JP2010082495A - 廃棄物掘削システム、及び廃棄物掘削方法 - Google Patents

廃棄物掘削システム、及び廃棄物掘削方法 Download PDF

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Abstract

【課題】土中の廃棄物からの汚染の拡大を抑止し、且つ、土中の廃棄物が高温の場合にも安全且つ作業環境を良好に保ちながら効率良く廃棄物を冷却して掘り起こすことができる廃棄物掘削システム及び廃棄物掘削方法を提供する。
【解決手段】地山Mを掘削して廃棄物を掘り起こす掘削装置7と、掘削装置7によって掘り起こされた廃棄物に向けて微水滴WDを噴霧する噴霧ノズル11と、を備えた廃棄物掘削システム1Aとする。この構成では、噴霧ノズル11から廃棄物に向けて微水滴WDが噴霧されるため、微水滴WDの蒸発潜熱を利用して廃棄物を冷却できる。その結果、水の顕熱を利用した冷却に比べてエネルギー効率良く冷却できる。さらに、微水滴WDは、廃棄物の熱を奪うことで蒸発するため、軟弱地盤は形成されず、工事の危険性も少なくなる。さらに、微水滴WDは、下流域に流下することがないために、汚染の拡大を効果的に抑えることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、不法に投棄された廃棄物が堆積する地山から廃棄物を掘り起こして回収するための廃棄物掘削システム、及び廃棄物掘削方法に関する。
不法投棄された廃棄物による自然環境や人体に与える影響が問題視されている。廃棄物の投棄は、市街地には近いが人目に付き難い場所で行われる場合が多く、長年にわたる投棄によって堆積され、その表面は土砂に覆われて地山を形成している。そのため、廃棄物を回収するためには、地山を掘り起こす必要がある。しかしながら、廃棄物中には可燃性のガスを発生させる有機物や固形状の可燃物、あるいは水などと反応して昇温する焼却灰などが含まれているため、土中で70℃以上にもなっている可能性があり、掘り起こす際には高温の廃棄物を冷却する必要がある。そのため、例えば、土中に水を供給して冷却し、その後に地山を掘り起こして廃棄物を回収するような方式が考えられる。
しかしながら、土中に水を供給して土中の廃棄物を冷却するような方式では、土中の廃棄物から有害なダイオキシンなどの汚染物質が水中に溶け出し、近隣、特に下流域に流出して汚染が拡大する可能性がある。また、地盤が軟弱化して危険性が増すために作業効率が低下し易く、さらに、廃棄物が堆積するエリアの全域にわたって冷却用の水が必要となるため、水の供給量も多大になってエネルギー効率も非常に悪い。
本発明は、土中の廃棄物からの汚染の拡大を抑止し、且つ、土中の廃棄物が高温の場合にも安全且つ作業環境を良好に保ちながら効率良く廃棄物を冷却して掘り起こすことができる廃棄物掘削システム及び廃棄物掘削方法を提供することを目的とする。
本発明は、廃棄物が堆積する地山から廃棄物を掘り起こして回収するための廃棄物掘削システムであって、地山を掘削して廃棄物を掘り起こす掘削手段と、掘削手段によって掘り起こされた廃棄物に向けて微水滴を噴霧する噴霧手段と、を備えることを特徴とする。
本発明では、噴霧手段から廃棄物に向けて微水滴が噴霧されるため、微水滴の蒸発潜熱を利用して廃棄物を冷却できる。その結果、水の顕熱を利用した冷却に比べてエネルギー効率良く冷却できる。さらに、微水滴は、廃棄物の熱を奪うことで蒸発するため、軟弱地盤は形成されず、工事の危険性も少なくなる。さらに、微水滴は、下流域に流下することがないために、汚染の拡大を効果的に抑えることができる。以上の結果から、本発明によれば、土中の廃棄物からの汚染の拡大を抑止し、且つ、土中の廃棄物が高温の場合にも安全且つ作業環境を良好に保ちながら効率良く廃棄物を冷却して掘り起こすことが可能になる。さらに、微水滴を噴霧して冷却するため、廃棄物を掘り起こす際の粉塵の発生も効果的に抑えることができる。
さらに、本発明は、掘削手段によって掘削される所定のエリア内の温度を検知する温度検知手段を備えると好適である。この構成によれば、温度検知手段で検知された温度に基づいて廃棄物の温度を監視できるようになり、現場での作業を安全に進めることが可能になる。
さらに、本発明は、掘削手段によって掘り起こされた廃棄物を含む掘削物の中から乾式にて廃棄物を選別する選別手段を備えると好適である。地盤がぬかるんでいないので、掘り起こされた土砂も湿り気が少ない。従って、乾式の選別手段によって精度良く廃棄物を選別できる。その結果、廃棄物を回収した後で、さらに砂や泥などを除去するための後処理の負担が低減される。
また、本発明は、廃棄物が堆積する地山から廃棄物を掘り起こして回収するための廃棄物掘削方法において、廃棄物を掘り起こす際に微水滴を噴霧し、微水滴の蒸発潜熱を利用して廃棄物を冷却しながら地山を掘削することを特徴とする。本発明によれば、土中の廃棄物からの汚染の拡大を抑止し、且つ、土中の廃棄物を効率良く冷却しながら掘り起こすことができる。
さらに、地山を掘削する所定のエリア内の温度を監視しながら、地山を掘削し、所定のエリア内の温度が規定の温度よりも高温になった場合には、微水滴の噴霧量を増やすと好適である。地山の所定のエリア内の温度に応じて微水滴の噴霧量を増やすので、効率よく廃棄物の冷却が可能になる。
本発明によれば、土中の廃棄物からの汚染の拡大を抑止し、且つ、土中の廃棄物が高温の場合にも安全且つ作業環境を良好に保ちながら効率良く廃棄物を冷却して掘り起こすことが可能になる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
図6に示されるように、人目に付き難い森や林などに長年にわたって廃棄物が不法投棄されると、それらの廃棄物はその場所で堆積し、表面に土砂などが被さって地山Mを形成する場合がある。これらの廃棄物の不法投棄は社会問題になっており、自然環境や人体への影響を考慮して早期の回収及び処理が強く要望されている。しかしながら、廃棄物中には、可燃性のガスを発生させる有機物や固形状の可燃物、例えば、プラスチック、廃材、ビニールまたは紙などが含まれ、または水などと反応して昇温する焼却灰などが含まれている可能性もあり、地山Mの内部には70℃以上の高温エリアHAが存在する可能性がある。そのため、これらの廃棄物を安易に掘り起こそうとすると非常に危険であり、特に、掘り起こした際に酸素と反応して燃焼することも予想されるため、安全に作業できる程度まで冷却した後、または、冷却しながら掘り起こす必要がある。本実施形態に係る廃棄物掘削システム1Aは、このような要求を満たすために、廃棄物を冷却しながら、または冷却した後に掘り起こして回収するための装置である。
(第1実施形態)
図1及び図2に示されるように、廃棄物掘削システム1Aは、実際に掘削を行うエリア(以下、「掘削エリア」という)EAでの廃棄物の冷却を目的とする第1システム3と、掘り起こされた廃棄物を一時的に蓄えておくエリア(以下「一時貯留エリア」という)RAでの廃棄物の冷却を目的とする第2システム5と、を備えている。図1は、第1システムを模式的に示す図であり、図2は、第2システムを模式的に示す図である。
図1に示されるように、第1システム3は、地山Mを掘削して廃棄物を掘り起こすバックホウなどの掘削装置(掘削手段)7と、掘削エリアEAを囲むように設置されたフレーム体9と、フレーム体9に取り付けられた噴霧ノズル(噴霧手段)11と、噴霧ノズル11に高圧水を供給するエンジンポンプ13と、を備えている。
フレーム体9は、掘削エリアEAの移動変更に追従できるような架設の構造物であり、例えば、棒状の鋼材やパイプなどによって柱や梁を構築した骨組み構造からなる。噴霧ノズル11は、フレーム体9の天井に渡された梁9aに固定されている。噴霧ノズル11には、高圧ホース15が接続されており、高圧ホース15は、ポンプ室内に設置されたエンジンポンプ13に接続されている。ポンプ室には、冷却用の水を蓄える貯水槽16が設置されており、エンジンポンプ13は、貯水槽16にホースを介して接続されている。エンジンポンプ13は、高圧ホース15を介して、貯水槽16内の水を噴霧ノズル11に供給する。
噴霧ノズル11は、フレーム体9で囲まれた掘削エリアEAを全てカバーできるように複数設置されている。図2に示されるように、噴霧ノズル11は、パイプ状のノズル管11aと、ノズル管11aの先端に設けられた散水ヘッド11bと、を有している。ノズル管11aの先端は、地山から掘り起こされる廃棄物側、すなわち下方に向けられている。さらに、ノズル管11aの内径は、高圧ホース15の内径に比べて縮径しており、高圧ホース15を介して供給された高圧水は、ノズル管11aの先端から噴射される。散水ヘッド11bは、ノズル管11aの先端から下方に向けて突き出すように形成されており、ノズル管11a側の上端で最も径が大きく、下端で最も小さくなるような円錐ドリル状の螺旋板である。ノズル管11aから噴霧された水は、散水ヘッド11bに衝突し、螺旋軌道を描きながら遠心方向に噴射されることで微水滴WDとなり、周囲に散布される。冷却用水の微水滴WDは、高温の廃棄物に接すると気化する。その際、微水滴WDは蒸発潜熱(蒸発のために必要な熱量)を廃棄物から奪い、廃棄物を冷却する。
廃棄物の状態は、70℃以上の高温状態のみならず、大気中の酸素と反応して燃焼した状態も想定される。これらの廃棄物の状態に基づいて、例えば、燃焼している場合には微水滴WDのサイズを大きくしたり、逆に、70℃程度であればサイズを小さくしたりするなどの選択を行って、現場に応じた微水滴WDの最適なサイズを決定できる。微水滴WDのサイズは、ノズル管11aの内径や、ノズル管11aに供給される高圧水の圧力などによって作業前に事前に設定しておくことができるが、100μm〜500μmの範囲に含まれるように調整すると好ましい。水滴のサイズが、この範囲よりも小さいと、70℃以上の高温の廃棄物に対する冷却には不十分になると考えられ、大きいと気化せずに液体として残る量が多くなり過ぎ、地盤にぬかるみを形成する可能性が高くなるからである。
また、廃棄物掘削システム1Aは、フレーム体9に取り付けられた火災報知用センサ17と、廃棄物の温度などに関するデータを火災報知用センサ17から無線または有線によって受信する受信装置19と、受信装置19で受信したデータを解析して火災発生の有無などをモニタやスピーカなどから出力する火災受信機21と、を備えている。
火災報知用センサ17は、赤外線等の温度センサを組み込んで構成されており、フレーム体9に囲まれた掘削エリアEAを全てカバーできるように複数台が設置されている。受信装置19は、ポンプ室内に固定されており、火災報知用センサ17で検出された温度に関するデータを受信して火災受信機21に送信する。火災受信機21は、作業者が待機する監視室に設置されている。火災受信機21は、CPU,RAM,ROMなどの制御基板、モニタ及びスピーカなどを備えたPCなどからなり、火災報知用センサ17に有線にて接続されている。火災受信機21は、火災報知用センサ17で検出された温度を、常時監視しており、掘削エリアEA内の温度分布を示すデータ画像をモニタから出力させている。さらに、火災受信機21は、火災報知用センサ17で検出された温度が、所定の安全基準となる温度を超えると火災発生の有無や現場が危険になったことを報知するために、モニタやスピーカから所定のメッセージを出力させて作業者に警告する。本実施形態では、火災報知用センサ17が温度検知手段に相当する。なお、火災報知用センサ17は、温度センサを組み込んだ態様に限定されず、煙センサを組み込んだ態様であってもよい。この場合、受信装置19は、煙の発生に関するデータを火災報知用センサ17から無線または有線によって受信する。
次に、第2システム5について説明する。第2システム5の一部は、第1システム3と同様な構成である。従って、以下の説明では、第1システム3と同様な構成については、第1システム3と同様の符号を付して詳しい説明は省略する。
図3に示されるように、第2システム5は、バックホウなどの廃棄物の搬送装置(搬送手段)23と、一時貯留エリアRAを囲むように設置されたフレーム体9と、フレーム体9に取り付けられた噴霧ノズル11と、噴霧ノズル11に高圧水を供給するエンジンポンプ13と、フレーム体9に取り付けられた火災報知用センサ17と、廃棄物の温度などに関するデータを火災報知用センサ17から無線または有線によって受信する受信装置19と、を備えている。
掘削装置7によって掘削された土砂などを含む廃棄物(以下、「掘削物」という)Bは、搬送装置23によって一時貯留エリアRAまで搬送される。なお、本実施形態では、バックホウが掘削装置7と搬送装置23とを兼用しているが、搬送装置23として、掘削装置7とは別のベルトコンベヤなどであってもよい。
一時貯留エリアRAには、複数の噴霧ノズル11が固定されたフレーム体9が構築されており、噴霧ノズル11は、高圧ホース15を介してエンジンポンプ13に接続されている。エンジンポンプ13は、ポンプ室に設置されており、ポンプ室にはエンジンポンプ13に接続された貯留槽16が設置されている。エンジンポンプ13によって貯留槽16内の水が噴霧ノズル11に供給され、噴霧ノズル11から冷却用水の微水滴WDが掘削物Bに向けて散布(噴霧)される。微水滴WDは、高温の掘削物Bに接すると気化する。その際、微水滴WDは蒸発潜熱(蒸発のために必要な熱量)を掘削物Bから奪い、掘削物Bを冷却する。
第2システム5は、フレーム体9に取り付けられた火災報知用センサ17と、廃棄物を含む掘削物Bの温度に関するデータを火災報知用センサ17から無線または有線によって受信する受信装置19と、を備えている。
火災報知用センサ17は、一時貯留エリアRAを全てカバーできるように複数台が設置されている。受信装置19は、ポンプ室内に固定されており、火災報知用センサ17で検出された温度などに関するデータを受信して第1システム3における火災受信機21(図1参照)に送信する。火災受信機21は、掘削エリアEAのみならず、一時貯留エリアRAにおける掘削物Bの温度も監視しており、一時貯留エリアRA内の温度分布を示すデータ画像をモニタから出力させている。さらに、火災受信機21は、掘削物Bの温度が、所定の安全基準となる温度を超えると火災発生の有無や現場が危険になったことを報知するために、モニタやスピーカから所定のメッセージを出力させて作業者に警告する。
また、廃棄物掘削システム1Aは、図4に示されるように、掘削物Bの廃棄物Bbを乾式にて土砂Baから分離する選別装置(選別手段)25を備えている。図3に示されるように、選別装置25は、掘削物Bを受け入れるホッパ部25aと、振動篩い作用によって土砂Baを廃棄物Bbら剥離させ、径の大きな廃棄物Bbと径の細かい土砂Baとを物理的に選別する選別部25bと、選別部25bで土砂から分離された廃棄物Bbを排出する排出部25cとを備える。一時貯留エリアRAに蓄えられていた掘削物(土砂を含む廃棄物)Bは、バックホウなどの搬送装置23によって選別装置25のホッパ部25aに供給され、選別部25bでの振動篩い作用によって廃棄物Bbは土砂Baから分離され、排出部25cから排出される。本実施形態に係る選別装置25は、上述の構成を備えた振動篩機であるが、選別装置(選別手段)25の態様としては、風選などによって廃棄物Bbと土砂Baとを選別する装置であってもよい。
廃棄物掘削システム1Aでは、微水滴WDの蒸発潜熱を利用して廃棄物を含む掘削物Bの冷却を行っているため、掘り起こされた掘削物Bは微水滴WDを散布(噴霧)されても直ぐに乾く。従って、地盤にぬかるみは形成されず、掘り起こされた掘削物Bも湿り気が少ない。その結果として、乾式の選別装置25によって精度良く廃棄物Bbを土砂Baから選別分離できる。さらに、廃棄物Bbを土砂Baから精度良く分離した後で廃棄物Bbを主体的に回収できるので、回収後に砂や泥などを廃棄物Bbから除去するための後処理の負担が低減される。
次に、上述の廃棄物掘削システム1Aを用いて行う廃棄物掘削方法について説明する。まず、廃棄物の不法投棄によって形成された地山Mの所定位置にフレーム体9を構築し、噴霧ノズル11や火災報知用センサ17などを設置する。掘削装置7によって掘削エリアEAを掘り起こす際には、予め冷却用の微水滴WDを噴霧ノズル11から噴霧させておく。掘削装置7によって地山Mを掘削して廃棄物を掘り起こすと、70℃以上にもなった高温の廃棄物が出現する場合がある。しかしながら、微水滴WDを噴霧しているため、高温の廃棄物は、微水滴WDの蒸発潜熱によって効率よく冷却される。さらに、微水滴WDを噴霧することにより、粉塵の発生を防止することも可能になる。
掘削装置7によって掘削エリアEAを掘り起こしている間、火災報知用センサ17によって掘削エリアEA内の温度を検知しており、監視室に設置した火災受信機21は、火災報知用センサ17で検知された温度に基づいて掘削エリアEA内の温度を監視する。火災受信機21は、掘削エリアEA内の温度分布をモニタに出力し、作業者は、モニタに出力された温度分布を確認する。掘削エリアEA内の温度分布を確認した作業者は、掘削エリアEA内の温度が規定の温度よりも高温になった場合には、微水滴WDの噴霧量を増やすために、例えば、エンジンポンプ13による冷却用水の供給量を増やすなどの操作を行う。この操作により、掘削エリアEA内の温度に応じて微水滴WDの噴霧量を増やすことができ、その結果、効率よく廃棄物の冷却が可能になる。
地山Mから掘削された廃棄物を含む掘削物Bは、一時貯留エリアRAに集められ、ここでも、微水滴WDが噴霧され、微水滴WDの蒸発潜熱を利用した掘削物Bの冷却が行われる。一時貯留エリアRAに掘削物Bが溜ると、選別装置25に搬送する。選別装置25では、乾式にて廃棄物Bbが土砂Baから選別され、乾いた状態の廃棄物Bbを主体的に回収できるようになる。
廃棄物が堆積する地山Mを掘削する際の冷却方法としては、本実施形態に係る方法ではなく、例えば、冷却用の水を、そのまま掘削エリアEAや一時貯留エリアRA内に撒き、水の顕熱を主体的に利用して廃棄物を冷却することも考えられる。また、地山M内の高温エリアHAに注水井を設置し、注水した水の顕熱を主体的に利用して高温エリアHAの温度を下げたりすることも考えられる。しかしながら、冷却用の水を撒いて廃棄物の冷却を図ろうとすると、足場となる地盤が軟弱化してぬかるんでしまい、危険性が増すために作業効率が低下し易い。また、高温エリアHAに注水する場合には、高温エリアHAを特定して注水するのは難しく、結果的に、廃棄物が堆積するエリアの全域にわたって冷却用の水が必要となるため、水の供給量も多大になってエネルギー効率も非常に悪い。さらに、図6に示されるように、不透水層である基盤岩Rc上に廃棄物が堆積して地山Mが形成されているような場合には、地山Mの内部で注水を行うと、有害なダイオキシンなどの汚染物質が廃棄物から水中に溶け出し、その水が基盤岩Rcに沿って下流域に流出して汚染が拡大する可能性がある。
一方で、本実施形態に係る廃棄物掘削システム1A及び廃棄物掘削方法によれば、噴霧ノズル11から廃棄物(地盤)に向けて微水滴WDが噴霧されるため、微水滴WDの蒸発潜熱を利用して廃棄物を冷却できる。その結果、水の顕熱を利用した冷却に比べてエネルギー効率良く冷却できる。さらに、微水滴WDは、廃棄物の熱を奪うことで蒸発するため、軟弱地盤は形成されず、工事の危険性も少なくなる。さらに、微水滴WDは、下流域に流下することがないために、汚染の拡大を効果的に抑えることができる。従って、廃棄物掘削システム1A及び廃棄物掘削方法によれば、土中の廃棄物からの汚染の拡大を抑止し、且つ、土中の廃棄物を効率良く冷却しながら掘り起こすことができる。
さらに、廃棄物掘削システム1Aは、掘削エリアEAや一時貯留エリアRA内の温度を検知する火災報知用センサ(温度検知手段)17を備えているので、火災報知用センサ17で検知された温度に基づいて廃棄物の温度を監視できるようになり、現場での作業を安全に進めることが可能になる。
(第2実施形態)
次に、図5を参照して本発明の第2実施形態に係る廃棄物掘削システムについて説明する。なお、本実施形態に係る廃棄物掘削システム1Bは、第1実施形態に係る廃棄物掘削システム1Bの第1システム3と共通の要素や部材などを備えているため、共通の要素や部材などには、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図5に示されるように、廃棄物掘削システム1Bは、地山Mを掘削して廃棄物を掘り起こすバックホウなどの掘削装置(掘削手段)7と、掘削エリアEAを囲むように設置されたフレーム体9と、を備えている。さらに、廃棄物掘削システム1Bは、フレーム体9に取り付けられた火災報知用センサ17と、土砂を含む廃棄物(掘削物)の温度などに関するデータを火災報知用センサ17から無線または有線によって受信する受信装置19と、受信装置19で受信したデータを解析して火災発生の有無などをモニタやスピーカなどから報知する火災受信機21と、を備えている。
また、廃棄物掘削システム1Bは、噴霧ノズル(噴霧手段)27をショベル29aに取り付けたバックホウ(可動噴霧手段)29を備えており、噴霧ノズル27は、フレキシブルな高圧ホース31を介してエンジンポンプ13に接続されている。エンジンポンプ13は、ポンプ室に設置されており、さらに、エンジンポンプ13には貯水槽16が接続されている。
噴霧ノズル27は、第1実施形態に係る噴霧ノズル11と同様にノズル管と散水ヘッドとを有している。複数の噴霧ノズル27は、アーム29bに固定された円形または矩形のフレーム29cに固定されている。高圧ホース31は、バックホウ29のアーム29bに沿って設置されており、アーム29bの移動に追従できるようになっている。また、複数の噴霧ノズル27は、アーム29bを移動させることで、微水滴WDを散布(噴霧)する方向を変更できる。
廃棄物掘削システム1Bを利用することで、第1実施形態に係る廃棄物掘削システム1Aを利用した廃棄物掘削方法と同様の方法による廃棄物の掘り起こし、及び回収を行うことができる。
廃棄物掘削システム1B、及び廃棄物掘削システム1Bを利用した廃棄物掘削方法によれば、土中の廃棄物からの汚染の拡大を抑止し、且つ、土中の廃棄物を効率良く冷却しながら掘り起こすことができる。
なお、本発明は、上述に実施形態に限定されない。例えば、掘削手段はバックホウなどに限定されず、地山を掘り起こすことができる他の装置であってもよい。また、噴霧手段については、散水ヘッドが設けられた噴霧ノズルに限定されず、散水形状によっては円錐や扇型ヘッドなどを備えた形態であってもよい。また、火災報知用センサなどを配置して火災発生の有無などを監視するエリアは、掘削エリアや一時貯留エリアに限定されず、掘削が完了したエリアや掘削予定エリアであってもよく、火災が発生した場合には、放水銃等で消火や抑制を行うようにしてもよい。
本発明の第1実施形態に係る廃棄物掘削システムの第1システムを模式的に示す図である。 噴霧ノズルを示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は微水滴を散布している状態を示す図である。 廃棄物掘削システムの第2システムを模式的に示す図である。 選別装置を模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態に係る廃棄物掘削システムを模式的に示す図である。 基盤岩上に堆積した廃棄物によって形成された地山を示す図である。
符号の説明
1A,1B…廃棄物掘削システム、7…掘削装置(掘削手段)、11,27…噴霧ノズル(噴霧手段)、17…火災報知用センサ(温度検知手段)、25…選別装置(選別手段)、Bb…廃棄物、M…地山、WD…微水滴、EA…掘削エリア(掘削される所定のエリア)。

Claims (5)

  1. 廃棄物が堆積する地山から前記廃棄物を掘り起こして回収するための廃棄物掘削システムであって、
    前記地山を掘削して前記廃棄物を掘り起こす掘削手段と、
    前記掘削手段によって掘り起こされた前記廃棄物に向けて微水滴を噴霧する噴霧手段と、
    を備えることを特徴とする廃棄物掘削システム。
  2. 前記掘削手段によって掘削される所定のエリア内の温度を検知する温度検知手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の廃棄物掘削システム。
  3. 前記掘削手段によって掘り起こされた前記廃棄物を含む掘削物の中から乾式にて前記廃棄物を選別する選別手段を更に備えることを特徴とする請求項1または2記載の廃棄物掘削システム。
  4. 廃棄物が堆積する地山から前記廃棄物を掘り起こして回収するための廃棄物掘削方法において、
    前記廃棄物を掘り起こす際に微水滴を噴霧し、前記微水滴の蒸発潜熱を利用して前記廃棄物を冷却しながら前記地山を掘削することを特徴とする廃棄物掘削方法。
  5. 前記地山を掘削する所定のエリア内の温度を監視しながら、前記地山を掘削し、前記所定のエリア内の温度が規定の温度よりも高温になった場合には、前記微水滴の噴霧量を増やすことを特徴とする請求項4記載の廃棄物掘削方法。
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