JP2003335353A - 気密容器 - Google Patents

気密容器

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JP2003335353A JP2002137272A JP2002137272A JP2003335353A JP 2003335353 A JP2003335353 A JP 2003335353A JP 2002137272 A JP2002137272 A JP 2002137272A JP 2002137272 A JP2002137272 A JP 2002137272A JP 2003335353 A JP2003335353 A JP 2003335353A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成樹脂製の容器本体や蓋体に一体形成する
ことができて安価かつ生産性良好であるとともに、蓋体
の円滑な開閉操作性を確保しつつかつ高い気密シール性
能を発揮できるシール機構を備えた気密容器を提供す
る。 【解決手段】 環状シール溝12の、互いに間隔を隔て
て向かい合う内向き周壁面および外向き周壁面のいずれ
か一方に容器本体3と蓋体6との接離面16に近接させ
て第1シール面15を形成し、他方に第1シール面より
も接離面から離隔させて第2シール面14を形成し、内
向き周壁面および外向き周壁面と向かい合う環状シール
突起13に、第1シール面および第2シール面にそれぞ
れ対応させて第1シール部13aおよび第2シール部1
3bを形成するとともに、第2シール面を第2シール部
に摺接させるために、第2シール部を高剛性に形成し、
第1シール面を第1シール部に弾性的に圧接させるため
に、第1シール部を弾性変形可能に低剛性に形成したシ
ール機構を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂製の容器
本体や蓋体に一体形成することができて安価かつ生産性
良好であるとともに、蓋体の円滑な開閉操作性を確保し
つつかつ高い気密シール性能を発揮できるシール機構を
備えた気密容器に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、合成樹脂材で成形される化粧料容
器などの各種容器のうち、収納物が揮発性を有するなど
の理由で、格段の気密性能が求められる場合がある。こ
の種の容器において気密性を確保する構造としては、例
えば、容器本体および蓋体のいずれか一方に環状溝を一
体形成するとともに、他方に、当該環状溝内に嵌入する
環状突起を一体形成し、これら溝内面と突起表面との密
接状態を保つことにより容器本体と蓋体との間でシール
機能を発揮させるようにしたものが知られている(実開
昭61−64813号公報、実開昭63−15912号
公報、実公平4−33059号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これら上記
従来技術にあっては、合成樹脂材で成形された容器本体
および蓋体に一体形成されて、気密シールを形成すべく
互いに密接される溝内面および突起表面が合成樹脂材で
成形されているため、合成樹脂材自体の剛性とも相俟っ
て、これら溝内面と突起表面とを隙間なく緊密に接触さ
せることが困難であり、さほどの気密性が要求されない
場合はともかく、高い気密性能が要求される場合には不
満足なものであった。
【0004】気密シール性能を高めるためには、これら
溝内面と突起表面との間の寸法設定を調整して密接度を
きつくすればよいが、このようにすると蓋体が閉まらな
くなったりあるいはその開け閉めに支障をきたし、他
方、蓋体を操作しやすくするために密接度を緩く設定す
ると、十分なシール性能を確保することができないとい
う課題があった。
【0005】このような課題に対しては、シール用部品
として良く知られているゴム製などのシール材を別部品
として組み込むことが考えられ、このようにすれば蓋体
の操作性を損なうことなく、相当に高い気密性能を確保
することはできる。しかしながらこの場合には、合成樹
脂材で成形される容器本体や蓋体とは別に、異なる材質
のシール材を用意して組み付け作業を行わなければなら
ず、コストアップになるとともに生産性が低下するとい
う、別の課題が生じることになる。
【0006】本発明は上記従来の課題に鑑みて創案され
たものであって、合成樹脂製の容器本体や蓋体に一体形
成することができて安価かつ生産性良好であるととも
に、蓋体の円滑な開閉操作性を確保しつつかつ高い気密
シール性能を発揮できるシール機構を備えた気密容器を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる気密容器
は、合成樹脂製の容器本体およびこれに接離して当該容
器本体を開閉する合成樹脂製の蓋体のいずれか一方に一
体形成した環状シール溝内に、他方に一体形成した環状
シール突起を挿入して、該容器本体の内部を気密にシー
ルするようにした気密容器において、上記環状シール溝
の、互いに間隔を隔てて向かい合う内向き周壁面および
外向き周壁面のいずれか一方に上記容器本体と上記蓋体
との接離面に近接させて第1シール面を形成し、他方に
該第1シール面よりも上記接離面から離隔させて第2シ
ール面を形成し、上記内向き周壁面および外向き周壁面
と向かい合う上記環状シール突起に、上記第1シール面
および第2シール面にそれぞれ対応させて第1シール部
および第2シール部を形成するとともに、上記第2シー
ル面を上記第2シール部に摺接させるために、当該第2
シール部を高剛性に形成し、上記第1シール面を上記第
1シール部に弾性的に圧接させるために、当該第1シー
ル部を弾性変形可能に低剛性に形成したシール機構を備
えたことを特徴とする。
【0008】また、前記容器本体と前記蓋体との間に、
該容器本体に対して該蓋体を回動自在に連結するヒンジ
を設けるとともに、上記ヒンジに、前記接離面に沿った
上記容器本体と上記蓋体の相対移動を許容する許容部を
備えたことを特徴とする。
【0009】さらに、前記容器本体および前記蓋体のい
ずれか一方に形成され、他方に弾性的に接触して前記ヒ
ンジによる該容器本体に対する該蓋体の回動動作を制止
させる制止手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる気密容器
の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明
する。図1〜図6には気密容器の一例として、揮発性の
化粧料Cを収納した携帯用の化粧料容器1が示されてい
る。図示するように、この化粧料容器1は、揮発性の化
粧料Cを収納する収納部2が形成された軟質な合成樹脂
製の容器本体3と、この容器本体3の一端にヒンジ4を
介して回動自在に連結され、容器本体3に接離されてこ
れを開閉するとともに、容器本体3の他端にフック手段
5を介して係脱自在に係合されて当該容器本体3を閉止
状態に維持する透明で硬質な合成樹脂製の蓋体6とから
主に構成される。
【0011】ヒンジ4は、容器本体3から一対突設され
たヒンジ片7間に蓋体6から垂下させたヒンジブロック
8が挟み込まれ、これらヒンジブロック8およびヒンジ
片7にそれぞれ形成されて一連に連通するピン穴9およ
びピン挿通孔10にヒンジピン11が貫通されることで
構成される。
【0012】本実施形態の化粧料容器1は基本的には、
容器本体3およびこれに接離して当該容器本体3を開閉
する蓋体6のいずれか一方に環状シール溝12が一体形
成されるとともに、容器本体3および蓋体6のいずれか
他方に環状シール突起13が一体形成され、環状シール
溝12内に環状シール突起13が挿入されることで収納
部2を気密にシールするようになっていて、特に環状シ
ール溝12の、互いに間隔を隔てて向かい合う内向き周
壁面および外向き周壁面のいずれか一方に容器本体3と
蓋体6との接離面16に近接させて第1シール面15が
形成され、他方に第1シール面15よりも接離面16か
ら離隔させて第2シール面14が形成され、内向き周壁
面および外向き周壁面と向かい合う環状シール突起13
に、第1シール面15および第2シール面14にそれぞ
れ対応させて第1シール部13aおよび第2シール部1
3bが形成されるとともに、第2シール面14を第2シ
ール部13bに摺接させるために、当該第2シール部1
3bが高剛性に形成され、第1シール面15を第1シー
ル部13aに弾性的に圧接させるために、当該第1シー
ル部13aが弾性変形可能に低剛性に形成されたシール
機構17を備えている。
【0013】図示に従って説明すると、容器本体3は、
収納部2を取り囲む円環状の周側壁18を備えるととも
に、蓋体6の裏面は、収納部2にほぼ対応させて窪ませ
た円形の凹所19を取り囲む円環状の堤部分20を備え
る。そして蓋体6の堤部分20と容器本体3の周側壁1
8の上端面とによって、蓋体6で容器本体3を閉じたと
きに互いに接離自在に接する、蓋体6と容器本体3との
接離面16が構成される。堤部分20には、その周方向
に沿って同心円で大径の第1環状突起21と小径の第2
環状突起22とが周側壁18に向かって垂下させて形成
され、これら環状突起21,22によってそれらの間に
環状シール溝12が蓋体6と一体的に形成される。環状
シール溝12は、一対の環状突起21,22によって形
成された2つの周壁面を有し、これら2つの周壁面は蓋
体6の径方向に互いに間隔を隔てて向かい合って配置さ
れる。これら周壁面のうち、蓋体6の径方向外側に位置
する周壁面が凹所19側、ひいては容器本体3の収納部
2側に臨む内向き周壁面となり、反対に蓋体6の径方向
内側に位置する周壁面が蓋体6外方、ひいては容器本体
3外方に臨む外向き周壁面となる。
【0014】他方、容器本体3の周側壁18にはその周
方向に沿って、蓋体6で容器本体3を閉じたときに第1
環状突起21および第2環状突起22がそれぞれ挿入さ
れる第1環状溝23および第2環状溝24が収納部2を
取り囲むように形成され、これら環状溝23,24によ
ってそれらの間に環状シール突起13が容器本体3と一
体的に形成される。環状シール突起13も、一対の環状
溝23,24によって形成された2つの周面を有し、環
状シール溝12に入り込んだ際に、これら2つの周面の
うち、容器本体3外方に臨む外周面が環状シール溝12
の内向き周壁面に面し、反対に収納部2側に臨む内周面
が外向き周壁面に面するようになっている。
【0015】そして図3および図4に示すように、環状
シール突起13は、環状シール溝12内に入り込んだと
きに、容器本体3と蓋体6との接離面16に近接する部
分と、この接離面16から離隔した部分、図示例にあっ
ては容器本体3の高さ方向に沿う上部と下部とがそれぞ
れ別々に環状シール溝12の内向き周壁面および外向き
周壁面と接触されて、シール機構17を構成するように
なっている。
【0016】具体的には、環状シール溝12の外向き周
壁面を形成する第2環状突起22は第1環状突起21よ
りも垂下長さが短く設定され、環状シール突起13の上
部が、接離面16近くで外向き周壁面に接触される第1
シール部13aになるとともに、第1シール部13aに
対応する当該外向き周壁面が第1シール面15となる。
また、環状シール溝12の内向き周壁面を形成する第1
環状突起21は垂下長さが長く設定され、環状シール突
起13の下部が、接離面16から遠く離れた位置で内向
き周壁面に接触される第2シール部13bになるととも
に、第2シール部13bに対応する当該外向き周壁面下
部が第2シール面14となる。これらシール部13a,
13bとシール面14,15とが接触する接触領域は、
一部重複してもかまわないが、少なくとも容器本体3の
高さ方向に位置をずらして設定される。
【0017】特に、接離面16に近接する環状シール突
起13上部の第1シール部13aは、第1シール面15
に弾性的に圧接させるために、可撓変形可能に低剛性に
形成される。図示例にあっては、環状シール突起13の
第1シール部13aの肉厚を薄く設定することによって
柔らかめにし、これにより第1シール面15に第1シー
ル部13aを馴染みよくかつ相当の弾発力で接触させて
気密にシールするようになっている。また接離面16か
ら遠隔な環状シール突起13下部の第2シール部13b
は、第2シール面14に摺接させるために、第1シール
部13aよりも高い剛性で形成される。図示例にあって
は、環状シール突起13の第2シール部13bの肉厚を
厚く設定することによって硬めにし、これにより環状シ
ール突起13の環状シール溝12内への挿抜に際しては
第2シール面14に第2シール部13bが摺り合いなが
ら移動し、挿入完了後には相当の強い圧接力で接触させ
て気密にシールするようになっている。
【0018】さらに、第1シール部13aと第1シール
面15とが接触する側と反対側の、内向き周壁面上部と
環状シール突起13上部との間には、環状シール突起1
3の第1シール部13aの変形を許容する隙間25が形
成される。図示例にあってはこの隙間25は、環状シー
ル突起13を第2シール部13b上方で容器本体3の径
方向内方へ後退させることによって形成され、この隙間
25により第1シール部13aが第1シール面15に強
く圧接して環状シール突起13が膨出するように変形し
ても、その変形を妨げることなく吸収するようになって
いる。また、これら環状シール溝12の下方開口縁およ
び隙間25の下縁部分や、環状シール突起13の上端縁
には、環状シール溝12内への環状シール突起13の挿
抜動作を案内するテーパ面26が形成されている。
【0019】上記フック手段5は、第1環状突起21か
ら容器本体3外方へ突出された係合突起27と、第1環
状溝23から収納部2側へ突出されて係合突起27に係
脱自在に係合される係合凸部28とから構成され、環状
シール突起13の環状シール溝12への挿抜動作を利用
して蓋体6の閉止状態を維持したり解除することができ
るようになっている。
【0020】さらに図4に示すように容器本体3と蓋体
6との間を連結するヒンジ4には、蓋体6で容器本体3
を閉じるときに、硬質な合成樹脂製の蓋体6に倣って軟
質な合成樹脂製の容器本体3が接離面16に沿って僅か
ながら相対移動するのを許容するための許容部が備えら
れる。本実施形態にあってはこの許容部は、ヒンジピン
11に対し、ヒンジ片7のヒンジピン挿通孔10が緊密
に形成される一方で、ヒンジブロック8のピン穴9が両
者間に間隙Sを生じるように大きめに形成され、この間
隙Sによりヒンジ片7に対してヒンジブロック8が、す
なわち容器本体3に対して蓋体6が相対移動できるよう
になっている。許容部としては、ピン穴9とヒンジ挿通
孔10の径を入れ替えて、ヒンジ挿通孔10とヒンジピ
ン11との間に間隙が生じるようにしてもよい。また、
ヒンジ片7やヒンジブロック8に弾性変形可能な可撓部
を形成してこれを許容部とし、当該可撓部の可撓変形に
よって蓋体6と容器本体3との相対移動を許容させるよ
うにしてもよい。
【0021】さらに本実施形態にかかる化粧料容器1に
あっては図5および図6に示すように、容器本体3およ
び蓋体6のいずれか一方に形成され、他方に弾性的に接
触してヒンジ4による容器本体3に対する蓋体6の回動
動作を制止させる制止手段が備えられる。図示例にあっ
ては制止手段は、一対のヒンジ片7に挟まれた容器本体
3の周側壁18部分に形成されたU字状のスリット29
に取り囲まれた弾性変形可能な弾性板部30と、ヒンジ
ブロック8に接触させるために弾性板部30からヒンジ
ブロック8側に突出させて形成された制止突起31とか
ら構成されている。
【0022】この制止突起31は、蓋体6を開閉操作す
る過程で弾性板部30に接近してくるヒンジブロック8
に当接されて収納部2側に押し込まれつつ、その弾性反
発力でヒンジブロック8を容器本体3外方へ押し出す。
これにより、ピン穴9の内周面がヒンジピン11に押し
当てられてその摩擦接触によりヒンジピン11に対する
ヒンジブロック8の相対回転が停止される、すなわち蓋
体6の回動動作が制止されるようになっていて、蓋体6
を任意の位置で停止させる、いわゆるフリーストップ機
能が発揮される。本実施形態にあっては、容器本体3に
弾性板部30を備えたが、これに代えて蓋体6のヒンジ
ブロック8に同様な弾性板部を備えるようにして、これ
を容器本体3に弾性的に接触させるようにしてもよいこ
とはもちろんである。
【0023】以上説明した本実施形態にかかる化粧料容
器1の作用について述べると、蓋体6で容器本体3を閉
じていくと、まず、第1環状突起21の下部が第1環状
溝23内にスムーズに特に抵抗感なく挿入され、その後
第2環状突起22が第2環状溝24内へと挿入されてい
く。このようにして環状シール突起13が環状シール溝
12内へ侵入していく過程では、環状シール突起13の
下部において第2シール面14と第2シール部13bと
が互いに摺動自在に摺接を開始するとともに、環状シー
ル突起13の上部において第1シール面15と第1シー
ル部13aとが互いに接触するようになる。
【0024】その後蓋体6を強く閉じると、第1シール
部13aが第1シール面15に対して馴染みながら可撓
変形しつつ環状シール突起13が環状シール溝12内に
さらに深く挿入されるとともに、第2シール部13bは
第2シール面14に強く摺り合わされながらさらに深く
嵌り合う。そして完全に蓋体6を閉じてフック手段5で
容器本体3を閉止状態にしたときには、第2シール部1
3bはその高剛性をもって第2シール面14に強く摺接
した状態になるとともに、第1シール部13aは弾性的
に第1シール面15に圧接した状態となり、これら上下
2つのシール部分によって高い気密性能を保証すること
ができる。
【0025】特に、第1シール部13aと第1シール面
15との強い圧接によって環状シール突起13の上部が
膨出変形され、この膨出変形が隙間25によって許容さ
れることによって、環状シール突起13の下部では第2
シール部13bが第2シール面14に向かってより強く
押し付けられることとなり、これにより第2シール部1
3bと第2シール面14との圧接が強められて、これら
環状シール突起13の上部と下部の双方で、きわめて高
い気密シール性能を発揮させることができる。
【0026】また、蓋体6で容器本体3を閉じる際に生
じ得る接離面16に沿った容器本体3と蓋体6との相対
移動を、許容部であるヒンジピン11とピン穴9との間
の間隙Sによって許容するようにしたので、強い摺接と
弾性的な圧接とで高い気密性能を確保するようにした上
記シール機構17のシール作用を阻害することなく、容
器本体3を蓋体6で確実に閉止することができる。
【0027】他方、容器本体3を開く際には、フック手
段5を外すと、強い摺接状態にある第2シール部13b
と第2シール面14、並びに弾性的な圧接状態にある第
1シール部13aと第1シール面15のいずれにあって
も、両者の接触状態が緩められることとなり、その後蓋
体6を回動させれば、環状シール突起13を環状シール
溝12内からスムーズに抜き出すことができ、軽い操作
性で蓋体6を開くことができる。そしてこの蓋体6の開
閉動作に対して、弾性板部30および制止突起31から
なる制止手段を備えているので、許容部としてヒンジピ
ン11とピン穴9との間に間隙Sを設定したにもかかわ
らず、蓋体6を任意の位置で停止させることができ、良
好な操作性を確保することができる。また、蓋体6を透
明に形成したので、蓋体6を閉じた状態で化粧料Cの色
を確認することができる。
【0028】このように本実施形態にかかる化粧料容器
1のシール機構17は、合成樹脂製の容器本体3や蓋体
6に一体形成することができて安価かつ生産性良好であ
るとともに、蓋体6の円滑な開閉操作性を確保しつつか
つ高い気密シール性能を発揮することができる。
【0029】以上の実施形態にあっては、環状シール突
起13の第1シール部13aおよび第2シール部13b
に必要とされる剛性を設定するにあたり、それらの肉
厚、ひいては側断面積を変更するようにしたが、このほ
かにも、これらシール部13a,13bを、剛性の異な
る合成樹脂材で成形するようにしたり、第1シール部1
3aには相当の柔軟性を付与する細かな溝を形成するな
ど、周知のさまざまな方法によってこれらシール部13
a,13bの剛性を設定することができることはもちろ
んである。また図示例にあっては、第1シール面15お
よび第2シール面14を、容器本体3の高さ方向に沿っ
てほぼ垂直に形成した場合を示したが、必要に応じて、
環状シール溝12を深さ方向に狭めてこれらシール面1
4,15の間隔が接離面16近くよりも遠くで接近する
ように、ある程度傾斜させて形成するようにしてもよ
い。
【0030】さらに、上記実施形態にあっては、容器本
体3に環状シール突起13を一体形成し、蓋体6に環状
シール溝12を一体形成する場合を例示して説明した
が、蓋体6に環状シール突起を一体形成し、容器本体3
に環状シール溝を形成するようにしてもよい。さらに、
上記実施形態にあっては、容器本体3にヒンジ4を介し
て取り付けられた蓋体6を例示して説明したが、容器本
体3から完全に分離される蓋体6であってもよいことは
もちろんである。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる気密
容器にあっては、合成樹脂製の容器本体や蓋体に一体形
成することができて安価かつ生産性良好であるととも
に、容器本体と蓋体との接離面から遠隔な第2シール部
がその高剛性をもって第2シール面に強く摺接した状態
となり、かつまた接離面に近接させた第1シール部が弾
性的に第1シール面に圧接した状態となって、環状シー
ル突起と環状シール溝とで形成したこれら2つのシール
部分によって、蓋体の円滑な開閉操作性を確保しつつ高
い気密シール性能を確保することができる。
【0032】また、容器本体と蓋体とをヒンジで連結し
た構造において、容器本体と蓋体との位置ずれを、ヒン
ジに備えた許容部で吸収させることができ、蓋体による
容器本体の閉止を確実化することができる。
【0033】さらに、ヒンジに、蓋体と容器本体との相
対移動を許容する許容部を設けたにもかかわらず、制止
手段によって蓋体を任意の回動位置で停止させることが
でき、良好な操作性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる気密容器の一実施形態を示す化
粧料容器の側断面図である。
【図2】図1の化粧料容器における収納部を開けた状態
の平面図である。
【図3】図1の化粧料容器におけるフック手段周辺の要
部拡大断面図である。
【図4】図1の化粧料容器におけるヒンジ周辺の要部拡
大断面図である。
【図5】図1の化粧料容器におけるヒンジ片周辺の要部
拡大斜視図である。
【図6】図1の化粧料容器におけるヒンジ周辺の蓋体を
開放した状態の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 化粧料容器 3 容器本体 4 ヒンジ 6 蓋体 9 ピン穴 11 ヒンジピ
ン 12 環状シール溝 13 環状シー
ル突起 13a 第1シール部 13b 第2シ
ール部 14 第2シール面 15 第1シー
ル面 16 接離面 17 シール機
構 30 弾性板部 31 制止突起 S 間隙

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製の容器本体およびこれに接離
    して当該容器本体を開閉する合成樹脂製の蓋体のいずれ
    か一方に一体形成した環状シール溝内に、他方に一体形
    成した環状シール突起を挿入して、該容器本体の内部を
    気密にシールするようにした気密容器において、 上記環状シール溝の、互いに間隔を隔てて向かい合う内
    向き周壁面および外向き周壁面のいずれか一方に上記容
    器本体と上記蓋体との接離面に近接させて第1シール面
    を形成し、他方に該第1シール面よりも上記接離面から
    離隔させて第2シール面を形成し、上記内向き周壁面お
    よび外向き周壁面と向かい合う上記環状シール突起に、
    上記第1シール面および第2シール面にそれぞれ対応さ
    せて第1シール部および第2シール部を形成するととも
    に、上記第2シール面を上記第2シール部に摺接させる
    ために、当該第2シール部を高剛性に形成し、上記第1
    シール面を上記第1シール部に弾性的に圧接させるため
    に、当該第1シール部を弾性変形可能に低剛性に形成し
    たシール機構を備えたことを特徴とする気密容器。
  2. 【請求項2】 前記容器本体と前記蓋体との間に、該容
    器本体に対して該蓋体を回動自在に連結するヒンジを設
    けるとともに、上記ヒンジに、前記接離面に沿った上記
    容器本体と上記蓋体の相対移動を許容する許容部を備え
    たことを特徴とする請求項1に記載の気密容器。
  3. 【請求項3】 前記容器本体および前記蓋体のいずれか
    一方に形成され、他方に弾性的に接触して前記ヒンジに
    よる該容器本体に対する該蓋体の回動動作を制止させる
    制止手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の気
    密容器。
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