JP3558471B2 - 基板塗布装置の薬液供給ノズル待機方法およびその装置 - Google Patents

基板塗布装置の薬液供給ノズル待機方法およびその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用のガラス基板、液晶表示装置用のガラス基板、光ディスク用の基板など(以下、単に基板と称する)に対して、SOG(Spin On Glass,シリカ系被膜形成材とも呼ばれる) 液、フォトレジスト液、ポリイミド樹脂などの薬液を供給して塗布被膜を形成する基板塗布装置の薬液供給ノズル待機方法およびその装置に係り、特に複数種類の薬液を吐出する複数個の薬液供給ノズルを待機させて薬液の固化を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の装置として、例えば、基板の回転中心上方にあたる供給位置と基板の側方に離れた待機位置とにわたって移動可能であって、複数種類の薬液を吐出する複数個の薬液供給ノズルを備えているものがある。この装置では、各薬液供給ノズルが待機位置に移動したときに、薬液中の溶媒が揮発して薬液が各先端部で固化することを防止するための待機ポットを備えているのが一般的である。この待機ポットには、複数個の薬液供給ノズルの先端部をそれぞれ収納するための複数個の挿入口が形成されている。これらの挿入口は待機ポット内で連通しており、各薬液供給ノズルの先端部は同一の溶剤によって形成された溶剤雰囲気中に置かれるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように構成されている従来の基板塗布装置は、待機ポット内に形成されている溶剤雰囲気によって各薬液供給ノズルの薬液が各先端部で固化することを防止することができる。しかしながら、その一方で同一の溶剤により形成されている溶剤雰囲気中に全ての薬液供給ノズルの先端部を置くようにしている関係上、薬液の種類によってはその溶剤雰囲気が過度のものとなって、溶剤雰囲気中の溶剤成分を吸収して濃度が薄くなるという問題がある。また、溶剤雰囲気中の溶剤成分を吸収することにより薬液が物性的(例えば粘度)に変化してしまうという問題がある。このように濃度が薄くなったり粘度が変化した薬液を基板に対して供給すると塗布ムラを生じるという問題点がある。また、複数種類の薬液を予め待機ポット内に吐出(いわゆるダミーディスペンスであり、以下、予備吐出と称する)すると、これらが混ざり合って凝固し、待機ポット内に堆積した後に乾燥してパーティクルを発生するという問題点もある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、各薬液に応じた雰囲気を形成することによって、薬液の固化を防止しつつもその濃度や物性的な変化が生じることを防止できる基板塗布装置の薬液供給ノズル待機方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の基板塗布装置の薬液供給ノズル待機方法は、基板の回転中心付近の上方にあたる供給位置と前記基板の側方に離れた待機位置とにわたって移動可能に構成されている複数種類の薬液を吐出する複数個の薬液供給ノズルを備え、各々の薬液供給ノズルが待機位置に移動したときに、前記待機位置に配設されている待機ポットの複数個の挿入口のそれぞれに前記各薬液供給ノズルの先端部を収納して待機させる基板塗布装置の薬液供給ノズル待機方法において、前記複数個の薬液供給ノズルが前記待機位置で待機しているときに、前記各薬液供給ノズルが吐出する各々の薬液の溶媒に応じた雰囲気を、前記各薬液供給ノズルが予備吐出によって前記待機ポットの各挿入口内部に吐出した各々の薬液により形成したことを特徴とするものである。
【0006】
また、請求項2に記載の基板塗布装置は、基板の回転中心付近の上方にあたる供給位置と前記基板の側方に離れた待機位置とにわたって移動可能に構成されている複数種類の薬液を吐出する複数個の薬液供給ノズルを備え、各々の薬液供給ノズルが待機位置に移動したときに、前記待機位置に配設された待機ポットの複数個の挿入口の各々に前記各薬液供給ノズルの先端部を収納して待機させる基板塗布装置において、前記待機ポット内部に隔壁を設けて前記各挿入口内部の雰囲気をそれぞれ遮断し、前記各挿入口内部の雰囲気を、前記各薬液供給ノズルが予備吐出によって前記待機ポットの各挿入口内部に吐出した各々の薬液により前記各薬液供給ノズルが吐出する薬液に応じた雰囲気にそれぞれ独立して保持するようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
また、請求項に記載の基板塗布装置は、請求項に記載の基板塗布装置において、前記待機ポットの各挿入口内部を、当該挿入口に先端部が収納された薬液供給ノズルから予備吐出された薬液が流下し、隣接する挿入口内部と前記隔壁により遮断された薬液流下空間と、この薬液流下空間に連通した排液口と、前記排液口および前記薬液流下空間に連通し、溶剤を貯留する溶剤貯留部とによって構成するとともに、予備吐出により前記各薬液供給ノズルから吐出された薬液のそれぞれが前記各溶剤貯留部に貯留してそれぞれ連通した薬液流下空間を薬液に応じた雰囲気に形成し、前記各溶剤貯留部に共通した溶剤を供給することにより前記各薬液を前記各溶剤貯留部の溶剤とともに前記排液口へ排出するようにしたことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】
請求項1に記載の発明方法の作用は次のとおりである。
基板の回転中心付近の上方にあたる供給位置と基板の側方に離れた待機位置とにわたって移動可能に構成されている複数種類の薬液を吐出する薬液供給ノズルは、待機位置で待機しているときに固化を防止するために各先端部を待機ポットの各挿入口に収納する。この待機ポットの各挿入口内部の雰囲気を、薬液供給ノズルが待機しているときに各々の先端部から予備吐出した所定量の薬液によって形成する。したがって、特に薬液に応じた溶剤を供給することなく、薬液の溶媒と雰囲気中の溶剤とを一致させることができる。その結果、薬液がその雰囲気中の溶剤成分を吸収すること等による薬液の濃度変化や、粘度などの物性変化を緩和することができる。
【0009】
また、請求項に記載の発明装置の作用は次のとおりである。
複数種類の薬液を吐出する複数個の薬液供給ノズルは、基板の回転中心付近の上方にあたる供給位置と基板の側方に離れた待機位置とにわたってそれぞれ移動可能に構成されており、待機位置では固化を防止するために待機ポットに設けられている各挿入口に各先端部を収納する。待機ポット内は、隔壁が配設されて各挿入口内部の雰囲気がそれぞれ遮断されているので、各挿入口内部の雰囲気を各薬液供給ノズルから予備吐出によって吐出され薬液に応じた雰囲気にそれぞれ独立して保持することができる。したがって、各薬液供給ノズルが吐出する薬液の溶媒に応じた雰囲気を、自分自身の薬液に含まれている溶媒によって各挿入口内部に形成することができるので、待機位置において各薬液が雰囲気中の溶剤成分を吸収すること等による薬液の濃度変化や、粘度などの物性変化を緩和することができる。
【0010】
また、請求項に記載の発明装置によれば、各挿入口に収納された薬液供給ノズルの先端部から予備吐出される薬液は、隣接する挿入口内部と隔壁によって遮断された薬液流下空間を流下する。予備吐出された薬液は溶剤を貯留している溶剤貯留部に滞留するが、この溶剤貯留部は薬液流下空間に連通しているので、薬液流下空間の雰囲気を各薬液に応じた雰囲気にすることができる。つまり、自分自身の薬液に含まれている溶媒によって、各挿入口内部の雰囲気を形成することになる。これにより複数種類の薬液ごとに溶剤を供給することなく、各挿入口内部の雰囲気を各薬液に含まれている溶媒に一致させることできるので、待機中に薬液が雰囲気中の溶剤成分を吸収すること等による薬液の濃度変化や、粘度などの物性変化を緩和することができる。また、予備吐出された薬液は共通した溶剤を溶剤貯留部に供給することにより、排液口を通って溶剤貯留部の溶剤とともに排出されるので、待機ポット内で複数種類の薬液が混ざり合って溶剤貯留部に堆積することを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
<実施例>
以下、図1および図2を参照して本発明の一実施例を説明する。
なお、図1は実施例に係る基板塗布装置の概略構成を示す縦断面図であり、図2は待機ポットの平面図である。また、薬液の一例としてフォトレジスト液を例にとって説明する。
【0012】
図中、符号1は、吸引式スピンチャックである。この吸引式スピンチャック1は、平面視ほぼ円形に形成されており、基板Wの下面を吸着して水平姿勢で保持するようになっている。その下面回転中心には、図示しないモータに連動連結された回転軸3が嵌め付けられており、モータを回転駆動することにより基板Wを水平面内で回転するようになっている。吸引式スピンチャック1の周囲には、基板Wに供給されたフォトレジスト液などの薬液が周囲に飛散することを防止するための飛散防止カップ5が配設されている。この飛散防止カップ5は、底部にリング状の排液ゾーン6aを形成された下カップ6と、上部に開口7aを形成され、下カップ6の上部内周面に嵌め付けられている上カップ7とから構成されている。基板Wの周囲に飛散して排液ゾーン6aに滞留した薬液は、その一部位に形成されたドレイン6bから排出されるようになっている。なお、上述した吸引式スピンチャック1と飛散防止カップ5とは、基板Wの搬送の際に図示しない昇降機構によって相対昇降されるようになっている。これらを相対昇降することにより、吸引式スピンチャック1が飛散防止カップ5の開口7aを通って上方に突出するようになっている(図中の二点鎖線)。
【0013】
この装置は、一例としてそれぞれ異なる種類(粘度や、含まれている溶剤の種類や樹脂が異なる)のフォトレジスト液を吐出する3本の薬液供給ノズル10〜12を備えている。基板Wの上面には、これらの薬液供給ノズル10〜12のうちのいずれか1つからフォトレジスト液が供給される。各薬液供給ノズル10〜12は、剛性を有する部材により形成された剛性アーム10a〜12aと、その下方に向けられた先端部10b〜12bとから構成されている。先端部10b〜12bは、図示しない薬液供給機構から供給されたフォトレジスト液を、その下面に形成された吐出孔10c〜12cから吐出するものである。各薬液供給ノズル10〜12は、基板Wの回転中心の上方で基板Wに対して薬液を供給するための供給位置(図1中に点線で示す位置)と、この供給位置より上方にあたる上方待機位置(図1中に二点鎖線で示す位置)と、基板Wから側方に離れた待機位置(図1中に実線で示す位置)とにわたって図示しない移動機構により移動するように構成されている。
【0014】
各薬液供給ノズル10〜12が待機位置にある際には、各先端部10b〜12bが待機ポット20の各挿入口21に収納されるようになっている。各挿入口21の内部には、待機位置にある薬液供給ノズル10〜12から予備吐出されたフォトレジスト液が流下する薬液流下空間23が形成されている。各薬液流下空間23は、図1のA−A矢視断面図である図3に示すように、隔壁24によって遮断されている。これらの薬液流下空間23から側方に離れた位置には、予備吐出されたフォトレジスト液と溶剤とを排出するための排液口25が形成されている。この排液口25は、各薬液流下空間23に連通しているとともに、排液タンク25aに連通接続されている。これらの薬液流下空間23の下方には、上記の排液口25に連通し、溶剤供給部26から供給された共通の溶剤を貯留する溶剤貯留部27が形成されている。溶剤供給部26から供給された溶剤は、溶剤貯留部27の底面から立設された側壁27aによってその液量が一定に保持される。なお、上記の溶剤貯留部27に貯留可能な溶剤の容積は予め判っているので、溶剤供給部26から貯留可能な量の溶剤を供給して、図1に示すように常に溶剤貯留部27が溶剤で満たされるようになっている。
【0015】
次に、上述した基板塗布装置の動作について、図4ないし図6を参照して説明する。なお、図4は動作を示すフローチャートであり、図5および図6は待機ポットを拡大した縦断面図である。
【0016】
ステップS1(予備吐出)
処理の対象である1ロット分の基板群のうち第1番目の基板Wが吸引式スピンチャック1に吸着されて飛散防止カップ5内に収容されるまでの間、各薬液供給ノズル10〜12は図1に示すように待機位置にある。このとき各先端部10b〜12bが待機ポット20の各挿入口21に収納されている。このような状態にある各薬液供給ノズル10〜12の吐出孔10c〜12cから一定量のフォトレジスト液R(図5中に点線矢印で示す)を一斉に予備吐出する。吐出されたフォトレジスト液Rは、薬液流下空間23を経て溶剤貯留部27に貯留している溶剤中に流下する。これにより溶剤貯留部27に貯留していた溶剤の一部が、図5中に実線矢印で示すように側壁27aを越えて排液口25に流れ込むとともに、フォトレジスト液Rに含まれている溶媒が揮発して薬液流下空間23をフォトレジスト液Rに含まれている溶媒成分を含んだ雰囲気にする。したがって、各先端部10b〜12bの吐出孔10c〜12c内に貯留しているフォトレジスト液が固化することを防止できる。さらに、この例では、各薬液供給ノズル10〜12がそれぞれ異なるフォトレジスト液を吐出するが、各薬液流下空間23が隔壁24によって遮断されているので、各薬液流下空間23の雰囲気が独立して保持される。したがって、各薬液流下空間23の雰囲気は各フォトレジスト液の溶媒成分を含んだ適切な状態にされるので、溶剤成分の雰囲気が過度となって各先端部10b〜12bの吐出孔10c〜12c内に貯留しているフォトレジスト液が雰囲気を吸収すること等により、濃度や物性的な変化を生じることを緩和することができる。
【0017】
ステップS2(供給位置へ移動)
1ロットを構成する基板群のうち第1番目の基板Wが吸引式スピンチャック1に吸着されて飛散防止カップ5内に収容されると、3本の薬液供給ノズル10〜12のうち基板Wに対してフォトレジスト液を供給するもの、例えば、薬液供給ノズル10が図1に示すように待機位置(実線)から上方待機位置(二点鎖線)を経て供給位置(点線)まで移動する。そして、図示しないモータを回転駆動することにより、回転軸3および吸引式スピンチャック1を介して基板Wを所定の回転数で回転させる。次いで、薬液供給ノズル10の吐出孔10cから所定量のフォトレジスト液を基板Wに対して供給する。基板Wの表面全体をフォトレジスト液が覆った後に、回転数を上昇してその余剰分を振り切って一定膜厚のフォトレジスト被膜を形成する。このように基板Wの表面に供給されたフォトレジスト液は待機中の間、固化はもちろんのこと粘度や物性的な変化が防止されているので、塗布ムラを生じることなく均一なフォトレジスト被膜を形成する。そして、上記の処理が1ロット分の基板Wに対して完了するまで、選択された薬液供給ノズル10は上方待機位置と供給位置との間を繰り返し移動する。
【0018】
ステップS3(薬液の排出)
上記のステップS2において薬液供給ノズル10が供給位置へ移動するとともに、溶剤供給部26から一定量の溶剤を溶剤貯留部27に供給する。これによって図6に示すように各薬液供給ノズル10〜12から予備吐出されて溶剤貯留部27に流下したフォトレジスト液Rは、溶剤とともに側壁27aを越えて排液口25に排出される。排出された溶剤およびフォトレジスト液Rは、排液タンク25aに回収される。このように予備吐出された3種類のフォトレジスト液Rが溶剤とともに排液口25に排出されるので、それらがが混ざり合って凝固し、溶剤貯留部27や排液口25内に堆積してパーティクルが発生することを防止できる。また、排液口25から排液タンク25aに至る経路の詰まりによるフォトレジスト液を含む溶剤のオーバーフローといった不都合をも防止できる。
【0019】
ステップS4(予備吐出)
選択された薬液供給ノズル10以外の薬液供給ノズル11,12は待機位置にあるが、上記ステップS3において予備吐出したフォトレジスト液を排出したので、薬液流下空間23の雰囲気が不適切なものとなる前に再び予備吐出を行う。これにより待機位置にある薬液供給ノズル11,12の薬液流下空間23内には、新たなフォトレジスト液によって再び上述したように適切な溶剤雰囲気が形成される。
【0020】
なお、上記の説明では、選択された薬液供給ノズル10が供給位置に移動した際に、ステップS3において予備吐出した薬液を排出するようにしたが、これを行うことなく選択された薬液供給ノズル10が処理を終えて待機位置に復帰した際に、上記のステップS3を行うようにしてもよい。このように予備吐出されたフォトレジスト液の排出のタイミングを遅らせたとしてもフォトレジスト液は溶剤貯留部27の溶剤中にあるので、溶剤貯留部27で固化するような不都合は生じ得ない。
【0021】
また、待機ポット20の薬液流下空間23に形成された雰囲気が排液口25を介して乱されることを防止するために、図5中に点線で示すように、溶剤貯留部27の溶剤の液面よりも下方に下端部が位置するような凸部(23a)を形成しておくことが好ましい。
【0022】
<参考例>
上記の実施例では、共通の溶剤を待機ポット20に供給し、各薬液供給ノズル10〜12が予備吐出した自分自身のフォトレジスト液によって薬液流下空23の雰囲気を形成するようにしたが、次にフォトレジスト液に応じた溶剤を供給して薬液流下空間23の雰囲気を形成する例について説明する。
【0023】
図7および図8を参照する。
待機ポット20は、上述した実施例と同様に、上部に各挿入口21を形成されており、その下方には隔壁24によりそれぞれ雰囲気遮断された薬液流下空間23が形成されている。各薬液流下空間23から側方に離れた位置には、排液口25が形成されている。各薬液流下空間23の下方には、上記の排液口25に連通し、溶剤供給部26から供給された各溶剤をそれぞれ貯留する溶剤貯留部27が形成されている。溶剤供給部26は、薬液供給ノズル10の溶剤貯留部27に第1の溶剤を供給する第1溶剤供給部26aと、薬液供給ノズル11の溶剤貯留部27に第2の溶剤を供給する第2溶剤供給部26bと、薬液供給ノズル12の溶剤貯留部27に第3の溶剤を供給する第3溶剤供給部26cとから構成されている。
例えば、薬液供給ノズル10が『ECA』を溶媒とするフォトレジスト液を供給し、薬液供給ノズル11が『酢酸ブチル』を溶媒とするフォトレジスト液を供給し、薬液供給ノズル12が『乳酸エチル』を溶媒とするフォトレジスト液を供給するものである場合には、各フォトレジスト液に含まれる溶媒をそれぞれの溶剤として採用する。すなわち、第1の溶剤として『ECA』を採用し、第2の溶剤として『酢酸ブチル』を採用し、第3の溶剤として『乳酸エチル』を採用すればよい。なお、各フォトレジスト液に含まれている溶媒を採用しなくても各フォトレジスト液に適切な溶剤雰囲気を形成することができるものであれば、種々の溶剤を採用してもよい。
【0024】
なお、各溶剤貯留部27には、第1溶剤供給部26a,第2溶剤供給部26b,第3溶剤供給部26cから上述したようにそれぞれ異なる溶媒が供給されて、常時各溶剤貯留部27を満たすようになっている。
【0025】
次に図9のフローチャートを参照して動作について説明する。
ステップS10(予備吐出)
第1番目の基板Wが吸引式スピンチャック1に吸着されて飛散防止カップ5内に収容されるまでの間、各薬液供給ノズル10〜12は図1に示すように待機位置にある。このとき各先端部10b〜12bは待機ポット20の各挿入口21に収納されているが、各溶剤貯留部27には各フォトレジスト液に含まれる溶媒と同じ溶剤が満たされているので、それらの上方に形成されている各薬液流下空間23が各フォトレジスト液に応じた適切な雰囲気に形成されている。したがって、各先端部10b〜12bの吐出孔10c〜12c内に貯留している各フォトレジスト液が固化することを防止できる。さらに、各薬液流下空間23の雰囲気が独立して保持されて各フォトレジスト液に応じた適切な状態にされているので、雰囲気が過度となって各先端部10b〜12bの吐出孔10c〜12c内に貯留しているフォトレジスト液が雰囲気を吸収すること等による濃度や物性的な変化を生じることを緩和することができる。
【0026】
このように各薬液流下空間23には各フォトレジスト液に応じた適切な雰囲気が形成されてはいるが、基板Wにフォトレジスト液を供給する前には、使用する薬液供給ノズルだけから念のために一定量のフォトレジスト液を予備吐出する。例えば、図5に示すように薬液供給ノズル10から予備吐出を行う。予備吐出されたフォトレジスト液R(図中の点線)は、薬液供給ノズル10の溶剤貯留部27に流下するが、ここにはフォトレジスト液Rに含まれている溶媒と同じものが貯留しているため溶剤中に溶けやすく容易に拡散する。したがって溶剤貯留部27でフォトレジスト液が固化することに起因するパーティクルの発生を防止することができる。
【0027】
ステップS11(供給位置へ移動)
第1番目の基板Wが吸引式スピンチャック1に吸着されて飛散防止カップ5内に収容されると、3本の薬液供給ノズル10〜12のうち基板Wに対してフォトレジスト液を供給するもの、この例では薬液供給ノズル10が待機位置から供給位置まで移動する(図1参照)。そして、基板Wに対してフォトレジスト液を供給して一定膜厚のフォトレジスト被膜を形成する。このように基板Wの表面に供給されたフォトレジスト液は、上記の実施例と同様に、固化はもちろんのこと粘度や物性的な変化が緩和されているので、塗布ムラを生じることなく均一なフォトレジスト被膜を形成する。
【0028】
ステップS12(薬液の排出)
上記のステップS11において薬液供給ノズル10が供給位置へ移動するとともに、溶剤供給部26aからのみ一定量の溶剤を溶剤貯留部27に供給する。これによって図6に示すように薬液供給ノズル10から予備吐出されて溶剤貯留部27に流下したフォトレジスト液Rは、溶剤とともに側壁27aを越えて排液口25に排出される。このように予備吐出されたフォトレジスト液Rが溶剤とともに排液口25に排出されるので、これが凝固・堆積してパーティクルが発生することを防止できる。
【0029】
なお、このステップS12では、使用した薬液供給ノズル10の溶剤貯留部27に対してのみ、つまり予備吐出を行ったものだけに溶剤を供給するようにしたが、待機位置にあって予備吐出を行っていない薬液供給ノズル11,12の溶剤貯留部27に対して第2溶剤供給部26b,第3溶剤供給部26cから一定量の溶媒を供給するようにしてもよい。
【0030】
また、上記の説明では、薬液としてフォトレジスト液を例に採って説明したが、薬液がSOG 液やポリイミド樹脂であっても各々に応じた溶剤を各溶剤貯留部27に供給することによって上記と同様の効果を得ることができる。例えば、SOG 液の場合にはIPAやキシレンを溶剤として採用し、ポリイミド樹脂の場合にはNメチルピロリゾンを溶剤として採用すればよい。
【0031】
なお、上述した実施例および参考例では、3本の薬液供給ノズル10〜12を配備した装置を例に採って説明したが、2本以上の複数本の薬液供給ノズルを備えているものであれば上記と同様に実施することで同様の効果を奏する。また、上記の説明では、3本の薬液供給ノズル10〜12がそれぞれ異なるフォトレジスト液を供給するとしたが、2本の薬液供給ノズル10,11が同一のフォトレジスト液を供給し、1本の薬液供給ノズル12だけがそれらと異なるフォトレジスト液を供給するようなものであってもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に記載の発明方法によれば、薬液供給ノズルが待機しているときに各々の先端部から予備吐出した自分自身の薬液によって雰囲気を形成するので、薬液に応じた溶剤を特に供給することなく、容易に薬液の溶媒と雰囲気中の溶剤成分とを一致させることができる。その結果、各薬液が固化することを防止しつつも、各薬液が雰囲気中の溶剤成分を吸収すること等による薬液の濃度変化や物性的な変化を緩和することができる。
【0033】
また、請求項に記載の発明装置によれば、請求項1に記載の発明方法を好適に実施することができる。
【0034】
また、請求項に記載の発明装置によれば、請求項1に記載の発明方法を好適に実施することができるとともに、予備吐出された薬液を溶剤の供給により排液口から排出するので、待機ポット内で複数種類の薬液が混ざり合って凝固し、溶剤貯留部に堆積することに起因するパーティクルの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】施例に係る基板塗布装置を示す縦断面図である。
【図2】待機ポットの平面図である。
【図3】図1のA−A矢視断面図である。
【図4】施例の動作を示すフローチャートである。
【図5】動作説明に供する図である。
【図6】動作説明に供する図である。
【図7】参考例に係る基板塗布装置の待機ポットを示す平面図である。
【図8】待機ポットの横断面図である。
【図9】参考例の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
W … 基板
R … フォトレジスト液
1 … 吸引式スピンチャック
5 … 飛散防止カップ
6 … 下カップ
7 … 上カップ
10〜12 … 薬液供給ノズル
10a〜12a … 剛性アーム
10b〜12b … 先端部
10c〜12c … 吐出孔
20 … 待機ポット
21 … 挿入口
23 … 薬液流下空間
24 … 隔壁
25 … 排液口
26 … 溶剤供給部
26a … 第1溶剤供給部
26b … 第2溶剤供給部
26c … 第3溶剤供給部
27 … 溶剤貯留部

Claims (3)

  1. 基板の回転中心付近の上方にあたる供給位置と前記基板の側方に離れた待機位置とにわたって移動可能に構成されている複数種類の薬液を吐出する複数個の薬液供給ノズルを備え、各々の薬液供給ノズルが待機位置に移動したときに、前記待機位置に配設されている待機ポットの複数個の挿入口のそれぞれに前記各薬液供給ノズルの先端部を収納して待機させる基板塗布装置の薬液供給ノズル待機方法において、
    前記複数個の薬液供給ノズルが前記待機位置で待機しているときに、前記各薬液供給ノズルが吐出する各々の薬液の溶媒に応じた雰囲気を、前記各薬液供給ノズルが予備吐出によって前記待機ポットの各挿入口内部に吐出した各々の薬液により形成したことを特徴とする基板塗布装置の薬液供給ノズル待機方法。
  2. 基板の回転中心付近の上方にあたる供給位置と前記基板の側方に離れた待機位置とにわたって移動可能に構成されている複数種類の薬液を吐出する複数個の薬液供給ノズルを備え、各々の薬液供給ノズルが待機位置に移動したときに、前記待機位置に配設された待機ポットの複数個の挿入口の各々に前記各薬液供給ノズルの先端部を収納して待機させる基板塗布装置において、
    前記待機ポット内部に隔壁を設けて前記各挿入口内部の雰囲気をそれぞれ遮断し、前記各挿入口内部の雰囲気を、前記各薬液供給ノズルが予備吐出によって前記待機ポットの各挿入口内部に吐出した各々の薬液により前記各薬液供給ノズルが吐出する薬液に応じた雰囲気にそれぞれ独立して保持するようにしたことを特徴とする基板塗布装置。
  3. 請求項に記載の基板塗布装置において、前記待機ポットの各挿入口内部を、当該挿入口に先端部が収納された薬液供給ノズルから予備吐出された薬液が流下し、隣接する挿入口内部と前記隔壁により遮断された薬液流下空間と、この薬液流下空間に連通した排液口と、前記排液口および前記薬液流下空間に連通し、溶剤を貯留する溶剤貯留部とによって構成するとともに、予備吐出により前記各薬液供給ノズルから吐出された薬液のそれぞれが前記各溶剤貯留部に貯留してそれぞれ連通した薬液流下空間を薬液に応じた雰囲気に形成し、前記各溶剤貯留部に共通した溶剤を供給することにより前記各薬液を前記各溶剤貯留部の溶剤とともに前記排液口へ排出するようにしたことを特徴とする基板塗布装置。
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