JP2016005231A - 光受信機 - Google Patents

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智 井上
泰樹 小森
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Abstract

【課題】受光素子が受光する光信号の強度が弱くても光信号によるデータを正しく受信する。【解決手段】光信号を受信して電気信号に変換する受光素子の出力に基づいて生成される波形信号を入力するフィルタの後段に、フィルタ出力波形のバイアス電圧を規定するための基準電圧を形成する電圧生成回路と、フィルタから出力されるフィルタ出力波形を増幅する利得可変の可変利得増幅器を有し、可変利得増幅器の出力に基づいて基準電圧と前記可変利得増幅器の利得を制御する制御回路は、可変利得増幅器の出力波形の不所望な鈍りに応じて、フィルタ出力波形のバイアス電圧を押し上げる共に可変利得増幅器の利得を現在よりも小さくする制御を行う。【選択図】図1

Description

本発明は可視光による光信号を受信する光受信機に関し、例えばLED(Light Emitting Diode)照明光に光変調信号を重畳してデータ通信を行う光通信システムなどに適用して有効な技術に関する。
近年、LED照明を用いた可視光通信技術が発展し、可視光に光変調信号を重畳してデータ通信を行う装置が登場し始めた。可視光通信に適用可能な光受信機について例えば特許文献1に記載がある。これによれば、受光素子(フォトダイオード)が出力する電気信号を、バンドパスフィルタを用いて周波数成分の抽出を行い、A/Dコンバータを用いて信号を復調するという動作を行う。これに記載された技術の特徴は、「直流成分除去処理」及び「AGC増幅率制御」であり、初段増幅器の出力信号に含まれる直流成分を抽出し、この直流成分を打ち消すように初段増幅器の入力側にバイアス電流を帰還することで、初段増幅器に入力される電気信号の直流成分を除去する。直流成分を打ち消すバイアス電流を流すことによって、初段増幅器に入力される電気信号の直流成分を除去することができ、初段増幅器の増幅率を大きくすることが可能になる。これによって、例えば、微弱な光変調信号を受信することが可能になり、光変調信号の受信のダイナミックレンジを広げることができる。可変ゲイン増幅器の増幅率の調整制御(AGC増幅率制御)を、常時行うのではなく、信号のプリアンブル受信時のみ行うようにすることで、AGC増幅率の調整時間が短くなるように考慮されている。
特開2013−5327号公報
本発明者は、光受信機による光信号の受信強度が低い場合、即ち、受信する光信号が暗い場合、受光素子(照度センサ)が出力する電気信号に鈍りを生ずる虞のあることを見出した。例えば、受光素子が出力する電気信号を、ハイパスフィルタを通すことで直流成分を除去し、信号のエッジ部が強調された信号に変換し、変換された信号に対して振幅を一定にするための自動利得制御によって増幅し、後段のA/D変換器のダイナミックレンジに整合させる。A/D変換されたデータは所定の判定閾値を用いて論理値が判別され、判別結果データが所定のデータ処理に供される。このとき、受光する光信号が暗い場合にはハイパスフィルタから出力される信号に鈍りを生ずる。この鈍りを生ずる要因は、受光素子が出力できる電気信号の電流量とハイパスフィルタのコンデンサ容量に関係がある。受光素子が出力する電気信号の電流量が少なくなると、コンデンサが充電されるまで時間がかかってしまうことで、波形の立ち上がり時間は長くなるが、立下り時間はコンデンサの特性に応じた放電時間で決まり、受光する光信号の強弱には関係がない。ハイパスフィルタの動作タイミング上、コンデンサが完全に充電される前に放電が開始されると、ハイパスフィルタの出力波形の振幅が上向き方向と下向き方向で異なってしまう。これによって、波形信号のハイ期間とロー期間に誤差を生じ、正しく光信号を受信することが難しくなると考えられる。このように、受光素子が出力する電気信号の電流量が少なくなって後段での充電時間と放電時間の関係が一定しなくなることにより、光信号を正しく受信することが難しくなる。
上記並びにその他の課題と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、光信号を受信して電気信号に変換する受光素子の出力に基づいて生成される波形信号を入力するフィルタの後段に、フィルタ出力波形のバイアス電圧を規定するための基準電圧を形成する電圧生成回路と、前記フィルタから出力されるフィルタ出力波形を増幅する利得可変の可変利得増幅器を有する。前記可変利得増幅器の出力に基づいて前記基準電圧と前記可変利得増幅器の利得を制御する制御回路は、可変利得増幅器の出力波形の不所望な鈍りに応じて、前記基準電圧によりフィルタ出力波形のバイアス電圧を押し上げる共に前記可変利得増幅器の利得を現在よりも小さくする制御を行う。
本願において開示される実施の形態のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、受光素子が受光する光信号の強度が弱くても光信号によるデータを正しく受信することができる。
図1は光受信機の一例を示すブロック図である。 図2は光受信機と光通信を行う光送信機を例示するブロック図である。 図3は照明光源を光送信に用いるようにしたLED照明器具を例示する説明図である。 図4はハイパスフィルタを例示する回路図である。 図5は可変利得増幅器を例示する回路図である。 図6は基準電圧生成器を例示するブロック図である。 図7は受光素子が出力する電気信号波形及び波形生成回路から出力されてADCに入力される信号波形を信号に鈍りがある場合とない場合を比較して例示した波形図である。 図8はADCの入力波形に対する論理値判定のためのハイ期間とロー期間を鈍りがある場合とない場合で対比して示した波形図である。 図9は可視光を用いた通信の規格であるJEITA CP−1223における4PPM方式を例示する説明図である。 図10は信号鈍りへの対処の手段として信号波形の鈍りを補正する補正の原理を例示的に示した波形図である。 図11は自動利得制御の方法を例示するフローチャートである。 図12は自動利得制御による波形信号の波形図と判定閾値とを示す説明図である。 図13は明るくて利得を上げている場合と暗くて利得を上げている場合の波形信号を例示する波形図である。 図14は波形信号の鈍りに対する基準電圧VB2の制御手順を例示するフローチャートである。 図15は可変利得増幅器に対する自動利得制御の別の手法を例示する波形図である。 図16に図15の手法を例示するフローチャートである。 図17は可変利得増幅器に対する自動利得制御の更に別の制御フローとして、ピーク値の増減傾向にしたがった可変利得増幅器の利得制御方法を例示するフローチャートである。 図18はハイ期間とロー期間の判定閾値を波形の鈍りに応じて変更するようにした例を示す波形図である。 図19は図18の手法による判定閾値の変更処理を例示するフローチャートである。
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される実施の形態について概要を説明する。実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
〔1〕<信号波形の鈍りを補正>
光受信機(10)は、光信号を受信して電気信号に変換する受光素子(102)と、前記受光素子から出力される電気信号を入力してフィルタリング及び増幅により第1波形信号(WV1)を生成する第1波形生成回路(14)と、前記第1波形生成回路から出力された前記第1波形信号を入力してフィルタリング及び増幅により第2波形信号を生成する第2波形生成回路(15)と、前記第1波形生成回路及び前記第2波形生成回路のためのバイアス電圧制御と自動利得制御を行う制御回路(12)とを有する。前記制御回路は、前記第2波形生成回路から出力される第2波形信号(WV2)の信号波形が不所望に鈍っているか否かを判別し、不所望に鈍っていると判別した場合には、前記第2波形生成回路におけるバイアス電圧(BV2)を現在よりも高くし且つ前記第2波形生成回路における利得を現在よりも小さくする制御を行う。
これによれば、受光素子で受光した光信号の強度が弱い場合に受光素子の出力及び第1波形信号が鈍って第2波形信号に正極性側と負極性側の振幅が相違するような鈍りが生じても、制御回路はそれに応答して、第2波形生成回路のバイアス電圧を押し上げてからその利得を小さくする。その結果、第2波形信号の正極性側と負極性側の振幅の相違が緩和され、第2波形信号の正及び負のビット幅が規定幅から逸脱する状態を抑制することができるようになり、第2波形信号に対する論理値の誤判定の虞を低減することが可能になる。したがって、受光素子が受光する光信号の強度が弱くても光信号によるデータを正しく受信可能になる。
〔2〕<信号波形に鈍りがあるか否かの判別手法>
項1において、前記制御回路は、前記第2波形生成回路から出力される第2波形信号に対してその論理値判定閾値を超えた状態が判定スロットの時間よりも短い所定時間維持されているか否かを判定し、前記所定時間維持されている場合は前記第2波形信号の波形が不所望に鈍っていると判別し、前記所定時間維持されていない場合は前記第2波形信号の波形が不所望に鈍っていないと判別する(図13参照)。
これによれば、自動利得制御による利得の大小によって第2波形信号に歪みを生じているか否かを判別する場合に比べて判定誤りを減らすことができる。即ち、受光素子から出力される電気信号波形は光信号が暗くなるに従って鈍りが大きくなる傾向にあり、明るいときは鈍りにくく、暗いときはより鈍る特性がある。これにより、受光素子から出力される電気信号の出力電圧レベルによって鈍りの大小の傾向を把握することができる。明るいときは受光素子の出力電圧レベルは高く、暗いときは低い。この傾向に従えば、自動利得制御による利得が大きいときは鈍りが大きく、利得が小さいときは鈍りが小さいと関連つけることも可能になる。しかしながら、明るいときにも自動利得制御による利得を上げなければならない場合がある。それは受光素子の出力が飽和する場合である。この場合には、光源が点灯するハイ期間の出力電圧が飽和しているとき、更に明るくなると消灯時のロー期間の出力電圧も飽和電圧に近づくため、ハイ期間の出力電圧とロー期間の出力電圧の差が小さくなる。このような場合には自動利得制御の利得が大きくされなければならない。従って、明るくて利得を上げているのか、暗くて利得を上げているのかを判別する必要があり、これを上記手段によって区別することができる。増幅率が大きくても鈍っていなければ、第2波形信号のレベルは論理値判定閾値を超えてしばらくすればバイアス電圧レベルに戻るからである。
〔3〕<第2波形生成回路における電圧波形に対する基準電圧の制御>
項2において、前記制御回路は、前記第2波形信号の波形が不所望に鈍っていないと判別した場合には前記第2波形生成回路におけるバイアス電圧(BV2)を第1電圧とし、前記第2波形信号の波形が不所望に鈍っていると判別した場合には前記第2波形生成回路におけるバイアス電圧を、前記第1電圧に対して前記第2波形生成回路の最大利得に対する現在の利得の割合に応じた電圧分だけ高くした第2電圧とする(図14参照)。
これによれば、第2波形信号の正極性側と負極性側の振幅の相違の度合いが自動利得制御の利得に相関することに鑑みれば、第1電圧に対する第2電圧の上昇分を現在の利得と相関を持って決定することができ、第2波形信号の利得を小さくすることを考慮したとき第2電圧の最適化に資することができる。
〔4〕<第2波形生成回路の利得制御>
項1において、前記制御回路は、前記第2波形生成回路から出力される第2波形信号の値が所定の論理値判定閾値を超えたとき(S1)、当該論理値の判定タイミングから論理値判定の判定スロットの時間よりも短い一定時間が経過するのを待って前記第2波形信号の値を取得する(S2,S3)。更に前記制御回路は、前記取得した前記第2波形信号の値が第1閾値を超えているか否かを判別し(S4)、超えていない場合は第1カウンタを初期化し(S6)、越えている場合は前記第1カウンタを+1インクリメントし(S5)、インクリメントした前記第1カウンタの計数値が第1値を超えた場合には前記第2波形生成回路の利得を下げ(S7,S8)、また、前記取得した前記第2波形信号の値が前記第1閾値の手前の第2閾値を超えているか否かを判別し(S9)、超えている場合は第2カウンタを初期化し(S11)、第2閾値に達していない場合は前記第2カウンタを+1インクリメントし(S10)、前記第2カウンタの計数値が第2値を超えた場合は前記第2波形生成回路の利得を上げる利得制御を行う(S12,S13)。
これによれば、自動利得制御が過敏になって制御の収束性が悪化することを比較的簡単に抑制することができる。
〔5〕<信号波形の鈍りの判別手法と第2波形生成回路における電圧波形に対する基準電圧制御>
項4において、前記制御回路は、前記第2波形生成回路から出力される第2波形信号に対してその論理値判定閾値を超えた状態が判定スロットの時間よりも短い所定時間維持されているか否かを判定し(S21)、
前記所定時間維持されていない場合は前記第2波形信号の波形が不所望に鈍っていないと判別して、前記第2波形生成回路のバイアス電圧を第1電圧とする(S22)。前記所定時間維持されている場合は前記第2波形信号の波形が不所望に鈍っていると判別して、前記第2波形生成回路におけるバイアス電圧を前記第1電圧に対して前記第2波形生成回路の最大利得に対する現在の利得の割合に応じた電圧分だけ高くした第2電圧とする(S23)。
これによれば、第2波形信号に歪みを生じているか否かの判定誤りを減らすことができる。
〔6〕<第1波形生成回路>
項1において、前記第1波形生成回路は、前記受光素子から出力される電気信号を入力してそのエッジ変化部分を強調する第1ハイパスフィルタ(103)と、前記ハイパスフィルタの出力を増幅する利得可変の第1可変利得増幅器(104)と、前記可変利得増幅器の出力を入力して高周波成分のノイズを除去して前記第1波形信号を出力するローパスフィルタ(105)と、前記ハイパスフィルタ、前記第1可変利得増幅器及び前記ローパスフィルタの出力信号波形の第1バイアス電圧を規定するための基準電圧を生成する第1基準電圧生成器(108)と、を含む。
これによれば、第1波形生成回路を比較的簡単に構成することができる。
〔7〕<第2波形生成回路>
項6において、前記第2波形生成回路は、前記ローパスフィルタから出力される第1波形信号を入力してそのエッジ変化部分を強調する第2ハイパスフィルタ(106)と、前記第2ハイパスフィルタの出力を増幅する利得可変の第2可変利得増幅器(107)と、前記第2ハイパスフィルタ及び前記第2可変利得増幅器の出力信号波形の第2バイアス電圧を規定するための基準電圧を生成する第2基準電圧生成器(109)と、を含む。
これによれば、第2波形生成回路を比較的簡単に構成することができる。
〔8〕<ピーク値の平均値を用いて第2波形生成回路の利得制御>
項1において、前記制御回路は、前記第2波形生成回路から出力される第2波形信号の値が第1の論理値判定閾値を超えたとき、当該論理値の判定タイミングから論理値判定の判定スロットの時間よりも短い一定時間が経過するのを待って前記第2波形信号の値を取得し(S33)、今回取得した値と過去に同様に取得した直近の単数又は複数回の前記第2波形信号の値との平均値を演算し(S34)、前記平均値が第1閾値を超えている場合には前記第2波形生成回路の利得を下げ(S35,S36)、前記平均値が前記第1閾値の手前の第2閾値を超えていない場合は前記第2波形生成回路の利得を上げる(S37,S38)利得制御を行う。
これによれば、自動利得制御が過敏になって制御の収束性が悪化することを比較的簡単に抑制することができる。
〔9〕<ピーク値の増減傾向にしたがった第2波形生成回路の利得制御>
項1において、前記制御回路は、前記第2波形生成回路から出力される第2波形信号の値が所定の論理値判定閾値を超えたとき(S41)、当該論理値の判定タイミングから論理値判定の判定スロットの時間よりも短い一定時間が経過するのを待って前記第2波形信号の値を取得し(S42,S43)、前記取得した前記第2波形信号の値と前回同様に取得した前記第2波形信号の値との大小関係を判別し(S44)、前記第2波形信号の値が増加傾向の場合には第1カウンタを1ステップカウント動作させ且つ第2カウンタのカウント値を初期化し(S45,S46)、前記第2波形信号の値が減少傾向の場合には第2カウンタを1ステップカウント動作させ且つ第1カウンタのカウント値を初期化し(S47,S48)、前記第1カウンタのカウント値が第1値を超えたとき前記第2波形生成回路の利得を下げ(S49,S50)、前記第2カウンタのカウント値が第2値を超えたとき前記第2波形生成回路の利得を上げる(S51,S52)利得制御を行う。
これによれば、自動利得制御が過敏になって制御の収束性が悪化することを比較的簡単に抑制することができる。
〔10〕<論理値の判定閾値を変更>
光受信機(10)は、光信号を受信して電気信号に変換する受光素子(102)と、前記受光素子から出力される電気信号を入力してフィルタリング及び増幅により波形信号を生成する波形生成回路(11)と、前記波形生成回路のバイアス電圧制御と自動利得制御を行うと共に、前記波形生成回路から供給されてくる波形信号の論理値を所定の判定スロット単位で判定する制御を行う制御回路(12)と、を有する。前記制御回路は、前記波形生成回路から出力される波形信号の信号波形が不所望に鈍っているか否かを判別し(S61)、不所望に鈍っていないときは判定フルスケール電圧に対して高い電圧側の第1判定基準を第1閾値電圧とし、低い電圧側の第2判定基準を第2閾値電圧とする(S62)。不所望に鈍っているとき判定フルスケール電圧に対して高い電圧側の第3判定基準を、前記波形生成回路の現在の利得に所定の係数を乗じた電圧分だけ前記第1閾値電圧よりも低い電圧とし、判定フルスケール電圧に対して低い電圧側の第4判定基準を、前記第1閾値電圧と第2閾値電圧との中間の電圧分だけ前記第3判定基準の電圧よりも低い電圧とする(S63)。
これによれば、受光素子で受光した光信号の強度が弱い場合に波形信号に正極性側と負極性側の振幅が相違するような鈍りが生じても、制御回路はそれに応答して、波形信号の判定閾値を変更する。判定閾値の変更量は、波形信号の正極性側と負極性側の振幅の相違の度合いが波形生成回路における自動利得制御の利得に相関することに鑑みて、前記波形生成回路の現在の利得に応じた電圧分とするから、判定閾値の過大な変更の抑制、換言すれば、変更される判定閾値の最適化に資することができる。
〔11〕<波形生成回路に対する利得の制御>
項10において、前記制御回路は、前記波形生成回路から出力される波形信号の値が所定の論理値判定閾値を超えたとき、当該論理値の判定タイミングから論理値判定の前記判定スロットの時間よりも短い一定時間が経過するのを待って前記波形信号の値を取得し、前記取得した前記波形信号の値が第1閾値を超えているか否かを判別する。超えていない場合は第1カウンタを初期化し、越えている場合は前記第1カウンタを+1インクリメントし、インクリメントした前記第1カウンタの計数値が第1値を超えた場合には前記波形生成回路の利得を下げる。また、前記取得した前記波形信号の値が前記第1閾値の手前の第2閾値を超えているか否かを判別し、超えている場合は第2カウンタを初期化し、第2閾値に達していない場合は前記第2カウンタを+1インクリメントし、前記第2カウンタの計数値が第2値を超えた場合は前記波形生成回路の利得を上げる利得制御を行う(図11参照)。
これによれば、自動利得制御が過敏になって制御の収束性が悪化することを比較的簡単に抑制することができる。
〔12〕<信号波形の鈍りを補正>
光受信機(10)は、光信号を受信して電気信号に変換する受光素子(102)と、前記受光素子の出力に基づいて生成される波形信号を入力するフィルタ(106)と、前記フィルタから出力する出力波形のバイアス電圧を規定するための基準電圧を形成する電圧生成回路(109)と、前記フィルタから出力されるフィルタ出力波形を増幅する利得可変の可変利得増幅器(107)と、前記可変利得増幅器の出力に基づいて前記基準電圧の制御及び前記可変利得増幅器の自動利得制御を行う制御回路(12)とを有する。前記制御回路は、前記可変利得増幅器の出力波形の不所望な鈍りに応じて、前記基準電圧によりフィルタ出力波形のバイアス電圧を押し上げる共に前記可変利得増幅器の利得を現在よりも小さくする制御を行う。
これによれば、受光素子で受光した光信号の強度が弱い場合に上記波形信号に正極性側と負極性側の振幅が相違するような鈍りが生じても、制御回路はそれに応答して、波形生成回路のバイアス電圧を押し上げてからその利得を小さくする。その結果、波形信号の正極性側と負極性側の振幅の相違が緩和され、波形信号の正及び負のビット幅が規定幅から逸脱する状態を抑制することができるようになり、波形信号に対する論理値の誤判定の虞を低減することが可能になる。したがって、受光素子が受光する光信号の強度が弱くても光信号によるデータを正しく受信可能になる。
〔13〕<信号波形に鈍りがあるか否かの判別手法>
項12において、前記制御回路は、前記可変利得増幅器の出力が論理値判定閾値を超えてからその状態が判定スロットの時間よりも短い所定時間経過するまで維持されている場合に、前記フィルタの出力波形に不所望な鈍りがあると判別する(図13参照)。
これによれば、項2の場合と同様に、自動利得制御による利得の大小によって波形信号に歪みを生じているか否かを判別する場合に比べて判定誤りを減らすことができる。
〔14〕<基準電圧の制御>
項12において、前記制御回路は、前記フィルタの出力波形に不所望な鈍りがないと判別した場合には前記バイアス電圧を電源電圧の半分の電圧とし、前記フィルタ出力波形に不所望な鈍りがあると判別した場合には前記バイアス電圧を前記電源電圧の半分の電圧に対して前記可変利得増幅器の最大利得に対する現在の利得の割合に応じた分だけ高くした電圧とする(図14参照)。
これによれば、波形信号の正極性側と負極性側の振幅の相違の度合いが自動利得制御の利得に相関することに鑑みれば、鈍りがない場合のバイアス電圧に対する鈍りがある場合のバイアス電圧の上昇分を現在の利得と相関を持って決定することができ、波形信号の利得を小さくすることを考慮したとき鈍りがある場合のバイアス電圧の最適化に資することができる。
〔15〕<可変利得増幅器の自動利得制御>
項12において、前記制御回路は、前記可変利得増幅器の出力に対する論理値を判定し、この論理値判定タイミングから判定スロットの時間よりも短い一定時間の経過を待ち、前記判定した論理値が論理値判定閾値を超えている場合に、前記可変利得増幅器の出力が第1閾値を超えているか否かを更に判別し、超えていない場合は第1カウンタを初期化し、越えている場合は前記第1カウンタを+1インクリメントし、インクリメントした前記第1カウンタの計数値が第1値を超えた場合は前記可変利得増幅器の利得を下げる。前記可変利得増幅器の出力が前記第1閾値の手前の第2閾値を超えているか否かを更に判別し、超えている場合は第2カウンタを初期化し、第2閾値に達していない場合は前記第2カウンタを+1インクリメントし、前記第2カウンタの計数値が第2値を超えた場合は前記可変利得増幅器の利得を上げる利得制御を行う(図11参照)。
これによれば、自動利得制御が過敏になって制御の収束性が悪化することを比較的簡単に抑制することができる。
〔16〕<加速度センサを持ち位置情報を光信号で受信する光受信機>
光受信機(10)は、光信号を受信して電気信号に変換する受光素子(102)と、前記受光素子から出力される電気信号を入力してフィルタリング及び増幅により波形信号を生成する波形生成回路(11)と、前記波形生成回路から供給されてくる波形信号を処理する制御回路(12)と、加速度センサ(13)と、前記受光素子への電源の供給を選択する電源スイッチ(101)と、を有する。前記制御回路は、位置情報を前記光信号で受信するモードにおいて、前記加速度センサの出力に基づいて光受信機の移動を感知している間だけ前記電源スイッチをオン状態に制御する。
これによれば、受信した位置情報の更新を要するときだけ受光素子が活性化されるので、光受信機が移動していないときの消費電力を大幅に低減させることができる。
2.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。
<光受信機の全体的な構成>
図1には光受信機の一例が示される。図1に示される光受信機10は例えば携帯電話又スマートフォンなどの携帯端末1に設けられていて、図2に例示される光送信機20からの光信号を受信する、可視光通信に利用される。この可視光通信においては、送信側で送信したい送信データを変調回路203で変調し、変調された信号に従ってLED駆動回路202がLED201を駆動することによって光信号が送信される。例えば図3に例示されるように、地下街やデパートなどの屋内に多数配置されたLED照明器具30に光送信機20が内蔵される場合にはLED201にはその照明光源であるLEDが用いられる。
光受信機10はLED201からの光信号を受光素子102で受けて電気信号に変換し、これを復調することによって、元のデータとして認識する。
光受信機10は、受光素子102として例えばPINフォトダイオード又はPNフォトダイオードを有する。受光素子102のカソードには電源電圧Vddを印加する電源スイッチ101が設けられ、受光素子102のアノードは、前記受光素子102から出力される電気信号を入力してフィルタリング及び増幅により波形信号を生成する波形生成回路11に接続され、波形生成回路11から出力される波形信号を処理する回路として制御回路12が設けられる。制御回路12には加速度センサ13の出力が与えられ、また、制御回路12は携帯端末10に内蔵された移動体通信処理やアプリケーション処理を行う図示を省略するプロセッサ部などに接続される。
波形生成回路11は、前記受光素子102から出力される電気信号を入力してフィルタリング及び増幅により第1波形信号WV1を生成する第1波形生成回路14、及び第1波形生成回路14から出力された第1波形信号WV1を入力してフィルタリング及び増幅により第2波形信号WV2を生成して制御回路12に与える第2波形生成回路15を有する。
第1波形生成回路14は、例えば、受光素子102から出力される電気信号を入力してそのエッジ変化部分を強調する第1ハイパスフィルタ103と、第1ハイパスフィルタ103の出力を増幅する利得可変の第1可変利得増幅器104と、前記第1可変利得増幅器104の出力を入力して高周波成分のノイズを除去して前記第1波形信号WV1を出力するローパスフィルタ105と、第1ハイパスフィルタ、第1可変利得増幅器及びローパスフィルタの出力信号波形の第1バイアス電圧として第1基準電圧BV1を生成する第1基準電圧生成器108と、を含んで成る。
第2波形生成回路15は、例えば、ローパスフィルタ105から出力される第1波形信号WV1を入力してそのエッジ変化部分を強調する第2ハイパスフィルタ106と、第2ハイパスフィルタ106の出力を増幅する利得可変の第2可変利得増幅器107と、第2ハイパスフィルタ106及び第2可変利得増幅器107の出力信号波形の第2バイアス電圧として第2基準電圧BV2を生成する第2基準電圧生成器109と、を含んで成る。
第1ハイパスフィルタ103は、特に制限されないが、図4に例示されるように容量40と抵抗41、42を用いたCRフィルタによって構成することができる。第1ハイパスフィルタ103の出力はバイアス電圧を中心とする信号レベルを有する。ここではそのバイアス電圧されると第1基準電圧VB1を電源電圧Vddの1/2の電圧とする。
特に図示はしないが、第2ハイパスフィルタ106も同様に構成されるが、バイアス電圧は第2基準電圧VB2にされる。尚、ハイパスフィルタ103,106はオペアンプを用いて構成してもよい。
第1可変利得増幅器104は、特に制限されないが、図5に例示されるように非反転増幅回路を用いて構成することができる。即ち、オペアンプ50の入力抵抗51と帰還抵抗52を可変抵抗とし、反転入力端子(−)に入力抵抗51を介して基準電圧BV1を、非反転入力端子(+)に前段からの信号を入力するように構成される。入力抵抗51と帰還抵抗52の抵抗値は制御回路12がレジスタ53に設定するレジスタ値に従って決定される。第1可変利得増幅器104の出力は非反転入力端子(+)からの入力電圧に対して(R1+R2)/2倍の信号変化を生じ、その変化はバイアス電圧である第1基準電圧BV1を中心とする電圧になる。R1は帰還抵抗52の抵抗値、R2は入力抵抗51の抵抗値である。
図示は省略するが、第2可変利得増幅器107は、バイアス電圧として第2基準電圧VB2を入力し、第1可変利得増幅器104と同様に構成される。第1可変利得増幅器104及び第2可変利得増幅器107の双方共にレジスタ53の設定値に従って利得を決定するようになっている。GD1は第1可変利得増幅器104のレジスタ53に設定されるゲイン制御データ、GD2は第2可変利得増幅器107のレジスタ53に設定されるゲイン制御データである。
第1基準電圧生成器108は、特に制限されないが、図6に例示されるようにデジタル信号をアナログ信号に変換するデジタルアナログ変換器(DAC)64を用いて生成する。DAC64の電源は、バッファアンプ63を介して供給されるグランド電圧GNDと、電源電圧Vddを抵抗60,61で分圧してバッファアンプ62を介して供給される電源電圧とされる。DAC64の出力電圧は制御回路12がレジスタ65に設定するレジスタ値に従って決定される。DAC64の出力電圧は負帰還アンプ66で出力電圧調整(トリミング)などが行われ、これによってバイアス電圧とされる第1基準電VB1が生成される。図示は省略するが、第2基準電圧生成器109も同様に構成される。特に制限されないが、ここでは第1基準電圧生成器108及び第1基準電圧生成器109の双方共にレジスタ65の設定値に従って第1基準電圧BV1、第2基準電圧BV2を決定するようになっているが、第1基準電圧生成器108に関してはパワーオンリセット処理で所定のレジスタ値に設定され、第2基準電圧生成器109に関してはパワーオンリセット処理の後もレジスタ値は光通信の受信波形の鈍りに応じて可変に設定されることになる。VD1は第1基準電圧生成器108のレジスタ65に設定される電圧制御データ、VD2は第2基準電圧生成器109のレジスタ65に設定される電圧制御データである。
制御回路12は例えば図1に例示されるように、信号制御部120、電源制御部121、復調部122、及びアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログディジタル変換器(ADC)を有する。信号制御部120と復調部122は、夫々専用ハードウェアで実現し、或いは、プログラム処理を行うCPU、CPUが実行するプログラムを保持するプログラムメモリ、及びCPUのワーク領域に用いられるRAMによって構成することが可能である。
ADC123は波形信号WV2をデジタルデータに変換し、変換された変換データを信号制御部120及び復調部122に与える。特に図示はしないが、復調部122及び信号制御部120の双方が波形信号WV2のデジタルデータを判定閾値と比較してハイ期間やロー期間の判別結果などを必要とする場合には、何れか一方での判別結果を他方に渡して流用すればよい。
復調部122はADC123から与えられるデータに基づいて波形信号WV2の論理値を判別して光通信信号を再生する。
信号制御部120は利得制御データGD1,GD2を生成することにより、可変利得増幅器104,107に対する自動利得制御を行う。また、信号制御部120は電圧制御データVD1,VD2を生成することにより、フィルタ103,105,106及び可変利得増幅器104,107に対するバイアス電圧制御を行う。特に、制御回路120によるバイアス電圧制御と自動利得制御は、受光素子102で受信する光信号が暗い場合に受光素子102が出力する電気信号が鈍った場合への対応が考慮されている。以下、その考慮に内容について詳述する。
<光信号が暗い場合の信号の鈍り>
図7には受光素子が出力する電気信号波形及び波形生成回路から出力されてADCに入力される信号波形を信号に鈍りがある場合とない場合を比較して例示した。光信号が暗い場合に受光素子の出力波形が鈍る要因は、受光素子102が出力できる電気信号の電流量と第1ハイパスフィルタ103(図4参照)のコンデンサ40の容量とに関係する。暗い場合には受光素子102が出力できる電流量が少なくなり、コンデンサ40が充電されるまでの時間が長くなることから、電気信号の立ち上がり時間が長くなることによる。一方、立下りはコンデンサ40の放電時間で決まるから受信環境の明るさには関係ない。更に、コンデンサ40が完全に充電される前に放電が始まると、第1ハイパスフィルタ103の出力波形の振幅が正極性(上方向に凸)と負極性(下方向に凸)で相違を生ずることになる。このような相違は波形生成回路11からの出力波形、即ちADC123の入力波形の鈍りとなって現れる。
図8にはADC123の入力波形に対する論理値判定のためのハイ期間とロー期間を鈍りがある場合とない場合で対比してある。例えば、電気信号のハイ期間、ロー期間を判定する方法として、信号電圧が閾値Aを超えたときと閾値Bを下回ったときの差分を測定する方法があるが、波形の振幅が上側(センターに対する正極性側)と下側(センタに対する負極性側)で異なった場合、正しい期間を測定することができない。図8で示すように、波形が鈍った場合は、ハイ期間期間が短く、ロー期間が長く測定されることになる。閾値A,Bの判別やハイ期間及びロー期間の計測はADC123の変換結果に基づいて復調部122が行う。
可視光を用いた通信の規格として、例えばEITA CP−1223(可視光ビーコンシステム)があり、図9に例示されるように、4PPM方式により、シンボル時間として定義される一定時間を4個のスロットに分割し、1シンボル時間に1スロット時間のパルスを許容し、そのパルスの存在スロットに応じて割り当てた2ビットの情報を用いて光通信を行うものである。信号波形に上述のような鈍りがあると、当該規格で定められているスロット時間(104μs)に対して復調部122におけるハイ期間とロー期間の測定時間に誤りを生ずる虞がある。
<信号波形の鈍りを補正>
信号鈍りへの対処の手段として信号波形の鈍りを補正する。図10には補正の原理が例示される。制御回路120は、第2波形生成回路15から出力される波形信号WV2の信号波形が不所望に鈍っているか否かを判別し、不所望に鈍っていると判別した場合には、第2波形生成回路15における第2ハイパスフィルタ106と第2可変利得増幅器107の基準電圧VB2を現在よりも高くし且つ第2波形生成回路15における第2可変利得増幅器107の利得を現在よりも小さくする制御を行う。基準電圧VB2を現在よりも高くすることにより、正極性の振幅と負極性の振幅がほぼ同じとされ、その後に利得を現在よりも小さくすることによりその信号波形がADC123のダイナミックレンジに収まるようになる。その結果として、波形に鈍りがない場合と同様に、ハイ期間とロー期間を正しく認識できるようになり、光信号が暗くなって受光素子102の出力信号が鈍っても、復調部122における受信信号の判別に誤りを生じ難くなる。そのような制御はADC123による変換データに基づいて信号制御部120が行う。図10においてHtは正しいハイ期間、Ltは正しいロー期間、Hfは誤りのあるハイ期間、Lfは誤りのあるロー期間を意味する。
<自動利得制御>
上記信号波形の鈍りの補正は、第1可変利得増幅器104及び第2可変利得増幅器107に対する自動利得制御が行われている中で必要に応じて実行されることになる。先ず自動利得制御の制御手法について説明する。
図11には自動利得制御の方法が例示される。ADC13は入力される波形信号WV2を逐次アナログ信号からデジタル信号に変換してA/D変換データを得る。復調部122はA/D変換データを図12の閾値A,Bと比較して前述のハイ期間及びロー期間を計測して4PPM方式に従った復号を行う。信号制御部120はA/D変換データを例えば図12の閾値A,C,Dを比較して自動利得制御及びバイアス制御を行う。
信号制御部120はそのA/D変換データが閾値Aを越えたか否かを判別し(S1)、超えたときに自動利得制御のフローに入る。先ず、閾値Aを越えてから例えば10μs経過してから(S2)、A/D変換データを取得し(S3)、これが閾値Dを超えているか否かを判別する(S4)。超えていればオーバーカウンタ(over)を+1インクリメントし(S5)、超えていなければオーバーカウンタ(over)を値0に初期化する(S6)。オーバーカウンタ(over)の値が回数Aを超えているかを判定し(S7)、超えている場合だけ利得を下げる(S8)。次に、ステップ3で取得したA/D変換データが閾値Cよりも小さいか否かを判別する(S9)。小さければアンダーカウンタ(under)を+1インクリメントし(S10)、小さくなければアンダーカウンタ(under)を値0に初期化する(S11)。アンダーカウンタ(under)の値が回数Bを超えているかを判定し(S12)、超えている場合だけ利得を上げる(S13)。この制御によって波形信号WV2のピークが閾値Cと閾値Dの間になるように自動利得制御が行われる。そのような利得の制御は信号制御部120が行い、制御信号GD1,GD2で可変利得増幅器104,107に与える。尚、ステップS2で経過を待つ10μsは閾値Aから波形のピークに至ると考えられる時間を例示したものである。
ここではバイアス電圧を中心に正極性側の振幅と負極性側の振幅が等しくされている状態を正常な波形信号WV2と考えているので、正極正側だけを見ている。 上記自動利得制御によれば、波形のピーク点を閾値Cと閾値Dの間に収束させるように自動利得制御を行うことができる。特に、波形のピーク点が連続して閾値Dを数回超えたとき、又は、連続して数回閾値Cを下回ったときに可変利得増幅器104,107の利得を変更するから、過敏に利得が変更されることになって制御の収束性が悪化することを比較的簡単に抑制することができる。また、波形信号が閾値Aを超えたときだけ利得制御の処理フローに入るから、閾値Aを超えないときの消費電流を抑制することができる。ステップS1をサブルーチン若しくは割込み発生の判定条件とし、条件満足後の処理をサブルーチン処理若しくは割込み処理として実現することができる。
尚、上記自動利得制御の説明では閾値Aを超えた場合に着目して説明したが、本発明は波形信号の値が閾値Bを下回った場合も同様に処理することを妨げるものではない。双方の閾値A,Bに着目して処理を行えば利得制御の精度が上がるが、電力消費は増える。図7で説明したように、波形に鈍りが無いときのADC123の入力波形の振幅がセンターを中心に対称に収束することを考慮すれば、正極正側の一方の閾値A側だけに着目して自動利得制御を行っても実質的に支障はないと考えられる。
<信号波形に鈍りがあるか否かの判別手法>
信号波形に鈍りがあるとき、どの程度基準電圧VB2を上げればよいかは、受光素子102の出力信号の鈍り具合によって変わってくる。明るいときは鈍りにくく、暗いときはより鈍る特性があるため、鈍りがあるか否かについては受光阻止102の出力電圧レベルにより判断するとすれば、明るいときは受光素子102の出力電圧レベルは高く、暗いときは低くなるから、第2可変利得増幅器107の利得に合わせて基準電圧VB2を制御することになる。しかしながら、明るいときにも可変利得増幅器107の利得を上げなければならない場合がある。受光素子102の出力が飽和する場合である。即ち、ハイ期間の出力電圧が飽和している場合、更に明るくなるとロー期間の出力電圧も飽和電圧に近づくため、ハイ期間の出力電圧とロー期間の出力電圧の差が小さくなる。このような場合、ハイパスフィルタ103の出力電圧は小さくなり可変利得増幅器107の利得を上げる必要がある。従って、明るくて利得を上げているのか(受光素子102の出力飽和に起因して可変利得増幅器107の利得を上げているのか)、暗くて利得を上げているのか(受光素子102の出力信号の鈍りに起因して可変利得増幅器107の利得を上げているのか)を判別する必要があり、暗いときだけ基準電圧BV2を上げる必要がある。
明るくて利得を上げている場合と暗くて利得を上げている場合の波形WV2の波形は図13に例示されるような相違を有する。この相違に着目することにより、閾値Aを超えてから50μs後の信号レベルが所定の電圧を超えている場合には、暗いときすなわち受光素子102の波形が鈍っていると判別し、下回っている場合は、明るいときすなわち受光素子102の波形が鈍っていないと判別することができる。50μsの時間は、図9で一例を示したスロット時間(104μs)との関係を考慮して、明るい場合と暗い場合を区別するために例示的に決めた値であって、特に制限されるものではない。
<信号波形の鈍りに対する基準電圧VB2の制御>
図14には波形信号WV2の鈍りに対する基準電圧VB2の制御手順が例示される。信号制御部120は、第2波形信号WV2の波形が不所望に鈍っていないと判別した場合には(S21)第2波形生成回路におけるバイアス電圧である第2基準電圧BV2を第1電圧、例えば、電源電圧Vddの半分の電圧とする(S22)。第2波形信号WV2の波形が不所望に鈍っていると判別した場合には第2波形生成回路におけるバイアス電圧である第2基準電圧BV2を、第1電圧(Vdd/2)に対して第2可変利得増幅器107の最大利得に対する現在の利得の割合に応じた電圧分だけ高くした第2電圧とする(S23)。例えば第2可変利得増幅器107の最大利得256に対する現在の利得をnとし、αを適当な係数とすると、第2電圧は、
第2電圧=Vdd×{128+(n×α)}/256、
のように、第1電圧(Vdd/2)を基準に、第2可変利得増幅器107の最大利得に対する現在の利得の割合に応じた電圧分だけ高くした電圧とする。第2基準電圧BV2に対するそのような第2電圧の制御は信号制御部120が制御信号VD2に基づいて行う。
上記基準電圧VB2の制御によれば、第2波形信号WV2の正極性側と負極性側の振幅の相違の度合いが可変利得増幅器107に対する自動利得制御の利得に相関することに鑑みれば、第1電圧に対する第2電圧の上昇分を現在の利得と相関を持って決定することができ、第2波形信号WV2の利得を小さくすることを考慮したとき、第2電圧の最適化に資することができる。
<信号波形の鈍りを補正する処理>
信号制御回路120が図13に基づいて説明した手法などによって信号波形WV2の鈍りを検出したとき、図14のステップS22で説明した方法で第2閾値電圧VB2を高くして信号波形WV2の電圧レベルを持ち上げる(図10参照)。これによって信号波形WV2が持ち上げられると、上記自動利得制御により、その波形ピーク値が図10に例示した閾値Cと閾値Dの間に収束するように、利得が低減され、結果として図10に例示されるように、ひずみが補正された波形信号WV2が得られるようになる。但し、閾値電圧を上げ後に利得を低くする処理を図11の自動利得制御で行う場合にはステップS7の条件を満足することが必要であるあるから、利得が低減する処理の応答が遅延する虞がある。そのような虞を未然に回避するには、上述の如く閾値電圧VB2を操作した場合にはその直後に図11の制御フローとは別にゲインを下げるステップS8を実行するようにすればよい。
信号波形の鈍りを上述のように補正することにより、第2波形信号WV2の正極性側と負極性側の振幅の相違を緩和することができ、第2波形信号WV2の正及び負のビット幅が規定幅から逸脱する状態を抑制することができるようになり、第2波形信号WV2に対する論理値の誤判定の虞を低減することが可能になる。したがって、光受信機10は、受光素子102が受光する光信号の強度が弱くても光信号によるデータを正しく受信可能になる。例えば、実験結果として36ルックスまでしか受信できなかったものが、上記波形の補正を行うことにより、26ルックスまで受信できるようになった。即ち、36ルックスから27%減の明るさでも受信可能となる。
<ピーク値の平均値を用いた可変利得増幅器の利得制御>
図15には可変利得増幅器104,107に対する自動利得制御の別の手法が波形図で例示され、図16にはその手法を信号制御部による制御フローで例示する。
信号制御部120はそのA/D変換データが閾値Aを越えたか否かを判別し(S31)、超えたときに自動利得制御のフローに入る。先ず、閾値Aを越えてから例えば10μs経過してから(S32)、A/D変換データを取得し(S33)、例えば図15に例示されるように今回の取得データを含めて過去3回分の取得データの平均値を演算する(S34)。次に、平均値が閾値Dを超えているか否かを判別し(S35)、超えていれば第2可変利得増幅器107ゲインを下げる(S36)。更に、平均値が閾値Cに達していないかを判別し(S37)、達していなければ第2可変利得増幅器107ゲインを上げる(S38)。
この制御によって波形信号WV2のピークが閾値Cと閾値Dの間になるように自動利得制御が行われる。そのような利得の制御は信号制御部120が行い、制御信号GD1,GD2で可変利得増幅器104,107に与える。この手法によっても、上記同様に自動利得制御が過敏になって制御の収束性が悪化することを比較的簡単に抑制することができる。
<ピーク値の増減傾向にしたがった可変利得増幅器の利得制御>
図17には可変利得増幅器104,107に対する自動利得制御の更に別の制御フローが例示される。
信号制御部120はそのA/D変換データが閾値Aを越えたか否かを判別し(S41)、超えたときに自動利得制御のフローに入る。先ず、閾値Aを越えてから例えば10μs経過してから(S42)、A/D変換データを取得し(S43)、
今回取得したA/D変換データ(今回の波形ピーク値)と前回同様に取得したA/D変換データ(前回の波形ピーク値)との大小関係を判別し(S44)、波形信号の波形ピーク値が増加傾向の場合には第1カウンタ(up)を1ステップカウント動作させ(S45)且つ第2カウンタ(down)のカウント値を初期化する(S46)。波形信号の値が減少傾向の場合には第2カウンタ(down)を1ステップカウント動作させ(S47)且つ第1カウンタ(up)のカウント値を初期化する(S48)。そして、第1カウンタ(up)のカウント値が第1値としての回数Aを超えたとき可変利得増幅器104,107の利得を下げ(S49,S50)、第2カウンタ(down)のカウント値が第2値としての回数Bを超えたとき可変利得増幅器104,107の利得を上げる利得制御を行う(S51,S52)。第1カウンタ(up)のカウント値がAを超えた状態は連続して増加する波形信号WV2のピーク値は図12の閾値Dを超えた状態に対応されるようになっている。また、第2カウンタ(down)のカウント値がBを超えた状態は連続して減少する波形信号WV2のピーク値が図12の閾値Cを下回った状態に対応されるようになっている。
この制御によって波形信号WV2のピークが閾値Cと閾値Dの間になるように自動利得制御が行われる。そのような利得の制御は信号制御部120が行い、制御信号GD1,GD2で可変利得増幅器104,107に与える。この手法によっても、上記同様に自動利得制御が過敏になって制御の収束性が悪化することを比較的簡単に抑制することができる。
<波形の鈍りに対して論理値の判定閾値を変更して対処>
光信号が暗い場合の信号の鈍りに対して波形信号を補正する場合に限定されず、信号制御部120又は復調部122で行われるハイ期間とロー期間の判定閾値を波形の鈍りに応じて変更することによっても対処可能であり、それによる対処手法を図18の波形図と図19の制御フローに基づいて説明する。
例えば信号制御部120が判定閾値の制御を行う場合、図18に例示されるように、波形信号WV2が鈍っていない場合には、波形信号WV2のロー期間とハイ期間を判別するために、判定フルスケール電圧Vddに対して高い電圧側の判定閾値を閾値A、低いで電圧側の判定閾値を閾値Bとする。波形信号WV2が鈍った場合には、波形信号WV2に鈍りの無いときと同じロー期間とハイ期間が得られるように、閾値AをA’に、閾値BをB’に変更する。
そのための判定閾値の設定は、図19のフローチャートに例示されるように、先ず、波形信号WV2が鈍っているかを判別する(S61)。判別には図13で説明した方法などを用いればよい。
鈍っていなければ、判定フルスケール電圧をVddとすると、そのセンターをVdd×0.5、高い電圧側の判定基準である閾値Aをvdd×0.75、低い電圧側の判定基準である閾値BをVdd×0.25に設定する(S62)。
鈍っている場合に、判定フルスケール電圧Vddに対して高い電圧側の判定基準である閾値A’を、波第2可変利得増幅器107の現在の利得に所定の係数βを乗じた電圧分だけ前記閾値Aよりも低い電圧とする(S62)。また、判定フルスケール電圧Vddに対して低い電圧側の判定基準である閾値B’を、前記閾値Aと閾値Bとの中間の電圧分(Vdd×0.5)だけ前記閾値A’よりも低い電圧とする。(S62)。このときのセンターの電圧(センター’)は閾値電圧A’とB’の平均値の電圧とする。(S62)。夫々の計算式は、
閾値A’=Vdd×0.75−可変利得増幅器107の利得×β、
センター’=(閾値A’+閾値B’)/2、
閾値B’=閾値A’−Vdd×0.5、
である。
これによれば、受光素子102で受光した光信号の強度が弱い場合に波形信号WV2に正極性側と負極性側の振幅が相違するような鈍りが生じても、制御回路12はそれに応答して、波形信号WV2の判定閾値を変更する。判定閾値の変更量は、波形信号WV2の正極性側と負極性側の振幅の相違の度合いが第2可変利得増幅器107における自動利得制御の利得に相関することに鑑みて、当該可変利得増幅器107の現在の利得に所定の係数βを乗じた電圧分とするから、判定閾値の過大な変更の抑制、換言すれば、変更される判定閾値の最適化に資することができる。
上記波形信号を補正する手法と判定閾値を変更する手法は甲乙つけ難い。判定閾値を変更する手法は判定閾値をどの程度変更するかにその成否はかかっている。好適な変更度合いが得られれば、36ルックスまでしか受信できなかったものが、16ルックスまで受信できるようになったという実験結果を得ることもできた。そのように好適な変更度合を得るには多くの実験が必要になると考えられる。波形信号を補正する場合も、バイアス電圧(閾値電圧)の上げ代と可変利得増幅器の利得低減幅について最適化することが必要になるが、調整対象がバイアス電圧(閾値電圧)と可変利得増幅器の利得の双方であることから、調整代が大きくなり、最適化するのが比較的容易になると考えられる。
<加速度センサを持ち位置情報を光信号で受信する光受信機>
光受信機10は図1に例示されるように、加速度センサ13と、受光素子102への電源の供給を選択する電源スイッチ101を有している。制御回路12は、位置情報を光信号で受信するモードにおいて、加速度センサ13の出力に基づいて光受信機10の移動を感知している間だけ電源スイッチ101をオン状態に制御する。例えば図3で説明したように、地下街やデパートなどの屋内に多数配置されたLED照明器具30に内蔵された光送信機20が当該照明器具30の設置されている位置情報を出力する。位置情報には緯度、経度、建物の階数(高さ)などの情報を含む。GPS(Global Positioning System)を利用できない屋内環境下で現在位置の把握が可能になる。このとき、移動しているときだけ受光素子102による光信号の受信が可能にされるので、受信した位置情報の更新を要するときだけ受光素子102が活性化されることになるので、光受信機10が移動していないときの消費電力を大幅に低減させることができる。
尚、モードレジスタの設定に従って、位置情報を光信号で受信する場合にも、加速度センサの検出状態とは無関係に電源スイッチをオン状態にする動作形態を選択可能にすることは当然可能である。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、光受信機は携帯端末1に適用する場合に限定されず、その他の電子機器、車輌など荷の広く適用することができる。
また、波形生成回路11の具体的な構成は図1の例に限定されず適宜変更可能である。例えば受光素子の出力をハイパスフィルタで受け、その出力を可変利得増幅し、その増幅出力をローパスフィルタで受け、この出力を可変利得増幅器で増幅して波形信号を生成するようにしてもよい。その場合にはローパスフィルタのバイアス電圧を操作することが必要になる。その他に種々の機能的変形が可能である。
10 光受信機
1 携帯端末
11 波形生成回路
12 制御回路
13 加速度センサ
14 第1波形生成回路
15 第2波形生成回路
WV1 第1波形信号
WV2 第2波形信号
20 光送信機
30 LED照明器具
40 容量
41,42 抵抗
50 オペアンプ
51 入力抵抗
52 帰還抵抗
53 レジスタ53
60,61 抵抗
62 バッファアンプ
63 バッファアンプ
64 デジタルアナログ変換器(DAC)
65 レジスタ
66 負帰還アンプ
101 電源スイッチ
102 受光素子
103 第1ハイパスフィルタ
104 第1可変利得増幅器
105 ローパスフィルタ
106 第2ハイパスフィルタ
107 第2可変利得増幅器
108 第1基準電圧生成器
109 第2基準電圧生成器
BV1第1基準電圧
BV2 第2基準電圧
120 信号制御部
121 電源制御部
122 復調部
GD1,GD2 利得制御データ
201 LED
202 LED駆動回路
203 変調回路

Claims (16)

  1. 光信号を受信して電気信号に変換する受光素子と、
    前記受光素子から出力される電気信号を入力してフィルタリング及び増幅により第1波形信号を生成する第1波形生成回路と、
    前記第1波形生成回路から出力された前記第1波形信号を入力してフィルタリング及び増幅により第2波形信号を生成する第2波形生成回路と、
    前記第1波形生成回路及び前記第2波形生成回路のためのバイアス電圧制御と自動利得制御を行う制御回路とを有し、
    前記制御回路は、前記第2波形生成回路から出力される第2波形信号の信号波形が不所望に鈍っているか否かを判別し、不所望に鈍っていると判別した場合には、前記第2波形生成回路におけるバイアス電圧を現在よりも高くし且つ前記第2波形生成回路における利得を現在よりも小さくする制御を行う、光受信機。
  2. 請求項1において、前記制御回路は、前記第2波形生成回路から出力される第2波形信号に対してその論理値判定閾値を超えた状態が判定スロットの時間よりも短い所定時間維持されているか否かを判定し、前記所定時間維持されている場合は前記第2波形信号の波形が不所望に鈍っていると判別し、前記所定時間維持されていない場合は前記第2波形信号の波形が不所望に鈍っていないと判別する、光受信機。
  3. 請求項2において、前記制御回路は、前記第2波形信号の波形が不所望に鈍っていないと判別した場合には前記第2波形生成回路におけるバイアス電圧を第1電圧とし、前記第2波形信号の波形が不所望に鈍っていると判別した場合には前記第2波形生成回路におけるバイアス電圧を、前記第1電圧に対して前記第2波形生成回路の最大利得に対する現在の利得の割合に応じた電圧分だけ高くした第2電圧とする、光受信機。
  4. 請求項1において、前記制御回路は、前記第2波形生成回路から出力される第2波形信号の値が所定の論理値判定閾値を超えたとき、当該論理値の判定タイミングから論理値判定の判定スロットの時間よりも短い一定時間が経過するのを待って前記第2波形信号の値を取得し、
    前記取得した前記第2波形信号の値が第1閾値を超えているか否かを判別し、超えていない場合は第1カウンタを初期化し、越えている場合は前記第1カウンタを+1インクリメントし、インクリメントした前記第1カウンタの計数値が第1値を超えた場合には前記第2波形生成回路の利得を下げ、
    また、前記取得した前記第2波形信号の値が前記第1閾値の手前の第2閾値を超えているか否かを判別し、超えている場合は第2カウンタを初期化し、第2閾値に達していない場合は前記第2カウンタを+1インクリメントし、前記第2カウンタの計数値が第2値を超えた場合は前記第2波形生成回路の利得を上げる利得制御を行う、光受信機。
  5. 請求項4において、前記制御回路は、前記第2波形生成回路から出力される第2波形信号に対してその論理値判定閾値を超えた状態が判定スロットの時間よりも短い所定時間維持されているか否かを判定し、
    前記所定時間維持されていない場合は前記第2波形信号の波形が不所望に鈍っていないと判別して、前記第2波形生成回路のバイアス電圧を第1電圧とし、
    前記所定時間維持されている場合は前記第2波形信号の波形が不所望に鈍っていると判別して、前記第2波形生成回路におけるバイアス電圧を前記第1電圧に対して前記第2波形生成回路の最大利得に対する現在の利得の割合に応じた電圧分だけ高くした第2電圧とする、光受信機。
  6. 請求項1において、前記第1波形生成回路は、前記受光素子から出力される電気信号を入力してそのエッジ変化部分を強調する第1ハイパスフィルタと、
    前記第1ハイパスフィルタの出力を増幅する利得可変の第1可変利得増幅器と、
    前記第1可変利得増幅器の出力を入力して高周波成分のノイズを除去して前記第1波形信号を出力するローパスフィルタと、
    前記第1ハイパスフィルタ、前記第1可変利得増幅器及び前記ローパスフィルタの出力信号波形の第1バイアス電圧を規定するための基準電圧を生成する第1基準電圧生成器と、を含む光受信機。
  7. 請求項6において、前記第2波形生成回路は、前記ローパスフィルタから出力される第1波形信号を入力してそのエッジ変化部分を強調する第2ハイパスフィルタと、
    前記第2ハイパスフィルタの出力を増幅する利得可変の第2可変利得増幅器と、
    前記第2ハイパスフィルタ及び前記第2可変利得増幅器の出力信号波形の第2バイアス電圧を規定するための基準電圧を生成する第2基準電圧生成器と、を含む光受信機。
  8. 請求項1において、前記制御回路は、前記第2波形生成回路から出力される第2波形信号の値が第1の論理値判定閾値を超えたとき、当該論理値の判定タイミングから論理値判定の判定スロットの時間よりも短い一定時間が経過するのを待って前記第2波形信号の値を取得し、今回取得した値と過去に同様に取得した直近の単数又は複数回の前記第2波形信号の値との平均値を演算し、
    前記平均値が第1閾値を超えている場合には前記第2波形生成回路の利得を下げ、
    前記平均値が前記第1閾値の手前の第2閾値を超えていない場合は前記第2波形生成回路の利得を上げる利得制御を行う、光受信機。
  9. 請求項1において、前記制御回路は、前記第2波形生成回路から出力される第2波形信号の値が所定の論理値判定閾値を超えたとき、当該論理値の判定タイミングから論理値判定の判定スロットの時間よりも短い一定時間が経過するのを待って前記第2波形信号の値を取得し、
    前記取得した前記第2波形信号の値と前回同様に取得した前記第2波形信号の値との大小関係を判別し、前記第2波形信号の値が増加傾向の場合には第1カウンタを1ステップカウント動作させ且つ第2カウンタのカウント値を初期化し、前記第2波形信号の値が減少傾向の場合には第2カウンタを1ステップカウント動作させ且つ第1カウンタのカウント値を初期化し、前記第1カウンタのカウント値が第1値を超えたとき前記第2波形生成回路の利得を下げ、前記第2カウンタのカウント値が第2値を超えたとき前記第2波形生成回路の利得を上げる利得制御を行う、光受信機。
  10. 光信号を受信して電気信号に変換する受光素子と、
    前記受光素子から出力される電気信号を入力してフィルタリング及び増幅により波形信号を生成する波形生成回路と、
    前記波形生成回路のバイアス電圧制御と自動利得制御を行うと共に、前記波形生成回路から供給されてくる波形信号の論理値を所定の判定スロット単位で判定する制御を行う制御回路と、を有し、
    前記制御回路は、前記波形生成回路から出力される波形信号の信号波形が不所望に鈍っているか否かを判別し、不所望に鈍っていないときは判定フルスケール電圧に対して高い電圧側の第1判定基準を第1閾値電圧とし、低い電圧側の第2判定基準を第2閾値電圧とし、
    不所望に鈍っているとき判定フルスケール電圧に対して高い電圧側の第3判定基準を、前記波形生成回路の現在の利得に所定の係数を乗じた電圧分だけ前記第1閾値電圧よりも低い電圧とし、判定フルスケール電圧に対して低い電圧側の第4判定基準を、前記第1閾値電圧と第2閾値電圧との中間の電圧分だけ前記第3判定基準の電圧よりも低い電圧とする、光受信機。
  11. 請求項10において、前記制御回路は、前記波形生成回路から出力される波形信号の値が所定の論理値判定閾値を超えたとき、当該論理値の判定タイミングから論理値判定の前記判定スロットの時間よりも短い一定時間が経過するのを待って前記波形信号の値を取得し、
    前記取得した前記波形信号の値が第1閾値を超えているか否かを判別し、超えていない場合は第1カウンタを初期化し、越えている場合は前記第1カウンタを+1インクリメントし、インクリメントした前記第1カウンタの計数値が第1値を超えた場合には前記波形生成回路の利得を下げ、
    また、前記取得した前記波形信号の値が前記第1閾値の手前の第2閾値を超えているか否かを判別し、超えている場合は第2カウンタを初期化し、第2閾値に達していない場合は前記第2カウンタを+1インクリメントし、前記第2カウンタの計数値が第2値を超えた場合は前記波形生成回路の利得を上げる利得制御を行う、光受信機。
  12. 光信号を受信して電気信号に変換する受光素子と、
    前記受光素子の出力に基づいて生成される波形信号を入力するフィルタと、
    前記フィルタから出力する出力波形のバイアス電圧を規定するための基準電圧を形成する電圧生成回路と、
    前記フィルタから出力されるフィルタ出力波形を増幅する利得可変の可変利得増幅器と、
    前記可変利得増幅器の出力に基づいて前記基準電圧の制御及び前記可変利得増幅器の自動利得制御を行う制御回路を有し、
    前記制御回路は、前記可変利得増幅器の出力波形の不所望な鈍りに応じて、前記基準電圧によりフィルタ出力波形のバイアス電圧を押し上げる共に前記可変利得増幅器の利得を現在よりも小さくする制御を行う、光受信機。
  13. 請求項12において、前記制御回路は、前記可変利得増幅器の出力が論理値判定閾値を超えてからその状態が判定スロットの時間よりも短い所定時間経過するまで維持されている場合に、前記フィルタの出力波形に不所望な鈍りがあると判別する、光受信機。
  14. 請求項12において、前記制御回路は、前記フィルタの出力波形に不所望な鈍りがないと判別した場合には前記バイアス電圧を電源電圧の半分の電圧とし、前記フィルタ出力波形に不所望な鈍りがあると判別した場合には前記バイアス電圧を前記電源電圧の半分の電圧に対して前記可変利得増幅器の最大利得に対する現在の利得の割合に応じた分だけ高くした電圧とする、光受信機。
  15. 請求項12において、前記制御回路は、前記可変利得増幅器の出力に対する論理値を判定し、この論理値判定タイミングから判定スロットの時間よりも短い一定時間の経過を待ち、前記判定した論理値が論理値判定閾値を超えている場合に、
    前記可変利得増幅器の出力が第1閾値を超えているか否かを更に判別し、超えていない場合は第1カウンタを初期化し、越えている場合は前記第1カウンタを+1インクリメントし、インクリメントした前記第1カウンタの計数値が第1値を超えた場合は前記可変利得増幅器の利得を下げ、
    前記可変利得増幅器の出力が前記第1閾値の手前の第2閾値を超えているか否かを更に判別し、超えている場合は第2カウンタを初期化し、第2閾値に達していない場合は前記第2カウンタを+1インクリメントし、前記第2カウンタの計数値が第2値を超えた場合は前記可変利得増幅器の利得を上げる利得制御を行う、光受信機。
  16. 光信号を受信して電気信号に変換する受光素子と、
    前記受光素子から出力される電気信号を入力してフィルタリング及び増幅により波形信号を生成する波形生成回路と、
    前記波形生成回路から供給されてくる波形信号を処理する制御回路と、
    加速度センサと、
    前記受光素子への電源の供給を選択する電源スイッチと、を有する光受信機であって、
    前記制御回路は、位置情報を前記光信号で受信するモードにおいて、前記加速度センサの出力に基づいて光受信機の移動を感知している間だけ前記電源スイッチをオン状態に制御する、光受信機。
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