JP2003327455A - 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス - Google Patents

合わせガラス用中間膜及び合わせガラス

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ultraviolet
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合わせガラスにした際の透明性、機械的強度
に優れ、かつ、耐久性試験後も初期光学品質を損なわな
い合わせガラス用中間膜、及び、この合わせガラス用中
間膜を用いてなる合わせガラスを提供する。 【解決手段】 ポリビニルアセタール樹脂、紫外線吸収
剤、可塑剤、接着力調整剤、及び、酸化防止剤を含有す
る合わせガラス用中間膜であって、ガラスの間に介在さ
せて合わせガラスとし、強度100mW/cm2、波長
295〜450nmの紫外線を300時間照射したとき
に、前記紫外線照射後の前記合わせガラスの可視光透過
率の低下が1.0%以下である合わせガラス用中間膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合わせガラスにし
た際の透明性、機械的強度に優れ、かつ、耐久性試験後
も初期光学品質を損なわない合わせガラス用中間膜、及
び、この合わせガラス用中間膜を用いてなる合わせガラ
スに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、合わせガラスは、外部衝撃を受け
て破損しても、ガラスの破片が飛散することが少なく安
全であるため、自動車等の車両、航空機、建築物等の窓
ガラス等として広く使用されている。上記合わせガラス
としては、少なくとも一対のガラス間に、例えば、可塑
剤により可塑化されたポリビニルブチラール樹脂等のポ
リビニルアセタール樹脂からなる合わせガラス用中間膜
(以下、中間膜ともいう)を介在させ、一体化させたも
の等が挙げられる。
【0003】しかしながら、このような中間膜を用いた
合わせガラスは安全性等の基本性能には優れているが、
耐湿性、熱や光への耐久性等の耐候性に劣るものであっ
た。上記耐湿性に劣ると、高湿度の雰囲気下では、合わ
せガラスの周縁で中間膜と空気とが直接接触しているた
め、周辺部の中間膜が白化して中間膜とガラスとの接着
性、機械的強度、透明性、可視光透過率等の光学品質特
性が低下するという問題が生じる。これに対して、特開
平7−41340号公報には、耐湿試験後の白化を低減
する技術が開示されている。
【0004】上記熱や光への耐久性に劣ると、通常の採
光に用いられる際でも、太陽光が様々な波長成分の光か
らなり、紫外線等の高エネルギーの短波長成分の光も含
んでいることから、太陽光が繰り返し照射されることに
より、中間膜が劣化して機械的強度や接着性等の特性が
低下するという問題が生じる。これに対して、一般的に
は、紫外線吸収剤等を中間膜に配合することにより、耐
光性を改善する方法が採られるが、熱や光等による可視
光透過率等の光学品質特性の劣化を充分に抑制すること
はできておらず、熱、光等による耐久性試験において、
耐久性試験時間と可視光透過率の劣化とが比例関係にあ
り、黄色味の指標であるイエローインデックス値及びC
IE1976L***表色系におけるb*値も大きく増
加する。合わせガラスを、例えば、自動車用フロントガ
ラスとして用いるには、法的に可視光透過率の下限規制
が存在するため、特に耐久性試験において可視光透過率
が変化しないことが重要であり、また、通常薄い青色の
遮熱中間膜が黄色味を呈していたり、耐侯劣化により黄
変を生じたりすることは、外観上好ましくない。しかし
ながら、従来の中間膜を用いた合わせガラスでは、可視
光透過率、イエローインデックス値及びCIE1976
***表色系におけるb*値等の光学品質の耐久性が
充分でないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、合わせガラ
スにした際の透明性、機械的強度に優れ、かつ、耐久性
試験後も初期光学品質を損なわない合わせガラス用中間
膜、及び、この合わせガラス用中間膜を用いてなる合わ
せガラスを提供するものである。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明は、ポリビニルア
セタール樹脂、紫外線吸収剤、可塑剤、接着力調整剤、
及び、酸化防止剤を含有する合わせガラス用中間膜であ
って、ガラスの間に介在させて合わせガラスとし、強度
100mW/cm2、波長295〜450nmの紫外線
を300時間照射したときに、前記紫外線照射後の前記
合わせガラスの可視光透過率の低下が1.0%以下であ
る合わせガラス用中間膜である。以下に本発明の詳細を
示す。
【0007】本発明の合わせガラス用中間膜(以下、中
間膜ともいう)は、ポリビニルアセタール樹脂、紫外線
吸収剤、可塑剤、接着力調整剤、及び、酸化防止剤を含
有し、ガラスの間に介在させて合わせガラスとし、強度
100mW/cm2、波長295〜450nmの紫外線
を300時間照射したときに、上記紫外線照射後の上記
合わせガラスの可視光透過率の低下が1.0%以下であ
る。1.0%を超えると、ポリビニルアセタール樹脂が
大きく劣化していることを意味し、中間膜は、光学特
性、機械的特性、物性等における耐久性が充分でないと
いえる。
【0008】本発明の中間膜は、通常の中間膜での実績
値を考慮すると、ガラスの間に介在させて合わせガラス
とし、強度100mW/cm2、波長295〜450n
mの紫外線を300時間照射したときに、上記紫外線照
射後の上記合わせガラスのイエローインデックス値の増
加が2.0以下であることが好ましい。更に、ガラスの
間に介在させて合わせガラスとし、強度100mW/c
2、波長295〜450nmの紫外線を300時間照
射したときに、上記紫外線照射後の上記合わせガラスの
CIE1976L***表色系におけるb*値の増加が
1.5以下であることがより好ましい。
【0009】上記合わせガラスとする際に用いられるガ
ラスとしては特に限定されないが、例えば、厚さ2.5
mmの2枚のクリアガラスが好ましい。上記可視光透過
率は、例えば、直記分光光度計(島津製作所社製、U−
4000)を使用して、JIS R 3106「板ガラ
ス類の透過率・反射率・放射率・日射熱取得率の試験方
法」及びJIS Z 8722「物体色の測定方法」に
準拠して、波長380〜780nmの光線に対する合わ
せガラスの可視光透過率を測定することにより得ること
ができる。また、上記イエローインデックス値、及び、
上記CIE1976L***表色系におけるb*値は、
可視光透過率の測定における測定データから求めること
ができる。
【0010】本発明の中間膜は、紫外線吸収剤を含有す
る。本発明者らは、鋭意検討した結果、一般的に使用さ
れていたベンゾトリアゾール系化合物等の従来の紫外線
吸収剤の吸収が可視光領域にかかっており、添加した時
点で既に中間膜を黄色に着色してしまうこと;従来の紫
外線吸収剤が反応性を持つフェノール系のOH基等の官
能基を有しているために、接着力調整剤に用いられるマ
グネシウム等の重金属との錯体形成の要因となり、錯体
が黄色く着色して可視光透過率を低下させること;従来
の紫外線吸収剤が、中間膜の耐久性に大きな影響を与え
る中間膜樹脂に適しておらず、熱や光(特に紫外線領
域)等のエネルギーにより樹脂マトリクスが酸化等され
ることを見出した。これより、紫外線吸収剤を選択する
ことによりポリビニルアセタール樹脂からなる中間膜が
上述の可視光透過率、イエローインデックス値及びCI
E1976L***表色系におけるb*値等の要件を満
たすことができることが判った。
【0011】かかる紫外線吸収剤としては中間膜が上述
の可視光透過率等の要件を満たすようにできるものであ
れば特に限定されないが、例えば、マロン酸エステル系
化合物及び/又はシュウ酸アニリド系化合物等が好適で
ある。上記マロン酸エステル系化合物としては特に限定
されず、例えば、マロン酸[(4−メトキシフェニル)
−メチレン]−ジメチルエステル(Clariant社
製、Hostavin PR−25)等が挙げられる。
上記シュウ酸アニリド系化合物としては特に限定され
ず、例えば、2−エチル2’−エトキシ−オキサルアニ
リド(Clariant社製、SanduvorVS
U)等が挙げられる。
【0012】上記紫外線吸収剤としてマロン酸系化合物
及び/又はシュウ酸アニリド系化合物等を含有すること
により、マロン酸系化合物及びシュウ酸アニリド系化合
物等が、UV−B領域において強い吸収を示すので、種
々の樹脂の劣化を引き起こす300〜320nmの波長
の紫外線から樹脂を保護するのに適しており、耐候性及
び耐光性を改善することができる。また、マロン酸系化
合物及びシュウ酸アニリド系化合物等の吸収域は可視光
と重ならないので、着色を引き起こすこともない。更
に、モル吸光度が非常に高く、分子量が小さいので、同
じ含有量での紫外線の吸収量が従来の紫外線吸収剤より
もはるかに高く、紫外線吸収剤の含有量を減らし、コス
トダウンを図ることができる。上記マロン酸系化合物及
びシュウ酸アニリド系化合物等は、重金属との錯体形成
の要因となりうるOH基等の官能基を有していないた
め、本発明の中間膜にマグネシウム等の金属を含有させ
ても、作製時の混合や耐久性試験でのエネルギー印加に
より錯体を形成することがなく、錯体形成による黄色着
色や黄変が起こりにくく、可視光透過率の低下を抑制で
きる。
【0013】上記紫外線吸収剤としては、上記マロン酸
エステル系化合物及び/又はシュウ酸アニリド系化合物
と、従来から用いられていたベンゾトリアゾール系化合
物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物、ベ
ンゾエート系化合物、及び、ヒンダードアミン系化合物
からなる群より選択される少なくとも1種とを組み合わ
せて用いてもよい。
【0014】上記ベンゾトリアゾール系化合物としては
特に限定されず、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール(チバガイ
ギー社製、TinuvinP)、2−(2’−ヒドロキ
シ−3’、5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリ
アゾール(チバガイギー社製、Tinuvin32
0)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−
5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル(チバガイギー社製、Tinuvin326)、2−
(2’−ヒドロキシ−3’、5’−ジ−アミルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール(チバガイギー社製、Tinu
vin328)等が挙げられる。
【0015】上記ベンゾフェノン系化合物としては特に
限定されず、例えば、オクタベンゾン(チバガイギー社
製、Chimassorb81)等が挙げられる。上記
トリアジン系化合物としては特に限定されず、例えば、
2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−
2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール
(チバガイギー社製、Tinuvin1577FF)等
が挙げられる。上記ベンゾエート系化合物としては特に
限定されず、例えば、2,4−ジ−tert−ブチルフ
ェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シベンゾエート(チバガイギー社製、Tinuvin1
20)等が挙げられる。上記ヒンダードアミン系化合物
としては特に限定されず、例えば、LA−57(アデカ
アーガス社製)等が挙げられる。
【0016】上記紫外線吸収剤の好ましい含有量の下限
はポリビニルアセタール樹脂100重量部に対して0.
01重量部、上限は5.0重量部である。0.01重量
部未満であると、紫外線吸収の効果がほとんど得られな
い。5.0重量部を超えると、樹脂の耐候劣化を引き起
こすことがある。より好ましい下限は0.05重量部、
上限は1.0重量部である。
【0017】本発明の中間膜は、ポリビニルアセタール
樹脂、可塑剤、接着力調整剤、及び、酸化防止剤を含有
する。上記ポリビニルアセタール樹脂としては特に限定
されないが、例えば、ポリビニルブチラール樹脂が好適
に用いられる。なお、上記ポリビニルアセタール樹脂
は、必要な物性に応じて、適当な組み合わせにてブレン
ドされたものであってもよく、アセタール化時にアルデ
ヒドを組み合わせてアセタール化することにより得られ
る共ポリビニルアセタール樹脂であってもよい。上記ポ
リビニルアセタール樹脂の分子量及び分子量分布は特に
限定されないが、アセタール化度は、一般に40〜85
%であり、その好ましい下限は60%、上限は75%で
ある。
【0018】上記ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビ
ニルアルコールをアルデヒドによりアセタール化するこ
とにより得ることができる。上記ポリビニルアルコール
は、通常ポリ酢酸ビニルを鹸化することにより得られ、
鹸化度80〜99.8モル%のポリビニルアルコールが
一般的に用いられる。上記ポリビニルアルコール樹脂の
粘度平均重合度の好ましい下限は200、上限は300
0である。200未満であると、得られる合わせガラス
の耐貫通性が低下し、3000を超えると、樹脂膜の成
形性が悪くなり、樹脂膜の剛性が大きくなり過ぎ、加工
性が悪くなる。より好ましい下限は500、上限は20
00である。なお、ポリビニルアルコール樹脂の粘度平
均重合度及び鹸化度は、例えば、JIS K 6726
「ポリビニルアルコール試験方法」に基づいて測定する
ことができる。
【0019】上記アルデヒドとしては特に限定されず、
一般に、炭素数が1〜10のアルデヒドが用いられる。
具体的には、例えば、n−ブチルアルデヒド、イソブチ
ルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、2−エチルブチ
ルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、n−オクチル
アルデヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデ
ヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズア
ルデヒド等が挙げられる。なかでも、n−ブチルアルデ
ヒド、n−ヘキシルアルデヒド、n−バレルアルデヒド
が好適に用いられる。特に好ましくは炭素数が4のブチ
ルアルデヒドである。
【0020】上記可塑剤としては通常ポリビニルアセタ
ール樹脂に使用されるものであれば特に限定されず、中
間膜用の可塑剤として一般的に用いられている公知の可
塑剤が挙げられ、例えば、一塩基性有機酸エステル、多
塩基性有機酸エステル等の有機系可塑剤;有機リン酸
系、有機亜リン酸系等のリン酸系可塑剤等が挙げられ
る。これらの可塑剤は、単独で用いられてもよく、2種
以上が併用されてもよく、樹脂との相溶性等を考慮し
て、ポリビニルアセタール樹脂の種類に応じて使い分け
られる。
【0021】上記一塩基性有機酸エステル系可塑剤とし
ては特に限定されず、例えば、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール又はトリプロピレングリ
コール等のグリコールと、酪酸、イソ酪酸、カプロン
酸、2−エチル酪酸、ヘプチル酸、n−オクチル酸、2
−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−ノニル酸)又
はデシル酸等の一塩基性有機酸との反応によって得られ
るグリコール系エステルが挙げられる。なかでも、トリ
エチレングリコール−ジカプロン酸エステル、トリエチ
レングリコール−ジ−2−エチル酪酸エステル、トリエ
チレングリコール−ジ−n−オクチル酸エステル、トリ
エチレングリコール−ジ−2−エチルヘキシル酸エステ
ル等のトリエチレングリコールの一塩基性有機酸エステ
ルが好適に用いられる。
【0022】上記多塩基性有機酸エステル系可塑剤とし
ては特に限定されず、例えば、アジピン酸、セバシン酸
又はアゼライン酸等の多塩基性有機酸と、炭素数4〜8
の直鎖状又は分枝状アルコールとのエステル等が挙げら
れる。なかでも、ジブチルセバシン酸エステル、ジオク
チルアゼライン酸エステル、ジブチルカルビトールアジ
ピン酸エステル等が好適に用いられる。
【0023】上記有機リン酸系可塑剤としては特に限定
されず、例えば、トリブトキシエチルホスフェート、イ
ソデシルフェニルホスフェート、トリイソプロピルホス
フェート等が挙げられる。
【0024】上記可塑剤として特に好ましく用いられる
具体例としては、例えば、トリエチレングリコール−ジ
−エチルブチラート、トリエチレングリコール−ジ−エ
チルヘキソエート、トリエチレングリコール−ジ−ブチ
ルセバケート等が挙げられる。
【0025】上記可塑剤の含有量の好ましい下限はポリ
ビニルアセタール樹脂100重量部に対して20重量
部、上限は100重量部である。20重量部未満である
と、得られる合わせガラスの耐貫通性が不充分となるこ
とがある。100重量部を超えると、可塑剤のブリード
アウトが生じ、本発明の中間膜の透明性や接着性が低下
し、得られる合わせガラスの光学歪みが大きくなったり
することがある。より好ましい下限は30重量部、上限
は60重量部である。
【0026】上記接着力調整剤としては特に限定され
ず、例えば、有機酸又は無機酸のアルカリ金属塩又はア
ルカリ土類金属塩、変性シリコーンオイル等が挙げられ
る。上記有機酸としては特に限定されず、例えば、オク
チル酸、ヘキシル酸、酪酸、酢酸、蟻酸等のカルボン酸
等が挙げられる。上記無機酸としては特に限定されず、
例えば、塩酸、硝酸等が挙げられる。上記アルカリ金属
塩及びアルカリ土類金属塩としては特に限定されず、例
えば、カリウム、ナトリウム、マグネシウム等の塩が挙
げられる。
【0027】上記有機酸又は無機酸のアルカリ金属塩又
はアルカリ土類金属塩のなかでも、炭素数2〜16の有
機酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩が好まし
く、より好ましくは、炭素数2〜16のカルボン酸のカ
リウム塩及びマグネシウム塩である。
【0028】上記炭素数2〜16のカルボン酸のカリウ
ム塩及びマグネシウム塩としては特に限定されないが、
例えば、酢酸マグネシウム、酢酸カリウム、プロピオン
酸マグネシウム、プロピオン酸カリウム、2−エチルブ
タン酸マグネシウム、2−エチルブタン酸カリウム、2
−エチルヘキサン酸マグネシウム、2−エチルヘキサン
酸カリウム等が好適に用いられる。これらは単独で用い
られてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0029】上記接着力調整剤が有機酸又は無機酸のア
ルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩である場合におけ
る接着力調整剤の含有量の好ましい下限は、ポリビニル
アセタール樹脂100重量部に対して0.0001重量
部、上限は1.0重量部である。0.0001重量部未
満であると、高湿度雰囲気下で中間膜周辺部の接着力が
低下することがある。1.0重量部を超えると、接着力
が低くなりすぎるうえに中間膜の透明性が失われること
がある。より好ましい下限は0.001重量部、上限は
0.5重量部であり、更に好ましい下限は0.01重量
部、上限は0.2重量部である。
【0030】上記変性シリコーンオイルとしては特に限
定されず、例えば、エポキシ変性シリコーンオイル、エ
ーテル変性シリコーンオイル、エステル変性シリコーン
オイル、アミン変性シリコーンオイル、カルボキシル変
性シリコーンオイル等が挙げられる。これらは、単独で
用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。な
お、これらの変性シリコーンオイルは、一般にポリシロ
キサンに変性すべき化合物を反応させることにより得ら
れる。
【0031】上記変性シリコーンオイルの分子量の好ま
しい下限は800、上限は5000である。800未満
であると、中間膜表面への局在化が不充分なことがあ
る。5000を超えると、樹脂との相溶性が低下し、膜
表面にブリードアウトしてガラスとの接着力が低下する
ことがある。より好ましい下限は1500、上限は40
00である。
【0032】上記接着力調整剤が変性シリコーンオイル
である場合における接着力調整剤の含有量の好ましい下
限は、ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対して
0.01重量部、上限は0.2重量部である。0.01
重量部未満であると、吸湿による白化を防止する効果が
不充分となることがある。0.2重量部を超えると、樹
脂との相溶性が低下し、膜表面にブリードアウトして樹
脂とガラスとの接着力が低下することがある。より好ま
しい下限は0.03重量部、上限は0.1重量部であ
る。
【0033】上記酸化防止剤は、押出機中での熱による
中間膜組成物の変質を防止するために用いられる。上記
酸化防止剤としては特に限定されず、フェノール系のも
のとしては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−
P−クレゾール(BHT)(住友化学社製、スミライダ
ーBHT)、テトラキス−[メチレン−3−(3’−
5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート]メタン(チバガイギー社製、イルガノッ
クス1010)等が挙げられる。上記酸化防止剤の含有
量の好ましい下限は0.01重量部、上限は5.0重量
部である。
【0034】本発明の中間膜は、更に必要に応じて、光
安定剤、界面活性剤、難燃剤、帯電防止剤、耐湿剤、熱
線反射剤、熱線吸収剤等の添加剤を含有してもよい。上
記界面活性剤としては特に限定されず、例えば、ラウリ
ル酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸等が挙げ
られる。
【0035】本発明の中間膜の膜厚は特に限定されない
が、合わせガラスとして最小限必要な耐貫通性や耐侯性
から、好ましい下限は0.3mm、上限は0.8mmで
ある。ただし、耐貫通性の向上等の必要に応じて本発明
の中間膜及びそれ以外の中間膜を積層して使用してもよ
い。
【0036】本発明の中間膜を成形する方法としては特
に限定されず、例えば、押し出し法、カレンダー法、プ
レス法等の通常の製膜法によりシート状に製膜する方法
が挙げられる。なかでも、2軸同方向による押し出し法
が好ましく、ヘイズを更に良化させることができる。
【0037】本発明の中間膜は、耐候性に優れており、
合わせガラスにした際の透明性、機械的強度に優れ、か
つ、耐久性試験後も初期光学品質、特に可視光透過率、
イエローインデックス値及びCIE1976L***
表色系におけるb*値を損なわない合わせガラスを与え
ることができるものである。
【0038】なお、本発明の中間膜を構成する組成物
は、ガラス以外にも、ポリカーボネート、ポリメチルメ
タクリレート等の透明性のプラスチックの貼り合わせに
用いることもできる。また、ガラス以外の剛性体、例え
ば、金属、無機材料等と積層して制振素材に応用するこ
とも可能である。
【0039】本発明の中間膜を用いてなる合わせガラス
もまた本発明の1つである。本発明の合わせガラスに使
用されるガラスとしては特に限定されず、例えば、一般
に使用されている透明板ガラス等が挙げられる。
【0040】本発明の合わせガラスの用途としては特に
限定されず、例えば、自動車のフロントガラスやサイド
ガラス、航空機や電車等の乗り物のガラス部位、建築用
ガラス等が挙げられる。また、多層系遮音中間膜等の中
間膜が多層構造からなる多層系中間膜を有する機能性合
わせガラスとして用いることも可能である。
【0041】本発明の合わせガラスは、本発明の中間膜
を用いてなることにより、透明性、機械的特性に優れ、
かつ、耐久性試験後も初期光学品質、特に可視光透過
率、イエローインデックス値及びCIE1976L**
*表色系におけるb*値を損なわないものである。
【0042】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
【0043】(実施例1) (1)ポリビニルブチラールの合成 純水2890gに、平均重合度1700、鹸化度99.
2モル%のポリビニルアルコール275gを加えて加熱
溶解した。この溶解液を15℃に温度調節し、濃度35
重量%の塩酸201gとn−ブチルアルデヒド157g
とを加え、15℃を保持して反応物を析出させた。次い
で、反応系を60℃で3時間保持して反応を完了させた
後、過剰の水で洗浄して未反応のn−ブチルアルデヒド
を洗い流し、塩酸触媒を汎用な中和剤である水酸化ナト
リウム水溶液で中和し、更に、過剰の水で2時間水洗
後、乾燥して、白色粉末状のポリビニルブチラール樹脂
を得た。このポリビニルブチラール樹脂の平均ブチラー
ル化度は68.5モル%であった。
【0044】(2)紫外線吸収剤及び酸化防止剤混合可
塑剤の調製 トリエチレングリコール−ジ−エチレンブチレート(3
GO)40重量部、酸化防止剤として2,6−ジ−te
rt−ブチル−P−クレゾール(BHT)(住友化学社
製、スミライダーBHT)0.2重量部、及び、紫外線
吸収剤としてマロン酸[(4−メトキシフェニル)−メ
チレン]−ジメチルエステル(Clariant社製、
Hostavin PR−25)0.2重量部を均一な
透明溶液になるまで攪拌混合し、可塑剤溶液を作製し
た。
【0045】(3)合わせガラス用中間膜の製造 上記ポリビニルブチラール樹脂100重量部に対して、
上記可塑剤溶液40重量部、及び、全系に対してマグネ
シウム含有量が60ppmとなるよう2−エチル酪酸マ
グネシウム適量を添加し、これをミキシングロールで充
分に混練した後、プレス成形機を用いて150℃で30
分間プレス成形し、平均膜厚0.76mmの中間膜を得
た。
【0046】(4)合わせガラスの製造 得られた中間膜を、その両端から30cm×30cm×
厚さ2.5mmの透明なフロートガラスで挟み込み、こ
れをゴムバック内に入れ、2660Paの真空度で20
分間脱気した後、脱気したままオーブンに移し、更に9
0℃で30分間保持しつつ真空プレスした。このように
して予備圧着された合わせガラスをオートクレーブ中で
135℃、圧力118N/cm2の条件で20分間圧着
を行い、合わせガラスを得た。
【0047】(実施例2)紫外線吸収剤であるマロン酸
[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチルエ
ステル(Clariant社製、Hostavin P
R−25)の配合量を0.1重量部としたこと以外は実
施例1と同様にして合わせガラスを作製した。
【0048】(実施例3)紫外線吸収剤として、マロン
酸[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチル
エステル(Clariant社製、Hostavin
PR−25)0.2重量部を用いる代りに、マロン酸
[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチルエ
ステル(Clariant社製、Hostavin P
R−25)0.1重量部と、2−(2’−ヒドロキシ−
3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロ
ロベンゾトリアゾール(チバガイギー社製、Tinuv
in326)0.1重量部とを併用したこと以外は実施
例1と同様にして合わせガラスを作製した。
【0049】(実施例4)紫外線吸収剤として、マロン
酸[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチル
エステル(Clariant社製、Hostavin
PR−25)0.2重量部を用いる代りに、マロン酸
[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチルエ
ステル(Clariant社製、Hostavin P
R−25)0.05重量部と、2−(2’−ヒドロキシ
−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール(チバガイギー社製、Tinu
vin326)0.05重量部とを併用したこと以外は
実施例1と同様にして合わせガラスを作製した。
【0050】(実施例5)紫外線吸収剤として、マロン
酸[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチル
エステル(Clariant社製、Hostavin
PR−25)0.2重量部を用いる代りに、2−エチル
2’−エトキシ−オキサルアニリド(Clariant
社製、Sanduvor VSU)0.2重量部を用い
たこと以外は実施例1と同様にして合わせガラスを作製
した。
【0051】(実施例6)紫外線吸収剤として、マロン
酸[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチル
エステル(Clariant社製、Hostavin
PR−25)0.2重量部を用いる代りに、2−エチル
2’−エトキシ−オキサルアニリド(Clariant
社製、Sanduvor VSU)0.1重量部を使用
したこと以外は実施例1と同様にして合わせガラスを作
製した。
【0052】(実施例7)紫外線吸収剤として、マロン
酸[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチル
エステル(Clariant社製、Hostavin
PR−25)0.2重量部を用いる代りに、2−エチル
2’−エトキシ−オキサルアニリド(Clariant
社製、Sanduvor VSU)0.1重量部と、2
−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチ
ルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(チバガ
イギー社製、Tinuvin326)0.1重量部とを
併用したこと以外は実施例1と同様にして合わせガラス
を作製した。
【0053】(実施例8)紫外線吸収剤として、マロン
酸[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチル
エステル(Clariant社製、Hostavin
PR−25)0.2重量部を用いる代りに、2−エチル
2’−エトキシ−オキサルアニリド(Clariant
社製、Sanduvor VSU)0.05重量部と、
2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メ
チルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(チバ
ガイギー社製、Tinuvin326)0.05重量部
とを併用したこと以外は実施例1と同様にして合わせガ
ラスを作製した。
【0054】(比較例1)紫外線吸収剤として、マロン
酸[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチル
エステル(Clariant社製、Hostavin
PR−25)0.2重量部を用いる代りに、2−(2’
−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール(チバガイギー社
製、Tinuvin326)0.2重量部を用いたこと
以外は実施例1と同様にして合わせガラスを作製した。
【0055】(比較例2)紫外線吸収剤として、マロン
酸[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチル
エステル(Clariant社製、Hostavin
PR−25)0.2重量部を用いる代りに、2−(2’
−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール(チバガイギー社
製、Tinuvin326)0.1重量部を用いたこと
以外は実施例1と同様にして合わせガラスを作製した。
【0056】(比較例3)紫外線吸収剤として、マロン
酸[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチル
エステル(Clariant社製、Hostavin
PR−25)0.2重量部を用いる代りに、オクタベン
ゾン(チバガイギー社製、Chimassorb81)
0.2重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして
合わせガラスを作製した。
【0057】(比較例4)紫外線吸収剤として、マロン
酸[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチル
エステル(Clariant社製、Hostavin
PR−25)0.2重量部を用いる代りに、オクタベン
ゾン(チバガイギー社製、Chimassorb81)
0.1重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして
合わせガラスを作製した。
【0058】(比較例5)紫外線吸収剤として、マロン
酸[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチル
エステル(Clariant社製、Hostavin
PR−25)0.2重量部を用いる代りに、2,4−t
ert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンゾエート(チバガイギー社製、
Tinuvin120)0.2重量部を用いたこと以外
は実施例1と同様にして合わせガラスを作製した。
【0059】(比較例6)紫外線吸収剤として、マロン
酸[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチル
エステル(Clariant社製、Hostavin
PR−25)0.2重量部を用いる代りに、2,4−t
ert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンゾエート(チバガイギー社製、
Tinuvin120)0.1重量部を用いたこと以外
は実施例1と同様にして合わせガラスを作製した。
【0060】(評価)実施例1〜8及び比較例1〜6で
作製された合わせガラスについて、以下の方法で評価を
行い、結果を表1に示した。
【0061】(1)初期光学特性測定 直記分光光度計(島津製作所社製、U−4000)を使
用して、JIS Z 8722及びJIS R 310
6に準拠して、380〜780nmの波長領域での可視
光透過率Tv(SUV照射前)、イエローインデックス
値YI(SUV照射前)、及び、CIE1976L**
*表色系におけるb*値(SUV照射前)を求めた。
【0062】(2)スーパーUV(SUV)照射試験 5cm×10cmの照射サンプルを作製し、以下の条件
でSUV照射試験を行った。 試験装置:アイスーパーUVテスター(岩崎電気社製、
SUV−F11型) UV強度:100mW/cm2 限定波長:295〜450nm ブラックパネル温度:63℃ 照射時間:100、200、300時間でサンプリング 照射距離:235mm
【0063】(3)SUV照射試験後光学特性測定 SUV照射試験後、直記分光光度計(島津製作所社製、
U−4000)を使用して、JIS Z 8722及び
JIS R 3106に準拠して、380〜780nm
の波長領域での可視光透過率Tv(SUV照射後)、イ
エローインデックス値YI(SUV照射後)、及び、C
IE1976L***表色系におけるb*値(SUV照
射後)を測定し、下記式(1)、下記式(2)及び下記
式(3)より、△Tv、△YI及び△b*を求めた。 △Tv=Tv(SUV照射後)−Tv(SUV照射前) (1) △YI=YI(SUV照射後)−YI(SUV照射前) (2) △b*=b*(SUV照射後)−b*(SUV照射前) (3)
【0064】
【表1】
【0065】表1より、実施例1〜8で作製された合わ
せガラスでは、可視光透過率は、最初の100時間のS
UV照射によりわずかに低下した後は、継続してSUV
を照射してもほとんど低下しなかったので、SUV30
0時間照射後でも大きく低下することはなく、耐久性に
優れていた。一方、比較例1〜6で作製された合わせガ
ラスでは、SUVの照射時間が長くなるほど低下し、S
UV300時間照射後には、実施例1〜8で作製された
合わせガラスよりも大きく低下した。また、実施例1、
2、5、6で作製された合わせガラスでは、イエローイ
ンデックス値、及び、CIE1976L***表色系
におけるb*値は、最初の100時間のSUV照射によ
りわずかに増加した後は、継続してSUVを照射しても
ほとんど増加しなかったので、SUV300時間照射後
でも大きく増加することはなく、耐久性に優れていた。
一方、比較例1、3、5で作製された合わせガラスで
は、SUVの照射時間が長くなるほど増加し、SUV3
00時間照射後には、実施例1、2、5、6で作製され
た合わせガラスよりも大きく増加した。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、合わせガラスにした際
の透明性、機械的強度に優れ、かつ、耐久性試験後も初
期光学品質を損なわない合わせガラス用中間膜、及び、
この合わせガラス用中間膜を用いてなる合わせガラスを
提供することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA30 AC09 AC10 AC11 AC12 AC15 AE04 AE05 AE22 AF07 AF30 AF34 AH11 AH19 BA01 BB03 BB04 BB06 4G061 AA00 AA20 BA02 CB05 CB16 CB19 CD18 4J002 BE061 EE036 EG029 EG039 EH027 EH096 EH097 EJ068 EN006 EP026 EU176 EU186 EW047 FD027 FD056 FD078 FD209 GF00 GP00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアセタール樹脂、紫外線吸収
    剤、可塑剤、接着力調整剤、及び、酸化防止剤を含有す
    る合わせガラス用中間膜であって、ガラスの間に介在さ
    せて合わせガラスとし、強度100mW/cm2、波長
    295〜450nmの紫外線を300時間照射したとき
    に、前記紫外線照射後の前記合わせガラスの可視光透過
    率の低下が1.0%以下であることを特徴とする合わせ
    ガラス用中間膜。
  2. 【請求項2】 ガラスの間に介在させて合わせガラスと
    し、強度100mW/cm2、波長295〜450nm
    の紫外線を300時間照射したときに、前記紫外線照射
    後の前記合わせガラスのイエローインデックス値の増加
    が2.0以下であることを特徴とする請求項1記載の合
    わせガラス用中間膜。
  3. 【請求項3】 ガラスの間に介在させて合わせガラスと
    し、強度100mW/cm2、波長295〜450nm
    の紫外線を300時間照射したときに、前記紫外線照射
    後の前記合わせガラスのCIE1976L***表色
    系におけるb*値の増加が1.5以下であることを特徴
    とする請求項1又は2記載の合わせガラス用中間膜。
  4. 【請求項4】 ポリビニルアセタール樹脂、紫外線吸収
    剤、可塑剤、接着力調整剤、及び、酸化防止剤を含有す
    る合わせガラス用中間膜であって、厚さ2.5mmの2
    枚のクリアガラスの間に介在させて合わせガラスとし、
    強度100mW/cm2、波長295〜450nmの紫
    外線を300時間照射したときに、前記紫外線照射後の
    前記合わせガラスの可視光透過率の低下が1.0%以下
    であることを特徴とする合わせガラス用中間膜。
  5. 【請求項5】 厚さ2.5mmの2枚のクリアガラスの
    間に介在させて合わせガラスとし、強度100mW/c
    2、波長295〜450nmの紫外線を300時間照
    射したときに、前記紫外線照射後の前記合わせガラスの
    イエローインデックス値の増加が2.0以下であること
    を特徴とする請求項4記載の合わせガラス用中間膜。
  6. 【請求項6】 厚さ2.5mmの2枚のクリアガラスの
    間に介在させて合わせガラスとし、強度100mW/c
    2、波長295〜450nmの紫外線を300時間照
    射したときに、前記紫外線照射後の前記合わせガラスの
    CIE1976L***表色系におけるb*値の増加が
    1.5以下であることを特徴とする請求項4又は5記載
    の合わせガラス用中間膜。
  7. 【請求項7】 接着力調整剤は、アルカリ金属及び/又
    はアルカリ土類金属塩であって、ポリビニルアセタール
    樹脂100重量部に対して、紫外線吸収剤0.01〜
    5.0重量部、可塑剤20〜100重量部、前記接着力
    調整剤0.0001〜1.0重量部、及び、酸化防止剤
    0.01〜5.0重量部を含有することを特徴とする請
    求項1、2、3、4、5又は6記載の合わせガラス用中
    間膜。
  8. 【請求項8】 紫外線吸収剤は、マロン酸エステル系化
    合物及び/又はシュウ酸アニリド系化合物であることを
    特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の
    合わせガラス用中間膜。
  9. 【請求項9】 紫外線吸収剤は、マロン酸エステル系化
    合物及び/又はシュウ酸アニリド系化合物と、ベンゾト
    リアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリア
    ジン系化合物、ベンゾエート系化合物、及び、ヒンダー
    ドアミン系化合物からなる群より選択される少なくとも
    1種との組み合わせからなることを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5、6又は7記載の合わせガラス用中
    間膜。
  10. 【請求項10】 ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビ
    ニルブチラール樹脂であることを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5、6、7、8又は9記載の合わせガラス
    用中間膜。
  11. 【請求項11】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9又は10記載の合わせガラス用中間膜を用いてな
    ることを特徴とする合わせガラス。
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