JP2003323040A - 現像剤担持体、それを用いた現像装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

現像剤担持体、それを用いた現像装置及びプロセスカートリッジ

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JP2003323040A JP2002131118A JP2002131118A JP2003323040A JP 2003323040 A JP2003323040 A JP 2003323040A JP 2002131118 A JP2002131118 A JP 2002131118A JP 2002131118 A JP2002131118 A JP 2002131118A JP 2003323040 A JP2003323040 A JP 2003323040A
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直樹 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返し複写や耐久においても現像剤担持体
表面が均一な表面状態を維持すると共に、スリーブ上に
トナー汚染やチャージアップを発生させることなく安定
且つ高い帯電付与性を持った現像剤担持体及びそれを用
いた現像装置及びプロセスカートリッジの提供。 【解決手段】 少なくとも基体及び基体表面に形成され
た導電性被覆層を有し、導電性被覆層は、結着樹脂、結
着樹脂中に分散された黒鉛化度PA(002)が特定の
値である黒鉛化粒子、及び黒鉛化度PB(002)が特
定の値である鱗片状又は針状黒鉛を少なくとも含有して
おり、PB(002)≦PA(002)の関係を満たすこ
とを特徴とする現像剤担持体及びそれを用いた現像装置
及びプロセスカートリッジ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体、
或いは静電記録誘導体等の像担持体上に形成された潜像
を現像して顕像化するための現像剤担持体、それを用い
た現像装置及びプロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真における現像方法としては、大
別して少量のトナーとキャリアとを混合した二成分系現
像剤を用いる方法と、キャリアを用いることなくトナー
単独で現像に供する、いわゆる一成分系現像剤を用いる
方法とがある。いずれの場合にも現像剤は現像剤担持体
により担持搬送され、潜像担持体と対向する現像領域へ
と移動する。
【0003】上述の現像に用いられる現像剤担持体とし
ては、従来、例えば、金属、その合金又はその化合物を
円筒状に成型し、その表面を電解、ブラスト、ヤスリ等
で所定の表面粗度になるように処理したものが用いられ
る。
【0004】一成分系現像剤において、このような現像
剤担持体を用いる場合、規制部材によって現像剤担持体
表面に形成される現像剤層中の現像剤担持体表面近傍に
存在する現像剤は非常に高い電荷を有することとなり、
担持体表面に鏡映力により強烈に引きつけられてしま
い、これによりトナーと担持体との摩擦機会が持てなく
なるため、現像剤は好適な電荷を持てなくなる。このよ
うな状況下では、十分な現像及び転写は行われず、画像
濃度ムラや文字飛び散り等の多い画像となってしまう。
【0005】また、近年では省エネのための現像剤の低
温定着化及び高精細画像形成のための小粒径化が望まれ
ているため、このような機種においては上記方法では不
十分である。例えば、現像剤の低温定着化のため、現像
剤のTg(ガラス転移温度)をより低目に設定したり、
ワックス等の低融点物質を多目に添加したりする傾向に
あるため、本体の昇温等に影響され、現像剤が現像剤担
持体上に融着し易くなり、その結果、画像濃度低下、白
筋、ブロッチ等が発生する。
【0006】また、特開平1−112253号公報や特
開平2−284158号公報等には、高画質化及び高精
細化のために粒径の小さいトナーを用いることが提案さ
れている。このような粒径の小さいトナーでは単位質量
当りの表面積が大きくなるため、表面電荷が大きくなり
易く、所謂チャージアップ現象によりトナーが現像剤担
持体に固着し、その結果、新たに現像剤担持体上に供給
された現像剤が帯電されにくくなり、現像剤の帯電量が
不均一となり易く、画像上にスリーブゴーストが発生し
易く、ベタやハーフトーン等の画像がスジ状画像やモヤ
状画像等、不均一になり易い。
【0007】このような現象を解決する方法として、特
開平02−105181号公報や特開平03−0365
70号公報等においては、樹脂中に結晶性グラファイト
及びカーボンの如き導電性微粉末を分散させてなる被覆
層が、金属基体上に設けられている現像スリーブを現像
装置に用いる方法が提案されている。この方法を用いる
ことにより、上記した現象は大幅に軽減されることが認
められる。
【0008】しかしながら、この方法では、上記粉末を
多量に添加した場合には、チャージアップやスリーブゴ
ーストに対しては良好となるが、トナーへの帯電付与能
力が不十分となり、特に高温高湿の環境下においては十
分な画像濃度を得られにくい。更に、上記粉末を多量に
添加した場合には被覆層が脆性化して削れ易くなると共
に表面形状が不均一となり、耐久を進めていった場合に
被覆層の表面粗さや表面組成が変化して、トナーの搬送
不良やトナーへの帯電付与の不均一化が起こり易くな
る。
【0009】また、前記の結晶性グラファイトを分散さ
せた被覆層を用いた場合は、被覆層表面が結晶性グラフ
ァイトの添加効果により潤滑性を有するようになるの
で、チャージアップやスリーブゴーストに対しては十分
な効果を発揮するが、その形状が燐片状や針状等の如く
不定形であるために被覆層表面形状が不均一となり、更
に結晶性グラファイトの硬度が低いため、被覆層表面で
結晶性グラファイト自体の摩耗や脱離が発生し易く、耐
久を進めていった場合に、被覆層の表面粗さや表面組成
が変化して、トナーの搬送不良やトナーへの帯電付与の
不均一化が起こり易くなる。一方、添加量が少量の場合
には、結晶性グラファイト及びカーボンの如き導電性微
粉末の効果が薄く、チャージアップやスリーブゴースト
に対して不十分であるという問題が残る。
【0010】また、特開平03−200986号公報に
おいては、樹脂中に結晶性グラファイト及びカーボンの
如き導電性微粉末、更に球状粒子を分散させた導電性被
覆層を金属基体上に設けた現像スリーブが提案されてい
る。この現像スリーブでは、被覆層の耐磨耗性がある程
度向上すると共に、被覆層表面の形状も均一化し、耐久
による表面粗さの変化も比較的少なくなることから、ス
リーブ上のトナーコーティングが安定化してトナーの帯
電を均一化することができ、スリーブゴースト、画像濃
度、画像濃度ムラ等に問題がない画質が安定化する傾向
にある。
【0011】しかしながら、この現像スリーブにおいて
も耐摩耗性、トナーへの均一帯電及びトナーへの帯電付
与能力の安定化には不十分であり、更なる長期間の耐久
においては、被覆層の球状粒子や結晶性グラファイトが
摩耗或いは脱落することで生じる被覆層表面の粗さの変
化や粗さの不均一化、それに伴う被覆層のトナー汚染及
びトナー融着等が生じ、このような場合にはトナーの帯
電が不安定となり画像不良の原因となる。
【0012】特開平08−240981号公報において
は、導電性被覆層中に分散された球状粒子が低比重且つ
導電性の球状粒子であり、これにより導電性被覆層中に
均一に導電性球状粒子が分散されることで、被覆層の耐
磨耗性及び被覆層表面の形状が均一化してトナーへの均
一な帯電性が向上し、且つ被覆層が多少摩耗した際にも
トナー汚染及びトナー融着が抑制され得る現像スリーブ
が提案されている。
【0013】しかしながら、この現像スリーブにおいて
も、耐摩耗性、トナーへの均一帯電及びトナーへの帯電
付与能力の点では完全ではなく、更なる長期間の耐久に
おいては、被覆層表面の導電性球状粒子が存在しない部
分から、結晶性グラファイト等の導電性粒子が摩耗或い
は脱落し易く、この摩耗及び脱落した部分から被覆層の
摩耗が促進されて、トナー汚染及びトナー融着が生じ、
トナーの帯電が不安定となり画像不良の原因となる。更
にこの現像スリーブを用いた場合、トナーへの高い帯電
付与能力という点でも不十分で、現像スリーブ上で摩擦
帯電を繰り返して劣化したトナー等に対しては、高い画
像濃度を得るための十分な帯電量を付与することができ
ない場合がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】近年では、トナーの転
写性を向上させ、感光体のクリーナーレスを実現するた
めにトナーの球形化が望まれているが、このような球形
トナーはその表面がより平滑なため過剰帯電し易く、上
記のような一成分系及び二成分系を問わず現像剤として
用いた場合、前述のようなトナーのチャージアップ現象
が更に起こり易くなる。
【0015】このような過剰な電荷を有する現像剤を低
減するには、特開平2−105181号公報に記載され
ているような技術を用い、更に現像剤担持体表面被覆層
中の固体潤滑材及び導電材として用いられているグラフ
ァイトを小粒径化して用い被覆層の導電性を向上させる
と共に、現像剤との接触機会を増やすことでチャージを
リークさせる必要がある。更に導電材として小粒径で高
導電性のカーボンブラックを該被膜中に用い、現像剤担
持体表面層に均一な高導電性を持たせることで、過剰帯
電した現像剤を良好にリークさせてやる必要がある。
【0016】しかし、これらの物質を添加したのみで導
電性を上げるだけでは、導電材との摩擦の影響でトリボ
が低下する可能性もある。従って、トナーに対して高ト
リボ付与しながらチャージアップを防止するために、更
に荷電制御剤を被覆層中に添加する方法が好ましく用い
られる。しかし、一般的に荷電制御剤の添加は被覆層の
脆性化といった耐久性の問題を引き起こす場合が多い。
そのため、被覆層の耐久性を向上させる目的で各種の補
強用フィラーを添加することもある。
【0017】また、所望のトリボを与えるために荷電制
御剤を多量に添加する必要がある場合、被覆層の導電性
の低下といった問題を引き起こすこともある。この場
合、導電性を上げるために更に導電剤を添加していくこ
とで、耐久性の低下や被覆層用塗料の粘度の上昇が起こ
り易い。上記塗料粘度が上昇すると、例えば、スプレー
により樹脂組成物を塗布する場合、現像剤担持体表面層
の形成に不具合が生じ易い。即ち現像剤担持体表面に不
均一な被覆層が形成されてしまう。例えば、現像剤担持
体表面被覆層が非常にポーラスで荒れた表面に形成され
た場合、画像濃度低下、カブリ、飛び散りといった画像
不良が発生し易くなる。更には被覆層の耐久性も著しく
低下する。
【0018】一方、現像剤担持体表面にはある程度の表
面粗さを付与する必要があり、凹凸を形成する目的で粗
し材粒子を添加することもある。粗し材粒子は、前述し
たような耐久性を向上させるための補強用フィラーの役
割を兼ねる場合も多く、その場合、樹脂層と粗し粒子と
の硬さが異なるため、耐久によって被覆層全体での削れ
方にムラができることがある。また、磁性ブレード系で
は弾性ブレード系に比べ現像剤担持体表面が受ける摺擦
力が弱いため、被覆層中材料の磨耗性の違いによる削れ
ムラも大きく、耐久による表面粗さの上昇が起こる場合
もある。そのため、耐久全般にわたって一定、且つ均一
な表面粗さを保持していく必要がある。
【0019】そこで、本発明の目的は、長期間にわたる
連続複写においても、現像剤担持体上の現像剤に高くて
均一な帯電を付与すると共に、現像剤への過剰帯電を防
止し、且つ現像剤の帯電を安定に保持させることで、そ
れらの結果から生じる画像濃度低下、カブリ及び飛び散
り等が起こりにくい現像剤担持体、該現像剤担持体を有
する現像装置及びプロセスカートリッジを提供すること
である。
【0020】また、本発明の目的は、異なる環境条件下
においても、濃度低下、画像濃度ムラ、スリーブゴース
ト及びカブリの如き問題点が発生せず、均一で濃度ムラ
がなく、画像濃度が高い高品位の画像を安定して得るこ
とのできる現像剤担持体、該現像剤担持体を有する現像
装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
【0021】更に、本発明の目的は、粒径の小さいトナ
ーや球形のトナーを用いた場合に現われる、現像剤担持
体表面へのトナー付着を軽減させることにより、トナー
の不均一な帯電を制御すると共に、トナーに十分な帯電
を与えることのできる現像剤担持体、該現像剤担持体を
有する現像装置及びプロセスカートリッジを提供するこ
とである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、潜像担持体上に
形成された潜像を現像剤担持体により担持搬送された現
像剤により現像し、可視像化する現像装置に用いられる
現像剤担持体において、該現像剤担持体は、少なくとも
基体及び基体表面に形成された導電性被覆層を有し、該
導電性被覆層は、結着樹脂、結着樹脂中に分散された黒
鉛化度PA(002)が0.20≦PA(002)≦0.
95である黒鉛化粒子、及び黒鉛化度PB(002)が
B(002)≦0.35である鱗片状又は針状黒鉛を
少なくとも含有しており、該黒鉛化粒子の黒鉛化度PA
(002)と該鱗片状又は針状の黒鉛の黒鉛化度P
B(002)との関係が、PB(002)≦PA(00
2)を満たすことを特徴とする現像剤担持体を提供す
る。
【0023】また、本発明は、現像容器内に収容された
現像剤を現像剤担持体上に担持し、現像剤層厚規制部材
により該現像剤担持体上に現像剤の薄層を形成しなが
ら、潜像担持体と対向する現像領域へと搬送し、該潜像
担持体上の潜像を現像剤により現像し可視像化する現像
装置において、該現像剤担持体が、前記本発明の現像剤
担持体であることを特徴とする現像装置を提供する。
【0024】また、本発明は、画像形成装置本体に脱着
可能なプロセスカートリッジにおいて、該プロセスカー
トリッジが、(i)静電潜像を保持するための静電潜像
保持体、及び(ii)該静電潜像を現像領域で現像剤によ
って現像し、現像画像を形成するための現像手段を少な
くとも一体的に有しており、該現像手段が、現像剤を収
容する現像剤容器、及び該現像剤容器内に収容されてい
る現像剤を担持し、且つ該現像剤を現像領域へ搬送する
ための現像剤担持体を有しており、該現像剤担持体が、
前記本発明の現像剤担持体であることを特徴とするプロ
セスカートリッジを提供する。
【0025】本発明者らは、前期の課題について鋭意検
討を行った結果、現像剤担持体表面の樹脂被覆層を前記
のような構成にすることにより、均一な表面形状を有す
る樹脂被覆層が形成されると共に、耐久が進むにつれ現
像剤担持体上のキャリアやトナーに含まれる磁性体や研
磨剤等の外添剤、更には、現像剤層厚規制部材等からの
力を受けてグラファイトや結着樹脂等が削れていくが、
それらに比べ黒鉛化粒子は磨耗しにくく、また、その影
響で粒子自身が脱落したとしても、樹脂被覆層中から粒
子が再度突出或いは露出してくることで、表面の凹凸形
状の変化を小さく抑えることができ、被覆層の材料組成
が多数枚の画出しにおいても変化しずらくなる効果を見
出したのである。また、黒鉛化粒子と燐片状若しくは針
状の黒鉛粒子とを樹脂被覆層に含有させることにより、
トナー汚染やトナーのチャージアップを発生させること
なく、トナーへ均一で高い帯電を付与する効果と、トナ
ー成分の付着・融着を防ぐことができる効果を見出した
ものである。
【0026】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を更に詳しく説明する。先ず、本発明の現像剤担
持体における導電性被覆層の構成について説明する。図
1にその一例を模式的に示すが、アルミニウム円筒状基
体56上の樹脂層54中に本発明で用いられる特定の黒
鉛化度と円形度を有する黒鉛化粒子51と、鱗片状又は
針状の黒鉛粒子52とがそれぞれ分散されている。この
場合、黒鉛化粒子51及び黒鉛粒子52が樹脂被覆層5
4の表面の凹凸形成に寄与している。潤滑性を有する黒
鉛粒子を併用することにより、耐磨耗性に関しては不利
な方向ではあるが、トナー成分の付着や融着を防ぐこと
ができる構成である。
【0027】図2においては、黒鉛化粒子51及び黒鉛
粒子52が、樹脂被覆層54の表面に比較的大きな凹凸
を形成し、更に結着樹脂中に黒鉛化粒子51に加えて導
電性微粒子53を添加することで更に導電性を高めた構
成であり、導電性微粒子53自体は実質的な凹凸形成に
はあまり寄与していない。しかしながら、導電性微粒子
53に限らず、添加される別の固体粒子により微小な凹
凸が形成される様態も本発明に含まれる。
【0028】図3は、球状粒子55が樹脂被覆層54の
表面に比較的大きな凹凸を与えるために結着樹脂中に更
に添加されたモデルを示し、黒鉛化粒子51及び黒鉛粒
子52は樹脂被覆層54の表面に小さな凹凸を形成して
いる。このような構成は、現像剤規制部材が現像剤担持
体に対して(トナーを介して)弾性的に圧接されるタイ
プの現像装置に用いる場合に有利である。即ち、この樹
脂被覆層54の表面の球状粒子55により、弾性規制部
材の圧接力を規制し且つ黒鉛化粒子51は小さな凹凸を
形成して、トナーと被覆層の樹脂及び黒鉛化粒子51と
の接触帯電機会やトナーとの離型性を調整する役割も果
たす。
【0029】図4は、黒鉛化粒子51と球状粒子55の
双方が樹脂被覆層54の表面の凹凸形成に寄与してい
る。このような形態は、例えば、球状粒子55に凹凸付
与以外に導電性や帯電付与性及び耐磨耗性等の別の機能
を持たせようとした場合に実施される場合がある。
【0030】次に本発明の被覆層を構成する材料につい
て説明する。まず、本発明の現像剤担持体を構成する基
体表面に被覆された樹脂被覆層に用いられる黒鉛化粒子
について説明する。
【0031】本発明に使用される黒鉛化粒子としては、
黒鉛化度PA(002)が0.20≦PA(002)≦
0.95で、下記式(1)で計算された値の平均値であ
る平均円形度SF−1が0.64以上であることを満足
していることが好ましい。 円形度=(4×A)/{(ML)2×π} (1) [式中、MLは粒子投影像のピタゴラス法最大長を表
し、Aは粒子像の投影面積を表す。]
【0032】前記黒鉛化粒子は、現像剤担持体の被覆層
表面に均一な表面粗度を保持させると同時に、被覆層表
面が摩耗した場合でも被覆層の表面粗度の変化が少な
く、且つトナー汚染やトナー融着を発生し難くするため
に添加するものである。更に、該黒鉛化粒子はトナーへ
の帯電付与性を高める効果もある。
【0033】黒鉛化度P(002)とは、FranklinのP
値といわれるもので、黒鉛のX線回折図から得られる格
子間隔d(002)を測定することで、d(002)=
3.440−0.086(1−P2)で求められる。こ
のP値は、炭素の六方網目平面積み重なりのうち、無秩
序な部分の割合を示すもので、P値が小さいほど黒鉛化
度は大きい。
【0034】前記黒鉛化粒子は、特開平02−1051
81号公報や特開平03−036570号公報等におい
て現像剤担持体表面の被覆層中に用いられていた、コー
クス等の骨剤をタールピッチ等により固めて成形後1,
000〜1,300℃程度で焼成してから、2,500
〜3,000℃程度で黒鉛化して得た人造黒鉛、或いは
天然黒鉛からなる結晶性のグラファイトとは、該黒鉛化
粒子の原材料及び製造工程が異なる。そのため、該黒鉛
化粒子は従来用いていた結晶性グラファイトより黒鉛化
度は若干低いものの、従来に用いられていた結晶性グラ
ファイトと同様に高い導電性や潤滑性を有しており、更
に粒子の形状が従来に用いられていた結晶性グラファイ
トの燐片状或いは針状とは異なり、概略球状でしかも粒
子自身の硬度が比較的高いのが特徴である。
【0035】従って、上記のような特性を有する黒鉛化
粒子は樹脂被覆層中で均一に分散し易くなるため、均一
な表面粗度と耐磨耗性を被覆層表面に与え、且つ粒子自
身の形状が変化しがたいために結着樹脂分等の削れ、又
はその影響による粒子自身の脱落が生じたとしても、樹
脂層中から粒子が再度突出或いは露出してくることもあ
り、表面形状の変化を小さく抑えることができる。
【0036】更に、現像剤担持体表面の被覆層中に該黒
鉛化粒子を用いると、トナーのチャージアップを発生さ
せることなく、従来の結晶性グラファイトを用いた場合
よりもトナーへの摩擦帯電付与能を向上することが可能
となる。
【0037】本発明で使用する黒鉛化粒子の黒鉛化度P
A(002)は、0.20≦PA(002)≦0.95で
あることが好ましく、0.25≦PA(002)≦0.
75であることがより好ましい。PA(002)が0.
95を超える場合は、耐磨耗性には優れているが、導電
性や潤滑性が低下してトナーのチャージアップを発生す
る場合があり、スリーブゴースト、カブリ、画像濃度等
の画質が悪化し易くなり、更に弾性ブレードを使用した
場合に、ブレード傷が発生する場合があり、画像にスジ
や濃度ムラ等が発生し易くなる。一方、PA(002)
が0.20未満の場合は、黒鉛化粒子の耐磨耗性の悪化
により、被覆層表面の耐磨耗性、樹脂被覆層の機械的強
度及びトナーへの帯電付与性が低下してしまう。
【0038】また、黒鉛化粒子の黒鉛化度PA(00
2)と併用する鱗片状又は針状黒鉛の黒鉛化度PB(0
02)との関係は、PB(002)≦PA(002)を満
たすことが望ましい。PB(002)>PA(002)と
なる場合は、黒鉛化粒子の硬度低下により、被覆層表面
の耐磨耗性が損なわれるので望ましくない。
【0039】更に、本発明に用いられる黒鉛化粒子は、
下記(1)式より求められる平均円形度SF−1が0.
64以上であることが好ましい。平均円形度SF−1が
0.64未満である場合には、被覆層中への黒鉛化粒子
の分散性が低下すると共に、被覆層表面粗さの不均一化
が発生し、トナーの迅速且つ均一な帯電化及び導電性被
覆層の耐磨耗性や強度の点で好ましくない。本発明にお
いて、黒鉛化粒子の平均円形度SF−1は下記(1)式 円形度=(4×A)/{(ML)2×π} (1) [式中、MLは粒子投影像のピタゴラス法最大長を表
し、Aは粒子像の投影面積を表す。]で計算された値の
平均値を意味する。
【0040】本発明において、上述した平均円形度SF
−1を求めるための具体的な手法としては、光学系によ
り拡大された黒鉛化粒子投影像を画像解析装置に取り込
み、個々の粒子についての円形度の値を算出し、これら
を平均することにより求められる。尚、本発明において
は、平均値として信頼性が得られ、また、樹脂被覆層へ
の特性に与える影響が大きい円相当径2μm以上の粒子
範囲に限定して円形度を測定している。また、これらの
値の信頼性を得るために測定粒子数は3,000個程度
以上、好ましくは5,000個以上を測定する。
【0041】このように多数の黒鉛化粒子の円形度の解
析を効率的に行うことが可能な具体的な測定装置として
は、マルチイメージアナライザー(ベックマン・コール
ター社製)がある。マルチイメージアナライザーは、電
気抵抗法による粒度分布測定装置に、CCDカメラによ
り粒子像を撮影する機能と撮影された粒子像を画像解析
する機能を組み合わせたものである。詳細には、電解質
溶液中に超音波等により均一に分散した測定粒子を、電
気抵抗法による粒度分布測定装置であるマルチサイザー
のアパーチャーを粒子が通過する際の電気抵抗変化で検
知し、これに同期してストロボを発光してCCDカメラ
で粒子像を撮影する。この粒子像をパソコンに取り込
み、2値化後、画像解析するものである。
【0042】本発明に使用される黒鉛化粒子としては、
個数平均粒径が0.5〜25μm、好ましくは1μm〜
20μmである。黒鉛化粒子の個数平均粒径が0.5μ
m未満では表面に均一な粗さを付与する効果と帯電性能
を高める効果が少なく、現像剤への迅速且つ均一な帯電
が不十分となると共に、被覆層の磨耗によるトナーのチ
ャージアップ、トナー汚染及びトナー融着が発生し、ゴ
ーストの悪化や画像濃度低下を生じ易くなるために好ま
しくない。
【0043】一方、個数平均粒径が25μmを越える場
合には、被覆層表面の粗さが大きくなり過ぎ、トナーの
帯電が十分に行なわれにくくなってしまうと共に、被覆
層の機械的強度が低下してしまうために好ましくない。
【0044】本発明で使用する黒鉛化粒子を得る方法と
しては、以下に示すような方法が好ましいが、必ずしも
これらの方法に限定されるものではない。本発明に使用
される特に好ましい黒鉛化粒子を得る方法としては、原
材料としてメソカーボンマイクロビーズやバルクメソフ
ェーズピッチ等の光学的に異方性で、しかも単一の相か
らなる粒子を用いて黒鉛化することが、該黒鉛化粒子の
黒鉛化度を高め且つ球状の形状を保持させるために好ま
しい。
【0045】上記の原材料の光学的異方性は、芳香族分
子の積層から生じるものであり、その秩序性が黒鉛化処
理で更に発達し、高度の黒鉛化度を有する黒鉛化粒子が
得られる。前記のバルクメソフェーズピッチを用いる場
合は、加熱下で軟化溶融するものを用いることが球状で
黒鉛化度の高い黒鉛化粒子を得るために好ましい。
【0046】前記のバルクメソフェーズピッチを得る方
法として代表的なものは、例えば、コールタールピッチ
等から溶剤分別によりβ−レジンを抽出し、これを水素
添加及び重質化処理を行うことによって得られるメソフ
ェーズピッチである。また、前記重質化処理後、微粉砕
し、次いでベンゼン又はトルエン等により溶剤可溶分を
除去することで得られるメソフェーズピッチである。こ
のバルクメソフェーズピッチはキノリン可溶分が95質
量%以上であることが好ましい。95質量%未満のもの
を用いると、粒子内部が液相炭化しにくく、固相炭化す
るために粒子が破砕状のままとなり、球状のものが得ら
れない。
【0047】次に前記のメソフェーズピッチを用いて黒
鉛化する方法としては、まず、前記のバルクメソフェー
ズピッチを2〜25μmに微粉砕して、これを空気中で
約200℃〜350℃で熱処理することにより、軽度に
酸化処理する。この酸化処理によって、バルクメソフェ
ーズピッチは表面のみ不融化され、次工程の黒鉛化熱処
理時の溶融や融着が防止される。この酸化処理されたバ
ルクメソフェーズピッチは酸素含有量が5〜15質量%
であることが好ましい。酸素含有量が5質量%未満であ
ると熱処理時の粒子同士の融着が激しいので好ましくな
く、一方、酸素含有量が15質量%を超えると粒子内部
まで酸化されてしまい、形状が破砕状のまま黒鉛化し、
球状のものが得られにくい。
【0048】次に上記の酸化処理したバルクメソフェー
ズピッチを窒素やアルゴン等の不活性雰囲気下にて、約
800〜1,200℃で一次焼成することにより炭化
し、続いて約2,000〜3,500℃で二次焼成する
ことにより所望の黒鉛化粒子が得られる。
【0049】また、黒鉛化粒子を得るためのもう一つの
好ましい原材料であるメソカーボンマイクロビーズを得
る方法として代表的なものは、例えば、石炭系重質油又
は石油系重質油を300〜500℃の温度で熱処理し、
重縮合させて粗メソカーボンマイクロビーズを生成し、
反応生成物を濾過、静置沈降、遠心分離等の処理に供す
ることにより、メソカーボンマイクロビーズを分離した
後、ベンゼン、トルエン、キシレン等の溶剤で洗浄し、
更に乾燥することによって得られる。
【0050】前記のメソカーボンマイクロビーズを用い
て黒鉛化する方法としては、まず、乾燥を終えたメソカ
ーボンマイクロビーズを破壊させない程度の温和な力で
機械的に一次分散させておくことが黒鉛化後の粒子の合
一防止や均一な粒度を得るために好ましい。
【0051】この一次分散を終えたメソカーボンマイク
ロビーズは、不活性雰囲気下において200〜1,50
0℃の温度で一次加熱処理され、炭化される。一次加熱
処理を終えた炭化物は、やはり炭化物を破壊させない程
度の温和な力で炭化物を機械的に分散させることが、黒
鉛化後の粒子の合一防止や均一な粒度を得るために好ま
しい。二次分散処理を終えた炭化物は、不活性雰囲気下
において約2,000〜3,500℃で二次加熱処理す
ることにより所望の黒鉛化粒子が得られる。
【0052】また、前記のいずれの原材料から得られた
黒鉛化粒子は、いずれの製法にかかわらず、分級により
粒度分布をある程度均一にしておくことが、樹脂被覆層
の表面形状を均一にするために好ましい。また、いずれ
の原材料を用いた黒鉛化粒子の生成方法においても、黒
鉛化粒子の焼成温度は2,000〜3,500℃が好ま
しく、2,300〜3,200℃がより好ましい。
【0053】焼成温度が2,000℃未満の場合は、黒
鉛化粒子の黒鉛化度が不十分であり、導電性や潤滑性が
低下してトナーのチャージアップを発生する場合があ
り、スリーブゴースト、カブリ、画像濃度等の画質が悪
化し易くなり、更に弾性ブレードを使用した場合にブレ
ード傷が発生する場合があり、画像にスジや濃度ムラ等
が発生し易くなる。焼成温度が3,500℃を超える場
合は黒鉛化粒子の黒鉛化度が高すぎてしまう場合があ
り、そのため黒鉛化粒子の硬度が下がり、黒鉛化粒子の
耐磨耗性の悪化により被覆層表面の耐磨耗性、樹脂被覆
層の機械的強度及びトナーへの帯電付与性が低下し易
い。
【0054】本発明で用いられる鱗片状または針状黒鉛
粒子としては、結晶性グラファイトが好ましく用いられ
る。結晶性グラファイトは、大別すれば天然黒鉛と人造
黒鉛に分けられるが、天然黒鉛は、永い間の天然の地熱
と地下の高圧によって完全に黒鉛化したものが地中より
産出するものである。人造黒鉛は、例えば、ピッチコー
クスをタールピッチ等により固めて1,000〜1,3
00℃位で一度焼成・炭化させてから種々のピッチに含
浸させて黒鉛化炉に入れ、2,500〜3,000℃位
の高温で処理することで、炭素の結晶を成長させ黒鉛に
変化させたものである。これら黒鉛を、粉砕・分級する
ことで所望の粒径の黒鉛粒子が得られる。これらの黒鉛
の結晶構造は六方晶とその他に菱面晶系に属するものが
あり、完全な層状構造を有しているため、これら黒鉛粒
子の形状は燐片状または針状となる。
【0055】結晶性グラファイトからなる鱗片状または
針状黒鉛粒子を被覆層中に添加する目的としては、主
に、被覆層に導電性及びその潤滑性を与えることで、チ
ャージアップやスリーブゴースト及びトナー融着を軽減
させることである。これらの粒子自体は、柔らかくせん
断され易いため耐磨耗性に劣る点はあるが、本発明にお
いてはそれを補うために、前述した黒鉛化度PA(00
2)が0.20≦PA(002)≦0.95である黒鉛
化粒子を併用する。鱗片状または針状黒鉛粒子の黒鉛化
度PB(002)は、PB(002)≦0.35であるこ
とが好ましい。黒鉛化度PB(002)が0.35を超
えると、その潤滑性及び導電性が低下する傾向にあるの
で、トナーのチャージアップや、耐久における被覆層へ
のトナー融着が発生し易くなり、スリーブゴースト、カ
ブリ及び画像濃度等の画質が悪化し易くなる。
【0056】本発明に用られる鱗片状又は針状黒鉛粒子
は潤滑性を有するが、これとは別に潤滑性粒子を更に添
加してもよい。この潤滑性粒子としては、例えば、二硫
化モリブデン、窒化硼素、雲母、フッ化グラファイト、
銀−セレン化ニオブ、塩化カルシウム−グラファイト、
滑石、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩等が挙げられ
る。これらの潤滑性粒子は、個数平均粒径が好ましくは
0.2〜20μm程度、より好ましくは1〜15μmの
ものを使用する。潤滑性粒子の個数平均粒径が0.2μ
m未満の場合には、潤滑性が十分に得られ難く好ましく
なく、個数平均粒径が20μmを越える場合には樹脂被
覆層の耐摩耗性の点で好ましくない。
【0057】本発明の現像剤担持体を構成する樹脂被覆
層の結着樹脂材料としては、一般に公知の樹脂が使用可
能である。例えば、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポ
リエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ
フェニレンオキサイド樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹
脂、繊維素系樹脂、アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂、
エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フ
ェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素
樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド樹脂等の熱或いは光硬
化性樹脂等を使用することができる。なかでもシリコン
樹脂、フッ素樹脂のような離型性のあるもの、或いはポ
リエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリアミド、フェノール樹脂、ポリエス
テル、ポリウレタン、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂
等のような機械的性質に優れたものがより好ましい。
【0058】本発明において、現像剤担持体の樹脂被覆
層は、その体積抵抗は、105Ω・cm以下、より好ま
しくは104〜10-2Ω・cmを有する導電性被覆層で
ある。樹脂被覆層の体積抵抗が105Ω・cmを越える
場合には、トナーのチャージアップが発生し易くなり、
樹脂被覆層へのトナー汚染を引き起こし易い。本発明に
おいては、樹脂被覆層の体積抵抗を上記の値に調整する
ため、樹脂被覆層中に前記の黒鉛化粒子と併用して、他
の導電性微粒子を分散含有させてもよい。
【0059】この導電性微粒子としては、個数平均粒径
が、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.01〜
0.8μmのものがよい。この樹脂被覆層中に黒鉛化粒
子と併用して分散含有させる導電性微粒子の個数平均粒
径が1μmを越える場合には、樹脂被覆層の体積抵抗を
低く制御しづらくなり、トナーのチャージアップによる
トナー汚染が発生し易くなる。
【0060】本発明で使用することのできる導電性微粒
子としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラ
ック、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャン
ネルブラック等のカーボンブラック;酸化チタン、酸化
スズ、酸化亜鉛、酸化モリブデン、チタン酸カリ、酸化
アンチモン及び酸化インジウム等の金属酸化物等;アル
ミニウム、銅、銀、ニッケル等の金属、グラファイト、
金属繊維、炭素繊維等の無機系充填剤等が挙げられる。
【0061】本発明の現像剤担持体を構成する樹脂被覆
層には、更に別の球状粒子を併用して分散させると、よ
り本発明の効果が促進されるために好ましい。前記球状
粒子は、現像剤担持体の樹脂被覆層表面に均一な表面粗
度を保持させると同時に耐磨耗性を向上し、更に樹脂被
覆層表面が摩耗した場合でも被覆層の表面粗度の変化が
少なく、且つトナー汚染やトナー融着を発生しにくくす
る効果がある。本発明に使用される球状粒子としては、
個数平均径が1〜30μm、好ましくは2〜20μmで
ある。
【0062】球状粒子の個数平均粒径が1μm未満では
表面に均一な粗さを付与する効果と耐磨耗性を高める効
果が少なく、現像剤への均一な帯電が不十分となると共
に、樹脂被覆層の磨耗によるトナーのチャージアップ、
トナー汚染及びトナー融着が発生し、ゴーストの悪化や
画像濃度低下を生じ易くなるために好ましくない。個数
平均粒径が30μmを越える場合には、被覆層表面の粗
さが大きくなり過ぎ、トナーの帯電が十分に行なわれに
くくなってしまうと共に、被覆層の機械的強度が低下し
てしまうために好ましくない。
【0063】また、本発明で使用する球状粒子の真密度
は、3g/cm3以下、好ましくは2.7g/cm3
下、より好ましくは0.9〜2.3g/cm3である。
即ち、球状粒子の真密度が3g/cm3を越える場合に
は、被覆層中での球状粒子の分散性が不十分となるた
め、被覆層表面に均一な粗さを付与しにくくなり、トナ
ーの均一な帯電化及び被覆層の強度が不十分となってし
まい好ましくない。球状粒子の真密度が0.9g/cm
3より小さい場合にも、被覆層中での球状粒子の分散性
が不十分となるために好ましくない。
【0064】本発明において、導電性球状粒子における
球状とは、粒子の長径/短径の比が1.0〜1.5程度
のものを意味しており、本発明において好ましくは、長
径/短径の比が1.0〜1.2の粒子を使用する。
【0065】球状粒子の長径/短径の比が1.5を越え
る場合には、樹脂被覆層中への球状粒子の分散性が低下
すると共に、被覆層表面粗さの不均一化が発生し、トナ
ーの均一な帯電化及び樹脂被覆層の強度の点で好ましく
ない。
【0066】本発明に用いられる球状粒子は、公知の球
状粒子が使用可能である。例えば、球状の樹脂粒子、球
状の金属酸化物粒子、球状の炭素化物粒子等がある。球
状の粒子としては、例えば、懸濁重合や分散重合法等に
よる球状の樹脂粒子等が用いられる。球状の樹脂粒子
は、より少ない添加量で好適な表面粗さが得られ、更に
均一な表面形状が得られ易い。
【0067】このような球状粒子としては、ポリアクリ
レート、ポリメタクリレート等のアクリル系樹脂粒子、
ナイロン等のポリアミド系樹脂粒子、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィン系樹脂粒子、シリコン
系樹脂粒子、フェノール系樹脂粒子、ポリウレタン系樹
脂粒子、スチレン系樹脂粒子、ベンゾグアナミン粒子等
が挙げられる。粉砕法により得られた樹脂粒子を熱的に
或いは物理的な球形化処理を行ってから用いてもよい。
【0068】上記球状粒子を、特に図3又は図4に示す
ような形態で用いる場合、これらの粒子の中では特に導
電性の粒子を用いることが好ましい。即ち、粒子に導電
性を持たせることによって、その導電性のゆえに粒子表
面にチャージが蓄積しにくく、トナー付着の軽減やトナ
ーの帯電付与性を向上させることができるからである。
本発明において、粒子の導電性としては、体積抵抗値が
106Ω・cm以下、より好ましくは10-3〜106Ω・
cmの粒子である。
【0069】このような粒子の体積抵抗が106Ω・c
mを超えると、摩耗によって被覆層表面に露出した球状
粒子を核としてトナーの汚染や融着を発生し易くなると
共に、迅速且つ均一な帯電が行われにくくなる。更には
粒子の真密度としては3,000kg/m3程度以下で
あることがより好ましい。導電性であっても、粒子の真
密度が高すぎる場合、同じ粗さを形成するための添加量
は増加してくることと、樹脂又は樹脂組成物と真密度差
が大きくなるため、製造時の粒子の分散状態が非均一と
なり易く、従って形成された被覆層においても分散状態
が不均一となり好ましくない。また、粒子が球状である
と、圧接される現像剤規制部材等との接触面積が低減さ
れるので、摩擦力によるスリーブ回転トルクの増加や、
トナーの付着等を軽減することができるのでより好まし
い。特に下記に示すような導電性の球状粒子を用いた場
合には、より良い効果が得られる。
【0070】即ち、特に好ましい導電性球状粒子を得る
方法としては、例えば、樹脂系球状粒子やメソカーボン
マイクロビーズを焼成して炭素化及び/又は黒鉛化して
得た低密度且つ良導電性の球状炭素粒子を得る方法が挙
げられる。そして、樹脂系球状粒子に用いられる樹脂と
しては、例えば、フェノール樹脂、ナフタレン樹脂、フ
ラン樹脂、キシレン樹脂、ジビニルベンゼン重合体、ス
チレン−ジビニルベンゼン共重合体、ポリアクリロニト
リル等が挙げられる。また、メソカーボンマイクロビー
ズは、通常、中ピッチを加熱焼成していく過程で生成す
る球状結晶を多量のタール、中油、キノリンの如き溶剤
で洗浄することによって製造することができる。
【0071】より好ましい導電性球状粒子を得る方法と
しては、フェノール樹脂、ナフタレン樹脂、フラン樹
脂、キシレン樹脂、ジビニルベンゼン重合体、スチレン
−ジビニルベンゼン共重合体、ポリアクリロニトリルの
如き球状樹脂粒子表面に、メカノケミカル法によってバ
ルクメソフェーズピッチを被覆し、被覆された粒子を酸
化性雰囲気化で熱処理した後に不活性雰囲気下又は真空
下で焼成して炭素化及び/又は黒鉛化し、導電性球状炭
素粒子を得る方法が挙げられる。この方法で得る球状炭
素粒子は、黒鉛化すると得られる球状炭素粒子の被覆部
の結晶化が進んだものとなるので導電性が向上し、より
好ましい。
【0072】上記した方法で得られる導電性の球状炭素
粒子は、いずれの方法でも、焼成条件を変化させること
によって得られる球状炭素粒子の導電性を制御すること
が可能であり、本発明において好ましく使用される。ま
た、上記の方法で得られる球状炭素粒子は、場合によっ
ては、更に導電性を高めるために導電性球状粒子の真密
度が大きくなりすぎない範囲で、導電性の金属及び/又
は金属酸化物のメッキを施していてもよい。
【0073】粗し粒子の個数平均粒径は5〜50μmで
あることが好ましい。粗し粒子の個数平均粒径が5μm
以下の場合、樹脂被覆層に均一な凹凸を形成する効果が
少なく樹脂被覆層の磨耗により搬送性の低下が起こり易
いために好ましくない。個数平均粒径50μmを超える
場合には、樹脂被覆層表面の凹凸が大きすぎるために、
規制が不十分で現像剤の搬送が不均一となってスジ・濃
度ムラ等が発生し易くなる。また、現像剤にかかる摺擦
力が強くなり、耐久時の現像剤の劣化及び樹脂被覆層表
面へのトナー汚染が発生し易くなると共に、樹脂被覆層
の機械的強度も低下してしまうために好ましくない。
【0074】本発明の現像剤担持体は、主として基体で
ある金属円筒管及びそれを取り巻いて被覆する樹脂層と
から構成される。金属円筒管は主として、ステンレスス
チール及びアルミニウムが好適に用いられる。
【0075】次に、樹脂被覆層を構成する各成分の構成
比について説明するが、これは本発明において特に好ま
しい範囲である。樹脂被覆層中に含有される黒鉛化粒子
と鱗片状又は針状黒鉛粒子の比率としては質量比で、黒
鉛化粒子/鱗片状又は針状黒鉛粒子=1/10〜10/
1の範囲で好ましい結果を与える。質量比1/10未満
の場合は、帯電付与性が低下する傾向があり、また、耐
磨耗性が悪化する場合があるために好ましくない。質量
比10/1を超えると、被膜の潤滑性が損なわれる場合
があるため、長期間使用すると樹脂被覆層表面にトナー
の汚染が発生し易くなる傾向がある。
【0076】樹脂被覆層中に含有される黒鉛化粒子の含
有量としては、鱗片状又は針状黒鉛粒子の含有量との兼
ね合いとなるが、被覆樹脂100質量部に対して好まし
くは2〜100質量部、より好ましくは2〜80質量部
の範囲で特に好ましい結果を与える。黒鉛化粒子の含有
量が2質量部未満の場合には黒鉛化粒子の添加効果が小
さく必要な凸部が形成されにくい。一方、100質量部
を越える場合には黒鉛化粒子と樹脂被覆層の密着性が低
くなり過ぎて耐磨耗性が悪化してしまう場合がある。
【0077】樹脂被覆層中に含有される鱗片状又は針状
黒鉛粒子の含有量としては、前述した黒鉛化粒子の含有
量との兼ね合いとなるが、被覆樹脂100質量部に対し
て好ましくは2〜100質量部、より好ましくは2〜8
0質量部の範囲で特に好ましい結果を与える。鱗片状又
は針状黒鉛粒子の含有量が2質量部未満の場合には潤滑
性効果が小さく、被覆層表面にトナー汚染が発生し易く
なる傾向がある。また、100質量部を越える場合には
鱗片状又は針状黒鉛粒子と樹脂被覆層の密着性が低くな
り過ぎて耐磨耗性が悪化してしまう場合がある。
【0078】樹脂被覆層中に粗し粒子を含有させる場合
の含有量としては、被覆樹脂100質量部に対して好ま
しくは2〜120質量部、より好ましくは2〜80質量
部の範囲で特に好ましい結果を与える。粗し粒子の含有
量が2質量部未満の場合には粗し粒子の添加効果が小さ
く必要な凸部が形成されにくい、120質量部を越える
場合には粗し粒子と樹脂被覆層の密着性が低くなり過ぎ
て耐磨耗性が悪化してしまう場合がある。
【0079】樹脂被覆層中に潤滑性粒子を含有させる場
合の含有量としては、被覆樹脂100質量部に対して好
ましくは5〜120質量部、より好ましくは10〜10
0質量部の範囲で特に好ましい結果を与える。潤滑性粒
子の含有量が120質量部を越える場合には、被膜強度
の低下が認められ、5質量部未満では長期間使用した場
合等、樹脂被覆層表面にトナーの汚染が発生し易くなる
傾向がある。
【0080】樹脂被覆層中に導電性微粒子を含有させる
場合の含有量としては、被覆樹脂100質量部に対し
て、好ましくは40質量部以下、より好ましくは2〜3
5質量部の範囲で使用すると特に好ましい結果が得られ
る。即ち、導電性微粒子の含有量が40質量部を越える
場合には、被膜強度の低下が認められるので好ましくな
い。
【0081】前記各粒子の結着材溶液中への分散には一
般的に公知の分散装置、例えば、ペイントシェーカー、
サンドミル、アトライター、ダイノミル、パールミル等
のビーズを用いた分散機が好ましく用いられる。現像剤
担持体への樹脂被覆層の形成方法としては、導電性支持
体をスプレーガンの移動方向に平行に垂直に立てて、導
電性支持体を回転させつつ、導電性支持体とスプレーガ
ンのノズル先端との距離を一定に保ちスプレーガンを一
定速度で上昇させながら上記材料を分散した塗料を用い
てエアスプレー法により塗料を基体に塗布することで得
られる。一般にエアスプレー法では塗料を安定して微粒
子液滴化させることにより分散の良好な被覆層を得るこ
とができる。これを高温乾燥機にて150℃/30分乾
燥硬化させることにより樹脂被覆層を表面に有する現像
剤担持体を得ることができる。
【0082】本発明において、現像剤担持体の樹脂被覆
層の体積抵抗は、104Ωcm以下、より好ましくは1
3〜10-2Ωcmである。被覆層の体積抵抗が104Ω
cmを越える場合には、トナーのチャージアップが発生
し易くなり、樹脂被覆層へのトナー汚染を引き起こし易
い。樹脂被覆層の体積抵抗は100μmの厚さのPET
(ポリエチレンテレフタレート)シート上に7〜20μ
mの厚さの被覆層を形成し、ローレスターAP(三菱油
化社製)に4端子プローブを取付けて測定した。
【0083】上記したような構成の樹脂被覆層の層厚
は、好ましくは25μm以下、より好ましくは20μm
以下、更に好ましくは4〜20μmであると均一な層厚
を得るために好ましいが、特にこの層厚に限定されるも
のではない。これらの層厚は、基体の外径や樹脂被覆層
に使用する材料にもよるが、付着重量として4,000
〜20,000mg/m2程度にすれば得られる。
【0084】次に、上記したような本発明の現像剤担持
体が組み込まれている本発明の現像装置及びプロセスカ
ートリッジについて説明する。図5は、本発明の現像剤
担持体を有する一実施形態の現像装置の模式図である。
【0085】図5において、公知のプロセスにより形成
された静電潜像を保持する静電潜像保持体、例えば、電
子写真感光ドラム1は、矢印B方向に回転する。現像剤
担持体としての現像スリーブ8は、現像剤容器としての
ホッパー3によって供給された磁性トナーを有する一成
分系現像剤4を担持して矢印A方向に回転することによ
って、現像スリーブ8と感光ドラム1とが対向している
現像領域Dに現像剤4を搬送する。
【0086】図5に示すように、現像スリーブ8内に
は、現像剤4を現像スリーブ8上に磁気的に吸引し且つ
保持するために磁石が内接されているマグネットローラ
ー5が配置されている。本発明の現像装置で用いられる
現像スリーブ8は、基体としての金属円筒管6上に被覆
された導電性被覆層7を有する。ホッパー3中には、現
像剤4を撹拌するための撹拌翼10が設けられている。
12は現像スリーブ8とマグネットローラー5とが非接
触状態にあることを示す間隙である。
【0087】現像剤4は、磁性トナー相互間及び現像ス
リーブ8上の導電性被覆層7との摩擦によって、感光ド
ラム1上の静電潜像を現像することが可能な摩擦帯電電
荷を得る。図5の例では、現像領域Dに搬送される現像
剤4の層厚を規制するために、現像剤層厚規制部材とし
ての強磁性金属製の磁性規制ブレード2が、現像スリー
ブ8の表面から約50〜500μmのギャップ幅をもっ
て現像スリーブ8に臨むように、ホッパー3から垂下さ
れている。マグネットローラー5の磁極N1からの磁力
線が磁性規制ブレード2に集中することにより、現像ス
リーブ8上に現像剤4の薄層が形成される。
【0088】本発明においては、この磁性規制ブレード
2に代えて非磁性ブレードを使用することもできる。こ
のようにして現像スリーブ8上に形成される現像剤4の
薄層の厚みは、現像領域Dにおける現像スリーブ8と感
光ドラム1との間の最小間隙よりも更に薄いものである
ことが好ましい。
【0089】本発明の現像剤担持体は、以上のような現
像剤の薄層により静電潜像を現像する方式の現像装置、
即ち、非接触型現像装置に組み込むのが特に有効である
が、現像領域Dにおいて、現像剤層の厚みが現像スリー
ブ8と感光ドラム1との間の最小間隙以上の厚みである
現像装置、即ち、接触型現像装置にも本発明の現像剤担
持体を適用することができる。説明の煩雑を避けるた
め、以下の説明では、上記したような非接触型現像装置
を例に採って行う。
【0090】現像スリーブ8に担持された磁性トナーを
有する一成分系現像剤4を飛翔させるため、上記現像ス
リーブ8にはバイアス手段としての現像バイアス電源9
により現像バイアス電圧が印加される。この現像バイア
ス電圧として直流電圧を使用するときには、静電潜像の
画像部(現像剤4が付着して可視化される領域)の電位
と背景部の電位との中間の値の電圧を現像スリーブ8に
印加するのが好ましい。現像された画像の濃度を高め、
或いは階調性を向上させるためには、現像スリーブ8に
交番バイアス電圧を印加し、現像領域Dに向きが交互に
反転する振動電界を形成してもよい。この場合には、上
記した現像画像部の電位と背景部の電位の中間の値を有
する直流電圧成分を重畳した交番バイアス電圧を現像ス
リーブ8に印加するのが好ましい。
【0091】高電位部と低電位部を有する静電潜像の高
電位部にトナーを付着させて可視化する、所謂、正規現
像の場合には、静電潜像の極性と逆極性に帯電するトナ
ーを使用する。高電位部と低電位部を有する静電潜像の
低電位部にトナーを付着させて可視化する、所謂、反転
現像の場合には、静電潜像の極性と同極性に帯電するト
ナーを使用する。高電位及び低電位というのは、絶対値
による表現である。これらいずれの場合にも、現像剤4
は少なくとも現像スリーブ8との摩擦により帯電する。
【0092】図6は、本発明の現像装置の他の実施形態
を示す構成模式図であり、図7は、本発明の現像装置の
更に他の実施形態を示す構成模式図である。図6及び図
7に示した現像装置では、現像スリーブ8上の現像剤4
の層厚を規制する現像剤層厚規制部材として、ウレタン
ゴムやシリコーンゴムの如きゴム弾性を有する材料、或
いはリン青銅、ステンレス鋼の如き金属弾性を有する材
料の弾性板からなる弾性規制ブレード11を使用する。
【0093】この弾性規制ブレード11を図6の現像装
置では現像スリーブ8の回転方向と逆方向の向きで圧接
させており、図7の現像装置では、この弾性規制ブレー
ド11を現像スリーブ8の回転方向と順方向の向きで圧
接させているのが特徴である。これらの現像装置では、
現像スリーブ8に対して、現像剤層を介して現像剤層厚
規制部材を弾性的に圧接することによって、現像スリー
ブ上に現像剤の薄層を形成することから、現像スリーブ
8上に、上記した図5の例の場合よりも更に薄い現像剤
層を形成することができる。
【0094】図6及び図7の現像装置の他の基本的構成
は、図5に示した現像装置と同じであり、同符号のもの
は、基本的には同一の部材であることを示す。図5〜図
7はあくまでも本発明の現像装置を模式的に例示したも
のであり、現像剤容器(ホッパー3)の形状、撹拌翼1
0の有無、磁極の配置に様々な形態があることは言うま
でもない。勿論、これらの装置では、現像剤として非磁
性一成分現像剤を用いた場合、またトナーとキャリアを
含む二成分系現像剤を用いる現像に使用することもでき
る。
【0095】図8を参照しながら、図7で例示した本発
明の現像装置を使用した画像形成装置の一例について説
明する。先ず、一次帯電手段としての接触(ローラー)
帯電手段29により静電潜像担持体としての感光ドラム
1の表面を負極性に帯電し、レーザー光の露光25によ
るイメージスキャニングによりデジタル潜像が感光ドラ
ム1上に形成される。次に、現像剤層厚規制部材として
の規制ブレード11を有し、現像剤担持体としての現像
スリーブ8が具備されている現像装置によって、上記の
デジタル潜像が、現像容器としてのホッパー3内の磁性
トナーを有する負帯電性一成分系現像剤4によって反転
現像される。
【0096】図4に示すように、現像領域Dにおいて感
光ドラム1の導電性基体は接地されており、現像スリー
ブ8にはバイアス印加手段9により交互バイアス、パル
スバイアス及び/又は直流バイアスが印加されている。
次に、被記録材Pが搬送されて転写部に来ると、転写手
段としての接触(ローラー)転写手段23により被記録
材Pの背面(感光ドラム側と反対面)から電圧印加手段
24で帯電されることにより、感光ドラム1の表面上に
形成されている現像画像が接触転写手段23で被記録材
P上へ転写される。次に、感光ドラム1から分離された
被記録材Pは、定着手段としての加熱加圧ローラー定着
器27に搬送され、該定着器27によって被記録材P上
の現像画像の定着処理がなされる。
【0097】転写工程後の感光ドラム1に残留する一成
分系現像剤4は、クリーニングブレード28aを有する
クリーニング手段28で除去される。残留する一成分系
現像剤4が少ない場合には、クリーニング工程を省くこ
とも可能である。クリーニング後の感光ドラム1は、必
要によりイレース露光26により除電され、再度、一次
帯電手段としての接触(ローラー)帯電手段29による
帯電工程から始まる上記工程が繰り返される。
【0098】上記の一連の工程において、感光ドラム
(即ち、静電潜像担持体)1は感光層及び導電性基体を
有するものであり、矢印方向に動く。現像スリーブ8
は、現像領域Dにおいて感光ドラム1の表面と同方向に
進むように回転する。ホッパー3内の一成分系現像剤4
は、現像スリーブ8上に担持され、且つ現像スリーブ8
の表面との摩擦及び/又はトナー同士の摩擦によって、
例えば、マイナスのトリボ電荷が与えられる。
【0099】更に、規制ブレード11により、現像剤層
の厚さを薄く(30〜300μm)且つ均一に規制し
て、現像領域Dにおける感光ドラム1と現像スリーブ8
との間隙よりも薄い現像剤層を形成させる。現像スリー
ブ8の回転速度を調整することによって、現像スリーブ
8の表面速度が感光ドラム1の表面の速度と実質的に等
速、若しくはそれに近い速度となるようにする。現像領
域Dにおいて、現像スリーブ8に現像バイアス電圧とし
て、交流バイアス又はパルスバイアスをバイアス印加手
段9により印加してもよい。この交流バイアスはfが2
00〜4,000Hz、Vppが500〜3,000V
であればよい。
【0100】現像領域Dにおける現像剤の移転に際し、
感光ドラム1の表面の静電気力、及び交流バイアス又は
パルスバイアスの如き現像バイアス電圧の作用によっ
て、現像剤は静電潜像側に移転する。また、一次帯電手
段としては、以上の如く接触帯電手段として帯電ローラ
ー29を用いて説明したが、帯電ブレード、帯電ブラシ
の如き接触帯電手段でもよく、更に非接触のコロナ帯電
手段でもよい。しかしながら、帯電によるオゾンの発生
が少ない点で接触帯電手段の方が好ましい。転写手段と
しては、以上の如く転写ローラー23の如き接触転写手
段を用いて説明したが、非接触のコロナ転写手段でもよ
い。しかしながら、こちらも転写によるオゾンの発生が
少ない点で接触転写手段の方が好ましい。
【0101】図9に、本発明のプロセスカートリッジの
一具体例を示す。以下のプロセスカートリッジの説明に
おいて、図8を用いて説明した画像形成装置の構成部材
と同様の機能を有するものについては、図8と同じ符号
を用いて説明する。本発明のプロセスカートリッジは、
少なくとも現像手段と静電潜像保持体とが一体的にカー
トリッジ化されたものであり、画像形成装置本体(例え
ば、複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ
装置)に着脱可能に構成されている。
【0102】図9に示した実施形態では、現像手段12
0、ドラム状の静電潜像保持体(感光ドラム)101、
クリーニングブレード118aを有するクリーニング手
段118、一次帯電手段としての接触(ローラー)帯電
手段119を一体としたプロセスカートリッジ150が
例示される。本実施形態では、現像手段120は、現像
スリーブ108と、弾性規制ブレード111と現像剤容
器103内に磁性トナーを有する一成分系現像剤104
とを有し、該現像剤104を用い、現像時にはバイアス
印加手段からの現像バイアス電圧により感光ドラム10
1と現像スリーブ108との間に所定の電界が形成され
て現像工程が実施される。この現像工程を好適に実施す
るためには、感光ドラム101と現像スリーブ108と
の間の距離が非常に大切である。
【0103】上記では、現像手段120、静電潜像保持
体101、クリーニング手段118及び一次帯電手段1
19の4つの構成要素を一体的にカートリッジ化した実
施形態について説明したが、本発明においては、現像手
段と静電潜像保持体との少なくも2つの構成要素が一体
的にカートリッジ化されたものであればよく、現像手
段、静電潜像保持体及びクリーニング手段の3つの構成
要素、現像手段、静電潜像保持体及び一次帯電手段の3
つの構成要素、或いは、その他の構成要素を加えて一体
的にカートリッジ化することも可能である。
【0104】次に、本発明の現像装置で用いられるトナ
ーについて説明する。トナーは主として樹脂、離型剤、
荷電制御剤、着色剤等を溶融混練し、固化した後粉砕
し、しかる後分級等をして粒度分布をそろえた微粉体で
ある。トナーに用いられる結着樹脂としては、一般に公
知の樹脂が使用可能である。
【0105】例えば、スチレン、α−メチルスチレン、
p−クロルスチレン等のスチレン及びその置換体の単重
合体;スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニ
ルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重
合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン
−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−ジメチルア
ミノエチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共
重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチ
レン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタク
リル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−ビニ
ルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケ
トン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレ
ン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合
体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレ
ン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチル
メタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリ
プロピレンポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹
脂、ロジン、変性ロジン、テンペル樹脂、フェノール樹
脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹
脂、パラフィンワックス、カルナバワックス等が単独或
は混合して使用できる。
【0106】また、トナー中には顔料を含有することが
できる。例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、
ランプ黒、スーダンブラックSM、ファースト・イエロ
ーG、ベンジジン・イエロー、ピグメント・イエロー、
インドファースト・オレンジ、イルガジン・レッド、パ
ラニトロアニリン・レッド、トルイジン・レッド、カー
ミンFB、パーマネント・ボルドーFRR、ピグメント
・オレンジR、リソール・レッド2G、レーキ・レッド
C、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチル・バ
イオレッドBレーキ、フタロシアニン・ブルー、ピグメ
ント・ブルー、ブリリアント・グリーンB、フタロシア
ニングリーン、オイルイエローGG、ザボン・ファース
トイエローCGG、カヤセットY963、カヤセットY
G、ザボン・ファーストオレンジRR、オイル・スカー
レット、オラゾール・ブラウンB、ザボン・ファースト
スカーレットCG、オイルピンクOP等が適用できる。
【0107】トナーを磁性トナーとして用いるために、
トナーの中に磁性粉を含有せしめてもよい。このような
磁性粉としては、磁場の中におかれて磁化される物質が
用いられ、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属の粉
末、又はマグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の合
金や化合物がある。この磁性粉の含有量はトナー質量に
対して15〜70質量%が良い。
【0108】トナーに、定着時の離型性向上、定着性向
上の目的で、ワックス類を含有させることができる。そ
のようなワックス類としては、パラフィンワックス及び
その誘導体、マイクロクリスタリンワックス及びその誘
導体、フィッシャートロプッシュワックス及びその誘導
体、ポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバ
ワックス及びその誘導体等で、誘導体には酸化物や、ビ
ニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物
を含む。その他、アルコール、脂肪酸、酸アミド、エス
テル、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワ
ックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、ペトロラク
タム等も利用できる。
【0109】必要に応じて、トナーに荷電制御剤を含有
させてもよい。荷電制御剤には、負荷電制御剤、正荷電
制御剤がある。例えば、トナーを負荷電性に制御するも
のとして下記物質がある。例えば、有機金属錯体、キレ
ート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯体、アセチル
アセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳
香族ダイカルボン酸系の金属錯体がある。他には、芳香
族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボ
ン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノ
ール等のフェノール誘導体類等がある。
【0110】また、トナーを正帯電させるための物質と
しては下記のようなものがある。ニグロシン及び脂肪酸
金属塩等による変性物、トリブチルベンジルアンモニウ
ム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テト
ラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の四級
アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウ
ム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、(レーキ
化剤としては、りんタングステン酸、りんモリブデン
酸、りんタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウ
リン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化
物等)高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、
ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキ
サイド等のジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボ
レート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルス
ズボレート等のジオルガノスズボレート類;グアニジン
化合物、イミダゾール化合物等がある。
【0111】トナーは必要に応じて、流動性改善等の目
的で無機微粉末の如き粉末を外添して用いられる。この
ような微粉末としては、シリカ微粉末、アルミナ、チタ
ニア、酸化ゲルマニウム、酸化ジルコニウム等の金属酸
化物;炭化ケイ素、炭化チタン等の炭化物;及び窒化ケ
イ素、窒化ゲルマニウム等の窒化物等の無機微粉体が用
いられる。
【0112】これらの微粉体は、有機ケイ素化合物、チ
タンカップリング剤等で有機処理して用いることが可能
である。例えば、有機ケイ素化合物としては、ヘキサメ
チルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロル
シラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロル
シラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロ
ルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジ
メチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラ
ン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエ
チルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシ
ラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシ
リルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、
ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシ
ラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキ
シシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニ
ルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテト
ラメチルジシロキサン、及び1分子当り2から12個の
シロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1
個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシ
ロキサン等がある。
【0113】また、未処理の微粉体を窒素含有のシラン
カップリング剤で処理したものを用いてもよい。特にポ
ジトナーの場合好ましい。そのような処理剤の例として
は、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、ジメチルアミノプロピルトリメ
トキシシラン、ジエチルアミノプロピルトリメトキシシ
ラン、ジプロピルアミノプロピルトリメトキシシラン、
ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、モノブチ
ルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジオクチルアミ
ノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピ
ルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルモノメト
キシシラン、ジメチルアミノフェニルトリメトキシシラ
ン、トリメトキシシリル−γ−プロピルフェニルアミ
ン、トリメトキシシリル−γ−プロピルベンジルアミ
ン、トリメトキシシリル−γ−プロピルピペリジン、ト
リメトキシシリル−γ−プロピルモルホリン、トリメト
キシシリル−γ−プロピルイミダゾール等がある。
【0114】上記シランカップリング剤により無機微粉
体を処理する方法としては、例えば、1)スプレー法、
2)有機溶媒法、3)水溶液法等がある。一般に、スプ
レー法による処理とは、ピグメントを撹拌しここにカッ
プリング剤の水溶液或いは溶媒液をスプレーし、この後
水或いは溶媒を120〜130℃程度で除去乾燥する方
法である。また、有機溶媒法による処理とは、少量の水
と共に加水分解用触媒を含む有機溶媒(アルコール、ベ
ンゼン、ハロゲン化炭化水素等)にカップリング剤を溶
解し、これにピグメントを浸積した後、濾過或は圧搾に
より固液分離を行い120〜130℃程度で乾燥させる
ものである。水溶液法とは0.5%程度のカップリング
剤を、一定pHの水或いは水−溶媒中で加水分解させ、
ここにピグメントを浸積し後、同様に固液分離を行い乾
燥するものである。
【0115】他の有機処理としてシリコーンオイルで処
理された微粉体を用いることも可能である。好ましいシ
リコーンオイルとしては、25℃における粘度がおよそ
0.5〜10,000mm2/sec、好ましくは1〜
1,000mm2/secのものが用いられ、例えば、
メチルハイドロジエンシリコーンオイル、ジメチルシリ
コーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、クロ
ルフェニルメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリ
コーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル、ポリオキ
シアルキレン変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコ
ーンオイル等が挙げられる。
【0116】また、側鎖に窒素原子を有するシリコーン
オイルを用いてもよい。特にポジトナーの場合は好まし
い。シリコーンオイルによる処理は、例えば、次のよう
にして行ない得る。必要に応じて加熱しながら顔料を激
しく撹乱しており、これに上記シリコーンオイル或いは
その溶液をスプレー若しくは気化して吹き付けるか、又
は顔料をスラリー状にしておき、これを撹拌しつつシリ
コーンオイル或いはその溶液を滴下することによって容
易に処理できる。これらのシリコーンオイルは1種或い
は2種以上の混合物或いは併用や多重処理して用いられ
る。また、シランカップリング剤による処理と併用して
も構わない。
【0117】このようなトナーは、種々の方法で、球形
化処理、表面平滑化処理を施して用いると、転写性が良
好となり好ましい。そのような方法としては、攪拌羽根
又はブレード等、及びライナー又はケーシング等を有す
る装置で、例えば、トナーをブレードとライナーの間の
微小間隙を通過させる際に、機械的な力により表面を平
滑化したりトナーを球形化したりする方法、温水中にト
ナーを懸濁させ球形化する方法、熱気流中にトナーを曝
し、球形化する方法等がある。
【0118】また、球状のトナーを作る方法としては、
水中にトナー結着樹脂となる単量体を主成分とする混合
物を懸濁させ、重合してトナー化する方法がある。一般
的な方法としては、重合性単量体、着色剤、重合開始
剤、更に必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、離形剤、そ
の他の添加剤を均一に溶解又は分散せしめて単量体組成
物とした後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する
連続層、例えば、水相中に適当な攪拌機を用いて適度な
粒径に分散し、更に重合反応を行わせ、所望の粒径を有
する現像剤を得る方法である。
【0119】トナーは、キャリアと混合して二成分現像
剤として用いることもできる。キャリア材料としては、
例えば、鉄、ニッケル、コバルトといった磁性体金属、
及びそれらの合金、或いは希土類を含有する合金類、ヘ
マタイト、マグネタイト、マンガン−亜鉛系フェライ
ト、ニッケル−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシ
ウム系フェライト及びリチウム系フェライト等のソフト
フェライト、銅−亜鉛系フェライトといった鉄系酸化
物、及びそれらの混合物、更には、ガラス、炭化ケイ素
等のセラミックス粒子、樹脂粉体、磁性体を含有する樹
脂粉体等をあげることができ、通常は平均粒径が20〜
300μm程度の粒状物として用いる。
【0120】このようなキャリアは上記に挙げた粒状物
を直接キャリア粒子として用いてもよいが、トナーの摩
擦帯電電荷を調整したりキャリアへのトナースペントを
防止したりするために、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、
アクリル樹脂、フェノール樹脂等のコート剤により適宜
粒子表面に樹脂コートを施して用いることもできる。
【0121】以下に本発明に関わる物性の測定方法につ
いて述べる。 (1)黒鉛化粒子の黒鉛化度P(002) 黒鉛化度P(002)は、マックサイエンス社製の強力
型全自動X線回折装置“MXP18”システムにより、
黒鉛のX線回折スペクトルから得られる格子間隔d(0
02)を測定することで、d(002)=3.440−
0.086(1−P2)で求めた。
【0122】尚、格子間隔d(002)は、CuKαを
X線源とし、CuKβ線はニッケルフィルターにより除
去している。標準物質に高純度シリコンを使用し、C
(002)及びSi(111)回折パターンのピーク位
置から算出した。主な測定条件は以下のとおりである。
【0123】X線発生装置:18kw ゴニオメータ:横型ゴニオメータ モノクロメータ:使用 管電圧:30.0kV 管電流:10.0mA 測定法:連続法 スキャン軸:2θ/θ サンプリング間隔:0.020deg スキャン速度:6.000deg/min 発散スリット:0.50deg 散乱スリット:0.50deg 受光スリット:0.30mm
【0124】(2)粒子の平均円形度SF−1 多数の粒子の円形度の解析を効率的に行うことが可能な
具体的な測定装置として、マルチイメージアナライザー
(ベックマン・コールター社製)を用いて測定を行っ
た。マルチイメージアナライザーは、電気抵抗法による
粒度分布測定装置に、CCDカメラにより粒子像を撮影
する機能と撮影された粒子像を画像解析する機能を組み
合わせたものである。
【0125】詳細には、電解質溶液中に超音波等により
均一に分散した測定粒子を、電気抵抗法による粒度分布
測定装置であるマルチサイザーのアパーチャーを粒子が
通過する際の電気抵抗変化で検知し、これに同期してス
トロボを発光してCCDカメラで粒子像を撮影する。こ
の粒子像をパソコンに取り込み、2値化後、画像解析す
るものである。
【0126】上記の装置により、粒子投影像のピタゴラ
ス法最大長ML、投影面積Aを求め、2μm以上の3
0,00個の粒子についての円形度の値を下記式(1)
から算出し、これらを平均することにより平均円形度S
F−1を求めた。 円形度=(4×A)/{(ML)2×π} (1)
【0127】(3)トナー及び樹脂粒子の粒径測定 電解質溶液100〜150mlに界面活性剤(アルキル
ベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml添加し、これ
に測定試料を2〜20mg添加する。試料を懸濁した電
解液を超音波分散器で1〜3分間分散処理して、前述し
たコールターカウンターマルチサイザーにより17μm
又は100μm等の適宜トナーサイズに合わせたアパチ
ャーを用いて体積を基準として0.3〜40μmの粒度
分布等を測定するものとする。
【0128】この条件で測定した個数平均粒径、重量平
均粒径をコンピュータ処理により求め、更に個数基準の
粒度分布より個数平均粒径の1/2倍径累積分布以下の
累積割合を計算し、1/2倍径累積分布以下の累積値を
求める。同様に体積基準の粒度分布より重量平均粒径の
2倍径累積分布以上の累積割合を計算し、2倍径累積分
布以上の累積値を求める。
【0129】(4)現像剤担持体表面の中心線平均粗さ
(Ra)の測定 JIS B0601の表面粗さに基づき、小坂研究所製
サーフコーダーSE−3300にて、軸方向3点×周方
向2点=6点について各々測定し、その平均値をとっ
た。
【0130】(5)樹脂被覆層の体積抵抗の測定 100μmの厚さのPETシート上に7〜20μmの厚
さの被覆層を形成し、ASTM規格(D−991−8
2)及び、日本ゴム協会標準規格SRIS(2301−
1969)に準拠した、導電性ゴム及びプラスチックの
体積抵抗測定用の4端子構造の電極を設けた電圧降下式
デジタルオーム計(川口電機製作所製)を使用して測定
した。尚、測定環境は20〜25℃、50〜60RH%
とする。
【0131】(6)1μm以上の導電性粒子の粒径測定 黒鉛化粒子等の導電性粒子の粒径はレーザー回折型粒度
分布計のコールターLS−130型粒度分布計(コール
ター社製)を用いて測定する。測定方法としては、水系
モジュールを用い、測定溶媒としては純水を使用する。
純水にて粒度分布計の測定系内を約5分間洗浄し、消泡
剤として測定系内に亜硫酸ナトリウムを10〜25mg
加えて、バックグラウンドファンクションを実行する。
【0132】次に純水10ml中に界面活性剤3〜4滴
を加え、更に測定試料を5〜25mg加える。試料を懸
濁した水溶液は超音波分散機で約1 ̄3分間分散処理を
行ない試料液を得て、前記測定装置の測定系内に試料液
を徐々に加えて、装置の画面上のPIDSが45〜55
%になるように測定系内の試料濃度を調整して測定を行
い、個数分布から算術した個数平均粒径を求める。
【0133】(7)1μm未満の導電性微粒子の粒径測
定 電子顕微鏡を用いて、導電性微粒子の粒径を測定する。
撮影倍率は6万倍とするが、難しい場合は低倍率で撮影
した後に6万倍となるように写真を拡大プリントする。
写真上で1次粒子の粒径を測る。この際、長軸と短軸を
測り、平均した値を粒径とする。これを、100サンプ
ルについて測定し、50%値をもって平均粒径とする。
【0134】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により具体
的に説明するが、これは本発明を何ら限定するものでは
ない。尚、以下の配合における比率は質量比である。 [トナー製造例1]四つ口フラスコ内にキシレン300
部を投入し、攪拌しながら容器内を十分に窒素で置換し
た後、昇温して還流させ、この還流下でスチレン68.
8部、アクリル酸n−ブチル22部、マレイン酸モノブ
チル9.2部、及びジ−tert−ブチルパーオキサイ
ド1.8部の混合液を4時間かけて滴下した後、2時間
保持して重合を完了し、脱溶剤して重合体L1を得た。
この重合体L1のGPC測定を行ったところ、ピーク分
子量15,000であった。
【0135】次に、四つ口フラスコ内に脱気水180部
とポリビニルアルコールの2%水溶液20部を投入した
後、スチレン74.9部、アクリル酸n−ブチル20
部、マレイン酸モノブチル5.0部、及び2,2−ビス
(4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキ
シル)プロパン0.2部の混合液を加え、攪拌し懸濁液
とした。フラスコ内を十分に窒素で置換した後、90℃
まで昇温して重合を開始した。24時間同温度に保持し
て重合を完了し、重合体H1を得た。その後重合体H1
を濾別し、乾燥した後、GPC測定を行ったところ、ピ
ーク分子量800,000であった。重合体L1と重合
体H1を70:30の質量比でキシレン溶液中で混合し
て、結着樹脂1を得た。
【0136】上記結着樹脂1を100部、磁性酸化鉄
(平均粒子径:0.20μm、795.8kA/m磁場
での特性Hc:9.2kA/m、σs:82Am2/k
g、σr:11.5Am2/kg)を90部、モノアゾ
金属錯体(負荷電制御剤)を3部、パラフィンワックス
(融点75℃、針入度(25℃)6.5mm、GPCに
より測定された数平均分子量(ポリエチレン換算)39
0)を3部と、ポリプロピレンワックス(融点143
℃、針入度(25℃)0.5mm、GPCにより測定さ
れた数平均分子量(ポリエチレン換算)1010)を3
部、予め均一に混合し、これを130℃に加熱された二
軸エクストルーダーで溶融混練した。得られた混練物を
冷却し、ハンマーミルにて粗粉砕して、トナー製造用粉
体原料である粉体原料A(粗粉砕物)を得た。
【0137】粉体原料Aを図10に示す装置システムで
粉砕及び分級を行った。機械式粉砕機301には、ター
ボ工業(株)製ターボミルT−250型を用い、図11
に示す回転子314と固定子310の間隔を1.5mm
とし、回転子314の周速を130m/sで運転した。
【0138】本実施例では、テーブル式の第1定量供給
機315にて粗粉砕物からなる粉体原料を、40kg/
hの割合で機械式粉砕機301に供給し、粉砕した。機
械式粉砕機301で粉砕された粉体原料は、排気ファン
224からの吸引エアーに同伴されながらサイクロン2
29にて補集され、第2定量供給機へと導入される。
尚、この時に機械式粉砕機301で粉砕されて得られた
微粉砕品は、重量平均径が6.6μmであり、粒径4.
0μm以下の粒子が40.3個数%、且つ粒径10.1
μm以上の粒子を2.9体積%含有するシャープな粒度
分布を有していた。
【0139】次に、上記の機械式粉砕機301で粉砕さ
れて得られた微粉砕品を、気流式分級機にて粗粉体及び
微粉体を除去し分級品(中粉体)を得た。この分級品1
00部に対して、疎水性シリカ微粉体(BET 120
2/g)1.0部をヘンシェルミキサー(FM−75
型、三井三池化工機(株)製)にて外添添加して評価用
トナーE−1とした。
【0140】<実施例1>下記に示す方法によって現像
スリーブを作成した。先ず、下記に示す配合比にて現像
スリーブ表面に設ける樹脂被覆層の塗工液の作成を行な
った。 ・レゾール型フェノール樹脂 (50%メタノール溶液) 400質量部 ・黒鉛化粒子 A−1 40質量部 ・グラファイト B−1 40質量部 ・導電性カーボンブラック 20質量部 ・導電性球状粒子 C−1 15質量部 ・イソプロピルアルコール 280質量部
【0141】黒鉛化粒子として、コールタールピッチか
ら溶剤分別によりβ−レジンを抽出し、これを水素添加
及び重質化処理を行った後、次いでトルエンにより溶剤
可溶分を除去することでメソフェーズピッチを得た。そ
のバルクメソフェーズピッチ粉末を微粉砕し、それを空
気中において約300℃で酸化処理した後、窒素雰囲気
下にて3,000℃で熱処理し、更に分級して得られた
個数平均径3.84μmの黒鉛化粒子A−1を使用し
た。黒鉛化粒子A−1の物性を表1に示す。鱗片状若し
くは針状黒鉛に関しては、表2に示すようなグラファイ
トB−1を使用した。
【0142】球状粒子として、個数平均粒径7.8μm
の球状フェノール樹脂粒子100部にライカイ機(自動
乳鉢、石川工場製)を用いて個数平均粒径2μm以下の
石炭系バルクメソフェーズピッチ粉末14部を均一に被
覆し、空気中下280℃で熱安定化処理した後に窒素雰
囲気下2,000℃で焼成することにより黒鉛化し、更
に分級して得られた個数平均径11.7μmの球状導電
性炭素粒子(球状粒子C−1)を用いた。この球状粒子
C−1の真密度は1.48g/cm3、体積抵抗は8.
5×10-2Ω・cm、球状粒子の長径/短径の比は1.
07であった。
【0143】上記材料を、ガラスビーズを用いてサンド
ミルにて分散した。分散方法としては、レゾール型フェ
ノール樹脂溶液(メタノール50%含有)をイソプロピ
ルアルコールの一部で希釈する。導電性カーボンブラッ
ク、黒鉛化粒子A−1、グラファイトB−1を添加し、
直径1mmのガラスビーズをメディア粒子として用いた
サンドミルにて分散した。ここに、更に残りのイソプロ
ピルアルコール中に分散した上記導電性球状粒子C−1
を添加し、更にサンドミル分散を進めて塗工液を得た。
【0144】上記塗工液を用いてスプレー法により外径
20mmφのアルミニウム製円筒管上に導電性被覆層を
形成させ、続いて熱風乾燥炉により150℃、30分間
加熱して導電性被覆層を硬化させて現像剤担持体D−1
を作製した。この現像剤担持体D−1の導電性被覆層の
物性を表3に示す。D−1の現像剤担持体の評価にあた
っては、市販のレーザービームプリンターLaser Jet HP
9000(ヒューレットパッカード社製)を用い、現像剤に
関しては上記一成分系現像剤E−1を用いて評価を行な
った。
【0145】[評価]下記に挙げる評価項目について耐
久試験を行い、実施例及び比較例の現像剤担持体の評価
を行った。表4に、低温低湿下における画像濃度の耐久
性、耐久カブリ、耐久ゴースト、耐磨耗性、耐汚染性の
評価結果を示した。表5に、常温常湿下における画像濃
度の耐久性、耐久ゴースト、耐磨耗性、耐汚染性の評価
結果を示した。また、表6に、高温高湿下における画像
濃度の耐久性、文字シャープ性の耐久性、耐久ゴースト
の評価、耐磨耗性、耐汚染性の評価及び結果を示した。
【0146】耐久環境としては、低温/低湿(L/L)
下、常温/常湿(N/N)下、及び高温/高湿(H/
H)下の3つの耐久環境について行った。具体的には、
低温/低湿(L/L)下を15℃/10%RHの環境下
とし、常温/常湿(N/N)下を24℃/55%RHの
環境下とし、高温/高湿(H/H)下を32.5℃/8
5%RHとした。
【0147】<評価方法> (1)画像濃度 画像濃度は、反射濃度計RD918(マクベス社製)を
使用し、ベタ印字した際のベタ黒部の濃度を5点測定
し、その平均値を画像濃度とした。 (2)ゴースト ベタ白とベタ黒部が隣り合う画像を画像先端部(スリー
ブ回転1周目)で現像し、2周目以下のハーフトーン上
に現れるベタ白跡とベタ黒跡の濃度差を主として目視で
比較し、画像濃度測定の参考にした。評価結果は、下記
の指標で表示した。
【0148】 A:濃淡差が全く見られない。 B:見る角度によって僅かな濃淡差が確認できる程度。 C:目視では濃淡差が確認できるが、画像濃度差は0.
01以内である。 D:エッジがはっきりしない程度の濃淡差が確認できる
が、実用上はOKレベル。 E:濃淡差がややはっきりし、実用レベル下限。 F:濃淡差がはっきり確認でき、画像濃度差として確認
できる。実用レベルに劣る。 G:濃淡差がかなり大きく、反射濃度計での濃度差が
0.05以上ある。
【0149】(3)カブリ ベタ白画像の反射率を測定し、更に未使用の転写紙の反
射率を測定し、これらの値の差である(ベタ白画像の反
射率の最悪−未使用転写紙の反射率の最高値)の値をカ
ブリ濃度とし、その数値でカブリの程度を示した。カブ
リ濃度に対するカブリの目安は、下記のようであった。
但し、反射率の測定は、ランダムに10回の測定を行っ
た。反射率はTC−6DS(東京電気職製)で測定し
た。
【0150】 1.5以下:殆どわからない。 1.5〜2.5:注意深く見ないとわからない。 2.5〜3.5:次第にカブリが認識できるようにな
る。 4.0:実用レベル下限で一見してカブリが確認でき
る。 5.0以上:かなり悪い。
【0151】(4)文字シャープ性 高温高湿環境下(32.5℃、85%)で画出した転写
紙上の文字を約30倍に拡大し、以下の評価基準に従っ
て評価を行った。 A:ラインが非常にシャープで飛び散りは殆ど無い。 B:僅かに飛び散っている程度でラインは比較的シャー
プ。 C:飛び散りがやや多くラインがぼんやりした感じにな
る。 D:Cのレベルに満たない。
【0152】(5)被膜層の耐磨耗性 耐久前後で現像剤担持体表面の算術平均粗さ(Ra)を
測定した。 (6)被覆層の耐汚染性 耐久後の現像剤担持体表面をSEMで観察し、トナー汚
染の程度を下記の基準で評価した。 A:軽微な汚染が観察される。 B:やや汚染が観察される。 C:部分的に汚染が観察される。 D:著しい汚染が観察される。
【0153】<実施例2>実施例1の塗工液に用いた黒
鉛化粒子A−1の添加量を40部から10部に、グラフ
ァイトB−1の添加量を40部から70部に変更する以
外は、実施例1と同様にして現像剤担持体D−2を作製
した。この現像剤担持体D−2の導電性被覆層の物性を
表3に示す。D−2の現像剤担持体を使用して、実施例
1と同様に一成分系現像剤E−1を供給しながら、耐久
評価テストを行った。
【0154】<実施例3>実施例1の塗工液に用いた黒
鉛化粒子A−1の添加量を40部から70部に、グラフ
ァイトB−1の添加量を40部から10部に変更する以
外は、実施例1と同様にして現像剤担持体D−3を作製
した。この現像剤担持体D−3の導電性被覆層の物性を
表3に示す。D−3の現像剤担持体を使用して、実施例
1と同様に一成分系現像剤E−1を供給しながら、耐久
評価テストを行った。
【0155】<実施例4>黒鉛化粒子として、コールタ
ールピッチから溶剤分別によりβ−レジンを抽出し、こ
れを水素添加及び重質化処理を行った後、次いでトルエ
ンにより溶剤可溶分を除去することでメソフェーズピッ
チを得た。そのバルクメソフェーズピッチ粉末を微粉砕
し、それを空気中において約300℃で酸化処理した
後、窒素雰囲気下にて3,200℃で熱処理し、更に分
級して得られた個数平均径3.65μmの黒鉛化粒子A
−2を使用した。黒鉛化粒子A−2の物性を表1に示
す。
【0156】実施例1の塗工液に用いた黒鉛化粒子A−
1の代わりにA−2を使用した以外は実施例1と同様に
して現像剤担持体D−4を作製した。この現像剤担持体
D−4の導電性被覆層の物性を表3に示す。D−4の現
像剤担持体を使用して、実施例1と同様に一成分系現像
剤E−1を供給しながら、耐久評価テストを行った。
【0157】<実施例5>黒鉛化粒子として、コールタ
ールピッチから溶剤分別によりβ−レジンを抽出し、こ
れを水素添加及び重質化処理を行った後、次いでトルエ
ンにより溶剤可溶分を除去することでメソフェーズピッ
チを得た。そのバルクメソフェーズピッチ粉末を微粉砕
し、それを空気中において約300℃で酸化処理した
後、窒素雰囲気下にて2,300℃で熱処理し、更に分
級して得られた個数平均径3.55μmの黒鉛化粒子A
−3を使用した。黒鉛化粒子A−3の物性を表1に示
す。
【0158】実施例1の塗工液に用いた黒鉛化粒子A−
1の代わりにA−3を使用した以外は実施例1と同様に
して現像剤担持体D−5を作製した。この現像剤担持体
D−5の導電性被覆層の物性を表3に示す。D−5の現
像剤担持体を使用して、実施例1と同様に一成分系現像
剤E−1を供給しながら、耐久評価テストを行った。
【0159】<実施例6>黒鉛化粒子として、コールタ
ールピッチから溶剤分別によりβ−レジンを抽出し、こ
れを水素添加及び重質化処理を行った後、次いでトルエ
ンにより溶剤可溶分を除去することでメソフェーズピッ
チを得た。そのバルクメソフェーズピッチ粉末を微粉砕
し、それを空気中において約300℃で酸化処理した
後、窒素雰囲気下にて2,000℃で熱処理し、更に分
級して得られた個数平均径3.71μmのA−4を使用
した。黒鉛化粒子A−4の物性を表1に示す。
【0160】実施例1の塗工液に用いた黒鉛化粒子A−
1の代わりにA−4を使用した以外は実施例1と同様に
して現像剤担持体D−6を作製した。この現像剤担持体
D−6の導電性被覆層の物性を表3に示す。D−6の現
像剤担持体を使用して、実施例1と同様に一成分系現像
剤E−1を供給しながら、耐久評価テストを行った。
【0161】<実施例7>黒鉛化粒子として、コールタ
ールピッチから溶剤分別によりβ−レジンを抽出し、こ
れを水素添加及び重質化処理を行った後、次いでトルエ
ンにより溶剤可溶分を除去することでメソフェーズピッ
チを得た。そのバルクメソフェーズピッチ粉末を微粉砕
し、それを空気中において約300℃で酸化処理した
後、窒素雰囲気下にて3,000℃で熱処理し、更に分
級して得られた個数平均径9.62μmのA−5を使用
した。黒鉛化粒子A−5の物性を表1に示す。
【0162】実施例1の塗工液に用いた黒鉛化粒子A−
1の代わりにA−5を使用し、導電性球状粒子C−1を
20部入れる代わりに10部入れた以外は実施例1と同
様にして現像剤担持体D−7を作製した。この現像剤担
持体D−7の導電性被覆層の物性を表3に示す。D−7
の現像剤担持体を使用して、実施例1と同様に一成分系
現像剤E−1を供給しながら、耐久評価テストを行っ
た。
【0163】<実施例8>黒鉛化粒子として、コールタ
ールピッチから溶剤分別によりβ−レジンを抽出し、こ
れを水素添加及び重質化処理を行った後、次いでトルエ
ンにより溶剤可溶分を除去することでメソフェーズピッ
チを得た。そのバルクメソフェーズピッチ粉末を微粉砕
し、それを空気中において約300℃で酸化処理した
後、窒素雰囲気下にて2,300℃で熱処理し、更に分
級して得られた個数平均径21.5μmのA−6を使用
した。黒鉛化粒子A−6の物性を表1に示す。
【0164】実施例1の塗工液に用いた黒鉛化粒子A−
1の代わりにA−6を使用し、導電性球状粒子C−1を
添加しなかった以外は実施例1と同様にして現像剤担持
体D−8を作製した。この現像剤担持体D−8の導電性
被覆層の物性を表3に示す。D−8の現像剤担持体を使
用して、実施例1と同様に一成分系現像剤E−1を供給
しながら、耐久評価テストを行った。
【0165】<実施例9>黒鉛化粒子として、コールタ
ールピッチから溶剤分別によりβ−レジンを抽出し、こ
れを水素添加及び重質化処理を行った後、次いでトルエ
ンにより溶剤可溶分を除去することでメソフェーズピッ
チを得た。そのバルクメソフェーズピッチ粉末を微粉砕
し、それを空気中において約300℃で酸化処理した
後、窒素雰囲気下にて2300℃で熱処理し、更に分級
して得られた個数平均径1.72μmのA−7を使用し
た。黒鉛化粒子A−7の物性を表1に示す。
【0166】実施例1の塗工液に用いた黒鉛化粒子A−
1の代わりにA−7を使用した以外は実施例1と同様に
して現像剤担持体D−9を作製した。この現像剤担持体
D−9の導電性被覆層の物性を表3に示す。D−9の現
像剤担持体を使用して、実施例1と同様に一成分系現像
剤E−1を供給しながら、耐久評価テストを行った。
【0167】<実施例10>黒鉛化粒子として、石炭系
重質油を熱処理することで得られたメソカーボンマイク
ロビーズを、洗浄・乾燥した後、アトマイザーミルで機
械的に分散を行い、窒素雰囲気下において1,200℃
で一次加熱処理を行い炭化させた。次いで、マトマイザ
ーミルで二次分散を行った後窒素雰囲気下において2,
800℃で熱処理し、更に分級して得られた個数平均径
4.81μmのA−8を使用した。黒鉛化粒子A−8の
物性を表1に示す。
【0168】実施例1の塗工液に用いた黒鉛化粒子A−
1の代わりにA−8を使用した以外は実施例1と同様に
して現像剤担持体D−10を作製した。この現像剤担持
体D−10の導電性被覆層の物性を表3に示す。D−1
0の現像剤担持体を使用して、実施例1と同様に一成分
系現像剤E−1を供給しながら、耐久評価テストを行っ
た。
【0169】<実施例11>黒鉛化粒子として、石炭系
重質油を熱処理することで得られたメソカーボンマイク
ロビーズを、洗浄・乾燥した後、アトマイザーミルで機
械的に分散を行い、窒素雰囲気下において1,200℃
で一次加熱処理を行い炭化させた。次いで、マトマイザ
ーミルで二次分散を行った後窒素雰囲気下において2,
300℃で熱処理し、更に分級して得られた個数平均径
4.92μmのA−9を使用した。黒鉛化粒子A−9の
物性を表1に示す。
【0170】実施例1の塗工液に用いた黒鉛化粒子A−
1の代わりにA−9を使用した以外は実施例1と同様に
して現像剤担持体D−11を作製した。この現像剤担持
体D−11の導電性被覆層の物性を表3に示す。D−1
1の現像剤担持体を使用して、実施例1と同様に一成分
系現像剤E−1を供給しながら、耐久評価テストを行っ
た。
【0171】<実施例12>実施例1の塗工液に用いた
グラファイトB−1の代わりに個数平均径4.12μm
のグラファイトB−2に変更する以外は、実施例1と同
様にして現像剤担持体D−12を作製した。この現像剤
担持体D−12の導電性被覆層の物性を表2に示す。D
−12の現像剤担持体を使用して、実施例1と同様に一
成分系現像剤E−1を供給しながら、耐久評価テストを
行った。
【0172】<実施例13>実施例12の塗工液に用い
た黒鉛化粒子A−1の代わりにA−2を使用した以外は
実施例12と同様にして現像剤担持体D−13を作製し
た。この現像剤担持体D−13の導電性被覆層の物性を
表3に示す。D−13の現像剤担持体を使用して、実施
例1と同様に一成分系現像剤E−1を供給しながら、耐
久評価テストを行った。
【0173】<実施例14>実施例12の塗工液に用い
た黒鉛化粒子A−1の代わりにA−4を使用した以外は
実施例12と同様にして現像剤担持体D−14を作製し
た。この現像剤担持体D−14の導電性被覆層の物性を
表3に示す。D−14の現像剤担持体を使用して、実施
例1と同様に一成分系現像剤E−1を供給しながら、耐
久評価テストを行った。
【0174】<比較例1>黒鉛化粒子として、コールタ
ールピッチから溶剤分別によりβ−レジンを抽出し、こ
れを水素添加及び重質化処理を行った後、次いでトルエ
ンにより溶剤可溶分を除去することでメソフェーズピッ
チを得た。そのバルクメソフェーズピッチ粉末を微粉砕
し、それを空気中において約300℃で酸化処理した
後、窒素雰囲気下にて1,500℃で熱処理し、更に分
級して得られた個数平均径3.91μmのA−10を使
用した。黒鉛化粒子A−10の物性を表1に示す。
【0175】実施例1の塗工液に用いた黒鉛化粒子A−
1の代わりにA−10を使用した以外は実施例1と同様
にして現像剤担持体d−1を作製した。この現像剤担持
体d−1の導電性被覆層の物性を表3に示す。d−1の
現像剤担持体を使用して、実施例1と同様に一成分系現
像剤E−1を供給しながら、耐久評価テストを行った。
【0176】<比較例2>黒鉛化粒子として、コールタ
ールピッチから溶剤分別によりβ−レジンを抽出し、こ
れを水素添加及び重質化処理を行った後、次いでトルエ
ンにより溶剤可溶分を除去することでメソフェーズピッ
チを得た。そのバルクメソフェーズピッチ粉末を微粉砕
し、それを空気中において約300℃で酸化処理した
後、窒素雰囲気下にて3,500℃で熱処理し、更に分
級して得られた個数平均径3.85μmのA−11を使
用した。黒鉛化粒子A−11の物性を表1に示す。
【0177】実施例1の塗工液に用いた黒鉛化粒子A−
1の代わりにA−11を使用した以外は実施例1と同様
にして現像剤担持体d−2を作製した。この現像剤担持
体d−2の導電性被覆層の物性を表3に示す。d−2の
現像剤担持体を使用して、実施例1と同様に一成分系現
像剤E−1を供給しながら、耐久評価テストを行った。
【0178】<比較例3>黒鉛化粒子として、石炭系重
質油を熱処理することで得られたメソカーボンマイクロ
ビーズを、洗浄・乾燥した後、アトマイザーミルで機械
的に分散を行い、窒素雰囲気下において1,200℃で
一次加熱処理を行い炭化させた。次いで、マトマイザー
ミルで二次分散を行った後窒素雰囲気下において3,2
00℃で熱処理し、更に分級して得られた個数平均径
4.85μmのA−12を使用した。黒鉛化粒子A−1
2の物性を表1に示す。
【0179】実施例1の塗工液に用いた黒鉛化粒子A−
1の代わりにA−12を使用した以外は実施例1と同様
にして現像剤担持体d−3を作製した。この現像剤担持
体d−3の導電性被覆層の物性を表3に示す。d−3の
現像剤担持体を使用して、実施例1と同様に一成分系現
像剤E−1を供給しながら、耐久評価テストを行った。
【0180】<比較例4>黒鉛化粒子として、個数平均
粒径6.40μmの球状フェノール樹脂粒子を窒素雰囲
気下において2,200℃で焼成することで黒鉛化し、
更に分級して得られた個数平均径5.30μmのA−1
3を使用した。黒鉛化粒子A−13の物性を表1に示
す。
【0181】実施例1の塗工液に用いた黒鉛化粒子A−
1の代わりにA−13を使用した以外は実施例1と同様
にして現像剤担持体d−4を作製した。この現像剤担持
体d−4の導電性被覆層の物性を表3に示す。d−4の
現像剤担持体を使用して、実施例1と同様に一成分系現
像剤E−1を供給しながら、耐久評価テストを行った。
【0182】<比較例5>黒鉛化粒子として、コークス
及びタールピッチを2,600℃程度で焼成することで
黒鉛化し、更に分級して得られた個数平均径5.52μ
mのA−14を使用した。黒鉛化粒子A−14の物性を
表1に示す。
【0183】実施例1の塗工液に用いた黒鉛化粒子A−
1の代わりにA−14を使用した以外は実施例1と同様
にして現像剤担持体d−5を作製した。この現像剤担持
体d−5の導電性被覆層の物性を表3に示す。d−5の
現像剤担持体を使用して、実施例1と同様に一成分系現
像剤E−1を供給しながら、耐久評価テストを行った。
【0184】<比較例6>実施例1の塗工液に用いた黒
鉛化粒子A−1を用いずに、グラファイトB−1を80
質量部使用した以外は実施例1と同様にして現像剤担持
体d−6を作製した。この現像剤担持体d−6の導電性
被覆層の物性を表2に示す。d−6の現像剤担持体を使
用して、実施例1と同様に一成分系現像剤E−1を供給
しながら、耐久評価テストを行った。
【0185】[トナー製造例2]トナーとしては、下記
のものを用いた。 ・スチレン−アクリル系樹脂 100質量部 ・マグネタイト 85質量部 ・正帯電制御剤(トリフェニルメタン化合物)2質量部 ・炭化水素系ワックス 3質量部
【0186】上記材料をヘンシェルミキサーにより混合
し、二軸式のエクストルーダーにより溶融混練分散を行
った。混練物を冷却後、ジェット気流を用いた粉砕機に
より微粉砕を行い、更に気流式分級機を用いて分級を行
い、重量平均粒径7.5μm、4μm以下の粒子の個数
割合が20.0%、10.1μm以上の粒子の質量割合
が12.0%の分布を有する分級品を得た。次に疎水性
コロイダルシリカを、上記分級品100質量部に対し、
1.0質量部ヘンシェルミキサーを用いて外添混合し、
一成分現像剤としての磁性トナーE−2とした。
【0187】<実施例15> ・レゾール型フェノール樹脂 (50%メタノール溶液) 400質量部 ・黒鉛化粒子 A−1 40質量部 ・グラファイト B−1 40質量部 ・導電性カーボンブラック 20質量部 ・導電性球状粒子 C−2 20質量部 ・イソプロピルアルコール 200質量部
【0188】球状粒子として、個数平均粒径5.5μm
の球状フェノール樹脂粒子100質量部にライカイ機
(自動乳鉢、石川工場製)を用いて個数平均粒径1.5
μm以下の石炭系バルクメソフェーズピッチ粉末14質
量部を均一に被覆し、空気中下280℃で熱安定化処理
した後に窒素雰囲気下2,000℃で焼成することによ
り黒鉛化し、更に分級して得られた個数平均径5.0μ
mの球状導電性炭素粒子(球状粒子C−2)を用いた。
この球状粒子C−2の真密度は1.50g/cm3、体
積抵抗は7.5×10-2Ω・cm、球状粒子の長径/短
径の比は1.07であった。
【0189】上記材料を、ガラスビーズを用いてサンド
ミルにて分散した。分散方法としては、レゾール型フェ
ノール樹脂溶液(メタノール50%含有)をイソプロピ
ルアルコールの一部で希釈する。導電性カーボンブラッ
ク、黒鉛化粒子A−1、グラファイトB−1を添加し、
直径1mmのガラスビーズをメディア粒子として用いた
サンドミルにて分散した。ここに、更に残りのイソプロ
ピルアルコール中に分散した上記導電性球状粒子C−2
を添加し、更にサンドミル分散を進めて塗工液を得た。
【0190】アルミニウム円筒管を研削加工し、外径3
2mmφ、表面粗さRa=0.2μm、振れ5〜10μ
m程度とし、これに片側に現像スリーブ用フランジを取
り付けたワークを用意した。回転台にワークを立て、ス
リーブ端部をマスキングしながら回転させ、上記塗工液
をスプレーガンにて、一定速度で下降させながらワーク
にスプレー塗布した。これを通風式乾燥機にて150
℃、30分間、乾燥硬化させ樹脂表面層を形成させ、現
像剤担持体D−15を得た。
【0191】この現像スリーブにマグネットを装着して
ステンレス製フランジを嵌合した。評価機は、キヤノン
社製複写機GP605を70枚機に改造したものを用い
た。磁性トナーE−2を補給しながら、20万枚までの
連続耐久を行い、評価を行った。評価としては、総合的
な画像評価及び被覆層の耐久性を判断基準とした。環境
は、24℃/10%の常温低湿(N/L)環境、24℃
/55%の常温常湿(N/N)環境、30℃/80%の
高温高湿(H/H)環境にて行った。結果を表7に示
す。画像及び耐久性共に良好な結果が得られた。
【0192】[評価] (1)画像濃度 複写機においては、画像比率5.5%のテストチャート
上の5mmφ黒丸のコピー画像濃度を、反射濃度計RD
918(マクベス製)により反射濃度測定を行い、5点
の平均値をとって画像濃度とした。
【0193】(2)カブリ 現像適性条件におけるベタ白画像の反射率を測定し、更
に未使用の転写紙の反射率を測定し、(ベタ白画像の反
射率の最悪値−未使用転写紙の反射率の最高値)をカブ
リ濃度とした。反射率はTC−6DS(東京電色製)で
測定した。ここで、測定値を目視で判断した場合、1.
5以下は目視では殆ど確認できないレベル、2.0〜
3.0程度はよく見ると確認できるレベル、4.0を超
えると一見してカブリが確認できるレベルである。
【0194】(3)ブロッチ(画像不良) ベタ黒、ハーフトーン、ライン画像等の各種画像及び、
その際、現像スリーブ上の波状ムラ、及びブロッチ(斑
点状ムラ)等、スリーブ上でのトナーコート不良の目視
による観察を参考にして、評価結果を下記の指標で示し
た。
【0195】 A:ブロッチが全くみられない。 B:HT画像に軽微なブロッチがみられる。 C:HT画像にブロッチがややみられるが、実用レベル
下限。 D:ベタ黒画像にもブロッチがみられ、実用不可レベ
ル。 E:ベタ黒画像にも顕著なブロッチがみられる。
【0196】(4)スリーブゴースト 画像耐久中にベタ白を流した後、画像チャートのスリー
ブ一周分の白上にベタ黒の太文字や象形画像を置き、残
り部分をハーフトーンとした画像チャートを用い、ハー
フトーン上に太文字や象形画像のゴーストがどの程度発
生するかで評価した。
【0197】 A:濃淡差が全くみられない。 B:軽微な濃淡差がみられる。 C:濃淡差がややみられるが、実用レベル下限。 D:濃淡差がみられ、実用不可レベル。 E:顕著な濃淡差がみられる。
【0198】(5)トナーによるスリーブ汚染及び融着
(耐汚染及び耐融着) 各環境下で画出し評価した後、現像スリーブを取り外
し、電界放射型−走査型顕微鏡(FE−SEM)により
スリーブ上を観察し、評価結果を下記の指標で示した。
【0199】 A:汚染及び融着が全くみられない。 B:軽微な汚染及び融着がみられる。 C:汚染及び融着がややみられるが、実用レベル下限。 D:汚染及び融着がみられ、実用不可レベル。 E:顕著な汚染及び融着がみられる。 (6)被膜層の耐磨耗性 耐久前後で現像剤担持体表面の算術平均粗さ(Ra)を
測定した。
【0200】<実施例16>実施例15の塗工液に用い
た黒鉛化粒子A−1の代わりにA−2を使用した以外は
実施例15と同様にして現像剤担持体D−16を作製し
た。この現像剤担持体D−16の導電性被覆層の物性を
表3に示す。D−16の現像剤担持体を使用して、実施
例15と同様に一成分系現像剤E−2を供給しながら、
耐久評価テストを行った。
【0201】<実施例17>実施例15の塗工液に用い
た黒鉛化粒子A−1の代わりにA−3を使用した以外は
実施例15と同様にして現像剤担持体D−17を作製し
た。この現像剤担持体D−17の導電性被覆層の物性を
表3に示す。D−17の現像剤担持体を使用して、実施
例15と同様に一成分系現像剤E−2を供給しながら、
耐久評価テストを行った。
【0202】<実施例18>実施例15の塗工液に用い
た黒鉛化粒子A−1の代わりにA−4を使用した以外は
実施例15と同様にして現像剤担持体D−18を作製し
た。この現像剤担持体D−18の導電性被覆層の物性を
表3に示す。D−18の現像剤担持体を使用して、実施
例15と同様に一成分系現像剤E−2を供給しながら、
耐久評価テストを行った。
【0203】<実施例19>実施例15の塗工液に用い
た黒鉛化粒子A−1の代わりにA−9を使用した以外は
実施例15と同様にして現像剤担持体D−19を作製し
た。この現像剤担持体D−19の導電性被覆層の物性を
表3に示す。D−19の現像剤担持体を使用して、実施
例15と同様に一成分系現像剤E−2を供給しながら、
耐久評価テストを行った。
【0204】<比較例7>実施例15の塗工液に用いた
黒鉛化粒子A−1の代わりにA−10を使用した以外は
実施例15と同様にして現像剤担持体d−7を作製し
た。この現像剤担持体d−7の導電性被覆層の物性を表
3に示す。d−7の現像剤担持体を使用して、実施例1
5と同様に一成分系現像剤E−2を供給しながら、耐久
評価テストを行った。
【0205】<比較例8>実施例15の塗工液に用いた
黒鉛化粒子A−1の代わりにA−11を使用した以外は
実施例15と同様にして現像剤担持体d−8を作製し
た。この現像剤担持体d−8の導電性被覆層の物性を表
3に示す。d−8の現像剤担持体を使用して、実施例1
5と同様に一成分系現像剤E−2を供給しながら、耐久
評価テストを行った。
【0206】<比較例9>実施例15の塗工液に用いた
黒鉛化粒子A−1の代わりにA−12を使用した以外は
実施例15と同様にして現像剤担持体d−9を作製し
た。この現像剤担持体d−9の導電性被覆層の物性を表
3に示す。d−9の現像剤担持体を使用して、実施例1
5と同様に一成分系現像剤E−2を供給しながら、耐久
評価テストを行った。
【0207】<比較例10>実施例15の塗工液に用い
た黒鉛化粒子A−1を用いずに、グラファイトB−1を
80質量部使用した以外は実施例15と同様にして現像
剤担持体d−10を作製した。この現像剤担持体d−1
0の導電性被覆層の物性を表3に示す。d−10の現像
剤担持体を使用して、実施例15と同様に一成分系現像
剤E−2を供給しながら、耐久評価テストを行った。
【0208】
【0209】
【0210】
【0211】
【0212】
【0213】
【0214】
【0215】
【0216】
【0217】
【0218】
【0219】
【0220】
【0221】
【0222】
【0223】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
長期間にわたる連続複写においても、現像剤担持体表面
の粗さが一定且つ均一に保つことができ、良好な画像が
得られる現像剤担持体を有する現像装置及びプロセスカ
ートリッジを提供することができる。
【0224】更に、本発明によれば、現像剤担持体上の
現像剤に高くて均一な帯電を付与できると共に、現像剤
への過剰帯電を防止し、且つ現像剤の帯電を安定に保持
させることが可能であり、それらの結果から生じる画像
濃度低下・カブリ・飛び散り等が起こりにくい現像剤担
持体、該現像剤担持体を有する現像装置及びプロセスカ
ートリッジを提供することができる。
【0225】また、本発明によれば、異なる環境条件下
においても、濃度低下、画像濃度ムラ、スリーブゴース
ト及びカブリの如き問題点が発生せず、均一で濃度ムラ
が無く、画像濃度が高い高品位の画像を安定して得るこ
とのできる現像剤担持体、該現像剤担持体を有する現像
装置及びプロセスカートリッジを提供することができ
る。
【0226】更に、本発明によれば、粒径の小さいトナ
ーや球形のトナーを用いた場合に現われる、現像剤担持
体表面へのトナー付着が軽減でき、トナーの不均一な帯
電を制御すると共にトナーに十分な帯電を与えることの
できる現像剤担持体、該現像剤担持体を有する現像装置
及びプロセスカートリッジを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の現像剤担持体表層の構成の一例を示
す模式図。
【図2】 本発明の現像剤担持体表層の構成の一例を示
す模式図。
【図3】 本発明の現像剤担持体表層の構成の一例を示
す模式図。
【図4】 本発明の現像剤担持体表層の構成の一例を示
す模式図。
【図5】 本発明に用いられる現像装置の構成例を示す
模式図。
【図6】 本発明に用いられる現像装置の構成例を示す
模式図。
【図7】 本発明に用いられる現像装置の構成例を示す
模式図。
【図8】 本発明に用いられる画像形成装置の構成例を
示す模式図。
【図9】 本発明に用いられるプロセスカートリッジの
構成例を示す模式図。
【図10】 トナーの製造方法を実施するための装置シ
ステムの一具体例を示す概略図。
【図11】 トナーの粉砕工程において使用される一例
の機械式粉砕機の概略断面図。
【符号の説明】
1:電子写真感光ドラム 2:現像剤層厚規制部材 3:ホッパー(トナー容器) 4:現像剤 5:マグネットローラー 6:金属製円筒管 7:樹脂被覆層 8:現像スリーブ 9:電源 10:トナー攪拌翼 11:現像剤層厚規制部材 12:間隙 23:転写手段 24:転写電圧印加手段 25:露光 26:イレース露光 27:加熱加圧ローラ定着器 28:クリーニング手段 28a:クリーニングブレード 29:接触(ローラ)帯電手段 51:黒鉛化粒子 52:鱗片状又は針状黒鉛 53:導電性微粒子 54:樹脂被覆層 55:球状粒子 56:円筒状基体 101:多分割分級機 102:第2定量供給機 103:振動フィーダー 104、105、106:補集サイクロン 111a、112a、113a:排出導管 114、115:入気管 116:原料供給ノズル 120:第1気体導入調節手段 121:第2気体導入調節手段 128、129:静圧計 135:インジェクションフィーダー 212:渦巻室 219:パイプ 220:ディストリビュータ 222:バグフィルター 224:排気ファン 229:補集サイクロン 301:機械式粉砕機 302:粉体排出口 310:固定子 311:粉体投入口 312:回転軸 313:ケーシング 314:回転子 315:第1定量供給機 316:ジャケット 317:冷却水供給口 318:冷却水排出口 320:後室 321:冷風発生手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 明石 恭尚 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 齊木 一紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 岡本 直樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 藤島 健司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 後関 康秀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H077 AD06 AD13 AD17 AD23 AD24 AD36 BA07 BA08 BA09 EA01 EA13 EA14 EA16 FA00 FA13 FA19 FA22 FA25 2H171 FA02 FA09 FA13 FA14 GA01 GA25 GA27 JA23 JA29 QA02 QA08 QB32 QB35 QB42 QB50 QB51 TB03 TB04 TB06 TB09 3J103 AA02 AA12 AA21 AA51 AA85 FA18 GA03 GA57 HA04 HA20 HA54

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像担持体上に形成された潜像を現像剤
    担持体により担持搬送された現像剤により現像し、可視
    像化する現像装置に用いられる現像剤担持体において、
    該現像剤担持体は、少なくとも基体及び基体表面に形成
    された導電性被覆層を有し、該導電性被覆層は、結着樹
    脂、結着樹脂中に分散された黒鉛化度PA(002)が
    0.20≦PA(002)≦0.95である黒鉛化粒
    子、及び黒鉛化度PB(002)がPB(002)≦0.
    35である鱗片状又は針状黒鉛を少なくとも含有してお
    り、該黒鉛化粒子の黒鉛化度PA(002)と該鱗片状
    又は針状の黒鉛の黒鉛化度PB(002)との関係が、
    B(002)≦PA(002)を満たすことを特徴とす
    る現像剤担持体。
  2. 【請求項2】 前記黒鉛化粒子の黒鉛化度PA(00
    2)が、0.25≦PA(002)≦0.75である請
    求項1に記載の現像剤担持体。
  3. 【請求項3】 前記黒鉛化粒子は、下記式(1)で計算
    された値の平均値である平均円形度SF−1が0.64
    以上である請求項1又は2に記載の現像剤担持体。 円形度=(4×A)/{(ML)2×π} (1) [式中、MLは粒子投影像のピタゴラス法最大長を表
    し、Aは粒子像の投影面積を表す。]
  4. 【請求項4】 前記黒鉛化粒子が、バルクメソフェーズ
    ピッチを黒鉛化して得られたものである請求項1〜3の
    何れか1項に記載の現像剤担持体。
  5. 【請求項5】 前記黒鉛化粒子が、メソカーボンマイク
    ロビーズ粒子を黒鉛化して得られたものである請求項1
    〜3の何れか1項に記載の現像剤担持体。
  6. 【請求項6】 前記黒鉛化粒子の個数平均粒径が、0.
    5〜25μmである請求項1〜5の何れか1項に記載の
    現像剤担持体。
  7. 【請求項7】 前記導電性被覆層が、導電性微粒子を更
    に含有している請求項1〜6の何れか1項に記載の現像
    剤担持体。
  8. 【請求項8】 前記導電性被覆層が、潤滑性粒子を更に
    含有している請求項1〜7の何れか1項に記載の現像剤
    担持体。
  9. 【請求項9】 前記導電性被覆層が、該導電性被覆層に
    凹凸を付与する目的で球状粒子を更に含有している請求
    項1〜8の何れか1項に記載の現像剤担持体。
  10. 【請求項10】 前記導電性被覆層が、10-2〜105
    Ω・cmの体積抵抗を有している請求項1〜9の何れか
    1項に記載の現像剤担持体。
  11. 【請求項11】 前記導電性被覆層が、0.3〜3.5
    の中心線表面粗さRa(μm)を有している請求項1〜
    10の何れか1項に記載の現像剤担持体。
  12. 【請求項12】 現像容器内に収容された現像剤を現像
    剤担持体上に担持し、現像剤層厚規制部材により該現像
    剤担持体上に現像剤の薄層を形成しながら、潜像担持体
    と対向する現像領域へと搬送し、該潜像担持体上の潜像
    を現像剤により現像し可視像化する現像装置において、
    該現像剤担持体が、請求項1〜11の何れか1項に記載
    された現像剤担持体であることを特徴とする現像装置。
  13. 【請求項13】 前記現像装置が、前記現像剤担持体上
    に前記現像剤の層を形成するための現像剤層厚規制部材
    を更に有している請求項12に記載の現像装置。
  14. 【請求項14】 前記現像剤層厚規制部材が、磁性規制
    ブレードである請求項13に記載の現像装置。
  15. 【請求項15】 前記現像剤層厚規制部材が、前記現像
    剤担持体に前記現像剤を介して弾性的に圧接されている
    請求項13に記載の現像装置。
  16. 【請求項16】 前記現像剤層厚規制部材が、弾性規制
    部材である請求項15に記載の現像装置。
  17. 【請求項17】 前記現像剤が、磁性トナーを含む磁性
    一成分系現像剤である請求項12〜16の何れか1項に
    記載の現像装置。
  18. 【請求項18】 前記現像剤が、非磁性トナーを含む非
    磁性一成分系現像剤である請求項12〜16の何れか1
    項に記載の現像装置。
  19. 【請求項19】 前記現像剤が、トナー及びキャリアを
    含む二成分系現像剤である請求項12〜16の何れか1
    項に記載の現像装置。
  20. 【請求項20】 前記現像装置が、前記現像領域で振動
    電界を形成するための手段を有する電源を更に有してい
    る請求項12〜19の何れか1項に記載の現像装置。
  21. 【請求項21】 前記電源が、前記現像剤担持体に交番
    バイアス電圧を印加するためのものである請求項20に
    記載の現像装置。
  22. 【請求項22】 前記現像剤担持体の表面に形成する前
    記現像剤の層厚が、前記現像領域を形成するための静電
    潜像保持体と該現像剤担持体との間の最少間隙よりも薄
    い請求項12〜19の何れか1項に記載の現像装置。
  23. 【請求項23】 前記現像装置が、前記現像領域で振動
    電界を形成するための手段を有する電源を更に有してお
    り、前記現像剤担持体の表面に形成する前記現像剤の層
    厚が、該現像領域を形成するための静電潜像保持体と該
    現像剤担持体との間の最少間隙よりも薄い請求項12〜
    19の何れか1項に記載の現像装置。
  24. 【請求項24】 画像形成装置本体に脱着可能なプロセ
    スカートリッジにおいて、該プロセスカートリッジが、
    (i)静電潜像を保持するための静電潜像保持体、及び
    (ii)該静電潜像を現像領域で現像剤によって現像し、
    現像画像を形成するための現像手段を少なくとも一体的
    に有しており、該現像手段は、現像剤を収容する現像剤
    容器、及び該現像剤容器内に収容されている現像剤を担
    持し、且つ該現像剤を現像領域へ搬送するための現像剤
    担持体を有しており、該現像剤担持体は、請求項1〜1
    1の何れか1項に記載の現像剤担持体であることを特徴
    とするプロセスカートリッジ。
  25. 【請求項25】 前記静電潜像保持体が、電子写真用感
    光体である請求項24に記載のプロセスカートリッジ。
  26. 【請求項26】 前記プロセスカートリッジが、前記現
    像剤担持体上に現像剤の層を形成するための現像剤層厚
    規制部材を更に有している請求項24又は25に記載の
    プロセスカートリッジ。
  27. 【請求項27】 前記現像剤層厚規制部材が、磁性規制
    ブレードである請求項26に記載のプロセスカートリッ
    ジ。
  28. 【請求項28】 前記現像剤層厚規制部材が、前記現像
    剤担持体に前記現像剤を介して弾性的に圧接されている
    請求項26に記載のプロセスカートリッジ。
  29. 【請求項29】 前記現像剤層厚規制部材が、弾性規制
    部材である請求項28に記載のプロセスカートリッジ。
  30. 【請求項30】 前記現像剤が、磁性トナーを含む磁性
    一成分系現像剤である請求項24〜29の何れか1項に
    記載のプロセスカートリッジ。
  31. 【請求項31】 前記現像剤が、非磁性トナーを含む非
    磁性一成分系現像剤である請求項24〜26、28又は
    29の何れか1項に記載のプロセスカートリッジ。
  32. 【請求項32】 前記現像剤が、トナー及びキャリアを
    含む二成分系現像剤である請求項24〜29の何れか1
    項に記載のプロセスカートリッジ。
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