の浄化装置において、前記容
    器を無蓋又は有孔蓋付きとしてなる汚染土の室内浄化装
    置。
  18. 【請求項18】請求項16又は17の浄化装置におい
    て、前記容器を、少なくとも一部に有孔壁が設けられた
    ものとしてなる汚染土の室内浄化装置。
  19. 【請求項19】請求項16から18の何れかの浄化装置
    において、前記間隙形成手段を、前記容器の各々に設け
    た張り出し部としてなる汚染土の室内浄化装置。
  20. 【請求項20】請求項16から19の何れかの浄化装置
    において、前記間隙形成手段を、前記容器の筒状周壁と
    してなる汚染土の室内浄化装置。
  21. 【請求項21】請求項16から20の何れかの浄化装置
    において、前記容器を折り畳み又は分解可能なものとし
    てなる汚染土の室内浄化装置。
  22. 【請求項22】請求項16から21の何れかの浄化装置
    において、前記汚染土を殺菌する殺菌装置、及び殺菌さ
    れた汚染土に分解微生物を添加する添加装置を設けてな
    る汚染土の室内浄化装置。
  23. 【請求項23】請求項22の浄化装置において、前記殺
    菌装置を、前記容器に分配した汚染土を該容器と共に殺
    菌するものとしてなる汚染土の室内浄化装置。
  24. 【請求項24】請求項16から23の何れかの浄化装置
    において、前記複数の容器を収納する好気処理室、並び
    に前記各容器内又は処理室内の酸素濃度、湿度、温度及
    び/又はpHの環境条件を監視し且つ該環境条件を分解
    微生物の活性範囲に保つ調節手段を設けてなる汚染土の
    室内浄化装置。
  25. 【請求項25】好気的に微生物分解可能な汚染物質によ
    る汚染土が収納され且つ少なくとも一壁面に前記汚染土
    の切り返し部材が移動可能に支持された好気処理室、及
    び前記切り返し部材を汚染土全体が切り返される如く移
    動させる移動手段を備えてなる汚染土の室内浄化装置。
  26. 【請求項26】請求項25の浄化装置において、前記切
    り返し部材を前記壁面全域にわたる移動が可能に支持
    し、前記移動手段により切り返し部材を前記壁面全域に
    わたり移動させてなる汚染土の室内浄化装置。
  27. 【請求項27】請求項25又は26の浄化装置におい
    て、前記切り返し部材を、前記処理室の天井に全域にわ
    たる移動が可能に支持されて垂下する棒状部材、板状部
    材、オーガー部材又は攪拌翼部材としてなる汚染土の室
    内浄化装置。
  28. 【請求項28】請求項25から27の何れかの浄化装置
    において、前記汚染土を殺菌する殺菌装置、及び殺菌さ
    れた汚染土に分解微生物を添加する添加装置を設けてな
    る汚染土の室内浄化装置。
  29. 【請求項29】請求項25から28の何れかの浄化装置
    において、前記処理室内の酸素濃度、湿度、温度及び/
    又はpHの環境条件を監視し且つ該環境条件を分解微生
    物の活性範囲に保つ調節手段を設けてなる汚染土の室内
    浄化装置。
  30. 【請求項30】請求項25から29の何れかの浄化装置
    において、前記処理室を、貨物コンテナの少なくとも一
    壁面に前記切り返し部材を移動可能に支持したものとし
    てなる汚染土の室内浄化装置。
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