JP3657819B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、処理液を吐出する処理液吐出ノズルを備えた基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用ガラス基板等の基板に処理液を供給して所定の処理を行うために基板処理装置が用いられている。基板処理装置には、基板表面にレジスト液等の塗布液を供給して回転塗布する回転式塗布装置、基板表面に現像液を供給して現像処理を行う回転式現像装置、あるいは基板表面に処理液を供給して洗浄処理を行う回転式洗浄装置等がある。
【0003】
これらの基板処理装置は、基板表面に各処理液を供給するための処理液吐出ノズルを備えている。また、処理内容に応じて異なる処理液を供給するため、1台の基板処理装置が複数の処理液吐出ノズルを備える場合もある。
【0004】
処理液吐出ノズルは、待機時には、基板の外方の待機位置で待機し、処理液の供給時には、基板の上方に移動し、基板表面に処理液を供給する。処理液の供給が終了すると、処理液吐出ノズルは、待機位置に戻り、次の供給動作に備える。
【0005】
処理液は、所定のタイミングでかつ所定の量ずつ処理液吐出ノズルから基板上に供給される。例えば、処理液としてレジスト液を供給する回転式塗布装置では、基板の低速回転時に、処理液吐出ノズルからレジスト液を基板のほぼ中央に所定量供給する。その後、基板を高速回転させ、基板の全面にわたってレジスト液を所定の膜厚に塗り広げる。
【0006】
設計上、処理液吐出ノズルは、基板の回転中心に移動するようになっている。ところが、実際は、組み立て誤差等により、処理液吐出ノズルの吐出位置が基板の回転中心と一致しないことがある。そして、基板の回転中心からずれた位置にある処理液吐出ノズルから基板上に処理液を供給すると、基板表面の処理液の膜厚が不均一となり、基板に不均一な処理を施すこととなる。したがって、処理液吐出ノズルの吐出位置が基板の回転中心と一致するように、処理液吐出ノズルの吐出位置を予め調整する(以下、ティーチングと呼ぶ)必要がある。
【0007】
回転式塗布装置に設けられた操作パネルから処理液吐出ノズルをティーチングする方法について説明する。
【0008】
図5は従来の回転式塗布装置における処理液吐出ノズルの吐出位置を調整するための操作パネルを示す図である。なお、回転式塗布装置は複数の処理液吐出ノズルを有するものとする。
【0009】
図5(a)に示すように、操作パネル50にはティーチング画面51が表示されている。ティーチング画面51は、複数の処理液吐出ノズルからティーチングする処理液吐出ノズルを選択するためのノズル選択部52、選択した処理液吐出ノズルをX軸方向またはY軸方向へ水平移動させる移動ボタン53aを有する軸位置操作部53、選択した処理液吐出ノズルのX軸およびY軸における位置を表示する表示部54、基板を回転させる開始ボタン55aおよび基板を停止させる停止ボタン55bを有する回転操作部55、および吐出メニュー画面を開くための吐出メニューボタン56を備える。吐出メニューボタン56を押すことにより操作パネル50は、ティーチング画面51から図5(b)の吐出メニュー画面57へ切り替わる。
【0010】
図5(b)に示すように、吐出メニュー画面57は、処理液吐出ノズルからのレジスト液の吐出条件、例えば連続吐出あるいは間欠吐出等を選択するための吐出条件選択部58、レジスト液の吐出を開始させる開始ボタン59aおよびレジスト液の吐出を停止させる停止ボタン59bを有する吐出操作部59、およびティーチング画面51へ戻るための復帰ボタン60を備える。
【0011】
次に、ティーチング処理について説明する。
まず、ティーチング画面51のノズル選択部52において、ティーチングを行う処理液吐出ノズルを選択する。次に、回転操作部55の開始ボタン55aを押す。これにより、基板が回転する。
【0012】
吐出メニューボタン56を押し、吐出メニュー画面57を開く。吐出メニュー画面57の吐出条件選択部58において、処理液吐出ノズルからレジスト液が間欠的に吐出される条件を選択する。次に、吐出操作部59の開始ボタン59aを押す。これにより、処理液吐出ノズルは、基板外方の待機位置から基板上方の吐出位置に移動する。その後、処理液吐出ノズルから基板上にレジスト液が間欠的に吐出される。
【0013】
次に、基板上に吐出されたレジスト液の塗り広がり状態を観察する。レジスト液が基板の全面に一様な膜厚で塗り広げられている場合、処理液吐出ノズルの吐出位置が基板の回転中心と一致しているものと判断される。一方、基板上に塗り広げられたレジスト液の膜厚が不均一である場合、処理液吐出ノズルの吐出位置が基板の回転中心と一致していないものと判断される。
【0014】
処理液吐出ノズルの位置が基板の回転中心と一致していないと判断した場合、基板の回転中心と処理液吐出ノズルの吐出位置とのずれ量を目視により推測し、推測したずれ量を記憶する。次に、吐出操作部59の停止ボタン59bを押す。これにより、処理液吐出ノズルからのレジスト液の吐出が停止し、処理液吐出ノズルは基板上方の吐出位置から基板外方の待機位置に移動する。
【0015】
次に、復帰ボタン60を押し、ティーチング画面51を開く。そして、先程記憶した基板の回転中心と処理液吐出ノズルの吐出位置とのずれ量だけ処理液吐出ノズルを移動させるため、表示部54に表示される処理液吐出ノズルの位置を確認しながら、軸位置操作部53の移動ボタン53aを押す。
【0016】
吐出メニューボタン56を押して、上記と同様に、吐出メニュー画面57の吐出条件選択部58において間欠吐出条件を選択し、吐出操作部59の開始ボタン59aを押す。基板上に吐出されたレジスト液の塗り広がり状態を観察し、処理液吐出ノズルの吐出位置と基板の回転中心との一致または不一致の判断を行う。
【0017】
上記の処理液吐出ノズルの移動操作および基板上への処理液の吐出操作を、処理液吐出ノズルの吐出位置が基板の回転中心と一致していると判断されるまで行う。
【0018】
その後、回転操作部55の停止ボタン55bを押し、基板の回転を停止する。これにより、処理液吐出ノズルのティーチングは終了する。
【0019】
一方、処理液吐出ノズルの吐出位置と基板の回転中心とのずれ量が小さい場合には、回転式塗布装置を覆うカバーを開き、処理液吐出ノズルを手でずらすことも行われる。この作業も基板上に吐出されたレジスト液の塗り広がり状態を観察しながら行われる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、処理液吐出ノズルの吐出位置の移動は、目視により推測した基板の回転中心と処理液吐出ノズルの吐出位置とのずれ量に基づいて行われる。そのため、処理液吐出ノズルの吐出位置の調整を繰り返し行わないと、基板の回転中心と処理液吐出ノズルの吐出位置とが一致しない。それにより、ティーチング画面51と吐出メニュー画面57とを何度も切り替えることが必要となる。そのため、ティーチングに要する時間が長くなる。また、目視により推測したずれ量を記憶しておく必要がある。
【0021】
一方、処理液吐出ノズルを手でずらして吐出位置の調整を行う場合、基板の回転中に回転式塗布装置を覆うカバーを開く必要がある。これにより、処理液のミスト(飛沫)が回転式塗布装置外に飛散し、周囲を汚染する恐れがある。
【0022】
本発明の目的は、処理液吐出ノズルの吐出位置の調整を容易にかつ短時間で行うことが可能な基板処理装置を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明に係る基板処理装置は、基板を保持する基板保持手段と、基板保持手段を回転させる回転駆動手段と、基板保持手段に保持された基板に処理液を吐出する処理液吐出ノズルと、処理液吐出ノズルを基板保持手段に保持された基板の上方の吐出位置と基板の上方から外れた待機位置とに移動させる移動手段と、吐出位置にある処理液吐出ノズルを移動させることにより吐出位置を調整する調整手段と、回転駆動手段による基板保持手段の回転動作、移動手段による処理液吐出ノズルの移動動作、処理液吐出ノズルからの処理液の吐出動作および調整手段による吐出位置の調整動作を制御する制御手段と、回転駆動手段による基板保持手段の回転動作、移動手段による処理液吐出ノズルの移動動作、および処理液吐出ノズルからの処理液の吐出動作を制御手段に指令するとともに、処理液吐出ノズルからの処理液の吐出動作中に調整手段による吐出位置の調整動作を制御手段に指令するための操作パネルとを備えたものである。
【0024】
第1の発明に係る基板処理装置においては、操作パネルを操作することにより操作パネルから制御手段へ指令が与えられる。操作パネルにより基板保持手段の回転を指令すると、制御手段は、回転駆動手段により基板保持手段を回転させる。操作パネルにより処理液吐出ノズルの移動を指令すると、制御手段は、移動手段により処理液の吐出ノズルを待機位置から吐出位置まで移動させる。操作パネルにより処理液吐出ノズルからの処理液の吐出を指令すると、制御手段は、処理液吐出ノズルから回転する基板上に処理液を吐出させる。この状態で操作パネルを操作することにより、基板上での処理液の塗り広がり状態を観察しながら調整手段により処理液吐出ノズルを移動させて処理液吐出ノズルの吐出位置の調整を行うことができる。
【0025】
これにより、容易にかつ短時間で処理液吐出ノズルの吐出位置を基板の回転中心に一致させることができる。この吐出位置の調整の際には、処理液吐出ノズルの吐出位置と基板の回転中心とのずれ量を記憶しておく必要がない。
【0026】
さらに、操作パネルからの操作だけで処理液吐出ノズルの吐出位置の調整ができるため、作業中に処理液吐出ノズルの吐出位置を手で直接調整する必要がない。それにより、処理液が基板処理装置外に飛散することがない。
【0027】
第2の発明に係る基板処理装置は、第1の発明に係る基板処理装置の構成において、操作パネルは、基板保持手段の回転動作を指令するための回転操作部と、処理液吐出ノズルの移動動作を指令するための移動操作部と、処理液吐出ノズルからの処理液の吐出動作を指令するための吐出操作部と、吐出位置の調整動作を指令するための吐出位置操作部とを備えたものである。
【0028】
この場合、操作パネルの回転操作部から基板保持手段の回転動作を指令し、操作パネルの移動操作部から処理液吐出ノズルの移動動作を指令し、操作パネルの吐出操作部から処理液吐出ノズルからの処理液の吐出動作を指令し、操作パネルの吐出位置操作部から処理液吐出ノズルの吐出位置の調整動作を指令することができる。
【0029】
第3の発明に係る基板処理装置は、第2の発明に係る基板処理装置の構成において、回転操作部、移動操作部、吐出操作部および吐出位置操作部は画面上に表示されるものである。
【0030】
この場合、画面上で処理液吐出ノズルの吐出位置の調整に関する全ての操作ができるため、作業効率が高くなる。
第4の発明に係る基板処理装置は、第1〜3のいずれかの発明に係る基板処理装置の構成において、処理液吐出ノズルは、複数のノズルを含み、操作パネルは、複数のノズルのいずれかを選択する選択操作部を備え、制御手段は、選択操作部により選択されたノズルの移動動作、処理液の吐出動作および吐出位置の調整動作を制御するものである。
この場合、操作パネルの選択操作部から複数のノズルのいずれかが選択され、選択されたノズルの移動動作、処理液の吐出動作および吐出位置の調整動作が制御手段により制御される。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る基板処理装置の一例として回転式塗布装置について説明する。
【0032】
図1は本発明の一実施例における回転式塗布装置の断面図、図2は図1の回転式塗布装置の平面図である。
【0033】
図1に示すように、回転式塗布装置100は、塗布ユニット50およびノズルユニット40を備える。塗布ユニット50は、基板Wを水平姿勢で吸引保持する基板保持部1を備える。基板保持部1は、モータ3の回転軸4の先端部に固定され、鉛直方向の軸の周りで回転可能に構成されている。基板保持部1の周囲には、基板Wを取り囲むように円形のカップ2が上下動自在に設けられている。
【0034】
回転式塗布装置100の底面に2軸駆動装置11が固定されており、2軸駆動装置11の上面に扇形テーブル10が取り付けられている。また、図2に示すように、扇形テーブル10の上面には複数のノズルユニット40が放射状に配設されている。
【0035】
図1に示す2軸駆動装置11は、支持部材11aと、支持部材11aの上面に配置されたX方向用部材11bと、X方向用部材11bの上面に配置されたY方向用部材11cとを備える。以下、図2に示すように、水平面上で互いに直交する2方向をX軸方向およびY軸方向と呼ぶ。
【0036】
X方向用部材11bは、支持部材11aに対してX軸方向に移動可能に形成されている。支持部材11aとX方向用部材11bとの間には、正逆回転可能なX軸モータ12aの回転軸11dが、X軸方向に沿って設けられている。回転軸11dには雄ねじ(図示せず)が形成されており、支持部材11a、X方向用部材11bおよび回転軸11dでX軸方向の送り機構を構成している。これによりX軸モータ12aを駆動することにより、X方向用部材11bをX軸方向に移動させることが可能となる。
【0037】
Y方向用部材11cは、X方向用部材11bに対してY軸方向に移動可能に形成されている。X方向用部材11bとY方向用部材11cとの間には、正逆回転可能なY軸モータ12bの回転軸11eが、Y軸方向に沿って設けられている。回転軸11eには雄ねじ(図示せず)が形成されており、X方向用部材11b、Y方向用部材11cおよび回転軸11eでY軸方向の送り機構を構成している。Y軸モータ12bを駆動することにより、Y方向用部材11cをY軸方向に移動させることが可能となる。したがって、X軸モータ12aおよびY軸モータ12bを駆動することにより、ノズルユニット40をX軸方向およびY軸方向に移動させることができる。
【0038】
ノズルユニット40は、ノズルアーム7、ノズルアーム案内部材13、ノズルアーム支持部材9およびエアシリンダ8を備える。ノズルアーム支持部材9はエアシリンダ8のロッド8aの上端面に取り付けられており、ロッド8aの伸縮動作に伴い昇降する。
【0039】
ノズルアーム7の一端部には、処理液吐出ノズル6を保持する保持部材15が取り付けられている。処理液吐出ノズル6には、レジスト液を供給する配管が取り付けられ、配管には開閉弁17が設けられている。
【0040】
ノズルアーム7はノズルアーム支持部材9に対し、軸部材7aにより回転可能に取り付けられている。
【0041】
ノズルアーム7の他端部には突起部材7bが取り付けられている。突起部材7bは、ノズルアーム案内部材13に設けられた上下方向に延びる溝部13aに係合している。溝部13aは、下側が軸部材7aより塗布ユニット50側に位置し、上側が軸部材7aより塗布ユニット50と反対側に位置するように形成されている。
【0042】
上記の構成により、ノズルアーム7は、ロッド8aが縮退している場合に起立姿勢となる。一方、ロッド8aが伸長すると、ノズルアーム7は、軸部材7aを中心として回転する。その結果、ノズルアーム7が水平姿勢となり、処理液吐出ノズル6を基板Wの上方の吐出位置に移動させることができる。
【0043】
回転式塗布装置100の外側面には操作パネル20が設けられている。操作パネル20からの設定により、処理液吐出ノズル6の吐出位置が基板Wの回転中心と一致するように処理液吐出ノズル6の吐出位置を予め調整する操作(ティーチング)が行われる。
【0044】
操作パネル20からの入力に基づく設定信号は、制御部18に与えられる。制御部18は、設定信号に基づいてモータ3、X軸モータ12a、Y軸モータ12b、エアシリンダ8および開閉弁17を制御する。
【0045】
図3は図1の回転式塗布装置100の操作パネル20に表示される設定画面の図である。
【0046】
図3に示すように、操作パネル20にはティーチング画面21が表示される。ティーチング画面21は、ノズル選択部22、軸位置操作部23、回転操作部25および吐出操作部26を備える。図1を参照しながらティーチング画面21の各部の機能について説明する。
【0047】
ノズル選択部22は、複数のノズルユニット40の中からティーチングするノズルユニット40を選択するためものである。ノズル選択部22によりティーチングするノズルユニット40を選択し、後で説明する吐出操作部26の開始ボタン26aを押すと、ノズルユニット40のノズルアーム7が水平姿勢となり、基板Wの上方に選択されたノズルユニット40の処理液吐出ノズル6が移動する。そして、処理液吐出ノズル6から基板W上にレジスト液が吐出される。
【0048】
軸位置操作部23は、選択したノズルユニット40をX軸方向またはY軸方向へ移動させるためのものである。軸位置操作部23は、ノズルユニット40をX軸方向に移動させるX方向移動ボタン23a,23bおよびY軸方向に移動させるY方向移動ボタン23c,23dから構成されている。X方向移動ボタン23aおよびY方向移動ボタン23cは、ノズルユニット40をそれぞれX軸およびY軸に沿った正方向に移動させるためのものであり、X方向移動ボタン23bおよびY方向移動ボタン23dは、ノズルユニット40をそれぞれX軸およびY軸に沿った負方向に移動させるためのものである。X方向移動ボタン23a,23bまたはY方向移動ボタン23c,23dが押されている間、制御部18はX軸モータ23aまたはY軸モータ23bを駆動する。これにより、ノズルユニット40をX軸方向およびY軸方向に移動させることができる。
【0049】
回転操作部25は、基板Wを回転または停止させるためのものである。回転操作部25の開始ボタン25aを押すと、制御部18はモータ3を駆動する。これにより、基板Wを保持する基板保持部1が回転する。また、停止ボタン25bを押すと、制御部18はモータ3の駆動を停止する。これにより、基板Wを保持する基板保持部1が停止する。
【0050】
吐出操作部26は、選択したノズルユニット40の処理液吐出ノズル6から基板W上へのレジスト液の吐出を開始または停止させるためものである。吐出操作部26の開始ボタン26aを押すと、制御部18は選択されたノズルユニット40のロッド8aが伸長するようにエアシリンダ8を制御する。これにより、基板Wの上方に処理液吐出ノズル6が移動する。次に、制御部18は開閉弁17が開くように制御する。これにより、処理液吐出ノズル6から基板W上にレジスト液が吐出される。
【0051】
レジスト液が吐出している間、制御部18は、開閉弁17が一定のサイクルで開閉するように開閉弁17を制御する。これにより、基板W上にレジスト液が間欠的に吐出される。
【0052】
吐出操作部26の停止ボタン26bを押すと、制御部18は開閉弁17が閉じるように開閉弁17を制御する。これにより、レジスト液の吐出が停止される。次に、制御部18はロッド8aが縮退するようにエアシリンダ8を制御する。これにより、ノズルユニット40は待機状態に戻る。
【0053】
本実施例では、基板保持部1が基板保持手段に相当し、モータ3が回転駆動手段に相当し、処理液吐出ノズル6が処理液吐出ノズルに相当し、ノズルアーム7、エアシリンダ8、ノズルアーム支持部材9およびノズルアーム案内部材13が移動手段を構成し、2軸駆動装置11が調整手段に相当し、制御部18が制御手段に相当し、操作パネル20が操作パネルに相当し、回転操作部25が回転操作部に相当し、ノズル選択部22が移動操作部に相当し、吐出操作部26が吐出操作部に相当し、軸位置操作部23が吐出位置操作部に相当する。さらに、ノズル選択部52が選択操作部に相当する。
【0054】
図4は図1のノズルユニット40のティーチング処理を示すフローチャートである。次に、図1〜図4を参照しながらティーチング処理について説明する。
【0055】
図3のティーチング画面21のノズル選択部22において、ティーチングを行うノズルユニット40を選択する(ステップS1)。このとき、ノズルユニット40は待機状態となっている。
【0056】
次に、回転操作部25の開始ボタン25aを押す。これにより、基板Wが回転する(ステップS2)。
【0057】
さらに、吐出操作部26の開始ボタン26aを押す(ステップS3)。これにより、選択されたノズルユニット40の処理液吐出ノズル6が基板Wの上方に移動する。その後、レジスト液が処理液吐出ノズル6から基板W上に間欠的に吐出される。
【0058】
次に、基板W上に吐出されたレジスト液の塗り広がり状態を観察し、処理液吐出ノズル6の吐出位置が基板Wの回転中心に一致しているか否かを判断する(ステップS4)。レジスト液が基板Wの全面に一様な膜厚で塗り広げられている場合、処理液吐出ノズル6の吐出位置が基板Wの回転中心と一致しているものと判断される。一方、基板W上に塗り広げられたレジスト液の膜厚が不均一である場合、処理液吐出ノズル6の吐出位置が基板Wの回転中心と一致していないものと判断される。
【0059】
処理液吐出ノズル6の吐出位置が基板Wの回転中心と一致していないと判断した場合、基板W上に吐出されたレジスト液の塗り広がり状態を観察しながらX方向移動ボタン23a,23bおよびY方向移動ボタン23c,23dを操作し、処理液吐出ノズル6を基板Wの回転中心まで移動させ(ステップS5)、ステップS4に戻る。
【0060】
ステップS4で処理液吐出ノズル6の吐出位置が基板Wの回転中心と一致していると判断した場合、吐出操作部26の停止ボタン26bを押す(ステップS6)。これにより、レジスト液の吐出が停止する。その後、エアシリンダ8のロッド8aが縮退し、ノズルユニット40は待機状態に戻る。
【0061】
最後に、回転操作部25の停止ボタン25bを押す(ステップS7)。これにより、基板Wの回転が停止する。
【0062】
このように、基板W上に吐出されるレジスト液の塗り広がり状態を観察しながら、処理液吐出ノズル6の吐出位置を調整することができる。これにより、容易にかつ短時間で処理液吐出ノズル6の吐出位置を基板Wの回転中心に一致させることができる。
【0063】
また、ティーチング画面21だけでティーチングに関する全ての操作ができるため、作業効率が高くなる。また、処理液吐出ノズル6の吐出位置と基板Wの回転中心とのずれ量を記憶しておく必要もない。
【0064】
さらに、操作パネル20からの操作によりティーチングを行うことができるため、手で処理液吐出ノズル6をずらす必要がない。そのため、ティーチング中に回転式塗布装置100を覆うカバー(図示せず)を開く必要がない。したがって、レジスト液が回転式塗布装置100外に飛散することなくティーチングを行うことができる。
【0065】
上記実施例では、本発明を回転式塗布装置のレジスト液を吐出する処理液吐出ノズル(レジストノズル)に適用した場合を説明したが、本発明は、回転式塗布装置のエッジクリーナノズルにも適用することができ、回転式現像装置の現像ノズルまたは純水ノズル、回転式洗浄装置の純水ノズル等の種々の基板処理装置の処理液吐出ノズルに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における回転式塗布装置の断面図である。
【図2】図1の回転式塗布装置の平面図である。
【図3】図1の回転式塗布装置の操作パネルに表示される設定画面の図である。
【図4】図1のノズルユニットのティーチング処理を示すフローチャートである。
【図5】従来の回転式塗布装置の操作パネルに表示される設定画面の図である。
【符号の説明】
1 基板保持部
3 モータ
6 処理液吐出ノズル
7 ノズルアーム
8 エアシリンダ
9 ノズルアーム支持部材
11 2軸駆動装置
13 ノズルアーム案内部材
18 制御部
20 操作パネル
22 ノズル選択部
23 軸位置操作部
25 回転操作部
26 吐出操作部
Claims (4)
- 基板を保持する基板保持手段と、
前記基板保持手段を回転させる回転駆動手段と、
前記基板保持手段に保持された基板に処理液を吐出する処理液吐出ノズルと、
前記処理液吐出ノズルを前記基板保持手段に保持された基板の上方の吐出位置と前記基板の上方から外れた待機位置とに移動させる移動手段と、
前記吐出位置にある前記処理液吐出ノズルを移動させることにより前記吐出位置を調整する調整手段と、
前記回転駆動手段による前記基板保持手段の回転動作、前記移動手段による前記処理液吐出ノズルの移動動作、前記処理液吐出ノズルからの処理液の吐出動作および前記調整手段による前記吐出位置の調整動作を制御する制御手段と、
前記回転駆動手段による前記基板保持手段の回転動作、前記移動手段による前記処理液吐出ノズルの移動動作、および前記処理液吐出ノズルからの処理液の吐出動作を前記制御手段に指令するとともに、前記処理液吐出ノズルからの処理液の吐出動作中に前記調整手段による前記吐出位置の調整動作を前記制御手段に指令するための操作パネルとを備えたことを特徴とする基板処理装置。 - 前記操作パネルは、
前記基板保持手段の回転動作を指令するための回転操作部と、
前記処理液吐出ノズルの移動動作を指令するための移動操作部と、
前記処理液吐出ノズルからの処理液の吐出動作を指令するための吐出操作部と、
前記吐出位置の調整動作を指令するための吐出位置操作部とを備えたことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。 - 前記回転操作部、前記移動操作部、前記吐出操作部および前記吐出位置操作部は画面上に表示されることを特徴とする請求項2記載の基板処理装置。
- 前記処理液吐出ノズルは、複数のノズルを含み、
前記操作パネルは、前記複数のノズルのいずれかを選択する選択操作部を備え、
前記制御手段は、前記選択操作部により選択されたノズルの移動動作、処理液の吐出動作および前記吐出位置の調整動作を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の基板処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16406999A JP3657819B2 (ja) | 1999-06-10 | 1999-06-10 | 基板処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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