JP2003077924A - 半導体ウェーハの製造方法及び半導体ウェーハ - Google Patents

半導体ウェーハの製造方法及び半導体ウェーハ

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JP2003077924A
JP2003077924A JP2001262173A JP2001262173A JP2003077924A JP 2003077924 A JP2003077924 A JP 2003077924A JP 2001262173 A JP2001262173 A JP 2001262173A JP 2001262173 A JP2001262173 A JP 2001262173A JP 2003077924 A JP2003077924 A JP 2003077924A
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epitaxial
wafer
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JP2001262173A
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Tomonori Yamaoka
智則 山岡
Hiroyuki Shiraki
弘幸 白木
Yoshinobu Nakada
嘉信 中田
昭益 ▲裴▼
Shoeki Hai
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Sumco Corp
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Sumitomo Mitsubishi Silicon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体ウェーハの製造方法及び半導体ウェー
ハにおいて、エピタキシャルウェーハでも高い近接ゲッ
タリング効果を有すること。 【解決手段】 シリコン基板SUBの表面にシリコン単
結晶をエピタキシャル成長したエピタキシャル層EPを
有するエピタキシャルウェーハWを雰囲気ガス中で熱処
理する工程を有し、該工程の前記雰囲気ガスは、窒化ガ
スを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン基板上に
エピタキシャル層を形成した半導体ウェーハの製造方法
及び半導体ウェーハに関する。
【0002】
【従来の技術】CZ(チョクラルスキー)法で引上成長
されたシリコン単結晶を加工して作製されたシリコンウ
ェーハは、酸素不純物を多く含んでおり、この酸素不純
物は転位や欠陥等を生じさせる酸素析出物(BMD:Bulk Mi
cro Defect)となる。この酸素析出物がデバイスが形成
される表面にある場合、リーク電流増大や酸化膜耐圧低
下等の原因になって半導体デバイスの特性に大きな影響
を及ぼす。
【0003】このため、従来、シリコンウェーハ表面に
対し、1250℃以上の高温で短時間の急速加熱・急冷
の熱処理(RTA)を所定の雰囲気ガス中で施し、内部
に過剰空孔(Vacancy)を埋設するとともに、この後の熱
処理で表面において空孔を外方拡散させることによりD
Z(Denuded Zone)層(無欠陥層)を均一に形成する方法
が用いられている(例えば、国際公開公報 WO 98/386
75に記載の技術)。そして、上記DZ層形成後に、上記
温度より低温で熱処理を施すことで、内部の欠陥層とし
て酸素析出核を形成・安定化してゲッタリング効果を有
するBMD層を形成する工程が採用されている。
【0004】ところで、近年、シリコン基板の表面にシ
リコン単結晶のエピタキシャル層をエピタキシャル成長
したエピタキシャルウェーハが用いられている。例え
ば、ウェーハ表面の完全性を上げるために、抵抗が0.
03Ω・cm以上である高抵抗のp-型シリコン基板上
に所望の抵抗としたp型のエピタキシャル層をデバイス
作製層として成長したエピタキシャルウェーハ(以下、
p/p-ウェーハと略す)等が知られている。
【0005】このようなエピタキシャルウェーハでは、
エピタキシャル成長前に水素雰囲気中の熱処理により表
面の酸化膜を除去する高温処理を行うと共にエピタキシ
ャルプロセス中も通常は水素雰囲気であるため、空孔欠
陥を消滅させる格子間シリコンの注入が生じ、酸素析出
核がシリコン基板表面から消滅し、BMDが形成され難
い傾向があった。特にp/p-ウェーハの場合、消滅し
やすい傾向があり、IG(Intrinsic Gettering)特性を
確保するのが困難であった。
【0006】このため、従来、p/p-ウェーハ等のエ
ピタキシャルウェーハのBMD密度を高くするために、
窒素をドーピングしたシリコン基板を用いることが広く
行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、以下のような課題が残されている。すな
わち、従来の窒素ドープ結晶のシリコン基板を用いた場
合では、ある程度BMD密度が改善させるが十分ではな
い。
【0008】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、エピタキシャルウェーハでも高い近接ゲッタリン
グ効果を有する半導体ウェーハの製造方法及び半導体ウ
ェーハを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明
の半導体ウェーハの製造方法は、シリコン基板の表面に
シリコン単結晶をエピタキシャル成長したエピタキシャ
ル層を有するエピタキシャルウェーハを雰囲気ガス中で
熱処理する工程を有し、該工程の前記雰囲気ガスは、窒
化ガスを含むことを特徴とする。また、本発明の半導体
ウェーハは、熱処理により内部に新たに空孔が形成され
た半導体ウェーハであって、上記本発明の半導体ウェー
ハの製造方法により作製されたことを特徴とする。
【0010】これらの半導体ウェーハの製造方法及び半
導体ウェーハは、エピタキシャルウェーハを雰囲気ガス
中で熱処理する工程において、雰囲気ガスが窒化ガスを
含むので、エピタキシャル成長時の熱処理で酸素析出核
がシリコン基板表面から消滅していても、エピタキシャ
ル成長後のエピタキシャル層表面から内部に空孔(Vacan
cy)が注入されて表面近傍に十分な酸素析出核を得るこ
とが可能となる。すなわち、このRTA処理されたウェ
ーハに対し、この後にDZ層及び酸素析出核を形成・安
定化する熱処理を行えば、表面近傍にゲッタリング効果
を有するBMD層を形成することができる。
【0011】また、本発明の半導体ウェーハの製造方法
は、前記雰囲気ガスが、N2が分解可能な温度よりも低
い分解温度の窒化ガスを含むことが好ましい。すなわ
ち、この半導体ウェーハの製造方法では、雰囲気ガス
が、N2が分解可能な温度よりも低い分解温度の窒化ガ
ス、例えばNH3、NO、N2O、N22、ヒドラジン又
はジメチルヒドラジン等を含むので、N2の場合よりも
低い熱処理温度又は短い熱処理時間でも窒化ガスが分解
されてエピタキシャルウェーハ表面を窒化(窒化膜を形
成)し、内部にVacancyを注入することができ、
熱処理時のスリップ発生を抑制することができる。
【0012】また、本発明の半導体ウェーハの製造方法
は、前記窒化ガスは、NH3(アンモニア)を含むこと
が好ましい。すなわち、この半導体ウェーハの製造方法
では、NH3を含んだ窒化ガスを用いることにより、N
3が分解して生じたH(水素)がエピタキシャルウェ
ーハ表面の自然酸化膜等を除去するクリーニング効果を
有しているため、さらに表面の窒化及びVacancy
の注入が促進される。また、NH3には自然酸化膜を窒
化させる効果があり、Vacancyの注入が促進され
ると共に、自然酸化膜の蒸発を抑制するため、表面の荒
れを防ぐ効果も有する。
【0013】また、本発明の半導体ウェーハの製造方法
は、前記窒化ガスがブラズマ化されていることが好まし
い。すなわち、この半導体ウェーハの製造方法では、窒
化ガスがブラズマ化されていることにより、活性化され
た窒化ガスとなって、さらに表面の窒化及びVacan
cyの注入が促進される。
【0014】また、本発明の半導体ウェーハの製造方法
は、前記シリコン基板及び前記エピタキシャル層はp型
であると共に、シリコン基板は、0.03Ω・cm以上
の抵抗である技術が採用される。すなわち、この半導体
ウェーハの製造方法は、シリコン基板及びエピタキシャ
ル層がp型であると共に、シリコン基板が、0.03Ω
・cm以上の抵抗であるので、IG特性の不十分ないわ
ゆるp/p-ウェーハでも、上記RTA処理によりIG
特性の改善を効果的に図ることができる。
【0015】また、本発明の半導体ウェーハの製造方法
は、前記シリコン基板に窒素を添加しておくことが好ま
しい。すなわち、この半導体ウェーハの製造方法では、
シリコン基板に窒素を添加しておくので、通常のシリコ
ン基板よりも高いBMD密度が得られる窒素ドープ基板
により、より優れたIG特性を有するエピタキシャルウ
ェーハを得ることができる。
【0016】本発明の半導体ウェーハは、熱処理により
内部に新たに空孔が形成された半導体ウェーハであっ
て、上記本発明の半導体ウェーハの製造方法により作製
されたことを特徴とする。この半導体ウェーハでは、上
記本発明の半導体ウェーハの製造方法により作製されて
いるので、その後の熱処理により表面に十分なDZ層と
表面近傍の内部に適度に高いBMD密度とを有した高品
質なエピタキシャルウェーハが得られる。また、本発明
の半導体ウェーハは、上記本発明の半導体ウェーハの表
面に無欠陥層が形成されていることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体ウェー
ハの製造方法及び半導体ウェーハの一実施形態を、図1
及び図2を参照しながら説明する。図1にあって、符号
1はサセプタ、2は反応室を示している。図1は、エピ
タキシャルウェーハ(半導体ウェーハ)Wの熱処理を実
施するための枚葉式の熱処理炉を示すものである。該熱
処理炉は、図1に示すように、エピタキシャルウェーハ
Wを載置可能な円環状のサセプタ1と、該サセプタ1を
内部に収納した反応室2とを備えている。なお、反応室
2の外部には、エピタキシャルウェーハWを加熱するラ
ンプ(図示略)が配置されている。
【0018】サセプタ1は、シリコンカーバイト等で形
成されており、内側に段部1aが設けられ、該段部1a
上にエピタキシャルウェーハWの周縁部を載置するよう
になっている。反応室2には、エピタキシャルウェーハ
Wの表面に雰囲気ガスGを供給する供給口2a及び供給
された雰囲気ガスGを排出する排出口2bが設けられて
いる。また、供給口2aは、雰囲気ガスGの供給源(図
示略)に接続されている。
【0019】雰囲気ガスGは、N2が分解可能な温度よ
りも低い分解温度の窒化ガス、例えばNH3、NO、N2
O、N22、ヒドラジン、ジメチルヒドラジン等やこれ
らの混合ガス又はこれらの窒化ガスとAr(アルゴ
ン)、N2(窒素)、O2(酸素)、H2(水素)等との
混合ガスである。なお、本実施形態では、NH3を主と
した雰囲気ガスGを用いている。
【0020】熱処理を施すエピタキシャルウェーハW
は、図2の(a)に示すように、シリコン基板SUB上
にエピタキシャル成長により膜厚数μmのエピタキシャ
ル層EPが成膜されたものである。このエピタキシャル
ウェーハWは、CMOS・IC等に好適なp/p-ウェ
ーハ、すなわちシリコン基板SUB及びエピタキシャル
層EPがp型であると共に、シリコン基板SUBが、
0.03Ω・cm以上の抵抗とされている。本実施形態
では、例えばシリコン基板SUB及びエピタキシャル層
EPは、どちらも8〜12Ω・cmである。なお、この
エピタキシャルウェーハWのエピタキシャル層EPを成
膜する際、エピタキシャルプロセス前及びプロセス中に
おいて水素雰囲気で高温処理が施されているため、シリ
コン基板SUB表面から酸素析出核が消滅してしまって
いる。
【0021】上記熱処理炉によりエピタキシャルウェー
ハWに熱処理、特に急加熱及び急冷却の熱処理を施すに
は、サセプタ1にエピタキシャルウェーハWを載置した
後、供給口2aから上記雰囲気ガスGをエピタキシャル
ウェーハWの表面に供給した状態で、900℃から12
00℃までの範囲の熱処理温度かつ1secから60s
ecまでの範囲の熱処理時間で、短時間の急速加熱・急
冷(例えば、50℃/秒の昇温又は降温、望ましくは3
0℃/sec)のRTA(Rapid Thermal Annealing)処
理を行う。なお、本実施形態では、スリップの発生抑制
に好適な条件、900℃から1180℃までの熱処理温
度かつ30sec以下の熱処理時間でRTA処理を行
う。この熱処理温度及び熱処理時間の範囲であれば、図
2の(b)に示すように、内部に十分な空孔Vを注入で
きる。
【0022】なお、上記熱処理では、例えば、800℃
までの昇温時にはArのみを雰囲気ガスとして供給し、
800℃から所定の熱処理温度(例えば、1180℃)
までの急速加熱昇温時、該熱処理温度一定での熱処理時
及びその後の800℃までの急冷時にはArとNH3
の混合ガスを雰囲気ガスとして供給し、その後、800
℃一定でNH3を完全に排出するまでArのみを雰囲気
ガスとして供給し、排出完了後に再びArのみの雰囲気
ガス中で降温する。このように、昇温時の途中から急冷
降温時の途中まで上記低分解温度の窒化ガスを雰囲気ガ
スとして供給している。
【0023】上記熱処理により、エピタキシャルウェー
ハWの表面には、従来に比べて低い熱処理温度でも窒化
ガスが十分に分解して表面を窒化、すなわち窒化膜を形
成して内部にVacancyを十分に注入することがで
きる。なお、このRTA処理後のエピタキシャルウェー
ハWは、表面に窒化膜が形成されているため、エピタキ
シャル成長直後に特徴的な活性な表面をもたず、エピタ
キシャル成長後のプロセス(検査等)での種々の汚染に
対する耐性が高いという特徴を有している。また、デバ
イス作製工程において、この窒化膜をフッ酸で剥離する
ことにより、従来のエピタキシャルウェーハと同様の形
態で取り扱うことが可能になる。
【0024】また、上記熱処理後に該熱処理より低い温
度で、空孔への酸素析出を行うための熱処理を施すこと
により、酸素析出核の安定を図り、さらに長時間の熱処
理を施すことにより、図2の(c)に示すように、エピ
タキシャル層EPを含む表面層にDZ層DZを形成する
と共にエピタキシャル層EPよりも内部に析出物の成長
を行いBMD層BMDを形成する。
【0025】例えば、800℃4時間の熱処理及びその
後に1000℃16時間行う熱処理により、十分な厚さ
のDZ層DZ及び十分なBMD密度のBMD層BMDを
得ることができる。なお、RTA処理後にエピタキシャ
ル層EPに残った空孔は、この熱処理によって対消滅等
により消え、析出には寄与しないと共に、上記DZ層D
Zは、その厚さが十数μm程度あり、十分にエピタキシ
ャル層EPを含んでいる。
【0026】このように本実施形態では、雰囲気ガスG
が窒化ガスを含むので、エピタキシャル成長時の熱処理
で酸素析出核がシリコン基板SUB表面から消滅してい
ても、エピタキシャル成長後のエピタキシャル層EP表
面から内部に空孔(Vacancy)が注入されて表面近傍に十
分な酸素析出核(BMD層)を得ることが可能となる。
また、雰囲気ガスGが、N2が分解可能な温度よりも低
い分解温度のNH3等の窒化ガスであるので、熱処理温
度の低温化を図ることができ、熱処理時のスリップ発生
を抑制することができる。
【0027】また、NH3を主とした雰囲気ガスGを用
いることにより、NH3が分解して発生したHがエピタ
キシャルウェーハW表面の自然酸化膜等を除去するクリ
ーニング効果を有しているため、さらに表面の窒化及び
Vacancyの注入が促進される。また、NH3には
自然酸化膜を窒化させる効果があり、Vacancyの
注入が促進されると共に、自然酸化膜の蒸発を抑制する
ため、表面の荒れを防ぐ効果も有する。なお、RTA処
理を施した本実施形態のエピタキシャルウェーハWにつ
いて、その表面のHaze値を測定した結果、Ar/N
2を雰囲気ガスとした場合に比べてAr/NH3を雰囲気
ガスにした場合はHaze値が一桁改善されることが確
認された。
【0028】なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば、上記DZ層形成又は酸素析出のための熱処理を特
に行わず、その後のデバイス作製工程に伴って行われる
熱処理で行っても構わない。また、上記実施形態のよう
に、上記RTA処理をRTA用の熱処理炉で行うのでは
なく、エピタキシャル層成膜用のエピタキシャル成長炉
内でエピタキシャル層形成後に引き続き行ってもよい。
なお、窒化ガスを用いることから、RTA用の熱処理炉
で上記RTA処理を行う方が好ましい。
【0029】また、上記実施形態では、p/p-ウェー
ハのエピタキシャルウェーハに上記RTA処理を施した
が、エピタキシャル層よりもp型の不純物濃度が高いシ
リコン基板を用いたいわゆるp/p+ウェーハに上記R
TA処理を施して構わない。なお、このp/p+ウェー
ハの場合、裏面にオートドープ防止用の酸化膜を有する
必要があるときは、デバイス作製工程前に表面の窒化膜
を除去する際に、エピタキシャル成長面だけをフッ酸に
曝すことにより、裏面酸化膜を残したまま、表面側の窒
化膜を剥離することが可能である。
【0030】また、上記実施形態では、シリコン基板に
通常のものを用いたが、シリコン基板に窒素を添加した
窒素ドープ基板を用いても構わない。この場合、通常の
シリコン基板よりも高いBMD密度が得られる窒素ドー
プ基板により、より優れたIG特性を有するエピタキシ
ャルウェーハを得ることができる。
【0031】また、上記実施形態では、熱処理温度を雰
囲気ガスがN2の場合よりも下げたが、雰囲気ガスのN2
と同様の高い熱処理温度であっても、N2よりも短い熱
処理時間にすることができ、この場合でも熱処理温度を
下げた場合と同様に、十分な空孔注入及びスリップの大
幅低減を図ることができる。また、プラズマ化した上記
窒化ガスを雰囲気ガスとしてもよい。この場合、上記窒
化ガスがプラズマ化して活性化されているため、さらに
表面の窒化及びVacancyの注入が促進される。
【0032】また、雰囲気ガスが三種類以上の混合ガス
である場合は、そのうちの一種類以上がN2やNH3等の
窒化ガスであればよい。また、雰囲気ガスが二種類以上
の混合ガスである場合は、含まれる窒化ガスは0.5%
以上又は10sccm以上で絶対量の少ない方の量とさ
れることが好ましい。すなわち、この範囲での窒化反応
は反応律速であり、この最低限以上の窒化性のガスを含
んでいれば、ウェーハ表面に形成される窒化膜厚は同じ
であり、その結果、導入される原子空孔濃度は同じで、
析出量は同じである。なお、これ以下の0.05%以上
0.5%未満、又は1sccmを越えて10sccm以
下の範囲では、窒化膜厚は同一温度及び時間であれば、
窒素の分圧により、窒化量が変化する。したがって、こ
の領域は、拡散律速であり、窒素量により析出量をコン
トロールすることができる。
【0033】また、上記雰囲気ガスの圧力は、減圧、常
圧又は加圧のいずれの状態でもよい。また、上記実施形
態によりウェーハ表面に形成される窒化膜、酸窒化膜
は、Si34を代表とするSixyである。また、酸化
膜を窒化した場合には、Si22Oを代表とするSi2
x4-1.5xが形成される。
【0034】また、この窒化膜は、酸窒化膜(シリコン
酸化窒化膜)でもよく、さらに窒化膜中に水素が含まれ
ていても構わない。なお、上記実施形態では、熱処理前
のエピタキシャルウェーハ表面に自然酸化膜が形成され
ている場合があるが、自然酸化膜程度の酸化膜であれば
上述したようにNH3等のクリーニング効果や酸化膜の
窒化により十分なVacancy注入効果を得ることが
できる。しかしながら、NH3等の上記窒化ガスによる
熱処理前に酸素を含む雰囲気ガス等で熱処理をして自然
酸化膜よりも厚い酸化膜がエピタキシャルウェーハ表面
に形成されていると、NH3等の表面窒化作用によるV
acancy注入効果を十分に得ることができない。こ
れは、表面の酸化膜が厚いため、NH3等の雰囲気ガス
で熱処理しても良好なVacancy注入効果が可能な
窒化膜(酸窒化膜を含む)がSi表面に形成できないた
めである。したがって、本実施形態におけるNH3等の
上記窒化ガスによる熱処理前に、自然酸化膜より厚い酸
化膜をエピタキシャルウェーハに積極的に形成したり、
当該熱処理前に酸素を含む雰囲気ガス中で熱処理するよ
うな処理工程を行うことは好ましくない。また、本実施
形態において、NH3等の上記窒化ガスを反応室に供給
する前に、雰囲気ガス中に含まれる酸素を除去するパー
ジ処理工程を行うことが好ましい。なお、エピタキシャ
ル成長直後の表面は、活性なSi表面であり、エピタキ
シャル成長後に同じ炉の中で連続して処理する場合は、
このような想定は必要ない。
【0035】また、スリップ長については、低温での熱
処理の方が短いと共に、冷却速度が高い方が短くなる傾
向があり、さらに、アンモニアを含んだ雰囲気ガスとし
た場合、アンモニアが比較的少ない方がスリップ長が短
くなる傾向がある。これは、アンモニアが分解した際
に、熱伝導率が比較的高いH(水素)が多くなるためと
考えられる。したがって、比較的低い温度でかつ流量比
の少ないアンモニアを含む雰囲気ガスを用いて熱処理を
行い、さらに高い冷却速度で冷却すれば、よりスリップ
が抑制され、十分なBMD密度が得られる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果を奏する。
本発明の半導体ウェーハの製造方法及び半導体ウェーハ
によれば、エピタキシャルウェーハを雰囲気ガス中で熱
処理する工程において、雰囲気ガスが窒化ガスを含むの
で、エピタキシャル成長時に酸素析出核がシリコン基板
表面から消滅していても、上記熱処理でエピタキシャル
層表面から内部に空孔が注入されて表面近傍に十分な酸
素析出核を得ることが可能となる。すなわち、本発明に
より作製された半導体ウェーハに対し、この後にDZ層
及び酸素析出核を形成・安定化する熱処理を行えば、十
分なDZ層と表面近傍にゲッタリング効果を有するBM
D層とを有した高品質なエピタキシャルウェーハを得る
ことができる。特に、200mmよりも大きい径の30
0mmのウェーハにおいて、さらに有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る半導体ウェーハの製造方法及び
半導体ウェーハの一実施形態における熱処理炉を示す概
略的な全体断面図である。
【図2】 本発明に係る半導体ウェーハの製造方法及び
半導体ウェーハの一実施形態におけるエピタキシャルウ
ェーハを製造工程順に示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 サセプタ 2 反応室 EP エピタキシャル層 G 雰囲気ガス SUB シリコン基板 V 空孔 W エピタキシャルウェーハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 嘉信 東京都千代田区大手町一丁目5番1号 三 菱マテリアルシリコン株式会社内 (72)発明者 ▲裴▼ 昭益 東京都千代田区大手町一丁目5番1号 三 菱マテリアルシリコン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板の表面にシリコン単結晶を
    エピタキシャル成長したエピタキシャル層を有するエピ
    タキシャルウェーハを雰囲気ガス中で熱処理する工程を
    有し、 該工程の前記雰囲気ガスは、窒化ガスを含むことを特徴
    とする半導体ウェーハの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体ウェーハの製造
    方法において、 前記雰囲気ガスは、N2が分解可能な温度よりも低い分
    解温度の窒化ガスを含むことを特徴とする半導体ウェー
    ハの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の半導体ウェーハの製造
    方法において、 前記窒化ガスは、NH3を含むことを特徴とする半導体
    ウェーハの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の半導
    体ウェーハの製造方法において、 前記窒化ガスは、ブラズマ化されていることを特徴とす
    る半導体ウェーハの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の半導
    体ウェーハの製造方法において、 前記シリコン基板及び前記エピタキシャル層はp型であ
    ると共に、シリコン基板は、0.03Ω・cm以上の抵
    抗であることを特徴とする半導体ウェーハの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の半導
    体ウェーハの製造方法において、 前記シリコン基板に窒素を添加しておくことを特徴とす
    る半導体ウェーハの製造方法。
  7. 【請求項7】 熱処理により内部に新たに空孔が形成さ
    れた半導体ウェーハであって、 請求項1から6のいずれかに記載の半導体ウェーハの製
    造方法により作製されたことを特徴とする半導体ウェー
    ハ。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の半導体ウェーハにおい
    て、 表面に無欠陥層が形成されていることを特徴とする半導
    体ウェーハ。
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