JP2003332605A - 半導体基板表面の凹凸形成方法および太陽電池 - Google Patents

半導体基板表面の凹凸形成方法および太陽電池

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体基板表面に凹凸を形成するための工程
を短縮し、製造コストを削減し、容易かつ安価に太陽電
池を提供する。 【解決手段】 本発明の半導体基板表面の凹凸形成方法
は、半導体基板に表面から元素を導入する工程と、基板
の表面に水素ラジカルを照射する工程とを含むことを特
徴とする。半導体基板は、純度6−nine以上のシリ
コン基板が好ましく、半導体基板に表面から元素を導入
する工程は、熱拡散法により行ない、基板の表面に水素
ラジカルを照射する工程は、CATCVD法またはプラ
ズマCVD法により行なうことが好ましい。本発明の太
陽電池は、これらの方法により得られた半導体を用いて
製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板表面の
凹凸形成方法に関し、特に太陽電池の製造に用いる結晶
シリコン基板の表面における凹凸形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン太陽電池の一般的な製造方法
は、図4に示すように、 (a)シリコン基板の不純物濃度の低減 (b)表面での光の反射低減のための凹凸構造の形成 (c)熱拡散法によるpn接合の形成 (d)欠陥の修復 (e)反射防止膜の形成 (f)表面電極および裏面電極の形成 の工程からなる。本発明は、これらの工程のうち、
(a)不純物濃度の低減、(b)表面凹凸構造の形成、
および(d)欠陥の修復、の3工程を有機的に結合する
ことにより製造工程を短縮し、製造コストの低減を図る
ものである。つぎに、本発明の技術的背景を補足するた
めに、(a)、(b)および(d)の各工程における技
術の現状を個別に述べる。
【0003】(a)不純物濃度の低減 基板内の有害不純物を除去することにより基板品質を向
上させることができる。太陽電池において問題となる不
純物には、Na、Li、Kなどのアルカリ金属、Fe、
Cu、Au、Crなどの重金属がある。これらの不純物
はいずれもシリコン基板内の拡散速度が速く、かなり低
温で侵入することが知られている。そこで、ウェハのあ
る部分にゲッターシンクをつくり、熱処理によってゲッ
ターシンクに不純物を吸着させた後、高濃度不純物層を
エッチングで除去することにより、シリコン基板内の不
純物濃度を低減することが可能となる。ゲッターシンク
としては、結晶中の格子歪みが用いられることが多く、
格子歪みを結晶シリコン内に導入するために、いくつか
の方法がある。たとえば、サンドブラスト法、レーザビ
ームによる溶解法、タングステン球により振動を与える
などして機械的損傷を与えて歪みを造り出す方法、ウェ
ハをPOCl3、P25などの雰囲気中で照射し、リン
を高濃度に拡散することによりシリコン内部にミスフィ
ット転移を作り出す方法(IEEE Transactions on Electr
on Devices 37(1990)382.)などである。いずれにしても
以上の工程の後、混酸によるエッチングなどを行ない、
不純物高濃度層を除去する必要がある。
【0004】(b)表面凹凸構造の形成 従来より用いられてきたアルカリ溶液によるエッチング
に加えて、ダイサーなどによる機械加工、レーザ加工、
フォトリソグラフィによる化学エッチング部分の限定加
工、プラズマとガス反応の併用によるエッチング加工
(RIE)など、低い反射率を有する凹凸構造の形成が
検討されている。特開平10−303443号公報に
は、エッチング速度の調整剤となるリン酸もしくはカル
ボン酸を、硝酸とフッ酸に混合する方法、または界面活
性剤を添加した硝酸とフッ酸の混酸を用いる方法が紹介
されている。この方法により、微小な球面状の凹部から
構成されるテクスチャ表面が得られる。
【0005】(d)欠陥の修復 水素をシリコン基板に接触させることにより、シリコン
基板における欠陥個所を水素終端し、多結晶シリコン基
板の品質を向上させる試みがなされている。水素をシリ
コンに供給する方法として、特開昭58−23487号
公報、特開昭58−64035号公報、特開昭58−1
37218号公報、特開昭59−136926号公報お
よび特開平3−283472号公報には、水素プラズマ
中でのシリコン基板の照射および加速電界を用いてイオ
ンを打ち込む方法が紹介されている。また、特開平3−
120725号公報には、水を含む雰囲気中でシリコン
基板を加熱することにより、水素とシリコンとを結合す
る方法が紹介されている。また、特開平10−2148
45号公報には、シリコン基板の表面に水素吸蔵合金を
形成し、水素を吸蔵させた後、水素プラズマ処理を施す
ことにより、水素をシリコン内部へ拡散する方法が紹介
されている。さらに、特開平10−256335号公報
には、シリコン基板をフッ化重水素溶液に浸すことによ
り重水素により欠陥を終端する方法が紹介されている。
【0006】近年、シリコン太陽電池の製造工程を改良
し、製造の効率化を図る試みがなされている。たとえ
ば、特開昭60−202921号公報には、pn接合の
形成をリンイオン打ち込みで行ない、反射防止膜を溶液
塗布で行なうことにより、製造工程におけるシリコン基
板の加熱回数を減らす方法が紹介されている。また、特
開平7−176774号公報には、pn接合形成のとき
に拡散雰囲気ガスを片面から吹き付けることにより、電
極形成工程で必要となる端面処理を不要にする方法が紹
介されている。さらに、特開平1−248675号公報
には、電極形成工程において複数の基板の切断を同時に
行ない、製造工程を効率化する方法が紹介されている。
これらの方法はいずれも、pn接合の形成、反射防止膜
の形成および電極の形成など、個々の工程の効率化を図
るものである。
【0007】しかし、これらの方法は、工程同士を結合
することにより工程を短縮するものではない。さらに、
基板の品質を高めるための不純物濃度の低減および欠陥
の修復についての処理には言及していない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、
(a)不純物濃度の低減、(b)表面凹凸構造の形成、
および(d)欠陥の修復、の3工程を有機的に結合する
ことにより、半導体基板表面に凹凸を形成するための工
程を短縮し、製造コストを削減することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体基板表面
の凹凸形成方法は、半導体基板に表面から元素を導入す
る工程と、基板の表面に水素ラジカルを照射する工程と
を含むことを特徴とする。
【0010】半導体基板は、純度6−nine以上のシ
リコン基板が好ましく、半導体基板に表面から元素を導
入する工程は、熱拡散法により行ない、基板の表面に水
素ラジカルを照射する工程は、CATCVD法(Catalyz
ed Chemical Vapor Deposition法)またはプラズマCV
D法により行なうことが好ましい。
【0011】半導体基板に元素を導入する第1の工程
は、基板温度および拡散炉温度が800℃〜1000℃
であり、拡散時間が10分〜4時間で熱拡散を行ない、
水素ラジカルを照射する第2の工程をCATCVD法に
より行なうときは、キャタライザ温度1650℃〜20
00℃、基板温度300℃〜600℃、圧力0.3Pa
〜10Paおよび照射時間30分〜3時間で行なうこと
が好ましい。また、第2工程をプラズマCVD法により
行なうときは、入射RF電力密度0.1w/cm 2
1.0w/cm2、基板温度300℃〜600℃、圧力
133Pa〜1330Paおよび照射時間30分〜10
時間で行なうことが好ましい。凹凸形成後の半導体基板
表面の凹凸の振幅は、10nm〜500nmであること
が好ましい。
【0012】本発明の太陽電池は、これらのいずれかの
方法により得られた半導体を用いて製造される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の半導体基板表面の凹凸形
成方法は、半導体基板に表面から元素を導入する工程と
基板の表面に水素ラジカルを照射する工程とを含む。以
下、太陽電池の製造に用いられる半導体基板を例に取り
挙げて説明する。
【0014】太陽電池用の半導体基板の表面に凹凸を形
成する本発明の方法は、pまたはn型半導体基板の表面
から、半導体基板と異なる導電型の不純物元素を導入す
る工程と、基板の表面に水素ラジカルを照射する工程と
の2工程を含むことを特徴とする。太陽電池用の半導体
基板の表面に凹凸を形成する従来の方法は、図4に示す
とおり、(a)基板の不純物濃度の低減工程、(b)表
面での光の反射低減のための凹凸構造の形成工程、
(c)pn接合の形成工程および(d)欠陥の修復工程
の合計4工程を含む。したがって、本発明の方法によれ
ば、従来法における(a)〜(d)の4工程を、不純物
元素導入工程と水素ラジカル照射工程の2工程にまで短
縮し、製造コストを削減することができる。また、半導
体基板の表面に形成される凹凸は、従来の方法による場
合と同等以上の品質を有する。
【0015】pまたはn型半導体基板の表面から、半導
体基板と異なる導電型の不純物元素を導入する第1の工
程は、たとえば、p型のシリコン基板の受光面側の表面
から、不純物としてリンなどのV族元素を拡散させて厚
さ0.3μm〜1μmのn層を形成する。この場合、n
型のシリコン基板を用い、不純物としてホウ素などのI
II族元素を拡散させてp層を形成してもよい。この第
1の工程により、不純物ゲッターシンクが形成され、図
2(a)に示すように、不純物の吸着により半導体基板
1中に高濃度不純物層2が形成される。このため、高濃
度不純物層2以外の部分において不純物濃度の低減を図
ることができる。また、不純物元素の導入により、pn
接合3を形成することができる。したがって、本発明の
第1の工程により、従来法における不純物濃度の低減
(図4(a))およびpn接合の形成(図4(c))を
達成することができる。
【0016】第1の工程により、半導体基板の不純物濃
度を低減することができるが、当初より半導体基板とし
て、純度6−nine以上のシリコン基板を使用する方
が、最終的に得られる太陽電池の基板純度を高めること
ができる点で好ましい。
【0017】基板の表面に水素ラジカルを照射する第2
の工程は、高濃度不純物層が形成されている基板の表面
に対して水素ラジカルを照射する。この第2工程によ
り、水素ラジカルがエッチングにより高濃度不純物層2
を除去し、図2(b)に示すように、凹凸構造4を形成
し、また、水素ラジカルによりシリコン粒界欠陥5が修
復され、修復後の粒界6が得られる。修復後の粒界6に
付着している粒は、水素ラジカルにより水素終端した部
分を示し、粒界不活性化の様子を示している。したがっ
て、本発明の第2工程により、従来法における表面凹凸
構造の形成(図4(b))および欠陥の修復(図4
(d))を達成することができる。
【0018】水素ラジカルを基板表面に照射する工程
は、CATCVD法またはプラズマCVD法により行な
うことが好ましいが、CATCVD法の方がプラズマC
VD法よりも、水素ラジカルによるシリコンなどの基板
表面のエッチングが顕著である点でより好ましい。CA
TCVD法よれば、プラズマCVD法に比べて、ガスの
分解効率が高く、より高濃度の水素ラジカルを生成し、
エッチングの作用がより大きいからであると考えられ
る。
【0019】水素ラジカルのエッチングによりシリコン
などの基板表面に凹凸構造が形成され、基板表面におけ
る光の反射を低減することができるが、効果的に光の反
射を低減するためには、凹凸形成後の凹凸の振幅は10
nm〜500nmであることが好ましく、50nm〜1
00nmであることがより好ましい。水素ラジカルのエ
ッチングにより、凹凸の振幅を50nm〜100nmに
容易に調整することができる。
【0020】水素ラジカルの基板表面への照射により、
水素ラジカルは基板上のダングリングボンドを終端して
欠陥を不活性化し、修復する。基板表面に凹凸構造が形
成される条件で水素ラジカルを照射することにより、キ
ャリアの拡散長の2割程度を改善することができる。
【0021】水素ラジカルのエッチングにより、太陽電
池に不可欠なpn接合をも除去してしまわないようにす
るため、あらかじめリンなどの不純物拡散層の厚さを大
きくしておくことが必要である。すなわち、水素ラジカ
ルの照射工程と、その前工程である不純物導入工程との
間で、処理条件をマッチングさせておくことが重要であ
る。したがって、不純物元素を導入する第1の工程は、
基板温度および拡散炉温度が800℃〜1000℃であ
り、拡散時間が10分〜4時間で熱拡散を行なう。拡散
時間が10分以下であるときは、pn接合を安定した深
さで形成することが困難になる。また、拡散時間が4時
間を超えると、拡散表面に荒れが生じ、水素ラジカルの
照射による基板表面の凹凸形成が困難になる。水素ラジ
カルを照射する第2の工程をCATCVD法により行な
うときは、キャタライザ温度1650℃〜2000℃、
基板温度300℃〜600℃、圧力0.3Pa〜10P
aおよび照射時間30分〜3時間で行なうことが好まし
い。また、第2工程をプラズマCVD法により行なうと
きは、入射RF電力密度0.1w/cm2〜1.0w/
cm2、基板温度300℃〜600℃、圧力133Pa
〜1330Paおよび照射時間30分〜10時間で行な
うことが好ましい。
【0022】本発明の方法により得られた半導体を用い
て太陽電池を製造することができる。従来の太陽電池
は、図4に示すとおり、(a)〜(f)の合計6工程か
らなる方法により製造されているが、本発明の太陽電池
は、図1に示すとおり、(g)、(h)、(e)および
(f)の合計4工程からなる方法により製造される。し
たがって、製造工程を短縮し、製造コストを削減するこ
とができる。この例では、p型半導体基板に、不純物と
してリンを熱拡散法により導入している。反射防止膜の
形成および電極の形成は、通常の方法を使用することが
できる。たとえば、反射防止膜は、弗化マグネシウム、
硫化亜鉛または酸化チタンを真空蒸着法により形成する
ことができる。また、電極は、たとえば、Alペースト
または銀ペーストを印刷し、乾燥し、焼成することによ
り形成することができる。
【0023】
【実施例】実施例1 p型多結晶シリコン基板(厚さ350μm、抵抗率1Ω
cm)をRCA法で洗浄し、リンの熱拡散により厚さ
1.0μm、不純物濃度1.2×1020cm-3のn型シ
リコン層を形成した。熱拡散時のシリコン基板の温度お
よび拡散炉の温度は950℃とし、拡散時間は1時間に
設定した。
【0024】つぎに、図3に模式的に示すCATCVD
装置8に、多結晶シリコン基板7を搬送し、処理室の内
部を10-5Paまで減圧した。つづいて、ガス導入路9
よりH2を100SCCM(標準状態下cm3/分)導入
し、ガス排出路10からのガス排出量を調整することに
よりCATCVD装置8内の圧力を4Paとした。基板
温度を500℃に設定し、0.4mm径のタングステン
ワイヤーからなるキャタライザ11に直流電流(11
A)を流し、ワイヤー温度を1650℃とした。ワイヤ
ーに接触したH2は分解し、水素ラジカルとなって多結
晶シリコン基板7に照射された。水素ラジカルの照射は
30分行なった。その後、多結晶シリコン基板7の表面
における凹凸を接触段差計(東京精密株式会社製サーフ
コム1400)を用いて測定した。その結果を図5に示
す。図5における左側のグラフは、水素ラジカルの照射
中にマスクをし、水素ラジカルが照射しないようにした
部分の測定結果である。一方、図5における右側のグラ
フは、水素ラジカルを照射した部分の測定結果である。
図5の結果から明らかなとおり、水素ラジカルを照射し
た部分は、水素ラジカルを照射しなかった部分に比べ
て、基板の表面から平均170nmエッチングされてお
り、凹凸構造が形成され、凹凸の振幅は50nm〜10
0nmであることがわかった。
【0025】続いて、光入射面となる表側のn型拡散層
を樹脂マスクで保護し、裏側のn型拡散層を化学エッチ
ングにより除去した。つぎに、表側のn型拡散層の上に
TiO2からなる反射防止膜を形成した後、裏側にはA
lペーストを、また、表側には銀ペーストを印刷し、ベ
ルト焼成炉で乾燥し、温度700℃で焼成し、電極を形
成し、半田用Sn溶融液にディップし、電極を厚くし
た。最後に、電極にリード線を付けて、太陽電池を得
た。得られた太陽電池の特性および製造に要した時間に
ついて、従来法によるものと比較した結果を表1に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】表1の結果から明らかなとおり、太陽電池
の特性について大幅な向上は見られなかったが、工程の
短縮により製造時間を70%程度に短縮することができ
た。
【0028】実施例2 p型多結晶シリコン基板(厚さ350μm、抵抗率1Ω
cm)をRCA法で洗浄し、リンの熱拡散により厚さ
1.0μm、不純物濃度1.2×1020cm-3のn型シ
リコン層を形成した。熱拡散時のシリコン基板の温度お
よび拡散炉の温度は950℃とし、拡散時間は1時間に
設定した。
【0029】つぎに、プラズマCVD装置に、多結晶シ
リコン基板を搬送し、処理室の内部を10-5Paまで減
圧した。つづいて、ガス導入路よりH2を100SCC
M(標準状態下cm3/分)導入し、ガス排出路からの
ガス排出量を調整することによりプラズマCVD装置内
の圧力を133Paとした。基板温度を500℃に設定
し、0.5w/cm2のRF電力を平行平板間に導入し
た。プラズマ中の電子との衝突によりH2は分解し、水
素ラジカルとなって多結晶シリコン基板に照射された。
水素ラジカルの照射は2.5時間行なった。その後、多
結晶シリコン基板の表面における凹凸を接触段差計(東
京精密株式会社製サーフコム1400)を用いて測定し
た。基板の表面から平均150nmエッチングされてお
り、凹凸構造が形成され、凹凸の振幅は70nm〜10
0nmであることがわかった。
【0030】続いて、光入射面となる表側のn型拡散層
を樹脂マスクで保護し、裏側のn型拡散層を化学エッチ
ングにより除去した。つぎに、表側のn型拡散層の上に
TiO2からなる反射防止膜を形成した後、裏側にはA
lペーストを、また、表側には銀ペーストを印刷し、ベ
ルト焼成炉で乾燥し、温度700℃で焼成し、電極を形
成し、半田用Sn溶融液にディップし、電極を厚くし
た。最後に電極にリード線を付けて太陽電池を得た。得
られた太陽電池の特性および製造時間について、従来法
によるものと比較した結果を表1に示す。
【0031】表1の結果から明らかなとおり、太陽電池
の特性について大幅な向上は見られなかったが、工程の
短縮により製造時間を86%程度に短縮することができ
た。
【0032】今回開示された実施の形態および実施例は
すべての点で例示であって制限的なものではないと考え
られるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではな
くて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と
均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれるこ
とが意図される。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、半導体基板表面に凹凸
を形成するための工程を短縮し、製造コストを削減する
ことができるから、容易かつ安価に太陽電池を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の太陽電池の製造方法を示す工程図で
ある。
【図2】 本発明の各工程における半導体基板の内部の
状態を示す模式図であり、(a)は半導体基板に表面か
ら元素を導入した直後の状態を示し、(b)は水素ラジ
カルを照射した直後の状態を示す。
【図3】 CATCVD装置の構造を示す模式図であ
る。
【図4】 従来の太陽電池の製造方法を示す工程図であ
る。
【図5】 接触段差計による測定結果を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体基板、2 高濃度不純物層、3 pn接合、
4 凹凸構造、5 粒界欠陥、6 修復後の粒界、7
多結晶シリコン基板、8 CATCVD装置、9 H2
ガス導入路、10 ガス排出路、11 キャタライザ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F045 AA08 AF12 BB08 CA13 DA61 DA67 5F051 AA03 CB20 CB22 CB29 CB30 DA03 GA04 GA15 HA03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板に表面から元素を導入する工
    程と、基板の表面に水素ラジカルを照射する工程とを含
    むことを特徴とする半導体基板表面の凹凸形成方法。
  2. 【請求項2】 前記半導体基板は、純度6−nine以
    上のシリコン基板であることを特徴とする請求項1に記
    載の半導体基板表面の凹凸形成方法。
  3. 【請求項3】 半導体基板にその表面から元素を導入す
    る前記工程は、熱拡散法により行なうことを特徴とする
    請求項1に記載の半導体基板表面の凹凸形成方法。
  4. 【請求項4】 前記熱拡散法は、基板温度および拡散炉
    温度が800℃〜1000℃であり、拡散時間が10分
    〜4時間で行なうことを特徴とする請求項3に記載の半
    導体基板表面の凹凸形成方法。
  5. 【請求項5】 基板の表面に水素ラジカルを照射する前
    記工程は、CATCVD法またはプラズマCVD法によ
    り行なうことを特徴とする請求項1に記載の半導体基板
    表面の凹凸形成方法。
  6. 【請求項6】 前記CATCVD法は、キャタライザ温
    度1650℃〜2000℃、基板温度300℃〜600
    ℃、圧力0.3Pa〜10Paおよび照射時間30分〜
    3時間で行なうことを特徴とする請求項5に記載の半導
    体基板表面の凹凸形成方法。
  7. 【請求項7】 前記プラズマCVD法は、入射RF電力
    密度0.1w/cm 2〜1.0w/cm2、基板温度30
    0℃〜600℃、圧力133Pa〜1330Paおよび
    照射時間30分〜10時間で行なうことを特徴とする請
    求項5に記載の半導体基板表面の凹凸形成方法。
  8. 【請求項8】 凹凸形成後の半導体基板表面の凹凸の振
    幅が、10nm〜500nmであることを特徴とする請
    求項1に記載の半導体基板表面の凹凸形成方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかの方法により得
    られた半導体を用いて製造される太陽電池。
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