JP3910818B2 - 処理液供給装置及び処理液供給方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,処理液供給装置及び処理液供給方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体デバイスの製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程では,基板である例えば半導体ウェハ(以下「ウェハ」とする)表面にレジスト液を塗布し,レジスト膜を形成するレジスト塗布処理,ウェハにパターンを露光する露光処理,露光後のウェハの現像を行う現像処理等が行われ,ウェハに所定の回路パターンを形成する。
【0003】
上記レジスト塗布処理は,通常レジスト塗布装置によって行われる。このレジスト塗布装置には,例えば図15に示すようにレジスト液の塗布時にウェハを載置し回転させるためのスピンチャック120と,ウェハ中心上方からウェハにレジスト液を供給する複数のレジスト液供給ノズル121と,そのレジスト液供給ノズル121を保持し搬送する搬送装置122とが設けられている。
【0004】
搬送装置122は,レジスト液供給ノズル121を吊り下げるようにして保持可能なノズル保持部材123と,そのノズル保持部材123が固定されているアーム部124とを有している。アーム部124は,スピンチャック120の側方でX方向に伸びるレール125上を移動自在に構成されている。また,アーム部124は,Z方向にも移動自在に構成されている。アーム部124がウェハの中心上方に移動した際に,ノズル保持部材123がウェハWの中心上方に位置するように,ノズル保持部材123はアーム部124に固定されて設けられている。
【0005】
前記レジスト液供給ノズル121は,ノズル保持部材123に保持される前は,スピンチャック120側方に位置するノズルボックス126で待機している。このノズルボックス126は,Y方向に移動自在である。そして,レジスト液供給ノズル121を交換する際には,ノズルボックス126がY方向に移動して,次に保持されるレジスト液供給ノズル121がノズル保持部材123の下方に移動するようにしていた。
【0006】
したがって,かかるレジスト塗布装置では,アーム部124がX,Z方向に移動することによって,ノズル保持部材123がノズルボックス126で待機しているレジスト液供給ノズル121を保持し,そのレジスト液供給ノズル121をウェハ中心上方まで移動させ,その後レジスト液供給ノズル121から回転されたウェハにレジスト液を供給することによって,レジスト塗布処理が行われていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,ノズル保持部材123がアーム部124に固定されて設けられているため,もしノズル保持部材123に保持されているレジスト液供給ノズル121から吐出されたレジスト液が,ウェハの中心に正確に供給されない場合には,ノズル保持部材123の位置をY方向に微調整することができなかった。このように,ノズル保持部材123の位置を微調整できずに,ウェハの中心にレジスト液を供給できないと,ウェハ上に均一なレジスト膜を形成するためには,その分レジスト液の供給量を増加させる必要があり,コストアップに繋がることになる。
【0008】
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,レジスト液供給ノズルから吐出されるレジスト液等の処理液が,ウェハ等の基板上の正確な位置に供給されるように処理液供給ノズルの位置を容易に調節できるような処理液供給装置とその処理液供給装置を用いて実施される処理液供給方法を提供することをその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
発明によれば,所定の処理位置に配置された基板に処理液を供給する処理液供給ノズルを有する処理液供給装置であって,前記処理液供給ノズルを保持自在なノズル保持手段を有し,前記処理液供給ノズルは,所定の待機位置に配置されており,前記ノズル保持手段は,三次元移動自在に構成され,前記処理位置の中心部には,孔が設けられており,前記処理位置の下方には,前記孔を通過するように上方向に発光する発光部が設けられており,前記ノズル保持手段には,前記発光された光を受光する受光部が設けられており,前記ノズル保持手段の受光部が発光部からの光を受光した位置に基づいて,前記処理位置に配置された基板の中心の位置を特定する特定装置を有することを特徴とする処理液供給装置が提供される。なお,前記処理位置の下方には,前記孔内も含まれる。
【0010】
このように,ノズル保持手段を三次元移動自在に構成することにより,処理液供給ノズルの位置を微調節して,処理液を基板上の適切な位置に正確に供給することができる。これによって,例えば回転された基板上に処理液を供給する場合には,基板中心に正確に処理液を供給できるため,その分使用される処理液の量を軽減することができる。また,基板に処理液を供給する前に行われる,例えば基板の中心位置や複数の処理液供給ノズルの待機している位置を特定する,いわゆる位置出しを行う際にも,ノズル保持手段を三次元に移動させ,より正確にかつ,機械的な調節を行わずに位置出しを行うことができる。
また,受光部を有するノズル保持手段を移動させて,前記処理位置の下方部に設けられた発光部からの光を受光させることによって,ノズル保持手段を処理位置の中心上方に位置させ,その位置に基づいて,処理位置に配置された基板の中心の正確な位置を特定することができる。こうすることによって,例えばノズル保持手段に保持された処理液供給ノズルから基板の中心に正確に処理液を供給することができる。また,このような,いわゆる位置合わせが光を用いて行われるので,作業員が目視で手作業で行った場合に比べて,正確かつ迅速な位置合わせが行われる。
別の観点による本発明によれば,所定の処理位置に配置された基板に処理液を供給する処理液供給ノズルを有する処理液供給装置であって,前記処理液供給ノズルを保持自在なノズル保持手段を有し,前記処理液供給ノズルは,所定の待機位置に配置されており,前記ノズル保持手段は,三次元移動自在に構成され,前記処理位置の中心部には,孔が設けられており,前記ノズル保持手段には,前記処理位置の前記孔を検出するレーザ変位計が設けられており,前記レーザ変位計が検出した前記孔の位置に基づいて,前記処理位置に配置された基板の中心の位置を特定する特定装置を有することを特徴とする処理液供給装置が提供される。
この場合,レーザ変位計が設けられているノズル保持手段を移動させて,当該レーザ変位計によって処理位置の中心部の孔を検出させることができる。そして,検出した時のノズル保持手段の位置に基づいて,前記基板中心の位置を特定することができる。したがって,処理液供給ノズルから基板の中心に正確に処理液を供給することができる。また,基板中心の位置合わせを正確かつ迅速に行うことができる。
【0011】
上記発明において,前記ノズル保持手段には,挿入部が設けられており,前記処理液供給ノズルには,前記挿入部が挿入される受容部が設けられており,当該挿入部は,前記受容部を内側から押圧自在な押圧部を有するようにしてもよい。本発明によれば,ノズル保持手段の挿入部の押圧部が処理液供給ノズルの受容部を内側から押すことによって,ノズル保持手段が処理液供給ノズルを保持し,前記押圧部が前記受容部から離れることによって,ノズル保持手段が処理液供給ノズルを解放することができる。これによって,処理液供給ノズルを交換する際の着脱が好適に行われる。
【0012】
上記発明において,前記ノズル保持手段には,挿入部が設けられており,前記処理液供給ノズルには,前記挿入部が挿入される受容部が設けられており,前記挿入部は,前記受容部の内壁に向かって突出自在な突出部を有し,前記受容部は,前記突出部を係止する係止部を有するようにしてもよい。本発明によれば,ノズル保持手段の挿入部の突出部が突出し,処理液供給ノズルの受容部の係止部に係止されることによって,ノズル保持手段が処理液供給ノズルを保持し,前記突出部が引っ込むことによって,ノズル保持手段が処理液供給ノズルを解放することができる。これによって,処理液供給ノズルの交換を好適に行うことができる。また,係止部があるため,ノズル保持手段が処理液供給ノズルをより確実に保持することができる。
【0013】
上記各処理液供給装置において,前記処理液供給ノズルは,複数であって,当該複数の処理液供給ノズルは,前記処理位置に配置された基板の外方であって,当該基板の中心を円心とする略円弧状に配置されており,前記各処理液供給ノズルには,前記処理液を供給する処理液供給管が各々設けられており,前記各処理液供給管は,各処理液供給ノズルから前記基板の外方に向かって放射状に配置されるようにしてもよい。このように,処理液供給ノズルを略円弧状に配置し,処理液供給管を放射状に配置することによって,各処理液供給ノズル間及び各処理液供給管間の距離が長くなるため,一の処理液供給ノズルを移動させた際に,処理液供給管が他の処理液供給ノズル等に接触し,破損したりすることが抑制できる。また,各処理液供給ノズルと基板の中心とに距離が等しくなるため,基板の中心部を基準とする各処理液供給ノズルの位置出しを容易に行うことができる。
【0014】
また,前記処理液供給装置は,処理液供給ノズルを複数有し,当該複数の処理液供給ノズルは,前記処理位置に配置された基板の外方であって,かつ直線状に並んで配置されており,前記各処理液供給ノズルには,前記処理液を供給する処理液供給管が各々設けられており,前記各処理液供給管は,各処理液供給ノズルから前記基板の外方に向かってかつ当該基板の中心を中心として放射状に配置されていてもよい。このように処理液供給ノズルを直線状に並べて配置することで,例えばX方向に直線状に配置した場合,ノズル保持手段をX方向の直角方向であるY方向に移動させるだけで,各処理液供給ノズルを保持することができる。すなわち,ノズル保持手段の保持,リリース動作を迅速かつ正確に実施できる。また,処理液供給管が放射状に配置されるので,処理液供給ノズルを移動させる際に,各処理液供給管が相互に干渉し,損傷することが防止できる。
【0015】
発明によれば,上記処理液供給装置を用いた処理液供給方法であって,前記ノズル保持手段が移動し,前記待機位置の前記処理液供給ノズルを保持する工程と,前記ノズル保持手段が,当該処理液供給ノズルを前記待機位置から前記処理位置に配置された基板の中心上方に直線的に搬送する工程とを有することを特徴とする処理液供給方法が提供される。
【0016】
このように,円弧状に配置された処理液供給ノズルを前記待機位置から前記基板の中心に直線的に搬送することによって,各処理液供給ノズルから伸びる処理液を供給するための配管等が基板中心から放射状に伸びることになるので,他の処理液供給ノズルと干渉することが無く,当該配管等が破損したり損傷したりすることが防止できる。
【0021】
上記処理液供給装置であって,前記ノズル保持手段が前記待機位置の任意の前記処理液供給ノズルを保持したときの当該ノズル保持手段の位置に基づいて,前記処理位置を含む座標系の当該任意の処理液供給ノズルの待機位置の座標を特定する特定機構を有するようにしてもよい。このように,ノズル保持手段が前記処理液供給ノズルを保持したときの位置から,処理位置を含む座標系の当該処理液供給ノズルの待機位置の座標を特定することによって,当該待機位置が認識され,当該待機位置の位置合わせを行うことができる。これによって,振動等によって待機位置がずれた場合に行われる位置合わせを迅速かつ正確に行うことができる。特に,処理液供給ノズルが複数設けられており,各処理液供給ノズルの待機位置間の関係が明らかにされている場合には,一の待機位置が特定されると,他の待機位置も特定されるので,当該位置合わせにかかる時間を大幅に短縮することができる。
【0022】
また,上記発明において,前記処理位置に配置された基板をモニタリングする撮像装置を有していてもよい。本発明によれば,実際に処理液が供給された基板をモニタリングし,そのモニタリングによって,例えば処理液が基板の中心に正確に供給されていないことが判明した場合には,処理液供給ノズルの位置を調節することができる。これによって,例えば処理液供給ノズルが基板の中心上方に正確に位置していても,基板上の正確な位置に処理液が供給されていない場合に,処理液供給ノズルの位置を調節し,処理液を基板上の正確な位置に供給させることができる。
【0023】
本発明によれば,基板に処理液を供給する処理液供給方法であって,所定の処理位置に配置された基板に処理液を供給する処理液供給ノズルと,前記処理液供給ノズルを保持自在なノズル保持手段を有し,前記処理液供給ノズルが所定の待機位置に配置されており,前記ノズル保持手段が三次元移動自在に構成された処理液供給装置と,基板と同一形状を有し,かつ平面からみて異なった位置から中心を通るように直線状に発光する2つの発光部とこの発光部から発光された光を受光する2つの受光部とを有する位置検出部材とを用い,基板に処理液を供給する前に,前記処理位置に前記位置検出部材を配置する工程と,前記ノズル保持手段に保持された前記処理液供給ノズルを前記位置検出部材の中心に移動させて,2つの直線状の光を同時に遮る位置に前記処理液供給ノズルを位置させる工程と,を有することを特徴とする処理液供給方法が提供される。
【0024】
本発明によれば,上述の位置検出部材を前記処理位置に配置し,その後,その位置検出部材の中心に処理液供給ノズルを移動させて,位置検出部材の光を遮断させるように処理液供給ノズルを位置させる。そして,当該遮断位置を中心位置と擬製し,前記処理位置に同じように載置された基板の中心位置を特定することができる。これによって,処理液供給ノズルを基板の中心上方に正確に移動させ,処理液を基板の中心に正確に供給することができる。この結果,処理液の供給量を軽減することができる。また,この基板中心の位置合わせが光を用いた位置検出部材を使用して行われるため,従来に比べて迅速かつ正確に行われる。特に,複数の位置あわせが必要な場合には特に効果的である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本発明にかかる処理液供給装置が使用されるレジスト塗布装置を有する塗布現像処理システム1の平面図であり,図2は,塗布現像処理システム1の正面図であり,図3は,塗布現像処理システム1の背面図である。
【0026】
塗布現像処理システム1は,図1に示すように,例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部から塗布現像処理システム1に対して搬入出したり,カセットCに対してウェハWを搬入出したりするカセットステーション2と,塗布現像処理工程の中で枚葉式に所定の処理を施す各種処理装置を多段配置してなる処理ステーション3と,この処理ステーション3に隣接して設けられている図示しない露光装置との間でウェハWの受け渡しをするインターフェイス部4とを一体に接続した構成を有している。
【0027】
カセットステーション2では,載置部となるカセット載置台5上の所定の位置に,複数のカセットCをR方向(図1中の上下方向)に一列に載置自在となっている。そして,このカセット配列方向(R方向)とカセットCに収容されたウェハWのウェハ配列方向(Z方向;鉛直方向)に対して移送可能なウェハ搬送体7が搬送路8に沿って移動自在に設けられており,各カセットCに対して選択的にアクセスできるようになっている。
【0028】
ウェハ搬送体7は,ウェハWの位置合わせを行うアライメント機能を備えている。このウェハ搬送体7は後述するように処理ステーション3側の第3の処理装置群G3に属するエクステンション装置32に対してもアクセスできるように構成されている。
【0029】
処理ステーション3では,その中心部に主搬送装置13が設けられており,この主搬送装置13の周辺には各種処理装置が多段に配置されて処理装置群を構成している。該塗布現像処理システム1においては,4つの処理装置群G1,G2,G3,G4が配置されており,第1及び第2の処理装置群G1,G2は現像処理システム1の正面側に配置され,第3の処理装置群G3は,カセットステーション2に隣接して配置され,第4の処理装置群G4は,インターフェイス部4に隣接して配置されている。さらにオプションとして破線で示した第5の処理装置群G5を背面側に別途配置可能となっている。前記主搬送装置13は,これらの処理装置群G1,G3,G4,G5に配置されている後述する各種処理装置に対して,ウェハWを搬入出可能である。なお,処理装置群の数や配置は,ウェハWに施される処理の種類によって異なり,処理装置群の数は,1以上であれば4つで無くてもよい。
【0030】
第1の処理装置群G1では,例えば図2に示すように,本実施の形態にかかる処理液供給装置が備えられた,ウェハWにレジスト液を塗布するレジスト塗布装置17と,露光後のウェハWを現像処理する現像処理装置18とが下から順に2段に配置されている。処理装置群G2の場合も同様に,レジスト塗布装置19と,現像処理装置20とが下から順に2段に積み重ねられている。
【0031】
第3の処理装置群G3では,例えば図3に示すように,ウェハWを冷却処理するクーリング装置30,レジスト液とウェハWとの定着性を高めるためのアドヒージョン装置31,ウェハWを待機させるエクステンション装置32,レジスト液中の溶剤を乾燥させるプリベーキング装置33,34及び現像処理後の加熱処理を施すポストベーキング装置35,36等が下から順に例えば7段に重ねられている。
【0032】
第4の処理装置群G4では,例えばクーリング装置40,載置したウェハWを自然冷却させるエクステンション・クーリング装置41,エクステンション装置42,クーリング装置43,露光処理後の加熱処理を行うポストエクスポージャーベーキング装置44,45,ポストベーキング装置46,47等が下から順に例えば8段に積み重ねられている。
【0033】
インターフェイス部4の中央部にはウェハ搬送体50が設けられている。このウェハ搬送体50はR方向(図1中の上下方向),Z方向(垂直方向)の移動とθ方向(Z軸を中心とする回転方向)の回転が自在にできるように構成されており,第4の処理装置群G4に属するエクステンション・クーリング装置41,エクステンション装置42,周辺露光装置51及び図示しない露光装置に対してアクセスして,各々に対してウェハWを搬送できるように構成されている。
【0034】
次に,上述したレジスト塗布装置17の構成について詳しく説明する。図4は,レジスト塗布装置17の概略を示す縦断面の説明図であり,図5は,レジスト塗布装置17の横断面の説明図である。
【0035】
レジスト塗布装置17の中央部には,上面が平坦に形成され,ウェハWを所定の処理位置Sに吸着保持するスピンチャック60が設けられている。スピンチャック60の中央部には,図5に示すようにスピンチャック60の中心に位置し,スピンチャック60上の処理位置Sに保持されるウェハWの中心として認識される孔60aが設けられている。スピンチャック60下方には,図4に示すようにこのスピンチャック60を上下動及び回転自在とする駆動機構61が設けられており,ウェハWにレジスト液を塗布する際に,ウェハWを所定の回転数で回転させたり,ウェハWをスピンチャック60上に載置する際に,スピンチャック60を上下に移動させたりできるようになっている。
【0036】
スピンチャック60の外周外方には,この外周を取り囲むようにして,上面が開口した環状のカップ62が設けられており,スピンチャック60上に吸着保持され,回転されたウェハWから遠心力によりこぼれ落ちたレジスト液を受け止め,周辺の装置が汚染されないようになっている。また,カップ62の底部には,当該ウェハWからこぼれ落ちたレジスト液を排液するドレイン管63が設けられている。
【0037】
カップ62の外周外方であって,X方向負方向(図4,図5中の左方向)側には,後述するウェハWにレジスト液を供給するためのレジスト液供給ノズルを待機させる待機位置Tが設けられている。当該待機位置Tには,複数,例えば4つのレジスト液供給ノズル66a,66b,66c,66dを待機させることのできるノズルボックス64が設けられている。ノズルボックス64には,レジスト液供給ノズル66a〜66dの外形と同形状の4つの凹部64a,64b,64c,64dがカップ62の外周に沿うようにして,円弧状に形成されており,当該凹部64a,64b,64c,64dにレジスト液供給ノズル66a,66b,66c,66dを受容させることによって、複数のレジスト液供給ノズル66a〜66dを円弧状に配置し,待機させることができるようになっている。
【0038】
ここで,スピンチャック60に吸着保持されたされたウェハWにレジスト液を供給するためのレジスト液供給装置65について説明する。
【0039】
レジスト液供給装置65は,図6に示すように4つのレジスト液供給ノズル66a〜66dと当該レジスト液供給ノズル66a〜66dを搬送する搬送装置67とを有している。
【0040】
レジスト液供給ノズル66aは,図7に示すようにその外形が上述したノズルボックス64の凹部64a〜64dに受容可能となるような形状,例えば略直方体形状に成形されている。レジスト液供給ノズル66aの下部には,レジスト液を吐出する吐出口68aが設けられている。また、レジスト液供給ノズル66aの側面には,レジスト液供給ノズル66a内にレジスト液を供給する供給管69aが接続されており,図示しないレジスト液の供給源からのレジスト液をレジスト液供給ノズル66a内に供給し,吐出口68aから吐出できるようになっている。供給管69aは,図5に示すようにレジスト液供給ノズル66aからカップ62の待機位置T側の外方に向かって放射状に配置されており,レジスト液供給ノズル66aの移動に伴って,当該放射状方向に移動自在に構成されている。なお,供給管69aの外周部には,レジスト液の温度を調節するための温度調節水が流れる図示しない温度調節管が設けられており,レジスト液を所定の温度に調節してからウェハW上に供給できるようになっている。
【0041】
レジスト液供給ノズル66aの上部には,搬送装置67が当該レジスト液供給ノズル66aを保持するための受容部70aが設けられている。受容部70aは,レジスト液供給ノズル66aの上面から下方に向かう所定深さの有底孔であって,平面からみて,例えば円形状に成形されており,後述する搬送装置67の例えば円柱状の挿入部87が挿入できるようになっている。なお,他のレジスト液供給ノズル66b,66c,66dの構成及び供給管69b,69c,69dの配置は,レジスト液供給ノズル66a及び供給管69aと同じなので説明を省略する。
【0042】
一方,搬送装置67は,図6に示すようにレジスト液供給ノズル66a〜66dを保持するノズル保持部材75と,当該ノズル保持部材75を支持し,移動自在とするアーム部76とを有している。
【0043】
アーム部76は,基台77と,当該基台77上でZ方向に延伸するアーム垂直部78と,当該アーム垂直部78の先端からY方向(X方向に垂直な水平方向)に延伸するアーム水平部79とで構成されている。基台77は,図5,図6に示すようにレジスト塗布装置17の側壁に沿ってX方向に延伸するレール80上を移動自在に構成されており,これによって搬送装置67がX方向に移動自在になっている。
【0044】
アーム垂直部78は,上下方向に稼動するシリンダを有しており,アーム垂直部78がZ方向に伸縮自在になっている。これによってアーム部76に支持されるノズル保持部材75はZ方向に移動自在である。また,アーム水平部79のケーシング79a内には,図8に示すようにY方向に伸びる駆動ベルト81が設けられている。駆動ベルト81には,スライダ82が固定して設けられており,更にこのスライダ82には,ノズル保持部材75が固定されている。当該駆動ベルト81は,アーム水平部79の両端に設けられた駆動プーリ83,従動プーリ84間に掛けられており,駆動プーリ83は,回転駆動モータ85によって正転・反転される。かかる構成により,駆動ベルト81が駆動され,スライダ82に固定されたノズル保持部材75がY方向に移動自在になっている。
【0045】
以上の構成から,ノズル保持部材75は,X,Y及びZ方向に移動自在,すなわち三次元移動自在になっている。また,各方向の駆動制御は,制御装置86によって行われている。なお,制御装置86は,搬送装置67のホーム位置を基準にする目標位置を特定し,ノズル保持部材75を当該目標位置に移動させるように制御する。
【0046】
一方,ノズル保持部材75の下部には,図9に示すように下方に伸びる凸状の挿入部87が設けられている。挿入部87は,上述したように,例えば円柱状に成形されており,レジスト液供給ノズル66aの受容部70aに挿入可能になっている。挿入部87の外周面には,前記受容部70aに挿入された際に受容部70aの内壁を押圧自在とする押圧部88が複数箇所設けられており,この押圧によってレジスト液供給ノズル66aを保持できるようになっている。また,押圧部88の押圧は,例えば挿入部87内に図示しない空気配管が接続されており,当該空気配管からの空気圧によって,押部圧88が外方に突出することによって行われる。なお,押圧部88の出入りを空気圧の代わりに磁力を用いて行ってもよい。この場合,挿入部87の内部に極性の切り替え可能な電磁石を設け,押圧部88に極性の固定された永久磁石を使用する。そして,挿入部87内部の電磁石の極性を変更することによって,押圧部88の永久磁石が当該電磁石に反発若しくは吸引され,押圧部88が出入り可能となる。また,挿入部87内部に磁力のON,OFFが可能である電磁石を設け,押圧部88に磁性のある素材を使用し,さらに押圧部88に突出方向に付勢する弾性体,例えばバネを設けるようにしてもよい。この場合,例えば電磁石がOFFのときに,当該付勢によって,押圧部88が突出した状態になるようにする。そして,電磁石をONにすることによって,押圧部88が当該付勢に抗して吸引され,押圧部88が挿入部87内に入る。これによって,押圧部88が出入り可能に構成される。
【0047】
挿入部87の下面中心部には,Z方向下方向にレーザ光を発光し,スピンチャック60中央部の孔60aを検出するレーザ変位計89が設けられている。レーザ変位計89の検出結果は,特定装置としての図6に示した制御装置86に送信可能に構成されており,制御装置86では,前記検出結果からスピンチャック60の孔60aの中心部の位置,すなわち処理位置Sに載置されたウェハWの中心位置を正確に特定できるようになっている。
【0048】
次に,以上のように構成されているレジスト塗布装置17の作用について,塗布現像処理システム1で行われるフォトリソグラフィー工程のプロセスと共に説明する。
【0049】
先ず,ウェハ搬送体7がカセットCから未処理のウェハWを1枚取りだし,第3の処理装置群G3に属するアドヒージョン装置31に搬入する。このアドヒージョン装置31において,レジスト液との密着性を向上させるHMDSなどの密着強化剤を塗布されたウェハWは,主搬送装置13によって,クーリング装置30搬送され,所定の温度に冷却される。その後,ウェハWはレジスト塗布装置17又19に搬送される。
【0050】
そして,ウェハW上にレジスト膜が形成されたウェハWは,再び主搬送装置13によってプリベーキング装置33又は34,エクステンション・クーリング装置41に順次搬送され,所定の処理が施される。
【0051】
次いで,ウェハWはエクステンション・クーリング装置41からウェハ搬送体50によって取り出され,周辺露光装置51を経て露光装置(図示せず)に搬送される。露光処理の終了したウェハWは,ウェハ搬送体50によりエクステンション装置42に搬送され,さらに主搬送装置13によって,ポストエクスポージャーベーキング装置44又は45,現像処理装置18又は20,ポストベーキング装置35,36,46又は47,クーリング装置30と順次搬送され,各装置において所定の処理が施される。その後,ウェハWは,エクステンション装置32を介して,ウェハ搬送体7によってカセットCに戻され,一連の所定の塗布現像処理が終了する。
【0052】
次に上述したレジスト塗布装置17の作用について詳しく説明する。先ず,ウェハWのレジスト塗布処理が開始される前,例えばレジスト塗布装置17の機械的,電気的調節の段階において,ノズル保持部材75をスピンチャック60上で走査させ,レーザ変位計89によって,孔60aを検出させる。そして,当該検出の情報が制御装置86に送信され,制御装置86において,レーザ変位計89が孔60aを検出した位置Pを特定する。制御装置86では,この位置Pをスピンチャック60上の処理位置Sに載置されるウェハWの中心位置として認識し,位置データを記憶する。以後ノズル保持部材75をウェハWの中心位置に移動させる場合には,当該記憶された位置データを基に位置Pに移動させる命令が出される。
【0053】
レジスト塗布処理が開始されると,先ず前工程の終了したウェハWが主搬送装置13によって,レジスト塗布装置17内に搬入される。そして,ウェハWは予め上昇して待機していたスピンチャック60に受け渡され,スピンチャック60上の所定の処理位置Sに吸着保持される。ウェハWがスピンチャック60上に保持されると,搬送装置67がX方向に移動し,ノズル保持部材75がノズルボックス64上方まで移動される。このとき,駆動ベルト81によってノズル保持部材75がY方向にも移動され,例えばノズルボックス64の凹部64aで待機しているレジスト液供給ノズル66a上方の位置まで移動される。次に,ノズル保持部材75はZ方向に下降され,ノズル保持部材75の挿入部87がレジスト液供給ノズル66aの受容部70aに挿入される。そして,挿入部87内に,例えば空気が流入され,押圧部88が前記受容部70aの内壁を押圧し,ノズル保持部材75がレジスト液供給ノズル66aを保持する。
【0054】
ノズル保持部材75に保持されたレジスト液供給ノズル66aは,搬送装置67によって,ウェハWの中心上方の前記位置Pまで移動される。このとき,レジスト液供給ノズル66aは,待機位置Tから位置Pまで直線的に移動される。その後,スピンチャック60の回転が開始され,ウェハWが所定の回転数で回転される。次にレジスト液供給ノズル66aの吐出口68aからウェハW中心に向かって,所定量のレジスト液が所定時間供給され,ウェハW上に所定のレジスト膜が形成される。
【0055】
ウェハW上に所定量のレジスト液が滴下され,レジスト膜が形成されると,レジスト液供給ノズル66aは,再び搬送装置67によって待機位置Tに直線的に移動され,ノズルボックス64の凹部64aに戻される。
【0056】
一方,レジスト膜が形成されたウェハWは,スピンチャック60によって上昇され,スピンチャック60から主搬送装置13に受け渡される。そして,レジスト塗布装置17から次工程の行われるプリベーキング装置33に搬送され,レジスト塗布処理が終了する。
【0057】
なお,次のウェハWがレジスト塗布装置17内に搬送されると,上述したようにレジスト塗布処理が行われるが,レシピの変更等がされた場合には,他のレジスト液供給ノズル,例えばレジスト液供給ノズル66bが同じように選択されて使用される。
【0058】
以上の実施の形態によれば,ノズル保持部材75をY方向にも移動自在にすることにより,ノズル保持部材75が三次元移動自在になったため,ノズル保持部材75の位置の微調節,特にレジスト液供給ノズル66aをウェハW中心に位置させるための微調節を好適に行うことができる。したがって,レジスト液供給ノズル66aから吐出されるレジスト液が的確にウェハWの中心に供給され,ウェハWの中心に供給されなかった時に比べて,吐出時間が短くなりその分レジスト液の供給量を軽減することができる。
【0059】
また,レジスト液供給ノズル66a〜66dを円弧状に配置し,レジスト液供給ノズル66aを搬送する際に,ウェハW中心の位置Pに向かって直線的に搬送することによって,レジスト液供給ノズル66aから伸びる供給管69aが他のレジスト液供給ノズル66bや供給管69b等に接触することが抑制できるので,当該接触による供給管69aの破損等が防止できる。
【0060】
また,ノズル保持部材75の挿入部87にレーザ変位計89を設け,レジスト塗布処理前にスピンチャック60の孔60aを検出し,その検出結果に基づいて孔60aの位置Pを特定するようにしたため,実際の孔60aの位置P,すなわちウェハWの中心の位置Pを知ることができる。したがって,実際のウェハW中心の位置が設計上の位置からずれている場合においても,ウェハWの中心の位置Pを正確に特定し,レジスト液供給ノズル66aを的確にウェハW中心上方に移動させることができる。
【0061】
以上の実施の形態では,ノズル保持部材75の挿入部87の押圧部88がレジスト液供給ノズル66aの受容部70aの内壁を押圧することによって,ノズル保持部材75がレジスト液供給ノズル66aを保持していたが,図10に示すように前記押圧部86を突出部90とし,前記受容部70aの内壁に係止部91を設けて,前記突出部90を前記係止部91に係止させることによって,保持させてもよい。係止部91は,例えば受容部70aの内壁にリング状の溝92を設けることによって形成される。これによっても,突出部90の出し入れによって,ノズル保持部材75がレジスト液供給ノズル66aを保持自在となる。
【0062】
また,以上の実施の形態では,レジスト塗布処理が開始される前のウェハW中心の位置の特定をレーザ変位計89を用いて行っていたが,他の手段によって行ってもよい。以下,他の手段について説明する。
【0063】
先ず,図11に示すようにスピンチャック60の孔60a内に発光部95を設け,ノズル保持部材75の下端部の中心に受光部96を設けることが提案される。当該発光部95の光源には,発光ダイオードによるLED光やレーザ光が用いられる。このとき,受光部96の受光情報が制御装置86に入力され,記憶されるようにし,当該制御装置86において受光部96がレーザ光若しくはLED光を受光した位置を特定するようにする。そして,ウェハWの中心位置を特定する際には,ノズル保持部材75を走査させることによって,受光部96に光を受光させ,その受光情報によって,スピンチャック60の中心であってスピンチャック60に保持されるウェハWの中心の位置Pを特定する。このような場合においても,ウェハWの中心の位置Pが特定されるため,レジスト液供給ノズル66aをウェハW上の正確な位置Pに移動させ,レジスト液をウェハWの中心に的確に供給することができる。
【0064】
次に,ウェハWと同じ形状を有する位置検出部材としてのダミーウェハDを用いて,ウェハWの中心位置を特定する方法を提案する。このような場合,例えばダミーウェハDに,図12(a),(b)に示すようにダミーウェハDの中心を通りX方向に光を発信する発光部であってコヒーレントなレーザ光を発信するレーザ発光部100と,ダミーウェハDの中心を通りY方向に光を発信する発光部であってレーザ光を発信するレーザ発光部101とが設けられる。さらに各レーザ発光部100,101から発光されたレーザ光をそれぞれ受光する受光部102,103が設けられる。したがって,直線状に発光される光線M,Nの交差部分が,ダミーウェハDの中心部分になる。各受光部102,103は,レーザ光が遮断されレーザ光を受信しない場合に,その光遮断情報を制御装置86に送信できるように構成されている。なお,光線M,Nは,平面から見た時にダミーウェハDの中心上で交差していればよく,必ずしも同一平面上で交差していなくてもよい。
【0065】
そして,ウェハWの中心位置を特定する際には,先ずダミーウェハDをスピンチャック60上の処理位置Sに載置する。次に,レジスト液供給ノズル66aを保持したノズル保持部材75をダミーウェハD上をX方向に移動させる。この場合,予めレジスト液供給ノズル66aを支持しているアーム部76を垂直方向に適宜移動させて,レジスト液供給ノズル66aの下端がダミーウェハDの表面に接触せず,かつ光線M,Nよりも下の位置になるように,垂直方向の調整を行う。そして,レジスト液供給ノズル66aがダミーウェハDの中心のX座標を通過した時にY方向のレーザ光が一時遮断され,その遮断情報が受光部103から制御装置86に送信される。図12(b)に示したように,レジスト液供給ノズル66aには,一定の幅dがあるため,制御装置86において,例えばレーザ光が遮断され始めた位置と遮断されなくなった位置の中間の位置を算出することによって,ダミーウェハDの中心のX座標を特定することができる。同様に,レジスト液供給ノズル66をY方向に移動させて,X方向のレーザ光を遮断させることによって,ダミーウェハDの中心のY座標を特定することができる。したがって,両方の光線M,Nを同時に遮断している位置は,ダミーウェハDの中心部分である。
【0066】
このように,ダミーウェハDの中心位置を特定することによって,通常のウェハWが所定位置Sに載置された場合のウェハWの中心の位置Pを特定することができる。また,上述したように,光線M,Nを同時に遮断する位置にレジスト液供給ノズル66aを移動させれば,容易にダミーウェハDの中心,すなわちウェハWの中心の位置Pにレジスト液供給ノズル66aを位置させることができるので,正しいレジスト液の吐出位置を容易に導き出すことが可能である。なお,発光部には,レーザのみならず発光ダイオードを用いたLED光を用いてもよい。
【0067】
以上の実施の形態では,スピンチャック60上の処理位置Sに載置されるウェハWの中心の位置Pのみ特定するようにしていたが,レジスト液供給ノズル66aの待機位置Tも特定するようにしてもよい。このような場合,例えば凹部64aに待機しているレジスト液供給ノズル66aの受容部70aにノズル保持部材75の挿入部87を手動で挿入させる。そして,このときのノズル保持部材75の位置を特定機構としての制御装置86で認識することによって,正確な凹部64aの位置を特定することができる。凹部64aの位置が特定されると,ノズルボックス64の位置が特定され,待機位置Tの位置を特定することができる。
【0068】
こうすることによって,ノズルボックス64の位置が設計上の位置から微妙にずれた場合においても,待機位置Tの正確な位置を知ることができ,ノズル保持部材75がレジスト液供給ノズル66a〜66dを好適に保持することができる。
【0069】
また,ウェハWのレジスト塗布処理が開始され,ウェハW上にレジスト液が供給された後にウェハWをモニタリングするようにしてもよい。この場合,例えば図13に示すように,レジスト塗布装置17の上方に撮像装置としてのCCDカメラ105を設定しておく。そして,レジスト液が供給されたウェハWをモニタリングし,レジスト液がウェハWの中心に厳密に供給されていない場合には,レジスト液供給ノズル66aの位置の微調整する。こうすることにより,レジスト液がウェハWの中心に正確に供給され,レジスト液の少量化が図られる。
【0070】
前記した実施の形態においては,ノズルボックス64においてレジスト液供給ノズル66a〜66dを円弧状に配置していたが,図14に示したように,レジスト液供給ノズル66a〜66dを直線状に配置してもよい。
【0071】
図14に示した例では,レジスト液供給ノズル66a〜66dがY方向に沿って直線状に並べられている。また,各レジスト液供給ノズル66a〜66d自体は,中心Qに向けて放射状に配置されている。すなわち各レジスト液供給ノズル66a〜66dは,中心Qに向けられている。それに伴い,供給管69a〜69dも,外側に向けて放射状に配置されている。
【0072】
このようなノズル配置例によれば,あるレジスト液供給ノズルをノズル保持部材75がリリースし,次いで他のレジスト液供給ノズルを掴む際に,X方向の位置調整が不要であり,迅速にかつ正確にかかるリリース,掴む動作を実施することができる。この場合でも,各レジスト液供給ノズル66a〜66d自体は,中心Qに向けて放射状に配置され,各供給管69a〜69dも,外側に向けて放射状に並んでいるから,前記リリース,掴む動作の際に,供給管69a〜69d相互がぶつかって損傷することはない。
【0073】
以上の実施の形態は,レジスト塗布装置に使用されるレジスト液供給装置についてであったが,他の処理液,例えば現像液を供給する装置にも適用できる。また,ウェハW以外の基板例えばLCD基板の処理液供給装置にも適用される。
【0074】
【発明の効果】
本発明によれば,処理液供給ノズルの位置を微調節して,基板中心に正確に処理液を供給できるため,その分使用される処理液の量が軽減され,コストダウンが図られる。また,ノズル保持手段の三次元移動自在の機能を用いて,従来手作業で行っていた作業を自動化させることができ,作業の正確性,迅速性が向上される。
【0075】
とりわけ,本発明によれば,実際の基板中心の位置を特定することができるため,基板中心の位置が振動等によって設計上の位置からずれた場合においても,基板中心に正確に処理液を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるレジスト液供給装置を備えたレジスト塗布装置を有する塗布現像処理システムの構成の概略を示す平面図である。
【図2】図1の塗布現像処理システムの正面図である。
【図3】図1の塗布現像処理システムの背面図である。
【図4】レジスト塗布装置の縦断面の説明図である。
【図5】図4のレジスト塗布装置の横断面の説明図である。
【図6】レジスト液供給装置の概略を示す斜視図である。
【図7】レジスト液供給ノズルの概略を示す斜視図である。
【図8】搬送装置のアーム水平部の概略を示す斜視図である。
【図9】ノズル保持部材の概略を示す斜視図である。
【図10】ノズル保持部材がレジスト液供給ノズルを保持する他の例を示す縦断面の説明図である。
【図11】スピンチャック上に載置されるウェハの中心を特定するための他の手段を示す斜視図である。
【図12】ダミーウェハの構成例を示し,図12(a)は平面図,図12(b)は側面図である。
【図13】CCDカメラを備えた場合のレジスト塗布装置の縦断面の説明図である。
【図14】レジスト液供給ノズルを直線状に配置した場合の,レジスト塗布装置の内部の様子を示す平面図である。
【図15】従来のレジスト液供給装置の概略を示す説明図である。
【符号の説明】
1 塗布現像処理システム
17 レジスト塗布装置
64 ノズルボックス
65 レジスト液供給装置
66a〜66d レジスト液供給ノズル
67 搬送装置
69a〜69d 供給管
75 ノズル保持部材
76 アーム部
78 垂直アーム部
79 水平アーム部
80 レール
81 駆動ベルト
P 位置
T 待機位置
W ウェハ

Claims (10)

  1. 所定の処理位置に配置された基板に処理液を供給する処理液供給ノズルを有する処理液供給装置であって,
    前記処理液供給ノズルを保持自在なノズル保持手段を有し,
    前記処理液供給ノズルは,所定の待機位置に配置されており,
    前記ノズル保持手段は,三次元移動自在に構成され
    前記処理位置の中心部には,孔が設けられており,
    前記処理位置の下方には,前記孔を通過するように上方向に発光する発光部が設けられており,
    前記ノズル保持手段には,前記発光された光を受光する受光部が設けられており,
    前記ノズル保持手段の受光部が発光部からの光を受光した位置に基づいて,前記処理位置に配置された基板の中心の位置を特定する特定装置を有することを特徴とする,処理液供給装置。
  2. 所定の処理位置に配置された基板に処理液を供給する処理液供給ノズルを有する処理液供給装置であって,
    前記処理液供給ノズルを保持自在なノズル保持手段を有し,
    前記処理液供給ノズルは,所定の待機位置に配置されており,
    前記ノズル保持手段は,三次元移動自在に構成され,
    前記処理位置の中心部には,孔が設けられており,
    前記ノズル保持手段には,前記処理位置の前記孔を検出するレーザ変位計が設けられており,
    前記レーザ変位計が検出した前記孔の位置に基づいて,前記処理位置に配置された基板の中心の位置を特定する特定装置を有することを特徴とする,処理液供給装置。
  3. 前記ノズル保持手段には,挿入部が設けられており,
    前記処理液供給ノズルには,前記挿入部が挿入される受容部が設けられてり,
    当該挿入部は,前記受容部を内側から押圧自在な押圧部を有することを特徴とする,請求項1又は2に記載の処理液供給装置。
  4. 前記ノズル保持手段には,挿入部が設けられており,
    前記処理液供給ノズルには,前記挿入部が挿入される受容部が設けられており,
    前記挿入部は,前記受容部の内壁に向かって突出自在な突出部を有し,
    前記受容部は,前記突出部を係止する係止部を有することを特徴とする,請求項1又は2に記載の処理液供給装置。
  5. 前記処理液供給ノズルは,複数であって,当該複数の処理液供給ノズルは,前記処理位置に配置された基板の外方であって,当該基板の中心を円心とする略円弧状に配置されており,
    前記各処理液供給ノズルには,前記処理液を供給する処理液供給管が各々設けられており,
    前記各処理液供給管は,各処理液供給ノズルから前記基板の外方に向かって放射状に配置されていることを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載の処理液供給装置。
  6. 前記処理液供給ノズルを複数有し,
    当該複数の処理液供給ノズルは,前記処理位置に配置された基板の外方であって,かつ直線状に並んで配置されており,
    前記各処理液供給ノズルには,前記処理液を供給する処理液供給管が各々設けられており,
    前記各処理液供給管は,各処理液供給ノズルから前記基板の外方に向かってかつ当該基板の中心を中心として放射状に配置されていることを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載の処理液供給装置。
  7. 請求項5又は6に記載した処理液供給装置を用いた処理液供給方法であって,
    前記ノズル保持手段が移動し,前記待機位置の前記処理液供給ノズルを保持する工程と
    前記ノズル保持手段が,当該処理液供給ノズルを前記待機位置から前記処理位置に配置された基板の中心上方に直線的に搬送する工程とを有することを特徴とする,処理液供給方法。
  8. 前記ノズル保持手段が前記待機位置の任意の前記処理液供給ノズルを保持したときの当該ノズル保持手段の位置に基づいて,前記処理位置を含む座標系の当該任意の処理液供給ノズルの待機位置の座標を特定する特定機構を有することを特徴とする,請求項1〜6のいずれかに記載の処理液供給装置。
  9. 前記処理位置に配置された基板をモニタリングする撮像装置を有することを特徴とする,請求項1〜6又は8のいずれかに記載の処理液供給装置。
  10. 基板に処理液を供給する処理液供給方法であって,
    所定の処理位置に配置された基板に処理液を供給する処理液供給ノズルと,前記処理液供給ノズルを保持自在なノズル保持手段を有し,前記処理液供給ノズルが所定の待機位置に配置されており,前記ノズル保持手段が三次元移動自在に構成された処理液供給装置と,
    基板と同一形状を有し,かつ平面からみて異なった位置から中心を通るように直線状に発光する2つの発光部とこの発光部から発光された光を受光する2つの受光部とを有する位置検出部材とを用い,
    基板に処理液を供給する前に,前記処理位置に前記位置検出部材を配置する工程と,
    前記ノズル保持手段により前記処理液供給ノズルを保持し,当該保持された前記処理液供給ノズルを前記位置検出部材の中心に移動させて,2つの直線状の光を同時に遮る位置に前記処理液供給ノズルを位置させる工程と,を有することを特徴とする,処理液供給方法。
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