JP2003318681A - 増幅回路及び光通信装置 - Google Patents

増幅回路及び光通信装置

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JP2003318681A JP2002118233A JP2002118233A JP2003318681A JP 2003318681 A JP2003318681 A JP 2003318681A JP 2002118233 A JP2002118233 A JP 2002118233A JP 2002118233 A JP2002118233 A JP 2002118233A JP 2003318681 A JP2003318681 A JP 2003318681A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ゲインを調整しバイアス電位を安定させること
ができる増幅回路及び光通信装置を提供すること。 【解決手段】光受信アンプ33は、プリアンプ41、メ
インアンプ42、比較器としてのコンパレータ43、自
動ゲイン調整(AGC)回路44、自動バイアス調整
(ABC)回路45を有している。AGC回路44は、
メインアンプ42の出力信号VRPに基づいて、該出力信
号VRPの電圧を所定の電圧に近づけるように電流電圧変
換抵抗RFMの抵抗値を変更してプリアンプ41のゲイン
を調整する。そして、ABC回路45は、メインアンプ
42の出力信号VRPに基づいてプリアンプ41の出力点
におけるバイアス電流を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は増幅回路及び光通信
装置に関するものである。近年、PDA(Personal Digi
tal Assistants )等の携帯端末、携帯電話等の電子機器
には、赤外線データ通信機能が付加されている、即ち赤
外線を用い空間を介してデータの送受信を行う光通信装
置が搭載されている。また、コンピュータ等には、光フ
ァイバ等の通信媒体を介してデータの送受信を行う光通
信装置が搭載されている。これらの光通信装置では、低
価格化と高性能化が求められている。
【0002】
【従来の技術】図20は、第一従来例の光受信アンプ1
0のブロック回路図である。光受信アンプ10はフォト
ダイオードPDが接続され、該フォトダイオードPDは
受光量に対応した受信電流IPDを生成し、光受信アンプ
10は受信電流IPDに基づく受信信号RXを出力する。
【0003】光受信アンプ10は、プリアンプ11、メ
インアンプ12、コンパレータ13を備えている。プリ
アンプ11は、抵抗R1とダイオードD1を含み、抵抗
R1は、一端に動作電源VREG が供給され、他端がフォ
トダイオードPDに接続されている。ダイオードD1
は、抵抗R1に流れる電流に対して順方向に並列に接続
されている。このプリアンプ11は、受信電流IPDを電
圧信号VFMに変換する。入力光量の変化に応じた受信電
流IPDの変化量ΔIPDに対する電圧信号VFMの変化量Δ
VFMは、ΔVFM=ΔIPD×R1となる。動作電源VREG
は、光受信アンプ10を形成したICの内部又は外部に
設けた電源フィルタを介して供給される電源、又は定電
圧電源から供給される電源である。
【0004】メインアンプ12は、電圧信号VFMを増幅
した信号VAを出力し、コンパレータ13はメインアン
プ12の出力信号VAをしきい値電圧VTHに基づいて2
値化した受信信号RXを出力する。
【0005】図21は、第二従来例の光受信アンプ20
のブロック回路図である。尚、第一従来例と同様に作用
する素子については同じ符号を付して説明する。この光
受信アンプ20は、第一従来例と同様に、受光量に応じ
てフォトダイオードPDに流れる受信電流IPDに基づく
受信信号RXを出力する。
【0006】光受信アンプ20は差動型アンプであり、
プリアンプ21、バッファ回路22、バンドパスフィル
タ23、メインアンプ24、コンパレータ25、DC光
キャンセル回路26を備えている。
【0007】プリアンプ21は差動出力を持ち、抵抗R
2,R3、トランジスタQ1〜Q4、電流源27,28
を含む。第1抵抗R2と第1トランジスタQ1と第1電
流源27は動作電源VREG と低電位電源との間に直列に
接続され、第2抵抗R3と第2トランジスタQ2と第2
電流源28は動作電源VREG と低電位電源との間に直列
に接続されている。両トランジスタQ1,Q2のベース
には所定のバイアス電圧VB が印加されている。第1ト
ランジスタQ1と第1電流源27の間にはフォトダイオ
ードPDが接続されている。
【0008】第1,第2抵抗R2,R3と第1,第2ト
ランジスタQ1,Q2の間には第3,第4トランジスタ
Q3,Q4のエミッタがそれぞれ接続され、両トランジ
スタQ3,Q4のコレクタには高電位電源Vccが供給さ
れ、両トランジスタQ3,Q4のベースには所定のクラ
ンプ電圧Vcが印加されている。
【0009】このプリアンプ21は、受信電流IPDを電
流−電圧変換し、第1抵抗R2と第1トランジスタQ1
の間と、第2抵抗R3と第2トランジスタQ2の間とか
ら、それぞれメイン側とリファレンス側の電圧信号VF
M,VFPを出力する。
【0010】無信号時(信号光の入射が無いとき)、ク
ランプ電圧Vcと第3,第4トランジスタQ3,Q4の
ベースエミッタ電圧VBEと電圧信号VFMは、(VC −V
BE>VFM)の状態にあり、トランジスタQ3,Q4はオ
フしている。そして、トランジスタQ3,Q4は大入力
信号時にオンして電圧信号VFM,VFPを所定電圧にクラ
ンプする。
【0011】入力光量の変化に応じた受信電流IPDの変
化量ΔIPDに対する電圧信号VFMの変化量ΔVFMは、Δ
VFM=ΔIPD×R2となる。バッファ回路22、バンド
パスフィルタ23、メインアンプ24によりプリアンプ
21の差動出力の差電圧ΔVF (=ΔVFP−ΔVFM)を
増幅する。コンパレータ25は、メインアンプ24の差
動出力を2値化した受信信号RXを出力する。
【0012】DC光キャンセル回路26は、太陽光等の
DC光(フォトダイオードPDに流れる受信電流IPDの
直流成分を生成する光)によってフォトダイオードPD
に流れる受信電流IPDに含まれる直流成分(DC成分)
の影響を打ち消すために設けられている。このDC成分
は、通信周波数を含む所定の周波数帯より低い周波数成
分を含む。DC光キャンセル回路26は電圧信号VFM,
VFPに含まれる直流成分に応じてそれを打ち消すように
生成した電流をプリアンプ21の入力にフィードバック
する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、入力光に、
目的の信号以外の成分がある場合に、光受信アンプ1
0,20の総合ゲインを下げてS/N比を向上する必要
がある。ゲインを下げる手段として、一般的には自動ゲ
イン調整(AGC)回路が用いられる。より効果的で簡
単にゲインを下げる方法として、プリアンプ11内の電
流電圧変換抵抗R1(プリアンプ21の抵抗R2,R
3)の抵抗値をAGC回路によって調整する方法があ
る。しかし、これら抵抗R1〜R3の抵抗値を調整する
と、抵抗値によってバイアス電圧が変化してしまい。後
段のアンプに接続すべき適正なバイアス電位からはずれ
るという問題があった。特に、低い電源電圧にて光受信
アンプ10,20を動作させる場合、アンプ間のバイア
スレベルに余裕が無くなってしまう。
【0014】プリアンプ11,21内の電流電圧変換抵
抗R1,R2,R3の抵抗値をAGC回路にて調整する
方法の場合、減衰量(ゲインの変化量)は−30dBΩ
程度である。光入力信号が大きい(入力光量が多い)場
合は、更にゲインを下げる必要がありその手段が必要と
なる。しかし、このような手段は回路規模が大きいた
め、小さな規模の回路を追加して大幅にゲインを下げる
ことが難しいという問題があった。
【0015】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的はゲインを調整しバイアス
電位を安定させることができる増幅回路及び光通信装置
を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、電圧信号に基づくゲイン
調整信号を生成するゲイン調整回路と、ゲイン調整信号
に基づいてバイアス調整信号を生成するバイアス調整回
路とを備え、ゲイン調整信号にて第1の増幅器に備えら
れた電流電圧変換抵抗の抵抗値を調整し、バイアス調整
信号にて第1の増幅器の出力点におけるバイアス電流を
調整する。従って、ゲイン調整によるバイアス電位のD
C的な変動が押さえられる。
【0017】ゲイン調整回路は、請求項2に記載の発明
のように、電圧信号のピークレベルを保持するピークホ
ールド回路と、ピークホールド回路の出力信号を増幅し
てゲイン調整信号を生成する出力回路と、ゲインをリセ
ットするべくピークホールド回路の保持電荷を放電する
放電回路とを有し、放電回路は、ピークホールド回路の
出力信号と基準信号とが入力された電流出力型増幅器で
あり、該増幅器の出力信号がピークホールド回路の出力
信号が入力される端子に帰還される。
【0018】バイアス調整回路は、請求項3に記載の発
明のように、電流電圧変換抵抗と同じ電気的特性を持
ち、ゲイン調整信号にてその抵抗値が調整される可変抵
抗と、入力端子に接続された抵抗の抵抗値と該抵抗に流
れる第1の電流の電流値との積を、可変抵抗の抵抗値と
該可変抵抗に流れる第2の電流の電流値の積と等しくす
るように可変抵抗に接続された電流源に流れる電流量を
調整する信号をバイアス調整信号として出力する増幅器
とを備えた。
【0019】請求項4に記載の発明は、電圧信号に基づ
いて第2の増幅器のゲインを調整する第2のゲイン調整
回路を備えた。従って、よりゲインの調整が容易にな
る。請求項5に記載の発明は、第1及び第2の増幅器の
間に挿入接続された帯域通過フィルタと、電圧信号に基
づいて帯域通過フィルタの周波数特性を調整する第2の
ゲイン調整回路とを備えた。従って、通信モードに応じ
て受信特性が変更される。
【0020】請求項6に記載の発明は、電流電圧変換抵
抗にコンデンサを接続して低域通過フィルタを構成し
た。従って、ゲインとともにフィルタの低域通過特性が
調整される。
【0021】第2のゲイン調整回路は、請求項7に記載
の発明のように、第1のゲイン調整回路によるゲイン調
整の限界付近から動作を開始する。第2のゲイン調整回
路によるゲインの調整は入力信号が充分に大きくなった
時点から動作するため、精度を必要とせず、回路規模が
小さくなる。
【0022】請求項8に記載の発明は、信号光を受ける
第1の受光素子と、第1の受光素子に流れる受信電流が
入力電流として供給される請求項1〜7のうちの何れか
一に記載の増幅回路を含む受信回路とをモールドしてな
る光通信装置であって、信号光の一部を受ける第2の受
光素子を備え、増幅回路は、第2の受光素子に流れる電
流に基づいて第1の増幅器を含むゲインを調整するべく
第2のゲイン調整信号を生成する第2のゲイン調整回路
を備えた。受信光により生じるリーク電流を検出してゲ
インを調整することができる。
【0023】第2の受光素子は、請求項9に記載の発明
のように、信号光が照射される非素子形成領域と半導体
基板により形成されるダイオードである。従って、半導
体基板の大きさが増大しない。
【0024】
【発明の実施の形態】(第一実施形態)以下、本発明を
具体化した第一実施形態を図1〜図5に従って説明す
る。
【0025】図4は、光通信装置の概略構成図である。
光通信装置30は、発光ダイオードLD、フォトダイオ
ードPD、送受信回路31を備える。送受信回路31
は、増幅回路,受信回路としての光送信アンプ32、送
信回路としての光受信アンプ33を含む。
【0026】光送信アンプ32は、出力端子に発光ダイ
オードLDが接続され、送信信号TXが入力される。光
送信アンプ32は、送信信号TXに応答して生成した送
信電流ILDを発光ダイオードLDに供給する。発光ダイ
オードLDは、パルス状の送信電流ILDに基づいて発光
及び消光を繰り返す。
【0027】光受信アンプ33は、入力端子にフォトダ
イオードPDが接続される。フォトダイオードPDは、
受信した光に対応した受信電流IPDを生成する。受信ア
ンプ33は、受信電流IPDを電流−電圧(I−V)変換
して受信電圧を生成し、その受信電圧を2値化して生成
した受信信号RXを出力する。
【0028】図1は、光受信アンプ33のブロック回路
図である。光受信アンプ33は、プリアンプ41、メイ
ンアンプ42、比較器としてのコンパレータ43、自動
ゲイン調整(AGC)回路44、自動バイアス調整(A
BC)回路45を有している。
【0029】フォトダイオードPDはプリアンプ41の
入力端子に接続されている。プリアンプ41は、フォト
ダイオードPDが生成する受信電流IPDを電圧信号VFM
に電流−電圧(I−V)変換する。
【0030】メインアンプ42は、電圧信号VFMを増幅
した信号VRPを出力する。コンパレータ43は、メイン
アンプ42の出力信号VRPをしきい値電圧VTHに基づい
て2値化した受信信号RXを出力する。
【0031】AGC回路44は、コンパレータ43の入
力信号、即ちメインアンプ42の出力信号VRPの電圧が
該コンパレータ43の2値化に適した電圧とするよう
に、光受信アンプ33のゲインを調整する、詳しくはプ
リアンプ41のゲインを調整するために設けられてい
る。ゲインが大きすぎると、信号VRPを2値化した受信
信号RXのパルス幅が規格外のパルス幅になる(受信信
号RXのパルス幅が太る)等の問題が発生するからであ
る。
【0032】AGC回路44は、メインアンプ42の出
力信号VRPを入力し、該出力信号VRPの電圧に基づいて
プリアンプ41の出力信号(電圧信号VFM)を所定の電
圧に制御するように生成したゲイン調整信号VAGC を出
力する。プリアンプ41は、その調整信号VAGC に応答
してI−V変換におけるゲインを変更する、即ち受信電
流IPDの電流値に対する電圧信号VFMの電圧値を変更す
る。
【0033】ABC回路45は、プリアンプ41から出
力される電圧信号VFMに生じるバイアス電圧を調整する
ために設けられている。ABC回路45は、AGC回路
44から出力される調整信号VAGC を入力し、該調整信
号VAGC に基づいてプリアンプ41から出力される電圧
信号VFMに生じるバイアス電圧の変化(電圧信号VFMの
直流的(DC的)な電位変化)を小さくするように生成
したバイアス調整信号VABC を出力する。
【0034】プリアンプ41は、電流電圧変換抵抗とし
ての抵抗RFM、ダイオードD1、電流源46を有してい
る。抵抗RFMは、第1端子に動作電源VREG が供給さ
れ、第2端子が電流源46の第1端子に接続され、電流
源46の第2端子は低電位電源に接続されている。ダイ
オードD1は、アノードが抵抗RFMの第1端子に接続さ
れ、カソードが抵抗RFMの第2端子に接続されている。
そして、抵抗RFMと電流源46との間にフォトダイオー
ドPDが接続されている。電流源46は、フォトダイオ
ードPDに流れる受信電流IPDを電圧信号VFMに変換す
る抵抗RFMに所定のバイアス電流I1を流す。
【0035】本実施形態の抵抗RFMは、制御信号に応答
して抵抗値を変更する抵抗値可変素子であり、このよう
な素子は例えばPチャネルMOS型トランジスタにより
実現される。該トランジスタは、制御端子(ゲート)に
印加される電流又は電圧に応じて抵抗値を変更する。
尚、抵抗RFMとして、MOS型トランジスタとパッシブ
な抵抗との合成抵抗を用いても良い。また、バイポーラ
トランジスタを用いても良い。
【0036】また、本実施形態の電流源46は、制御信
号に応答して電流量を変更する電流値変更機能を有して
いる。この機能は、例えば電流源46を構成するトラン
ジスタの制御端子(ゲート又はベース)に印加する電圧
又は電流を変更することで実現される。
【0037】即ち、抵抗RFMにはゲイン調整信号VAGC
が供給され、電流源46にはバイアス調整信号VABC が
供給されている。そして、抵抗RFMは、ゲイン調整信号
VAGC の電圧値に応答して抵抗値を変更し、電流源46
は、バイアス調整信号VABCの電圧値に応答して電流I
1の電流値を変更する。
【0038】例えば、メインアンプ42の出力信号VRP
の電圧値が所定の電圧値より大きい場合、AGC回路4
4はプリアンプ41のゲインを下げるようにゲイン調整
信号VAGC を生成し、抵抗RFMはそのゲイン調整信号V
AGC に応答してその抵抗値を小さくする。ABC回路4
5は、ゲイン調整信号VAGC に基づいてバイアス調整信
号VABC を生成し、電流源46はそのバイアス調整信号
VABC に応答して電流I1を多くする。
【0039】プリアンプ41は、抵抗RFMと電流源46
の間の電圧値を持つ電圧信号VFMを出力する。そして、
抵抗RFMの抵抗値の変化に対応して電流源46が流す電
流I1の電流量を変更することで、抵抗RFMと電流源
46の間のノードの電位をほぼ一定とすることができ
る。
【0040】即ち、AGC回路44は、メインアンプ4
2の出力信号VRPに基づいて、該出力信号VRPの電圧を
所定の電圧に近づけるように電流電圧変換抵抗RFMの抵
抗値を変更してプリアンプ41のゲインを調整する。そ
して、ABC回路45は、メインアンプ42の出力信号
VRPに基づいて、電圧信号VFMのDC的な電位変化を小
さくするようにプリアンプ41の出力点におけるバイア
ス電流を調整する。
【0041】図2は、AGC回路44の回路図である。
AGC回路44は、ピークホールド回路51、アンプ5
2、抵抗RG を備えている。ピークホールド回路51
は、アンプ53、ダイオードDPH、コンデンサCPHを備
えている。アンプ53の出力端子はダイオードDPHのア
ノードに接続され、ダイオードDPHのカソードはアンプ
53の反転入力端子とコンデンサCPHの第1端子に接続
され、コンデンサCPHの第2端子は低電位電源に接続さ
れている。アンプ53の非反転入力端子にはメインアン
プ42の出力信号VRPが入力されている。このように構
成されたピークホールド回路51は、入力信号VRPのピ
ークレベルを保持した信号VPHを出力する。
【0042】アンプ52は、非反転入力端子にピークホ
ールド回路51から出力される信号VPHが入力され、反
転入力端子に基準信号VREF が入力される。アンプ52
の出力端子は抵抗RG を介して図1の抵抗RFMの第1端
子に接続されている。従って、抵抗RG には抵抗RFMの
第1端子における電圧VFRが印加される。基準信号VRE
F の電位は、プリアンプ41のバイアス電圧を決定す
る。
【0043】アンプ52は、電流出力型アンプであり、
ピークホールド回路51の出力信号VPHと基準信号VRE
F の電位差に応じた電流IG を抵抗RG に流し、それに
よる電圧を持つゲイン調整信号VAGC を出力する。
【0044】図3は、ABC回路45の回路図である。
ABC回路45は、アンプ55、第1電流源56、第2
電流源57、第1抵抗RA 、第2抵抗RFAを有してい
る。
【0045】第1抵抗RA は固定抵抗であり、その第1
端子には動作電源VREG が供給され、第2端子は電流源
56の第1端子に接続され、電流源56の第2端子は低
電位電源に接続されている。第1抵抗RA と第1電流源
56の間のノードはアンプ55の非反転入力端子に接続
され、反転入力端子は第2抵抗RFAに接続されている。
【0046】第2抵抗RFAは第1端子に動作電源VREG
が供給され、第2端子がアンプ55の反転入力端子に接
続され、第3端子にゲイン調整信号VAGC が印加されて
いる。第2抵抗RFAは、図1の電流電圧変換抵抗RFMと
実質的に同じ特性を持つ抵抗値可変素子であり、その抵
抗値をゲイン調整信号VAGC によって抵抗RFMの抵抗値
と実質的に同一又は比例した抵抗値に変更する。
【0047】第2抵抗RFAの第2端子は第2電流源57
に接続されている。第2電流源57は、第1端子が第2
抵抗RFAに接続され、第2端子が低電位電源に接続さ
れ、第3端子がアンプ55の出力端子に接続されてい
る。
【0048】第2電流源57は、図1の電流源46と同
様に、制御信号に応答して電流量を変更する電流値変更
機能を有し、その電気的特性は電流源46と実質的に同
一である。従って、第2電流源57は、アンプ55の出
力信号に応じた電流IFAを流す。そして、アンプ55は
バイアス調整信号VABC を出力する。
【0049】上記のように構成されたABC回路45
は、第2電流源57に流す電流IFAを調整し、(RA ・
IA )=(RFA・IFA)となるような電圧を有するバイ
アス調整信号VABC を出力する。尚、式の各項は、その
各項が符号として付された素子の電気的特性値(抵抗
値、電流値など)であり、以下の式も同様とする。
【0050】このバイアス調整信号VABC は、図1の電
流源46に供給され、該電圧によりバイアス電流I1 を
調整する。従って、ABC回路45は、電流源46を制
御してバイアス電流I1 を調整し、第1抵抗RA と第1
電流源56の間のノードの電圧VA とプリアンプ41の
出力信号VFMの電圧をDC的に等しく(VA =VFM=
(RFM・I1 ))する。
【0051】次に、上記のように構成された光受信アン
プ33の作用を図5に従って説明する。今、フォトダイ
オードPDに、入射した信号光に応答してパルス状の受
信電流IPDが流れる。図1のプリアンプ41は受信電流
IPDを電流−電圧変換して生成した電圧信号VFMを出力
し、メインアンプ42はその電圧信号VFMを増幅した信
号VRPを出力する。AGC回路44は、図2のピークホ
ールド回路51にて保持した電圧を持つ信号VPHに基づ
いて生成したゲイン調整信号VAGC を出力する。
【0052】メインアンプ42の出力信号VRPの電圧が
所望の電圧より大きい場合、AGC回路44は、プリア
ンプ41のゲインを下げるべく抵抗RFMの抵抗値を小さ
くするように生成したゲイン調整信号VAGC を出力す
る。
【0053】ABC回路45は、ゲイン調整信号VAGC
により抵抗RFMが変化した抵抗分Δrに応じて、電流源
46が流すバイアス電流I1 を電流Δi変更するように
バイアス調整信号VABC を生成する。従って、プリアン
プ41から出力される電圧信号VFMは、 VFM=(RFM・I1 )≒(RFM+Δr)・(I1 +Δ
i) となり、該電圧信号VFMのDC的な変動が小さくなる。
【0054】尚、図5に破線にてABC回路45を備え
ていない光受信アンプにおいてプリアンプから出力され
る電圧信号の波形を、本実施形態における電圧信号VFM
と重ねて示す。
【0055】以上記述したように、本実施形態によれ
ば、以下の効果を奏する。 (1)光受信アンプ33は、プリアンプ41、メインア
ンプ42、比較器としてのコンパレータ43、自動ゲイ
ン調整(AGC)回路44、自動バイアス調整(AB
C)回路45を有している。AGC回路44は、メイン
アンプ42の出力信号VRPに基づいて、該出力信号VRP
の電圧を所定の電圧に近づけるように電流電圧変換抵抗
RFMの抵抗値を変更してプリアンプ41のゲインを調整
する。そして、ABC回路45は、メインアンプ42の
出力信号VRPに基づいてプリアンプ41の出力点におけ
るバイアス電流を調整するようにした。その結果、プリ
アンプ41のゲインを調整するとともに、その調整によ
る、電圧信号VFMのDC的な電位変化を小さくすること
ができる。
【0056】(2)AGC回路44はプリアンプ41の
電流電圧変換抵抗RFMの抵抗値を変更してゲインを調整
し、ABC回路45は抵抗RFMに直列に接続された電流
源46の電流値を調整するようにした。その結果、トラ
ンジスタを縦積みにしないため、即ち抵抗RFMや電流源
46に対して調整するためのトランジスタを直列に接続
する必要がないため、低い電源電圧で動作させることが
可能となる。
【0057】尚、前記実施形態は、以下の態様に変更し
てもよい。 ・上記実施形態において、AGC回路44の構成を適宜
変更して実施しても良い。
【0058】図6は、別の自動ゲイン調整回路の回路図
である。変更された構成部分について説明する。AGC
回路61は、ピークホールド回路51、第1アンプ5
2、第1抵抗RG、第2アンプ62、電流源63、第2
抵抗RFGを備えている。第1アンプ52の出力端子は第
2アンプ62の反転入力端子と第2抵抗RFGに接続され
ている。第2アンプ62は、非反転入力端子が電流源6
3の第1端子に接続され、電流源63の第2端子は低電
位電源に接続されている。また、第2アンプ62の非反
転入力端子は第1抵抗RG を介して図1の抵抗RFMの第
1端子に接続されている。第2抵抗RFGは抵抗値可変素
子であり、図1の電流電圧変換抵抗RFMと実質的に同じ
特性を持つ抵抗値可変素子であり、その抵抗値をゲイン
調整信号VAGC によって抵抗RFMの抵抗値と実質的に同
一又は比例した抵抗値に変更する。第2抵抗RFGは、第
1端子が図1の抵抗RFMの第1端子に接続され、第2端
子が第1アンプ52の出力端子に接続され、第3端子が
第2アンプ62の出力端子に接続されている。
【0059】第1アンプ52は、ピークホールド回路5
1の出力信号VPHと基準信号VREFの電位差に応じた電
流IFGを出力端子に流し込む。この電流IFGにより、R
G ・IG =RFG・IFGとなるように生成されたゲイン調
整信号VAGC が第2アンプ62から出力される。従っ
て、プリアンプ41の抵抗RFMは電流IFGに比例してそ
の抵抗値が変化する。このように、電流IFGによって可
変抵抗RFGの抵抗値調整が容易にできる。
【0060】図7は、別の自動ゲイン調整回路の回路図
である。AGC回路71は、ピークホールド回路51、
アンプ52、抵抗RG 、放電回路72を備えている。放
電回路72は電流源又は固定抵抗にて構成され、ピーク
ホールド回路51の出力端子と低電位電源との間に接続
されている。放電回路72は、プリアンプ41のゲイン
を元に戻す(リセットする)ために設けられ、ピークホ
ールド回路51を構成するコンデンサCPHに蓄積された
電荷を放電する。この放電回路72により、連続した入
力信号がこなくなった後や、入力信号が小さくなった場
合にゲインを元に戻すことができる。
【0061】図8は、別の自動ゲイン調整回路の回路図
であり、図9は、その動作波形図である。AGC回路8
1は、ピークホールド回路51、第1アンプ52、抵抗
RG 、放電回路としての第2アンプ82を備えている。
【0062】第1アンプ52は、反転入力端子に第1基
準信号VREF1が入力される。基準信号VREF1の電位は、
図1のプリアンプ41のバイアス電圧を決定する。第1
アンプ52は、電流出力型アンプであり、ピークホール
ド回路51の出力信号VPHと基準信号VREF1の電位差に
応じた電流IG を抵抗RG に流し、それによる電圧を持
つゲイン調整信号VAGC を出力する。
【0063】第2アンプ82は、非反転入力端子がピー
クホールド回路51の出力端子に接続され、反転入力端
子に第2基準信号VREF2が入力される。第2アンプ82
は電流出力型アンプであり、出力端子が非反転入力端子
に接続されている。
【0064】第2アンプ82は、ピークホールド回路5
1の出力信号VPHと第2基準信号VREF2の電位差を増幅
した電流IDSを出力する。その電流IDSは第2アンプ8
2の非反転入力端子に帰還される。従って、電流IDS
は、アンプ内部のカレントミラーなどで、例えば、1/
10^6(10の6乗)にて出力され、この電流IDS
は、ピークホールド回路51を構成するコンデンサCPH
の放電電流となる。この放電電流IDSは、 IDS=gm・(VDS−VREF2) (但し、gm:第2アンプ82のコンダクタンス) となる。従って、図9に示すように、出力信号VPHの電
圧値が大きい(コンデンサCPHの充電電荷が多い)場合
は放電電流IDSの電流量が大きく、その電圧値が小さい
場合は放電電流IDSの電流量も小さくなる。
【0065】このように、このAGC回路81は、第2
アンプ82によって図7のAGC回路71に比べて放電
電流、放電時間の設定が容易にできる。これに対し、ピ
ークホールド回路51を構成するコンデンサCPHをIC
チップ内に搭載する場合は、その容量値を大きくできな
いため、放電電流の制御が難しい。また、図7に示す電
流源や抵抗からなる放電回路72はホールドレベル(信
号VPHの電位)に合わせて放電電流を調整することがで
きないからである。
【0066】図10は、別の自動ゲイン調整回路の回路
図である。AGC回路91は、ピークホールド回路5
1、アンプ92、抵抗RG 、第1,第2電流源93,9
4を備えている。
【0067】アンプ92は電圧出力型アンプであり、出
力端子は第1,第2電流源93,94に接続されてい
る。第1電流源93は、第1端子がアンプ92の非反転
入力端子に接続され、第2端子が低電位電源に接続され
ている。第2電流源94は、第1端子が抵抗RG に接続
され、第2端子が低電位電源に接続されている。
【0068】第1,第2電流源93,94は、構成する
トランジスタがアンプ92の出力素子とミラー接続さ
れ、それぞれ電流IDS,IG を流す。第1電流源93が
流す電流IDSは、第2電流源94が流す電流IG の1/
n(例えばn=10^6)に設定されている。第1電流
源93は、ピークホールド回路51を構成するコンデン
サCPHの電荷を放電する放電回路として機能し、第2電
流源94はゲイン調整信号VAGC を生成するために機能
する。
【0069】このように構成されたAGC回路91は、
出力電流IG と放電電流IDSを決める基準電位が同じに
なってしまい、互いに任意に設定できないが、図8の第
2アンプ82を省略することができるため、回路素子数
や消費電流を減らすことができる。
【0070】・上記実施形態において、ABC回路45
の構成を適宜変更して実施しても良い。例えば、図3の
アンプ55を電流出力型とし、その出力用のトランジス
タ流れる電流をカレントミラーにて図1に示す電流源4
6に流れる電流を調整するようにしても良い。
【0071】また、図6に示す電流IFGをカレントミラ
ー回路にて受け取り、それを増幅した電流を同じくカレ
ントミラーにて図1に示す電流源46に流れる電流を調
整するようにしてもよい。この場合、回路構成が簡略化
できる。
【0072】(第二実施形態)以下、本発明を具体化し
た第二実施形態を図11に従って説明する。尚、説明の
便宜上、上記実施形態と同様の構成については同一の符
号を付してその説明を一部省略する。
【0073】図11は、本実施形態の光受信アンプのブ
ロック回路図である。光受信アンプ100は差動型アン
プであり、プリアンプ101、バッファ回路102、バ
ンドパスフィルタ(帯域通過フィルタ:BPF)10
3、メインアンプ104、コンパレータ105、DC光
キャンセル回路106、自動ゲイン調整(AGC)回路
44、自動バイアス調整(ABC)回路45を備えてい
る。
【0074】プリアンプ101、バッファ回路102、
バンドパスフィルタ103、メインアンプ104は差動
出力を持つ。プリアンプ101は、第1,第2抵抗RF
M,RFP、第1〜第4トランジスタQ1〜Q4、第1,
第2電流源107,108を含む。第1抵抗RFMと第1
トランジスタQ1と第1電流源107は動作電源VREG
と低電位電源との間に直列に接続され、第2抵抗RFPと
第2トランジスタQ2と第2電流源108は動作電源V
REG と低電位電源との間に直列に接続されている。第
1,第2トランジスタQ1,Q2のベースには所定のバ
イアス電圧VB が印加されている。第1トランジスタQ
1と電流源107の間のノードにはフォトダイオードP
Dが接続されている。
【0075】第1,第2抵抗RFM,RFPと第1,第2ト
ランジスタQ1,Q2の間には第3,第4トランジスタ
Q3,Q4のエミッタがそれぞれ接続され、両トランジ
スタQ3,Q4のコレクタには高電位電源Vccが供給さ
れ、両トランジスタQ3,Q4のベースには所定のクラ
ンプ電圧Vcが印加されている。
【0076】プリアンプ101は、フォトダイオードP
Dに流れる受信電流IPDを電流−電圧変換し、第1抵抗
RFMと第1トランジスタQ1の間と、第2抵抗RFPと第
2トランジスタQ2の間とから、メイン側電圧信号VFM
とリファレンス側電圧信号VFPを出力する。そして、バ
ッファ回路102、バンドパスフィルタ103、メイン
アンプ104は、それぞれメイン側信号とリファレンス
側信号を出力する。
【0077】AGC回路44にはメインアンプ104か
ら出力されるリファレンス側信号が入力される。尚、A
GC回路44にメインアンプ104から出力されるメイ
ン側信号を入力しても良い。また、AGC回路44にバ
ッファ回路102から出力されるメイン側信号又はリフ
ァレンス側信号を入力しても良い。
【0078】第1,第2抵抗RFM,RFPは、第一実施形
態と同様に、制御信号に応答して抵抗値を変更する抵抗
値可変素子であり、このような素子は例えばPチャネル
MOS型トランジスタによりそれぞれ実現される。そし
て、第1抵抗RFMは第2抵抗RFPと同一の電気的特性を
持つ。
【0079】第1,第2電流源107,108は、制御
信号に応答して電流量を変更する電流値変更機能を有し
ている。この機能は、例えば第1,第2電流源107,
108を構成するトランジスタの制御端子(ゲート又は
ベース)に印加する電圧又は電流を変更することで実現
される。そして、第1電流源107は第2電流源108
と同一の電気的特性を持つ。
【0080】即ち、第1,第2抵抗RFM,RFPにはAG
C回路44からゲイン調整信号VAGC が供給され、電流
源46にはABC回路45からゲイン調整信号VAGC に
基づくバイアス調整信号VABC が供給されている。そし
て、第1,第2抵抗RFM,RFPは、ゲイン調整信号VAG
C の電圧値に応答して抵抗値を変更し、電流源46は、
バイアス調整信号VABC の電圧値に応答して電流I1の
電流値を変更する。
【0081】無信号時(信号光の入射が無いとき)、ク
ランプ電圧Vcと第3,第4トランジスタQ3,Q4の
ベースエミッタ電圧VBEと電圧信号VFMは、(VC −V
BE>VFM)の状態にあり、第3,第4トランジスタQ
3,Q4はオフしている。そして、第3,第4トランジ
スタQ3,Q4は大入力信号時にオンして電圧信号VF
M,VFPを所定電圧にクランプする。
【0082】バッファ回路102、バンドパスフィルタ
103、メインアンプ104によりプリアンプ101の
差動出力の差電圧ΔVF (=ΔVFP−ΔVFM)を増幅す
る。コンパレータ105は、メインアンプ104の差動
出力を2値化した受信信号RXを出力する。
【0083】DC光キャンセル回路106は、太陽光等
のDC光(フォトダイオードPDに流れる受信電流IPD
の直流成分を生成する光)によってフォトダイオードP
Dに流れる受信電流IPDに含まれる直流成分(DC成
分)の影響を打ち消すために設けられている。このDC
成分は、通信周波数を含む所定の周波数帯より低い周波
数成分を含む。DC光キャンセル回路106は電圧信号
VFM,VFPに含まれる直流成分に応じてそれを打ち消す
ように生成した電流をプリアンプ101の入力にフィー
ドバックする。
【0084】以上記述したように、本実施形態によれ
ば、差動出力を持つ光受信アンプ100においても、プ
リアンプ101のゲインを調整し、該調整による電圧信
号VFMのDC的な電位変化を小さくすることができる。
【0085】(第三実施形態)以下、本発明を具体化し
た第三実施形態を図12に従って説明する。尚、説明の
便宜上、上記各実施形態と同様の構成については同一の
符号を付してその説明を一部省略する。
【0086】図12は、本実施形態の光受信アンプのブ
ロック回路図である。光受信アンプ110は差動型アン
プであり、プリアンプ111、バッファ回路102、バ
ンドパスフィルタ103、メインアンプ104、コンパ
レータ105、DC光キャンセル回路106、自動ゲイ
ン調整(AGC)回路44、自動バイアス調整(AB
C)回路45を備えている。
【0087】プリアンプ111、バッファ回路102、
バンドパスフィルタ103、メインアンプ104は差動
出力を持つ。プリアンプ111は、第1,第2,第3抵
抗RFM,RFP,RFC、第1〜第4トランジスタQ1〜Q
4、第1,第2,第3電流源112,113,114、
コンデンサCF を含む。
【0088】第1抵抗RFMと第2抵抗RFPは第1端子が
互いに接続され、その接続点は第3抵抗RFCを介して動
作電源VREG に接続されている。第1抵抗RFMの第2端
子は第1トランジスタQ1を介して第1電流源112の
第1端子に接続され、第1電流源112の第2端子は低
電位電源に接続されている。第2抵抗RFPの第2端子は
第2トランジスタQ2を介して第2電流源113の第1
端子に接続され、第2電流源113の第2端子は低電位
電源に接続されている。第1,第2トランジスタQ1,
Q2のベースには所定のバイアス電圧VB が印加されて
いる。第1トランジスタQ1と電流源107の間のノー
ドにはフォトダイオードPDが接続されている。
【0089】第1,第2抵抗RFM,RFPと第1,第2ト
ランジスタQ1,Q2の間には第3,第4トランジスタ
Q3,Q4のエミッタがそれぞれ接続され、両トランジ
スタQ3,Q4のコレクタには高電位電源Vccが供給さ
れ、両トランジスタQ3,Q4のベースには所定のクラ
ンプ電圧Vcが印加されている。
【0090】第1,第2抵抗RFM,RFPの接続点には第
3電流源114の第1端子が接続され、第3電流源11
4の第2端子は低電位電源に接続されている。また、そ
の接続点にはコンデンサCF の第1端子が接続され、コ
ンデンサCF の第2端子は低電位電源に接続されてい
る。
【0091】第1,第2抵抗RFM,RFPは抵抗値可変素
子であり、それぞれにゲイン調整信号VAGC が供給され
ている。第3抵抗RFCは抵抗値固定素子である。第1,
第2電流源112,113は定電流源であり、それぞれ
電流I1 ,I2を流す。第3電流源114は可変電流源
であり、供給されるバイアス調整信号VABC に応じた電
流I3 を流す。
【0092】この電流I3 はABC回路45にて生成さ
れるバイアス調整信号VABC による第1,第2抵抗RF
M,RFPの抵抗値の変化に応じて調整され、それによっ
てプリアンプ111の差動出力である電圧信号VFM,V
FPのDC的な電位を調整できる。
【0093】メイン側電圧信号VFMのDC成分の変化Δ
VFMは、ΔVFM=ΔVFR=(RFC・ΔI3 )となるの
で、抵抗RFCと電流I3 によってバイアス電位を設定し
やすくなる。
【0094】尚、コンデンサCF は、第3抵抗RFCの抵
抗値が小さい場合は無くてもよい。しかし、第3抵抗R
FCの抵抗値が大きい場合は、差動のリファレンス側電圧
信号VFPが同位相となってゆれるため、差動出力が減少
してしまう。このため、コンデンサCF を接続すること
で、そのゆれを抑えることができる。
【0095】以上記述したように、本実施形態によれ
ば、以下の効果を奏する。 (1)電流電圧変換抵抗RFM,RFPの接続点に固定抵抗
RFCを接続し、その接続点に第3電流源114を接続す
る。そして、第1,第2抵抗RFM,RFPの抵抗値を変更
してゲインを調整し、第3電流源114の電流I3 を変
更した。その結果、電圧信号VFM,VFPのDC的な電位
変化を小さくし、電圧信号VFM,VFPのDC的な電位を
調整することができる。
【0096】(第四実施形態)以下、本発明を具体化し
た第四実施形態を図13に従って説明する。尚、説明の
便宜上、上記各実施形態と同様の構成については同一の
符号を付してその説明を一部省略する。
【0097】図13は、本実施形態の光受信アンプのブ
ロック回路図である。光受信アンプ120は差動型アン
プであり、プリアンプ121、バッファ回路102、バ
ンドパスフィルタ103、メインアンプ104、コンパ
レータ105、DC光キャンセル回路106、自動ゲイ
ン調整(AGC)回路44、自動バイアス調整(AB
C)回路45を備えている。
【0098】プリアンプ121、バッファ回路102、
バンドパスフィルタ103、メインアンプ104は差動
出力を持つ。プリアンプ121は、第1,第2,第3抵
抗RFM,RFP,RFC、第1〜第5トランジスタQ1〜Q
5、第1,第2,第3電流源112,113,114、
コンデンサCF を含む。
【0099】第三実施形態と異なる点について説明す
る。第1抵抗RFMと第2抵抗RFPは第1端子が互いに接
続され、その接続点には第5トランジスタQ5が接続さ
れている。第5トランジスタQ5はNPNトランジスタ
であり、エミッタが第1,第2抵抗RFM,RFPに接続さ
れ、コレクタに動作電源VREG が供給され、ベースに第
3抵抗RFCとコンデンサCF と第3電流源114が接続
されている。尚、第5トランジスタQ5をNチャネルM
OSトランジスタとしてもよい。
【0100】この光受信アンプ120は、第3抵抗RFC
と第5トランジスタQ5を介してバイアスを調整するも
のである。この光受信アンプ120は、第三実施形態の
光受信アンプ110に比べて、第3抵抗RFCの抵抗値を
大きくすることができるため、バイアス電流I3 の調整
幅が小さくて済む。
【0101】第5トランジスタQ5はエミッタフォロワ
として働き、DC的には電圧シフトである。バイアス電
流I3 の電流値によって第5トランジスタQ5のベース
電位を調整し、電圧信号VFMのDC的な電位を調整でき
る。従って、プリアンプ121から出力される電圧信号
VFMとメインアンプ104から出力される信号VFRは、 VFM=VFR−RFM・I1 VFR=VREG −(RFC・I3 )−VBE(Q5) となる。
【0102】以上記述したように、本実施形態によれ
ば、以下の効果を奏する。 (1)電流電圧変換抵抗RFM,RFPの接続点にトランジ
スタQ5を接続し、その制御端子に固定抵抗RFCと第3
電流源114を接続する。そして、第1,第2抵抗RF
M,RFPの抵抗値を変更してゲインを調整し、第3電流
源114の電流I3 を変更した。その結果、第三実施形
態に比べて抵抗RFCの抵抗値を大きくできるため、調整
するバイアス電流を少なくすることができる。
【0103】(第五実施形態)以下、本発明を具体化し
た第五実施形態を図14に従って説明する。尚、説明の
便宜上、上記各実施形態と同様の構成については同一の
符号を付してその説明を一部省略する。
【0104】図14は、本実施形態の光受信アンプのブ
ロック回路図である。光受信アンプ130は複数の自動
ゲイン調整(AGC)回路を含む。即ち、光受信アンプ
130は、プリアンプ131、バッファ回路132、バ
ンドパスフィルタ133、メインアンプ134、コンパ
レータ135、第1自動ゲイン調整(AGC1)回路1
36、第2自動ゲイン調整(AGC2)回路137を備
えている。
【0105】尚、本実施形態の光受信アンプ130は、
図示しないが、上記の各実施形態と同様に、自動バイア
ス調整(ABC)回路45を備えている。また、DC光
キャンセル回路26を備えている。
【0106】プリアンプ131、バッファ回路132、
バンドパスフィルタ133、メインアンプ134は差動
出力を持つ。プリアンプ131は、上記第二〜第四実施
形態のプリアンプ101,111,121のうちの何れ
かの構成を持ち、入力端子に接続されたフォトダイオー
ドPDに流れる受信電流IPDを電流−電圧変換して生成
したメイン側電圧信号VFMとリファレンス側電圧信号V
FPを出力する。図中、プリアンプ131内に示された抵
抗RF は、上記各実施形態のプリアンプ101,11
1,121を構成する第1及び第2抵抗RFM,RFPであ
る。
【0107】プリアンプ131から出力される電圧信号
VFM,VFPはバッファ回路132、バンドパスフィルタ
133を介してメインアンプ134に入力され、メイン
アンプ134は入力信号を増幅してメイン側信号VRMと
リファレンス側信号VRPを出力する。コンパレータ13
5は、メインアンプ134から入力する信号VRM,VRP
を2値化した受信信号RXを出力する。
【0108】第1AGC回路136はプリアンプ131
のゲインを調整するために設けられ、第2AGC回路1
37はメインアンプ134のゲインを調整するために設
けられている。
【0109】第1AGC回路136は図2に示すAGC
回路44と同じ回路構成を持ち、メインアンプ134か
ら入力されるリファレンス側信号VRPに基づいて第1ゲ
イン調整信号VAGC1を生成する。第1AGC回路136
にて生成された第1ゲイン調整信号VAGC1はプリアンプ
131に供給され、該プリアンプ131の抵抗RF の抵
抗値が調整される。尚、第1AGC回路136の構成
を、図6〜図8,図10のAGC回路61,71,8
1,91と同じ回路構成としても良い。
【0110】第2AGC回路137は、第1AGC回路
136によるプリアンプ131のゲインの調整量が限界
付近になってから動作し始めるように構成されている。
例えば、第1及び第2AGC回路136,137はメイ
ンアンプ134の出力信号VRPに応答して動作を開始す
るためのしきい値を持ち、それぞれのしきい値を上記の
ごとく動作するように設定する。
【0111】そして、第2AGC回路137は、入力信
号が充分に大きくなった時点で動作するので、あまり精
度が必要ではなく、第1AGC回路136による調整に
比べてシンプルな方法でゲインを下げることが可能とな
る。その方法には、例えば、メインアンプ134の差動
入力間に接続した可変抵抗の抵抗値を調整する、差動対
を用いたメインアンプの場合にはその差動対の動作電流
を調整する、等がある。また、光受信アンプ130の総
合ゲインを実質的に調整する方法として、コンパレータ
135のしきい値電圧を調整して検出感度を減衰させる
などの方法がある。
【0112】これらの方法により、第1及び第2AGC
回路136,137を段階的に動作させて光受信アンプ
130のゲインを調整することで、光受信アンプ130
の回路規模を、各アンプのゲインをバランスよく下げる
場合に比べて小さくすることができる。
【0113】以上記述したように、本実施形態によれ
ば、以下の効果を奏する。 (1)第1AGC回路136によりプリアンプ131の
ゲインを調整し、第2AGC回路137によりメインア
ンプ134のゲインを調整するようにした。その結果、
光受信アンプ130の総合ゲインを調整することができ
る。
【0114】(2)第2AGC回路137は、第1AG
C回路136によるプリアンプ131のゲイン調整が限
界付近になってから動作するように設定されている。そ
の結果、第2AGC回路137は第1AGC回路136
に比べて精度を必要とせず、回路規模を小さくすること
ができる。
【0115】尚、前記実施形態は、以下の態様に変更し
てもよい。 ・第2AGC回路137によりバッファ回路132のゲ
インを調整するようにしてもよい。
【0116】・第1AGC回路136の入力端子をバッ
ファ回路132の出力端子に接続し、該バッファ回路1
32の出力信号に基づいてプリアンプ131のゲインを
調整するようにしてもよい。また、第2AGC回路13
7の入力端子をバッファ回路132の出力端子に接続
し、該バッファ回路132の出力信号に基づいてバッフ
ァ回路132のゲインを調整するようにしてもよい。
【0117】(第六実施形態)以下、本発明を具体化し
た第六実施形態を図15に従って説明する。尚、説明の
便宜上、上記各実施形態と同様の構成については同一の
符号を付してその説明を一部省略する。
【0118】図15は、本実施形態の光受信アンプのブ
ロック回路図である。光受信アンプ140は、図13に
示す第四実施形態の光受信アンプ120に対して第2自
動ゲイン調整(AGC)回路を追加したものである。即
ち、光受信アンプ140は差動型アンプであり、プリア
ンプ121、バッファ回路102、バンドパスフィルタ
103、メインアンプ104、コンパレータ105、D
C光キャンセル回路106、第1AGC回路44、AB
C回路45、第2AGC回路141を備えている。
【0119】プリアンプ121、バッファ回路102、
バンドパスフィルタ103、メインアンプ104は差動
出力を持つ。プリアンプ121は、第1,第2,第3抵
抗RFM,RFP,RFC、第1〜第5トランジスタQ1〜Q
5、第1,第2,第3電流源112,113,114、
コンデンサCF を含む。
【0120】第1AGC回路44は、メインアンプ10
4の出力信号(図ではリファレンス側信号VRP)を入力
して第1ゲイン調整信号VAGC1を出力する。ABC回路
45は、第1ゲイン調整信号VAGC1を入力し、プリアン
プ121のバイアスを調整するように生成したバイアス
調整信号VABC を出力する。
【0121】第2AGC回路141は、バッファ回路1
02の出力信号(図ではリファレンス側信号)を入力し
て第2ゲイン調整信号VAGC2を生成する。この第2ゲイ
ン調整信号VAGC2は、バイアス調整信号VABC とともに
プリアンプ121を構成する第3電流源114に印加さ
れ、その第3電流源114はバイアス調整信号VABCと
第2ゲイン調整信号VAGC2の合成電圧に応じた電流I3
を流す。
【0122】第1AGC回路44が抵抗RFM,RFPの抵
抗値をほぼ限界まで小さくした後、第2AGC回路14
1が動作してゲインを調整するように生成した第2ゲイ
ン調整信号VAGC2を出力する。第3電流源114がバイ
アス調整信号VABC と第2ゲイン調整信号VAGC2に応答
して電流I3 の電流量を増やしていくと、バイアス電位
がずれるため、電圧信号VFMの電位が下がる。すると、
クランプ用の第3,第4トランジスタQ3,Q4にコレ
クタ電流が流れ、エミッタ抵抗re(コレクタ−エミッ
タ間の抵抗成分)が小さくなる。
【0123】この時、電圧信号VFMの出力端子から見た
抵抗分は、エミッタ抵抗reと抵抗RFMとを並列接続し
た抵抗分となる。この抵抗分がプリアンプ121におけ
る電流電圧変換抵抗として機能し、第1,第2抵抗RF
M,RFP単体の抵抗値を小さくする場合に比べて電流電
圧変換抵抗値を大幅に小さくでき、ゲインを大きく調整
することができる。
【0124】尚、バイアス電位がずれ、クランプ用の第
3,第4トランジスタQ3,Q4にコレクタ電流が流れ
るが、入力信号が充分に大きい場合は、プリアンプ12
1のゲインが小さいためバイアス電位がずれても受信信
号RXに影響はない。
【0125】以上記述したように、本実施形態によれ
ば、以下の効果を奏する。 (1)ABC回路45にて生成したバイアス調整信号V
ABC と、第2AGC回路141にて生成した第2ゲイン
調整信号VAGC2とによりプリアンプ121の第3電流源
114の電流I3 を調整するようにした。電流I3 の電
流量を増やしていくと、クランプ用の第3,第4トラン
ジスタQ3,Q4にコレクタ電流が流れ、エミッタ抵抗
re(コレクタ−エミッタ間の抵抗成分)が小さくな
る。そして、電圧信号VFMの出力端子から見た抵抗分
は、エミッタ抵抗reと抵抗RFMとを並列接続した抵抗
分となる。この抵抗分がプリアンプ121における電流
電圧変換抵抗として機能するため、第1,第2抵抗RF
M,RFP単体の抵抗値を小さくする場合に比べて電流電
圧変換抵抗値を大幅に小さくでき、ゲインを大きく調整
することができる。
【0126】(第七実施形態)以下、本発明を具体化し
た第七実施形態を図16,図17に従って説明する。
尚、説明の便宜上、上記各実施形態と同様の構成につい
ては同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0127】図16は、本実施形態の光受信アンプのブ
ロック回路図である。光受信アンプ150は、プリアン
プ151、バッファ回路102、バンドパスフィルタ1
03、メインアンプ104、コンパレータ105、第1
AGC回路(AGC1)152、第2AGC回路(AG
C2)153、抵抗RDP、光検出手段としてのダイオー
ドDP を含む。光受信アンプ150を構成する各素子は
1つの半導体基板上に形成されている。そして、この光
受信アンプ150は、それに接続されたフォトダイオー
ドPDとともに、光透過性樹脂にてモールドされてい
る。
【0128】プリアンプ151は図14のプリアンプ1
31と実質的に同一の機能を持ち、第1AGC回路15
2は図14の第1AGC回路136と同様に動作してメ
インアンプ104の出力信号VRPに基づいて生成した第
1ゲイン調整信号VAGC1をプリアンプ151に供給す
る。
【0129】第2AGC回路153はその入力端子が抵
抗RDPとダイオードDP のカソードとに接続され、抵抗
RDPには高電位電源Vccが供給され、ダイオードDP の
アノードは低電位電源と接続されている。
【0130】ダイオードDP は、フォトダイオードPD
に入射される信号光が照射される位置に形成されてい
る。そして、このダイオードDP は、ICチップ上の回
路ブロック間やパッド周りなどの素子が形成されていな
い領域(非素子形成領域)、上記信号光が照射される領
域を接続して形成した大きな面積の島領域(N型)と、
半導体基盤(P型)との間に形成されるダイオードであ
る。
【0131】このダイオードDP は、フォトダイオード
PDに入射される信号光が照射され、該信号光に応答し
て電流IDPを流す。第2AGC回路153は、その電流
IDPに基づいてプリアンプ151のゲインを調整するよ
うに生成した第2ゲイン調整信号VAGC2を出力する。
【0132】プリアンプ151は、第1及び第2AGC
回路152,153から供給される第1及び第2ゲイン
調整信号VAGC1,VAGC2に応答して抵抗RF の抵抗値を
変更し、それによりゲインが変更される。
【0133】このように光受信アンプ150を構成する
ことで、チップ面積の増加を抑え、信号光による光リー
クを検出してリーク電流が大きい場合にゲインを下げる
ことができる。これは、以下の問題点を解決する。
【0134】例えば、光空間通信などにおいては、受信
側の光を受信する部分は、フォトダイオードと光受信ア
ンプのICを同一の光透過性樹脂でモールドすることが
一般的である。そして、光空間通信においては、送信側
と受信側が近接する場合があり、この場合は、送信側の
光がフォトダイオードだけではなく、ICチップにも過
大な信号光が照射される。ICでは、過大な信号光によ
りリーク電流が流れ、動作点がずれるなどの問題が起こ
るので、ゲインが高い場合は誤動作を起こしやすい。
【0135】以上記述したように、本実施形態によれ
ば、以下の効果を奏する。 (1)第2AGC回路153はフォトダイオードPDに
入射される信号光が照射される位置に形成されたダイオ
ードDP に流れる電流IDPに基づいてプリアンプ151
のゲインを調整するように生成した第2ゲイン調整信号
VAGC2を出力する。この電流IDPは、受信光が強い場合
に多く流れる。従って、信号光によるリーク電流を検出
してプリアンプ151のゲインを下げることで、そのリ
ーク電流による誤動作を防止することができる。
【0136】(2)ダイオードDP は、ICチップ上の
回路ブロック間やパッド周りなどの素子が形成されてい
ない領域(非素子形成領域)、上記信号光が照射される
領域を接続して形成した大きな面積の島領域(N型)
と、半導体基盤(P型)との間に形成されるダイオード
である。従って、チップ面積の増加を抑えることができ
る。
【0137】尚、前記実施形態は、以下の態様に変更し
てもよい。 ・上記実施形態では、チップ上に形成した光検出手段と
してのダイオードDPを用いて大入力信号レベルを検出
したが、他の方法を用いてそれを検出するようにしても
よい。
【0138】例えば、通常のPNダイオードを光検出手
段として用いても良い。また、送信用の発光ダイオード
LDをモニタするフォトダイオードを用いても良い。
【0139】また、送信用の発光ダイオードLDを光検
出手段として用いて用いても良い。図17は、その場合
の光通信装置の概略構成図である。光通信装置(光通信
モジュール)160は、発光ダイオードLDとフォトダ
イオードPDと送受信回路161とを備え、それらは同
一の光透過性樹脂にてモールドされている。送受信回路
161は、光送信アンプ162、光受信アンプ163、
切替回路としてのスイッチ回路164を含む。
【0140】光送信アンプ162は、スイッチ回路16
4を介して出力端子に発光ダイオードLDが接続され、
送信信号TXが入力される。光送信アンプ162は、送
信信号TXに応答して生成した送信電流ILDをスイッチ
回路164を介して発光ダイオードLDに供給する。発
光ダイオードLDは、パルス状の送信電流ILDに基づい
て発光及び消光を繰り返す。
【0141】光受信アンプ163は、入力端子にフォト
ダイオードPDが接続される。フォトダイオードPD
は、受信した光に対応した受信電流IPDを生成する。光
受信アンプ163は、受信電流IPDを電流−電圧(I−
V)変換して受信電圧を生成し、その受信電圧を2値化
して生成した受信信号RXを出力する。
【0142】また、光受信アンプ163はスイッチ回路
164を介して発光ダイオードLDに接続されている。
スイッチ回路164は、送受信動作に応じて発光ダイオ
ードLDを光送信アンプ162又は光受信アンプ163
と接続する。例えば、スイッチ回路164は、送信動作
時(例えば光送信アンプ162から送信電流ILDが供給
される間)、発光ダイオードLDを光送信アンプ162
に接続し、それ以外の時にはそれを光受信アンプ163
に接続する。
【0143】光受信アンプ163は図16の光受信アン
プ150と同様に構成され、ダイオードDP に代えて発
光ダイオードLDが接続されている。即ち、第2AGC
回路153の入力端子はスイッチ回路164を介して発
光ダイオードLDに接続される。
【0144】即ち、発光ダイオードLDは、送信動作時
に発光手段として機能し、それ以外の時には光検出手段
として機能する。このように光通信装置160を構成し
ても、上記実施形態と同様に光入力が大きい場合にプリ
アンプのゲインを下げて誤動作を防止することができ
る。
【0145】(第八実施形態)以下、本発明を具体化し
た第八実施形態を図18,図19に従って説明する。
尚、説明の便宜上、上記各実施形態と同様の構成につい
ては同一の符号を付してその説明を一部省略する。
【0146】図18は、本実施形態の光受信アンプのブ
ロック回路図である。光受信アンプ170は差動型アン
プであり、プリアンプ171、バッファ回路172、バ
ンドパスフィルタ173、メインアンプ174、コンパ
レータ175、第1及び第2AGC回路176,17
7、図示しないABC回路及びDC光キャンセル回路を
備えている。プリアンプ171、バッファ回路172、
バンドパスフィルタ173、メインアンプ174は差動
出力を持つ。
【0147】プリアンプ171は、上記第二〜第四実施
形態のプリアンプ101,111,121のうちの何れ
かの構成に、コンデンサCL が追加されている。図中、
プリアンプ131内に示された抵抗RF は、上記各実施
形態のプリアンプ101,111,121を構成する第
1及び第2抵抗RFM,RFPである。この抵抗RF とコン
デンサCL によりローパスフィルタが構成されている。
【0148】第1AGC回路176はプリアンプ171
のゲインと周波数特性を調整するために設けられ、第2
AGC回路177はバンドパスフィルタ173の周波数
特性を調整するために設けられている。尚、第2AGC
回路177の出力信号によりメインアンプ174又はコ
ンパレータ175の周波数特性を調整するようにしても
良い。
【0149】第1AGC回路176は図2に示すAGC
回路44と同じ回路構成を持ち、メインアンプ174か
ら入力されるリファレンス側信号VRPに基づいて第1ゲ
イン調整信号VAGC1を生成する。第1AGC回路136
にて生成された第1ゲイン調整信号VAGC1はプリアンプ
131に供給され、該プリアンプ131の抵抗RF の抵
抗値が調整される。尚、第1AGC回路136の構成
を、図6〜図8,図10のAGC回路61,71,8
1,91と同じ回路構成としても良い。
【0150】抵抗RF の抵抗値を小さくすると、コンデ
ンサCL との関係でローパスフィルタのカット周波数f
L が高くなる。例えば、抵抗RF の抵抗値が1/2にな
るとカットオフ周波数fL は2倍になる。そして、抵抗
RF の抵抗値を更に小さくすると、プリアンプ171自
体の周波数特性にってカットオフ周波数が頭打ちにな
る。
【0151】変調方式によってベースバンド周波数が、
ある決められた周波数の場合、ノイズ耐量を向上させる
ため、通常バンドパスフィルタを入れて帯域制限を行
う。例えば、光空間通信の1方式であるIrDA(赤外
線通信)通信においては、ベースバンド周波数と受信距
離について明確な規定があり、低速115Kbps(パ
ルス幅が1.63us)の方式と、高速1.152Mb
ps(パルス幅が217ns)の方式がある。規定によ
ると高速1.152Mbpsに比べて、低速115Kb
psの場合は受信感度が2.5倍必要である。
【0152】このような通信方式に対応する場合におい
て、AGC回路によりゲインを調整すると同時に光受信
アンプの周波数特性をも可変する方法を用いる。例え
ば、あらかじめ、前述の低速115Kbpsに合わせて
周波数特性を調整しておく。光入力信号が大きい場合
は、ローパスフィルタのカット周波数が高域側へ移動す
るため、高速1.152Mbpsに適したアンプの周波
数特性になる。
【0153】以上のように、低速モードに比べて高速モ
ードの方がゲイン小さくて良い場合において、高い感度
が必要なモードではカットオフ周波数が低域側に設定す
ることで、帯域制限によってノイズマージンを大きくす
ることができる。光入力が大きい場合は、カットオフ周
波数を高域側にシフトする。この場合、AGC回路によ
ってゲインが下がるので、ノイズマージンを大きくする
ことができる。
【0154】図19(a)はプリアンプ171の回路
図、図19(b)はバンドパスフィルタ173の回路図
である。プリアンプ171は、第1,第2,第3抵抗R
FM,RFP,RFC、第1〜第4トランジスタQ1〜Q4、
第1,第2,第3電流源112,113,114、コン
デンサCF 、コンデンサCLF,CLPを含む。プリアンプ
171は、図12に示すプリアンプ111と同様の接続
状態に対してコンデンサCLF,CLPが接続されている。
コンデンサCLF,CLPは、第1端子が抵抗RFM,RFPに
それぞれ接続され、第2端子が低電位電源に接続されて
いる。
【0155】バンドパスフィルタ173は、コンデンサ
C1,C2、抵抗R1,R2、可変抵抗VRを含む。第
1コンデンサC1と第1抵抗R1とから構成されるハイ
パスフィルタと、第2コンデンサC2と第2抵抗R2と
から構成されるロウパスフィルタ(低域通過フィルタ:
LPF)とを直列接続してバンドパスフィルタを構成し
ている。第2抵抗R2には並列に可変抵抗VRが接続さ
れ、該可変抵抗VRには第2ゲイン調整信号VAGC2が供
給され、該第2調整信号VAGC2により可変抵抗VRの抵
抗値が調整されてロウパスフィルタのカットオフ周波数
が変更され、それによりバンドパスフィルタの中心周波
数fcが変更される。
【0156】以上記述したように、本実施形態によれ
ば、以下の効果を奏する。 (1)プリアンプ171を構成する電流電圧変換抵抗R
FMにコンデンサCL を接続してロウパスフィルタを構成
し、抵抗RFMの抵抗値を第1AGC回路176により変
更するようにした。その結果、プリアンプ171のゲイ
ンを調整するとともに、ロウパスフィルタの周波数特性
を調整する(プリアンプ171のゲインを下げ、ロウパ
スフィルタの遮断周波数を高域側へシフトする)ことが
できる。
【0157】(2)第2AGC回路177によりバンド
パスフィルタ173の周波数特性を調整することができ
る。以上の様々な実施の形態をまとめると、以下のよう
になる。 (付記1) 入力電流を第1の電圧信号に変換する第1
の増幅器と、該第1の電圧信号を増幅した第2の電圧信
号を出力する第2の増幅器とを備えた増幅回路におい
て、前記電圧信号に基づくゲイン調整信号を生成する第
1のゲイン調整回路と、前記ゲイン調整信号に基づいて
バイアス調整信号を生成するバイアス調整回路とを備
え、前記ゲイン調整信号にて前記第1の増幅器に備えら
れた電流電圧変換抵抗の抵抗値を調整し、前記バイアス
調整信号にて前記第1の増幅器の出力点におけるバイア
ス電流を調整することを特徴とする増幅回路。 (付記2) 前記第1の増幅器は、前記電流電圧変換抵
抗と直列に接続され該電流電圧変換抵抗にバイアス電流
を流す電流源を有し、前記バイアス調整回路は前記電流
源の電流量を調整することを特徴とする付記1記載の増
幅回路。 (付記3) 前記第1の増幅器は、前記電流電圧変換抵
抗と並列に接続された電流源を有し、該接続点が抵抗を
介して高電位電源に接続され、前記バイアス調整回路は
該電流源の電流量を調整することを特徴とする付記1記
載の増幅回路。 (付記4) 前記電流電圧変換抵抗はバイポーラトラン
ジスタまたはMOS型トランジスタを介して高電位電源
に接続され、該トランジスタの制御端子と高電位電源と
の間に接続された抵抗と、前記制御端子と低電位側電源
との間に接続された電流源とを有し、前記バイアス調整
回路は該電流源の電流量を調整することを特徴とする付
記1記載の増幅回路。 (付記5) 前記第1の増幅器は前記入力電流が大電流
のときに前記出力電圧を所定電位にクランプするクラン
プ回路を有していることを特徴とする付記1〜4のうち
の何れか一に記載の増幅回路。 (付記6) 前記第1のゲイン調整回路は、前記電圧信
号のピークレベルを保持するピークホールド回路と、前
記ピークホールド回路の出力信号を増幅してゲイン調整
信号を生成する出力回路とを有し、該出力回路は、前記
ピークホールド回路の出力信号を増幅する増幅器と、前
記電流電圧変換抵抗と同じ電気的特性を持つ可変抵抗
と、前記可変抵抗に前記ピークホールド回路の出力信号
に応じた第1の電流を流す第1の増幅器と、入力端子に
接続された抵抗の抵抗値と該抵抗に流れる第2の電流の
電流値との積を、前記可変抵抗の抵抗値と前記第1の電
流の電流値の積と等しくするように前記可変抵抗に供給
する信号を前記ゲイン調整信号として出力する増幅器と
を備えたことを特徴とする付記1〜5のうちの何れか一
に記載の増幅回路。 (付記7) 前記第1のゲイン調整回路は、前記電圧信
号のピークレベルを保持するピークホールド回路と、前
記ピークホールド回路の出力信号を増幅してゲイン調整
信号を生成する出力回路と、前記ゲインをリセットする
べく前記ピークホールド回路の保持電荷を放電する放電
回路とを有し、前記放電回路は、前記ピークホールド回
路の出力信号と基準信号とが入力された電流出力型増幅
器であり、該増幅器の出力信号が前記ピークホールド回
路の出力信号が入力される端子に帰還されることを特徴
とする付記1〜6のうちの何れか一に記載の増幅回路。 (付記8) 前記第1のゲイン調整回路は、前記電圧信
号のピークレベルを保持するピークホールド回路と、前
記ピークホールド回路の出力信号を増幅してゲイン調整
信号を生成する出力回路と、前記ゲインをリセットする
べく前記ピークホールド回路の保持電荷を放電する放電
回路とを有し、前記出力回路は、前記ピークホールド回
路の出力信号と基準信号とが入力された増幅器と、前記
電流電圧変換抵抗と並列に接続された抵抗に該増幅器の
出力信号に応じた電流を流す第1の電流源とを備え、前
記放電回路は、前記ピークホールド回路の出力端子と低
電位電源との間に接続され前記第1の電流源とカレント
ミラー接続された第2の電流源であることを特徴とする
付記1〜6のうちの何れか一に記載の増幅回路。 (付記9) 前記バイアス調整回路は、前記電流電圧変
換抵抗と同じ電気的特性を持ち、前記ゲイン調整信号に
てその抵抗値が調整される可変抵抗と、入力端子に接続
された抵抗の抵抗値と該抵抗に流れる第1の電流の電流
値との積を、前記可変抵抗の抵抗値と該可変抵抗に流れ
る第2の電流の電流値の積と等しくするように前記可変
抵抗に接続された電流源に流れる電流量を調整する信号
を前記バイアス調整信号として出力する増幅器とを備え
たことを特徴とする付記1〜8のうちの何れか一に記載
の増幅回路。 (付記10) 前記電圧信号に基づいて前記第2の増幅
器のゲインを調整する第2のゲイン調整回路を備えたこ
とを特徴とする付記1〜9のうちの何れか一に記載の増
幅回路。 (付記11) 前記電圧信号に基づいて第2のゲイン調
整信号を生成する第2のゲイン調整回路を備え、前記バ
イアス調整回路の出力信号と前記第2のゲイン調整信号
に基づいて前記第1の増幅器の出力点におけるバイアス
電流を調整することを特徴とする付記1〜9のうちの何
れか一に記載の増幅回路。 (付記12) 前記第1及び第2の増幅器の間に挿入接
続された帯域通過フィルタと、前記電圧信号に基づいて
前記帯域通過フィルタの周波数特性を調整する第2のゲ
イン調整回路とを備えたことを特徴とする付記1〜9の
うちの何れか一に記載の増幅回路。 (付記13) 前記電流電圧変換抵抗にコンデンサを接
続して低域通過フィルタを構成したことを特徴とする付
記1〜12のうちの何れか一に記載の増幅回路。 (付記14) 前記第2のゲイン調整回路は、前記第1
のゲイン調整回路によるゲイン調整の限界付近から動作
を開始することを特徴とする付記10〜13のうちの何
れか一に記載の増幅回路。 (付記15) 信号光を受ける第1の受光素子と、前記
第1の受光素子に流れる受信電流が前記入力電流として
供給される付記1〜14のうちの何れか一に記載の増幅
回路を含む受信回路とをモールドしてなる光通信装置で
あって、前記信号光の一部を受ける第2の受光素子を備
え、前記増幅回路は、前記第2の受光素子に流れる電流
に基づいて前記第1の増幅器を含むゲインを調整するべ
く第2のゲイン調整信号を生成する第2のゲイン調整回
路を備えたことを特徴とする光通信装置。 (付記16) 前記第2の受光素子は、前記信号光が照
射される非素子形成領域と半導体基板により形成される
ダイオードであることを特徴とする付記15記載の光通
信装置。 (付記17) 前記第2の受光素子は、光送信用の発光
素子であり、送信信号に基づいて前記発光素子に送信電
流を供給する送信回路と、前記発光素子を通信動作に応
じて前記送信回路と前記受信回路とに切替接続する切替
回路と、を備えたことを特徴とする付記15記載の光通
信装置。
【0158】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ゲインを調整しバイアス電位を安定させることができる
増幅回路及び光通信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施形態の光受信アンプのブロック回路
図である。
【図2】 自動ゲイン調整回路の回路図である。
【図3】 自動バイアス調整回路の回路図である。
【図4】 光通信装置の概略構成図である。
【図5】 第一実施形態の動作波形図である。
【図6】 別の自動ゲイン調整回路の回路図である。
【図7】 別の自動ゲイン調整回路の回路図である。
【図8】 別の自動ゲイン調整回路の回路図である。
【図9】 図8の動作波形図である。
【図10】 別の自動ゲイン調整回路の回路図である。
【図11】 第二実施形態の光受信アンプのブロック回
路図である。
【図12】 第三実施形態の光受信アンプのブロック回
路図である。
【図13】 第四実施形態の光受信アンプのブロック回
路図である。
【図14】 第五実施形態の光受信アンプのブロック回
路図である。
【図15】 第六実施形態の光受信アンプのブロック回
路図である。
【図16】 第七実施形態の光受信アンプのブロック回
路図である。
【図17】 別の光通信装置の概略構成図である。
【図18】 第八実施形態の光受信アンプのブロック回
路図である。
【図19】 プリアンプ回路とバンドパスフィルタの回
路図である。
【図20】 第一従来例の光受信アンプのブロック回路
図である。
【図21】 第二従来例の光受信アンプのブロック回路
図である。
【符号の説明】
41 第1の増幅器としてのプリアンプ 42 第2の増幅器としてのメインアンプ 44 ゲイン調整回路 45 バイアス調整回路 VABC バイアス調整信号 VAGC ゲイン調整信号 VAGC2 第2のゲイン調整信号 VFM 第1の電圧信号 VRP 第2の電圧信号 PD 第1の受光素子としてのフォトダイオード DP 第2の受光素子としてのダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 10/26 10/28 Fターム(参考) 5J092 AA01 AA56 CA00 CA81 FA10 FA17 HA02 HA19 HA25 HA26 HA29 HA44 KA03 KA05 KA07 KA12 KA17 KA19 KA21 KA23 KA38 KA42 KA44 MA01 MA11 TA01 TA06 UL02 UL07 5J100 JA01 LA00 LA13 QA01 SA02 5J500 AA01 AA56 AC00 AC81 AF10 AF17 AH02 AH19 AH25 AH26 AH29 AH44 AK03 AK05 AK07 AK12 AK17 AK19 AK21 AK23 AK38 AK42 AK44 AM01 AM11 AT01 AT06 LU02 LU07 5K102 AA52 MA02 MB17 MC25 MD01 MD03 RD01 RD02 RD05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力電流を第1の電圧信号に変換する第
    1の増幅器と、該第1の電圧信号を増幅した第2の電圧
    信号を出力する第2の増幅器とを備えた増幅回路におい
    て、 前記電圧信号に基づくゲイン調整信号を生成する第1の
    ゲイン調整回路と、 前記ゲイン調整信号に基づいてバイアス調整信号を生成
    するバイアス調整回路とを備え、 前記ゲイン調整信号にて前記第1の増幅器に備えられた
    電流電圧変換抵抗の抵抗値を調整し、前記バイアス調整
    信号にて前記第1の増幅器の出力点におけるバイアス電
    流を調整することを特徴とする増幅回路。
  2. 【請求項2】 前記第1のゲイン調整回路は、前記電圧
    信号のピークレベルを保持するピークホールド回路と、
    前記ピークホールド回路の出力信号を増幅してゲイン調
    整信号を生成する出力回路と、前記ゲインをリセットす
    るべく前記ピークホールド回路の保持電荷を放電する放
    電回路とを有し、 前記放電回路は、前記ピークホールド回路の出力信号と
    基準信号とが入力された電流出力型増幅器であり、該増
    幅器の出力信号が前記ピークホールド回路の出力信号が
    入力される端子に帰還されることを特徴とする請求項1
    記載の増幅回路。
  3. 【請求項3】 前記バイアス調整回路は、 前記電流電圧変換抵抗と同じ電気的特性を持ち、前記ゲ
    イン調整信号にてその抵抗値が調整される可変抵抗と、 入力端子に接続された抵抗の抵抗値と該抵抗に流れる第
    1の電流の電流値との積を、前記可変抵抗の抵抗値と該
    可変抵抗に流れる第2の電流の電流値の積と等しくする
    ように前記可変抵抗に接続された電流源に流れる電流量
    を調整する信号を前記バイアス調整信号として出力する
    増幅器とを備えたことを特徴とする請求項1記載の増幅
    回路。
  4. 【請求項4】 前記電圧信号に基づいて前記第2の増幅
    器のゲインを調整する第2のゲイン調整回路を備えたこ
    とを特徴とする請求項1〜3のうちの何れか一項記載の
    増幅回路。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の増幅器の間に挿入接
    続された帯域通過フィルタと、 前記電圧信号に基づいて前記帯域通過フィルタの周波数
    特性を調整する第2のゲイン調整回路とを備えたことを
    特徴とする請求項1〜3のうちの何れか一項記載の増幅
    回路。
  6. 【請求項6】 前記電流電圧変換抵抗にコンデンサを接
    続して低域通過フィルタを構成したことを特徴とする請
    求項1〜5のうちの何れか一項記載の増幅回路。
  7. 【請求項7】 前記第2のゲイン調整回路は、前記第1
    のゲイン調整回路によるゲイン調整の限界付近から動作
    を開始することを特徴とする請求項4〜6のうちの何れ
    か一項記載の増幅回路。
  8. 【請求項8】 信号光を受ける第1の受光素子と、前記
    第1の受光素子に流れる受信電流が前記入力電流として
    供給される請求項1〜7のうちの何れか一に記載の増幅
    回路を含む受信回路とをモールドしてなる光通信装置で
    あって、 前記信号光の一部を受ける第2の受光素子を備え、 前記増幅回路は、前記第2の受光素子に流れる電流に基
    づいて前記第1の増幅器を含むゲインを調整するべく第
    2のゲイン調整信号を生成する第2のゲイン調整回路を
    備えたことを特徴とする光通信装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の受光素子は、前記信号光が照
    射される非素子形成領域と半導体基板により形成される
    ダイオードであることを特徴とする請求項8記載の光通
    信装置。
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