JP2003319461A - 通信端末、ルータ、端末局、および固定端末 - Google Patents

通信端末、ルータ、端末局、および固定端末

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JP2003319461A JP2002124339A JP2002124339A JP2003319461A JP 2003319461 A JP2003319461 A JP 2003319461A JP 2002124339 A JP2002124339 A JP 2002124339A JP 2002124339 A JP2002124339 A JP 2002124339A JP 2003319461 A JP2003319461 A JP 2003319461A
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江川  万寿三
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の通信システムをシームレスに使用して
通信できる移動端末が、1つの通信先にデータを送信す
るとき、送信するデータの属性に基づいて送信経路を選
択できるようにする。 【解決手段】 無線ルータWRを介して通信機器とデー
タ通信を行う移動端末MNが、固定端末CNにデータを
送信するときに、このデータに含まれる情報識別子がア
プリケーションリストに記載されているか否かを判定
し、記載されていれば無線ルータWRに電話通信デバイ
ス22からデータを送信させるためのソースルートオプ
ションをデータに付加し、また無線ルータWRが、通信
端末から固定端末CN宛てられた送信データを受信し、
送信データのソースルートオプションに基づいて、無線
LANデバイス12と電話通信デバイス22のどちらを
使用して送信データを固定端末CNへ送信するかを選択
し、選択した方使用して送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信によって
複数の基地局と接続するルータと、このルータを介して
基地局に接続する通信機器にデータを送信する通信端
末、このルータと通信端末から成る端末局、およびこの
端末局と通信する固定端末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、携帯電話、PHS、無線LANな
ど複数の無線の通信システムが実用化されており、ユー
ザは、目的に応じて使用する通信システムを使い分けて
データ通信を行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、通信システム
を使い分けるには、それぞれの通信システムに対応した
通信端末を複数使い分ける必要があり、ユーザにとって
利便性が悪い。また、複数の通信システムを1つの通信
端末で使い分けることができるようになっているものが
利用されているが、このような機器においては、通信シ
ステムを切り替える毎に機器のデータ通信のためのネッ
トワークのアドレスが変化してしまい、通信先との接続
が一旦途絶えるので、このときに通信先との通信を継続
するには、再び新たなアドレスでの接続を確立し、なお
かつ古いアドレスと新しいアドレスでの通信の同一性を
確保しなければならない。すなわち、通信システムの切
り替えがシームレスでない。
【0004】このような問題を解決するものとして、特
開2000−287245号公報に記載の技術がある。
この公報に記載の技術は、複数の通信システムを切り替
えて通信できる通信端末と、複数の通信システムを介し
て通信端末へのデータの経路制御を行う経路制御装置と
を用いて通信システムを構築している。さらにこの公報
に記載の技術は、通信システムを切り替える時には、高
速な通信システムが利用可能であればそれを利用し、そ
れ以外の場合には低速な通信システムを使用するように
なっている。このようにすることで、経路制御装置が通
信の経路を制御するので、通信先との接続の途絶を回避
することができ、複数の通信システムをシームレスに使
用することができる。またできるだけ高速な回線を利用
することが可能となる。
【0005】しかし、この公報に記載の技術において
は、通信システムを切り替える度に通信データの経路が
大きく変化するため、各データパケットの到着間隔にゆ
らぎが生じてしまう。このようになることを、通信デー
タの等時性が劣化すると言う。このようなデータパケッ
トの等時性が劣化すると、例えばVoIP(Voice Over
IP)のようなリアルタイムで情報を送信するようなアプ
リケーションを使用するデータ通信においては、音声の
もたつき、音質の劣化等の不具合が発生してしまう。す
なわち、VoIPによって伝送される通信データは等時
性を必要とするという属性を有している。
【0006】また、ベストエフォート型通信システム、
回線交換型通信システム等、通信システムによって等時
性の確保に適しているものと適していないものとがある
ので、この公報に記載の技術のように、高速な通信シス
テムが使用できるときに、その回線が等時性を確保でき
るか否かに関わらず通信システムを切り替えてしまう
と、等時性を必要とする通信データがこの等時性を確保
できるかどうかわからなくなる。
【0007】これらの場合においては、送信データが高
い伝送速度よりも等時性を必要としているにもかかわら
ず、その回線が等時性を確保できるか否かに関わらず高
速な回線に切り替わってしまうことが問題となる。すな
わち、送信するデータの属性によらずに通信回線を切り
替えてしまうということが問題となる。
【0008】また、この公報に記載の技術においては、
1つの通信先に対して、2つ以上の通信経路でデータを
送信することができないような構成になっているので、
1つの通信先への送信において、送信するデータの属性
に基づいて通信経路を選択することができないという問
題がある。
【0009】本発明は上記問題点に鑑みて、複数の通信
システムをシームレスに使用して通信できる通信端末
が、1つの通信先にデータを送信するとき、送信するデ
ータの属性に基づいて送信経路を選択できるようにする
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の、請求項1に記載の発明は、第1の通信システムに対
応する基地局に無線接続する第1の無線接続手段と、第
2の通信システムに対応する基地局に無線接続する第2
の無線接続手段と、を使用してこれらの基地局が接続す
る通信機器と通信してデータ通信の中継を行うルータ、
を介して通信機器とデータ通信を行うルータ経由通信手
段と、通信機器の1つにデータを送信するとき、送信す
るデータの属性に基づいて、ルータに第2の無線接続手
段からデータを送信させるための情報をデータに付加す
るデータ付加手段と、を備えた通信端末である。
【0011】これによって、ルータ経由通信手段が、ル
ータを介して通信機器とデータ通信を行うので、使用す
る通信システム、すなわち第1の無線接続手段と第2の
無線通信手段の使用の切り替えがルータの中継機能によ
って行われ、この通信システムの切り替えの際に通信端
末はデータ通信のためのアドレスを変更する必要がな
い。すなわち通信端末は複数の通信システムを使用して
シームレスな通信を行うことができる。また、データ付
加手段が、通信機器の1つにデータを送信するときに、
このデータの属性に基づいて、ルータに第2の無線接続
手段からデータを送信させるための情報をデータに付加
するので、複数の通信システムを使用してシームレスに
通信できる通信端末が、1つの通信先にデータを送信す
るとき、送信するデータの属性に基づいて送信経路を選
択できるようになる。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の通信端末において、ルータから第1の無線接続
手段および第2の無線接続手段の基地局への接続状態の
通知を受信する接続状態受信手段を備え、データ付加手
段は、通信機器の1つにデータを送信するとき、送信す
るデータの属性と、第1の無線接続手段および第2の無
線接続手段の基地局への接続状態とに基づいて、第2の
無線接続手段から通信データを送信させるための情報を
送信するデータに付加することを特徴としている。
【0013】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載の通信端末において、接続状態受信手段は、ルー
タに第1の無線通信手段および第2の無線通信手段の基
地局への接続状態を問い合わせ、その応答として接続状
態の通知を受信することを特徴としている。
【0014】また、請求項4に記載の発明は、請求項2
または3に記載の通信端末において、接続状態受信手段
が受信した第1の無線通信手段および第2の無線通信手
段の基地局への接続状態を、ルータ経由通信手段によっ
て通信しようとする相手の通信機器に送信する接続状態
送信手段を備えたことを特徴としている。
【0015】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
ないし4のいずれか1つに記載の通信端末において、デ
ータ付加手段は、特定の属性を有する通信データを送信
するアプリケーションの識別子のリストであるアプリケ
ーションリストを参照し、通信機器に送信するデータに
付加されたアプリケーションの識別子がアプリケーショ
ンリストに含まれていることに基づき、送信するデータ
が特定の属性を有していることを検知することを特徴と
している。
【0016】また、請求項6に記載の発明は、請求項5
に記載の通信端末において、第2の通信システムは、等
時性を確保できる通信システムであり、アプリケーショ
ンリストは、等時性を必要とする通信データを送信する
アプリケーションの識別子のリストであり、データ付加
手段は、アプリケーションリストを参照し、通信機器に
送信するデータに付加されたアプリケーションの識別子
がアプリケーションリストに含まれていることに基づ
き、送信するデータが等時性を必要とするデータである
ことを検知することを特徴としている。
【0017】また、請求項7に記載の発明は、通信端末
と、基地局に接続する通信機器とのデータ通信を中継す
るルータであって、第1の通信システムに対応する基地
局に無線通信によって接続する第1の無線接続手段を使
用し、この基地局が接続する通信機器とのデータ通信を
行う第1のデータ通信手段と、第2の通信システムに対
応する基地局に無線通信によって接続する第2の無線接
続手段を使用し、この基地局が接続する通信機器とのデ
ータ通信を行う第2のデータ通信手段と、通信端末から
特定の通信機器に宛てられた送信データを受信し、送信
データの含む情報に基づいて、第1の無線通信手段と第
2の無線通信手段のどちらを使用して送信データを特定
の通信機器へ送信するかを選択する経路選択手段と、を
備えたルータである。
【0018】これによって、ルータが通信端末と通信機
器との通信を中継するので、通信端末は、通信システム
の切り替えの際に通信端末はデータ通信のためのアドレ
スを変更する必要がない。すなわち通信端末は複数の通
信システムを使用してシームレスな通信を行うことがで
きる。また、経路選択手段が、通信端末から特定の通信
機器に宛てられた送信データを受信し、送信データの含
む情報に基づいて、第1の無線通信手段と第2の無線通
信手段のどちらを使用して送信データを特定の通信機器
へ送信するかを選択し、選択された方を第1のデータ通
信手段または第2のデータ通信手段が使用して送信する
ので、複数の通信システムを使用してシームレスに通信
できる通信端末が、1つの通信先にデータを送信すると
き、送信するデータの属性に基づいて送信経路を選択で
きるようになる。
【0019】また、請求項8に記載の発明は、請求項7
に記載のルータにおいて、第1の無線通信手段および第
2の無線通信手段の基地局への接続状態を検知し、この
接続状態を通信端末に通知する接続状態通知手段を備え
たことを特徴としている。
【0020】また、請求項9に記載の発明は、請求項8
に記載のルータにおいて、接続状態通知手段は、通信端
末から、第1の無線通信手段および第2の無線通信手段
の基地局への接続状態の問い合わせを受信し、この受信
に基づき、接続状態を通信端末に通知することを特徴と
している。
【0021】また、請求項10に記載の発明は、請求項
8または9に記載のルータにおいて、接続状態通知手段
は、第1の無線通信手段および第2の無線通信手段の基
地局への接続状態を定期的に通信端末に通知することを
特徴としている。
【0022】また、請求項11に記載の発明は、請求項
8ないし10のいずれか1つに記載のルータにおいて、
接続状態通知手段は、第1の無線通信手段および第2の
無線通信手段の基地局への接続状態が変化したときに、
変化した接続状態を通信端末に通知することを特徴とし
ている。
【0023】また、請求項12に記載の発明は、通信端
末と、この通信端末と基地局に接続する通信機器とのデ
ータ通信を中継するルータと、第1の通信システムに対
応する基地局に無線通信によって接続する第1の無線接
続手段と、第2の通信システムに対応する基地局に無線
通信によって接続する第2の無線接続手段と、を備え、
ルータは、第1の無線接続手段を使用し、この基地局が
接続する通信機器とのデータ通信を行う第1のデータ通
信手段と、第2の無線接続手段を使用し、この基地局が
接続する通信機器とのデータ通信を行う第2のデータ通
信手段と、通信端末から特定の通信機器に宛てられた送
信データを受信し、送信データの含む情報に基づいて、
第1の無線通信手段と第2の無線通信手段のどちらを使
用して送信データを特定の通信機器へ送信するかを選択
する経路選択手段と、を有し、通信端末は、ルータを介
して通信機器とデータ通信を行うルータ経由通信手段
と、通信機器の1つにデータを送信するとき、送信する
データの属性に基づいて、ルータに第2の無線接続手段
からデータを送信させるための情報をデータに付加する
データ付加手段と、を有することを特徴とする端末局で
ある。
【0024】これによって、ルータ経由通信手段が、ル
ータを介して通信機器とデータ通信を行うので、使用す
る通信システム、すなわち第1の無線接続手段と第2の
無線通信手段の使用の切り替えがルータの中継機能によ
って行われ、この通信システムの切り替えの際に通信端
末はデータ通信のためのアドレスを変更する必要がな
い。すなわち通信端末は複数の通信システムを使用して
シームレスな通信を行うことができる。
【0025】また、データ付加手段が、通信機器の1つ
にデータを送信するときに、このデータの属性に基づい
て、ルータに第2の無線接続手段からデータを送信させ
るための情報をデータに付加し、また経路選択手段が、
通信端末から特定の通信機器に宛てられた送信データを
受信し、送信データの含む情報に基づいて、第1の無線
通信手段と第2の無線通信手段のどちらを使用して送信
データを特定の通信機器へ送信するかを選択し、選択さ
れた方を第1のデータ通信手段または第2のデータ通信
手段が使用して送信するので、複数の通信システムを使
用してシームレスに通信できる通信端末が、1つの通信
先にデータを送信するとき、送信するデータの属性に基
づいて送信経路を選択できるようになる。
【0026】また、請求項13に記載の発明は、請求項
12に記載の端末局において、ルータは、第1の無線通
信手段および第2の無線通信手段の基地局への接続状態
を検知し、この接続状態を通信端末に通知する接続状態
通知手段を有し、通信端末は、ルータから第1の無線接
続手段および第2の無線接続手段の基地局への接続状態
の通知を受信する接続状態受信手段を有し、データ付加
手段は、通信機器の1つにデータを送信するとき、送信
するデータの属性と、第1の無線接続手段および第2の
無線接続手段の基地局への接続状態とに基づいて、第2
の無線接続手段から通信データを送信させるための情報
を送信するデータに付加することを特徴としている。
【0027】また、請求項14に記載の発明は、請求項
13に記載の端末局において、接続状態通知手段は、通
信端末から、第1の無線通信手段および第2の無線通信
手段の基地局への接続状態の問い合わせを受信し、この
受信に基づき、接続状態を通信端末に通知し、接続状態
受信手段は、ルータに第1の無線通信手段および第2の
無線通信手段の基地局への接続状態を問い合わせ、その
応答として接続状態の通知を受信することを特徴として
いる。
【0028】また、請求項15に記載の発明は、請求項
14に記載の端末局において、車両に搭載されるもので
あって、車両のイグニッションスイッチがオンになった
ときに、通信端末が起動することを特徴としている。
【0029】また、請求項16に記載の発明は、請求項
15に記載の端末局において、車両のイグニッションス
イッチがオフになったときに、通信端末が動作を停止す
ることを特徴としている。
【0030】また、請求項17に記載の発明は、請求項
14に記載の端末局において、車両に搭載されるもので
あって、車両のイグニッションスイッチがオンになった
ときに、ルータが起動して、第1の基地局と第2の基地
局うち少なくとも一方と接続することを特徴としてい
る。
【0031】また、請求項18に記載の発明は、請求項
17に記載の端末局において、車両のイグニッションス
イッチがオフになったときに、ルータが動作を停止する
ことを特徴としている。
【0032】また、請求項19に記載の発明は、請求項
14に記載の端末局において、車両に搭載されるもので
あって、車両のアクセサリ電源がオンになったときに、
通信端末が起動することを特徴としている。
【0033】また、請求項20に記載の発明は、請求項
19に記載の端末局において、車両のアクセサリ電源が
オフになったときに、通信端末が動作を停止することを
特徴としている。
【0034】また、請求項21に記載の発明は、請求項
14に記載の端末局において、車両に搭載されるもので
あって、車両のアクセサリ電源がオンになったときに、
ルータが起動して、第1の基地局と第2の基地局うち少
なくとも一方と接続することを特徴としている。
【0035】また、請求項22に記載の発明は、請求項
21に記載の端末局において、車両のアクセサリ電源が
オフになったときに、ルータが動作を停止することを特
徴としている。
【0036】また、請求項23に記載の発明は、請求項
4に記載の通信端末から第1の無線通信手段および第2
の無線通信手段の基地局への接続状態の通知を受信する
受信手段と、特定の属性を有する通信データを送信する
アプリケーションの識別子のリストであるアプリケーシ
ョンリストを参照し、通信端末に送信するデータに付加
されたアプリケーションの識別子がアプリケーションリ
ストに含まれていることに基づき、データが特定の属性
を有していることを検知し、この特定の属性と第1の無
線通信手段および第2の無線通信手段の基地局への接続
状態とに基づいて、第2の無線接続手段経由でデータを
送信させるための情報をデータに付加して、通信端末宛
に送信する送信手段とを備えた固定端末である。
【0037】これによって、受信手段が請求項4に記載
の通信端末から第1の無線通信手段および第2の無線通
信手段の基地局への接続状態の通知を受信し、また送信
手段が、アプリケーションリストを参照し、通信端末に
送信するデータに付加されたアプリケーションの識別子
がアプリケーションリストに含まれていることに基づ
き、データが特定の属性を有していることを検知し、こ
の特定の属性と第1の無線通信手段および第2の無線通
信手段の基地局への接続状態とに基づいて、第2の無線
接続手段経由でデータを送信させるための情報をデータ
に付加して、通信端末宛に送信するので、この通信端末
にデータを送信するとき、送信するデータの属性に基づ
いて送信経路を選択できるようになる。
【0038】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図2に、本発明
の第1実施形態に係るデータ通信システムの概略図を示
す。車両に搭載されて移動する端末局10は、無線LA
Nと電話通信の2つの通信システムを同時に利用するこ
とができるようになっている無線局である。
【0039】無線LANは、基地局1つがカバーするサ
ービスエリアが狭い通信システムである。また無線LA
Nは、伝送速度が一般的に高速である。また無線LAN
は通信速度の保証はないベストエフォート型の通信シス
テムである。このような無線LANの通信システムは、
ベストエフォート型であるがゆえにデータの伝送速度の
変動が発生しやすいので、無線LAN網内で通信データ
の等時性が確保することが難しい。通信データの等時性
とは、1つの通信における各通信データパケットの伝送
の時間間隔が、伝送の過程において保存されることであ
る。例えばVoIP等の音声通信においては、音声のも
たつき等を回避するため、この通信データの等時性が必
要となる。
【0040】電話通信は、基地局1つがカバーするサー
ビスエリアが広い通信システムである。また電話通信
は、伝送速度が一般的に低速である。また電話通信は、
接続された回線は使用者が占有することのできる回線交
換型の通信システムである。このような電話通信の通信
システムは、回線交換型であるがゆえにデータの伝送経
路を占有することができるので、この電話回線網の中に
おいては情報の等時性を確保することができる。
【0041】図中小さい方の円内が無線LANに対応す
る無線LAN基地局BS11のサービスエリアである。
また図中大きい方の円内が電話通信システムに対応する
電話基地局BS21のサービスエリアである。電話通信
システムのサービスエリアはほぼ全域に広がっており、
端末局10はこの電話通信システムは常に利用できるよ
うになっている。
【0042】本実施形態においては、端末局10は図中
矢印のように移動し、a地点→b地点→c地点→d地点
を通過する。このとき、b地点からc地点までは無線L
AN基地局BS11のサービスエリア内であるので、無
線LANによる通信を行うことができる。このような移
動の過程において、端末局10は1つの固定端末に対し
てデータのアップロード/ダウンロードと音声通信を行
う。この際、無線LAN基地局BS11のサービスエリ
ア外においてはデータのアップロード/ダウンロードお
よび音声通信は共に電話通信システムを使用して行う。
また、無線LAN基地局BS11のサービスエリア内に
おいては、音声通信には等時性が確保できる電話通信シ
ステムをそのまま使用し、等時性を必要としないデータ
のアップロード/ダウンロードには高速な伝送が期待で
きる無線LANを使用する。
【0043】図1は、このデータ通信システムの構成を
示す図である。このデータ通信システムは、固定端末C
N、インターネット16、無線LAN網ゲートウェイg
w1、電話網ゲートウェイgw2、無線LAN網13、
電話網23、無線LAN基地局BS11、電話基地局B
S21、および端末局10から構成される。端末局1
0、無線LAN網ゲートウェイgw1、電話網ゲートウ
ェイgw2、インターネット16、固定端末CNにおい
ては、IPv6プロトコルによる通信が行われるように
なっている。
【0044】固定端末CNはインターネット16に接続
されている固定データ端末である。インターネット16
はIPプロトコルによる広域通信ネットワークである。
【0045】無線LAN網ゲートウェイgw1は、無線
LAN網13とインターネット16との間のデータの中
継およびプロトコル変換を行うゲートウェイである。こ
の無線LAN網ゲートウェイgw1は、自己のIPアド
レスとしてgw1を有している。なお本実施形態では、
IPアドレスは実際の値を示さず、gw1、p1等の様
にシンボリックに表現するものとする。
【0046】電話網ゲートウェイgw2は、電話網23
とインターネット16との間のデータの中継およびプロ
トコル変換を行うゲートウェイである。この電話網ゲー
トウェイgw2は、自己のIPアドレスとしてgw2を
有している。
【0047】無線LAN網13は、無線LAN基地局B
S11のような無線LANの基地局間を有線で接続する
ネットワークである。
【0048】電話網23は、電話基地局BS21のよう
な電話通信の基地局間を有線で接続するネットワークで
ある。この電話網23内においては、通信データの等時
性が確保されるようになっている。
【0049】無線LAN基地局BS11は、無線LAN
網13に接続する無線LANの基地局である。また、無
線LAN基地局BS11と無線LANデバイス12との
無線通信によって無線ルータWRがこの無線LAN基地
局BS11に接続するようになっている。これによっ
て、端末局10が無線LAN基地局BS11を介して固
定端末CN等のインターネット16上の通信機器と通信
できるようになっている。また無線LAN基地局BS1
1は、無線LAN網ゲートウェイgw1のIPアドレス
の情報を有しており、この情報をIPv6プロトコルに
則って無線ルータWRに通知するようになっている。
【0050】電話基地局BS21は、電話網23に接続
する電話通信の基地局である。また、電話基地局BS2
1と電話通信デバイス22との無線通信によって、無線
ルータWRがこの電話基地局BS21に接続するように
なっている。端末局10が電話基地局BS21を介して
固定端末CN等のインターネット16上の通信機器と通
信できるようになっている。また電話基地局BS21
は、電話網ゲートウェイgw2のIPアドレスの情報を
有しており、この情報をIPv6プロトコルに則って無
線ルータWRに通知するようになっている。
【0051】端末局10は、無線LANデバイス12、
電話通信デバイス22、無線ルータWR、および移動端
末MNから構成される。
【0052】無線LANデバイス12は、無線ルータW
Rから制御を受け、無線LAN基地局BS11と無線通
信を行い、無線ルータWRが無線LAN基地局BS11
を介して固定端末CN等のネットワーク機器とのデータ
通信を行えるようにするネットワークインターフェース
である。この無線LANデバイス12は、無線LAN基
地局BS11等の無線LANの基地局のエリアに入る
と、その基地局からIPアドレスの付与を受け、それを
自己のIPアドレスとして使用するようになっている。
また無線LANデバイス12は、この無線LANデバイ
ス12が基地局からIPアドレスの付与を受けたとき
に、付与されたIPアドレスおよびこの無線LANデバ
イス12が使用可能であることを無線ルータWRに通知
するようになっている。また無線LANデバイス12
は、現在IPアドレスの付与を受けている基地局からの
受信電力値が所定の値より下回ると、この無線LANデ
バイス12が使用不可能となったことを無線ルータWR
に通知するようになっている。
【0053】電話通信デバイス22は、無線ルータWR
から制御を受け、電話基地局BS21と無線通信を行
い、無線ルータWRが無線LAN基地局BS11を介し
て固定端末CN等のネットワーク機器とのデータ通信を
行えるようにするネットワークインターフェースであ
る。この電話通信デバイス22は、電話基地局BS21
等の電話通信の基地局のエリアに入ると、その基地局か
らIPアドレスの付与を受け、それを自己のIPアドレ
スとして使用するようになっている。また電話通信デバ
イス22は、この電話通信デバイス22が基地局からI
Pアドレスの付与を受けたときに、付与されたIPアド
レスおよびこの電話通信デバイス22が使用可能である
ことを無線ルータWRに通知するようになっている。ま
た電話通信デバイス22は、現在IPアドレスの付与を
受けている基地局からの受信電力値が所定の値より下回
ると、この電話通信デバイス22が使用不可能となった
ことを無線ルータWRに通知するようになっている。
【0054】無線ルータWRは、無線LAN基地局BS
11および電話基地局BS21と接続し、移動端末MN
と固定端末CN等の通信機器とがやりとりする通信デー
タの中継を行うルータである。このルータは、移動端末
MNからの送信データ、あるいは移動端末MNへの受信
データをどのような経路で配送するかを、自らの有する
ルーティングテーブルあるいは送信データのソースルー
トオプションに従って決定する。
【0055】ルーティングテーブルとは、宛先とその宛
先へデータを送るための経路の情報が記載されたテーブ
ルである。ソースルートオプションとは、IPによって
配送されるパケットの経路を送信元が明示的に指定する
ことができるように、パケットの一部に割り当てられた
経路指定のためのオプションである。無線ルータWR
は、このソースルートオプションのような送信データの
含む情報に基づいてデータの送信先を決定するようにな
っている。
【0056】また無線ルータWRは、無線LAN網ゲー
トウェイgw1および電話網ゲートウェイgw2とルー
ティング情報を交換することにより自らのルーティング
テーブルを作成するようになっている。
【0057】また、この無線LAN基地局BS11との
接続は、無線LANデバイス12を制御することにより
行うようになっている。この無線LAN基地局BS11
との接続の際、無線ルータWRは無線LAN基地局BS
11より無線LAN網ゲートウェイgw1のIPアドレ
スの通知を受けるようになっている。また、電話基地局
BS21との接続は電話通信デバイス22を制御するこ
とにより行うようになっている。この電話基地局BS2
1との接続の際、無線ルータWRは電話基地局BS21
より電話網ゲートウェイgw2のIPアドレスの通知を
受けるようになっている。
【0058】また無線ルータWRは、端末局10と接続
しており、端末局10のIPアドレスmnへの経路情報
を上記したルーティングテーブルに含んでおり、このル
ーティングテーブルの情報を無線LAN網ゲートウェイ
gw1、電話網ゲートウェイgw2等に通知することに
より、インターネット16上のルータが、端末局10の
IPアドレスmnへの経路を認識できるようになってい
る。
【0059】また、無線ルータWRは、無線LANデバ
イス12および電話通信デバイス22のデバイス情報を
検知し、それを移動端末MNに通知するようになってい
る。無線LANデバイス12および電話通信デバイス2
2のデバイス情報とは、無線LANデバイス12および
電話通信デバイス22が使用可能であるか否か、これら
デバイスが基地局から付与されたIPアドレス、これら
デバイスが接続している基地局の属する基地局網(例え
ば無線LAN網13および電話網23)のゲートウェイ
(例えば無線LAN網ゲートウェイgw1や電話網ゲー
トウェイgw2)のIPアドレス、およびこれらデバイ
スが対応している通信システムが等時性を確保できるも
のか否か、の情報を含むものである。すなわち無線LA
Nデバイス12および電話通信デバイス22のデバイス
情報とは、これらデバイスの基地局への接続状態の情報
である。無線ルータWRは、これらの情報のうち、デバ
イスが使用できるか否かおよびデバイスに付与されたI
Pアドレスは、これらデバイスからの通知によって検知
するようになっている。またこれらの情報のうち、デバ
イスの対応する通信システムが等時性を確保できるか否
かについては、無線ルータWRは初期設定時の登録によ
り検知している。
【0060】また無線ルータWRは、無線LAN網ゲー
トウェイgw1や電話網ゲートウェイgw2が使用可能
になったこと、あるいは使用不可能になったことを無線
LANデバイス12および電話通信デバイス22からの
通知により検知し、そのときにこのデバイス情報を移動
端末MNに通知するようになっている。また無線ルータ
WRは、自発的に定期的に移動端末MNに対してデバイ
ス情報を通知することもできるようになっている。また
無線ルータWRは、移動端末MNからデバイス情報を要
求する信号を受信し、この受信に基づきデバイス情報を
移動端末MNに通知することもできるようになってい
る。
【0061】図3は、このような無線ルータWRが無線
LANデバイス12が使用可能になったか等を検知し、
無線LANデバイス12のデバイス情報を移動端末MN
に通知する時の処理のフローチャートである。この図に
示す一連の処理は、無線ルータWRの電源がオンの時に
通信データ中継処理や定期的なデバイス情報通知等の他
の処理と並行して行われるようになっているプロセスで
ある。なお、本実施形態においては端末局10は電話基
地局BS21のサービスエリア外に出ることはないの
で、電話通信デバイス22は常に使用可能となってお
り、無線ルータWRは既に電話通信デバイス22のデバ
イス情報を検知している。なお、以降において、システ
ム1が利用可能になるとは、無線LANの通信システム
が利用可能になる、すなわち無線LANデバイス12が
使用可能になることを指すものとする。
【0062】ステップ200において、無線ルータWR
は新たにシステム1が使用可能になったことを無線LA
Nデバイス12からの通知によって検知したか否かを判
定する。システム1が利用可能になる場合としては、図
2に示したb地点に端末局10が到達した場合がある。
検知したと判定すれば、無線ルータWRはステップ20
5で自己のルーティングテーブルを更新し、デフォルト
ルート、すなわち通常のデータの転送先が無線LAN網
ゲートウェイgw1になるようにする。そしてステップ
210で、先述のように取得した無線LANデバイス1
2のデバイス情報を移動端末MNに通知し、処理は最初
のステップ200の判定処理に戻る。
【0063】またステップ200においてシステム1が
利用可能になったことを検知していないと判定すれば処
理はステップ215に移り、新たにシステム1が利用不
可能になったことを無線LANデバイス12からの通知
によって検知したか否かを判定する。システム1が利用
不可能になる場合としては、図2に示したc地点に端末
局10が到達した場合がある。そしてシステム1が利用
不可能であることを検知したと判定すれば、処理はステ
ップ220に移り、無線ルータWRは自己のルーティン
グテーブルを更新し、デフォルトルートが電話網ゲート
ウェイgw2になるようにする。そしてステップ225
で、システム1が利用可能でなくなったことを移動端末
MNに通知し、処理はステップ200の判定処理に戻
る。
【0064】また、システム1が利用可能な状態が継続
する場合や、システム1が利用不可能な状態が継続する
場合においては、処理はステップ200→ステップ21
5→ステップ200の処理のループを繰り返す。
【0065】このようなタイミングによって無線ルータ
WRはルーティングテーブルの更新とデバイス情報の通
知を行い、また別の並行するプロセスとして移動端末M
Nから固定端末CN等への送信データ、すなわち送信パ
ケットを中継し、この送信パケットを無線LAN基地局
BS11または無線LANデバイス12経由のいずれか
から送信する処理を行う。図4は、この中継処理の作動
を示すフローチャートである。
【0066】まず無線ルータWRは、ステップ410
の、送信するパケットがあるか否か、すなわち移動端末
MNから送信パケットを受信するか否かの判定処理を、
送信するパケットがあると判定するまで繰り返す。
【0067】送信するパケットがあると判定すると、処
理はステップ420に移り、無線ルータWRは自己のル
ーティングテーブル中のデフォルトルートを確認するこ
とにより、システム1が利用可能か否かを判定する。利
用可能でないと判定すれば、すなわちデフォルトルート
が電話網ゲートウェイgw2であると判定すれば、電話
通信システム(図中ではシステム2と記載)の基地局で
ある電話基地局BS21を経由するよう受信したパケッ
トを電話通信デバイス22から送信する(ステップ45
0)。また、システム1が利用可能でないと判定すれ
ば、無線ルータWRは受信したパケットのソースルート
オプションが電話網ゲートウェイgw2を経由するよう
な指定になっているか否かを判定し(ステップ43
0)、そのような指定になっていると判定すれば受信し
たパケットを電話通信デバイス22から送信し(ステッ
プ450)、そのような指定になっていないと判定すれ
ば無線LAN基地局BS11を経由するよう受信したパ
ケットを無線LANデバイス12から送信する(ステッ
プ440)。
【0068】すなわち、無線ルータWRは、システム1
が利用可能な場合は、特に移動端末MNからの送信パケ
ットのソースルートオプションが電話網ゲートウェイg
w2を経由するような指定になっていない限り、そのパ
ケットが無線LAN基地局BS11を経由するよう無線
LANデバイス12から送信する。また別の見方をすれ
ば、無線ルータWRは、システム1が利用可能であって
も、送信パケットのソースルートオプションが電話網ゲ
ートウェイgw2を経由するような指定になっていれ
ば、電話通信デバイス22からこのパケットを送信する
とも言える。
【0069】移動端末MNは、このような無線ルータW
Rと有線で接続する通信装置である。この移動端末MN
は、同時に複数の通信アプリケーションを実行して固定
端末CN等の1つの通信機器と通信することができるよ
うになっている。例えばダウンロードと音声通信のアプ
リケーションを同時に使用して固定端末CNと通信する
ことができる。また移動端末MNは、使用しているアプ
リケーションによって生成した送信データを無線ルータ
WRに送信することで、固定端末CN等の通信機器にデ
ータを送信することができる。また、固定端末CN等か
らの受信データは無線ルータWRを介して受信するよう
になっている。このように移動端末MNの通信が無線ル
ータWRによって中継されるようになっていることで、
移動端末MNは無線LAN基地局BS11や電話基地局
BS21とは独立したセグメントに属するようになるの
で、無線ルータWRが接続する基地局によらない固定の
IPアドレスmnを使用することができるようになる。
【0070】また移動端末MNは、無線ルータWRか
ら、無線LANデバイス12および電話通信デバイス2
2のデバイス情報の通知を受信するするようになってい
る。無線LANデバイス12および無線LAN網13の
デバイス情報とは、上述した通り無線LANデバイス1
2および電話通信デバイス22が使用可能であるか否
か、これらデバイスが基地局から付与されたIPアドレ
ス、これらデバイスが接続している基地局の属する基地
局網のゲートウェイのIPアドレス、およびこれらデバ
イスが対応している通信システムが等時性を確保できる
ものか否か、の情報を含むものである。
【0071】移動端末MNは、このデバイス情報を受信
することによって、無線ルータデバイス情報を作成し、
それを自己が有するメモリ(図示せず)に記録する。図
5は、移動端末MNが記録する無線ルータデバイス情報
の一例を示す図表である。無線ルータデバイス情報は2
行のエントリから成り、各行は各デバイス名、付与され
たIPアドレス、ゲートウェイのIPアドレス、および
等時性の確保ができるか否かの情報から成る。また、デ
バイスが利用不可能な場合には、ゲートウェイを記録す
る部分に当該デバイスが利用不可能であることが記載さ
れるようになっている。移動端末MNは、通信をしよう
とする相手である固定端末CN等の通信機器にこの無線
ルータデバイス情報を送信するようになっている。これ
によって、この情報を受信した固定端末CN等の通信機
器は、移動端末MNがどのような経路でデータを受信す
ることができるか知ることができるようになる。
【0072】図6は、移動端末MNが固定端末CNへ無
線ルータデバイス情報を送信するときの処理を示すフロ
ーチャートである。これらの処理は、移動端末MNが実
行する通信のためのアプリケーション等の他の処理と並
行して実行されるプロセスである。
【0073】移動端末MNは、無線ルータWRから無線
LANデバイス12のデバイス情報を受信したか否かを
判定するステップ710の処理を、この判定が肯定とな
るまで繰り返す。この判定が肯定となると処理はステッ
プ720に移り、受信したデバイス情報が、システム1
が利用不能となったという情報を含んでいるか否かの判
定を行う。
【0074】この判定が肯定である場合、すなわちシス
テム1が利用不能となった場合は、移動端末MNはメモ
リ中に保存する無線ルータデバイス情報を更新し、無線
LANデバイス12が使用不能になったことを示すよう
に変更を加える(ステップ730)。さらに、この更新
された無線データデバイス情報を固定端末CNに送信す
る(ステップ735)。そして処理はステップ710の
判定手段に戻り、移動端末MNはデバイス情報の受信を
待つ。
【0075】また、ステップ720でシステム1が利用
不能になったという情報を含んでいない場合は、受信し
た情報にシステム1が利用可能になったという情報が含
まれていることに相当するので、移動端末MNはメモリ
中に保存する無線ルータデバイス情報を更新し、無線L
ANデバイス12が使用可能になったことを示すように
変更を加える(ステップ740)。さらに、この更新さ
れた無線データデバイス情報を固定端末CNに送信する
(ステップ745)。そして処理はステップ710の判
定手段に戻り、移動端末MNはデバイス情報の受信を待
つ。
【0076】このように、移動端末MNは無線ルータW
Rからデバイス情報を受信して、それに基づいて無線ル
ータデバイス情報を更新し、また更新された無線ルータ
デバイス情報を固定端末CNに送信する。
【0077】また移動端末MNは、無線ルータWRにデ
バイス情報を問い合わせる信号を送信し、その応答とし
て無線ルータWRからデバイス情報を受信するようにす
ることも可能である。
【0078】また移動端末MNは、メモリ(図示せず)
を有し、そのメモリ中にアプリケーションリストを記録
している。アプリケーションリストとは、移動端末MN
が使用するアプリケーションのうちで等時性を必要とす
るもののリストである。図7は、このアプリケーション
リストの一例を示す図表である。このアプリケーション
リストは複数行から成り、各行はアプリケーション名と
アプリケーションの識別子との対応から成る。アプリケ
ーションの識別子とは、各アプリケーションに一意的に
割り当てられた識別子である。本実施形態においては、
アプリケーションの識別子を以下情報識別子と記載し、
この情報識別子として、アプリケーションが通信におい
て使用するTCPやUDPで規定されるポートの番号を
用いる。なお、TCP、UDPは、異なる端末のプロセ
ス間の通信を実現するためのプロトコルであって、IP
の上位層のプロトコルとして一般的に使用されるもので
ある。例えば、FTPのアプリケーションには21番、
telnetのアプリケーションには25番、HTTP
のアプリケーションには80番が通常割り宛てられる。
また、この通信ポート番号は、アプリケーションによっ
て作成される送信データ中に通常記載されるものであ
る。
【0079】移動端末MNは、アプリケーションによっ
て生成された固定端末CN等の通信機器への送信データ
中に記載されている情報識別子を読みとり、これがアプ
リケーションリストに記載されているか否かを判定する
ようになっている。すなわち、送信するデータが等時性
を必要とするものであるか否かを判定するようになって
いる。これによって移動端末MNは送信するデータの属
性を検知することができる。
【0080】このようにして送信するデータが等時性を
必要とするものである場合、移動端末MNは送信するデ
ータに情報を付加する。この情報は、無線ルータWRに
電話通信デバイス22からこの送信データを送信させる
ための情報である。具体的には、送信データのソースル
ートオプションに電話網ゲートウェイgw2のIPアド
レスを記載する。
【0081】図8は、移動端末MNが送信するパケット
がアプリケーションリストに記載されていることに基づ
いて、送信パケットにソースルートオプションを付加し
て固定端末CNに送信する処理を示すフローチャートで
ある。なお、この処理は移動端末MNの無線ルータデバ
イス情報送信等の他の処理と並行して行われるプロセス
である。
【0082】移動端末MNは、アプリケーションが送信
するパケットを生成することにより、固定端末CNに送
信するパケットが生成されたか否かを判定するステップ
810の処理を、この判定が肯定となるまで繰り返す。
【0083】この判定が肯定となると処理はステップ8
20に移り、送信するパケットに記載された情報識別子
のポート番号が、アプリケーションリストに記載されて
いるか否かの判定を行い(ステップ820)、記載され
ている、すなわち送信データは等時性を必要とすると判
定すれば、送信するパケットのソースルートオプション
に電話網ゲートウェイgw2のIPアドレスgw2を記
載し(ステップ830)、このパケットを無線ルータW
Rに送信する(ステップ840)。そして処理はステッ
プ810の判定手段に戻る。
【0084】ステップ820でアプリケーションリスト
に記載されていない、すなわち送信データは等時性を必
要としないと判定すれば、そのままパケットを無線ルー
タWRに送信する(ステップ840)。そして処理は8
10の判定手段に戻る。
【0085】このようにすることで、無線ルータWRは
ソースルートオプションが指定されたパケットを、その
指定の経路を通るように送信することができるようにな
る。
【0086】固定端末CNは、インターネット16に接
続されている固定のデータ通信機器である。この固定端
末CNは、アプリケーションを実行し、そのアプリケー
ションの処理に基づいて移動端末MN等の移動端末と音
声通話やデータのダウンロード等の通信を行うようにな
っている。この固定端末CNはメモリ(図示せず)を有
し、移動端末MNが有していたものと同じアプリケーシ
ョンリストをこのメモリ内に記録している。また固定端
末CNは、移動端末MNから無線ルータデバイス情報を
受信し、受信した情報に基づいてバインディング情報を
作成し、メモリに保存するようになっている。
【0087】図9は、このバインディング情報の一例を
示す図表である。バインディング情報は複数行から成
り、各エントリは移動端末MNのような無線LANと電
話通信のためのデバイスを持つ移動端末のIPアドレ
ス、その移動端末の無線LAN用のデバイスのIPアド
レス、無線LAN通信システムが等時性を確保できるか
否か、電話通信用のデバイスのIPアドレス、および電
話通信システムが等時性を確保できるか否か、の情報か
ら成る。また、その移動端末が利用不能な通信システム
があれば、その通信システム用のデバイスのIPアドレ
ス部に利用不能であるという情報が記載される。
【0088】固定端末CNが受信する無線ルータデバイ
ス情報は、各デバイス名、デバイスに付与されたIPア
ドレス、ゲートウェイのIPアドレス、等時性の確保が
できるか否か、および使用可能か否かの情報を含むの
で、固定端末CNはこの無線ルータデバイス情報を受信
することにより、上記したバインディング情報を作成す
ることができる。図10は、固定端末CNが移動端末M
Nから無線ルータデバイス情報を受信することにより、
バインディング情報を作成、更新する処理を示すフロー
チャートである。なお、このフローチャートに記載の処
理は、固定端末CNのアプリケーションの実行等の他の
処理と並行して行われるプロセスである。
【0089】固定端末CNは、移動端末MNから無線ル
ータデバイス情報を受信したか否かを判定するステップ
910の処理を、受信したと判定するまで繰り返す。
【0090】受信したと判定すると、処理はステップ9
20に移り、受信した無線ルータデバイス情報は、シス
テム1が利用不能になった、すなわち無線LANデバイ
ス12が使用不能となったことを示す情報を有している
か否かを判定する。
【0091】この判定が肯定なら、すなわちシステム1
が利用不能になったと判定すれば、固定端末CNはシス
テム1が利用不能になったことを含め、無線ルータデバ
イス情報に記載されている情報に従ってバインディング
情報を作成・更新する(ステップ930)。
【0092】またステップ920の判定が否定なら、す
なわちシステム1が利用可能になったと判定すれば、固
定端末CNはシステム1が利用可能になったことを含
め、無線ルータデバイス情報に記載されている情報に従
ってバインディング情報を作成・更新する(ステップ9
40)。
【0093】このような処理によって、固定端末CNは
バインディング情報を作成・更新する。
【0094】そして固定端末CNは、自己が有するバイ
ンディング情報に記載の移動端末にパケットを移動端末
MNに送信するとき、そのパケットに記載された情報識
別子が、自己が有するアプリケーションリスト中にあれ
ば、そのデータは等時性を必要とするパケットであると
して、このパケット電話通信デバイス22のIPアドレ
スを経由するようソースルートオプションを記載し、パ
ケットを送信する。すなわち送信するデータの属性に基
づいて、電話通信デバイス22宛にデータを送出させる
ための情報をデータに付加し、データを送信する。な
お、この電話通信デバイス22のIPアドレスは、バイ
ンディング情報に記載されている。
【0095】また、アプリケーションリストに記載され
ていない情報識別子がパケットに記載されていれば、無
線LANデバイス12が使用可能なときは無線LANデ
バイス12宛に、そうでないときは電話通信デバイス2
2宛にソースルートオプションを記載し、パケットを送
信する。
【0096】図11は、このような固定端末CNが移動
端末MNにパケットを送信するときの処理を示すフロー
チャートである。なお、この処理は固定端末CNのバイ
ンディング情報作成・更新処理等の他の処理と並行して
行われるプロセスである。
【0097】固定端末CNは、アプリケーションが送信
するパケットを生成することにより、移動端末MNに送
信するパケットが生成されたか否かを判定するステップ
110の処理を、この判定が肯定となるまで繰り返す。
【0098】この判定が肯定となると処理はステップ1
20に移り、送信するパケットに記載された情報識別子
のポート番号が、アプリケーションリストに記載されて
いるか否かの判定を行い(ステップ120)、記載され
ている、すなわち送信データは等時性を必要とすると判
定すれば、送信するパケットのソースルートオプション
に電話通信デバイス22のIPアドレスを記載し(ステ
ップ130)、このパケットを送信する(ステップ14
0)。そして処理はステップ110の判定手段に戻る。
【0099】ステップ120でアプリケーションリスト
に記載されていない、すなわち送信データは等時性を必
要としないと判定すれば、処理はステップ150に移
り、固定端末CNは移動端末MNがシステム1を利用可
能か否かをバインディング情報を読み込んで調べること
で判定する。そして利用可能であると判定すればソース
ルートオプションに無線LANデバイス12のIPアド
レスを記載し(ステップ160)、また利用不可能であ
ると判定すればソースルートオプションに電話通信デバ
イス22のIPアドレスを記載し(ステップ130)、
それらの後にパケットを送信する(ステップ140)。
そして処理はステップ110の判定処理に戻る。
【0100】図12は、上記のような構成のデータ通信
システムにおいて、端末局10が図2に示したような経
路上を移動するときに、無線ルータWR、移動端末M
N、および固定端末CNが無線LANデバイス12のデ
バイス情報および無線ルータデバイス情報のやりとりを
行い、それに基づいて移動端末MNが無線ルータデバイ
ス情報を更新し、固定端末CNがバインディング情報を
更新する手順を示すタイミングチャートである。以下こ
の図をもとに、図2の移動経路中のa地点、b地点、c
地点、d地点における移動端末MNの無線ルータデバイ
ス情報、および固定端末CNのバインディング情報の変
遷について具体的に説明する。
【0101】まず端末局10がa地点にいるとき、端末
局10が固定端末CNと音声通信およびアップロード/
ダウンロードを始める。この時には、端末局10は無線
LAN基地局BS11のサービスエリア外にいるため、
無線ルータWRは電話通信デバイス22しか使用するこ
とができない。これらのデータ通信を始める前に、移動
端末MNは無線ルータデバイス情報を固定端末CNに対
して送信する(ステップ305)。この無線ルータデバ
イス情報を受信した固定端末CNは、この受信にもとづ
いてバインディング情報を更新する(ステップ31
0)。図13は、この時点の移動端末MNの無線ルータ
デバイス情報および固定端末CNのバインディング情報
を示す図である。無線ルータデバイス情報は、無線LA
Nデバイス12が使用不可能で、電話通信デバイス22
がIPアドレp1を付与されて電話網ゲートウェイgw
2をゲートウェイとし、電話通信デバイス22による通
信は等時性を確保できることを示している。バインディ
ング情報は、移動端末MNが無線LANすなわちシステ
ム1を利用できず、かつ電話通信すなわちシステム2は
使用でき、電話通信デバイス22のIPアドレスがp1
であり、電話通信デバイス22による通信は等時性を確
保できることを示している。
【0102】端末局10がb地点に到達した直後、すな
わち端末局10が無線LAN基地局BS11のサービス
エリア内に入った直後、無線ルータWRは通信システム
1が利用可能になったことを検知し(ステップ31
5)、それに基づいて無線LANデバイス12のデバイ
ス情報を移動端末MNに通知する(ステップ320)。
この通知を受信した移動端末MNは、この受信に基づい
て無線ルータデバイス情報を更新する(ステップ32
5)。
【0103】図14は、このステップ325の処理が行
われた時点における移動端末MNの無線ルータデバイス
情報および固定端末CNのバインディング情報を示す図
である。これらの情報が図13の時点の情報と異なる部
分は、無線ルータデバイス情報において、無線LANデ
バイス12がIPアドレスw1を付与されて無線LAN
網ゲートウェイgw1をゲートウェイとし、この無線L
ANは等時性の確保が難しい通信システムであることが
示されるようになったことである。この時点で、移動端
末MNはアップロードデータは無線LANデバイス12
から送信し、音声通信データは電話通信デバイス22か
ら送信する。固定端末CN側については、バインディン
グ情報に変化がないので全ての移動端末MNへの通信デ
ータを電話通信デバイス22宛に送信する。
【0104】その後、移動端末MNはステップ325で
更新した無線ルータデバイス情報を固定端末CNに送信
し(ステップ330)、この無線ルータデバイス情報を
受信した固定端末CNは、この受信に基づいてバインデ
ィング情報を更新する(ステップ335)。
【0105】図15は、このステップ335の処理が行
われた時点における移動端末MNの無線ルータデバイス
情報および固定端末CNのバインディング情報を示す図
である。これらの情報が図14の時点の情報と異なる部
分は、バインディング情報の移動端末MNのエントリに
おいて、システム2は使用でき、無線LANデバイス1
2のIPアドレスがw1であり、無線LANデバイス1
2による通信は等時性を確保するのが難しいということ
が示されるようになったことである。この時点で固定端
末CNは、バインディング情報の更新に伴い、等時性が
要求される電話通信のデータは電話通信デバイス22宛
に送信し、等時性が要求されないアップロード/ダウン
ロードのデータは無線LANデバイス12宛に送信する
ようになる。
【0106】次に、端末局10がc地点に到達した直
後、すなわち端末局10が無線LAN基地局BS11の
サービスエリアからまもなく出ようとしている時、無線
ルータWRは無線LANデバイス12からの受信電力が
所定値以下になったことを検知して、それにより通信シ
ステム1が利用不可となったことを検知し(ステップ3
40)、それに基づいて無線LANデバイス12のデバ
イス情報を移動端末MNに通知する(ステップ34
5)。この通知を受信した移動端末MNは、この受信に
基づいて無線ルータデバイス情報を更新する(ステップ
350)。
【0107】図16は、このステップ325の処理が行
われた時点における移動端末MNの無線ルータデバイス
情報および固定端末CNのバインディング情報を示す図
である。これらの情報が図15の時点の情報と異なる部
分は、無線ルータデバイス情報において、無線LANデ
バイス12が利用不能であることが示されるようになっ
たことである。この時点で、移動端末MNは全ての送信
データを電話通信デバイス22から送信するようにな
る。固定端末CN側については、バインディング情報に
変化がないので、図15に示した時点と同様に、音声通
信データは電話通信デバイス22宛に、アップロード/
ダウンロードデータは無線LANデバイス12宛に送信
する。なお、移動端末MNにおいては、無線LANデバ
イス12は受信電力は下がってはいるものの、固定端末
CNからのデータの受信は依然行うことができる。
【0108】その後、移動端末MNはステップ350で
更新した無線ルータデバイス情報を固定端末CNに送信
し(ステップ355)、この無線ルータデバイス情報を
受信した固定端末CNは、この受信に基づいてバインデ
ィング情報を更新する(ステップ360)。
【0109】図17は、このステップ360の処理が行
われた時点における移動端末MNの無線ルータデバイス
情報および固定端末CNのバインディング情報を示す図
である。これらの情報が図16の時点の情報と異なる部
分は、バインディング情報の移動端末MNのエントリに
おいて、システム2は利用不能であることが示されるよ
うになったことである。この時点で固定端末CNは、更
新したバインディング情報に基づき、全ての移動端末M
Nへの送信データを電話通信デバイス22宛に送信する
ようになる。
【0110】以上のような構成および作動のデータ通信
システムにおいて、移動端末MNが、無線ルータWRを
介して通信機器とデータ通信を行うので、使用する通信
システムの切り替えおよび経路制御は無線ルータWRの
中継機能によって行われるので、この通信システムの切
り替えの際に通信端末はIPアドレスを変更する必要が
ない。すなわち移動端末MNは複数の通信システムを使
用してシームレスな通信を行うことができる。
【0111】また、移動端末MNが、通信機器の1つに
データを送信するときに、このデータに含まれる情報識
別子がアプリケーションリストに記載されているか否か
を判定し、記載されていれば無線ルータWRに電話通信
デバイス22からデータを送信させるためのソースルー
トオプションをデータに付加し、また無線ルータWR
が、通信端末から固定端末CN宛てられた送信データを
受信し、送信データのソースルートオプションに基づい
て、無線LANデバイス12と電話通信デバイス22の
どちらを使用して送信データを特定の通信機器へ送信す
るかを選択し、選択した方を使用して送信するので、複
数の通信システムを使用してシームレスに通信できる通
信端末が、1つの通信先にデータを送信するとき、送信
するデータの属性に基づいて送信経路を選択できるよう
になる。
【0112】また、固定端末CNは、移動端末MNから
無線ルータデバイス情報を受信し、また移動端末MNに
データを送信するときには、アプリケーションリストを
参照し、通信端末に送信するデータに付加された情報識
別子がアプリケーションリストに含まれていることに基
づき、データが等時性を必要とするデータであることを
検知し、電話通信デバイス22にデータを送信させるた
めの情報をデータに付加して、通信端末宛に送信するの
で、この通信端末にデータを送信するとき、送信するデ
ータの属性に基づいて送信経路を選択できるようにな
る。
【0113】ここで、これらが搭載される車両のキース
イッチの状態との連動について説明する。端末局10の
移動端末MNは、車両のイグニッションスイッチがオン
となったときに電力が供給され、イグニッションスイッ
チがオフとなったときに電力供給が止まる車内の電力供
給線(図示せず)から電力供給を受けるようになってい
る。
【0114】また移動端末MNは、無線ルータWRへの
電力供給をオン・オフする電力制御装置(図示せず)を
制御するようになっている。移動端末MNは電力供給を
受けて起動したときにこの電力制御装置に制御信号を送
り、それによって無線ルータWRへ給電が行われるよう
にする。また、移動端末MNへの電力供給が停止する
と、この制御信号も停止し、無線ルータWRへの電力供
給も停止するようになっている。
【0115】図18は、このような移動端末MNの電力
供給に関する手順を示すフローチャートである。まずイ
グニッションスイッチがオンとなる(ステップ510)
と、移動端末MNが電力供給を受けて起動する(ステッ
プ520)。起動した移動端末MNが無線ルータWRへ
の電力供給をオン・オフする電力制御装置に制御信号を
送信することで、無線ルータWRに電力が供給される
(ステップ530)。その後、イグニッションスイッチ
がオフとなると、移動端末MNへの電力供給が停止し、
電力制御装置への制御信号が停止し、無線ルータWRで
の電力供給が停止することにより、移動端末MNと無線
ルータWRが停止する(ステップ540)。
【0116】このように端末局10の起動・停止がイグ
ニッションスイッチのオン、オフと連動することで、車
両のドライバが端末局10の起動、停止を直接操作する
必要がなくなる。また、イグニッションオフ時に電力を
消費しないので、車内の電力消費の低減に繋がる。
【0117】なお、車両のイグニッションスイッチのオ
ン、オフは、車両のアクセサリ電源のオン、オフに読み
替えても良い。
【0118】(第2実施形態)本発明の第2実施形態
は、第1実施形態において説明した無線ルータWRおよ
び移動端末MNにおいて、これらの起動、停止の動作
と、これらが搭載される車両のキースイッチの状態との
連動についての作動が異なるものである。
【0119】第1実施形態においては、イグニッション
キーがオンとなるとまず移動端末MNが起動し、その後
に移動端末MNの制御により無線ルータWRが起動する
ようになっているのに対し、本実施形態においては、イ
グニッションキーがオンとなるとまず無線ルータWRが
起動し、その後に無線ルータWRの制御により移動端末
MNが起動するようになっている。
【0120】この連動に関連する要素以外については、
第1実施形態で説明したデータ通信システムと構成、作
動を同じくする。
【0121】端末局10の無線ルータWRは、車両のイ
グニッションスイッチがオンとなったときに電力が供給
され、イグニッションスイッチがオフとなったときに電
力供給が止まる車内の電力供給線(図示せず)から電力
供給を受けるようになっている。
【0122】また無線ルータWRは、起動するとすぐに
無線LANデバイス12または無線LAN網13を使用
して少なくとも1つの基地局と接続してIPアドレスの
付与を受けるようになっている。このようにすること
で、車両のイグニッションスイッチがオンになるといち
早く通信が行えるようになる。
【0123】また無線ルータWRは、移動端末MNへの
電力供給をオン・オフする電力制御装置(図示せず)を
制御するようになっている。無線ルータWRは電力供給
を受けて起動したときにこの電力制御装置に制御信号を
送り、それによって移動端末MNへ給電が行われるよう
にする。また、無線ルータWRへの電力供給が停止する
と、この制御信号も停止し、移動端末MNへの電力供給
も停止するようになっている。
【0124】図19は、このような無線ルータWRの電
力供給に関する手順を示すフローチャートである。まず
イグニッションスイッチがオンとなる(ステップ61
0)と、無線ルータWRが電力供給を受けて起動し、無
線ルータWRは少なくとも1つの基地局と接続する(ス
テップ620)。起動した無線ルータWRが移動端末M
Nへの電力供給をオン・オフする電力制御装置に制御信
号を送信することで、移動端末MNに電力が供給される
(ステップ630)。その後、イグニッションスイッチ
がオフとなると、無線ルータWRへの電力供給が停止
し、電力制御装置への制御信号が停止し、移動端末MN
への電力供給が停止することにより、移動端末MNと無
線ルータWRが停止する(ステップ640)。
【0125】このように端末局10の起動・停止がイグ
ニッションスイッチのオン、オフと連動することで、車
両のドライバが端末局10の起動、停止を直接操作する
必要がなくなる。また、イグニッションオフ時に電力を
消費しないので、車内の電力消費の低減に繋がる。
【0126】ここで、車両のイグニッションスイッチの
オン、オフは、車両のアクセサリ電源のオン、オフに読
み替えても良い。
【0127】なお、本発明の第1および第2実施形態に
おいて、移動端末MNは通信端末に相当する。また、無
線LAN通信システムが第1の通信システムに相当し、
第2の通信システムが電話通信システムに相当する。ま
た、無線LANデバイス12が第1の無線接続手段に相
当し、電話通信デバイス22が第2の無線接続手段に相
当する。
【0128】また、本発明の第1および第2実施形態に
おいて、図8のステップ840に記載の移動端末MNの
送信処理が、ルータを介して通信機器とデータ通信を行
うルータ経由通信手段を構成する。
【0129】また、各実施形態において、図8のステッ
プ820および830に記載の移動端末MNの判定およ
びソースルートオプション付加の処理が、移動端末MN
の通信機器の1つにデータを送信するとき、送信するデ
ータの属性に基づいて、ルータに第2の無線接続手段か
らデータを送信させるための情報をデータに付加するデ
ータ付加手段を構成する。
【0130】また、各実施形態において、図12のステ
ップ325、350に記載の移動端末MNの無線ルータ
デバイス情報の受信および更新処理が、ルータから第1
の無線接続手段および第2の無線接続手段の基地局への
接続状態の通知を受信する接続状態受信手段を構成す
る。
【0131】また、各実施形態において、図6のステッ
プ735、745に記載の移動端末MNの無線ルータデ
バイス情報の送信処理が、接続状態受信手段が受信した
第1の無線通信手段および第2の無線通信手段の基地局
への接続状態を、ルータ経由通信手段によって通信しよ
うとする相手の通信機器に送信する接続状態送信手段を
構成する。
【0132】また、各実施形態において、図4のステッ
プ440に記載の無線ルータWRの無線LANデバイス
12を使用た送信処理が、第1の通信システムに対応す
る基地局に無線通信によって接続する第1の無線接続手
段を使用し、この基地局が接続する通信機器とのデータ
通信を行う第1のデータ通信手段を構成する。
【0133】また、各実施形態において、図4のステッ
プ450に記載の無線ルータWRの電話通信デバイス2
2を使用した送信処理が、第2の通信システムに対応す
る基地局に無線通信によって接続する第2の無線接続手
段を使用し、この基地局が接続する通信機器とのデータ
通信を行う第2のデータ通信手段を構成する。
【0134】また、各実施形態において無線ルータWR
は、基地局に接続するためのネットワークインターフェ
ースとして、無線LANデバイス12と電話通信デバイ
ス22の2つを使用しているが、3つ以上のネットワー
クインターフェースを使用してもよい。
【0135】また、各実施形態において、図4のステッ
プ430に記載の無線ルータWRのソースルートオプシ
ョンの判定処理が、通信端末から特定の通信機器に宛て
られた送信データを受信し、送信データの含む情報に基
づいて、第1の無線通信手段と第2の無線通信手段のど
ちらを使用して送信データを特定の通信機器へ送信する
かを選択する経路選択手段を構成する。
【0136】また、各実施形態において、図3のステッ
プ210および225に記載のデバイス情報の通知処理
が、第1の無線通信手段および第2の無線通信手段の基
地局への接続状態を検知し、この接続状態を通信端末に
通知する接続状態通知手段を構成する。
【0137】また、各実施形態においては、端末局1
0、無線LAN基地局BS11、電話基地局BS21、
無線LAN網ゲートウェイgw1、電話網ゲートウェイ
gw2、インターネット16、および固定端末CNにお
いては、IPv6プロトコルが使用されているが、これ
は必ずしもIPv6プロトコルである必要はなく、例え
ばIPv4プロトコルによって行ってもよい。
【0138】また、各実施形態においては、無線ルータ
WR、移動端末MN、および固定端末CNにおいてやり
とりされるデバイス情報において、無線LANデバイス
12および電話通信デバイス22が接続するゲートウェ
イとしては、無線LAN網ゲートウェイgw1、電話網
ゲートウェイgw2であるが、必ずしもこうなっている
必要はなく、例えば無線LANデバイス12が接続する
ゲートウェイとして、無線LAN基地局BS11から固
定端末CNまでの通信経路上のどのルータを用いてもよ
い。
【0139】また、固定端末CNは固定された端末でな
くともよく、移動する端末であってもよい。
【0140】また、各実施形態においては、移動端末M
NのIPアドレスは常に固定であるが、これは必ずしも
常に固定でなくともよい。少なくとも1つのデータ通信
が継続する間固定されていればシームレスな通信は実現
される。
【0141】また、各実施形態においては、端末局10
は車両に搭載されているが、端末局10は必ずしも車両
に搭載されている必要はない。例えば、端末局10が携
帯電話であってもよい。また、端末局10が船舶や航空
機に搭載されていてもよい。
【0142】また、各実施形態においては、移動端末M
Nと無線ルータWRとは有線によって接続されている
が、この接続は有線によるものである必要はなく、無線
によるものであってもソフトウェア間のプロセス間通信
によるものであってもよい。また、ソフトウェアを用い
て構成する場合には、移動端末MNと無線ルータWRは
同一のハードウェア上に実装することもできる。
【0143】また、各実施形態においては、送信するデ
ータの属性として等時性を用いているが、これは等時性
である必要はなく、例えば、通信におけるデータの漏洩
や改竄の防止を必要とするセキュア性であってもよい。
また、移動端末MNおよび固定端末CNは、複数の種類
のデータの属性に対応して複数のアプリケーションリス
トを有していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るデータ通信システ
ムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るデータ通信システ
ムの概略図である。
【図3】無線ルータWRがデバイス情報を検知し、移動
端末MNに通知する処理のフローチャートである。
【図4】無線ルータWRがの中継処理の作動を示すフロ
ーチャートである。
【図5】移動端末MNの無線ルータデバイス情報の一例
を示す図表である。
【図6】移動端末MNが固定端末CNへ無線ルータデバ
イス情報を送信するときの処理を示すフローチャートで
ある。
【図7】アプリケーションリストの一例を示す図表であ
る。
【図8】移動端末MNがパケットを固定端末CNに送信
する際の処理を示すフローチャートである。
【図9】固定端末CNの有するバインディング情報の一
例を示す図表である。
【図10】固定端末CNが移動端末MNから無線ルータ
デバイス情報を受信することにより、バインディング情
報を作成、更新する処理を示すフローチャートである。
【図11】固定端末CNが移動端末MNにパケットを送
信するときの処理を示すフローチャートである。
【図12】無線ルータWR、移動端末MN、および固定
端末CNの間のデバイス情報のやりとりと、無線ルータ
デバイス情報および固定端末CNの更新との手順を示す
タイミングチャートである。
【図13】a地点における移動端末MNの無線ルータデ
バイス情報および固定端末CNのバインディング情報を
示す図である。
【図14】b地点における移動端末MNの無線ルータデ
バイス情報および固定端末CNのバインディング情報を
示す図である。
【図15】b地点における移動端末MNの無線ルータデ
バイス情報および固定端末CNのバインディング情報を
示す図である。
【図16】c地点における移動端末MNの無線ルータデ
バイス情報および固定端末CNのバインディング情報を
示す図である。
【図17】c地点における移動端末MNの無線ルータデ
バイス情報および固定端末CNのバインディング情報を
示す図である。
【図18】第1実施形態に係る車両のイグニッションス
イッチと端末局10との連動の手順を示すフローチャー
トである。
【図19】第2実施形態に係る車両のイグニッションス
イッチと端末局10との連動の手順を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
10…端末局、12…無線LANデバイス、13…無線
LAN網、16…インターネット、22…電話通信デバ
イス、23…電話網、BS11…無線LAN基地局、B
S21…電話基地局、CN…固定端末、MN…移動端
末、WR…無線ルータ、gw1…無線LAN網ゲートウ
ェイ、gw2…電話網ゲートウェイ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K033 BA14 CB06 DA06 DA19 5K051 AA02 BB01 BB02 CC00 CC07 DD13 DD15 FF11 FF16 GG03 HH26 JJ04 JJ13 5K067 AA33 BB21 DD23 EE02 EE10 EE16 GG01 HH21

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の通信システムに対応する基地局に
    無線接続する第1の無線接続手段と、第2の通信システ
    ムに対応する基地局に無線接続する第2の無線接続手段
    と、を使用してこれらの基地局が接続する通信機器と通
    信してデータ通信の中継を行うルータ、を介して前記通
    信機器とデータ通信を行うルータ経由通信手段と、 前記通信機器の1つにデータを送信するとき、送信する
    データの属性に基づいて、前記ルータに前記第2の無線
    接続手段から前記データを送信させるための情報を前記
    データに付加するデータ付加手段と、を備えた通信端
    末。
  2. 【請求項2】 前記ルータから前記第1の無線接続手段
    および前記第2の無線接続手段の基地局への接続状態の
    通知を受信する接続状態受信手段を備え、 前記データ付加手段は、前記通信機器の1つにデータを
    送信するとき、送信するデータの属性と、前記第1の無
    線接続手段および前記第2の無線接続手段の基地局への
    接続状態とに基づいて、前記第2の無線接続手段から通
    信データを送信させるための情報を前記送信するデータ
    に付加することを特徴とする請求項1に記載の通信端
    末。
  3. 【請求項3】 前記接続状態受信手段は、前記ルータに
    前記第1の無線通信手段および前記第2の無線通信手段
    の基地局への接続状態を問い合わせ、その応答として前
    記接続状態の通知を受信することを特徴とする請求項2
    に記載の通信端末。
  4. 【請求項4】 前記接続状態受信手段が受信した前記第
    1の無線通信手段および前記第2の無線通信手段の基地
    局への接続状態を、前記ルータ経由通信手段によって通
    信しようとする相手の通信機器に送信する接続状態送信
    手段を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載
    の通信端末。
  5. 【請求項5】 前記データ付加手段は、特定の属性を有
    する通信データを送信するアプリケーションの識別子の
    リストであるアプリケーションリストを参照し、前記通
    信機器に送信するデータに付加されたアプリケーション
    の識別子が前記アプリケーションリストに含まれている
    ことに基づき、前記送信するデータが特定の属性を有し
    ていることを検知することを特徴とする請求項1ないし
    4のいずれか1つに記載の通信端末。
  6. 【請求項6】 前記第2の通信システムは、等時性を確
    保できる通信システムであり、 前記アプリケーションリストは、等時性を必要とする通
    信データを送信するアプリケーションの識別子のリスト
    であり、 前記データ付加手段は、前記アプリケーションリストを
    参照し、前記通信機器に送信するデータに付加されたア
    プリケーションの識別子が前記アプリケーションリスト
    に含まれていることに基づき、前記送信するデータが等
    時性を必要とするデータであることを検知することを特
    徴とする請求項5に記載の通信端末。
  7. 【請求項7】 通信端末と、基地局に接続する通信機器
    とのデータ通信を中継するルータであって、 第1の通信システムに対応する基地局に無線通信によっ
    て接続する第1の無線接続手段を使用し、この基地局が
    接続する通信機器とのデータ通信を行う第1のデータ通
    信手段と、 第2の通信システムに対応する基地局に無線通信によっ
    て接続する第2の無線接続手段を使用し、この基地局が
    接続する通信機器とのデータ通信を行う第2のデータ通
    信手段と、 前記通信端末から特定の通信機器に宛てられた送信デー
    タを受信し、前記送信データの含む情報に基づいて、前
    記第1の無線通信手段と前記第2の無線通信手段のどち
    らを使用して前記送信データを前記特定の通信機器へ送
    信するかを選択する経路選択手段と、を備えたルータ。
  8. 【請求項8】 前記第1の無線通信手段および前記第2
    の無線通信手段の基地局への接続状態を検知し、これを
    前記通信端末に通知する接続状態通知手段を備えたこと
    を特徴とする請求項7に記載のルータ。
  9. 【請求項9】 前記接続状態通知手段は、前記通信端末
    から、前記第1の無線通信手段および前記第2の無線通
    信手段の基地局への接続状態の問い合わせを受信し、こ
    の受信に基づき、前記接続状態を前記通信端末に通知す
    ることを特徴とする請求項8に記載のルータ。
  10. 【請求項10】 前記接続状態通知手段は、前記第1の
    無線通信手段および前記第2の無線通信手段の基地局へ
    の接続状態を前記通信端末に定期的に通知することを特
    徴とする請求項8または9に記載のルータ。
  11. 【請求項11】 前記接続状態通知手段は、前記第1の
    無線通信手段および前記第2の無線通信手段の基地局へ
    の接続状態が変化したときに、前記変化した接続状態を
    前記通信端末に通知することを特徴とする請求項8ない
    し10のいずれか1つに記載のルータ。
  12. 【請求項12】 通信端末と、 この通信端末と基地局に接続する通信機器とのデータ通
    信を中継するルータと、 第1の通信システムに対応する基地局に無線通信によっ
    て接続する第1の無線接続手段と、 第2の通信システムに対応する基地局に無線通信によっ
    て接続する第2の無線接続手段と、を備え、 前記ルータは、前記第1の無線接続手段を使用し、この
    基地局が接続する通信機器とのデータ通信を行う第1の
    データ通信手段と、前記第2の無線接続手段を使用し、
    この基地局が接続する通信機器とのデータ通信を行う第
    2のデータ通信手段と、前記通信端末から特定の通信機
    器に宛てられた送信データを受信し、前記送信データの
    含む情報に基づいて、前記第1の無線通信手段と前記第
    2の無線通信手段のどちらを使用して前記送信データを
    前記特定の通信機器へ送信するかを選択する経路選択手
    段と、を有し、 前記通信端末は、前記ルータを介して前記通信機器とデ
    ータ通信を行うルータ経由通信手段と、前記通信機器の
    1つにデータを送信するとき、送信するデータの属性に
    基づいて、前記ルータに前記第2の無線接続手段から前
    記データを送信させるための情報を前記データに付加す
    るデータ付加手段と、を有することを特徴とする端末
    局。
  13. 【請求項13】 前記ルータは、前記第1の無線通信手
    段および前記第2の無線通信手段の基地局への接続状態
    を検知し、この接続状態を前記通信端末に通知する接続
    状態通知手段を有し、 前記通信端末は、前記ルータから前記第1の無線接続手
    段および前記第2の無線接続手段の基地局への接続状態
    の通知を受信する接続状態受信手段を有し、 前記データ付加手段は、前記通信機器の1つにデータを
    送信するとき、送信するデータの属性と、前記第1の無
    線接続手段および前記第2の無線接続手段の基地局への
    接続状態とに基づいて、前記第2の無線接続手段から通
    信データを送信させるための情報を前記送信するデータ
    に付加することを特徴とする請求項12に記載の端末
    局。
  14. 【請求項14】 前記接続状態通知手段は、前記通信端
    末から、前記第1の無線通信手段および前記第2の無線
    通信手段の基地局への接続状態の問い合わせを受信し、
    この受信に基づき、前記接続状態を前記通信端末に通知
    し、 前記接続状態受信手段は、前記ルータに前記第1の無線
    通信手段および前記第2の無線通信手段の基地局への接
    続状態を問い合わせ、その応答として前記接続状態の通
    知を受信することを特徴とする請求項13に記載の端末
    局。
  15. 【請求項15】 車両に搭載されるものであって、前記
    車両のイグニッションスイッチがオンになったときに、
    前記通信端末が起動することを特徴とする請求項14に
    記載の端末局。
  16. 【請求項16】 前記車両のイグニッションスイッチが
    オフになったときに、前記通信端末が動作を停止するこ
    とを特徴とする請求項15に記載の端末局。
  17. 【請求項17】 車両に搭載されるものであって、前記
    車両のイグニッションスイッチがオンになったときに、
    前記ルータが起動して、前記第1の基地局と前記第2の
    基地局うち少なくとも一方と接続することを特徴とする
    請求項14に記載の端末局。
  18. 【請求項18】 前記車両のイグニッションスイッチが
    オフになったときに、前記ルータが動作を停止すること
    を特徴とする請求項17に記載の端末局。
  19. 【請求項19】 車両に搭載されるものであって、前記
    車両のアクセサリ電源がオンになったときに、前記通信
    端末が起動することを特徴とする請求項14に記載の端
    末局。
  20. 【請求項20】 前記車両のアクセサリ電源がオフにな
    ったときに、前記通信端末が動作を停止することを特徴
    とする請求項19に記載の端末局。
  21. 【請求項21】 車両に搭載されるものであって、前記
    車両のアクセサリ電源がオンになったときに、前記ルー
    タが起動して、前記第1の基地局と前記第2の基地局う
    ち少なくとも一方と接続することを特徴とする請求項1
    4に記載の端末局。
  22. 【請求項22】 前記車両のアクセサリ電源がオフにな
    ったときに、前記ルータが動作を停止することを特徴と
    する請求項21に記載の端末局。
  23. 【請求項23】 請求項4に記載の通信端末から前記第
    1の無線通信手段および前記第2の無線通信手段の基地
    局への接続状態の通知を受信する受信手段と、 特定の属性を有する通信データを送信するアプリケーシ
    ョンの識別子のリストであるアプリケーションリストを
    参照し、前記通信端末に送信するデータに付加されたア
    プリケーションの識別子が前記アプリケーションリスト
    に含まれていることに基づき、前記データが前記特定の
    属性を有していることを検知し、この特定の属性と前記
    第1の無線通信手段および前記第2の無線通信手段の基
    地局への接続状態とに基づいて、前記第2の無線接続手
    段経由で前記データを送信させるための情報を前記デー
    タに付加して、前記通信端末宛に送信する送信手段とを
    備えた固定端末。
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