JP2003334650A - 成型シミュレーション方法、成型シミュレーション装置及び成型シミュレーションプログラム並びに当該成型シミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体 - Google Patents

成型シミュレーション方法、成型シミュレーション装置及び成型シミュレーションプログラム並びに当該成型シミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体

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JP2003334650A JP2002141949A JP2002141949A JP2003334650A JP 2003334650 A JP2003334650 A JP 2003334650A JP 2002141949 A JP2002141949 A JP 2002141949A JP 2002141949 A JP2002141949 A JP 2002141949A JP 2003334650 A JP2003334650 A JP 2003334650A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鋳造時等に発生するひけ巣欠陥について、より
正確に推測できる成型シミュレーション方法を提供する
こと。 【解決手段】型を微小要素に分割して解析を行い、各微
小要素の固相率を算出する。固相率が100%未満であ
る微小要素からなる閉領域で発生した凝固収縮をその閉
領域内で最も固相率の低い微小要素に対応づける。つま
り、固相率が低い部分は固相率がより高い部分と比較し
て流動性が高いので凝固収縮によるひけ巣の発生が集中
する。この場合に固相率が低い部分は溶融材料が型内に
充填されてから凝固するまでの経時的変化を考慮して解
析を行い、順次発生する凝固収縮を対応づける。経時的
に分析された固相率の低い部分に凝固収縮により発生す
るひけ巣欠陥の体積を対応させることで、現実に近い解
析結果を得ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ひけ巣の発生を精
度良く解析できる成型シミュレーション方法、成型シミ
ュレーション装置及び成型シミュレーションプログラム
並びに当該成型シミュレーションプログラムを記録した
コンピュータ読みとり可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳鉄・アルミ等による鋳造・ダイカスト
等や、樹脂の射出成型のように、溶融した材料を型内に
充填することで必要な形状をもつ成型品を製造する手法
が汎用されている。
【0003】ダイカストを例に挙げて説明すると、欠陥
の発生としては、ひけ巣不良、空気等の巻き込み不良、
湯回り不良等がある。特に大きな問題となる欠陥の一つ
としてひけ巣不良がある。型内に充填した溶融材料が液
相状態から固相状態に凝固する際には凝固収縮が発生す
る。凝固収縮が発生する場合に、更にキャビティ内の凝
固収縮が起こる部分に溶融材料の補給ができれば凝固収
縮の影響はなくなるが、ゲート部分の溶融材料が凝固し
た後のように、溶融材料が補給できない場合には成型品
のどこかにひけ巣が発生する。
【0004】ひけ巣不良をなくすためには、成型品の形
状、成型方案(ランナ、ゲート、オーバーフロー)、射
出条件(低速速度、切り替えタイミング、高速速度
等)、型温度制御を適正化する必要がある。
【0005】しかしながら溶融材料の充填成型方法で製
造される成型品は、通常3次元的に複雑な形状且つ肉薄
であり、溶融材料流れ、凝固現象は非常に複雑且つ短時
間の現象であり、なかなか現象を解明できず、それゆえ
適正条件を見出すことは容易ではない。また、実験的に
ひけ巣不良を系統的に解析することは容易ではなく、試
行錯誤を繰り返すのが現状である。
【0006】ところで近年のコンピュータの計算能力の
向上に伴い、溶融材料を型内に充填するときの溶融材料
の挙動についてのコンピュータ上における成型シミュレ
ーションの適用範囲が広がっている。成型シミュレーシ
ョンは溶融材料の流れ及び凝固の挙動について理解を深
めることを目的としており、適正な成型条件を探索する
有用な手段として期待されている。
【0007】成型シミュレーション方法は、溶融材料の
流れ解析と共に型内のキャビティ領域中の溶融材料につ
いても凝固の解析を行うのであるが、溶融材料の凝固に
伴う凝固収縮による溶融材料の流れについても解析を行
うことができれば、ある程度のひけ巣の発生を予測する
ことが可能であると考えられる。例えば、特開平10−
34320号公報に開示された金属溶湯の流動凝固解析
方法、装置及び記録媒体がある。この方法は、凝固解析
において、型を微小要素に分割し、その微小要素毎に熱
伝導及び溶質移動を解析している。
【0008】しかしながら、実際の複雑形状の型を用い
て溶融材料の凝固収縮に伴う流れについての解析を行う
ことは多大な計算時間を必要とし現実的ではない。ま
た、将来的に計算能力が向上し、速やかに解析が遂行で
きるとしても、解析における計算を簡便に行い、解析時
間を短縮することは有益である。
【0009】解析時間を短縮する目的の従来の成型シミ
ュレーション方法としては、特開平11−314152
号公報に開示された鋳造品の凝固解析方法がある。この
方法は、凝固解析において、型を微小要素に分割し、そ
の微小要素毎に経時変化毎の凝固時間分布を記憶させる
と共に、凝固の進行に伴う未凝固領域の分裂過程も追跡
して、分裂する毎に分裂した各領域の凝固収縮量を求
め、この凝固収縮量からひけ巣欠陥の体積を算出する。
ひけ巣欠陥が発生する部位としては分裂した未凝固領域
内の最も凝固が遅い部分に対応させる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
11−314152号公報に開示の方法では、実際に成
型品にひけ巣欠陥が発生する部位を精度よく特定するこ
とは困難であった。
【0011】そこで本発明では溶融材料の型内での凝固
時に発生するひけ巣欠陥について、より正確に推測でき
る成型シミュレーション方法及び成型シミュレーション
装置並びにそれらをコンピュータ上で実現する成型シミ
ュレーションプログラム並びにそのプログラムを記録し
たコンピュータ読みとり可能な記録媒体を提供すること
を解決すべき課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する目的
で本発明者等が鋭意研究を行った結果、従来の成型シミ
ュレーション方法では、最も凝固が遅い部分に凝固収縮
を対応させているので、実際の凝固現象を充分に再現す
ることができないことを見出した。ひけ巣欠陥が発生す
る部位として、固相率の低い部分に集中することを見出
した。固相率が低い部分は固相率がより高い部分と比較
して流動性が高いので凝固収縮によるひけ巣の発生が集
中する。この場合に固相率が低い部分は溶融材料が型内
に充填されてから凝固するまでの経時的変化を考慮して
解析を行い、順次発生する凝固収縮を対応づける。
【0013】ここで、従来の方法で重要視されていると
ころの「最も凝固が遅い部分」は、最終的に固相率が最
も低い部分ではあるが、溶融材料の凝固過程においても
常に固相率が最も低いわけではないことが分かった。例
えば、成型品の肉薄の部分は肉厚の部分と比較して冷却
が速いので、初期の温度が肉厚の部分よりも高い場合
(つまり、固相率が低い)であっても、時間の経過と共
に肉厚の部分よりも冷却が進行して温度分布、すなわち
凝固時間が逆転することがある。特に肉薄の部分がゲー
トに近い場合等の場合には肉薄の部分と肉厚の部分との
温度分布の逆転が起こりうる。
【0014】従来の方法では最も凝固が遅い部分に発生
する凝固収縮を対応させていたので、この場合には肉厚
の部分に集中的にひけ巣欠陥が発生することとなる。し
かしながら、肉厚の部分と肉薄の部分との温度分布が逆
転する前には肉薄の部分の方が固相率が低いので、凝固
収縮は肉薄の部分に起こることとなり、肉厚の部分に凝
固収縮由来のひけ巣が発生するのは温度分布が逆転した
後となる。つまり、従来の方法では肉薄の部分に対応さ
せるべき凝固収縮を適正に対応させることができない場
合があることが分かった。本知見に基づき本発明者らは
以下の発明を行った。
【0015】すなわち、本発明の成型シミュレーション
方法は前処理工程と解析工程とを有する(請求項1)。
前処理工程は、(1):溶融した材料の成型に用い、該
溶融材料を導入するゲートをもつ型の形状を座標系上に
位置づけ、該座標系の空間を複数の微小要素に分割する
要素作成ステップと、(2):該微小要素のそれぞれに
ついて、該型の型領域に位置する場合には型要素と、該
型のキャビティ領域に位置する場合にはキャビティ要素
と、該ゲートに位置する場合にはゲート要素と定義する
要素定義ステップと、をもつ。解析工程は、(1):該
キャビティ要素のそれぞれについて、該溶融材料の充填
解析を経時的に行う充填解析ステップと、(2):該
溶融材料が充填された該キャビティ要素である溶融材料
充填要素について、それぞれの該溶融材料充填要素間、
及び該鋳造型最表面と該最表面に接する該溶融材料充填
要素との間、の伝熱を経時的に解析して、それぞれの該
溶融材料充填要素の温度を経時的に算出する伝熱解析ス
テップと、算出されたそれぞれの該溶融材料充填要素
の温度に応じて、それぞれの該溶融材料充填要素内の該
溶融材料の固相率を経時的に算出する固相率算出ステッ
プと、をもつ凝固解析ステップと、(3):該固相率
が100%未満であるそれぞれの該溶融材料充填要素に
ついて、該固相率が100%未満である該溶融材料充填
要素以外の該微小要素によって囲繞され且つ該ゲート要
素を含まない閉領域を経時的に検出する閉領域検出ステ
ップと、該閉領域の発生後に該閉領域内で発生する凝
固収縮を該閉領域内の該溶融材料充填要素のうち該固相
率が低い要素に経時的に対応づける凝固収縮検出ステッ
プと、をもつ凝固収縮解析ステップと、をもつ。
【0016】つまり、経時的に分析された固相率の低い
部分に凝固収縮により発生するひけ巣欠陥の体積を対応
させることで、現実に近い解析結果を得ることが可能と
なる。ここで、凝固収縮の発生は固相率が100%未満
の領域が閉領域となって新たに溶融材料の補給が絶たれ
た後に発生するので、閉領域が発生した後に、その閉領
域に発生する凝固収縮をその閉領域内の固相率が低い部
分に対応させることでひけ巣欠陥の発生を高精度に解析
することが可能となる。なお、「固相率」とは全体の質
量に対して、固相部分が占める質量の割合であり、「溶
融材料」としては金属材料のほか、高分子材料も含む。
溶融材料が合金等の金属材料である場合には共晶等を生
成して一定温度範囲で液相と固相とが混在する。金属材
料の固相率は状態図等により算出できる。溶融材料が高
分子材料である場合には分子量のばらつき等から融点が
ある一定幅をもつ。この一定幅の融点の間には液相と固
相とが混在する。正確な固相率は高分子材料の冷却速度
によっても変化するが、融点の範囲内で温度が高いほど
固相率は低く、温度が低いほど固相率は高いので比較し
て固相率の高い部位を推測できる。
【0017】そして、前記凝固収縮解析ステップは、前
記閉領域内の前記溶融材料充填要素のうち前記固相率が
低い順に前記凝固収縮を対応づけるステップであること
が好ましい(請求項2)。発生した凝固収縮をまず固相
率が最も低い部分に対応づけ、凝固収縮の体積が大き
く、それ以上対応づけられなくなった場合に次に固相率
が低い部分に残りの凝固収縮を対応づける方法である。
【0018】その場合に、固相率が同じ溶融材料充填要
素に対して凝固収縮を対応づける方法としては、それぞ
れの溶融材料充填要素に均等に凝固収縮を対応づける方
法がある(請求項3)。この方法は、ダイカスト等、速
やかに溶融材料が凝固する成型方法に好ましく適用でき
る。また、溶融材料充填要素に対して、重力に対して上
方から順に凝固収縮を対応づける方法がある(請求項
4)。重力鋳造等のように、溶融材料の凝固に時間を要
する方法に好ましく適用できる。ここで、「重力」とは
地球の万有引力に起因する力のほか、遠心鋳造のように
運動により生成する加速度も含む概念である。
【0019】更に上記課題を解決する本発明の成型シミ
ュレーション装置は前処理手段と解析手段とを有する
(請求項5)。前処理手段は、(1):溶融した材料の
成型に用い、該溶融材料を導入するゲートをもつ型の形
状を座標系上に位置づけ、該座標系の空間を複数の微小
要素に分割する要素作成手段と、(2):該微小要素の
それぞれについて、該型の型領域に位置する場合には型
要素と、該型のキャビティ領域に位置する場合にはキャ
ビティ要素と、該ゲートに位置する場合にはゲート要素
と定義する要素定義手段と、をもつ。解析手段は、
(1):該キャビティ要素のそれぞれについて、該溶融
材料の充填解析を経時的に行う充填解析手段と、
(2):該溶融材料が充填された該キャビティ要素で
ある溶融材料充填要素について、それぞれの該溶融材料
充填要素間、及び該鋳造型最表面と該最表面に接する該
溶融材料充填要素との間、の伝熱を経時的に解析して、
それぞれの該溶融材料充填要素の温度を経時的に算出す
る伝熱解析手段と、算出されたそれぞれの該溶融材料
充填要素の温度に応じて、それぞれの該溶融材料充填要
素内の該溶融材料の固相率を経時的に算出する固相率算
出手段と、をもつ凝固解析手段と、(3):該固相率
が100%未満であるそれぞれの該溶融材料充填要素に
ついて、該固相率が100%未満である該溶融材料充填
要素以外の該微小要素によって囲繞され且つ該ゲート要
素を含まない閉領域を経時的に検出する閉領域検出手段
と、該閉領域の発生後に該閉領域内で発生する凝固収
縮を該閉領域内の該溶融材料充填要素のうち該固相率が
低い要素に経時的に対応づける凝固収縮検出手段と、を
もつ凝固収縮解析手段と、をもつ。
【0020】更に本発明の成型シミュレーションプログ
ラム及びそのプログラムを記録した記録媒体は、前述し
た前処理手段と解析手段とを有する成型シミュレーショ
ン手段としてコンピュータを機能させることを特徴とす
るプログラム(請求項9)及びそのプログラムを記録し
た記録媒体(請求項13)である。
【0021】
【発明の実施の形態】〔成型シミュレーション方法〕本
成型シミュレーション方法は前処理工程と解析工程とそ
の他必要に応じた工程とを有する。前処理工程は要素作
成ステップと要素定義ステップとをもち、型のモデルデ
ータを作成して、型内へ充填する溶融材料について充填
解析及び凝固解析を行う準備をする工程である。解析工
程は作成された型のモデルデータに対して、充填解析ス
テップと凝固解析ステップと凝固収縮解析ステップとを
行う工程である。本成型シミュレーション方法は、ダイ
カスト等の鋳造、プラスチックの射出成型等に適用して
シミュレーションを行うことができる。本シミュレーシ
ョン方法が適用される型は溶融した材料の成型に用いる
もので、その溶融材料を導入するゲートをもつ。ゲート
は溶融材料を型内に導入する部分であれば名称、形状は
問わない。ゲートの数は特に限定しない。
【0022】(前処理工程)〈要素作成ステップ〉要素
作成ステップは、本成型シミュレーション方法の対象で
ある型を座標系上に位置づけ、その座標系上の空間を多
面体からなる複数の微小要素に分割するステップであ
る。すなわち、座標系上の空間を解析用の微小要素に細
分化するステップである。
【0023】座標系は、適当なものを選択することが可
能である。この座標系上の空間には必要に応じた大きさ
で微小要素が形成される。微小要素に分割する方法とし
ては有限差分法で採用されるような直交6面体の微小要
素で分割する方法、有限要素法のように要素の形状を鋳
造型のモデルデータに応じて比較的自由に変更できる方
法等がある。有限差分法は微小要素への分割が容易であ
り、且つ解析が数学的に簡潔であるという利点がある。
【0024】なお、座標系空間のすべてに微小要素を規
定する必要はなく、必要な部分(溶融材料が注入される
キャビティ領域とその周りに接する型領域等のように後
述する解析工程で必要な部分)を最小限含むような範囲
で規定すれば充分である。
【0025】そして作成する微小要素の大きさはできる
だけ小さい方が解析の精度が向上できるが、より多くの
解析時間が必要となる。したがって、微小要素の大きさ
は要求される精度やシミュレーションの原理的な制約、
解析時間等から適正に決定できる。なお、微小要素の大
きさはすべての部分について同じ大きさとする必要はな
く、解析部位によって大きさを変更することができる。
たとえば、成型品の肉厚が薄い部分では、局所的に微小
要素の大きさを小さく設定し、解析精度を向上すること
が好ましい。
【0026】ところで、型を座標系上に位置づけるため
には、型の形状がCADデータ型式等の数値データに変
換されている必要がある。型の形状を数値データに変換
する方法としては、特に限定されず、たとえば、最初か
ら型の形状をCADにより設計したり、試作品の形状を
3次元スキャナ等の何らかの方法で数値化しても良い。
ここでCADにより型の数値データを作成した場合に
は、CAD等により作成された型のデータを読み込み、
型の外形データを抽出する必要がある。その方法につい
ては公知の方法が使用できる。また、本方法においてC
ADデータをそのまま使用できるようにしても良い。な
お、本ステップにおいて、型に代えて成型される成型品
を座標系上に位置づけることもできる。この場合には型
とした場合に必要なゲートの位置についてのデータを付
与する。
【0027】〈要素定義ステップ〉要素定義ステップ
は、前述の要素作成ステップにおいて規定された微小要
素のそれぞれについて、型の型領域に位置する場合には
型要素と定義し、型のキャビティ領域に位置する場合に
はキャビティ要素と定義し、ゲートに位置する場合には
ゲート要素と定義するステップである。すなわち、後述
の解析工程用に各微小要素の属性を定義し、座標系上に
型の形状を微小要素により構築するステップである。
【0028】なお、本ステップは、前述の要素作成ステ
ップにおいて微小要素が規定された後に行われるステッ
プであるが、すべての微小要素が規定された後に行う必
要は必ずしもなく1以上の微小要素が規定される毎に本
ステップを行い、その後に要素作成ステップを再度行う
ことを繰り返すこともできる。
【0029】ここで、型の「型領域」とは型自身を形成
する領域であって、溶融材料が流れない部分であり、型
の「キャビティ領域」とは溶融材料が流れ最終的に成型
品が形成される部分である領域をそれぞれ意味する。
【0030】具体的に各微小要素を型要素とキャビティ
要素とに定義する方法としては特に限定されず、公知の
方法が採用可能である。以下に図を参照しながら一例を
説明する。図1には、型の形状及び微小要素の一部を拡
大して示す。また、図は記載及び説明の便宜上2次元上
にて型及び微小要素を示し、以下の説明も2次元の図に
基づいて行うが、その本質は3次元のものと異なるとこ
ろはない。
【0031】図1に示すように、座標として直交座標を
採用し、その座標系上に正方形の微小要素20(形状は
特に正方形に限定されるものではない。また、3次元上
に適用する場合には直方体・立方体その他任意形状の多
面体が要素の形として例示できる。以下同じ。)が規則
的に規定されている。また、座標上には、型モデルデー
タの境界線が位置づけられている。
【0032】図1において、各微小要素20それぞれの
重心21の位置が、型の型領域(斜線部分)に存在する
場合にはその微小要素20を型要素(以下「M要素」と
いう。)と定義し、キャビティ領域に存在する場合には
その微小要素をキャビティ要素(以下「C要素」とい
う。)と定義する。各微小要素20をM要素及びC要素
に定義した状態を図2に示す。図2では型領域に存在す
る重心21を白丸で、キャビティ領域に存在する重心2
1を黒丸で表す。なお、型領域及びキャビティ領域のい
ずれにも該当しない微小要素20の扱いは特に限定しな
いが、計算上の負荷とならないように規定することが好
ましい。
【0033】(解析工程)解析工程は充填解析ステップ
と凝固解析ステップと凝固収縮解析ステップとをもつ。
これらの工程はそれぞれの適正な微小時間間隔で、それ
ぞれ目的の解析を行う。凝固収縮解析ステップは凝固解
析ステップの結果に基づいて解析を行い、凝固解析ステ
ップは充填解析ステップの結果に基づいて解析を行う。
従って、これらのステップは微小時間間隔毎にそれぞれ
の解析を順次行ってもよいし、充填解析ステップ、凝固
解析ステップそして凝固収縮解析ステップの順番に解析
を行ってもよい。また、これらのステップを行う微小時
間間隔はすべて同じ間隔を採用することもできるし、異
なる間隔を採用することもできる。
【0034】〈充填解析ステップ〉充填解析ステップ
は、C要素のそれぞれについて、溶融材料の充填解析を
経時的に行うステップである。すなわち、型内における
注入された溶融材料の物理的挙動を解析するステップで
あり、微小要素毎に微小時間毎の溶融材料の物理的挙動
を解析する。溶融材料が充填された微小要素は溶融材料
充填要素として扱う。
【0035】基本的な溶湯の充填解析の方法について
は、特に限定されるものではない。例えば、VOF(V
olume of Fluid)、SOLA、FAN及
びそれらの改良された方法等の公知技術・慣用技術等を
適用することができる。
【0036】〈凝固解析ステップ〉凝固解析ステップ
は、溶融材料が充填されたC要素(溶融材料充填要
素)について伝熱解析を行い温度を経時的に算出する伝
熱解析ステップと、算出された温度から溶融材料充填
要素内の溶融材料の固相率を経時的に算出する固相率算
出ステップとをもつ。
【0037】伝熱解析ステップは溶融材料充填要素間
での伝熱解析のほか、溶融材料充填要素と鋳造型最表面
(すなわちC要素に接するM要素)との間での経時的に
伝熱解析を行う。伝熱解析ステップでは計算が発散せず
且つ許容時間内で計算が終了するように設定された微小
時間間隔で各要素間の伝熱を各モデルに設定された伝熱
係数に基づいて計算する。伝熱解析ステップで行う解析
方法は特に限定されるものではないが、例えば、熱移
流、潜熱を考慮した非定常熱伝導解析に差分法とADI
法とを併用する等の計算方法を用いてそれぞれの要素に
ついて熱の伝導を計算することができる。
【0038】固相率算出ステップは伝熱解析ステップ
で算出された溶融材料充填要素の温度に基づいてその溶
融材料充填要素に充填された溶融材料の固相率を算出す
る。固相率の算出は状態図等により求めたり、シャイル
の式等の理論式又は近似式により算出することが可能で
ある。ここで、固相率に変えて、固相率と関連のあるパ
ラメータである液相率や温度等を用いて計算を行っても
よい。液相率は100%から固相率を減じた値である。
固相率に関連するパラメータとして温度を用いる場合に
は、すべて液相になる温度以上及びすべて固相になる温
度以下はそれぞれ同一に扱う。
【0039】〈凝固収縮解析ステップ〉凝固収縮解析ス
テップは閉領域検出ステップと凝固収縮検出ステッ
プとをもつ。
【0040】閉領域検出ステップは、固相率が100
%未満であるそれぞれの溶融材料充填要素(以下、「含
液相要素」と称する)について、含液相要素以外の微小
要素(以下、「非液相要素」と称する、例えば、型要素
や、固相率が100%である溶融材料充填要素、又は溶
融材料が充填されていないC要素である)によって囲繞
され、且つゲート要素を含まない閉領域を経時的に検出
するステップである。ゲート要素を含む領域内では凝固
収縮が起こってもゲートから溶融材料が補給されるため
にひけ巣欠陥が発生しないので、ゲート要素を含む領域
は閉領域とはしない。つまり、含液相要素に対して新た
に溶融した溶融材料を補給できない場合にその領域を閉
領域とする。閉領域内では溶融材料の移動が可能である
ので、その領域内で発生した凝固収縮はその領域内のい
ずれかの部位にひけ巣を発生させる。
【0041】本ステップで非液相要素で完全に囲繞され
た含液相要素を検出する方法を例示すると、すべての含
液相要素について、その含液相要素を起点に周りの微小
要素を非液相要素に到達するまで順次探索していき探索
が終了したときにゲート要素を領域内に含まない場合に
その領域を閉領域とする。
【0042】さらに解析時間の経過に伴い、閉領域の一
部が凝固してその閉領域を分割することで、一度検出さ
れた閉領域が新たに2以上に分割されることもあり得
る。閉領域が分割された後にもその閉領域内で継続して
解析を行う。
【0043】凝固収縮検出ステップは、閉領域の発生
後に、その閉領域内で発生する凝固収縮をその閉領域内
の溶融材料充填要素のうち固相率が低い要素に経時的に
対応づけるステップである。閉領域は閉領域検出ステッ
プにより検出されると、以後、微小時間毎に凝固収縮の
量が検出される。凝固収縮の量は公知の方法により算出
できる。例えば、(凝固収縮の体積)=(液相の体積低
減量)×(凝固収縮係数)+(液相温度低下)×(液相
収縮係数)で表される。凝固収縮は閉領域内のすべての
溶融材料充填要素について体積の変動を算出することで
検出できる。凝固解析ステップにより固相率が100%
となった溶融材料充填要素についても直前の解析までは
固相率が100%未満であった場合には体積変動を計算
して凝固収縮の計算に含める。凝固収縮のほか、液相状
態及び固相状態の溶融材料について熱収縮に関する固相
収縮係数から算出される体積変化を考慮することができ
る。例えば、(固相温度低下)×(固相収縮係数)で計
算される固相部分の収縮も加えることもできる。
【0044】算出された凝固収縮はその閉領域内の固相
率の低い微小要素に対応づけられる。ここで「凝固収縮
を微小要素に対応づける」とは、対応づける微小要素に
対する溶融材料の充填率が、発生した凝固収縮の体積に
相当するだけ減少することを意味する。言い換えれば、
他の微小要素で発生した凝固収縮を対応づける微小要素
から溶湯を補給している。
【0045】ここで、固相率の低い微小要素とは実際に
一番固相率が低い微小要素を選択できる。固相率の大き
さは段階的に評価して、固相率が一定範囲内に収まる微
小要素毎について同一の固相率であるとして扱うことも
できる。固相率の段階の決定は固定ではなく、解析中に
変動させてもよい。
【0046】凝固収縮を対応づける方法としては、固相
率が低い順に対応づける方法がある。この場合には、固
相率が同じ微小要素に対して均等に凝固収縮を対応づけ
る方法のほか、重力を考慮して重力に対して上方から順
に凝固収縮を対応づける方法がある。溶融材料の凝固時
間が比較的長い鋳造においては重力の影響を考えること
でより正確なひけ巣欠陥の位置を予測できる。
【0047】重力の影響を考慮して、より正確なひけ巣
欠陥の発生位置を特定する方法としては凝固収縮が対応
づけられた微小要素が完全に凝固するまでの時間とひけ
巣欠陥の移動距離との関係を関数として予め決定する方
法がある。決定した関数に基づいて、各微小要素に対応
づけられた凝固収縮の移動距離を算出することにより、
ひけ巣欠陥の発生位置を予測する。その場合に完全に凝
固した微小要素には発生したひけ巣欠陥は移動できない
ので、最終的なひけ巣欠陥の発生位置はひけ巣欠陥の移
動距離内の部位のうち固相率が100%未満の部位に限
定される。
【0048】各微小要素に対応づけられた凝固収縮の量
が、その微小要素の体積以上となる場合には、閉領域内
においてその微小要素を除いた微小要素について固相率
を考慮して(固相率の低い微小要素を選択する)残りの
凝固収縮を対応づける。前述したように、閉領域は分割
されることがある。閉領域が分割された場合には、閉領
域の分割後にそれぞれの内部で発生した凝固収縮をそれ
ぞれの内部で固相率を考慮して対応づけることでより正
確にひけ巣欠陥の発生を予測できる。
【0049】(その他の工程)本シミュレーション方法
はその他に、種々の工程を含ませることができる。例え
ばその他の欠陥予測解析(空気の巻き込み予測、湯回り
及び湯境予測等)、DCスリーブ内流動解析、中子ガス
発生解析、残留応力解析等を行う工程を含ませることが
できる。
【0050】これらの解析を併せて行うことにより、ひ
け巣の解析のみならず、全体として、空気の巻き込み、
めざし、型温分布、湯境、湯しわ、ブリスター、残留
歪、割れ、耐久強度(静的、疲労、衝撃)、特性予測等
を精度及び効率よく行うことができる。
【0051】さらに、本実施形態の方法に含ませること
ができるその他の工程としては、解析結果を出力する工
程や解析結果を表示する工程が例示できる。
【0052】解析結果を出力する工程としては、たとえ
ば、独自形式乃至は他の汎用CAD等にて読み込み可能
なファイル形式で出力・保存したり、前述の解析結果を
出力する工程に出力することができるものである。
【0053】解析結果を表示する工程は、本実施形態の
成型シミュレーション方法における解析結果を可視化す
る工程である。可視化することにより解析結果の把握が
より容易となる。
【0054】解析結果を出力(可視化)する場合には解
析工程で解析したひけ巣の解析結果(ひけ巣欠陥の体
積、位置等の情報)を併せて出力(可視化)することが
好ましい。
【0055】〔成型シミュレーション装置〕以下に本発
明の成型シミュレーション装置について実施形態に基づ
いて詳細に説明する。本実施形態の成型シミュレーショ
ン装置は、前処理手段と解析手段とを有する。また、本
実施形態の成型シミュレーション装置は、必要に応じ
て、その他の手段を含むことができる。本実施形態の各
手段はすべてコンピュータ上のロジックとして実現可能
であり、また、コンピュータ上のロジックとして実現す
ることが好ましい。
【0056】前処理手段は要素作成手段と要素定義手段
とをもち、型内の溶融材料の充填解析及び凝固解析の準
備を行う手段である。解析手段は充填解析手段と凝固解
析手段と凝固収縮解析手段とをもつ。
【0057】(前処理手段) 〈要素作成手段〉要素作成手段は、本成型シミュレーシ
ョン手段の解析対象である型を座標系上に位置づけ、そ
の座標系上の空間を多面体からなる複数の微小要素に分
割する手段である。すなわち、座標系上の空間を解析用
の微小要素に細分化する手段である。なお、本手段につ
いての説明は、前述の成型シミュレーション方法におけ
る要素作成ステップにおけるものとほぼ同様であるので
先の説明をもって本手段の説明に代える。
【0058】〈要素定義手段〉要素定義手段は、前述の
要素作成手段において規定された微小要素のそれぞれに
ついて、型の型領域に位置する場合には型要素と定義
し、型のキャビティ領域に位置する場合にはキャビティ
要素と定義し、ゲートに位置する場合にはゲート要素と
定義する手段である。すなわち、後述の解析手段用に各
微小要素の属性を定義し、座標系上に型の形状を微小要
素により構築する。なお、本手段についての説明は、前
述の成型シミュレーション方法における要素定義ステッ
プにおけるものとほぼ同様であるので先の説明をもって
本手段の説明に代える。
【0059】(解析手段) 〈充填解析手段〉充填解析手段は、C要素のそれぞれに
ついて、溶融材料の充填解析を行う手段である。すなわ
ち、型内における注入された溶融材料の物理的挙動を解
析する手段であり、微小要素毎に微小時間毎の溶融材料
の物理的挙動を解析する。なお、本手段についての説明
は、前述の成型シミュレーション方法における充填解析
ステップにおけるものとほぼ同様であるので先の説明を
もって本手段の説明に代える。
【0060】〈凝固解析手段〉凝固解析手段は、C要素
内に充填された溶融材料について伝熱解析を行い温度を
経時的に算出する伝熱解析手段と、算出された温度から
溶融材料の固相率を経時的に算出する固相率算出手段と
をもつ。なお、本手段についての説明は、前述の成型シ
ミュレーション方法における凝固解析ステップにおける
ものとほぼ同様であるので先の説明をもって本手段の説
明に代える。
【0061】〈凝固収縮解析手段〉凝固収縮解析手段は
閉領域検出手段と凝固収縮検出手段とをもつ。閉領域検
出ス手段は、含液相要素について、非液相要素によって
囲繞され且つゲート要素を含まない閉領域を経時的に検
出する手段である。凝固収縮検出手段は、閉領域の発生
後に、その閉領域内の溶融材料充填要素のうち固相率が
低い要素にその閉領域内で発生する凝固収縮を経時的に
対応づける手段である。なお、本手段についての説明
は、前述の成型シミュレーション方法における凝固収縮
解析ステップにおけるものとほぼ同様であるので先の説
明をもって本手段の説明に代える。
【0062】(その他の手段)本実施形態の装置に含ま
せることができるその他の手段としては、前述したシミ
ュレーション方法で説明したように、型内のキャビティ
内での溶融材料の空気巻き込み等をシミュレーションす
る解析手段、解析結果を出力する手段や解析結果を表示
する手段が例示できる。なお、これらの手段についての
説明は、前述の成型シミュレーション方法におけるもの
とほぼ同様であるので先の説明をもってこれらの手段の
説明に代える。
【0063】〔成型シミュレーションプログラム〕本成
型シミュレーションプログラムは、使用されるコンピュ
ータ上において前述した成型シミュレーション装置が有
する各手段を実現可能としたロジックであり、そのコン
ピュータ上で実行可能な形式で作成されている。また、
本プログラムはCD−ROM等の記録媒体上に記録され
ていても良い。本成型シミュレーションプログラムの各
構成要素については前述の成型シミュレーション方法及
び装置の各構成要素の説明と概ね同一であるので、先の
説明をもって本構成要素の説明に代える。
【0064】
【実施例】(実施例)本実施例では溶融材料としての溶
湯を用いたダイカストにおいて湯流れ及び凝固の解析を
行う成型シミュレーション方法に基づき、本発明の成型
シミュレーション方法についてさらに詳しく説明する。
本方法では型としての鋳造型をCADで作成し、その鋳
造型のモデルデータを用いて成型シミュレーションを行
う方法である本方法は、図3に示すように、大きく分類
すると、前処理工程S1と解析工程S2とからなる。
【0065】(1)前処理工程S1 座標系として直交座標系を採用した。鋳造型の型モデル
データはCADデータとして作成される(型モデルデー
タ作成S11)。
【0066】図5は型モデルデータ(成型品形状)をハ
ッチングを付した面で切断した切断図である。まず、型
モデルデータを座標系上に配置する。そして、座標系を
それぞれの座標軸方向で微小要素に分割する(要素作成
ステップS12)。この微小要素の重心位置が型モデル
データの鋳造型内に位置する要素をM要素、キャビティ
内に位置する要素をC要素と定義する(要素定義ステッ
プS13)。本鋳造型は図面右下に溶湯が注入されるゲ
ートGが配置されている。
【0067】(2)解析工程S2 解析工程S2は充填解析ステップS21と凝固解析ステ
ップS22と凝固収縮解析ステップS23とをもつ。
【0068】充填解析ステップS21ではC要素につ
いて溶湯の充填割合を所定時間間隔で順次計算してい
く。充填解析ステップS21は有限差分法のうちSOL
A−VOF法と称される方法を用いて湯流れを解析す
る。
【0069】凝固解析ステップS22では非定常熱伝
導計算法により各微小要素の温度を解析する伝熱解析ス
テップと、算出された温度に基づき溶湯が充填された微
小要素(以下、「充填要素」と称する)について固相率
を算出する固相率算出ステップとをもつ。固相率は各充
填要素の温度をシャイルの式にあてはめて算出する。
【0070】凝固収縮解析ステップS23はゲートか
ら溶湯の供給がなされない領域を検出する閉領域検出ス
テップと、閉領域内で発生した凝固収縮を適正に対応づ
ける凝固収縮検出ステップとをもつ。
【0071】閉領域検出ステップは固相率が100%未
満であるそれぞれの溶融材料充填要素(含液相要素)に
ついて、含液相要素以外の微小要素(非液相要素)によ
って囲繞され且つゲート要素を含まない閉領域を経時的
に検出するステップである。
【0072】閉領域検出ステップは、図4に示すよう
に、閉領域内から任意に含液相要素を選出する(S23
1)。そして、選出された含液相要素を起点として隣接
する微小要素を順次探索する。
【0073】次に、選出された含液相要素について識別
可能な識別符号を付す(S232)。その識別符号を付
した含液相要素について隣接する微小要素を検出してい
き(S233)、隣接する微小要素がさらに含液相要素
である場合には(S236)、その隣接する含液相要素
にも先の含液相要素と同じ識別符号を付す(S23
7)。その結果、最終的に同一の符号を付している含液
相要素は連続した含液相要素の領域を表すこととなる。
【0074】隣接する微小要素が探索済みの含液相要素
であるか、非液相要素又はゲート要素である場合には、
それ以上隣接する微小要素の探索は行わず、その種類を
記録する(S238)。隣接する微小要素をすべて探索
してそれ以上含液相要素が存在しない場合には、その他
に、識別符号を付していない含液相要素が存在するか否
かを探索し(S234)、識別符号を付していない含液
相要素が存在する場合にはその中から新たに含液相要素
を選出して(S231)、その含液相要素について別の
識別符号を付して(S232)、以下同様に隣接する微
小要素を探索する工程を繰り返し行う。
【0075】すべての含液相要素について探索を終了し
たときに(S234)、同一識別符号が付された含液相
要素が含まれる領域内にゲート要素が含まれないときに
は、その同一識別符号が付された含液相要素からなる領
域は閉領域であると判断する(S235)。
【0076】閉領域検出ステップは微小時間間隔毎に閉
領域を検出する。解析が進行する結果、同一の識別符号
が付された微小要素の一部が解析の途中で固化すること
で、1つの閉領域が2以上に分割されることもある。
【0077】凝固収縮検出ステップは直前に検出された
閉領域と現在の閉領域とを対比して、閉領域内に含まれ
る溶融材料の体積変動を求め、その体積変動の大きさを
閉領域内の固相率が低い溶融材料充填要素に対応づけ
る。
【0078】固相率の大きさは段階的に設定されてお
り、同一段階に含まれる固相率をもつ溶融材料充填要素
はすべて同じ固相率であるとみなして解析を行う。閉領
域内に含まれる溶融材料充填要素のうち、一番低い固相
率をもつ溶融材料充填要素に均等に凝固収縮の量を割り
当てる。凝固収縮の量は各溶融材料充填要素についてそ
れぞれ加算していく。一番低い固相率をもつ溶融材料充
填要素に凝固収縮を割り当てるとその溶融材料充填要素
の体積を超過する場合には、超過した凝固収縮について
はその溶融材料充填要素を除外して対応付けを行う。更
に解析が進行して一番低い固相率をもつ溶融材料充填要
素がすべてそれ以上凝固収縮が割り当てられない場合に
は次に固相率の小さい溶融材料充填要素に対して均等に
凝固収縮の量を割り当てる。この作業をすべての溶融材
料充填要素が完全に凝固するまで行う。
【0079】微小時間間隔毎に充填解析ステップS2
1、凝固解析ステップS22及び凝固収縮解析ステップ
S23を行いすべての溶融材料充填要素が凝固するまで
解析を続行する。
【0080】以下に解析工程S2を具体的に説明する。
図5でしめす鋳造型内のキャビティ領域にゲート要素G
から溶湯を射出すると、充填解析ステップS21により
解析が進行していき、射出開始から幾らか後に、溶湯が
未充填のC要素のうち、ゲート要素Gからキャビティ領
域内の幾らかのC要素が溶湯が充填される。更に時間が
進行すると、キャビティ領域内は溶湯で充填される。こ
のときにはゲート要素Gの付近は凝固が進行しており、
キャビティ領域内への新たな溶湯の供給は進行しない。
【0081】この場合にキャビティ領域内の大部分は連
続している閉領域となる(図6)。図6で示す場合で閉
領域内の含液相要素中で一番固相率が低い(温度が高
い)部分はHで示す部分である。図6では閉領域が1つ
ある。この閉領域中に示す線は同一の固相率を結んだ等
固相率線である。等固相率線は、閉領域の内側に示され
る程、固相率が低い。Hで示す部分はゲート要素Gから
溶湯が供給されたばかりであるので、他の部分より固相
率が低い。従って、現段階において閉領域内で発生した
凝固収縮はHの部分に集中して対応づける。
【0082】解析が進行する結果、閉領域の大きさは縮
小していく(図7)。閉領域内の一番低い固相率をもつ
部分はH’の部分となる。H’の部分は肉厚であり冷却
速度が遅いので、肉薄の部分に存在するHの部分が速や
かに冷却されることで温度分布が逆転する。温度分布が
逆転した後に発生した凝固収縮はH’の部分に集中す
る。
【0083】図8に示すように、最終的にはHの部分に
多量の凝固収縮が対応づけられるので大きなひけ巣欠陥
が発生し、H’の部分には閉領域の大きさが小さくなっ
てからの凝固収縮が対応づけられるのみであるのでHの
部分と比較して小さなひけ巣欠陥しか発生しない。
【0084】(3)解析結果表示工程(図略) 最終的に充填解析ステップS21及び凝固解析ステップ
S22が終了した後に、シミュレーション結果を可視化
する。キャビティ領域内への溶湯の充填の様子を可視化
することの他に、最終的に製造される成型品についてひ
け巣欠陥の予測位置を表示する。ひけ巣欠陥は、凝固収
縮の体積の情報が対応づけられた微小要素に発生するも
のと予測する。凝固収縮の体積の情報が対応づけられた
結果、その微小要素の空隙率((対応づけられた凝固収
縮の体積)/(その微小要素の体積)×100(%))
が90%以上のものをひけ巣欠陥として表示する。この
空隙率の値は適正に変動できる。ひけ巣欠陥の大きさと
しては、対応づけられた凝固収縮の体積の大きさの和を
もって予測する。
【0085】(比較例)図5〜7で示された溶湯の充填
・凝固過程に基づいて従来方法によりひけ巣欠陥の発生
部位を予測する。従来方法としてはひけ巣欠陥の発生部
位として凝固の時間により予測する。つまり、溶湯の凝
固が最も遅い部位に発生する凝固収縮の体積を対応づけ
る。
【0086】従来方法によりひけ巣欠陥の発生部位を予
測すると、図7に示したH’の部分が最も溶湯の凝固が
遅い部分であるのでこの部分に凝固収縮の体積が対応づ
けられひけ巣欠陥が発生すると予測される。
【0087】(実際の試験結果との比較)実際に図5に
示した形状の型を用いて実際の成型品を製造した。この
成型品を分析した結果、実際にひけ巣欠陥が発生した部
位と、実施例及び比較例で予測されたひけ巣欠陥の発生
部位とを比較すると、実施例での予測がより正確にひけ
巣欠陥の位置・大きさを予測していた。
【0088】すなわち、本実施例の鋳造シミュレーショ
ン方法は従来行うことが出来なかった高精度のひけ巣欠
陥の予測を行うことが可能となった。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の成型シミ
ュレーション方法によれば、溶融材料内で発生した凝固
収縮を固相率の低い部位に対応づけることで、凝固過程
で発生する凝固収縮の体積を適正に対応づけることが可
能となり、ひけ巣欠陥の発生を高精度で推測することが
可能となる。結果として、成型シミュレーションにおけ
る精度のさらなる向上が達成できる。
【0090】同様に本発明の成型シミュレーション装置
及び成型シミュレーションプログラムによれば、成型シ
ミュレーションにおける精度のさらなる向上が達成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】微小要素を定義する方法の一例を示した図であ
る。
【図2】微小要素を定義する方法の一例を示した図であ
る。
【図3】実施例の鋳造シミュレーション方法のフローチ
ャートである。
【図4】実施例の鋳造シミュレーション方法の閉領域検
出ステップのフローチャートである。
【図5】実施例における鋳造される成型品を示した概略
断面図である。
【図6】実施例における鋳造型内への溶湯の充填後の成
型品の等固相率線を示した概略断面図である。
【図7】実施例における鋳造型内への溶湯の充填後の成
型品の等固相率線を示した概略断面図である。
【図8】実施例における成型品に発生するひけ巣欠陥の
位置を示した概略図である。
【符号の説明】
D…型モデルデータ C…キャビティ要素(C要素) M…型要素(M要素) G…ゲート H、H’…固相率の最も低い部位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 幸男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 生田 浩之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 4F206 AM23 JA07 JL09 JP11 JP17 JQ81 5B046 AA05 JA09

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融した材料の成型に用い、該溶融材料
    を導入するゲートをもつ型の形状を座標系上に位置づ
    け、該座標系の空間を複数の微小要素に分割する要素作
    成ステップと、 該微小要素のそれぞれについて、該型の型領域に位置す
    る場合には型要素と、該型のキャビティ領域に位置する
    場合にはキャビティ要素と、該ゲートに位置する場合に
    はゲート要素と定義する要素定義ステップと、をもつ前
    処理工程と、 該キャビティ要素のそれぞれについて、該溶融材料の充
    填解析を経時的に行う充填解析ステップと、 該溶融材料が充填された該キャビティ要素である溶融材
    料充填要素について、それぞれの該溶融材料充填要素
    間、及び該鋳造型最表面と該最表面に接する該溶融材料
    充填要素との間、の伝熱を経時的に解析して、それぞれ
    の該溶融材料充填要素の温度を経時的に算出する伝熱解
    析ステップと、算出されたそれぞれの該溶融材料充填要
    素の温度に応じて、それぞれの該溶融材料充填要素内の
    該溶融材料の固相率を経時的に算出する固相率算出ステ
    ップと、をもつ凝固解析ステップと、 該固相率が100%未満であるそれぞれの該溶融材料充
    填要素について、該固相率が100%未満である該溶融
    材料充填要素以外の該微小要素によって囲繞され且つ該
    ゲート要素を含まない閉領域を経時的に検出する閉領域
    検出ステップと、該閉領域の発生後に該閉領域内で発生
    する凝固収縮を該閉領域内の該溶融材料充填要素のうち
    該固相率が低い要素に経時的に対応づける凝固収縮検出
    ステップと、をもつ凝固収縮解析ステップと、をもつ解
    析工程と、を有することを特徴とする成型シミュレーシ
    ョン方法。
  2. 【請求項2】 前記凝固収縮解析ステップは、前記閉領
    域内の前記溶融材料充填要素のうち前記固相率が低い順
    に前記凝固収縮を対応づけるステップである請求項1に
    記載の成型シミュレーション方法。
  3. 【請求項3】 前記凝固収縮解析ステップは、前記固相
    率が同じ前記溶融材料充填要素に対して均等に前記凝固
    収縮を対応づけるステップである請求項2に記載の成型
    シミュレーション方法。
  4. 【請求項4】 前記凝固収縮解析ステップは、前記固相
    率が同じ前記溶融材料充填要素に対して、重力に対して
    上方から順に前記凝固収縮を対応づけるステップである
    請求項2に記載の成型シミュレーション方法。
  5. 【請求項5】 溶融した材料の成型に用い、該溶融材料
    を導入するゲートをもつ型の形状を座標系上に位置づ
    け、該座標系の空間を複数の微小要素に分割する要素作
    成手段と、 該微小要素のそれぞれについて、該型の型領域に位置す
    る場合には型要素と、該型のキャビティ領域に位置する
    場合にはキャビティ要素と、該ゲートに位置する場合に
    はゲート要素と定義する要素定義手段と、をもつ前処理
    手段と、 該キャビティ要素のそれぞれについて、該溶融材料の充
    填解析を経時的に行う充填解析手段と、 該溶融材料が充填された該キャビティ要素である溶融材
    料充填要素について、それぞれの該溶融材料充填要素
    間、及び該鋳造型最表面と該最表面に接する該溶融材料
    充填要素との間、の伝熱を経時的に解析して、それぞれ
    の該溶融材料充填要素の温度を経時的に算出する伝熱解
    析手段と、算出されたそれぞれの該溶融材料充填要素の
    温度に応じて、それぞれの該溶融材料充填要素内の該溶
    融材料の固相率を経時的に算出する固相率算出手段と、
    をもつ凝固解析手段と、 該固相率が100%未満であるそれぞれの該溶融材料充
    填要素について、該固相率が100%未満である該溶融
    材料充填要素以外の該微小要素によって囲繞され且つ該
    ゲート要素を含まない閉領域を経時的に検出する閉領域
    検出手段と、該閉領域の発生後に該閉領域内で発生する
    凝固収縮を該閉領域内の該溶融材料充填要素のうち該固
    相率が低い要素に経時的に対応づける凝固収縮検出手段
    と、をもつ凝固収縮解析手段と、 をもつ解析手段と、を有することを特徴とする成型シミ
    ュレーション装置。
  6. 【請求項6】 前記凝固収縮解析手段は、前記閉領域内
    の前記溶融材料充填要素のうち前記固相率が低い順に前
    記凝固収縮を対応づける手段である請求項5に記載の成
    型シミュレーション装置。
  7. 【請求項7】 前記凝固収縮解析手段は、前記固相率が
    同じ前記溶融材料充填要素に対して均等に前記凝固収縮
    を対応づける手段である請求項6に記載の成型シミュレ
    ーション装置。
  8. 【請求項8】 前記凝固収縮解析手段は、前記固相率が
    同じ前記溶融材料充填要素に対して、重力に対して上方
    から順に前記凝固収縮を対応づける手段である請求項6
    に記載の成型シミュレーション装置。
  9. 【請求項9】 溶融した材料の成型に用い、該溶融材料
    を導入するゲートをもつ型の形状を座標系上に位置づ
    け、該座標系の空間を複数の微小要素に分割する要素作
    成手段と、 該微小要素のそれぞれについて、該型の型領域に位置す
    る場合には型要素と、該型のキャビティ領域に位置する
    場合にはキャビティ要素と、該ゲートに位置する場合に
    はゲート要素と定義する要素定義手段と、をもつ前処理
    手段と、 該キャビティ要素のそれぞれについて、該溶融材料の充
    填解析を経時的に行う充填解析手段と、 該溶融材料が充填された該キャビティ要素である溶融材
    料充填要素について、それぞれの該溶融材料充填要素
    間、及び該鋳造型最表面と該最表面に接する該溶融材料
    充填要素との間、の伝熱を経時的に解析して、それぞれ
    の該溶融材料充填要素の温度を経時的に算出する伝熱解
    析手段と、算出されたそれぞれの該溶融材料充填要素の
    温度に応じて、それぞれの該溶融材料充填要素内の該溶
    融材料の固相率を経時的に算出する固相率算出手段と、
    をもつ凝固解析手段と、 該固相率が100%未満であるそれぞれの該溶融材料充
    填要素について、該固相率が100%未満である該溶融
    材料充填要素以外の該微小要素によって囲繞され且つ該
    ゲート要素を含まない閉領域を経時的に検出する閉領域
    検出手段と、該閉領域の発生後に該閉領域内で発生する
    凝固収縮を該閉領域内の該溶融材料充填要素のうち該固
    相率が低い要素に経時的に対応づける凝固収縮検出手段
    と、をもつ凝固収縮解析手段と、をもつ解析手段と、を
    有する成型シミュレーション手段としてコンピュータを
    機能させることを特徴とする成型シミュレーションプロ
    グラム。
  10. 【請求項10】 前記凝固収縮解析手段は、前記閉領域
    内の前記溶融材料充填要素のうち前記固相率が低い順に
    前記凝固収縮を対応づける手段である請求項9に記載の
    成型シミュレーションプログラム。
  11. 【請求項11】 前記凝固収縮解析手段は、前記固相率
    が同じ前記溶融材料充填要素に対して均等に前記凝固収
    縮を対応づける手段である請求項10に記載の成型シミ
    ュレーションプログラム。
  12. 【請求項12】 前記凝固収縮解析手段は、前記固相率
    が同じ前記溶融材料充填要素に対して、重力に対して上
    方から順に前記凝固収縮を対応づける手段である請求項
    10に記載の成型シミュレーションプログラム。
  13. 【請求項13】 溶融した材料の成型に用い、該溶融材
    料を導入するゲートをもつ型の形状を座標系上に位置づ
    け、該座標系の空間を複数の微小要素に分割する要素作
    成手段と、 該微小要素のそれぞれについて、該型の型領域に位置す
    る場合には型要素と、該型のキャビティ領域に位置する
    場合にはキャビティ要素と、該ゲートに位置する場合に
    はゲート要素と定義する要素定義手段と、をもつ前処理
    手段と、 該キャビティ要素のそれぞれについて、該溶融材料の充
    填解析を経時的に行う充填解析手段と、 該溶融材料が充填された該キャビティ要素である溶融材
    料充填要素について、それぞれの該溶融材料充填要素
    間、及び該鋳造型最表面と該最表面に接する該溶融材料
    充填要素との間、の伝熱を経時的に解析して、それぞれ
    の該溶融材料充填要素の温度を経時的に算出する伝熱解
    析手段と、算出されたそれぞれの該溶融材料充填要素の
    温度に応じて、それぞれの該溶融材料充填要素内の該溶
    融材料の固相率を経時的に算出する固相率算出手段と、
    をもつ凝固解析手段と、 該固相率が100%未満であるそれぞれの該溶融材料充
    填要素について、該固相率が100%未満である該溶融
    材料充填要素以外の該微小要素によって囲繞され且つ該
    ゲート要素を含まない閉領域を経時的に検出する閉領域
    検出手段と、該閉領域の発生後に該閉領域内で発生する
    凝固収縮を該閉領域内の該溶融材料充填要素のうち該固
    相率が低い要素に経時的に対応づける凝固収縮検出手段
    と、をもつ凝固収縮解析手段と、をもつ解析手段と、を
    有する成型シミュレーション手段としてコンピュータを
    機能させることを特徴とする成型シミュレーションプロ
    グラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒
    体。
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