JP2003318518A - フィルム基板の移載機構、及びこれを備えたプラズマ洗浄装置 - Google Patents

フィルム基板の移載機構、及びこれを備えたプラズマ洗浄装置

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JP2003318518A
JP2003318518A JP2002125339A JP2002125339A JP2003318518A JP 2003318518 A JP2003318518 A JP 2003318518A JP 2002125339 A JP2002125339 A JP 2002125339A JP 2002125339 A JP2002125339 A JP 2002125339A JP 2003318518 A JP2003318518 A JP 2003318518A
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magazine
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Ryohei Adachi
良平 足立
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Hitachi High Tech Instruments Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマ洗浄されたフィルム基板を円滑に搬
出用のマガジンへ移載するフィルム基板の移載機構を提
供する。 【解決手段】 プラズマ洗浄された可撓性の処理フィル
ム基板Abを、その両側部を受け入れて支持する溝20
が両側面の内側に複数段形成されるとともに両端が開放
された排出側マガジン21へ、それら溝20の上段から
順にスライド移載するフィルム基板の移載機構におい
て、排出側マガジン21を挿通し略水平にスライド離脱
する一対の中空管71の上面に、先端から順に、処理フ
ィルム基板Abの下面を吸着して略水平に保持する吸盤
74と、中空管71がスライド離脱する際に、排出側マ
ガジン21に収納されている最下段の処理フィルム基板
Abの下面と摺動し、その湾曲して垂れた部分を吸盤7
4で保持されている処理フィルム基板Abよりも上方に
押し上げて矯正するブロック体76と、を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマ洗浄され
た可撓性のある薄いフィルム基板を搬出用のマガジンへ
移載するフィルム基板の移載機構、及びこれを備えたプ
ラズマ洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プラズマ洗浄装置は、大きく
は、基板を略水平状態で水平移動可能に支持して内外間
を進退するトレイを有するとともに、内部にプラズマを
発生させて基板を洗浄するチャンバと、このチャンバの
外部に進退したトレイに対して基板を搬入・搬出する搬
入・搬出機構とからなり、この搬入・搬出機構は、プラ
ズマ洗浄前の基板を装置外から受け入れてトレイ上に搬
入するという搬入工程と、プラズマ洗浄された基板をト
レイから受け取り装置外へ搬出するという搬出工程とに
区分けされる。
【0003】この搬出工程の最終段階では、基板は、そ
の両側部を受け入れて支持する溝が両側面の内側に複数
段形成されるとともに両端が開放されたマガジンへ、そ
れら溝の上段から順に移載機構によりスライド移載され
て収納され、マガジンごと装置外へ搬出されることにな
る。ここで、従来の移載機構は、マガジンを挿通し略水
平にスライド離脱が可能なアーム部材と、このアーム部
材に設けられ移載中の基板を保持する保持機構とを備え
ていて、保持機構で基板を保持したアーム部材がスライ
ド離脱することにより、その基板をマガジンへ移載する
ようになっている。なお、マガジンの上段から順に基板
を移載して収納する理由は、移載中の基板に多少点在し
ているゴミ等が不用意に落下して、既に収納されている
基板上に堆積しないようにするためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プラズマ洗
浄の対象となる基板としては、従来は、フェノール系や
エポキシ系の樹脂製の硬質基板がほとんどであったが、
近年では、例えば携帯電話機のような薄い小型の携帯情
報機器等に搭載するために、厚さ50〜100μm程度
と薄く可撓性のあるフィルム基板が主流となってきてい
る。
【0005】しかし、そのフィルム基板は、硬質基板と
異なり自由に屈曲するという特質を有するため、マガジ
ンに収納されて両側部が溝で支持されている状態では、
自重や実装部品等の重量によりその両側部を支点に中央
部が下方に湾曲して垂れ、特に、そのうちの最下段のフ
ィルム基板が著しく垂れると、その部分の端部とこれか
ら移載しようとするフィルム基板の端部とが移載中に干
渉し、フィルム基板は互いに予定しない大きな衝撃を受
けてしまう。
【0006】よって、フィルム基板にとってみれば、保
持機構やマガジンから脱落して紛失したり、相互に破損
したりして、不良率が激増するという問題が生じる。他
方、装置にとってみれば、保持機構に保持されているフ
ィルム基板や、マガジンに収納されているフィルム基板
の位置ズレが引き起こされて、円滑な移載動作が阻害さ
れ、ひいてはプラズマ洗浄装置全体の操業効率の悪化に
つながるという問題がある。また、保持機構にも異常な
負荷を与えて、故障を招くという問題もある。
【0007】なお、従来多用されていた硬質基板の場合
は、それがほとんど屈曲しないことから、上記のような
問題は基本的に生じなかった。
【0008】そこで本発明は、上記の問題に鑑みてなさ
れたものであり、プラズマ洗浄されたフィルム基板を円
滑に搬出用のマガジンへ移載するフィルム基板の移載機
構を提供することを目的とするものである。また本発明
の目的は、プラズマ洗浄そのものに加え、プラズマ洗浄
されたフィルム基板を円滑に搬出用のマガジンへ移載す
ることができる効率的なプラズマ洗浄装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によるフィルム基板の移載機構は、プラズマ
洗浄された可撓性のフィルム基板を、その両側部を受け
入れて支持する溝が両側面の内側に複数段形成されると
ともに両端が開放されたマガジンへ、それら溝の上段か
ら順にスライド移載するフィルム基板の移載機構におい
て、マガジンを挿通し略水平にスライド離脱してフィル
ム基板を移載するアーム部材と、このアーム部材に設け
られ移載中のフィルム基板を略水平に保持する保持機構
と、アーム部材がスライド離脱する際に、マガジンに収
納されている最下段のフィルム基板の湾曲して垂れた部
分を、保持機構により保持されているフィルム基板より
も上方に矯正する矯正機構と、を備えている。これによ
り、保持機構に保持されているフィルム基板と、マガジ
ンに収納されているフィルム基板とが、移載中に相互に
干渉することは全くなくなる。
【0010】ここで、簡単な構成で実用的な矯正機構を
得る観点から、前記矯正機構がアーム部材に立設された
ブロック体であり、このブロック体の上面がマガジンに
収納されている最下段のフィルム基板の下面と摺動しな
がら押し上げるようになっているとよい。
【0011】更に、移載の際、マガジン内の最下段のフ
ィルム基板における湾曲して垂れた部分の端面とブロッ
ク体の端面とが干渉することなく、その垂れた部分が徐
々に押し上げられるように、前記ブロック体の上面がア
ーム部材のスライド離脱する方向で下方に向けて傾斜す
ることが好ましい。
【0012】更に、移載の際、マガジン内の最下段のフ
ィルム基板の下面とブロック体の上面とが相互に摺動す
るわけであるが、この摺動によってフィルム基板の下面
が著しく擦れて損傷しないように、前記ブロック体が樹
脂製であることが好ましい。
【0013】また、マガジン内の最下段のフィルム基板
に対して全く損傷を与えない実用的な矯正機構を得る観
点から、前記矯正機構は、アーム部材と一体的にスライ
ド離脱し、後端に圧縮ポンプが連結されるとともに上面
に噴出孔が形成された管状部材であり、圧縮ポンプの駆
動により噴出孔から圧搾気体が噴出され、マガジンに収
納されている最下段のフィルム基板の下面を押し上げる
ようになっていてもよい。
【0014】また、アーム部材によって移載されている
フィルム基板を簡単な構成で略水平に十分保持できるよ
うに、前記アーム部材が所定の間隔で水平に延在する一
対の中空管であって、前記保持機構は、各中空管の後端
に連結された真空ポンプと、各先端部に上方に向けて突
設されその内部に貫通する貫通孔を有する吸盤とからな
り、真空ポンプの駆動により各吸盤がフィルム基板の端
部下面を吸着して保持するようになっているとよい。
【0015】そして、上記目的を達成するため、本発明
によるプラズマ洗浄装置は、前記いずれかのフィルム基
板の移載機構を備えている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態につい
て図面を参照しながら詳述する。先ず、本発明の第1実
施形態について説明する。図1は第1実施形態のプラズ
マ洗浄装置の全体構成を示す概略斜視図、図2は図1に
おける右側のチャンバ及びトレイの拡大図、図3は図1
における基板搬送機構の拡大図、図4は図3のA−A断
面図、図5は図1におけるチャンバ側移載機構の拡大
図、図6はチャンバ側移載機構における掴持機構の縦断
面図、図7は図1における押圧機構の拡大図、図8は図
1における掴持移載・押圧機構の拡大図、図9は掴持移
載・押圧機構における掴持・押圧機構の縦断面図、図1
0は図1における吸着移載機構の拡大図、図11〜14
はフィルム基板の移載動作を説明する概略図、図15は
基板搬送機構におけるフィルム基板のバックアップ動作
を説明する概略図、図16は吸着移載機構による処理フ
ィルム基板の矯正動作を説明する概略図である。なお、
図中で同じ名称で同じ機能を有する部分には同一の符号
を付している。
【0017】図1に示すように、このプラズマ洗浄装置
100は、大きくは、内部にプラズマを発生させ導入し
たフィルム基板Aを洗浄する左右一対のチャンバ101
と、この一対のチャンバ101に対して交互にフィルム
基板Aを搬入・搬出する搬入・搬出機構102とからな
っている。
【0018】各チャンバ101は、相互に所定間隔を有
して配置されていて、図2に示すように、真空容器であ
る箱状のチャンバ本体111と、チャンバ本体111の
前面に設けられたフランジ状の蓋体112とを有してい
る。蓋体112は、両側に設けた蓋ガイド113により
チャンバ本体111に対して進退自在に構成され、且つ
チャンバ本体111の側面に設けたチャンバ開閉シリン
ダ(エアシリンダ)114のピストンロッド115と連
結板116で連結され、また蓋体112の内側には導電
性材料からなるトレイ117が取り付けられている。こ
のような構成のもとで、チャンバ開閉シリンダ114が
駆動されて蓋体112が前進すると、チャンバ本体11
1が開放されるとともにトレイ117が引き出され、蓋
体112が後退すると、トレイ117が押し込まれると
ともにチャンバ本体111が閉塞される(図1参照)。
【0019】また、トレイ117上には、2枚のフィル
ム基板Aを前後に並べて収容支持できるように、相互に
内向きの受け溝119が形成された一対の突条118が
前後方向に2つ設けられ、更に各一対の突条118の中
間で延在する中間突条120が1つずつ設けられてい
る。この中間突条120は、トレイ117の上面に対す
るその高さが一対の突条118に形成された受け溝11
9の高さとほぼ同程度に設定され、その両端部が傾斜面
に面取りされている。このような構成のもと、トレイ1
17が引き出された状態で、後述するチャンバ側移載機
構4により、2枚のフィルム基板Aが基板搬送機構3と
トレイ117との間で左右水平方向に授受される。その
際、各フィルム基板Aは、その両側部が各一対の突条1
18に形成された受け溝119で案内されるとともに、
その下面中央部が各中間突条120と摺動しながら湾曲
が規制され、略水平状態で移動しつつ支持される。
【0020】なお、チャンバ開閉シリンダ114は、右
側のチャンバ101(101a)では、そのチャンバ本
体111の右側面に取り付けられているが(図2参
照)、左側のチャンバ101(101b)では、その左
側面に取り付けられている。
【0021】次に、搬入・搬出機構102は、図1に示
すように、洗浄処理前のフィルム基板A(以下、「未処
理フィルム基板Aa」と記すことがある)を棚板状に複
数枚収納した供給側マガジン11を備えた供給側マガジ
ン部1と、洗浄処理後のフィルム基板A(以下、「処理
フィルム基板Ab」と記すことがある)を棚板状に複数
枚収納する搬出用の排出側マガジン21を備えた排出側
マガジン部2と、両チャンバ101と供給側マガジン部
1及び排出側マガジン部2との間でフィルム基板Aを搬
送する基板搬送機構3と、この基板搬送機構3と両チャ
ンバ101との間でフィルム基板Aの端部を掴持して移
載するチャンバ側移載機構4と、供給側マガジン11に
収納された未処理フィルム基板Aaの一端部を押圧し、
供給側マガジン11から基板搬送機構3に向けて未処理
フィルム基板Aaの他端部を突出させる押圧機構5と、
この押圧機構5により突出した未処理フィルム基板Aa
の他端部を掴持して基板搬送機構3に移載するととも
に、基板搬送機構3に収容支持された処理フィルム基板
Abの一端部を押圧し基板搬送機構3から排出側マガジ
ン21に向けて処理フィルム基板Abの他端部を突出さ
せる掴持移載・押圧機構6と、この掴持・押圧機構6に
より突出した処理フィルム基板Abの他端部の下面を吸
着して排出側マガジン21に移載する吸着移載機構7と
を有している。
【0022】供給側マガジン部1は左側のチャンバ10
1bの前下方に、他方排出側マガジン部2は右側のチャ
ンバ101aの前下方に、相互に所定間隔を有して左右
方向で対向配置されている。供給側マガジン部1は、複
数個(図1では3個を図示)の供給側マガジン11を前
後方向に並べて載置可能な供給側マガジン載置台12を
有していて、この供給側マガジン載置台12は、不図示
の駆動部により前後方向及び上下方向に移動が可能にな
っている。ここで、供給側マガジン11は、排出側マガ
ジン21と同一のものを相互に共用されるものであっ
て、複数段に亘ってフィルム基板Aを棚板状に収納でき
るように、両端が開放されるとともに、両側壁の内側に
は、フィルム基板Aの両側部を受け入れて支持する溝2
0が複数段形成されている(図11、14参照)。そし
て、未処理フィルム基板Aaを収納した状態で、開放前
端を基板搬送機構3側(右側)に向けて供給側マガジン
載置台12上に載置されている。
【0023】他方、排出側マガジン部2は、供給側マガ
ジン部1と同様に、複数個の排出側マガジン21を載置
可能で、不図示の駆動部により前後方向及び上下方向に
移動が可能な排出側マガジン載置台22を有している。
そして、排出側マガジン21は、開放前端を基板搬送機
構3側(左側)に向けて排出側マガジン載置台22上に
載置されている。
【0024】基板搬送機構3は、供給側マガジン部1及
び排出側マガジン部2と、各チャンバ101から引き出
された各トレイ117との間を移動する構成となってい
る。つまり、図3、4に示すように、駆動部(不図示)
により前後方向及び上下方向に移動が可能なベースプレ
ート30を有していて、このベースプレート30上に
は、各チャンバ101のトレイ117上に設けられた二
対の突条118(図2参照)に対応させて、2枚のフィ
ルム基板Aを前後に並べて上下2段に収容支持できるよ
うに、相互に内向きの上段受け溝32及び下段受け溝3
3が形成された一対の突条31が前後方向に2つ設けら
れている。ここで、上段受け溝32には、詳細は後述す
るチャンバ側移載機構4により処理フィルム基板Abが
その両側部を案内されながら各チャンバ101のトレイ
117から移載され、他方下段受け溝33には、詳細は
後述する押圧機構5及び掴持移載・押圧機構6により、
未処理フィルム基板Aaがその両側部を案内されながら
供給側マガジン11から移載されることになる。
【0025】更に、各一対の突条31のうち各一方の突
条31(図3では最前列と最後列)には、上段受け溝3
2と下段受け溝33との間で貫通する矩形の上段開口3
4が左右方向で所定間隔を有して各一対形成され、同様
に下段受け溝33とベースプレート30との間で貫通す
る矩形の下段開口35が左右方向で所定間隔を有して各
一対形成されている。ここで、各一対の上段開口34
は、上段受け溝32に支持された処理フィルム基板Ab
の下面を押し上げてその湾曲を規制し、略水平状態に保
持する役割を果たす上段バックアッププレート81を配
設するために形成されたもので、また同様に、各一対の
下段開口35は、下段受け溝33に支持された未処理フ
ィルム基板Aaの下面を押し上げてその湾曲を規制し、
略水平状態に保持する役割を果たす下段バックアッププ
レート82を配設するために形成されたものである。
【0026】つまり、その各上段バックアッププレート
81は、各一対の上段開口34に挿通するコの字状平板
の上段バックアップフック83の両端部に固定され、同
様に各下段バックアッププレート82は、各一対の下段
開口35に挿通するコの字状平板の下段バックアップフ
ック84の両端部に固定されている。また、各一対の上
段開口34及び下段開口35が形成された各突条31の
外面には、上下方向に駆動する昇降シリンダ85が固定
されていて、この昇降シリンダ85のリニア部86(昇
降シリンダ85が駆動して上下移動する部分)の上下端
部に、それぞれ上段バックアップベース87及び下段バ
ックアップベース88が外側に向けて突設されている。
更に、各上段バックアップベース87及び各下段バック
アップベース88には、それぞれ前後方向に駆動する上
段水平シリンダ89及び下段水平シリンダ90が固定さ
れていて、この上段水平シリンダ89のリニア部91
(上段水平シリンダ89が駆動して前後移動する部
分)、及び下段水平シリンダ90のリニア部92(下段
水平シリンダ90が駆動して前後移動する部分)に、上
段バックアップフック83及び下段バックアップフック
84それぞれの基部が固定されている。
【0027】このようにしてフィルム基板Aのバックア
ップ機構が構成され、各上段バックアッププレート81
及び各下段バックアッププレート82は、それぞれ各上
段水平シリンダ89及び各下段水平シリンダ90の駆動
により、各一対の突条31の中間と一方の突条31の内
面近傍とを個別に前後移動する。また、各上段バックア
ッププレート81及び下段バックアッププレート82
は、各一対の突条31の中間に位置した状態で、それぞ
れ各昇降シリンダ85の駆動により一体的に上下移動し
て、各上段受け溝32に支持された処理フィルム基板A
b、及び各下段受け溝33に支持された未処理フィルム
基板Aaの下面を押し上げて略水平状態に保持する。
【0028】次に、チャンバ側移載機構4は、図5に示
すように、フィルム基板Aの端部を掴持する掴持機構4
1と、この掴持機構41を一体的に上下移動させる上下
方向駆動部42と、一対のチャンバ101間に亘って左
右方向に延在し、掴持機構41及び上下方向駆動部42
を一体的に左右移動させる左右方向駆動部43(図1参
照)と、から構成される。
【0029】掴持機構41の下端部には、前後2枚のフ
ィルム基板Aの各端部を上下方向から掴持するために、
左右方向に突出するとともに先端が二股に形成された左
側爪部44及び右側爪部45が、それぞれ前後方向に2
つずつ設けられている。ここで、各左側爪部44は、固
定の左側下爪46、及び不図示の駆動部の駆動により上
下動して左側下爪46に対して開閉する左側上爪47を
備え、各右側爪部45は同様に、固定の右側下爪48、
及び不図示の駆動部の駆動により上下動して右側下爪4
8に対して開閉する右側上爪49を備えている(図6参
照)。
【0030】次に、押圧機構5は、供給側マガジン部1
の左側方に配置され(図1参照)、図7に示すように、
左右方向に延在するロッド51と、図外の機台に固定さ
れたベースプレート52と、このベースプレート52上
の左端部に固定されるとともにロッド51の左端部に連
結されロッド51を左右方向に移動させる左右方向駆動
部53と、から構成され、ロッド51の右端には略直方
体のブロック部材54が取り付けられている。このよう
な構成のもと、左右方向駆動部53の駆動によりロッド
51が右方向に移動すると、ブロック部材54が供給側
マガジン11に収納された未処理フィルム基板Aaの左
端に当接してそのまま押圧し、未処理フィルム基板Aa
の右端部を供給側マガジン11から突出させることがで
きる。
【0031】次に、掴持移載・押圧機構6は、供給側マ
ガジン部1と排出側マガジン部2との間で前方にかけて
配置され(図1参照)、図8に示すように、押圧機構5
により突出した未処理フィルム基板Aaの右端部を掴持
したり、基板搬送機構3に収容支持された処理フィルム
基板Abの左端を押圧したりする掴持・押圧機構61
と、この掴持・押圧機構61を一体的に前後移動させる
前後方向駆動部62と、掴持・押圧機構61及び前後方
向駆動部62を一体的に上下移動させる上下方向駆動部
63と、この上下方向駆動部63が固定されたベースプ
レート64と、図外の機台に固定されるとともにベース
プレート64に連結されベースプレート64を左右に移
動させる左右方向駆動部65(不図示)と、から構成さ
れる。
【0032】掴持・押圧機構61の下端部には、未処理
フィルム基板Aaの右端部を上下方向から掴持するため
に、左方向に突出する爪部66が設けられ、また処理フ
ィルム基板Abの左端を押圧するために右方向に突出す
る突出部67が設けられている。ここで、爪部66は、
固定の下爪68、及び不図示の駆動部の駆動により上下
動して下爪68に対して開閉する上爪69を備えている
(図9参照)。
【0033】次に、吸着移載機構7は、排出側マガジン
部2の右側方に配置されていて(図1参照)、図10に
示すように、所定の間隔を有して左右方向で水平に延在
する前後一対の中空管71と、図外の機台に固定された
ベースプレート72と、このベースプレート72上に固
定されるとともに各中空管71の右端部に連結され各中
空管71を一体的に左右方向に移動させる左右方向駆動
部73と、上下方向に移動させる上下方向駆動部75と
から構成されている。各中空管71の右端(後端)は不
図示の真空ポンプに連結され、他方各左端部(先端部)
には、上方に向けて突設されその内部に貫通する貫通孔
(不図示)を有する樹脂性の吸盤74が設けられてい
る。
【0034】このような構成のもと、左右方向駆動部7
3の駆動により各中空管71が左方向に移動して排出側
マガジン21の開放後端から開放前端へ挿通し、各吸盤
74が基板搬送機構3から突出した処理フィルム基板A
bの右端部下面に位置され、上下方向駆動部75により
吸盤74が上昇し、吸盤74が処理フィルム基板Abの
下面に密着した状態で真空ポンプを駆動すると、処理フ
ィルム基板Abの右端部の下面は各吸盤74により吸着
されて水平に保持される。そして、左右方向駆動部73
の反転駆動によりそのまま各中空管71が左方向に移
動、すなわち排出側マガジン21からスライド離脱し、
処理フィルム基板Abは排出側マガジン21に移載され
る。
【0035】また本実施形態では、各中空管71の吸盤
74の右側に、上面頂部の高さが各吸盤74の高さより
も若干高くなるように設定されたブロック体76が立設
されている。従って、中空管71のスライド離脱によっ
て処理フィルム基板Abを排出側マガジン21に移載す
る際、これら各ブロック体76は、吸盤74によって吸
着保持されている処理フィルム基板Abに先行してスラ
イド離脱し、その上面が排出側マガジン21に既に収納
されている最下段の処理フィルム基板Abの下面と摺動
しながら押し上げ、これにより、その最下段の処理フィ
ルム基板Abの湾曲して垂れた中央部を、吸着保持され
ている処理フィルム基板Abに対して、障害とならない
よう上方に矯正する役割を果たす(図14、16参
照)。
【0036】ここで、ブロック体76の端面とその最下
段の処理フィルム基板Abにおける湾曲して垂れた部分
の端面との干渉を防止するとともに、その垂れた部分を
徐々に押し上げて矯正する目的で、ブロック体76の上
面がスライド離脱する方向で下方に向けて傾斜してい
る。更に、その最下段の処理フィルム基板Abがブロッ
ク体76と摺動することにより著しく擦れて損傷しない
ように、ブロック体76は、弾力性と潤滑性に富むナイ
ロン等の樹脂で成形されている。
【0037】なお、チャンバ101及び搬入・搬出機構
102における各部の駆動制御は、不図示の制御装置に
より総括的に行われる。ここで、図11〜16を参照し
ながら、プラズマ洗浄装置100の一連の動作を順に説
明する。
【0038】今、左側のチャンバ101bはフィルム基
板Aの洗浄工程にあって未処理フィルム基板Aaが収容
されており、他方右側のチャンバ101aはフィルム基
板Aの搬入・搬出工程にあって処理フィルム基板Abが
収容されているものとし、また基板搬送機構3にはフィ
ルム基板Aが収容されていないものとする。
【0039】先ず、基板搬送機構3への未処理フィルム
基板Aaの移載について説明する。供給側マガジン11
を載置した供給側マガジン載置台12、及び基板搬送機
構3のベースプレート30をそれぞれ前後及び上下方向
に移動させる。これにより、供給側マガジン11に収納
されている最上段の未処理フィルム基板Aaと、押圧機
構5のロッド51と、ベースプレート30上に設けた前
後二対の下段受け溝33のうちの前側の各下段受け溝3
3との相互の高さを一致させるとともに、未処理フィル
ム基板Aaの中心とロッド51、及び未処理フィルム基
板Aaの両側部と各下段受け溝33を相互に一致させ
る。これに続いて、掴持移載・押圧機構6の掴持・押圧
機構61を前後、左右及び上下方向に移動させ、その爪
部66を未処理フィルム基板Aaの右端部の側方近傍に
おいて開放状態で待機させる。
【0040】次いで、図11に示すように、押圧機構5
のロッド51を右方向に移動させると、そのブロック部
材54が未処理フィルム基板Aaの左端に当接してその
まま押圧し、未処理フィルム基板Aaの右端部が供給側
マガジン11から突出する。ここで、突出した未処理フ
ィルム基板Aaの右端部は、掴持・押圧機構61の爪部
66を構成する下爪68と上爪69との間に進入した状
態となる。この状態でその上爪69を下動させて未処理
フィルム基板Aaの右端部が掴持される。これととも
に、ロッド51を左方向に移動させて供給側マガジン1
1から退避させ、次の供給に備える。
【0041】続いて、掴持・押圧機構61を右方向に移
動させると、掴持された未処理フィルム基板Aaは、そ
の両側部が基板搬送機構3の前側の下段受け溝33に案
内されながら水平移動して引き込まれ、収容支持され
る。ここで、図15(a)に示すように、未処理フィル
ム基板Aaはその中央部が下方に湾曲した状態にある
が、上段バックアッププレート81及び下段バックアッ
ププレート82が突条31の内面近傍で下降して退避し
ているため、これがその未処理フィルム基板Aaの水平
移動に際し障害とはならない。その後、上爪69を上動
させて掴持を解除するとともに、掴持・押圧機構61を
退避させ次の供給に備える。
【0042】そして、バックアップ機構における前側の
下段水平シリンダ90を駆動させて下段バックアッププ
レート82を一対の突条31の中間に移動させ、更に、
前側の昇降シリンダ85を駆動させて下段バックアップ
プレート82を上昇させる。これにより、下段受け溝3
3に収容支持された未処理フィルム基板Aaは、その下
面が押し上げられて略水平状態に保持される(図15
(b)参照)。
【0043】続いて上記と同様の動作を行い、後側の下
段受け溝33へ未処理フィルム基板Aaが供給される。
その際、別の供給側マガジン11に収納されている最上
段の未処理フィルム基板Aaが供給されてもよいし、連
続して同じ供給側マガジン11に収納されている次段の
未処理フィルム基板Aaが供給されてもよい。このよう
にして、基板搬送機構3のベースプレート30上には、
前後2枚の未処理フィルム基板Aaが略水平状態で収容
支持された状態となり、基板搬送機構3への未処理フィ
ルム基板Aaの移載が完了する。
【0044】次ぎに、引き続き基板搬送機構3と両チャ
ンバ101との間で行われるフィルム基板Aの移載につ
いて説明する。洗浄処理が終了した右側のチャンバ10
1aからトレイ117が引き出される。ここで、トレイ
117上には、前後2枚の処理フィルム基板Abが、前
後二対の受け溝119及び中間突条120により略水平
状態で支持されている。
【0045】次いで、基板搬送機構3のベースプレート
30を上昇させるとともに前後方向に移動させて、ベー
スプレート30上に設けた前後二対の上段受け溝32
と、トレイ117上の各処理フィルム基板Abの両側部
とを相互に一致させる。これに続いて、チャンバ側移載
機構4の掴持機構41を左右及び上下方向に移動させ、
その各右側爪部45を各処理フィルム基板Abの左端部
の側方近傍において開放状態で一旦待機させた後、掴持
機構41を右方向に移動させると、各処理フィルム基板
Abの左端部が、各右側爪部45を構成する右側下爪4
8と右側上爪49との間に進入した状態となる。この状
態でその各右側上爪49を下動させて処理フィルム基板
Abの左端部が掴持される。
【0046】続いて、図13に示すように、掴持機構4
1を左方向に移動させると、掴持された各処理フィルム
基板Abは、その両側部が基板搬送機構3の各上段受け
溝32に案内されながら水平移動して引き込まれ、収容
支持される。ここで、各処理フィルム基板Abはその中
央部が下方に湾曲する様相にあるが、引き続きバックア
ップ機構における前後の各上段水平シリンダ89を駆動
させて、各上段バックアッププレート81を各一対の突
条31の中間に移動させることにより、各処理フィルム
基板Abは、湾曲が規制されて略水平状態に保持される
(図15(b)参照)。その後、各右側上爪49を上動
させて掴持を解除する。
【0047】次ぎに、基板搬送機構3のベースプレート
30を若干上昇させて、前後二対の下段受け溝33に収
容支持された未処理フィルム基板Aaの両側部と、トレ
イ117上に設けた前後二対の受け溝119とを相互に
一致させる。これに続いて、チャンバ側移載機構4の掴
持機構41を左右及び上下方向に移動させ、その各左側
爪部44を各未処理フィルム基板Aaの右端部の側方近
傍において開放状態で一旦待機させた後、掴持機構41
を左方向に移動させると、各未処理フィルム基板Aaの
右端部が、各左側爪部44を構成する左側下爪46と左
側上爪47との間に進入した状態となる。この状態でそ
の各左側上爪47を下動させて未処理フィルム基板Aa
の左端部が掴持される。
【0048】続いて、図12に示すように、掴持機構4
1を右方向に移動させると、掴持された各未処理フィル
ム基板Aaは、その両側部がトレイ117の各受け溝1
19及び中間突条120に案内されつつ、湾曲が規制さ
れながら水平移動して引き込まれ、収容支持される。そ
の後、各左側上爪47を上動させて掴持を解除するとと
もに、掴持機構41を退避させ、基板搬送機構3と両チ
ャンバ101との間で行われるフィルム基板Aの移載が
完了する。
【0049】そして、前後2枚の未処理フィルム基板A
aを支持したトレイ117が右側のチャンバ101a内
に導入され、その右側のチャンバ101bが洗浄工程に
移行する。一方、これと同時に行われる基板搬送機構3
からの処理フィルム基板Abの移載について、次ぎに説
明する。
【0050】空の状態の排出側マガジン21を載置した
排出側マガジン載置台22、及び基板搬送機構3のベー
スプレート30をそれぞれ前後及び上下方向に移動させ
る。これにより、排出側マガジン21の両側壁に形成さ
れている複数段の溝20のうちの最上段の溝20と、吸
着移載機構7の各中空管71と、ベースプレート30の
各上段受け溝32に収容支持されている処理フィルム基
板Abのうちの前側の処理フィルム基板Abとの相互の
高さをほぼ一致させるとともに、処理フィルム基板Ab
の中心と各中空管71の中心、及び前側の処理フィルム
基板Abの両側部と排出側マガジン21の最上段の溝2
0を相互に一致させる。これに続いて、掴持移載・押圧
機構6の掴持・押圧機構61を前後、左右及び上下方向
に移動させ、その突出部67を処理フィルム基板Abの
左端部の側方近傍に待機させる。また吸着移載機構7の
各中空管71を排出側マガジン21に挿通させ、その各
吸盤74を処理フィルム基板Abの左端下部の側方近傍
に待機させる。
【0051】次いで、図14に示すように(図14で
は、最上段の溝20には既に処理フィルム基板Abを収
納した状態であって、上段から数えて2段目の溝20に
処理フィルム基板Abを移載する状態を図示)、掴持・
押圧機構61を右方向に移動させると、その突出部67
が処理フィルム基板Abの左端に当接してそのまま押圧
し、処理フィルム基板Abの右端部が上段受け溝32か
ら突出する。ここで、突出した処理フィルム基板Abの
右端部は、その下面が各吸盤74の直上に位置した状態
となる。この状態で吸盤74を上昇させ、吸盤74が処
理フィルム基板Abの下面に密着した状態で、吸着移載
機構7の真空ポンプを駆動させると、処理フィルム基板
Abは各吸盤74により吸着される。これとともに、掴
持・押圧機構61を左方向に移動退避させ、次の動作に
備える。
【0052】続いて、各中空管71を右方向に移動、す
なわちからスライド離脱させると、吸着された処理フィ
ルム基板Abは、その両側部が排出側マガジン21の最
上段の各溝20に案内されながら水平移動して引き込ま
れ、収納される。その後、吸着移載機構7の真空ポンプ
を停止させて吸着を解除するとともに、各中空管71を
排出側マガジン21から退出させ次の動作に備える。
【0053】次いで、上記と同様の動作を行い、ベース
プレート30の後側の上段受け溝32に収容支持されて
いる処理フィルム基板Abが排出される。その際、別の
排出側マガジン21の最上段の溝20に移載排出されて
もよいし、連続して同じ排出側マガジン21の次段の溝
20に移載排出されてもよい。
【0054】ここで、同じ排出側マガジン21の次段の
溝20に移載する場合の移載の様子について、図14、
16に基づき説明しておく。既に排出側マガジン21に
収納されている処理フィルム基板Ab(図16中では破
線で図示)は、自重や実装部品等の重量の影響により、
一般には、溝20で支持されている両側部を支点に中央
部が下方に湾曲して垂れた状態となる。この湾曲度合い
は処理フィルム基板Ab毎に様々であるが、その湾曲部
分が次段の溝20の水平面に達する場合、これから移載
しようとする処理フィルム基板Abと干渉する様相とな
り、このままでは移載の障害となってしまう。そこで、
この干渉を防止するために、各中空管71に設けたブロ
ック体76が活躍する。
【0055】つまり、吸盤74によって処理フィルム基
板Abを吸着保持している中空管71がスライド離脱す
る際、その処理フィルム基板Abに先行して各ブロック
体76がスライド離脱し、これら各ブロック体76が、
排出側マガジン21に既に収納されている最下段の処理
フィルム基板Ab(図14、16では最上段の溝20に
収納されているもの)の下面と摺動しながら押し上げて
いく。これにより、その最下段の処理フィルム基板Ab
の湾曲部分を、吸着保持されている処理フィルム基板A
bよりも上方に矯正し、処理フィルム基板Ab相互の干
渉が防止されるわけである。
【0056】その後、基板搬送機構3のバックアップ機
構における全ての上段水平シリンダ89、下段水平シリ
ンダ90、及び昇降シリンダ85を駆動させて、全ての
上段バックアッププレート81及び下段バックアッププ
レート82を突条31の内面近傍で下降した状態に退避
させる。このようにして、基板搬送機構3から排出側マ
ガジン21への処理フィルム基板Abの移載が完了す
る。
【0057】そして、右側のチャンバ101aはフィル
ム基板Aの洗浄工程にあって、他方左側のチャンバ10
1bは洗浄処理が終了しフィルム基板Aの搬入・搬出工
程に移行していて、上記の動作は、全ての供給側マガジ
ン11の未処理フィルム基板Aaが供給されて洗浄処理
され、それが排出側マガジン21に排出されるまで繰り
返される。なお、各ブロック体76による矯正作用は、
排出側マガジン21に収納されている最下段の処理フィ
ルム基板Abに対して、順次なされていく。
【0058】このように本実施形態では、排出側マガジ
ン21に収納されている最下段の処理フィルム基板Ab
が各ブロック体76により矯正されるため、これから移
載される処理フィルム基板Abがその最下段の処理フィ
ルム基板Abと干渉することは全くなく、排出側マガジ
ン21への移載が円滑に行える。また、左右のチャンバ
101a、101bで交互に搬入・搬出工程と洗浄工程
とが繰り返されることから、効率よく洗浄処理が行え、
しかも、基板搬送機構3のベースプレート30上に未処
理フィルム基板Aaと処理フィルム基板Abとを同時に
収容できることから、各チャンバ101との授受の際に
待ち時間がなく高能率で行える。更に、特に基板搬送機
構3のベースプレート30上に支持されたフィルム基板
Aは、バックアップ機構により湾曲が規制されて略水平
状態に保持されるため、移載の際に確実にフィルム基板
Aを掴持でき、操業トラブルの要因を解消できる。
【0059】なお、各チャンバ101のトレイ117上
に収容支持するフィルム基板Aは、1枚であっても3枚
以上であってもよく、この場合は、その枚数に合わせて
基板搬送機構3や掴持機構41を調整すれば足りる。ま
た、掴持移載・押圧機構6を構成する掴持・押圧機構6
1に設けられた爪部66と突出部67とは、相互に異な
る作用(前者は未処理フィルム基板Aaを掴持するため
のもの、後者は処理フィルム基板Abの押圧するための
もの)を付与することから、個別の機構に設けられても
構わない。
【0060】次に、本発明の第2実施形態について図1
7に基づき説明する。図17は第2実施形態のプラズマ
洗浄装置における吸着移載機構の概略斜視図である。な
お、図中で図1〜16と同じ名称で同じ機能を有する部
分には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略す
る。
【0061】上記した第1実施形態の各ブロック体76
による矯正機構は、簡単な構成で得られる反面、排出側
マガジン21内の最下段の処理フィルム基板Abの下面
と各ブロック体76の上面とが相互に摺動するため、そ
の最下段の処理フィルム基板Abの下面が擦れて損傷し
てしまうおそれがある。そこで本実施形態の特徴は、そ
の損傷を防止すべく、その最下段の処理フィルム基板A
bに直接触れないで矯正作用が得られるように図った点
にある。
【0062】つまり本実施形態では、図17に示すよう
に、ブロック体76の代わりに、各中空管71の外側に
隣接して中空管71と一体的にスライド離脱する管状部
材77を配設しており、これら各管状部材77の右端
(後端)は不図示の圧縮ポンプに連結され、他方各左端
部(先端部)はブロック体76(図10参照)と同様の
吸盤74の右側に配置されて、その上面に噴出孔78が
形成されている。これにより、吸盤74によって処理フ
ィルム基板Abを吸着保持している中空管71がスライ
ド離脱する際、噴出孔78が圧縮ポンプの駆動により圧
搾気体を噴出しながらその処理フィルム基板Abに先行
してスライド離脱し、その圧搾気体の噴出力で排出側マ
ガジン21に既に収納されている最下段の処理フィルム
基板Abの下面を押し上げて、その湾曲部分を矯正して
いく。なお、その湾曲部分の矯正度合いの調整は、噴出
孔78からの圧搾気体の吐出力の調整で簡単に行える。
【0063】このように本実施形態では、最下段の処理
フィルム基板Abに直接触れないで矯正が行えるため、
その処理フィルム基板Abの損傷防止に対して極めて効
果的である。
【0064】なお、本発明は上記の実施形態に限定され
ず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可
能である。例えば、ブロック体76や噴出孔78の配備
位置は、吸盤74によって保持されている処理フィルム
基板Abよりもそれらが先行してスライド離脱できる限
り、排出側マガジン21に収納されている処理フィルム
基板Abの中心線上であってもよいし、配備個数にも限
定はない。また、吸盤74に吸着作用を与え得る限り、
吸着移載機構7を構成する一対の中空管71が単なるア
ーム部材であっても構わない。更に、吸着移載機構7に
おける処理フィルム基板Abの保持機構としては、吸着
作用を与える吸盤74に代え、掴持作用を与える爪等で
あってもよい。
【0065】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のフィルム基
板の移載機構によれば、プラズマ洗浄された可撓性のフ
ィルム基板を、その両側部を受け入れて支持する溝が両
側面の内側に複数段形成されるとともに両端が開放され
たマガジンへ、それら溝の上段から順にスライド移載す
るフィルム基板の移載機構において、マガジンを挿通し
略水平にスライド離脱してフィルム基板を移載するアー
ム部材と、このアーム部材に設けられ移載中のフィルム
基板を略水平に保持する保持機構と、アーム部材がスラ
イド離脱する際に、マガジンに収納されている最下段の
フィルム基板の湾曲して垂れた部分を、保持機構により
保持されているフィルム基板よりも上方に矯正する矯正
機構と、を備えているので、保持機構に保持されている
フィルム基板は、マガジンに収納されているフィルム基
板と全く干渉することなく、円滑にマガジンに移載され
る。
【0066】ここで、前記矯正機構がアーム部材に立設
されたブロック体であり、このブロック体の上面がマガ
ジンに収納されている最下段のフィルム基板の下面と摺
動しながら押し上げるようになっていると、簡単な構成
で実用的な矯正機構を得ることが可能となる。
【0067】更に、前記ブロック体の上面がアーム部材
のスライド離脱する方向で下方に向けて傾斜すると、移
載の際、マガジン内の最下段のフィルム基板における湾
曲して垂れた部分の端面とブロック体の端面とが干渉す
ることなく、その垂れた部分が徐々に押し上げられるよ
うにできる。
【0068】更に、前記ブロック体が樹脂製であると、
移載の際、マガジン内の最下段のフィルム基板の下面と
ブロック体の上面とが相互に摺動しても、この摺動によ
ってフィルム基板の下面が著しく擦れて損傷することは
ない。
【0069】また、前記矯正機構が、アーム部材と一体
的にスライド離脱し、後端に圧縮ポンプが連結されると
ともに上面に噴出孔が形成された管状部材であり、圧縮
ポンプの駆動により噴出孔から圧搾気体が噴出され、マ
ガジンに収納されている最下段のフィルム基板の下面を
押し上げるようになっていると、マガジン内の最下段の
フィルム基板には直接触れずに矯正できるため、そのフ
ィルム基板に対して全く損傷を与えない実用的な矯正機
構を得ることが可能となる。
【0070】また、前記アーム部材が所定の間隔で水平
に延在する一対の中空管であって、前記保持機構は、各
中空管の後端に連結された真空ポンプと、各先端部に上
方に向けて突設されその内部に貫通する貫通孔を有する
吸盤とからなり、真空ポンプの駆動により各吸盤がフィ
ルム基板の端部下面を吸着して保持するようになってい
ると、アーム部材によって移載されているフィルム基板
を簡単な構成で略水平に十分保持でき、移載動作が安定
する。
【0071】そして、本発明のプラズマ洗浄装置によれ
ば、前記いずれかのフィルム基板の移載機構を備えてい
るので、プラズマ洗浄そのものに加え、プラズマ洗浄さ
れたフィルム基板を円滑に搬出用のマガジンへ移載する
ことができる効率的なプラズマ洗浄装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のプラズマ洗浄装置の全体構
造を示す概略斜視図である。
【図2】 図1における右側のチャンバ及びトレイの
拡大図である。
【図3】 図1における基板搬送機構の拡大図であ
る。
【図4】 図3のA−A断面図である。
【図5】 図1におけるチャンバ側移載機構の拡大図
である。
【図6】 チャンバ側移載機構における掴持機構の縦
断面図である。
【図7】 図1における押圧機構の拡大図である。
【図8】 図1における掴持移載・押圧機構の拡大図
である。
【図9】 掴持移載・押圧機構における掴持・押圧機
構の縦断面図である。
【図10】 図1における吸着移載機構の拡大図であ
る。
【図11】 供給側マガジン部から基板搬送機構への
未処理フィルム基板の移載動作を説明する概略図であ
る。
【図12】 基板搬送機構からチャンバへの未処理フ
ィルム基板の移載動作を説明する概略図である。
【図13】 チャンバから基板搬送機構への処理フィ
ルム基板の移載動作を説明する概略図である。
【図14】 基板搬送機構から排出側マガジン部への
処理フィルム基板の移載動作を説明する概略図である。
【図15】 基板搬送機構におけるフィルム基板のバ
ックアップ動作を説明する概略図である。
【図16】 吸着移載機構による処理フィルム基板の
矯正動作を説明する概略図である。
【図17】 第2実施形態のプラズマ洗浄装置におけ
る吸着移載機構の概略斜視図である。
【符号の説明】
1 供給側マガジン部 2 排出側マガジン部 3 基板搬送機構 4 チャンバ側移載機構 5 押圧機構 6 掴持移載・押圧機構 7 吸着移載機構 20 溝 21 排出側マガジン 71 中空管 72 ベースプレート 73 左右方向駆動部 74 吸盤 75 上下方向駆動部 76 ブロック体 77 管状部材 78 噴出孔 100 プラズマ洗浄装置 101 チャンバ 102 搬入・搬出機構 Ab 処理フィルム基板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ洗浄された可撓性のフィルム基
    板を、その両側部を受け入れて支持する溝が両側面の内
    側に複数段形成されるとともに両端が開放されたマガジ
    ンへ、それら溝の上段から順にスライド移載するフィル
    ム基板の移載機構において、 マガジンを挿通し略水平にスライド離脱してフィルム基
    板を移載するアーム部材と、このアーム部材に設けられ
    移載中のフィルム基板を略水平に保持する保持機構と、
    アーム部材がスライド離脱する際に、マガジンに収納さ
    れている最下段のフィルム基板の湾曲して垂れた部分
    を、保持機構により保持されているフィルム基板よりも
    上方に矯正する矯正機構と、を備えたことを特徴とする
    フィルム基板の移載機構。
  2. 【請求項2】 前記矯正機構がアーム部材に立設された
    ブロック体であり、このブロック体の上面がマガジンに
    収納されている最下段のフィルム基板の下面と摺動しな
    がら押し上げることを特徴とする請求項1に記載のフィ
    ルム基板の移載機構。
  3. 【請求項3】 前記ブロック体の上面がアーム部材のス
    ライド離脱する方向で下方に向けて傾斜することを特徴
    とする請求項2に記載のフィルム基板の移載機構。
  4. 【請求項4】 前記ブロック体が樹脂製であることを特
    徴とする請求項2又は3に記載のフィルム基板の移載機
    構。
  5. 【請求項5】 前記矯正機構は、アーム部材と一体的に
    スライド離脱し、後端に圧縮ポンプが連結されるととも
    に上面に噴出孔が形成された管状部材であり、圧縮ポン
    プの駆動により噴出孔から圧搾気体が噴出され、マガジ
    ンに収納されている最下段のフィルム基板の下面を押し
    上げることを特徴とする請求項1に記載のフィルム基板
    の移載機構。
  6. 【請求項6】 前記アーム部材が所定の間隔で水平に延
    在する一対の中空管であって、前記保持機構は、各中空
    管の後端に連結された真空ポンプと、各先端部に上方に
    向けて突設されその内部に貫通する貫通孔を有する吸盤
    とからなり、真空ポンプの駆動により各吸盤がフィルム
    基板の端部下面を吸着して保持することを特徴とする請
    求項1から5のいずれかに記載のフィルム基板の移載機
    構。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載のフィ
    ルム基板の移載機構を備えたことを特徴とするプラズマ
    洗浄装置。
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