JP2003321404A - (メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸の製造方法 - Google Patents
(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸の製造方法Info
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Abstract
を収率高く製造することができる(メタ)アクロレイン
及び(メタ)アクリル酸の製造方法を提供する。 【解決手段】固定床式反応器を用い、触媒を充填した反
応管内部にプロピレン、プロパン又はイソブチレンを含
む原料ガスを供給することにより、気相接触酸化して
(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸を製造す
る方法において、反応管の一方から原料ガスを供給し
(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸を製造し
た後、原料ガスの供給方向を変更し同反応管の他方から
原料ガスを供給することにより(メタ)アクロレイン及
び(メタ)アクリル酸を製造することを特徴とする、
(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸の製造方
法。
Description
用いて、触媒を充填した反応管内部にプロピレン、プロ
パン又はイソブチレンを含む原料ガスを供給することに
より、気相接触酸化して(メタ)アクロレイン及び(メ
タ)アクリル酸を製造する方法に関する。
て、プロピレン、プロパン又はイソブチレンを複合酸化
物触媒の存在下で分子状酸素又は分子状酸素含有ガスに
より気相接触酸化して(メタ)アクロレイン及び(メ
タ)アクリル酸を製造する方法が知られている。
応を継続すると、時間の経過と共に触媒の性能劣化によ
り反応活性が低下し、生成物の選択率が低下するという
問題が生じる。また、この場合、原料ガスを供給する反
応管の入口部分での触媒の反応活性の低下及び生成物の
選択率の低下は、反応管の他の部分に比べて非常に大き
い。運転期間が長くなるほど、上記入口部分とそれ以外
の他の部分での触媒の反応活性及び生成物の選択率の乖
離は大きくなる。この原因は、触媒表面における活性成
分(モリブデン)の昇華による損失によると言われてい
る。
化物触媒を用いてプロピレン又はイソブチレンを気相接
触酸化する方法において、複合酸化物触媒と共に反応に
実質的に不活性な酸化モリブデンを存在させることによ
り長期間触媒の劣化を抑制する方法が提案されている。
ンを共存させる為、実際に反応に寄与する複合酸化物触
媒の充填量が減少する。所望の生成物である(メタ)ア
クロレイン及び(メタ)アクリル酸の収量を確保するに
は、例えば、反応温度を上げる等の活性化措置をとらな
ければならないが、その措置を講じ過ぎると、かえって
触媒活性の劣化を招く。
用いて、触媒の存在下でプロピレン、プロパン又はイソ
ブチレンを含む原料ガスにより気相接触酸化して(メ
タ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸を製造する場
合に、長期間にわたり触媒の性能劣化を防止し、触媒の
反応活性の低下及び生成物の選択性の低下を抑制できる
方法ではなかった。
定床式反応器を用い、触媒を充填した反応管内部にプロ
ピレン、プロパン又はイソブチレンを含む原料ガスを供
給することにより、気相接触酸化して(メタ)アクロレ
イン及び(メタ)アクリル酸を製造する方法において、
長期間にわたり触媒の性能劣化を防止し、触媒の反応活
性の低下及び生成物の選択性の低下を抑制し(メタ)ア
クロレイン及び(メタ)アクリル酸を収率高く製造する
ことができる方法を提供することを課題とする。
を重ねた結果、反応管に充填された酸化触媒の劣化状況
に応じて、反応管内を流れる原料ガスの流れ方向を変え
ると、触媒の劣化を有効に防止でき、触媒の寿命を向上
させ、触媒の反応活性の低下及び生成物の選択性の低下
を抑制し、結果的に長期間にわたって目的生成物である
(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸を収率高
く製造することができることを確認した。
法とすることで、上記課題を解決する(メタ)アクロレ
イン及び(メタ)アクリル酸の製造方法が提供できるこ
とを見出し、本発明の完成に至った。
る。 (1)固定床式反応器を用い、触媒を充填した反応管内
部にプロピレン、プロパン又はイソブチレンを含む原料
ガスを供給することにより、気相接触酸化して(メタ)
アクロレイン及び(メタ)アクリル酸を製造する方法に
おいて、反応管の一方から原料ガスを供給し(メタ)ア
クロレイン及び(メタ)アクリル酸を製造した後、原料
ガスの供給方向を変更し同反応管の他方から原料ガスを
供給することにより(メタ)アクロレイン及び(メタ)
アクリル酸を製造することを特徴とする(メタ)アクロ
レイン及び(メタ)アクリル酸の製造方法。 (2)(1)記載の(メタ)アクロレイン及び(メタ)
アクリル酸の製造方法において、反応温度の上昇、又は
(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸の選択率
の低下を基準に原料ガスの供給方向を反応管の一方から
他方に変更することを特徴とする(1)に記載の(メ
タ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸の製造方法。 (3)反応温度の上昇温度が2℃以上となった時、又は
(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸の選択率
が0.5%以上低下した時、原料ガスの供給方向を反応
管の一方から他方に変更することを特徴とする(2)に
記載の(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸の
製造方法。 (4)前記触媒が、モリブデン−ビスマス系複合酸化物
触媒又はモリブデン−バナジウム系複合酸化物触媒であ
ることを特徴とする(1)〜(3)の何れかに記載の
(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸の製造方
法。
触酸化反応即ちプロピレン、プロパン又はイソブチレン
を複合酸化物触媒の存在下で分子状酸素または分子状酸
素含有ガスを用いて(メタ)アクロレイン又は(メタ)
アクリル酸を製造する方法に適用される。
ロパン又はイソブチレンを複合酸化物触媒の存在下で酸
化して主に(メタ)アクロレインを製造する前段反応と
前段反応で生成した(メタ)アクロレインを複合酸化物
触媒の存在下で酸化して(メタ)アクリル酸を製造する
方法とのどちらにも適用できる。
限定されないが、例えばワンパス方式、未反応原料リサ
イクル方式及び燃焼廃ガスリサイクル方式が挙げられ
る。以下、プロピレンを例に挙げて説明する。
ンと空気とスチ−ムを混合供給して、主としてアクロレ
インとアクリル酸に転化させ、この出口ガスを生成物と
分離することなく後段反応へ供給する方法である。この
とき、後段反応で反応させるのに必要な空気およびスチ
−ムを前段出口ガスに加えて後段反応へ供給してもよ
い。
を例として、「未反応プロピレンリサイクル」と記す)
方式とは、後段出口で得られたアクリル酸を含有する反
応生成ガスをアクリル酸捕集装置に導き、アクリル酸を
水溶液として捕集し、該捕集装置よりの未反応プロピレ
ンを含有する廃ガスの一部を前段反応入口ガスに供給す
ることにより、未反応プロピレンの一部をリサイクルす
る方法である。
で得られたアクリル酸を含有する反応生成ガスをアクリ
ル酸捕集装置に導き、アクリル酸を水溶液として捕集
し、該捕集装置よりの廃ガスを全量接触的に燃焼酸化さ
せ、含有される未反応プロピレン等を二酸化炭素及び水
に主として変換し、得られた燃焼廃ガスの一部を前段反
応入口ガスに添加する方法である。
ヒドまたは不飽和酸を得る前段反応で使用する触媒とし
ては、下記一般式(1)で示されるモリブデン−ビスマ
ス系複合酸化物触媒が好ましく用いられる。
ン、Biはビスマス、Feは鉄、Aはニッケルおよびコ
バルトから選ばれる少なくとも一種の元素、Bはナトリ
ウム、カリウム、ルビジウム、セシウムおよびタリウム
から選ばれる少なくとも一種の元素、Cはアルカリ土類
金属から選ばれる少なくとも一種の元素、Dはリン、テ
ルル、アンチモン、スズ、セリウム、鉛、ニオブ、マン
ガン、ヒ素、ホウ素および亜鉛から選ばれる少なくとも
一種の元素、Eはシリコン、アルミニウム、チタンおよ
びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素、そ
してOは酸素であり、a、b、c、d、e、f、g、
h、iおよびxはそれぞれMo、W、Bi、Fe、A、
B、C、D、EおよびOの原子比を表し、a=12のと
き、0≦b≦10、0<c≦10(好ましくは0.1≦
c≦10)、0<d≦10(好ましくは0.1≦d≦1
0)、2≦e≦15、0<f≦10(好ましくは0.0
01≦f≦10)、0≦g≦10、0≦h≦4、0≦i
≦30、xは各々の元素の酸化状態によって定まる数値
である。)
酸を得る後段反応で使用する触媒としては、下記の一般
式(2)で示されるモリブデン−バナジウム系複合酸化
物触媒が好ましく用いられる。
ン、(V/Nb)はバナジウム又はバナジウム−ニオ
ブ、Xは鉄、コバルト、ニッケル及びビスマスからなる
群から選ばれる少なくとも一種の元素、Yはシリコンお
よびアルミニウムよりなる群から選ばれる少なくとも一
種の元素、Zは銅およびタングステンよりなる群から選
ばれる少なくとも一種の元素、そしてOは酸素であり、
a、b、c、d、e、fおよびxはそれぞれSb、M
o、(V/Nb)、X、Y、ZおよびOの原子比を示
し、1≦a≦100、1≦b≦100、0.1≦c≦5
0、1<d≦100、0≦e≦100、0.1≦f≦5
0であり、xは各々の元素の酸化状態によって定まる数
値である。)
と必要に応じて触媒希釈用の不活性物質(以下、「希釈
剤」ともいう)とを充填してもよい。
類、触媒の量、触媒の形状(形、大きさ)、触媒の希釈
方法(希釈剤の種類、希釈剤の量)、反応帯域の長さ等
の各要素を総合的に勘案し、決定するとよい。
さ)は特に制限はなく、触媒の成型法についても特に制
限はない。例えば、押し出し成型法または打錠成型法の
何れで成型された触媒でも使用可能であり、また触媒成
分よりなる複合酸化物を、炭化ケイ素、アルミナ、酸化
ジルコニウム、酸化チタンなどの不活性な担体に担持し
て構成させた触媒を使用してもよい。また、触媒の形
も、球状、円柱状、リング状、不定形などのいずれの形
でも良い。但し、特にリング状触媒を使用すると、反応
管内で生じる局部的異常高温部いわゆるホットスポット
部における蓄熱の防止に効果がある。
入口側から出口側に向けて充填される触媒とは、同じ組
成、形状であっても良いし、異なる組成、形状であって
も良い。
定であり、原料物質及び生成物と反応性がない材質のも
のであれば何でもよく、具体的には、アルミナ、シリコ
ンカ−バイド、シリカ、酸化ジルコニア、酸化チタン
等、触媒の担体に使われるものを使用するとよい。ま
た、希釈剤の形状は触媒と同様に制限はなく、球状、円
柱状、リング状、不定形などのいずれでもよい。大きさ
は、反応管径及び差圧等を考慮して決めればよい。
いが、混合比が極端に大きい、あるいは小さい場合は、
触媒と希釈剤の混合状態が不均一となりやすいので、充
填時に混合比を留意するとよい。
いて、触媒の仕様を層状で異ならせてもよい。例えば、
反応管上部に充填する触媒の仕様と、反応管下部に充填
する触媒の仕様とを異ならせることができる。特に本発
明では、反応管の両端を同じような触媒の仕様にし、両
端と中央部分とで仕様を変えることもできる。
る(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸を製造
する方法において、反応管の一方から原料ガスを供給し
(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸を製造し
た後、原料ガスの供給方向を変更し同反応管の他方から
原料ガスを供給することにより(メタ)アクロレイン及
び(メタ)アクリル酸を製造することを特徴とする。
方向を適宜変更しながら(メタ)アクロレイン及び(メ
タ)アクリル酸を製造する方法に本発明の特徴がある。
は、触媒性能の劣化の程度を考慮して判断するとよい。
具体的には、この触媒性能の劣化の程度を計る指標とし
て、反応温度の上昇と生成物の選択率が挙げられる。
反応熱を吸収するために反応管外部を循環させる熱媒体
の温度で判断することができる。具体的には、本発明で
反応温度とは、反応器のシェル側(熱媒体)の入口の温
度としている。反応を行っている触媒層の温度は、基本
的にはこの熱媒体の温度により制御され得る。尚、本発
明では、反応温度として前記熱媒体の出口の温度を用い
ることもできる。但し、制御性を考慮すると入口の温度
で管理する方が好ましいため、熱媒体の入口の温度とし
ている。
度を制御すると、触媒活性の低下に伴い、反応温度は上
昇させる必要がある。つまり、どれだけ反応温度を上昇
させる必要があるかということから触媒活性の劣化状況
を把握することができる。そこで、本発明では、かかる
指標を利用して、反応温度の上昇を基準に、より詳しく
は、反応温度の上昇温度が2℃以上となった時に、原料
ガスの流れを変更すると好ましい。
御すると、触媒活性の低下に伴い、目的生成物の収率や
目的生成物の選択率が低下する。そこで、本発明では、
(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸の選択率
の低下を基準に、より詳しくは、選択率の低下が0.5
%以上になった時点で原料ガスの流れを変更すると好ま
しい。
の選択率とは、原料としてプロピレンを例にすると、前
段反応では、
炎イオン化検出器(FID)付のガスクロマトグラフを
用いて、常法によって分析することにより得られる測定
値に基づいて算出することができる。
変更する時期を、上記基準で判断せず、半年或いは1年
のように一定の期間を目安に判断してもよい。
限はないが、より好ましくは、以下に示す図3や図4で
表される、複数の反応管を有する固定床式多管熱交換型
反応器を用いるとよい。これらの固定床式多管熱交換型
反応器では、反応管外部に熱媒体が循環している。該熱
媒体は、反応管から発生する反応熱を吸収するために使
用される。
ン、プロパン又はイソブチレンを分子状酸素又は分子状
酸素含有ガスにより気相接触酸化して、第1段反応器で
主に(メタ)アクロレイン、第2段反応器で主に(メ
タ)アクリル酸を製造する2段酸化プロセスの簡単なフ
ローチャートを図1に示す。図1において、1はミキサ
ー、2は連絡配管(ミキサーと前段反応器)、3は前段
反応器、4は連絡配管(前段反応器と後段反応器)、5
は後段反応器、6は連絡配管(後段反応器とクエンチ
塔)、7はクエンチ塔を示す。
はアップフローであり、後段反応器のガス流れはダウン
フローである。原料ガスの流れ方向を変える為には、
2、4、6の連絡配管をつなぎ変えればよく、図2に
は、流れ方向を変えたあとのフローチャートを示す。前
段反応器の原料ガス流れはダウンフローであり、後段反
応器のガス流れはアップフローである。
応器においても、各反応器中の反応管は、図1と図2と
では、原料ガスの流れ方向が逆になっている。
反応器のガス流れを、共に同じアップフロー又はダウン
フローとしても、一方をアップフローで他方をダウンフ
ローとして異ならせても良い。但し、連絡配管(前段反
応器と後段反応器)の長さが短くなることから、作業
性、コスト面で有利であり、かつ圧力損失の低減にもつ
ながるという観点からは、図1や図2で示すように、前
段反応器のガス流れと後段反応器のガス流れを異ならせ
た方が好ましい。
換型反応器の実施態様を図3に示す。
ガス導入口(ダウンフローの場合)或いは生成ガス排出
口(アップフローの場合)、13は生成ガス排出口(ダ
ウンフローの場合)或いは原料ガス導入口(アップフロ
ーの場合)、14は反応管(内部には触媒を充填)、1
5は上部管板、16は下部管板、17、18、19は邪
魔板、20は熱媒体出口ノズル、21は熱媒体入口ノズ
ル、22はポンプ、23は反応管(14)温度調節用熱
媒体入口ライン、24は熱媒体オーバーフローライン、
25は熱交換器、26は制御弁をそれぞれ示す。
は、アップフローで熱媒体を流したときの構成である
が、本発明では、図4に示すようにダウンフローで熱媒
体を流すこともできる。原料ガスは空気及び/或いは希
釈ガス、リサイクルガス等と混合されて、原料ガス導入
口(12或いは13)から反応器(11)へ導入され
て、触媒が充填された反応管(14)へ供給、反応管内
で接触酸化反応により酸化されて生成した反応生成ガス
及び未反応ガスは、生成ガス排出口(13或いは12)
より排出される。
入口ノズル(21)より反応器シェルに導入され、反応
管内で発生した反応熱を除去しながら反応器シェル内を
流通し、熱媒体出口ノズル(20)より排出され、ポン
プにより循環される。熱媒体の温度制御は、冷熱媒ノズ
ル(23)より冷熱媒体を導入することにより行われ、
ノズル(23)より導入された熱媒体量が熱媒体オーバ
ーフローライン(24)より排出される。
制御について説明する。
3)には熱交換器(25)が配置されている。また、熱
媒体入口ノズル(21)のライン上に温度計(TI)が
設置されており、この温度を熱交換器で制御する。
体オーバーフローライン(24)の温度は熱媒体入口ノ
ズル(21)の温度より高くなる。そこで、この熱を熱
交換器(25)で除熱する。除熱は一般に水をスチーム
にすることで行う。
に供給され、熱媒体出口ノズル(20)からの高温にな
った熱媒体と混合され、熱媒体入口ノズル(21)から
反応器に供給される。
ル(21)のライン上に設置された温度計で設定された
温度になるよう、反応管温度調節用熱媒体入口ライン
(23)から流れ込む量を制御弁(26)で量制御す
る。
れ方向の変更に合わせて変更すると、反応熱の除熱も効
率的に行うことができ、触媒の劣化防止、ホットスポッ
ト生成抑制に有効であり好ましい。
説明する。
レススチール製の二重管構造で内径が22mm長さ5m
である。反応器内を流れる熱媒体としては、ナイターを
用いた。熱媒体の温度制御は、上記図3の説明にあるよ
うに行った。
記組成(原子比)の触媒を調製し使用した。
Si:O=12:1:0.6:7:0.1:0.2:0.
1:18:X (但し、Xはそれぞれの金属元素の酸化状態により定ま
る値である。)
記組成(原子比)の触媒を調製し使用した。
34.3:14.7:12:2.4:1.0:3.1:X (但し、Xはそれぞれの金属元素の酸化状態により定ま
る値である。)
が4mになるように、後段反応器に上記後段反応用の触
媒を層高が3mになるように、それぞれ充填した。前段
反応器には原料ガスがダウンフローで反応管内を流れる
ように、後段反応器には原料ガスがアップフローで反応
管内を流れるように配管をつないだ。
70mol%、水蒸気23mol%からなる原料ガスを
接触時間2.5秒の条件で反応器へ供給し、前段出口ガ
スをそのまま後段反応器に供給した。
レイン転化率99%になるように、前段反応器温度及び
後段反応器温度を制御した。
維持するために必要な反応温度の上昇温度が2℃以上と
なった時点、あるいは(メタ)アクロレイン及び(メ
タ)アクリル酸の選択率の低下が0.5%以上となった
時点を目安に判断した。
れ方向を変更することとした。以下に示す表1から明ら
かなように、運転開始後1日〜50日の間では、触媒の
初期活性を維持するのに反応温度を3℃上昇させてお
り、またこの間、目的生成物の選択率は0.5%低下し
ている。
段反応器をダウンフローに変更した。
更することとした。例えば、運転開始後51日〜100
日の間では、触媒の初期活性を維持するのに反応温度を
3.2℃上昇させており、またこの間、目的生成物の選
択率は0.3%低下している。
運転開始後151日まで実験を行った。
傾向が見られた。
を表2にそれぞれ示す。
の流れ方向を変えないこと以外は実施例1と同様の方法
で行った。結果を表1及び2に示す。
方から原料ガスを供給し(メタ)アクロレイン及び(メ
タ)アクリル酸を製造した後、原料ガスの供給方向を変
更し同反応管の他方から原料ガスを供給したことによ
り、触媒の劣化を有効に防止でき、触媒の反応活性の低
下を防止し、目的生成物の選択性の低下を防止しするこ
とができた。その結果、長期間にわたって目的生成物を
高収率で製造することができた。
触媒を充填した反応管内部にプロピレン、プロパン又は
イソブチレンを含む原料ガスを供給することにより、気
相接触酸化して(メタ)アクロレイン及び(メタ)アク
リル酸を製造する方法において、長期間にわたり触媒の
性能劣化を防止し、触媒の反応活性の低下及び生成物の
選択性の低下を抑制し(メタ)アクロレイン及び(メ
タ)アクリル酸を収率高く製造することができる(メ
タ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸の製造方法を
提供することができた。
ャートを示す図
ャートを示す図
器の1態様図
器の1態様図
成ガス排出口(アップフローの場合) 13、生成ガス排出口(ダウンフローの場合)或いは原
料ガス導入口(アップフローの場合) 14、反応管(内部には触媒を充填) 15、上部管板 16、下部管板 17〜19、邪魔板 20、熱媒体出口ノズル 21、熱媒体入口ノズル 22、ポンプ 23、反応温度調節用熱媒体入口ライン 24、熱媒体オーバーフローライン 25、熱交換器 26、制御弁
Claims (4)
- 【請求項1】 固定床式反応器を用い、触媒を充填した
反応管内部にプロピレン、プロパン又はイソブチレンを
含む原料ガスを供給することにより、気相接触酸化して
(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸を製造す
る方法において、反応管の一方から原料ガスを供給し
(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸を製造し
た後、原料ガスの供給方向を変更し同反応管の他方から
原料ガスを供給することにより(メタ)アクロレイン及
び(メタ)アクリル酸を製造することを特徴とする(メ
タ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の(メタ)アクロレイン及
び(メタ)アクリル酸の製造方法において、反応温度の
上昇、又は(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル
酸の選択率の低下を基準に原料ガスの供給方向を反応管
の一方から他方に変更することを特徴とする請求項1に
記載の(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸の
製造方法。 - 【請求項3】 反応温度の上昇温度が2℃以上となった
時、又は(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸
の選択率が0.5%以上低下した時、原料ガスの供給方
向を反応管の一方から他方に変更することを特徴とする
請求項2に記載の(メタ)アクロレイン及び(メタ)ア
クリル酸の製造方法。 - 【請求項4】 前記触媒が、モリブデン−ビスマス系複
合酸化物触媒又はモリブデン−バナジウム系複合酸化物
触媒であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記
載の(メタ)アクロレイン及び(メタ)アクリル酸の製
造方法。
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Cited By (3)
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