JP2003138053A - スチレン系樹脂発泡体およびその製造方法 - Google Patents
スチレン系樹脂発泡体およびその製造方法Info
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- JP2003138053A JP2003138053A JP2001342643A JP2001342643A JP2003138053A JP 2003138053 A JP2003138053 A JP 2003138053A JP 2001342643 A JP2001342643 A JP 2001342643A JP 2001342643 A JP2001342643 A JP 2001342643A JP 2003138053 A JP2003138053 A JP 2003138053A
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 炎に長時間接した場合、および長時間高温に
曝された場合でも、溶融滴下性が抑制され、ある程度形
態が保持されると共に、難燃性に優れ、かつ、熱可塑性
樹脂であることからリサイクル性にもすぐれた建築用断
熱材料を得る。 【解決手段】 スチレン系アイオノマー(及び必要に応
じて他のスチレン系樹脂)からなるスチレン系樹脂組成
物に対して、熱可塑性を有するフェノール系樹脂、トリ
アジン骨格含有化合物、リン系化合物、および多価アル
コール類から選ばれる1種以上の化合物を含有すること
を特徴とするスチレン系樹脂発泡体を得る。また、使用
する成分として非ハロゲン系の化合物を使用した場合に
は、環境適合性が非常に優れた発泡体が提供される。
曝された場合でも、溶融滴下性が抑制され、ある程度形
態が保持されると共に、難燃性に優れ、かつ、熱可塑性
樹脂であることからリサイクル性にもすぐれた建築用断
熱材料を得る。 【解決手段】 スチレン系アイオノマー(及び必要に応
じて他のスチレン系樹脂)からなるスチレン系樹脂組成
物に対して、熱可塑性を有するフェノール系樹脂、トリ
アジン骨格含有化合物、リン系化合物、および多価アル
コール類から選ばれる1種以上の化合物を含有すること
を特徴とするスチレン系樹脂発泡体を得る。また、使用
する成分として非ハロゲン系の化合物を使用した場合に
は、環境適合性が非常に優れた発泡体が提供される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境適合性に優れ
た熱可塑性樹脂であるスチレン系樹脂からなり、長時間
炎と接しつづけた際の溶融滴下、および高温に曝された
ときの変形などが飛躍的に抑制され、かつ、特にハロゲ
ン含有成分を含まずとも難燃性に優れた、スチレン系樹
脂発泡体およびその製造方法に関する。
た熱可塑性樹脂であるスチレン系樹脂からなり、長時間
炎と接しつづけた際の溶融滴下、および高温に曝された
ときの変形などが飛躍的に抑制され、かつ、特にハロゲ
ン含有成分を含まずとも難燃性に優れた、スチレン系樹
脂発泡体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スチレン系樹脂にハロゲン化炭化水素
類、炭化水素類、二酸化炭素などの発泡剤を添加し、押
出発泡法、ビーズ発泡法などの発泡成形方法により発泡
体を得る技術は既に広く知られている。
類、炭化水素類、二酸化炭素などの発泡剤を添加し、押
出発泡法、ビーズ発泡法などの発泡成形方法により発泡
体を得る技術は既に広く知られている。
【0003】優れた断熱性を付与したスチレン系樹脂発
泡体は、建築材料として住宅等の断熱材に使用されてい
る。スチレン系樹脂発泡体を建築用断熱材として用いる
場合、自己消火性などの難燃性が要求され、たとえば、
JIS A9511にその燃焼性レベルが規定されてい
る。こうした難燃性の要求されるスチレン系樹脂発泡体
には一般にハロゲン系難燃剤を含有せしめている。しか
しながら、このようにして得られたスチレン系樹脂発泡
体は、自己消火性ではあるものの、短時間でも炎と接し
続けた場合には焼失あるいは溶融滴下が起こって形態が
保持されない。従って燃焼時に形状が保持されることが
要望される用途への展開は制約されている。
泡体は、建築材料として住宅等の断熱材に使用されてい
る。スチレン系樹脂発泡体を建築用断熱材として用いる
場合、自己消火性などの難燃性が要求され、たとえば、
JIS A9511にその燃焼性レベルが規定されてい
る。こうした難燃性の要求されるスチレン系樹脂発泡体
には一般にハロゲン系難燃剤を含有せしめている。しか
しながら、このようにして得られたスチレン系樹脂発泡
体は、自己消火性ではあるものの、短時間でも炎と接し
続けた場合には焼失あるいは溶融滴下が起こって形態が
保持されない。従って燃焼時に形状が保持されることが
要望される用途への展開は制約されている。
【0004】燃焼時にある程度形態が保持される樹脂発
泡体としては、熱硬化性樹脂発泡体、例えばフェノール
−ホルムアルデヒド樹脂発泡体などが挙げられる。しか
しながら、このような発泡体では、溶融滴下が起こら
ず、形態は保持されるものの、発泡体が脆い、さらには
熱硬化性樹脂であるがためにリサイクル利用することが
非常に困難であるなど環境適合性に問題があり、広く流
通していないのが現状である。
泡体としては、熱硬化性樹脂発泡体、例えばフェノール
−ホルムアルデヒド樹脂発泡体などが挙げられる。しか
しながら、このような発泡体では、溶融滴下が起こら
ず、形態は保持されるものの、発泡体が脆い、さらには
熱硬化性樹脂であるがためにリサイクル利用することが
非常に困難であるなど環境適合性に問題があり、広く流
通していないのが現状である。
【0005】このような問題に鑑み、我々は特願200
0−337980号において、スチレン系樹脂100重
量部に対して、1)リン系化合物1〜200重量部、お
よび、2)トリアジン骨格含有化合物および/または多
価アルコール類を1〜200重量部含有することを特徴
とするスチレン系樹脂発泡体を提案した。該発明の発泡
体では、JIS A9511に規定する燃焼性試験にお
いて自己消火性を発現すると共に、炎と接した場合でも
溶融滴下せず炭化することで形状がある程度保持される
特徴を有している。しかしながら、炎と接している時間
が短いなど、比較的短時間の加熱に対しては有効であっ
たが、長時間炎に接した場合や、建築基準法に規定され
る防火性能評価において、例えば、室外側に窯業系外壁
材、その内側にスチレン系樹脂発泡体からなる断熱材、
さらに室内側に不燃性あるいは準不燃性を有する板を配
置した壁構造のように、発泡体に直接炎が接しないが、
外壁材を介して輻射熱によって400℃〜600℃とい
った高温に長時間曝されるような場合、炭化はするもの
の垂れ、収縮、膨張などして変形し、形状が保持されな
いことが判った。
0−337980号において、スチレン系樹脂100重
量部に対して、1)リン系化合物1〜200重量部、お
よび、2)トリアジン骨格含有化合物および/または多
価アルコール類を1〜200重量部含有することを特徴
とするスチレン系樹脂発泡体を提案した。該発明の発泡
体では、JIS A9511に規定する燃焼性試験にお
いて自己消火性を発現すると共に、炎と接した場合でも
溶融滴下せず炭化することで形状がある程度保持される
特徴を有している。しかしながら、炎と接している時間
が短いなど、比較的短時間の加熱に対しては有効であっ
たが、長時間炎に接した場合や、建築基準法に規定され
る防火性能評価において、例えば、室外側に窯業系外壁
材、その内側にスチレン系樹脂発泡体からなる断熱材、
さらに室内側に不燃性あるいは準不燃性を有する板を配
置した壁構造のように、発泡体に直接炎が接しないが、
外壁材を介して輻射熱によって400℃〜600℃とい
った高温に長時間曝されるような場合、炭化はするもの
の垂れ、収縮、膨張などして変形し、形状が保持されな
いことが判った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、建築用断
熱材料として、炎に長時間接した場合、および長時間高
温に曝された場合でもある程度形態が保持されるととも
に、リサイクル性に優れるといった環境適合性を兼ね備
えた断熱材としては未だ十分な性能をもつものは見いだ
されていない。
熱材料として、炎に長時間接した場合、および長時間高
温に曝された場合でもある程度形態が保持されるととも
に、リサイクル性に優れるといった環境適合性を兼ね備
えた断熱材としては未だ十分な性能をもつものは見いだ
されていない。
【0007】本発明は前記従来技術に鑑みてなされたも
のであり、このような状況の下、本発明が解決しようと
する課題は、スチレン系樹脂をベースとし、前記特性を
具備した発泡体およびその製造方法を提供することであ
る。
のであり、このような状況の下、本発明が解決しようと
する課題は、スチレン系樹脂をベースとし、前記特性を
具備した発泡体およびその製造方法を提供することであ
る。
【0008】
【発明が解決するための手段】本発明者らは、前記課題
の解決のため、鋭意研究の結果、スチレン系アイオノマ
ーおよびさらには他のスチレン系樹脂組成物に対し、熱
可塑性を有するフェノール系樹脂、トリアジン骨格含有
化合物、リン系化合物、および多価アルコール類から選
ばれる1種以上の化合物を含有させた発泡体で、炎に長
時間接した場合、および長時間高温に曝された場合で
も、溶融滴下性が抑制され、ある程度形態が保持される
と共に、難燃性に優れ、かつ、熱可塑性樹脂であること
からリサイクル性にもすぐれた建築用断熱材料が得られ
ることを見いだし、本発明に至った。特に、熱可塑性を
有するフェノール系樹脂、トリアジン骨格含有化合物、
リン系化合物、および多価アルコール類から選ばれる1
種以上の化合物がハロゲンを含まず、更に、ハロゲン系
難燃剤を使用せず、かつ非ハロゲン系の発泡剤を使用す
る場合には、環境適合性が非常に優れた発泡体が提供さ
れるので好ましい結果が得られる。
の解決のため、鋭意研究の結果、スチレン系アイオノマ
ーおよびさらには他のスチレン系樹脂組成物に対し、熱
可塑性を有するフェノール系樹脂、トリアジン骨格含有
化合物、リン系化合物、および多価アルコール類から選
ばれる1種以上の化合物を含有させた発泡体で、炎に長
時間接した場合、および長時間高温に曝された場合で
も、溶融滴下性が抑制され、ある程度形態が保持される
と共に、難燃性に優れ、かつ、熱可塑性樹脂であること
からリサイクル性にもすぐれた建築用断熱材料が得られ
ることを見いだし、本発明に至った。特に、熱可塑性を
有するフェノール系樹脂、トリアジン骨格含有化合物、
リン系化合物、および多価アルコール類から選ばれる1
種以上の化合物がハロゲンを含まず、更に、ハロゲン系
難燃剤を使用せず、かつ非ハロゲン系の発泡剤を使用す
る場合には、環境適合性が非常に優れた発泡体が提供さ
れるので好ましい結果が得られる。
【0009】スチレン系アイオノマーの発泡体への応用
は特許第2624813号や、特開平9−235400
に提案されているが、前者ではスキン品質向上、後者で
は製品寿命・強度・耐油性に優れることを特徴としてお
り、特に難燃性には言及しておらず、また、難燃に対応
する組成物の記載もない。一方、特開2000−164
130においては、スチレン系アイオノマーと無機物か
らなる難燃性組成物が示されているが、発泡倍率が5未
満で好ましくは無発泡の組成物に関するものであり、ま
た特に、発泡体の燃焼時形状保持性に関する効果発現や
対応する組成物の記載も無い。さらに特開平10−23
1378および再公表WO98/37132には金属塩
架橋を含有しうる官能基を含有した変成有機ポリマーと
してスチレン系アイオノマーを例示し、これを用いた難
燃性発泡体を提供しているが、やはり、発泡体の燃焼時
形状保持性に関する効果発現や対応する組成物の記載は
無い。
は特許第2624813号や、特開平9−235400
に提案されているが、前者ではスキン品質向上、後者で
は製品寿命・強度・耐油性に優れることを特徴としてお
り、特に難燃性には言及しておらず、また、難燃に対応
する組成物の記載もない。一方、特開2000−164
130においては、スチレン系アイオノマーと無機物か
らなる難燃性組成物が示されているが、発泡倍率が5未
満で好ましくは無発泡の組成物に関するものであり、ま
た特に、発泡体の燃焼時形状保持性に関する効果発現や
対応する組成物の記載も無い。さらに特開平10−23
1378および再公表WO98/37132には金属塩
架橋を含有しうる官能基を含有した変成有機ポリマーと
してスチレン系アイオノマーを例示し、これを用いた難
燃性発泡体を提供しているが、やはり、発泡体の燃焼時
形状保持性に関する効果発現や対応する組成物の記載は
無い。
【0010】即ち、本発明は、(1)スチレン系アイオ
ノマー0.1〜100重量%、他のスチレン系樹脂0〜
99,9重量%からなるスチレン系樹脂組成物100重
量部に対して、熱可塑性を有するフェノール系樹脂、ト
リアジン骨格含有化合物、リン系化合物、および多価ア
ルコール類から選ばれる1種以上の化合物を1〜200
重量部含有することを特徴とするスチレン系樹脂発泡体
に関する。
ノマー0.1〜100重量%、他のスチレン系樹脂0〜
99,9重量%からなるスチレン系樹脂組成物100重
量部に対して、熱可塑性を有するフェノール系樹脂、ト
リアジン骨格含有化合物、リン系化合物、および多価ア
ルコール類から選ばれる1種以上の化合物を1〜200
重量部含有することを特徴とするスチレン系樹脂発泡体
に関する。
【0011】さらに本発明は、(2)前記スチレン系ア
イオノマーが、分子中に0.01〜20mol/kgの
イオン性官能基を含有し、かつ、その対イオンとなりう
る化合物を0.01〜20mol/kg含有することを
特徴とする(1)項記載のスチレン系樹脂発泡体に関す
る。
イオノマーが、分子中に0.01〜20mol/kgの
イオン性官能基を含有し、かつ、その対イオンとなりう
る化合物を0.01〜20mol/kg含有することを
特徴とする(1)項記載のスチレン系樹脂発泡体に関す
る。
【0012】さらに本発明は、(3)前記スチレン系ア
イオノマーが分子中に含有するイオン性官能基が、カル
ボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、フェノール性水酸
基、およびこれらの誘導体から選ばれる一種以上の官能
基であり、かつ、対イオンとなりうる化合物が、金属
塩、アンモニウム塩、およびこれらの誘導体から選ばれ
る一種以上の化合物であることを特徴とする(1)〜
(2)項のいずれか1項記載のスチレン系樹脂発泡体に
関する。
イオノマーが分子中に含有するイオン性官能基が、カル
ボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、フェノール性水酸
基、およびこれらの誘導体から選ばれる一種以上の官能
基であり、かつ、対イオンとなりうる化合物が、金属
塩、アンモニウム塩、およびこれらの誘導体から選ばれ
る一種以上の化合物であることを特徴とする(1)〜
(2)項のいずれか1項記載のスチレン系樹脂発泡体に
関する。
【0013】さらに本発明は、(4)前記スチレン系樹
脂組成物100重量部に対して、さらに難燃剤を0.1
〜100重量部含有することを特徴とする(1)〜
(3)項のいずれか1項記載のスチレン系樹脂発泡体に
関する。
脂組成物100重量部に対して、さらに難燃剤を0.1
〜100重量部含有することを特徴とする(1)〜
(3)項のいずれか1項記載のスチレン系樹脂発泡体に
関する。
【0014】さらに本発明は、(5)前記スチレン系樹
脂組成物、熱可塑性を有するフェノール系樹脂、トリア
ジン骨格含有化合物、リン系化合物、および多価アルコ
ール類から選ばれる1種以上の化合物に、さらに非ハロ
ゲン系発泡剤を含有させ、発泡成形することを特徴とす
る(1)〜(4)項のいずれか1項記載のスチレン系樹
脂発泡体の製造方法に関する。
脂組成物、熱可塑性を有するフェノール系樹脂、トリア
ジン骨格含有化合物、リン系化合物、および多価アルコ
ール類から選ばれる1種以上の化合物に、さらに非ハロ
ゲン系発泡剤を含有させ、発泡成形することを特徴とす
る(1)〜(4)項のいずれか1項記載のスチレン系樹
脂発泡体の製造方法に関する。
【0015】さらに本発明は、(6)分子中にイオン性
官能基を含有するスチレン系樹脂に、その対イオンとな
りうる化合物を溶融混練して得られたスチレン系アイオ
ノマーを含有する前記スチレン系樹脂組成物、熱可塑性
を有するフェノール系樹脂、トリアジン骨格含有化合
物、リン系化合物、および多価アルコール類から選ばれ
る1種以上の化合物に対し、非ハロゲン系発泡剤を含有
させ、押出発泡成形することを特徴とする(5)記載の
スチレン系樹脂発泡体の製造方法に関する。
官能基を含有するスチレン系樹脂に、その対イオンとな
りうる化合物を溶融混練して得られたスチレン系アイオ
ノマーを含有する前記スチレン系樹脂組成物、熱可塑性
を有するフェノール系樹脂、トリアジン骨格含有化合
物、リン系化合物、および多価アルコール類から選ばれ
る1種以上の化合物に対し、非ハロゲン系発泡剤を含有
させ、押出発泡成形することを特徴とする(5)記載の
スチレン系樹脂発泡体の製造方法に関する。
【0016】
【発明の実施形態】本発明において、スチレン系樹脂組
成物は、スチレン系アイオノマーおよび必要に応じてそ
の他のスチレン系樹脂を含有することを特徴とする。
成物は、スチレン系アイオノマーおよび必要に応じてそ
の他のスチレン系樹脂を含有することを特徴とする。
【0017】本発明では、スチレン系アイオノマーを用
いることで、スチレン系樹脂発泡体の長時間燃焼時ある
いは高温加熱時の溶融滴下を抑制し形態をある程度保持
する効果を有する。これは、スチレン系樹脂組成物に含
有せしめた熱可塑性を有するフェノール系樹脂、トリア
ジン骨格含有化合物、リン系化合物、多価アルコール類
といった化合物の与える燃焼時あるいは高温時の炭化促
進による形状保持効果に加え、スチレン系樹脂組成物自
体においても、イオンを介した緩やかな架橋を導入する
ことにより、熱可塑性を維持しリサイクル性を保持しつ
つ樹脂燃焼時の垂れ性を改善し、結果として発泡体燃焼
時の形態保持効果を発現せしめているものと考える。
いることで、スチレン系樹脂発泡体の長時間燃焼時ある
いは高温加熱時の溶融滴下を抑制し形態をある程度保持
する効果を有する。これは、スチレン系樹脂組成物に含
有せしめた熱可塑性を有するフェノール系樹脂、トリア
ジン骨格含有化合物、リン系化合物、多価アルコール類
といった化合物の与える燃焼時あるいは高温時の炭化促
進による形状保持効果に加え、スチレン系樹脂組成物自
体においても、イオンを介した緩やかな架橋を導入する
ことにより、熱可塑性を維持しリサイクル性を保持しつ
つ樹脂燃焼時の垂れ性を改善し、結果として発泡体燃焼
時の形態保持効果を発現せしめているものと考える。
【0018】本発明におけるスチレン系アイオノマーと
は、スチレン単量体およびスチレン単量体と共重合可能
な単量体あるいはその誘導体から得られるランダム、ブ
ロックあるいはグラフト共重合体であるスチレン系樹脂
のうち、分子中にイオン性官能基を含有し、かつその対
イオンとなりうる化合物を含有せしめたものを指す。該
イオン性官能基としては、特に限定するものではない
が、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、
フェノール性水酸基等の陰イオン性基、ピリジニウム
塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩等の陽イオン性基
が挙げられる。これらのイオン性官能基の対イオンとな
りうる化合物としては、陰イオン性基に対しては金属
塩、アンモニウム塩、ピリジニウム塩、ホスホニウム塩
等が挙げられ、陽イオン性基に対しては塩化物、臭化
物、沃化物等のハロゲン化物等が挙げられる。この内、
導入のしやすさ、安定性、安全性などの観点から、分子
中に含まれるイオン性官能基としては、カルボン酸基、
スルホン酸基、リン酸基、フェノール性水酸基、および
これらの誘導体から選ばれる一種以上の官能基であるこ
と、かつ、対イオンとなりうる化合物としては金属塩、
アンモニウム塩、ピリジニウム塩、ホスホニウム塩、お
よびこれらの誘導体から選ばれる一種以上の化合物であ
ることが好ましい。
は、スチレン単量体およびスチレン単量体と共重合可能
な単量体あるいはその誘導体から得られるランダム、ブ
ロックあるいはグラフト共重合体であるスチレン系樹脂
のうち、分子中にイオン性官能基を含有し、かつその対
イオンとなりうる化合物を含有せしめたものを指す。該
イオン性官能基としては、特に限定するものではない
が、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、
フェノール性水酸基等の陰イオン性基、ピリジニウム
塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩等の陽イオン性基
が挙げられる。これらのイオン性官能基の対イオンとな
りうる化合物としては、陰イオン性基に対しては金属
塩、アンモニウム塩、ピリジニウム塩、ホスホニウム塩
等が挙げられ、陽イオン性基に対しては塩化物、臭化
物、沃化物等のハロゲン化物等が挙げられる。この内、
導入のしやすさ、安定性、安全性などの観点から、分子
中に含まれるイオン性官能基としては、カルボン酸基、
スルホン酸基、リン酸基、フェノール性水酸基、および
これらの誘導体から選ばれる一種以上の官能基であるこ
と、かつ、対イオンとなりうる化合物としては金属塩、
アンモニウム塩、ピリジニウム塩、ホスホニウム塩、お
よびこれらの誘導体から選ばれる一種以上の化合物であ
ることが好ましい。
【0019】分子中に含まれるイオン性官能基の導入方
法としては、特に限定するものではないが、非イオン性
の単量体のみから得られたスチレン系樹脂を後から変性
する方法や、スチレン系樹脂の重合時にイオン性官能基
を含有する単量体を共重合させる方法が挙げられる。前
者の場合は樹脂成分のみを抽出した後滴定するなどし
て、イオン性官能基の導入量を確認する必要がある。イ
オン性官能基導入の確実性、コスト、容易さ等の点から
後者の方法が好ましく用いられる。
法としては、特に限定するものではないが、非イオン性
の単量体のみから得られたスチレン系樹脂を後から変性
する方法や、スチレン系樹脂の重合時にイオン性官能基
を含有する単量体を共重合させる方法が挙げられる。前
者の場合は樹脂成分のみを抽出した後滴定するなどし
て、イオン性官能基の導入量を確認する必要がある。イ
オン性官能基導入の確実性、コスト、容易さ等の点から
後者の方法が好ましく用いられる。
【0020】これらの方法の結果として得られるスチレ
ン系アイオノマーを構成するイオン性官能基含有単量体
としては、特に限定するものではないが、以下のように
例示できる。陰イオン性基においては、アクリル酸、メ
タクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、(無水)マレイ
ン酸、α−フェニル(無水)マレイン酸、α−メチル
(無水)マレイン酸、フマル酸、ケイヒ酸、ビニル安息
香酸等のカルボン酸基含有単量体およびこれらのエステ
ル、アミド、塩等の誘導体、ビニルスルホン酸、(メ
タ)アリルスルホン酸、メチルビニルスルフォネート、
スチレンスルホン酸、α−メチルスチレンスルホン酸、
スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
−3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホン酸、2−
(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタン
スルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシエタンス
ルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒド
ロキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−(メタ)アク
リルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、アル
キルアリルスルホコハク酸、ポリオキシアルキレンモノ
(メタ)アクリレートの硫酸エステル化物[ポリオキシ
プロピレンモノメタクリレート硫酸エステル化物等]等
のスルホン酸基含有単量体およびこれらのエステル、塩
等の誘導体、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル燐
酸モノエステル、例えば、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリロイルホスフェート、フェニル−2−アクリ
ロイロキシエチルホスフェート等のリン酸基含有単量体
およびこれらのエステル、塩などの誘導体、ヒドロキシ
スチレン、ビスフェノールAモノアリルエーテル、ビス
フェノールAモノ(メタ)アクリルエステル等のフェノ
ール性水酸基含有単量体およびこれらのエステル、塩な
どの誘導体等が挙げられる。陽イオン性基においては、
ビニルピリジニウム、ビニルトリメチルアンモニウム、
ビニルベンジルホスホニウム等が挙げられるが、上述の
ように、陰イオン性基が好ましい。これらのイオン性基
は単一でも混合して用いても良い。
ン系アイオノマーを構成するイオン性官能基含有単量体
としては、特に限定するものではないが、以下のように
例示できる。陰イオン性基においては、アクリル酸、メ
タクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、(無水)マレイ
ン酸、α−フェニル(無水)マレイン酸、α−メチル
(無水)マレイン酸、フマル酸、ケイヒ酸、ビニル安息
香酸等のカルボン酸基含有単量体およびこれらのエステ
ル、アミド、塩等の誘導体、ビニルスルホン酸、(メ
タ)アリルスルホン酸、メチルビニルスルフォネート、
スチレンスルホン酸、α−メチルスチレンスルホン酸、
スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
−3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホン酸、2−
(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタン
スルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシエタンス
ルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒド
ロキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−(メタ)アク
リルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、アル
キルアリルスルホコハク酸、ポリオキシアルキレンモノ
(メタ)アクリレートの硫酸エステル化物[ポリオキシ
プロピレンモノメタクリレート硫酸エステル化物等]等
のスルホン酸基含有単量体およびこれらのエステル、塩
等の誘導体、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル燐
酸モノエステル、例えば、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリロイルホスフェート、フェニル−2−アクリ
ロイロキシエチルホスフェート等のリン酸基含有単量体
およびこれらのエステル、塩などの誘導体、ヒドロキシ
スチレン、ビスフェノールAモノアリルエーテル、ビス
フェノールAモノ(メタ)アクリルエステル等のフェノ
ール性水酸基含有単量体およびこれらのエステル、塩な
どの誘導体等が挙げられる。陽イオン性基においては、
ビニルピリジニウム、ビニルトリメチルアンモニウム、
ビニルベンジルホスホニウム等が挙げられるが、上述の
ように、陰イオン性基が好ましい。これらのイオン性基
は単一でも混合して用いても良い。
【0021】分子中にイオン性官能基を有するスチレン
系樹脂の具体例としては、スチレン−(メタ)アクリル
酸共重合体、スチレン−(無水)マレイン酸共重合体、
スルホン化ポリスチレン、ポリヒドロキシスチレン等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
系樹脂の具体例としては、スチレン−(メタ)アクリル
酸共重合体、スチレン−(無水)マレイン酸共重合体、
スルホン化ポリスチレン、ポリヒドロキシスチレン等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0022】対イオンとなりうる化合物の添加方法とし
ては、イオン性官能基を含有する単量体に重合前に添加
する方法、イオン性官能基を分子中に含有するスチレン
系樹脂の重合時あるいは変成時に添加する方法、イオン
性官能基を分子中に含有するスチレン系樹脂(あるいは
イオン性官能基を分子中に含有するスチレン系樹脂とそ
の他のスチレン系樹脂との混合物)に対して後から添加
する方法、さらにはイオン性官能基を分子中に含有する
スチレン系樹脂(あるいはイオン性官能基を分子中に含
有するスチレン系樹脂とその他のスチレン系樹脂との混
合物)と、各種配合物からなるスチレン系樹脂組成物を
形成する際に添加する方法等が挙げられるが、特に限定
するものではない。
ては、イオン性官能基を含有する単量体に重合前に添加
する方法、イオン性官能基を分子中に含有するスチレン
系樹脂の重合時あるいは変成時に添加する方法、イオン
性官能基を分子中に含有するスチレン系樹脂(あるいは
イオン性官能基を分子中に含有するスチレン系樹脂とそ
の他のスチレン系樹脂との混合物)に対して後から添加
する方法、さらにはイオン性官能基を分子中に含有する
スチレン系樹脂(あるいはイオン性官能基を分子中に含
有するスチレン系樹脂とその他のスチレン系樹脂との混
合物)と、各種配合物からなるスチレン系樹脂組成物を
形成する際に添加する方法等が挙げられるが、特に限定
するものではない。
【0023】上記イオン性基に対する対イオンとなりう
る化合物としては、特に限定するものではないが、陰イ
オン性基に対しては、リチウム、ナトリウム、ルビジウ
ム、セシウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシ
ウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金
属、アルミニウム等のその他の非遷移金属、亜鉛、銅、
マンガン、ニッケル、コバルト、鉄、クロム等の遷移金
属等の酸化物、水酸化物、炭酸化物等の金属塩およびそ
の誘導体、各種4級アルキルアンモニウム塩およびその
誘導体、アルキルホスホニウム塩およびその誘導体、ア
ルキルピリジニウム塩およびその誘導体等が挙げられ
る。陰イオン性基に対しては、各種ハロゲン化物等が挙
げられるが、上述のように分子中に含まれるイオン性基
としては陰イオン性基が好ましく、対イオンとしては、
前記の化合物が好ましい。これらの化合物は単独で使用
しても混合物であっても良い。
る化合物としては、特に限定するものではないが、陰イ
オン性基に対しては、リチウム、ナトリウム、ルビジウ
ム、セシウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシ
ウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金
属、アルミニウム等のその他の非遷移金属、亜鉛、銅、
マンガン、ニッケル、コバルト、鉄、クロム等の遷移金
属等の酸化物、水酸化物、炭酸化物等の金属塩およびそ
の誘導体、各種4級アルキルアンモニウム塩およびその
誘導体、アルキルホスホニウム塩およびその誘導体、ア
ルキルピリジニウム塩およびその誘導体等が挙げられ
る。陰イオン性基に対しては、各種ハロゲン化物等が挙
げられるが、上述のように分子中に含まれるイオン性基
としては陰イオン性基が好ましく、対イオンとしては、
前記の化合物が好ましい。これらの化合物は単独で使用
しても混合物であっても良い。
【0024】対イオンとなりうる化合物の具体例として
は、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化マグネ
シウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酸化カ
ルシウム、炭酸カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ア
ルミニウム、酸化亜鉛、水酸化銅、酸化銅、酸化マンガ
ン、水酸化鉄、酸化鉄、テトラメチルアンモニウム塩、
ジエチルジドデシルアンモニウム塩、ドデシルトリブチ
ルホスホニウム塩等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
は、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化マグネ
シウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酸化カ
ルシウム、炭酸カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ア
ルミニウム、酸化亜鉛、水酸化銅、酸化銅、酸化マンガ
ン、水酸化鉄、酸化鉄、テトラメチルアンモニウム塩、
ジエチルジドデシルアンモニウム塩、ドデシルトリブチ
ルホスホニウム塩等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0025】本発明のスチレン系アイオノマーの含有量
は、本発明におけるスチレン系樹脂総量の1〜100重
量%であり、好ましくは5〜100重量%、さらに好ま
しくは10〜100重量%である。スチレン系アイオノ
マーが1重量%未満では発泡体燃焼時に十分な形態保持
効果が得られない。
は、本発明におけるスチレン系樹脂総量の1〜100重
量%であり、好ましくは5〜100重量%、さらに好ま
しくは10〜100重量%である。スチレン系アイオノ
マーが1重量%未満では発泡体燃焼時に十分な形態保持
効果が得られない。
【0026】また、上記スチレン系アイオノマーが、分
子中に含有するイオン性官能基量、および、その対イオ
ンとなりうる化合物量としては、0.01〜20mol
/kgが好ましく、より好ましくは0.05〜10mo
l/kg、さらに好ましくは0.1〜5mol/kgで
ある。これらのイオン性官能基量および対イオンとなり
うる化合物量が0.01mol/kg未満では発泡体燃
焼時に十分な形態保持効果が得られず、20mol/k
gを越えると発泡体の成形性が困難となるため好ましく
ない。上記スチレン系アイオノマーの製造方法として
は、コスト、簡便性等の観点から、分子中にイオン性官
能基を含有するスチレン系樹脂に対し、その対イオンと
なりうる化合物を溶融混練する方法が好ましい。
子中に含有するイオン性官能基量、および、その対イオ
ンとなりうる化合物量としては、0.01〜20mol
/kgが好ましく、より好ましくは0.05〜10mo
l/kg、さらに好ましくは0.1〜5mol/kgで
ある。これらのイオン性官能基量および対イオンとなり
うる化合物量が0.01mol/kg未満では発泡体燃
焼時に十分な形態保持効果が得られず、20mol/k
gを越えると発泡体の成形性が困難となるため好ましく
ない。上記スチレン系アイオノマーの製造方法として
は、コスト、簡便性等の観点から、分子中にイオン性官
能基を含有するスチレン系樹脂に対し、その対イオンと
なりうる化合物を溶融混練する方法が好ましい。
【0027】また、環境適合性の観点から、上記スチレ
ン系アイオノマーのうち、ハロゲンを含有していないも
のが好ましく用いられる。
ン系アイオノマーのうち、ハロゲンを含有していないも
のが好ましく用いられる。
【0028】本発明におけるその他のスチレン系樹脂と
は、スチレン単量体のみから得られるポリスチレンホモ
ポリマー、スチレン単量体およびイオン性官能基を含有
しないスチレン単量体と共重合可能な単量体あるいはそ
の誘導体から得られるランダム、ブロックあるいはグラ
フト共重合体、ゴム強化ポリスチレンなどの分子中にイ
オン性官能基を含有しない変性ポリスチレンなどを指
す。上記その他のスチレン系樹脂において、スチレン単
量体と共重合可能な単量体としては、特に限定するもの
ではないが、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン
などの芳香族ビニル単量体類、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリルなどのシアン化ビニル単量体類、フェニ
ルマレイミド、マレイミド、メチルマレイミド、エチル
マレイミド、プロピルマレイミド、ラウリルマレイミド
などのマレイミド系単量体、グリシジルメタクリレート
などのグリシジル基含有単量体類、およびこれらの誘導
体などが挙げられる。これらは単独あるいは2種以上混
合して使用することができる。また、環境適合性の観点
から、上記その他のスチレン系樹脂のうち、ハロゲンを
含有していないものが好ましく用いられる。
は、スチレン単量体のみから得られるポリスチレンホモ
ポリマー、スチレン単量体およびイオン性官能基を含有
しないスチレン単量体と共重合可能な単量体あるいはそ
の誘導体から得られるランダム、ブロックあるいはグラ
フト共重合体、ゴム強化ポリスチレンなどの分子中にイ
オン性官能基を含有しない変性ポリスチレンなどを指
す。上記その他のスチレン系樹脂において、スチレン単
量体と共重合可能な単量体としては、特に限定するもの
ではないが、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン
などの芳香族ビニル単量体類、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリルなどのシアン化ビニル単量体類、フェニ
ルマレイミド、マレイミド、メチルマレイミド、エチル
マレイミド、プロピルマレイミド、ラウリルマレイミド
などのマレイミド系単量体、グリシジルメタクリレート
などのグリシジル基含有単量体類、およびこれらの誘導
体などが挙げられる。これらは単独あるいは2種以上混
合して使用することができる。また、環境適合性の観点
から、上記その他のスチレン系樹脂のうち、ハロゲンを
含有していないものが好ましく用いられる。
【0029】本発明における熱可塑性を有するフェノー
ル系樹脂とは、一定温度以上で加熱すると、可塑性を有
するフェノール系樹脂を言う。まず、本発明におけるフ
ェノール系樹脂とは、フェノール類とアルデヒド類をア
ルカリ性あるいは酸性触媒下で反応させて得られるフェ
ノール−アルデヒド樹脂である。フェノール類として
は、フェノール、カテコール、レゾルシノール、キシレ
ノール、クレゾール、エチルフェノール、プロピルフェ
ノール、アミノフェノール、ビス(ヒドロキシフェニ
ル)ブタン等が挙げられ、これらの混合物であっても良
い。アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホ
ルムアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられ、これ
らの混合物であっても良い。これらフェノール系樹脂の
内、本発明で使用する熱可塑性を有するフェノール系樹
脂は、特に限定されるものでなく、市販で入手可能であ
るものをいずれも使用しうる。
ル系樹脂とは、一定温度以上で加熱すると、可塑性を有
するフェノール系樹脂を言う。まず、本発明におけるフ
ェノール系樹脂とは、フェノール類とアルデヒド類をア
ルカリ性あるいは酸性触媒下で反応させて得られるフェ
ノール−アルデヒド樹脂である。フェノール類として
は、フェノール、カテコール、レゾルシノール、キシレ
ノール、クレゾール、エチルフェノール、プロピルフェ
ノール、アミノフェノール、ビス(ヒドロキシフェニ
ル)ブタン等が挙げられ、これらの混合物であっても良
い。アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホ
ルムアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられ、これ
らの混合物であっても良い。これらフェノール系樹脂の
内、本発明で使用する熱可塑性を有するフェノール系樹
脂は、特に限定されるものでなく、市販で入手可能であ
るものをいずれも使用しうる。
【0030】本発明において、熱可塑性を有するフェノ
ール系樹脂を用いることにより、燃焼性の点では、炭化
促進機能、燃焼時に殻を形成する機能、溶融液滴を防止
する機能など、従来のスチレン系樹脂発泡体で見られた
燃焼時の溶融変形、溶融滴下を著しく改善した発泡体を
得ることができる。また、熱可塑性を有するため、ベー
スとなるスチレン系樹脂と分子レベルで混合分散が可能
となり、難燃性の付与と同時に均一な発泡体を得ること
ができる。
ール系樹脂を用いることにより、燃焼性の点では、炭化
促進機能、燃焼時に殻を形成する機能、溶融液滴を防止
する機能など、従来のスチレン系樹脂発泡体で見られた
燃焼時の溶融変形、溶融滴下を著しく改善した発泡体を
得ることができる。また、熱可塑性を有するため、ベー
スとなるスチレン系樹脂と分子レベルで混合分散が可能
となり、難燃性の付与と同時に均一な発泡体を得ること
ができる。
【0031】このような特徴を満足できる熱可塑性を有
するフェノール系樹脂として、例えば、ノボラック型フ
ェノール−ホルムアルデヒド樹脂、リン酸及び/又はホ
ウ酸変性ノボラック型フェノール−ホルムアルデヒド樹
脂、芳香族炭化水素及び/又はテルペン変性ノボラック
型フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、縮合多環芳香族
炭化水素変性ノボラック型フェノール−ホルムアルデヒ
ド樹脂からなる群から選ばれた1種以上のフェノール系
樹脂が例示される。
するフェノール系樹脂として、例えば、ノボラック型フ
ェノール−ホルムアルデヒド樹脂、リン酸及び/又はホ
ウ酸変性ノボラック型フェノール−ホルムアルデヒド樹
脂、芳香族炭化水素及び/又はテルペン変性ノボラック
型フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、縮合多環芳香族
炭化水素変性ノボラック型フェノール−ホルムアルデヒ
ド樹脂からなる群から選ばれた1種以上のフェノール系
樹脂が例示される。
【0032】なお、上記したごとき本発明で使用する熱
可塑性を有するフェノール系樹脂以外、つまり熱可塑性
を有さないフェノール系樹脂について次に記すことによ
り、本発明で使用する熱可塑性を有するフェノール系樹
脂との差異を明らかにする。
可塑性を有するフェノール系樹脂以外、つまり熱可塑性
を有さないフェノール系樹脂について次に記すことによ
り、本発明で使用する熱可塑性を有するフェノール系樹
脂との差異を明らかにする。
【0033】熱可塑性を有さないフェノール系樹脂とし
ては、フェノール−アルデヒド樹脂を必要に応じて架橋
剤、触媒等とともに熱硬化等させた硬化済みのフェノー
ル樹脂が挙げられる。硬化済みのフェノール樹脂として
は、レゾールタイプのフェノール−アルデヒド樹脂を熱
硬化及び/又は酸硬化させても良いし、熱可塑性のノボ
ラックタイプのフェノール−アルデヒド樹脂をヘキサメ
チレンテトラミン等の架橋剤とともに加熱して硬化させ
るものがある。
ては、フェノール−アルデヒド樹脂を必要に応じて架橋
剤、触媒等とともに熱硬化等させた硬化済みのフェノー
ル樹脂が挙げられる。硬化済みのフェノール樹脂として
は、レゾールタイプのフェノール−アルデヒド樹脂を熱
硬化及び/又は酸硬化させても良いし、熱可塑性のノボ
ラックタイプのフェノール−アルデヒド樹脂をヘキサメ
チレンテトラミン等の架橋剤とともに加熱して硬化させ
るものがある。
【0034】また、上記ノボラックタイプフェノール−
アルデヒド樹脂としては、置換または非置換のフェノー
ル類とアルデヒド類とを縮合して得られる比較的低分子
量のポリマーであって、遊離のメチロール基を有しない
ものである。例えばフェノール類(A)とアルデヒド類
(B)を配合モル比(A/B)が0.5〜1.0となるよ
うな比率で反応釜に仕込み、更に酸性触媒として塩酸、
硫酸、リン酸、パラトルエンスルホン酸、しゅう酸、酢
酸などから選ばれた1種または2種以上を添加して適当
な時間還流反応を行った後、常圧あるいは減圧下での蒸
留で水および未反応の遊離フェノールを除去することに
より、熱可塑性を有するフェノール系樹脂であるノボラ
ックタイプフェノール−アルデヒド樹脂が得られる。
アルデヒド樹脂としては、置換または非置換のフェノー
ル類とアルデヒド類とを縮合して得られる比較的低分子
量のポリマーであって、遊離のメチロール基を有しない
ものである。例えばフェノール類(A)とアルデヒド類
(B)を配合モル比(A/B)が0.5〜1.0となるよ
うな比率で反応釜に仕込み、更に酸性触媒として塩酸、
硫酸、リン酸、パラトルエンスルホン酸、しゅう酸、酢
酸などから選ばれた1種または2種以上を添加して適当
な時間還流反応を行った後、常圧あるいは減圧下での蒸
留で水および未反応の遊離フェノールを除去することに
より、熱可塑性を有するフェノール系樹脂であるノボラ
ックタイプフェノール−アルデヒド樹脂が得られる。
【0035】なお、こうして得られたノボラックタイプ
フェノール−アルデヒド樹脂は、ヘキサミン等の架橋剤
とともに加熱した場合には、本発明で使用する熱可塑性
を有するフェノール系樹脂とは異なる、熱可塑性を有さ
ない硬化済みのフェノール樹脂が得られる。
フェノール−アルデヒド樹脂は、ヘキサミン等の架橋剤
とともに加熱した場合には、本発明で使用する熱可塑性
を有するフェノール系樹脂とは異なる、熱可塑性を有さ
ない硬化済みのフェノール樹脂が得られる。
【0036】また、上記レゾールタイプのフェノールー
アルデヒド樹脂としては、置換または非置換のフェノー
ル類とアルデヒド類などとを縮合して得られる比較的低
分子量のポリマーであって、遊離のメチロール基を3〜
20重量%有するものである。レゾールタイプのフェノ
ールーアルデヒド樹脂は、フェノール類(A)とアルデ
ヒド類(B)を配合モル比(A/B)が1.0〜2.0と
なるような比率で反応釜に仕込み、更にアルカリ性触媒
として水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カル
シウムなどのアルカリ金属類およびアルカリ土類金属類
の水酸化物あるいは酸化物や、アンモニア、トリエチル
アミン等のアミン類の中から選ばれた1種または2種以
上を添加して適当な時間還流反応を行った後、常圧ある
いは減圧下での蒸留で水および未反応の遊離フェノール
を除去することにより、得られる。
アルデヒド樹脂としては、置換または非置換のフェノー
ル類とアルデヒド類などとを縮合して得られる比較的低
分子量のポリマーであって、遊離のメチロール基を3〜
20重量%有するものである。レゾールタイプのフェノ
ールーアルデヒド樹脂は、フェノール類(A)とアルデ
ヒド類(B)を配合モル比(A/B)が1.0〜2.0と
なるような比率で反応釜に仕込み、更にアルカリ性触媒
として水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カル
シウムなどのアルカリ金属類およびアルカリ土類金属類
の水酸化物あるいは酸化物や、アンモニア、トリエチル
アミン等のアミン類の中から選ばれた1種または2種以
上を添加して適当な時間還流反応を行った後、常圧ある
いは減圧下での蒸留で水および未反応の遊離フェノール
を除去することにより、得られる。
【0037】なお、こうして得られた熱可塑性を有する
レゾールタイプフェノール−アルデヒド樹脂は、常温で
も徐々に縮合・硬化が進行し、また加熱によって硬化反
応が促進されるため、本件で使用する熱可塑性を有する
フェノール系樹脂としては好ましくない。また、当然な
がら、熱硬化及び/又は酸硬化した場合には、本発明で
使用する熱可塑性を有するフェノール系樹脂とは異な
る、熱可塑性を有さない硬化済みのフェノール樹脂が得
られる。
レゾールタイプフェノール−アルデヒド樹脂は、常温で
も徐々に縮合・硬化が進行し、また加熱によって硬化反
応が促進されるため、本件で使用する熱可塑性を有する
フェノール系樹脂としては好ましくない。また、当然な
がら、熱硬化及び/又は酸硬化した場合には、本発明で
使用する熱可塑性を有するフェノール系樹脂とは異な
る、熱可塑性を有さない硬化済みのフェノール樹脂が得
られる。
【0038】また、環境適合性の観点から、上記熱可塑
性を有するフェノール系樹脂のうち、ハロゲンを含有し
ていないものが好ましく用いられる。
性を有するフェノール系樹脂のうち、ハロゲンを含有し
ていないものが好ましく用いられる。
【0039】本発明で用いられるトリアジン骨格含有化
合物とは、炭素原子と窒素原子からなるトリアジン構造
を有する化合物であり、燃焼時にガスを発生することか
ら酸素を遮断するといったことにより燃焼を抑制し、形
状保持性を向上させていると考えられる。
合物とは、炭素原子と窒素原子からなるトリアジン構造
を有する化合物であり、燃焼時にガスを発生することか
ら酸素を遮断するといったことにより燃焼を抑制し、形
状保持性を向上させていると考えられる。
【0040】本発明で用いられるトリアジン骨格含有化
合物は、具体的にはメラミン、メチロールメラミン類な
どのメラミン誘導体、シアヌル酸、メチルシアヌレー
ト、ジエチルシアヌレート、トリメチルシアヌレート、
トリエチルシアヌレート、イソシアヌル酸、メチルイソ
シアヌレート、N,N’−ジエチルイソシアヌレート、
トリスメチルイソシアヌレート、トリスエチルイソシア
ヌレート、ビス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレ
ート、1,3,5−トリス(2−カルボキシエチル)イ
ソシアヌレート、トリス(2,3−エポキシプロピル)
イソシアヌレートなどのシアヌル酸、イソシアヌル酸ま
たはその誘導体、メラミンシアヌレートなどのメラミン
(誘導体)と(イソ)シアヌル酸(誘導体)との塩など
が挙げられる。トリアジン骨格含有化合物では、燃焼時
の形状保持の観点から、メラミン、シアヌル酸、イソシ
アヌル酸、メラミンシアヌレートなどが好ましい。
合物は、具体的にはメラミン、メチロールメラミン類な
どのメラミン誘導体、シアヌル酸、メチルシアヌレー
ト、ジエチルシアヌレート、トリメチルシアヌレート、
トリエチルシアヌレート、イソシアヌル酸、メチルイソ
シアヌレート、N,N’−ジエチルイソシアヌレート、
トリスメチルイソシアヌレート、トリスエチルイソシア
ヌレート、ビス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレ
ート、1,3,5−トリス(2−カルボキシエチル)イ
ソシアヌレート、トリス(2,3−エポキシプロピル)
イソシアヌレートなどのシアヌル酸、イソシアヌル酸ま
たはその誘導体、メラミンシアヌレートなどのメラミン
(誘導体)と(イソ)シアヌル酸(誘導体)との塩など
が挙げられる。トリアジン骨格含有化合物では、燃焼時
の形状保持の観点から、メラミン、シアヌル酸、イソシ
アヌル酸、メラミンシアヌレートなどが好ましい。
【0041】また、環境適合性の観点から、上記トリア
ジン骨格含有化合物のうち、ハロゲンを含有していない
ものが好ましく用いられる。
ジン骨格含有化合物のうち、ハロゲンを含有していない
ものが好ましく用いられる。
【0042】本発明では、リン系化合物を用いること
で、燃焼時の炭化を一層促進し、溶融滴下抑制・形状保
持効果を向上させる。これは、リン系化合物がスチレン
系樹脂あるいは他の配合剤から脱水素あるいは脱水酸基
あるいは脱水をする作用を示し、炭化を促進させている
ものと考える。
で、燃焼時の炭化を一層促進し、溶融滴下抑制・形状保
持効果を向上させる。これは、リン系化合物がスチレン
系樹脂あるいは他の配合剤から脱水素あるいは脱水酸基
あるいは脱水をする作用を示し、炭化を促進させている
ものと考える。
【0043】本発明で用いられるリン系化合物は、分子
中にリン原子を有する化合物であれば特に制限はなく、
例えば、三酸化リン、四酸化リン、五酸化リンなどのリ
ン酸化物、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、メタリン
酸、ピロリン酸、ポリリン酸などのリン酸化合物、モノ
アンモニウムホスフェート、ジアンモニウムホスフェー
ト、アンモニウムポリホスフェートなどのリン酸アンモ
ニウム塩、メラミンモノホスフェート、メラミンジホス
フェート、メラミンポリホスフェートなどのリン酸メラ
ミン塩、リン酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カ
リウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウムなどの
リン酸金属塩などのリン酸塩類、トリメチルホスフェー
ト、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェー
ト、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブ
トキシエチルホスフェート、モノイソデシルホスフェー
ト、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェー
ト、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェ
ートなどの脂肪族系リン酸エステル類、トリフェニルホ
スフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニ
ルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホス
フェート、トリス(フェニルフェニル)ホスフェート、
トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフ
ェート、キシレニルジフェニルホスフェート、ジフェニ
ル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジ(イソプロ
ピルフェニル)フェニルホスフェート、ジフェニル−2
−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル
−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェートなどの
芳香族系リン酸エステル類、下記の一般式1で表される
リン酸エステル基を2以上有するリン酸エステル類、
中にリン原子を有する化合物であれば特に制限はなく、
例えば、三酸化リン、四酸化リン、五酸化リンなどのリ
ン酸化物、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、メタリン
酸、ピロリン酸、ポリリン酸などのリン酸化合物、モノ
アンモニウムホスフェート、ジアンモニウムホスフェー
ト、アンモニウムポリホスフェートなどのリン酸アンモ
ニウム塩、メラミンモノホスフェート、メラミンジホス
フェート、メラミンポリホスフェートなどのリン酸メラ
ミン塩、リン酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カ
リウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウムなどの
リン酸金属塩などのリン酸塩類、トリメチルホスフェー
ト、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェー
ト、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブ
トキシエチルホスフェート、モノイソデシルホスフェー
ト、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェー
ト、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェ
ートなどの脂肪族系リン酸エステル類、トリフェニルホ
スフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニ
ルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホス
フェート、トリス(フェニルフェニル)ホスフェート、
トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフ
ェート、キシレニルジフェニルホスフェート、ジフェニ
ル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジ(イソプロ
ピルフェニル)フェニルホスフェート、ジフェニル−2
−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル
−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェートなどの
芳香族系リン酸エステル類、下記の一般式1で表される
リン酸エステル基を2以上有するリン酸エステル類、
【0044】
【化1】
(式中、R1はレゾルシノール、ハイドロキノン、ビス
フェノールA等の残基、R2はフェニル基、トリル基、
キシリル基などであり、同一でも異なっていてもよい、
nは1以上の整数である)、ホスファゼン、ポリホスフ
ァゼンなどのホスファゼン類、リン酸アミン類、リン酸
アミド類などが挙げられる。
フェノールA等の残基、R2はフェニル基、トリル基、
キシリル基などであり、同一でも異なっていてもよい、
nは1以上の整数である)、ホスファゼン、ポリホスフ
ァゼンなどのホスファゼン類、リン酸アミン類、リン酸
アミド類などが挙げられる。
【0045】一般式1で表されるリン酸エステル類とし
ては、レゾルシノール・ビス(ジフェニルホスフェー
ト)、レゾルシノール・ビス(ジキシレニルホスフェー
ト)、レゾルシノール・ビス(ジクレジルホスフェー
ト)、ハイドロキノン・ビス(ジフェニルホスフェー
ト)、ハイドロキノン・ビス(ジキシレニルホスフェー
ト)、ハイドロキノン・ビス(ジクレジルホスフェー
ト)、ビスフェノールA・ビス(ジフェニルホスフェー
ト)、ビスフェノールA・ビス(ジキシレニルホスフェ
ート)、ビスフェノールA・ビス(ジクレジルホスフェ
ート)などの芳香族系ジ(リン酸エステル)類(前記一
般式1において、n=1のもの)、ポリ(レゾルシノー
ル・フェニルホスフェート)、ポリ(レゾルシノール・
クレジルホスフェート)、ポリ(レゾルシノール・キシ
レニルホスフェート)、ポリ(ハイドロキノン・フェニ
ルホスフェート)、ポリ(ハイドロキノン・クレジルホ
スフェート)、ポリ(ハイドロキノン・キシレニルホス
フェート)、ポリ(ビスフェノールA・フェニルホスフ
ェート)、ポリ(ビスフェノールA・クレジルホスフェ
ート)、ポリ(ビスフェノールA・キシレニルホスフェ
ート)などの芳香族系ポリ(リン酸エステル)類(前記
一般式1においてnが2以上のもの)などのリン酸エス
テル類、などが挙げられる。
ては、レゾルシノール・ビス(ジフェニルホスフェー
ト)、レゾルシノール・ビス(ジキシレニルホスフェー
ト)、レゾルシノール・ビス(ジクレジルホスフェー
ト)、ハイドロキノン・ビス(ジフェニルホスフェー
ト)、ハイドロキノン・ビス(ジキシレニルホスフェー
ト)、ハイドロキノン・ビス(ジクレジルホスフェー
ト)、ビスフェノールA・ビス(ジフェニルホスフェー
ト)、ビスフェノールA・ビス(ジキシレニルホスフェ
ート)、ビスフェノールA・ビス(ジクレジルホスフェ
ート)などの芳香族系ジ(リン酸エステル)類(前記一
般式1において、n=1のもの)、ポリ(レゾルシノー
ル・フェニルホスフェート)、ポリ(レゾルシノール・
クレジルホスフェート)、ポリ(レゾルシノール・キシ
レニルホスフェート)、ポリ(ハイドロキノン・フェニ
ルホスフェート)、ポリ(ハイドロキノン・クレジルホ
スフェート)、ポリ(ハイドロキノン・キシレニルホス
フェート)、ポリ(ビスフェノールA・フェニルホスフ
ェート)、ポリ(ビスフェノールA・クレジルホスフェ
ート)、ポリ(ビスフェノールA・キシレニルホスフェ
ート)などの芳香族系ポリ(リン酸エステル)類(前記
一般式1においてnが2以上のもの)などのリン酸エス
テル類、などが挙げられる。
【0046】該リン系化合物が粒子状、粉体状、板状、
針状などの固体形状であった場合にはメラミン樹脂、フ
ェノール樹脂、グアナミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタ
ン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、シランカップリン
グ剤などから選ばれる1種以上の化合物など表面被覆あ
るいは表面処理できる化合物で表面処理されたものであ
ってもよい。該リン系化合物では、燃焼時の形状保持の
観点から、アンモニウムホスフェート、アンモニウムポ
リホスフェート、メラミンホスフェート、メラミンポリ
ホスフェートなどのリン酸塩、トリフェニルホスフェー
ト、前記一般式1で表される芳香族ジ(リン酸エステ
ル)類または芳香族ポリ(リン酸エステル)類などのリ
ン酸エステル類、ホスファゼン、ポリホスファゼンなど
のホスファゼン類が好ましい。さらに、リン酸塩類では
表面処理されたリン酸塩類がより好ましい。
針状などの固体形状であった場合にはメラミン樹脂、フ
ェノール樹脂、グアナミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタ
ン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、シランカップリン
グ剤などから選ばれる1種以上の化合物など表面被覆あ
るいは表面処理できる化合物で表面処理されたものであ
ってもよい。該リン系化合物では、燃焼時の形状保持の
観点から、アンモニウムホスフェート、アンモニウムポ
リホスフェート、メラミンホスフェート、メラミンポリ
ホスフェートなどのリン酸塩、トリフェニルホスフェー
ト、前記一般式1で表される芳香族ジ(リン酸エステ
ル)類または芳香族ポリ(リン酸エステル)類などのリ
ン酸エステル類、ホスファゼン、ポリホスファゼンなど
のホスファゼン類が好ましい。さらに、リン酸塩類では
表面処理されたリン酸塩類がより好ましい。
【0047】また、環境適合性の観点から、上記リン系
化合物のうち、ハロゲンを含有していないものが好まし
く用いられる。
化合物のうち、ハロゲンを含有していないものが好まし
く用いられる。
【0048】本発明で用いられる多価アルコール類は、
1分子中に2個以上の水酸基を含有する化合物であっ
て、燃焼時に炭化することにより形状保持性を向上させ
ているものと考えられる。
1分子中に2個以上の水酸基を含有する化合物であっ
て、燃焼時に炭化することにより形状保持性を向上させ
ているものと考えられる。
【0049】その具体例としては、モノペンタエリスリ
トール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリ
トールなどのペンタエリスリトール類、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合
体などのグリコール類、グリセリン、レゾルシノール、
トリメチロールプロパンなどが挙げられる。
トール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリ
トールなどのペンタエリスリトール類、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合
体などのグリコール類、グリセリン、レゾルシノール、
トリメチロールプロパンなどが挙げられる。
【0050】多価アルコール類では、燃焼時の形状保持
の観点から、モノペンタエリスリトールが好ましい。ま
た、環境適合性の観点から、上記多価アルコール類化合
物のうち、ハロゲンを含有していないものが好ましく用
いられる。
の観点から、モノペンタエリスリトールが好ましい。ま
た、環境適合性の観点から、上記多価アルコール類化合
物のうち、ハロゲンを含有していないものが好ましく用
いられる。
【0051】本発明において前記スチレン系樹脂組成物
100重量部に対して、熱可塑性を有するフェノール系
樹脂、トリアジン骨格含有化合物、リン系化合物、およ
び多価アルコール類から選ばれる1種以上の化合物を1
〜200重量部含有させると良い。好ましくは5〜15
0重量部、さらに好ましくは10〜120重量部であ
る。熱可塑性を有するフェノール系樹脂、トリアジン骨
格含有化合物、リン系化合物、および多価アルコール類
から選ばれる1種以上の化合物が1重量部未満では形状
保持効果が低下する傾向にあり、200重量部を越える
と発泡体の成形性が困難となる。特に、トリアジン骨格
含有化合物と熱可塑性を有するフェノール系樹脂または
多価アルコール類、あるいはリン系化合物と熱可塑性を
有するフェノール系樹脂または多価アルコール類、ある
いはトリアジン骨格含有化合物とリン系化合物を共存せ
しめることが好ましく、さらに好ましくはトリアジン骨
格含有化合物およびリン系化合物と熱可塑性を有するフ
ェノール系樹脂または多価アルコール類、あるいはトリ
アジン骨格含有化合物およびリン系化合物と熱可塑性を
有するフェノール系樹脂または多価アルコール類の3者
共存系であり、最も好ましくはトリアジン骨格含有化合
物・リン系化合物・熱可塑性を有するフェノール系樹脂
・多価アルコール類の4者共存系である。
100重量部に対して、熱可塑性を有するフェノール系
樹脂、トリアジン骨格含有化合物、リン系化合物、およ
び多価アルコール類から選ばれる1種以上の化合物を1
〜200重量部含有させると良い。好ましくは5〜15
0重量部、さらに好ましくは10〜120重量部であ
る。熱可塑性を有するフェノール系樹脂、トリアジン骨
格含有化合物、リン系化合物、および多価アルコール類
から選ばれる1種以上の化合物が1重量部未満では形状
保持効果が低下する傾向にあり、200重量部を越える
と発泡体の成形性が困難となる。特に、トリアジン骨格
含有化合物と熱可塑性を有するフェノール系樹脂または
多価アルコール類、あるいはリン系化合物と熱可塑性を
有するフェノール系樹脂または多価アルコール類、ある
いはトリアジン骨格含有化合物とリン系化合物を共存せ
しめることが好ましく、さらに好ましくはトリアジン骨
格含有化合物およびリン系化合物と熱可塑性を有するフ
ェノール系樹脂または多価アルコール類、あるいはトリ
アジン骨格含有化合物およびリン系化合物と熱可塑性を
有するフェノール系樹脂または多価アルコール類の3者
共存系であり、最も好ましくはトリアジン骨格含有化合
物・リン系化合物・熱可塑性を有するフェノール系樹脂
・多価アルコール類の4者共存系である。
【0052】本発明においては、ハロゲン系難燃剤を使
用しないでも難燃性の向上が果たせるため、特に環境適
合性に優れた発泡体が得られるので好ましい。しかしな
がら、得られる発泡体の難燃性をさらに向上させる目的
の場合には、次に記述するハロゲン系難燃剤を補助的に
加えることができる。
用しないでも難燃性の向上が果たせるため、特に環境適
合性に優れた発泡体が得られるので好ましい。しかしな
がら、得られる発泡体の難燃性をさらに向上させる目的
の場合には、次に記述するハロゲン系難燃剤を補助的に
加えることができる。
【0053】本発明で用いられるハロゲン系難燃剤に特
に制限はなく、例えば、ヘキサブロモシクロドデカンな
どの脂肪族あるいは脂環族炭化水素の臭素化物、ヘキサ
ブロモベンゼン、エチレンビスペンタブロモジフェニ
ル、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフ
ェニルエーテル、2,3−ジブロモプロピルペンタブロ
モフェニルエーテルなどの芳香族化合物の臭素化物、テ
トラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノ
ールAビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テ
トラブロモビスフェノールA(2−ブロモエチルエーテ
ル)、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエー
テル、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエー
テルとトリブロモフェノール付加物などの臭素化ビスフ
ェノール類およびその誘導体、テトラブロモビスフェノ
ールAポリカーボネートオリゴマー、テトラブロモビス
フェノールAジグリシジルエーテルとブロモ化ビスフェ
ノール付加物エポキシオリゴマーなどの臭素化ビスフェ
ノール類誘導体オリゴマー、テトラブロモフタレーロジ
オール、テトラブロモフタレートエステル、テトラブロ
モフタレートジソジウム、ポリ(ペンタブロモベンジル
ポリアクリレート)、ペンタブロモフェノール、ブロモ
フェノキシエタノール、臭素化フェノール(ノボラック
型)、ジブロモクレジルグリシジルエーテル、臭素化芳
香族トリアジン、ビニルブロマイド、トリブロモフェノ
ール、ジブロモフェノール、ジブロモメタクレゾール、
ジブロモネオペンチルグリコール、エチレンビステトラ
ブロモフタルイミド、エチレンビスジブロモノルボルナ
ンジカルボキシイミド、ビス(2,4,6ートリブロモ
フェノキシ)エタン、臭素化アクリル系樹脂などの臭素
系芳香族化合物、塩素化パラフィン、塩素化ナフタレ
ン、パークロロペンタデカン、テトラクロロ無水フタル
酸、塩素化芳香族化合物、塩素化脂環状化合物、などの
ハロゲン系難燃剤が挙げられる。
に制限はなく、例えば、ヘキサブロモシクロドデカンな
どの脂肪族あるいは脂環族炭化水素の臭素化物、ヘキサ
ブロモベンゼン、エチレンビスペンタブロモジフェニ
ル、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフ
ェニルエーテル、2,3−ジブロモプロピルペンタブロ
モフェニルエーテルなどの芳香族化合物の臭素化物、テ
トラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノ
ールAビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テ
トラブロモビスフェノールA(2−ブロモエチルエーテ
ル)、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエー
テル、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエー
テルとトリブロモフェノール付加物などの臭素化ビスフ
ェノール類およびその誘導体、テトラブロモビスフェノ
ールAポリカーボネートオリゴマー、テトラブロモビス
フェノールAジグリシジルエーテルとブロモ化ビスフェ
ノール付加物エポキシオリゴマーなどの臭素化ビスフェ
ノール類誘導体オリゴマー、テトラブロモフタレーロジ
オール、テトラブロモフタレートエステル、テトラブロ
モフタレートジソジウム、ポリ(ペンタブロモベンジル
ポリアクリレート)、ペンタブロモフェノール、ブロモ
フェノキシエタノール、臭素化フェノール(ノボラック
型)、ジブロモクレジルグリシジルエーテル、臭素化芳
香族トリアジン、ビニルブロマイド、トリブロモフェノ
ール、ジブロモフェノール、ジブロモメタクレゾール、
ジブロモネオペンチルグリコール、エチレンビステトラ
ブロモフタルイミド、エチレンビスジブロモノルボルナ
ンジカルボキシイミド、ビス(2,4,6ートリブロモ
フェノキシ)エタン、臭素化アクリル系樹脂などの臭素
系芳香族化合物、塩素化パラフィン、塩素化ナフタレ
ン、パークロロペンタデカン、テトラクロロ無水フタル
酸、塩素化芳香族化合物、塩素化脂環状化合物、などの
ハロゲン系難燃剤が挙げられる。
【0054】さらには、本発明で用いられるリン系化合
物およびトリアジン骨格含有化合物以外のリン系難燃
剤、窒素含有化合物、さらには水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、四酸化アンチモ
ン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、硼
酸、硼酸亜鉛、硼酸バリウム、酸化硼素などの無機化合
物、などの非ハロゲン系難燃剤が挙げられる。
物およびトリアジン骨格含有化合物以外のリン系難燃
剤、窒素含有化合物、さらには水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、四酸化アンチモ
ン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、硼
酸、硼酸亜鉛、硼酸バリウム、酸化硼素などの無機化合
物、などの非ハロゲン系難燃剤が挙げられる。
【0055】熱可塑性を有するフェノール系樹脂、トリ
アジン骨格含有化合物、リン系化合物、および多価アル
コール類以外の難燃剤の添加量は、例えばJIS A9
511に規定される難燃性を得られるよう、発泡剤添加
量などにあわせて適宜調整されるが、スチレン系樹脂ま
たはスチレン系樹脂組成物100重量部に対して、0.
1〜100重量部であり、好ましくは、0.1〜50重
量部、さらに好ましくは、0.1〜20重量部である。
アジン骨格含有化合物、リン系化合物、および多価アル
コール類以外の難燃剤の添加量は、例えばJIS A9
511に規定される難燃性を得られるよう、発泡剤添加
量などにあわせて適宜調整されるが、スチレン系樹脂ま
たはスチレン系樹脂組成物100重量部に対して、0.
1〜100重量部であり、好ましくは、0.1〜50重
量部、さらに好ましくは、0.1〜20重量部である。
【0056】本発明において用いられる発泡剤に特に制
限はないが、例えば、プロパン、n−ブタン、i−ブタ
ン、n−ペンタン、i−ペンタン、ネオペンタンなどに
例示される飽和炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチル
エーテル、メチルエチルエーテル、イソプロピルエーテ
ル、n−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、フ
ラン、フルフラール、2−メチルフラン、テトラヒドロ
フラン、テトラヒドロピランなどに例示されるエーテル
類、ジメチルケトン、メチルエチルケトン、ジエチルケ
トン、メチルn−プロピルケトン、メチルn−ブチルケ
トン、メチルi−ブチルケトン、メチルn−アミルケト
ン、メチルn−ヘキシルケトン、エチルn−プロピルケ
トン、エチルn−ブチルケトンに例示されるケトン類、
メタノール、エタノール、プロピルアルコール、i−プ
ロピルアルコール、ブチルアルコール、i−ブチルアル
コール、t−ブチルアルコールに例示されるアルコール
類、蟻酸メチルエステル、蟻酸エチルエステル、蟻酸プ
ロピルエステル、蟻酸ブチルエステル、蟻酸アミルエス
テル、プロピオン酸メチルエステル、プロピオン酸エチ
ルエステルに例示されるカルボン酸エステル類、アゾジ
カルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,
N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p−トル
エンスルホニルヒドラジン、p,p’−オキシビス(ベ
ンゼンスルホヒドラジド)、塩化メチル、塩化エチルな
どに例示される有機発泡剤、トリクロロフルオロメタン
(R11)、ジクロロジフルオロメタン(R12)、ク
ロロジフルオロメタン(R22)、テトラクロロジフル
オロエタン(R112)、ジクロロフルオロエタン(R
141b)、クロロジフルオロエタン(R142b)、
ジフルオロエタン(R152a)、HFC−245f
a、HFC−236ea、HFC−245ca、HCF
C−225caなどに例示されるフロン系発泡剤、水、
二酸化炭素、窒素、空気などに例示される無機発泡剤な
どが挙げられる。これらは単独又は2種以上混合して使
用することができる。
限はないが、例えば、プロパン、n−ブタン、i−ブタ
ン、n−ペンタン、i−ペンタン、ネオペンタンなどに
例示される飽和炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチル
エーテル、メチルエチルエーテル、イソプロピルエーテ
ル、n−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、フ
ラン、フルフラール、2−メチルフラン、テトラヒドロ
フラン、テトラヒドロピランなどに例示されるエーテル
類、ジメチルケトン、メチルエチルケトン、ジエチルケ
トン、メチルn−プロピルケトン、メチルn−ブチルケ
トン、メチルi−ブチルケトン、メチルn−アミルケト
ン、メチルn−ヘキシルケトン、エチルn−プロピルケ
トン、エチルn−ブチルケトンに例示されるケトン類、
メタノール、エタノール、プロピルアルコール、i−プ
ロピルアルコール、ブチルアルコール、i−ブチルアル
コール、t−ブチルアルコールに例示されるアルコール
類、蟻酸メチルエステル、蟻酸エチルエステル、蟻酸プ
ロピルエステル、蟻酸ブチルエステル、蟻酸アミルエス
テル、プロピオン酸メチルエステル、プロピオン酸エチ
ルエステルに例示されるカルボン酸エステル類、アゾジ
カルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,
N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p−トル
エンスルホニルヒドラジン、p,p’−オキシビス(ベ
ンゼンスルホヒドラジド)、塩化メチル、塩化エチルな
どに例示される有機発泡剤、トリクロロフルオロメタン
(R11)、ジクロロジフルオロメタン(R12)、ク
ロロジフルオロメタン(R22)、テトラクロロジフル
オロエタン(R112)、ジクロロフルオロエタン(R
141b)、クロロジフルオロエタン(R142b)、
ジフルオロエタン(R152a)、HFC−245f
a、HFC−236ea、HFC−245ca、HCF
C−225caなどに例示されるフロン系発泡剤、水、
二酸化炭素、窒素、空気などに例示される無機発泡剤な
どが挙げられる。これらは単独又は2種以上混合して使
用することができる。
【0057】これらの中でも、次に記す非ハロゲン系発
泡剤を使用することにより、本発明の発泡体の環境適合
性を更に向上させることができるため望ましい。すなわ
ち、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタ
ン、i−ペンタン、ネオペンタンなどに例示される飽和
炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチ
ルエチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチル
エーテル、ジイソプロピルエーテル、フラン、フルフラ
ール、2−メチルフラン、テトラヒドロフラン、テトラ
ヒドロピランなどに例示されるエーテル類、 N,N’
−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジ
メチルN,N’−ジニトロソテレフタールアミド、アゾ
ジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジドアゾ
ジカルボンアミド、 p−トルエンスルホニルヒドラジ
ン、アゾビスホルムアミド、ジエチルアゾジカルボキシ
レート、アゾビスイソブチロニトリル 、p−トルエン
スルホニルヒドラジン、p,p’−オキシビス(ベンゼ
ンスルホヒドラジド)、3,3’−ジスルホヒドラジド
ジフェニルスルフォンなどの有機化学発泡剤、水、二酸
化炭素、窒素、空気、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭
酸アルミニウム、炭酸亜鉛、炭酸アンモニウム、炭酸水
素ナトリウム、炭酸水素カリウム、その他の炭酸塩、そ
の他の炭酸水素塩、などに例示される無機発泡剤などの
非ハロゲン系発泡剤が環境適合性の観点で好ましい。
泡剤を使用することにより、本発明の発泡体の環境適合
性を更に向上させることができるため望ましい。すなわ
ち、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタ
ン、i−ペンタン、ネオペンタンなどに例示される飽和
炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチ
ルエチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチル
エーテル、ジイソプロピルエーテル、フラン、フルフラ
ール、2−メチルフラン、テトラヒドロフラン、テトラ
ヒドロピランなどに例示されるエーテル類、 N,N’
−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジ
メチルN,N’−ジニトロソテレフタールアミド、アゾ
ジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジドアゾ
ジカルボンアミド、 p−トルエンスルホニルヒドラジ
ン、アゾビスホルムアミド、ジエチルアゾジカルボキシ
レート、アゾビスイソブチロニトリル 、p−トルエン
スルホニルヒドラジン、p,p’−オキシビス(ベンゼ
ンスルホヒドラジド)、3,3’−ジスルホヒドラジド
ジフェニルスルフォンなどの有機化学発泡剤、水、二酸
化炭素、窒素、空気、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭
酸アルミニウム、炭酸亜鉛、炭酸アンモニウム、炭酸水
素ナトリウム、炭酸水素カリウム、その他の炭酸塩、そ
の他の炭酸水素塩、などに例示される無機発泡剤などの
非ハロゲン系発泡剤が環境適合性の観点で好ましい。
【0058】本発明のスチレン系樹脂発泡体の製造時
に、スチレン系樹脂組成物中に添加または後添加される
発泡剤の量としては、発泡倍率の設定値などに応じて適
宜変えればよい。通常、発泡倍率20〜40倍程度であ
れば発泡剤の合計量をスチレン系樹脂組成物100重量
部に対して2〜20重量部とするのが好ましい。発泡倍
率が極小さくて良い場合は、発泡剤の添加量が2重量部
未満でも充分である。逆に発泡倍率が100倍といった
大きな場合は、20重量部を越えて添加する場合もある
が、この場合、過剰な発泡剤量のため発泡体中にボイド
などの不良を生じることに注意しなければならない。た
だし、発泡剤として飽和炭化水素化合物を用いた場合に
は、10重量部を越えると発泡体の燃焼時に発泡剤自体
が燃焼し、難燃性が低下する場合がある。
に、スチレン系樹脂組成物中に添加または後添加される
発泡剤の量としては、発泡倍率の設定値などに応じて適
宜変えればよい。通常、発泡倍率20〜40倍程度であ
れば発泡剤の合計量をスチレン系樹脂組成物100重量
部に対して2〜20重量部とするのが好ましい。発泡倍
率が極小さくて良い場合は、発泡剤の添加量が2重量部
未満でも充分である。逆に発泡倍率が100倍といった
大きな場合は、20重量部を越えて添加する場合もある
が、この場合、過剰な発泡剤量のため発泡体中にボイド
などの不良を生じることに注意しなければならない。た
だし、発泡剤として飽和炭化水素化合物を用いた場合に
は、10重量部を越えると発泡体の燃焼時に発泡剤自体
が燃焼し、難燃性が低下する場合がある。
【0059】また本発明においては、必要に応じて本発
明の効果を阻害しない範囲でシリカ、タルク、ケイ酸カ
ルシウム、ワラストナイト、カオリン、クレイ、マイ
カ、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウムなどの無機
化合物、金属繊維、鉱物繊維、炭素繊維、金属塩繊維等
の無機繊維、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸バリウム、流動パラフィン、
オレフィン系ワックス、ステアリルアミド系化合物など
の加工助剤、フェノール系抗酸化剤、リン系安定剤、ベ
ンゾトリアゾール類、ヒンダードアミン類などの耐光性
安定剤、帯電防止剤、顔料などの着色剤などの添加剤を
含有させることができる。
明の効果を阻害しない範囲でシリカ、タルク、ケイ酸カ
ルシウム、ワラストナイト、カオリン、クレイ、マイ
カ、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウムなどの無機
化合物、金属繊維、鉱物繊維、炭素繊維、金属塩繊維等
の無機繊維、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸バリウム、流動パラフィン、
オレフィン系ワックス、ステアリルアミド系化合物など
の加工助剤、フェノール系抗酸化剤、リン系安定剤、ベ
ンゾトリアゾール類、ヒンダードアミン類などの耐光性
安定剤、帯電防止剤、顔料などの着色剤などの添加剤を
含有させることができる。
【0060】本発明のスチレン系樹脂発泡体の製造は、
特に製造法に限定されるものではないが、上述のよう
に、スチレン系アイオノマーに関しては、分子中にイオ
ン性官能基を含有するスチレン系樹脂に対し、その対イ
オンとなりうる化合物を溶融混練して製造したものを用
いることが好ましい。
特に製造法に限定されるものではないが、上述のよう
に、スチレン系アイオノマーに関しては、分子中にイオ
ン性官能基を含有するスチレン系樹脂に対し、その対イ
オンとなりうる化合物を溶融混練して製造したものを用
いることが好ましい。
【0061】発泡体製造法に関しては、例えば、押出発
泡法においては、押出機を用いて、スチレン系樹脂組成
物を加熱溶融させた後、発泡剤を注入して押出発泡する
方法、スチレン系樹脂組成物と、発泡剤を同時に加熱溶
融混練して押出発泡する方法などが挙げられる。
泡法においては、押出機を用いて、スチレン系樹脂組成
物を加熱溶融させた後、発泡剤を注入して押出発泡する
方法、スチレン系樹脂組成物と、発泡剤を同時に加熱溶
融混練して押出発泡する方法などが挙げられる。
【0062】又は、予め発泡剤を含有したスチレン系樹
脂組成物をプレス機を用いて加熱溶融し成形体とした
後、再び加熱して発泡させる方法を用いてもよい。更
に、予め発泡剤を含有したスチレン系樹脂組成物から得
た粒状物を型内に充填し加熱して発泡させる方法なども
用いられる。
脂組成物をプレス機を用いて加熱溶融し成形体とした
後、再び加熱して発泡させる方法を用いてもよい。更
に、予め発泡剤を含有したスチレン系樹脂組成物から得
た粒状物を型内に充填し加熱して発泡させる方法なども
用いられる。
【0063】これらの内でも押出発泡法は、良好な発泡
体を得るためには、特に好ましい。
体を得るためには、特に好ましい。
【0064】
【実施例】次に本発明のスチレン系樹脂発泡体及びその
製造方法について実施例に基づいてさらに詳細に説明す
るが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものでは
ない。なお、特に断らない限り「部」は重量部を、
「%」は重量%を表す。
製造方法について実施例に基づいてさらに詳細に説明す
るが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものでは
ない。なお、特に断らない限り「部」は重量部を、
「%」は重量%を表す。
【0065】以下に示す実施例、比較例の方法で得られ
た発泡体の特性として、発泡体密度、自己消火性、そし
て形状保持性としては、自己消火性試験時、長時間炎と
接した時の溶融滴下・溶融変形状況と、高温加熱時の形
状変化状況を下記の方法に従って評価した。 (1)発泡体密度(kg/m3):発泡体密度は、次の式:
発泡体密度(g/cm3)=発泡体重量(g)/発泡体体積(c
m3)に基づいて求め、単位を(kg/m3)に換算して示し
た。 (2)自己消火性:製造後14日経過した発泡体を用
い、JIS A9511に規定の燃焼性評価における測
定方法Aに準じて燃焼性試験を行い、下記の基準に従い
判定した。 ○:炎を離した後、5秒以内に消炎した △:炎を離した後、燃焼時間は5秒を越えたが自己消火
性を示した ×:炎を離した後、自己消火せず試験片全体が燃焼して
しまった (3)自己消火性試験時の溶融滴下、溶融変形状況(形
状保持性):(2)と同様にして燃焼性試験を行い、消
炎後の状態を目視にて観察し下記の基準に従い判定し
た。 ○:溶融滴下せず、形状をほぼ維持、あるいは変形する
ものの収縮は見られない △:溶融滴下しないが、収縮が見られた ×:溶融滴下して試験片が残存しなかった
た発泡体の特性として、発泡体密度、自己消火性、そし
て形状保持性としては、自己消火性試験時、長時間炎と
接した時の溶融滴下・溶融変形状況と、高温加熱時の形
状変化状況を下記の方法に従って評価した。 (1)発泡体密度(kg/m3):発泡体密度は、次の式:
発泡体密度(g/cm3)=発泡体重量(g)/発泡体体積(c
m3)に基づいて求め、単位を(kg/m3)に換算して示し
た。 (2)自己消火性:製造後14日経過した発泡体を用
い、JIS A9511に規定の燃焼性評価における測
定方法Aに準じて燃焼性試験を行い、下記の基準に従い
判定した。 ○:炎を離した後、5秒以内に消炎した △:炎を離した後、燃焼時間は5秒を越えたが自己消火
性を示した ×:炎を離した後、自己消火せず試験片全体が燃焼して
しまった (3)自己消火性試験時の溶融滴下、溶融変形状況(形
状保持性):(2)と同様にして燃焼性試験を行い、消
炎後の状態を目視にて観察し下記の基準に従い判定し
た。 ○:溶融滴下せず、形状をほぼ維持、あるいは変形する
ものの収縮は見られない △:溶融滴下しないが、収縮が見られた ×:溶融滴下して試験片が残存しなかった
【0066】(4)長時間接炎時の溶融滴下、溶融変形
状況(形状保持性):(2)と同様の、炎と接する状況
に於いて、試験片が燃え尽きるまでできる限り長時間炎
を当て続けた後の状態を目視にて観察し下記の基準に従
い判定した。 ○:溶融滴下せず、形状をほぼ維持、あるいは変形する
ものの収縮は見られない △:溶融滴下しないが、収縮が見られた ×:溶融滴下して試験片が残存しなかった (5)高温加熱時の形状変化状況(形状保持性):得ら
れた発泡体から50×50×10mmの試験片を切り出
し、500℃に保った電気炉内で5分間加熱した後の状
態を目視にて観察し下記の基準に従い判定した。 ◎:残存物は若干収縮あるいは膨張したが、ほぼ元の形
状を維持していた ○:残存物は収縮あるいは膨張するが、ほぼ元の形状の
相似形に近い形で残存していた △:残存物は大きく収縮あるいは膨張するもののある程
度形状を維持した ×:溶融してしまい形状が崩れてしまうあるいは残存物
が無かった
状況(形状保持性):(2)と同様の、炎と接する状況
に於いて、試験片が燃え尽きるまでできる限り長時間炎
を当て続けた後の状態を目視にて観察し下記の基準に従
い判定した。 ○:溶融滴下せず、形状をほぼ維持、あるいは変形する
ものの収縮は見られない △:溶融滴下しないが、収縮が見られた ×:溶融滴下して試験片が残存しなかった (5)高温加熱時の形状変化状況(形状保持性):得ら
れた発泡体から50×50×10mmの試験片を切り出
し、500℃に保った電気炉内で5分間加熱した後の状
態を目視にて観察し下記の基準に従い判定した。 ◎:残存物は若干収縮あるいは膨張したが、ほぼ元の形
状を維持していた ○:残存物は収縮あるいは膨張するが、ほぼ元の形状の
相似形に近い形で残存していた △:残存物は大きく収縮あるいは膨張するもののある程
度形状を維持した ×:溶融してしまい形状が崩れてしまうあるいは残存物
が無かった
【0067】実施例1
スチレンメタクリル酸共重合樹脂(A&Mスチレン
(株)製、商品名:G9001、メタクリル酸0.92
mol/kg含有)100重量部に対して、水酸化マグ
ネシウム(協和化学(株)製、商品名:キスマ5)1.
61重量部を溶融混練して得られたスチレン系アイオノ
マー(カルボン酸基0.91mol/kg、水酸化マグ
ネシウム0.54mol/kg含有)100重量部に対
し、熱可塑性を有するフェノール系樹脂としてノボラッ
ク型フェノール−ホルムアルデヒド樹脂(昭和高分子
(株)製;商品名「BPR−572A」)30重量部、
トリアジン骨格含有化合物としてメラミンシアヌレート
(日産化学工業(株)製;商品名「MC440」)(以
下、MC)10重量部、リン系化合物として表面処理さ
れたポリリン酸アンモニウム(チッソ(株)製;商品名
「テラージュC60」)(以下、APP)20重量部、
多価アルコール類としてペンタエリスリトール(三菱瓦
斯化学(株))(以下、PE)20重量部、タルク0.
3重量部、ステアリン酸バリウム0.2重量部をドライ
ブレンドした後、30mmφ同方向回転ニ軸押出機(L
/D=30)を用いて、溶融混練し、樹脂組成物を得
た。
(株)製、商品名:G9001、メタクリル酸0.92
mol/kg含有)100重量部に対して、水酸化マグ
ネシウム(協和化学(株)製、商品名:キスマ5)1.
61重量部を溶融混練して得られたスチレン系アイオノ
マー(カルボン酸基0.91mol/kg、水酸化マグ
ネシウム0.54mol/kg含有)100重量部に対
し、熱可塑性を有するフェノール系樹脂としてノボラッ
ク型フェノール−ホルムアルデヒド樹脂(昭和高分子
(株)製;商品名「BPR−572A」)30重量部、
トリアジン骨格含有化合物としてメラミンシアヌレート
(日産化学工業(株)製;商品名「MC440」)(以
下、MC)10重量部、リン系化合物として表面処理さ
れたポリリン酸アンモニウム(チッソ(株)製;商品名
「テラージュC60」)(以下、APP)20重量部、
多価アルコール類としてペンタエリスリトール(三菱瓦
斯化学(株))(以下、PE)20重量部、タルク0.
3重量部、ステアリン酸バリウム0.2重量部をドライ
ブレンドした後、30mmφ同方向回転ニ軸押出機(L
/D=30)を用いて、溶融混練し、樹脂組成物を得
た。
【0068】得られた樹脂組成物を、口径65mmと口
径90mmのものを縦に連結した押出機へ、約40kg
/hrの割合で供給した。前記口径65mmの押出機に
供給し、200℃に加熱して溶融混練し、これに連結さ
れた口径90mmの押出機で樹脂温度を120℃に冷却
し、口径90mmの押出機の先端に設けた厚さ方向2m
m、幅方向50mmの長方形断面吐出口のあるダイスよ
り大気中へ押し出し、直方体状の押出発泡体を得た。こ
のとき発泡剤として、イソブタンを該スチレン樹脂10
0重量部に対して3部、ジメチルエーテルを3部からな
る発泡剤を、それぞれ別のラインから、前記口径65m
mの押出機の先端付近(口径90mmの押出機の先端ダ
イスと反対側の端部側に接続される側の端部)から前記
樹脂中に圧入した。得られた発泡体の特性を表1に示
す。下記、比較例1〜3と比較し、形状保持性が向上さ
れた発泡体が得られた。
径90mmのものを縦に連結した押出機へ、約40kg
/hrの割合で供給した。前記口径65mmの押出機に
供給し、200℃に加熱して溶融混練し、これに連結さ
れた口径90mmの押出機で樹脂温度を120℃に冷却
し、口径90mmの押出機の先端に設けた厚さ方向2m
m、幅方向50mmの長方形断面吐出口のあるダイスよ
り大気中へ押し出し、直方体状の押出発泡体を得た。こ
のとき発泡剤として、イソブタンを該スチレン樹脂10
0重量部に対して3部、ジメチルエーテルを3部からな
る発泡剤を、それぞれ別のラインから、前記口径65m
mの押出機の先端付近(口径90mmの押出機の先端ダ
イスと反対側の端部側に接続される側の端部)から前記
樹脂中に圧入した。得られた発泡体の特性を表1に示
す。下記、比較例1〜3と比較し、形状保持性が向上さ
れた発泡体が得られた。
【0069】実施例2〜13
表1に示すポリスチレン系樹脂(上記スチレン系アイオ
ノマーおよびポリスチレンホモポリマー:新日鐵化学
(株)製、商品名;エスチレンG−17、メルトインデ
ックス(MI):3.1)、熱可塑性を有するフェノー
ル系樹脂、リン系化合物、トリアジン骨格含有化合物、
多価アルコール類の種類および量、さらには、他の難燃
剤としてヘキサブロモシクロドデカン(以下、HBC
D、ALBEMARLE CORPORATION製)
を添加した樹脂組成物、および、発泡剤種および注入量
を変更した以外は、実施例1と同様にして発泡体を得
た。得られた発泡体の特性を表1に示す。比較例1〜3
と比較し、自己消火性を有しかつ形状保持性が向上した
発泡体が得られた。
ノマーおよびポリスチレンホモポリマー:新日鐵化学
(株)製、商品名;エスチレンG−17、メルトインデ
ックス(MI):3.1)、熱可塑性を有するフェノー
ル系樹脂、リン系化合物、トリアジン骨格含有化合物、
多価アルコール類の種類および量、さらには、他の難燃
剤としてヘキサブロモシクロドデカン(以下、HBC
D、ALBEMARLE CORPORATION製)
を添加した樹脂組成物、および、発泡剤種および注入量
を変更した以外は、実施例1と同様にして発泡体を得
た。得られた発泡体の特性を表1に示す。比較例1〜3
と比較し、自己消火性を有しかつ形状保持性が向上した
発泡体が得られた。
【0070】比較例1〜3
表1に示した樹脂組成物とした以外は実施例1と同様に
して発泡体を得た。得られた発泡体の特性を表1に示
す。実施例1〜13と比較して、形状保持性が劣る。
して発泡体を得た。得られた発泡体の特性を表1に示
す。実施例1〜13と比較して、形状保持性が劣る。
【0071】
【表1】
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、炎に長時間接した場
合、および長時間高温に曝された場合でも、溶融滴下性
が抑制され、ある程度形態が保持されると共に、難燃性
に優れ、かつ、熱可塑性樹脂であることからリサイクル
性にもすぐれたスチレン系樹脂発泡体が得られ、特に建
築用断熱材料として最適である。また、使用する各成分
に非ハロゲン系の化合物を使用することが可能であるの
で、その場合には、環境適合性が非常に優れた発泡体が
提供できる。
合、および長時間高温に曝された場合でも、溶融滴下性
が抑制され、ある程度形態が保持されると共に、難燃性
に優れ、かつ、熱可塑性樹脂であることからリサイクル
性にもすぐれたスチレン系樹脂発泡体が得られ、特に建
築用断熱材料として最適である。また、使用する各成分
に非ハロゲン系の化合物を使用することが可能であるの
で、その場合には、環境適合性が非常に優れた発泡体が
提供できる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C08K 5/49 C08K 5/49
C08L 25/00 C08L 25/00
61/06 61/06
Fターム(参考) 4F074 AA32 AA61 AD04 AD16 AD21
AG10 BA03 BA04 BA06 BA13
BA14 BA15 BA16 BA17 BA18
BA32 BA33 BA34 BA35 CA22
DA02 DA32 DA33
4J002 BC021 CC072 DH017 DH027
DH037 DH047 EC048 EC058
EU186 EW157 FD132 FD136
FD137 FD208 GL00
Claims (6)
- 【請求項1】 スチレン系アイオノマー0.1〜10
0重量%、他のスチレン系樹脂0〜99,9重量%から
なるスチレン系樹脂組成物100重量部に対して、熱可
塑性を有するフェノール系樹脂、トリアジン骨格含有化
合物、リン系化合物、および多価アルコール類から選ば
れる1種以上の化合物を1〜200重量部含有すること
を特徴とするスチレン系樹脂発泡体。 - 【請求項2】 前記スチレン系アイオノマーが、分子中
に0.01〜20mol/kgのイオン性官能基を含有
し、かつ、その対イオンとなりうる化合物を0.01〜
20mol/kg含有することを特徴とする請求項1記
載のスチレン系樹脂発泡体。 - 【請求項3】 前記スチレン系アイオノマーの分子中に
含有するイオン性官能基が、カルボン酸基、スルホン酸
基、リン酸基、フェノール性水酸基、およびこれらの誘
導体から選ばれる一種以上の官能基であり、かつ、対イ
オンとなりうる化合物が、金属塩、アンモニウム塩、ピ
リジニウム塩、ホスホニウム塩およびこれらの誘導体か
ら選ばれる一種以上の化合物であることを特徴とする請
求項1〜2項のいずれか1項記載のスチレン系樹脂発泡
体。 - 【請求項4】 前記スチレン系樹脂組成物100重量部
に対して、さらに難燃剤を0.1〜100重量部含有す
ることを特徴とする請求項1〜3項のいずれか1項記載
のスチレン系樹脂発泡体。 - 【請求項5】 前記スチレン系樹脂組成物に、熱可塑性
を有するフェノール系樹脂、トリアジン骨格含有化合
物、リン系化合物、および多価アルコール類から選ばれ
る1種以上の化合物、さらに非ハロゲン系発泡剤を含有
させ、発泡成形することを特徴とする請求項1〜4項の
いずれか1項記載のスチレン系樹脂発泡体の製造方法。 - 【請求項6】 分子中にイオン性官能基を含有するスチ
レン系樹脂に、その対イオンとなりうる化合物を溶融混
練して得られたスチレン系アイオノマーを含有する前記
スチレン系樹脂組成物に、熱可塑性を有するフェノール
系樹脂、トリアジン骨格含有化合物、リン系化合物、お
よび多価アルコール類から選ばれる1種以上の化合物、
さらに非ハロゲン系発泡剤を含有させ、押出発泡成形す
ることを特徴とする請求項5記載のスチレン系樹脂発泡
体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001342643A JP2003138053A (ja) | 2001-11-08 | 2001-11-08 | スチレン系樹脂発泡体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001342643A JP2003138053A (ja) | 2001-11-08 | 2001-11-08 | スチレン系樹脂発泡体およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003138053A true JP2003138053A (ja) | 2003-05-14 |
Family
ID=19156464
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001342643A Pending JP2003138053A (ja) | 2001-11-08 | 2001-11-08 | スチレン系樹脂発泡体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003138053A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006028292A (ja) * | 2004-07-14 | 2006-02-02 | Kaneka Corp | 耐熱性の改良されたスチレン系樹脂発泡体およびその製造方法 |
KR100602196B1 (ko) | 2004-12-18 | 2006-07-19 | 금호석유화학 주식회사 | 불연성을 갖는 난연 폴리스티렌 발포체 수지입자 제조 방법 |
JP2010528167A (ja) * | 2007-05-30 | 2010-08-19 | イネオス ノヴァ アンテルナシオナル ソシエテ アノニム | 難燃性ポリスチレン |
KR102301908B1 (ko) * | 2020-10-27 | 2021-09-15 | (주)드림켐 | 발포 폴리스티렌용 난연성 조성물 및 그 제조방법 |
-
2001
- 2001-11-08 JP JP2001342643A patent/JP2003138053A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006028292A (ja) * | 2004-07-14 | 2006-02-02 | Kaneka Corp | 耐熱性の改良されたスチレン系樹脂発泡体およびその製造方法 |
KR100602196B1 (ko) | 2004-12-18 | 2006-07-19 | 금호석유화학 주식회사 | 불연성을 갖는 난연 폴리스티렌 발포체 수지입자 제조 방법 |
JP2010528167A (ja) * | 2007-05-30 | 2010-08-19 | イネオス ノヴァ アンテルナシオナル ソシエテ アノニム | 難燃性ポリスチレン |
KR102301908B1 (ko) * | 2020-10-27 | 2021-09-15 | (주)드림켐 | 발포 폴리스티렌용 난연성 조성물 및 그 제조방법 |
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