JP2003324049A5 - - Google Patents

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【書類名】 明細書
【発明の名称】 基板処理装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被処理基板を回転可能に保持する回転保持手段と、
上記回転保持手段にて保持された上記被処理基板の表面に処理液を供給する複数の処理液供給ノズルと、
上記複数の処理液供給ノズルを、上記回転保持手段の側方の待機位置に回転保持手段の回転中心に対して所定角度の間隔をおいて略扇状に保持する待機保持手段と、
上記待機保持手段にて保持される上記複数の処理液供給ノズルの任意の1つを着脱可能に把持して上記被処理基板の中心の上方へ搬送する搬送手段と、を備える基板処理装置において、
上記搬送手段に設けられ処理液供給ノズルを把持するための把持チャックと、
上記把持チャックに隣接して設けられる位置決め用ピンと、
上記複数の処理液供給ノズルの夫々に設けられると共に、供給管路と処理液を吐出するためのノズル本体とに接続されるブロック状の噴頭の上面に設けられ、上記搬送手段に設けられた把持チャックを係脱可能に係合する把持用凹部と、
上記複数の処理液供給ノズルの上記把持用凹部に隣接して設けられる位置決め用凹部と、を具備し、
上記待機保持手段で上記把持チェックが上記把持用凹部へ係合されたときに上記位置決めピンと位置決め用凹部とを嵌合し、上記搬送手段は、上記位置決めピンと位置決め用凹部用とを嵌合することにより上記処理液供給ノズルの姿勢を変えずに上記所定角度を保ちつつ上記被処理基板の中心に上記処理液供給ノズルを移動させる、ことを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】 請求項1記載の基板処理装置において、
上記把持チャックと位置決め用ピンとは平行に配置されて設けられ、把持用凹部と位置決め用凹部とは複数の処理液供給ノズルの夫々が待機保持手段で略扇状に待機した位置にある状態で所定の間隔をおいて互いに平行に設けられており、夫々の上記位置決め用凹部の位置は、上記複数の処理液供給ノズルの待機位置によって異なり上記位置決め用ピンと嵌合される、ことを特徴とする基板処理装置
【請求項3】 請求項1記載の基板処理装置において、
上記把持用凹部に挿入可能な把持チャックとしての円筒体と、
上記円筒体の下端部の周面に等間隔に穿設された複数の透孔に出没可能に保持される球体と、を具備している、ことを特徴とする基板装置
【請求項4】 請求項1記載の基板処理装置において、
上記複数の処理液供給ノズルの夫々に設けられ、供給管路と処理液を吐出するためのノズル本体とに接続されるブロック状の噴頭を備え、
上記待機保持手段は、上記複数のノズル保持用開口部に上記噴頭を夫々配置し、上記噴頭の側面に当接する配置角度規制壁を立設してなる、ことを特徴とする基板処理装置
【請求項5】 請求項1記載の基板処理装置において、
上記保持手段は、複数の処理液供給ノズルを略扇状に配列し固定するための吸着固定手段を備えている、ことを特徴とする基板処理装置
【請求項6】 請求項記載の基板処理装置において、
上記待機保持手段に、処理液供給ノズルの両側面に係合する水平移動防止体を設け、上記処理液供給ノズルに、上記水平移動防止体の両端部に係合する垂直移動防止用突起を突設してなる、ことを特徴とする基板処理装置。
【請求項7】 請求項記載の基板処理装置において、
上記水平移動防止体に、処理液供給ノズルの固定用の吸着固定手段を配設し、処理液供給ノズルにおける上記吸着固定手段と対向する部位に、被吸着板を装着してなる、ことを特徴とする基板処理装置。
【請求項8】 請求項7記載の基板処理装置において、
上記吸着固定手段は電磁石であり、上記被吸着板は磁性板である、ことを特徴とする基板処理装置
【請求項9】 請求項1記載の基板処理装置において、
上記搬送手段は、被処理基板の面に平行な水平面内の任意方向へ移動可能かつ垂直方向に移動可能である、ことを特徴とする基板処理装置
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、基板処理装置に関するもので、例えば半導体ウエハやLCD基板等の被処理基板を回転させて異なる種類の処理液を供給して処理を施す基板処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体ウエハの製造工程においては、半導体ウエハやLCD基板等の被処理用の基板表面に、レジストのパターンを形成するために、フォトリソグラフィ技術が用いられている。このフォトリソグラフィ技術は、基板の表面にレジスト液を塗布するレジスト塗布工程と、形成されたレジスト膜に回路パターンを露光する露光処理工程と、露光処理後の基板に現像液を供給する現像処理工程とを有している。
【0003】
上記レジスト塗布工程においては、レジスト液の溶剤を回転する基板表面に供給(滴下、吐出)して溶剤膜を形成した後、基板表面にレジスト液を供給(滴下、吐出)して、基板表面にレジスト膜が形成される。この際、異なる種類のレジスト液を目的に応じて使用し、基板表面に複数層のレジスト膜が形成される。
【0004】
従来のレジスト塗布処理装置は、図11及び図12に示すように、被処理基板例えば半導体ウエハW(以下にウエハWという)を回転可能に保持するスピンチャック50と、スピンチャック50にて保持されたウエハWの表面に処理液であるレジスト液を供給する複数例えば10個の処理液供給ノズル60Aと、各処理液供給ノズル60Aを、スピンチャック50の側方の待機位置に適宜間隔をおいて直線上に配列して保持するソルベントバス70Aと、ソルベントバス70Aにて保持される処理液供給ノズル60Aの任意の1つを着脱可能に把持してウエハWの上方へ搬送するノズル搬送アーム80Aとを具備している。なお、ノズル搬送アーム80Aには、レジスト液の溶剤を吐出(滴下)する溶剤供給ノズル81が固定されている。また、スピンチャック50とスピンチャック50にて保持されるウエハWの側方及び下方には、外カップ23aと、内カップ23bとからなるカップ23が包囲されており、処理中にウエハWの外方に流出するレジスト液のミストが外方に飛散するのを防止している。なお、ソルベントバス70と反対側にはリンス液供給ノズル90の待機部91が設けられている。
【0005】
上記のように構成される基板処理装置において、各処理液供給ノズル60Aは、可撓性を有する供給管路例えば供給チューブ61Aを介して処理液供給源であるレジスト液貯留タンク62に接続されている。この場合、供給チューブ61Aは、処理液供給ノズル60Aが待機するソルベントバス70Aの保持位置と、処理液供給ノズル60Aの使用位置であるスピンチャック50の回転中心Cの上方位置とを確保する長さが必要なため、図12に示すように、処理液供給ノズル60Aが待機するソルベントバス70Aの保持位置では、供給チューブ61が上方に屈曲した状態で延びている。なお、供給チューブ61Aの途中には、ポンプ63Aとフィルタ64が介設されており、ポンプ63Aの駆動によって所定量のレジスト液が供給(滴下、吐出)されるように構成されている。また、溶剤供給ノズル81は、可撓性を有する溶剤供給チューブ81Aを介して溶剤供給源である溶剤貯留タンク82に接続されている。この場合、溶剤貯留タンク82内に供給されるN2ガスの加圧によって、溶剤貯留タンク82内の溶剤が溶剤供給ノズル81へ圧送されるように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の基板処理装置においては、複数の処理液供給ノズル60Aが、直線上に配列された状態でソルベントバス70Aに保持されているため、特に、端部側に位置する処理液供給ノズル60Aを使用する際に、供給チューブ61Aが、隣接する処理液供給ノズル60Aの供給チューブ61Aと干渉して処理液供給ノズル60Aの搬送に支障をきたすばかりか、待機中の処理液供給ノズル60Aに位置ずれが生じる。このように、処理液供給ノズル60Aに位置ずれが生じると、使用時における処理液供給ノズル60Aの位置精度に誤差が生じ処理精度及び歩留まりの低下を招くという問題があった。
【0007】
また、位置ずれが生じた処理液供給ノズル60Aをそのまま搬送アーム80Aで搬送し、再びソルベントバス70Aに復帰させると、処理液供給ノズル60Aは位置がずれた状態で保持されるため、待機中に処理液供給ノズル60Aの供給口に残存するレジストが乾燥する虞があった。特に、乾燥し易いArF系のレジストにおいてはレジストの乾燥防止に細心の注意を払う必要がある。
【0008】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、処理液供給ノズルの位置ずれを防止して、処理液供給ノズルの円滑な搬送を可能にすると共に、処理液供給ノズルの位置精度を高めて処理精度及び歩留まりの向上を図れるようにした基板処理装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明の基板処理装置は、被処理基板を回転可能に保持する回転保持手段と、 上記回転保持手段にて保持された上記被処理基板の表面に処理液を供給する複数の処理液供給ノズルと、 上記複数の処理液供給ノズルを、上記回転保持手段の側方の待機位置に回転保持手段の回転中心に対して所定角度の間隔をおいて略扇状に保持する待機保持手段と、 上記待機保持手段にて保持される上記複数の処理液供給ノズルの任意の1つを着脱可能に把持して上記被処理基板の中心の上方へ搬送する搬送手段と、を備える基板処理装置において、 上記搬送手段に設けられ処理液供給ノズルを把持するための把持チャックと、 上記把持チャックに隣接して設けられる位置決め用ピンと、 上記複数の処理液供給ノズルの夫々に設けられると共に、供給管路と処理液を吐出するためのノズル本体とに接続されるブロック状の噴頭の上面に設けられ、上記搬送手段に設けられた把持チャックを係脱可能に係合する把持用凹部と、 上記複数の処理液供給ノズルの上記把持用凹部に隣接して設けられる位置決め用凹部と、を具備し、 上記待機保持手段で上記把持チャックが上記把持用凹部へ係合されたときに上記位置決めピンと位置決め用凹部とを嵌合し、上記搬送手段は、上記位置決めピンと位置決め用凹部用とを嵌合することにより上記処理液供給ノズルの姿勢を変えずに上記所定角度を保ちつつ上記被処理基板の中心に上記処理液供給ノズルを移動させる、ことを特徴とする(請求項1)。
【0010】
このように構成することにより、搬送手段によって把持される処理液供給ノズルを、回転保持手段の回転中心と待機保持手段のノズル保持用開口部とを結ぶ直線上に沿って移動するので、供給管路が干渉することなく、処理液供給ノズルを待機位置と使用位置に円滑に移動することができる。したがって、処理液供給ノズルの位置ずれを防止することができると共に、処理液供給ノズルの位置精度を高めて処理精度及び歩留まりの向上を図ることができる。
【0011】
また、搬送手段が処理液供給ノズルを把持する際、把持チャックと位置決め用ピンの2箇所が係合、嵌合するので、処理液供給ノズルの姿勢位置が崩れることなく、常に一定の状態に維持することができる。したがって、処理液供給ノズルの待機位置及び使用位置の位置精度を高精度に高めることができると共に、処理液供給ノズルの搬送を円滑に行うことができる。
【0012】
この発明において、上記把持チャックと位置決め用ピンとは平行に配置されて設けられ、把持用凹部と位置決め用凹部とは複数の処理液供給ノズルの夫々が待機保持手段で略扇状に待機した位置にある状態で所定の間隔をおいて互いに平行に設けられており、夫々の上記位置決め用凹部の位置は、上記複数の処理液供給ノズルの待機位置によって異なり上記位置決め用ピンと嵌合されるようにしてもよい(請求項2)
【0013】
また、上記把持用凹部に挿入可能な把持チャックとしての円筒体と、上記円筒体の下端部の周面に等間隔に穿設された複数の透孔に出没可能に保持される球体と、を具備するようにしてもよい(請求項3)
【0014】
また、上記複数の処理液供給ノズルの夫々に設けられ、供給管路と処理液を吐出するためのノズル本体とに接続されるブロック状の噴頭を備え、上記待機保持手段は、上記複数のノズル保持用開口部に上記噴頭を夫々配置し、上記噴頭の側面に当接する配置角度規制壁を立設する方が好ましい(請求項4)
【0015】
また、上記保持手段は、複数の処理液供給ノズルを略扇状に配列し固定するための吸着固定手段を備えている方が好ましい(請求項5)
【0016】
このように構成することにより、待機保持手段にて保持される処理液供給ノズルの噴頭の側面が配置角度規制壁に当接した状態で保持されるので、待機状態にある処理液供給ノズルが不用意に移動することがなく、位置ずれを更に確実に防止することができる。
【0017】
また、上記待機保持手段に、処理液供給ノズルの両側面に係合する水平移動防止体を設け、上記処理液供給ノズルに、上記水平移動防止体の両端部に係合する垂直移動防止用突起を突設する方が好ましい(請求項)。この場合、上記水平移動防止体に、処理液供給ノズルの固定用の吸着固定手段を配設し、処理液供給ノズルにおける上記吸着固定手段と対向する部位に、被吸着板を装着する方が好ましい(請求項)。この場合、上記吸着固定手段を電磁石にて形成し、上記被吸着板を磁性板にて形成することができる(請求項8)
【0018】
このように構成することにより、処理液供給ノズルの両側面に水平移動防止体が係合するので、待機保持手段にて保持される処理液供給ノズルの水平方向の移動を水平移動防止体によって抑制することができ、また、処理液供給ノズルに突設された垂直移動防止用突起が、水平移動防止体の両端部に係合するので、処理液供給ノズルの垂直方向の移動すなわち浮き上がりを防止することができる(請求項)。この場合、水平移動防止体に、処理液供給ノズルの固定用の吸着固定手段を配設し、処理液供給ノズルにおける吸着固定手段と対向する部位に、被吸着板を装着することにより、吸着固定手段が被吸着板を吸着して、処理液供給ノズルを固定するので、処理液供給ノズルの固定を強固にすることができる。したがって、処理液供給ノズルの位置ずれを更に確実に防止することができる(請求項)。
【0019】
加えて、上記搬送手段を、被処理基板の面に平行な水平面内の任意方向へ移動可能かつ垂直方向に移動可能に形成する方が好ましい(請求項9)
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。この実施形態では、この発明に係る基板処理装置を半導体ウエハのレジスト液塗布・現像処理システムに適用した場合について説明する。
【0021】
図1は、上記レジスト液塗布・現像処理システムの一実施形態の概略平面図、図2は、図1の正面図、図3は、図1の背面図である。
【0022】
上記レジスト液塗布・現像処理システムは、被処理基板である半導体ウエハW(以下にウエハWという)をウエハカセット1で複数枚例えば25枚単位で外部からシステムに搬入又はシステムから搬出したり、ウエハカセット1に対してウエハWを搬出・搬入したりするためのカセットステーション10(搬送部)と、塗布現像工程の中で1枚ずつウエハWに所定の処理を施す枚葉式の各種処理ユニットを所定位置に多段配置してなる処理装置を具備する処理ステーション20と、この処理ステーション20と隣接して設けられる露光装置(図示せず)との間でウエハWを受け渡すためのインター・フェース部30とで主要部が構成されている。
【0023】
上記カセットステーション10は、図1に示すように、カセット載置台2上の突起3の位置に複数個例えば4個までのウエハカセット1がそれぞれのウエハ出入口を処理ステーション20側に向けて水平のX方向に沿って一列に載置され、カセット配列方向(X方向)及びウエハカセット1内に垂直方向に沿って収容されたウエハWのウエハ配列方向(Z方向)に移動可能なウエハ搬送用ピンセット4が各ウエハカセット1に選択的に搬送するように構成されている。また、ウエハ搬送用ピンセット4は、θ方向に回転可能に構成されており、後述する処理ステーション20側の第3の組G3の多段ユニット部に属するアライメントユニット(ALIM)及びエクステンションユニット(EXT)にも搬送できるようになっている。
【0024】
上記処理ステーション20は、図1に示すように、中心部に垂直搬送型の主ウエハ搬送機構(基板搬送機構、基板搬送装置)21が設けられ、この主ウエハ搬送機構21を収容する室22の周りに全ての処理ユニットが1組又は複数の組に渡って多段に配置されている。この例では、5組G1,G2,G3,G4及びG5の多段配置構成であり、第1及び第2の組G1,G2の多段ユニットはシステム正面(図8において手前)側に並列され、第3の組G3の多段ユニットはカセットステーション10に隣接して配置され、第4の組G4の多段ユニットはインター・フェース部30に隣接して配置され、第5の組G5の多段ユニットは背部側に配置されている。
【0025】
この場合、図2に示すように、第1の組G1では、カップ(容器)23内でウエハWと現像液供給手段(図示せず)とを対峙させてレジストパターンを現像する現像ユニット(DEV)と、ウエハWをスピンチャック(図示せず)に載置して所定の処理を行うこの発明に係る基板処理装置にて構成されるレジスト塗布ユニット(COT)とが垂直方向の下から順に2段に重ねられている。第2の組G2も同様に、2台のレジスト塗布ユニット(COT)及び現像ユニット(DEV)が垂直方向の下から順に2段に重ねられている。このようにレジスト塗布ユニット(COT)を下段側に配置した理由は、レジスト液の排液が機構的にもメンテナンスの上でも面倒であるためである。しかし、必要に応じてレジスト塗布ユニット(COT)を上段に配置することも可能である。
【0026】
図3に示すように、第3の組G3では、ウエハWをウエハ載置台24に載置して所定の処理を行うオーブン型の処理ユニット例えばウエハWを冷却するクーリングユニット(COL)、ウエハWに疎水化処理を行うアドヒージョンユニット(AD)、ウエハWの位置合わせを行うアライメントユニット(ALIM)、ウエハWの搬入出を行うエクステンションユニット(EXT)、ウエハWをベークする4つのホットプレートユニット(HP)が垂直方向の下から順に例えば8段に重ねられている。第4の組G4も同様に、オーブン型処理ユニット例えばクーリングユニット(COL)、エクステンション・クーリングユニット(EXTCOL)、エクステンションユニット(EXT)、クーリングユニット(COL)、急冷機能を有する2つのチリングホットプレートユニット(CHP)及び2つのホットプレートユニット(HP)が垂直方向の下から順に例えば8段に重ねられている。
【0027】
上記のように処理温度の低いクーリングユニット(COL)、エクステンション・クーリングユニット(EXTCOL)を下段に配置し、処理温度の高いホットプレートユニット(HP)、チリングホットプレートユニット(CHP)及びアドヒージョンユニット(AD)を上段に配置することで、ユニット間の熱的な相互干渉を少なくすることができる。勿論、ランダムな多段配置とすることも可能である。
【0028】
なお、図1に示すように、処理ステーション20において、第1及び第2の組G1,G2の多段ユニット(スピナ型処理ユニット)に隣接する第3及び第4の組G3,G4の多段ユニット(オーブン型処理ユニット)の側壁の中には、それぞれダクト25,26が垂直方向に縦断して設けられている。これらのダクト25,26には、ダウンフローの清浄空気又は特別に温度調整された空気が流されるようになっている。このダクト構造によって、第3及び第4の組G3,G4のオーブン型処理ユニットで発生した熱は遮断され、第1及び第2の組G1,G2のスピナ型処理ユニットへは及ばないようになっている。
【0029】
また、この処理システムでは、主ウエハ搬送機構21の背部側にも図1に点線で示すように第5の組G5の多段ユニットが配置できるようになっている。この第5の組G5の多段ユニットは、案内レール27に沿って主ウエハ搬送機構21から見て側方へ移動できるようになっている。したがって、第5の組G5の多段ユニットを設けた場合でも、ユニットをスライドすることにより空間部が確保されるので、主ウエハ搬送機構21に対して背後からメンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0030】
上記インター・フェース部30は、奥行き方向では処理ステーション20と同じ寸法を有するが、幅方向では小さなサイズに作られている。このインター・フェース部30の正面部には可搬性のピックアップカセット31と定置型のバッファカセット32が2段に配置され、背面部には周辺露光装置33が配設され、中央部には、ウエハの搬送アーム34が配設されている。この搬送アーム34は、X,Z方向に移動して両カセット31,32及び周辺露光装置33に搬送するように構成されている。また、搬送アーム34は、θ方向に回転可能に構成され、処理ステーション20側の第4の組G4の多段ユニットに属するエクステンションユニット(EXT)及び隣接する露光装置側のウエハ受渡し台(図示せず)にも搬送できるように構成されている。
【0031】
上記のように構成される処理システムは、クリーンルーム40内に設置されるが、更にシステム内でも効率的な垂直層流方式によって各部の清浄度を高めている。
【0032】
次に、上記レジスト液塗布・現像処理システムの動作について説明する。まず、カセットステーション10において、ウエハ搬送用ピンセット4がカセット載置台2上の未処理のウエハWを収容しているカセット1にアクセスして、そのカセット1から1枚のウエハWを取り出す。ウエハ搬送用ピンセット4は、カセット1よりウエハWを取り出すと、処理ステーション20側の第3の組G3の多段ユニット内に配置されているアライメントユニット(ALIM)まで移動し、ユニット(ALIM)内のウエハ載置台24上にウエハWを載せる。ウエハWは、ウエハ載置台24上でオリフラ合せ及びセンタリングを受ける。その後、主ウエハ搬送機構21がアライメントユニット(ALIM)に反対側からアクセスし、ウエハ載置台24からウエハWを受け取る。
【0033】
処理ステーション20において、主ウエハ搬送機構21はウエハWを最初に第3の組G3の多段ユニットに属するアドヒージョンユニット(AD)に搬入する。このアドヒージョンユニット(AD)内でウエハWは疎水化処理を受ける。疎水化処理が終了すると、主ウエハ搬送機構21は、ウエハWをアドヒージョンユニット(AD)から搬出して、次に第3の組G3又は第4の組G4の多段ユニットに属するクーリングユニット(COL)へ搬入する。このクーリングユニット(COL)内でウエハWはレジスト塗布処理前の設定温度例えば23℃まで冷却される。冷却処理が終了すると、主ウエハ搬送機構21は、ウエハWをクーリングユニット(COL)から搬出し、次に第1の組G1又は第2の組G2の多段ユニットに属するレジスト塗布ユニット(COT)へ搬入する。このレジスト塗布ユニット(COT)内でウエハWはスピンコート法によりウエハ表面に一様な膜厚でレジストを塗布する。
【0034】
レジスト塗布処理が終了すると、主ウエハ搬送機構21は、ウエハWをレジスト塗布ユニット(COT)から搬出し、次にホットプレートユニット(HP)内へ搬入する。ホットプレートユニット(HP)内でウエハWは載置台上に載置され、所定温度例えば100℃で所定時間プリベーク処理される。これによって、ウエハW上の塗布膜から残存溶剤を蒸発除去することができる。プリベークが終了すると、主ウエハ搬送機構21は、ウエハWをホットプレートユニット(HP)から搬出し、次に第4の組G4の多段ユニットに属するエクステンション・クーリングユニット(EXTCOL)へ搬送する。このユニット(EXTCOL)内でウエハWは次工程すなわち周辺露光装置33における周辺露光処理に適した温度例えば24℃まで冷却される。この冷却後、主ウエハ搬送機構21は、ウエハWを直ぐ上のエクステンションユニット(EXT)へ搬送し、このユニット(EXT)内の載置台(図示せず)の上にウエハWを載置する。このエクステンションユニット(EXT)の載置台上にウエハWが載置されると、インター・フェース部30の搬送アーム34が反対側からアクセスして、ウエハWを受け取る。そして、搬送アーム34はウエハWをインター・フェース部30内の周辺露光装置33へ搬入する。ここで、ウエハWはエッジ部に露光を受ける。
【0035】
周辺露光が終了すると、搬送アーム34は、ウエハWを周辺露光装置33から搬出し、隣接する露光装置側のウエハ受取り台(図示せず)へ移送する。この場合、ウエハWは、露光装置へ渡される前に、バッファカセット32に一時的に収納されることもある。
【0036】
露光装置で全面露光が済んで、ウエハWが露光装置側のウエハ受取り台に戻されると、インター・フェース部30の搬送アーム34はそのウエハ受取り台へアクセスしてウエハWを受け取り、受け取ったウエハWを処理ステーション20側の第4の組G4の多段ユニットに属するエクステンションユニット(EXT)へ搬入し、ウエハ受取り台上に載置する。この場合にも、ウエハWは、処理ステーション20側へ渡される前にインター・フェース部30内のバッファカセット32に一時的に収納されることもある。
【0037】
ウエハ受取り台上に載置されたウエハWは、主ウエハ搬送機構21により、チリングホットプレートユニット(CHP)に搬送され、フリンジの発生を防止するため、あるいは化学増幅型レジスト(CAR)における酸触媒反応を誘起するためポストエクスポージャーベーク処理が施される。
【0038】
その後、ウエハWは、第1の組G1又は第2の組G2の多段ユニットに属する現像ユニット(DEV)に搬入される。この現像ユニット(DEV)内では、ウエハW表面のレジストに現像液が満遍なく供給されて現像処理が施される。現像が終了すると、ウエハW表面にリンス液がかけられて現像液が洗い落とされる。
【0039】
現像工程が終了すると、主ウエハ搬送機構21は、ウエハWを現像ユニット(DEV)から搬出して、次に第3の組G3又は第4の組G4の多段ユニットに属するホットプレートユニット(HP)へ搬入する。このユニット(HP)内でウエハWは例えば100℃で所定時間ポストベーク処理される。これによって、現像で膨潤したレジストが硬化し、耐薬品性が向上する。
【0040】
ポストベークが終了すると、主ウエハ搬送機構21は、ウエハWをホットプレートユニット(HP)から搬出し、次にいずれかのクーリングユニット(COL)へ搬入する。ここでウエハWが常温に戻った後、主ウエハ搬送機構21は、次にウエハWを第3の組G3に属するエクステンションユニット(EXT)へ移送する。このエクステンションユニット(EXT)の載置台(図示せず)上にウエハWが載置されると、カセットステーション10側のウエハ搬送用ピンセット4が反対側からアクセスして、ウエハWを受け取る。そして、ウエハ搬送用ピンセット4は、受け取ったウエハWをカセット載置台上の処理済みウエハ収容用のカセット1の所定のウエハ収容溝に入れて処理が完了する。
【0041】
次に、この発明に係る基板処理装置について、図4ないし図10を参照して詳細に説明する。なお、従来の基板処理装置の同じ部分には同一符号を付して説明する。
【0042】
この発明に係る基板処理装置(COT)は、図4及び図5に示すように、被処理基板であるウエハWを回転可能に保持する回転保持手段であるスピンチャック50と、スピンチャック50にて保持されたウエハWの表面に処理液であるレジスト液を供給する複数例えば10個の処理液供給ノズル60と、各処理液供給ノズル60を、スピンチャック50の側方の待機位置に適宜間隔をおいて保持する待機保持手段70と、待機保持手段70にて保持される処理液供給ノズル60の任意の1つを着脱可能に把持してウエハWの上方へ搬送する搬送手段であるノズル搬送アーム80とで主に構成されている。
【0043】
なお、ノズル搬送アーム80は、移動機構80aによって水平のX−Y方向及び垂直のZ方向に移動可能に形成されている。また、ノズル搬送アーム80には、レジスト液の溶剤を吐出(滴下)する溶剤供給ノズル81が固定されている。また、スピンチャック50とスピンチャック50にて保持されるウエハWの側方及び下方には、外カップ23aと、内カップ23bとからなるカップ23(容器)が包囲されており、処理中にウエハWの外方に流出するレジスト液のミストが外方に飛散するのを防止している。また、待機保持手段70と反対側にはリンス液供給ノズル90の待機部91が設けられている。
【0044】
この場合、各処理液供給ノズル60は、スピンチャック50の回転中心Cと待機保持手段70に適宜間隔をおいて設けられたノズル保持用開口部71とを結ぶ直線L上に沿設されている。換言すると、各処理液供給ノズル60は、スピンチャック50の回転中心Cに対して所定角度α°の間隔をおいて待機保持手段70にて保持されている。また、各処理液供給ノズル60と処理液供給源であるレジスト液貯留タンク62とを接続する可撓性を有する供給管路61(以下に供給チューブ61という)は、直線Lの延長線に沿って配設されている。したがって、複数の処理液供給ノズル60は、待機保持手段70にて保持された状態では、平面視で略扇状に配列されている。
【0045】
処理液供給ノズル60は、図7〜図9に示すように、下方に向かって開口するニードル状のノズル本体64と、このノズル本体64を装着するブロック状の噴頭65と、この噴頭65の側方に連結される筒状の供給チューブ保護体66とで主に構成されており、供給チューブ保護体66内に挿入された供給チューブ61の一端が噴頭65に設けられた連通路65aの連通口65bに接続されている。供給チューブ61の他端は、処理液供給源であるレジスト液貯留タンク62に接続されており、供給チューブ61には、レジスト液貯留タンク62側から順に、ポンプ63とフィルタ64が介設されている。この場合、ポンプ63は、例えば正逆回転可能なモータ63aによって回転されるボールねじ63bによって伸縮移動するダイヤフラム63cにて主に構成されるダイヤフラム式ポンプにて形成されている。
【0046】
また、処理液供給ノズル60におけるノズル本体64の供給口64a(吐出口、滴下口)の外周部には、透明性を有する合成樹脂製部材にて形成される円筒状カバー67が装着されている(図参照)。この円筒状カバー67は、ノズル本体64の供給口64a(吐出口、滴下口)より若干下方まで延びており、ノズル本体64の供給口64a(吐出口、滴下口)先端の破損を防止する一方、処理液供給ノズル60のサックバック確認を外部から容易に行えるように構成されている。
【0047】
上記のように構成された処理液供給ノズル60において、上面すなわち噴頭65の上面には、ノズル搬送アーム80に設けられた把持チャック83が係脱可能に係合する把持用凹部68が設けられると共に、把持チャック83に隣接して設けられた位置決め用ピン84が嵌合可能な位置決め用凹部69が設けられている。この場合、把持用凹部68は、上端開口部68aが縮径された穴にて形成されている。また、位置決め用凹部69は、位置決め用ピン84の外径より若干大きい寸法の内径を有する穴にて形成されている。
【0048】
一方、把持チャック83は、把持用凹部68の上端開口部68a内に挿入可能な円筒体85と、この円筒体85の下端部側の周面に等間隔に穿設された複数の透孔87に出没可能に保持される複数の球体86とを具備しており、図示しない空気供給源から円筒体85内に供給される圧縮空気によって球体86が透孔87から外方に突出した状態を維持することで、把持チャック83が把持用凹部68の上端開口部68aに係合して処理液供給ノズル60を把持し得るようになっている。また、ノズル搬送アーム80が処理液供給ノズル60を把持する際に、ノズル搬送アーム80に設けられた位置決め用ピン84が、処理液供給ノズル60に設けられた位置決め用凹部69内に嵌合することにより、ノズル搬送アーム80は、処理液供給ノズル60の姿勢を変えずに、すなわち処理液供給ノズル60が待機位置に配置されたスピンチャック50の回転中心Cに向かう角度を保ちつつ待機保持手段70の保持位置とスピンチャック50の回転中心の上方位置との間を搬送することができる。
【0049】
なお、1つのノズル搬送アーム80で複数例えば10個の処理液供給ノズル60を把持して搬送するために、各処理液供給ノズル60に設けられる把持用凹部68と位置決め用凹部69は、把持チャック83と位置決め用ピン84に対応している必要がある。そのため、各処理液供給ノズル60の把持用凹部68と位置決め用凹部69の形状は同一に形成するが、各処理液供給ノズル60における位置決め用凹部69の位置は、処理液供給ノズル60の待機位置によって異なっている。ここでは、ノズル搬送アーム80に設けられた把持チャック83と位置決め用ピン84が、ノズル搬送アーム80の移動方向のY方向と水平に位置するので、各処理液供給ノズル60における把持用凹部68と位置決め用凹部69の位置は、各処理液供給ノズル60が待機位置にある状態で互いに平行な位置に設けられている(図4参照)。
【0050】
上記待機保持手段70は、上方に開口するノズル保持用開口部71を設けると共に、このノズル保持用開口部71に隣接する位置に、処理液供給ノズル60の噴頭65の側面に当接する複数の配置角度規制壁72をジグザグ状に立設してなる後述するソルベントバスにて形成されている。この場合、複数の配置角度規制壁72を一体に形成してもよく、あるいは、各配置角度規制壁72を別部材にて形成して組み合わせてもよい。このように、各配置角度規制壁72を別部材にて形成する場合には、待機状態において、水平のY方向と平行な状態に位置する処理液供給ノズル60に関して対称位置にある処理液供給ノズル60の配置角度規制壁72を共通して使用することができるので、構成部材の削減を図ることができる。
【0051】
上記のように構成される待機保持手段すなわちソルベントバス70におけるスピンチャック50と反対側には、各処理液供給ノズル60の両側面に係合する水平移動防止体100が設けられている。この水平移動防止体100は、図6、図8及び図10に示すように、処理液供給ノズル60の供給チューブ保護体66の側面に係合する一対の側壁片101と、両側壁片101の下端部から相対向する側壁片101側に向かって略直角に折曲される保持脚片102と、両側壁片101の外方側の一端の下部側を連結する連結片103と、両側壁片101の内方側の他端の中間部から内方側に延在する支持片104と、側壁片101側の基端部に切欠き105を残して支持片104の上端から相対向する側壁片101側に向かって略直角に折曲される水平片106とで構成されている。このように構成される水平移動防止体100の両側壁片101間には、保持脚片102に固定された状態で、吸着固定手段である上面に吸着部を有する固定用の例えば電磁石200が配設されている。
【0052】
また、各処理液供給ノズル60の供給チューブ保護体66の下面には、水平移動防止体100の両側壁片101の両端部に係合する4個の垂直移動防止用突起301,302,303,304を突設した係止部材300が固着されている。更に、各処理液供給ノズル60の供給チューブ保護体66の下面における電磁石200と対向する部位には、被吸着板である磁性板400が装着されている。
【0053】
このように構成することにより、処理液供給ノズル60の両側面に水平移動防止体100が係合するので、ソルベントバス70にて保持される処理液供給ノズル60の水平方向の移動を水平移動防止体100によって抑制することができ、また、処理液供給ノズル60に突設された垂直移動防止用突起301が、水平移動防止体100の両側壁片101の両端部に係合、具体的には、先端側の左右の2個の垂直移動防止用突起301,302が側壁片101の内方側端部面及び水平片106に係合し、後端側の左右の2個の垂直移動防止用突起303,304が側壁片101の外方側端部面に係合するので、処理液供給ノズル60が突起301,302を支点として後端部側が垂直方向に移動すなわち浮き上がるのを防止することができる。
【0054】
また、水平移動防止体100に、固定用の電磁石200を配設し、処理液供給ノズル60における電磁石200と対向する部位に、磁性板400を装着することにより、処理液供給ノズル60の供給チューブ保護体66が水平移動防止体100にて挟持状に保持された状態で、電磁石200が磁性板400を吸着して、処理液供給ノズル60を固定するので、処理液供給ノズル60の固定を強固にすることができる。
【0055】
なお、上記実施形態では、吸着固定手段が電磁石200である場合について説明したが、被吸着板の吸着面が平坦であれば、電磁石200に代えてバキュームパッドによる真空吸着にて吸着固定手段を形成してもよい。
【0056】
また、上記ソルベントバス70は、図5〜図7に示すように、ノズル保持用開口部71に、処理液(レジスト液)の溶剤(シンナー)を貯留する溶剤貯留樋部74を有する溶剤雰囲気空間部73が形成されている。この場合、溶剤貯留樋部74は、ノズル本体64の両側に一対設けられている(図6及び図7参照)。この溶剤貯留樋部74には、溶剤供給通路75を介して溶剤供給チューブ76が接続されており、溶剤供給チューブ76は、開閉弁78を介して溶剤貯留タンク82に接続する主溶剤供給チューブ88に分岐されている(図5参照)。このように構成することにより、例えば開閉弁78を定期的に開放して、溶剤貯留樋部74内に常時溶剤(シンナー)を貯留することができる。したがって、溶剤貯留樋部74内に貯留された溶剤(シンナー)が蒸発して溶剤雰囲気空間部73内を溶剤(シンナー)蒸気雰囲気にすることができる。
【0057】
また、ソルベントバス70は、更に、ノズル保持用開口部71に連通して下方に垂下されるドレイン管路77の下端部を、排液・排気管路500内に臨設すると共に、排液・排気管路500の底部501に設けられた凹所502内に配設して、ドレイン管路77を流れる排液を凹所502からオーバーフローさせて排出させるように構成されている。この場合、排液・排気管路500は、カップ23の底部に設けられた排出口23cに接続されると共に、排液・排気管路500の底部501が一方に向けて傾斜している。
【0058】
このように構成することにより、ソルベントバス70にて保持される処理液供給ノズル60を処理液(レジスト液)の溶剤雰囲気におくことができるので、待機状態にある処理液供給ノズル60の供給口64a(吐出口、滴下口)に残存する処理液(レジスト液)が乾燥するのを防止することができる。また、処理液(レジスト液)の排液をドレイン管路77を介して排液・排気管路500に流すことができる一方、排液・排気管路500内を流れる排液や排気が処理液供給ノズル60側に逆流するのを凹所502内のオーバーフロー部のシール機構によって阻止することができる。この場合、排液・排気管路500を、カップ23の底部に設けられた排出口23cに接続すると共に、排液・排気管路500の底部501を一方に向けて傾斜することにより、ソルベントバス70にて保持される処理液供給ノズル60から排出される処理液(レジスト液)の排液と、処理に供された処理液等(レジスト液、シンナー)の排液及び排気等を共通の排液・排気管路500を介して排出することができる。
【0059】
上記ソルベントバス70のカップ23側の側面には、ノズル搬送アーム80が処理液供給ノズル60を把持する際に、溶剤供給ノズル80の先端部を収容する箱状の受け容器79が設けられている。この受け容器79の底部に設けられた排出口79aに接続する排出管路79bが、排液・排気管路500内に臨設されている(図6参照)。
【0060】
なお、スピンチャック50は、ウエハWを保持するバキュームチャック部51と、モータ53に連結される回転軸52とを具備しており、図示しない制御手段例えば中央演算処理装置(CPU)からの制御信号によってモータ53が駆動することによって所定の低速、高速の回転数で回転するように構成されている。
【0061】
また、溶剤供給ノズル81は、主溶剤供給チューブ88を介して溶剤貯留タンク82に接続されており、溶剤貯留タンク82内に供給されるN2ガス等の圧送ガスによって、溶剤貯留タンク82内に貯留された溶剤が溶剤供給ノズル81から供給(吐出、滴下)されるように構成されている。
【0062】
次に、上記のように構成された基板処理装置を用いてウエハWにレジスト膜を形成する手順の一例を説明する。まず、主ウエハ搬送機構21によって搬送されたウエハWをスピンチャック50に受け渡し、スピンチャック50にてウエハWを保持する。次に、ノズル搬送アーム80が作動して所定の処理液供給ノズル60を把持した後、ノズル搬送アーム80に固定されている溶剤供給ノズル81をウエハWの回転中心部(以下に中心部という)の上方位置まで移動し、静止状態のウエハWの中心部に溶剤すなわちシンナーを供給(吐出、滴下)する。次に、ノズル搬送アーム80によって処理液供給ノズル60をウエハWの中心部上方に移動する。この際、ノズル搬送アーム80は、移動機構80aによって水平のX−Y方向に同時に移動しつつウエハWの中心部上方まで移動するので、処理液供給ノズル60は直線Lに沿った軌跡を描いて移動することができ、供給チューブ61は隣接する処理液供給ノズル60の供給チューブ61に干渉することがない。
【0063】
ウエハWの中心部上方に移動した状態で、ノズル搬送アーム80が垂直方向(Z方向)に移動した後、スピンチャック50を駆動させ、ウエハWを短時間回転させて、ウエハW上に溶剤を拡散させてシンナー膜を形成する。シンナー膜を形成した後、スピンチャック50を高速回転させると共に、ウエハWに中心部にレジスト(液処理液)を供給(吐出、滴下)する。レジスト液の供給を停止すると同時に、ウエハWの回転数を一旦下げ、レジスト表面を平均化する。次いで、レジストを乾燥させ、レジスト膜を形成する。これと同時に、処理液供給ノズル60をウエハW上方から後退させて待機位置へ戻してソルベントバス70のノズル保持用開口部71へ復帰させる。ソルベントバス70のノズル保持用開口部71に復帰された処理液供給ノズル60は、ダミーディスペンスを行った後、次の使用まで待機する。この状態で、ノズル保持用開口部71に連通する溶剤雰囲気空間部73内はシンナー蒸気雰囲気になっているので、ノズル本体64の供給口64aに残存するレジストが乾燥する虞はない。
【0064】
レジスト膜を形成した後、リンス液供給ノズル90をウエハW周辺部の上方に移動させてリンス液を供給してリンス処理を行うと同時に、ウエハWの裏面側にリンス液を供給してバックリンス処理を行う。リンス処理を行った後、ウエハWを高速回転して、リンス液を振り切り、ウエハWの回転を停止して処理が終了する。
【0065】
処理が終了した後、主ウエハ搬送機構21によってスピンチャック50上のウエハWを受け取り、レジスト塗布ユニット(COT)から搬出し、次にホットプレートユニット(HP)内へ搬送される。
【0066】
なお、上記実施形態では、被処理基板が半導体ウエハWである場合について説明したが、この発明の基板処理装置は、ウエハW以外の例えばLCD基板やフォトマスク基板等においても同様に適用できるものである。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明の基板処理方法及び基板処理装置によれば、以下のような効果が得られる。
【0068】
1)請求項1〜3,5,9記載の発明によれば、搬送手段によって把持される処理液供給ノズルを、回転保持手段の回転中心と待機保持手段のノズル保持用開口部とを結ぶ直線上に沿って移動するので、供給管路が干渉することなく、処理液供給ノズルを待機位置と使用位置に円滑に移動することができるので、処理液供給ノズルの位置ずれを防止することができると共に、処理液供給ノズルの位置精度を高めて処理精度及び歩留まりの向上を図ることができる。
【0069】
また、搬送手段が処理液供給ノズルを把持する際、把持チャックと位置決め用ピンの2箇所が係合、嵌合するので、処理液供給ノズルの姿勢位置が崩れることなく、常に一定の状態に維持することができる。したがって、更に処理液供給ノズルの待機位置及び使用位置の位置精度を高精度に高めることができると共に、処理液供給ノズルの搬送を円滑に行うことができる。
【0070】
2)請求項記載の発明によれば、待機保持手段にて保持される処理液供給ノズルの噴頭の側面を配置角度規制壁に当接した状態で保持するので、待機状態にある処理液供給ノズルが不用意に移動することがなく、上記1)に加えて位置ずれを更に確実に防止することができる。
【0071】
3)請求項記載の発明によれば、待機保持手段にて保持される処理液供給ノズルの水平方向及び垂直方向の移動を防止することができるので、上記1),2)に加えて処理液供給ノズルの位置ずれを更に確実に防止することができる。この場合、水平移動防止体に、処理液供給ノズルの固定用の吸着固定手段を配設し、処理液供給ノズルにおける吸着固定手段と対向する部位に、被吸着板を装着することにより、吸着固定手段が被吸着板を吸着して、処理液供給ノズルを固定するので、処理液供給ノズルの固定を強固にすることができる。したがって、処理液供給ノズルの位置ずれを更に確実に防止することができる(請求項)。
【図面の簡単な説明】
【図1】
この発明に係る基板処理装置を適用したレジスト液塗布・現像処理システムの一例を示す概略平面図である。
【図2】
上記レジスト液塗布・現像処理システムの概略正面図である。
【図3】
上記レジスト液塗布・現像処理システムの概略背面図である。
【図4】
この発明に係る基板処理装置の要部を示す平面図である。
【図5】
上記基板処理装置の概略断面図である。
【図6】
上記基板処理装置の要部を示す断面図である。
【図7】
図6の一部を拡大して示す断面図である。
【図8】
この発明における処理液供給ノズルの平面図(a)、側面図(b)及び(b)のI部の一部を拡大して示す断面図(c)である。
【図9】
この発明における処理液供給ノズルの待機状態を示す斜視図である。
【図10】
この発明における処理液供給ノズルの固定保持手段の構成部材を示す分解斜視図である。
【図11】
従来の基板処理装置を示す平面図である。
【図12】
従来の基板処理装置の概略断面図である。
【符号の説明】
23 カップ(容器)
23c 排出口
50 スピンチャック(回転保持手段)
60 処理液供給ノズル
61 供給チューブ(供給管路)
62 レジスト液貯留タンク(処理液供給源)
64 ノズル本体
65 噴頭
68 把持用凹部
69 位置決め用凹部
70 ソルベントバス(待機保持手段)
71 ノズル保持用開口部
72 配置角度規制壁
73 溶剤雰囲気空間部
77 ドレイン管路
80 ノズル搬送アーム(搬送手段)
81 溶剤供給ノズル
83 把持チャック
84 位置決め用ピン
85 円筒体
86 球体
87 透孔
100 水平移動防止体
200 電磁石(吸着固定手段)
301 垂直移動防止用突起
400 磁性板(被吸着板)
500 排液・排気管路
501 底部
502 凹所
W 半導体ウエハ(被処理基板)
C スピンチャック50の回転中心
L 回転中心Cとノズル保持用開口部71とを結ぶ直線
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