JP2003334026A - 健康食品 - Google Patents
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- JP2003334026A JP2003334026A JP2002140144A JP2002140144A JP2003334026A JP 2003334026 A JP2003334026 A JP 2003334026A JP 2002140144 A JP2002140144 A JP 2002140144A JP 2002140144 A JP2002140144 A JP 2002140144A JP 2003334026 A JP2003334026 A JP 2003334026A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 抗ストレス効果に優れた健康食品を提供する
こと。 【解決手段】 麦若葉末とアルギン酸またはその塩とを
含有する健康食品を提供する。この健康食品は、優れた
抗ストレス効果を有する。
こと。 【解決手段】 麦若葉末とアルギン酸またはその塩とを
含有する健康食品を提供する。この健康食品は、優れた
抗ストレス効果を有する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、麦若葉末を含有す
る健康食品に関する。より詳細には、麦若葉末とアルギ
ン酸またはその塩とを含有する健康食品に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、いわゆる健康食品がブームとな
り、生活習慣病の症状を改善するまたは予防するといわ
れる種々の食品が開発されている。しかし、それらの多
くは、単一の食品素材に賦形剤を添加して成型されたも
のである。ところが最近では、複数の食品素材を組み合
わせて、相乗作用を訴求したものが開発され、市販され
るようになってきた。例えば、ビフィズス菌とオリゴ糖
と食物繊維とを配合した健康食品は、相乗的に整腸効果
を奏し、それぞれの成分を単独で用いた際には奏し得な
いほどの高い大腸ガン予防効果があるといわれている。 【0003】このように複数の食品素材を組み合わせた
場合には、上記のように相乗効果が認められる場合もあ
るが、逆に、お互いの効果が相殺されてしまうこともあ
る。 【0004】ところで、近年、社会の多様化、複雑化が
進み、現代人は、様々なストレスにさらされている。ス
トレスを溜めると、免疫力の低下、肥満、脱毛などを引
き起こす。また、アトピー性皮膚炎、喘息、慢性肝炎、
狭心症、糖尿病などにおいても、ストレスが原因の1つ
となり得るといわれている。 【0005】上記のような疾患を回避するためには、ス
トレスを蓄積させないことである。しかし、ストレス
は、特に症状として出ることも少ないため、気を付ける
こともなく、見過ごされがちである。したがって、普段
の食生活の中で、ストレスの蓄積を予防することが好ま
しい。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】このような状況下、抗
ストレス効果に優れた健康食品が望まれている。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の栄
養成分を豊富に含有する麦若葉末を用いた健康食品につ
いて鋭意検討した結果、麦若葉末とアルギン酸またはそ
の塩とを組み合わせた健康食品が、相乗的な抗ストレス
効果を有することを見出して、本発明を完成させた。 【0008】すなわち、本発明は、麦若葉末とアルギン
酸またはその塩とを含有する健康食品に関する。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
健康食品について説明する。なお、以下に説明する構成
は、本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲
内で種々改変することができるものである。 【0010】本発明の健康食品の必須成分の一つは麦若
葉末である。麦若葉末は、麦若葉を乾燥粉末化して得ら
れる。 【0011】麦若葉は、ビタミン類、ミネラル類、食物
繊維などに富み、有害物質の吸着、腸内環境の改善、コ
レステロールの吸収抑制、食後血糖値の急上昇防止、ス
ーパーオキシドディスムターゼ(SOD)の活性化など
の効果を有する健康食品の素材として注目を浴びてい
る。この麦若葉は、直ちに搾汁されて飲用に用いられる
か、あるいはこの搾汁を粉末化した麦若葉搾汁粉末また
は麦若葉を乾燥粉末化した麦若葉末として用いられる場
合が多い。 【0012】麦若葉末と麦若葉搾汁粉末とを比較した場
合、麦若葉に含有される成分を有効に活用できるという
観点からは、食物繊維、ミネラル類などをより多く保持
している麦若葉末の方が、健康食品の素材としてより有
用である。そこで、本発明では麦若葉末が用いられる。 【0013】本発明に用いられる麦若葉末とは、大麦、
小麦、ライ麦、燕麦などの麦類の若葉を粉末にしたもの
をいう。麦若葉末は、例えば、分けつ開始期から出穂開
始期(背丈が20〜40cm程度)に収穫した麦若葉を
水などで洗浄し、適切な長さ(例えば、10cm)に切
断した後、必要に応じて、素材の変質(緑色の褪色や風
味の変化)を防ぐために、ブランチング(熱水)処理、
マイクロウェーブ処理などを施し、そして水分含量が5
%以下となるように、乾燥し、粉末化して得られる。栄
養分保持の観点からは、ブランチングは短時間であるこ
とが好ましい。また、乾燥は、凍結乾燥、あるいは70
℃以下の低温加熱乾燥(例えば、温風乾燥)であること
が好ましい。 【0014】この方法で得られる麦若葉末は、上記のよ
うに、麦若葉を搾汁することなく、そして、栄養分を損
なわないような条件下で乾燥粉末化しているために、麦
若葉の栄養成分をそのまま含んでいる。 【0015】麦若葉末には、食物繊維が多く含まれ、そ
の大部分は、不溶性食物繊維である。この不溶性食物繊
維は、大腸がん予防効果、腸内環境の改善効果などを有
する。 【0016】本発明の健康食品のもう一つの必須成分
は、アルギン酸またはその塩である。アルギン酸または
その塩は、食物繊維であり、整腸作用、血中脂質調節作
用、血糖値の調節作用、血圧上昇抑制効果などを有する
といわれている。 【0017】本発明の健康食品に用いられるアルギン酸
またはその塩は、加工しやすいという観点から、好まし
くは、平均分子量が10,000〜150,000の低分子アルギン
酸またはその塩である。 【0018】本発明の健康食品は、麦若葉末とアルギン
酸またはその塩とを含有し、これにより、単独では得ら
れない抗ストレス効果が得られる。麦若葉末10重量部
に対して、アルギン酸またはその塩を好ましくは5〜1
00重量部、より好ましくは10〜80重量部、さらに
好ましくは20〜50重量部配合することにより、本発
明の健康食品が得られる。 【0019】抗ストレス効果を効果的にするためには、
上記配合比の健康食品を1日あたり5〜30g摂取する
ことが好ましい。 【0020】上記の必須成分に加えて、オリゴ糖および
/または乳酸菌を添加しても良い。これにより、麦若葉
末の不溶性食物繊維およびアルギン酸と相俟って、相乗
的な整腸効果が得られ、ストレス軽減効果も増強され
る。 【0021】オリゴ糖は、腸内細菌によって資化され、
一般に腸内環境を整備すると考えられている。乳酸菌も
また、オリゴ糖と同様、腸内環境を整備すると考えられ
ている。したがって、これらは、不溶性食物繊維と同じ
機能、すなわち、大腸がん予防効果、腸内環境の改善に
も作用すると考えられる。 【0022】オリゴ糖としては、ラクチュロース、パラ
チノース、パラチノースオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、
ラフィノース、スタキオース、キシロオリゴ糖、マルト
オリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、トレハロース、ガラク
トオリゴ糖、大豆オリゴ糖、乳果オリゴ糖、ビートオリ
ゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖などが挙げら
れる。 【0023】オリゴ糖の配合量は、10重量部の麦若葉
末に対して、好ましくは、0.5〜50重量部、より好
ましくは1〜10重量部である。 【0024】乳酸菌としては、Lactobacillus acidophi
lus、Lactobacillus casei、Lactobacillus bulgaricu
s、Streptococcus thermophilus、Streptococcus faeca
lis、Streptococcus faecium、Bacillus coagulans、Bi
fidobacterium longum(ビフィズス菌)などが用いられ
る。乳酸菌を用いる場合は、適切な培地で培養後、凍結
乾燥した乳酸菌の乾燥粉末が、水分を与えられた場合に
生育可能となる点で好ましい。 【0025】乳酸菌の配合量は、10重量部の麦若葉末
に対して、好ましくは0.1〜50重量部、より好まし
くは0.2〜3重量部である。この値は、乾燥粉末とし
ての値であり、液状のあるいは湿潤状態の乳酸菌を用い
る場合、乾燥重量に換算した値を示す。 【0026】本発明の健康食品は、体内にカルシウムを
供給する目的で、カルシウムを添加し得る。添加するカ
ルシウムとしては、例えば、卵殻カルシウム、サンゴカ
ルシウム、真珠末などの天然物由来のカルシウムが好ま
しく用いられる。さらに、カルシウムの体内吸収を効果
的にするために、還元麦芽糖および/または乳糖を添加
してもよい。 【0027】カルシウムは、10重量部の麦若葉末に対
して、好ましくは0.05〜30重量部、より好ましく
は0.1〜20重量部である。なお、この値は、天然物
由来のカルシウムをカルシウム換算した値である。 【0028】還元麦芽糖および/または乳糖は、10重
量部のカルシウムに対して、好ましくは10〜300重
量部、より好ましくは20〜200重量部である。 【0029】本発明の健康食品には、その他にも、高血
圧、肝臓病、腎臓病、糖尿病、胃腸病、アレルギー、骨
粗鬆症、便秘、疲労、肌の老化、貧血、精力減退、脳血
管疾患、心血管疾患などを予防したり、それらの症状を
和らげることが知られている当業者が通常用いる食品素
材を添加することができる。 【0030】上記のようにして配合された健康食品は、
そのまま用いられるか、あるいは賦形剤、増量剤、結合
剤、増粘剤、乳化剤、着色料、香料、食品添加物、調味
料などと混合され得る。例えば、栄養補助剤として、ロ
ーヤルゼリー、ビタミン類、プロテイン、キトサン、レ
シチンなどが配合され、さらに糖液や調味料を加え、味
を整えることができる。そしてこれらは、必要に応じ
て、ハードカプセル、ソフトカプセルのようなカプセル
剤、錠剤、もしくは丸剤としてか、または粉末状、顆粒
状、飴状などの形状に成形され得る。そしてこれらは、
その形状または好みに応じて、そのまま食されても良い
し、水、お湯、牛乳などに溶いて飲んでも良い。 【0031】 【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明がこの実施例により制限されないことはいうまで
もない。 【0032】(麦若葉末の調製例)背丈が約30〜40
cmで刈り取った大麦若葉を水洗いし、付着した泥など
を除去した。この麦若葉を、約10cm程度に切断し、
その10kgを水100リットルに投入、浸漬し、90
〜100℃にて3分間加熱(ブランチング処理)した。 【0033】次いで、ブランチング処理した麦若葉を、
直ちに4℃の冷水にて1分間浸漬し、冷却した。続い
て、冷却した麦若葉を30秒間遠心分離して脱水した。
脱水した麦若葉を、水分量が5%以下となるように乾燥
機中、60℃にて10時間温風乾燥した後、粉砕機によ
って、200メッシュを90%が通過する程度に粉砕
し、ブランチング処理した麦若葉末を得た。 【0034】(実施例1) (健康食品の調製例)上記方法で調製した麦若葉末とア
ルギン酸とを重量比3:7で混合し、本発明の健康食品
を得た。なお、アルギン酸として低分子アルギン酸ナト
リウム(カイゲン株式会社製)を用いた。 【0035】(抗ストレス効果の評価)7週齢のSDラ
ットを対照群および試験群の2群に、一群5匹ずつ割り
当てた。健康食品を精製水に懸濁し、その懸濁液を試験
群に、1g健康食品/kg体重となるように、1日1
回、14日間、強制経口投与した。対照群には、精製水
のみを投与した。最終投与後、24時間絶食した後、ラ
ットをストレスケージに入れ、23℃に設定した水槽内
で剣状突起の高さまで浸し、7時間ストレスをかけた。
ストレス負荷後、ラットから胃を摘出し、ホルマリン固
定後、腺胃部に発生した出血性の粘膜損傷の長さを測定
し、長さの合計を腺胃部の潰瘍係数として算出した。 【0036】得られた潰瘍係数から以下の数式より潰瘍
抑制率を算出し、抗ストレス効果を評価した。なお、数
式中の試験群とは、実施例1、ならびに比較例1および
2を投与した群を示す。実施例結果を表1に示す。 【0037】 【数1】 【0038】 【表1】 【0039】(比較例1および2)健康食品の代わり
に、比較例1は麦若葉末のみおよび比較例2はアルギン
酸のみを投与した。それ以外は、実施例1と同様に、抗
ストレス効果を評価した。結果を表1に併せて示す。 【0040】表1の結果より、本発明の麦若葉末とアル
ギン酸とを含有する健康食品の方がそれぞれを単独で投
与する比較例よりも、潰瘍抑制率が高いことがわかる。
これは、すなわち、麦若葉末とアルギン酸とを含有する
健康食品の摂取は、それぞれの単独摂取では得られない
程の相乗的な抗ストレス効果を有することを示す。 【0041】(実施例2)上記方法で調製した1kgの
麦若葉末と1kgのアルギン酸とを混合した後、さらに
20gの乳酸菌末(ストレプトコッカス・フェカリス)
および100gのガラクトオリゴ糖を混合して、本発明
の健康食品を調製した。この健康食品は、相乗的な抗ス
トレス効果を有し、さらに相乗的な整腸効果を有する。 【0042】(実施例3)上記方法で調製した1kgの
麦若葉末と1kgのアルギン酸とを混合した後、さらに
10gの卵殻カルシウムおよび200gの還元麦芽糖を
混合して、本発明の健康食品を調製した。この健康食品
は、相乗的な抗ストレス効果を有し、体内に積極的にカ
ルシウムを補給することができる。 【0043】 【発明の効果】本発明の、麦若葉末とアルギン酸または
その塩とを含有する健康食品は、それぞれを単独で摂取
した際には得られない、優れた抗ストレス効果を有す
る。
る健康食品に関する。より詳細には、麦若葉末とアルギ
ン酸またはその塩とを含有する健康食品に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、いわゆる健康食品がブームとな
り、生活習慣病の症状を改善するまたは予防するといわ
れる種々の食品が開発されている。しかし、それらの多
くは、単一の食品素材に賦形剤を添加して成型されたも
のである。ところが最近では、複数の食品素材を組み合
わせて、相乗作用を訴求したものが開発され、市販され
るようになってきた。例えば、ビフィズス菌とオリゴ糖
と食物繊維とを配合した健康食品は、相乗的に整腸効果
を奏し、それぞれの成分を単独で用いた際には奏し得な
いほどの高い大腸ガン予防効果があるといわれている。 【0003】このように複数の食品素材を組み合わせた
場合には、上記のように相乗効果が認められる場合もあ
るが、逆に、お互いの効果が相殺されてしまうこともあ
る。 【0004】ところで、近年、社会の多様化、複雑化が
進み、現代人は、様々なストレスにさらされている。ス
トレスを溜めると、免疫力の低下、肥満、脱毛などを引
き起こす。また、アトピー性皮膚炎、喘息、慢性肝炎、
狭心症、糖尿病などにおいても、ストレスが原因の1つ
となり得るといわれている。 【0005】上記のような疾患を回避するためには、ス
トレスを蓄積させないことである。しかし、ストレス
は、特に症状として出ることも少ないため、気を付ける
こともなく、見過ごされがちである。したがって、普段
の食生活の中で、ストレスの蓄積を予防することが好ま
しい。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】このような状況下、抗
ストレス効果に優れた健康食品が望まれている。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の栄
養成分を豊富に含有する麦若葉末を用いた健康食品につ
いて鋭意検討した結果、麦若葉末とアルギン酸またはそ
の塩とを組み合わせた健康食品が、相乗的な抗ストレス
効果を有することを見出して、本発明を完成させた。 【0008】すなわち、本発明は、麦若葉末とアルギン
酸またはその塩とを含有する健康食品に関する。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
健康食品について説明する。なお、以下に説明する構成
は、本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲
内で種々改変することができるものである。 【0010】本発明の健康食品の必須成分の一つは麦若
葉末である。麦若葉末は、麦若葉を乾燥粉末化して得ら
れる。 【0011】麦若葉は、ビタミン類、ミネラル類、食物
繊維などに富み、有害物質の吸着、腸内環境の改善、コ
レステロールの吸収抑制、食後血糖値の急上昇防止、ス
ーパーオキシドディスムターゼ(SOD)の活性化など
の効果を有する健康食品の素材として注目を浴びてい
る。この麦若葉は、直ちに搾汁されて飲用に用いられる
か、あるいはこの搾汁を粉末化した麦若葉搾汁粉末また
は麦若葉を乾燥粉末化した麦若葉末として用いられる場
合が多い。 【0012】麦若葉末と麦若葉搾汁粉末とを比較した場
合、麦若葉に含有される成分を有効に活用できるという
観点からは、食物繊維、ミネラル類などをより多く保持
している麦若葉末の方が、健康食品の素材としてより有
用である。そこで、本発明では麦若葉末が用いられる。 【0013】本発明に用いられる麦若葉末とは、大麦、
小麦、ライ麦、燕麦などの麦類の若葉を粉末にしたもの
をいう。麦若葉末は、例えば、分けつ開始期から出穂開
始期(背丈が20〜40cm程度)に収穫した麦若葉を
水などで洗浄し、適切な長さ(例えば、10cm)に切
断した後、必要に応じて、素材の変質(緑色の褪色や風
味の変化)を防ぐために、ブランチング(熱水)処理、
マイクロウェーブ処理などを施し、そして水分含量が5
%以下となるように、乾燥し、粉末化して得られる。栄
養分保持の観点からは、ブランチングは短時間であるこ
とが好ましい。また、乾燥は、凍結乾燥、あるいは70
℃以下の低温加熱乾燥(例えば、温風乾燥)であること
が好ましい。 【0014】この方法で得られる麦若葉末は、上記のよ
うに、麦若葉を搾汁することなく、そして、栄養分を損
なわないような条件下で乾燥粉末化しているために、麦
若葉の栄養成分をそのまま含んでいる。 【0015】麦若葉末には、食物繊維が多く含まれ、そ
の大部分は、不溶性食物繊維である。この不溶性食物繊
維は、大腸がん予防効果、腸内環境の改善効果などを有
する。 【0016】本発明の健康食品のもう一つの必須成分
は、アルギン酸またはその塩である。アルギン酸または
その塩は、食物繊維であり、整腸作用、血中脂質調節作
用、血糖値の調節作用、血圧上昇抑制効果などを有する
といわれている。 【0017】本発明の健康食品に用いられるアルギン酸
またはその塩は、加工しやすいという観点から、好まし
くは、平均分子量が10,000〜150,000の低分子アルギン
酸またはその塩である。 【0018】本発明の健康食品は、麦若葉末とアルギン
酸またはその塩とを含有し、これにより、単独では得ら
れない抗ストレス効果が得られる。麦若葉末10重量部
に対して、アルギン酸またはその塩を好ましくは5〜1
00重量部、より好ましくは10〜80重量部、さらに
好ましくは20〜50重量部配合することにより、本発
明の健康食品が得られる。 【0019】抗ストレス効果を効果的にするためには、
上記配合比の健康食品を1日あたり5〜30g摂取する
ことが好ましい。 【0020】上記の必須成分に加えて、オリゴ糖および
/または乳酸菌を添加しても良い。これにより、麦若葉
末の不溶性食物繊維およびアルギン酸と相俟って、相乗
的な整腸効果が得られ、ストレス軽減効果も増強され
る。 【0021】オリゴ糖は、腸内細菌によって資化され、
一般に腸内環境を整備すると考えられている。乳酸菌も
また、オリゴ糖と同様、腸内環境を整備すると考えられ
ている。したがって、これらは、不溶性食物繊維と同じ
機能、すなわち、大腸がん予防効果、腸内環境の改善に
も作用すると考えられる。 【0022】オリゴ糖としては、ラクチュロース、パラ
チノース、パラチノースオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、
ラフィノース、スタキオース、キシロオリゴ糖、マルト
オリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、トレハロース、ガラク
トオリゴ糖、大豆オリゴ糖、乳果オリゴ糖、ビートオリ
ゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖などが挙げら
れる。 【0023】オリゴ糖の配合量は、10重量部の麦若葉
末に対して、好ましくは、0.5〜50重量部、より好
ましくは1〜10重量部である。 【0024】乳酸菌としては、Lactobacillus acidophi
lus、Lactobacillus casei、Lactobacillus bulgaricu
s、Streptococcus thermophilus、Streptococcus faeca
lis、Streptococcus faecium、Bacillus coagulans、Bi
fidobacterium longum(ビフィズス菌)などが用いられ
る。乳酸菌を用いる場合は、適切な培地で培養後、凍結
乾燥した乳酸菌の乾燥粉末が、水分を与えられた場合に
生育可能となる点で好ましい。 【0025】乳酸菌の配合量は、10重量部の麦若葉末
に対して、好ましくは0.1〜50重量部、より好まし
くは0.2〜3重量部である。この値は、乾燥粉末とし
ての値であり、液状のあるいは湿潤状態の乳酸菌を用い
る場合、乾燥重量に換算した値を示す。 【0026】本発明の健康食品は、体内にカルシウムを
供給する目的で、カルシウムを添加し得る。添加するカ
ルシウムとしては、例えば、卵殻カルシウム、サンゴカ
ルシウム、真珠末などの天然物由来のカルシウムが好ま
しく用いられる。さらに、カルシウムの体内吸収を効果
的にするために、還元麦芽糖および/または乳糖を添加
してもよい。 【0027】カルシウムは、10重量部の麦若葉末に対
して、好ましくは0.05〜30重量部、より好ましく
は0.1〜20重量部である。なお、この値は、天然物
由来のカルシウムをカルシウム換算した値である。 【0028】還元麦芽糖および/または乳糖は、10重
量部のカルシウムに対して、好ましくは10〜300重
量部、より好ましくは20〜200重量部である。 【0029】本発明の健康食品には、その他にも、高血
圧、肝臓病、腎臓病、糖尿病、胃腸病、アレルギー、骨
粗鬆症、便秘、疲労、肌の老化、貧血、精力減退、脳血
管疾患、心血管疾患などを予防したり、それらの症状を
和らげることが知られている当業者が通常用いる食品素
材を添加することができる。 【0030】上記のようにして配合された健康食品は、
そのまま用いられるか、あるいは賦形剤、増量剤、結合
剤、増粘剤、乳化剤、着色料、香料、食品添加物、調味
料などと混合され得る。例えば、栄養補助剤として、ロ
ーヤルゼリー、ビタミン類、プロテイン、キトサン、レ
シチンなどが配合され、さらに糖液や調味料を加え、味
を整えることができる。そしてこれらは、必要に応じ
て、ハードカプセル、ソフトカプセルのようなカプセル
剤、錠剤、もしくは丸剤としてか、または粉末状、顆粒
状、飴状などの形状に成形され得る。そしてこれらは、
その形状または好みに応じて、そのまま食されても良い
し、水、お湯、牛乳などに溶いて飲んでも良い。 【0031】 【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明がこの実施例により制限されないことはいうまで
もない。 【0032】(麦若葉末の調製例)背丈が約30〜40
cmで刈り取った大麦若葉を水洗いし、付着した泥など
を除去した。この麦若葉を、約10cm程度に切断し、
その10kgを水100リットルに投入、浸漬し、90
〜100℃にて3分間加熱(ブランチング処理)した。 【0033】次いで、ブランチング処理した麦若葉を、
直ちに4℃の冷水にて1分間浸漬し、冷却した。続い
て、冷却した麦若葉を30秒間遠心分離して脱水した。
脱水した麦若葉を、水分量が5%以下となるように乾燥
機中、60℃にて10時間温風乾燥した後、粉砕機によ
って、200メッシュを90%が通過する程度に粉砕
し、ブランチング処理した麦若葉末を得た。 【0034】(実施例1) (健康食品の調製例)上記方法で調製した麦若葉末とア
ルギン酸とを重量比3:7で混合し、本発明の健康食品
を得た。なお、アルギン酸として低分子アルギン酸ナト
リウム(カイゲン株式会社製)を用いた。 【0035】(抗ストレス効果の評価)7週齢のSDラ
ットを対照群および試験群の2群に、一群5匹ずつ割り
当てた。健康食品を精製水に懸濁し、その懸濁液を試験
群に、1g健康食品/kg体重となるように、1日1
回、14日間、強制経口投与した。対照群には、精製水
のみを投与した。最終投与後、24時間絶食した後、ラ
ットをストレスケージに入れ、23℃に設定した水槽内
で剣状突起の高さまで浸し、7時間ストレスをかけた。
ストレス負荷後、ラットから胃を摘出し、ホルマリン固
定後、腺胃部に発生した出血性の粘膜損傷の長さを測定
し、長さの合計を腺胃部の潰瘍係数として算出した。 【0036】得られた潰瘍係数から以下の数式より潰瘍
抑制率を算出し、抗ストレス効果を評価した。なお、数
式中の試験群とは、実施例1、ならびに比較例1および
2を投与した群を示す。実施例結果を表1に示す。 【0037】 【数1】 【0038】 【表1】 【0039】(比較例1および2)健康食品の代わり
に、比較例1は麦若葉末のみおよび比較例2はアルギン
酸のみを投与した。それ以外は、実施例1と同様に、抗
ストレス効果を評価した。結果を表1に併せて示す。 【0040】表1の結果より、本発明の麦若葉末とアル
ギン酸とを含有する健康食品の方がそれぞれを単独で投
与する比較例よりも、潰瘍抑制率が高いことがわかる。
これは、すなわち、麦若葉末とアルギン酸とを含有する
健康食品の摂取は、それぞれの単独摂取では得られない
程の相乗的な抗ストレス効果を有することを示す。 【0041】(実施例2)上記方法で調製した1kgの
麦若葉末と1kgのアルギン酸とを混合した後、さらに
20gの乳酸菌末(ストレプトコッカス・フェカリス)
および100gのガラクトオリゴ糖を混合して、本発明
の健康食品を調製した。この健康食品は、相乗的な抗ス
トレス効果を有し、さらに相乗的な整腸効果を有する。 【0042】(実施例3)上記方法で調製した1kgの
麦若葉末と1kgのアルギン酸とを混合した後、さらに
10gの卵殻カルシウムおよび200gの還元麦芽糖を
混合して、本発明の健康食品を調製した。この健康食品
は、相乗的な抗ストレス効果を有し、体内に積極的にカ
ルシウムを補給することができる。 【0043】 【発明の効果】本発明の、麦若葉末とアルギン酸または
その塩とを含有する健康食品は、それぞれを単独で摂取
した際には得られない、優れた抗ストレス効果を有す
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 麦若葉末とアルギン酸またはその塩とを
含有する健康食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002140144A JP2003334026A (ja) | 2002-05-15 | 2002-05-15 | 健康食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002140144A JP2003334026A (ja) | 2002-05-15 | 2002-05-15 | 健康食品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003334026A true JP2003334026A (ja) | 2003-11-25 |
Family
ID=29701096
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002140144A Pending JP2003334026A (ja) | 2002-05-15 | 2002-05-15 | 健康食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003334026A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008212140A (ja) * | 2007-02-09 | 2008-09-18 | Crossfield Bio Inc | 新規なラクトバチルス属微生物および乳酸菌製剤 |
JP2013031426A (ja) * | 2011-06-28 | 2013-02-14 | Toyo Shinyaku Co Ltd | 乳酸菌増殖用組成物、乳酸菌用培地及び乳酸菌の培養方法 |
-
2002
- 2002-05-15 JP JP2002140144A patent/JP2003334026A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014000084A (ja) * | 2007-02-09 | 2014-01-09 | Crossfield Bio Inc | 新規なラクトバチルス属微生物および乳酸菌製剤 |
JP2013031426A (ja) * | 2011-06-28 | 2013-02-14 | Toyo Shinyaku Co Ltd | 乳酸菌増殖用組成物、乳酸菌用培地及び乳酸菌の培養方法 |
JP2014110812A (ja) * | 2011-06-28 | 2014-06-19 | Toyo Shinyaku Co Ltd | 乳酸菌増殖用組成物、乳酸菌用培地及び乳酸菌の培養方法 |
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