JP2003326563A - 射出成形金型及びそれを用いた射出成形方法 - Google Patents

射出成形金型及びそれを用いた射出成形方法

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JP2003326563A JP2002136691A JP2002136691A JP2003326563A JP 2003326563 A JP2003326563 A JP 2003326563A JP 2002136691 A JP2002136691 A JP 2002136691A JP 2002136691 A JP2002136691 A JP 2002136691A JP 2003326563 A JP2003326563 A JP 2003326563A
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克博 森貞
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂成形体を成形する射出成形金型及びそれ
を用いた射出成形方法において、ウェルドや成形ムラの
ない高品質な樹脂成形品を短い成形サイクルで成形可能
にする。 【解決手段】 複数のランナー6,7が、キャビティ側
金型2とランナープレート4との接合面2aにおいて、
スプルーから放射方向に設けられる。ランナー6,7の
先端には、ゲート61,71が設けられ、各ゲート6
1,71は、隣合うランナー7,6の流路長が互いに異
なるように分散配置される。流路長の短いランナー71
の流路径は、流路長の長いランナー61の流路径よりも
小さく形成される。これにより、射出成形樹脂は各ゲー
ト61,71に略同時に到達し、各ゲート61,71か
ら迅速かつ均一な樹脂の充填が可能となり、ウェルドや
成形ムラが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器のキャビ
ネット等の樹脂成形体を成形するのに適した射出成型用
金型及びそれを用いた射出成形方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子機器のキャビネットは、
大量生産が容易な樹脂成形体により形成されている。こ
のような樹脂射出成形においては、ランナー内に突出さ
れる駒の突出量を調整することにより、樹脂の流動バラ
ンスを適正化するようにした流動バランス調整装置が知
られている(例えば、実開平2−61623号公報参
照)。また、ランナーの一部に樹脂の流量を調整するた
めの調整体を設けた成形金型も知られている(例えば、
実開平4−15517号公報参照)。また、ランナー内
に突出可能なスライドピンを設け、該スライドピンの突
出量を調整することにより、樹脂の流量、圧力を適宜調
整可能にした射出成形金型も知られている(例えば、実
登第3003711号公報参照)。
【0003】ところで、キャビネット等の樹脂成形体を
成形するにあたっては、通常、キャビティ側金型、コア
側金型及び、ランナープレートによって構成される3分
割構造の射出成形金型が用いられている。図5は、この
ような3分割構造の射出成形金型に適用されているキャ
ビティ側金型102の背面を示している。キャビティ側
金型102のランナープレートとの接合面102aに
は、略中央のスプルーから放射方向に4本のランナー1
06が設けられている。ランナー106の先端には、射
出成形樹脂を金型空間に流し込む流入口となるゲート1
10が設けられている。ゲート110は、キャビティ側
金型102の正面に形成される樹脂成形体10の4隅近
傍に位置するように設けられている。
【0004】上記構成の射出成形においては、生産性の
向上を図るため、射出時における樹脂の充填時間の短
縮、及び射出後における樹脂の冷却時間の短縮が検討さ
れている。樹脂の充填時間を短縮するためには、ランナ
ー106内を流れる樹脂の流動抵抗を少なくすることが
望ましい。そこで、スプルーからゲート110に至るラ
ンナー106の流路径を大きくして、樹脂の流量を確保
するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな射出成形金型においては、上述したように樹脂の流
動抵抗の低減を狙ってランナー106の流路径が大きく
設計されているので、射出成形後、ランナー106に充
填された樹脂の冷却に時間がかかり、成形サイクル短縮
の妨げになっていた。また、ランナー106の流路径を
大きくすると、ランナー内に充填される樹脂の体積も増
加するため樹脂の射出量を増加させなければならず、樹
脂の可塑化時間が長くなるという不具合もあった。さら
にまた、ランナー106内の樹脂の流動抵抗が少ないの
で、充填時の樹脂温度が低下する。その結果、樹脂成形
体10にウェルドが発生し、高品質な樹脂成形体10を
製造することができなかった。
【0006】また、上記実開平2−61623号公報、
実開平4−15517号公報及び実登第3003711
号公報に示される成形金型は、いずれもランナーの流路
径を大きく設計した上で、ランナーの一部に樹脂流量を
調整するための機構を設けた構造である。従って、ラン
ナーの流路径が必要以上に大きく設計されており、上記
と同様に、ランナー内に充填された樹脂の冷却時間を短
縮することができない。
【0007】そこで、ランナーの流路径を小さく維持し
つつ樹脂のトータル流量を確保するために、ゲート数を
増やした射出成形金型も検討されている。しかしなが
ら、ゲート数を増やせば、ランナー内で硬化した樹脂と
成形体との結合箇所が増加することとなり、上記ランナ
ー内で硬化した樹脂と成形体とが型開き時に分離されな
いことがある。このような場合にあっては、成形体は、
キャビティ側金型に張り付いた状態で型開きされるの
で、成形体の離型が困難になる。
【0008】また、ゲート数を増やした場合は、金型空
間内への偏った樹脂の流入を防止するため、隣合うラン
ナーの流路長が互いに異なるように各ゲートを分散させ
て配置することが望ましい。各ゲートをこのように配置
した場合は、樹脂は異なる流路長のランナーを経て、異
なるタイミングで各ゲートに到達し、異なるタイミング
で金型空間内に流れ込むこととなる。このような場合
は、樹脂に押し戻しの力が働き、樹脂が振動し、成形体
にムラができる虞がある。
【0009】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、ウェルドや成形ムラのない高品
質な樹脂成形品を短い成形サイクルで成形する射出成形
金型及びそれを用いた射出成形方法を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、樹脂成形体を成形するためのキャ
ビティ側金型及びコア側金型と、スプルーを有するラン
ナープレートとから成り、キャビティ側金型とランナー
プレートとの接合面にはスプルーから放射方向に複数の
ランナーが設けられている射出成形金型において、コア
側金型には、型開き時に樹脂成形体を該コア側に保持す
るためのアンダーカットが設けられており、ランナーは
少なくとも5方向以上の放射方向に配置され、その先端
にはゲートが設けられ、各ゲートは、隣合うランナーの
流路長が互いに異なるように分散配置され、流路長の短
いランナーの流路径は、流路長の長いランナーの流路径
よりも小さく形成されており、射出成形樹脂が各ゲート
に略同時に到達し得るようにしたものである。
【0011】この構成においては、5点以上配置された
ランナー及びゲートによって、金型空間内に流入される
単位時間あたりの樹脂流量を増やすことができ、樹脂の
充填時間が短縮される。これによって、樹脂充填時にお
ける樹脂から金型への放熱が抑制され樹脂を高温に保つ
ことができ、ウェルドの発生も防止される。また、ラン
ナー本数を増やすことによって樹脂流量を必要十分に確
保しているので、各ランナーを細く形成することができ
る。これにより、各ランナーに充填された樹脂の冷却時
間も短縮され、トータルの成形サイクルが大幅に短縮さ
れる。各ランナーを細く形成することにより、個々のラ
ンナー内を流れる樹脂の流動抵抗が大きくなり、これに
より樹脂温度が高く維持され、ウェルドの発生を防止す
ることができる。また、流路長の短いランナーは、流路
長の長いランナーよりも細く形成されているので、この
流路長の短いランナー内を流れる樹脂の流速が抑えられ
る。その結果、樹脂が各ゲートに略同時に到達し、金型
空間内に流入することとなり、樹脂に押し戻しの力が働
くことなく、均一な樹脂の充填が可能になる。また、コ
ア側金型に設けられたアンダーカットによって、成形体
は、型開き時にコア側金型と結合し、該コア側に保持さ
れる。
【0012】また、請求項2の発明は、成形体を成形す
るためのキャビティ側金型及びコア側金型と、スプルー
を有するランナープレートとから成り、キャビティ側金
型とランナープレートとの接合面には複数のランナーが
設けられている射出成形金型において、各ランナーの先
端にはゲートが設けられ、各ゲートは、隣合うランナー
の流路長が互いに異なるように分散配置され、流路長の
短いランナーの流路径は、流路長の長いランナーの流路
径よりも小さく形成されているものである。
【0013】この構成においては、流路長の短いランナ
ーは、流路長の長いランナーよりも細く形成されている
ので、この流路長の短いランナー内を流れる成形材料の
流速が抑えられる。その結果、成形材料が各ゲートに略
同時に到達し、金型空間内に流入することとなり、成形
材料に押し戻しの力が働くことなく、均一な成形材料の
充填を可能とする。
【0014】また、請求項3の発明は、樹脂成形体を成
形するためのキャビティ側金型及びコア側金型と、スプ
ルーを有するランナープレートとから成り、キャビティ
側金型とランナープレートとの接合面にはスプルーから
放射方向に複数のランナーが設けられている射出成形金
型を用いた射出成形方法において、コア側金型には、型
開き時に樹脂成形体を該コア側に保持するためのアンダ
ーカットが設けられており、ランナーは少なくとも5方
向以上の放射方向に配置され、その先端にはゲートが設
けられ、各ゲートは、隣合うランナーの流路長が互いに
異なるように分散配置され、流路長の短いランナーの流
路径は、流路長の長いランナーの流路径よりも小さく形
成されており、射出成形時の射出圧力を成形体にソリが
発生しない許容最大値近くに設定し、ランナー内を流れ
る樹脂に可塑化熱を発生させ、該樹脂を高温で金型内に
押し出すものである。
【0015】この構成においては、ランナー内を流れる
樹脂の流動抵抗によって可塑化熱を発生させ、樹脂の流
動性を高め、ウェルドを防止することができる。また、
その他請求項1と同等の作用を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態による
射出成形金型について、図面を参照して説明する。図1
は、電子機器のキャビネット等の樹脂成形体を成形する
射出成形金型の断面を、図2は、そのキャビティ側金型
の背面をそれぞれ示している。ここで、図1の断面は、
図2におけるA−A線断面を示している。また、図3
は、図1におけるB部を拡大した断面を示している。射
出成形金型1は、樹脂成形体10を成形するためのキャ
ビティ側金型2及びコア側金型3と、スプルー5を有す
るランナープレート4とによって構成される。スプルー
5は、射出成形機のノズル8から樹脂が流入される流入
通路であり、略矩形状の樹脂成形体10の略中央付近に
設けられる。キャビティ側金型2とランナープレート4
との接合面2aにはスプルー5から放射方向にランナー
6が4本、ランナー7が4本それぞれ設けられている。
ランナー6は、樹脂成形体10の略対角線上に設けられ
る。ランナー7は、4本の各ランナー6の間に設けら
れ、隣合うランナー6に対して略45゜の角度を成すよ
うに配置される。ランナー6,7の先端には射出成形樹
脂を金型空間(この空間に流し込まれた樹脂が成形体と
なる。)に流し込む流入口となるゲート61,71が設
けられている。射出成形樹脂を金型空間の全域に均一に
流入させるため、ゲート61は樹脂成形体の4隅近傍に
位置するように設けられ、ゲート71はそれよりもスプ
ルー5寄りに設けられている。このようにして、各ゲー
ト61,71は、隣合うランナー7,6の流路長が互い
に異なるように分散配置され、ランナー7の流路長はラ
ンナー6の流路長より短く設定される。
【0017】ランナー6の流路径は、図5に示した従来
のものと比較して小さく設定されている。また、流路長
の短いランナー7の流路径は、流路長の長いランナー6
の流路径よりも小さく設定されている。
【0018】また、コア側金型3の抜き勾配は、従来の
ものと比較して小さく(例えば4゜以下に)設定されて
いる。さらに、コア側金型3において樹脂成形体10の
端縁近傍11に対応する領域には、図3に示されるよう
に、型開き時に樹脂成形体10を該コア側に保持するた
めのアンダーカット32が形成されている。
【0019】次に、本射出成形金型1を用いた樹脂成形
体10の成形工程について説明する。図1に示したよう
なキャビティ側金型2及びコア側金型3が閉じた状態
で、樹脂が、ランナー6を介して射出され、キャビティ
側金型2及びコア側金型3によって形成される金型空間
に流入されると、樹脂成形体10が成形される。このと
きの射出圧力は、離型後の樹脂成形体10に残留応力に
よるソリが発生しない許容最大値近くに設定される。こ
れにより、ランナー6内を流れる樹脂に可塑化熱が発生
し、樹脂を高温で金型内に押し出すことができる。樹脂
成形体10及びランナー6、ゲート61内に充填された
樹脂が硬化すると、コア側金型3及びキャビティ側金型
2が順次開かれ、樹脂成形体10が離型される。図4
は、射出成形金型1の型開き時における図2のA−A線
断面を示している。樹脂成形体10及びランナー6、ゲ
ート61内に充填された樹脂が硬化すると、まず、コア
側金型3が、図4(a)に示されるように開かれる。こ
のとき、ランナー6と樹脂成形体10とを結合している
ゲート61がちぎれ、樹脂成形体10とコア側金型3と
が結合した状態で、コア側金型3が型開きされる。樹脂
成形体10は、その後、コア側金型3に設けられたイジ
ェクトピン(図示せず)の突出しによって、コア側金型
3から離型される。
【0020】コア側金型3が開かれた後は、キャビティ
側金型2が、図4(b)に示されるように開かれる。こ
のとき、ランナー6内で硬化した樹脂は、キャビティ側
金型2から離型され、ランナープレート4の側面に残
る。ここでスプルー5内の樹脂は、未だ高温であり硬化
していないので、上記ランナープレート4の側面に残っ
た樹脂は、ランナープレート4から容易に分離すること
ができる。このランナープレート4から分離した樹脂
は、再生することも可能である。その後、再び、キャビ
ティ側金型2及びコア側金型3の型閉じを行うことによ
り、成形工程が繰り返えされる。なお、上記説明は、図
4を参照することにより、A−A線断面に含まれるラン
ナー6について行ったが、ランナー7についても同様で
あるので、その説明を省略する。
【0021】以上のように構成された射出成形金型1に
よれば、ランナー6,7及びゲート61,71が多数設
けられているので、金型空間内に流入される単位時間あ
たりの樹脂流量を増やすことができ、樹脂の充填時間が
短縮される。これによって、樹脂充填時における樹脂か
らキャビティ側金型2及びコア側金型3への放熱が抑制
され樹脂を高温に保つことができ、ウェルドの発生も防
止される。また、ランナー本数を増やすことによって樹
脂流量を必要十分に確保しているので、個々のランナー
6,7を細く形成することができ、各ランナー6,7に
充填された樹脂の冷却時間が短縮される。また、各ラン
ナー6,7を細く形成することにより、樹脂の射出量が
抑えられ、樹脂の可塑化時間も短縮される。従って、ト
ータルの成形サイクルが大幅に短縮され、樹脂成形体1
0の生産性を高めることができる。また、各ランナー
6,7を細く形成することにより、個々のランナー6,
7内を流れる樹脂の流動抵抗が大きくなり、これにより
樹脂温度が高く維持され、ウェルドの発生を防止するこ
とができる。また、流路長の短いランナー7は、流路長
の長いランナー6よりも細く形成されており、樹脂が各
ゲート71,61に略同時に到達するので、樹脂に押し
戻しの力が働くことなく、均一な樹脂の充填が可能とな
り、樹脂成形体10の品質向上を図ることができる。
【0022】また、コア側金型3は、抜き勾配が小さく
設定され、アンダーカット32が設けられているので、
樹脂成形体10とコア側金型3との結合力が十分に確保
される。従って、樹脂成形体10が型開き時にキャビテ
ィ側金型2に張り付く虞もなく、樹脂成形体10の離型
工程を円滑なものとすることができる。
【0023】さらにまた、射出成形時の射出圧力は、離
型後の樹脂成形体10に残留応力によるソリが発生しな
い許容最大値近くに設定されるので、ランナー6,7内
を流れる樹脂に可塑化熱が発生し、樹脂を高温で金型空
間内に押し出すことができる。このとき、従来の射出成
形金型と比較して、ランナー6,7が細く設定されてい
るので、個々のランナー6,7内において、流動抵抗が
大きくなり、可塑加熱が発生し易くなる。これにより、
樹脂の流動性が高まり、樹脂の充填時間が短縮されると
共に、ウェルドを防止して樹脂成形体10の品質向上を
図ることができる。
【0024】なお、本発明は上記実施形態の構成に限ら
れることなく種々の変形が可能である。例えば、ランナ
ー6,7、ゲート61,71の数及び配置は、樹脂が金
型空間空間内に均一に流入するものであれば、上記形態
の構成に限られない。また、コア側金型3の抜き勾配を
小さく形成することにより、樹脂成形体10をコア側に
保持することが可能であれば、コア側金型3のアンダー
カット32は、省略してもよい。また、射出圧力は、金
型の変形防止、樹脂成形体10のパーティングライン面
におけるバリの発生防止、又は射出成形機の出力値を考
慮して、許容最大値近くに設定することとしてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
ランナー及びゲートが5点以上設けられているので、金
型空間内に流入される単位時間あたりの樹脂流量を増や
すことができ、樹脂の充填時間が短縮されると共に、ウ
ェルドも防止される。また、ランナー本数を増やすこと
によって樹脂流量を必要十分に確保しているので、各ラ
ンナーを細く形成することができ、各ランナーに充填さ
れた樹脂の冷却時間も短縮される。従って、トータルの
成形サイクルが大幅に短縮され、樹脂成形体の生産性を
高めることができる。また、各ランナーを細く形成する
ことができるので、個々のランナー内を流れる樹脂の流
動抵抗が大きくなり、これにより樹脂温度が高く維持さ
れ、ウェルドの発生を防止することができる。また、流
路長の短いランナーは、流路長の長いランナーよりも細
く形成されており、樹脂が各ゲートに略同時に到達する
ので、樹脂に押し戻しの力が働くことなく、均一な樹脂
の充填が可能となり、樹脂成形体の品質向上を図ること
ができる。また、コア側金型には、アンダーカットが設
けられているので、成形体が型開き時にキャビティ側金
型に張り付く虞がなく、樹脂成形体の離型工程を円滑な
ものとすることができる。
【0026】請求項2の発明によれば、流路長の短いラ
ンナーは、流路長の長いランナーよりも細く形成されて
おり、成形材料が各ゲートに略同時に到達するので、成
形材料に押し戻しの力が働くことなく、均一な成形材料
の充填が可能となり、成形体の品質向上を図ることがで
きる。
【0027】請求項3の発明によれば、ランナー内を流
れる樹脂の流動抵抗によって可塑化熱を発生させるの
で、樹脂の流動性が高まり、樹脂の充填時間を短縮する
と共に、ウェルドを防止して成形体の品質向上を図るこ
とができる。また、その他請求項1と同等の効果も得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による射出成形金型の断
面図。
【図2】 同金型に適用されるキャビティ側金型の背面
図。
【図3】 同金型の図1のB部を拡大して示した断面
図。
【図4】 (a)は同金型のコア側金型の型開き時にお
けるA−A線断面図、(b)は同金型のキャビティ側金
型の型開き時におけるA−A線断面図。
【図5】 従来の射出成形金型に適用されるキャビティ
側金型の背面図。
【符号の説明】
1 射出成形金型 2 キャビティ側金型 3 コア側金型 4 ランナープレート 5 スプルー 6,7 ランナー 10 樹脂成形体 32 アンダーカット 61,71 ゲート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂成形体を成形するためのキャビティ
    側金型及びコア側金型と、スプルーを有するランナープ
    レートとから成り、前記キャビティ側金型とランナープ
    レートとの接合面には前記スプルーから放射方向に複数
    のランナーが設けられている射出成形金型において、 前記コア側金型には、型開き時に樹脂成形体を該コア側
    に保持するためのアンダーカットが設けられており、 前記ランナーは少なくとも5方向以上の放射方向に配置
    され、その先端にはゲートが設けられ、各ゲートは、隣
    合うランナーの流路長が互いに異なるように分散配置さ
    れ、 流路長の短いランナーの流路径は、流路長の長いランナ
    ーの流路径よりも小さく形成されており、射出成形樹脂
    が各ゲートに略同時に到達し得るようにしたことを特徴
    とする射出成形金型。
  2. 【請求項2】 成形体を成形するためのキャビティ側金
    型及びコア側金型と、スプルーを有するランナープレー
    トとから成り、前記キャビティ側金型とランナープレー
    トとの接合面には複数のランナーが設けられている射出
    成形金型において、 前記各ランナーの先端にはゲートが設けられ、各ゲート
    は、隣合うランナーの流路長が互いに異なるように分散
    配置され、 流路長の短いランナーの流路径は、流路長の長いランナ
    ーの流路径よりも小さく形成されているを特徴とする射
    出成形金型。
  3. 【請求項3】 樹脂成形体を成形するためのキャビティ
    側金型及びコア側金型と、スプルーを有するランナープ
    レートとから成り、前記キャビティ側金型とランナープ
    レートとの接合面には前記スプルーから放射方向に複数
    のランナーが設けられている射出成形金型を用いた射出
    成形方法において、 前記コア側金型には、型開き時に樹脂成形体を該コア側
    に保持するためのアンダーカットが設けられており、 前記ランナーは少なくとも5方向以上の放射方向に配置
    され、その先端にはゲートが設けられ、各ゲートは、隣
    合うランナーの流路長が互いに異なるように分散配置さ
    れ、 流路長の短いランナーの流路径は、流路長の長いランナ
    ーの流路径よりも小さく形成されており、 射出成形時の射出圧力を成形体にソリが発生しない許容
    最大値近くに設定し、ランナー内を流れる樹脂に可塑化
    熱を発生させ、該樹脂を高温で金型内に押し出すことを
    特徴とする射出成形方法。
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JP2014118988A (ja) * 2012-12-13 2014-06-30 Nsk Ltd 円すいころ軸受用保持器の製造方法、円すいころ軸受用保持器、及び円すいころ軸受
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