JP2003339739A - 手術用顕微鏡 - Google Patents

手術用顕微鏡

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JP2003339739A JP2002155412A JP2002155412A JP2003339739A JP 2003339739 A JP2003339739 A JP 2003339739A JP 2002155412 A JP2002155412 A JP 2002155412A JP 2002155412 A JP2002155412 A JP 2002155412A JP 2003339739 A JP2003339739 A JP 2003339739A
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Junichi Nozawa
純一 野沢
Chigiyo Yamashita
知暁 山下
Masakazu Mizoguchi
正和 溝口
Takashi Shioda
敬司 塩田
Tomonori Ishikawa
朝規 石川
Genichi Nakamura
元一 中村
Masaaki Ueda
昌章 植田
Toru Niimura
徹 新村
Soji Otsuka
聡司 大塚
Takashi Fukaya
孝 深谷
Kenji Omachi
健二 大町
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、手術中に、術具、術者の手が術野を
遮らず、術具の操作性が高く、術部を直視可能な手術用
顕微鏡を提供することを最も主要な特徴とする。 【解決手段】 【請求項1】 術部H1を立体的に撮影するための2つ
の撮像光学系12を備えた鏡体部5にU字状フレーム7
と2つの光学枠8a,8bとを設け、2つの光学枠8
a,8bの各撮像光学系12の間に空間Sを形成したも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手術中に、術部を
拡大観察するために脳神経外科等で使用される手術用顕
微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から手術中に、手術用顕微鏡を用い
て術部を拡大観察しながら手術を進めることが行われて
いる。ここで使用される手術用顕微鏡には、図17に示
すように床上に設置される支持スタンドaと、この支持
スタンドa上に基端部が取付けられた多関節アームb
と、この多関節アームbの先端部に取付けられた顕微鏡
鏡体cとが設けられている。
【0003】そして、術者は顕微鏡鏡体cを覗きなが
ら、顕微鏡鏡体cと術部dとの間に、術部dの処置を行
う、例えば電気メスなどの術具eを挿入し、術部dの処
置を行なっている。
【0004】また、特許第3032214号公報には術
部dを撮像する撮像手段と、この撮像手段で撮像された
画像を表示する表示手段(観察手段)とを分離した構成
の手術用顕微鏡が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図17に示す手術用顕
微鏡では、術部dと顕微鏡鏡体cとの間に術具eの作業
空間が形成される。ここで、術部dと顕微鏡鏡体cとの
間の作業空間の距離には制限があるため、使用できる術
具eの長さに制限がある。例えば、術具eの長さが長い
場合には顕微鏡鏡体cと術部dとの間の作業空間に入ら
ない問題がある。逆に、術具eの長さが短い場合には術
具eの先端部が術部dに届かない問題がある。
【0006】また、顕微鏡鏡体cが術部dの上方に配置
されているため、術者が術部dを肉眼で直視できない。
そのため、術部dの周辺は顕微鏡鏡体cの陰に隠れて見
えない問題がある。さらに、術具eを操作する際に、術
具eが顕微鏡鏡体cと干渉するおそれがあるので、顕微
鏡鏡体cが邪魔になり、術具eを操作しにくい。
【0007】また、顕微鏡鏡体cの位置・形状により、
術者の手や、目の位置が規制されるので、手術中の姿勢
が窮屈なものとなり、術者の疲労を招くおそれがある。
さらに、術具eや、術者の手は、顕微鏡鏡体cと術部d
の間に配置されるため、これらが顕微鏡鏡体cの視野を
遮ってしまい術部dが観察しにくくなる問題もある。
【0008】また、特許第3032214号公報の手術
用顕微鏡では、術部dを撮像する撮像手段と、この撮像
手段で撮像された画像を表示する表示手段とを分離して
いるので、術者が楽な姿勢で手術が行える。
【0009】しかしながら、この場合でも撮像手段が術
部の上方に配置されるため、使用できる術具dの長さに
制限がある。さらに、撮像手段が邪魔をして術部dを直
視できない問題がある。また、術具eや、術者の手が撮
像手段の撮影光路(術部dの撮像範囲)を遮ってしまう
問題もある。
【0010】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、手術中に、術具、術者の手が術野を遮
らず、術具の操作性が高く、かつ術部を直視可能な手術
用顕微鏡を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、術部
を立体的に撮影するための2つの撮影光学系を備えた撮
影手段と、この撮影手段における前記2つの撮影光学系
の間に空間を形成する空間形成手段とを具備することを
特徴とする手術用顕微鏡である。
【0012】そして、本請求項1の発明では、撮影手段
の空間を通して2つの撮影光学系の間から術部を直接目
視して観察できるようにしたものである。
【0013】請求項2の発明は、前記撮影手段は、手術
器具を支持する術具支持手段を備えたことを特徴とする
請求項1に記載の手術用顕微鏡である。
【0014】そして、本請求項2の発明では、術具支持
手段によって手術器具を支持することにより、手術器具
は術具支持手段を支点として操作できるため、手術器具
の先端がブレることなく安定して微妙な操作が可能にな
る。そのため、手術器具の操作性を向上させるようにし
たものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1乃至図8(A),(B)を参照して説明する。図
1は本実施の形態の手術用顕微鏡1の使用状態を示すも
のである。図1中で、参照符号2は手術室内に配置され
たベッドである。このベッド2の側部に配設されたステ
ー3には手術用顕微鏡1の固定台4が取付けられてい
る。この固定台4は例えばベッド2の上に寝かされた患
者Hの頭部などの術部H1の近傍位置に配置されてい
る。
【0016】また、手術用顕微鏡1には略U字状の鏡体
部(撮影手段)5が設けられている。この鏡体部5のU
字状の湾曲部分の略中央部位には複数段式の支持アーム
6の先端部が連結されている。この支持アーム6には複
数のアーム要素6aがそれぞれ関節部6bを介して自由
に屈曲可能に連結されている。そして、この支持アーム
6の基端部は固定台4に固定されている。なお、支持ア
ーム6の各関節部6bには図示しない固定/解除機構を
備え、鏡体部5を任意に移動、固定可能になっている。
【0017】また、手術用顕微鏡1の鏡体部5にはU字
状フレーム(空間形成手段)7と、このU字状フレーム
7の両端部に連結された略直線状の2つの光学枠8a,
8bとが設けられている。これらの光学枠8a,8bは
略平行に配置されている。そして、2つの光学枠8a,
8b間に術部観察用の空間Sが形成されている。
【0018】さらに、各光学枠8a,8bの先端部には
図2に示すように各光学枠8a,8bの中心線O1a,
O1bの方向と略直交する方向に屈曲された円筒状の屈
曲枠体9がそれぞれ設けられている。
【0019】図3は2つの光学枠8a,8bのうちの一
方の光学枠8aの内部構造を示すものである。ここで、
U字状フレーム7の両端開口部には内向きに屈曲された
リング状の屈曲端部10が設けられている。さらに、各
光学枠8a,8bの基端部にはこの屈曲端部10と対応
するリング状の連結溝部11が形成されている。そし
て、各光学枠8a,8bの連結溝部11にU字状フレー
ム7の屈曲端部10が挿入される状態で、各光学枠8
a,8bの基端部がU字状フレーム7の両端開口部に各
光学枠8a,8bの中心線O1a,O1bの軸回り方向
にそれぞれ回動自在に連結されている。
【0020】さらに、U字状フレーム7の両端部には各
光学枠8a,8bの駆動モーターMa,Mbが配設され
ている。そして、各駆動モーターMa,Mbによって光
学枠8a,8bをそれぞれU字状フレーム7に対し中心
線O1a,O1bの軸回り方向に回転させるようになっ
ている。
【0021】また、各光学枠8a,8bの内部には術部
H1を撮像する撮像光学系(撮影光学系)12と、術部
H1を照明する照明光学系13とが内蔵されている。な
お、2つの光学枠8a,8bの内部構造は略同一構成に
なっているので、ここでは一方の光学枠8aの内部構造
について説明する。
【0022】この光学枠8aの撮像光学系12には焦点
距離可変型の対物レンズ14aと、ミラー15aと、ズ
ームレンズ16aと、結像レンズ17aと、CCD18
aとが設けられている。対物レンズ14aはこの光学枠
8aの屈曲枠体9の先端部に配設されている。さらに、
CCD18aは光学枠8aの基端部に配設されている。
また、光学枠8aの先端部にはミラー15aが配設され
ている。そして、焦点距離可変対物レンズ14aの撮影
光軸Opaは光学枠8a内のミラー15aでCCD18
に向けて反射されるようになっている。
【0023】また、ミラー15aとCCD18aとの間
にはズームレンズ16aと、結像レンズ17aとが順次
配設されている。そして、焦点距離可変対物レンズ14
aによって撮像される術部H1の像はミラー15a、ズ
ームレンズ16a、結像レンズ17aを順に介して伝送
され、CCD18aの結像面上に結像されるようになっ
ている。
【0024】なお、他方の光学枠8bの撮像光学系12
も同様に構成されている。すなわち、光学枠8bの撮像
光学系12にも焦点距離可変型の対物レンズ14bと、
ミラー15bと、ズームレンズ16bと、結像レンズ1
7bと、CCD18bとを備え、焦点距離可変対物レン
ズ14bによって撮像される術部H1の像は撮影光軸O
pbに沿ってミラー15b、ズームレンズ16b、結像
レンズ17bを順に介して伝送され、CCD18bの結
像面上に結像されるようになっている。
【0025】さらに、鏡体部5の2つの光学枠8a,8
bの各対物レンズ14a,14bの撮影光軸Opa,O
pbは、術部H1などの観察部位で交差するように構成
されている。そして、手術用顕微鏡1の鏡体部5の2つ
の撮像光学系12により、術部H1を立体的に撮影する
ようになっている。
【0026】また、2つの撮像光学系12の各焦点距離
可変の対物レンズ14a,14bはフォーカス用モータ
ー19a,19bにより撮影光軸Opa,Opb上に沿
って進退可能に支持されている。これにより、2つの対
物レンズ14a,14bはそれぞれ焦準可能となってい
る。
【0027】さらに、2つの撮像光学系12の各ズーム
レンズ16a,16bは図示しないモーターにより撮影
光軸Opa,Opb上に沿って進退可能に支持されてい
る。そして、各ズームレンズ16a,16bの進退動作
により、変倍が可能となる。
【0028】また、一方の光学枠8aの照明光学系13
にはライトガイド20aと、照明レンズ21aとが設け
られている。照明レンズ21aは光学枠8aの屈曲枠体
9の先端部に撮像光学系12の焦点距離可変型の対物レ
ンズ14aと並べて配設されている。さらに、ライトガ
イド20aの先端部は照明レンズ21aの内面に対向配
置されている。このライトガイド20aの基端部は図示
しない光源装置側に延出されている。そして、図示しな
い光源装置からの照明光がライトガイド20a内を通し
て導かれ、照明レンズ21aから術部H1に照明光を照
射するようになっている。この照明レンズ21aから術
部H1に照射する照明光の照明光軸OLaは術部H1の
位置で対物レンズ14aの撮影光軸Opaと交差するよ
うに設定されている。
【0029】なお、他方の光学枠8bの照明光学系13
も同様にライトガイド20bと、照明レンズ21bとを
備えている。そして、図示しない光源装置からの照明光
がライトガイド20b内を通して導かれ、照明レンズ2
1bから術部H1に照明光を照射するようになってい
る。この照明レンズ21bから術部H1に照射する照明
光の照明光軸OLbは術部H1の位置で対物レンズ14
bの撮影光軸Opbと交差するように設定されている。
【0030】また、図4に示すように2つの撮像光学系
12のフォーカス用モーター19a,19bはフォーカ
ス駆動回路22を介して制御部23に接続されている。
さらに、鏡体部5の各光学枠8a,8bの駆動モーター
Ma,Mbはモータ駆動回路24を介して制御部23に
接続されている。この制御部23にはフォーカス調整用
のスイッチ25が接続されている。
【0031】また、制御部23は、図5に示すように常
に各撮影光軸Opa,Opbの交点pが常にピント位置
になるように各光軸Opa,Opb上の焦点距離可変対
物レンズ14a,14bの焦点距離fa,fbと、各光
学枠8a,8bの中心線O1a,O1bを中心とした各
光学枠8a,8bの回転角度θa,θbとを制御する。
すなわち、各焦点距離可変対物レンズ14a,14bの
焦点距離がfa=fb、また、光学枠8a,8bの回転
角度がθa=θbとなるようにフォーカス用モーター1
9a,19b、及びモーターMa,Mbが制御されてい
る。
【0032】さらに、本実施形態の鏡体部5は図1に示
すように画像処理部26を介して表示部27に接続され
ている。図6に示すように画像処理部26には、2つの
映像信号処理部28a,28bが設けられている。これ
らの映像信号処理部28a,28bの入力端側はそれぞ
れCCD18a,18bに接続されている。
【0033】また、本実施形態の表示部27は、頭部装
着型のヘッドマウントディスプレイ29によって形成さ
れている。このヘッドマウントディスプレイ29には左
右一対の表示素子30a,30bが設けられている。各
表示素子30a,30bはそれぞれ映像信号処理部28
a,28bの出力端側に接続されている。
【0034】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の手術用顕微鏡1の使用時には図示しない
光源装置から出射される照明光はライトガイド20a,
20bを通して導光され、更に照明レンズ21a,21
bから照明光軸OLa,OLbに沿って術部H1に照射
される。
【0035】さらに、術部H1の像は2つの光学枠8
a,8bの各撮像光学系12によって撮像される。この
とき、術部H1の像は各撮像光学系12の撮影光軸Op
a,Opb上の対物レンズ14a,14bに入射され
る。そして、各撮像光学系12の対物レンズ14a,1
4bからの入射光はミラー15a,15bによって略直
交する方向に屈曲された後、ズームレンズ16a,16
bを通し、結像レンズ17a,17bによりCCD18
a,18b上に結像される。
【0036】CCD18a,18bに結像された像は電
気信号に変換された後、各CCD18a,18bからの
出力信号は画像処理部26の2つの映像信号処理部28
a,28bにそれぞれ入力される。さらに、各映像信号
処理部28a,28bで処理された映像信号はヘッドマ
ウントディスプレイ29の表示素子30a,30bに入
力され、各表示素子30a,30bにそれぞれ表示され
る。これにより、術者は術部H1の画像を観察できる。
【0037】また、術部H1の像のピント合わせは次の
通り行なわれる。まず、術者はフォーカス調整用のスイ
ッチ25をオン操作する。このスイッチ25のオン操作
時にスイッチ25から出力される信号は制御部23に入
力される。このとき、制御部23はあらかじめ記憶され
た条件に従い、フォーカス駆動回路22、モータ駆動回
路24に所定の制御信号を出力する。ここで、制御部2
3にあらかじめ記憶されている条件は図5に示すように
左右の光学枠8a,8b内の撮像光学系12の各撮影光
軸Opa,Opbの交点pが常に各撮像光学系12の対
物レンズ14a,14bの焦点位置fa,fbになるこ
とを満たすものである。
【0038】そして、制御部23から出力される制御信
号によりフォーカス駆動回路22はフォーカス用モータ
ー19a,19bをそれぞれ同一量回転させる。このと
き、同時にモータ駆動回路24はモーターMa,Mbを
同一角度回転させる。これにより、各撮像光学系12の
対物レンズ14a,14bの焦点位置fa,fbが移動
される。
【0039】また、鏡体部5の左右の撮像光学系12の
倍率の変更は次の通り行なわれる。まず、術者は、図示
しないズーム操作用のスイッチを操作する。このスイッ
チ操作により、ズームレンズ16a,16bを駆動する
図示しないモーターがスイッチ操作の操作量に応じて駆
動され、変倍が行なわれる。
【0040】また、手術中の術具の操作は次の通り行な
われる。まず、術者は、図7に示すように鏡体部5の上
から2つの光学枠8a,8b間の術部観察用の空間Sを
通して鉗子などの処置具(術具)31を術部H1に挿入
する。この際、鏡体部5はU字型をしているため、術者
は術部H1を目視によって直視して観察できる。
【0041】術部H1に向けて処置具31を挿入する具
体的な挿入作業時には、まず、術者が術部H1の上方か
ら直接、術部H1と鏡体部5を同時に確認しながら処置
具31を術部H1の入り口に誘導する。このとき、ヘッ
ドマウントディスプレイ29の表示素子30a,30b
には鏡体部5の左右の撮像光学系12により撮像される
術部H1の画像が表示されている。そして、術者はヘッ
ドマウントディスプレイ29の表示素子30a,30b
にそれぞれ表示される術部H1の画像を目視して確認し
ながら術部H1に向けて処置具31を挿入する作業を行
なう。このとき、U字状フレーム7の上部は開放されて
いるため、処置具31が鏡体部5と干渉するおそれがな
い。そのため、処置具31の長さに制限がない。
【0042】さらに、処置具31の挿入作業時には、処
置具31は鏡体部5の2つの光学枠8a,8b間の術部
観察用の空間S内に挿入された状態で配置されている。
そのため、ヘッドマウントディスプレイ29の表示素子
30a,30bには図8(A),(B)に示すように術
部H1の画像に処置具31の先端部が接近する状態の画
像が表示される。このとき、処置具31が鏡体部5の左
右の撮像光学系12の撮影光軸Opa,Opbを遮る事
がないため、術者は鏡体部5の左右の撮像光学系12の
間から常に術部H1を目視によって直視して観察でき
る。そして、術者は左右の撮像光学系12により撮像さ
れる術部H1の画像を見ながら処置具31を操作し、手
術を行う。
【0043】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態の手術用顕微鏡1
では、手術用顕微鏡1の鏡体部5がU字型のU字状フレ
ーム7と、このU字状フレーム7の両端部に連結された
略直線状の2つの光学枠8a,8bとによって形成され
ている。そのため、鏡体部5が外部に対して開口されて
いるため、手術中に、処置具31などの術具や、術者の
手が術野を遮らず、術具の挿入が容易である。
【0044】さらに、手術用顕微鏡1による術部H1の
像のピント合わせは左右の光学枠8a,8bの屈曲枠体
9の中でフォーカス用モーター19a,19bにより2
つの撮像光学系12の各焦点距離可変の対物レンズ14
a,14bを撮影光軸Opa,Opb上に沿って進退さ
せることにより行なっている。そのため、従来のように
撮像部を進退させることなく行なえるため、撮像部が動
いて手術作業の邪魔になる事がない。
【0045】また、左右の光学枠8a,8bには照明光
学系13がそれぞれ配設されているため、術具等により
照明が遮られるおそれがない。そのため、術部H1が術
具等の影にならない。
【0046】さらに、ベッド2の側部のステー3に手術
用顕微鏡1の固定台4が取付けられているため、従来の
手術用顕微鏡のように、大型の支持装置が必要なく、手
術室の省スペース化が図れる。
【0047】さらに、表示部27にヘッドマウントディ
スプレイ29を使用しているため、術部H1を撮像する
鏡体部5と、この鏡体部5で撮像された画像を表示する
表示部27とを分離することができる。そのため、術者
が楽な姿勢で手術が行われる効果がある。
【0048】また、図9および図10は本発明の第2の
実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実
施の形態(図1乃至図8(A),(B)参照)の手術用
顕微鏡1における鏡体部5の構成を次の通り変更したも
のである。なお、その他の部分は第1の実施形態の手術
用顕微鏡1とほぼ同様なので、第1の実施形態と同一部
分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0049】すなわち、本実施の形態の手術用顕微鏡1
の鏡体部5では図9に示すようにU字状のU字状フレー
ム7の略中央部分に照明光出射部41が配設されてい
る。この照明光出射部41は左右の各光学枠36a,3
6bの中間位置に配置されている。
【0050】また、照明光出射部41には図10に示す
ように本実施の形態の照明光学系42が配設されてい
る。この照明光学系42はライトガイド43と、照明レ
ンズ44とにより構成されている。そして、照明光出射
部41には照明レンズ44が固定されている。さらに、
第1の実施の形態と同様にライトガイド43の先端部は
照明レンズ44の内面に対向配置されている。このライ
トガイド43の基端部は図示しない光源装置側に延出さ
れている。そして、図示しない光源装置からの照明光が
ライトガイド43内を通して導かれ、照明レンズ44か
ら術部H1に照明光を照射するようになっている。
【0051】また、本実施の形態の光学枠8a,8b内
からは第1の実施の形態の照明光学系13であるライト
ガイド20a,20bと、照明レンズ21a,21bと
が除かれている。すなわち、本実施の形態の光学枠8
a,8b内には第1の実施の形態の撮像光学系12のみ
が配設されている。そして、図9に示すように照明レン
ズ44から術部H1に照射する照明光の照明光軸OLは
術部H1の位置で左右の光学枠8a,8bの各撮像光学
系12の対物レンズ14a,14bの撮影光軸Opa,
Opbとの交差部と交差するように設定されている。
【0052】次に、上記構成の本実施の形態の作用につ
いて説明する。本実施の形態の手術用顕微鏡1の使用時
には図示しない光源装置から出射される照明光はライト
ガイド43を通して導光され、更にU字状フレーム7の
照明光出射部41の照明レンズ44から照明光軸OLに
沿って術部H1に照射される。他の作用は第1の実施の
形態と同様である。
【0053】そこで、本実施の形態では手術用顕微鏡1
の鏡体部5のU字状フレーム7に照明光出射部41を配
設し、この照明光出射部41に照明光学系42を配設し
ている。そして、照明光はU字状フレーム7の照明光出
射部41の1箇所から術部H1に照射される構成である
ため、第1の実施の形態のように2つの光学枠8a,8
bの各照明レンズ21a,21bの2箇所から照明光を
照射する場合に比べて安価になるだけでなく、鏡体部5
の、特に光学枠8a,8bが小型化できるため、より術
者は術部を観察し易い。
【0054】また、図11および図12は本発明の第3
の実施の形態を示すものである。本実施の形態は、脳神
経外科の手術用の手術用顕微鏡51を設けたものであ
る。この手術用顕微鏡51には患者Hの頭部H0をベッ
ド2に対して固定するための頭部固定装置52が設けら
れている。この頭部固定装置52には略C字状のC字状
フレーム53が設けられている。このC字状フレーム5
3には周方向に沿って複数、本実施の形態では4つの押
えロッド54が適宜の間隔を存して配置されている。各
押えロッド54はC字状フレーム53の内方向に向けて
突設されている。
【0055】さらに、本実施の形態の手術用顕微鏡51
には、鏡体部55と、この鏡体部55を支持する複数段
式の支持アーム56とが設けられている。ここで、支持
アーム56は、複数のアーム要素56aがそれぞれ関節
部56bを介して揺動可能に連結されて構成されてい
る。
【0056】また、支持アーム56の基端部には頭部固
定装置52に固定される固定部57が設けられている。
さらに、支持アーム56の先端部には鏡体部55に連結
される鏡体連結部58が設けられている。
【0057】また、鏡体部55には円形フレーム59が
設けられている。ここで、支持アーム56の鏡体連結部
58には円形フレーム59をその中心軸O1を中心に回
動可能に支持するガイド部材60が設けられている。そ
して、円形フレーム59は、ガイド部材60により中心
軸O1を中心に回動可能に支持されている。さらに、こ
のガイド部材60には、図示しないモーターを備え、ガ
イド部材60を中心軸O1と平行に移動可能に保持する
焦準装置61が配設されている。
【0058】また、円形フレーム59には光学系を備え
た2つの光学枠62a,62bが装着されている。これ
らの光学枠62a,62bは円形フレーム59の中心軸
O1に対して対称の位置になるように一体的に配設され
ている。
【0059】図12は2つの光学枠62a,62bのう
ちの一方の光学枠62aの内部構造を示すものである。
ここで、各光学枠62a,62bの内部には術部H1を
撮像する撮像光学系63と、術部H1を照明する照明光
学系64とが内蔵されている。なお、2つの光学枠62
a,62bの内部構造は略同一構成になっているので、
ここでは一方の光学枠62aの内部構造について説明す
る。
【0060】この光学枠62aの撮像光学系63には対
物レンズ65aと、ズームレンズ66aと、結像レンズ
67aと、CCD68aとが設けられている。対物レン
ズ65aは図12中でこの光学枠62aの下端部に配設
されている。さらに、CCD68aは図12中で光学枠
62aの上端部に配設されている。
【0061】また、対物レンズ65aとCCD68aと
の間の撮影光軸Opa上にはズームレンズ66aと、結
像レンズ67aとが順次配設されている。そして、対物
レンズ65aによって撮像される術部H1の像は撮影光
軸Opaに沿ってズームレンズ66a、結像レンズ67
aを順に介して伝送され、CCD68aの結像面上に結
像されるようになっている。
【0062】なお、他方の光学枠62bの撮像光学系6
3も同様に構成されている。すなわち、光学枠62bの
撮像光学系63にも対物レンズ65bと、ズームレンズ
66bと、結像レンズ67bと、CCD68bとを備
え、対物レンズ65bによって撮像される術部H1の像
は撮影光軸Opbに沿ってズームレンズ66b、結像レ
ンズ67bを順に介して伝送され、CCD68bの結像
面上に結像されるようになっている。
【0063】さらに、鏡体部55の2つの光学枠62
a,62bの撮影光軸Opa,Opbは、常に中心軸O
1上で交差するように設定されている。そして、手術用
顕微鏡1の鏡体部55の2つの撮像光学系63により、
術部H1を立体的に撮影するようになっている。
【0064】また、鏡体部55の一方の光学枠62aの
照明光学系64にはライトガイド69aと、照明レンズ
70aとが設けられている。そして、図示しない光源装
置からの照明光がライトガイド69a内を通して導か
れ、照明レンズ70aから術部H1に照明光を照射する
ようになっている。この照明レンズ70aから術部H1
に照射する照明光の照明光軸OLaは術部H1の位置で
対物レンズ65aの撮影光軸Opaと交差するように設
定されている。
【0065】さらに、鏡体部55の他方の光学枠62b
の照明光学系64にも同様にライトガイド69bと、照
明レンズ70bとが設けられている。そして、この照明
レンズ70bから術部H1に照射する照明光の照明光軸
OLbは術部H1の位置で対物レンズ65bの撮影光軸
Opbと交差するように設定されている。
【0066】さらに、本実施形態の鏡体部55の2つの
撮像光学系63の各CCD68a,68bは第1の実施
の形態と同様の構成の画像処理部26を介して表示部2
7に接続されている。なお、画像処理部26および表示
部27は第1の実施の形態と同一の構成であるため、こ
こではその説明は省略する。
【0067】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の手術用顕微鏡51の使用時には図示しな
い光源装置から出射される照明光はライトガイド69
a,69bを通して2つの光学枠62a,62b内に導
光され、更に照明レンズ70a,70bから照明光軸O
La,OLbに沿って術部H1に照射される。
【0068】また、術部H1の観察像は2つの光学枠6
2a,62bの各撮像光学系63によって撮像される。
このとき、術部H1の像は各撮像光学系63の撮影光軸
Opa,Opb上の対物レンズ65a,65bに入射さ
れる。そして、各撮像光学系63の対物レンズ65a,
65bからの入射光は、ズームレンズ66a,66bを
通し、結像レンズ67a,67bによりCCD68a,
68b上に結像される。
【0069】また、CCD68a,68bに結像された
像は第1の実施の形態と同様の作用により表示部27の
ヘッドマウントディスプレイ29(図6参照)に表示さ
れる。
【0070】また、術部H1の像のピント合わせは次の
通り行なわれる。まず、術者は図示しない焦準用スイッ
チを操作する。このスイッチの操作時には図示しないモ
ーターが駆動され、ガイド部材60が円形フレーム59
の中心軸O1と平行に移動する。これにより光学枠62
a,62bが中心軸O1と平行に進退する。これによ
り、術部H1へのピント合わせが行なわれる。
【0071】また、手術中の術具の操作は、円形フレー
ム59の内部の空間Sを通して行なわれる。このとき、
円形フレーム59は円形のリング状に形成されているた
め、術者は手をフレーム59に載せて術具を操作可能で
ある。そのため、術具を安定して操作することができ
る。
【0072】さらに、術中に術者が術部H1に対して立
つ位置を変更した場合、ガイド部材60に対して円形フ
レーム59を中心軸O1周りに回転させることにより光
学枠62a,62bの位置を変更することができ、観察
方向の変更ができる。
【0073】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態の手術用顕微鏡5
1では、円形フレーム59が円形のリング形状のため、
ガイド部材60に対して円形フレーム59を回転させる
だけで容易に観察方向を変更できる。
【0074】さらに、術者は円形フレーム59上に手を
置くことが可能であり、術具を安定して操作できる効果
がある。
【0075】また、支持アーム56を頭部固定装置52
に装着しているため、術中にベッド2に対する患者Hの
頭部H0の位置を変更しても、常に患者Hの頭部H0に
対する鏡体部55の2つの光学枠62a,62bの位置
が一定に保たれる。このため、患者Hの頭部H0の位置
を変更する際に、いちいち支持アーム56を手動で操作
して2つの光学枠62a,62bを移動させる必要がな
く、手術時間の短縮が図れる。
【0076】また、術部H1へのピントあわせは焦準装
置61によりガイド部材60、円形フレーム59を介し
て鏡体部55の光学枠62a,62bを移動させる方式
であるため、光学枠62a,62bが簡単な構成であ
る。
【0077】なお、第1〜3の各実施形態において、術
部H1の画像はヘッドマウントディスプレイに表示した
が、公知の立体モニターに表示する構成にしてもよい。
さらに、第1、2の各実施の形態では手術用顕微鏡1の
鏡体部5にU字状フレーム7、第3の実施の形態では手
術用顕微鏡51の鏡体部55に円形フレーム59をそれ
ぞれ設ける構成を示したが、鏡体部のフレーム形状は第
1、2の実施の形態に関してはV字型、Y字型、凹型で
もよく、第3実施形態に関しては、四角型、三角型等の
多角形あるいは楕円形状でも実施可能であり、それぞれ
同様の効果が得られる。
【0078】また、図13は本発明の第4の実施の形態
を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態
(図1乃至図8(A),(B)参照)の手術用顕微鏡1
の鏡体部5の構成を次の通り変更したものである。
【0079】すなわち、本実施の形態では、手術用顕微
鏡1の鏡体部5におけるU字状フレーム7の中央部位に
略Y字型の術具ガイド部材71が突設されている。この
術具ガイド部材71にはY字型の溝部72が形成されて
いる。そして、この溝部72に術具73を当接させるこ
とにより術具73を保持可能になっている。
【0080】そこで、本実施の形態では術具73は術具
ガイド部材71の溝部71を支点として操作できるた
め、術具73の先端がブレることなく安定して微妙な操
作が可能になる。そのため、術具73の操作性を向上さ
せることができる。
【0081】また、図14は第4の実施の形態(図13
参照)の変形例を示すものである。第4の実施の形態の
手術用顕微鏡1では鏡体部5におけるU字状フレーム7
に略Y字型の術具ガイド部材71を突設させた構成を示
したが、本変形例では鏡体部5におけるU字状フレーム
7の中央部位に凹部75を設け、この凹部75によって
術具73をガイドする構成にしたものである。本変形例
でも第4の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0082】また、図15および図16は本発明の第5
の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第4の
実施の形態(図13参照)の手術用顕微鏡1の鏡体部5
におけるU字状フレーム7の術具ガイド部材71の構成
を次の通り変更したものである。
【0083】すなわち、本実施の形態では第4実施形態
の術具ガイド部材71に代えて術具73を係脱可能に係
止する係止機構81を備えた術具ガイド部82を手術用
顕微鏡1の鏡体部5におけるU字状フレーム7の中央部
位に設けたものである。
【0084】この術具ガイド部82には図14に示すよ
うにU字状フレーム7の中央部位に保持枠83がU字状
フレーム7と一体的に突設されている。この保持枠83
の先端部には弾性材料で形成された球状のボール体84
が転動可能に支持されている。このボール体84の軸心
部には術具73が嵌挿される穴84aが径方向に貫通さ
れている。
【0085】また、係止機構81には保持枠83の内部
にボール体84の中心方向に進退可能に支持されたシャ
フト85が配設されている。このシャフト85の基端部
側には保持枠83に一体的に固定されたソレノイド86
が対向配置されている。このソレノイド86は図示しな
い駆動回路を介して術具73の係止解除用の入力手段で
ある図示しないスイッチに接続されている。
【0086】さらに、シャフト85の先端部にはボール
体84に当接される大径な当接部87が設けられてい
る。また、シャフト85の外周面にはボール体84を押
圧する方向に当接部87を付勢するばね部材88が設け
られている。
【0087】次に、上記構成の作用について説明する。
ここでは、本実施の形態の手術用顕微鏡51の使用時に
おける係止機構81の動作について説明する。術具73
を固定する場合(非操作状態)にはソレノイド86が非
動作状態で保持される。この状態では、図16に示すよ
うにばね部材88の付勢力によりシャフト85がボール
体84を押圧している。そのため、ボール体84と保持
枠83の摩擦によりボール体84が保持枠83に対して
転動不能な状態で係止される。このとき、シャフト85
からの押圧力によってボール体84が圧縮される状態に
変形する。これに伴い、穴84aが変形し、この穴84
aに挿入されている術具73を押圧することにより、術
具73の進退および挿入方向を軸とする回転が固定され
る。
【0088】また、術具73を操作する場合には術者は
術具73の係止解除用の図示しないスイッチをオン操作
する。このスイッチのオン操作時には、図示しない駆動
回路からの信号によりソレノイド86が動作し、シャフ
ト85をばね部材88の押圧力に抗してボール体84と
反対方向に移動させる。
【0089】これによりシャフト85によるボール体8
4の押圧が解除され、ボール体84が保持枠83に対し
て転動可能になる。このとき、同時にボール体84の穴
84aの変形も解除される。そのため、この穴84aに
挿入されている術具73の進退及び挿入方向を軸とする
回転が可能となる。
【0090】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態では手術用顕微鏡
1の鏡体部5におけるU字状フレーム7の中央部位に術
具73を係脱可能に係止する係止機構81を備えた術具
ガイド部82を設けている。そのため、この係止機構8
1によって術具73を係脱可能に係止することができる
ため、術中に術者が術具73から手を離さなければなら
ない場合も術具73を術部H1から抜去する必要がな
い。このため、術者の作業が減り、手術時間の短縮につ
ながる効果がある。
【0091】さらに、本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々変形実施できることは勿論である。次に、本出願の他
の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。 記 (付記項1) 術部を立体的に撮影するための2つの撮
影光学系を備えた撮影手段と、前記2つの撮影光学系の
間に空間を形成して前記撮影手段を支持する支持手段を
備えた手術用顕微鏡。
【0092】(付記項2) 前記撮影手段は、略U字型
であることを特徴とする付記項1記載の手術用顕微鏡。
【0093】(付記項3) 前記撮像手段は円形のリン
グ形状であることを特徴とする付記項1記載の手術用顕
微鏡。
【0094】(付記項4) 前記リング形状の中心軸を
中心に撮影光学系が回動可能であることを特徴とする付
記項3記載の手術用顕微鏡。
【0095】(付記項5) 前記2つの撮影光学系によ
り形成される撮影光軸を互いに交差した状態で、それぞ
れ傾斜可能な光軸傾斜手段を備えたことを特徴とする付
記項1記載の手術用顕微鏡。
【0096】(付記項6) 前記撮影手段は、前記支持
手段に対し撮影方向に略平行に移動可能な焦準手段を備
えたことを特徴とする付記項1記載の手術用顕微鏡。
【0097】(付記項7) 前記支持手段は、手術室の
床に設置されるスタンドであることを特徴とする付記項
1記載の手術用顕微鏡。
【0098】(付記項8) 支持手段は手術台に固定さ
れることを特徴とする付記項1記載の手術用顕微鏡。
【0099】(付記項9) 支持手段は、患者頭部を固
定する頭部固定装置に接続されることを特徴とする付記
項1記載の手術用顕微鏡。
【0100】(付記項10) 術部を立体的に撮影する
ための2つの撮影光学系を備えた撮影手段と、前記撮影
手段を支持する支持手段を備えた手術用顕微鏡におい
て、前記撮影手段は、それぞれの撮影光学系の間に、外
部に開放された空間を具備し、かつ手術器具を支持する
術具支持手段を備えたことを特徴とする手術用顕微鏡。
【0101】(付記項11) 術具保持手段は、術具を
移動/固定可能な制動手段を備えたことを特徴とする付
記項10記載の手術用顕微鏡。
【0102】(付記項1〜9の従来技術) 本発明は、
手術で術部を拡大観察するために脳神経外科等で使用さ
れる手術用顕微鏡に関する。従来、手術用顕微鏡を用い
た手術は、図16に示すように行われていた。
【0103】即ち、術者は顕微鏡鏡体cを覗きながら、
顕微鏡鏡体cと術部dの間に術具eを挿入し、処置をお
こなっていた。
【0104】このため、 術部dと顕微鏡鏡体cの間の距離に制限があるため、
使用できる術具eの長さに制限がある。術具eが長いと
顕微鏡鏡体cと術部dの間に入らない。術具eが長いと
術部dに届かない。
【0105】顕微鏡鏡体cが邪魔になり、術具eを操
作しにくい。
【0106】顕微鏡鏡体cの位置・形状により、術者
の手、目の位置が規制され、手術中の姿勢が窮屈で術者
の疲労を招く。
【0107】顕微鏡鏡体cが術部上方に配置されてい
るため、術部を直視できない。すなわち術部の周辺は見
えない。
【0108】術具や術者の手は、顕微鏡鏡体cと術部
dの間にあるため、これらが顕微鏡鏡体cの視野を遮っ
てしまい術部dが観察しにくくなる。
【0109】という問題があった。
【0110】これらを改善するために特許第30322
14がある。
【0111】これは、撮像手段と表示手段(観察手段)
を分離し、術者が楽な姿勢で手術が行えるようにしたも
のである。しかしながら、以下の問題は解決できていな
い。
【0112】(付記項1〜9が解決しようとする課題)
問題点 ・撮像手段が術部の上方に配置されるため、使用できる
術具に制限がある。
【0113】・撮像手段が邪魔をして術部を直視できな
い。
【0114】・術具や術者の手が撮像手段の撮影光路
(術部の撮像範囲)を遮ってしまう。
【0115】すなわちは解決されていない。
【0116】(付記項1〜9の目的) 手術用顕微鏡下
手術で、術具、術者の手が術野を遮らず、術具の操作性
が高く、かつ術部を直視可能な手術用顕微鏡の提供。
【0117】(付記項1〜9の効果) 撮像光学系の問
に外部に開放された空間を備えたことで、術具及び術者
の手が術野を遮らず、かつ広い術具の作業空間が確保で
きる。また、術部上部が開放されているため、術部を直
視可能である。これにより、手術時間の短縮しいては術
者の疲労の軽減が図れる。
【0118】
【発明の効果】本発明によれば、術具及び術者の手が術
野を遮らず、かつ広い術具の作業空間が確保できる。ま
た、術部上部が開放されているため、術部を直視可能で
ある。これにより、手術時間の短縮、術者の疲労の軽減
が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の手術用顕微鏡の
使用状態を示す斜視図。
【図2】 第1の実施の形態の手術用顕微鏡における撮
像部を示す斜視図。
【図3】 第1の実施の形態の手術用顕微鏡における撮
像部の内部構成を示す要部の縦断面図。
【図4】 第1の実施の形態の手術用顕微鏡における電
気回路を示す概略構成図。
【図5】 第1の実施の形態の手術用顕微鏡の焦点距離
の調整動作を説明するための説明図。
【図6】 第1の実施の形態の手術用顕微鏡における画
像処理部の概略構成図。
【図7】 第1の実施の形態の手術用顕微鏡における撮
像部の上から撮像部の開口部を通して術具を術部に挿入
している状態を示す平面図。
【図8】 第1の実施の形態の手術用顕微鏡における表
示部の表示画像を示すもので、(A)は左眼の表示部の
表示画像を示す平面図、(B)は右眼の表示部の表示画
像を示す平面図。
【図9】 本発明の第2の実施の形態の手術用顕微鏡に
おける撮像部を示す斜視図。
【図10】 第2の実施の形態の手術用顕微鏡の照明光
学系を示す図9のX−X線断面図。
【図11】 本発明の第3の実施の形態の手術用顕微鏡
における脳神経外科の手術の一例を示す斜視図。
【図12】 第3の実施の形態の手術用顕微鏡における
撮像部の内部構成を示す要部の縦断面図。
【図13】 本発明の第4の実施の形態の手術用顕微鏡
における撮像部の術具ガイド手段の使用状態を示す斜視
図。
【図14】 第4の実施の形態の手術用顕微鏡における
撮像部の変形例を示す斜視図。
【図15】 本発明の第5の実施の形態の手術用顕微鏡
における撮像部の術具ガイド手段を示す斜視図。
【図16】 第5の実施の形態の手術用顕微鏡における
撮像部の術具ガイド手段の内部構成を示す要部の縦断面
図。
【図17】 従来の手術用顕微鏡の概略構成図。
【符号の説明】
5 鏡体部(撮影手段) 7 U字状フレーム(空間形成手段) 8a,8b 光学枠(空間形成手段) 12 撮像光学系(撮影光学系) H1 術部 S 術部観察用の空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 知暁 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 溝口 正和 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 塩田 敬司 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 石川 朝規 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 中村 元一 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 植田 昌章 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 新村 徹 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 大塚 聡司 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 深谷 孝 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 大町 健二 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H052 AA13 AB01 AB14 AB19 AB20 AB22 AC04 AC07 AC26 AF14 AF17 AF23 AF25

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 術部を立体的に撮影するための2つの撮
    影光学系を備えた撮影手段と、 この撮影手段における前記2つの撮影光学系の間に空間
    を形成する空間形成手段とを具備することを特徴とする
    手術用顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記撮影手段は、手術器具を支持する術
    具支持手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の
    手術用顕微鏡。
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