JP2003338424A - コンデンサ - Google Patents
コンデンサInfo
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Abstract
量化に対し耐環境性向上として樹脂厚みを増すという軽
量化に相反する対策を実施していた。本発明は、コンデ
ンサケースや樹脂の材料や厚みを方策とすることでなく
耐環境性の向上や軽量化に対応するコンデンサを提供す
ることを目的とする 【解決手段】 コンデンサ素子を覆ってコンデンサケー
ス内面との間に金属箔と樹脂を密着させた積層板を配置
する。そして、この構成により温度や湿度の変化でコン
デンサ内部へ徐々に進入する水分の経路を積層板の金属
箔で遮断し水分がコンデンサ素子に達する時間を遅らせ
コンデンサ特性の低下を防ぐことである
Description
コンデンサケース内に備え、コンデンサケース内部を樹
脂充填したフィルムコンデンサの内部構造関するもので
あり、特にモータ駆動のインバータ回路に使用されるコ
ンデンサに関する。
要望、使用環境の厳しさや軽量化が要求されている。
サケースに1個あるいは複数個のコンデンサ素子を内蔵
し、樹脂充填したものである。
しており、101はコンデンサケース、102は金属化
フィルムを巻回または積層してなるコンデンサ素子、1
03はコンデンサ素子の電極面と接続したリード線また
は金具、104は充填樹脂である。
サは、温度や湿度に対し経時のコンデンサ特性を確保す
るためコンデンサケースの材料およびケース厚みから充
填樹脂の材料およびケースとコンデンサ素子との樹脂厚
みの水準に至るまで詳細設計を実施している。
ムコンデンサは、使用温度、湿度などの使用環境の厳し
さに対し、耐環境性向上として、コンデンサケースやコ
ンデンサケース内に充填する樹脂の厚みを増すという方
策をとり、軽量化の要求に軽量化に対して相反する対策
を実施していた。
に対し経時のコンデンサ特性が劣化する主たる要因は、
環境条件によりコンデンサケースや充填樹脂を水分が徐
々に進入しコンデンサ素子へ到達し、その金属を蒸着し
たフィルムを劣化させるためである。
ンサケースや充填する樹脂の材料や厚みによる方策をと
らず、軽量化を損なうことなく耐環境性を向上させるこ
とができるフィルムコンデンサを提供することを目的と
する。
ンサは、上記課題を解決するために、コンデンサ素子
と、コンデンサケース内側面との間に金属箔と樹脂を密
着させた積層板を配置したものである。そして、この構
成により温度や湿度の変化でコンデンサ内部へ徐々に進
入する水分の経路を積層板の金属箔で遮断し水分がコン
デンサ素子に達する時間を遅らせコンデンサ特性の低下
を防ぐものである。
て、図1から図3を用いて説明する。
けるコンデンサの断面を示す図であり、1はコンデンサ
ケース、2はコンデンサケース1に内蔵するコンデンサ
素子、3はコンデンサ素子2に接続するリード線または
金具、4はコンデンサケース1内部を充填する充填樹
脂、5はコンデンサケース2内側面と、コンデンサ素子
間に設けた積層板を示す。
回または積層したものであり、両端面に電極が設けら
れ、リード線または金具3が電極に接続され、外部との
接続ができるようにしている。さらに積層板5を、コン
デンサ素子2を覆うようにしてコンデンサ素子2とコン
デンサケース1内側面との間に配置する。積層板5は、
銅やアルミニウムなどの十数ミクロンあるいはそれ以上
の厚さで金属箔をエポキシ系などの樹脂に密着させたも
のである。なお、図1では、積層板5は、コンデンサ素
子2の4面のみに配置した図になっているが、残る2面
にも同様に積層板5を配し、コンデンサ素子2の全ての
面を積層板5で覆うようにしている。そして充填樹脂4
をコンデンサケース1内に充填してフィルムコンデンサ
を構成している。
ンサ素子2は、コンデンサケース1に予め設けられたリ
ブで支えて固定し、積層板5は、取り付け用穴でビス等
により固定しておく。なお、積層板をビス止めするの
は、充填樹脂4を充填する際、積層板5が浮遊するのを
防止するためである。
ついて以下にその動作を説明する。
デンサ素子1へ水分が到達する経路は図2の(a)
(b)に示す様に、次の5つの経路が考えられる。
上面の充填樹脂4を経てコンデンサ素子2の上面に達す
る経路(経路1) 2)コンデンサケース1の上面開口部から上面の充填樹
脂4を経てコンデンサ素子2の側面電極面に達する経路
(経路2) 3)コンデンサケース1の側面部から側面の充填樹脂4
を経てコンデンサ素子2の側面電極面に達する経路(経
路3) 4)コンデンサケース1の前後面部から前後面の充填樹
脂4を経てコンデンサ素子2の前後面に達する経路(経
路4) 5)コンデンサケース1の底面部から底面の充填樹脂4
を経てコンデンサ素子2の底面に達する経路(経路5) これらの経路は、ケースや充填樹脂の材質の特性、厚み
などによりコンデンサ素子に水分が到達する透過経過時
間が異なる。一般に透過経過時間は、ケース、充填樹脂
の吸水率や水分透過特性の影響が大きく、またその厚み
に比例する。
で銅やアルミニウムなどの十数ミクロンあるいはそれ以
上の金属箔をエポキシ系などの樹脂に密着させた積層板
5を配置し、コンデンサ素子2のすべての面を覆うよう
にして充填樹脂4を注型した。このことにより、時間経
過中に種々の環境条件下で進入する水分が金属箔と樹脂
を密着した積層板5で遮断される。そして、わずかに積
層板5で覆い尽くされていない箇所から進入する経路が
残されるだけでコンデンサ素子2へ水分が到達する時間
を大幅に遅延することができる。
デンサ素子2をすべて覆うようにして構成したが、例え
ば特に水分の進入の多い、コンデンサケース1の開口部
(図1で上部)のみに配しても、相応の効果は得られる
ので、コスト面から鑑みて適切な枚数を配してもよい。 (実施の形態2)実施の形態2について、図3を用いて
説明する。図3は実施の形態2におけるコンデンサの構
成図であり、(a)は平面図、(b)は正面図を示す。
なお、図3において、実施の形態1と同様の箇所につい
ては同一の符号を付して重複する説明を省略する。
は、コンデンサ素子2を6個設け、積層板5を、コンデ
ンサケース1の開口面(図3で下部)に配置し、6個の
コンデンサ素子2を全面に覆うようにした点である。
したのは、コンデンサケース1で耐吸水特性などのよい
材質を選定した場合や充填樹脂4の厚みを大きく確保し
た場合、前述の水分進入経路で距離が近いと判断される
箇所、すなわちコンデンサケース1上面開口部の充填樹
脂4からコンデンサ素子2の上面に達する経路を遮断す
るためである。コンデンサ素子2をコンデンサケース1
内に設置した場合、コンデンサケース1の内側面とコン
デンサ素子2との間隔が異なる。この異なる間隔中、充
填樹脂4の厚みが大きいところほど水分進入に対し強
く、厚みが小さいと、水分進入がしやくなる。また、コ
ンデンサケース1の開口部から水分が進入しやすいこと
を示す実験結果として、コンデンサケースの厚みに対
し、充填樹脂の厚みをその数倍にすることで、ほぼ同等
のコンデンサ容量の劣化を示すコンデンサ容量の劣化試
験結果が得られている。すなわち、コンデンサケースに
覆われていない開口部は、コンデンサケースに覆われた
時と同等のコンデンサ容量劣化にするためには、充填樹
脂厚みはコンデンサケースの数倍にする必要があり、開
口部が最も水分が進入しやすいということを示す。
が、水分がコンデンサ素子に進入するまでの時間が最も
短い経路であるから、この位置に本実施の形態の積層板
5を配置することによりコストパフォーマンスの高い耐
環境タイプのフィルムコンデンサを提供することができ
る。
デンサを製造する方法について説明する。
方法では、まず、コンデンサ素子2をコンデンサケース
1の開口面から挿入し、コンデンサケース1の底面や側
壁に設けたリブで支えるようにして固定する。この時、
6個のコンデンサ素子2は、その電極部をリード線また
は金具3によって並列に接続しており、リード線または
金具3は、その片方の端部を外部機器等と接続できるよ
うに外部に出すような構造としている。続いて積層板5
を同様に開口面から挿入し、コンデンサ素子2の上面に
配置する。コンデンサケース1にはビス止め用のボス、
積層板5には固定用穴を設けており、ビス等により積層
板5をコンデンサケース1に固定する。さらに、充填樹
脂4を開口面よりコンデンサケース1に注入し、樹脂充
填する。なお、積層板をビス止めするのは、充填樹脂4
を充填する際、積層板5が浮遊するのを防止するためで
ある。
ス1の開口面のみに積層板5を配置する例を示したが、
コスト面で問題がなければ、コンデンサ素子2の全面を
積層板5を覆うようにすれば尚一層の効果が得られる。
この場合についてその製造方法を説明する。まず、積層
板5をコンデンサケース1の開口部から挿入し、コンデ
ンサケース1の底面に配置する。このとき、コンデンサ
ケース1の底面にはリブが設けられており、このリブに
より積層板5を支持するようにする。さらに、コンデン
サ素子2をコンデンサケース1の底面に置いた積層板5
の上に配置し、コンデンサケース1の側壁に設けたリブ
で側面を支える。この時、底面に置いた積層板5はコン
デンサ素子2により固定されることとなる。次に積層板
5をコンデンサケース1の側面もしくは前後面とコンデ
ンサ素子2の側面もしくは前後面の間に配置する。この
とき、コンデンサケース1の側壁に溝や突起状のリブを
設けておき、積層板5の端部を溝にはめ込み、さらにリ
ブで支えるようにして、コンデンサ素子2の側面4面を
覆うようにして固定する。さらに、積層板5をコンデン
サケース1の開口面でコンデンサ素子2の上面に配置す
る。このとき、コンデンサケース1の開口面部にビス止
め用のボス、積層板5に取りつけ穴を設けておき、ビス
等により固定する。
2をその底面を小判型形状のものを示したが、別の実施
例として、図4に示すように略直方体であるフィルムコ
ンデンサであっても同様の効果が得られる。また、図4
に示すように、コンデンサ素子の電極に接続するリード
線または金具は、その用途に応じて外部に出す位置を自
由に変えても本発明の構成と効果を妨げるものではな
い。
デンサを車輌駆動用モータを駆動するインバータ回路の
平滑用として用いた例を示す図であり、21は電池など
の直流電源、22は本実施の形態のフィルムコンデン
サ、23はインバータ回路、24はモータ、25は自動
車を示す。
は、上記で示したように、水分が進入してフィルムコン
デンサに到達するまでの時間を遅延させることで、耐環
境性が向上できることから、図5で示すように、車両駆
動用モータ24を駆動するインバータ回路23に接続
し、数百ヘルツから数十キロヘルツの高周波電流のリッ
プル電流等の平滑する平滑用として用い、自動車25に
搭載するのに適している。
の構成で金属箔と樹脂板を密着させた積層板を配置する
ことにより、耐環境性にすぐれ小型軽量化を図ったフィ
ルムコンデンサを提供することができる。
示すコンデンサ正面図 (b)コンデンサ素子に水分が到達する経路を示すコン
デンサ側面図
ける構成の平面図 (b)本発明のコンデンサの実施の形態2における構成
の正面図
ける別の構成の平面図 (b)本発明のコンデンサの実施の形態2における別の
構成の正面図
を駆動するインバータ回路の平滑用として用いた例を示
す図
8)
しており、101はコンデンサケース、102は金属化
フィルムを巻回または積層してなるコンデンサ素子、1
03はコンデンサ素子の電極面と接続したリード線また
は金具、104は充填樹脂である。
に対し経時のコンデンサ特性が劣化する主たる要因は、
環境条件によりコンデンサケースや充填樹脂に水分が徐
々に進入しコンデンサ素子へ到達し、その金属を蒸着し
たフィルムを劣化させるためである。
Claims (7)
- 【請求項1】 コンデンサ素子と、前記コンデンサ素子
を内蔵し、内部を樹脂充填したコンデンサケースとを備
えるコンデンサであって、前記コンデンサ素子と前記コ
ンデンサケース内側面との間に金属箔と樹脂を有する積
層板を配置したコンデンサ。 - 【請求項2】 積層板は、金属箔と樹脂とが密着させて
なる請求項1記載のコンデンサ。 - 【請求項3】 コンデンサ素子の外周面の一部と、コン
デンサケース内側面との間に積層板を配置した請求項1
記載のコンデンサ。 - 【請求項4】 前記コンデンサ素子は略直方体である請
求項3記載のコンデンサ。 - 【請求項5】 複数の前記コンデンサ素子をコンデンサ
ケースに内蔵する請求項1から4のいずれかに記載のフ
ィルムコンデンサ。 - 【請求項6】 コンデンサ素子と、前記コンデンサ素子
を内蔵し、内部を樹脂充填したコンデンサケースとを備
え、前記コンデンサ素子と前記コンデンサケース内側面
との間に金属箔と樹脂を有する積層板を配置したコンデ
ンサを、平滑用コンデンサとして用いた自動車駆動用モ
ータを駆動するインバータ回路。 - 【請求項7】 コンデンサ素子と、前記コンデンサ素子
を内蔵し、内部を樹脂充填したコンデンサケースとを備
え、前記コンデンサ素子と前記コンデンサケース内側面
との間に金属箔と樹脂を有する積層板を配置したコンデ
ンサを、平滑用コンデンサとして用いた自動車駆動用モ
ータを駆動するインバータ回路を搭載した自動車。
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JP2002147412A JP3750630B2 (ja) | 2002-05-22 | 2002-05-22 | コンデンサ |
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- 2002-05-22 JP JP2002147412A patent/JP3750630B2/ja not_active Expired - Fee Related
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