JP2003331436A - 光ディスク再生装置及び光ディスク再生装置の自動調整方法 - Google Patents

光ディスク再生装置及び光ディスク再生装置の自動調整方法

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  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】CD及びBCAがあるDVD-ROMに対して適正にサーボ
制御系の自動調整を行う。 【解決手段】半径23.49mmの位置への光ピックアップ1
1の移動を検出するようにリミットスイッチ24を配置
する。そして、システムコントローラ22は、サーボコ
ントローラ21、フィードモータ18を介して、リミッ
トスイッチ24で検出された位置から、外周方向に光ピ
ックアップ11を1.0mm移動し、その位置で光ディスク
5より信号を読みとり、サーボ系の自動調整を行う。こ
の結果、サーボコントローラ21による自動調整は、CD
に対してはリードイン領域の信号を用いて行われ、DVD-
ROMに対してはBCAを含むことのあるリードイン領域に近
接するリードイン領域外周側の領域の信号を用いて行わ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記憶媒体である光
ディスクから光学的に信号を読み出してデータの再生を
行う光ディスク再生装置に関し、特に、光ディスク再生
装置においてデータ再生動作の開始前に行うサーボ制御
系の自動調整の技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学的に信号を読み出すことのできる記
憶媒体である光ディスクとしては、CD(CD-DA、CD-RO
M、CD-R、CD-RW等)、DVD-ROM、DVD-RWなどが知られてい
る。従来、これらの光ディスクを再生する光再生装置に
おける、データ再生動作の開始前のサーボ制御系の自動
調整は次のように行われていた。すなわち、光ディスク
がローディングされると、まず、光ディスクから信号を
読み取るピックアップを光ディスクの内周方向に向かっ
て移動し、ピックアップが所定の内周側位置まで移動す
るとオンするリミットスイッチなど用いてピックアップ
の径方向位置を同定し、ピックアップを光ディスク内周
側に設けられているリードイン領域上に配置する。そし
て、レーザ光を光ディスクに照射しピックアップによっ
て、リードイン領域から信号を読み出しながら、信号が
安定して適正に読み出せる状態となるように、ピックア
ップのフォーカスのサーボ制御や光ディスクの回転のサ
ーボ制御やトラッキングのサーボ制御などの各サーボ制
御の、オフセットや位相やループゲイン量などの特性を
自動調整するそして、このような初期調整が終了したな
らば、光ディスクからのデータの再生を開始する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さて、DVD-ROMのリー
ドイン領域には、BCA(Burst Cutting Area)と呼ばれ
る、放射状に信号が刻まれた、通常のピットによって信
号が記録されたエリアよりも反射率の低いエリアが存在
する場合がある。そして、このBCAが存在する場合に
は、DVD-ROMのリードイン領域中のBCAの部分では適切な
自動調整を行うことができない。一方で、DVD-ROMのリ
ードイン領域のBCA以外の部分の径方向範囲は、BCAの存
在により狭められてしまう。このため、従来の自動調整
の技術を適用するために、リードイン領域のBCA以外の
部分に光ピックアップを正確に位置させることが困難と
なる。
【0004】また、単一の光ディスク再生装置におい
て、CDとDVD-ROMの双方を再生可能とする場合を考えた
場合、次のような問題が生じる。すなわち、CDのリード
イン領域の径方向範囲とDVD-ROMのリードイン領域の径
方向範囲は、部分的に重っている。そこで、従来の技術
を演繹して、このCDのリードイン領域とDVD-ROMのリー
ドイン領域とが重なる範囲内にピックアップを配置して
信号を読み出し自動調整を行うことが考えられる。
【0005】しかしながら、前述のDVD-ROMのBCAの径方
向範囲は、CDのリードイン領域の径方向範囲とも部分的
に重なっている。したがって、単に、CDのリードイン領
域とDVD-ROMのリードイン領域とが重なる範囲内にピッ
クアップを配置して信号を読み出し自動調整を行ったの
では、BCAから信号を読み出してしまい適正な自動調整
を行うことができなくなってしまう可能性がある。
【0006】なお、DVD-RWにも、そのリードイン領域
に、NBCAと呼ばれる放射状に信号が刻まれた反射率の低
いエリアが、CDやDVD-ROMのリードイン領域と重なる径
方向範囲に設けられる場合がある。したがって、DVD-RW
についても、以上のような問題がDVD-ROM同様に生じ
る。
【0007】そこで、本発明は、BCAを持つDVD-ROMやNB
CAを持つDVD-RWを再生する光ディスク再生装置におい
て、適正なサーボ制御系の自動調整を行うことを課題と
する。また、本発明は、BCAを持つDVD-ROM又はNBCAを持
つDVD-RWを含む複数の光ディスクを再生する光ディスク
再生装置において、適正なサーボ制御系の自動調整を行
うことを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題達成のために、
本発明は、フォーカスサーボ制御とトラッキングサーボ
制御とのうち少なくとも一方を含むサーボ制御を行いな
がら、装着された光ディスクを回転させ前記光ディスク
に記録された信号を光ピックアップによって読み出して
データの再生を行う光ディスク再生装置において、デー
タの再生に先だって、前記サーボ制御の特性を調整する
自動調整手段を、前記光ピックアップを、光ディスクの
回転中心から径方向に所定距離離れた自動調整対象位置
に移動する光ピックアップ配置手段と、前記自動調整対
象位置において、光ピックアップによって光ディスクか
ら読み出した信号に応じて、前記サーボ制御の特性を調
整する調整手段とより構成し、前記所定距離を、23.55m
m超の距離としたものである。
【0009】ここで、前記光ディスクは、DVD-ROMもし
くはDVD-RWであって良く、この場合に装着された光ディ
スクに存在するBCAやNBCAの範囲の光ディスクの中心よ
りの半径の上限は、23.5(±0.05)mmである。したがっ
て、以上のような光ディスク再生装置によれば、確実に
BCAやNBCAの存在しない、通常のピットによって信号が
記録される領域を対象としてサーボ制御系の自動調整を
行うことができるようになる。
【0010】また、本発明は、光ディスク再生装置を、
CDとDVD-ROM、もしくは、CD及びDVD-RW、もしくは、CD
及びDVD-ROM及びDVD-RWを、前記光ディスクとして装着
してデータを再生するものとする場合に、以上の光ディ
スク再生装置において、前記所定距離は、23.55mm超24.
8mm未満の距離としたものである。
【0011】CDのリードイン領域の光ディスクの中心に
対する半径の範囲は23mm〜25(-0.2)mmであるので、こ
のよにすることにより、前記光ディスクとしてCDを再生
する場合には、信号が記録されていることが確実に期待
できるリードイン領域を対象としてサーボ制御系の自動
調整を行うことができるようになる。
【0012】また、さらにこの場合において、前記所定
距離を23.55mm超23.8mm未満の距離とすれば、DVD-ROM、
DVD-RWのリードイン領域の径方向範囲の上限は半径24
(-0.2)mmであるので、DVD-ROMやDVD-RWを再生する場合
も、前記光ディスクとしてCDを再生する場合と同様に
(BCAやNBCAより外周側の)リードイン領域を対象とし
てサーボ制御系の自動調整を行うことができるようにな
る。
【0013】ただし、光ディスク再生装置を、CDとDVD-
ROM、もしくは、CD及びDVD-RW、もしくは、CD及びDVD-R
OM及びDVD-RWを、前記光ディスクとして装着してデータ
を再生するものとする場合には、前記所定距離を、24.0
mm超24.8mm未満の距離としても良い。このようにする
と、DVD-ROMやDVD-RWを再生する場合にはリードイン領
域を対象としてサーボ制御系の自動調整を行うことはで
きないが、この場合には、DVD-ROMやDVD-RWのリードイ
ン領域の外周側に近接する領域、したがって、信号が記
録されていることが強く期待できる領域を対象として自
動調整を行うことになるので、適正な自動調整を行うこ
とができる。また、このようにすると、上述のDVD-ROM
やDVD-RWを再生する場合もリードイン領域を対象として
サーボ制御系の自動調整を行うようにする場合に比べ、
自動調整開始時の光ピックアップの配置の許容誤差を大
きくとれるという利点がある。
【0014】ここで、以上の光ディスク再生装置におけ
る光ピックアップ配置手段は、所定の検出位置への前記
ピックアップの移動を検出するリミットスイッチと、前
記光ピックアップを前記光ディスクの径方向に移動し
て、前記リミットスイッチに前記光ピックアップの前記
検出位置への移動を検出させ、前記リミットスイッチが
前記光ピックアップの移動を検出した時の前記光ピック
アップの位置を基準として、光ピックアップを前記自動
調整対象位置まで移動する移動制御手段とより構成し、
前記所定の検出位置は、前記光ディスクの回転中心から
23.8mm未満の距離離れた位置でとするようにしても良
い。
【0015】このようにすることにより光ピックアップ
を所定の自動調整対象位置に適正に配置することができ
るようになると共に、光ピックアップの保護などのため
に、リミットスイッチによって検出できる前記所定の検
出位置より内周側への光ピックアップの移動を禁止する
ような場合でも、支障なく、DVD-ROM、DVD-RWのリード
イン領域の外周側の一部については、記録された信号を
光ピックアップによって読み出すことができるようにな
る。
【0016】また、さらに前記所定の検出位置は、前記
光ディスクの回転中心から23.45mm未満の距離離れた位
置としても良く、この場合には、リミットスイッチによ
って検出する前記所定の検出位置より内周側への光ピッ
クアップの移動を禁止するような場合でも、支障なく、
DVD-ROM、DVD-RWのリードイン領域のBCAやNBCAより外周
側の部分の全てについて、記録された信号を光ピックア
ップによって読み出すことができるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1に、本実施形態に係る光ディスク再生装
置の構成を示す。図示するように光ディスク再生装置1
は、光ディスク再生装置1が再生したデータを利用する
ホスト装置2に接続されて使用される。また、光ディス
ク再生装置1は、光ピックアップ11、RFアンプ1
2、2値化回路13、同期回路14、信号処理部15、
PLL回路16、スピンドルモータ17、フィードモー
タ18、サーボドライバ19、スピンドルモータドライ
バ20、サーボコントローラ21、システムコントロー
ラ22、ホストインタフェース23、リミットスイッチ
24、ディスクローダ25を備えている。
【0018】光ピックアップ11は、光ディスク5から
記録信号の読み取りを行うものであり、レーザ光源と、
レーザ光源からの照射光を集光するとともにディスクの
信号記録面からの反射光を光電素子に導く対物レンズ
と、この対物レンズを光ディスク5の信号記録面に垂直
方向に移動させることにより焦点位置を調整するフォー
カスアクチュエータと、対物レンズを光ディスク5の径
方向に移動させることによりトラッキング調整を行うト
ラッキングアクチュエータを含んでいる。
【0019】RFアンプ12は、光ピックアップ11か
ら出力される信号を増幅して所定のイコライザ処理を行
うことによりRF信号を生成して出力する。また、RF
アンプ12は、フォーカスサーボ制御に必要なフォーカ
スエラー信号(FE)およびトラッキングサーボ制御に
必要なトラッキングエラー信号(TE)を生成する。フ
ィードモータ18は、光ピックアップ11を光ディスク
5の径方向に移動させるシーク動作を行う。サーボドラ
イバ19は、フィードモータ18を駆動するとともに、
光ピックアップ11に内蔵されたフォーカスアクチュエ
ータを駆動する。スピンドルモータ17は、ディスク1
0を所定の回転数で回転し、スピンドルモータドライバ
20は、スピンドルモータ17を駆動する。
【0020】サーボコントローラ21は、トラッキング
エラー信号(TE)やフォーカスエラー信号(FE)を
用いて、各種のサーボ制御を行う。例えば、サーボコン
トローラ21は、サーボドライバ19に指示を送ること
により、レーザ光源の制御およびフォーカスサーボ制御
およびトラッキングサーボ制御を行うとともに、スピン
ドルモータドライバ20に指示を送ることにより、スピ
ンドルモータ17の回転数のサーボ制御を行う。
【0021】さて、2値化回路13は、RFアンプ12
から入力されるRF信号のレベルを所定の電圧レベルと
比較することにより2値化し、同期回路14は、2値化
回路13から出力される信号を内部クロック信CLKを
用いてサンプリングし、サンプリングデータを生成す
る。信号処理部15は、同期回路14から出力されるサ
ンプリングデータに対してEFM復調処理等の所定の処
理を施し、光ディスク5に記録されたデータを再生し、
ホストインタフェース23に送る。
【0022】PLL回路16は、2値化回路13から出
力される信号に基づいて、当該信号に位相同期した内部
クロック信号CLKを生成し、同期回路14や信号処理
部15やサーボコントローラ21等に供給する。そし
て、システムコントローラ22は、ホストインタフェー
ス23を介してホスト装置2から受け取ったリードコマ
ンドに応じて、以上の各部を制御し、光ディスク5より
データを再生して、ホストインタフェース23を介して
ホスト装置2に転送させる処理などを行う。
【0023】また、ディスクローダ25は、光ディスク
5をスピンドルモータ17のスピンドルにローディング
する機構であり、光ディスク5をローディングしたなら
ば、その旨をシステムコントローラ22に通知する。リ
ミットスイッチ24は、光ピックアップ11が、光ディ
スク内周側の所定位置まで移動したことを検知するため
のスイッチであり、当該移動を検知すると、その旨をサ
ーボコントローラ21とシステムコントローラ22に通
知する。
【0024】ここで、図2にこのようなリミットスイッ
チ24の構成例を示す。図2は、光ピックアップ11の
径方向への移動機構を示すものであり、図中には、図1
の光ピックアップ11とスピンドルモータ17とフィー
ドモータ18とリミットスイッチ24とが示されてい
る。図示するように光ディスク再生装置1は、ピックア
ップシャーシ31、ドライブシャーシ32、2本のガイ
ドシャフト33、スクリューシャフト34、スプリング
ナット35、歯車群36、ターンテーブル37を有して
いる。
【0025】このような構成において、光ディスク5
(図示せず)がターンテーブル37上にローディングさ
れた後、フィードモータ18を正回転すると駆動力が歯
車群36を介してスクリューシャフト34に伝達される
と、このスクリューシャフト34の送り溝に係合してい
るスプリングナット35を介して光ピックアップ11が
ディスク径方向に沿って内周方向へ移送される。そし
て、光ピックアップ11を支持しているピックアップシ
ャーシ31の一隅に取り付けてあるリミットスイッチ2
4の操作部39が、ドライブシャーシ32に立設してあ
る壁部38に当接して押圧操作され、リミットスイッチ
24がオフからオン状態へと切り替わる。なお、フィー
ドモータ18が逆回転すると光ピックアップ11がディ
スク径方向に沿って外周方向へ移送され、リミットスイ
ッチ24はオフ状態に戻る。
【0026】なお、以上は、リミットスイッチ24の一
構成例に過ぎず、リミットスイッチ24は、たとえば、
光学的または電磁的に、光ピックアップ11が、光ディ
スク内周側の所定位置まで移動したことを検知するもの
など、他の構成によってもよい。以下、このような光デ
ィスク再生装置1における自動調整動作について説明す
る。図3に、自動調整に関してシステムコントローラ2
2が行う処理の手順を示す。図示するように、システム
コントローラ22は、電源が投入されるか、ディスクロ
ーダ25から光ディスク5のローディングを通知された
ならば(ステップ302)、サーボコントローラ21、
サーボドライバ19を介してフィードモータ18を制御
し、光ピックアップ11を内周方向に移動させる(ステ
ップ304)。
【0027】この光ピックアップ11の内周方向への移
動に伴い、所定径方向位置に達すると前述にようにリミ
ットスイッチ24がオンし、サーボコントローラ21と
システムコントローラ22に通知される。サーボコント
ローラ21は、リミットスイッチ24のオンが通知され
ると光ピックアップ11の移動を停止する。
【0028】一方、システムコントローラ22は、リミ
ットスイッチ24のオンが通知されると(ステップ30
6)、サーボコントローラ21、サーボドライバ19を
介してフィードモータ18を制御し、光ピックアップ1
1を外周方向に移動させ(ステップ308)、これによ
って、リミットスイッチ24がオフに変化したならば
(ステップ310)、そこからさらに距離dr外周方向に
光ピックアップ11を移動させる(ステップ312)。
【0029】そして、サーボコントローラ21、スピン
ドルドライバを介してスピンドルモータ17の回転を開
始させ、サーボコントローラ21、サーボドライバ19
を介して光ピックアップ11のレーザをオンし(ステッ
プ314)、RFアンプ12が出力するフォーカスエラ
ー信号(FE)が表す反射光の有無から光ディスク5の
再生位置における存在の有無を判定し(ステップ31
6)、光ディスク5が存在していない場合には、スピン
ドルモータ17の回転を停止し、光ピックアップ11の
レーザをオフし、処理を終了する。
【0030】一方、光ディスク5が存在する場合には、
自動調整処理を行い(ステップ318)、自動調整処理
が終了したならば、通常のデータ再生処理を起動し(ス
テップ320)、データの再生を行う処理に遷移する。
ここで、自動調整処理では、意図的にサーボコントロー
ラ21の各サーボ制御系に外乱を与えながら、RFアン
プ12が出力するフォーカスエラー信号(FE)、トラ
キングエラー信号を観測し、ピックアップのフォーカシ
ングのサーボ制御や、光ディスク5の回転のサーボ制御
や、トラッキングのサーボ制御などの、適切なオフセッ
トや位相やループゲイン量などを求めるなどの手法によ
り、これらを調整する処理を行う。
【0031】さて、次に、以上の処理において、自動調
整が光ディスク5のどの領域に対して行われるのかにつ
いて説明する。図4は、各CD、DVD-ROM、DVD-RWのリー
ドイン領域と、DVD-ROMのBCAと、DV-RWのNBCAの径方向
範囲と、リミットスイッチ24がオンからオフに変化す
る光ピックアップ11の径方向位置と、自動調整を行う
径方向位置の関係を示したものである。図示するように
各CDのリードイン領域の径方向範囲は半径23mm〜25(-
0.2)mmの範囲であり(括弧内は単位mmによる許容誤
差)、BCAが存在する場合のDVD-ROM、DVD-RWのリードイ
ン領域の径方向範囲は半径22.5mm〜24(-0.2)mmの範囲
である。そして、DVD-ROMには半径22.3(-0.4)mm〜23.5
(±0.05)の範囲のBCAが存在する場合があり、DVD-RWに
は半径22.7(±0.05)mm〜23.5(±0.05)の範囲のBCAが存
在する場合がある。
【0032】そこで、本実施形態では、光ディスクの回
転中心に対して径方向に23.49mm未満離れた距離に移動
してリミットスイッチ24をオンさせた光ピックアップ
11が、その位置から、光ディスクの回転中心に対して
径方向に23.49mm離れた距離まで外周方向に移動したと
きにオンからオフにスイッチ状態が変化するようにリミ
ットスイッチ24を配置し、ステップ312でオンからオ
フにスイッチ状態が変化してから、さらに外周方向に光
ピックアップ11を移動する距離drを1.0mmに設定して
いる。したがって、リミットスイッチ24がオフに変化
したときの光ピックアップ11の実際の位置の半径23.4
9mmからの最大誤差が±amm、ステップ312で外周方向
に距離dr光ピックアップ11に移動したとき最大誤差が
±bとして、自動調整の対象位置Aは、光ディスク5の半
径24.49(±|a+b|)mmの円上の位置となる。
【0033】ここで本実施形態において誤差a+bは0.31m
mに対して小さく抑えられており、したがって、自動調
整の対象位置Aは、上述したDVD-ROM、DVD-RWではリード
イン領域に外周側に近接する位置となり、CDではリード
イン領域に含まれる位置となる。また、この自動調整の
対象位置Aは、DVD-ROMのBCAの領域に含まれず、DVD-RW
のNBCAの領域にも含まれない位置となる。
【0034】したがって、DVD-ROM、DVD-RWでは、対象
位置はBCAやNBCAとはならず、通常、内周側から信号が
記録されるDVD-ROM、DVD-RWでは、リードイン領域に外
周側に近接する対象位置に信号が記録されていることが
期待できるので、この対象位置に記録された信号を用い
て適切に自動調整を行うことができる。また、CDでは、
この自動調整の対象位置が含まれるリードイン領域は、
マルチセッションCDにおいても、必ず信号が記録される
第1セッションのリードイン領域であるので、この対象
位置に記録された信号を用いて適切に自動調整を行うこ
とができる。
【0035】なお、自動調整の対象位置Aは誤差を考慮
して半径RAが24mm<RA<24.8mmの範囲となればよく、こ
のようにしても対象位置Aは、CDではリードイン領域に
含まれ、DVD-ROM、DVD-RWではリードイン領域に外周側
に近接する位置となる。すなわち、この場合には、たと
えば、許容誤差を±0.4mm未満とし、自動調整の対象位
置Aの目標位置を24.4mmとすればよい。また、対象位置A
の誤差を±0.625mm未満として自動調整の対象位置Aの目
標位置を24.175mmとすることなどより、自動調整の対象
位置Aを半径RAが23.55mm<RA<24.8mmの範囲としてもよ
く、このようにすることにより、対象位置Aを、CDのリ
ードイン領域に含まれ、DVD-ROMのBCAの領域にもDVD-RW
のNBCAの領域にも含まれない、DVD-ROM、DVD-RWのリー
ドイン領域またはリードイン領域に外周側に近接する位
置として、自動調整を行うようにしても良い。このよう
にしても、一般のDVD-ROM、DVD-RW、CDに対して、適正
な自動調整を行うことができる。
【0036】また、さらには、対象位置Aの誤差を±0.1
25mm未満として自動調整の対象位置Aの目標位置を23.67
5mmとすることなどより、自動調整の対象位置Aを半径RA
が23.55mm<RA<23.8mmの範囲としてもよく、このよう
にすることにより、対象位置Aを、DVD-ROM、DVD-RW、CD
共リードイン領域に含まれ、DVD-ROMのBCAの領域にもDV
D-RWのNBCAの領域にも含まれない位置として、自動調整
を行うようにしても良い。このようにしても、一般のDV
D-ROM、DVD-RW、CDに対して、適正な自動調整を行うこ
とができる。ただし、対象位置Aを前述のように半径RA
が24mm<RA<24.8mmや、23.55mm<RA<24.8mmとする方
が、許容誤差を大きくとれる利点がある。
【0037】さて、ここで、以上のように、自動調整の
対象位置への光ピックアップ11への移動をリミットス
イッチ24によって基準位置を求め、そこから光ピック
アップ11を移動する手法は、直接、自動調整の対象位
置への光ピックアップ11の移動を検出するようにリミ
ットスイッチ24を設ける場合と異なり、自動調整の対
象位置よりも内周側のリードイン領域をリミットスイッ
チ24によって妨げられずに光ピックアップ11で読み
出すことのできる点で利点ある構成である。
【0038】以上、本発明の実施形態について説明し
た。なお、以上の実施形態では、自動調整の対象位置へ
の光ピックアップ11への配置をリミットスイッチ24
によって基準位置を求め、そこから光ピックアップ11
を移動することにより行ったが、この移動は他の手法に
よって行うようにすることもできる。たとえば、適当な
センサを設け、直接、自動調整の対象位置への光ピック
アップ11への移動を検出するようにすることもでき
る。
【0039】以上のように本実施形態によれば、CD、BC
Aを有するDVD-ROM、NBCAを有するDVD-RWに対して適正に
自動調整を行うことができるようになる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、本発明
は、BCAを持つDVD-ROMやNBCAを持つDVD-RWを再生する光
ディスク再生装置において、適正なサーボ制御系の自動
調整を行うことができる。また、本発明によれば、BCA
を持つDVD-ROM又はNBCAを持つDVD-RWを含む複数の光デ
ィスクを再生する光ディスク再生装置において、適正な
サーボ制御系の自動調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る光ディスク再生装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る光ディスク再生装置の
光ピックアップの径方向への移動機構を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る光ディスク再生装置に
おける自動調整処理の実行の手順を示すフローチャート
である。
【図4】本発明の実施形態に係る光ディスク再生装置に
おいて自動調整の対象とする光ディスク上の位置を示す
図である。
【符号の説明】
1:光ディスク再生装置、2:ホスト装置、5:光ディ
スク、11:光ピックアップ、12:RFアンプ、1
3:2値化回路、14:同期回路、15:信号処理部、
16:PLL回路、17:スピンドルモータ、18:フ
ィードモータ、19:サーボドライバ、20:スピンド
ルモータドライバ、21:サーボコントローラ、22:
システムコントローラ、23:ホストインタフェース、
24:リミットスイッチ、25:ディスクローダ、3
1:ピックアップシャーシ、32:ドライブシャーシ、
33:ガイドシャフト、34:スクリューシャフト、3
5:スプリングナット、36:歯車群、37:ターンテ
ーブル、38:壁部、39:操作部。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フォーカスサーボ制御とトラッキングサー
    ボ制御とのうち少なくとも一方を含むサーボ制御を行い
    ながら、装着された光ディスクを回転させ前記光ディス
    クに記録された信号を光ピックアップによって読み出し
    てデータの再生を行う光ディスク再生装置であって、 データの再生に先だって、前記サーボ制御の特性を調整
    する自動調整手段を有し、 前記自動調整手段は、 前記光ピックアップを、前記光ディスクの回転中心から
    径方向に所定距離離れた自動調整対象位置に移動する光
    ピックアップ配置手段と、 前記自動調整対象位置において、前記光ピックアップに
    よって前記光ディスクから読み出した信号に応じて、前
    記サーボ制御の特性を調整する調整手段とを有し、 前記所定距離は、23.55mm超の距離であり、 前記光ディスクは、DVD-ROMもしくはDVD-RWであること
    を特徴とする光ディスク再生装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光ディスク再生装置であっ
    て、 当該光ディスク再生装置は、CDとDVD-ROM、もしくは、C
    D及びDVD-RW、もしくは、CD及びDVD-ROM及びDVD-RWを、
    前記光ディスクとして装着してデータを再生することの
    できる光ディスク再生装置であって、 前記所定距離は、23.55mm超24.8mm未満の距離であるこ
    とを特徴とする光ディスク再生装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の光ディスク再生装置であっ
    て、 前記所定距離は、24.0mm超24.8mm未満の距離であること
    を特徴とする光ディスク再生装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の光ディスク再生装置であっ
    て、 前記所定距離は、23.55mm超23.8mm未満の距離であるこ
    とを特徴とする光ディスク再生装置。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3または4記載の光ディス
    ク再生装置であって、 前記光ピックアップ配置手段は、 所定の検出位置への前記ピックアップの移動を検出する
    リミットスイッチと、 前記光ピックアップを前記光ディスクの径方向に移動し
    て、前記リミットスイッチに前記光ピックアップの前記
    検出位置への移動を検出させ、前記リミットスイッチが
    前記光ピックアップの移動を検出した時の前記光ピック
    アップの位置を基準として、前記光ピックアップを前記
    自動調整対象位置まで移動する移動制御手段とを有し、 前記所定の検出位置は、前記光ディスクの回転中心から
    23.8mm未満の距離離れた位置であることを特徴とする光
    ディスク再生装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の光ディスク再生装置であっ
    て、 前記所定の検出位置は、前記光ディスクの回転中心から
    23.45mm未満の距離離れた位置であることを特徴とする
    光ディスク再生装置。
  7. 【請求項7】フォーカスサーボ制御とトラッキングサー
    ボ制御とのうち少なくとも一方を含むサーボ制御を行い
    ながら、装着された光ディスクを回転させ前記光ディス
    クに記録された信号を光ピックアップによって読み出し
    てデータの再生を行う光ディスク再生装置において、デ
    ータの再生に先だって、前記サーボ制御の特性を調整す
    る自動調整手方法であって、 前記光ピックアップを、所定の自動調整対象位置に移動
    するステップと、 前記自動調整対象位置において、前記光ピックアップに
    よって前記光ディスクから読み出した信号に応じて、前
    記サーボ制御の特性を調整するステップとを有し、 前記光ディスクは、DVD-ROMもしくはDVD-RWであり、 前記自動調整対象位置は、装着されたDVD-ROMに設けら
    れたBCAよりも外周側の領域もしくは装着されたDVD-RW
    のNBCAよりも外周側の領域より信号を読み出すことので
    きる位置であることを特徴とする光ディスク再生装置の
    自動調整方法。
  8. 【請求項8】請求項7記載の光ディスク再生装置の自動
    調整方法であって、 前記光ディスク再生装置は、CDとDVD-ROM、もしくは、C
    D及びDVD-RW、もしくは、CD及びDVD-ROM及びDVD-RWを、
    前記光ディスクとして装着してデータを再生することの
    できる光ディスク再生装置であって、 前記所定距離は、前記自動調整対象位置は、装着された
    CDのリードイン領域から信号を読み出すことのできる位
    置であって、装着されたDVD-ROMに設けられたBCAよりも
    外周側の領域もしくは装着されたDVD-RWのNBCAよりも外
    周側の領域より信号を読み出すことのできる位置である
    ことを特徴とする光ディスク再生装置の自動調整方法。
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