JP2003327515A - 毛髪処理剤 - Google Patents

毛髪処理剤

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JP2003327515A JP2002135415A JP2002135415A JP2003327515A JP 2003327515 A JP2003327515 A JP 2003327515A JP 2002135415 A JP2002135415 A JP 2002135415A JP 2002135415 A JP2002135415 A JP 2002135415A JP 2003327515 A JP2003327515 A JP 2003327515A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 毛髪損傷が少なく、しかも髪本来の潤いを損
なわない毛髪処理剤の提供。 【解決手段】 ジアミド化合物(1)と還元剤又は酸化剤
とを含有する毛髪処理剤。 【化１】 〔Ｒ1：水酸基及び／又はアルコキシ基が置換していて
もよいＣ１〜12の炭化水素基、Ｒ2：Ｃ１〜５の二価の
炭化水素基、Ｒ3：Ｃ１〜22の二価の炭化水素基〕

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】本発明は、毛髪損傷が少な
く、しかも髪本来の潤いを損なわない毛髪処理剤に関す
る。 【０００２】 【従来技術】毛髪を所望の形状に長期的にセットする最
も一般的な方法としては、パーマネントウェーブ処理及
びストレートパーマ処理が用いられている。通常、これ
らの処理では、チオグリコール酸塩、システイン等の還
元性物質やアルカリ剤を含有する第１液によって毛髪内
のシスチン結合を開裂させ、毛髪を膨潤、軟化し、次い
でこの毛髪をロッド等に巻き付ける（ウェーブパーマ）
か、又は櫛等によって直線的に伸張する（ストレートバ
ーマ）ことで所望の形状にセットした後、臭素酸塩や過
酸化水素などの酸化剤を含有する第２液によってシスチ
ン結合を再形成させることにより、所望の形状に固定さ
せている。しかし、パーマ剤処理を受けた毛髪は、日々
のヘアケア行動（洗髪やスタイリングに伴うコーミング
やブロー）により、容易に損傷されやすい。具体的に
は、毛髪の毛先部分での枝毛、切れ毛の発生、パサつい
た手触りになる、パーマ処理により固定した形状の持続
性が不十分であることが知られている。 【０００３】このようなパーマ処理に伴って生じる毛髪
の損傷を防止するために、パーマ処理剤中又はパーマ処
理後のヘアケア剤中に、例えばシリコーン類やパラフィ
ンなどの油分、コンディショニングポリマー、タンパク
質成分（例えばタンパク質加水分解物）等を配合する方
法が提案されているが、必ずしも十分な効果は得られて
いない。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、毛髪
損傷が少なく、しかも髪本来の潤いを損なわない毛髪処
理剤を提供することを目的とする。 【０００５】 【課題を解決するための手段】本発明者は、下記一般式
(1) 【０００６】 【化２】 【０００７】〔式中、Ｒ1は水酸基及び／又はアルコキ
シ基が置換していてもよい炭素数１〜12の直鎖又は分岐
鎖の炭化水素基を示し、Ｒ2は炭素数１〜５の直鎖又は
分岐鎖の二価の炭化水素基を示し、Ｒ3は炭素数１〜22
の直鎖又は分岐鎖の二価の炭化水素基を示す。〕 【０００８】で表されるジアミド化合物を毛髪処理剤に
配合すれば、毛髪の損傷を著しく低減できることを見出
した。 【０００９】すなわち本発明は、(A)一般式(1)で表され
るジアミド化合物及び(B)還元剤又は酸化剤を含有する
毛髪処理剤を提供するものである。 【００１０】 【発明の実施の形態】本発明で使用する成分(A)のジア
ミド化合物を示す一般式(1)において、Ｒ1としては、水
酸基及び炭素数１〜６のアルコキシ基から選ばれる１〜
３個が置換していてもよい炭素数１〜12の直鎖又は分岐
鎖のアルキル基が好ましい。なかでも、無置換の炭素数
１〜12のアルキル基、又は水酸基が１〜２個、炭素数１
〜６のアルコキシ基が１個、若しくは水酸基と炭素数１
〜６のアルコキシ基が１個ずつ置換した、炭素数２〜12
のアルキル基がより好ましい。 【００１１】一般式(1)において、Ｒ2としては、炭素数
２〜５の、特に炭素数２〜３の直鎖又は分岐鎖のアルキ
レン基が好ましい。 【００１２】一般式(1)において、Ｒ3としては、炭素数
２〜22の直鎖又は分岐鎖の二価炭化水素基が好ましく、
特に炭素数11〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基、及
び１〜４個の二重結合を有するアルケニレン基が好まし
い。 【００１３】成分(A)として特に好ましいジアミド化合
物は、一般式(1)中のＲ1、Ｒ2及びＲ 3として、それぞれ
上で挙げた好ましい基を組み合わせた化合物である。特
に好ましいジアミド化合物(1)の具体例としては、以下
の化合物が挙げられる。 【００１４】 【化３】【００１５】ジアミド化合物(1)は、公知のアミド合成
法によって製造することができ、例えば次の反応式に従
って、対応するジカルボン酸(2)又はその反応性誘導体
（エステル、酸ハライド、酸無水物等）とアミン(3)を
縮合させることにより、目的のジアミド化合物(1)を効
率的かつ安価に製造することができる（国際公開第00/6
1097号パンフレット）。 【００１６】 【化４】 【００１７】成分(A)のジアミド化合物(1)は、本発明の
毛髪処理剤が二剤式のパーマネントウェーブ剤の場合に
は、第１剤及び第２剤のいずれか一方、又は両方に配合
することができる。成分(A)のジアミド化合物(1)は、２
種以上を併用してもよく、その含有量は、十分に毛髪の
損傷を抑制するとともに使用感の低下を回避する観点か
ら、使用直前の組成物中の0.01〜30重量％が好ましく、
更には0.1〜20重量％、特に0.5〜15重量％が好ましい。 【００１８】本発明で使用する成分(B)の還元剤として
は、チオグリコール酸並びにその塩及びエステル類；チ
オ乳酸、チオリンゴ酸、チオ酒石酸、3-メルカプトプロ
ピオン酸等のチオ酸及びこれらのエステル類；システイ
ン、ホモシステイン、システアミン、N-アシルシステイ
ン等のシステイン類並びにこれらの塩及びエステル類；
メルカプトアセトアミド、メルカプトプロピオンアミ
ド、システインアミド等のメルカプトカルボン酸アミド
類及びこれらのＮ置換体；チオグリセリルアルキルエー
テル類；2-メルカプトエタノール、チオグリセロール、
3-アルコキシ-1-メルカプト-2-プロパノール等のメルカ
プトアルコール類；1-チオ-β-D-グルコース等のチオ糖
類；亜硫酸塩、亜硫酸水素塩などのケラチン還元性物質
が挙げられる。これらの塩としてはナトリウム塩、カリ
ウム塩、アンモニウム塩、有機アミン類（モノエタノー
ルアミン等）のアンモニウム塩が挙げられる。このう
ち、毛髪の変形効果（ウェーブ効果、縮毛矯正効果）や
安全性の点から、チオグリコール酸、チオ酸、システイ
ン、N-アシルシステインが好ましい。これら還元剤は、
２種以上を併用してもよい。還元剤は、毛髪処理剤が二
剤式のパーマネントウェーブ剤の場合には第１剤に配合
され、その含有量は、第１剤の全重量に対し0.1〜30重
量％、特に１〜20重量％の範囲が好ましい。 【００１９】本発明で使用する成分(B)の酸化剤として
は、例えば過酸化水素、過酸化尿素、アルカリ金属臭酸
塩、アルカリ金属過酸塩（過臭酸塩、過硫酸塩、過ホウ
酸塩等）等が挙げられる。これらの酸化剤は、２種以上
を併用してもよい。酸化剤は、毛髪処理剤が二剤式のパ
ーマネントウェーブ剤の場合には第２剤に配合され、そ
の含有量は、第２剤全重量に対し１〜20重量％、特に１
〜10重量％の範囲が好ましい。 【００２０】本発明の毛髪処理剤には、上記成分以外
に、通常同用途に用いられる成分を、適宜加えることが
できる。このような任意成分としては、アルカリ剤、界
面活性剤、油剤、溶解剤、緩衝剤、安定化剤、香料、色
素、防腐剤、pH調整剤、増粘剤、毛髪保護剤、紫外線防
止剤、消炎剤、保湿剤、感触向上剤、収斂剤、キレート
剤、育毛成分等が挙げられる。 【００２１】本発明の毛髪処理剤は、常法に従って製造
することができ、その剤型もローション、クリーム、エ
マルジョン、ジェル、エアゾールフォーム等、所望の形
態とすることができる。また、本発明の毛髪処理剤は、
一剤式のもの、還元剤を主成分とする第１剤と酸化剤を
主成分とする第２剤からなる二剤式のもの、室温で使用
するもの、加温して使用するもの、ウェーブ形成を目的
とするもの、縮毛矯正を目的とするものなど、いずれの
形式のものにも適用することができる。 【００２２】 【実施例】実施例１〜４及び比較例１ 表１に示すパーマネントウェーブ第１剤及び表２に示す
同第２剤を調製し、これらを組み合わせて毛髪を処理し
た後の「パサツキのなさ」及び「枝毛発生率」を評価
し、発明の効果を検証した。この結果を表３に示す。 【００２３】・調製方法 表１に示す成分(1)、(6)及び(7)を混合し、60℃に加温
して均一に溶解した後、60℃に加温した成分(2)〜(5)及
び(8)の混合物に徐々に添加する。20分間攪拌した後室
温に戻し、第１剤を得た。また、表２に示す成分(1)、
(3)及び(4)を混合し60℃で均一にし、次いで、60℃に加
温した成分(2)及び(5)の混合物へ徐々に添加する。20分
間攪拌した後室温に戻し、第２剤を得た。 【００２４】・処理方法 日本人女性の髪100本（約0.1g）で長さ16cmの毛束を作
り評価用トレスとした。第１剤を、トレスに毛髪：第１
剤＝１：１の浴比（重量比）で塗布し馴染ませ、室温で
20分間放置した後に、第２剤を毛髪：第２剤＝１：１の
浴比で塗布し馴染ませ、室温で10分間放置し、次いで剤
をすすぎ流し、市販のシャンプー（花王社；エッセンシ
ャル・ダメージ・ケア・シャンプー）で１回洗髪し、最
後にドライヤー乾燥する。なお、第１剤と第２剤の組み
合わせは表３に示すとおりとした。 【００２５】・評価方法及び基準 (1) パサツキのなさ 上記処理を行った評価用トレスについて、専門パネラー
10名による官能評価を行い、髪のパサツキのなさを確認
した。下記基準による評価の平均点が2.4以上の場合を
○、1.6〜2.3の場合を△、1.0〜1.5の場合を×と判定し
た。 【００２６】＜評価基準＞ パサツキを感じない ：３ ややパサツキを感じる：２ パサツキを感じる ：１ 【００２７】(2) 枝毛発生率 上記処理を行った評価用トレスに対し、モーターに連動
した回転ブラシで、回転数100回/分、60分の条件でブラ
ッシング刺激を与え、枝毛、切れ毛の本数（Ｄ）を確認
する。枝毛発生率は次式で決定した。 枝毛発生率（％）＝Ｄ÷100×100＝Ｄ 【００２８】 【表１】 【００２９】 【表２】 【００３０】 【表３】【００３１】上記評価結果より、ジアミド化合物(1)
は、パーマ剤第１剤と第２剤のいずれに配合した場合で
あっても、良好な枝毛抑制効果及びパサツキ感の抑制効
果が得られること、効果は第１剤及び第２剤に配合した
ジアミド化合物(1)の総量と比例関係があることが分か
る。 【００３２】 実施例５ パーマネントウェーブ組成物 第１剤 （重量％） ジアミド化合物(D) 1.5 チオグリコール酸アンモニウム（50重量％） 12.0 炭酸水素アンモニウム 2.5 エタノール 5.0 プロピレングリコール 15.0 エデト酸二ナトリウム 0.5 ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 1.0 アンモニア（28重量％） pH9.0にする量 香料 適量 精製水 バランス 合 計 100.0 【００３３】 第２剤 （重量％） 臭素酸ナトリウム 7.5 プロピレングリコール 5.0 ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 0.75 ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル 0.25 アミノ変性シリコーンエマルジョン （SM8704C，東レダウコーニングシリコーン社） 0.5 ケラチン加水分解物（プロモイスWK-H，成和化成社） 0.5 精製水 バランス 合 計 100.0 【００３４】 実施例６ パーマネントウェーブ組成物 第１剤 （重量％） ジアミド化合物(F) 1.0 チオグリコール酸アンモニウム（50重量％） 1.5 L-システイン 4.5 ジチオグリコール酸アンモニウム 0.5 エタノール 5.0 プロピレングリコール 10.0 エデト酸二ナトリウム 0.5 ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 1.0 モノエタノールアミン pH9.0にする量 香料 適量 精製水 バランス 合 計 100.0 【００３５】 第２剤 （重量％） ジアミド化合物(F) 1.0 臭素酸ナトリウム 8.0 プロピレングリコール 12.0 エタノール 3.0 ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 0.75 ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル 0.25 アミノ変性シリコーンエマルジョン （SM8704C，東レダウコーニングシリコーン社） 0.5 ケラチン加水分解物（プロモイスWK-H，成和化成社） 0.5 精製水 バランス 合 計 100.0 【００３６】 実施例７ 縮毛矯正剤組成物 下記組成の第１剤と第２剤を同重量ずつ混合し、使用する。 第１剤 （重量％） ジアミド化合物(F) 1.5 チオグリコール酸アンモニウム（50重量％） 13.0 炭酸水素アンモニウム 2.0 β-ナフタレンスルホン酸 5.0 2-ベンジルオキシエタノール 3.5 エタノール 10.0 プロピレングルコール 5.0 エデト酸二ナトリウム 0.5 モノエタノールアミン pH9.0にする量 香料 適量 精製水 バランス 合 計 100.0 【００３７】 第２剤 （重量％） ジアミド化合物(F) 1.5 過酸化水素（35重量％） 5.0 乳酸 4.5 β-ナフタレンスルホン酸 1.5 2-ベンジルオキシエタノール 3.5 エタノール 10.0 ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 1.0 水酸化ナトリウム pH3.5にする量 精製水 バランス 合 計 100.0 【００３８】実施例８ くせ毛直し用組成物（エアゾー
ルフォームタイプ） 所定のエアゾール用容器に下記組成の原液と噴射剤を、
原液：噴射剤重量比＝85：15の割合で充填する。 原液 （重量％） ジアミド化合物(G) 2.0 亜硫酸水素ナトリウム 1.0 2-ベンジルオキシエタノール 3.0 エタノール 10.0 1,3-ブチレングリコール 5.0 ポリエーテル変性シリコーン（KF-6005，信越化学社） 0.5 乳酸 pH3.5にする量 香料 適量 精製水 バランス 合 計 100.0 【００３９】 噴射剤 （重量％） ＬＰＧ（3.5kg/cm2） 85.0 ジメチルエーテル 15.0 合 計 100.0 【００４０】実施例５〜８のいずれの組成物も、毛髪の
損傷が極めて少なく、かつ毛髪の潤いを損なわないもの
であった。 【００４１】 【発明の効果】本発明の毛髪処理剤は、毛髪損傷が少な
く、しかも髪本来の潤いを損なわないものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 4C083 AB032 AB082 AB312 AB332 AB352 AB412 AC012 AC102 AC122 AC152 AC172 AC182 AC302 AC532 AC542 AC582 AC641 AC642 AC692 AC772 AC792 AD162 AD442 BB53 CC34 DD08 DD23 DD27 EE09 EE25 EE29 FF06

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 次の成分(A)及び(B) (A) 一般式(1)で表されるジアミド化合物 【化１】 〔式中、Ｒ1は水酸基及び／又はアルコキシ基が置換し
    ていてもよい炭素数１〜12の直鎖又は分岐鎖の炭化水素
    基を示し、Ｒ2は炭素数１〜５の直鎖又は分岐鎖の二価
    の炭化水素基を示し、Ｒ3は炭素数１〜22の直鎖又は分
    岐鎖の二価の炭化水素基を示す。〕 (B) 還元剤又は酸化剤を含有する毛髪処理剤。
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