JP4058981B2 - 光受信モジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光受信モジュールに関し、より詳細には、前置増幅器の電源リップル抑圧比を改善した光受信モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
光受信モジュールは、光ファイバから出射された光信号を電気信号に変換するための回路であり、光信号を電流信号に変換する受光デバイスと、電流信号を電圧信号に変換し、後段に接続される回路に必要な電圧に増幅する増幅器とから構成されている。
【0003】
図1に、従来の光受信モジュールの回路構成を示す。光受信モジュール100は、光ファイバから出射された光信号を電気信号に変換する受光デバイス(PD)101と、PD101の出力に接続され、増幅部121と帰還抵抗122とで構成された前置増幅器102と、抵抗131とコンデンサ132で構成されたローパスフィルタ(LPF)103と、主増幅器104とを有している。
【0004】
PD101のカソードは、PD用電源VPDに接続され、アノードは前置増幅器102に接続されている。PD101は、光ファイバから出射された光信号を受光し、光信号に対応する電流信号(Photo Current)に変換する。増幅部121の入力インピーダンスは、非常に高く設定されているので、PD101で発生した電流信号のほとんどは、帰還抵抗122を経由して増幅部121の出力段に吸い込まれる。帰還抵抗122の両端には電位差が生じ、これに対応して増幅部121の出力電位が変化する。このような前置増幅器102の動作を、電流/電圧変換という。
【0005】
主増幅器104の初段は、差動増幅器を構成している。前置増幅器102の出力は、主増幅器104の一方の入力(正相入力)に導かれる。主増幅器104の他方の入力(逆相入力)には、前置増幅器102の出力からLPF103を通した低周波信号が入力される。LPF103の時定数は、前置増幅器102から出力される信号周波数を平滑化して、その中点電位を与える。信号周波数(数MHz〜数GHz)に対して十分小さな時定数であることが必要である。一般的には、カットオフ周波数(fc)は10kHz前後が設定され、LPF103のfcはおよそ6.7kHzである。主増幅器104の出力は、差動出力OUTA,OUTBとなって、次段に伝達される。
【0006】
光受信モジュール100において、PD101と前置増幅器102と主増幅器104の電源は、一般的に共有化されている。ここで、光受信モジュール100の電源電圧変動(以下、リップルという)に対する安定性について考える。主増幅器104は、差動増幅器で構成され、その出力も差動出力が前提となっているので、電源リップルに対しては非常に強い回路となっている。しかしながら、差動増幅器の入力である、前置増幅器102またはPD101は、単相動作を前提としているため、電源の変動に直接影響される。
【0007】
主増幅器104の差動増幅器の他方の入力は、LPF103のコンデンサ132を介して接地されているので、リップルの影響を受けない。しかしながら、差動増幅器の一方の入力は、PD101と前置増幅器102とにおいて、リップルの影響を受けた信号が入力される。従って、差動増幅器を採用しても、主増幅器104の差動出力にリップルが現れることとなる。
【0008】
図2に、電源リップル抑圧比を改善した従来の光受信モジュールの回路構成を示す。図1に示した光受信モジュール100において、主増幅器104の差動増幅器の他方の入力に接続されたコンデンサ132を、ダミー増幅部161の出力に接続した。ダミー増幅器106の入力には、何も回路素子を接続していない。このようにして、リップルの影響を受けた前置増幅器102の出力は、等価的に接地とみなされていた差動増幅器の他方の入力にも導入されるので、リップルの影響を軽減することができる。
【0009】
電源リップル抑圧比(PSRR:Power Supply Reduction Ratio)とは、電源ラインでのリップル値と、主増幅器の差動出力に現れるリップル値との比をいう。光伝送システムにおいて、光受信モジュールのPSRRは、2MHzにおいて−40dB以下とすることが目標であり、図2に示した光受信モジュール200により達成することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、PSRRを改善した従来の光受信モジュールは、電源リップルに対して強い回路となるが、差動増幅器の他方の入力にも回路が接続されるので、逆相ノイズに対して弱い回路になっている。すなわち、前置増幅器102とダミー増幅器106の両方で発生した雑音が、主増幅器104の差動増幅器に入力されるため、これら雑音が逆相であった場合には、光受信モジュールの受信感度が、著しく低下するという問題があった。
【0011】
また、ダミー増幅器106の入力は、何も回路素子を接続していないので、等価的には開放であるため、雑音に弱い回路構成となっている。ダミー増幅器106の入力端子が、雑音を拾う一種のアンテナとして機能するからである。ダミー増幅器106自体の熱雑音とともに、ダミー増幅器106で発生した雑音が、差動増幅器に入力されるため、光受信モジュールの受信感度が著しく低下するという問題もあった。
【0012】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ダミー増幅器からの雑音を低減し、PSRRを改善した光受信モジュールを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、受信した光信号を電流信号に変換して出力する半導体受光デバイスと、第1の増幅部と第1のトランスインピーダンスとを有し、前記電流信号を電圧信号に変換して出力する第1の前置増幅器と、第2の増幅部と第2のトランスインピーダンスとを有する第2の前置増幅器と、前記第1の前置増幅器の出力に接続された第1の入力と、前記第2の前置増幅器の出力に接続された第2の入力とを有し、前記第1の入力と前記第2の入力との差を増幅して出力する主増幅器とを含む光受信モジュールにおいて、前記主増幅器の前記第1の入力と前記第2の入力との間に接続された抵抗と、前記第2の前置増幅器の出力と前記主増幅器の前記第2の入力との間に接続されたコンデンサとを備え、前記第1の増幅部の回路構成と前記第2の増幅部の回路構成とは同一であり、前記受光デバイスと前記第1の前置増幅器と前記第2の前置増幅器と前記主増幅器とは同一の電源に接続され、前記第2のトランスインピーダンスの抵抗値は、前記第1のトランスインピーダンスの抵抗値よりも小さいことを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光受信モジュールにおいて、前記第2の前置増幅器の出力と前記コンデンサとの間に接続されたローパスフィルタを備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の光受信モジュールにおいて、前記第2の前置増幅器の入力と前記電源との間に接続された、前記半導体受光デバイスの接合容量と等しい静電容量のコンデンサを含むことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明は、ダミー増幅器のトランスインピーダンスの抵抗値を、前置増幅器の帰還抵抗の抵抗値より小さくする。また、ダミー増幅器の入力に、PDの接合容量と等価な容量値を有するコンデンサを接続する。さらに、ダミー増幅器の出力と、主増幅器の入力との間に、ハイパスフィルタを挿入する。
【0019】
(第1の実施形態)
図3に、本発明の第1の実施形態にかかる光受信モジュールの回路構成を示す。光受信モジュール300は、光ファイバから出射された光信号を電気信号に変換する受光デバイス(PD)301と、PD301の出力に接続され、増幅部321とトランスインピーダンス322とで構成された第1の前置増幅器に相当する前置増幅器302と、抵抗331とコンデンサ332で構成されたローパスフィルタ(LPF)303と、主増幅器304とを有している。また、光受信モジュール300は、電源リップルを除去するための第2の前置増幅器に相当するダミー増幅器306とを有している。
【0020】
PD301は、InGaAs系の1.3μm帯または1.55μm帯のPIN−PDを使用することができる。PD301の動作周波数は、光通信に関する国際規格により、155MHz〜2.5GHzである。PD301のカソードは、PD用電源VPDに接続され、アノードは前置増幅器302に接続されている。PD用電源VPDは、前置増幅器302と主増幅器304の電源VDDと共通化されている。電源は、+または−の片電源で動作する一方向電源である。
【0021】
図4に、本発明の第1の実施形態にかかる光受信モジュールの前置増幅器の回路構成を示す。前置増幅器302の増幅部321のトランジスタTr1〜Tr5は、GaAs−MESFETで構成されている。増幅段は、順方向バイアスされるダイオードD1,D2が直列に接続されたソースと、負荷素子が接続されたドレインとを有するデプレッション型FET(以下、D−FETという)であるトランジスタTr1の1段構成である。ソースに接続されたダイオードD1,D2は、トランジスタTr1のゲートを、ソースに対してマイナス電位に自己バイアスするためのもので、ほぼ−1.5Vにバイアスされる。ダイオードD1,D2と並列にコンデンサC1を接続してもよい。コンデンサC1により、高周波信号は、ダイオードD1,D2をバイパスすることから、スピードアップコンデンサとして機能する。
【0022】
負荷素子は、抵抗R1と固定バイアスされたトランジスタTr2の直列回路と、ゲートソース間を短絡された、いわゆる電流源FETであるトランジスタTr3とを並列に接続した回路である。増幅段の出力は、抵抗R1とトランジスタTr2のドレインとの接続点から取り出される。トランジスタTr2の固定バイアスは、電源電圧VDDを抵抗R2,R3により分割して与えられる。
【0023】
増幅段の動作について説明する。増幅された信号の電圧は、抵抗R1に流れる電流値と抵抗R1の抵抗値との積で与えられる。従って、増幅度(利得)を大きくするためには、抵抗R1の抵抗値を大きくすればよい。しかしながら、PD301の受光する光信号が大きくなり、トランジスタTr1が十分にオン状態、すなわちVDSが十分小さい場合には、増幅された信号の電圧が大きくなり過ぎ、電源電圧VDDにぼぼ等しい電圧になる場合がある。このように増幅段の出力振幅が飽和すると、前置増幅器の高速動作に差し障りが生ずる。そこで、トランジスタTr1に流れる大電流をバイアスするために、定電流回路であるトランジスタTr3を並列に接続する。トランジスタTr3に大電流の一部をバイアスすることにより、抵抗R1に流れる電流は小さくなり、増幅段の出力振幅の飽和を抑制することができる。
【0024】
トランジスタTr2について説明する。光信号の入力がオフになると、トランジスタTr1がオフとなり、負荷素子に電流が流れなくなる。トランジスタTr2がない場合には、増幅段の出力電圧は電源電圧まで上昇する。このような増幅段の出力振幅の飽和も、前置増幅器の高速動作に差し障りが生ずる。従って、この飽和を防ぐために、トランジスタTr2を挿入する。電源と接地との間に、オフとなるトランジスタが縦続接続されるので、トランジスタTr1が出力電圧は電源電圧まで上昇しない。
【0025】
増幅段の出力は、出力段のソースフォロワに導かれる。出力段は、電源とドレインとが接続されたトランジスタTr4と、接地とソースとが接続されたトランジスタTr5とが直列に配置され、トランジスタTr4のソースとトランジスタTr5のドレインとは、ダイオードD3,D4を介して接続されている。トランジスタTr4はエンハンスメント型FETであり、トランジスタTr5はD−FETである。ダイオードD3,D4と並列にMIM(Metal-Insulator-Metal)コンデンサC1が接続されている。
【0026】
ダイオードD3,D4は、直流電位の電圧降下のためであり、コンデンサC1は高周波信号のバイパスのためである。すなわち、コンデンサC1により、高周波信号は、ダイオードD1,D2をバイパスすることから、スピードアップコンデンサとして機能する。トランジスタTr5のゲートは、別途生成された基準電位Vrefが供給される。トランジスタTr5は、バイアスが固定されているので定電流回路として機能する。
【0027】
ダイオードD2とトランジスタTr5との接続点から、増幅部321の出力が引き出される。増幅部321の出力と、増幅段のトランジスタTr1のゲートとの間には、抵抗R4とコンデンサC2の並列回路が接続される。抵抗R4とコンデンサC2とは、第1のトランスインピーダンスとして機能する。トランスインピーダンス322のコンデンサC2は、増幅部321の電流−電圧変換における変換利得の周波数特性を補償するものである。
【0028】
前置増幅器302の動作についての説明する。PD301は、光ファイバから出射された光信号を受光し、光信号に対応する電流信号に変換する。電流信号は、PD301のアノードから増幅部321のトランジスタTr1のゲートに導かれる。しかしながら、トランジスタTr1のゲートの入力インピーダンスは非常に高いので、電流信号のほとんどは、トランスインピーダンス322の抵抗R4を介してトランジスタTr5のドレインに吸い込まれる。抵抗R4の両端には電位差が生じ、これに対応して増幅部321の出力電位が変化する。
【0029】
図5に、本発明の第1の実施形態にかかる光受信モジュールのダミー増幅器の回路構成を示す。ダミー増幅器306の増幅部の回路構成は、図4に示した前置増幅器302の増幅部321の回路構成と同じである。第1の実施形態では、ダミー増幅器306は、第2のトランスインピーダンスに相当するトランスインピーダンスを有していない。トランスインピーダンスの抵抗値が、トランスインピーダンス322の抵抗R4の値よりも小さければよい。第1の実施形態では最小の0Ωとしたが、抵抗R4の1kΩより小さければ本願の目的は達せられる。
【0030】
ダミー増幅器306のトランスインピーダンスを小さくすることで、ダミー増幅器306の電流/電圧変換効率が低下し、等価入力換算雑音電流が小さくなる。従って、主増幅器304の入力における雑音強度が小さくなり、光受信モジュール300全体としての受信感度が向上する。
【0031】
ダミー増幅器306の入力は、出力段のソースフォロワにより自己バイアスされている。従って、他の素子に接続する必要はないが、PD301とのバランスを保つために、PD301の接合容量と同程度の静電容量を有するコンデンサCPDを介して、電源に接続してもよい。ダミー増幅器306の等価入力換算雑音電流を、前置増幅器302の等価入力換算雑音電流と等しくすることにより、主増幅器304の差動増幅器において、PD301に関する同相ノイズを除去することができる。
【0032】
このようにして、PD301、前置増幅器302、主増幅器304の全てが、電源に対して同様に挿入され、電源電圧変動の抑圧が可能となる。
【0033】
図6に、本発明の第1の実施形態にかかる光受信モジュールの主増幅器の回路構成を示す。主増幅器304は、2段の差動増幅器により構成されている。初段の差動増幅器の第1の入力である正相入力は、トランジスタTr21のゲートであり、前置増幅器302の出力が導かれる。第2の入力である逆相入力は、トランジスタTr22のゲートであり、LPF303の抵抗331を介して、前置増幅器302の出力が導かれる。また、逆相入力は、LPF303のコンデンサ332を介して、ダミー増幅器306の出力に接続されている。
【0034】
初段の差動増幅器は、ゲートを固定バイアスした電流源であるトランジスタTr23と、互いのソースを結合したトランジスタTr21,TR22と、トランジスタTr21,TR22の各々のドレインに接続され、ゲートを固定バイアスしたトランジスタTr24,TR25と、トランジスタTr24,TR25とカスコード接続された負荷抵抗R21,R22とから構成されている。初段の差動増幅器の出力は、負荷抵抗R21,R22とトランジスタTr24,TR25のドレインとの接続点から取り出される。
【0035】
初段の差動増幅器のソースフォロワは、ドレインを電源に接続されたトランジスタTr26,TR27と、ソースを接地され、ゲートを固定バイアスしたD−FETであるトランジスタTr28,TR29と、出力電位を設定するためダイオードD21〜D24とから構成されている。ダイオードD21,D22とダイオードD23,D24とには、並列にコンデンサC21,C22が接続されており、高周波特性を改善している。ソースフォロワの出力は、トランジスタTr28,TR29のドレインとダイオードD22,D24のアノードとの接続点から取り出される。
【0036】
終段の差動増幅器の構成は、初段の差動増幅器の構成と同じである。ただし、ソースフォロワには、出力電位を設定するためのダイオードと、高周波特性を改善するためのコンデンサは挿入されていない。これは、主増幅器304の出力が容量結合で取り出されるため、敢えて電位を設定する必要がないからである。直流的に出力を取り出す場合には、出力電位を設定するためのダイオードを適切な数だけ挿入する必要がある。
【0037】
電流源であるトランジスタTr23,28,29,32,37,38のゲートは、別途生成された基準電位Vrefが供給される。トランジスタTr24,25,33,34の固定バイアスは、電源電圧VDDを抵抗R23,24,27,28により分割して与えられる。
【0038】
主増幅器304は、入力から出力まで全て差動構成としているため、電源の同相ノイズに対しては極めて安定に動作することができる。主増幅器304単体のPSRRは、−40dBより十分小さな値となる。
【0039】
図7に、本発明の第1の実施形態にかかる光受信モジュールのPSRRを示す。図1に示した従来の光受信モジュール100(図中、従来例1)では、前置増幅器102とPD101とが単相動作をしているため、PSRRは、ほとんどの周波数範囲で−10dBを越えている。図2に示したPSRRを改善した従来の光受信モジュール(図中、従来例2)と、図3に示した第1の実施形態にかかる光受信モジュールでは、1MHz以下の低周波領域において、PSRRは、およそ−50dBという低い値になる。
【0040】
(第2の実施形態)
図8に、本発明の第2の実施形態にかかる光受信モジュールの回路構成を示す。図3に示した第1の実施形態にかかる光受信モジュールとの相違は、ダミー増幅器306の出力と、LPF303のコンデンサ332との間に、ローパスフィルタ(LPF)307を挿入した点である。LPF307は、抵抗371とコンデンサ372とにより構成されている。
【0041】
ダミー増幅器306のトランスインピーダンスを小さくすると、ダミー増幅器306の閉ループ利得が減少し、同時に帯域が増加する。このように帰還量が増加しダミー増幅器306の帯域幅が増加すると、ダミー増幅器306の高周波領域での動作が不安定になる。高周波領域でのダミー増幅器306の利得を低下させるために、LPF307を挿入する。LPF307のカットオフ周波数(fc)は、信号周波数帯域が155MHz以上であることから、数十MHz程度に設定することが好ましい。本実施形態では、LPF307のfcはおよそ20MHzである。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、前置増幅器の回路構成とダミー増幅器の回路構成とを同一とし、受光デバイスと前置増幅器とダミー増幅器と主増幅器とを同一の電源に接続し、ダミー増幅器のトランスインピーダンスの抵抗値を、前置増幅器のトランスインピーダンスの抵抗値よりも小さくしたので、ダミー増幅器の電流/電圧変換効率が低下し、等価入力換算雑音電流が小さくなるので、光受信モジュールの受信感度を向上することが可能となる。
【0043】
また、本発明によれば、ダミー増幅器の入力と電源との間に、受光デバイスの接合容量と等しい静電容量のコンデンサを接続し、ダミー増幅器と前置増幅器との等価入力換算雑音電流と等しくすることにより、PDに関する同相ノイズを除去することが可能となる。
【0044】
さらに、本発明によれば、ダミー増幅器の出力と主増幅器の逆相入力との間にローパスフィルタを接続したので、高周波領域でのダミー増幅器の利得が低下し、出力雑音電流が低下して、光受信モジュールの受信感度の劣化を防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光受信モジュールの回路構成を示したブロック図である。
【図2】電源リップル抑圧比を改善した従来の光受信モジュールの回路構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態にかかる光受信モジュールの回路構成を示したブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態にかかる光受信モジュールの前置増幅器の構成を示した回路図である。
【図5】本発明の第1の実施形態にかかる光受信モジュールのダミー増幅器の構成を示した回路図である。
【図6】本発明の第1の実施形態にかかる光受信モジュールの主増幅器の構成を示した回路図である。
【図7】本発明の第1の実施形態にかかる光受信モジュールのPSRRを示した図である。
【図8】本発明の第2の実施形態にかかる光受信モジュールの回路構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
100,200,300 光受信モジュール
101,301 受光デバイス(PD)
102,302 前置増幅器
103,303,307 ローパスフィルタ(LPF)
104,304 主増幅器
306 ダミー増幅器
121,321 増幅部
122 帰還抵抗
131,331,371 抵抗
132,332,372 コンデンサ
161 ダミー増幅部
162 ダミー帰還抵抗
322 トランスインピーダンス
Claims (3)
- 受信した光信号を電流信号に変換して出力する半導体受光デバイスと、第1の増幅部と第1のトランスインピーダンスとを有し、前記電流信号を電圧信号に変換して出力する第1の前置増幅器と、第2の増幅部と第2のトランスインピーダンスとを有する第2の前置増幅器と、前記第1の前置増幅器の出力に接続された第1の入力と、前記第2の前置増幅器の出力に接続された第2の入力とを有し、前記第1の入力と前記第2の入力との差を増幅して出力する主増幅器とを含む光受信モジュールにおいて、
前記主増幅器の前記第1の入力と前記第2の入力との間に接続された抵抗と、前記第2の前置増幅器の出力と前記主増幅器の前記第2の入力との間に接続されたコンデンサとを備え、
前記第1の増幅部の回路構成と前記第2の増幅部の回路構成とは同一であり、
前記受光デバイスと前記第1の前置増幅器と前記第2の前置増幅器と前記主増幅器とは同一の電源に接続され、
前記第2のトランスインピーダンスの抵抗値は、前記第1のトランスインピーダンスの抵抗値よりも小さいことを特徴とする光受信モジュール。 - 前記第2の前置増幅器の出力と前記コンデンサとの間に接続されたローパスフィルタを備えたことを特徴とする請求項1に記載の光受信モジュール。
- 前記第2の前置増幅器の入力と前記電源との間に接続された、前記半導体受光デバイスの接合容量と等しい静電容量のコンデンサを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の光受信モジュール。
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