JP2003316437A - 無人走行可能車両の制御装置 - Google Patents

無人走行可能車両の制御装置

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JP2003316437A
JP2003316437A JP2002120418A JP2002120418A JP2003316437A JP 2003316437 A JP2003316437 A JP 2003316437A JP 2002120418 A JP2002120418 A JP 2002120418A JP 2002120418 A JP2002120418 A JP 2002120418A JP 2003316437 A JP2003316437 A JP 2003316437A
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  • Platform Screen Doors And Railroad Systems (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴルフカートは、丘陵等の比較的起伏の激し
い土地において使用される場合が多く、特に自動走行モ
ード時において、坂道をゴルフカートが後退したり、後
退して誘導経路から外れたりする可能性がある。 【解決手段】 無人走行可能車両であるゴルフカート1
に、車両の進行方向を検出するための進行方向検出手段
60として走行輪とは別体に検出輪55を設け、該検出
輪55に付設したセンサ56により検出した実進行方向
が目標進行方向と異なれば、コントローラ10は警報出
力をするとともに車両を停止するようブレーキユニット
19に出力するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中に埋設した誘
導線等に沿って自動操行と停止を行い、無線送信機によ
り別に発停を可能とする無人走行可能車両の制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴルフ場内において誘導経路に沿
って誘導線及びマグネットを埋設し、ゴルフカートに誘
導センサ及び磁気センサを搭載し、該誘導センサにより
誘導線を認識して誘導経路上を走行可能とするととも
に、マグネットから発生される磁気を磁気センサで検出
し、走行速度及び状態の変更を行うよう構成されたゴル
フカートが公知となっている。これらでは、操縦者の手
動操作を必要とすることなく誘導経路上でコースにあわ
せて走行速度を減速・加速・停止することができる。
【0003】ゴルフカートを自動走行する際には、自動
運転切換レバーを「自動」とすれば自動走行モードとな
る。自動走行モードでは、走行コースに沿って埋設され
た誘導線に流れる誘導電流を検知し、マグネットを読み
とって、自動操縦と自動増減速、自動停止を行いながら
走行コースを走行する。リモコンや発進・停止ボタンで
任意の場所で発進または停止することもできる。そし
て、自動運転切換レバーを「手動」に切り換えると手動
走行モードとなり、通常のゴルフカートと同様にステア
リング操作により操縦者自身による操作で前後進させる
ことができる。
【0004】また、特3075973号の技術では、上
述のような無人走行可能車両において、車両の回転方向
を検出するセンサを設けて、自動前進運転時に後退した
ことを検出すれば車両を停止させるよう制御したものが
提案されている。ここでは車輪の回転方向を検出するセ
ンサ(例えば、トルクセンサ・加速度センサ・タコメー
タ等)によって車両の後退が検出されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、上記従来
の技術に鑑み、無人走行可能車両を車両の後退を検出し
て車両を停止させるように制御するにあたって、走行用
車輪や車軸の回転方向を検出するのではなく、他の方法
を用いて車両の進行方向を検出し、確実に車両を停止さ
せることのできる構造を提案する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。
【0007】すなわち、請求項1においては、地中に埋
設した誘導線を誘導センサにより検出し、誘導線近傍に
配置した被検知物を検知手段により検出して自動的に操
向制御と走行制御を行うことにより無人走行を可能とし
た無人走行可能車両において、走行車両より接地する車
輪を突出し、該車輪の回転を回転検出手段により検出し
て進行方向を検出し、該回転検出手段と制動装置を制御
手段と接続して、該進行方向が目標車両進行方向と異な
るときは車両を停止するよう制御するものである。
【0008】請求項2においては、地中に埋設した誘導
線を誘導センサにより検出し、誘導線近傍に配置した被
検知物を検知手段により検出して自動的に操向制御と走
行制御を行うことにより無人走行を可能とした無人走行
可能車両において、車両に傾斜センサを配置し、該傾斜
センサと制動装置を制御手段と接続して、該傾斜センサ
の検出値より進行方向を算出し、該算出された車両の進
行方向が、目標車両進行方向と異なるときは車両を停止
するよう制御するものである。
【0009】請求項3においては、自動的に操向制御及
び走行制御を行うことにより無人走行を可能とした無人
走行可能車両において、車両にGPSを搭載し、該GP
Sと制動装置を制御手段と接続して、該GPSにより車
両の位置情報を得て目標進行方向を設定し、車輪又は車
軸に設けたセンサにより車輪の回転方向を検出し、車輪
の回転方向が目標進行方向に対応していなければ車両を
停止するよう制御するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明す
る。図1は本発明の一実施例に係るゴルフカートの全体
的な構成を示した側面図、図2は同じくゴルフカートの
構成を示すブロック図、図3は運行モード設定のための
信号の流れを示すブロック図である。図4はプリブレー
キ制御機構を示すマグネット配置図、図5はプリブレー
キ制御を示すフローチャート図である。図6は後退防止
制御を示すフローチャート図、図7は警報出力に関する
ブロック図、図8は進行方向検出手段を示す側面図、図
9は進行方向検出手段を示す背面図、図10は車両にG
PSを搭載した様子を示す図である。図11はブレーキ
ユニットを示す平面図、図12はブレーキユニットを示
す側面図、図13は自動走行モード時の自動走行モード
と手動走行モードの切換機構を示す図、図14は手動走
行モード時の自動走行モードと手動走行モードの切換機
構を示す図、図15は操舵クラッチの構造を示す断面図
である。
【0011】本発明に係る無人走行可能車両の一例とし
てゴルフカート1を採用し、まず、該ゴルフカート1の
全体構成を図1を用いて以下に説明する。ゴルフカート
1は、車体を支持するメインフレーム2の前部と後部に
は、外装部材としてのフロントカウル6、リアカウル4
がそれぞれ設けられている。フロントカウル6後部の前
部座席台3の上部には、前座席シート8が設けられてい
る。一方リアカウル4の上部には後座席シート9が設け
られている。リアカウル4内にはエンジン11、トラン
スミッション13、バッテリ77、マフラ等が配設され
ている。
【0012】前座席シート8の後部上には背もたれ46
が設けられており、後座席シート9の後部上には背もた
れ47が設けられている。また、前座席シート8、後座
席シート9の外側方から後部にはそれぞれ前アシストフ
レーム48・後アシストフレーム49が設けられてい
る。
【0013】前記前座席シート8の左右一側の前方に
は、フロントカウル6から突出して配置されたハンドル
16等のステアリング機構28が設けられており、ま
た、運転席の足元前方にはブレーキペダル18及びアク
セルペダル17が設けられている。フロントカウル6下
方には左右一対の前輪15・15が懸架されており、ま
た、リアカウル4の後部下方には左右一対の後輪14・
14が懸架され、メインフレーム2の前端と後端にそれ
ぞれバンパー5・5が配設されている。
【0014】前記フロントカウル6の両側上部より左右
一対のフロント支柱41が上方に延設され、該フロント
支柱41・41間にフロントガラス7が取り付けられて
いる。一方、前記後座席シート9の後アシストフレーム
49の左右中央上部には、リア支柱42が上方に延設さ
れている。前記フロント支柱41及びリア支柱42の上
端部間にはルーフフレームを架設してルーフ43で覆っ
ている。前記リアカウル4の後方には、キャリアフレー
ム44が斜め上方に向かって延設されており、その上に
ゴルフバッグを載せることができるようになっており、
パターケース45がその下部に付設されている。
【0015】次に、前記ゴルフカート1の駆動及び制御
形態を説明する。図2に示す如く、無人走行可能車両と
してのゴルフカート1は、エンジン11を搭載し、この
エンジン11には遠心クラッチ付きVベルト式自動変速
機12を介してトランスミッション13が連結されてい
る。従って、エンジン回転数が所定エンジン回転数以上
のときは、遠心クラッチが連結されて、エンジン11か
らVベルト式自動変速機12を介してトランスミッショ
ン13に駆動力が伝達され、駆動輪である一対の後輪1
4・14が回転駆動される。また、所定エンジン回転数
を下回ったときは、遠心クラッチが「断」となり、駆動
力は、トランスミッション13に対し伝わらないように
なっている。
【0016】また、ゴルフカート1は、操舵輪である左
右一対の前輪15・15を手動操舵するためのハンドル
16、エンジン11のエンジン回転数を変えるためのス
ロットル開度を調節するためのアクセルペダル17、車
両に制動を付与するためのブレーキペダル18とブレー
キユニット19、各後輪14・14、各前輪15・15
に設けられたドラムブレーキ20・21・22・23を
備えている。ドラムブレーキ20・21・22・23は
ブレーキペダル18にワイヤ結合されているとともにブ
レーキユニット19に連結されている。但し、制動装置
はドラムブレーキに限定するものではなくディスクブレ
ーキ等であってもよい。
【0017】前記アクセルペダル17には、ポテンショ
メータからなるアクセルセンサ26が設けられ、アクセ
ルセンサ26はアクセルペダル17のアクセル操作量に
比例したアクセル信号を制御手段となるコントローラ1
0に出力する。また、前記ブレーキペダル18には、ブ
レーキスイッチ27が設けられ、ブレーキペダルの踏込
操作を検出してブレーキ信号をコントローラ10に出力
する。
【0018】前記ハンドル16はステアリング機構28
に連結されている。ステアリング機構28はラックピニ
オン式とされ、図示しないピニオンがステアリング軸3
0a及びステアリング基部軸30bを介してハンドル1
6によって作動され、図示しないラックに連結されたタ
イロッド28a・28aを介して各前輪15・15の転
舵が可能とされている。ステアリング機構28は操舵モ
ータ29を備えており、操舵モータ29が回転駆動され
ると、ステアリング基部軸30bを介して各前輪15・
15が操舵される。なお、操舵モータ29が回転される
際には、ハンドル16に連結されたステアリング軸30
aは、操舵切換クラッチ31によってステアリング基部
軸30bから切り離され、手動操作が不能になってい
る。
【0019】また、ゴルフカート1は通常のマニュアル
操作による手動走行の他、自動走行が可能となってお
り、図3にも示す如く、自動走行を行うためのコントロ
ーラ10を備えている。前記コントローラ10により、
手動走行モード時の車速制御及びエンジン回転数制御、
自動走行モード時の操舵制御、車速制御及びエンジン回
転数制御等を可能としている。該コントローラ10に
は、誘導センサ35a・35b、マグネットセンサ3
6、進行方向検出手段60等のセンサ群や、スロットル
アクチュエータ39、スタータモータ40、ブレーキモ
ータ24、電磁クラッチ25、操舵モータ29、操舵切
換クラッチ31等が電気的に接続されている。
【0020】スロットルアクチュエータ39はリニアソ
レノイドにて構成され、内蔵された駆動回路39aにコ
ントローラ10から開度指令信号が入力されると、該駆
動回路39aからその信号値に対応した駆動電流が供給
され、この結果、エンジン11の吸気系に設けられた図
示しないスロットルの開度量を調整する。このスロット
ルアクチュエータ39に供給される駆動電流は、複数の
電流レンジ毎にDUTY比が設定されている。スタータ
モータ40は、コントローラ10から出力されるスター
タ信号により駆動され、エンジン11を始動する。
【0021】ブレーキモータ24は、内蔵された駆動回
路24aにコントローラ10から制動指令信号が入力さ
れると、該駆動回路24aからその信号値に対応した駆
動電流が供給され、この結果、ドラムブレーキ20・2
1・22・23を駆動し、車両を制動する。このブレー
キモータ24に供給される駆動電流は、複数の電流レン
ジ毎にDUTY比が設計されている。なお、ドラムブレ
ーキ20・21・22・23は、自動走行モード、手動
走行モードを問わず、操縦者によってブレーキペダル1
8が踏込操作されたときには、ワイヤ結合によって直接
駆動され、その結果、車両が制動されるようにもなって
いる。電磁クラッチ25はコントローラ10からのON
/OFF信号に基づいて、ブレーキペダル18及びブレ
ーキモータ24をブレーキバネ73に対して連結、或い
は、遮断する。
【0022】また、車両の走行状態を検出するためのセ
ンサ類として、後輪14・14の車軸にはゴルフカート
1の車速を検出する車速センサ51、エンジン11の出
力軸にはエンジン回転数センサ52、進行方向検出手段
60に備えられゴルフカートの進行方向を検出する車速
センサ56、さらに車両の所定位置には、ゴルフカート
1の傾斜角度を検出する傾斜センサ53等が設けられ、
それぞれのセンサはコントローラ10に電気的に接続さ
れている。なお、進行方向検出手段60はスイッチや傾
斜センサや加速度センサ等により構成することもでき
る。
【0023】コントローラ10は、マイコン61、EE
PROM(書き換え可能型記憶装置)62、LED63
を備え、マイコン61は、CPU、ROM、RAM、タ
イマ71からなる。マイコン61のROMには、「デー
タ記録制御プログラム」、「警報制御プログラム」等の
各種制御プログラムが格納されている。CPUは、RO
Mに格納された各制御プログラムに従って、データ記録
制御処理、警報制御処理等の種々の演算処理を実行す
る、検出手段、判断手段及び比較手段を構成している。
RAMは、CPUの演算処理結果を一時記憶するための
作業用メモリである。
【0024】EEPROM62の各所定記憶領域には、
各基準値データ(基準振幅データ(基準マグネット波形
大きさデータ)、基準操舵電圧データ、基準誘導センサ
出力電圧データ、基準操舵ずれ量データ、基準上昇操舵
電圧データ、基準車速データ、基準加速度データ、基準
傾斜データ、基準バッテリ電圧データ)が格納されてい
る。一方、EEPROM62の所定記憶領域には、エン
ジン回転数、車速、スロットル電流指令値、傾斜等のパ
ラメータの組み合わせに応じた複数の運行モードデータ
を有する運行モードテーブルが格納されて、運行状況記
憶手段を構成している。
【0025】前記コントローラ10にはチェッカ75が
電気的に接続可能となっている。チェッカ75は、マイ
コン61のCPUが行う各種処理の内容や、EEPRO
M62に格納されているデータの内容を表示可能な表示
装置、それらの内容を表示させる際に操作される表示要
求ボタン等を備え、ゴルフカート1の制御モード毎の制
御内容を変更可能な構成とされている。
【0026】次に、上記のように構成したゴルフカート
1の走行制御について説明する。
【0027】自動走行モード時には操舵制御、車速制
御、エンジン回転数制御、発進/停止スイッチ50が操
作されることによる停車制御等を行い、手動走行モード
時にはアクセルペダル17が踏み込み操作されることに
よる車速制御やエンジン回転数制御等を行う。
【0028】図3に示す如く、エンジン回転数センサ5
2、車速センサ51、傾斜センサ53、誘導センサ35
a、35b等から検出信号を取り込み、CPUは、それ
らからゴルフカート1の実エンジン回転数、実車速、傾
斜、操舵ずれ量を算出するとともに、目標エンジン回転
数、目標車速を算出し、さらにそれらからスロットル電
流指令値、ブレーキモータ電流指令値、操舵モータ電流
指令値等を算出する。一方、CPUは、前記スロットル
電流指令値から目標スロットル開度(スロットル開度に
相当する)を算出する。
【0029】次に、算出した実エンジン回転数、実車
速、スロットル電流指令値、傾斜等のパラメータから、
そのときのゴルフカート1において最も適した運行モー
ドである最適運行モードの算出を行う。即ち、CPU
は、各種パラメータの組み合わせと、予めEEPROM
62に格納された運行モードテーブルとを参照して、複
数の運行モードデータの中から、そのときのゴルフカー
ト1において最も適した運行モードである最適運行モー
ドを割り出す。例えば、ゴルフカート1が現在どのよう
な状況(上り坂、下り坂、平地)で運行されているのか
を判断し、必要に応じて車速をアップ(増速)又はダウ
ン(減速)して最適な車速に設定する。
【0030】なお、本実施例におけるゴルフカート1
は、前輪15・15と後輪14・14で二系統のブレー
キリンクを有する形態のものであり、リンクを調節する
ことによって、前輪15・15と後輪14・14のブレ
ーキ比率を、走行する状況(上り坂、下り坂、平地)に
適した状態となるよう変化させるよう制御しているが、
前輪15・15と後輪14・14それぞれ別々のアクチ
ュエータを作動させて制動するようにして、各々コント
ローラ10で後述の制動制御する構成とすることもでき
る。
【0031】走行路が「平地」であるときには、前輪1
5・15を後輪14・14と比較して若干弱く制動す
る。すなわち、前輪15・15に設けられたドラムブレ
ーキ22・23を、後輪14・14に設けられたドラム
ブレーキ20・21に対し、若干弱く作動するように設
定するのである。このようにして、車両制動時に車両が
前のめりにならずに停止でき、良好な乗り心地を与える
ことができるようにしている。
【0032】走行路が「上り坂」であるときには、前輪
15・15を後輪14・14と比較して強く制動する。
すなわち、前輪15・15に設けられたドラムブレーキ
22・23を、後輪14・14に設けられたドラムブレ
ーキ20・21に対し、強く作動するように設定するの
である。このようにして、上り坂で車両がずり落ちた
り、車輪がスリップしたりすることなく停止できるよう
にしている。
【0033】走行路が「下り坂」であるときには、前輪
15・15を後輪14・14と比較して弱く制動する。
すなわち、前輪15・15に設けられたドラムブレーキ
22・23を、後輪14・14に設けられたドラムブレ
ーキ20・21に対し、弱く作動するように設定するの
である。下り坂では、平地での走行と比較して、ドラム
ブレーキ20・21・22・23自体への負荷が大きく
なりがちであり、この傾向を抑制するため、制動の対象
を後輪主体とするのである。このようにして、車両の加
速度と、目標車速との偏差を低減させて、前輪を制動す
るドラムブレーキ22・23への負荷を低減するように
している。また、制動のショックが低減されるので乗り
心地も安定する。前記上り坂、下り坂は傾斜センサ53
により判断し、該傾斜センサ53からの信号によりコン
トローラ10を介して図示しない切換アクチュエータを
作動して、ブレーキ比率の設定を切り換えられるように
している。
【0034】但し、下り坂で常時制動の対象が後輪主体
となるよう設定すれば、後輪14・14がスリップする
恐れが生じるため、特に下り坂では下り坂進入時に有効
な「下り進入モード」を設定している。「下り進入モー
ド」では、前輪15・15及び後輪14・14に同時に
ドラムブレーキ20・21・22・23が作用するよう
に制御し、「下り進入モード」で設定時間走行すれば
「下り坂」モードに自動的に移行するようにしている。
「下り進入モード」において、前輪15・15と後輪1
4・14とに同時に同等程度の制動力が作用することに
よって、効果的に車両の加速を抑え、後輪14・14の
スリップを防止することができる。
【0035】このように、走行する状況に応じて前輪と
後輪のブレーキ比率を変化させることで、下り坂で前輪
に制動荷重が極端に偏ったり、下り坂の頻発する走行路
でドラムブレーキの摩擦材が焼けを起こしたり、また、
早期に摩擦材が摩耗したりという不具合を解消すること
ができる。
【0036】次に、自動走行モードにおける車両の操舵
制御について説明する。
【0037】図2に示す如く、誘導磁界検出手段を構成
する誘導センサ35a・35bは、車両の前端部におい
て支持点を回動中心Oとして水平方向に回動自在に支持
されたT字状アーム32に対して、左右一対取り付けら
れている。T字状アーム32の基端は、ステアリング基
部軸30bに連結されたタイロッド28aに揺動自在に
連結されており、ステアリング機構28の作動に応じ
て、各前輪15・15の転舵方向と一致するように回動
する。各誘導センサ35a・35bはそれぞれ検出コイ
ルから構成されて地面と対向するように配置されてお
り、ゴルフ場コースの誘導通路の下方(地中)に埋設さ
れた、ゴルフカート1を誘導する誘導線Yを磁気的に検
出する。
【0038】各誘導センサ35a・35bは、それぞれ
交番磁界の強さに応じた磁界検出信号(左右誘導センサ
出力電圧)をコントローラ10に出力する。コントロー
ラ10は、自動走行モード時において、各誘導センサ3
5a・35bから入力された磁界検出信号から操舵ずれ
量(誘導線Yからの左右ずれ幅)を算出し、操舵モータ
29に対して、前記操舵ずれ量に応じた制御、すなわ
ち、誘導線Yに対する誘導センサ35a・35bの位置
が正常位置に(誘導センサからの入力値が左右略同じ
と)なるように操舵制御を行う。そして、ステアリング
機構28のピニオンを回転駆動させて各前輪15・15
を旋回させ、この旋回に追従して、T字状アーム32を
回動させる。この結果、コントローラ10は、誘導セン
サ35a・35bの出力に基づき、車両が誘導線Y(誘
導通路)から逸脱しないように、すなわち、誘導線Yに
沿って走行するように操舵制御することになる。
【0039】マグネット検出手段としてのマグネットセ
ンサ36は、地面と対向するように車両の所定位置に取
り付けられており、それぞれ前記誘導線Yの近傍に所定
位置に複数箇所、被検知物として停点マグネットTM、
減速点マグネットGM、加速点マグネットKM、プリブ
レーキ点マグネットPMを設けて磁気的に検出するよう
になっている。これらマグネットは極性や磁力等が異な
るように構成して、それぞれの違いが判るようにしてい
る。また、被検知物はマグネットに限定するものではな
く、金属片や突起等により構成し、マグネットセンサや
近接センサ等により検知する構成とすることもできる。
自動走行モードでの走行中に、マグネットセンサ36に
よる検出によって、停点マグネットTMは車両を停車さ
せるためのものであり、減速点マグネットGMは車両を
減速させるためのものであり、加速点マグネットKMは
車両を加速(増速)させるためのものであり、プリブレ
ーキ点マグネットPMは車両を減速させたのち加速させ
るためのものである。
【0040】コントローラ10は、マグネットセンサ3
6から停点マグネットTMの検出信号(出力電圧)を入
力すると、ブレーキモータ24の駆動回路24aに制動
指令信号を出力し、車両の制動を行う。一方、コントロ
ーラ10は、マグネットセンサ36から減速点マグネッ
トGMの検出信号を入力すると、ブレーキモータ24の
駆動回路24aを減速制御して車両を減速させる。ま
た、コントローラ10は、マグネットセンサ36から加
速点マグネットKMの検出信号を入力すると、スロット
ルアクチュエータ39の駆動回路39aを加速制御して
車両を加速(増速)させる。
【0041】また、前記プリブレーキ点マグネットPM
は、図4に示す如くゴルフ場内で誘導線Yが直線コース
SCからカーブCCに進入する距離Lpだけ手前に埋設
され、マグネットセンサ36によりプリブレーキ点マグ
ネットPMが検出されると、コントローラ10は、車両
は以下に示すようなプリブレーキ制御走行をするようブ
レーキモータ24の駆動回路24aに制動指令信号を出
力する。
【0042】図5に示すフローチャートを用いてプリブ
レーキ制御走行について説明する。まず、車両は直線コ
ースSCにおいて加速点マグネットKMをマグネットセ
ンサ36により検出して、高速モードで走行しているも
のとする。但し、標準速モードで走行していても構わな
い。また、高速モードでは、車両は標準速モードよりも
速い速度であって直線コースSCを安定した状態で走行
することのできる速度で走行するものとし、標準速モー
ドでは、車両はカーブCCを安定した状態で走行するこ
とのできる速度で走行するものとする。
【0043】そして、車両が直線コースSCに連続する
カーブCCの手前に埋設されたプリブレーキ点マグネッ
トPMをマグネットセンサ36により検出する(13
0)と、RAMにそのときの車両の速度を記録する(1
31)とともに、タイマ71による計測を開始する(1
32)。続いて、現在の走行モードを確認し(13
3)、標準速モードでなければ標準速モードへ切り換え
るようにブレーキモータ24の駆動回路24aに制動指
令信号を出力する(134)。
【0044】標準速モードでの走行は、プリブレーキ時
間が終了するまで保持され、この間、誘導線Yに誘導さ
れて車両はカーブCCを曲がる。プリブレーキ時間はプ
リブレーキ点マグネットPMを検出してタイマ71が作
動してから、車両がカーブCCを抜け出る前までの時間
であり、標準速モードでの車速とカーブCCの形状によ
って予め設定されEEPROM62に記憶されている時
間である。
【0045】そして、プリブレーキ時間が経過する(1
35)と、EEPROM62に記憶しておいたプリブレ
ーキ点マグネットPMを検出したときの速度へ自動復帰
させる(136)。従って、車両はカーブCCの終了直
前でカーブCCに入る前に直線コースSCを走行してい
た速度に自動復帰して、カーブCCへスローイン・スム
ーズアウトするのである。
【0046】なお、走行モード切換の際、良好な乗り心
地を得るために、ディレー減速(または増速)を取り入
れている。すなわち、急激に目標速度まで減速または増
速するのではなく、段階的に速度を変化させる(例え
ば、0.5秒で0.5km/hずつ速度を変化させる)
ようにブレーキモータ24の駆動回路24aに制動指令
信号を出力する。このようにして、高速から標準速、或
いは、標準速から高速への走行モードの移行に遅れを持
たせることにより、増減速によるショックを抑えること
ができる。
【0047】上述の如く、プリブレーキ点マグネットP
M及びプリブレーキ制御走行を採用することにより、カ
ーブCCごとに減速点マグネットGMと加速点マグネッ
トKMを埋設せずとも、一つのマグネット(プリブレー
キ点マグネットPM)でカーブCCを走行させることが
できる。
【0048】ここで本発明に係る無人走行可能車両の後
退時制御について説明する。
【0049】ゴルフカート1は、土地の形状に起伏の大
きなゴルフ場を走行することが多く、このため、坂道等
での発進や走行において操縦者の意図せぬ方向へ車両が
移動してしまう事態が生じる可能性がある。そこで、目
標の進行方向と逆方向に走行を始めると自動的に車両を
停止させるように構成されている。
【0050】以下に、図6に示すフローチャート及び図
7に示す警報出力に関するブロック図を用いてコントロ
ーラ10が常時行っている後退防止制御の処理動作につ
いて説明する。
【0051】EEPROM62に記憶されている最適運
行モードデータから、走行路に最適な運行モードが設定
され(120)、また、コントローラ10は、マグネッ
ト波形、誘導センサ電圧、操舵ずれ量のそれぞれの検出
処理や、車速、加速度、傾斜のそれぞれの算出処理を常
時行って、走行路に沿って車両が走行するように制御さ
れて、目標進行方向M0が決定される(121)。
【0052】また、コントローラ10では、進行方向検
出手段60より実進行方向M1の算出又は検出を常時行
っており(122)、さらに、常時目標進行方向M0と
実進行方向M1との比較が行われている(123)。目
標進行方向M0及び実進行方向M1とも、前進を正の
値、後進を負の値とし、停止のときはゼロとする。実進
行方向M1の検出方法は後述する。
【0053】目標進行方向M0と実進行方向M1を比較
した結果、目標進行方向M0と、実進行方向M1が異符
号であれば、すなわち、一方が前進であるときに他方が
後進であれば、車両は目標の進行方向に進行していない
こととなる。このとき、実車速V1と、予め設定された
車速誤差Vsとの大きさを比較して(124)、車速V
1が車速誤差Vsの範囲を超えていれば、ブレーキユニ
ット19を作動して車両を停止させ、ランプ65のうち
警報ランプを点灯させるとともに、ブザー64を鳴動し
て警告音を発生させ、さらにコントローラ10のLED
63を点灯させる(125)。
【0054】次に、前述の後退防止制御に使用されるパ
ラメータである実進行方向M1の算出方法について説明
する。
【0055】まず、第一例として、進行方向検出手段6
0として後輪14・14間に検出輪55を設けて実進行
方向M1を検出するものについて説明する。図8及び図
9に示す如く、後輪14・14間に、該後輪14・14
よりも十分に径の小さい検出輪55を設け、前記検出輪
55に設けた車速センサ56により、検出輪55の回転
方向及び回転数を検出する。後輪14・14の回転を検
出する車速センサ51と、検出輪55の回転を検出する
車速センサ56との二つの車速センサ51・56が設け
られることになるが、後輪14・14と比較して検出輪
55の径は十分に小さいため、検出輪55に設けた車速
センサ56では車両の微量な移動においても確実に車両
の移動を検出することができる。
【0056】前記検出輪55は、後輪14・14の車軸
ケースより下方に垂設されたポスト57に、該ポスト5
7に内装されたサスペンションバネによって上下摺動可
能に内挿された支持軸57aの下端に配設されている。
該支持軸57aの下端にはU字状金具57bが連結さ
れ、該U字状金具57bと検出輪55の軸部とを車輪軸
57cが連通している。そして、車輪軸57cと検出輪
55は一体的に回動するよう固定され、車輪軸57cの
一側端部であってU字状金具57bからの延出部にセン
サ56が配設されて車輪軸57cの回動を検出すること
で、検出輪55の回転数及び回転方向を検出し、この情
報がコントローラ10に伝達されて実進行方向M1が検
出され、また、実車速が算出される。
【0057】なお、検出輪55にスイッチを押圧する押
圧体を設け、U字状金具57bの前側及び後側にスイッ
チを設けて、該スイッチが押圧体により押圧されること
により、検出輪55の回動方向及び回転数を検出するよ
う構成することもできる。
【0058】また、第二例として、進行方向検出手段6
0として傾斜センサ53を用いて実進行方向M1を検出
することもできる。傾斜センサ53は、車両の傾きを検
出して過大に車両が傾いて転倒することのないよう警告
したり、或いは車両の走行路の状態を判別したりするた
めに設けられており、該傾斜センサ53からの情報によ
って実進行方向をも検出させるのである。つまり、車両
の走行開始時には慣性により前進する場合には機体は後
傾となり、後進する場合には前傾となる。コントローラ
10がこの前進または後進の開始時に傾斜センサ53か
ら傾斜信号を取り込んで傾斜を算出し、さらに、該傾斜
の方向より実進行方向M1を算出するようにして、新た
に進行方向検出用のセンサを設けずに進行方向を検出す
るようにしている。
【0059】さらに、第三例として、車両にGPS(グ
ローバル・ポジショニング・システム)を搭載して車両
の進行方向M1を検出することもできる。図10に示す
如く、ゴルフカート1の天井部に受信機80を備え、該
受信機80によってGPS衛生81・81・・・からの
電波を受信して現在位置の絶対座標を常時測位し、コン
トローラ10によってEEPROM62に記憶された走
行コースと比較計算され、次の目標進行方向M0が決定
される。そして、後輪14・14に設けられた車速セン
サ51により、目標進行方向M0に応じた車輪の回転方
向と逆方向の回転が検出されれば、車両は逆走している
ことになり、ブレーキユニット19を作動して車両を停
止させ、ランプ65のうち警報ランプを点灯させるとと
もに、ブザー64を鳴動して警告音を発生させ、さらに
コントローラ10内のLED63を点灯させる。
【0060】ここで、ブレーキユニット19について詳
細に説明する。
【0061】図2、図11及び図12に示す如く、ブレ
ーキユニット19は、ブレーキペダル18、ブレーキモ
ータ24、電磁クラッチ25、ブレーキリンクユニット
(ブレーキケーブル68a・68a・68b・68b、
ブレーキリンク軸69、ブレーキロッド70等)を備え
ている。ブレーキペダル18にはブレーキロッド70の
先端が枢結され、該ブレーキロッド70の後端は車両の
フレームに回動可能に支持されたブレーキリンク軸69
にアーム69bを介して枢結されている。
【0062】前記ブレーキリンク軸69にはブレーキバ
ネ73の後端がロッド74を介して枢結されている。該
ブレーキバネ73の先端は、車両フレームに設けられた
ステー76に係止されており、後端はロッド74の先端
に設けられた継手74bに枢結されている。該ロッド7
4は、ブレーキリンク軸69に設けられた連結部69d
に挿入されたうえ調節ボルト74aが螺入されて、該調
節ボルト74aによってブレーキバネ73を調整可能と
している。
【0063】また、前記ブレーキリンク軸69には、各
ドラムブレーキ20・21・22・23を操作するブレ
ーキケーブル68a・68a・68b・68bがブレー
キイコライザ78・78及びロッド79・79を介して
連結されている。ブレーキイコライザ78・78は二個
設けられて、左右の前輪15・15または左右の後輪1
4・14の二本のブレーキケーブル68a・68a(又
は、68b・68b)の前端が枢結されており、ブレー
キが前輪15・15と後輪14・14の二系統に分けて
構成されたうえ、該ブレーキイコライザ78・78によ
って、前輪15・15同士または後輪14・14同士に
同様の制動力が作用するようにしている。ブレーキイコ
ライザ78・78はロッド79・79を介してブレーキ
リンク軸69に設けられたアーム69a・69cに連結
されている。
【0064】そして、前記ブレーキリンク軸69には、
ダンパー84の前端が枢結され、該ダンパー84の後端
はブレーキモータ24により回転駆動されるブレーキ操
作軸82の端部に設けられたアーム83に枢結されてい
る。ブレーキモータ24は自動走行モード時において、
加減速走行、制動停止に使用されるものであって、正転
により、前記ブレーキバネ73による制動を解除し、逆
転により、前記ブレーキバネ73による制動を許容す
る。
【0065】なお、ブレーキ操作軸82とブレーキモー
タ24との間には電磁クラッチ25が介装されている。
電磁クラッチ25は、ブレーキモータ24及びブレーキ
ペダル18と、ブレーキバネ73との連結遮断を行うた
めのものであり、「連結」作動された際には、ブレーキ
バネ73がブレーキモータ24及びブレーキペダル18
と連結され、「遮断」作動された際には、ブレーキバネ
73がブレーキモータ24及びブレーキペダル18から
分離され、ブレーキバネ73による制動が瞬時に付与さ
れる。この電磁クラッチ25の「遮断」作動は、駐車時
及び緊急停止時に行われる。
【0066】手動走行モードのときには、ブレーキペダ
ル18の踏込操作によりブレーキロッド70を介してブ
レーキリンク軸69が回動操作され、また、自動操舵の
ときには、ブレーキモータ24によりブレーキ操作軸8
2が回転駆動されることにより、ダンパー84を介して
ブレーキリンク軸69が回動操作される。そして、ブレ
ーキリンク軸69の回動によりブレーキケーブル68a
・68a・68b・68bが弛緩操作されて各ドラムブ
レーキ20・21・22・23が制動または制動解除操
作される。
【0067】なお、ブレーキリンク軸69に作用するブ
レーキバネ73により、ブレーキペダル18が上方に保
持された状態に常時付勢されており、すなわち、ブレー
キバネ73にて前記ドラムブレーキ20・21・22・
23が制動側に常時付勢されて前記ブレーキユニット1
9は常時ブレーキ構成となっている。従って、車両の走
行時は、ドラムブレーキ20・21・22・23を非制
動側に保持する必要があり、ブレーキバネ73による付
勢を解除するため、ブレーキモータ24へ最大荷重が掛
かった状態であるとともにブレーキモータ24に最大負
荷が掛かった状態を保持することになる。そこで、ブレ
ーキモータ24に加わる負荷を低減させるため、車両の
走行時に、ブレーキモータ24へ微少通電させるように
している。
【0068】前記電磁クラッチ25を内装するクラッチ
ケース85に固設されたスイッチステー86にブレーキ
スイッチ27が設けられており、ブレーキ操作軸82上
に遊嵌され該ブレーキ操作軸82と同様に回動するセン
サアーム87に該ブレーキスイッチ27の検出体が当接
することにより、ブレーキスイッチ27をONとし、該
当接が解除されることによりOFFするようにして、ブ
レーキペダル18の踏込操作位置を検出し、ブレーキ信
号をコントローラへ出力するようにしている。
【0069】そして、ブレーキスイッチ27がONのと
きに、ブレーキモータ24へ、例えば、PWM10%程
度の微少量の電流を通電させることによって、ブレーキ
モータ24に対して保持力を補助するようにしている。
これにより、ブレーキモータ24のハンチングが収ま
り、ブレーキモータ24の異音等が解消されることによ
り、車両の走行性が安定する。
【0070】次に、車両の自動走行モードと手動走行モ
ードの切換機構について説明する。
【0071】操舵モータ29は、自動走行モード時にお
いて、内蔵された駆動回路にコントローラ10から操舵
指令信号が入力されると、該駆動回路からその信号値に
応じた駆動電流が供給され、この結果、ステアリング基
部軸30bを回動する。この操舵モータ29に供給され
る駆動電流は、複数の電流レンジ毎にDUTY比が異な
り、且つ、互いに同じ電流値とされている。操舵切換ク
ラッチ31は、コントローラ10からのON/OFF信
号に基づいて、ハンドル16、ステアリング軸30aの
両者を連結、或いは、遮断する。
【0072】図13乃至図15に示す如く、自動と手動
とに走行モードを切り換える切換レバー90はハンドル
16の下方であってステアリング軸30aを内挿するス
テアリングポスト91に設けられている。ステアリング
ポスト91の下部には操舵切換クラッチ31を内装する
クラッチケース92が設けられている。操舵切換クラッ
チ31は、シフトアーム93に連結されたシフタ94側
に設けられた自動側爪94bと手動側爪94aとがタイ
ロッド28aに連結されたステアリング基部軸30bに
摺動可能に外嵌され、ステアリング基部軸30bに遊嵌
された操舵モータ側ギア95に設けられたクラッチ爪9
6と、ステアリング軸30aに外嵌されたクラッチ爪9
7のうち、いずれかをシフタ94を摺動させることによ
って自動側爪94b又は手動側爪94aと咬合可能とし
ている。なお、操舵モータ側ギア95は操舵モータ29
によって制御され回転駆動されている。
【0073】手動操舵時には、ステアリング軸30aに
外嵌されたクラッチ爪97とシフタ94に設けられた手
動側爪94aとが咬合して、ステアリング軸30a→ク
ラッチ爪97→手動側爪94a→シフタ94→ステアリ
ング基部軸30bと、ステアリング軸30aの回動をス
テアリング基部軸30bに伝達可能とする。また、自動
操舵時には、ステアリング基部軸30bに外嵌されたシ
フタ94の自動側爪94bと、ステアリング基部軸30
bに遊嵌された操舵モータ側ギア95に設けられたクラ
ッチ爪96とが咬合し、操舵モータ29の回転駆動を操
舵モータ側ギヤ95→クラッチ爪96→自動側爪94b
→シフタ94→ステアリング基部軸30bの経路をたど
って伝達され、操舵モータ29によりステアリング基部
軸30bが回転駆動される。
【0074】前記シフタ94を操作するシフトアーム9
3には、切換レバー90の回動軸に外嵌したカム98と
の間にロッド99が架設されている。ロッド99にはバ
ネ99a・99aが外嵌されて、切換レバー90の回動
に伴って急激にシフトアーム93が回動することのない
ようダンパーの機能が付加されている。そして、前記カ
ム98には、バネ100の一端が係止されており、自動
位置から手動位置にまたは逆方向に切換レバー90が回
動されるときに、バネ100の死点超えによって、手動
位置または自動位置にデティントが設けられるようにし
ている。
【0075】さらに、前記クラッチケース92にはシフ
トアーム93の操作位置を検出するための自動検出スイ
ッチ101及び手動検出スイッチ102が設けられ、前
記シフトアーム93にはこれらの検出スイッチ101・
102の検出体に当接可能な被検出体103が設けられ
ている。従って、切換レバー90を自動側から手動側へ
回動操作することによりロッド99介してシフトアーム
93が回動操作されると、シフトアーム93の被検出体
103が手動検出スイッチ102の検出体と当接して該
手動検出スイッチ102をONとし、該手動検出スイッ
チ102よりコントローラ10へ手動操作である情報が
出力される。また、切換レバー90を手動側から自動側
へ回動操作することによりロッド99介してシフトアー
ム93が回動操作されると、シフトアーム93の被検出
体103が自動検出スイッチ101の検出体と当接して
該手動検出スイッチ101をONとし、該自動検出スイ
ッチ101よりコントローラ10へ自動操作である情報
が出力される。
【0076】上述の如く操舵切換クラッチ31の咬合切
換操作をするシフタ94に連結したシフトアーム93の
基部に自動検出スイッチ101及び手動検出スイッチ1
02を設けることにより、切換レバー90側にスイッチ
を設けるときと比較して、リンク等が介されないため、
確実に操舵切換クラッチ31の切換状態を検出すること
ができる。
【0077】また、自動検出スイッチ101及び手動検
出スイッチ102の二個のスイッチによって、自動と手
動の二カ所の切換位置を確実に検出することができるた
め、自動走行モードと手動走行モードとの操舵モード検
出手段を一つのスイッチ設けるときに対して、どちらか
のモードを確実に検出できないことがあるという不具合
を解消している。
【0078】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
以下に示すような効果を奏する。
【0079】すなわち、請求項1に示す如く、地中に埋
設した誘導線を誘導センサにより検出し、誘導線近傍に
配置した被検知物を検知手段により検出して自動的に操
向制御と走行制御を行うことにより無人走行を可能とし
た無人走行可能車両において、走行車両より接地する車
輪を突出し、該車輪の回転を回転検出手段により検出し
て進行方向を検出し、該回転検出手段と制動装置を制御
手段と接続して、該進行方向が目標車両進行方向と異な
るときは車両を停止するよう制御するので、微量な移動
であっても確実に車両の進行方向を検出して車両を停止
させることができるのである。
【0080】請求項2に示す如く、地中に埋設した誘導
線を誘導センサにより検出し、誘導線近傍に配置した被
検知物を検知手段により検出して自動的に操向制御と走
行制御を行うことにより無人走行を可能とした無人走行
可能車両において、車両に傾斜センサを配置し、該傾斜
センサと制動装置を制御手段と接続して、該傾斜センサ
の検出値より進行方向を算出し、該算出された車両の進
行方向が、目標車両進行方向と異なるときは車両を停止
するよう制御するので、部品を追加することなく車両の
進行方向を検出できる。
【0081】請求項3に示す如く、自動的に操向制御及
び走行制御を行うことにより無人走行を可能とした無人
走行可能車両において、車両にGPSを搭載し、該GP
Sと制動装置を制御手段と接続して、該GPSにより車
両の位置情報を得て目標進行方向を設定し、車輪又は車
軸に設けたセンサにより車輪の回転方向を検出し、車輪
の回転方向が目標進行方向に対応していなければ車両を
停止するよう制御するので、車両が後退するような不測
の事態が生じれば車両が停止することにより安全を確保
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るゴルフカートの全体的
な構成を示した側面図。
【図2】同じくゴルフカートの構成を示すブロック図。
【図3】運行モード設定のための信号の流れを示すブロ
ック図。
【図4】プリブレーキ制御機構を示すマグネット配置
図。
【図5】プリブレーキ制御を示すフローチャート図。
【図6】後退防止制御を示すフローチャート図。
【図7】警報出力に関するブロック図。
【図8】進行方向検出手段を示す側面図。
【図9】進行方向検出手段を示す背面図。
【図10】車両にGPSを搭載した様子を示す図。
【図11】ブレーキユニットを示す平面図。
【図12】ブレーキユニットを示す側面図。
【図13】自動走行モード時の自動走行モードと手動走
行モードの切換機構を示す図。
【図14】手動走行モード時の自動走行モードと手動走
行モードの切換機構を示す図。
【図15】操舵クラッチの構造を示す断面図。
【符号の説明】
1 ゴルフカート 10 コントローラ 14 後輪 15 前輪 19 ブレーキユニット 53 傾斜センサ 55 検出輪 56 車速センサ 60 進行方向検出手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中に埋設した誘導線を誘導センサによ
    り検出し、誘導線近傍に配置した被検知物を検知手段に
    より検出して自動的に操向制御と走行制御を行うことに
    より無人走行を可能とした無人走行可能車両において、
    走行車両より接地する車輪を突出し、該車輪の回転を回
    転検出手段により検出して進行方向を検出し、該回転検
    出手段と制動装置を制御手段と接続して、該進行方向が
    目標車両進行方向と異なるときは車両を停止するよう制
    御することを特徴とする無人走行可能車両の制御装置。
  2. 【請求項2】 地中に埋設した誘導線を誘導センサによ
    り検出し、誘導線近傍に配置した被検知物を検知手段に
    より検出して自動的に操向制御と走行制御を行うことに
    より無人走行を可能とした無人走行可能車両において、
    車両に傾斜センサを配置し、該傾斜センサと制動装置を
    制御手段と接続して、該傾斜センサの検出値より進行方
    向を算出し、該算出された車両の進行方向が、目標車両
    進行方向と異なるときは車両を停止するよう制御するこ
    とを特徴とする無人走行可能車両の制御装置。
  3. 【請求項3】 自動的に操向制御及び走行制御を行うこ
    とにより無人走行を可能とした無人走行可能車両におい
    て、車両にGPSを搭載し、該GPSと制動装置を制御
    手段と接続して、該GPSにより車両の位置情報を得て
    目標進行方向を設定し、車輪又は車軸に設けたセンサに
    より車輪の回転方向を検出し、車輪の回転方向が目標進
    行方向に対応していなければ車両を停止するよう制御す
    ることを特徴とする無人走行可能車両の制御装置。
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