JP2003334034A - 小魚の品質改良方法 - Google Patents

小魚の品質改良方法

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JP2003334034A
JP2003334034A JP2002140573A JP2002140573A JP2003334034A JP 2003334034 A JP2003334034 A JP 2003334034A JP 2002140573 A JP2002140573 A JP 2002140573A JP 2002140573 A JP2002140573 A JP 2002140573A JP 2003334034 A JP2003334034 A JP 2003334034A
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Japan
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small fish
shirasu
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small
treatment liquid
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JP2002140573A
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English (en)
Inventor
Noritaka Ichioka
法隆 市岡
Naotaka Shigemura
直香 重村
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Okuno Chemical Industries Co Ltd
Original Assignee
Okuno Chemical Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小魚の品質改良方法を提供すること。 【解決手段】 小魚を柑橘系果汁と食塩とを含有する処
理液で加熱処理することによって、小魚の色の白さが保
持され、バラケが良くなる。さらに、小魚の身質を引き
締め、生臭さが抑制され、保管時の褐変が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小魚の品質改良方
法に関する。さらに詳しくは、小魚の色を白く保持し、
小魚の一匹、一匹のほぐれ易さ(以下、バラケという)
を改良し、小魚の身質を引き締め、生臭さを抑制し、保
管時の褐変を抑制するなどの小魚の品質を改良する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、加工食品に対する品質的な向上が
強く望まれており、小魚についても色の白さなどの品質
が要求されている。一方、製造時には、加工を容易にす
るため、小魚の一匹、一匹がほぐれる、いわゆるバラケ
のよさが求められている。
【0003】これらを改善する方法として、過酸化水素
水をボイル槽に100ppm前後添加する方法が採用さ
れてきた。しかし、現在では、過酸化水素水の発ガン性
などの問題があり、使用できない状況である。
【0004】別の改善方法として、酸性剤による蛋白変
性を伴う方法および焼成カルシウムなどのアルカリ処理
による方法が採用されている。しかし、蛋白変性は、小
魚の身質に与える影響が大きく、またアルカリ処理は、
中和工程が必要になり製造方法が煩雑になるなど、問題
点がある。さらに、pH調整剤、Caなどの表示が必要
であり、市場に受け入れられにくい面もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような状況下、天
然物由来の原料を用いることによって、小魚の色の白さ
を保持し、さらにバラケをよくする方法が望まれてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、天然物を
用いた小魚の品質改良方法について鋭意検討したとこ
ろ、小魚を柑橘系果汁と食塩とを含有する処理液で加熱
処理することによって、小魚の色の白さが保持され、バ
ラケが良くなること、さらに、小魚の身質を引き締め、
生臭さが抑制され、保管時の褐変が抑制されることを見
出して本発明を完成させた。
【0007】本発明は、柑橘系果汁と食塩とを含有する
処理液で小魚を加熱処理することを含む、小魚の品質改
良方法に関する。
【0008】上記柑橘系果汁は、処理液中に0.01〜
5重量%含まれる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる小魚は、一般
的には、最大でも体長20センチ前後の魚をいい、例え
ば、カタクチイワシ、マイワシ、シラウオ、およびウナ
ギなどの稚魚(以下、シラスという);イカナゴ(コウ
ナゴ);キビナゴなどが挙げられるが、これらに限定さ
れない。これらの中で、シラスが好ましく用いられる。
小魚は、水揚げ後すぐの小魚であっても、冷凍保存され
た小魚であってもよい。さらに、本発明の方法であるい
は別の方法で一度ボイルした小魚を、再度ボイルしても
よい。
【0010】本発明に用いられる柑橘系果汁は、酸性を
示し、着色しにくい柑橘類由来のものであれば特に制限
はない。柑橘類としては、例えば、レモン、かぼす、ゆ
ず、キウイなどが挙げられる。好ましくは、レモンであ
る。
【0011】柑橘系果汁は、果実の搾汁または果実を破
砕して得られる果実由来の固形分を含む果実破砕物(例
えば、ピューレ)を含む。さらに、柑橘系果汁は、当業
者が通常用いる方法によって加工されていてもよく、例
えば、濃縮果汁、粉末果汁などであってもよい。これら
の柑橘系果汁は、単独で使用してもよいし、2以上を混
合して使用してもよい。
【0012】以下、小魚の品質改良方法について説明す
る。本発明においては、小魚を柑橘系果汁と食塩水とを
含有する処理液で加熱処理する。好ましくは、沸騰する
処理液に、小魚を投入し、所定時間沸騰させる(ボイル
する)。これによって、小魚の色の白さが保持され、バ
ラケが良くなる。
【0013】柑橘系果汁は、処理液に対して0.01〜
5重量%含まれる。果実由来の香気が小魚の風味に影響
を与えない範囲を考慮して、好ましくは0.05〜3重
量%、より好ましくは0.1〜2重量%である。レモン
果汁の場合は、例えば、0.1〜2重量%であることが
好ましい。
【0014】食塩は、処理液に対して、好ましくは1〜
5重量%含まれ、より好ましくは2〜4重量%含まれ
る。
【0015】柑橘系果汁および食塩は、予め水に溶解し
た後、加熱または沸騰させてもよいし、加熱または沸騰
させた水(お湯)に添加してもよい。
【0016】柑橘系果汁と食塩とを含有する処理液は、
液糖を含んでいてもよい。液糖は、液状ないし粘性の高
い(ペースト状の)糖をいい、単糖、二糖、オリゴ糖、
糖アルコールの単独、またはその混合物をいう。これに
よって、加熱処理後の小魚は、透明感を有し得る。液糖
としては、糖アルコールを含む液糖が用いられ、好まし
くは還元澱粉加水分解物(還元水飴)である。液糖の添
加量は、処理液に対して0.01〜5重量%、好ましく
は、0.1〜1重量%である。
【0017】小魚の加熱処理は、50℃以上の、好まし
くは沸騰した処理液に小魚を投入することにより行われ
る。小魚の投入量は、処理液100重量部に対して、好
ましくは、20重量部以下、より好ましくは、10重量
部以下である。
【0018】加熱処理時間は、小魚の大きさ、加熱温度
などを考慮して適宜決定すればよい。例えば、沸騰水の
場合、好ましくは、0.5〜10分、より好ましくは、
2〜5分である。
【0019】加熱処理後、小魚を、処理液からざるまた
はメッシュ状の金網などで回収する。次いで、ざるまた
はメッシュ状の金網などの上で、一定時間放置し、冷却
するとともに、余分な水分を除去する。このような処理
により、例えば、シラスの場合、釜揚げシラスが得られ
る。
【0020】加熱処理後の小魚は、その後、必要に応じ
て乾燥され得る。乾燥は、天日乾燥、温風乾燥、赤外線
乾燥、減圧乾燥、除湿乾燥などのような当業者が通常行
う方法によって行われ得る。乾燥後の小魚の風味および
褐変を考慮すると、天日乾燥が好ましい。得られた小魚
は、その水分含量の差により、例えば、シラスの場合、
シラス干しおよび上乾品とされる。
【0021】以下、実施例を挙げて、本発明を説明する
が、本発明がこの実施例に限定されないことはいうまで
もない。
【0022】
【実施例】(実施例1)レモン果汁を0.5重量%、食
塩を3重量%含む処理液100Lを沸騰させた。この処
理液に、予め水洗された水揚げ直後のカタクチイワシの
稚魚(以下シラスという)5kgを投入し、3分間ボイ
ルした。この処理液からシラスを回収し、その後、メッ
シュ状のコンベアで輸送することによって、シラスに付
着した余分な水分を除去するとともにシラスを冷却し
た。この時、コンベア輸送時のシラスの身質、ならびに
ほぐれ具合および網への付着具合などのバラケについて
評価した。結果を表1に示す。
【0023】次に、シラスの色調について評価を行っ
た。まず、得られた加熱処理後のシラスの色調を評価し
た。次いで、加熱処理後のシラスを、天日で2時間乾燥
した後、冷蔵庫で4℃まで冷却し、シラス干しを得た。
このシラス干しの色調を評価した。さらに、シラス干し
を6ヵ月間冷凍保管し、冷凍保管後のシラス干しを得、
その色調も評価した。結果を表1に示す。
【0024】さらに、得られたシラス干しの風味を官能
評価した。結果を表1に示す。
【0025】(実施例2)レモン果汁を0.5重量%、
食塩を3重量%含む処理液に、さらに0.3重量%の還
元水飴を添加した以外は、実施例1と同様にして行い、
得られた加熱処理後のシラスの身質およびバラケ;加熱
処理後のシラスの色調、ならびに乾燥冷却後および6ヵ
月冷凍保管後のシラス干しの色調;シラス干しの風味に
ついて評価した。結果を表1に併せて示す。
【0026】(比較例)レモン果汁を0.5重量%、食
塩を3重量%含む処理液の代わりに3重量%食塩水を用
いた以外は、実施例1と同様にして行い、得られた加熱
処理後のシラスの身質およびバラケ;加熱処理後のシラ
スの色調、ならびに乾燥冷却後および6ヵ月冷凍保管後
のシラス干しの色調;シラス干しの風味について評価し
た。結果を表1に併せて示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1中の小魚の身質およびバラケの結果か
ら、レモン果汁と食塩とを含有する処理液で加熱処理す
ることによって、シラスの身が引き締まり、バラケがよ
くなることがわかる。さらに、還元水飴を添加した実施
例2は、実施例1と比較すると、若干、コンベアに付着
したが、比較例に比べ、シラスのバラケは改善された。
【0029】表1中の小魚の色調の結果から、レモン果
汁と食塩とを含有する処理液で加熱処理することによっ
て、シラスの色を白く保持できることがわかる。この実
施例1と比較例とのシラスの白さの差は、加熱処理後の
乾燥および保管を経ることによって、よりいっそう顕著
になる。さらに、還元水飴を添加した実施例2の加熱処
理後のシラスは、透明感を有し、保管後にも離水せずに
大きさを保っていた。
【0030】表1中のシラス干しの風味の結果から、レ
モン果汁と食塩とを含有する処理液で加熱処理すること
によって、揮発性塩基類と考えられる鼻を突くような魚
臭が抑えられることがわかる。さらに、実施例1および
2は、比較例に比べ、さわやかな風味であり、食し易い
ものであった。
【0031】
【発明の効果】小魚を柑橘系果汁と食塩とを含有する処
理液で加熱処理することによって、小魚の色の白さが保
持され、バラケが良くなる。さらに、小魚の身質を引き
締め、生臭さが抑制され、保管時の褐変が抑制される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柑橘系果汁と食塩とを含有する処理液で
    小魚を加熱処理することを含む、小魚の品質改良方法。
  2. 【請求項2】 前記柑橘系果汁が、処理液中に0.01
    〜5重量%含まれる、請求項1に記載の方法。
JP2002140573A 2002-05-15 2002-05-15 小魚の品質改良方法 Pending JP2003334034A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010246412A (ja) * 2009-04-10 2010-11-04 Marusan Shokuhin Kk シート状水産加工食品の製造方法
KR101136421B1 (ko) * 2009-02-18 2012-04-18 양원영 영양 멸치 스낵의 제조방법 및 그 영양 멸치 스낵
JP2012170360A (ja) * 2011-02-18 2012-09-10 Suminori Suga 多獲性小型魚類加工品及びその製造方法

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