JP3207341B2 - リモートコントロール信号処理回路 - Google Patents

リモートコントロール信号処理回路

Info

Publication number
JP3207341B2
JP3207341B2 JP25875695A JP25875695A JP3207341B2 JP 3207341 B2 JP3207341 B2 JP 3207341B2 JP 25875695 A JP25875695 A JP 25875695A JP 25875695 A JP25875695 A JP 25875695A JP 3207341 B2 JP3207341 B2 JP 3207341B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
circuit
remote control
noise level
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25875695A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09102987A (ja
Inventor
隆典 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP25875695A priority Critical patent/JP3207341B2/ja
Publication of JPH09102987A publication Critical patent/JPH09102987A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3207341B2 publication Critical patent/JP3207341B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリモートコントロー
ル信号処理回路に関し、詳しくは、家庭用電化製品、照
明器具、情報機器等の赤外線リモートコントロール受信
機として使用され、インバーター蛍光灯等の外乱光ノイ
ズによる感度低下の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、赤外線によりリモートコントロー
ル(遠隔操作)できる家庭用電化製品、照明器具、情報
機器等が増加し、その操作部の前面に受光素子を有する
赤外線リモートコントロール受信機が内蔵されている。
通常、赤外線リモートコントロール送信機から送信され
る赤外線リモートコントロール信号は、機器を遠隔操作
する制御コードを中心周波数が38KHzの搬送波で変
調した赤外線パルス信号である。
【0003】図5は従来の赤外線リモートコントロール
受信機の信号処理回路を示すブロック図である。図3は
信号処理回路で処理される信号波形を示すタイムチャー
トである。また、図3は受信した赤外線リモートコント
ロール信号にノイズ信号が含まないときの信号波形を示
す。図3、図5に示すように、赤外線リモートコントロ
ール送信機から送信される赤外線リモートコントロール
信号をフォトダイオード(受光素子)201で受信し、
電気信号のリモートコントロール信号(S1:光入力波
形参照)に変換する。そして、光電変換されたリモート
コントロール信号S1は、増幅回路(アンプブロック)
202のプリアンプ(A1)で電流電圧変換増幅を行
い、入力電圧振幅を電流に変換するトランスコンダクタ
ンス(gm)アンプ(A2a)で増幅を行い、ボルテー
ジアンプ(A3)で電圧増幅を行う(S2:アンプ出力
波形参照)。増幅されたリモートコントロール信号は中
心周波数が38KHzに設定されたバンドパスフィルタ
(BPF)203で抽出される(S3:バンドパスフィ
ルタ出力波形参照)。
【0004】バンドパスフィルタで抽出された信号S3
は、予め設定された比率の抵抗分割(抵抗R1、R2)
により、ノイズレベル電圧検出用のVbpf信号と制御コ
ード信号検出用及び基準レベル電圧生成用のVbpfx信号
との二つの信号出力に分けられる。Vbpf信号は、ノイ
ズレベル検出回路204に入力され、また、Vbpfx信号
は、基準レベル生成回路205、及び信号検出コンパレ
ータ206にそれぞれ入力される。
【0005】ノイズレベル検出回路204は、数百ms
ec程度の長い時定数を有する第1及び第2積分回路
(コンデンサC4、コンデンサC5)、二つのコンパレ
ータCP1〜CP2、バッファB1で構成され、入力さ
れたVbpf信号を積分してノイズレベル電圧(ノイズレ
ベル信号)Vbとして出力する。また、ノイズレベル検
出回路では、連続的で周波数の高いインバータ蛍光灯等
のような外乱光のノイズ信号に対しては、Vbpf出力波
形のほぼピーク値をとらえたノイズレベル電圧Vbを出
力するようになっている。即ち、Vbpf=Vbとなるま
でコンデンサC5を充電する構成にしている。但し、ノ
イズレベル検出回路204は長い時定数を有するのでイ
ンパルスノイズ及びコード化されたリモートコントロー
ル信号については応答しない。
【0006】また、基準レベル生成回路205は、数μ
sec程度の短い時定数を有するピークホールド回路
(ダイオードD1、コンデンサC6)とバッファB2で
構成され、入力されたVbpfx信号をピークホールドし、
そのピークホールドした信号をバッファB2で電流増幅
した出力Vaとノイズレベル検出回路204から出力さ
れるノイズレベル電圧Vbとの差を抵抗R3、R4で分
圧し、Vbpf信号中より制御コード信号を判別するため
の基準レベル電圧(基準レベル信号)Vtを生成する。
【0007】図4はバンドパスフィルタ出力後の各信号
波形とVb、Va、Vtの電圧波形を示す説明図であ
る。また、図4は受信した赤外線リモートコントロール
信号にインバータノイズ信号が混在するときの各信号波
形を示す。
【0008】基準レベル生成回路205において、Vb
はVbpf信号のノイズのピーク波形、VaはVbpfx信号
のピークを検出した波形であるから、基準レベル信号V
tは次式のように設定される。Vbpfx信号が制御コード
信号の変調波であるときは、Va>Vbとなり、 Vt=R4/(R3+R4)×(Va−Vb)+Vb……(1) 式中、R3、R4は合成抵抗で、例えばR3、R4=
1:1を示す。Vbpf信号が初期ノイズ及び外乱光ノイ
ズ信号だけのとき、Va≦Vbとなり、 Vt=Vb……(2)
【0009】次に、信号検出コンパレータ206(CP
4)はVbpfx信号と基準レベル信号Vtとを比較し、V
bpfx信号が基準レベル信号Vt以上となった変調波信号
を検出することによって、受信したリモートコントロー
ル信号中のノイズ信号分Vbを除去して制御コード信号
を抽出する。信号波形整形回路207において、信号検
出コンパレータ206で抽出した制御コード信号の変調
波信号を、第3積分回路(コンデンサC7)、コンパレ
ータCP5、第4積分回路(コンデンサC8)でノイズ
信号成分を除去し、さらにヒステリシス・コンパレータ
HCで波形整形を行って、出力回路208のトランジス
タの出力端子から制御コード信号として出力する(S5
〜S7:出力波形参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図6は従来の信号処理
回路におけるバンドパスフィルタの出力レベルを示す説
明図である。また、図6はバンドパスフィルタ出力での
波形のピークを直流的に表現したもので、(a)は初期
の状態を示し、(b)ノイズ振幅が2倍になった状態を
示している。ここで、Vbpfのピークレベルとノイズレ
ベル検出回路の出力Vbは等しいとし、VbpfとVbpfx
の分割比をR1+R2:R2として、Vbpf:Vbpfx=
5:3としている。このとき、R1:R2=2:3で設
定している。このように、バンドパスフィルタ203の
出力において、Vbpf信号とVbpfx信号は所定の抵抗比
率で分割されているので、インバータ蛍光灯等の連続的
なノイズが混在した際には、バンドパスフィルタ203
出力のノイズ振幅が大きくなりノイズレベル検出回路2
04のノイズレベル電圧Vbの出力が上昇する。
【0011】信号検出コンパレータ204において、リ
モートコントロール信号(制御コード信号)を検出する
ためには、信号Vbpfxの振幅が、(1)式で表される基
準レベル電圧Vtを超えなければならない。つまり、V
bpfxの振幅は最低でもVb以上必要となる。図6に示す
ように、信号Vbpfxの振幅が基準レベル電圧Vtを超え
るためには、(a)の場合は、Vbpfxの振幅が60mV
以上増加すればリモートコントロール信号を検出できる
が、(b)の場合は、Vbpfxの振幅が120mV以上増
加することが必要となり、リモートコントロール信号検
出に必要な最低振幅が大きくなる。従って、インバータ
ー蛍光灯等の外乱光によりノイズレベル信号Vbの出力
が上昇することは、信号検出の感度が低下、あるいは受
信距離が低下したことと同じになるので、赤外線リモー
トコントロール送信機を赤外線リモートコントロール受
信機に近づけて、基準レベルVt信号に対してVbpfx振
幅を大きくする必要がある。
【0012】本発明は以上の事情を考慮してなされたも
ので、赤外線リモートコントロール信号中のノイズ信号
のレベルを判定して、信号検出コンパレータの検出感度
を切り換えを行うとともに、リモートコントロール信号
を増幅する増幅回路のゲインを自動調整してノイズレベ
ルを抑制するリモートコントロール信号処理回路を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、リモートコン
トロール送信機から制御コード信号を所定の周波数帯域
の搬送波に変調した光リモートコントロール信号の送信
に応答して電気信号に変換する受光素子と、受光素子で
変換された電気信号を増幅する増幅回路と、増幅された
電気信号から所定の周波数帯域の搬送波を抽出するバン
ドパスフィルタと、バンドパスフィルタで抽出された搬
送波に含まれる外乱光ノイズのノイズレベル電圧を検出
するノイズレベル検出回路と、前記搬送波から制御コー
ドの変調波成分を弁別するための基準レベル電圧をノイ
ズレベル電圧に対応して生成する基準レベル生成回路
と、前記搬送波と基準レベル電圧と比較して制御コード
の変調波成分を検出する信号検出コンパレータとを備え
たリモートコントロール信号処理回路において、前記ノ
イズレベル電圧から搬送波に含まれる外乱光ノイズレベ
ルの大小を判定して、信号検出コンパレータの検出感度
の切り換え制御を行う制御回路をさらに備えたことを特
徴とするリモートコントロール信号処理回路である。
【0014】なお、本発明において、受光素子はフォト
ダイオードで構成される。増幅回路、ノイズレベル検出
回路、基準レベル生成回路、信号検出コンパレータ、制
御回路は、トランンジスタからなるリニアICで構成さ
れる。また、バンドパスフィルタはトランスコンダクタ
ンス(gm)アンプ、コンデンサからなり、他の回路と
一緒に1チップ上に構成される。
【0015】前記信号検出コンパレータはオフセット電
圧切り替え回路をさらに備え、前記制御回路は、前記ノ
イズレベル電圧から搬送波に含まれる外乱光ノイズノイ
ズの大小を判定した際、オフセット電圧切り替え回路を
制御することにより信号検出コンパレータの信号検出感
度を調整するよう構成されることが好ましい。また、信
号検出コンパレータのオフセット電圧を設定しているト
ランジスタ比の組み合わせによって切り換え後のオフセ
ット電圧、つまり信号検出感度を容易に調整できるよう
に構成することができる。オフセット電圧切り替え回路
は、例えば、カレントミラーを構成するトランジスタ比
をスイッチ回路で切り替えるよう構成される。
【0016】本発明によれば、例えば、インバーター蛍
光灯のような連続的な外乱光ノイズが入射し、ノイズレ
ベル検出回路のノイズレベル電圧がある閾値電圧よりも
大きくなった時に、信号検出コンパレータのオフセット
電圧を低減して信号検出コンパレータの検出感度を上げ
ることにより受信距離の低下を抑えることができる。
【0017】前記増幅回路はゲインを調整するAGC回
路をさらに備え、前記制御回路は、ノイズレベル電圧か
ら搬送波に含まれる外乱光ノイズレベルの大小を判定し
た際、前記AGC回路を制御することによりノイズレベ
ルを抑制するよう前記増幅回路のゲインを調整する構成
にすることが好ましい。AGC回路(オート・ゲイン・
コントロール回路)は、例えば、増幅回路の差動増幅器
に供給する電流を制御するカレントミラーで構成され
る。
【0018】さらに信号検出コンパレータの検出感度を
切り換えるのと同時に、増幅回路にAGC回路(オート
・ゲイン・コントロール回路)を付加することにより、
バンドパスフィルタで抽出された搬送波に含まれるノイ
ズ振幅を抑制することにより、問題であった信号検出コ
ンパレータの感度の低下を抑制でき受信距離の低下防止
にさらなる改善ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図に示す実施例に基づいて
本発明を詳述する。なお、本発明はこれによって限定さ
れるものではない。
【0020】図1は本発明の赤外線リモートコントロー
ル受信機の信号処理回路の一実施例を示すブロック図で
ある。図1において、図5に示す従来の信号処理回路と
同じ回路構成については同符号を記す。赤外リモートコ
ントロール送信機からの送信信号をフォトダイオード1
01で受けて電流信号に変換して信号処理を行う流れは
図3の従来例で示した信号処理回路と同じ構成である
が、本発明は、赤外線リモートコントロール信号中のノ
イズ信号のレベルを判定して、信号検出コンパレータの
検出感度を切り換えを行うとともに、gmアンプのゲイ
ンを自動調整する制御回路を付加している。
【0021】図3は信号処理回路で処理される信号波形
を示すタイムチャートである。また、図3は受信した赤
外線リモートコントロール信号にノイズ信号を含まない
ときの信号波形を示す。図1、図3に示すように、赤外
線リモートコントロール送信機から送信される赤外線リ
モートコントロール信号(S1:光入力波形参照)をフ
ォトダイオード(受光素子)101で受信し、電気信号
のリモートコントロール信号に変換する。そして、光電
変換されたリモートコントロール信号は、増幅回路(ア
ンプブロック)102において、プリアンプA1で電流
電圧変換増幅を行い、入力電圧振幅を電流に変換するト
ランスコンダクタンスアンプ(gm)アンプA2で増幅
し、ボルテージアンプA3で電圧増幅を行う(S2:ア
ンプ出力波形参照)。増幅されたリモートコントロール
信号は中心周波数が38KHzに設定されたバンドパス
フィルタ103で抽出される(S3:バンドパスフィル
タ出力波形参照)。
【0022】バンドパスフィルタ103で抽出された信
号S3は、予め設定された比率の抵抗R1、R2の分割
により、ノイズレベル電圧検出用のVbpf信号と制御コ
ード信号検出用及び基準レベル電圧生成用のVbpfx信号
との二つの信号出力に分けられる。Vbpf信号は、ノイ
ズレベル検出回路104に入力され、また、Vbpfx信号
は、基準レベル生成回路105、及び信号検出コンパレ
ータ106にそれぞれ入力される(S4:信号検出コン
パレータ入力波形参照)。
【0023】ノイズレベル検出回路104は、数百ms
ec程度の長い時定数を有する第1及び第2積分回路
(コンデンサC4、コンデンサーC5)、二つのコンパ
レータCP1〜CP2、バッファB1で構成され、入力
されたVbpf信号を積分してノイズレベル電圧Vbとし
て出力する。また、ノイズレベル検出回路104では、
連続的で周波数の高いインバータ蛍光灯等のような外乱
光のノイズ信号に対しては、Vbpf出力波形のほぼピー
ク値をとらえたノイズレベル電圧Vbを出力するように
なっている。即ち、Vbpf=Vbとなるまでコンデンサ
C5を充電する構成にしている。但し、ノイズレベル検
出回路104は長い時定数を有するのでインパルスノイ
ズ及びコード化されたリモートコントロール信号につい
ては応答しない。
【0024】また、基準レベル生成回路105は、数μ
sec程度の短い時定数を有するピークホールド回路
(ダイオードD1、コンデンサC6)とバッファB2で
構成され、入力されたVBPFX信号をピークホールドし、
そのピークホールドした信号をバッファB2で電流増幅
した出力Vaとノイズレベル検出回路104から出力さ
れるノイズレベル電圧Vbとを抵抗R3、R4で合成
し、Vbpf信号中よりリモートコントロール信号(制御
コード信号)を判別するための基準レベル電圧Vtを生
成する。
【0025】基準レベル生成回路105において、Vb
はVbpf信号のノイズのピーク波形、VaはVbpfx信号
のピークを検出した波形であるから、基準レベル信号V
tは次式のように設定される。Vbpfx信号が制御コード
信号の変調波であるときは、Va>Vbとなり、 Vt=R4/(R3+R4)×(Va−Vb)+Vb……(1) 式中、R3、R4は合成抵抗で、例えばR3、R4=
1:1を示す。Vbpf信号が初期ノイズ及び外乱光ノイ
ズ信号だけのとき、Va≦Vbとなり、 Vt=Vb……(2)
【0026】次に、信号検出コンパレータ106はVbp
fx信号と基準レベル電圧Vtとを比較し、Vbpfx信号が
基準レベル電圧Vt以上なった変調信号を検出すること
によって、受信したリモートコントロール信号中のノイ
ズ信号分Vbを除去して制御コード信号を抽出する。波
形整形回路107において、信号検出コンパレータ10
6で抽出した制御コード信号を、第3積分回路(コンデ
ンサC7)、コンパレータCP4、第4積分回路(コン
デンサC8)でノイズ信号成分を除去し、さらにヒステ
リシス・コンパレータHCで波形整形を行って、出力回
路108のトランジスタの出力端子から出力する(S5
〜S7:出力波形参照)。
【0027】図2は本発明の制御回路とその周辺回路の
一実施例を示す図である。また、図2において、制御回
路109により、ノイズレベル電圧Vbと閾値を比較判
定して、信号検出感度を切り換え制御が行われる信号検
出コンパレータ106と、増幅回路(アンプブロック)
102のうち、ゲインの自動調整制御が行われるgmア
ンプA2とを示している。これらの回路はリニアICで
構成される。ここで、Vccは電源電圧、GNDは接地電
圧を示す。
【0028】制御回路109の構成と、この制御回路1
09による信号検出コンパレータ106の信号検出感度
(オフセット電圧)の切り換え制御について説明する。
信号検出コンパレータ106は、差動増幅器OP1(ト
ランジスタQ1、Q2)定電流源1、及びカレントミラ
ーM1〜M3(トランジスタQ3〜Q7、Q8−1)で
構成され、信号検出コンパレータ106のオフセット電
圧(検出感度)はカレントミラーM2、M3のトランジ
スタ比(コレクタ電流比)で設定される。トランジスタ
比によるオフセット電圧について説明する。
【0029】ここでは、トランジスタ比4:1でオフセ
ット電圧36mVの例を示す。トランジスタQ1、Q2
のコレクタ電流をそれぞれI1、I2とする。Iout=
0、つまり,Ic(Q6)=Ic(Q8)のとき、この信号検
出コンパレータは平衡状態である。このとき、Ic(Q6)
=I2/2、Ic(Q8)=2I1 Ic(Q6)=Ic(Q8)より、I2/2=2I1 よって、I2=4I1の関係となる。また、V1、V2はそ
れぞれ、V1=V+Vbe(Q1)、V2=V+Vbe(Q1) Vbe=Vt・ln(Ic/Is)、Vt=26mVで表さ
れ、オフセット電圧ΔVは、ΔV=V2−V1=V+Vt
・ln(4I1/Is)−V−Vt・ln(I1/Is)よ
って、ΔV=Vt・ln4=36mVとなる。
【0030】制御回路109は、差動増幅器OP3(ト
ランジスタQ15、Q16)、定電流源2及び、カレン
トミラーM5、M6(トランジスタQ13、Q14、Q
17、Q18)で構成され、トランジスタQ16のベー
スはノイズレベル検出回路106の出力Vbに接続さ
れ、Q15のベースは閾値電圧Vref3である定電圧回
路に接続されている。さらに差動増幅器OP3の出力は
カレントミラーM4、M5(トランジスタQ10、Q1
1、Q13、Q14)を介してスイッチ回路110の抵
抗R14及び、Q9のベースに接続されている。また、
スイッチ回路110はトランジスタQ9とQ8−2から
なる差動増幅器OP2を備えている。
【0031】ノイズレベル検出回路104の出力である
ノイズレベル信号Vbが閾値電圧Vref3以下(定常状
態)であるときは、信号検出コンパレータ106は、ト
ランジスタ比4:1のオフセット電圧(36mV)を保
持している。赤外線リモートコントロール信号にインバ
ータ蛍光灯等の連続的な外乱ノイズが混在した場合、バ
ンドパスフィルタ103のノイズ振幅が増大することに
よって、そのピークレベルをとるノイズレベル検出回路
104の出力電圧Vbが上昇し、閾値電圧Vref3を超
えると制御回路109の差動増幅器OP3の出力電流I
nがカレントミラーM4、M5を介して抵抗R14に流
れ込み、抵抗R14により電圧変換され、Q9のベース
電圧V2が生じる。このV2がQ8−2のベース電圧V1
よりも十分高くなるようR14の抵抗値は設定されてい
る。
【0032】差動増幅器OP2において、V1<V2とな
ることからとQ8−2は遮断されることになる。よって
カレントミラーM3のトランジスタ比が2:1→1:1
となり信号検出コンパレータ107のトータルのトラン
ジスタ比は4:1→2:1となりオフセット電圧が定常
状態での半分の18mVとなり、信号検出感度が2倍と
なる。
【0033】即ち、ノイズレベル信号Vbが閾値電圧V
ref3以上になったときは、制御回路109はスイッチ
回路110を介して、例えば、トランジスタQ8のトラ
ンジスタ比を2→1にする。このとき、Ic(Q6)=I2/
2、Ic(Q8)=I1 Ic(Q6)=Ic(Q8)より、I2/2=I1 よって、I2=2I1の関係となる。オフセット電圧ΔV
は、ΔV=Vt・ln2=18mVとなる。従って、定
性的に感度が2倍になれば受信距離は√2倍となること
が知られており、これによって外乱光照射時の受信距離
の低下の改善がなされる。
【0034】さらに、カレントミラー2のトランジスタ
比を調整することにより、外乱光照射時(切り換え後)
のオフセット電圧(信号検出感度)の調整が可能であ
る。例えば、トランジスタ比Q5:Q6を2:3として
おけば、切り換え後のオフセット電圧は10.5mVと
なる。但し、定常状態のオフセット電圧(36mV)を
保つため、カレントミラーM3においてエミッタ抵抗R
11〜R13(R12=R13)によって調整が必要と
なる。
【0035】次に、制御回路109によるgmアンプA
2のゲインの自動調整制御について説明する。図1に示
すように、制御回路109の出力部は信号検出コンパレ
ータ106と、AGC機能を備えた増幅回路102中の
gmアンプA2にも接続されている。図2に示すよう
に、gmアンプA2はAGC機能を備えた構成になって
いる。また、gmアンプA2は、差動増幅器4、差動増
幅器4に電流を供給するカレントミラー7、定電流源Q
24から構成され、定電流源Q24は、定常状態では理
想的に基準電流(Q25のコレクタ電流)と同じ電流を
供給する。
【0036】外乱光ノイズが入射した場合、制御回路1
09の出力電流InがカレントミラーM5に流れる。カ
レントミラーM5においてQ12のコレクタはgmアン
プA2のQ24のベースに接続されており、カレントミ
ラーM7において、基準電流源Q25と差動増幅器4の
供給電流源Q24のベース間に、ΔVbe=R18×In
の電位差が生じ、次式で示されるように供給電流が減少
する。 I(Q24)=I(Q25)/exp(ΔVbe/Vt)……(3) この供給電流の減少に応じてgmアンプのゲインが低下
する。
【0037】これにより外乱ノイズ振幅が減少し、信号
検出コンパレータ107の前段における外乱ノイズの振
幅増大による感度低下が抑制されるため、信号検出コン
パレータ107の検出感度を上げた効果と合わせて、更
に高い検出感度が実現される。これによって外乱ノイズ
による受信距離の低下の割合が改善される。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、家庭用電化製品、照明
器具、情報機器等の赤外線リモートコントロール受信機
のリモートコントロール信号処理回路として使用される
際、インバータ蛍光灯等の外乱光ノイズが入射し、ノイ
ズ振幅が大きくなり必要以上に信号検出感度が低下する
場合でも、赤外線リモートコントロール信号に含まれる
外乱光ノイズのレベルの大小を判定して、信号検出コン
パレータの検出感度を切り換えを行うので受信距離の低
下を防止することが可能である。また、同時にリモート
コントロール信号を増幅する増幅回路のゲインを自動調
整する機能を付加することにより、外乱光ノイズ振幅を
抑制し、外乱光ノイズ振幅増大による感度低下を抑える
ことができ、さらに受信距離の低下が改善される。従っ
て、インバータ蛍光灯のような連続的な外乱光ノイズの
入射に対しても、影響されにくいリモートコントロール
信号処理回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の赤外線リモートコントロール受信機の
信号処理回路の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の制御回路とその周辺回路の一実施例を
示す図である。
【図3】信号処理回路で処理される信号波形を示すタイ
ムチャートである。
【図4】バンドパスフィルタ出力後の各信号波形とV
b、Va、Vtの電圧波形を示す説明図である。
【図5】従来の赤外線リモートコントロール受信機の信
号処理回路を示すブロック図である。
【図6】従来の信号処理回路におけるバンドパスフィル
タの出力レベルを示す説明図である。
【符号の説明】
101 フォトダイオード 102 増幅回路(アンプブロック) 103 バンドパスフィルタ 104 ノイズレベル検出回路 105 基準レベル生成回路 106 信号検出コンパレータ 107 波形整形回路 108 出力回路 109 制御回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リモートコントロール送信機から制御コ
    ード信号を所定の周波数帯域の搬送波に変調した光リモ
    ートコントロール信号の送信に応答して電気信号に変換
    する受光素子と、 受光素子で変換された電気信号を増幅する増幅回路と、 増幅された電気信号から所定の周波数帯域の搬送波を抽
    出するバンドパスフィルタと、 バンドパスフィルタで抽出された搬送波に含まれる外乱
    光ノイズのノイズレベル電圧を検出するノイズレベル検
    出回路と、 前記搬送波から制御コードの変調波成分を弁別するため
    の基準レベル電圧をノイズレベル電圧に対応して生成す
    る基準レベル生成回路と、 前記搬送波と基準レベル電圧と比較して制御コードの変
    調波成分を検出する信号検出コンパレータとを備えたリ
    モートコントロール信号処理回路において、 前記ノイズレベル電圧から搬送波に含まれる外乱光ノイ
    ズレベルの大小を判定して、信号検出コンパレータの検
    出感度の切り換え制御を行う制御回路をさらに備えたこ
    とを特徴とするリモートコントロール信号処理回路。
  2. 【請求項2】 前記信号検出コンパレータはオフセット
    電圧切り替え回路をさらに備え、前記制御回路は、前記
    ノイズレベル電圧から搬送波に含まれる外乱光ノイズレ
    ベルの大小を判定した際、オフセット電圧切り替え回路
    を制御することにより信号検出コンパレータの信号検出
    感度を調整することを特徴とする請求項1記載のリモー
    トコントロール信号処理回路。
  3. 【請求項3】 前記増幅回路はゲインを調整するAGC
    回路をさらに備え、前記制御回路は、ノイズレベル電圧
    から搬送波に含まれる外乱光ノイズレベルの大小を判定
    した際、前記AGC回路を制御することによりノイズレ
    ベルを抑制するよう前記増幅回路のゲインを調整するこ
    とを特徴とする請求項1記載のリモートコントロール信
    号処理回路。
  4. 【請求項4】 前記制御回路は、前記ノイズレベル電圧
    から搬送波に含まれる外乱光ノイズレベルの大小を判定
    し、信号検出コンパレータのオフセット電圧を切り替え
    ることにより信号検出感度を調整すると同時に、前記増
    幅回路のゲインを調整してノイズレベルを抑制すること
    を特徴とする請求項1記載のリモートコントロール信号
    処理回路。
JP25875695A 1995-10-05 1995-10-05 リモートコントロール信号処理回路 Expired - Fee Related JP3207341B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25875695A JP3207341B2 (ja) 1995-10-05 1995-10-05 リモートコントロール信号処理回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25875695A JP3207341B2 (ja) 1995-10-05 1995-10-05 リモートコントロール信号処理回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09102987A JPH09102987A (ja) 1997-04-15
JP3207341B2 true JP3207341B2 (ja) 2001-09-10

Family

ID=17324656

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25875695A Expired - Fee Related JP3207341B2 (ja) 1995-10-05 1995-10-05 リモートコントロール信号処理回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3207341B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3048966B2 (ja) * 1997-06-25 2000-06-05 日本電気アイシーマイコンシステム株式会社 赤外線リモートコントロール回路
JP2006140668A (ja) * 2004-11-11 2006-06-01 Rohm Co Ltd 信号処理回路、光通信モジュール、及びリモコン装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09102987A (ja) 1997-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6714063B2 (en) Current pulse receiving circuit
KR100396010B1 (ko) 캐리어 검출 회로 및 적외선 리모콘 수신기
JP3999168B2 (ja) キャリア検出回路およびそれを用いる赤外線通信装置
JP3207341B2 (ja) リモートコントロール信号処理回路
US4637066A (en) Noise blanking signal generator for AM radio
JP3305534B2 (ja) 赤外線受信機
JP4018372B2 (ja) コンパレータ回路および赤外線信号受信装置
JP2954127B2 (ja) 赤外線信号受信装置
JP3048966B2 (ja) 赤外線リモートコントロール回路
KR960014410B1 (ko) 적외선 수신 회로
KR20010038055A (ko) 적외선 수신장치
JP3795626B2 (ja) 受信回路
JP2003152460A (ja) 光受信器
JP2000341055A (ja) 直流光電流補償回路及びそれを備えた赤外線通信装置
JP3450975B2 (ja) 積分器付コンパレータ回路および赤外線受光装置
JP2006339913A (ja) 赤外線リモコン受信機
JP2000183983A (ja) 赤外線リモコン受信用プリアンプ及びその検波方法
JP2001007684A (ja) リモートコントロール受信装置及び妨害波除去方法
JP3270350B2 (ja) ピークホールド回路およびそれを備える赤外線遠隔制御装置の受信回路
JP2723861B2 (ja) 入力回路
JPH0260101B2 (ja)
JP3088138B2 (ja) 検波回路
KR100254885B1 (ko) 고속동작이 가능한 자동이득제어회로
KR19980702505A (ko) 오디오 증폭기
JPH11234098A (ja) パルス信号復調回路

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070706

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080706

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080706

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090706

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100706

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110706

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110706

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120706

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120706

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130706

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees