JP3350415B2 - フィルタ回路 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤外線遠隔制御装
置や、光空間伝送装置の受信機におけるバンドパスフィ
ルタとして好適に用いられ、入力電圧の振幅に比例した
振幅の出力電流を発生するトランスコンダクタンスアン
プを用いるフィルタ回路に関する。
置や、光空間伝送装置の受信機におけるバンドパスフィ
ルタとして好適に用いられ、入力電圧の振幅に比例した
振幅の出力電流を発生するトランスコンダクタンスアン
プを用いるフィルタ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】前記トランスコンダクタンスアンプは、
ピーク周波数やゲイン等を比較的容易に変化させること
ができ、バイポーラトランジスタを使用して集積回路化
されて、特に赤外線データ通信の分野で広く用いられて
いる。前記赤外線データ通信には、家電製品に広く用い
られている、いわゆる赤外線リモコンや、パーソナルコ
ンピュータおよびその周辺機器で使用され、赤外線デー
タ協議会による統一規格であるIrDA1.0,1.1
等が挙げられる。
ピーク周波数やゲイン等を比較的容易に変化させること
ができ、バイポーラトランジスタを使用して集積回路化
されて、特に赤外線データ通信の分野で広く用いられて
いる。前記赤外線データ通信には、家電製品に広く用い
られている、いわゆる赤外線リモコンや、パーソナルコ
ンピュータおよびその周辺機器で使用され、赤外線デー
タ協議会による統一規格であるIrDA1.0,1.1
等が挙げられる。
【0003】図4は、一般的な赤外線リモコンの受信機
1の等価回路ブロック図である。送信機からの赤外線信
号は、通常38kHzで強度変調され、さらに、搬送波
(38kHz)の有無でコード化された信号であり、フ
ォトダイオードなどで実現される受光素子dで光電変換
され、帰還抵抗r1を備える前置アンプa1に入力され
る。アンプa1で増幅された受信信号は、結合コンデン
サc1を介してアンプa2に入力されてさらに増幅され
た後、結合コンデンサc2を介して、前記38kHzの
搬送波周波数を中心周波数とするバンドパスフィルタ2
に入力される。バンドパスフィルタ2は、前記トランス
コンダクタンスアンプを用いて構成されており、受信信
号の搬送波成分を抽出し、その出力は、コンデンサc3
を備える積分器3で包絡線検波される。
1の等価回路ブロック図である。送信機からの赤外線信
号は、通常38kHzで強度変調され、さらに、搬送波
(38kHz)の有無でコード化された信号であり、フ
ォトダイオードなどで実現される受光素子dで光電変換
され、帰還抵抗r1を備える前置アンプa1に入力され
る。アンプa1で増幅された受信信号は、結合コンデン
サc1を介してアンプa2に入力されてさらに増幅され
た後、結合コンデンサc2を介して、前記38kHzの
搬送波周波数を中心周波数とするバンドパスフィルタ2
に入力される。バンドパスフィルタ2は、前記トランス
コンダクタンスアンプを用いて構成されており、受信信
号の搬送波成分を抽出し、その出力は、コンデンサc3
を備える積分器3で包絡線検波される。
【0004】前記積分器3からの出力は、ホールドコン
デンサc4を備えるピークホールド回路4に入力され
て、そのピーク値がホールドされる。ピークホールド回
路4の出力は、分圧抵抗r2,r3で分圧された後、コ
ンデンサc5を備える第1の積分器コンパレータ5にお
いて、前記積分器3による包絡線検波出力との比較積分
が行われる。第1の積分器コンパレータ5からの出力
は、コンデンサc6を備える第2の積分器コンパレータ
6において、予め定める基準電圧vref1と比較積分
された後、ヒステリシスコンパレータ7に入力されて、
波形整形が行われる。ヒステリシスコンパレータ7から
の出力は、プルアップ抵抗r4およびトランジスタqか
ら成る出力回路において反転された後、出力端子8に出
力信号outとして出力されて、動作制御用のマイクロ
コントローラなどに与えられる。
デンサc4を備えるピークホールド回路4に入力され
て、そのピーク値がホールドされる。ピークホールド回
路4の出力は、分圧抵抗r2,r3で分圧された後、コ
ンデンサc5を備える第1の積分器コンパレータ5にお
いて、前記積分器3による包絡線検波出力との比較積分
が行われる。第1の積分器コンパレータ5からの出力
は、コンデンサc6を備える第2の積分器コンパレータ
6において、予め定める基準電圧vref1と比較積分
された後、ヒステリシスコンパレータ7に入力されて、
波形整形が行われる。ヒステリシスコンパレータ7から
の出力は、プルアップ抵抗r4およびトランジスタqか
ら成る出力回路において反転された後、出力端子8に出
力信号outとして出力されて、動作制御用のマイクロ
コントローラなどに与えられる。
【0005】図5は、上述のように構成される受信機1
の動作を説明するための波形図である。前記送信機から
は、図5(a)で示すような、所定の搬送周波数で、か
つ搬送波の有無でコード化された赤外線信号が送信され
ており、この赤外線信号が前記受光素子dで光電変換さ
れた後、アンプa1,a2によって増幅されると、図5
(b)で示すようになる。これをバンドパスフィルタ2
において、搬送波周波数成分の抽出を行うと、図5
(c)で示すようになり、積分器3において包絡線検波
が行われると、図5(d)において参照符α1で示すよ
うになる。前記包絡線検波出力がピークホールド回路4
においてそのピーク値がホールドされると、図5(d)
において参照符α2で示すようになり、これを分圧抵抗
r2,r3の分圧比で分圧すると、参照符α3で示すよ
うになり、前記第1の積分器コンパレータ5における基
準レベルとなる。
の動作を説明するための波形図である。前記送信機から
は、図5(a)で示すような、所定の搬送周波数で、か
つ搬送波の有無でコード化された赤外線信号が送信され
ており、この赤外線信号が前記受光素子dで光電変換さ
れた後、アンプa1,a2によって増幅されると、図5
(b)で示すようになる。これをバンドパスフィルタ2
において、搬送波周波数成分の抽出を行うと、図5
(c)で示すようになり、積分器3において包絡線検波
が行われると、図5(d)において参照符α1で示すよ
うになる。前記包絡線検波出力がピークホールド回路4
においてそのピーク値がホールドされると、図5(d)
において参照符α2で示すようになり、これを分圧抵抗
r2,r3の分圧比で分圧すると、参照符α3で示すよ
うになり、前記第1の積分器コンパレータ5における基
準レベルとなる。
【0006】第1の積分器コンパレータ5は、前記参照
符α3で示す基準レベルで、参照符α1で示す包絡線検
波出力との比較積分を行い、その積分出力は、図5
(e)で示すようになる。これを第2の積分器コンパレ
ータ6において、基準電圧vref1と比較積分する
と、図5(f)で示すようになり、その積分出力を、ヒ
ステリシスコンパレータ7におけるハイレベル側の閾値
vref2またはローレベル側の閾値vref3によっ
てレベル弁別するとともに、出力回路において反転する
と、前記出力信号outは図5(g)で示すようにな
る。
符α3で示す基準レベルで、参照符α1で示す包絡線検
波出力との比較積分を行い、その積分出力は、図5
(e)で示すようになる。これを第2の積分器コンパレ
ータ6において、基準電圧vref1と比較積分する
と、図5(f)で示すようになり、その積分出力を、ヒ
ステリシスコンパレータ7におけるハイレベル側の閾値
vref2またはローレベル側の閾値vref3によっ
てレベル弁別するとともに、出力回路において反転する
と、前記出力信号outは図5(g)で示すようにな
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように構成され
る受信機1において、赤外線通信装置の前記パーソナル
コンピュータおよびその周辺機器への搭載が一層進み、
また低消費電力化の観点からも、電源電圧の低電圧化が
要望される。しかしながら、電源電圧を、たとえば、5
Vから3Vに低下すると、特にバンドパスフィルタ2で
取扱うことができる信号振幅範囲、すなわちダイナミッ
クレンジが縮小し、S/Nが悪化してしまうという問題
がある。
る受信機1において、赤外線通信装置の前記パーソナル
コンピュータおよびその周辺機器への搭載が一層進み、
また低消費電力化の観点からも、電源電圧の低電圧化が
要望される。しかしながら、電源電圧を、たとえば、5
Vから3Vに低下すると、特にバンドパスフィルタ2で
取扱うことができる信号振幅範囲、すなわちダイナミッ
クレンジが縮小し、S/Nが悪化してしまうという問題
がある。
【0008】すなわち、前記トランスコンダクタンスア
ンプを備えるバンドパスフィルタ2では、図6(a)で
示すような振幅の基準電圧Vrefが、電源電圧Vcc
の電源ラインと、接地レベルとの間に介在される直列ト
ランジスタのベース−エミッタ間電圧VBEによる分圧
値で決定され、この基準電圧Vrefを中心として、た
とえば前記接地レベルから電源電圧Vccまでがダイナ
ミックレンジとなる。
ンプを備えるバンドパスフィルタ2では、図6(a)で
示すような振幅の基準電圧Vrefが、電源電圧Vcc
の電源ラインと、接地レベルとの間に介在される直列ト
ランジスタのベース−エミッタ間電圧VBEによる分圧
値で決定され、この基準電圧Vrefを中心として、た
とえば前記接地レベルから電源電圧Vccまでがダイナ
ミックレンジとなる。
【0009】これに対して、電源電圧Vccが3Vに低
下すると、図6(b)で示すようにダイナミックレンジ
が縮小してしまう。
下すると、図6(b)で示すようにダイナミックレンジ
が縮小してしまう。
【0010】本発明の目的は、低電圧化に伴うダイナミ
ックレンジの縮小を抑制することができるフィルタ回路
を提供することである。
ックレンジの縮小を抑制することができるフィルタ回路
を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るフ
ィルタ回路は、トランスコンダクタンスアンプを備える
フィルタ回路において、前記トランスコンダクタンスア
ンプの電源電圧の1/2より下方にシフトした基準電圧
を与える基準電圧源と、第1の入力に前記基準電圧が与
えられ、第2の入力にフィルタ出力が帰還される第1の
トランスコンダクタンスアンプと、前記第1のトランス
コンダクタンスアンプの出力電流が与えられる第1のバ
ッファ回路と、フィルタ入力を前記第1のバッファ回路
に与える第1のコンデンサと、第1の入力に前記第1の
バッファ回路の出力が与えられ、第2の入力に前記フィ
ルタ出力が第1の抵抗を介して帰還されるとともに、第
2の抵抗を介して前記基準電圧が与えられる第2のトラ
ンスコンダクタンスアンプと、前記第2のトランスコン
ダクタンスアンプの出力電流が与えられ、前記フィルタ
出力を導出する第2のバッファ回路と、一端に前記第2
のトランスコンダクタンスアンプの出力電流が与えら
れ、他端が接地される第2のコンデンサとを含んで構成
されることを特徴とする。
ィルタ回路は、トランスコンダクタンスアンプを備える
フィルタ回路において、前記トランスコンダクタンスア
ンプの電源電圧の1/2より下方にシフトした基準電圧
を与える基準電圧源と、第1の入力に前記基準電圧が与
えられ、第2の入力にフィルタ出力が帰還される第1の
トランスコンダクタンスアンプと、前記第1のトランス
コンダクタンスアンプの出力電流が与えられる第1のバ
ッファ回路と、フィルタ入力を前記第1のバッファ回路
に与える第1のコンデンサと、第1の入力に前記第1の
バッファ回路の出力が与えられ、第2の入力に前記フィ
ルタ出力が第1の抵抗を介して帰還されるとともに、第
2の抵抗を介して前記基準電圧が与えられる第2のトラ
ンスコンダクタンスアンプと、前記第2のトランスコン
ダクタンスアンプの出力電流が与えられ、前記フィルタ
出力を導出する第2のバッファ回路と、一端に前記第2
のトランスコンダクタンスアンプの出力電流が与えら
れ、他端が接地される第2のコンデンサとを含んで構成
されることを特徴とする。
【0012】上記の構成によれば、トランスコンダクタ
ンスアンプの基準電圧Vref、すなわち振幅基準値
を、該トランスコンダクタンスアンプの電源電圧Vcc
の1/2より下方にシフトすることで、検波などのため
に後段回路で使用される上側成分の信号振幅範囲を、前
記Vcc/2よりも拡大することができる。
ンスアンプの基準電圧Vref、すなわち振幅基準値
を、該トランスコンダクタンスアンプの電源電圧Vcc
の1/2より下方にシフトすることで、検波などのため
に後段回路で使用される上側成分の信号振幅範囲を、前
記Vcc/2よりも拡大することができる。
【0013】したがって、低消費電力化などのために電
源電圧を低下しても、上側成分に充分なダイナミックレ
ンジを確保することができ、S/Nの悪化を招くことは
ない。
源電圧を低下しても、上側成分に充分なダイナミックレ
ンジを確保することができ、S/Nの悪化を招くことは
ない。
【0014】また、上記の構成によれば、振幅基準値を
下方にシフトして、上側成分には所望とする充分なダイ
ナミックレンジを確保することができるようにしたフィ
ルタを、具体的に実現することができる。
下方にシフトして、上側成分には所望とする充分なダイ
ナミックレンジを確保することができるようにしたフィ
ルタを、具体的に実現することができる。
【0015】さらにまた、請求項2の発明に係るフィル
タ回路は、前記第2のバッファ回路に関連して、前記基
準電圧よりも予め定める電圧だけ低いレベルをクランプ
電圧とし、そのクランプ電圧以下となるフィルタ出力を
クランプするクランプ手段をさらに有することを特徴と
する。
タ回路は、前記第2のバッファ回路に関連して、前記基
準電圧よりも予め定める電圧だけ低いレベルをクランプ
電圧とし、そのクランプ電圧以下となるフィルタ出力を
クランプするクランプ手段をさらに有することを特徴と
する。
【0016】上記の構成によれば、フィルタ入力が、低
下された基準電圧よりも低く、かつ大振幅であっても、
第2のバッファ回路の出力電圧は前記クランプ電圧でク
ランプされるので、第2のバッファ回路の出力トランジ
スタを飽和することのない良好な状態とすることがで
き、歪を抑制することができる。
下された基準電圧よりも低く、かつ大振幅であっても、
第2のバッファ回路の出力電圧は前記クランプ電圧でク
ランプされるので、第2のバッファ回路の出力トランジ
スタを飽和することのない良好な状態とすることがで
き、歪を抑制することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について、
図1〜図3および前述の図6を用いて説明すれば以下の
通りである。
図1〜図3および前述の図6を用いて説明すれば以下の
通りである。
【0018】図1は、本発明の実施の一形態のバンドパ
スフィルタ11の概略的構成を示すブロック図である。
このバンドパスフィルタ11は、トランスコンダクタン
スアンプGM1,GM2と、バッファB1,B2と、コ
ンデンサC1,C2と、抵抗R01,R02と、ダイオ
ードD1,D2と、基準電圧源F0と、クランプ回路C
LPとを含んで構成されている。
スフィルタ11の概略的構成を示すブロック図である。
このバンドパスフィルタ11は、トランスコンダクタン
スアンプGM1,GM2と、バッファB1,B2と、コ
ンデンサC1,C2と、抵抗R01,R02と、ダイオ
ードD1,D2と、基準電圧源F0と、クランプ回路C
LPとを含んで構成されている。
【0019】第1のトランスコンダクタンスアンプGM
1は、2つの入力端子n11,n12を備えており、正
相側の入力である第1の入力端子n11には、基準電圧
源F0によって作成された基準電圧Verfが与えら
れ、逆相側の入力である第2の入力端子n12には、出
力端子P2へのフィルタ出力Voutが帰還されてい
る。トランスコンダクタンスアンプGM1の出力端子n
13からの出力電流は、バッファB1に入力される。ま
た、このバッファB1には、第1のコンデンサC1を介
して、入力端子P1へのフィルタ入力Vinが入力され
る。
1は、2つの入力端子n11,n12を備えており、正
相側の入力である第1の入力端子n11には、基準電圧
源F0によって作成された基準電圧Verfが与えら
れ、逆相側の入力である第2の入力端子n12には、出
力端子P2へのフィルタ出力Voutが帰還されてい
る。トランスコンダクタンスアンプGM1の出力端子n
13からの出力電流は、バッファB1に入力される。ま
た、このバッファB1には、第1のコンデンサC1を介
して、入力端子P1へのフィルタ入力Vinが入力され
る。
【0020】バッファB1の出力は、第2のトランスコ
ンダクタンスアンプGM2の正相側の入力である第1の
入力端子n21に与えられる。このトランスコンダクタ
ンスアンプGM2の逆相側の入力である第2の入力端子
n22には、前記フィルタ出力Voutが、第1の抵抗
R01を介して帰還されている。前記抵抗R01には、
相互に逆方向接続された振幅制限用のダイオードD1,
D2が並列に接続されている。また、このトランスコン
ダクタンスアンプGM2の入力端子n22には、前記基
準電圧Vrefが第2の抵抗R02を介して与えられて
いる。
ンダクタンスアンプGM2の正相側の入力である第1の
入力端子n21に与えられる。このトランスコンダクタ
ンスアンプGM2の逆相側の入力である第2の入力端子
n22には、前記フィルタ出力Voutが、第1の抵抗
R01を介して帰還されている。前記抵抗R01には、
相互に逆方向接続された振幅制限用のダイオードD1,
D2が並列に接続されている。また、このトランスコン
ダクタンスアンプGM2の入力端子n22には、前記基
準電圧Vrefが第2の抵抗R02を介して与えられて
いる。
【0021】トランスコンダクタンスアンプGM2の出
力端子n23からの出力電流は、第2のコンデンサC2
を充放電することによって電圧に変換され、インピーダ
ンス変換用の第2のバッファB2を介して出力された
後、クランプ回路CLPで下側成分の振幅制限が行われ
て、前記フィルタ出力Voutとして出力端子P2に出
力される。前記トランスコンダクタンスアンプGM2の
出力端子n23にはまた、第2のコンデンサC2の一端
が接続されており、このコンデンサC2の他端は、接地
されている。
力端子n23からの出力電流は、第2のコンデンサC2
を充放電することによって電圧に変換され、インピーダ
ンス変換用の第2のバッファB2を介して出力された
後、クランプ回路CLPで下側成分の振幅制限が行われ
て、前記フィルタ出力Voutとして出力端子P2に出
力される。前記トランスコンダクタンスアンプGM2の
出力端子n23にはまた、第2のコンデンサC2の一端
が接続されており、このコンデンサC2の他端は、接地
されている。
【0022】上述のように構成されるバンドパスフィル
タ11において、トランスコンダクタンスアンプGM1
の出力端子n13からコンデンサC1に流込む電流をi
1とし、該出力端子n13の電圧をv1とし、トランス
コンダクタンスアンプGM2の出力端子n23からコン
デンサC2に流込む電流をi2とし、コンデンサC1,
C2の静電容量および抵抗R01,R02の抵抗値をそ
れぞれ参照符と同一で示し、トランスコンダクタンスア
ンプGM1,GM2のトランスコンダクタンスgm1,
gm2を、gm1=gm2=gmとし、基準電圧Vre
fは交流的に接地とし、ダイオードD1,D2を無視し
て考えると、まず、トランスコンダクタンスアンプGM
1の入出力は、 −gmVout=i1 …(1) で表され、次に、トランスコンダクタンスアンプGM2
の入出力は、 〔v1−[R02/(R01+R02)]Vout〕gm=i2 …(2) で表される。
タ11において、トランスコンダクタンスアンプGM1
の出力端子n13からコンデンサC1に流込む電流をi
1とし、該出力端子n13の電圧をv1とし、トランス
コンダクタンスアンプGM2の出力端子n23からコン
デンサC2に流込む電流をi2とし、コンデンサC1,
C2の静電容量および抵抗R01,R02の抵抗値をそ
れぞれ参照符と同一で示し、トランスコンダクタンスア
ンプGM1,GM2のトランスコンダクタンスgm1,
gm2を、gm1=gm2=gmとし、基準電圧Vre
fは交流的に接地とし、ダイオードD1,D2を無視し
て考えると、まず、トランスコンダクタンスアンプGM
1の入出力は、 −gmVout=i1 …(1) で表され、次に、トランスコンダクタンスアンプGM2
の入出力は、 〔v1−[R02/(R01+R02)]Vout〕gm=i2 …(2) で表される。
【0023】また、コンデンサC1を流れる電流i1
は、 i1=jωC1(v1−Vin)=SC1(v1−Vin) …(3) であり、コンデンサC2を流れる電流i2は、 i2=jωC2Vout=SC2Vout …(4) である。
は、 i1=jωC1(v1−Vin)=SC1(v1−Vin) …(3) であり、コンデンサC2を流れる電流i2は、 i2=jωC2Vout=SC2Vout …(4) である。
【0024】したがって、前記式1,式3から、 −gmVout=SC1(v1−Vin) …(5) であり、前記式2,式4から、 〔v1−[R02/(R01+R02)]Vout〕gm=SC2Vout …(6) である。前記式5をv1について解いて、式6に代入す
ると、
ると、
【0025】
【数1】
【0026】となる。
【0027】したがって、このバンドパスフィルタ11
の伝達関数T(s)は、
の伝達関数T(s)は、
【0028】
【数2】
【0029】となり、また中心周波数foは、
【0030】
【数3】
【0031】となる。
【0032】したがって、トランスコンダクタンスgm
を変化することによって、中心周波数foを任意に設定
可能であることが理解される。
を変化することによって、中心周波数foを任意に設定
可能であることが理解される。
【0033】上述のように構成されるバンドパスフィル
タ11において、本発明では、基準電圧源F0によって
作成される基準電圧Vrefを、トランスコンダクタン
スアンプGM1,GM2や、バッファB1,B2の電源
電圧Vccの1/2よりも下方側にシフトする。また、
バッファB2の出力電圧で、クランプ回路CLPによっ
て、前記基準電圧Vrefよりも低い所定レベルのクラ
ンプ電圧VCLP以下をクランプする。したがって、図
6(c)で示すように、電源電圧Vccの低下に対して
も、上側成分に充分なダイナミックレンジを確保するこ
とができる。
タ11において、本発明では、基準電圧源F0によって
作成される基準電圧Vrefを、トランスコンダクタン
スアンプGM1,GM2や、バッファB1,B2の電源
電圧Vccの1/2よりも下方側にシフトする。また、
バッファB2の出力電圧で、クランプ回路CLPによっ
て、前記基準電圧Vrefよりも低い所定レベルのクラ
ンプ電圧VCLP以下をクランプする。したがって、図
6(c)で示すように、電源電圧Vccの低下に対して
も、上側成分に充分なダイナミックレンジを確保するこ
とができる。
【0034】図2は、一般的なトランスコンダクタンス
アンプ20の動作を説明するための概略的構成を示す電
気回路図である。このトランスコンダクタンスアンプ2
0は、第1段目の差動入力回路21と、第2段目の差動
入力回路22と、出力回路23とを備えて構成されてい
る。
アンプ20の動作を説明するための概略的構成を示す電
気回路図である。このトランスコンダクタンスアンプ2
0は、第1段目の差動入力回路21と、第2段目の差動
入力回路22と、出力回路23とを備えて構成されてい
る。
【0035】差動入力回路21は、入力端子n1,n2
への入力信号がそれぞれ与えられ、差動対を構成するト
ランジスタQ01,Q02と、前記トランジスタQ0
1,Q02のそれぞれに関連して設けられる負荷用のダ
イオードD01,D02と、前記トランジスタQ01,
Q02のエミッタ間に介在される抵抗REと、前記トラ
ンジスタQ01,Q02に相互に等しい定電流を供給す
る定電流源F01,F02とを備えて構成されている。
への入力信号がそれぞれ与えられ、差動対を構成するト
ランジスタQ01,Q02と、前記トランジスタQ0
1,Q02のそれぞれに関連して設けられる負荷用のダ
イオードD01,D02と、前記トランジスタQ01,
Q02のエミッタ間に介在される抵抗REと、前記トラ
ンジスタQ01,Q02に相互に等しい定電流を供給す
る定電流源F01,F02とを備えて構成されている。
【0036】また、差動入力回路22は、前記トランジ
スタQ02,Q01のコレクタ電圧をそれぞれ入力と
し、前記エミッタ間抵抗REを備えていない差動対を構
成するトランジスタQ03,Q04と、これらのトラン
ジスタQ03,Q04に相互に等しい定電流Ioをそれ
ぞれ供給する定電流源F03,F04と、前記トランジ
スタQ03,Q04のエミッタから所定の定電流を引抜
く定電流源F05とを備えて構成されている。
スタQ02,Q01のコレクタ電圧をそれぞれ入力と
し、前記エミッタ間抵抗REを備えていない差動対を構
成するトランジスタQ03,Q04と、これらのトラン
ジスタQ03,Q04に相互に等しい定電流Ioをそれ
ぞれ供給する定電流源F03,F04と、前記トランジ
スタQ03,Q04のエミッタから所定の定電流を引抜
く定電流源F05とを備えて構成されている。
【0037】前記出力回路23は、ベースに基準電圧V
ref1がそれぞれ与えられ、エミッタに前記トランジ
スタQ03,Q04のコレクタ側から電流が与えられる
トランジスタQ05,Q06と、それらのトランジスタ
Q05,Q06からの電流I5,I6が与えられ、カレ
ントミラー回路を構成するトランジスタQ07,Q08
および抵抗R03,R04とを備えて構成されている。
ref1がそれぞれ与えられ、エミッタに前記トランジ
スタQ03,Q04のコレクタ側から電流が与えられる
トランジスタQ05,Q06と、それらのトランジスタ
Q05,Q06からの電流I5,I6が与えられ、カレ
ントミラー回路を構成するトランジスタQ07,Q08
および抵抗R03,R04とを備えて構成されている。
【0038】入力端子n1の電位が入力端子n2の電位
よりも高くなると、トランジスタQ01,Q02の差動
対によって、トランジスタQ01,Q02のコレクタ電
流I1,I2は、I1>I2となる。
よりも高くなると、トランジスタQ01,Q02の差動
対によって、トランジスタQ01,Q02のコレクタ電
流I1,I2は、I1>I2となる。
【0039】一方、トランジスタのベース−エミッタ間
電圧VBEは、
電圧VBEは、
【0040】
【数4】
【0041】で表される。ただし、VTはトランジスタ
の熱電圧であり、Icはコレクタ電流であり、Isは逆
方向飽和電流である。
の熱電圧であり、Icはコレクタ電流であり、Isは逆
方向飽和電流である。
【0042】したがって、前記I1>I2となると、ダ
イオードD01,D02による電圧降下ΔVD1,ΔV
D2は、ΔVD1>ΔVD2となり、トランジスタQ0
3,Q04のベース電圧V2,V1は、V2>V1とな
る。したがって、トランジスタQ03,Q04のコレク
タ電流I3,I4は、I3>I4となり、トランジスタ
Q05,Q06のコレクタ電流I5(=Io−I3),
I6(=Io−I4)は、I6>I5となる。
イオードD01,D02による電圧降下ΔVD1,ΔV
D2は、ΔVD1>ΔVD2となり、トランジスタQ0
3,Q04のベース電圧V2,V1は、V2>V1とな
る。したがって、トランジスタQ03,Q04のコレク
タ電流I3,I4は、I3>I4となり、トランジスタ
Q05,Q06のコレクタ電流I5(=Io−I3),
I6(=Io−I4)は、I6>I5となる。
【0043】したがって、カレントミラー回路で折返さ
れた電流I5と、電流I6との加算値である出力電流I
out=I6−I5は、I6>I5であるときには電流
流出となり、I6<I5であるときには、電流流入とな
る。この出力電流Ioutで負荷コンデンサC0が充放
電される。こうして、入力端子n1,n2間の電位差に
対応した出力電流Ioutが、出力端子n3に出力され
る。
れた電流I5と、電流I6との加算値である出力電流I
out=I6−I5は、I6>I5であるときには電流
流出となり、I6<I5であるときには、電流流入とな
る。この出力電流Ioutで負荷コンデンサC0が充放
電される。こうして、入力端子n1,n2間の電位差に
対応した出力電流Ioutが、出力端子n3に出力され
る。
【0044】図3は、図1で示すバンドパスフィルタ1
1の具体的構成を示す電気回路図であり、対応する部分
には、同一の参照符号を付して示す。この図3のトラン
スコンダクタンスアンプGM1において、たとえば前述
の図2で示すトランスコンダクタンスアンプ20のトラ
ンジスタQ01,Q02はトランジスタQ16,Q17
にそれぞれ対応し、エミッタ間抵抗REは抵抗R12に
対応し、トランジスタQ03,Q04はトランジスタQ
24,Q25にそれぞれ対応し、トランジスタQ05,
Q06,Q07,Q08はそれぞれトランジスタQ2
7,Q28,Q29,Q30に対応している。また、負
荷用のダイオードD01,D02はそれぞれトランジス
タQ14,Q15に対応し、定電流源F01はトランジ
スタQ18および抵抗R13に対応し、定電流源F02
はトランジスタQ19および抵抗R14に対応してい
る。
1の具体的構成を示す電気回路図であり、対応する部分
には、同一の参照符号を付して示す。この図3のトラン
スコンダクタンスアンプGM1において、たとえば前述
の図2で示すトランスコンダクタンスアンプ20のトラ
ンジスタQ01,Q02はトランジスタQ16,Q17
にそれぞれ対応し、エミッタ間抵抗REは抵抗R12に
対応し、トランジスタQ03,Q04はトランジスタQ
24,Q25にそれぞれ対応し、トランジスタQ05,
Q06,Q07,Q08はそれぞれトランジスタQ2
7,Q28,Q29,Q30に対応している。また、負
荷用のダイオードD01,D02はそれぞれトランジス
タQ14,Q15に対応し、定電流源F01はトランジ
スタQ18および抵抗R13に対応し、定電流源F02
はトランジスタQ19および抵抗R14に対応してい
る。
【0045】トランスコンダクタンスアンプGM1にお
いて、第1段目の差動入力回路の差動対を構成するトラ
ンジスタQ16のベースには、トランジスタQ12を介
して、後述する基準電圧源F0で作成された基準電圧V
refが与えられ、対を成すトランジスタQ17のベー
スには、トランジスタQ21を介して、フィルタ出力V
outが与えられる。前記トランジスタQ12のコレク
タは接地され、エミッタはトランジスタQ12および抵
抗R11から成る定電流源を介して、電源電圧Vccの
電源ライン12に接続されている。同様に、前記トラン
ジスタQ21のコレクタは接地され、エミッタはトラン
ジスタQ20および抵抗R15から成る定電流源を介し
て、前記電源ライン12に接続されている。トランジス
タQ12,Q20は、バイアス回路F1のトランジスタ
Q5とカレントミラー回路を構成しており、相互に等し
い電流Iを前記トランジスタQ16,Q17のベースに
供給する。
いて、第1段目の差動入力回路の差動対を構成するトラ
ンジスタQ16のベースには、トランジスタQ12を介
して、後述する基準電圧源F0で作成された基準電圧V
refが与えられ、対を成すトランジスタQ17のベー
スには、トランジスタQ21を介して、フィルタ出力V
outが与えられる。前記トランジスタQ12のコレク
タは接地され、エミッタはトランジスタQ12および抵
抗R11から成る定電流源を介して、電源電圧Vccの
電源ライン12に接続されている。同様に、前記トラン
ジスタQ21のコレクタは接地され、エミッタはトラン
ジスタQ20および抵抗R15から成る定電流源を介し
て、前記電源ライン12に接続されている。トランジス
タQ12,Q20は、バイアス回路F1のトランジスタ
Q5とカレントミラー回路を構成しており、相互に等し
い電流Iを前記トランジスタQ16,Q17のベースに
供給する。
【0046】また、第2段目の差動入力回路の差動対を
構成するトランジスタQ24,Q25に電流を供給し、
前記定電流源F03,F04にそれぞれ対応しているト
ランジスタQ22,Q23も、前記トランジスタQ5と
カレントミラー回路を構成しており、それぞれ前記トラ
ンジスタQ24,Q25に、2Iの電流を供給する。
構成するトランジスタQ24,Q25に電流を供給し、
前記定電流源F03,F04にそれぞれ対応しているト
ランジスタQ22,Q23も、前記トランジスタQ5と
カレントミラー回路を構成しており、それぞれ前記トラ
ンジスタQ24,Q25に、2Iの電流を供給する。
【0047】一方、前記定電流源F01,F02をそれ
ぞれ構成するトランジスタQ18,Q19は、バイアス
回路F3のトランジスタQ10とカレントミラー回路を
構成している。トランジスタQ10のエミッタは抵抗R
9を介して接地され、コレクタは抵抗R8を介して前記
電源ライン12に接続されるとともに、トランジスタQ
11のベースに接続される。トランジスタQ11のエミ
ッタは前記トランジスタQ10のベースと接続され、コ
レクタは前記電源ライン12に接続される。また、トラ
ンジスタQ10と抵抗R9とから成る定電流源と並列
に、高周波ノイズ除去用のコンデンサC4が接続されて
いる。抵抗R9と抵抗R13,R14とはそれぞれ等し
く、またトランジスタQ10とトランジスタQ18,Q
19のエミッタ面積もそれぞれ等しく、したがってトラ
ンジスタQ18,Q19をそれぞれ流れる前記電流I
1,I2は、 I1=I2=(Vcc−2VBE)/(R8+R9) …(11) となる。ただし、トランジスタQ10,Q11のベース
−エミッタ間電圧は、VBEで等しいものとしている。
ぞれ構成するトランジスタQ18,Q19は、バイアス
回路F3のトランジスタQ10とカレントミラー回路を
構成している。トランジスタQ10のエミッタは抵抗R
9を介して接地され、コレクタは抵抗R8を介して前記
電源ライン12に接続されるとともに、トランジスタQ
11のベースに接続される。トランジスタQ11のエミ
ッタは前記トランジスタQ10のベースと接続され、コ
レクタは前記電源ライン12に接続される。また、トラ
ンジスタQ10と抵抗R9とから成る定電流源と並列
に、高周波ノイズ除去用のコンデンサC4が接続されて
いる。抵抗R9と抵抗R13,R14とはそれぞれ等し
く、またトランジスタQ10とトランジスタQ18,Q
19のエミッタ面積もそれぞれ等しく、したがってトラ
ンジスタQ18,Q19をそれぞれ流れる前記電流I
1,I2は、 I1=I2=(Vcc−2VBE)/(R8+R9) …(11) となる。ただし、トランジスタQ10,Q11のベース
−エミッタ間電圧は、VBEで等しいものとしている。
【0048】また、前記トランジスタQ24,Q25の
差動対に前記電流I3+I4を供給するトランジスタQ
26は、バイアス回路F2のトランジスタQ8とカレン
トミラー回路を構成している。トランジスタQ8のエミ
ッタは抵抗R6を介して接地され、コレクタは抵抗R5
を介して前記電源ライン12に接続されるとともに、ト
ランジスタQ9のベースに接続される。このトランジス
タQ9のエミッタは前記トランジスタQ8のベースに接
続され、コレクタは前記電源ライン12に接続される。
また、トランジスタQ8と抵抗R6とから成る定電流源
と並列に、高周波ノイズ除去用のコンデンサC3が接続
されている。したがって、 I3+I4=(Vcc−2VBE)/(R5+R6) …(12) となる。ただし、トランジスタQ8,Q9のベース−エ
ミッタ間電圧は、VBEで等しいものとしている。
差動対に前記電流I3+I4を供給するトランジスタQ
26は、バイアス回路F2のトランジスタQ8とカレン
トミラー回路を構成している。トランジスタQ8のエミ
ッタは抵抗R6を介して接地され、コレクタは抵抗R5
を介して前記電源ライン12に接続されるとともに、ト
ランジスタQ9のベースに接続される。このトランジス
タQ9のエミッタは前記トランジスタQ8のベースに接
続され、コレクタは前記電源ライン12に接続される。
また、トランジスタQ8と抵抗R6とから成る定電流源
と並列に、高周波ノイズ除去用のコンデンサC3が接続
されている。したがって、 I3+I4=(Vcc−2VBE)/(R5+R6) …(12) となる。ただし、トランジスタQ8,Q9のベース−エ
ミッタ間電圧は、VBEで等しいものとしている。
【0049】さらにまた、トランスコンダクタンスアン
プGM1において、トランジスタQ27,Q28へは、
基準電圧源F4によって前記基準電圧Vref1に対応
する基準電圧が与えられている。以上のように、各バイ
アス回路F1,F2,F3から与えられるバイアス電流
によって、トランスコンダクタンスアンプGM1は、前
述の図2で示すような動作を実現することができる。
プGM1において、トランジスタQ27,Q28へは、
基準電圧源F4によって前記基準電圧Vref1に対応
する基準電圧が与えられている。以上のように、各バイ
アス回路F1,F2,F3から与えられるバイアス電流
によって、トランスコンダクタンスアンプGM1は、前
述の図2で示すような動作を実現することができる。
【0050】一方、基準電圧源F0において、トランジ
スタQ2はトランジスタQ1とカレントミラー回路を構
成し、トランジスタQ4はトランジスタQ3とカレント
ミラー回路を構成する。ダイオード接続されているトラ
ンジスタQ1のコレクタおよびベースは、抵抗R1を介
して前記電源ライン12に接続され、エミッタは、前記
トランジスタQ3のエミッタに接続されている。ダイオ
ード接続されているトランジスタQ3のベースおよびコ
レクタは、接地されている。
スタQ2はトランジスタQ1とカレントミラー回路を構
成し、トランジスタQ4はトランジスタQ3とカレント
ミラー回路を構成する。ダイオード接続されているトラ
ンジスタQ1のコレクタおよびベースは、抵抗R1を介
して前記電源ライン12に接続され、エミッタは、前記
トランジスタQ3のエミッタに接続されている。ダイオ
ード接続されているトランジスタQ3のベースおよびコ
レクタは、接地されている。
【0051】したがって、トランジスタQ2,Q4のエ
ミッタ間から出力される前記基準電圧Vrefは、トラ
ンジスタQ4のベース−エミッタ間電圧VBEで設定さ
れ、約0.7Vとなる。こうして、前記基準電圧Vre
fがVcc/2より下方にシフトされている。
ミッタ間から出力される前記基準電圧Vrefは、トラ
ンジスタQ4のベース−エミッタ間電圧VBEで設定さ
れ、約0.7Vとなる。こうして、前記基準電圧Vre
fがVcc/2より下方にシフトされている。
【0052】トランスコンダクタンスアンプGM2は、
前述のトランスコンダクタンスアンプGM1と、電流容
量なども同様に構成されている。
前述のトランスコンダクタンスアンプGM1と、電流容
量なども同様に構成されている。
【0053】本発明でまた、注目すべきは、出力端子P
2の電位が、クランプ回路CLPによって、所定のクラ
ンプ電圧VCLP以下とならないようにクランプされる
ことである。クランプ回路CLPは、定電流源を構成す
る抵抗R40およびトランジスタQ61と、所定の電圧
降下を発生するトランジスタQ62,Q63と、分圧抵
抗R38,R39と、出力端子P2に接続されるトラン
ジスタQ58とを備えて構成されている。
2の電位が、クランプ回路CLPによって、所定のクラ
ンプ電圧VCLP以下とならないようにクランプされる
ことである。クランプ回路CLPは、定電流源を構成す
る抵抗R40およびトランジスタQ61と、所定の電圧
降下を発生するトランジスタQ62,Q63と、分圧抵
抗R38,R39と、出力端子P2に接続されるトラン
ジスタQ58とを備えて構成されている。
【0054】前記抵抗R40およびトランジスタQ61
から成る定電流源と、トランジスタQ62,Q63との
直列回路が、前記電源ライン12と接地電位との間に介
在されている。ダイオード接続されたトランジスタQ6
2にはまた、分圧抵抗R38,R39の直列回路が並列
に接続されている。この分圧抵抗R38,R39の接続
点の電位が、トランジスタQ58を介して前記出力端子
P2に与えられる。
から成る定電流源と、トランジスタQ62,Q63との
直列回路が、前記電源ライン12と接地電位との間に介
在されている。ダイオード接続されたトランジスタQ6
2にはまた、分圧抵抗R38,R39の直列回路が並列
に接続されている。この分圧抵抗R38,R39の接続
点の電位が、トランジスタQ58を介して前記出力端子
P2に与えられる。
【0055】したがって、前記クランプ電圧VCLP
は、トランジスタQ58,Q62,Q63のベース−エ
ミッタ間電圧をそれぞれVBE58,VBE62,VB
E63とするとき、
は、トランジスタQ58,Q62,Q63のベース−エ
ミッタ間電圧をそれぞれVBE58,VBE62,VB
E63とするとき、
【0056】
【数5】
【0057】となり、たとえば0.4Vとなる。
【0058】したがって、前記基準電圧Vrefの低下
によっても抑制できなかった下側方向の成分によるトラ
ンジスタQ57の飽和を抑制し、大振幅時においても回
路を飽和させることなく、良好な状態で上側振幅のみを
出力することができる。
によっても抑制できなかった下側方向の成分によるトラ
ンジスタQ57の飽和を抑制し、大振幅時においても回
路を飽和させることなく、良好な状態で上側振幅のみを
出力することができる。
【0059】このように、本発明に従うバンドパスフィ
ルタ11では、基準電圧VrefをVcc/2よりも下
方にシフトして、フィルタ入力Vinの下側成分を抑制
するとともに、さらにクランプ電圧VCLPによって、
下側方向の成分を抑制するので、電源電圧Vccが低く
ても、その低い電圧範囲を有効に上側成分のダイナミッ
クレンジとして使用し、ダイナミックレンジの縮小を抑
制することができる。
ルタ11では、基準電圧VrefをVcc/2よりも下
方にシフトして、フィルタ入力Vinの下側成分を抑制
するとともに、さらにクランプ電圧VCLPによって、
下側方向の成分を抑制するので、電源電圧Vccが低く
ても、その低い電圧範囲を有効に上側成分のダイナミッ
クレンジとして使用し、ダイナミックレンジの縮小を抑
制することができる。
【0060】本発明は、バンドパスフィルタに限らず、
トランスコンダクタンスアンプを用いるフィルタであれ
ば、他の種類のフィルタにも好適に実施することができ
る。前記トランジスタQ2,Q4のエミッタ面積比は、
前記1:3に限らず、所望とする基準電圧Vrefに対
応して選ばれればよい。
トランスコンダクタンスアンプを用いるフィルタであれ
ば、他の種類のフィルタにも好適に実施することができ
る。前記トランジスタQ2,Q4のエミッタ面積比は、
前記1:3に限らず、所望とする基準電圧Vrefに対
応して選ばれればよい。
【0061】
【発明の効果】請求項1の発明に係るフィルタ回路は、
以上のように、トランスコンダクタンスアンプを備える
フィルタ回路において、前記トランスコンダクタンスア
ンプの基準電圧Vrefを電源電圧Vccの1/2より
下方にシフトすると共に、第1の入力に前記基準電圧が
与えられ、第2の入力にフィルタ出力が帰還される第1
のトランスコンダクタンスアンプと、前記第1のトラン
スコンダクタンスアンプの出力電流が与えられる第1の
バッファ回路と、フィルタ入力を前記第1のバッファ回
路に与える第1のコンデンサと、第1の入力に前記第1
のバッファ回路の出力が与えられ、第2の入力に前記フ
ィルタ出力が第1の抵抗を介して帰還されるとともに、
第2の抵抗を介して前記基準電圧が与えられる第2のト
ランスコンダクタンスアンプと、前記第2のトランスコ
ンダクタンスアンプの出力電流が与えられ、前記フィル
タ出力を導出する第2のバッファ回路と、一端に前記第
2のトランスコンダクタンスアンプの出力電流が与えら
れ、他端が接地される第2のコンデンサとを含んで構成
される。
以上のように、トランスコンダクタンスアンプを備える
フィルタ回路において、前記トランスコンダクタンスア
ンプの基準電圧Vrefを電源電圧Vccの1/2より
下方にシフトすると共に、第1の入力に前記基準電圧が
与えられ、第2の入力にフィルタ出力が帰還される第1
のトランスコンダクタンスアンプと、前記第1のトラン
スコンダクタンスアンプの出力電流が与えられる第1の
バッファ回路と、フィルタ入力を前記第1のバッファ回
路に与える第1のコンデンサと、第1の入力に前記第1
のバッファ回路の出力が与えられ、第2の入力に前記フ
ィルタ出力が第1の抵抗を介して帰還されるとともに、
第2の抵抗を介して前記基準電圧が与えられる第2のト
ランスコンダクタンスアンプと、前記第2のトランスコ
ンダクタンスアンプの出力電流が与えられ、前記フィル
タ出力を導出する第2のバッファ回路と、一端に前記第
2のトランスコンダクタンスアンプの出力電流が与えら
れ、他端が接地される第2のコンデンサとを含んで構成
される。
【0062】それゆえ、低消費電力化などのために電源
電圧を低下しても、検波などのために後段回路で使用さ
れる上側成分の信号振幅範囲を前記Vcc/2よりも拡
大して充分なダイナミックレンジを確保することがで
き、S/Nの悪化を招くことはない。
電圧を低下しても、検波などのために後段回路で使用さ
れる上側成分の信号振幅範囲を前記Vcc/2よりも拡
大して充分なダイナミックレンジを確保することがで
き、S/Nの悪化を招くことはない。
【0063】また、振幅基準値を下方にシフトして、上
側成分には所望とする充分なダイナミックレンジを確保
することができるようにしたフィルタを、具体的に実現
することができる。
側成分には所望とする充分なダイナミックレンジを確保
することができるようにしたフィルタを、具体的に実現
することができる。
【0064】さらにまた、請求項2の発明に係るフィル
タ回路は、以上のように、前記第2のバッファ回路に関
連して、前記基準電圧よりも予め定める電圧だけ低いレ
ベルのクランプ電圧でフィルタ出力をクランプする。
タ回路は、以上のように、前記第2のバッファ回路に関
連して、前記基準電圧よりも予め定める電圧だけ低いレ
ベルのクランプ電圧でフィルタ出力をクランプする。
【0065】それゆえ、フィルタ入力が、低下された基
準電圧よりも低く、かつ大振幅であっても、第2のバッ
ファ回路の出力トランジスタを飽和することのない良好
な状態とすることができ、歪を抑制することができる。
準電圧よりも低く、かつ大振幅であっても、第2のバッ
ファ回路の出力トランジスタを飽和することのない良好
な状態とすることができ、歪を抑制することができる。
【図1】本発明の実施の一形態のバンドパスフィルタの
概略的構成を示すブロック図である。
概略的構成を示すブロック図である。
【図2】一般的なトランスコンダクタンスアンプの動作
を説明するための概略的構成を示す電気回路図である。
を説明するための概略的構成を示す電気回路図である。
【図3】図1で示すバンドパスフィルタの具体的構成を
示す電気回路図である。
示す電気回路図である。
【図4】一般的な赤外線リモコンの受信機の電気的構成
を示す等価回路ブロック図である。
を示す等価回路ブロック図である。
【図5】図4で示す受信機の動作を説明するための波形
図である。
図である。
【図6】図4で示す受信機などに用いられる典型的な従
来技術のバンドパスフィルタおよび本発明のバンドパス
フィルタの動作を説明するための波形図である。
来技術のバンドパスフィルタおよび本発明のバンドパス
フィルタの動作を説明するための波形図である。
1 受信機 2 バンドパスフィルタ 3 積分器 4 ピークホールド回路 5,6 積分器コンパレータ 7 ヒステリシスコンパレータ 11 バンドパスフィルタ 20 トランスコンダクタンスアンプ 21,22 差動入力回路 23 出力回路 B1,B2 バッファ CLP クランプ回路 F0 基準電圧源 F1,F2,F3 バイアス回路 F4 基準電圧源 GM1,GM2 トランスコンダクタンスアンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04B 10/28 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 11/12 H04B 10/04 H04B 10/06 H04B 10/14 H04B 10/26 H04B 10/28
Claims (2)
- 【請求項1】トランスコンダクタンスアンプを備えるフ
ィルタ回路において、 前記トランスコンダクタンスアンプの電源電圧の1/2
より下方にシフトした基準電圧を与える基準電圧源と、 第1の入力に前記基準電圧が与えられ、第2の入力にフ
ィルタ出力が帰還される第1のトランスコンダクタンス
アンプと、 前記第1のトランスコンダクタンスアンプの出力電流が
与えられる第1のバッファ回路と、 フィルタ入力を前記第1のバッファ回路に与える第1の
コンデンサと、 第1の入力に前記第1のバッファ回路の出力が与えら
れ、第2の入力に前記フィルタ出力が第1の抵抗を介し
て帰還されるとともに、第2の抵抗を介して前記基準電
圧が与えられる第2のトランスコンダクタンスアンプ
と、 前記第2のトランスコンダクタンスアンプの出力電流が
与えられ、前記フィルタ出力を導出する第2のバッファ
回路と、 一端に前記第2のトランスコンダクタンスアンプの出力
電流が与えられ、他端が接地される第2のコンデンサと
を含んで構成されることを特徴とする フィルタ回路。 - 【請求項2】前記第2のバッファ回路に関連して、前記
基準電圧よりも予め定める電圧だけ低いレベルをクラン
プ電圧とし、そのクランプ電圧以下となるフィルタ出力
をクランプするクランプ手段をさらに有することを特徴
とする請求項1記載のフィルタ回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26698497A JP3350415B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | フィルタ回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26698497A JP3350415B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | フィルタ回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11112286A JPH11112286A (ja) | 1999-04-23 |
JP3350415B2 true JP3350415B2 (ja) | 2002-11-25 |
Family
ID=17438449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26698497A Expired - Fee Related JP3350415B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | フィルタ回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3350415B2 (ja) |
-
1997
- 1997-09-30 JP JP26698497A patent/JP3350415B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH11112286A (ja) | 1999-04-23 |
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