JP2003318114A - エピタキシャルウェーハの製造方法及びエピタキシャルウェーハ - Google Patents
エピタキシャルウェーハの製造方法及びエピタキシャルウェーハInfo
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Abstract
Z層が確保されることで、高い近接ゲッタリング効果を
有するエピタキシャルウェーハの製造方法及びエピタキ
シャルウェーハを提供する。 【解決手段】 本発明のエピタキシャルウェーハの製造
方法は、シリコン基板Sに1200℃以上かつシリコン
の融点以下の温度にて急速加熱・急速冷却の熱処理(R
TA処理)を施して内部に新たに空孔Vを形成し、その
後、このシリコン基板S上に、上記の熱処理温度より3
0℃以上低いエピタキシャル成長温度にてシリコン単結
晶のエピタキシャル層Eをエピタキシャル成長すること
を特徴とする。
Description
エピタキシャル層を形成したエピタキシャルウェーハの
製造方法及びエピタキシャルウェーハに関する。
されたシリコン単結晶を加工して作製されたシリコンウ
ェーハは、酸素不純物を多く含んでおり、この酸素不純
物は転位や欠陥等を生じさせる酸素析出物(BMD:Bu
lk Micro Defect)となる。この酸素析出物がデバイス
が形成される表面にある場合、リーク電流増大や酸化膜
耐圧低下等の原因になって半導体デバイスの特性に大き
な影響を及ぼす。
対し、1250℃以上の高温で短時間の急速加熱・急冷
の熱処理(Rapid Thermal Annealing:RTA)を所定
の雰囲気ガス中で施し、内部に過剰空孔(Vacancy)を
埋設するとともに、この後の熱処理で表面において空孔
を外方拡散させることによりDZ(Denuded Zone)層
(無欠陥層)を均一に形成する方法が用いられている
(例えば、国際公開公報WO 98/38675に記載の技
術)。そして、上記DZ層形成後に、上記温度より低温
で熱処理を施すことで、内部の欠陥層として酸素析出核
を形成・安定化してゲッタリング効果を有するBMD層
を形成する工程が採用されている。
ン単結晶のエピタキシャル層をエピタキシャル成長した
エピタキシャルウェーハが用いられている。例えば、ウ
ェーハ表面の完全性を上げるために、抵抗が0.03Ω
・cm以上である高抵抗のp -型シリコン基板上に所望
の抵抗としたp型のエピタキシャル層をデバイス作製層
として成長したエピタキシャルウェーハ(以下、p/p
-ウェーハと略す)等が知られている。このエピタキシ
ャルウェーハでは、p-型シリコン基板内に所定の密度
のBMDを生じさせるために、このシリコン基板に、予
め、1250℃以上の温度の水素雰囲気中にてRTAを
施し、その後、1100℃以上の温度で、このシリコン
基板上にp型のエピタキシャル層を成長させる方法が採
られている。
タキシャルウェーハでは、p型のエピタキシャル層の成
長は、通常、1100℃以上の水素雰囲気中にて行われ
るために、空孔欠陥を消滅させる格子間シリコンの注入
が生じ、シリコン基板の表面に残存する酸素析出核が消
滅してしまい、所望の密度のBMDが得られないという
問題点があった。特にp/p-ウェーハの場合、ドーパ
ントのB(ホウ素)濃度が低いp-基板にエピタキシャ
ル成長させるため、酸素析出核が消滅しやすい傾向があ
り、IG(Intrinsic Gettering)特性を確保するのが困
難であった。さらに、このエピタキシャルウェーハで
は、酸素析出核を形成・安定化させるためには、DZ層
の厚みを一定の幅で確保する必要があるが、このDZ層
の厚みを制御することは非常に難しい。
のであって、所望の密度のBMD密度及び所望の厚みの
DZ層が確保されることで、高い近接ゲッタリング効果
を有するエピタキシャルウェーハの製造方法及びエピタ
キシャルウェーハを提供することを目的とする。
決するために、次の様なエピタキシャルウェーハの製造
方法及びエピタキシャルウェーハを採用した。すなわ
ち、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法は、シ
リコン基板の表面にシリコン単結晶のエピタキシャル層
をエピタキシャル成長してなるエピタキシャルウェーハ
の製造方法であって、前記シリコン基板に1200℃以
上かつシリコンの融点以下の温度にて急速加熱・急速冷
却の熱処理を施して内部に新たに空孔を形成する空孔形
成工程と、この熱処理したシリコン基板上に、前記熱処
理温度より30℃以上低いエピタキシャル成長温度にて
シリコン単結晶のエピタキシャル層をエピタキシャル成
長するエピタキシャル成長工程とを有することを特徴と
する。
は、前記シリコン基板を1200℃以上かつシリコンの
融点以下の温度にて急速加熱・急速冷却の熱処理を施し
て内部に新たに空孔を形成し、その後、この熱処理した
シリコン基板上に、前記熱処理温度より30℃以上低い
エピタキシャル成長温度にてシリコン単結晶のエピタキ
シャル層をエピタキシャル成長させることにより、シリ
コン基板内部の空孔欠陥は消滅することなく残存するこ
ととなる。これにより、高い近接ゲッタリング効果を有
するエピタキシャルウェーハを容易に製造することが可
能になる。
製造方法は、前記シリコン基板及び前記エピタキシャル
層がp型であるときに好適である。すなわち、このエピ
タキシャルウェーハの製造方法では、シリコン基板及び
エピタキシャル層がp型であるので、いわゆるp/p-
ウェーハ等のエピタキシャルウェーハにおいても、十分
なゲッタリング効果を奏することができる。
製造方法は、前記熱処理温度と前記エピタキシャル成長
温度との差を65〜115℃とするのが好ましい。この
エピタキシャルウェーハ中の空孔欠陥の密度の制御は、
前記熱処理温度を変えることで可能であるから、この熱
処理温度を変えることにより所望の密度のBMDを得る
ことが可能になる。また、DZ層の厚みの制御は、エピ
タキシャル成長温度を変えることで可能であるから、こ
のエピタキシャル成長温度を変えることにより所望の厚
みのDZ層を得ることが可能になる。これにより、シリ
コン基板内部の空孔欠陥は消滅することなく確実に残存
することとなり、さらに高い近接ゲッタリング効果が可
能になる。
製造方法は、前記熱処理は、窒化ガス、水素、酸素、窒
素、アルゴンのいずれか1種または2種以上を含む雰囲
気ガス中にて施されるのが好ましい。前記熱処理の雰囲
気ガスを、窒化ガス、水素、酸素、窒素、アルゴンのい
ずれか1種または2種以上を含む雰囲気ガスとすること
で、シリコン基板内部に高密度の空孔欠陥が形成される
こととなり、その後にエピタキシャル成長を施しても、
これらの空孔欠陥は消滅するおそれが無い。
は、熱処理により内部に新たに空孔が形成されたシリコ
ン基板の表面にシリコン単結晶のエピタキシャル層をエ
ピタキシャル成長してなるエピタキシャルウェーハであ
って、前記シリコン基板に酸素析出熱処理を施した後の
酸素析出物の密度は、5.0〜15.0×105cm2で
あることを特徴とする。
ン基板に酸素析出熱処理を施した後の酸素析出物の密度
を5.0〜15.0×105cm2としたことにより、高
い近接ゲッタリング効果を奏することができる。
は、無欠陥層の厚みを50〜250μmとしたことによ
り、高い近接ゲッタリング効果を奏することができる。
は、シリコン基板に施す酸素析出熱処理の条件として、
600〜800℃にて2〜4時間熱処理した後、さらに
1000〜1100℃にて10〜20時間熱処理するの
が好ましい。シリコン基板に上記の酸素析出熱処理を施
すことで、その酸素析出物の密度を5.0〜15.0×
105cm2、無欠陥層の厚みを50〜250μmと制御
することが可能になる。
ルウェーハの製造方法及びエピタキシャルウェーハの一
実施形態について図面に基づき説明する。本実施形態に
おけるエピタキシャルウェーハの製造方法は、エピタキ
シャル成長前に、シリコン基板に1200℃以上かつシ
リコンの融点以下の温度にて急速加熱・急速冷却の熱処
理を施して内部に新たに空孔を形成する空孔形成工程
と、この熱処理したシリコン基板上に、前記熱処理温度
より30℃以上低いエピタキシャル成長温度にてシリコ
ン単結晶のエピタキシャル層をエピタキシャル成長する
エピタキシャル成長工程とを有する方法である。
ーハの製造方法に用いられる熱処理炉について説明す
る。図1は、シリコン基板Sに熱処理を施すために用い
られる枚葉式の熱処理炉を示す断面図であり、この熱処
理炉1は、シリコン基板Sが載置可能な円環状のサセプ
タ2と、このサセプタ2を内部に収納する反応室3とを
備えており、この反応室3の外部には、シリコン基板S
を加熱するためのランプ(図示略)が配置されている。
成された円環状のもので、その内周に沿って段部2aが
形成され、この段部2a上にシリコン基板Sの周縁部が
載置されるようになっている。反応室3は、中空の箱状
のもので、その内壁には、シリコン基板Sの表面に雰囲
気ガスGを供給するための供給口3a、及び該供給口3
aに対向する壁面に形成されて供給された雰囲気ガスG
を排出する排出口3bがそれぞれ形成されている。この
供給口3aは、雰囲気ガスGの供給源(図示略)に接続
されている。
素)、O2(酸素)、N2(窒素)、Ar(アルゴン)の
いずれか1種からなるガス、または、これらのガスのう
ち2種以上を含む混合ガスである。上記の窒化ガスは、
特にN2(窒素)が分解可能な温度よりも低い温度で分
解する、例えば、NH3、NO、N2O、N2O2、ヒドラ
ジン、ジメチルヒドラジン等の窒素原子を含むガスであ
る。
た雰囲気ガスG、特にNH3を主とした雰囲気ガスGを
用いている。その理由は、本発明者等のこれまでの検討
結果によれば、シリコンウェーハに熱処理を施す際に、
窒化ガス、特にNH3を主とした雰囲気ガスを用いるこ
とにより、N2を用いた場合と比べて高効率で空孔注入
効果が得られる。したがって、同一の熱処理条件にて熱
処理を行うと、窒化ガスを主とした雰囲気ガスGの方が
シリコンウェーハ中のBMDの密度が高くなるので、熱
処理の低温化、短時間化が可能であるからである。
(BMD)の密度分布について説明する。例えば、窒化
ガスを含む雰囲気ガス中でRTA処理を行ったシリコン
ウエーハに対して酸素析出のための熱処理を行うと、厚
さ方向にBMD密度の分布がM型に形成される傾向があ
る。すなわち、厚さ方向のBMD密度は、表面近傍に最
大値(以下、BMDピーク密度と称す)を有すると共
に、厚さ方向の中間部分に極小値(M型分布の底部:以
下、BMDバルク密度と称す)を有している。
ガスの窒化作用により注入・凍結された空孔濃度のみに
依存する。BMDピーク密度は主としてRTA処理温度
に比例し、シリコンウェーハの酸素濃度依存性は小さ
い。一方、BMDバルク密度のRTA処理温度依存性
は、ある温度領域でBMDバルク密度が極小になり、こ
の極小点より高温側では急峻な温度依存性を示す。この
時のBMDバルク密度は、シリコンウェーハの酸素濃度
に大きく依存する。したがって、酸素濃度が高い場合、
BMDバルク密度が高くなり、BMDピーク密度との差
が小さく、浅いM型となる。
ハの製造方法について、図1及び図2に基づき説明す
る。図2は、本実施形態のエピタキシャルウェーハの製
造方法を示す過程図であり、エピタキシャルウェーハの
断面構造を製造工程順に示している。ここでは、このエ
ピタキシャルウェーハの構造をその製造プロセスと合わ
せて説明する。まず、図1に示す熱処理炉1を用いて高
抵抗のp-型シリコン基板SにRTA(Rapid Thermal A
nnealing)処理を施し、このシリコン基板Sの内部に新
たに空孔を形成する(空孔形成工程)(図2(a))。
なお、このp-型のシリコン基板Sは、CZ法により引
上成長されたインゴットから切り出され、両面が鏡面研
磨されたポリッシュドウェーハであり、抵抗が1〜2Ω
・cmのものである。
と、サセプタ2にシリコン基板Sを載置した後、供給口
3aから上記雰囲気ガスGをシリコン基板Sの表面に供
給した状態で、1200℃以上かつシリコンの融点(1
414℃)以下の範囲の熱処理温度かつ10〜30秒の
範囲の熱処理時間で、短時間の急速加熱・急速冷却(例
えば、50℃/秒の昇温又は降温、望ましくは30℃/
秒)のRTA処理を行う。なお、本実施形態では、シリ
コン基板Sの内部に効果的に空孔を形成するために、1
200℃以上かつ1250℃以下の範囲の熱処理温度か
つ10〜30秒の範囲の熱処理時間でRTA処理を行
う。この熱処理温度及び熱処理時間の範囲であれば、図
2(b)に示すように、内部に十分な量の空孔Vを形成
することができる。
ャル成長炉内にセットし、図2(c)に示すように、R
TA処理温度(1200℃以上かつシリコンの融点(1
414℃)以下の温度)より30℃以上低いエピタキシ
ャル成長温度で、抵抗が0.03Ω・cm以上のp型シ
リコン単結晶であるエピタキシャル層Eを膜厚数μmま
でエピタキシャル成長し、エピタキシャルウェーハWを
作製する。
温度との差は30℃以上あれば良いが、好ましくは65
〜115℃である。例えば、RTA処理の温度が120
0℃であれば、エピタキシャル成長温度は1170℃以
下、好ましくは1135〜1085℃となる。これによ
り、シリコン基板S内部の空孔欠陥であるエピタキシャ
ル成長後の残存酸素析出核Vnは、エピタキシャル成長
の際においても全部は消滅することなく、シリコン基板
Sの中心部に残存することとなる。このようにして作製
されたエピタキシャルウェーハWは、高い近接ゲッタリ
ング効果を有するp/p-ウェーハとなる。
ェーハWに酸素析出熱処理を施す。この酸素析出熱処理
は、好ましくは600〜800℃にて2〜4時間熱処理
した後、さらに1000〜1100℃にて10〜20時
間熱処理する。酸素析出熱処理後のエピタキシャルウェ
ーハWは、シリコン基板SのBMD(酸素析出物)の密
度が5.0〜15.0×105cm2であり、このエピタ
キシャルウェーハWの表面を基準(0μm)としたとき
のDZ層(無欠陥層)の厚みが50〜250μmであ
る。
TA処理及びエピタキシャル成長の各温度範囲を示す図
であり、この図では、p-型のシリコン基板Sを用い、
RTA処理温度として1110℃、1150℃、120
0℃の3点を、エピタキシャル成長温度として1185
℃、1115℃、1135℃の3点を、それぞれ採って
いる。なお、図中、「●」はBMDが安定して存在する
点であり、「×」はBMDが消滅した点である。(図3
中に、1200℃を超えるRTA処理温度におけるデー
タ、及び1185〜1135℃の範囲外のエピタキシャ
ル成長温度におけるデータを御記入下さい。)この図に
よれば、RTA処理温度が1200℃以上であれば、エ
ピタキシャル成長温度が1135〜1085℃の範囲
で、BMDが消滅することなく安定して存在することが
分かる。
キシャル成長温度(TEPI)との温度差ΔT(=TRTA−
TEPI)(℃)とBMD密度(×104個/cm2)との
関係を示す図である。ここでは、1200℃で10秒
間、RTA処理を施したp-型のシリコン基板を用い
て、温度差ΔTとBMD密度との関係を調べた。この図
によれば、温度差ΔTが30℃以上であればBMDは消
滅することなく安定して存在していることが分かる。特
に、温度差ΔTが65〜115℃の範囲では、温度差Δ
Tに対してBMD密度がほぼ直線的に増加しており、こ
の範囲では、温度差ΔTを制御することでBMD密度を
任意に制御することができることが分かった。
とBMD密度(×104個/cm2)との関係を示す図で
ある。ここでは、1200℃で10秒間、RTA処理を
施したp-型のシリコン基板を用いて、エピタキシャル
成長温度とBMD密度との関係を調べた。BMD密度と
しては、BMDバルク密度(図中、●)とBMDピーク
密度(図中、■)とに分けて調べた。ここでは、エピタ
キシャル成長温度それぞれについて、3個の試料のBM
Dピーク密度とBMDバルク密度を測定し、これらの平
均値、最大値及び最小値を図示した。
ピタキシャル成長温度が高くなるにしたがってほぼ直線
的に減少し、値の幅も小さくなっていることが分かる。
したがって、エピタキシャル成長温度を制御することで
BMDバルク密度を制御することができる。また、BM
Dピーク密度は全般的に小さい値で、エピタキシャル成
長温度が1115℃以上では完全に消滅していることが
分かる。なお、エピタキシャル成長温度を一定にした場
合のエピタキシャル成長時間とBMDバルク密度との関
係を調べたが、BMDバルク密度はエピタキシャル成長
時間が40〜160秒の範囲でほぼ一定であることが確
かめられた。
ピタキシャルウェーハそれぞれのDZ幅の面内方向変化
を示す図である。エピタキシャル成長条件は、1135
℃で40秒(図中、○)、1115℃で40秒(図中、
■)、1085℃で40秒(図中、●)、1135℃で
80秒(図中、□)の4点とし、それぞれについて、中
心部、半径/2の点、周辺部それぞれにおけるDZ幅を
測定した。この図によれば、1085℃で40秒の成長
条件では、DZ幅に変化が認められるものの、他の成長
条件では、DZ幅の変化が非常に小さいことが分かっ
た。
造方法によれば、RTA処理温度(1200℃以上かつ
シリコンの融点(1414℃)以下の温度)より30℃
以上低いエピタキシャル成長温度でエピタキシャル成長
させるので、シリコン基板S内部の酸素析出核Vnを消
滅することなく安定して存在させることができ、その結
果、高い近接ゲッタリング効果を有するエピタキシャル
ウェーハを容易に製造することができる。また、高抵抗
体であるp-型のシリコン基板Sの表面に、p型シリコ
ン単結晶からなるエピタキシャル層Eを成長させたの
で、いわゆるp/p-ウェーハ等のエピタキシャルウェ
ーハにおいても、十分なゲッタリング効果が得られる。
酸素析出熱処理後のシリコン基板SのBMD(酸素析出
物)の密度を5.0〜15.0×105cm2とし、この
エピタキシャルウェーハWのDZ層の厚みを50〜25
0μmとしたので、高い近接ゲッタリング効果を有する
こととなる。したがって、このエピタキシャルウェーハ
に作り込まれたデバイスの特性及び信頼性を向上させる
ことができ、引いては製品の歩留まりを向上させること
ができる。
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば、本実施形態では、抵抗が1〜2Ω・cmのp-型
のシリコン基板Sを用いたが、p-型以外のシリコン基
板であってもよく、p-型シリコン基板Sに限定される
ことはない。また、このシリコン基板Sに窒素を添加し
ておいても構わない。この場合、通常のシリコン基板S
よりも高いBMD密度が得られるので、優れたIG(In
trinsic Gettering)特性を有する。
ハのエピタキシャルウェーハに本実施形態のRTA処理
及びエピタキシャル成長を施したが、エピタキシャル層
よりもp型の不純物濃度が高いシリコン基板を用いたい
わゆるp/p+ウェーハに本実施形態のRTA処理及び
エピタキシャル成長を施しても構わない。
ウェーハの製造方法によれば、シリコン基板を1200
℃以上かつシリコンの融点以下の温度にて急速加熱・急
速冷却の熱処理を施して内部に新たに空孔を形成し、そ
の後、この熱処理したシリコン基板上に、前記熱処理温
度より30℃以上低いエピタキシャル成長温度にてシリ
コン単結晶のエピタキシャル層をエピタキシャル成長さ
せるので、エピタキシャル成長後においてもシリコン基
板内部の空孔欠陥は全部が消滅することなく、一部が残
存することとなり、高い近接ゲッタリング効果を有する
エピタキシャルウェーハを容易に製造することができ
る。
ば、酸素析出熱処理後のシリコン基板の酸素析出物の密
度を5.0〜15.0×105cm2としたので、高い近
接ゲッタリング効果を奏することができる。したがっ
て、このエピタキシャルウェーハに作り込まれたデバイ
スの特性及び信頼性を向上させることができ、引いては
製品の歩留まりを向上させることができる。
造方法に用いられる熱処理炉を示す概略構成図である。
造方法を示す過程図である。
及びエピタキシャル成長の各温度範囲を示す図である。
の温度差とBMD密度との関係を示す図である。
係を示す図である。
ャルウェーハそれぞれのDZ幅の面内方向変化を示す図
である。
Claims (7)
- 【請求項1】 シリコン基板の表面にシリコン単結晶の
エピタキシャル層をエピタキシャル成長してなるエピタ
キシャルウェーハの製造方法であって、 前記シリコン基板に1200℃以上かつシリコンの融点
以下の温度にて急速加熱・急速冷却の熱処理を施して内
部に新たに空孔を形成する空孔形成工程と、 この熱処理したシリコン基板上に、前記熱処理温度より
30℃以上低いエピタキシャル成長温度にてシリコン単
結晶のエピタキシャル層をエピタキシャル成長するエピ
タキシャル成長工程とを有することを特徴とするエピタ
キシャルウェーハの製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載のエピタキシャルウェーハ
の製造方法において、 前記シリコン基板及び前記エピタキシャル層はp型であ
ることを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方
法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のエピタキシャル
ウェーハの製造方法において、 前記熱処理温度と前記エピタキシャル成長温度との差
は、65〜115℃であることを特徴とするエピタキシ
ャルウェーハの製造方法。 - 【請求項4】 請求項1、2または3記載のエピタキシ
ャルウェーハの製造方法において、 前記熱処理は、窒化ガス、水素、酸素、窒素、アルゴン
のいずれか1種または2種以上を含む雰囲気ガス中にて
施されることを特徴とするエピタキシャルウェーハの製
造方法。 - 【請求項5】 熱処理により内部に新たに空孔が形成さ
れたシリコン基板の表面にシリコン単結晶のエピタキシ
ャル層をエピタキシャル成長してなるエピタキシャルウ
ェーハであって、 前記シリコン基板に酸素析出熱処理を施した後の酸素析
出物の密度は、5.0〜15.0×105cm2であるこ
とを特徴とするエピタキシャルウェーハ。 - 【請求項6】 請求項5記載のエピタキシャルウェーハ
において、 このエピタキシャルウェーハの無欠陥層の厚みは、50
〜250μmであることを特徴とするエピタキシャルウ
ェーハ。 - 【請求項7】 請求項5または6記載のエピタキシャル
ウェーハにおいて、 前記酸素析出熱処理は、600〜800℃にて2〜4時
間熱処理した後、さらに1000〜1100℃にて10
〜20時間熱処理することを特徴とするエピタキシャル
ウェーハ。
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