JP2003329118A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

Info

Publication number
JP2003329118A
JP2003329118A JP2002136211A JP2002136211A JP2003329118A JP 2003329118 A JP2003329118 A JP 2003329118A JP 2002136211 A JP2002136211 A JP 2002136211A JP 2002136211 A JP2002136211 A JP 2002136211A JP 2003329118 A JP2003329118 A JP 2003329118A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
valve
modulator
control device
hydraulic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002136211A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Tsuchida
建一 土田
Akitomo Suzuki
明智 鈴木
Takayuki Kuno
孝之 久野
Masahiro Hayabuchi
正宏 早渕
Masaaki Nishida
正明 西田
Satoru Kasuya
悟 糟谷
Tetsuya Shimizu
哲也 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP2002136211A priority Critical patent/JP2003329118A/ja
Publication of JP2003329118A publication Critical patent/JP2003329118A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モジュレータバルブからリニアソレノイドバ
ルブに至る油路にて、作動油に混入している空気を容易
に除去し得るように構成した自動変速機の油圧制御装置
を提供する。 【解決手段】 本自動変速機の油圧制御装置1は、ライ
ン圧PL を減圧したモジュレータ圧として出力するモジ
ュレータバルブ2と、該モジュレータバルブ2から供給
されるモジュレータ圧を、電気信号に応じた制御油圧と
して出力するリニアソレノイドバルブ3とを有し、これ
らバルブ2,3間の油路8に、油圧制御装置外方に開口
するオリフィス12を連通している。このため、ライン
圧を作用する作動油に空気が混入していても、オリフィ
ス12を介して作動油中から空気を容易に排出でき、空
気を除去した作動油にてリニアソレノイドバルブ3にモ
ジュレータ圧を適正に作用させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機の油圧
制御装置に係り、詳しくは、モジュレータバルブから所
定のモジュレータ圧にて送出される作動油に混入されて
いる空気(気泡)を容易に除去して、該モジュレータ圧
に基づき作動する種々の作動手段の安定な動作を確保し
得るようにした自動変速機の油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、トルクコンバータ等を介して
入力軸に伝達されたエンジン出力を、クラッチやブレー
キ等の複数の摩擦係合要素を有する伝達経路を切換える
ことにより変速し、該変速した回転を駆動車輪に伝達し
得るように構成された自動変速機が知られている。この
ような自動変速機に適用され、1の摩擦係合要素を断・
接作動するために、その対応する油圧サーボに供給する
係合圧を、リニアソレノイドバルブで生成した制御油圧
に基づくコントロールバルブにて生成するように構成し
た油圧制御装置が存在する。
【0003】該油圧制御装置には、ライン圧を減圧した
モジュレータ圧として出力するモジュレータバルブと、
供給される該モジュレータ圧を、入力される電気信号に
応じた制御油圧として出力するリニアソレノイドバルブ
と、該リニアソレノイドバルブから出力される上記制御
油圧に基づき、ライン圧を、1の摩擦係合要素作動用の
係合圧として出力するコントロールバルブと、を備えた
ものがある。該油圧制御装置において、クラッチ等の応
答性を良好にするためには、リニアソレノイドバルブに
て生成される制御油圧を可及的に安定させることが必要
となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記モジュレ
ータバルブにライン圧を供給している作動油には、オイ
ルポンプで油を吸入する際に同時に吸入してしまった空
気(気泡)が混入されていることがあり、このような作
動油を介してリニアソレノイドバルブにモジュレータ圧
が供給されると、気泡の噛込み等により、油圧振動等の
現象を惹起し、或いは、リニアソレノイドバルブから出
力される制御油圧の安定性が損なわれるような不都合を
招く虞がある。その場合、制御油圧に応答してコントロ
ールバルブから出力される係合圧も安定性を欠くことに
なり、クラッチ等の摩擦係合要素の良好な応答性を損な
う虞がある。
【0005】また、上記モジュレータバルブは、ドレン
ポートがオイルパン内の空間に開放しているため、特に
モジュレータバルブの作動開始時に、該ドレンポートか
ら侵入する空気(気泡)が、リニアソレノイドバルブへ
の作動油に混入する虞がある。
【0006】そこで本発明は、モジュレータバルブから
リニアソレノイドバルブに至る油路にて、作動油に混入
している空気を容易に除去し得るように構成し、もって
上述した課題を解決した自動変速機の油圧制御装置を提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明は
(例えば図1及び図2参照)、供給されるライン圧(P
L )を減圧したモジュレータ圧として出力するモジュレ
ータバルブ(2)と、該モジュレータバルブ(2)から
供給されるモジュレータ圧を、入力される電気信号に応
じた制御油圧として出力するソレノイドバルブ(3)
と、を備えてなる自動変速機の油圧制御装置(1)にお
いて、前記モジュレータバルブ(2)と前記ソレノイド
バルブ(3)との間の油路(8)に、油圧制御装置外方
に開口するオリフィス(12)を連通してなる、ことを
特徴とする自動変速機の油圧制御装置(1)にある。
【0008】なお、上記ソレノイドバルブとは、所定の
電気信号に応答してリニアに作動して油圧を制御するリ
ニアソレノイドバルブばかりでなく、デューティ制御に
より作動するソレノイドバルブ等も含む概念である。
【0009】請求項2に係る本発明は(例えば図1及び
図2参照)、前記オリフィス(12)は上方に向いて開
口してなる、請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置
(1)にある。
【0010】請求項3に係る本発明は(例えば図1参
照)、前記ソレノイドバルブ(3)から出力される前記
制御油圧に基づき、前記ライン圧(PL )を、所定の摩
擦係合要素(例えばC−1)を断・接作動する係合圧と
して出力するコントロールバルブ(6)を備えてなる、
請求項1又は2記載の自動変速機の油圧制御装置(1)
にある。
【0011】請求項4に係る本発明は(例えば図1及び
図2参照)、前記オリフィス(12)は、前記油路
(8)を備えたバルブボディ(14a,14b)に、所
定の内径寸法にて貫通穿設されてなる、請求項1ないし
3のいずれか記載の自動変速機の油圧制御装置(1)に
ある。
【0012】請求項5に係る本発明は(例えば図1乃至
図4参照)、前記オリフィス(12)は、内径寸法が
0.7ないし0.9[mm]の範囲内に設定されてな
る、請求項1ないし4のいずれか記載の自動変速機の油
圧制御装置(1)にある。
【0013】請求項6に係る本発明は(例えば図1参
照)、前記モジュレータバルブ(2)のドレンポート
(2d)にチェックバルブ(15)を連通してなる、請
求項1ないし5のいずれか記載の自動変速機の油圧制御
装置(1)にある。
【0014】なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照
するためのものであるが、これは、発明の理解を容易に
するための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成
に何等影響を及ぼすものではない。
【0015】
【発明の効果】請求項1に係る本発明によると、ライン
圧を供給する作動油に空気(気泡)が混入していても、
モジュレータバルブからソレノイドバルブに至る油路に
連通したオリフィスを介して、該作動油中から空気を油
圧制御装置外方に容易に排出することができ、従って、
空気を除去した作動油にてソレノイドバルブにモジュレ
ータ圧を適正に作用させることができる。これにより、
従来の油圧制御装置で発生していたような気泡の噛込み
等による油圧振動の発生やリニアソレノイドバルブにて
不安定な制御油圧が生成されるような不都合を、確実に
防止することができる。
【0016】請求項2に係る本発明によると、オリフィ
スが上方に向いて開口しているので、作動油中の空気を
オリフィスに向かって容易に導き、該空気の排出をより
効果的に行うことができる。
【0017】請求項3に係る本発明によると、ソレノイ
ドバルブから出力される制御油圧に基づき、ライン圧
を、所定の摩擦係合要素を断・接作動する係合圧として
出力するコントロールバルブを備えているので、安定に
供給される制御油圧に該コントロールバルブを的確に応
答させて、該バルブから安定した係合圧を出力して、ク
ラッチ等の摩擦係合要素を良好に応答させることができ
る。
【0018】請求項4に係る本発明によると、油路を備
えたバルブボディにオリフィスが所定の内径寸法にて貫
通穿設されているので、該オリフィスの内径寸法を、設
定モジュレータ圧等に対応して適切に設定することによ
り、オリフィスを設けたことによるモジュレータ圧の低
下を抑えつつ、空気(気泡)を適切に排出することがで
きる。
【0019】請求項5に係る本発明によると、オリフィ
スの内径寸法が0.7ないし0.9[mm]の範囲内に
設定されているので、該オリフィスの内径寸法が設定モ
ジュレータ圧に対応して適切に設定され、オリフィスを
設けたことによるモジュレータ圧の低下を最小限に抑え
つつ、作動油からの空気(気泡)除去効果を充分に発揮
することができる。
【0020】請求項6に係る本発明によると、モジュレ
ータバルブのドレンポートにチェックバルブを連通した
ので、ドレンポートを常時作動油で満たして、オイルパ
ン内の空間からの空気(気泡)の侵入を阻止して、作動
油への空気の混入を抑えることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明に係
る実施の形態における油圧制御装置について説明する。
図1は、該油圧制御装置1の一例を示す回路図、図2
は、該油圧制御装置1のバルブ等を収容するバルブボデ
ィを一部拡大して示す断面図である。なお、図1の油圧
制御装置1は、本実施の形態による作用を説明するため
に必要とする要素のみをピックアップし、それを接続し
たものであり、実際の回路構成は、更に多くの部品を備
えた複雑なものである。
【0022】図1に示す油圧制御装置1を適用する自動
変速機は、図示しないトルクコンバータ等を介して入力
軸に伝達されたエンジン出力を、図示しないクラッチや
ブレーキ等の複数の摩擦係合要素を有する伝達経路を切
換えて変速し、該変速した回転を駆動車輪に伝達し得る
ように構成されている。
【0023】本油圧制御装置1は、上記自動変速機にお
ける1の摩擦係合要素、例えば3速段用のクラッチC−
3を断・接作動するため、該クラッチC−3に対応する
油圧サーボ5に供給する係合圧を、リニアソレノイドバ
ルブ3にて生成した制御油圧に基づくコントロールバル
ブ6にて生成するように構成されている。該油圧サーボ
5は、即ち3速(3TH)時に係合して2速段(2n
d)時に解放する上記クラッチC−3を断・接作動させ
るものである。なお、図中、EXはドレンポートを示し
ている。
【0024】すなわち、本油圧制御装置1は、モジュレ
ータバルブ2と、リニアソレノイドバルブ3と、コント
ロールバルブ6とを有しており、これらモジュレータバ
ルブ2とリニアソレノイドバルブ3との間の油路8に
は、上方(重力と反対の方向)に向いて、バルブボディ
の外方(油圧制御装置外方)、即ち自動変速機の内部空
間に開口するオリフィス12が連通されている。
【0025】上記モジュレータバルブ2は、オイルポン
プ(図示せず)等にて発生されて供給されるライン圧P
L を、減圧したモジュレータ圧として出力するものであ
り、制御油室2a、入力ポート2b、ドレンポート2
d、スプール2e及びスプリング4を有している。該モ
ジュレータバルブ2によるモジュレータ圧は、スプリン
グ4の荷重を適宜設定することにより変更し得る。ま
た、制御油室2aには、設定モジュレータ圧に固定する
ために、上記油路8から分岐した油路8aがオリフィス
10を介して連通しており、ドレンポート2dには、ド
レン油路13を介してチェックバルブ15が連通してい
る。
【0026】該チェックバルブ15は、スプリング15
a、ポペット15b、供給口15c、及びドレンポート
EXを有しており、モジュレータバルブ2のドレンポー
ト2dからドレンされた作動油が供給口15cから供給
されると、該作動油は、スプリング15aの付勢力に抗
してポペット15bを押下しつつ流入し、更にドレンポ
ートEXからオイルパン(図示せず)内に向けて流出す
る。該作動油の流出後は、スプリング15aの付勢力に
準じるポペット15bが供給口15cを閉塞するため、
ドレン油路13内は作動油で満たされて空気を遮断した
状態を保持する。
【0027】また、上記リニアソレノイドバルブ3は、
モジュレータバルブ2から供給されるモジュレータ圧
を、入力される電気信号に応じた制御油圧として出力す
るものであり、入力ポート3a、出力ポート3b、スプ
ール3c、スプリング3d、制御油室3f、及びソレノ
イド部3eを有している。該リニアソレノイドバルブ3
は、その入力ポート3aにモジュレータバルブ2からの
モジュレータ圧が供給された状態で、制御部(図示せ
ず)から入力される電気信号に応答して作動するソレノ
イド部3eがスプール3cを移動させることにより、該
電気信号に応じた制御油圧を出力ポート3bから出力す
る。そして、該出力ポート3bから出力される制御油圧
が制御油室3fにも供給されて、該制御油圧を所望の油
圧に維持するためのフィードバック制御が行われる。
【0028】更に、上記コントロールバルブ6は、コン
トロールバルブ6の下方に配置されて、リニアソレノイ
ドバルブ3からオリフィス7を介して供給される上記制
御油圧に基づき、入力ポート6bに供給されるライン圧
L を、クラッチC−3を断・接作動する係合圧として
出力するものであり、制御油室6a、上記入力ポート6
b、出力ポート6c、制御油室6d、スプリング19、
及びスプール6eを有している。該コントロールバルブ
6は、ライン圧PL が入力ポート6bに供給された状態
で、制御油室6aに供給される上記制御油圧に応じてス
プール6eを移動させることにより、ライン圧PL を、
調圧した係合圧として油圧サーボ5に出力する。この
際、該係合圧の一部がオリフィス20を介して制御油室
6dにも供給されて、該係合圧を所望の油圧に維持する
ためのフィードバック制御が行われる。
【0029】なお、本実施の形態では、便宜上、コント
ロールバルブ6をリニアソレノイドバルブ3の下方に位
置させて該バルブ3と一体化した状態で図示している
が、該構成に限定されるものではなく、両バルブ3,6
を別々に配置することもできる。
【0030】本油圧制御装置1は、図2に示すように、
互に対向して結合されたアッパバルブボディ14a及び
ロワーバルブボディ14bを有しており、ロワーバルブ
ボディ14b内に、リニアソレノイドバルブ3(のスプ
ール3c等)が挿入される装着孔17を有し、アッパバ
ルブボディ14aに、該装着孔17の上方にてロワーバ
ルブボディ14bの油路8に対応して形成された油溜り
部16を有している。該油溜り部16には、上方、即ち
重力と反対の方向に向いてバルブボディの外方(つま
り、油圧制御装置1の外方)に開口するように、前記オ
リフィス12が所定の内径寸法にて貫通穿設されてい
る。該オリフィス12の内径寸法は、後述するが、適正
なモジュレータ圧を確保し得るように設定されている。
なお、図2中の矢印Aは、モジュレータバルブ2からモ
ジュレータ圧にて供給される作動油の作用方向を示して
いる。
【0031】本実施の形態における油圧制御装置1は、
以下のように作動する。すなわち、モジュレータバルブ
2が、スプリング4の付勢力にてスプール2eを上昇さ
せた状態(左半位置)で、その入力ポート2bにライン
圧PL が供給されると、スプリング4の設定荷重等に基
づいたモジュレータ圧を油路8に出力する。すると、リ
ニアソレノイドバルブ3が、該モジュレータ圧をその入
力ポート3aから入力し、図示しない制御部から入力さ
れる電気信号に応じてスプール3cを移動させて、該電
気信号に応答した制御油圧を出力ポート3bから出力す
ると共に、該制御油圧を制御油室3fに供給しつつ該油
圧を所望の油圧に保つフィードバック制御を行う。
【0032】そして、出力ポート3bからの制御油圧
が、オリフィス7を介してコントロールバルブ6の制御
油室6aに供給されると、スプリング19の付勢力に抗
してスプール6eを移動させることにより、入力ポート
6bから供給されるライン圧P L を、上記制御油圧に基
づいた係合圧として出力ポート6cから出力して、クラ
ッチC−3の油圧サーボ5に供給する。これにより、油
圧サーボ5は、供給された係合圧に応答して作動してク
ラッチC−3を係合させる。
【0033】上記モジュレータバルブ2から油路8にモ
ジュレータ圧が出力されている際、該バルブ2にライン
圧PL を供給する作動油に空気(気泡)が混入していて
も、該モジュレータバルブ2からリニアソレノイドバル
ブ3に至る油路8に連通するオリフィス12を介して、
該作動油中から空気をバルブボディ(14a,14b)
の外方に容易に排出することができる。従って、空気を
除去した作動油にて、リニアソレノイドバルブ3にモジ
ュレータ圧を適正に作用させることができる。そして、
該リニアソレノイドバルブ3では、空気(気泡)が混入
しない作動油にてフィードバック制御することにより、
油圧振動(脈動)の発生を防止して、可及的に安定な制
御油圧を生成することができる。
【0034】これにより、従来の油圧制御装置で発生し
ていたような気泡の噛込み等による油圧振動の発生やリ
ニアソレノイドバルブ3にて不安定な制御油圧が生成さ
れるような不都合を、確実に防止することができる。こ
の場合、図2に示すように、上記オリフィス12が、油
溜り部16内において上方に向いてバルブボディの外方
に開口しているので、作動油中の空気をオリフィス12
に向かって容易に導き、該空気の排出を一層促進させる
ことができる。また、モジュレータバルブ2のドレンポ
ート2dにチェックバルブ15が連通しているので、ド
レン油路13及びドレンポート2dを常時作動油で満た
し、オイルパン内の空間から空気(気泡)が侵入する現
象を阻止して、作動油への空気の混入を抑えることがで
きる。
【0035】また、リニアソレノイドバルブ3から出力
される制御油圧に基づき、ライン圧PL を、クラッチC
−3を断・接作動する係合圧として出力するコントロー
ルバルブ6を備えることにより、安定した制御油圧に該
コントロールバルブ6を的確に応答させて、該バルブ6
から安定した係合圧を出力して、クラッチC−3を良好
に応答させることができる。更に、油路8を備えたバル
ブボディ(14a,14b)にオリフィス12が所定の
内径寸法にて貫通穿設されているので、該オリフィス1
2の内径寸法を、設定モジュレータ圧等に応じて適切に
設定することにより、オリフィス12を貫通穿設したこ
とによるモジュレータ圧の低下を抑えつつ、空気(気
泡)を適切に排出することができる。
【0036】ここで、モジュレータバルブ2からのモジ
ュレータ圧の設定とオリフィス12の内径寸法との相関
関係について、図3及び図4に沿って説明する。図3
は、空気排出用のオリフィス径に対応するモジュレータ
圧の変化を示すグラフ、図4は、空気排出用のオリフィ
ス径に対応するモジュレータ圧の変動(振幅)を示すグ
ラフである。
【0037】図3において、横軸はオリフィス12の内
径寸法[mm]、縦軸はモジュレータ圧[kPa]を示
しており、本測定例における設定モジュレータ圧は、6
00±50[kPa]としている。同図のグラフから理
解できるように、600±50[kPa]に設定したモ
ジュレータ圧は、オリフィス12の内径寸法が0[m
m](即ちオリフィス12を形成しない状態)から0.
7[mm]までの範囲では変化が無く、0.7ないし
0.8[mm]の範囲において殆ど変化が無く、0.8
ないし0.9[mm]の範囲においてやや下降し始め、
0.9ないし1.0[mm]の範囲において大きく下降
し、1.0ないし1.2[mm]の範囲において更に低
下した。従って、オリフィス12の内径寸法を0.9
[mm]より大きく設定すると、モジュレータ圧が低下
し過ぎてしまうため、0.9[mm]以下とするとよ
い。
【0038】一方、図4に示すように、モジュレータ圧
の振幅変化において、オリフィス12を形成しない内径
寸法0[mm]では、モジュレータ圧の振幅が200
[kPa]と最も高いが、内径寸法0.2ないし0.6
[mm]の範囲ではリニアに減少し、内径寸法0.6な
いし0.7[mm]の範囲では更に大きく減少した。そ
して、内径寸法0.7ないし0.9[mm]の範囲で
は、モジュレータ圧の振幅が約70ないし50[kP
a]の間に略々安定した。内径寸法0.9[mm]を超
えると、モジュレータ圧の振幅が更に減少し、内径寸法
1.2[mm]にて0[kPa]となった。従って、内
径寸法が0.7[mm]より小さい場合には油圧振動の
低減効果を充分に得られないため、油圧振動を低減する
ためには内径寸法を0.7[mm]以上とするのがよ
い。
【0039】これら図3及び図4の測定データから理解
できるように、オリフィス12の内径寸法は、モジュレ
ータバルブ2の設定モジュレータ圧を600±50[k
Pa]とした際に、0.7ないし0.9[mm]の範囲
にて設定モジュレータ圧に対応して適切に設定されるこ
とにより、オリフィス12を貫通穿設したことによるモ
ジュレータ圧の低下を最小限に抑えつつ、作動油からの
空気(気泡)除去効果を充分に発揮することができる。
そして、設定モジュレータ圧を600±50[kPa]
とした際に、オリフィス12の内径寸法を0.8[m
m]に設定すれば、空気(気泡)の除去効果を最大限に
発揮することができる。
【0040】なお、本実施の形態では、ソレノイドバル
ブとして、所定の電気信号に基づきリニアに作動するリ
ニアソレノイドバルブ6を例に挙げたが、これに限ら
ず、デューティ制御にて作動するソレノイドバルブ等を
用いることもできる。また、本実施の形態では、モジュ
レータ圧発生用、制御油圧発生用、係合圧発生用の各バ
ルブについて説明したが、他の種類のバルブにも同様に
適用し得ることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態における油圧制御装置
を示す回路図。
【図2】本実施の形態における油圧制御装置のバルブ等
を収容するバルブボディを一部拡大して示す断面図。
【図3】オリフィス径に対応するモジュレータ圧の変化
を示すグラフ。
【図4】オリフィス径に対応するモジュレータ圧の振幅
を示すグラフ。
【符号の説明】
1 自動変速機の油圧制御装置 2 モジュレータバルブ 2d ドレンポート 3 ソレノイドバルブ 5 油圧サーボ 6 コントロールバルブ 8 油路 12 オリフィス 14a バルブボディ(アッパバルブボディ) 14b バルブボディ(ロワーバルブボディ) 15 チェックバルブ C−1 所定の摩擦係合要素(クラッチ) PL ライン圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久野 孝之 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 早渕 正宏 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 西田 正明 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 糟谷 悟 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 清水 哲也 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 Fターム(参考) 3J552 MA01 NA01 NB01 PA58 QA15C QA26C QA42B QA48B QB04 SA57

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給されるライン圧を減圧したモジュレ
    ータ圧として出力するモジュレータバルブと、該モジュ
    レータバルブから供給されるモジュレータ圧を、入力さ
    れる電気信号に応じた制御油圧として出力するソレノイ
    ドバルブと、を備えてなる自動変速機の油圧制御装置に
    おいて、 前記モジュレータバルブと前記ソレノイドバルブとの間
    の油路に、油圧制御装置外方に開口するオリフィスを連
    通してなる、 ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 前記オリフィスは上方に向いて開口して
    なる、 請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】 前記ソレノイドバルブから出力される前
    記制御油圧に基づき、前記ライン圧を、所定の摩擦係合
    要素を断・接作動する係合圧として出力するコントロー
    ルバルブを備えてなる、 請求項1又は2記載の自動変速機の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】 前記オリフィスは、前記油路を備えたバ
    ルブボディに、所定の内径寸法にて貫通穿設されてな
    る、 請求項1ないし3のいずれか記載の自動変速機の油圧制
    御装置。
  5. 【請求項5】 前記オリフィスは、内径寸法が0.7な
    いし0.9[mm]の範囲内に設定されてなる、 請求項1ないし4のいずれか記載の自動変速機の油圧制
    御装置。
  6. 【請求項6】 前記モジュレータバルブのドレンポート
    にチェックバルブを連通してなる、 請求項1ないし5のいずれか記載の自動変速機の油圧制
    御装置。
JP2002136211A 2002-05-10 2002-05-10 自動変速機の油圧制御装置 Pending JP2003329118A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002136211A JP2003329118A (ja) 2002-05-10 2002-05-10 自動変速機の油圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002136211A JP2003329118A (ja) 2002-05-10 2002-05-10 自動変速機の油圧制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003329118A true JP2003329118A (ja) 2003-11-19

Family

ID=29698316

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002136211A Pending JP2003329118A (ja) 2002-05-10 2002-05-10 自動変速機の油圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003329118A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006177389A (ja) * 2004-12-21 2006-07-06 Aisin Seiki Co Ltd 自動変速機の油圧制御装置
JP2011196473A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Jatco Ltd 自動変速機の制御装置およびその制御方法
JP2012067872A (ja) * 2010-09-24 2012-04-05 Aisin Aw Co Ltd 油圧開放弁
JP2017172621A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 油圧制御装置
JP7141834B2 (ja) 2018-02-28 2022-09-26 ダイハツ工業株式会社 油圧制御装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006177389A (ja) * 2004-12-21 2006-07-06 Aisin Seiki Co Ltd 自動変速機の油圧制御装置
JP4715191B2 (ja) * 2004-12-21 2011-07-06 アイシン精機株式会社 自動変速機の油圧制御装置
JP2011196473A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Jatco Ltd 自動変速機の制御装置およびその制御方法
JP2012067872A (ja) * 2010-09-24 2012-04-05 Aisin Aw Co Ltd 油圧開放弁
JP2017172621A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 油圧制御装置
JP7141834B2 (ja) 2018-02-28 2022-09-26 ダイハツ工業株式会社 油圧制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ATE274156T1 (de) Mikroventil für ein elektronisch gesteuertes getriebe
KR101287698B1 (ko) 동력 전달 장치 및 이를 구비하는 차량
JP2010286047A (ja) 電磁弁装置
JP2005090659A (ja) 駆動力伝達システム
JP2001280516A (ja) 調圧弁
JP2009243640A (ja) 発進装置の油圧制御装置
JPWO2010013556A1 (ja) 駆動装置および車両
JP2009024869A (ja) 車両用自動変速機の油圧制御システム
US20100243933A1 (en) Solenoid valve device
JP2005351414A (ja) 油圧制御装置
JP2006242347A (ja) 車両用ロックアップクラッチ付流体式伝動装置の油圧制御装置
KR20020053341A (ko) 자동변속기용 라인압 제어 시스템
JP2003329118A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
US20040063534A1 (en) Oil pressure control device of automatic transmission
JPH1089454A (ja) 自動変速機油圧制御装置
JP2011021696A (ja) 流体伝動装置の油圧制御装置
KR101610105B1 (ko) 토크 컨버터의 유압제어회로
JP2008008380A (ja) 電磁弁
JP2003042287A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP6572958B2 (ja) 車両のパワートレイン装置
JP5500387B2 (ja) 自動変速機用アイドルストップ油圧制御装置
JP2008275144A (ja) 油圧伝達システム
JP2009052643A (ja) ロックアップクラッチの油圧制御装置
JP5115432B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP6607244B2 (ja) 車両のパワートレイン装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050224

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061213

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20061219

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080401

A521 Written amendment

Effective date: 20080523

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20090707

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02