JP2003328709A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

弁開閉時期制御装置

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JP2003328709A
JP2003328709A JP2003051581A JP2003051581A JP2003328709A JP 2003328709 A JP2003328709 A JP 2003328709A JP 2003051581 A JP2003051581 A JP 2003051581A JP 2003051581 A JP2003051581 A JP 2003051581A JP 2003328709 A JP2003328709 A JP 2003328709A
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vane
control device
closing timing
timing control
valve opening
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JP2003051581A
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Kazumi Ogawa
和己 小川
Shigeru Nakajima
滋 中嶋
Daisuke Iwata
大祐 岩田
Ichiro Hiratsuka
一郎 平塚
Takayuki Kurumi
隆之 久留美
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁開閉時期制御装置において、ハウジングと
ベーンとの耐摩耗性及びロータとベーンとの耐摩耗性の
向上をはかり、性能劣化および摺動摩耗より発生する異
物等によるカムシャフト焼き付き、油圧制御弁の作動ロ
ック等の不具合を防止すること。 【解決手段】 弁開閉時期制御装置において、ベーン7
0の表面硬度を、ベーン70が摺動するハウジング30
の摺動面30aの表面硬度よりも高くした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の吸排気
弁の開閉時期を制御する弁開閉時期制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の弁開閉時期制御装置としては、内
燃機関の駆動軸から内燃機関の吸気弁および排気弁の少
なくともいずれか一方を開閉する従動軸に駆動力を伝達
する駆動力伝達系に設けられ、ハウジングと、ハウジン
グに対して所定角度範囲に限って相対回転可能なベーン
を有するベーンロータと、ベーンロータに保持されてハ
ウジングと接触し、ハウジングとベーンロータをシール
するシール部材とを備えたものである。この弁開閉時期
制御装置では、ハウジングとして、アルミ材又は鉄系金
属が使用され、ベーン先端にはハウジングより硬度の低
い樹脂材のシール部材が設けられている。また、シール
部材は常にハウジングと摺動しているため、耐摩耗性が
懸念される(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】また、ハウジングとベーンにアルミ材等の
互いに同様な材料が用いられた場合には、図2に示すよ
うに、ベーンが摺動時、エンジンオイル中に含まれる硬
質な異物(鋳砂等)をハウジングとベーンの間に噛み込
んだ際、ハウジングおよびベーンの摺動面に異物が互い
に埋没するため、ハウジング及びベーンの摺動面を互い
に切削するように攻撃し、アブレッシブ摩耗となり摩耗
を促進させる。これにより、弁開閉時期制御装置の性能
劣化が起こる。また、摺動摩耗より発生した異物等の影
響を受け、カムシャフトの焼き付き、油圧制御弁(OC
V)の作動ロック等の不具合を引き起こす懸念がある。
【0004】一方、弁開閉用のロータと、ロータと相対
回転可能に係合するハウジングと、ロータに形成された
ベーン溝に摺動可能に嵌合するように設けられたベーン
と、ロータとハウジングとの間に形成され、ベーンによ
って進角用室と遅角用室とに二分される流体圧室と、進
角用室に流体を給排する第1流体通路と、遅角用室に流
体を給排する第2流体通路とを備えて、ロータのベーン
溝にベーンをベーンスプリングによりハウジング側へ付
勢するように嵌入されロータとベーンは一体に回転する
ものがある。このものでは、ロータの溝とベーンは作動
室油圧により強く押し付けられる状態を繰り返されると
共にロータとハウジングのクリアランス変化およびベー
ンがハウジング内周をトレースする時ハウジング内周面
の真円度誤差等により摺動している。この状態におい
て、弁開閉時期制御装置の油圧作動室から微小な硬質異
物(鋳砂、外部からの侵入砂等)、カーボンスーツ等の
侵入があると摺動部の摩耗が発生する。特に鋳砂につい
ては、他の異物と比べ、硬度が高く、粒径も大きいこと
から摺動部のアブレッシブ摩耗を誘発し、更にベーン及
びその摺動部の摺動面が荒れると上記摩耗が早く進行す
る恐れがある。これにより、弁開閉時期制御装置の性能
劣化及び摺動摩耗より発生した異物等の影響を受け、カ
ムシャフトの焼き付き、油圧制御弁(OCV)の作動ロ
ック等の不具合を引き起こす懸念がある(例えば、特許
文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】特開平11―81928号公報
【0006】
【特許文献2】特開平01−092504号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、弁開
閉時期制御装置において、ハウジングとベーンとの耐摩
耗性及びロータとベーンとの耐摩耗性の向上をはかり、
性能劣化及び摺動摩耗により発生する異物等によるカム
シャフトの焼き付き、油圧制御弁の作動ロック等の不具
合を防止することを技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した技術的課題を解
決するために請求項1の発明において講じた手段は、弁
開閉用の回転部材と、該回転部材と相対回転可能に係合
する回転伝達部材と、前記回転部材又は前記回転伝達部
材の一方に設けられたベーンと、前記回転部材と前記回
転伝達部材との間に形成され、前記ベーンによって進角
用室と遅角用室とに二分される流体圧室と、前記進角用
室に流体を給排する第1流体通路と、前記遅角用室に流
体を給排する第2流体通路とを備えて、内燃機関の吸気
弁又は排気弁の開閉時期を制御するために使用される弁
開閉時期制御装置において、前記ベーンの表面硬度を、
前記ベーンが摺動する前記回転部材又は前記回転伝達部
材の摺動面の表面硬度よりも高くしたことである。
【0009】この手段によれば、ベーンの表面硬度を、
ベーンが摺動する回転部材又は回転伝達部材の摺動面の
表面硬度よりも高くしたことにより、異物が回転部材又
は回転伝達部材の摺動面に埋没すると共に、埋没する表
面積が大きいため、ベーンと回転部材又は回転伝達部材
の互いの摺動面の摩耗が低減できる。
【0010】上記した技術的課題を解決するために請求
項2の発明において講じた手段は、前記ベーンは軟窒化
処理されたステンレス鋼からなり、回転部材又は回転伝
達部材はアルミ材からなることである。
【0011】この手段によれば、ベーンは軟窒化処理さ
れたステンレス鋼からなり、回転部材又は回転伝達部材
はアルミ材からなることにより、表面処理でベーン表面
硬度を高くすることができ、ベーンと回転部材又は回転
伝達部材の互いの摺動面の摩耗が低減できる。
【0012】上記した技術的課題を解決するために請求
項3の発明において講じた手段は、弁開閉用の回転部材
と、該回転部材と相対回転可能に係合する回転伝達部材
と、前記回転部材又は前記回転伝達部材の一方に設けら
れたベーンと、前記回転部材と前記回転伝達部材との間
に形成され、前記ベーンによって進角用室と遅角用室と
に二分される流体圧室と、前記進角用室に流体を給排す
る第1流体通路と、前記遅角用室に流体を給排する第2
流体通路とを備えて、内燃機関の吸気弁又は排気弁の開
閉時期を制御するために使用される弁開閉時期制御装置
において、前記回転部材に形成されたベーン溝に摺動可
能に嵌合する前記ベーンの表面硬度を、作動油に含まれ
る異物よりも高くしたことである。
【0013】この手段によれば、回転部材に形成された
ベーン溝に摺動可能に嵌合するベーンの表面硬度を、作
動油に含まれる異物よりも高くしたことにより、ベーン
の摺動部を保護し、回転部材及びベーンの摺動部の摩耗
を低減できる。
【0014】上記した手段においては、前記ベーンの表
面硬度をHv1100以上とすることが望ましい。
【0015】上記した技術的課題を解決するために請求
項5の発明において講じた手段は、前記ベーンは軟窒化
処理された金属材料からなることである。
【0016】この手段によれば、ベーンは軟窒化処理さ
れた金属材料からなることにより、表面処理でベーン表
面硬度を高くすることができる。
【0017】上記した技術的課題を解決するために請求
項6の発明において講じた手段は、前記ベーンはイオン
プレーティングされた金属材料からなることである。
【0018】この手段によれば、ベーンはイオンプレー
ティングされた金属材料からなることにより、表面処理
温度が比較的低いため、処理時のベーンの歪を極力防止
することができ、処理後の精度を確保できる。
【0019】上記した技術的課題を解決するために請求
項7の発明において講じた手段は、前記イオンプレーテ
ィングは窒化クロムのイオンプレーティングであること
である。
【0020】この手段によれば、イオンプレーティング
は窒化クロムのイオンプレーティングであることによ
り、更に摺動性、耐焼付き性が改善できる。
【0021】上記した技術的課題を解決するために請求
項8の発明において講じた手段は、前記軟窒化処理又は
前記イオンプレーティング後の前記ベーンの面粗さが
3.2z以下であることである。
【0022】この手段によれば、軟窒化処理又はイオン
プレーティング後のベーンの面粗さが3.2z以下であ
ることにより、摺動相手部材に対する摩耗攻撃性を改善
できる。
【0023】上記した技術的課題を解決するために請求
項9の発明において講じた手段は、前記軟窒化処理又は
前記イオンプレーティングは前記ベーンの前記ベーン溝
との嵌合部位又は前記ベーンの先端部の少なくともいず
れかの部位に行われていることである。
【0024】この手段によれば、軟窒化処理又はイオン
プレーティングはベーンの溝との嵌合部位又はベーンの
先端部の少なくともいずれかの部位に行われていること
により、表面処理を安価に行うことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0026】図1は本発明を適用した弁開閉時期制御装
置を示す横断面図である。弁開閉時期制御装置は内燃機
関の図示しないシリンダヘッドに回転自在に支持された
カムシャフト10の先端部に一体的に組付けたロータ
(回転部材)20と、ロータ20に所定範囲で相対回転
可能に外装され、外周に一体的にタイミングスプロケッ
ト31が設けられたハウジング(回転伝達部材)30
と、ロータ20に組付けた4枚のベーン70等によって
構成されている。尚、タイミングスプロケット31に
は、周知のように、図示しないクランク軸からクランク
スプロケットとタイミングチェーンを介して、時計方向
Rに回転動力が伝達される。
【0027】ロータ20は図示しない単一の取り付けボ
ルトによってカムシャフト10に一体的に固着されてい
て、4つのベーン溝21、受容溝22および径方向に延
びるそれぞれ4つの通路(第1・第2流体通路)23、
24を備えている。ベーン溝21には4枚のベーン70
がそれぞれ径方向に摺動可能に取り付けられ、ベーン溝
21の底部とベーン70の底面との間には、図5及び図
6に示す板バネ73が配設されている。これにより、図
5及び図6に示すように、ベーン70は、外方に向けて
付勢されて、ハウジング30の摺動面30aを摺動する
と共に、ベーン溝21の嵌合部21aを摺動する。受容
溝22には図1に示した状態、カムシャフト10及びロ
ータ20とハウジング30の相対位置が所定の位相(最
遅角位置)で同期したとき、その頭部が所定量没入する
ロックキー80が配設されている。また、受容溝22は
進角通路23に連通されている。
【0028】ハウジング30は、ロータ20の外周に所
定角度範囲で相対回転可能に組付けられている。ハウジ
ング30の外周にはタイミングスプロケット31が一体
に形成されている。
【0029】ハウジング30の内周には周方向に4個の
凸部33が形成されている。これら凸部33の内周面は
ロータ20の外周面上で接しており、ハウジング30が
ロータ20に回転自在に支承されている。ある一つの凸
部にはロックキー80を収容する退避溝34と、退避溝
34と連通し、ロックキー80を径方向内方へと付勢す
るスプリング60の収容溝35が形成されている。
【0030】各ベーンは70、ハウジング30とロータ
20との間に、周方向に隣り合う凸部33の間に形成さ
れる流体圧室R0を進角用油室(進角用室)R1と遅角
用油室(遅角用室)R2とに区画している。ロータ20
とハウジング30との相対回転量は、流体圧室R0の周
方向幅(角度)に依存する。最遅角側ではベーン70a
が凸部33の周方向の一側面33aに当接する位置で相
対回転が規制され、最進角側ではベーン70bが凸部3
3の周方向の他側面33bに当接する位置で規制され
る。遅角側ではロックキー80の頭部が受容溝22に入
り込むことでロータ20とハウジング30の相対回転を
規制する。
【0031】以上のように構成した本実施形態の弁開閉
時期制御装置の作用を説明する。
【0032】弁開閉時期制御装置は、各進角用油室R1
および各遅角用油室R2の油圧を調整し、ハウジング3
0に対するロータ20の相対回転を制御することにより
所望の弁開閉時期を得る。内燃機関が停止している時
は、ロックキー80の頭部がロータ20の受容溝22に
所定量嵌まり込んでおり、最遅角位置でロータ20とハ
ウジング30の相対回転がロックされている。
【0033】内燃機関の始動後、運転条件によって、弁
開閉時期に進角が必要になると、図示しない切換弁の作
動により、図示しないオイルポンプから供給される作動
油(油圧)は、通路23を通って、進角用油室R1へと
供給される。また、通路23から受容溝22にも供給さ
れる。一方で遅角用油室R2にあった作動油(油圧)
は、通路24を介して切換弁から図示しないオイルパン
へ排出される。この時、ロックキー80はスプリング6
0に抗して移動し、その頭部が受容溝22から抜けて、
ロータ20とハウジング30のロックが解除される。従
って、カムシャフト10と一体的に回転するロータ20
と各ベーン70がハウジング30等に対して進角側(時
計方向)Rに相対回転させることができる。
【0034】また、運転条件によって、弁開閉時期に遅
角が必要になると、切換弁の作動により、オイルポンプ
から供給される作動油(油圧)は、通路24を通って、
遅角用油室R2へと供給される。一方で進角用油室R1
にあった作動油(油圧)は、通路23を介して切換弁か
ら図示しないオイルパンへ排出される。従って、ロータ
20と各ベーン70をハウジング30に対して遅角側
(反時計方向)に相対回転させることができる。
【0035】次に本発明の実施形態の詳細について、図
3乃至図7に基づいて説明を行う。
【0036】上記したように運転条件によって、弁開閉
時期の進角又は遅角が必要になり、ロータ20と各ベー
ン70がハウジング30に対して相対回転するとき、図
5に示すように、ベーン70は板バネ73によって外方
に付勢されて、ベーン70の先端部70aはハウジング
30の摺動面30aを摺動する。このとき、作動油中に
異物(例えば鋳砂)が含まれる場合、異物はロータ20
及びハウジング30の回転による遠心力によりハウジン
グ30の摺動面30aに堆積し、ハウジング30の摺動
面30a及びベーン70の先端部70aが摺動すること
で、摺動面30a及び先端部70aを摩耗させる。しか
し、ベーン70の表面硬度は、ハウジング30の摺動面
30aの表面硬度より高くしてあるため、図3に示すよ
うに、異物は先端部70aに埋没する前にハウジング3
0の摺動面30aに埋没する。また、摺動面30aはハ
ウジング30の流体圧室R0における周方向幅であるた
め、異物の埋没範囲が周方向幅内に分散され、図4に示
すように、ハウジング30とベーン70に硬度の低いア
ルミ材等の互いに同様な材料が用いた場合に比べて、ハ
ウジング30の摺動面30a及びベーン70の先端部7
0aの摩耗が一層低減される。また、表面粗さを3.2
z以下とすることにより、摺動面30aに対する攻撃性
を改善できる。
【0037】一方、ロータ20のベーン溝21とベーン
70は、進角用油室R1及び遅角用油室R2の油圧によ
り強く押し付けられる状態を繰り返されると共にロータ
20とハウジング30のクリアランス変化及びベーン7
0がハウジング30の摺動面30aを摺動するとき、摺
動面30aの真円度誤差等によりロータ20の径方向に
摺動する。このとき、作動油に含まれる異物(鋳砂、外
部からの侵入砂等)、カーボンスーツ等がベーン溝21
の嵌合部21aとベーン70の嵌合部位70bの間に介
在した場合、嵌合部位70bの摩耗が発生する。しか
し、ベーン70の表面硬度は鋳砂より高くしてあるた
め、鋳砂は硬度の低い鉄系焼結金属などならなるロータ
20のベーン溝21の嵌合部21aに埋没されて、図7
に示すようにベーン70の嵌合部位70bの摩耗を低減
できる。また、ベーン70の表面粗さを3.2z以下と
することにより、嵌合部21aに対する攻撃性を改善で
き、更に摩耗を低減できる。
【0038】尚、ベーン70は、軟窒化処理又は窒化ク
ロムをイオンプレーティングされた、ステンレス鋼又は
高速度工具鋼からなることをが望ましい。
【0039】また、軟窒化処理又はイオンプレーティン
グは、ベーン70の先端部70aおよび嵌合部位70b
など摺動部位のみにすることが、生産コストを抑えるこ
とができ望ましい。
【0040】また、ロータ20及びハウジング30はベ
ーン70の表面硬度より硬度の低い鉄系金属又は鉄系焼
結合金、アルミ部材から成ることが望ましい。
【0041】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、ベーンの表面硬度を、ベーンが摺動する回転部
材又は回転伝達部材の摺動面の表面硬度よりも高くした
ことにより、異物が回転部材又は回転伝達部材の摺動面
に埋没すると共に、埋没する表面積が大きいため、互い
の摺動面の摩耗が低減される。
【0042】また、請求項2に記載の発明によれば、ベ
ーンは軟窒化処理されたステンレス鋼からなり、回転部
材又は回転伝達部材はアルミ材からなることにより、表
面処理でベーン表面硬度を高くすることができ、ベーン
と回転部材又は回転伝達部材の互いの摺動面の摩耗が低
減できる。
【0043】また、請求項3に記載の発明によれば、回
転部材に形成されたベーン溝に摺動可能に嵌合するベー
ンの表面硬度を、作動油に含まれる異物よりも高くした
ことにより、ベーンの摺動部を保護し、回転部材及びベ
ーンの摺動部の摩耗を低減できる。
【0044】また、請求項5に記載の発明によれば、ベ
ーンは軟窒化処理された金属材料からなることにより、
表面処理でベーン表面硬度を高くすることができる。
【0045】また、請求項6に記載の発明によれば、ベ
ーンはイオンプレーティングされた金属材料からなるこ
とにより、表面処理温度が比較的低いため、処理時のベ
ーンの歪を極力防止することができ、処理後の精度を確
保できる。
【0046】また、請求項7に記載の発明によれば、イ
オンプレーティングは窒化クロムのイオンプレーティン
グであることにより、摺動性、耐焼付き性が改善でき
る。
【0047】また、請求項8に記載の発明によれば、軟
窒化処理又はイオンプレーティング後のベーンの面粗さ
が3.2z以下であることにより、摺動相手部材に対す
る摩耗攻撃性を改善できる。
【0048】また、請求項9に記載の発明によれば、軟
窒化処理又はイオンプレーティングはベーンのベーン溝
との嵌合部位又はベーンの先端部の少なくともいずれか
の部位に行われていることにより、表面処理を安価に行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である弁開閉時期制御装置の
横断面図である。
【図2】従来技術におけるハウジングとシール部材との
摺動部を示す図である。
【図3】本発明の実施形態におけるハウジングとベーン
との摺動部を示す図である。
【図4】従来技術と本発明の実施形態におけるハウジン
グとべーンとの摺動部の耐久評価結果を示す図である。
【図5】本発明の実施形態におけるベーンの取付状態を
示す図である。
【図6】図5のA−A断面を示す図である。
【図7】従来技術と本発明の実施形態におけるロータと
ベーンとの摺動部の摩耗指数(摩耗量)を示す図であ
る。
【符号の説明】
20・・・ロータ(回転部材) 21・・・ベーン溝 23・・・通路(第1流体通路) 24・・・通路(第2流体通路) 30・・・ハウジング(回転伝達部材) 30a・・・摺動面 70・・・ベーン 70a・・・頭部 70b・・・嵌合部位 R0・・・流体圧室 R1・・・進角用油室(進角用室) R2・・・遅角用油室(遅角用室)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平塚 一郎 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 久留美 隆之 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 Fターム(参考) 3G018 AB02 BA09 BA10 BA33 CA19 DA51 DA72 DA73 DA74 DA76 DA77 DA81 FA01 FA07 GA21 GA22 GA23 GA27 4K028 AA03 AB01 AB06 4K029 AA02 BA58 BC02 BD04 CA03 FA01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁開閉用の回転部材と、 該回転部材と相対回転可能に係合する回転伝達部材と、 前記回転部材又は前記回転伝達部材の一方に設けられた
    ベーンと、 前記回転部材と前記回転伝達部材との間に形成され、前
    記ベーンによって進角用室と遅角用室とに二分される流
    体圧室と、 前記進角用室に流体を給排する第1流体通路と、 前記遅角用室に流体を給排する第2流体通路とを備え
    て、内燃機関の吸気弁又は排気弁の開閉時期を制御する
    ために使用される弁開閉時期制御装置において、 前記ベーンの表面硬度を、前記ベーンが摺動する前記回
    転部材又は前記回転伝達部材の摺動面の表面硬度よりも
    高くしたことを特徴とする弁開閉時期制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ベーンは軟窒化処理されたステンレ
    ス鋼から成り、回転部材又は回転伝達部材はアルミ材か
    らなることを特徴とする請求項1に記載の弁開閉時期制
    御装置。
  3. 【請求項3】 弁開閉用の回転部材と、 該回転部材と相対回転可能に係合する回転伝達部材と、 前記回転部材又は前記回転伝達部材の一方に設けられた
    ベーンと、 前記回転部材と前記回転伝達部材との間に形成され、前
    記ベーンによって進角用室と遅角用室とに二分される流
    体圧室と、 前記進角用室に流体を給排する第1流体通路と、 前記遅角用室に流体を給排する第2流体通路とを備え
    て、内燃機関の吸気弁又は排気弁の開閉時期を制御する
    ために使用される弁開閉時期制御装置において、 前記回転部材に形成されたベーン溝に摺動可能に嵌合す
    る前記ベーンの表面硬度を、作動油に含まれる異物より
    も高くしたことを特徴とする弁開閉時期制御装置。
  4. 【請求項4】 前記ベーンの表面硬度を、Hv1100
    以上とすることを特徴とする請求項3に記載の弁開閉時
    期制御装置。
  5. 【請求項5】 前記ベーンは軟窒化処理された金属材料
    からなることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載
    の弁開閉時期制御装置。
  6. 【請求項6】 前記ベーンはイオンプレーティングされ
    た金属材料からなることを特徴とする請求項3又は請求
    項4に記載の弁開閉時期制御装置。
  7. 【請求項7】 前記イオンプレーティングは窒化クロム
    のイオンプレーティングであることを特徴とする請求項
    6に記載の弁開閉時期制御装置。
  8. 【請求項8】 前記軟窒化処理又は前記イオンプレーテ
    ィング後の前記ベーンの面粗さが3.2z以下であるこ
    とを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一つに記載の
    弁開閉時期制御装置。
  9. 【請求項9】 前記軟窒化処理又は前記イオンプレーテ
    ィングは前記ベーンの前記ベーン溝との嵌合部位又は前
    記ベーンの頭部の少なくともいずれか一つに行われてい
    ることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一つに記
    載の弁開閉時期制御装置。
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