JP2004074910A - 車両の前部車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラジエタ等の車両補機のレイアウトの自由度を高めつつ、車両補機を極力後方に配設できるようにする。
【解決手段】エンジンルーム2と車室3とを画成するダッシュパネル1に、車幅方向中央部において後方に向けて膨出された膨出部1aが形成されて、この膨出部1aの分だけエンジンルーム2が後方へ拡大される。エンジンルーム2に配設されたエンジン4の後端部が、上記膨出部1aに入り込んでいる。ダッシュパネル1の後方には、所定距離だけあけて空調ユニット20が配設され、この空調ユニット20とダッシュパネル1との間の所定距離の間の空間が所定空間CSとされる。所定空間CSには、例えば、エンジン用オイルクーラ等の熱交換器30や、車外に膨張、展開されるエアバッグユニット51が配設される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両の前部車体構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両としての自動車にあっては、車室の前方にエンジンが配設されるエンジンルームが構成されて、該車室とエンジンルームとがダッシュパネルによって画成されている。車室側のうちダッシュパネルの直後方には、空調ユニットが配設されているのが通常である(例えば特開平8−58431号公報参照)。この空調ユニットは、車室内に開口された多くのエア吹出口に対して空調エアを供給する等のために車幅方向略中間部に位置されるのが一般的であり、このためエンジンの後方延長線上に空調ユニットが位置することとなる。空調ユニットは、少なくとも熱交換ユニット(冷房用と暖房用との2つの熱交換ユニットを有するのが一般的)を内蔵している他、この熱交換器を通過した後の空調エアが集合されるエアミックス室を有していることが多く、かなりの大型部材となると共に剛性に優れた強度部材ともなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近の車両では、車体特にエンジンルームへ装備される各種車両補機の数が相当に多くなっている。このような多くの各種車両補機のうち車体前部に装備することが要求される機器類を、エンジンルームに全て装備しようとすると、この各種車両補機のレイアウトの自由度が低下してしまうことになる。また、各種車両補機がエンジンルームに集中して配置されることによって、車体重心位置が車体前方へ移動してしまう原因となって車両の運動性能を妨げる原因となる。
【0004】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、車両補機のレイアウトの自由度を高めることができ、しかも車両補機を極力車体後方位置に配設できるようにした車両の前部車体構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明にあっては、基本的に、大型部材となる空調ユニットをダッシュパネルに対して所定距離後方へ離間させることにより、このダッシュパネルと空調ユニットとの間に所定空間を形成して、この所定空間を各種機器類の配設用空間として利用するようにしてある。
具体的には、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
車室の前方にエンジンが配設されるエンジンルームが構成されて、該車室とエンジンルームとがダッシュパネルによって画成され、該ダッシュパネル後方の車室側に空調ユニットが配設されてなる車両の前部車体構造において、
前記空調ユニットは、車幅方向ほぼ中間部でかつ前記エンジンの後方延長線上に位置するように配設され、
前記空調ユニットが前記ダッシュパネルに対して所定距離後方に位置するように該ダッシュパネルから離して配設されることにより、該空調ユニットとダッシュパネルとの間に所定空間が形成され、
前記所定空間に車両補機が配設されている、
ようにしてある。これにより、エンジンよりも後方位置に形成された所定空間を、各種車両補機のための配設用スペースをとして有効利用して、各種車両補機のレイアウトの自由度を高めることができる。また、大型で重量部材となる空調ユニットがダッシュパネルよりもかなり後方へ移動された状態とされ、しかも所定空間に配設される車両補機も重量物であるエンジンの後方に配設されるので、全体として車体重心を極力車体前後方向中間位置に近づけて、車両の運動性能を確保する上で好ましいものとなる。
【0006】
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
前記所定空間に配設される前記車両補機が、エアバッグユニットとされ、
前記エアバッグユニットが、フロントウインドガラスの前方でかつ該フロントウインドガラス前方に位置するボンネットの上方となる車外空間に向けてエアバッグを膨張、展開させるように設定されている、
ようにすることができる(請求項2対応)。この場合、ボンネット上に落下あるいはフロントウインドガラスに向かってくる障害物を、所定空間に配設されたエアバッグユニットから膨張、展開されるエアバッグによって受け止めて、障害物の損傷や車体の損傷を防止あるいは低減することができる。
【0007】
前記所定空間に配設される前記車両補機が、熱交換器とされている、ようにすることができる(請求項3対応)。この場合、所定空間を、かなりの大型かつ重量物となる熱交換器の配設スペースとして有効利用することができる。
【0008】
前記熱交換器が、エンジン用のオイルクーラとされている、ようにすることができる(請求項4対応)。この場合、所定空間を、エンジンの近傍に配設されることが望まれるエンジンのオイルクーラの配設スペースとして有効利用することができる。
【0009】
前記ダッシュパネルの上端部が、車幅方向に伸びる強度部材としてのカウルボックスに接合され、
前記カウルボックスに、前記熱交換器に向けて走行風を導くための開口部が形成されている、
ようにすることができる(請求項5対応)。この場合、走行風を有効に利用して、熱交換器の熱交換作用を十分高めることができる。
【0010】
前記ダッシュパネルはその車幅方向略中間部が後方に向けて突出するように形成されて、該突出された部分に対応して前記エンジンルームには部分的に後方へ拡大された拡大部が構成されており、
前記エンジンの後端部が、前記拡大部内に入り込んでいる、
ようにすることができる(請求項6対応)。この場合、重量物であるエンジンのみを特に後方へ位置させることが可能となって、車両の重心位置を車両の前後方向中心に近づける上で極めて好ましいものとなる。勿論、ダッシュパネルを全体的に後方へ移動させた場合に比して、車室空間特に前席の足下空間を大きく確保することができる。
【0011】
前記空調ユニットに対して、左右方向または上下方向にオフセットさせてオーディオユニットが配設されている、ようにすることができる(請求項7対応)。この場合、前後方向にかなりの寸法を有するオーディオユニットを、空調ユニットに対して前後方向に直列に配設する必要がなくなる。このことは、空調ユニットがダッシュパネルよりも所定距離離間するように後方へ移動させても、インストルメントパネルを後方つまり車室側に大きく後退させる必要がなくなり、車室空間(前後方向空間)を極力広く確保する上で好ましいものとなる。ちなみに、通常行われているように、空調ユニットの直後方にオーディオユニットを配設した場合は、このオーディオユニットの分だけインストルメントパネルの位置を後方へ位置させる必要が生じてしまうことになる。
【0012】
前記ダッシュパネルの上端部は、車幅方向に伸びる閉断面状のカウルボックスに接合され、
前記カウルボックスに、フロントウインドガラスの下端部が支持されており、
前記空調ユニットは、該空調ユニットが存在する車幅方向範囲において、前記フロントウインドガラスの下端位置よりも後方に位置されている、
ようにすることができる(請求項8対応)。この場合、空調ユニットは、フロントウインドガラス下端との位置関係を考慮したときに十分後方へ位置されたものとなり、所定空間を十分に確保する上で好ましい位置設定となる。
【0013】
【発明の効果】
本発明によれば、車両補機のレイアウトの自由度を高めることができ、また車体重心位置を極力車体前後方向中心に近づける上で好ましいものとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1、図2おいて、1はダッシュパネルであって、このダッシュパネル1の前方がエンジンルーム2とされ、ダッシュパネル1の後方が車室3とされている。エンジンルーム2には、エンジン4が配設されている。このエンジン4は、実施形態では、往復動型の直列多気筒エンジンとされて、そのクランク軸(出力軸)が前後方向に伸びる縦置き型の配置とされている。そして、エンジン4の後端部には変速機5が連結され、それぞれ図示を略すが、変速機5の後端部から伸びる出力軸が、前後方向に伸びるプロペラシャフトを介して後輪に連結されている。このように、実施形態では、車両は、後輪が駆動される後輪駆動車とされている。
【0015】
ダッシュパネル1は、図3に詳細に示すように、全体的にほぼ上下方向および車幅方向に伸びているが、その車幅方向略中間部において、後方(車室3側)に向けて膨出(突出)された膨出部(凹部)1aが形成されている。この膨出部1aに対応して、エンジンルーム2側においては、後方へ突出した拡大部が形成されることになる。つまり、エンジンルーム2は、膨出部1aに相当する分だけ後方へ拡大されている。なお、膨出部1aは、車幅方向略中間部のみに形成されているので、運転席や助手席の足下スペース(前後方向スペース)は十分確保されるものである。
【0016】
ダッシュパネル1の下端部は、車室床面を構成するフロアパネル6に連なっている。このフロアパネル6は、車幅方向略中間部において、上方に向けて凸となるように膨出形成されたトンネル部6aが形成されている。このトンネル部6aは、車室3のほぼ全長に渡って前後方向に伸ばして形成されていて、その前端部は、ダッシュパネル1のうち前記膨出部1aに一体的に連なっている。そして、前記変速機5やプロペラシャフトが、トンネル部6a内に配置されている。なお、トンネル部6aは、その前端部が、前方に向かうにつれて徐々にその幅が大きくされ、また徐々に上方に向けて伸びて、最終的にダッシュパネル1の膨出部1aに連なっている。
【0017】
ダッシュパネル1の上端部は、車幅方向ほぼ全長に渡って伸びるカウルボックス10の前端部に接合されている。このカウルボックス10は、全体的に閉断面状とされて、実施形態では、上方に向けて開口された断面略コ字状のロアパネル11と、ロアパネル11の上方開口を施蓋するようにロアパネル11に接合されたアッパパネル12とから構成されている。このようなカウルボックス10には、その前面において、ダッシュパネル1に形成された膨出部1aに対応させて、後方に向けて凸となるように膨出させることにより形成された凹部10aが形成されている。この凹部10aは、膨出部1aに連なって、エンジンルーム2を後方へ拡大するものとなる。このように、ダッシュパネル1の膨出部1aとカウルボックス10の凹部10aとによって、エンジンルーム2は、車幅方向略中間部において後方へ拡大されることになる。このようなカウルボックス10の後端部上面には、フロントウインドガラス13の下端部が支持されている。なお、図1中、符号14は、エンジンルーム2の上方を覆うボンネットである。
【0018】
エンジン4は、エンジンルーム2のうち十分に後方に位置されて、その後端部は、膨出部1a内に入り込んでいる。すなわち、エンジン4の上端(シリンダヘッドカバーの上端)の高さ位置は、カウルボックス10の下面よりも若干低くされているが、エンジン4の後端面は、膨出部1aの後端位置付近(ダッシュパネル1のうち膨出部1aのもっとも奥深い位置)に位置するようにされている。
【0019】
ダッシュパネル1の後方となる車室側には、空調ユニット20が配設されている。この空調ユニット20は、車幅方向略中間部に位置されて、エンジン4の後方延長線上に位置されている。つまり、エンジン4がまっすぐ後方へ大きく移動されたときに、後方へ移動されたエンジン4と干渉する位置に空調ユニット20が配設されている。空調ユニット20は、冷房用や暖房用の各熱交換器を有する他、温度や湿度が調整された後の空調エアが集合されるミックス室を有している。そして、空調ユニット20は、車室3内に設けられた複数の空調エア吹き出し口に連なる複数のダクトが接続されている。
【0020】
空調ユニット20は、ダッシュパネル1(の膨出部1a)よりも所定距離だけ後方に離れて位置されている。実施形態では、空調ユニット20の前端面位置が、空調ユニット20が存在する車幅方向範囲において、カウルボックス10の後端面位置に対してほぼ同じ位置か若干後方に位置するような位置設定とされている。このダッシュパネル1と空調ユニット20との前後方向の離間距離となる上記所定距離は、後述するように、車両補機を配設するための所定空間CSとして機能するのに十分な距離とされている。具体的には、上記所定距離は、大きいほど車両補機の配設スペース確保の上で好ましいものであるが、車室3の前後方向長さの確保の観点をも考慮して、例えば10cm〜20cm程度の範囲で設定することができる。上記所定空間CSが、図1において、一点鎖線のハッチングが施されたボックス形状として仮想的に示されている。
【0021】
前記所定空間CSには、車両補機としての熱交換器のうちエンジン用オイルクーラ30が配設されている。このオイルクーラ30の配設の具体例について図5をも参照しつつ説明する。まず、剛性に優れた鋼板等によって形成された取付基板31が車体に固定され、この取付基板31にオイルクーラ30が固定される。すなわち、取付基板31には、複数の取付ブラケット32が溶接等により固定されて、この取付ブラケット32とオイルクーラ30に設けた複数の取付ブラケット33とが、ボルト等の固定具34によって固定される。そして、取付基板31の左右下端部からは、それぞれ前方へ向けて伸びる左右一対のガイド板部31aが形成されている。
【0022】
上述の取付基板31は、上下方向(車幅方向)に伸ばして状態で、空調ユニット20の直前方に位置されている。取付基板31の上端部がカウルボックス10の後端部に接合され、その下端部がダッシュパネル1(のうち膨出部1aの最後端付近)に接合されている。取付基板31の車体への固定状態では、オイルクーラ30は側面視において若干傾斜して伸び(図2参照)、所定空間CSを横断するような姿勢とされる。
なお、図5中、符号30aは、エンジン4から供給される高温のオイルを受け入れるための供給パイプ、30bはエンジン4に向けて冷却後のオイルを供給するための排出パイプである。
【0023】
オイルクーラ30の上方に位置されるカウルボックス10には、走行風をオイルクーラ30に供給するための開口部が形成されている。この開口部は、ロアパネル11に形成された下開口部37と、アッパパネル12に形成された上開口部38とからなる。ただし、上開口部38は、大きな異物等が入り込まないように、メッシュ状の蓋部材で施蓋されたり、上開口部38を多数の小孔を有するパンチングメタル状に形成する等の処理が施されている。また、ダッシュパネル1のうちオイルクーラ30の下方に位置される部分には、走行風の排出用の開口部39が形成されている。
【0024】
空調ユニット20は、インストルメントパネル40に覆われて、車室側からは目視できないようになっている(空調ユニット20がインストルメントパネル40内に配設されている)。インストルメントパネル40の上端部(前端部)は、カウルボックス10の後端部に接合されている。このインストルメントパネル40内には、図4に示すように、空調用のブロア(送風機)41と、オーディオユニット42とが配設されるとともに、助手席用のグローブボックス(小物入れ)43が配設されている。すなわち、空調ユニット20に対して、ブロア41、オーディオユニット42,グロブボックス43がそれぞれ、車幅方向にオフセットされている(実施形態では、助手席側にオフセットされている),より具体的には、空調ユニット20の側方にオーディオユニット42が配設され、このオーディオユニット42よりも車幅方向外側にグローブボックス43が配置されている。そして、ブロア41は、空調ユニット20の側方で、かつオーディオユニット42およびグローブボックス43の直前方に位置されている。なお、図4中、符号15は、ステアリングハンドルである。
【0025】
ブロア41は、図示を略すダクトを介して空調ユニット20と接続されて、空調エアの送風源として機能されるものである。オーディオユニット42は、例えばチューナや、CD、MD、カセットテープ等の各種の音声等の記録再成メテ゛ィアを受け入れて再成を行うドライブ類で構成されている。インストルメントパネル40の車幅方向略中間部には、操作部44が配設されている。この操作部44には、オーディオユニット42を操作するボリューム等の各種の操作スイッチやオーディオ用の表示部が集中配置され、同様に、温度調整スイッチ等の各種の空調用の操作スイッチや空調用表示部が集中配置されている。勿論、上記操作部44は、車室側にいる乗員によって操作されるものである。
【0026】
以上のような実施形態において、車両の走行中は、冷たい走行風が、開口部37、38を通ってオイルクーラ30に供給されて、このオイルクーラ30部分で熱交換が行われる。熱交換によって高温となった走行風は、開口部を39を通って下方へと逃げることになる。このように、オイルクーラ30は走行風を利用した熱交換を効果的に行って、エンジン4の冷却を助けることになる。また、開口部39を通過した後の走行風は、変速機5へ向けて流れて、変速機5も少なからず冷却されることになる。オイルクーラ30は、その直後方と左右側方に取付基板31(左右一対のガイド板部31aを含む)が位置し、その直前方にはダッシュパネル1が位置して、全体的に上下方向に伸びる筒状のガイドに囲まれた状態となるので、上方からの走行風がオイルクーラ30に向けて確実かつスムーズに導かれることになる。
【0027】
図6、図7は、本発明の別の実施形態を示すもので、前記実施形態と同一構成要素には同一符号を付してその重複した説明は省略する。本実施形態では、所定空間CSに、エアバッグユニット51を配設したものである。すなわち、エアバッグユニット51は、そのケース内にガス圧発生用のインフレータと、インフレータのガス圧を受けて膨張、展開されるエアバッグ(エアバッグ本体)とを有し、膨張展開された状態のエアバッグ52が、図6一点鎖線で示されると共に、図7において実線で示される。
【0028】
図6、図7から明らかなように、エアバッグ52は、フロントウインドガラス13の前方でかつボンネット14の上方の車外空間に向けて膨張、展開されるようになっている。より具体的には、エアバッグ52は、カウルボックス10からボンネット14の上面に沿って膨張、展開されると共に、カウルボックス10からフロントウインドガラス13に沿っても膨張、展開されるようになっている。このように、エアバッグ52は、エアバッグユニット51から一旦上方へ向けて膨張、展開される関係上、エアバッグユニット51の上方に位置されるアッパパネル12には、膨張、展開されるエアバッグ52の膨張圧を受けて破断(開かれる)弱化部12aが形成されている。勿論、エアバッグユニット51は、ボンネット14上に障害物が落下してくる可能性のあるときに作動してエアバッグ52を膨張、展開させるものであり、例えば、前方衝突が検出されたとときに作動される車室内の前席用エアバッグの膨張、展開と同期して膨張、展開されるようにすることができる。
【0029】
以上実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず例えば次のような場合をも含むものである。エンジン4は、車両駆動用の駆動源として機能するものであれば、ロータリピストンエンジン等その種類を問うものではなく、また、エンジン4は横置きの場合であってもよい。所定空間CSに配設される車両補機としては、実施形態で示したものに限らず、適宜のものを選択することができ、特に重量物となる車両補機を選択して所定空間CSに配設するのが、重心位置を極力後方に設定する上で好ましいものとなる。所定空間CSに配設される車両補機としては、例えば、バッテリ、ブレーキ液圧制御用の各種油圧機器類(ABS制御用やトラクション制御用)、エンジン用以外の各種の熱交換器、各種の制御ユニット(コントローラ)等があり、これら車両補機の複数種を所定空間CSに配設することもできる。オーディオユニット42を、空調ユニット20の上下方向にオフセットさせて配設することもできる。空調用ブロア41を、空調ユニット20の上下方向にオフセットして配設したり、空調ユニット20に内蔵させることもできる。ただし、空調ユニット20の前後方向長さを極力見JH威嚇して所定空間CSの前後方向スペースを極力大きく確保するという観点からは、ブロア41を空調ユニット20に対して車幅方向あるいは上下方向にオフセットして配設するのが好ましい。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す要部斜視図。
【図2】図1のX2−X2線相当断面図。
【図3】ダッシュパネルの斜視図。
【図4】ダッシュパネルおよびその周辺の部材を上方から見た平面図。
【図5】車両補機としてのオイルクーラの取付例を示す分解斜視図。
【図6】所定空間にエアバッグユニットを配設した本発明の別の実施形態を示すもので、図2に対応した断面図。
【図7】図6のエアバッグユニットから膨張、展開されたエアバッグを示す斜視図。
【符号の説明】
1:ダッシュパネル
1a:膨出部
2:エンジンルーム
3:車室
4:エンジン
5:変速機
6:フロアパネル
10:カウルボックス
20:空調ユニット
30:オイルクーラ
40:インストルメントパネル
41:ブロア
42:オーディオユニット
43:グローブボックス
51:エアバッグユニット
52:エアバッグ
CS:所定空間

Claims (8)

  1. 車室の前方にエンジンが配設されるエンジンルームが構成されて、該車室とエンジンルームとがダッシュパネルによって画成され、該ダッシュパネル後方の車室側に空調ユニットが配設されてなる車両の前部車体構造において、
    前記空調ユニットは、車幅方向ほぼ中間部でかつ前記エンジンの後方延長線上に位置するように配設され、
    前記空調ユニットが前記ダッシュパネルに対して所定距離後方に位置するように該ダッシュパネルから離して配設されることにより、該空調ユニットとダッシュパネルとの間に所定空間が形成され、
    前記所定空間に車両補機が配設されている、
    ことを特徴とする車両の前部車体構造。
  2. 請求項1において、
    前記所定空間に配設される前記車両補機が、エアバッグユニットとされ、
    前記エアバッグユニットが、フロントウインドガラスの前方でかつ該フロントウインドガラス前方に位置するボンネットの上方となる車外空間に向けてエアバッグを膨張、展開させるように設定されている、
    ことを特徴とする車両の前部車体構造。
  3. 請求項1において、
    前記所定空間に配設される前記車両補機が、熱交換器とされている、ことを特徴とする車両の前部車体構造。
  4. 請求項3において、
    前記熱交換器が、エンジン用のオイルクーラとされている、ことを特徴とする車両の前部車体構造。
  5. 請求項3または請求項4において、
    前記ダッシュパネルの上端部が、車幅方向に伸びる強度部材としてのカウルボックスに接合され、
    前記カウルボックスに、前記熱交換器に向けて走行風を導くための開口部が形成されている、
    ことを特徴とする車両の前部車体構造。
  6. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記ダッシュパネルはその車幅方向略中間部が後方に向けて突出するように形成されて、該突出された部分に対応して前記エンジンルームには部分的に後方へ拡大された拡大部が構成されており、
    前記エンジンの後端部が、前記拡大部内に入り込んでいる、
    ことを特徴とする車両の前部車体構造。
  7. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記空調ユニットに対して、左右方向または上下方向にオフセットさせてオーディオユニットが配設されている、ことを特徴とする車両の前部車体構造。
  8. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記ダッシュパネルの上端部は、車幅方向に伸びる閉断面状のカウルボックスに接合され、
    前記カウルボックスに、フロントウインドガラスの下端部が支持されており、
    前記空調ユニットは、該空調ユニットが存在する車幅方向範囲において、前記フロントウインドガラスの下端位置よりも後方に位置されている、
    ことを特徴とする車両の前部車体構造。
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