JP2003320856A - 車両のフロントエンド構造 - Google Patents

車両のフロントエンド構造

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JP2003320856A
JP2003320856A JP2002129682A JP2002129682A JP2003320856A JP 2003320856 A JP2003320856 A JP 2003320856A JP 2002129682 A JP2002129682 A JP 2002129682A JP 2002129682 A JP2002129682 A JP 2002129682A JP 2003320856 A JP2003320856 A JP 2003320856A
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷熱器を前後傾斜可能とし、ショートノーズ
車等のユーザー整備性を向上させると共に荷重吸収性能
を向上し、結果としてフロント周りの造形の自由度も向
上させることができるようにする。 【解決手段】 ラジコアロアメンバー18とフードイン
ナー32との間で冷熱器19,20が直接的に挟持され
ると共に、ラジコアロアメンバー18に冷熱器19,2
0下端を支点として冷熱器19,20を前傾および後方
移動可能に支持する冷熱器支持部43が設けられ、且
つ、フードインナー32にフード12閉止時に冷熱器1
9,20上端を支持する冷熱器支持部55が設けられ、
荷重入力時にフードインナー32の冷熱器支持部55後
部の保持状態を解除するフードインナー部材61が設け
られるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両のフロント
エンド構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両にはフロントエンド部分
にラジエータやコンデンサー等の冷熱器を備えている。
【0003】従来の車両のフロントエンド構造には、特
許第2605347号に示すように、車体に設けたブラ
ケット1とラジエータ2に設けたステー3とを係合させ
てラジエータ2を揺動可能に支持し、エンジン搭載性を
向上したもの(図23)や、特開平10−252473
号公報に示すように、作業車において、ラジエータ4前
方にあるオイルクーラ5をワンタッチで前方(外側)に
回転可能に支持し、両者間に溜まった草やホコリを掃除
しやすくしたものや(図24)、特開2001−150
961号公報に示すように、車両フロント部に荷重が入
力されたときにラジエータ6が後方に回転して衝撃を吸
収し、その際フロントグリル7に設けた突起8でラジエ
ータ6を押してラジエータ6が回転しやすくなるように
したもの(図25)等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車両のフロントエンド構造では、ラジエータ
等の冷熱器は、前後どちらか一方にのみ動き、前後両方
に動く構造とはなっていなかった。また、整備性と荷重
吸収性能の両方を考慮したものでもなかった。加えて、
特許第2605347号や特開平10−252473号
公報のものは、冷熱器下部の回転支点部はピン式等の剛
体構造であり、ややコスト高を招いている。また、整備
の際の回転運動に関しては問題はないが、上方または前
方から大きな荷重が入力された場合には、吸収しきれな
い可能性がある。一方、特開2001−150961号
公報のものは、ラジコアアッパーからラジエータ固定用
のブラケットを出しているが、ラジコアアッパーが存在
するため、整備性向上を達成しずらい。
【0005】そこで、本発明の目的は、上記の問題点を
解消し、冷熱器を前後傾斜可能とし、フロントガラスを
前方へ大きく前出ししたショートノーズ車等のユーザー
整備性を向上させると共に荷重吸収性能を向上し、結果
としてフロント周りの造形の自由度も向上させることの
できる車両のフロントエンド構造を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載された発明では、フードアウターお
よびフードインナーを備えたフードがフロントガラス下
端近傍を支点として上下に開閉可能に配設されると共
に、前記フードの下方にラジコアロアメンバーが配設さ
れた車両のフロントエンド構造において、前記ラジコア
ロアメンバーとフードインナーとの間で冷熱器が冷熱器
下端マウント用部材および冷熱器上端マウント用部材を
介して挟持されると共に、前記ラジコアロアメンバーに
前記冷熱器下端マウント用部材を支点として前記冷熱器
を前傾および後方移動可能に支持する冷熱器支持部が設
けられ、且つ、前記フードインナーにフード閉止時に前
記冷熱器上端マウント用部材を支持する冷熱器支持部が
設けられ、荷重入力時に前記フードインナーの前記冷熱
器支持部後部の保持状態を解除するフードインナー部材
が前記フードに設けられ、フード開放時に前記冷熱器の
定常位置および前傾位置を規制する冷熱器位置決機構が
設けられ、前記冷熱器の前傾を阻害しない位置にフード
ロック機構が設けられた車両のフロントエンド構造を特
徴としている。
【0007】このように構成された請求項1にかかる発
明によれば、ラジコアアッパーをなくし、フードで直接
冷熱器上端を支持するようにしたため、フードを開ける
と冷熱器は冷熱器位置決機構以外の拘束がなくなりフリ
ーとなる。そこで、冷熱器位置決機構によって冷熱器を
所定の前傾位置まで前傾させれば、フロントガラス下端
と冷熱器とのクリアランスが拡がり、また、ラジコアア
ッパーがないため上方を遮るものもなく、奥にあって取
り出しにくい部品も取り出すことができる。フードロッ
ク機構は冷熱器の前傾を阻害しない位置に設けているた
め、冷熱器は可撓性を有する冷熱器配管の耐久性保証範
囲で大きく前傾させることができる。また、走行中に車
両前方もしくは上方から荷重が入力されたとしても、フ
ードに設けられたフードインナー部材がフードインナー
の冷熱器支持部を変形させて冷熱器を後方へ開放し、荷
重を効率的に吸収させる。冷熱器下端に対するラジコア
ロアメンバーの支持は冷熱器下端マウント用部材と冷熱
器支持部との嵌合であり、剛体構造ではなくフリーであ
るため無理な力が作用することもない。冷熱器位置決機
構は、冷熱器の前傾については規制しているが冷熱器の
後方への移動は規制していないため、冷熱器に無理な力
が作用することがなく、衝撃を吸収しやすい。また、冷
熱器の損傷も防止することができる。以上により、フロ
ントガラス下端と冷熱器とのクリアランスがないかまた
は狭いエクステリアデザインの車、例えば、ショートノ
ーズ車等で、バッテリー交換やヒューズ交換が困難な状
況化であっても、フードを開け冷熱器をワンタッチで前
傾させるだけの簡単な手順で部品交換や整備が容易とな
り、以て、整備性を向上することができる。同時に、車
両前方もしくは上方からの荷重に対する荷重吸収性能を
向上することができる。更に、その結果として、フロン
ト周りの造形の自由度も向上させることが可能となる。
【0008】請求項2に記載された発明では、前記ラジ
コアロアメンバーの冷熱器支持部は、車両前方部分が略
半円形で車両後方部分が車両前方部分よりも狭くなる平
面視略卵型形状を呈すると共に、車両前方部分の前方に
冷熱器下端マウント用部材を開放可能な開放溝を有し、
前記冷熱器下端マウント用部材は、略円形断面で後方が
前方よりも厚肉となっている請求項1記載の車両のフロ
ントエンド構造を特徴としている。
【0009】このように構成された請求項2にかかる発
明によれば、前記冷熱器支持部の車両後方部分と冷熱器
下端マウント用部材との間に隙間ができるようになるの
で、冷熱器を前傾させた時に、冷熱器下端マウント用部
材はこの隙間へ逃げることができ、冷熱器を前傾させや
すくなる。また、冷熱器支持部は平面視略卵型形状をし
ているので、冷熱器を定常位置に戻す時に、冷熱器下端
マウント用部材が狭くなった車両後方部分に押されて戻
りやすい。この車両後方部分が狭くなった車両後方部分
に挟まれる時に冷熱器下端マウント用部材に力が加わる
ため、冷熱器下端マウント用部材の後方を厚肉にすれば
耐久性を向上させることができる。また、車両前方部分
の前方に設けた開放溝により、車両前方もしくは上方か
ら荷重が入力された場合に冷熱器下端マウント用部材の
固定が開放されてその荷重を効果的に吸収することがで
きる。
【0010】請求項3に記載された発明では、前記フー
ドインナーの冷熱器支持部は、後縁部が前縁部よりも浅
いエンボス構造である請求項1または2記載の車両のフ
ロントエンド構造を特徴としている。
【0011】このように構成された請求項3にかかる発
明によれば、前記フードインナーの冷熱器支持部を、後
縁部が前縁部よりも浅いエンボス構造とすることによ
り、前方からの荷重をフードインナーを介して冷熱器へ
伝わりやすくすることができ、且つ、冷熱器を後方へ開
放しやすくすることができるため、車両前方もしくは上
方からの荷重を効率的に吸収することが可能となる。
【0012】請求項4に記載された発明では、前記フー
ドの冷熱器支持部は、後縁部が前縁部よりも薄肉となっ
ている請求項1または2記載の車両のフロントエンド構
造を特徴としている。
【0013】このように構成された請求項4にかかる発
明によれば、前記フードの冷熱器支持部を、後縁部が前
縁部よりも薄肉となるようにすることにより、荷重入力
時に冷熱器を後方へ開放しやすくすることができる。
【0014】請求項5に記載された発明では、前記フー
ドインナー部材は、フードアウター側からフードインナ
ー側へ向かって突出する側面視略凸状の板材または発泡
ウレタン等の衝撃吸収材からなる請求項1ないし4のい
ずれか1項に記載の車両のフロントエンド構造を特徴と
している。
【0015】このように構成された請求項5にかかる発
明によれば、前記フードアウターに入力された荷重をフ
ードインナーへ伝達し、フードインナーの冷熱器支持部
後部を引伸すことで冷熱器を後方へ開放することができ
る。
【0016】請求項6に記載された発明では、前記冷熱
器位置決機構は、フード閉止時に冷熱器を定常位置に保
持する定常位置保持部と、フード開放時に冷熱器を前傾
位置に保持する前傾位置保持部と、定常位置保持部から
前傾位置保持部への冷熱器の移動を規制するスライド溝
と、定常位置保持部の後方に形成された後方へ進むに従
って溝幅が大きくなる後方移動開放溝とを有する請求項
1ないし5のいずれか1項に記載の車両のフロントエン
ド構造を特徴としている。
【0017】このように構成された請求項6にかかる発
明によれば、前記定常位置保持部によって冷熱器を定常
位置に仮保持することができるため、フード閉止時にフ
ードインナーの冷熱器支持部と冷熱器上端マウント用部
材との位置がずれることなく、フードを閉止することに
よる本保持を安定して行うことができる。また、前傾位
置保持部によって冷熱器を無理な角度まで前傾させるこ
とがなく且つ可撓性を有する冷熱器配管の耐久性保証範
囲で冷熱器を前傾させることができる。更に、後方移動
開放溝により、荷重入力時に冷熱器を後方へ開放するこ
とができる。
【0018】請求項7に記載された発明では、前記フー
ドロック機構は、冷熱器が直列配置の場合には冷熱器の
略車両中央位置に一体に取付けられ、冷熱器が左右並列
配置の場合には一方の冷熱器の略車両中央寄り位置に一
体に取付けられた請求項1ないし6のいずれか1項に記
載の車両のフロントエンド構造を特徴としている。
【0019】このように構成された請求項7にかかる発
明によれば、前記フードロック機構を冷熱器と一体にし
たため、冷熱器の前方傾斜角を大きく取ることができる
ようになると共に、車両前方もしくは上方から荷重が入
力された時に、フードロック機構がフードや冷熱器と一
緒に後方へ移動するので、その荷重を効果的に吸収する
ことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について、図示例と共に説明する。
【0021】図1〜図19は、この発明の実施の形態を
示すものである。
【0022】まず、構成を説明すると、図1はフロント
ガラス11の下端を大きく車両前方へ前出ししてフード
12を短くしたエクステリアデザインの車両13、例え
ば、ミニバンやワンボックスカー等のショートノーズ車
を示している。このショートノーズ車は、例えば、ハイ
ブリッド車等であっても良い。
【0023】図2に示すように、この車両13のフロン
トエンド部(フロントルーム14)には、車両前後方向
へ延びる一対のサイドメンバー15が配設され、このサ
イドメンバー15の前端間にはバンパ16を支持するバ
ンパレインフォース17が架設されている。
【0024】そして、バンパレインフォース17の下方
で且つ車両13後方にはラジコアロアメンバー18が配
設されている。ラジコアロアメンバー18は、プレス成
形または樹脂成形されたものである。このラジコアロア
メンバー18の部分には、冷熱器19,20が配設され
ている。この冷熱器19,20は、図2では2個左右並
列配置となっている。この場合、冷熱器19,20は、
例えば、エンジン冷却用ラジエータ21と、強電用ラジ
エータ22とで構成されている。なお、ハイブリッド車
ではラジエータが複数枚必要になるし、それ以外でもエ
ンジン出力向上に伴ってラジエータが大型化する傾向に
あるので、フロントガラス11下端と冷熱器19,20
との狭いクリアランスに対して冷熱器19,20がかな
りのスペースを占有した状態となっている。
【0025】この冷熱器19,20とフロントガラス1
1の下端との間には、ユーザが日常点検するものとし
て、強電用ラジエータ22のための冷却水リザーバタン
ク23、ブレーキオイルリザーバタンク24、ウォッシ
ャータンク25等が配設されている。これらは、フード
12を開ければすぐに点検できるように、一番表面側に
配置される。また、ユーザが日常点検ほど頻繁ではない
が整備交換するものとして、バッテリー26、リレー・
ヒューズボックス27等が配設されている。バッテリー
26は、車室内に置くと居住スペースや荷物積載スペー
スが損われてしまうので、フロントルーム14に置かれ
ている。また、リレー・ヒューズボックス27は、ラン
プ等電装制御対象に近い方がハーネスが短くて済むた
め、ものによってはフロントルーム14に置くようにし
ている。そして、ディーラーで整備交換するものとし
て、電動ウォータポンプや電動負圧ポンプや電動コンプ
レッサー等の電装部品が配設されている。これらは、日
常点検する部品よりは奥に配置される。なお、ショート
ノーズ車では、フロントガラス11下端と冷熱器19,
20とのクリアランスが狭いためこれらは最も奥に配置
され、点検整備が困難となっている。これらは図示を省
略されている。その他に、エアボックス28またはエア
コンダクト等が配設されている。なお、エンジン等の駆
動または発電ユニットはフロントルーム14に設けても
リヤルームに設けても良い。
【0026】そして、図3、図4に示すように、フード
12は、フードアウター31およびフードインナー32
を備えている。また、フードインナー32には、フード
ロックストライカー33が取付けられている。冷熱器1
9のエンジン冷却用ラジエータ21の前部にはコンデン
サー34が、また、後部には冷却ファン35がボルトで
固定されて一体化されている。冷熱器20の強電用ラジ
エータ22の後部には冷却ファン35がボルトで固定さ
れ一体化されている。
【0027】この実施の形態のものでは、図4に示すよ
うに、冷熱器19,20の下端に冷熱器下端マウント用
部材41(冷熱器下端マウント用ラバー)が取付けら
れ、冷熱器19,20の上端に冷熱器上端マウント用部
材42(冷熱器上端マウント用ラバー)が取付けられて
いる。そして、ラジコアロアメンバー18とフードイン
ナー32との間で冷熱器下端マウント用部材41および
冷熱器上端マウント用部材42を介して冷熱器19,2
0が直接的に挟持されている。この際、ラジコアロアメ
ンバー18に冷熱器19,20下端の冷熱器下端マウン
ト用部材41を支点として冷熱器19,20を前後傾お
よび後方移動可能に支持する冷熱器支持部43を設けて
いる。
【0028】そして、冷熱器19,20の前後傾および
後方移動に伴い、冷熱器19,20のコンデンサー34
や各ラジエータ21,22の上下のタンク部には可撓性
を有する冷熱器配管44,45が接続されている。この
冷熱器配管44,45は、通常のゴムホースであり、冷
熱器19,20の前傾分だけ余長を持たせたものであ
る。なお、冷熱器配管44,45は、冷熱器19,20
の前傾を繰返した時の耐久性を考慮した設計とする。
【0029】上記のラジコアロアメンバー18の冷熱器
支持部43は、図5、図6に示すように、車両前方部分
46が略半円形で車両後方部分47が車両前方部分46
よりも狭くなる平面視略卵型形状を呈して、冷熱器下端
マウント用部材41を収容可能としている。また、冷熱
器支持部43は、車両前方部分46の前方に冷熱器下端
マウント用部材41を開放可能な開放溝48を有してい
る。一方、冷熱器支持部43へ挿入可能な冷熱器下端マ
ウント用部材41は、略円形断面を有している。冷熱器
下端マウント用部材41には冷熱器19,20下端から
下方へ延びるピン49を挿入可能なピン穴50が形成さ
れている。このピン穴50は、車両13前方に偏心して
おり、冷熱器下端マウント用部材41のピン穴50より
も後方の部分51は、前方の部分52よりも厚肉となっ
ている。
【0030】フードインナー32には、図4に示すよう
に、フード12閉止時に冷熱器19,20上端の冷熱器
上端マウント用部材42を収容して支持する凹状の冷熱
器支持部55が設けられている。
【0031】この冷熱器支持部55は、図7〜図9に示
すように、プレス成形されたエンボス構造のものであ
り、前縁部56が冷熱器上端マウント用部材42と略等
しい支持深さを有し、後縁部57が前縁部56よりも浅
い支持深さを有している。この後縁部57の支持深さ
は、フード12閉止時やフード12を開放した瞬間等に
冷熱器19,20が動かないように確実に支持すると共
に、荷重入力時に冷熱器19,20を開放して後方へ移
動させやすいようにする深さに決定する。
【0032】以上により、冷熱器19,20の上端およ
び下端はそれぞれ、フード12によって押さえ付けられ
るようにして固定される。
【0033】更に、図3、図4に示すように、荷重入力
時にフードインナー32の冷熱器支持部55よりも後部
を引伸して冷熱器19,20上端に対する保持状態を解
除するフードインナー部材61がフードアウター31と
フードインナー32との間に設けられている。
【0034】このフードインナー部材61は、フードア
ウター31側からフードインナー32側へ向かって突出
する側面視略凸状の、プレス成形された板材または発泡
ウレタン等の衝撃吸収材で構成する。このフードインナ
ー部材61は、フードアウター31に接着剤等で固定さ
れる。このフードインナー部材61は、例えば、図10
に示すように、冷熱器上端マウント用部材42と対応す
る箇所(冷熱器19,20上端を4点で支持する場合に
は4箇所)にのみ部分的に固定されている。
【0035】そして、図11〜図14に示すように、フ
ード12開放時に冷熱器19,20の定常位置および前
傾位置を規制する冷熱器位置決機構65が設けられてい
る。この冷熱器位置決機構65は、各冷熱器19,20
の両側部あるいは一方の側部に設けられる簡単な仮保持
装置である。
【0036】この冷熱器位置決機構65は、サイドメン
バー15等の上面に溶接またはボルト止めされた位置決
機構本体66を備えている。この位置決機構本体66
は、図13に示すように、フード12閉止時に冷熱器1
9,20を定常位置に保持する定常位置保持部67と、
フード12開放時に冷熱器19,20を前傾位置に保持
する前傾位置保持部68と、定常位置保持部67から前
傾位置保持部68への冷熱器19,20の移動を案内・
規制するスライド溝69とを有している。定常位置保持
部67と前傾位置保持部68との周囲にはスライド溝6
9との境界となる小突起70が設けられている。また、
定常位置保持部67の後方には、後方へ進むに従って溝
幅が大きくなる後方移動開放溝71を有している。
【0037】一方、冷熱器19,20の側には、図1
2、図14に示すように、先端をバルジ処理されたL字
型チューブ75の垂直部が固定板76を介してロー付け
またはボルト止めされる。このL字型チューブ75の水
平部には振動防止部材77が取付けられ、この振動防止
部材77がカラー78を介して位置決機構本体66のス
ライド溝69等にスライド可能に嵌合されている。
【0038】更に、図2〜図4に示すように、冷熱器1
9,20の前傾を阻害しない位置に、フードロックスト
ライカー33と噛み合ってロックするフードロック機構
80が設けられている。
【0039】このフードロック機構80は、図2に示す
ように、冷熱器19,20が左右並列配置の場合には一
方の冷熱器19,20の略車両13中央寄り位置に一体
に取付けられる。
【0040】次に、この実施の形態の作用について説明
する。
【0041】フロントルーム14の内部の部品を整備交
換する場合には、図15に示すように、フード12を開
ける。すると、フード12によって上方から押さえ付け
て固定されていた冷熱器19,20は、押さえ付けるも
のがなくなるため、冷熱器19,20側部の冷熱器位置
決機構65と冷熱器19,20下端の冷熱器下端マウン
ト用部材41で保持されている状態となり、前後に傾斜
可能な状態となる。冷熱器19,20は、冷熱器下端マ
ウント用部材41を支点として、冷熱器位置決機構65
のスライド溝69に沿って動き、前傾させることが可能
となる。フード12を開け閉めする時には冷熱器19,
20は定常位置にし、フロントルーム14の内部の部品
を整備交換する時には冷熱器19,20は前傾位置にす
る。この冷熱器19,20の移動は、ユーザや整備士が
手動で行う。なお、フードロック機構80を冷熱器1
9,20と一体にしたことにより、フードロック機構8
0が冷熱器19,20の前傾を阻害することがない。
【0042】そして、冷熱器19,20が定常位置にあ
る時には、図16(a)、図17(a)に示すように、
冷熱器下端マウント用部材41は、冷熱器支持部43の
略半円形の車両前方部分46に位置している。冷熱器支
持部43の車両後方部分47は狭いので、力を加えなけ
れば冷熱器19,20は、後方へ傾動せずに定常位置に
止まっている。
【0043】フード12を開け、冷熱器19,20に力
を加えて前傾させると、図16(b)、図17(b)に
示すように、冷熱器下端マウント用部材41は冷熱器支
持部43の車両後方部分47に押しやられる。すると、
冷熱器支持部43の車両後方部分47は狭くなっている
ので、図16(c)、図17(c)に示すように、冷熱
器下端マウント用部材41は冷熱器支持部43の車両後
方部分47から力を受け、車両前方部分46に戻ろうと
する。よって、少ない力で冷熱器19,20を定常位置
に戻すことができる。冷熱器下端マウント用部材41の
後方の部分51は、前方の部分52よりも厚肉として耐
久性を向上させるようにする。
【0044】図18(a)、図19(a)に示すよう
に、走行中に車両13前方もしくは上方から荷重が入力
された場合、フードインナー32の冷熱器支持部55の
前縁部56が冷熱器上端マウント用部材42を介して冷
熱器19,20を後方へ押す。すると、図18(b)、
図19(b)に示すように、側面視略凸状のフードイン
ナー部材61がフードインナー32の後部を後方へ押出
し、冷熱器支持部55後部を引伸して冷熱器19,20
上端に対する保持状態を解除する。この時、冷熱器1
9,20は、冷熱器下端マウント用部材41および冷熱
器支持部43を支点として後傾している。そして、図1
8(c)、図19(c)に示すように、更にフード12
の変形が進むと、冷熱器下端マウント用部材41および
冷熱器支持部43を支点として冷熱器19,20は更に
後傾し、荷重を吸収する。なお、図9に示すように、フ
ードインナー32の冷熱器支持部55を、後縁部57が
前縁部56よりも浅いエンボス構造とすることにより、
前方からの荷重をフードインナー32を介して冷熱器へ
伝わりやすくすることができ、且つ、冷熱器を後方へ開
放しやすくすることができるため、車両13前方もしく
は上方からの荷重を効率的に吸収することが可能とな
る。また、フードロック機構80が掛ったままとなって
いるが、フードロック機構80を冷熱器19,20と一
体にしたため、フードロック機構80は冷熱器19,2
0を押出すように作用する。それにより、フード12と
冷熱器19,20はフードロック機構80によって一体
となったまま後方へ変位する。この時、冷熱器19,2
0下端では、冷熱器支持部43の車両前方部分46の前
方に形成した開放溝48により、冷熱器下端マウント用
部材41を開放する。
【0045】このように、この実施の形態によれば、ラ
ジコアアッパーをなくし、フード12で直接冷熱器1
9,20上端を支持するようにしたため、フード12を
開けると冷熱器19,20は冷熱器位置決機構65およ
び冷熱器19,20下端以外の拘束がなくなりフリーと
なる。そこで、冷熱器位置決機構65によって冷熱器1
9,20を所定の前傾位置まで前傾させれば、フロント
ガラス11下端と冷熱器19,20とのクリアランスが
拡がり、また、ラジコアアッパーがないため上方を遮る
ものもなく、奥にあって取り出しにくい部品も取り出す
ことができる。フードロック機構80は冷熱器19,2
0の前傾を阻害しない位置に設けているため、冷熱器1
9,20は可撓性を有する冷熱器配管44,45の耐久
性保証範囲で大きく前傾させることができる。また、走
行中に車両13前方もしくは上方から荷重が入力された
としても、フードアウター31とフードインナー32と
の間に設けられたフードインナー部材61がフードイン
ナー32の冷熱器支持部55を変形させて冷熱器19,
20を後方へ開放し、荷重を効率的に吸収させる。冷熱
器19,20下端に対するラジコアロアメンバー18の
支持は冷熱器下端マウント用部材41と冷熱器支持部4
3との嵌合であり、剛体構造ではなくフリーであるため
無理な力が作用することもない。冷熱器位置決機構65
は、冷熱器19,20の前傾については規制しているが
冷熱器19,20の後方への移動は規制していないた
め、冷熱器19,20に無理な力が作用することがな
く、衝撃を吸収しやすい。また、冷熱器19,20の損
傷も防止することができる。以上により、フロントガラ
ス11下端と冷熱器19,20とのクリアランスがない
かまたは狭いエクステリアデザインの車、例えば、ショ
ートノーズ車等で、バッテリー交換やヒューズ交換が困
難な状況化であっても、フード12を開け冷熱器19,
20をワンタッチで前傾させるだけの簡単な手順で部品
交換や整備が容易となり、以て、整備性を向上すること
ができる。同時に、車両13前方もしくは上方からの荷
重に対する荷重吸収性能を向上することができる。更
に、その結果として、フロント周りの造形の自由度も向
上させることが可能となる。
【0046】また、冷熱器支持部43の車両後方部分4
7と冷熱器下端マウント用部材41との間に隙間ができ
るようになるので、冷熱器19,20を前傾させた時
に、冷熱器下端マウント用部材41はこの隙間へ逃げる
ことができ、冷熱器19,20を前傾させやすくなる。
また、冷熱器支持部43は平面視略卵型形状をしている
ので、冷熱器19,20を定常位置に戻す時に、冷熱器
下端マウント用部材41が狭くなった車両後方部分47
に押されて戻りやすい。この車両後方部分47が狭くな
った車両後方部分47に挟まれる時に冷熱器下端マウン
ト用部材41に力が加わるため、冷熱器下端マウント用
部材41の後方を厚肉にすれば耐久性を向上させること
ができる。また、車両前方部分46の前方に設けた開放
溝48により、車両13前方もしくは上方から荷重が入
力された場合に冷熱器下端マウント用部材41の固定が
開放されてその荷重を効果的に吸収することができる。
【0047】更に、フードインナー32の冷熱器支持部
55を、後縁部57が前縁部56よりも浅いエンボス構
造とすることにより、前方からの荷重をフードインナー
32を介して冷熱器へ伝わりやすくすることができ、且
つ、冷熱器を後方へ開放しやすくすることができるた
め、車両13前方もしくは上方からの荷重を効率的に吸
収することが可能となる。
【0048】そして、フードインナー32の冷熱器支持
部55を、後縁部57が前縁部56よりも薄肉となるよ
うにすることにより、荷重入力時に冷熱器を後方へ開放
しやすくすることができる。
【0049】更に、フードアウター31に入力された荷
重をフードインナー32へ伝達し、フードインナー32
の冷熱器支持部55後部を引伸すことで冷熱器を後方へ
開放することができる。
【0050】そして、定常位置保持部67によって冷熱
器19,20を定常位置に仮保持することができるた
め、フード12閉止時にフードインナー32の冷熱器支
持部55と冷熱器上端マウント用部材42との位置がず
れることなく、フード12を閉止することによる本保持
を安定して行うことができる。また、前傾位置保持部6
8によって冷熱器19,20を無理な角度まで前傾させ
ることがなく且つ可撓性を有する冷熱器配管44,45
の耐久性保証範囲で冷熱器19,20を前傾させること
ができる。更に、後方移動開放溝71により、荷重入力
時に冷熱器19,20を後方へ開放することができる。
【0051】更に、フードロック機構80を冷熱器1
9,20と一体にしたため、冷熱器19,20の前方傾
斜角を大きく取ることができるようになると共に、車両
13前方もしくは上方から荷重が入力された時に、フー
ドロック機構80がフード12や冷熱器19,20と一
緒に後方へ移動するので、その荷重を効果的に吸収する
ことができる。
【0052】
【変形例】図20はこの実施の形態の第1の変形例であ
り、冷熱器19’を直列配置としたものである。この場
合に、フードロック機構80は、冷熱器19’の略車両
13中央位置に一体に取付けるようにしている。
【0053】図21はこの実施の形態の第2の変形例で
あり、フードインナー32の冷熱器支持部55における
後縁部57を、別部材32’にすることにより、前縁部
56よりも薄肉化するようにしたものである。このよう
に、フードインナー32の冷熱器支持部55を、後縁部
57が前縁部56よりも薄肉となるようにすることによ
り、荷重入力時に冷熱器を後方へ開放しやすくすること
ができる。
【0054】図22はこの実施の形態の第3の変形例で
あり、フードインナー部材61’を、全ての冷熱器上端
マウント用部材42に対応する大きさにして1箇所設け
るようにしたものである。
【0055】なお、上記以外の部分については、上記実
施の形態と同様の構成を備えており、同様の作用・効果
を得ることができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1の発
明によれば、ラジコアアッパーをなくし、フードで直接
冷熱器上端を支持するようにしたため、フードを開ける
と冷熱器は冷熱器位置決機構以外の拘束がなくなりフリ
ーとなる。そこで、冷熱器位置決機構によって冷熱器を
所定の前傾位置まで前傾させれば、フロントガラス下端
と冷熱器とのクリアランスが拡がり、また、ラジコアア
ッパーがないため上方を遮るものもなく、奥にあって取
り出しにくい部品も取り出すことができる。フードロッ
ク機構は冷熱器の前傾を阻害しない位置に設けているた
め、冷熱器は可撓性を有する冷熱器配管の耐久性保証範
囲で大きく前傾させることができる。また、走行中に車
両前方もしくは上方から荷重が入力されたとしても、フ
ードに設けられたフードインナー部材がフードインナー
の冷熱器支持部を変形させて冷熱器を後方へ開放し、荷
重を効率的に吸収させる。冷熱器下端に対するラジコア
ロアメンバーの支持は冷熱器下端マウント用部材と冷熱
器支持部との嵌合であり、剛体構造ではなくフリーであ
るため無理な力が作用することもない。冷熱器位置決機
構は、冷熱器の前傾については規制しているが冷熱器の
後方への移動は規制していないため、冷熱器に無理な力
が作用することがなく、衝撃を吸収しやすい。また、冷
熱器の損傷も防止することができる。以上により、フロ
ントガラス下端と冷熱器とのクリアランスがないかまた
は狭いエクステリアデザインの車、例えば、ショートノ
ーズ車等で、バッテリー交換やヒューズ交換が困難な状
況化であっても、フードを開け冷熱器をワンタッチで前
傾させるだけの簡単な手順で部品交換や整備が容易とな
り、以て、整備性を向上することができる。同時に、車
両前方もしくは上方からの荷重に対する荷重吸収性能を
向上することができる。更に、その結果として、フロン
ト周りの造形の自由度も向上させることが可能となる。
【0057】請求項2の発明によれば、冷熱器支持部の
車両後方部分と冷熱器下端マウント用部材との間に隙間
ができるようになるので、冷熱器を前傾させた時に、冷
熱器下端マウント用部材はこの隙間へ逃げることがで
き、冷熱器を前傾させやすくなる。また、冷熱器支持部
は平面視略卵型形状をしているので、冷熱器を定常位置
に戻す時に、冷熱器下端マウント用部材が狭くなった車
両後方部分に押されて戻りやすい。この車両後方部分が
狭くなった車両後方部分に挟まれる時に冷熱器下端マウ
ント用部材に力が加わるため、冷熱器下端マウント用部
材の後方を厚肉にすれば耐久性を向上させることができ
る。また、車両前方部分の前方に設けた開放溝により、
車両前方もしくは上方から荷重が入力された場合に冷熱
器下端マウント用部材の固定が開放されてその荷重を効
果的に吸収することができる。
【0058】請求項3の発明によれば、フードインナー
の冷熱器支持部を、後縁部が前縁部よりも浅いエンボス
構造とすることにより、前方からの荷重をフードインナ
ーを介して冷熱器へ伝わりやすくすることができ、且
つ、冷熱器を後方へ開放しやすくすることができるた
め、車両前方もしくは上方からの荷重を効率的に吸収す
ることが可能となる。
【0059】請求項4の発明によれば、フードの冷熱器
支持部を、後縁部が前縁部よりも薄肉となるようにする
ことにより、荷重入力時に冷熱器を後方へ開放しやすく
することができる。
【0060】請求項5の発明によれば、フードアウター
に入力された荷重をフードインナーへ伝達し、フードイ
ンナーの冷熱器支持部後部を引伸すことで冷熱器を後方
へ開放することができる。
【0061】請求項6の発明によれば、定常位置保持部
によって冷熱器を定常位置に仮保持することができるた
め、フード閉止時にフードインナーの冷熱器支持部と冷
熱器上端マウント用部材との位置がずれることなく、フ
ードを閉止することによる本保持を安定して行うことが
できる。また、前傾位置保持部によって冷熱器を無理な
角度まで前傾させることがなく且つ可撓性を有する冷熱
器配管の耐久性保証範囲で冷熱器を前傾させることがで
きる。更に、後方移動開放溝により、荷重入力時に冷熱
器を後方へ開放することができる。
【0062】請求項7の発明によれば、フードロック機
構を冷熱器と一体にしたため、冷熱器の前方傾斜角を大
きく取ることができるようになると共に、車両前方もし
くは上方から荷重が入力された時に、フードロック機構
がフードや冷熱器と一緒に後方へ移動するので、その荷
重を効果的に吸収することができる、という実用上有益
な効果を発揮し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる車両のフロント部
の斜視図である。
【図2】図1のフードを除去した状態を示す図である。
【図3】図2の側方断面図である。
【図4】図3の部分拡大図である。
【図5】ラジコアロアメンバーの斜視図である。
【図6】(a)は冷熱器支持部部分の側面図、(b)は
その平面図である。
【図7】冷熱器支持部を示す車両のフロント部の斜視図
である。
【図8】冷熱器支持部の斜視図である。
【図9】冷熱器支持部の側方断面図である。
【図10】フードインナー部材の斜視図である。
【図11】冷熱器位置決機構を示す車両のフロント部の
斜視図である。
【図12】図11の部分拡大図である。
【図13】図12の位置決機構本体の側面図である。
【図14】図12のL字型チューブの側方断面図であ
る。
【図15】フードを開放した作動状態を示す車両のフロ
ント部の側方断面図である。
【図16】(a)(b)(c)は、冷熱器を前後傾させ
た作動状態を示す側方断面図である。
【図17】(a)(b)(c)は、冷熱器を前後傾させ
た作動状態を示す平面図である。
【図18】(a)(b)(c)は、荷重入力状態を示す
車両のフロント部の側方断面図である。
【図19】(a)(b)(c)は、荷重入力状態を示す
冷熱器支持部の側方断面図である。
【図20】実施の形態の第1の変形例にかかる図2と同
様の図である。
【図21】実施の形態の第2の変形例にかかる図9と同
様の図である。
【図22】実施の形態の第3の変形例にかかる図10と
同様の図である。
【図23】第1の従来例の説明図である。
【図24】第2の従来例の説明図である。
【図25】第3の従来例の説明図である。
【符号の説明】
11 フロントガラス 12 フード 13 車両 18 ラジコアロアメンバー 19 冷熱器 20 冷熱器 31 フードアウター 32 フードインナー 41 冷熱器下端マウント用部材 42 冷熱器上端マウント用部材 43 冷熱器支持部 44 冷熱器配管 45 冷熱器配管 46 車両前方部分 47 車両後方部分 48 開放溝 55 冷熱器支持部 56 前縁部 57 後縁部 61 フードインナー部材 65 冷熱器位置決機構 67 定常位置保持部 68 前傾位置保持部 69 スライド溝 71 後方移動開放溝 80 フードロック機構

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フードアウターおよびフードインナーを
    備えたフードがフロントガラス下端近傍を支点として上
    下に開閉可能に配設されると共に、前記フードの下方に
    ラジコアロアメンバーが配設された車両のフロントエン
    ド構造において、前記ラジコアロアメンバーとフードイ
    ンナーとの間で冷熱器が冷熱器下端マウント用部材およ
    び冷熱器上端マウント用部材を介して挟持されると共
    に、前記ラジコアロアメンバーに前記冷熱器下端マウン
    ト用部材を支点として前記冷熱器を前傾および後方移動
    可能に支持する冷熱器支持部が設けられ、且つ、前記フ
    ードインナーにフード閉止時に前記冷熱器上端マウント
    用部材を支持する冷熱器支持部が設けられ、荷重入力時
    に前記フードインナーの前記冷熱器支持部後部の保持状
    態を解除するフードインナー部材が前記フードに設けら
    れ、フード開放時に前記冷熱器の定常位置および前傾位
    置を規制する冷熱器位置決機構が設けられ、前記冷熱器
    の前傾を阻害しない位置にフードロック機構が設けられ
    たことを特徴とする車両のフロントエンド構造。
  2. 【請求項2】 前記ラジコアロアメンバーの冷熱器支持
    部は、車両前方部分が略半円形で車両後方部分が車両前
    方部分よりも狭くなる平面視略卵型形状を呈すると共
    に、車両前方部分の前方に冷熱器下端マウント用部材を
    開放可能な開放溝を有し、前記冷熱器下端マウント用部
    材は、略円形断面で後方が前方よりも厚肉となっている
    ことを特徴とする請求項1記載の車両のフロントエンド
    構造。
  3. 【請求項3】 前記フードインナーの冷熱器支持部は、
    後縁部が前縁部よりも浅いエンボス構造であることを特
    徴とする請求項1または2記載の車両のフロントエンド
    構造。
  4. 【請求項4】 前記フードの冷熱器支持部は、後縁部が
    前縁部よりも薄肉となっていることを特徴とする請求項
    1または2記載の車両のフロントエンド構造。
  5. 【請求項5】 前記フードインナー部材は、フードアウ
    ター側からフードインナー側へ向かって突出する側面視
    略凸状の板材または発泡ウレタン等の衝撃吸収材からな
    ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に
    記載の車両のフロントエンド構造。
  6. 【請求項6】 前記冷熱器位置決機構は、フード閉止時
    に冷熱器を定常位置に保持する定常位置保持部と、フー
    ド開放時に冷熱器を前傾位置に保持する前傾位置保持部
    と、定常位置保持部から前傾位置保持部への冷熱器の移
    動を規制するスライド溝と、定常位置保持部の後方に形
    成された後方へ進むに従って溝幅が大きくなる後方移動
    開放溝とを有することを特徴とする請求項1ないし5の
    いずれか1項に記載の車両のフロントエンド構造。
  7. 【請求項7】 前記フードロック機構は、冷熱器が直列
    配置の場合には冷熱器の略車両中央位置に一体に取付け
    られ、冷熱器が左右並列配置の場合には一方の冷熱器の
    略車両中央寄り位置に一体に取付けられたことを特徴と
    する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の車両のフ
    ロントエンド構造。
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