JP2003329618A - 元素分布観察方法及び装置 - Google Patents

元素分布観察方法及び装置

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JP2003329618A JP2002136433A JP2002136433A JP2003329618A JP 2003329618 A JP2003329618 A JP 2003329618A JP 2002136433 A JP2002136433 A JP 2002136433A JP 2002136433 A JP2002136433 A JP 2002136433A JP 2003329618 A JP2003329618 A JP 2003329618A
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    • G01N23/00Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コアロス電子を利用した元素分析法において、
試料の厚さや密度によるartifactや、回折コントラスト
によるartifactの発生を抑制し得る元素分布観察方法及
びその装置を提供する。 【解決手段】コアロス電子を含まない2つのエネルギー
ロス領域、コアロス電子を含む1つのエネルギーロス領
域の、合計3つの異なるエネルギーロス領域の電子線強
度を求め、当該3つのエネルギーロス領域と電子線強度
に基づいて、元素分布を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、元素分布観察方法
及び装置に係り、特に、コアロス電子を利用して演算に
よって元素分布を求める元素分布観察方法及び装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子線と試料の相互作用によって入射電
子線がエネルギーを失うことがある。この現象には、プ
ラズモンロス,コアロス,制動放射などの様々なプロセ
スがあり、試料の構造や構成元素の種類などによって、
失うエネルギーが違ってくる。このうち、特にコアロス
電子は元素の種類や結合状態によってエネルギーロス値
が決まっており、元素分布の観察や結合状態の分析に用
いられてきた。
【0003】エネルギーロスを用いて元素分析を行う装
置として、電子エネルギー損失分光(Electron Energy
Loss Spectroscopy:EELS)装置(R. F. Egerton:
Electron Energy-Loss Spectroscopy in the Electron
Microscope,PlenumPress(1986))やエネルギーフィル
ター電子顕微鏡(L. Reimer ed.:Energy-Filtering Tr
ansmission Electron Microscopy,Springer(1995))
がある。
【0004】EELS装置は、透過電子顕微鏡(Transm
ission Electron Microscope:TEM)または走査透過電子
顕微鏡(Scanning Transmission Electron Microscop
e:STEM)のような透過電子を利用する観察装置の
後ろにエネルギー分光するスペクトロメータを搭載して
いる。スペクトロメータの構造は、公知例として米国特
許第4,743,756号公報,特開平7−21966号公報な
どがある。
【0005】エネルギーフィルター電子顕微鏡は、TE
Mの結像系の途中に結像型エネルギーフィルターを挿入
したインカラム型,TEMの結像系の後ろに結像型エネ
ルギーフィルターを配置したポストカラム型がある。イ
ンカラム型には、Ω型(特許出願公開昭62−6655
3号),kα型(特開昭62−69456号),kγ型
(特許出願公開WO96/02935),マンドリン型
(特開平7−37536号)等がある。一方、ポストカ
ラム型には、GATAN社から製品化されているイメー
ジングフィルターという装置(Gatan Imaging Filter:
GIF(O. L.Krivanek,A. J. Gubbens and N. Dellb
y:Microsc. Microanal. Microstruct.vol.2(1991)31
5.))が最も有名であるが、Ω型の軌道を描く方式(特
開平11−073899号,特開2001−24391
0))も提案されている。
【0006】エネルギーロス電子を用いて試料の元素分
布を得る原理を説明する。まず、図4にコアロスエネル
ギー近辺の典型的なエネルギーロススペクトルを示す。
制動放射など、元素に無関係なプロセスでエネルギーを
失う場合は、特定のエネルギーロス値をもたず、連続な
スペクトルのバックグラウンドを形成する。この強度J
は、近似的に(1)式で与えられる。
【0007】
【数1】
【0008】ここで、Eはエネルギーロス値、Aとrは
試料の厚さと組成によって決まる定数である。コアロス
電子の強度はこのバックグラウンドに重畳するが、試料
の内殻電子を励起して失うエネルギーは励起に最小限必
要なエネルギー以上であるので、通常エネルギーロスス
ペクトルにはコアロスエッジと呼ばれる肩ができる。エ
ネルギーロス領域E1 からE1+△E までの電子線で得
られた像をpre−pre−edge像、エネルギーロス領域E2
からE2+△E までの電子線で得られた像をpre−edge
像、エネルギーロス領域E3 からE3+△E までの電子
線で得られた像をpost−edge像という。pre−pre−edge
像にはコアロス電子が含まれないのでバックグラウンド
のみとなり、pre−pre−edge像の強度をI1 とすると、
【0009】
【数2】
【0010】となる。同様に、pre−edge 像の強度をI
2
【0011】
【数3】
【0012】となる。post−edge像の強度I3 は、post
−edge像に含まれるコアロス電子強度をIe 、バックグ
ラウンド強度をIbkとすると、
【0013】
【数4】
【0014】となる。(4)式のIe に依存するコント
ラストを求めることができれば、元素分布像を得ること
ができる。
【0015】(a)3 Window法 まず、(3)式と(2)式の比をR1=I2/I1=exp
(−rδ E1) とすると、rは
【0016】
【数5】
【0017】となるから、
【0018】
【数6】
【0019】で与えられる。特にδE1=δE2のとき、
(6)式は
【0020】
【数7】
【0021】と簡単になる。これが3 Window 法といわ
れる方法であり、最も汎用的に行われている。
【0022】(b)Ratio map法 (4)式と(3)式の比R2=I3/I2
【0023】
【数8】
【0024】も元素に関する知見を与えてくれる。すな
わち、元素のないところではIe =0なのでexp(−rδ
2)のみとなり、元素のあるところでは、Ie の情報が
重畳してくる。rが観察領域で一定の場合は、Ie の情
報のみがコントラストとなって観察される。この方法を
Ration map法または、2 window法という。
【0025】(c)スペクトルマッピング法 上記2種類の方法は、あるエネルギー領域の総電子数を
元にしたが、スペクトルそのものを記録できれば、バッ
クグラウンド領域を(1)式でフィッティングし、Ibk
をより精度よく求めることができる。STEMの走査機
能を用いて、試料上の一点ごとにスペクトルを全て記録
し、各点ごとのIe を求める方法をスペクトルマッピン
グ法という。
【0026】(d)イメージングEELS法 エネルギーフィルターTEMでは、エネルギー選択スリ
ットを使ってエネルギーロス領域を決定する。Ratio ma
p法なら2枚の画像を、3 Window法なら3枚の画像を撮
影すればよいが、より狭いスリットで数多くの画像を撮
影し、スペクトルマッピング法の要領で元素分布像を求
めることもできる。この方法をイメージングEELS法
という。
【0027】複数のエネルギーロス領域の電子強度を同
時に検出する構造が特開2001−148231に提案
されている。検出後に、ソフトウェアではなく電気回路
にて演算することにより、STEM像と同時に元素分布
像を求めることができる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べた4
種類の元素分布像計算方法において、特徴を表1に示
す。表中の独立検出とは、異なるエネルギーロス領域の
電子線強度を別々に検出する方式で、同時検出とは、特
開2001−148231に記載されているような複数
の検出素子を用いて検出する方式をさす。◎は特に優れ
ている、○は優れている、×は劣っていることを表す。
artifactとは、(8)式においてrが一定でない場合に
起こる偽のコントラストのことをさし、試料が同じ厚さ
であっても密度が異なるだけで現われ、定量性に大きく
影響を与える。回折コントラストとは、試料によって回
折された電子線が対物絞りに除去されることによって電
子数が変化し、定量性に影響を与えることをさす。Rati
o map 法では電子数の比を計算するので、絶対量に変化
があっても結果に影響を与えない。しかし、その他の方
法は、減算処理が入るので、計算する前の画像取得段階
で回折コントラストがないように注意する必要がある。
【0029】
【表1】
【0030】この表からも分かるとおり、全てにおいて
優れている方法はない。少なくとも、Ratio map 法にお
いて回折コントラストの影響を受けないというメリッ
ト、その他の方式においてartifactがないというメリッ
トを、同時に両立するだけでも強力なツールとなる。
【0031】本発明の目的は、上記した従来技術の問題
点を解決し、artifactがなく、かつ回折コントラストの
影響もない元素分布観察方法とそれに基づく元素分布観
察装置を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明では、以下のような手段を講じた点に特
徴がある。
【0033】(1)(6)式の両辺をI3 で割って変形
すると、
【0034】
【数9】
【0035】となる。ただし、R2=I3/I2 である。
すなわち、(8)式において問題となっていたrが除去
され、artifactを発生しない。しかも、回折コントラス
トにより強度の変化があった場合でも、Ie とIbkは比
例して変化するので、回折コントラストの影響はキャン
セルされ、像には現われない。さらに、δE1=δE2
場合は、
【0036】
【数10】
【0037】とさらに簡単になる。
【0038】このような構成によれば、artifactを発生
せず、しかも回折コントラストの影響のない元素分布像
を計算できるようになる。
【0039】(2)特開2001−148231に記載
されているような複数の検出素子を用いて、3つの異な
るエネルギーロス領域の電子の強度を同時に検出できる
ようなELLS装置を搭載したTEMまたはSTEMに
おいて、入射電子線を試料面上で走査しながらエネルギ
ーロススペクトルを収集し、これらの検出器からの強度
信号を用いて(9)式もしくは(10)式の計算式を用
いて元素分布像を求める。
【0040】このような構成によれば、artifactを発生
せず、しかも回折コントラストの影響のない元素分布像
を観察できるようになる。
【0041】(3)EELS装置を搭載したTEMまた
はSTEMにおいて、入射電子線を試料面上で走査しな
がらエネルギーロススペクトルを収集し、post−edge
像とpre−edge像とpre−pre−edge像に相当する領域の
電子線強度を求め、(9)式もしくは(10)式の計算
式を用いて元素分布像を求める。
【0042】このような構成によれば、artifactを発生
せず、しかも回折コントラストの影響のない元素分布像
を観察できるようになる。
【0043】(4)エネルギーフィルターTEMにおい
て、3 Window法と同じくpost−edge像とpre−edge像と
pre−pre−edge像を撮影し、(9)式もしくは(10)
式の計算式を用いて元素分布像を求める。
【0044】このような構成によれば、artifactを発生
せず、しかも回折コントラストの影響のない元素分布像
を観察できるようになる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を詳細に説明する。
【0046】図1は、本願発明による第一の実施例の説
明図である。STEM装置1に本願発明を適用した実施
例である。電子銃4から射出された照射電子線41は、
照射レンズ系11によって試料5上に照射される。試料
5上の照射位置は偏向コイル15によって走査される。
試料5を透過した透過電子線42は、対物レンズ12,
投影レンズ系14によって必要な散乱角のみがスペクト
ロメータ21に入射される。スペクトロメータ21は試
料5で失ったエネルギーに応じてエネルギーロススペク
トル46を形成する。電子線同時検出器31は、エネル
ギーロススペクトル46のうち、第一のエネルギーロス
領域43,第二のエネルギーロス領域44,第三のエネ
ルギーロス領域45に含まれる電子線の強度を光に変換
して、第一のエネルギーロス領域の電子強度信号(I
1 )51,第二のエネルギーロス領域の電子強度信号
(I2 )52,第三のエネルギーロス領域の電子強度信
号(I3 )53を発生する。信号強度除算器61は、二
つの電子強度信号を入力し、その比を出力する電気回路
で構成されており、強度信号51と52が一つの信号強
度除算器61に、52と53がもう一つの信号強度除算
器61に入力され、第二と第一の信号強度比R1=I2
1 54と第三と第二の信号強度比R2=I3/I2 55
を発生する。54と55はさらにもう一つの信号強度除
算器61に入力され、R2/R1を発生する。これは、
(10)式で定義された元素分布信号56であり、偏向
コイル15による走査と同期することにより、元素分布
表示装置62に元素分布像を表示することが可能とな
る。元素分布を電気回路で構成しているので演算は極め
て高速に行うことができ、偏向コイル15で高精彩に走
査すれば、高精細な元素分布像をすばやく得ることがで
きる。
【0047】図2は、本願発明による第二の実施例の説
明図である。スペクトロメータ21で透過電子線42が
分光されてエネルギーロススペクトル46が形成される
までは第一の実施例と同じである。スペクトル検出器3
2はスペクトル46をエネルギーロススペクトル信号5
7に変換して出力する。スペクトル記録装置63はエネ
ルギーロススペクトル信号57を記録し、その中から3
つの異なるエネルギー領域の電子線強度58を求め、演
算装置64に渡す。演算装置64は、(9)式もしくは
(10)式による定義に基づいて元素分布を計算し、元
素分布信号56を出力する。元素分布表示装置62は元
素分布信号56を表示する。偏向コイル15による試料
5の位置情報と対応させて画像表示することで、元素分
布像を元素分布表示装置62に表示することも可能とな
る。
【0048】図3は、本願発明による第三の実施例の説
明図である。インカラム型エネルギーフィルターTEM
装置2に本願発明を適用した実施例である。透過電子線
42は試料5を透過後、対物レンズ12,中間レンズ系
13で結像され、エネルギーフィルター22でエネルギ
ー分光される。エネルギー選択スリット23は必要なエ
ネルギー領域の電子線48だけを通過させ、それ以外の
電子線47は除去する。投影レンズ系14は、エネルギ
ー選択スリットによって選択された電子48をエネルギ
ーフィルター像として結像する。エネルギーフィルター
像は蛍光板33上で観察することもでき、写真フィルム
34やSSCCD35で撮影することもできる。3つの
異なるエネルギーロス領域のエネルギーフィルター像を
撮影したSSCCD35はエネルギーフィルター像信号
59を出力し、エネルギーフィルター像記録装置65が
3枚のエネルギーフィルター像を記録する。エネルギー
フィルター像記録装置65は記録した各エネルギーロス
領域の電子線強度信号58を演算装置64に渡し、演算
装置64は、(9)式もしくは(10)式による定義に
基づいて元素分布を計算し、元素分布信号56を出力す
る。元素分布表示装置62は元素分布信号56を表示す
る。ここではインカラム型エネルギーフィルターTEM
について説明したが、ポストカラム型エネルギーフィル
ターTEMにも適用することも可能である。また、イメ
ージングEELS法にも適用することも可能である。
【0049】
【発明の効果】上記したように、本発明によれば以下の
ような効果が達成される。
【0050】(1)(9)式または(10)式で定義さ
れた演算によって元素分布を計算する。このような構成
によれば、artifactを発生せず、しかも回折コントラス
トの影響のない元素分布像を計算できるようになる。
【0051】(2)特開2001−148231に記載
されているような複数の検出素子を用いて、3つの異な
るエネルギーロス領域の電子の強度を同時に検出できる
ようなEELS装置を搭載したTEMまたはSTEMに
おいて、入射電子線を試料面上で走査しながらエネルギ
ーロススペクトルを収集し、これらの検出器からの強度
信号を用いて(9)式もしくは(10)式の計算式を用
いて元素分布像を求める。
【0052】このような構成によれば、artifactを発生
せず、しかも回折コントラストの影響のない元素分布像
を観察できるようになる。
【0053】(3)EELS装置を搭載したTEMまた
はSTEMにおいて、入射電子線を試料面上で走査しな
がらエネルギーロススペクトルを収集し、post−edge像
とpre−edge像とpre−pre−edge像に相当する領域の電
子線強度を求め、(9)式もしくは(10)式の計算式
を用いて元素分布像を求める。
【0054】このような構成によれば、artifactを発生
せず、しかも回折コントラストの影響のない元素分布像
を観察できるようになる。
【0055】(4)エネルギーフィルターTEMにおい
て、3 Window法と同じくpost−edge像とpre−edge像と
pre−pre−edge像を撮影し、(9)式もしくは(10)
式の計算式を用いて元素分布像を求める。
【0056】このような構成によれば、artifactを発生
せず、しかも回折コントラストの影響のない元素分布像
を観察できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明による第一の実施例の説明図である。
【図2】本願発明による第二の実施例の説明図である。
【図3】本願発明による第三の実施例の説明図である。
【図4】典型的なエネルギーロススペクトルの説明図で
ある。
【符号の説明】
1…STEM装置、2…エネルギーフィルターTEM装
置、4…電子銃、5…試料、11…照射レンズ系、12
…対物レンズ、13…中間レンズ系、14…投影レンズ
系、15…偏向レンズ、21…スペクトロメータ、22
…エネルギーフィルター、23…エネルギー選択スリッ
ト、31…電子線同時検出器、32…スペクトル検出
器、33…蛍光板、34…写真フィルム、35…SSC
CDカメラ、41…照射電子線、42…透過電子線、4
3…第一のエネルギーロス領域、44…第二のエネルギ
ーロス領域、45…第三のエネルギーロス領域、46…
エネルギーロススペクトル、47…エネルギー選択スリ
ットによって除去された電子、48…エネルギー選択ス
リットによって選択された電子、51…第一のエネルギ
ーロス領域の電子強度信号(I1 )、52…第二のエネ
ルギーロス領域の電子強度信号(I2 )、53…第三の
エネルギーロス領域の電子強度信号(I3 )、54…第
二と第一の信号強度比R1=I2/I1 、55…第三と第
二の信号強度比R2=I3/I2 、56…元素分布信号、
57…エネルギーロススペクトル信号、58…各エネル
ギーロス領域の電子線強度信号、59…エネルギーフィ
ルター像信号、61…信号強度除算器、62…元素分布
表示装置、63…スペクトル記録装置、64…演算装
置、65…エネルギーフィルター像記録装置。
フロントページの続き (72)発明者 植木 泰光 茨城県ひたちなか市大字市毛1040番地 株 式会社日立サイエンスシステムズ内 (72)発明者 砂子沢 成人 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立ハイテクノロジーズ設計・製造 統括本部那珂事業所内 Fターム(参考) 2G001 AA03 AA09 BA11 CA03 EA05 FA06 GA01 GA06 HA01 HA12 HA13 JA02 JA13 KA01 5C033 AA05 SS01 SS03 SS07 SS08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料を透過した電子線をエネルギー分光
    し、異なる3つのエネルギー領域に含まれる電子線の強
    度から元素分布を得る元素分布観察方法において、 第一のエネルギー領域がE1 からE1+△E 、第二のエ
    ネルギー領域がE2 からE2+△E 、第三のエネルギー
    領域がE3 からE3+△E であり、第三のエネルギー領
    域に目的の元素のコアロス電子が含まれており、E2
    1=δE1 ,E3−E2=δE2であり、第一のエネルギ
    ー領域に含まれる電子線の強度がI1、第二のエネルギ
    ー領域に含まれる電子線の強度がI2 、第三のエネルギ
    ー領域に含まれる電子線の強度がI3 であり、R1=I2
    ÷I1 ,R2=I3÷I2 としたときに、R2÷R1^(δE
    2÷δE1) を計算して元素分布を得ることを特徴とする
    元素分布観測方法。
  2. 【請求項2】試料を透過した電子線をエネルギー分光
    し、異なる3つのエネルギー領域に含まれる電子線の強
    度から元素分布を得る元素分布観察方法において、 第一のエネルギー領域がE1 からE1+△E 、第二のエ
    ネルギー領域がE2 からE2+△E 、第三のエネルギー
    領域がE3 からE3+△E であり、第三のエネルギー領
    域に目的の元素のコアロス電子が含まれており、E2
    1=E3−E2=δEであり、第一のエネルギー領域に
    含まれる電子線の強度がI1 、第二のエネルギー領域に
    含まれる電子線の強度がI2 、第三のエネルギー領域に
    含まれる電子線の強度がI3であり、R1=I2÷I1
    2=I3÷I2 としたときに、R2÷R1 を計算して元
    素分布を得ることを特徴とする元素分布観察方法。
  3. 【請求項3】電子銃と、前記電子銃から射出された入射
    電子線を試料に照射する照射電子光学系と、前記試料を
    透過した透過電子線を結像する第一の結像電子光学系
    と、前記透過電子線をエネルギー分光るエネルギーフィ
    ルターと、エネルギー分光された電子線のうち特定のエ
    ネルギーを有する電子線のみを選択する機構と、前記エ
    ネルギー選択された電子線を結像してエネルギーフィル
    ター像を形成する第二の結像電子光学系と、前記エネル
    ギーフィルター像を観察及び記録するための像観察記録
    手段と、前記像観察記録手段によって記録された前記エ
    ネルギーフィルター像を演算して元素分布を求める演算
    手段を備えた元素分布観察装置において、前記演算手段
    が請求項1および2に記載された元素分布観察方法によ
    って元素分布像を得ることを特徴とする元素分布観察装
    置。
  4. 【請求項4】電子銃と、前記電子銃から射出された入射
    電子線を試料に照射する照射電子光学系と、前記入射電
    子線を前記試料面上で走査する電子線走査手段と、前記
    試料を透過した透過電子線をエネルギー分光するエネル
    ギースペクトロメータと、前記電子線走査手段と同期し
    て前記エネルギースペクトロメータによって形成された
    エネルギーロススペクトルを記録するスペクトル記録手
    段と、前記スペクトル記録手段によって記録された前記
    エネルギーロススペクトルを演算して元素分布を求める
    演算手段を備えた元素分布観察装置において、前記演算
    手段が請求項1および2に記載された元素分布観察方法
    によって元素分布像を得ることを特徴とする元素分布観
    察装置。
  5. 【請求項5】電子銃と、前記電子銃から射出された入射
    電子線を試料に照射する照射電子光学系と、前記入射電
    子線を前記試料面上で走査する電子線走査手段と、前記
    試料を透過した透過電子線をエネルギー分光するエネル
    ギースペクトロメータと、前記エネルギースペクトロメ
    ータによって形成されたエネルギーロススペクトルのう
    ち、3つの異なるエネルギー領域の電子線強度を略比例
    した光子数に変換して検出する3つの電子線強度検出手
    段と、前記電子線強度検出手段によって検出された前記
    エネルギーロススペクトルの前記3つの異なるエネルギ
    ー領域の電子線強度を演算して元素分布を求める演算手
    段を備えた元素分布観察装置において、前記電子線走査
    手段と同期して前記演算手段が請求項1および2に記載
    された元素分布観察方法によって元素分布像を得ること
    を特徴とする元素分布観察装置。
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