JP2003338242A - 陰極線管の製造方法 - Google Patents

陰極線管の製造方法

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JP2003338242A JP2002143997A JP2002143997A JP2003338242A JP 2003338242 A JP2003338242 A JP 2003338242A JP 2002143997 A JP2002143997 A JP 2002143997A JP 2002143997 A JP2002143997 A JP 2002143997A JP 2003338242 A JP2003338242 A JP 2003338242A
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phosphor
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cathode ray
pattern forming
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Masayuki Takashima
正之 高島
Takayuki Shibazaki
孝晋 柴崎
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造装置等にバラツキがあっても、ガラスパ
ネルの蛍光体パターン形成部全面に蛍光体スラリーを均
等に行き渡らせることができる製造方法を提供する。 【解決手段】 陰極線管用ガラスパネル1の内部に蛍光
体パターン(ストライプ)を形成する工程で、乾燥処理
された陰極線管用ガラスパネル1の内部の蛍光体パター
ン形成部1aに、蛍光体スラリーを注入する前に、ガラ
スパネル1内面の蛍光体パターン形成部1aおよびスカ
ート部1bに向けて純水を噴霧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、陰極線管のガラ
スパネルの内面に蛍光体パターン(ストライプ)を形成
するために蛍光体スラリーを注入する工程の改善方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、陰極線管のガラスパネルの内
面に蛍光体パターン(ストライプ)を形成する工程にお
いては、一般的に、陰極線管用ガラスパネル内面に、蛍
光体および感光剤の固形粒子を水(液体)に溶かして懸
濁した状態にした溶液(=蛍光体スラリー)を注入し、
余剰となった蛍光体スラリーを振り切ることで塗布し、
その蛍光体スラリーを乾燥させた後に、蛍光体パターン
の形成部を露光させることで感光剤を反応させ、露光さ
せた部分の蛍光体を焼き付け、現像することで形成して
いる。
【0003】図6は、陰極線管のガラスパネルの内面に
蛍光体パターンを形成する工程の製造装置における、ガ
ラスパネル内面に蛍光体スラリーを注入する状態を示す
断面図である。
【0004】図6において、1は蛍光体パターンを内面
に形成する陰極線管用のガラスパネルであり、1aがそ
のガラスパネル1における蛍光体パターンの形成部であ
り、1bがその蛍光体パターン形成部1aの周囲を囲む
スカート部である。また、2は、蛍光体パターン形成部
1a各蛍光体パターンの間に、予めストライプ状に形成
されるブラックマトリクスである。尚、蛍光体パターン
は、赤、緑、青の3色のストライプが順に形成されるこ
ととする。
【0005】また、図6の11は、陰極線管の製造装置
において、ガラスパネル1を保持し、例えば図示した矢
印の方向に回転させるキャリアであり、図6では、略水
平状態に維持される。12は、キャリア11上にガラス
パネル1を固定するパネルクランプである。
【0006】また、図6の21は、蛍光体および感光剤
の固形粒子を水(液体)に溶かして懸濁した状態にした
溶液(=蛍光体スラリー)SLを、ガラスパネル1の蛍
光体パターン形成部1aに向けて吐出する蛍光体スラリ
ー吐出ノズルである。
【0007】図7は、陰極線管のガラスパネルの内面に
蛍光体パターンを形成する工程の製造装置における、蛍
光体スラリー吐出ノズル21から吐出された蛍光体スラ
リーSLの余剰分を、ガラスパネル1の内面から振り切
ることで排出する状態を示す断面図である。
【0008】図7では、キャリア11を略水平状態から
傾けられて、鉛直よりも多い角度で内部が下面を向くよ
うに傾けられて回転することで、ガラスパネル1の内面
から蛍光体スラリーSLを排出している。
【0009】図8は、従来の、陰極線管の製造方法にお
ける、陰極線管のガラスパネルの内面に蛍光体パターン
(ストライプ)を形成する方法を示すフローチャートで
ある。
【0010】蛍光体パターン形成部1aにストライプ状
にブラックマトリクスが形成されたガラスパネル1は、
パンルクランプ12によりキャリア11に固定され、内
面に残る水分等を無くすように乾燥処理が実施され(S
1)、次の蛍光体スラリーSLの注入に備えて、ガラス
パネル1の温度が調節される(S2)。
【0011】キャリア11の回転によりガラスパネル1
も回転を始め(S3)、図6に示したように蛍光体スラ
リーSLが所定量注入される(S4)。この場合の所定
量は、蛍光体パターン形成部1aの面積、蛍光体スラリ
ーSLの粘度、温度条件等と実験データにより、予め決
定される。蛍光体スラリーSLは、回転による遠心力に
よりガラスパネル1の内部で展開されて、蛍光体パター
ン形成部1aに均一の厚みで広がり塗布面が形成され
る。
【0012】次に、図7に示したように、キャリア11
を回転させながら傾けることで、余剰となった蛍光体ス
ラリーSLを振り切って排出し(S5)、蛍光体スラリ
ーSLを乾燥させて蛍光体スラリー膜を形成すると共
に、ガラスパネル1のスカート部1bに付着した蛍光体
スラリーSLを加熱した純水等で洗浄するトリミングを
実施する(S6)。尚、蛍光体スラリーSLは高価な材
料であるため、回収された余剰分は濃度等を再調整され
た後、再使用される。
【0013】次に、ガラスパネル1内に形成された蛍光
体スラリー膜に対して、対応する色の領域のみに露光が
実施され、その露光領域の感光剤のみが反応してストラ
イプ状の蛍光体パターンが形成される(S7)。その
後、現像処理が実施されて、露光されなかった領域のス
ラリー膜は除去される(S8)。
【0014】ここで、上記した蛍光体パターンを形成す
る処理が、赤、緑、青の3色について実施されたか否か
を判断し(S9)、3色について実施されていない場合
(S9:NO)には、ステップS1に戻って次の色の蛍
光体パターンを形成する処理を実施し、3色について実
施された場合(S9:YES)には、処理を終了する。
【0015】このようにして、従来の陰極線管の製造時
には、ガラスパネル1の内部に赤、緑、青3色の蛍光体
パターンを形成していた。
【0016】また、特開平7−85791号公報に示し
たように蛍光体スラリー注入口を移動させる方法、ある
いは、特開平9−180632号公報、特開平11−1
35015号公報等に示したように、ガラスパネル1を
回転させる回転数あるいは回転方向を制御する方法が知
られている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パネル
クランプ12によるガラスパネル1の取付け精度、キャ
リア11の水平回転精度等の製造装置の精度にはバラツ
キが存在し、蛍光体スラリーSLの濃度(粘度)にもバ
ラツキが存在するため、従来の製造方法において蛍光体
スラリーSLを繰り返し注入する際には、製造されるパ
ネル毎に蛍光体スラリーSLの液が展開される流れが若
干異なり、その結果、スラリー膜の厚みが異なって形成
されることがあるという問題があった。特に、極端にバ
ラツキがある場合には、ガラスパネル1の蛍光体パター
ン形成部1a全面に蛍光体スラリーSLがうまく行き渡
らない場合があるという問題があった。
【0018】また、従来の製造方法においては、図8の
ステップS5に示したように、ガラスパネル1のスカー
ト部1bが乾燥した状態で蛍光体スラリーSLの振り切
り(排出)が実施されるため、スカート部1bの内面に
付着した蛍光体スラリーSLが、次のステップS6の乾
燥工程でこびりついてしまう。このスカート部1bにこ
びりついた蛍光体スラリーSLは、その後のステップS
8で実施される現像工程でも洗い流すことができずに残
ってしまうことがあった。このこびりついた蛍光体スラ
リーSLは、製品となる途中の加熱工程、あるいは、製
造後の使用中等に剥がれてしまい、陰極線管内のゴミと
なる場合があるという問題があった。
【0019】また、従来の製造方法においては、上記し
たように、装置のバラツキ等により、ガラスパネル1の
内面に蛍光体スラリーSLが十分に行き渡らないことが
あり、この不良は、後工程である検査工程で塗布ムラ不
良として初めて発見されることが多いことから、蛍光体
スラリーSLをガラスパネル1の内部に注入する際の条
件管理は非常に複雑であるという問題があった。
【0020】また、従来の製造方法においては、上記し
たように、装置のバラツキ等により、ガラスパネル1の
内面に蛍光体スラリーSLが十分に行き渡らないことが
あったが、例えば、蛍光体スラリーSLの注入量を多く
すると、スカート部1bにぶつかる蛍光体スラリーSL
の量も増加することになり、結果的に、蛍光体スラリー
SLに発生する気泡の量を増加させる。この蛍光体スラ
リーSL中の気泡は、形成された蛍光体パターンでは不
良部となる場合があるという問題があった。
【0021】本発明は、上記した問題点を解決するため
になされたものであって、製造装置等にバラツキがあっ
ても、ガラスパネル1の蛍光体パターン形成部1a全面
に蛍光体スラリーSLを均等に行き渡らせることができ
る製造方法を提供することを目的とする。
【0022】また、さらに、ガラスパネル1のスカート
部1bへの蛍光体スラリーSLのこびりつきを無くした
製造方法を提供することを目的とする。
【0023】また、さらに、蛍光体スラリーSLの注入
時の条件管理を容易にする製造方法を提供することを目
的とする。
【0024】また、さらに、蛍光体スラリーSLの注入
量を減らせる製造方法を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明の請求項1に記載した陰極線管の製造方法
では、乾燥処理された陰極線管用ガラスパネルの内部
に、蛍光体パターンを形成するための蛍光体スラリーを
注入する工程に先立ち、ガラスパネル内面の蛍光体パタ
ーン形成部に向けて純水を噴霧する工程を実施すること
を特徴とする。
【0026】また、請求項2の本発明では、請求項1に
記載の陰極線管の製造方法において、ガラスパネル内面
の蛍光体パターン形成部に純水を噴霧する工程では、ガ
ラスパネル内面の蛍光体パターン形成部の周囲を囲うス
カート部にも純水を噴霧することを特徴とする。
【0027】また、請求項3の本発明では、請求項1ま
たは2に記載の陰極線管の製造方法において、陰極線管
用ガラスパネル内面に蛍光体スラリーを注入する工程で
は、ガラスパネル内面に純水を噴霧しない場合よりも注
入する蛍光体スラリー量を減少させることを特徴とす
る。
【0028】また、請求項4の本発明では、請求項1〜
3の何れかに記載の陰極線管の製造方法において、ガラ
スパネル内面の蛍光体パターン形成部に向けて純水を噴
霧する工程に代えて、ガラスパネル内面の蛍光体パター
ン形成部に向けて界面活性剤溶液を噴霧する工程とする
ことを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、陰極線管
のガラスパネルの内面に蛍光体パターンを形成する本実
施の形態の工程の製造装置における、ガラスパネル内面
に純水を噴霧する状態を示す断面図である。
【0030】なお、図1以下の各図において、図6に示
した従来の製造装置と同様な機能を有する部分にについ
ては同じ符号を付与し、重複する記載を省略する。
【0031】図1に示した本実施の形態の製造装置が、
図6に示した従来の製造装置と異なる点は、以下の点で
ある。
【0032】(1)ガラスパネル1の内面の蛍光体パタ
ーン形成部1aおよびスカート部1bに向けて微少な霧
状の純水PWを噴霧できる噴霧ノズル51を設置した
点。
【0033】図1の他の構成は、図6に示した従来の構
成と同様である。
【0034】図2は、図1の製造装置により、ガラスパ
ネル1の内面の蛍光体パターン形成部1aおよびスカー
ト部1bに噴霧された純水の状態を示す断面図である。
【0035】噴霧ノズル51から噴霧された霧状の微少
な純水粒61は、図2に示したように蛍光体パターン形
成部1aおよびスカート部1bの表面のほぼ全面に広が
って定着し、蛍光体パターン形成部1aおよびスカート
部1bの表面全体を湿潤状態に維持する。
【0036】図3は、陰極線管のガラスパネルの内面に
蛍光体パターンを形成する本実施の形態の工程の製造装
置における、ガラスパネル内面に蛍光体スラリーを注入
する状態を示す断面図である。
【0037】蛍光体スラリー吐出ノズル21が、蛍光体
スラリーSLをガラスパネル1の蛍光体パターン形成部
1aに向けて吐出する点は従来と同様である。しかし、
本実施の形態では、この工程の前に、純水の噴霧が実施
されているため、蛍光体スラリーSLが吐出された時
に、蛍光体スラリーSLとガラスパネル1の蛍光体パタ
ーン形成部1aとの間には、純水の皮膜が形成される。
この純水の被膜は潤滑油的に機能するので、蛍光体スラ
リーSLは、蛍光体パターン形成部1a上で停滞するこ
となく均等に展開される。
【0038】図4は、本実施の形態の陰極線管の製造方
法における、陰極線管のガラスパネルの内面に蛍光体パ
ターンを形成する方法を示すフローチャートである。
【0039】図4に示した本実施の形態の製造工程が、
図8に示した従来の製造工程と異なる点は、以下の各点
である。
【0040】(a)乾燥処理された陰極線管用のガラス
パネル1の内部に、蛍光体パターンを形成するための蛍
光体スラリーSLを注入する工程(S4)に先立ち、ガ
ラスパネル1の内面の蛍光体パターン形成部1aに向け
て純水を噴霧する工程(S11)を実施する点。
【0041】(b)ガラスパネル1の内面の蛍光体パタ
ーン形成部1aに純水を噴霧する工程(S11)では、
ガラスパネル1の内面の蛍光体パターン形成部1aの周
囲を囲うスカート部1bにも純水を噴霧する点。
【0042】(c)ガラスパネル1の内面に蛍光体スラ
リーSLを注入する工程(S4)では、ガラスパネル1
の内面に純水を噴霧しない場合よりも注入する蛍光体ス
ラリーSLの量を減少させる点。
【0043】図4の他の製造工程は、図8に示した従来
の製造工程と同様である。
【0044】ステップS11の蛍光体パターン形成部1
aに向けて純水を噴霧することは、上記したように、予
め微少な霧状の純水をガラスパネル1の蛍光体パターン
形成部1aに噴霧して定着させることで、その後の工程
で注入される蛍光体スラリーSLが、純水の皮膜の潤滑
効果により、蛍光体パターン形成部1a上で容易に均等
に展開できるようにするために実施される。また、蛍光
体スラリーSLが蛍光体パターン形成部1a上で容易に
均等に展開できるということは、蛍光体スラリーSLの
吐出量の管理や濃度調整(管理)も容易になるというこ
とになる。
【0045】また、上記(b)のスカート部1bにも純
水を噴霧することは、図7に示したようにステップS5
で余剰の蛍光体スラリーSLを排出させる時に、排出が
容易になり、スカート部1bに蛍光体スラリーSLが残
ってこびりつき、その後の工程でゴミとなる事態を避け
るために実施される。また、仮に、スカート部1bに蛍
光体スラリーSLが残った場合でも、次のステップS6
の乾燥工程でスカート部1bの内面が完全に乾燥するこ
とが抑制されるので、ステップS8の現像工程で蛍光体
スラリーSLを除去することが可能になる。
【0046】また、上記(c)のステップS4で蛍光体
スラリーSLの量を減少させることは、上記(a)に関
係しており、蛍光体スラリーSLが、純水の皮膜の潤滑
効果により蛍光体パターン形成部1a上で容易に展開で
きるようになることから、従来の方法における蛍光体ス
ラリーSLの量は過剰ということになることから実施さ
れる。逆に、過剰な蛍光体スラリーSLの量をそのまま
にしておくと、上記したように気泡が発生する可能性が
あることから、蛍光体スラリーSLの量は、必要最小限
に減少させた方が好ましいことになる。
【0047】このように、本実施の形態では、ガラスパ
ネル1の内面を純水で湿潤させてから蛍光体スラリーS
Lを注入するようにしたので、蛍光体パターン形成部1
a上で蛍光体スラリーSLが展開しようとする流れを促
進させることができ、ブラックマトリクスの形成状況
や、蛍光体パターンの形成状況に影響されずに、容易に
蛍光体パターン形成部1a全体に対して十分に蛍光体ス
ラリーSLを行き渡らせることができる。
【0048】また、本実施の形態では、蛍光体スラリー
SLの注入量を減量させることができることから、蛍光
体スラリーSLがスカート部1bにぶつかることから発
生する気泡の発生を抑制することができる。
【0049】また、スカート部1bも湿潤させることで
蛍光体スラリーSLの排出が円滑になり、例え、スカー
ト部1bに蛍光体スラリーSLが残った時でも完全乾燥
を抑制して現像工程における除去が可能になることか
ら、陰極線管内のゴミを減少させることができる。
【0050】また、以上のように本実施の形態では、陰
極線管の製造時に発生する不良の原因を根本から減少さ
せ、後工程で発見される不良を減少させるので、歩留ま
り等の生産性を向上させることができ、次工程に不良の
ガラスパネル1が流出する事態を減少させることができ
る。
【0051】実施の形態2.図5は、本発明の実施の形
態2で、図1の製造装置により、ガラスパネル1の内面
の蛍光体パターン形成部1aおよびスカート部1bに噴
霧された界面活性剤溶液の状態を示す断面図である。
【0052】噴霧ノズル51から噴霧された霧状の微少
な界面活性剤溶液71は、図5に示したように蛍光体パ
ターン形成部1aおよびスカート部1bの表面のほぼ全
面に広がって皮膜状に定着し、蛍光体パターン形成部1
aおよびスカート部1bの表面全体を湿潤状態に維持す
る。
【0053】実施の形態1では、純水粒61が粒状にな
って、蛍光体パターン形成部1aおよびスカート部1b
の表面に広がって定着していたが、本実施の形態の界面
活性剤溶液71の場合には、表面張力が弱くなることか
ら、粒状ではなく、蛍光体パターン形成部1aおよびス
カート部1bの全表面に膜状に展開して広がるようにな
る。
【0054】従って、純水粒61が表面に定着した場合
よりも活性剤溶液71が表面を覆った場合の方が、蛍光
体スラリーSLを潤滑させる効果は大きくなる。
【0055】このように、本実施の形態では、実施の形
態1よりもさらに蛍光体スラリーSLを容易に蛍光体パ
ターン形成部1a全体に対して十分に行き渡らせること
ができ、蛍光体スラリーSLの注入量をさらに減量させ
ることができることから気泡の発生も抑制でき、陰極線
管内のゴミもさらに減少させることができる。
【0056】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0057】請求項1の本発明では、ガラスパネルの内
面を純水で湿潤させてから蛍光体スラリーを注入するよ
うにしたので、蛍光体パターン形成部上で蛍光体スラリ
ーが展開しようとする流れを促進させることができ、ブ
ラックマトリクスの形成状況や、蛍光体パターンの形成
状況に影響されずに、容易に蛍光体パターン形成部全体
に対して十分に蛍光体スラリーを行き渡らせることがで
きる。従って、陰極線管の製造時に発生する不良の原因
を根本から減少させ、後工程で発見される不良を減少さ
せるので、歩留まり等の生産性を向上させることがで
き、次工程に不良のガラスパネルが流出する事態を減少
させることができる。
【0058】請求項2の本発明では、上記した発明の効
果に加え、スカート部も湿潤させることで蛍光体スラリ
ーの排出が円滑になり、例え、スカート部に蛍光体スラ
リーが残った時でも完全乾燥を抑制して現像工程におけ
る除去が可能になることから、陰極線管内のゴミを減少
させることができる。
【0059】請求項3の本発明では、上記した発明の効
果に加え、蛍光体スラリーの注入量を減量させることが
できることから、蛍光体スラリーがスカート部にぶつか
ることから発生する気泡の発生を抑制することができ
る。
【0060】請求項4の本発明では、上記した発明の効
果に加え、さらに蛍光体スラリーを容易に蛍光体パター
ン形成部全体に対して十分に行き渡らせることができ、
蛍光体スラリーの注入量をさらに減量させることができ
ることから気泡の発生も抑制でき、陰極線管内のゴミも
さらに減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 陰極線管のガラスパネルの内面に蛍光体パタ
ーンを形成する本実施の形態の工程の製造装置における
ガラスパネル内面に純水を噴霧する状態を示す断面図で
ある。
【図2】 図1の製造装置によりガラスパネルの内面の
蛍光体パターン形成部およびスカート部に噴霧された純
水の状態を示す断面図である。
【図3】 陰極線管のガラスパネルの内面に蛍光体パタ
ーンを形成する本実施の形態の工程の製造装置における
ガラスパネル内面に蛍光体スラリーを注入する状態を示
す断面図である。
【図4】 本実施の形態の陰極線管の製造方法における
陰極線管のガラスパネルの内面に蛍光体パターンを形成
する方法を示すフローチャートである。
【図5】 本発明の実施の形態2で図1の製造装置によ
りガラスパネルの内面の蛍光体パターン形成部およびス
カート部に噴霧された界面活性剤溶液の状態を示す断面
図である。
【図6】 陰極線管のガラスパネルの内面に蛍光体パタ
ーンを形成する工程の製造装置における、ガラスパネル
内面に蛍光体スラリーを注入する状態を示す断面図であ
る。
【図7】 陰極線管のガラスパネルの内面に蛍光体パタ
ーンを形成する工程の製造装置における、蛍光体スラリ
ー吐出ノズルから吐出された蛍光体スラリーの余剰分を
ガラスパネルの内面から振り切ることで排出する状態を
示す断面図である。
【図8】 従来の陰極線管の製造方法における、陰極線
管のガラスパネルの内面に蛍光体パターンを形成する方
法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ガラスパネル、 1a 蛍光体パターン形成部、
1b スカート部、2 ブラックマトリクス、 11
キャリア、 12 パネルクランプ、 21蛍光体スラ
リー吐出ノズル、 51 噴霧ノズル、 61 純水
粒、 71界面活性剤溶液、 PW 純水(霧状)、
SL 蛍光体スラリー。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥処理された陰極線管用ガラスパネル
    の内部に、蛍光体パターンを形成するための蛍光体スラ
    リーを注入する工程に先立ち、ガラスパネル内面の蛍光
    体パターン形成部に向けて純水を噴霧する工程を実施す
    ることを特徴とする陰極線管の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ガラスパネル内面の蛍光体パターン
    形成部に純水を噴霧する工程では、ガラスパネル内面の
    蛍光体パターン形成部の周囲を囲うスカート部にも純水
    を噴霧することを特徴とする請求項1に記載の陰極線管
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記陰極線管用ガラスパネル内面に蛍光
    体スラリーを注入する工程では、ガラスパネル内面に純
    水を噴霧しない場合よりも注入する蛍光体スラリー量を
    減少させることを特徴とする請求項1または2に記載の
    陰極線管の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ガラスパネル内面の蛍光体パターン
    形成部に向けて純水を噴霧する工程に代えて、前記ガラ
    スパネル内面の蛍光体パターン形成部に向けて界面活性
    剤溶液を噴霧する工程とすることを特徴とする請求項1
    〜3の何れかに記載の陰極線管の製造方法。
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