JP2000020991A - 光ディスクスキュー制御方法および光ディスク装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】それぞれのフォーマットのスキューマージンに
合わせて個別にスキュー制御目標値を設定する光ディス
クスキュー制御方法および光ディスク装置を提案するも
のである。 【解決手段】光ディスク装置は、２種以上のフォーマッ
トの光ディスク１上に光学系３により光スポットを照射
して情報の記録または再生する際に、光スポットに対す
る光ディスク１の各々のスキュー角の制御を行う光ディ
スク装置において、スキュー制御のゲインを設定するゲ
イン設定部９と、スキュー角を設定するスキュー角設定
部１０と、ゲインおよびスキュー角に応じて光スポット
に対する光ディスク１の各々のスキュー角の補正を行う
スキュー補正部４とを備えるようにしたので、光軸ズレ
や収差による最適スキュー角のズレを吸収することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクスキュ
ー制御方法および光ディスク装置に関し、例えば円盤状
記録媒体としての光ディスク（ＭＯ）、コンパクトディ
スク（ＣＤ）、追記型コンパクトディスク（ＣＤ−
Ｒ）、ディジタルビデオディスク（ＤＶＤ）に記録され
た情報の記録または再生を行う際の、スキューサーボに
適用することができる。

【０００２】

【従来の技術】近年の光ディスクの分野においては、従
来のＣＤフォーマットに加え、有機色素系の色素膜を塗
布した追記型光ディスク（ＣＤ−Ｒ）、磁気ディスク
（ＭＯ），相変化光ディスク（ＰＤ（Ｐｈａｓｅ ｃｈ
ａｎｇｅ Ｄｉｓｃ），ＤＶＤ−ＲＡＭ，Ｐｈａｓｅ−
Ｃｈａｎｇｅ Ｒｅｗｒｉｔａｂｌｅ）などのさまざま
なフォーマットの光ディスクが存在している。このよう
な状況の中で、１台の光ディスクドライブにより複数フ
ォーマットに対応するような光ディスクドライブシステ
ムの必要性が増加している。

【０００３】また、光学ピックアップから照射される光
スポットに対する光ディスクの傾きを示すスキュー角の
制御を行うことが行われている。記録密度の向上に伴
い、光ディスクのスキューに対するマージンが減少して
いるため、光ディスクのスキュー制御により信頼性を確
保したいという要求が多い。

【０００４】このような光ディスクドライブで複数のフ
ォーマットのメディアに対してスキュー制御を行う場
合、各メディアにおいて読み出し特性を最良にするスキ
ュー角が異なるケースが存在する。この原因としては、
第１に各メディアの光学特性の差異、第２に２個以上の
光学系を搭載する光学ピックアップにおける、それぞれ
の光学系の残留収差の差異、などがあげられる。

【０００５】また、スキュー角の制御を行う技術とし
て、特開平８−６３７５１号公報には、光ディスクまた
は光ディスク装置の個体差を検出して、スキュー角を補
正し、最適な再生信号を得る光ディスク、光ディスク再
生装置及び光ディスク再生方法が開示されている。

【０００６】また、特開平７−２１０８８８号公報に
は、スキューによる再生信号の劣化を補正する光ディス
ク再生装置及び光ディスク再生方法が開示されている。
また、特開平９−１６１２９０号公報には、スキュー検
出信号に応じて波形等価特性を可変制御してジッター増
加の影響を防止する光ディスク装置が開示されている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の光ディ
スク装置では、各メディアにより読み出し特性を最良に
するスキュー角が異なる上述した２つの原因があるた
め、光学系の調整を容易にすることが困難であり、ま
た、光学部品の収差規格を緩和してコストダウンを行う
ことが困難になっているという不都合があり、さらに、
信頼性の点でもスキュー角のズレを解消することが求め
られているが、これに対する手段が講じられていないと
いう不都合があった。

【０００８】また、ディスク材料の成形時の不均一など
に起因して、メディアの内周、外周でも最適スキュー角
が異なる場合があり、スキューマージンが小さい光ディ
スクドライブシステムにおいては、この差を解消するこ
とが信頼性の点で重要になっているが、これに対する手
段が講じられていないという不都合があった。

【０００９】また、特開平８−６３７５１号公報、特開
平７−２１０８８８号公報、および特開平９−１６１２
９０号公報記載の光ディスク装置では、記録密度の向上
に伴う、光ディスクのスキューマージンの減少に対し
て、光ディスクのスキュー制御により信頼性を確保する
という課題に対しては何等認識されておらず、しかも、
いずれも各種記録密度まで異なるフォーマットのディス
ク間のスキュー制御については、何等記載されていな
い。

【００１０】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、複数フォーマット対応光ディスクドライブにおい
て、それぞれのフォーマットのスキューマージンに合わ
せて個別にスキュー制御目標値を設定する光ディスクス
キュー制御方法および光ディスク装置を提案しようとす
るものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明の光ディスクスキュー制御方法は、２種以上の
フォーマットの光ディスク上に、光学ピックアップによ
り光スポットを照射することにより、情報を記録し、ま
たは情報を再生するために、上記光スポットに対する上
記光ディスクの各々のスキュー角の制御を行う光ディス
クスキュー制御方法において、上記スキュー制御の目標
値を、それぞれのフォーマットの光ディスクにおけるス
キュー対ジッタ特性の最良点に設定するようにしたこと
を特徴とするものである。

【００１２】また、本発明の光ディスク装置は、２種以
上のフォーマットの光ディスク上に光学ピックアップに
よりレーザースポットを照射することにより、情報を記
録し、または情報を再生するために、上記光スポットに
対する上記光ディスクの各々のスキュー角の制御を行う
光ディスク装置において、上記スキュー制御のゲインを
設定するゲイン設定部と、上記スキュー角を設定するス
キュー角設定部と、上記ゲインおよび上記スキュー角に
応じて上記光スポットに対する上記光ディスクの各々の
スキュー角の補正を行うスキュー補正部とを備えるよう
にしたものである。

【００１３】本発明の光ディスク装置によれば、以下の
作用をする。光ディスクが装置の所定位置に挿入される
と、フォーカスサーボ、スピンドルサーボの開始を指示
して、再生を開始する。光ディスクの再生信号から光デ
ィスクのフォーマットを認識する。

【００１４】ゲイン設定部に各種フォーマットに応じた
スキューサーボのゲインを設定させる。これにより、各
メディアの反射率の差に対応する。

【００１５】スキュー角設定部にスキュー角を設定させ
る。ここで、各フォーマットのそれぞれのメディアにつ
いて、制御の目的値となるスキュー角（初期スキュー
角）を設定しておく。

【００１６】動作が一定時間休止すると、スキュー角再
設定モードに移行する。ここで、スレッド位置およびス
キュー角を振って、再生、記録を行い、スキュー角を最
適に再設定する。

【００１７】一定時間以内に命令が有れば、再生、記録
の動作が行われる。ここで、記録、再生を行う際には、
スキュー角設定部により再設定された最適スキュー角を
目的値としてスキュー補正部により光学系を光ディスク
に対して制御する。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態の光ディスク装置を詳述する。

【００１９】図１は、本実施の形態に係る光ディスク駆
動装置の構成を示すブロック図である。サーボ回路８の
スピンドルサーボ系によりサーボ制御されたスピンドル
モーター２により回転される光ディスク１に光学系３の
光学ピックアップからレーザービームが照射される。図
示しないフォーカスサーボ系により制御されるフォーカ
スサーボをオンにした後に、サーボ回路８のトラッキン
グサーボ系からの駆動信号をアンプにより増幅して光学
系３の光学ピックアップの２軸アクチュエータのトラッ
キングコイルに印加して、アクチュエータがトラック方
向に移動しているとき、光ディスク１からの反射光によ
り光学系３のフォトディテクタから検出信号が検出され
る。

【００２０】サーボ回路８により生成されたトラッキン
グエラー信号はアンプにより増幅されてトラッキングア
クチュエータドライブ信号とされ、光学系３の光学ピッ
クアップの２軸アクチュエータのトラッキングコイルに
印加される。

【００２１】なお、光学系３の光学ピックアップにおい
ては、対物レンズは、電磁力を用いた２軸アクチュエー
タによりフォーカス方向（光ディスク１に近接または離
隔する方向）およびトラッキング方向（光ディスクのト
ラックを横断する方向）に独立に移動される。

【００２２】また、この光学系３の光学ピックアップ
は、図示しないスライド（スレッド）モータにより、光
ディスク１の回転に同期して光ディスク１の外周方向に
順次移動し、これによりレーザービームによる照射位置
を順次光ディスク１の外周方向に変位させる。

【００２３】なお、ＲＦアンプ５は光ディスク１からの
反射光から再生ＲＦ信号を生成する。なお、再生ＲＦ信
号はデータ信号処理部１１において復調処理され、誤り
訂正符号を検出して誤り訂正処理を施した後、デインタ
ーリーブ処理、ＥＦＭ−ＰＬＵＳ復調処理され、そし
て、復調信号は、出力可能なレベルまで増幅されて、出
力される。

【００２４】ここで、本実施の形態においては、ＲＦア
ンプ５からのＲＦ信号に基づいて光ディスクの種類を判
別する判別回路６が設けられている。また、サーボ回路
８には、スキュー制御のゲインを設定するゲイン設定部
９と、スキュー角を設定するスキュー角設定部１０と、
が設けられている。また、光学系３には、光学ピックア
ップからの光スポットに対する複数のフォーマットの光
ディスク１の各々のスキュー角の制御を行うスキュー補
正部４が設けられている。

【００２５】また、コントロール部７は、ＲＦアンプ５
からのＲＦ信号に基づいてサーボ回路８に送る制御信
号、判別回路６からの判別信号によりサーボ回路８のゲ
イン設定部９およびスキュー角設定部１０に送るゲイン
設定およびスキュー角設定の制御信号等を生成する他、
データ信号処理部１１の信号処理や、各部の動作を制御
する。

【００２６】図２は、本実施の形態のスキュー角設定部
の構成を示すブロック図である。図２において、図１に
示したスキュー角設定部１０は、それぞれのフォーマッ
トの光ディスクにおけるエラーレートを測定するエラー
レート測定部２１と、ジッタを測定するジッタ測定部２
２と、エラーレートまたはジッタが所定値内に収まる範
囲をスキューマージンと規定するスキューマージン規定
部２３と、スキューマージンの中央となるスキュー角を
制御目標値に設定するスキュー制御目標値設定部２４
と、を有して構成されている。

【００２７】図３は、本実施の形態のスキュー制御の動
作を示すフローチャートである。図３において、スター
トして、まず、ステップＳ１でコントロール部７は、光
ディスク１が装置の所定位置に挿入されたことを認識す
ると、フォーカスサーボ、スピンドルサーボの開始を指
示する。具体的には、サーボ回路８のスピンドルサーボ
系によりサーボ制御されたスピンドルモーター２により
回転される光ディスク１に光学系３の光学ピックアップ
からレーザービームが照射される。また、サーボ回路８
のフォーカスサーボ系により制御される光学系３の２軸
アクチュエータのフォーカスコイルによりフォーカスサ
ーボが行われる。

【００２８】ステップＳ２でコントロール部７は、図１
に示した判別回路６から光ディスク１の判別信号を受け
取ったことを認識する。具体的には、判別回路７はＲＦ
アンプ５からのＲＦ信号に基づいて、光ディスク１のフ
ォーマットを区別して判別信号を生成して出力し、コン
トロール部７は、判別回路６の判別信号に基づいてディ
スク判別を行う。

【００２９】ステップＳ３でコントロール部７は、サー
ボ回路８のゲイン設定部９にスキューサーボのゲインを
設定させる。具体的には、コントロール部７は、判別回
路６の判別信号に基づくディスク判別により、各種ディ
スクに最適なゲインを設定できるように、サーボ回路８
のゲイン設定部９にスキューサーボのゲイン設定のため
の制御信号を供給する。このようにすることにより、各
メディアの反射率の差に対応することができる。

【００３０】ステップＳ４でコントロール部７は、サー
ボ回路８のスキュー角設定部１０にスキュー角を設定さ
せる。具体的には、光ディスクドライブシステムが対応
している各フォーマットのそれぞれのメディアについ
て、制御の目的値となるスキュー角（初期スキュー角）
を製造時に設定しておく。スキュー角の設定方法につい
ては後述する。

【００３１】その後、ステップＳ５でコントロール部７
は命令待ちの状態となり、ステップＳ６で一定時間経過
して、光ディスクドライブシステムが一定時間休止する
と、ステップＳ７へ進み、スキュー角再設定モードに移
行する。ステップＳ７において、スレッド位置およびス
キュー角を振って、再生、記録を行い、スキュー角を最
適に再設定する。設定方法については後述する。

【００３２】その後、ステップＳ５へ戻り、命令待ちと
なり、ステップＳ６で一定時間以内に命令が有れば、ス
テップＳ８で再生、記録の動作が行われる。ここで、記
録、再生を行う際には、ステップＳ７でスキュー角設定
部１０により再設定された最適スキュー角を目的値とし
てスキュー補正部４により光学系３を光ディスク１に対
して制御する。

【００３３】図４は、本実施の形態のスキュー角設定の
動作を示すフローチャートである。図４において、ステ
ップＳ１１で、スキュー角を変化させながら試し再生、
記録を行う。具体的には、スキュー補正部４で光学系３
に対する光ディスク１のスキュー角を変化させながら、
光学系３で光ディスク１の反射光を検出し、ＲＦアンプ
５でＲＦ信号を生成し、または、光学系３により光ディ
スク１に記録のためのレーザービームを照射する。

【００３４】ステップＳ１２で、エラーレートまたはジ
ッタが規格内に収まる範囲をスキューマージンとして規
定する。具体的には、図２に示すエラーレート測定部２
１により測定されたエラーレートまたはジッタ測定部２
２により測定されたジッタが規格内に収まる範囲を、ス
キューマージン規定部２３によりスキューマージンと規
定する。

【００３５】ステップＳ１３で、スキューマージンの中
央となるスキュー角度を制御目的値に設定する。具体的
には、図２に示すスキュー制御目標値設定部２４は、こ
のスキューマージンの中央となるスキュー角を制御目標
値に設定する。

【００３６】ステップＳ１４で、スレッドの位置を変化
させる。具体的には、光学系３の光学ピックアップを、
図示しないスライド（スレッド）モータにより、光ディ
スク１の回転に同期して光ディスク１の外周方向に順次
移動し、これによりレーザービームによる照射位置を順
次光ディスク１の外周方向に変位させる。

【００３７】ステップＳ１５で、各スレッド位置の最適
スキュー角が判明したか否かを判断する。具体的には、
すべてのスレッド位置における最適スキュー角が求めら
れるまで、光ディスクの内周から外周までの各スレッド
値において、ステップＳ１１〜Ｓ１５までの処理及び判
断を繰り返す。

【００３８】本実施の形態の光ディスクスキュー制御方
法は、２種以上のフォーマットの光ディスク上に、光学
ピックアップにより光スポットを照射することにより、
情報を記録し、または情報を再生するために、上記光ス
ポットに対する上記光ディスクの各々のスキュー角の制
御を行う光ディスクスキュー制御方法において、上記ス
キュー制御の目標値を、それぞれのフォーマットの光デ
ィスクにおけるスキュー対ジッタ特性の最良点に設定す
るようにしたので、各フォーマットのメディアに対して
最適なスキュー角を設定することができ、このため、光
学特性の差異によるフォーマット間のスキュー調整のず
れを吸収し、メディアの持つスキューマージンを最大限
利用することができる。

【００３９】また、本実施の形態の光ディスクスキュー
制御方法は、上述において、上記スキュー制御の目標値
を、それぞれのフォーマットの光ディスクにおけるスキ
ュー対エラーレート特性の最良点に設定するようにした
ので、異なるフォーマット毎にエラーレートの最適な状
態にスキュー角を調整することができる。

【００４０】また、本実施の形態の光ディスクスキュー
制御方法は、上述において、上記スキュー制御の目標値
を、上記光学ピックアップの上記光ディスクに対するト
ラック横断方向の移動位置毎におけるスキュー対ジッタ
特性の最良点に設定するようにしたので、異なるフォー
マット毎にジッタの最適な状態にスキュー角を調整する
ことができる。

【００４１】また、本実施の形態の光ディスクスキュー
制御方法は、上記スキュー制御の目標値を、上記光学ピ
ックアップの上記光ディスクに対するトラック横断方向
の移動位置毎におけるスキュー対エラーレート特性の最
良点に設定するようにしたので、光ディスクの内周から
外周までのそれぞれについて、スレッド位置による最適
スキュー角の差異を吸収することができ、異なるフォー
マット毎にエラーレートの最適な状態にスキュー角を調
整して、光ディスクのバラツキ、さらに光ディスクの成
形時に発生する面内の収差のバラツキを吸収することが
できる。

【００４２】また、本実施の形態の光ディスク装置は、
２種以上のフォーマットの光ディスク上に光学ピックア
ップによりレーザースポットを照射することにより、情
報を記録し、または情報を再生するために、上記光スポ
ットに対する上記光ディスクの各々のスキュー角の制御
を行う光ディスク装置において、上記スキュー制御のゲ
インを設定するゲイン設定部９と、上記スキュー角を設
定するスキュー角設定部１０と、上記ゲインおよび上記
スキュー角に応じて上記光スポットに対する上記光ディ
スクの各々のスキュー角の補正を行うスキュー補正部４
とを備えるようにしたので、２個以上の光学系を持つ光
学ピックアップの光軸ズレや収差による最適スキュー角
のズレを吸収することができ、これにより、製造工程の
容易化によるコストダウンを図ることができ、光ディス
クに対する情報の記録または再生の動作の信頼性の向上
を図ることができる。

【００４３】また、本実施の形態の光ディスク装置は、
上述において、上記スキュー角設定部１０は、それぞれ
のフォーマットの光ディスクにおけるエラーレートを測
定するエラーレート測定部２１と、上記エラーレートが
所定値内に収まる範囲をスキューマージンと規定するス
キューマージン規定部２３と、上記スキューマージンの
中央となるスキュー角を制御目標値に設定するスキュー
制御目標値設定部２４と、を備えるようにしたので、異
なるフォーマット毎にエラーレートの最適な状態にスキ
ュー角を調整することができ、従って、ディスクのフォ
ーマット毎に最適な情報の記録再生を行うことができ
る。

【００４４】また、本実施の形態の光ディスク装置は、
上述において、上記スキュー角設定部１０は、それぞれ
のフォーマットの光ディスクにおけるジッタを測定する
ジッタ測定部２２を設け、上記スキューマージン規定部
２３は、上記エラーレートまたは上記ジッタが所定値内
に収まる範囲をスキューマージンと規定するようにした
ので、異なるフォーマット毎にエラーレートまたはジッ
タの最適な状態にスキュー角を調整することができ、従
って、ディスクのフォーマット毎により最適な情報の記
録再生を行うことができる。

【００４５】なお、上述した本実施の形態では、光ディ
スク装置のスキューサーボに適用する例のみを示した
が、カード読み取り装置や、ハードディスク等の板状記
録媒体を有する他の電子機器のスキューサーボ装置に適
用してもよいことはいうまでもない。

【００４６】

【発明の効果】本発明の光ディスクスキュー制御方法
は、２種以上のフォーマットの光ディスク上に、光学ピ
ックアップにより光スポットを照射することにより、情
報を記録し、または情報を再生するために、上記光スポ
ットに対する上記光ディスクの各々のスキュー角の制御
を行う光ディスクスキュー制御方法において、上記スキ
ュー制御の目標値を、それぞれのフォーマットの光ディ
スクにおけるスキュー対ジッタ特性の最良点に設定する
ようにしたので、各フォーマットのメディアに対して最
適なスキュー角を設定することができ、このため、光学
特性の差異によるフォーマット間のスキュー調整のずれ
を吸収し、メディアの持つスキューマージンを最大限利
用することができるという効果を奏する。

【００４７】また、本発明の光ディスクスキュー制御方
法は、上述において、上記スキュー制御の目標値を、そ
れぞれのフォーマットの光ディスクにおけるスキュー対
エラーレート特性の最良点に設定するようにしたので、
異なるフォーマット毎にエラーレートの最適な状態にス
キュー角を調整することができるという効果を奏する。

【００４８】また、本発明の光ディスクスキュー制御方
法は、上述において、上記スキュー制御の目標値を、上
記光学ピックアップの上記光ディスクに対するトラック
横断方向の移動位置毎におけるスキュー対ジッタ特性の
最良点に設定するようにしたので、異なるフォーマット
毎にジッタの最適な状態にスキュー角を調整することが
できるという効果を奏する。

【００４９】また、本発明の光ディスクスキュー制御方
法は、上記スキュー制御の目標値を、上記光学ピックア
ップの上記光ディスクに対するトラック横断方向の移動
位置毎におけるスキュー対エラーレート特性の最良点に
設定するようにしたので、光ディスクの内周から外周ま
でのそれぞれについて、スレッド位置による最適スキュ
ー角の差異を吸収することができ、異なるフォーマット
毎にエラーレートの最適な状態にスキュー角を調整し
て、光ディスクのバラツキ、さらに光ディスクの成形時
に発生する面内の収差のバラツキを吸収することができ
るという効果を奏する。

【００５０】また、本発明の光ディスク装置は、２種以
上のフォーマットの光ディスク上に光学ピックアップに
よりレーザースポットを照射することにより、情報を記
録し、または情報を再生するために、上記光スポットに
対する上記光ディスクの各々のスキュー角の制御を行う
光ディスク装置において、上記スキュー制御のゲインを
設定するゲイン設定部と、上記スキュー角を設定するス
キュー角設定部と、上記ゲインおよび上記スキュー角に
応じて上記光スポットに対する上記光ディスクの各々の
スキュー角の補正を行うスキュー補正部とを備えるよう
にしたので、２個以上の光学系を持つ光学ピックアップ
の光軸ズレや収差による最適スキュー角のズレを吸収す
ることができ、これにより、製造工程の容易化によるコ
ストダウンを図ることができ、光ディスクに対する情報
の記録または再生の動作の信頼性の向上を図ることがで
きるという効果を奏する。

【００５１】また、本発明の光ディスク装置は、上述に
おいて、上記スキュー角設定部は、それぞれのフォーマ
ットの光ディスクにおけるエラーレートを測定するエラ
ーレート測定部と、上記エラーレートが所定値内に収ま
る範囲をスキューマージンと規定するスキューマージン
規定部と、上記スキューマージンの中央となるスキュー
角を制御目標値に設定するスキュー制御目標値設定部
と、を備えるようにしたので、異なるフォーマット毎に
エラーレートの最適な状態にスキュー角を調整すること
ができ、従って、ディスクのフォーマット毎に最適な情
報の記録再生を行うことができるという効果を奏する。

【００５２】また、本発明の光ディスク装置は、上述に
おいて、上記スキュー角設定部は、それぞれのフォーマ
ットの光ディスクにおけるジッタを測定するジッタ測定
部を設け、上記スキューマージン規定部は、上記エラー
レートまたは上記ジッタが所定値内に収まる範囲をスキ
ューマージンと規定するようにしたので、異なるフォー
マット毎にエラーレートまたはジッタの最適な状態にス
キュー角を調整することができ、従って、ディスクのフ
ォーマット毎により最適な情報の記録再生を行うことが
できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態の光ディスク駆動装置の構
成を示すブロック図である。

【図２】本発明の実施の形態のスキュー角設定部の構成
を示すブロック図である。

【図３】本発明の実施の形態のスキュー制御の動作を示
すフローチャートである。

【図４】本発明の実施の形態のスキュー角設定の動作を
示すフローチャートである。

【符号の説明】

１……光ディスク、２……スピンドルモーター、３……
光学系、４……スキュー補正部４、５……ＲＦアンプ、
６……判別回路、７……コントロール部、８……サーボ
回路、９……ゲイン設定部、１０……スキュー角設定
部、１１……データ信号処理部、２１……エラーレート
測定部、２２……ジッタ測定部、２３……スキューマー
ジン規定部、２４……スキュー制御目標値設定部

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ２種以上のフォーマットの光ディスク上
   に、光学ピックアップにより光スポットを照射すること
   により、情報を記録し、または情報を再生するために、
   上記光スポットに対する上記光ディスクの各々のスキュ
   ー角の制御を行う光ディスクスキュー制御方法におい
   て、 上記スキュー制御の目標値を、それぞれのフォーマット
   の光ディスクにおけるスキュー対ジッタ特性の最良点に
   設定するようにしたことを特徴とする光ディスクスキュ
   ー制御方法。
2. 【請求項２】 請求項１記載の光ディスクスキュー制御
   方法において、 上記スキュー制御の目標値を、それぞれのフォーマット
   の光ディスクにおけるスキュー対エラーレート特性の最
   良点に設定するようにしたことを特徴とする光ディスク
   スキュー制御方法。
3. 【請求項３】 請求項１記載の光ディスクスキュー制御
   方法において、 上記スキュー制御の目標値を、上記光学ピックアップの
   上記光ディスクに対するトラック横断方向の移動位置毎
   におけるスキュー対ジッタ特性の最良点に設定するよう
   にしたことを特徴とする光ディスクスキュー制御方法。
4. 【請求項４】 請求項１記載の光ディスクスキュー制御
   方法において、 上記スキュー制御の目標値を、上記光学ピックアップの
   上記光ディスクに対するトラック横断方向の移動位置毎
   におけるスキュー対エラーレート特性の最良点に設定す
   るようにしたことを特徴とする光ディスクスキュー制御
   方法。
5. 【請求項５】 ２種以上のフォーマットの光ディスク上
   に光学ピックアップによりレーザースポットを照射する
   ことにより、情報を記録し、または情報を再生するため
   に、上記光スポットに対する上記光ディスクの各々のス
   キュー角の制御を行う光ディスク装置において、 上記スキュー制御のゲインを設定するゲイン設定部と、 上記スキュー角を設定するスキュー角設定部と、 上記ゲインおよび上記スキュー角に応じて上記光スポッ
   トに対する上記光ディスクの各々のスキュー角の補正を
   行うスキュー補正部と、 を備えるようにしたことを特徴とする光ディスク装置。
6. 【請求項６】 請求項５記載の光ディスク装置におい
   て、 上記スキュー角設定部は、 それぞれのフォーマットの光ディスクにおけるエラーレ
   ートを測定するエラーレート測定部と、 上記エラーレートが所定値内に収まる範囲をスキューマ
   ージンと規定するスキューマージン規定部と、 上記スキューマージンの中央となるスキュー角を制御目
   標値に設定するスキュー制御目標値設定部と、 を備えるようにしたことを特徴とする光ディスク装置。
7. 【請求項７】 請求項６記載の光ディスク装置におい
   て、 上記スキュー角設定部は、 それぞれのフォーマットの光ディスクにおけるジッタを
   測定するジッタ測定部を設け、 上記スキューマージン規定部は、上記エラーレートまた
   は上記ジッタが所定値内に収まる範囲をスキューマージ
   ンと規定するようにしたことを特徴とする光ディスク装
   置。