JP2003339168A - 絶縁駆動型インバータ装置 - Google Patents

絶縁駆動型インバータ装置

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JP2003339168A JP2002147332A JP2002147332A JP2003339168A JP 2003339168 A JP2003339168 A JP 2003339168A JP 2002147332 A JP2002147332 A JP 2002147332A JP 2002147332 A JP2002147332 A JP 2002147332A JP 2003339168 A JP2003339168 A JP 2003339168A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容量結合型信号伝送路用のキャパシタの個数
を削減し、低コストで且つノイズに強いインバータ装置
を提供することにある。 【解決手段】 強電側の信号入力部と弱電側の制御手段
の間に第1及び第2のキャパシタを含む容量結合型信号
伝送路を設け、強電側と弱電側の間に第3のキャパシタ
を含む容量結合型信号伝送帰路を設け、弱電側の制御手
段は第1又は第2のキャパシタにパルス電流を通電して
駆動信号を強電側に伝え、この駆動信号は昇圧レベルシ
フト回路を介して高電位側パワースイッチング素子をオ
ン又はオフさせる。 【効果】 パワースイッチング素子がオン、オフする際
の電圧変化をレベルシフト手段で吸収し、信号入力部と
レベルシフト手段の併用により、容量結合型信号伝送路
のキャパシタの数を削減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対のパワースイ
ッチング素子を用いたインバータ装置に係わり、特に、
電気自動車又はハイブリッド電気自動車の駆動用電源に
て使用して好適な絶縁駆動型インバータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の燃費向上の要請、環境問題への
配慮等から電気自動車又はハイブリッド電気自動車が開
発されている。特に、近年、燃料電池と二次電池を有す
る燃料電池ハイブリッド自動車が注目されている。これ
らの電気自動車では、300V級の二次電池を直流電源
とするインバータ装置によって交流同期型モータを駆動
し、その駆動力によって自動車を走行し、エンジンのア
シストを行う。
【0003】従来の自動車用電源は、14V又は24V
程度の鉛電池であり、車載電気部品は全てボディアース
されていた。しかしながら、300V級の電池を使用す
るインバータ装置は感電の危険性がある強電系である。
電気自動車又はハイブリッド自動車の電気系統は、二次
電池及びインバータ装置を含む強電系と、マイクロコン
ピュータ等の制御手段を含む弱電系からなる。強電系の
電気回路は14V等の弱電系に対して絶縁する必要があ
り、弱電系のようにボディアースを施さない。
【0004】一般的に弱電系のマイクロコンピュータ等
の制御手段より強電系のインバータ装置へ制御信号を送
信するための手段として、フォトカプラが用いられる。
しかしながら、車載部品は、動作保証温度範囲が−40
℃〜85℃(雰囲気)の広い温度範囲にて10年以上の
長期間に渡り絶縁耐力(AC2500V)を維持する必要
がある。このような車載規格を満足するフォトカプラは
一般産業用フォトカプラに比べ信頼性の点から高価にな
る。比較的安価で信頼性にも優れた絶縁信号伝送方法と
して、特開昭56-84009号公報に記載された方法がある。
この方法では、絶縁型の容量結合によって電気的に浮遊
した回路に差入力電圧を伝送させる。
【0005】また、同様な方法を車載用パワースイッチ
ング素子の駆動に用いた例が、IEEEPESC'98(Power Elec
tronICs Special Conference 98 ハ゜ワーエレクトロニクス・スヘ゜シ
ャル・コンファレンス 98)のフ゜ロシーテ゛ィンク゛(発表予稿論文) 1998
年 pp1208-1213掲載の論文"Isolated Capacitively Cou
pled MOS Driver Circuit with Bidirectional Signal
Transfer"に記載されている。
【0006】この例では、負荷よりも高電位側に接続さ
れた強電側のハイサイドスイッチに対して、電気的に絶
縁された弱電側から駆動信号を送る回路が使用される。
弱電系と強電系の間には絶縁用のキャパシタを含む2つ
の信号伝送経路が設けられている。強電側には、2つの
キャパシタの出力から差電圧を取り出すための差動増幅
器と、差動増幅器の出力から駆動信号を取り出すための
復調回路が設けられ、復調回路の出力によってハイサイ
ドスイッチが駆動される。弱電側には、元の駆動信号か
ら1と0が互いに逆転した(即ち位相が逆の)2つのデ
ィジタル信号を作り、それを前記2つのキャパシタに印
加させる変調回路が設けられている。元の駆動信号をデ
ィジタル信号(矩形波)にすることによってキャパシタ
に電流を流し、逆位相化の信号を差動増幅器が受けるこ
とによって弱電系と強電系の間の電圧変化(dV/dt)
によるノイズの影響を軽減させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題としては、以下の3つがある。第1は電圧変化
に伴うノイズ誤動作の解消である。上述の例ではハイサ
イドスイッチがオンになると強電系と弱電系の間に高電
圧が印加される。この高電圧は2つのキャパシタに等し
く印加されるため、2つのキャパシタには同相の電流が
流れる。同相電流が流れる期間は高電圧の印加開始から
終了までの数μs程度である。同相電流は差動増幅器及
び復調回路にとってはノイズになるため、復調回路には
このノイズに感応しないようローパスフィルタを備える
必要がある。
【0008】上述の例ではローパスフィルタは、カット
オフ周波数が100kHzのフィルタ機能を有する。し
かし、ローパスフィルタは遅延時間の増加を招くことが
問題であり、カットオフ周波数が100kHzのフィル
タでは約10μsの遅延時間が生じる。これは伝送すべ
き駆動信号のパルス幅の約1/3〜1/4に相当し、許容でき
ない。このようにキャパシタを用いた容量結合型の伝送
路は、強電系と弱電系の間の電圧変化の影響により、ノ
イズ誤動作を起こすことが問題であった。従って、信号
伝送遅延を招くことなくノイズ誤動作を解決する必要が
あった。
【0009】第2は多数のキャパシタを使用することに
よるコストアップである。上述の従来例では、1つの信
号を送るために2つのキャパシタを用いた容量結合型信
号伝送路が必要である。このような容量結合型信号伝送
路をモータ駆動用の3相インバータに適用した場合を想
定すると、6個のパワースイッチング素子を駆動するた
めに12個のキャパシタが必要になる。更に各パワース
イッチング素子における過電流、過電圧等の異常を検知
した信号は強電側から弱電側の制御回路に送信される。
従って、異常検知信号を送信するための容量結合型信号
伝送路を設けると、更に12個のキャパシタが必要にな
る。結局、容量結合型信号伝送路として合計24個のキ
ャパシタを使用することになる。キャパシタの数が多く
なるとインバータ装置のコストアップを招くばかりでな
く、信頼性を低下させることにもなる。そこで、キャパ
シタ数を削減することが第2の課題である。
【0010】キャパシタをパワースイッチング素子やゲ
ート駆動回路と共に密閉されたモジュール内に収納する
ことができれば、キャパシタの弱電側の端子を、モジュ
ールの外面に配置することができる。即ち、モジュール
の外面に露出している弱電側の信号端子は強電側より絶
縁されているため、モジュールの交換時に感電の危険性
がなくなり安全である。これを実現する為には、第1の
課題であるノイズ誤作動の影響を解消し、第2の課題で
あるキャパシタの数を削減してモジュール内に搭載した
場合の信頼性を向上させる必要がある。
【0011】第3はノイズの影響が小さいアナログ用の
絶縁型電流計測手段である。インバータ装置では負荷を
流れる電流を検出して各パワースイッチング素子の駆動
パルス幅を変えるPWM(パルス幅変調)制御を行う。
従って、強電側で検出した電流を絶縁して弱電側の制御
回路に伝える絶縁型電流計測及び伝送が必要である。
【0012】容量結合を用いてアナログ情報を伝送する
方法として、先の特開昭56-84009号を始めとする従来例
が知られている。いずれも原理的には同一であり、アナ
ログ情報を一旦ディジタル化(A/D変換)し、このデ
ィジタル値と逆位相のディジタル値を2つのキャパシタ
を介して送信し、両キャパシタの差電圧を取り出して復
調した後、ディジタル値をアナログ値に再度変換(D/
A変換)する。この方法は途中に2つの変換(A/D、
D/A)を含み回路が高価となると共に、前述の電圧変
化により信号に同相ノイズが混入すると、ディジタル化
したデータが多数ビットに渡って影響を受ける。そこ
で、第一の課題と同様に、電圧変化によるノイズの影響
が小さいアナログ用の絶縁回路が求められていた。従っ
て、本発明の第1の目的は、電圧変化に伴うノイズの影
響を低減して、信頼性が高い絶縁駆動型インバータ装置
を提供することにある。
【0013】本発明の第2の目的は、容量結合型信号伝
送路のキャパシタ数を削減して、低コストの絶縁駆動型
インバータ装置を提供することにある。本発明の第3の
目的は、ノイズの影響を低減し、かつ低コストの絶縁型
アナログ電流検出手段を備えたインバータ装置を提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】(1)第1及び第2の目
的を達成するため、本発明によると、直流電源の正負極
間に互いに直列に接続された1対のパワースイッチング
素子を含む主回路と、前記パワースイッチング素子の各
々に接続された高電位側ゲート回路及び低電位側ゲート
回路と前記パワースイッチング素子のための駆動信号を
入力するための信号入力部と前記信号入力部から前記高
電位側ゲート回路に前記駆動信号を伝送するための昇圧
レベルシフト回路とを含み前記直流電源の負極の電位を
基準電位とし集積回路化されたドライバ回路と、を有
し、前記ドライバ回路の基準電位に対して電気的に絶縁
された基準電位を有する制御手段からの駆動信号によっ
て前記パワースイッチング素子を駆動するように構成さ
れた絶縁駆動型インバータ装置において、前記信号入力
部と前記制御手段の間に第1及び第2のキャパシタを含
む容量結合型信号伝送路を設け、前記ドライバ回路の基
準電位と前記制御手段の基準電位の間に第3のキャパシ
タを含む容量結合型信号伝送帰路を設け、前記制御手段
は前記駆動信号に応じて前記第1のキャパシタ又は第2
のキャパシタにパルス電流を通電し、前記ドライバ回路
は前記駆動信号に応じて前記パワースイッチング素子を
交互にオン又はオフにさせる。かかる構成により、キャ
パシタの数を削減し、キャパシタに高電圧変化が加わる
ことを抑制し、低コストでノイズの影響が少ないインバ
ータ装置を提供することができる。
【0015】(2)上述の(1)の絶縁駆動型インバー
タ装置において、好ましくは、前記制御手段が、前記第
1のキャパシタのみにパルス電流を通電した場合に前記
高電位側パワースイッチング素子をオンにし且つ前記低
電位側パワースイッチング素子をオフにし、前記第2の
キャパシタのみにパルス電流を通電した場合に前記高電
位側パワースイッチング素子をオフにし且つ前記低電位
側パワースイッチング素子をオンにし、前記第1及び第
2のキャパシタの両者にパルス電流の通電した場合に前
記第1及び第2のパワースイッチング素子をオフにさせ
る。
【0016】(3)更に好ましくは、(2)の絶縁駆動
型インバータ装置において、前記信号入力部はフリップ
フロップ手段を有し、前記制御手段は、前記高電位側又
は低電位側パワースイッチング素子をオンにする期間に
前記パワースイッチング素子に対応した前記第1のキャ
パシタ又は第2のキャパシタに繰り返しパルス電流を通
電させ、前記フリップフロップ手段に繰り返しセット又
はリセット信号を与える。
【0017】(4)上述の(1)の絶縁駆動型インバー
タ装置において、好ましくは、前記高電位側パワースイ
ッチング素子及び低電位側パワースイッチング素子の異
常を検出するための異常検出手段と、前記異常検出手段
からの異常検出信号を前記制御手段に伝送するための異
常検知出力部と、前記高電位側の異常検出手段からの異
常検出信号を前記異常検知出力部へ電位変換して伝送す
るための降圧レベルシフト回路と、前記異常検知出力部
と前記制御手段の間に第4及び第5のキャパシタを含む
容量結合型信号伝送路とを備え、前記異常検知出力部は
前記高電位又は低電位側の異常検出手段からの異常検出
信号に応じて前記第4又は第5のキャパシタにパルス電
流を通電し、前記パワースイッチング素子の異常を前記
制御手段に伝送する。
【0018】(5)第1の目的を達成するため、直流電
源の正負極間に互いに直列に接続された1対のパワース
イッチング素子を含む主回路と、前記直流電源の負極を
基準電位とし前記パワースイッチング素子のための高電
位側及び低電位側ゲート回路を含む回路素子を集積回路
化したドライバ回路と、を具備し、前記直流電源の負極
に対して電気的に絶縁された基準電位を有する制御手段
より供給された駆動信号によって前記パワースイッチン
グ素子をオン又はオフにさせるように構成された絶縁駆
動型インバータ装置において、前記ドライバ回路の高電
位側ゲート回路と前記制御手段の間に第1及び第2のキ
ャパシタを含む容量結合型信号伝送路を備え、前記ドラ
イバ回路の基準電位と前記制御手段の基準電位の間に第
3のキャパシタを含む容量結合型信号伝送帰路を備える
と共に、前記制御手段は前記駆動信号に応じて前記第1
又は第2のキャパシタに正又は負の極性のパルス電流を
通電し、前記ドライバ回路は前記パルス電流に応じて前
記高電位側又は低電位側パワースイッチング素子をオン
又はオフにさせる。かかる構成により、例え高電圧変化
によるノイズ誤動作が生じても即座に正常な動作に復帰
させ、インバータの出力にはノイズの影響が現れないも
のとなる。
【0019】(6)上述の(5)の絶縁駆動型インバー
タ装置において、前記高電位側ゲート回路はフリップフ
ロップ手段を具備し、前記制御手段は、前記第1のキャ
パシタのみにパルス電流を繰り返し通電して前記フリッ
プフロップ手段をセットさせ、前記フリップフロップ手
段の出力に応じて前記高電位側パワースイッチング素子
をオンにさせると共に、前記第2のキャパシタにのみ逆
極性のパルス電流を繰り返し通電して前記フリップフロ
ップ手段をリセットさせ、前記高電位側パワースイッチ
ング素子をオフにさせる。
【0020】(7)第3の目的を達成するために、直流
電源の正負極間に互いに直列に接続された一対のパワー
スイッチング素子を含む主回路と前記直流電源の負極を
基準電位とし前記パワースイッチング素子を駆動するた
めのドライバ回路とを備え、前記直流電源の負極に対し
て電気的に絶縁された基準電位を有する制御手段からの
駆動信号によって前記パワースイッチング素子をオン又
はオフにさせるように構成された絶縁駆動型インバータ
装置において、前記パワースイッチング素子の少なくと
も一方に流れる電流を検出するためのシャント抵抗手段
と、前記シャント抵抗手段の電圧をサンプルアンドホー
ルドするためのサンプルアンドホールド手段と、前記制
御手段からのクロック信号に応じて前記サンプルアンド
ホールド手段の出力電圧を振幅とする矩形波交流信号を
形成するための変調手段と、前記制御手段の基準電位と
同一の基準電位に接続され前記変調手段より出力された
矩形波交流信号を入力するための差動増幅手段と、前記
差動増幅手段の出力を前記クロック信号に同期して全波
整流し、更に平滑するための復調手段と、を備え、前記
変調手段から前記差動増幅手段への矩形波交流信号は第
1及び第2のキャパシタを含む容量結合型信号伝送路を
介して伝送され、前記制御手段から前記変調手段へのク
ロック信号は第3のキャパシタを含む容量結合型信号伝
送路を介して伝送される。かかる構成によれば容量結合
型信号伝送路のキャパシタを経由してアナログ情報を制
御手段側に直接伝送することができ、ノイズの影響を軽
減することができる。
【0021】(8)二次電池を直流電源とする電気自動
車において、上記(1)から(7)の絶縁駆動型インバ
ータ装置を備え、前記パワースイッチング素子と前記ド
ライバ回路と前記信号入力部と前記第1、第2及び第3
のキャパシタを1つの密閉されたパッケージに搭載する
とともに、前記パワースイッチング素子とは電気的に絶
縁された前記パワースイッチング素子のための冷却器を
前記パッケージの表面部に備えると共に、前記冷却器と
前記制御手段の基準電位は前記自動車のボディアースに
なるよう接続されている。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図8を用いて本発明
の一実施形態による絶縁駆動型インバータ装置について
説明する。最初に図1を参照して本実施形態による絶縁
駆動型インバータ装置の全体構成について説明する。本
例の絶縁駆動型インバータ装置の主たる用途は電気自動
車又はハイブリッド電気自動車であり、特に、電気自動
車の駆動用の交流同期型モータに使用される。しかしな
がら、自動車以外の例えば産業用のインバータ装置とし
ても使用可能である。
【0023】本例の絶縁駆動型インバータ装置は、二次
電池からなる直流電源1と、1対のパワースイッチング
素子12、15を含む主回路10と、高電位側回路と低
電位側回路を含むドライブ回路20と、負荷8を流れる
電流を計測するためシャント抵抗45及び電流検出回路
40を含む絶縁型アナログ信号検出回路40、45と、
パワースイッチング素子12、15に対する駆動信号を
生成するための制御回路50と、を有する。負荷8は上
述のように電気自動車又はハイブリッド電気自動車の駆
動用交流同期型モータであってよい。
【0024】主回路10、ドライブ回路20及び絶縁型
アナログ信号検出回路40、45は強電系を構成し、制
御回路50は弱電系を構成する。弱電系は強電系に対し
て絶縁されている。強電系は、二次電池1の負極電位を
基準電位とする。弱電系の基準電位は、強電系の基準電
位に対して絶縁され、例えば自動車のボディであってよ
い。
【0025】強電系のドライブ回路20と弱電系の制御
回路50の間には、一対のキャパシタC1、C2からな
る第1の容量結合型信号伝送路と一対のキャパシタC
3、C4からなる第2の容量結合型信号伝送路が配置さ
れている。強電系の電流検出回路40と弱電系の制御回
路50の間には、キャパシタC5からなる第3の容量結
合型信号伝送路と一対のキャパシタC6、C7からなる
第4の容量結合型信号伝送路が配置されている。
【0026】これらキャパシタを通る電流の戻りルート
として、キャパシタC8が設けられている。このキャパ
シタC8の一端は強電側の基準電位(二次電池1の負極
電位)に接続され、他端は弱電側の基準電位(図1のア
ース記号、例えば自動車のボディ)に接続される。
【0027】主回路10は、上述のように一対のパワー
スイッチング素子12、15を含む。パワースイッチン
グ素子は絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGB
T)であってよい。以下に、パワースイッチング素子1
2、15を絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IG
BT)として説明する。IGBT12、15は、二次電
池1の正極と負極間に直列に接続され、各IGBT1
2、15にはそれぞれダイオード13、16が逆並列に
接続されている。
【0028】IGBT12、15はいずれも出力端子の
エミッタを2つ備え、一方が負荷電流の大部分を流す主
エミッタであり、他方は負荷電流のうちのごくわずか部
分を流すセンスエミッタである。IGBT12、15の
センスエミッタにはそれぞれ抵抗14、17が接続され
ている。抵抗14、17の電圧を検出することによって
IGBTの過電流状態を検出することができる。
【0029】ドライブ回路20は高電位側と低電位側を
含む。高電位側は、高電位側のIGBT12のゲート端
子に接続されたゲート駆動回路21と、抵抗14の電圧
を検出しIGBT12の過電流状態を検出するための過
電流検出回路22と、降圧レベルシフト回路23と、フ
リップフロップ回路24と、を有する。
【0030】低電位側は、低電位側のIGBT15のゲ
ート端子に接続されたゲート駆動回路31と、抵抗17
の電圧を検出しIGBT15の過電流状態を検出するた
めの過電流検出回路32と、昇圧レベルシフト回路33
と、信号入力部34と、異常検知出力部35と、を有す
る。
【0031】高電位側回路には制御電源26が接続さ
れ、低電位側回路には制御電源36が接続されている。
高電位側の回路は制御電源26から、また低電位側の回
路は制御電源36からそれぞれ電流の供給を受けて動作
する。高電位側制御電源26の基準電位は高電位側IG
BT12のエミッタ端子電圧であり、低電位側制御電源
36の基準電位は低電位側IGBT15のエミッタ端子
電圧である。高電位側の回路と低電位側の回路の間で信
号を伝送する場合には、電圧変換が必要となる。本例で
は、電圧変換用に、降圧レベルシフト回路23及び昇圧
レベルシフト回路33が設けられている。降圧レベルシ
フト回路23及び昇圧レベルシフト回路33の例として
は、特開平6-153533号公報を始め幾つかの公知技術が報
告されており、ここでは、これらのレベルシフト回路の
構成及び動作に関する説明は省略する。
【0032】図1の破線20で囲む領域は、市販されて
いるインバータ制御用の高耐圧ドライバICの構成と基
本的に同一である。本発明においても破線20の部分は
各回路を集積回路化した1チップの高耐圧ドライバIC
として構成される。本例では、容量結合型信号伝送路を
使用するため、破線20内の信号入力部34と異常検知
出力部35の構成は、従来の構成とは異なっており、こ
の点においては後に図2と図6を用いて説明する。
【0033】制御回路50からの駆動信号は、第1の容
量結合型信号伝送路、即ち、キャパシタC1、C2を経
由して信号入力部24に伝送される。尚、信号入力部2
4の基準電位は二次電池1の負極電位である。信号入力
部24の第1の出力は、昇圧レベルシフト回路33、フ
リップフロップ回路24を経由して高電位側ゲート駆動
回路21に供給され、第2の出力は低電位側ゲート駆動
回路31に供給される。高電位側ゲート駆動回路21及
び低電位側ゲート駆動回路31からの信号によって、高
電位側IGBT12及び低電位側IGBT15がそれぞ
れオン又はオフになる。
【0034】昇圧レベルシフト回路33は、低電位側I
GBT15のエミッタ端子を基準とする制御信号を、高
電位側IGBT12のエミッタ端子を基準とする制御信
号に電位変換する。昇圧レベルシフト回路33の出力は
2つのパルス信号であり、これらのパルス信号はフリッ
プフロップ回路24のセット端子及びリセット端子に供
給される。即ち、昇圧レベルシフト回路33がセットパ
ルスを出力すると、フリップフロップ回路24の出力は
1となり、ゲート駆動回路21にIGBT12をオンに
させる信号を与える。逆に、昇圧レベルシフト回路33
がリセットパルスを出力すると、フリップフロップ回路
24の出力は0となり、ゲート駆動回路21にIGBT
12をオフにさせる信号を与える。IGBT12、15
がオンとなるとき、高電位側及び低電位側の制御電源2
6、36は、それぞれゲート駆動回路21、31を経由
して、IGBT12、15のゲートとソース間に印加さ
れる。
【0035】過電流検出回路22、32はそれぞれ抵抗
14、17の電流を検出し、IGBT12、15を過電
流が流れたときに過電流検知信号を生成する。降圧レベ
ルシフト回路23は高電位側の過電流検出回路22が検
出した過電流検知信号を電位変換して低電位側に設けた
異常検知出力部35に伝送する。異常検知出力部35は
低電位側の過電流検出回路32からの過電流検出信号と
降圧レベルシフト回路23からの過電流検出信号の論理
和(OR)を取る。異常検知出力部35の出力は、第2
の容量結合型信号伝送路、即ち、キャパシタC3、C4
を経由して制御回路50に伝送される。
【0036】制御回路50は、マイクロコンピュータ5
1と一対のバッファ52、53とフリップフロップ回路
54と第3のバッファ55と差動増幅器56及び同期整
流器57とを有する。マイクロコンピュータ51の出力
ポート(I/O-1、I/O-2)からの出力は、バッファ52、5
3によって電流駆動能力が増幅される。バッファ52、
53の出力はキャパシタC1、C2を介して強電側の信
号入力部34に伝送される。
【0037】異常検知出力部35の出力は、キャパシタ
C3、C4を経由して制御回路50のフリップフロップ
回路54のセット端子及びリセット端子にそれぞれ伝送
される。フリップフロップ回路54の出力Qはマイクロ
コンピュータ51の入力ポート(I/O-3)に伝送され
る。
【0038】絶縁型アナログ信号検出回路について説明
する。絶縁型アナログ信号検出回路は、二次電池1の負
極側に設けたシャント抵抗45と電流検出回路40とを
含む。電流検出回路40は、差動増幅器41、サンプル
アンドホールド回路42、バッファ43及びスイッチ4
4を含む。
【0039】シャント抵抗45によって負荷8を通る電
流に比例した電圧が生成される。この電圧は、差動増幅
器41、サンプルアンドホールド回路42を用いて平滑
化される。一方、マイクロコンピュータ51より出力さ
れたクロック信号CLKは、バッファ55、キャパシタ
C5及びバッファ43を介してスイッチ44に供給され
る。スイッチ44はクロック信号CLKを用いて平滑後
の電圧を振幅とする交流信号を生成する。この交流信号
は、キャパシタC6、C7を介してマイクロコンピュー
タの差動増幅器56に供給され、差動増幅器56の出力
は同期整流器57によって直流に変換される。この直流
信号はマイクロコンピュータ51のA/D変換部に供給
される。
【0040】本例の特徴は、インバータ制御用の高耐圧
ドライバIC20及び絶縁型アナログ信号検出回路4
0、45と弱電側の制御回路50の間の信号伝送にキャ
パシタC1〜C8を用いた絶縁型の容量結合を用いたこ
とにある。上述の従来技術では、弱電側制御回路50と
高電位側のゲート駆動回路21が絶縁型の容量結合によ
って接続されていた。このような構成では後述するよう
に高電位側IGBT12がオン又はオフになるときの電
位変動によって、容量結合部に変位電流が流れる。従っ
て、容量結合部を経由して伝送される信号が、正規の信
号か電位変動によるノイズか峻別することができないこ
とが問題であった。
【0041】これに対して図1の構成では、高電位側I
GBT12がオンになるときの電圧変動は昇圧レベルシ
フト回路33及び降圧レベルシフト23に印加され、こ
れらによって吸収される。即ち、キャパシタC1〜C8
にはIGBTのスイッチングに伴う電位変動が作用しな
いため、変位電流(ノイズ電流)は流れない。
【0042】図1の例において、キャパシタC1〜C8
を使用する理由は高電圧インバータに求められる強電系
と弱電系の間の絶縁耐圧を満足させるためである。レベ
ルシフト回路23、33は、通常、高圧MOSFET等の半導
体素子を備えている。そこで、インバータの高電位側と
弱電側の制御回路50の間に絶縁耐圧に相当する高電圧
が印加された場合、高電圧はレベルシフト回路23、3
3内の高圧MOSFETとキャパシタC1〜C8を含む直列経
路に印加される。通常、高圧MOSFETの電圧が素子耐圧に
近づくと素子内部にアバランシェ降伏が生じ、リーク電
流が急増する。
【0043】しかし、図1の例のように高圧MOSFETとキ
ャパシタC1〜C8が直列に接続されている場合、高圧
MOSFETのリーク電流が急増傾向になり抵抗が減少する
と、キャパシタのインピーダンスが相対的に大きくな
り、高電圧はキャパシタに印加されることになる。特に
高電圧の周波数が数kHz以下と低い場合、キャパシタC
1〜C8のインピーダンスが高くなるように容量値を選
べば、高圧MOSFETのリーク電流は結果的にキャパシタの
インピーダンスによって抑制される。従って、レベルシ
フト回路23、33の高圧MOSFETが絶縁破壊することは
ない。
【0044】図2を参照して信号入力部34の例を説明
する。本例の信号入力部34は、一対のNAND回路2
33、234からなる負論理型のフリップフロップと、
OR回路235と、一対のNOR回路236、237か
らなる正論理型のフリップフロップと、反転回路(論理
インバータ)238と、抵抗239と、キャパシタ24
0と、一対のAND回路241、242と、を含む。
【0045】入力信号A、Bは、制御回路50から容量
結合型信号伝送路のキャパシタC1、C2を経由して信
号入力部34に供給される制御信号である。入力信号
A、Bは、負論理型のフリップフロップ233、234
にセット信号及びリセット信号として供給される。入力
信号A、Bは、更に、OR回路235に供給され、論理
和(OR)が生成される。OR回路235の出力Cは、
反転回路238、抵抗239及びキャパシタ240を経
由して遅延される。OR回路235の出力Cとこの反転
遅延信号Dは、正論理型のフリップフロップ236、2
37に供給される。
【0046】第1のAND回路241には、負論理型の
フリップフロップ233、234の出力Q1と正論理型
のフリップフロップ236、237の出力invQ2が
供給され、論理積(AND)が生成される。第1のAN
D回路241の出力信号SHは上述のように高電位側の
IGBT12の駆動信号であり、昇圧レベルシフト回路
33に供給される。
【0047】第2のAND回路242には、負論理型の
フリップフロップ233、234の出力invQ1と正
論理型のフリップフロップ236、237の出力inv
Q2が供給され、論理積(AND)が生成される。第2
のAND回路242の出力信号SLは上述のように低電
位側のIGBT15の駆動信号であり、ゲート駆動回路
31に供給される。
【0048】図3は、図2の信号入力部における信号に
関する真理値表である。入力信号Aが0、入力信号Bが
1の場合、高電位側駆動信号SHは1、低電位側駆動信
号SLは0となる。逆に、入力信号Aが1、入力信号B
が0の場合、高電位側駆動信号SHは0、低電位側駆動
信号SLは1となる。更に入力信号A、Bが共に0の場
合、高電位側駆動信号SHと低電位側駆動信号SLは共
に0となり、2つのIGBT12、15は共にオフとな
る。また、入力信号A、Bが共に1の場合、高電位側駆
動信号SHは負論理型のフリップフロップ233、23
4の出力Q1の初期状態を維持し、低電位側駆動信号S
Lは出力Q1の反転状態となる。
【0049】図4は図3の真理値表に基づいた実際の信
号パターンを表したタイムチャートである。図4Aのク
ロック信号CLK、図4B及び図4Cの元信号H、Lは
いずれもマイクロコンピュータ51の内部において生成
される信号であり、図1の構成図には図示していない。
ここで、元信号Hは高電位側のIGBT12を駆動させ
る信号であり、元信号Lは低電位側のIGBT15を駆
動させる信号である。元信号H(L)の1は、IGBT
12(15)のオンに対応し、0は、オフに対応する。
元信号H、Lが共に0のときには、2つのIGBT1
2、15が共にオフとなる状態に対応する。これは、図
示のデッドタイムtd(非ラップ期間)である。図4D
の信号Aはクロック信号CLKと元信号Lの論理和であ
り、同様に図4Eの信号Bはクロック信号CLKと元信
号Hの論理和である。
【0050】この信号A、BをキャパシタンスC1、C
2を介して図2の信号入力部34に供給すると、図3の
真理値表に従って、図4F及び図4Gに示す出力SH、
SLを得ることができる。図4F及び図4Gの信号S
H、SLは図2で説明したようにそれぞれ、高電位側の
IGBT12と低電位側のIGBT15を駆動する信号
である。駆動信号SH、SLが1のとき、IGBT1
2、15はオンとなる。
【0051】駆動信号SH、SLが共に0のとき、2つ
のIGBT12、15は共にオフとなる。これは、図示
の実効的デッドタイムtdeである。駆動信号SH、S
Lの実効的デッドタイムtdeは、元信号H、Lのデッ
ドタイムtdより若干増加している。しかしながら、ク
ロック信号CLKの周波数を十分高くすれば、その増加
がインバータ制御に与える影響を小さくすることができ
る。ここで、駆動信号SH、SLは、インバータ装置で
広く用いられるPWM制御のパルス信号である。従っ
て、マイクロコンピュータ51の指令により駆動信号S
H、SLのパルス幅は変化する。
【0052】上述のように、容量結合型信号伝送路のキ
ャパシタC1、C2に供給される信号A、Bは、クロッ
ク信号CLKと元信号L、Hの論理和である。従って、
図4D及び図4Eの波形にて示すように、信号A、B
は、IGBT12、15がオフのときにも、クロックC
LKによって刻まれている。即ち、2つのIGBT1
2、15の一方がオンになっても、信号A、Bのいずれ
か一方は、クロックCLKによって刻まれている。これ
が本発明の一つの特徴であり、この点において次の図5
を用いて詳細に説明する。
【0053】図5Aから図5Dは図4Fの高電位側の駆
動信号SHが1、即ち、高電圧側IGBT12がオンと
なる期間における動作を示している。図5A及び図5B
の信号A、Bは図4の信号A、B、図5Cの駆動信号S
Hは図4FのIGBT12の駆動信号、図5DのVge(2)
はIGBT12のゲート電圧である。
【0054】図5Bには、IGBT12のオン期間中に
信号Bにノイズが乗った状態が示されている。図3の真
理値表に示したように、駆動信号SHは、信号Aが0且
つ信号Bが1になると1、信号Aが1且つ信号Bが0に
なると0になる。詳しくは図5A及び図5Bに示すよう
に信号Aの立ち下がりと信号Bの立ち上がりで信号入力
部34のフリップフロップの出力が変化する。そこで、
図5Bに示すようにノイズにより信号Bに立ち上がりが
生じると、駆動信号SHは1から0に変化し、次の信号
Aの立ち下がりで1に復帰する。ノイズにより駆動信号
SHが0になる期間は最長でクロック信号CLKの一周
期である。
【0055】一方、信号が昇圧レベルシフト33を経由
してゲート駆動回路21に伝送されるまでに、1μs程
度の遅延が生ずる。更にIGBT12のゲート電圧は、
ゲート容量を増加、減少させる間に、遅延が生じる。こ
の遅延をオン時の遅延tdonとオフ時の遅延tdoffに分け
て図5Dに示す。オン時の遅延tdonとオフ時の遅延tdof
fは、ゲート抵抗の値によって変化するが、一般的には
3〜5μs程度である。これらの遅延時間を考慮する
と、クロック信号CLKの周波数が300kHz以上
(一周期3.3μs以下)であれば、ノイズにより駆動信
号SHが1から0に変化しても、その影響でIGBT1
2が完全にオフになることはない。望ましくはクロック
信号CLKの周波数を1MHz以上に選ぶと、ノイズに
より駆動信号SHが0となる期間は1μs以下となり、
この影響はIGBT12のゲート電圧には殆ど現れな
い。図5A〜図5Dにこの状態を示した。
【0056】容量結合型伝送路のキャパシタC1、C2
はそれぞれ強電側と弱電側の間に接続される。従って、
容量結合型伝送路にノイズが生じる場合には、2つのキ
ャパシタに流れる信号に、同一極性のノイズが重畳する
と考えることが現実的である。このようなノイズを同相
ノイズ、又はコモンモードノイズと呼ぶ。図5Bに示す
ように、ノイズにより信号Bに立ち上がりが生じる場合
には、信号Aにも同一極性のノイズが重畳するはずであ
る。しかしながら、信号Aの場合、立ち下がりで信号入
力部における論理が変わるため、信号Aにおけるノイズ
の影響は無視することができる。
【0057】次に図5Fに、IGBT12がオン期間中
に信号Bに負極性のノイズが乗った場合を示す。この負
極性ノイズでは図3の真理値表に示したように、駆動信
号SHは反転しない。また、図5Eに示すように同一極
性の信号が信号Aに乗った場合も、既に駆動信号SHは
正規の信号で1の状態になっているため、駆動信号SH
の状態は変化しない。
【0058】本発明では、IGBTをオンにさせる期間
中でも、容量結合型伝送路のキャパシタを通る駆動信号
A、Bは高周波のクロック信号CLKによって刻まれ
る。従って、容量結合型伝送路のキャパシタを通る駆動
信号A、Bにノイズが重畳した場合でも、ノイズがIG
BTのオン、オフ状態に影響を与えない。即ち、本発明
によると、ノイズに対して強い高信頼性のインバータ装
置を実現することができる。
【0059】図6を参照して異常検知出力部35の構成
例とその動作を説明する。異常検知出力部35は、ロジ
ックインバータ343と、AND回路344と、NAN
D回路345と、バッファ346、347とを含む。異
常検知出力部35は、降圧レベルシフト回路23からの
異常検知信号Faultとバッファ43を介してマイクロコ
ンピュータ51から供給されたクロック信号CLK(図
4のクロック信号CLK)を入力する。ここで、高耐圧
ドライバIC20がクロック発生器を備える場合は、マ
イクロコンピュータ51のクロック信号CLKの代わり
に、そのクロック発生器の信号を使用しても良い。
【0060】AND回路344には、異常検知信号Faul
tとクロック信号CLKが供給され、NAND回路34
5には、ロジックインバータ343によって論理反転さ
れた異常検知信号Faultとクロック信号CLKが供給さ
れる。AND回路344とNAND回路345の出力は
それぞれバッファ346、347に伝送される。バッフ
ァ346、347の出力は、容量結合型信号伝送路のキ
ャパシタC3、C4を介して制御回路50のフリップフ
ロップ54のセット端子及びリセット端子に供給され
る。ここで、フリップフロップ54は、セットが正論理
(1でセット)、リセットは負論理(0でリセット)で
ある。
【0061】図7には図6の異常検知出力部35を含む
構成に関する動作タイムチャートを示す。信号C3、C
4は、それぞれ容量結合型信号伝送路のキャパシタC
3、C4を介して制御回路50のフリップフロップ54
に供給される信号の波形を示す。本例によると、図示の
ように、キャパシタC3、C4のいずれか一方にクロッ
ク信号CLKと同一周期の高周波のパルス信号が流れる
ことが特徴である。このような信号を伝送することによ
って、図5を参照して述べた説明と同様の理由でコモン
モードのノイズに強い信号伝送を実現できる。
【0062】図8を参照して、図1に示した全体の構成
を装置として実装する場合の一実施例を説明する。図8
において、実線200で囲んだ領域は絶縁樹脂でモール
ドされたパワーモジュールである。このパワーモジュー
ル200は、一対のIGBT12、15を含む主回路1
0、高耐圧ドライバIC20、シャント抵抗45、電流
検出回路40、及び容量結合型伝送路のキャパシタC1
〜C8を含む。モジュール内の各回路及び要素は、図1
の回路に含まれるものと同一であってよく、その説明は
省略する。
【0063】図8のパワーモジュール200の周囲には
端子T1〜T16が設けられている。これらの端子T1
〜T16は強電系の端子T1〜T7と弱電系の端子T8
〜T16とを含む。強電系の端子T1〜T7は、モジュ
ール内の強電系回路とモジュール外の強電系回路又は素
子を接続する。弱電側の端子T8〜T16は、モジュー
ル内の強電系回路とモジュール外の弱電系回路、即ち、
制御回路50を接続する。尚、強電系の端子T1〜T7
と弱電系の端子T8〜T16は絶縁耐圧に対する沿面距
離を保って配置される。
【0064】本例では、強電系回路10、20、40ば
かりでなく、容量結合型信号伝送路を構成するキャパシ
タC1〜C8も、樹脂成形された1つのパワーモジュー
ルに封印されている。キャパシタC1〜C8の弱電側端
子は、パワーモジュールの外面に設けられた端子T8〜
T16に接続されている。従って、本例では、パワーモ
ジュールの外面に設けられた弱電側の端子T8〜T16
は強電系回路に対して絶縁されている。
【0065】従来のインバータ装置のパワーモジュール
では、パワーモジュールの外面に設けられた信号端子
(T8〜T16に相当)が強電側に接続されていたり、
又はフォトカプラによって絶縁されていた。信号端子が
強電側に接続されている場合、これらと弱電側制御手段
を接続又は切り離しする際、強電側の電圧を零まで下げ
なければならない。しかしながら、車載用の場合は電源
が電池であるため、途中をリレーで切断しない限り信号
端子には電源電圧が維持されており、結線作業中に感電
する可能性があった。また、フォトカプラによって弱電
側と強電側を絶縁する場合は、内部がパワー素子の発熱
によって高温になる環境では、フォトカプラの信頼性が
劣化する恐れがあった。
【0066】これに対して、図8の実施形態では、弱電
側の端子T8〜T16がキャパシタC1〜C8によって
強電系に対して絶縁されており、パワーモジュールの交
換等における結線作業において、感電の可能性が低くな
る。また、高温環境に耐えられるキャパシタが多数市販
されており、キャパシタC1〜C8として、こうした部
品を使用すれば、インバータ装置の信頼性が低下するこ
とはない。このように本発明によれば、パワーモジュー
ルの交換等における結線作業の安全性を高めることが出
来る。
【0067】図9を参照して、本発明による絶縁型イン
バータ装置の第2の実施形態を説明する。本例の絶縁駆
動型インバータ装置は、二次電池からなる直流電源1
と、1対のパワースイッチング素子12、15を含む主
回路10と、高電位側回路と低電位側回路を含むドライ
ブ回路60と、パワースイッチング素子12、15に対
する制御信号を生成するための制御回路70と、を有す
る。
【0068】直流電源1及び負荷8に接続された主回路
10は図1の絶縁駆動型インバータ装置の第1の実施形
態の主回路と同様であり、詳細な説明は省略する。主回
路10及びドライブ回路60は強電系を構成し、二次電
池1の負極電位を基準電位とする。制御回路70は弱電
系を構成し、自動車のボディを基準電位とする。
【0069】強電系のドライブ回路60の高電位側と弱
電系の制御回路70の間には、一対のキャパシタC1
1、C12からなる第1の容量結合型信号伝送路が配置
され、強電系のドライブ回路60の低電位側と弱電系の
制御回路70の間には、一対のキャパシタC13、C1
4からなる第1の容量結合型信号伝送路が配置されてい
る。図1に示す例と同様に、強電系のドライブ回路60
にはキャパシタC8が設けられる。このキャパシタC8
の一端は強電側の基準電位(二次電池1の負極電位)に
接続され、他端は弱電側の基準電位(ボディアース)に
接続される。図9において、キャパシタC11、C1
2、C13、C14、C8に添えて記載された矢印は信
号電流を表す。
【0070】図9の実施形態にて、破線で囲んだ領域6
0は、各回路を集積回路化した1チップの高耐圧ドライ
バICとして構成される。ドライブ回路60は上述のよ
うに高電位側と低電位側を含む。高電位側は、高電位側
のIGBT12のゲート端子に接続されたゲート駆動回
路21と、フリップフロップ回路24と、ロジックイン
バータ61と、抵抗66、67とを有する。低電位側
は、低電位側のIGBT15のゲート端子に接続された
ゲート駆動回路31と、フリップフロップ回路64と、
ロジックインバータ62と、抵抗68、69とを有す
る。高電位側回路には制御電源26が接続され、低電位
側回路には制御電源36が接続されている。
【0071】本例では、ドライブ回路60の高電位側と
低電位側を接続する降圧レベルシフト回路23及び昇圧
レベルシフト回路33が設けられていない点が、図1の
例と異なる。制御回路70は、マイクロコンピュータ5
1と二対のバッファ73、74及び75、76と電源7
7とを有する。マイクロコンピュータ51の出力は、バ
ッファ73、74及び75、76によって電流駆動能力
が増幅される。バッファ73、74及び75、76の出
力はキャパシタC11、C12及びC13、C14を介
してドライブ回路60の高電位側と低電位側にそれぞれ
伝送される。
【0072】高電位側のキャパシタC11を経由して伝
送された駆動信号はフリップフロップ回路24のセット
端子に供給され、キャパシタC12を経由して伝送され
た駆動信号は、ロジックインバータ61によって反転さ
れた後、フリップフロップ回路24のリセット端子に供
給される。フリップフロップ回路24のセット端子に接
続された抵抗66はプルアップ用、フリップフロップ回
路24のリセット端子に接続された抵抗67はプルダウ
ン用である。フリップフロップ回路24は、セット、リ
セット共に、負論理であり、ロジックインバータ61を
設けたことによってキャパシタC12の出力に対しては
正論理になる。
【0073】低電位側の回路も高電位側の回路と同様で
あり、低電位側のキャパシタC13を経由して伝送され
た駆動信号はフリップフロップ回路64のセット端子に
供給され、キャパシタC14を経由して伝送された駆動
信号は、ロジックインバータ62によって反転された
後、フリップフロップ回路64のリセット端子に供給さ
れる。フリップフロップ回路64のセット端子に接続さ
れた抵抗68はプルアップ用、フリップフロップ回路6
4のリセット端子に接続された抵抗69はプルダウン用
である。
【0074】高電位側のIGBT12がオンとなる期間
中、高電位側の一方のキャパシタC11を通る信号は高
周波のクロックで刻まれ、他方のキャパシタC12を通
る信号は0の状態に固定される。逆に、IGBT12が
オフとなる期間中、高電位側の一方のキャパシタC11
を通る信号は1の状態に固定され、他方のキャパシタC
12を通る信号を高周波のクロックで刻まれる。
【0075】低電位側に関しても同様であり、低電位側
のIGBT15がオンとなる期間中、低電位側の一方の
キャパシタC13を通る信号は高周波のクロックで刻ま
れ、他方のキャパシタC14を通る信号は0の状態に固
定される。逆に、IGBT15がオフとなる期間中、低
電位側の一方のキャパシタC13を通る信号は1の状態
に固定され、他方のキャパシタC14を通る信号を高周
波のクロックで刻まれる。このような入力を与える理由
を次の図10を用いて説明する。
【0076】図10は図9の回路の一部を示したもので
あり、これを参照して、図9の実施例において、高電位
側のIGBT12を駆動させる動作を説明する。まず、
高電位側のIGBT12をオンにさせる場合に、制御回
路70の第1のバッファ73は、図9に図示したように
高周波のクロックを出力する。フリップフロップ回路2
4のセット入力は負論理であるから、フリップフロップ
回路24の出力Qは、図10に示すように強電側から弱
電側に流れるシンク電流Am1に対して状態が反転す
る。この期間、第2のバッファ74の出力は0に固定さ
れている。
【0077】次に、IGBT12をオフさせる場合に、
制御回路70の第2のバッファ74は高周波のクロック
を出力する。フリップフロップ回路24はロジックイン
バータ61によってリセット入力が実質、正論理にな
る。従って、フリップフロップ回路24の出力Qは、弱
電側から強電側に流れるソース電流Am2に対して状態
が反転する。また、この期間、第1のバッファ73の出
力は1に固定されている。尚、キャパシタンスC12を
流れるソース電流Am2は抵抗67から低電位側のIG
BT15又は負荷8に流れ、更にキャパシタンスC8を
経て弱電側に戻る。
【0078】フリップフロップ回路24の出力Qが1に
なるとIGBT12がオンになるが、その結果、絶縁駆
動型インバータ装置の出力OUT、即ち、図10の点P
に高電圧が発生する。この高電圧の立ち上がりの電圧変
化を図10にてdV/dtとして示す。この電圧変化に
よって図10にて、破線の矢印で示すノイズ電流Anが
流れる。このノイズ電流Anは、IGBT12、フリッ
プフロップ回路24のセット、リセット端子を経て、キ
ャパシタC11、C12を通り、弱電側に流れ込む。キ
ャパシタC11、C12を流れるノイズ電流の極性は、
電圧変化dV/dtによって決まり、IGBT12がオ
ンの時には必ずシンク電流となる。キャパシタC11を
流れるシンク電流は本来、フリップフロップ回路24を
セットさせる為、出力Qの状態は変わらない。また、リ
セット時にキャパシタC12を流れる電流はソース電流
であり、ノイズ電流であるシンク電流とは逆であるた
め、出力Qの変化を招かない。
【0079】仮に、絶縁駆動型インバータ装置の出力O
UTが振動的になった場合、電圧変化dV/dtは正負
に変化し、フリップフロップ回路24にリセット電流が
流れる。しかしながら、たとえ、フリップフロップ回路
24の出力Qが反転しても、次に高周波のクロック信号
に従ってC11を流れるシンク電流により出力Qは正規
の論理に戻る。
【0080】絶縁駆動型インバータ装置の出力OUTが
振動した際のノイズ電流によって、フリップフロップ回
路24の出力Qが反転する期間は、最長でも高周波クロ
ックの一周期分である。従って、クロックの周波数を1
MHz程度に選べば、図5で述べたようにゲート駆動の
遅延時間の方が長い為、IGBT12がオフとなること
はない。
【0081】IGBT12をオフにさせる場合は、以上
の動作と逆のことが起きる。即ち、絶縁駆動型インバー
タ装置の出力OUTの立ち下がり(−dV/dt)によ
ってキャパシタC11、C12にはソース電流がノイズ
として流れるが、この電流に対してフリップフロップ回
路24は反応しない。また、絶縁駆動型インバータ装置
の出力OUTが振動的になった場合でも、フリップフロ
ップ回路24の出力Qはノイズによるセット側の誤信号
で一旦、反転するが、次のリセット入力によって正常な
論理状態に復帰する。
【0082】このように図9の実施例では、フリップフ
ロップ回路24の正規のセット信号及びリセット信号の
電流極性と、容量結合型信号伝送路のキャパシタを流れ
るノイズの電流極性が等しくなるので、IGBTのスイ
ッチング時における誤動作の発生を抑制することができ
ることが特徴である。
【0083】図11及び図12を参照して本発明による
の絶縁型アナログ信号検出回路の構成及び機能について
説明する。本例の絶縁型アナログ信号検出回路は、シャ
ント抵抗45と電流検出回路40とを有し、電流検出回
路40は、差動増幅回路41、サンプルアンドホールド
回路42、バッファ43及びスイッチ44を含む。強電
系の絶縁型アナログ信号検出回路は、キャパシタンスC
5、C6、C7を介して、弱電側の制御回路50の差動
増幅回路56及び同期整流回路57に接続されている。
図11の回路全体によって、負荷8を通る電流を検出す
るための絶縁型アナログ信号検出回路及びそれを弱電側
制御回路50に絶縁伝送するための絶縁型アナログ信号
伝送路が構成される。
【0084】負荷8に接続されたシャント抵抗45の両
端の電圧は、抵抗抵抗r1、r2を介して差動アンプ411
の負及び正入力端子にそれぞれ供給される。差動アンプ
411の正入力端子は抵抗r3を介して強電側の基準電位
PG、即ち二次電池1の負極電位に接続されている。ま
た、差動アンプ411の出力端子と負入力端子の間には
帰還抵抗r4が設けられている。差動アンプ411の出力
は次段の増幅器412の正入力端子に供給される。増幅
器412によって差動アンプ411の出力は増幅され
る。増幅器412のゲインは、増幅器412の負入力端
子と基準電位PG間に設けた抵抗r5、及び増幅器412
の出力端子と負入力端子の間に設けた帰還抵抗r6によっ
て決まる。
【0085】増幅器412の出力は、スイッチ421が
オンのとき、サンプリングされ、キャパシタC9に印加
される。従って、キャパシタC9には、増幅器412の
出力電圧が充電される。スイッチ421がオフになる
と、キャパシタC9の電圧は、並列に備えた抵抗r7を十
分大きく選ぶことによって、ホールドされる。ここで、
スイッチ421の駆動信号はIGBT12又は15の一
方のオン期間に同期しており、シャント抵抗45に発生
する電圧が断続的な場合にも、キャパシタC9の電圧は
連続的な変化になる。本発明はキャパシタC9の電圧を
容量結合型伝送路のキャパシタC6、C7によって絶縁
し、弱電側に伝送することが特徴であり、以下に図12
のタイムチャートも用いてその動作を述べる。
【0086】図12Aは、シャント抵抗45の電圧Vs
及びサンプルアンドホールド回路42の出力電圧Va、
図12Bは制御回路50の差動増幅回路56の入力電圧
Vd、キャパシタンスC7の電圧Vc7、弱電系の基準電
位SG、図12Cは同期整流回路57の出力電圧VRの
各波形を示す。
【0087】図11に示すように、マイクロコンピュー
タ51より出力されたクロック信号CLKは、バッファ
55、容量結合型伝送路のキャパシタC5、バッファ4
3を介してスイッチ44に絶縁伝送される。ここで、ク
ロック信号CLKの周波数は、図12に示すサンプルア
ンドホールドの周波数に比べて高くなるよう選ぶ。スイ
ッチ44の可動端子は、クロック信号が1ならば図11
のx(キャパシタC9の電圧)側に、0ならy(強電側
基準電位PG)側に移動する。こうして、スイッチ44
によって、高周波のクロック信号の周期と同一の周期を
有し、振幅がキャパシタC9の電圧に等しい矩形波が生
成される。
【0088】図11に示すように強電側基準電位PGと
弱電側基準電位SGの間の電位差をΔVとすれば、弱電
側基準電位SGに対するキャパシタC6、C7の静的な
電圧はΔVである。従って、キャパシタC6には、この
静的電圧ΔVとキャパシタC9の電圧に等しい矩形波が
重畳されて印加される。
【0089】キャパシタC6、C7の容量は、クロック
周波数に対するこれらのインピーダンス(1/ωC)が
抵抗r8〜r11に比べて十分小さくなるように、設定され
る。このように、キャパシタC6、C7の容量に選べ
ば、キャパシタC9の電圧に等しい矩形波電圧は、キャ
パシタC6、C7を経由して全て抵抗r8、r11に印加さ
れる。
【0090】スイッチ44の可動端子がx側にあるとき
は、キャパシタC6は充電状態となり、スイッチ44の
可動端子がy側にあるときは、キャパシタC6は放電状
態となる。矩形波電圧が印加されることによって、キャ
パシタC6及び抵抗r8に流れる電流は交流になる。
【0091】この交流電流は差動アンプ561に供給さ
れる。差動アンプ561の負入力端子の入力電圧は、図
12Bに示すようにキャパシタC9の電圧に等しい振幅
を有する交流電圧になる。この交流電圧には、上述の静
的電圧ΔVが重畳されているが、差動アンプ561は交
流成分のみを検出する。差動アンプ561の後段にはゲ
インが1の増幅器562が設けられ、差動アンプ561
の出力電圧を極性反転する。
【0092】図11に示すように、同期整流部57は、
クロック信号CLKに同期して切り替わるスイッチ57
1と増幅器572と増幅器572の出力と負入力端子の
間に設けられたキャパシタンスC10と含む。スイッチ
571によって、差動アンプ561の出力と増幅器56
2の出力の一方(即ち両出力電圧の等しい極性)が増幅
器572に供給され、同期整流される。最後に、キャパ
シタC10によって。同期整流後の電圧が平滑化され
る。図12Cは、同期整流、平滑後の電圧波形を示す。
尚、図12Bのタイムチャートには弱電側の差動アンプ
561の負側入力電圧と、キャパシタンスC7の電圧に
それぞれコモンモードのノイズが重畳した場合も示し
た。このようにノイズが重畳しても、差動アンプ561
の働きでノイズの影響を除去することができる。
【0093】以上のように図11の実施例によれば、強
電側にて、元のアナログ信号に比例した振幅を有する交
流電流を生成し、それを容量結合型伝送路を介して弱電
側に伝送し、弱電側では、この交流電流に応じた差動電
圧を同期整流及び復調させるように構成された絶縁型ア
ナログ信号伝送回路が得られる。
【0094】図11の破線にて示す差動増幅回路41、
サンプルアンドホールド回路42、及びスイッチ44を
含む強電側の回路は、図1に示した高耐圧ドライバIC
20の各回路と共に1チップのICに集積化することに
より、低コスト化が可能となる。本実施例は絶縁が必要
な車載用高電圧インバータやその他の産業用高電圧イン
バータとしても好適である。
【0095】
【発明の効果】本発明によれば、IGBTがスイッチン
グする際の電圧変化をレベルシフト手段で吸収して、容
量結合部へのノイズの影響を低減することができる。ま
た、仮に、強電系と弱電系の間の電位変動によるノイズ
により容量結合の出力が反転しても、送信側の容量結合
に高周波クロックを与えることによって、直ぐに正常な
状態に復帰させることができる。また、容量結合型信号
入力部とレベルシフト手段とを併用したことによって、
インバータの上下IGBTをオン、オフさせるために必
要な容量結合型用キャパシタの数は半分になり、低コス
ト化することができる。
【0096】レベルシフト手段を備えない場合において
も、送信側の容量結合に高周波クロックを与え、かつ、
オン用とオフ用の信号論理を変えたことによって、ノイ
ズの影響を軽減することができる。更に、強電側で検出
したアナログ電圧を、この電圧値に応じた矩形波交流電
流に変換し、容量結合を介して弱電側に送ることによっ
て、ノイズに強く低コストな絶縁型アナログ計測が可能
になる。容量結合型の強電-弱電間信号伝送手段とアナ
ログ計測手段をパワーモジュールに内蔵して、高安全な
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による絶縁型インバータ装
置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による絶縁型インバータ装
置に用いる信号入力部の構成を示す論理回路図である。
【図3】本発明の一実施形態による信号入力部の機能を
示す真理値表を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態による絶縁型インバータ装
置の制御内容を示すタイムチャート図である。
【図5】本発明の一実施形態による絶縁型インバータ装
置の制御でノイズの影響を説明したタイムチャート図で
ある。
【図6】本発明の一実施形態による絶縁型インバータ装
置に用いる異常検出出力部の構成を示す論理回路図であ
る。
【図7】本発明の一実施形態による異常検出出力部の出
力信号を示すタイムチャート図である。
【図8】本発明の一実施形態による絶縁型インバータ装
置をモジュール化した構成を示す全体図である。
【図9】本発明の他の実施形態による絶縁型インバータ
装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の他の実施形態による絶縁型インバー
タ装置におけるノイズ電流経路を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態による絶縁型インバータ
装置に用いる絶縁型アナログ信号検出回路を示す回路図
である。
【図12】本発明の一実施形態による絶縁型アナログ信
号検出回路の各部信号を示すタイムチャート図である。
【符号の説明】
1…二次電池、 8…負荷、 10…主回路、 12…
IGBT、 13…ダイオード、 14…抵抗、 15
…IGBT、 16…ダイオード、 17…抵抗、 2
0…ドライブ回路(高耐圧ドライバIC)、 21…ゲ
ート駆動回路、22…過電流検出回路、 23…降圧レ
ベルシフト回路、 24…フリップフロップ回路、 2
6…制御電源、 31…ゲート駆動回路、 32…過電
流検出回路、 33…昇圧レベルシフト回路、 34…
信号入力部、 35…異常検出出力部、 36…制御電
源、 40…電流検出回路、 41…差動増幅回路、4
2…サンプルアンドホールド回路、 43…バッファ、
44…スイッチ、45…シャント抵抗、 50…制御
回路、 51…マイクロコンピュータ、 52、53…
バッファ、 54…フリップフロップ回路、 55…バ
ッファ、 56…差動増幅回路、 57…同期整流回路 60…ドライブ回路(高耐圧ドライバIC)、 61、
62…ロジックインバータ、 64…フリップフロップ
回路、 66、67、68、69…抵抗、 70…制御
回路、 73、74、75、76…バッファ、 77…
電源、 200…パワーモジュール、 233、234
…NAND回路、 235…OR回路、236、237
…NOR回路、 238…論理インバータ回路、 23
9…抵抗、 240…キャパシタ、 241、242…
AND回路、 343…論理インバータ回路、 344
…AND回路、 345…NAND回路、 346、3
47…バッファ、 411…差動アンプ、 412…増
幅器、 421…スイッチ、 561…差動アンプ、
562…増幅器、 571…スイッチ、 572…増幅
器、 C1〜C14…キャパシタ、 T1〜T16…端
子、 r1〜r15…抵抗
フロントページの続き (72)発明者 園部 久雄 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 高橋 克明 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 Fターム(参考) 5H007 AA01 BB06 CA01 CA02 CB12 CC01 CC07 DB01 DB02 DB03 DB07 DC02 EA02 FA03 FA14 5H115 PC06 PG04 PI11 PI29 PV09 PV22 QN08 SE01 TO12 TO13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源の正負極間に互いに直列に接続
    された1対のパワースイッチング素子を含む主回路と、
    前記パワースイッチング素子の各々に接続された高電位
    側ゲート回路及び低電位側ゲート回路と前記パワースイ
    ッチング素子のための駆動信号を入力するための信号入
    力部と前記信号入力部から前記高電位側ゲート回路に前
    記駆動信号を伝送するための昇圧レベルシフト回路とを
    含み前記直流電源の負極の電位を基準電位とし集積回路
    化されたドライバ回路と、を有し、前記ドライバ回路の
    基準電位に対して電気的に絶縁された基準電位を有する
    制御手段からの駆動信号によって前記パワースイッチン
    グ素子を駆動するように構成された絶縁駆動型インバー
    タ装置において、 前記信号入力部と前記制御手段の間に第1及び第2のキ
    ャパシタを含む容量結合型信号伝送路を設け、前記ドラ
    イバ回路の基準電位と前記制御手段の基準電位の間に第
    3のキャパシタを含む容量結合型信号伝送帰路を設け、
    前記制御手段は前記駆動信号に応じて前記第1のキャパ
    シタ又は第2のキャパシタにパルス電流を通電し、前記
    ドライバ回路は前記駆動信号に応じて前記パワースイッ
    チング素子を交互にオン又はオフにさせることを特徴と
    する絶縁駆動型インバータ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の絶縁駆動型インバータ装
    置において、 前記制御手段が、前記第1のキャパシタのみにパルス電
    流を通電した場合に前記高電位側パワースイッチング素
    子をオンにし且つ前記低電位側パワースイッチング素子
    をオフにし、前記第2のキャパシタのみにパルス電流を
    通電した場合に前記高電位側パワースイッチング素子を
    オフにし且つ前記低電位側パワースイッチング素子をオ
    ンにし、前記第1及び第2のキャパシタの両者にパルス
    電流の通電した場合に前記第1及び第2のパワースイッ
    チング素子をオフにさせることを特徴とする絶縁駆動型
    インバータ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の絶縁駆動型インバータ装
    置において、 前記信号入力部はフリップフロップ手段を有し、前記制
    御手段は、前記高電位側又は低電位側パワースイッチン
    グ素子をオンにする期間に前記パワースイッチング素子
    に対応した前記第1のキャパシタ又は第2のキャパシタ
    に繰り返しパルス電流を通電させ、前記フリップフロッ
    プ手段に繰り返しセット又はリセット信号を与えること
    を特徴とする絶縁駆動型インバータ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の絶縁駆動型インバータ装
    置において、 前記高電位側パワースイッチング素子及び低電位側パワ
    ースイッチング素子の異常を検出するための異常検出手
    段と、前記異常検出手段からの異常検出信号を前記制御
    手段に伝送するための異常検知出力部と、前記高電位側
    の異常検出手段からの異常検出信号を前記異常検知出力
    部へ電位変換して伝送するための降圧レベルシフト回路
    と、前記異常検知出力部と前記制御手段の間に第4及び
    第5のキャパシタを含む容量結合型信号伝送路とを備
    え、前記異常検知出力部は前記高電位又は低電位側の異
    常検出手段からの異常検出信号に応じて前記第4又は第
    5のキャパシタにパルス電流を通電し、前記パワースイ
    ッチング素子の異常を前記制御手段に伝送することを特
    徴とする絶縁駆動型インバータ装置。
  5. 【請求項5】 直流電源の正負極間に互いに直列に接続
    された1対のパワースイッチング素子を含む主回路と、
    前記直流電源の負極を基準電位とし前記パワースイッチ
    ング素子のための高電位側及び低電位側ゲート回路を含
    む回路素子を集積回路化したドライバ回路と、を具備
    し、前記直流電源の負極に対して電気的に絶縁された基
    準電位を有する制御手段より供給された駆動信号によっ
    て前記パワースイッチング素子をオン又はオフにさせる
    ように構成された絶縁駆動型インバータ装置において、 前記ドライバ回路の高電位側ゲート回路と前記制御手段
    の間に第1及び第2のキャパシタを含む容量結合型信号
    伝送路を備え、前記ドライバ回路の基準電位と前記制御
    手段の基準電位の間に第3のキャパシタを含む容量結合
    型信号伝送帰路を備えると共に、前記制御手段は前記駆
    動信号に応じて前記第1又は第2のキャパシタに正又は
    負の極性のパルス電流を通電し、前記ドライバ回路は前
    記パルス電流に応じて前記高電位側又は低電位側パワー
    スイッチング素子をオン又はオフにさせることを特徴と
    する絶縁駆動型インバータ装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の絶縁駆動型インバータ装
    置において、 前記高電位側ゲート回路はフリップフロップ手段を具備
    し、前記制御手段は、 前記第1のキャパシタのみにパルス電流を繰り返し通電
    して前記フリップフロップ手段をセットさせ、前記フリ
    ップフロップ手段の出力に応じて前記高電位側パワース
    イッチング素子をオンにさせると共に、前記第2のキャ
    パシタにのみ逆極性のパルス電流を繰り返し通電して前
    記フリップフロップ手段をリセットさせ、前記高電位側
    パワースイッチング素子をオフにさせることを特徴とす
    る絶縁駆動型インバータ装置。
  7. 【請求項7】 直流電源の正負極間に互いに直列に接続
    された一対のパワースイッチング素子を含む主回路と前
    記直流電源の負極を基準電位とし前記パワースイッチン
    グ素子を駆動するためのドライバ回路とを備え、前記直
    流電源の負極に対して電気的に絶縁された基準電位を有
    する制御手段からの駆動信号によって前記パワースイッ
    チング素子をオン又はオフにさせるように構成された絶
    縁駆動型インバータ装置において、 前記パワースイッチング素子の少なくとも一方に流れる
    電流を検出するためのシャント抵抗手段と、前記シャン
    ト抵抗手段の電圧をサンプルアンドホールドするための
    サンプルアンドホールド手段と、前記制御手段からのク
    ロック信号に応じて前記サンプルアンドホールド手段の
    出力電圧を振幅とする矩形波交流信号を形成するための
    変調手段と、前記制御手段の基準電位と同一の基準電位
    に接続され前記変調手段より出力された矩形波交流信号
    を入力するための差動増幅手段と、前記差動増幅手段の
    出力を前記クロック信号に同期して全波整流し、更に平
    滑するための復調手段と、を備え、前記変調手段から前
    記差動増幅手段への矩形波交流信号は第1及び第2のキ
    ャパシタを含む容量結合型信号伝送路を介して伝送さ
    れ、前記制御手段から前記変調手段へのクロック信号は
    第3のキャパシタを含む容量結合型信号伝送路を介して
    伝送されることを特徴とする絶縁駆動型インバータ装
    置。
  8. 【請求項8】 二次電池を直流電源とする電気自動車に
    おいて、請求項1から7のいずれか1項記載の絶縁駆動
    型インバータ装置を備え、前記パワースイッチング素子
    と前記ドライバ回路と前記信号入力部と前記第1、第2
    及び第3のキャパシタを1つの密閉されたパッケージに
    搭載するとともに、前記パワースイッチング素子とは電
    気的に絶縁された前記パワースイッチング素子のための
    冷却器を前記パッケージの表面部に備えると共に、前記
    冷却器と前記制御手段の基準電位は前記自動車のボディ
    アースになるよう接続されていることを特徴とする電気
    自動車。
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