JP2003327734A - 熱可塑性樹脂発泡体およびその製造方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂発泡体およびその製造方法Info
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Abstract
樹脂を用いて製造される発泡体であり、燃焼時の溶融変
形、溶融滴下の問題が改善され、難燃性、断熱性、更に
は非ハロゲン系の発泡剤を用い、非ハロゲン系の難燃性
を使用することで環境適合性の特に優れた熱可塑性樹脂
発泡体を得る。 【解決手段】 スチレン系樹脂とポリフェニレンエーテ
ル系樹脂からなる熱可塑性樹脂100重量部に対して、
含リン化合物、含窒素化合物、含ホウ素化合物、多価ア
ルコール類の群から選ばれる1種以上の化合物を1〜2
00重量部含有することを特徴とする熱可塑性樹脂発泡
体。
Description
た熱可塑性樹脂からなる発泡体であり、特に難燃性に優
れ、更には燃焼時の溶融変形及び溶融滴下性が飛躍的に
改善された熱可塑性樹脂の発泡体及びその製造方法に関
する。
を添加し、押出発泡、ビーズ法発泡して発泡体を得るこ
とは既に知られている。
建築用断熱材料として用いる場合、自己消火性などの難
燃性が要求され、たとえば、JIS A9511などに
その燃焼性レベルが規定されている。
樹脂発泡体には一般にハロゲン系難燃剤が添加される。
チレン系樹脂発泡体は自己消火性ではあるものの、燃焼
時には収縮や溶融滴下が起きるため形状が保持されず、
このため燃焼時に形状の保持が要望される用途への展開
が制約されている。
チレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂に発泡剤
を含浸させた粒子を開示しており、また、特開平5−1
63401ではポリフェニレンエーテル樹脂とポリアル
ケニル芳香族ビニル化合物に熱分解型発泡剤を混合し、
押出発泡させる樹脂発泡体の製造方法を開示している。
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂発泡体などの熱硬化
性樹脂発泡体について挙げられている。
た特開平5−163401、特開2000−95892
等で開示された発泡体では、本発明が目的とする溶融変
形や溶融滴下を改善するには全く至っていない。更に、
特開平11−277704等で開示された発泡体では、
燃焼時に溶融滴下が起こらず、形状がある程度保持され
るものの、発泡体が脆い、さらには熱硬化性樹脂である
がためにリサイクル利用することが非常に困難であると
いうことから環境適合性に問題があり、また、おおよそ
500℃以上に数分間曝された場合には発泡体は完全に
ガス化し、全く形状が残らないため、形状保持性の観点
でも不十分である。
S A9511の難燃性を満足し、さらに燃焼時に形状
がある程度保持されるとともに、リサイクルといった環
境適合性を兼ね備えた断熱材としては未だ十分な性能を
もつものは見いだされていない。
とする課題は、スチレン系樹脂とポリフェニレンエーテ
ル系樹脂をベースとし、前記特性を具備した発泡体及び
その製造方法を提供することである。
の解決のため、鋭意研究の結果、スチレン系樹脂とポリ
フェニレンエーテル系樹脂からなる熱可塑性樹脂に、含
リン化合物、含窒素化合物、含ホウ素化合物、多価アル
コール類の群から選ばれる1種以上の化合物を含有させ
て製造される熱可塑性樹脂の発泡体が、JIS A95
11の難燃性を満足し、燃焼時に溶融滴下せず、炭化す
ることで形状がある程度保持されると共に、あくまでも
熱可塑性を示す樹脂配合物であることからリサイクル性
にもすぐれた建築用断熱材料が得られることを見いだ
し、本発明に至った。また、本発明においては、ハロゲ
ン系難燃剤やハロゲン系発泡剤を用いない場合、非常に
環境適合性に優れた発泡体が提供される。
からなる熱可塑性樹脂100重量部に対して、含リン化
合物、含窒素化合物、含ホウ素化合物、多価アルコール
類の群から選ばれる1種以上の化合物を1〜200重量
部含有することを特徴とする熱可塑性樹脂発泡体に関す
る。 (2)含リン化合物がリン酸塩、リン酸エステル、ホス
ファゼン類から選ばれる1種以上の化合物であることを
特徴とする(1)記載の熱可塑性樹脂発泡体に関する。
化合物であることを特徴とする(1)記載の熱可塑性樹
脂発泡体に関する。 (4)スチレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂
からなる熱可塑性樹脂が、スチレン系樹脂95〜10重
量%、ポリフェニレンエーテル系樹脂5〜90重量%の
合計100重量%を含むことを特徴とする(1)〜
(3)のいずれか1項記載の熱可塑性樹脂発泡体に関す
る。 (5)スチレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂
からなる熱可塑性樹脂に、非ハロゲン系発泡剤を用いて
発泡成形することを特徴とする(1)〜(4)のいずれ
か1項記載の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法に関する。
た熱可塑性樹脂からなる発泡体であり、難燃性に優れ、
更には燃焼時の溶融変形及び溶融滴下性が飛躍的に改善
された熱可塑性樹脂発泡体及びその製造方法に関する。
は、特に限定されるものではなく、スチレン単量体のみ
から得られるスチレンホモポリマー、スチレン単量体と
スチレンと共重合可能な単量体あるいはその誘導体から
得られるランダム、ブロックあるいはグラフト共重合
体、後臭素化ポリスチレン、ゴム強化ポリスチレンなど
の変性ポリスチレンなどが挙げられる。これらは単独あ
るいは2種以上混合して使用することができる。
の誘導体としては、α−メチルスチレン、ジメチルスチ
レン、α−エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプ
ロピルスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、
トリブロモスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレ
ン、トリクロロスチレン、ジビニルベンゼンなどの芳香
族ビニル単量体類、アクリロニトリル、メタクリロニト
リルなどのシアン化ビニル単量体類、フェニルマレイミ
ド、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミ
ド、プロピルマレイミド、ラウリルマレイミドなどのマ
レイミド系単量体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのメタクリ
ル酸エステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ステアリル、アクリ
ル酸2−ヒドロキシエチルなどのアクリル酸エステル
類、メタクリル酸、アクリル酸などの(メタ)アクリル
酸類、無水マレイン酸、α−フェニル無水マレイン酸、
α−メチル無水マレイン酸、無水イタコン酸などのα,
β−不飽和カルボン酸無水物類、ブダジエンなどのジエ
ン系化合物あるいはその誘導体、グリシジルメタクリレ
ートなどのグリシジル基(エポキシ基)含有単量体類、
2−イソプロペニル−2−オキサゾリンなどのオキサゾ
リン基含有単量体類等が挙げられる。これらは単独ある
いは2種以上混合して使用することができる。
レンホモポリマー、スチレンアクリロニトリル共重合
体、(メタ)アクリル酸共重合ポリスチレン、無水マレ
イン酸変性ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレンなどが
好ましい。
ル系樹脂は、下記一般式1で表される重合体であって、
一般式1で示される重合体の一種以上が組み合わされた
共重合体であっても良い。
原子、炭化水素基、置換炭化水素基、フェニル基、ハロ
ゲン原子を表し、mは重合度を表す整数である。)
体例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェ
ニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−
フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル
−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−
6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェニ
レン)エーテル、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−
フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジクロロメチル
−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジブ
ロモメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2,6−ジトリル−1,4−フェニレン)エ
ーテル、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2,6−ジベンジル−1,4−フ
ェニレン)エーテル、ポリ(2,5−ジメチル−1,4
−フェニレン)エーテル等が挙げられる。これらの中で
も、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エ
ーテルが好ましい。
中にリン原子を有する化合物であれば特に制限はなく、
例えば、三酸化リン、四酸化リン、五酸化リンなどのリ
ン酸化物、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、メタリン
酸、ピロリン酸、ポリリン酸などのリン酸化合物、モノ
アンモニウムホスフェート、ジアンモニウムホスフェー
ト、ポリリン酸アンモニウム(アンモニウムポリホスフ
ェート)などのリン酸アンモニウム塩、メラミンモノホ
スフェート、メラミンジホスフェート、メラミンポリホ
スフェートなどのリン酸メラミン塩、リン酸リチウム、
リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸カルシウ
ム、リン酸マグネシウムなどのリン酸金属塩などのリン
酸塩類、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェ
ート、トリブチルホスフェート、トリ(2−エチルヘキ
シル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェー
ト、モノイソデシルホスフェート、2−アクリロイルオ
キシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイル
オキシエチルアシッドホスフェートなどの脂肪族系リン
酸エステル類、トリフェニルホスフェート、トリクレジ
ルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス
(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリス(フェ
ニルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェー
ト、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフ
ェニルホスフェート、ジフェニル(2−エチルヘキシ
ル)ホスフェート、ジ(イソプロピルフェニル)フェニ
ルホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシ
エチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイル
オキシエチルホスフェートなどの芳香族系リン酸エステ
ル類、下記の一般式2で表されるリン酸エステル基を2
つ以上有するリン酸エステル類、
フェノールA等の残基、R6はフェニル基、トリル基、
キシリル基などであり、同一でも異なっていてもよい、
nは1以上の整数である)、トリス(トリブロモネオペ
ンチル)ホスフェートなどのハロゲン含有リン酸エステ
ル類、ホスファゼン、ポリホスファゼンなどのホスファ
ゼン類、リン酸アミン類、リン酸アミド類、9,10−
ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン
−10−オキサイド、10−(2,5−ジヒドロキシフ
ェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナ
ントレン−10−オキシド、10−[スチレン−α−メ
チルスチレン共重合体]9,10−ジヒドロ−9−オキ
サ−10−ホスファフェナンスレンなどの下記一般式3
で示される基を含む環状リン化合物などが挙げられる。
ては、レゾルシノール・ビス(ジフェニルホスフェー
ト)、レゾルシノール・ビス(ジキシレニルホスフェー
ト)、レゾルシノール・ビス(ジクレジルホスフェー
ト)、ハイドロキノン・ビス(ジフェニルホスフェー
ト)、ハイドロキノン・ビス(ジキシレニルホスフェー
ト)、ハイドロキノン・ビス(ジクレジルホスフェー
ト)、ビスフェノールA・ビス(ジフェニルホスフェー
ト)、ビスフェノールA・ビス(ジキシレニルホスフェ
ート)、ビスフェノールA・ビス(ジクレジルホスフェ
ート)などの芳香族系ジ(リン酸エステル)類(前記一
般式2において、n=1のもの)、ポリ(レゾルシノー
ル・フェニルホスフェート)、ポリ(レゾルシノール・
クレジルホスフェート)、ポリ(レゾルシノール・キシ
レニルホスフェート)、ポリ(ハイドロキノン・フェニ
ルホスフェート)、ポリ(ハイドロキノン・クレジルホ
スフェート)、ポリ(ハイドロキノン・キシレニルホス
フェート)、ポリ(ビスフェノールA・フェニルホスフ
ェート)、ポリ(ビスフェノールA・クレジルホスフェ
ート)、ポリ(ビスフェノールA・キシレニルホスフェ
ート)などの芳香族系ポリ(リン酸エステル)類(前記
一般式2においてnが2以上のもの)などのリン酸エス
テル類などが挙げられる。
状などの固体形状であった場合にはメラミン樹脂、フェ
ノール樹脂、グアナミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン
樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、シランカップリング
剤などから選ばれる1種以上の化合物など表面被覆ある
いは表面処理できる化合物で表面処理されたものであっ
てもよい。
状保持の観点から、アンモニウムホスフェート、ポリリ
ン酸アンモニウム(アンモニウムポリホスフェート)、
メラミンホスフェート、メラミンポリホスフェートなど
のリン酸塩、トリフェニルホスフェート、前記一般式2
で表される芳香族ジ(リン酸エステル)類又は芳香族ポ
リ(リン酸エステル)類などのリン酸エステル類、ホス
ファゼン、ポリホスファゼンなどのホスファゼン類がよ
り好ましい。
して使用できる。また、アンモニウムホスフェート、ポ
リリン酸アンモニウム(アンモニウムポリホスフェー
ト)、メラミンホスフェート、メラミンポリホスフェー
ト、ホスファゼン類、リン酸アミン類、リン酸アミド類
などの窒素を含む化合物は、後述する含窒素化合物とし
ても用いることができ好ましい。
素原子を含有する化合物であれば特に制限はない。その
具体例としては、メラミン、メラム、メレム、メロン、
メチロールメラミン、シアヌル酸、メチルシアヌレー
ト、ジエチルシアヌレート、トリメチルシアヌレート、
トリエチルシアヌレート、イソシアヌル酸、メチルイソ
シアヌレート、N,N‘−ジエチルイソシアヌレート、
トリスメチルイソシアヌレート、トリスエチルイソシア
ヌレート、ビス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレ
ート、1,3,5−トリス(2−カルボキシエチル)イ
ソシアヌレート、トリス(2,3−エポキシプロピル)
イソシアヌレートなどのシアヌル酸、イソシアヌル酸あ
るいはその誘導体、メラミンシアヌレートなどのトリア
ジン骨格含有化合物とシアヌル酸あるいはイソシアヌル
酸およびその誘導体からなる塩、といったトリアジン骨
格含有化合物などが挙げられる。
ジカルボンアミド、アゾイソブチロニトリルなどアゾ化
合物、テトラゾールグアニジン塩、テトラゾールピペラ
ジン塩、テトラゾールアンモニウム塩等のテトラゾール
アミン塩類、また、テトラゾールナトリウム塩、テトラ
ゾールマンガン塩、例えば5,5−ビステトラゾール2
グアニジン塩、5,5−ビステトラゾール2アンモニウ
ム塩、5,5−ビステトラゾール2アミノグアニジン
塩、5,5−ビステトラゾールピペラジン塩等のテトラ
ゾール金属塩類などのテトラゾール化合物など、後述す
る発泡剤としても用いることのできる化合物を含窒素化
合物として使用しても良い。
ミド、エチレンビスジブロモノルボルナンジカルボキシ
イミド、2,4,6−トリス(2,4,6−トリブロモ
フェノキシ)−1,3,5−トリアジン、トリス(2,
3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどのハロゲ
ンおよび窒素原子含有化合物を含窒素化合物として使用
しても良い。含窒素化合物は単独または2種以上を混合
して使用できる。
ヌル酸あるいはその誘導体を用いる場合には、化合物自
体が難燃性であると共に、270℃〜400℃で分解あ
るいは溶融する化合物が好ましい。また、テトラゾール
化合物を用いる場合には、熱分解温度が250℃以上で
ある化合物が好ましい。
性や燃焼時の形状保持の観点から、メラミン、メラム、
メレム、メロン、メチロールメラミン、シアヌル酸、メ
チルシアヌレート、ジエチルシアヌレート、トリメチル
シアヌレート、トリエチルシアヌレート、イソシアヌル
酸、メチルイソシアヌレート、N,N‘−ジエチルイソ
シアヌレート、トリスメチルイソシアヌレート、トリス
エチルイソシアヌレート、ビス(2−カルボキシエチ
ル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(2−カル
ボキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2,3−エ
ポキシプロピル)イソシアヌレートなどのシアヌル酸、
イソシアヌル酸あるいはその誘導体、メラミンシアヌレ
ートなどのトリアジン骨格含有化合物とシアヌル酸ある
いはイソシアヌル酸およびその誘導体からなる塩、とい
ったトリアジン骨格含有化合物が特に好ましい。
ニウムホスフェート、ポリリン酸アンモニウム(アンモ
ニウムポリホスフェート)、メラミンホスフェート、メ
ラミンポリホスフェート、ホスファゼン類などは窒素を
含むことから含窒素化合物としても用いることができ、
1化合物で含リン化合物および含窒素化合物の両方の効
果を発現させることができ好ましい。
ホウ素原子を含有する化合物であれば特に制限はなく、
具体例としては、ホウ酸、硼砂、ホウ酸亜鉛、(メタ)
ホウ酸バリウム、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウ
ム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸ストロンチウム、ホウ
酸ジルコニウム、ホウ酸スズなどのホウ酸金属塩、およ
びこれらの化合物の水和物などの誘導体、ホウ酸アンモ
ニウムなどのホウ酸アンモニウム塩、リン酸ホウ素、二
酸化二ホウ素、三酸化二ホウ素、三酸化四ホウ素、五酸
化四ホウ素等の酸化ホウ素が挙げられる。含ホウ素化合
物は単独または2種以上を混合して使用できる。
の形状保持の観点から、ホウ酸亜鉛、酸化ホウ素が好ま
しい。また、リン酸ホウ素などは含リン化合物でもあ
り、ホウ酸アンモニウムなどは含窒素化合物でもあり、
1化合物で含ホウ素化合物と含リン化合物、あるいは1
化合物で含ホウ素化合物と含窒素化合物の両方の効果を
発現させることができ好ましい。
1分子中に2個以上の水酸基を含有する化合物であっ
て、燃焼時に炭化することにより形状保持性を向上させ
ているものと考えられる。
トール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリ
トールなどのペンタエリスリトール類、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合
体などのグリコール類、グリセリン、レゾルシノール、
トリメチロールプロパンなどが挙げられる。多価アルコ
ール類は単独または2種以上を混合して使用できる。
の観点から、モノペンタエリスリトールが好ましい。
フェニレンエーテル系樹脂からなる熱可塑性樹脂100
重量部に対して、含リン化合物、含窒素化合物、含ホウ
素化合物、多価アルコール類の群から選ばれる1種以上
の化合物が1〜200重量部含有される。1重量部未満
では難燃性、燃焼時の形状保持性が十分ではなく、20
0重量部を越えると成形加工性が悪くなる。難燃性、燃
焼時の形状保持性、成形加工性の観点から、好ましくは
5〜100重量部であり、特に好ましくは10〜70重
量部である。
化合物、含ホウ素化合物、多価アルコール類の群から選
ばれる1種以上の化合物が含有されていることである
が、難燃性等の観点からは含リン化合物が必ず含有され
ることが好ましく、更には、含リン化合物と含窒素化合
物が必ず含有されることがより好ましく、特には含リン
化合物、含窒素化合物、含ホウ素化合物、多価アルコー
ル類すべてが含有されることが最も好ましい。
ニレンエーテル系樹脂の混合割合は、難燃性、燃焼時の
溶融滴下防止、形状保持性の点、及び成形加工性の点か
らスチレン系樹脂95〜10重量%、ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂5〜90重量%の合計100重量%である
ことが好ましい。より好ましくは、スチレン系樹脂70
〜40重量%、ポリフェニレンエーテル系樹脂30〜6
0重量%の合計100重量%、最も好ましくはスチレン
系樹脂65〜45重量%、ポリフェニレンエーテル系樹
脂35〜55重量%の合計100重量%である。
用しなくても難燃性の向上が果たせるため、特に環境適
合性に優れた発泡体が得られるが、得られる発泡体の難
燃性をさらに向上させる目的の場合には、次に記述する
難燃剤を加えることができる。
ば、テトラブロモエタン、テトラブロモシクロオクタ
ン、ヘキサブロモシクロドデカン、ジブロモエチルジブ
ロモシクロヘキサン、ジブロモジメチルヘキサン、ジブ
ロモネオペンチルグリコール、トリブロモネオペンチル
アルコールなどのハロゲン化脂肪族化合物あるいはその
誘導体、あるいはハロゲン化脂環族化合物あるいはその
誘導体、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエ
ン、エチレンビスペンタブロモジフェニル、デカブロモ
ジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテ
ル、2,3−ジブロモプロピルペンタブロモフェニルエ
ーテル、ビス(2,4,6ートリブロモフェノキシ)エ
タン、テトラブロモ無水フタル酸、オクタブロモトリメ
チルフェニルインダン、ペンタブロモベンジルアクリレ
ート、トリブロモフェニルアリルエーテルなどのハロゲ
ン化芳香族化合物あるいはその誘導体、テトラブロモビ
スフェノールA、テトラブロモビスフェノールAビス
(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモ
ビスフェノールA(2−ブロモエチルエーテル)、テト
ラブロモビスフェノールAジアリルエーテル、テトラブ
ロモビスフェノールAジグリシジルエーテル、テトラブ
ロモビスフェノールAジグリシジルエーテルとトリブロ
モフェノール付加物、テトラブロモビスフェノールS、
テトラブロモビスフェノールSビス(2,3−ジブロモ
プロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールS
(2−ブロモエチルエーテル)などのハロゲン化ビスフ
ェノール類およびその誘導体、テトラブロモビスフェノ
ールAポリカーボネートオリゴマー、テトラブロモビス
フェノールAジグリシジルエーテルとブロモ化ビスフェ
ノール付加物エポキシオリゴマーなどのハロゲン化ビス
フェノール類誘導体オリゴマー、ペンタブロモベンジル
アクリレートポリマーなどのハロゲン化アクリル樹脂、
エチレンビステトラブロモフタルイミド、エチレンビス
ジブロモノルボルナンジカルボキシイミド、2,4,6
−トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)−1,
3,5−トリアジン、トリス(2,3−ジブロモプロピ
ル)イソシアヌレートなどのハロゲンおよび窒素原子含
有化合物、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェ
ート、トリス(ブロモフェニル)ホスフェートなどのハ
ロゲンおよびリン原子含有化合物、塩素化パラフィン、
塩素化ナフタレン、パークロロペンタデカン、塩素化芳
香族化合物、塩素化脂環状化合物、臭化アンモニウムな
どの臭素化無機化合物などが挙げられる。これら化合物
は単独または2種以上を混合して使用できる。さらに
は、本発明のスチレン系樹脂の1種である臭素化ポリス
チレン樹脂も難燃剤として用いることが出来る。
シウム、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化
アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、などの無機系難
燃剤が挙げられる。
限はなく、一般的に知られている物理発泡剤、化学発泡
剤を用いることができる。
n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタ
ン、ネオペンタンなどに例示される飽和炭化水素、ジメ
チルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテ
ル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル、フラン、フルフラール、2−メチ
ルフラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランな
どに例示されるエーテル類、ジメチルケトン、メチルエ
チルケトン、ジエチルケトン、メチルn−プロピルケト
ン、メチルn−ブチルケトン、メチルi−ブチルケト
ン、メチルn−アミルケトン、メチルn−ヘキシルケト
ン、エチルn−プロピルケトン、エチルn−ブチルケト
ンに例示されるケトン類、メタノール、エタノール、プ
ロピルアルコール、i−プロピルアルコール、ブチルア
ルコール、i−ブチルアルコール、t−ブチルアルコー
ルに例示されるアルコール類、蟻酸メチルエステル、蟻
酸エチルエステル、蟻酸プロピルエステル、蟻酸ブチル
エステル、蟻酸アミルエステル、プロピオン酸メチルエ
ステル、プロピオン酸エチルエステルに例示されるカル
ボン酸エステル類、塩化メチル、塩化エチルなどに例示
される塩素化炭化水素類、トリクロロフルオロメタン
(R11)、ジクロロジフルオロメタン(R12)、ク
ロロジフルオロメタン(R22)、テトラクロロジフル
オロエタン(R112)、ジクロロフルオロエタン(R
141b)、クロロジフルオロエタン(R142b)、
ジフルオロエタン(R152a)、HFC−245f
a、HFC−236ea、HFC−245ca、HCF
C−225caなどに例示されるフロン類、水、二酸化
炭素、窒素、空気などに例示される無機ガス類などが挙
げられる。
ラゾジカルボンアミド、アゾジカルボンアミド、アゾイ
ソブチロニトリルなどアゾ化合物、テトラゾールグアニ
ジン塩、テトラゾールピペラジン塩、テトラゾールアン
モニウム塩等のテトラゾールアミン塩類、また、テトラ
ゾールナトリウム塩、テトラゾールマンガン塩、例えば
5,5−ビステトラゾール2グアニジン塩、5,5−ビ
ステトラゾール2アンモニウム塩、5,5−ビステトラ
ゾール2アミノグアニジン塩、5,5−ビステトラゾー
ルピペラジン塩等のテトラゾール金属塩類などのテトラ
ゾール化合物など、N,N’−ジニトロソペンタメチレ
ンテトラミン、p−トルエンスルホニルヒドラジン、
p,p’−オキシビス(ベンゼンスルホヒドラジド)、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭
酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸アルミニウム、炭酸
亜鉛、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水
素カリウム、その他の炭酸塩、その他の炭酸水素塩など
が挙げられる。これらは単独又は2種以上混合して使用
することができる。
発泡剤よりも物理発泡剤を用いることが好ましく、更に
環境適合性の点をを考慮すると、次に記す非ハロゲン系
の物理発泡剤がより好ましい。
タン、n−ペンタン、i−ペンタン、ネオペンタンなど
に例示される飽和炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチ
ルエーテル、メチルエチルエーテル、イソプロピルエー
テル、n−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、
フラン、フルフラール、2−メチルフラン、テトラヒド
ロフラン、テトラヒドロピランなどに例示されるエーテ
ル類、水、二酸化炭素、窒素、空気などに例示される無
機ガスなどの非ハロゲン系物理発泡剤が環境適合性、取
り扱いの観点で好ましい。
いられる発泡剤の量としては、発泡倍率の設定値などに
応じて適宜変えればよい。通常、発泡倍率20〜40倍
程度であれば発泡剤の合計量をスチレン系樹脂とポリフ
ェニレンエーテル系樹脂からなる熱可塑性樹脂100重
量部に対して2〜20重量部とするのが好ましい。発泡
倍率が極小さくて良い場合は、発泡剤の添加量が2重量
部未満でも充分である。逆に発泡倍率が100倍といっ
た大きな場合は、20重量部を越えて添加する場合もあ
るが、この場合、過剰な発泡剤量のため発泡体中にボイ
ドなどの不良を生じることに注意しなければならない。
ただし、発泡剤として飽和炭化水素化合物を用いた場合
には、10重量部を越えると発泡体の燃焼時に発泡剤自
体が燃焼し、難燃性が低下する場合がある。
明の効果を阻害しない範囲でシリカ、タルク、ケイ酸カ
ルシウム、ワラストナイト、カオリン、クレイ、マイ
カ、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウムなどの無機
化合物、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネ
シウム、ステアリン酸バリウム、流動パラフィン、オレ
フィン系ワックス、ステアリルアミド系化合物などの加
工助剤、フェノール系抗酸化剤、リン系安定剤、ベンゾ
トリアゾール類、ヒンダードアミン類などの耐光性安定
剤、帯電防止剤、顔料などの着色剤などを含有させるこ
とができるが、これらに限定されるものではない。
は、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブ
チル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス{3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート}、2,4−ビス−(n−オクチルチ
オ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチル
アニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリ
チル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシ
ル−3−(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−ベンジルホスフェート−ジエチルエステル、
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)イソシアヌレイトなどのヒンダードフェノー
ル系抗酸化剤、トリフェニルフォスファイト、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、
ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリス
リトールジフォスファイト、ビスステアリルペンタエリ
スリトールジフォスファイト、ビス(2,4−ジ−t−
ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジ
フォスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4−ジイルビ
スホスホナイトなどのリン系安定剤、2,2,4−トリ
メチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、アルキル化
ジフェニルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、4,
4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルア
ミンなどのアミン系安定剤、3,3−チオビスプロピオ
ン酸ジオデシルエステル、3,3−チオビスプロピオン
酸ジオクタデシルエステルなどのイオウ系安定剤を添加
するのが好ましい。
法に特に制限はないが、次のような方法が挙げられる。 (1)スチレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂
からなる熱可塑性樹脂、含リン化合物、含窒素化合物、
含ホウ素化合物、多価アルコール類の群から選ばれる1
種以上の化合物を加熱溶融させた後、発泡剤を注入して
押出発泡する方法、(2)スチレン系樹脂とポリフェニ
レンエーテル系樹脂からなる熱可塑性樹脂、含リン化合
物、含窒素化合物、含ホウ素化合物、多価アルコール類
の群から選ばれる1種以上の化合物と、発泡剤を同時に
加熱溶融混練して押出発泡する方法、(3)予め発泡剤
を含有したスチレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系
樹脂からなる熱可塑性樹脂、含リン化合物、含窒素化合
物、含ホウ素化合物、多価アルコール類の群から選ばれ
る1種以上の化合物からなる組成物をプレス機を用いて
加熱溶融し成形体とした後、再び加熱して発泡させる方
法、(4)予め発泡剤を含有したスチレン系樹脂とポリ
フェニレンエーテル系樹脂からなる熱可塑性樹脂、含リ
ン化合物、含窒素化合物、含ホウ素化合物、多価アルコ
ール類の群から選ばれる1種以上の化合物からなる粒状
組成物を型内に充填し加熱して発泡させる方法などが挙
げられる。
て非ハロゲン系発泡剤を用い、スチレン系樹脂とポリフ
ェニレンエーテル系樹脂からなる熱可塑性樹脂に含リン
化合物、含窒素化合物、含ホウ素化合物、多価アルコー
ル類の群から選ばれる1種以上の化合物を含有させた熱
可塑性樹脂発泡体を押出発泡して得る製造方法が、環境
適合性の観点から好ましい。
ェニレンエーテル系樹脂からなる熱可塑性樹脂をあらか
じめ押出機で溶融混練した後、発泡剤を用いて発泡体を
得る方法が、均質な発泡体を得られる点から好ましい。
更には、スチレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系樹
脂からなる熱可塑性樹脂と、含リン化合物、含窒素化合
物、含ホウ素化合物、多価アルコール類の群から選ばれ
る1種以上の化合物をあらかじめ押出機で溶融混練した
後、発泡剤を用いて発泡体を得る方法がより好ましい。
施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかか
る実施例のみに制限されるものではない。なお、特に断
らない限り「部」は重量部を、「%」は重量%を表す。
た発泡体の特性として、発泡体密度、自己消火性、燃焼
時の溶融変形、溶融滴下状況(形状保持性)を下記の方
法に従って評価した。 (1)発泡体密度(kg/m3):発泡体密度は、次の式:
発泡体密度(g/cm3)=発泡体重量(g)/発泡体体積(c
m3)に基づいて求め、単位を(kg/m3)に換算して示し
た。
発泡体を用い、JIS A9511に規定の燃焼性評価
における測定方法Aに準じて燃焼性試験を行い、下記の
基準に従い判定した。 ○:炎を離した後、5秒以内に消炎した △:炎を離した後、燃焼時間は5秒を越えたが自己消火
性を示した ×:炎を離した後、自己消火せず試験片全体が燃焼して
しまった
況、溶融変形状況):(2)と同様にして燃焼性試験を
行い、燃焼中の溶融滴下状況あるいは消炎後の状態を目
視にて観察し下記の基準に従い判定した。 ○:溶融滴下せず、炭化あるいは発泡炭状になり、形状
をほぼ維持あるいは変形するものの収縮はほとんど見ら
れない △:溶融滴下せず、炭化あるいは発泡炭状になるが、や
や収縮が見られた ×:溶融滴下して試験片が残存しなかった、あるいは溶
融滴下して大きく収縮した
(株)製、G9401)と、ポリフェニレンエーテル系
樹脂含有樹脂としてポリスチレン30%とポリフェニレ
ンエーテル70%とからなる市販のポリフェニレンエー
テル系樹脂含有樹脂(日本ジーイープラスチック(株)
製、商品名ノリルEFN4230)を表1記載の部数で
混合し、結果として同表記載のポリスチレントータル量
およびポリフェニレンエーテルトータル量とした。この
混合樹脂100部に対して、含リン化合物、含窒素化合
物、含ホウ素化合物、多価アルコール類を表1に記載す
る部数で混合し、更にタルク0.3部、ステアリン酸バ
リウム0.2部を添加した後、44mmφ同方向回転ニ
軸押出機を用いて260℃で溶融混練しペレット状の樹
脂組成物を得た。
5mmと口径90mmのものを縦に連結した押出機へ約
40kg/hrの割合で供給した。前記口径65mmの
押出機に供給し、250℃に加熱して溶融混練し、これ
に連結された口径90mmの押出機で樹脂温度を150
℃に冷却し、口径90mmの押出機の先端に設けた厚さ
方向2mm、幅方向50mmの長方形断面吐出口のある
ダイスより大気中へ押し出し、直方体状の押出発泡体を
得た。このときペレット状の樹脂組成物100部に対し
て、発泡剤としてイソブタン、ジメチルエーテル、1−
クロロ−1,1−ジフルオロエタン(表1中HCFC1
42b)を表1記載の部数で圧入した。このとき発泡剤
はそれぞれ別のラインから、前記口径65mmの押出機
の先端付近(口径90mmの押出機の先端ダイスと反対
側の端部側に接続される側の端部)から前記樹脂中に圧
入した。得られた発泡体の特性を表1に示す。下記、比
較例1〜4と比較し、形状保持性が向上した発泡体が得
られた。
物、含ホウ素化合物、多価アルコール類を用いた以外は
実施例1〜21と同様にして発泡体を得た。(ただし、
比較例1〜3においては表1記載の比率で樹脂、含リン
化合物、含窒素化合物、含ホウ素化合物、多価アルコー
ル類を混合し、更にタルク0.3部、ステアリン酸バリ
ウム0.2部を添加した後、44mmφ同方向回転ニ軸
押出機を用いて200℃で溶融混練しペレット状の樹脂
組成物を得た。その後、前記口径65mmの押出機に供
給し、200℃に加熱して溶融混練し、これに連結され
た口径90mmの押出機で樹脂温度を120℃に冷却
し、口径90mmの押出機の先端に設けた厚さ方向2m
m、幅方向50mmの長方形断面吐出口のあるダイスよ
り大気中へ押し出し、直方体状の押出発泡体を得た。)
得られた発泡体の特性を表1に示す。実施例1〜21と
比較して、形状保持性が劣る。
ーイープラスチック(株)製、商品名ノリルEFN42
30、ポリスチレン30%−ポリフェニレンエーテル7
0%) ●含リン化合物 ・ポリリン酸アンモニウム(チッソ(株)製、商品名テ
ラージュC−60、表1中APPと記載) トリフェニルホスフェート(大八化学工業(株)製、商
品名「TPP」、表1中TPPと記載) ・リン酸メラミン((株)三和ケミカル製、商品名「M
PP−A]) ・ホスファゼン(大塚化学(株)製、商品名「SP−1
34」)
名「MC440」、表1中MCと記載) ・メラミン(和光純薬工業(株)製試薬) ●含ホウ素化合物 ・酸化ホウ素(ユー エス ボラックス製 ボリックオ
キサイド) ・ホウ酸亜鉛(ユー エス ボラックス製 ファイアー
ブレイクZB)
表1中PEと記載) ●ハロゲン難燃剤 ・ヘキサブロモシクロドデカン(アルベマールコーポレ
ーション製、商品名「SAYTEX HBCD−L
M」、表1中HBCDと記載) ●発泡剤 ・イソブタン(三井化学(株)製) ・ジメチルエーテル(三井化学(株)製) ・1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(ダイキン工
業(株)製、表1中HCFC142bと記載)
融滴下の問題が飛躍的に改善され、難燃性、燃焼時の形
状保持性、断熱性優れた熱可塑性樹脂発泡体が得られ
る。更に、非ハロゲン系の発泡剤を用い、非ハロゲン系
の難燃性を使用することで環境適合性の特に優れた熱可
塑性樹脂発泡体を得ることが可能である。
Claims (5)
- 【請求項1】 スチレン系樹脂とポリフェニレンエーテ
ル系樹脂からなる熱可塑性樹脂100重量部に対して、
含リン化合物、含窒素化合物、含ホウ素化合物、多価ア
ルコール類の群から選ばれる1種以上の化合物を1〜2
00重量部含有することを特徴とする熱可塑性樹脂発泡
体。 - 【請求項2】 含リン化合物がリン酸塩、リン酸エステ
ル、ホスファゼン類から選ばれる1種以上の化合物であ
ることを特徴とする請求項1項記載の熱可塑性樹脂発泡
体。 - 【請求項3】 含窒素化合物がトリアジン骨格含有化合
物であることを特徴とする請求項1項記載の熱可塑性樹
脂発泡体。 - 【請求項4】 スチレン系樹脂とポリフェニレンエーテ
ル系樹脂からなる熱可塑性樹脂が、スチレン系樹脂95
〜10重量%、ポリフェニレンエーテル系樹脂5〜90
重量%の合計100重量%を含むことを特徴とする請求
項1〜3のいずれか1項記載の熱可塑性樹脂発泡体。 - 【請求項5】 スチレン系樹脂とポリフェニレンエーテ
ル系樹脂からなる熱可塑性樹脂に、非ハロゲン系発泡剤
を用いて発泡成形することを特徴とする請求項1〜4の
いずれか1項記載の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
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JP2002133677A JP4054602B2 (ja) | 2002-05-09 | 2002-05-09 | 熱可塑性樹脂発泡体およびその製造方法 |
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---|---|---|---|---|
JP2007197619A (ja) * | 2006-01-30 | 2007-08-09 | Sumitomo Electric Ind Ltd | ノンハロゲン難燃性樹脂組成物およびそれを用いた電線・ケーブル |
JP2010534757A (ja) * | 2007-07-28 | 2010-11-11 | ケミスケ ファブリック ブデンヘイム ケージー | ハロゲン不含の難燃剤 |
JP2014117813A (ja) * | 2012-12-13 | 2014-06-30 | Jsp Corp | 熱可塑性樹脂発泡ブロー成形体の製造方法及び熱可塑性樹脂発泡ブロー成形体 |
-
2002
- 2002-05-09 JP JP2002133677A patent/JP4054602B2/ja not_active Expired - Lifetime
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