JP2000341055A - 直流光電流補償回路及びそれを備えた赤外線通信装置 - Google Patents
直流光電流補償回路及びそれを備えた赤外線通信装置Info
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Abstract
補償回路及びそれを用いた赤外線通信装置を提供する。 【解決手段】直流光電流補償回路2は、増幅回路へ入力
されるフォトダイオードPDからの光電流を検出する検
出回路21と、検出回路21で検出された電流を入力す
る入力回路22と、入力回路22の入力電流から直流成
分を抽出するローパスフィルタ23と、抽出された直流
成分電流を増幅器1の入力側へ帰還する出力回路24と
から成っている。
Description
の光電流を処理する回路に設けられる直流光電流補償回
路及びそれを備える赤外線通信装置に関するものであ
る。
装置としては、家電製品に使用されている最も一般的な
リモートコントロールや、パーソナルコンピュータ機器
周辺に使用されるIrDAに準拠した光空間伝送装置等
が挙げられる。これら機器の使用環境においては必要と
される信号光の他に、太陽光や照明器具からの光が不要
なノイズ成分として入力されて、機器動作の障害を引き
起こす事があるため、外乱光ノイズ成分を精度よく除去
する回路手法及び、電源電圧の低電圧化などが要望され
ている。
は、赤外線を検出する受光素子と、受光素子で検出され
た信号を増幅する増幅回路とが設けられている。この増
幅回路の等価回路を図5に、また回路構成例を図8に示
す。図5において、1は入力インピーダンス無限大∞、
出力インピーダンス0Ω、オープンループゲイン無限大
∞を有する理想的な差動増幅器である。Rf2はその帰
還抵抗であり、一端は増幅器1の反転入力端子(−)に
接続され、他端は増幅器1の出力端子に各々接続されて
いる。また2は直流光電流補償回路であり、その一端は
増幅器1の反転入力端子(−)に、他端は増幅器1の出
力端子に各々接続されている。PDは受光素子(フォト
ダイオード)であり、そのカソード側は増幅器1の反転
入力端子(−)に、接続されアノード側は接地されてい
る。
に光が照射されることによって光電流IPDが流れたと
き、出力電圧Voは以下の式で与えられる。 Vo=IPD×Rf2 ここで、IPDは直流成分と交流成分(通常、信号は交流
成分)を共に含む信号である。出力電圧Voは直流光電
流補償回路2にも入力され、直流光電流補償回路2内の
ローパスフィルタ3において直流成分のみが抽出され
る。その直流電圧は電圧/電流変換回路4によって直流
電流に変換される。この電流は増幅器1の入力側に帰還
される。
ック図を図6に、また図7に各部動作波形を示す。図6
において、フォトダイオードPDにより受信赤外線信号
を電気信号に変換し、その電気信号を第1、第2増幅器
1、5で増幅し、更に入力信号の搬送波周波数を中心周
波数とするバンドパスフィルタ6により強度変調する。
バンドパスフィルタ6の出力はピークホールド回路7へ
供給されるとともに第1比較器8の非反転入力端子
(+)に入力される。
21、R22で分圧された後、比較器8の反転入力端子
(−)に基準電圧(比較器8のスレッシュレベル)とし
て印加される。前記基準電圧と前記バンドパスフィルタ
6の出力を比較器8とコンデンサ9とで比較積分し、次
段の第2の比較器10において波形成形を行った後、出
力トランジスタ11を介して出力端子12に出力する。
図6の装置の動作を説明すると、まず、送信されてきた
赤外線信号aを増幅器1、5で増幅した波形はbの波形
となり、更にバンドパスフィルタ6で強度変調を行うと
波形はcの波形となる。この波形cをピークホールド回
路7に入力したとき、その出力波形はdの波形となり、
これを抵抗分圧した基準電圧(スレッシュレベル)はe
の波形となる。この波形eと前記信号波形cを第1の比
較器8で比較し、積分した出力がfの波形であり、この
波形fを第2の比較器10及び出力トランジスタ11で
波形成形を行ったgの波形が出力端子12に出力され
る。尚、図6(ニ)でVrefは比較器10に与えられる
基準電圧を示している。
する。図8において、増幅器1はエミッタ接地のNPN
トランジスタQ1と、そのコレクタと電源端子14間に
設けられた定電流源16と、トランジスタQ1の出力を
受けるNPNトランジスタQ2と、定電流源17とから
構成されている。トランジスタQ2のコレクタは電源端
子14に接続され、エミッタは定電流源17を介して接
地端子15に接続されている。帰還抵抗Rf2はトラン
ジスタQ2のコレクタとトランジスタQ1のベース間に
挿入されている。トランジスタQ1のベースには入力端
子13を介してフォトダイオードPDが接続されてい
る。18は出力端子である。
うに接続されたトランジスタQ3〜Q18と、抵抗R1
〜R5、コンデンサC2とから成っている。このうち、
トランジスタQ4、Q5、Q6、Q14、Q15、Q1
6はダイオード接続されており、トランジスタQ10、
Q11は差動増幅器19を構成している。また、トラン
ジスタQ18のコレクタはトランジスタQ1のベースに
接続されている。
と点の電位は、 VBE(Q1)+IPD×Rf2 但し、VBEはベース−エミッタ間電圧で与えらえる。
加算した値となり、トランジスタQ10及び、Q11で
構成される差動増幅器19に入力される。この差動増幅
器19において、コンデンサC2をトランジスタQ11
のベース電流で充電、トランジスタQ12のベース電流
で放電することで点の電圧の直流成分電圧に点の電
圧が等しくなる。例えば、点の電圧が点の電圧より
低い場合、差動増幅器19においてトランジスタQ10
はON状態、Q11はOFF状態となり、トランジスタ
Q11のベース電流は流れないためコンデンサC2はト
ランジスタQ12のベース電流のみで放電することとな
り、点の電圧が下がって点の電圧とつり合うように
なる。
て、点の電圧が上昇して 3VBE=VBE(Q13)+VBE(Q14)+VBE(Q1
5) を超えると、トランジスタQ13〜Q15がON状態と
なり、 Ic=(点の電圧−3VBE)/R4 で表されるコレクタ電流がトランジスタQ13に流れ始
める。このコレクタ電流はトランジスタQ17、Q18
及び抵抗R5で構成されるカレントミラー回路20に入
力され、抵抗R5で設定された電流増幅を受け、トラン
ジスタQ18のコレクタより入力端子13に電流が帰還
される。
成においては直流成分を検出するためのコンデンサC2
の充電をPNPトランジスタ、放電をNPNトランジス
タと構造の異なるトランジスタを用いて行なっており、
PNPとNPNトランジスタは各々独自にバラツクた
め、直流成分検出特性は製造工程バラツキの影響を受け
易くなってしまう。更にトランジスタ構造の違いから、
その温度特性も互いに異なるため、直流成分検出特性は
温度依存特性の影響も受け易くなる。
Vcc(MIN)は、 Vcc(MIN)=VBE(Q16)+VBE(Q15)+
VBE(Q14)+ VBE(Q13)+VBE(Q11)+
VCE(Q9) で与えられ、VBE=0.7V、VCE=0.3Vとする
と、動作可能な最低動作電源電圧は3.8Vとなり、電
源電圧の低電圧化が困難であった。
に付加した場合、直流成分を含む信号増幅特性は、製造
上のバラツキ及び温度の影響を受け易い回路となってし
まう。更に赤外線通信装置に用いた場合も同様であり、
システム全体のパフォーマンスを低下することにもな
る。
な直流光電流補償回路及びそれを用いた赤外線通信装置
を提供することを目的とする。
め本発明の直流光電流補償回路は、増幅回路へ入力され
る光電変換素子からの光電流を検出する検出回路と;前
記検出回路で検出された電流を入力する入力回路と;前
記入力回路の入力電流から直流成分を抽出する直流分抽
出手段と;抽出された直流成分電流を前記増幅回路の入
力側へ帰還する出力回路とから成っている。
に対称的に構成される。また、直流分抽出手段が前記出
力回路側に設けられる。また、前記検出回路は光電流を
電圧に変換する増幅器の帰還抵抗の両端の電圧を取り出
して、該電圧に基づいた電流を出力する。尚、入力回路
と出力回路は、カレントミラー回路の入力側トランジス
タを前記入力回路の一部とし、前記カレントミラー回路
の出力側トランジスタを前記出力回路の一部として前記
カレントミラー回路を中心とした対称な回路構成となっ
ている。
の出力端子に第1及び第2の抵抗が接続され第1抵抗の
他端は第1トランジスタのエミッタに、第2抵抗の他端
は第1トランジスタのベース及び第2トランジスタのエ
ミッタに接続され、第2トランジスタのベースは第3ト
ランジスタのコレクタ及びベースに接続され、第1及び
第2トランジスタのコレクタ及び第3トランジスタのエ
ミッタは電源に接続されて成り;一方前記出力回路は第
3トランジスタとカレントミラー回路を構成する第4ト
ランジスタのコレクタが第5トランジスタのベースに接
続され、第5トランジスタのエミッタは第6トランジス
タのベース及び第3抵抗の一方に接続され、第6トラン
ジスタのエミッタは第4抵抗に接続され、該第4抵抗の
他端は第3抵抗の他端に接続されて出力端子を構成し、
第5、第6トランジスタのコレクタは電源に接続されて
成り;第4トランジスタのコレクタと第5トランジスタ
のベースが接続される点と前記電源との間に前記直流成
分取り出し用のコンデンサを接続して成る。
償回路を備えた増幅器の等価回路図であり、図2は、そ
の一実施例を示す回路図である。図1における基本的な
動作は先述した従来例と同一であるが、従来例と異なる
部分としては、直流光電流補償回路2が検出回路21、
検出電流入力回路22及び、ローパスフィルタ23を付
加した電流出力回路24から構成されている点である。
抗Rf1の両端に発生する電圧に基づいた電流を抵抗R
10及びトランジスタQ20によって発生させる。この
電流は検出回路21にて入力電流IPDに略等しくなるよ
う調整された後、入力回路22に入力される。そして、
ローパスフィルタ23で直流成分のみを取り出し、その
直流成分の電流を出力回路24より入力端子に帰還す
る。尚、前記抵抗R10とトランジスタQ20は検出回
路21の一部を成すものとする。
と、増幅器1はトランジスタQ21、定電流源31で構
成されている。トランジスタQ21のコレクタとベース
には帰還抵抗Rf1が接続されている。抵抗R10、ト
ランジスタQ20、Q23〜Q28及び定電流源32が
入力電流検出回路22を構成している。また、抵抗R2
2、R23及びトランジスタQ29〜Q31で入力回路
22が、抵抗R24、R25及びトランジスタQ32〜
Q34で出力回路24がそれぞれ構成されている。出力
回路24には直流成分検出用ローパスフィルタ23のコ
ンデンサC21が付加される。ここで抵抗R22=R2
4、R23=R25である。
力電流IPDは、抵抗Rf1で V1=IPD×Rf1 なる電圧に変換され、抵抗Rf1の両端に発生した電圧
V1を抵抗R21とトランジスタQ20によって電流検
出を行う。その検出電流I1は、 I1=(V1−VBE(Q20))/R21 で表わされ、トランジスタQ20のベース・エミッタ間
電圧VBE(Q20)に依存した電流となる。
24で構成されるカレントミラーにより折り返し、トラ
ンジスタQ25〜Q28及び定電流源32において入力
電流IPDに略等しくなるよう調整され、I2=IPDとな
る。I2は入力回路22に入力され抵抗R22で電圧変
換され、 V2=R22×I2 なる電圧が生じる。
BE約0.7Vを超えるとトランジスタQ29がONして
抵抗R23に電流が分岐される。このように生じた電圧
V2とトランジスタQ30のベース電圧V3の差(トラ
ンジスタQ30のベース・エミッタ間電圧)に応じた電
流I3がトランジスタQ30のコレクタに流れる。そし て、 I4=I3/hfe 但しhfeはトランジスタの電流増幅率で表されるトラ
ンジスタQ30のベース電流I4をトランジスタQ3
1、Q32で構成されるカレントミラー回路100で折
り返して出力回路24に入力する。
ジスタQ32のコレクタにはコンデンサC21が接続さ
れているため、コンデンサC21で電流I4は平滑され
ることで、直流成分のみであるI4DCがトランジスタQ
33のベースに入力される。出力回路24は入力回路2
2と同じ構成となっているため、帰還される電流I5は
前記電流I2(入力電流IPD)の直流成分の電流とな
る。
と出力回路24がカレントミラー回路100を中心に回
路的に対称に構成されている点である。入力と出力が対
称であるため、構成するトランジスタなどの素子バラツ
キに対して入力回路と出力回路が同じ依存特性を示すた
めバラツキの影響が相殺されることになる。また温度特
性に対しても同様に相殺することができる。
のシミュレーション結果を示す。従来例の特性βに比べ
て本発明の特性αでは、入力電流の小さい領域より入力
電流値に応じた帰還電流が出力されていることが分か
る。従来例では入力電流の小さい領域では帰還電流は零
となっている。
を示す。従来の赤外線通信装置と異なる点は、上述した
本発明の直流光電流補償回路を用いた点だけであり、赤
外線通信装置全体の動作については従来例で説明した通
りであり、直流光電流補償回路2の動作は先述した実施
形態のとおりである。
直流光電流補償回路をブロック化して入力回路と出力回
路を対称に構成することにより、製造上の素子のバラツ
キ及び温度特性を相殺するため直流光電流補償特性のプ
ロセスバラツキ依存性、温度依存特性を抑制でき、更に
回路の低電圧化が可能である。
線通信装置に用いることにより、直流光ノイズ入射時の
通信パフォーマンスのプロセスバラツキ、温度の影響を
抑えることが可能であり、更にシステムの低電圧化を行
うことができる。
示す等価回路図である。
信装置を示す回路図である。
ン結果を従来例と対比して示す図である。
す図である。
装置を示す図である。
図である。
Claims (7)
- 【請求項1】増幅回路へ入力される光電変換素子からの
光電流を検出する検出回路と、 前記検出回路で検出された電流を入力する入力回路と、 前記入力回路の入力電流から直流成分を抽出する直流分
抽出手段と、 抽出された直流成分電流を前記増幅回路の入力側へ帰還
する出力回路と、から成る直流光電流補償回路。 - 【請求項2】前記入力回路と出力回路が互いに対称的に
構成されていることを特徴とする請求項1に記載の直流
光電流補償回路。 - 【請求項3】直流分抽出手段が前記出力回路側に設けら
れていることを特徴とする請求項1又は2に記載の直流
光電流補償回路。 - 【請求項4】前記検出回路は光電流を電圧に変換する増
幅器の帰還抵抗の両端の電圧を取り出して、該電圧に基
づいた電流を出力する請求項1〜3のいずれかに記載の
直流光電流補償回路。 - 【請求項5】カレントミラー回路の入力側トランジスタ
を前記入力回路の一部とし、前記カレントミラー回路の
出力側トランジスタを前記出力回路の一部として前記入
力回路と出力回路が前記カレントミラー回路を中心とし
た対称な回路構成となっていることを特徴とする請求項
1〜4のいずれかに記載の直流光電流補償回路。 - 【請求項6】前記入力回路は前記検出回路の出力端子に
第1及び第2の抵抗が接続され第1抵抗の他端は第1ト
ランジスタのエミッタに、第2抵抗の他端は第1トラン
ジスタのベース及び第2トランジスタのエミッタに接続
され、第2トランジスタのベースは第3トランジスタの
コレクタ及びベースに接続され、第1及び第2トランジ
スタのコレクタ及び第3トランジスタのエミッタは電源
に接続されて成り、 一方前記出力回路は第3トランジスタとカレントミラー
回路を構成する第4トランジスタのコレクタが第5トラ
ンジスタのベースに接続され、第5トランジスタのエミ
ッタは第6トランジスタのベース及び第3抵抗の一方に
接続され、第6トランジスタのエミッタは第4抵抗に接
続され、該第4抵抗の他端は第3抵抗の他端に接続され
て出力端子を構成し、第5、第6トランジスタのコレク
タは電源に接続されて成り、 第4トランジスタのコレクタと第5トランジスタのベー
スが接続される点と前記電源との間に前記直流成分取り
出し用のコンデンサを接続して成ることを特徴とする請
求項1に記載の直流光電流補償回路。 - 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の直流光電
流補償回路を有する赤外線通信装置。
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JP15096299A JP3559198B2 (ja) | 1999-05-31 | 1999-05-31 | 直流光電流補償回路及びそれを備えた赤外線通信装置 |
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CN107990988A (zh) * | 2018-01-15 | 2018-05-04 | 南京理工大学 | 具有背景电流自补偿的红外读出电路及其控制方法 |
-
1999
- 1999-05-31 JP JP15096299A patent/JP3559198B2/ja not_active Expired - Fee Related
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