JP2003314313A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カム位相アクチュエータのロックピン解除直
後に運転者の意図しないショックが発生するのを防止し
た内燃機関のバルブタイミング制御装置を得る。 【解決手段】 ロックピン解除制御の開始時でのトルク
要求の有無xtqを推定し、トルク要求の有無xtqに
応じて目標位相角の変化率βを変更する。トルク要求が
無い場合には、トルク要求が有る場合と比べて小さい変
化率β2に設定して、ロックピン解除検出後の目標位相
角θtの変化を抑制する。これにより、トルク要求が無
い場合における運転者の意図しないショックの発生を防
止する。一方、トルク要求が有る場合には、変化率を大
きい値β1に設定して、目標位相角θtを速くベース目
標位相角θmapに近づける。これにより、ロックピン
解除制御の実行による検出位相角の応答遅れを最小限に
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、運転条件に応じ
て吸気弁や排気弁の開閉タイミング(バルブタイミン
グ)を調整するための内燃機関のバルブタイミング制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図22〜図26は従来のバルブタイミン
グ制御装置の要部を示す図であり、図22は、ベーン式
バルブタイミング調整装置(カム位相アクチュエータ)
の内部構成を示す径方向の断面図である。
【0003】図23は軸方向の構成を示す縦断面図(図
1内のA−A線参照)である。図24は、図22に示し
たカム位相アクチュエータのロック機構およびロック解
除機構(ロックピン)の周辺を拡大して示す斜視図であ
る。
【0004】図25および図26は、図24に示したロ
ックピン周辺の構成を示す縦断面図であり、それぞれ、
チェックバルブ19の切り替え状態が異なる場合を示し
ている。
【0005】図22〜図26において、バルブタイミン
グ調整用のアクチュエータは、外部回転軸を構成する第
1の回転体1(図23参照)を有する。第1の回転体1
は、スプロケット2と、シュー3aを有するケース3
と、カバー4と、締結部材5とを備えている。
【0006】また、アクチュエータの内部回転軸(第2
の回転体)を構成するロータ6は、ケース3の内周を摺
動するベーン6aを有する。
【0007】カムシャフト7は、締結部材8を有し、ア
クチュエータの回転中心と関連している。ケース3のシ
ュー3aとロータ6のベーン6aとの間の空間により、
進角側油圧室9および遅角側油圧室10が形成されてい
る。
【0008】進角側油圧室9および遅角側油圧室10に
は、それぞれ、第1の油路(圧力室供給通路)11およ
び第2の油路(圧力室供給通路)12が連通されてい
る。ベーン6aおよびシュー3aの先端部には、密閉用
のシール手段13が設けられている。
【0009】ベーン6a内には、背圧部14aを有する
収納孔14が形成され、収納孔14内には、ロックピン
(ロック部材)15が設けられている。ロックピン15
は、付勢手段16により、突出方向(ロック方向)に付
勢されている。
【0010】収納孔14の背圧部14a側には、排出孔
17が設けられている。また、ロックピン15のロック
動作側には、係合孔18およびロック解除油圧室18a
が設けられている。
【0011】ロック解除油圧室18aには、チェックバ
ルブ19を介して、第1ロック解除油圧供給路20およ
び第2ロック解除油圧供給路21が連通されている。チ
ェックバルブ19の上流側には、進角側圧力分配通路2
2および遅角側圧力分配通路23が切り替え可能に連通
されている。
【0012】また、収納孔14の側面には、パージ通路
24が設けられている。パージ通路24は、エンジン始
動時にオイルポンプ(図示せず)からの油圧が遅角側油
圧室10に供給される際に、エンジン停止中に入り込ん
だ空気を排出孔17から装置外に排出するためのもので
ある。
【0013】このように、エンジン始動時に空気が排出
されると、背圧部14a内に供給された油により残油圧
が発生することにより、解除油圧を高めてロック解除を
阻止することになる。
【0014】また、進角側油圧に切り替わると、オイル
ポンプから供給される油圧は、付勢手段16の付勢力の
みに抗して、ロックピン15の先端を解除方向に押圧し
てロック状態を解除するようになっている。
【0015】図27は一般的な内燃機関のバルブタイミ
ング制御装置を示すブロック構成図である。図27にお
いて、内燃機関101には、内燃機関101への吸入空
気を浄化するエアクリーナ102と、内燃機関101へ
の吸入空気量を計量するエアフローセンサ103と、吸
気管104とが設けられている。
【0016】吸気管104には、吸入空気量を調節して
内燃機関101の出力をコントロールするスロットルバ
ルブ105と、吸入空気量に見合った燃料を供給するイ
ンジェクタ106とが設けられている。
【0017】内燃機関101には、燃焼室内で燃焼した
排気ガスを排出する排気管107が設けられており、排
気管107には、排気ガス内の残存酸素量を検出するO
2センサ108と、三元触媒109とが設けられてい
る。三元触媒109は、排気ガス内の有害ガスであるT
HC、CO、NOxを同時に浄化する。
【0018】内燃機関101の燃焼室内には、点火コイ
ル110により駆動される点火プラグ111が設けられ
ている。点火プラグ111は、点火コイル110から供
給される高電圧エネルギにより、燃焼室内の混合気を燃
焼させる火花を発生する。
【0019】内燃機関101の吸気バルブに設けられた
カム角センサ112は、カム角検出用センサプレート
(図示しない)の突起によりパルス信号を発生して、カ
ム角を検出する。
【0020】ここでは、便宜的に吸気バルブ側のカム角
センサ112のみが示されているが、カム角センサは、
排気バルブ側に設けられてもよく、吸気バルブおよび排
気バルブの両方に設けられてもよい。
【0021】内燃機関101の吸気バルブおよび排気バ
ルブには、クランクシャフトに同期して吸排気のバルブ
タイミングを設定するカムシャフトが設けられている。
バルブタイミング調整装置として機能するカム位相アク
チュエータ(以下、単に「アクチュエータ」と記す)1
13は、カムシャフトに設けられ、クランクシャフトと
カムシャフトとの相対角度(カム位相)を進角側または
遅角側に変更する。
【0022】オイルコントロールバルブ(以下、「OC
V」と記す)114は、アクチュエータ113への供給
油圧を調整して、カム位相を制御する。センサプレート
116に対向配置されたクランク角センサ115は、セ
ンサプレート116の突起(図示せず)がクランク角セ
ンサ115を横切る時に信号を発生して、クランクシャ
フトの位置(クランク角)を検出する。
【0023】クランク角検出用のセンサプレート116
は、クランクシャフトに設けられてクランクシャフトと
一体に回転しており、所定位置(基準クランク角)に突
起が設けられている。
【0024】マイクロコンピュータからなるECU11
7は、内燃機関101の運転状態を示す各種センサから
の検出情報に基づいて各種アクチュエータを駆動し、内
燃機関101およびカム位相を制御する。
【0025】オイルポンプ118は、内燃機関101の
各機構部品に潤滑油を圧送するとともに、アクチュエー
タ113を駆動するための油圧を発生する。油圧センサ
119は、オイルポンプ118からOCV114に圧送
されるオイルの油圧を検出する。油温センサ120は、
オイルポンプ118からOCV114に圧送されるオイ
ルの温度を検出する。
【0026】冷却水121は、内燃機関101の外側に
配設されて、内燃機関101を冷却する。水温センサ1
22は、冷却水121の温度を検出する。各種センサの
検出情報は、全てECU117に入力される。
【0027】次に、図27とともに、図22〜図26を
参照しながら、従来の内燃機関のバルブタイミング制御
装置による動作について説明する。バルブタイミング
(カム位相)の制御は、ECU117の制御下で、OC
V114およびアクチュエータ113により実行され
る。
【0028】まず、ECU117は、内燃機関101の
運転状態に応じて、カム位相の目標位相角を算出すると
ともに、クランク角センサ115で検出されたクランク
角と、カム角センサ112で検出されたカム角とによ
り、検出位相角(バルブタイミング)を算出する。
【0029】続いて、ECU117は、検出位相角と目
標位相角との位相角偏差のフィードバック制御により、
OCV114への通電電流値(または、デューティ比)
を制御して、検出位相角を目標位相角に一致させる。
【0030】OCV114は、アクチュエータ113に
対するオイルの油路を選択するとともに、印加油圧を調
整することにより、バルブタイミングを制御する。
【0031】ここで、図22〜図26を参照しながら、
アクチュエータ(バルブタイミング調整装置)113の
具体的動作について説明する。まず、内燃機関101の
始動時において、OCV114は、アクチュエータ11
3の遅角側油圧室10にオイルが供給されるように制御
される。
【0032】しかしながら、内燃機関101の始動前
(停止中)においては、アクチュエータ113内のオイ
ルおよびオイルポンプ118からアクチュエータ113
までの油路内のオイルは、油圧が印加されないことか
ら、オイルパン内に落ちる可能性がある。
【0033】したがって、内燃機関101の始動時に
は、油路内のエア(または、エアを含んだオイル)をア
クチュエータ113の遅角側油圧室10に導入させる。
遅角側油圧室10に導入されたエア(または、エアを含
んだオイル)は、パージ通路24、背圧部14a、排出
孔17を通ってアクチュエータ113の外部に排出され
る。
【0034】内燃機関101の始動後においては、遅角
側圧力分配通路23からの油圧がロック解除油圧室18
aにも導入されるが、付勢手段16の付勢力により、ロ
ックピン15は係合孔18から抜けない状態が保持され
る。したがって、始動時にロックピン15が係合孔18
から抜けることはなく、ロータ6が振動して異音を発す
るのを抑制することができる。
【0035】内燃機関101の始動後において、たとえ
ば運転者がアクセルペダルを踏み込み込み、ECU11
7からカム位相の進角側への指令が生成された場合、O
CV114は、アクチュエータ113の進角側油圧室9
に油圧を導入するように制御される。
【0036】進角側油圧室9のオイルは、進角側圧力分
配通路22を通ってロック解除油圧室18aに導入され
る。このとき、OCV114は、遅角側油圧室10のオ
イルを排出する位置に制御されるので、遅角側油圧室1
0のオイルは、OCV114を通ってオイルパンに排出
される。
【0037】これにより、ロックピン15が係合孔18
から抜けて、ロータ6は稼動可能となり、進角側油圧室
9の油圧によりロータ6が進角側に動作することで、進
角制御が行われる。
【0038】しかしながら、ロックピン15が係合孔1
8に入っている状態で、目標位相角が、ロックピン15
が係合孔18に係合する位置から急変すると、ロックピ
ン15が係合孔18から抜けるタイミングよりもロータ
6の動作が早くなる。
【0039】この場合、ロックピン15が係合孔18か
ら抜けずに、係合孔18内でねじれた状態となり、ロー
タ6が所望方向に動作することができなくなってしま
う。したがって、ロックピン15が係合孔18に入って
いる状態からロータ6を確実に作動させるために、EC
U117は、OCV114への印加電流の変化量を制限
することにより、ロータ6の動作速度を遅らせ、あらか
じめロックピン15を確実に解除する操作を実行した後
に、通常の位相フィードバック制御を実行する。
【0040】次に、バルブタイミング制御が禁止される
事例について説明する。たとえば、吸気バルブの開弁タ
イミングを進角させると、排気行程において吸気バルブ
が開弁することになるので、不活性ガスが吸気側に逆流
し、吸気行程において再び不活性ガスが内燃機関101
のシリンダ内に吸入され、シリンダ内の混合気の熱容量
が増加して燃焼速度が遅くなる。
【0041】このような吸気バルブ開弁タイミングの進
角制御を冷機状態で実行すると、内燃機関101の温度
が低い状態では元々燃焼速度が遅いので、燃焼速度が著
しく低下し、失火や燃焼変動が生じてドラビリの悪化が
発生するおそれがある。
【0042】したがって、ECU117は、水温センサ
122の検出温度(内燃機関101の冷却水121の温
度)が所定温度よりも低い場合には、失火や燃焼変動を
防止するために、吸気バルブ開弁タイミングの進角制御
を禁止している。
【0043】一方、ECU117は、内燃機関101の
冷却水121の温度が所定温度を越えると、バルブタイ
ミング進角制御の禁止状態を解除して、位相フィードバ
ック制御を開始する。
【0044】このとき、バルブタイミング進角制御の禁
止状態が解除される時点では、急激なバルブタイミング
変化によるトルク変動の発生を防止するために、目標位
相角の変化量を制限してバルブタイミングの変化量を制
限している。
【0045】ところが、バルブタイミング変更時に事前
にロックピン15の解除操作が必要なアクチュエータ
(図22〜図26参照)を用いる場合には、目標位相角
が所定角度を越えた時点からロックピン15の解除動作
が開始され、OCV114への印加電流をゆっくり変化
させている。
【0046】この場合、通常の位相フィードバック制御
と比較して、バルブタイミングの変化開始が遅くなるの
で、検出位相角が所定角度まで進角して、ロックピン1
5の解除状態を検出した時点においては、既に目標位相
角と検出位相角の偏差が大きくなってしまっている。
【0047】この時点で位相フィードバック制御に切り
替わると、目標位相角と検出位相角との位相角偏差が大
きいことに起因して、OCV114への印加電流が大き
くなるので、バルブタイミングが急激に変化する。
【0048】このように、バルブタイミングが急激に変
化すると、内燃機関101の出力トルクが変動して、運
転者が意図しないショックが発生するので、運転者は違
和感を覚えることになる。
【0049】この状態を、図28のタイミングチャート
を参照しながら説明する。図28は従来装置によるロッ
クピン解除制御時の検出位相角θa(バルブタイミン
グ)の時間変化を示している。
【0050】図28において、横軸は時間、縦軸はアク
チュエータの進角量[deg.CA]である。図28に
示すように、水温制限付き目標位相角θtwが増加し
て、所定角度(たとえば、5[deg.CA])を超過
した時点tpsから、検出位相角θaが増加を開始し、
ロックピン15の解除制御が開始される。
【0051】一方、目標位相角θtwは、ロックピン1
5の解除状態が検出される時点tpeにおいて、既にベ
ース目標位相角θmapまで達している。したがって、
この時点tpeから位相フィードバック制御を行うと、
検出位相角θaが図示したように急激に変化するので、
運転者の意図しないトルク変動によるショックが発生す
る。
【0052】
【発明が解決しようとする課題】従来の内燃機関のバル
ブタイミング制御装置は以上のように、図22〜図26
に示すアクチュエータを用いた場合には、検出位相角が
所定角度まで進角した(ロックピン15の解除状態を検
出した)時点tpe(図28参照)で位相フィードバッ
ク制御に切り替わると、バルブタイミングが急変して内
燃機関101の出力トルクが変動して、運転者の意図し
ないショックが発生するという問題点があった。
【0053】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、バルブタイミング変更時に事前
にロックピン解除操作が必要なアクチュエータを用いた
場合でも、位相フィードバック制御への切り替え時にお
ける運転者の意図しないショックの発生を抑制すること
のできる内燃機関のバルブタイミング制御装置を得るこ
とを目的とする。
【0054】
【課題を解決するための手段】この発明に係る内燃機関
のバルブタイミング制御装置は、内燃機関のクランクシ
ャフトに同期して少なくとも吸気または排気のバルブタ
イミングを設定するカムシャフトと、油圧が供給される
進角油圧室および遅角油圧室を有し、クランクシャフト
に対するカムシャフトの相対角度を進角側または遅角側
に変更するアクチュエータと、アクチュエータに設けら
れて相対角度を所定相対角度でロックするためのロック
機構と、油圧を発生するオイルポンプと、油圧をアクチ
ュエータの進角油圧室または遅角油圧室に供給する油圧
調整手段と、油圧調整手段を制御する内燃機関制御装置
とを備え、ロック機構は、相対角度の変更時に、進角油
圧室または遅角油圧室のいずれか一方のみに供給される
油圧により解除され、ロック機構によるロック状態から
相対角度を変更する場合に、あらかじめロック状態の解
除制御を実行した後に、相対角度の位相フィードバック
制御を行う内燃機関のバルブタイミング制御装置におい
て、内燃機関制御装置は、バルブタイミングの変化量を
制限する変化量制限手段を含み、ロック状態の解除制御
から位相フィードバック制御に移行する際に、バルブタ
イミングの変化量を所定値に制限するものである。
【0055】また、この発明に係る内燃機関のバルブタ
イミング制御装置の制限手段は、クランクシャフトに対
するカムシャフトの目標位相角の変化量を制限するもの
である。
【0056】また、この発明に係る内燃機関のバルブタ
イミング制御装置の制限手段は、ロック状態の解除制御
の開始時におけるトルク要求量を推定し、トルク要求量
の推定値に応じて、目標位相角の変化量の制限度合いを
変更するものである。
【0057】また、この発明に係る内燃機関のバルブタ
イミング制御装置の制限手段は、目標位相角を用いてト
ルク要求量を推定するものである。
【0058】また、この発明に係る内燃機関のバルブタ
イミング制御装置は、内燃機関のスロットル開度を検出
するスロットル開度検出手段を備え、制限手段は、スロ
ットル開度を用いてトルク要求量を推定するものであ
る。
【0059】また、この発明に係る内燃機関のバルブタ
イミング制御装置は、内燃機関の吸入空気量に対応した
吸気量パラメータを検出する吸気量パラメータ検出手段
を備え、制限手段は、吸気量パラメータを用いてトルク
要求量を推定するものである。
【0060】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、図面を参照
しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明
する。
【0061】なお、この発明の実施の形態1による全体
構成は、図27に示した通りであり、ECU117内の
動作プログラムの一部が変更されているのみである。ま
た、アクチュエータ113としては、図22〜図26に
示したものが用いられているものとする。
【0062】したがって、アクチュエータ113は、ロ
ックピン15が進角側の油圧のみでロック状態を解除で
きる油路構造を有し、ロックピン15の係合孔18は、
最遅角位置に設定されている。
【0063】図1〜図11はこの発明の実施の形態1を
示す図であり、図1〜図3および図5〜図9は、この発
明の実施の形態1によるECU117の動作を示すフロ
ーチャートである。
【0064】図4は、この発明の実施の形態1によるベ
ース目標位相角θmapを算出するための3次元マップ
(データテーブル)を示す説明図であり、回転速度Ne
と充填効率Ceとからベース目標位相角θmapを算出
する場合を示している。図10および図11は、この発
明の実施の形態1によるベース目標位相角θmapの時
間変化を示すタイミングチャートである。
【0065】以下、前述と同様に、クランクシャフトに
対する吸気カムシャフトの相対角度(バルブタイミン
グ)を制御する場合を例にとって説明する。図1は、ロ
ックピン15のロック状態を判定するための処理ルーチ
ンを示している。
【0066】図1において、まず、検出位相角θaが所
定角度(たとえば、5[deg.CA])以上であるか
否かを判定し(ステップS101)、θa≧所定角度
(すなわち、YES)と判定されれば、ピンロックフラ
グxpinに「0」を設定し(ステップS102)、図
1の処理ルーチンを終了する。
【0067】このとき、θa≧所定角度の状態は、ロー
タ6が進角側に動作できており、ロックピン15が係合
孔18から抜けている状態を示すので、ロックピン15
のロック状態が解除したものと判断される。なお、ピン
ロックフラグxpinは、ロック状態において「1」に
設定され、ロック解除状態で「0」が設定される。
【0068】一方、ステップS101において、θa<
所定角度(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、
内燃機関101が始動モードであるか否かを判定する
(ステップS103)。
【0069】ステップS103において、始動モードで
ない(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、回転
速度Neが所定速度(たとえば、600[r/m])よ
りも小さく、且つ冷却水温thwが所定温度(たとえ
ば、90[℃])よりも高い、か否かを判定する(ステ
ップS104)。
【0070】ステップS103において、始動モードで
ある(すなわち、YES)と判定されれば、前述のよう
に内燃機関101の停止時にオイルポンプ118の発生
油圧がなくなってロックピン15が係合孔18に係合さ
れることから、ピンロック状態と判断して、ピンロック
フラグxpinに「1」を設定し(ステップS10
5)、図1の処理ルーチンを終了する。
【0071】なお、ステップS105においては、ロッ
クピン解除カウンタCP(後述する図8参照)が「0」
に設定されるとともに、ロックピン解除後の目標制限カ
ウンタCT(後述する図9参照)が「0」に設定され
る。
【0072】また、ステップS103において始動モー
ドでない(すなわち、NO)と判定された後、ステップ
S104において、Ne<所定速度、且つ、thw>所
定温度(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ
S105に進む。
【0073】一方、ステップS104において、Ne≧
所定速度、または、thw≦所定温度(すなわち、N
O)と判定されれば、そのまま、図1の処理ルーチンを
終了する。
【0074】これにより、ステップS103において始
動モードでない(すなわち、NO)と判定され、続い
て、ステップS104において、Ne≧所定速度、また
は、thw≦所定温度(すなわち、NO)と判定されれ
ば、過去に設定されたピンロックフラグxpinの値が
残ることになる。
【0075】したがって、一旦、内燃機関101が始動
モードになるか、または、回転速度Neが所定速度より
も小さく且つ冷却水温thwが所定温度よりも高くなる
と、ピンロックフラグxpinに「1」が設定されたま
まとなる。
【0076】ロックピン15は、進角側油圧室9に油を
導入しないと係合孔18から抜けないので、ピンロック
フラグxpinの状態は、実際のロックピン15の動作
状態と一致することになる。
【0077】図2は、ロックピン15の解除状態を判定
するための処理ルーチンを示している。図2において、
まず、検出位相角θaが所定角度(たとえば5[de
g.CA])よりも小さいか否かを判定する(ステップ
S201)。
【0078】ステップS201において、θa≧所定角
度(すなわち、NO)と判定されれば、ロックピン15
のロック状態が解除されて、十分に進角したものと判断
できるので、ピンロックフラグxpinを「0」にクリ
アし(ステップS202)、図2の処理ルーチンを終了
する。また、ステップS201において、θa<所定角
度(すなわち、YES)と判定されれば、そのまま図2
の処理ルーチンを終了する。
【0079】図3は各種制限が実行される前の処理ルー
チンを示すフローチャートであり、ベース目標位相角θ
mapを内燃機関101の運転状態から算出するための
処理ルーチンを示している。
【0080】図3において、まず、内燃機関101の運
転状態を示すパラメータ(各種センサの出力値)を読み
込み(ステップS301)、内燃機関101の回転速度
Neと充填効率Ceとの3次元マップ(図4参照)のテ
ーブルデータ値を用いて、ベース目標位相角θmapを
算出する(ステップS302)。
【0081】ステップS302において、Map(N
e、Ce)は、図4の3次元マップ値に対して、回転速
度Neおよび充填効率Ceを用いてθmapを算出する
ための関数である。
【0082】次に、目標位相角制限処理(後述する図5
参照)を用いて、θmapに制限を与え(ステップS3
03)、ピンロックフラグxpinが「0」であるか否
かを判定する(ステップS304)。
【0083】ステップS304において、xpin=0
(すなわち、YES)と判定されれば、ロックピン解除
後の目標位相角制限処理(後述する図9参照)を用い
て、位相フィードバック制御に用いられる最終的な目標
位相角θt(ロックピン解除後の制限が与えられた角
度)を算出し(ステップS305)、図3の処理ルーチ
ンを終了する。また、ステップS304において、xp
in=1(すなわち、NO)と判定されれば、そのまま
図3の処理ルーチンを終了する。
【0084】次に、内燃機関101の冷却水温thwに
応じて、図3で算出されたベース目標位相角θmapに
制限を与えるための処理ルーチンについて、図5のフロ
ーチャートを参照しながら説明する。
【0085】この処理においては、内燃機関101の始
動時に、冷却水温thwが所定温度(たとえば、0
[℃])よりも低い場合には、ベース目標進角量θmap
の値にかかわらず、バルブタイミング制御を禁止して最
遅角位置とする。
【0086】また、内燃機関101の暖機状態が促進さ
れ、冷却水温thwが所定温度(0[℃])以上になっ
た場合には、最終目標位相角θtへの制限を緩和し、最
遅角位置からベース目標位相角θmapに徐々に変化さ
せる。
【0087】図5において、まず、冷却水温thwが所
定温度(0[℃])以上か否かを判定し(ステップS5
01)、thw<所定温度(すなわち、NO)と判定さ
れれば、目標位相角制限フラグxlimに「1」を設定
するとともに、ベース目標位相角θmapの反映率αを
「0」にクリアして(ステップS502)、ステップS
508(後述する)に進む。
【0088】一方、ステップS501において、thw
≧所定温度(すなわち、YES)と判定されれば、続い
て、目標位相角制限フラグxlimが「1」(ベース目
標位相角θmapが制限状態)か否かを判定する(ステ
ップS503)。
【0089】目標位相角制限フラグxlimは、内燃機
関101のキーON時に「0」にクリアされるととも
に、ベース目標位相角θmapが制限状態の場合には
「1」が設定され、非制限状態の場合には「0」が設定
される。
【0090】ステップS503において、xlim=0
(すなわち、NO)と判定されれば、反映率αを「1」
に設定して(ステップS504)、ステップS508に
進む。
【0091】一方、ステップS503において、xli
m=1(すなわち、YES)と判定されれば、反映率α
を所定値(たとえば、0.1)だけ増加させて(ステッ
プS505)、反映率αが1未満か否かを判定する(ス
テップS506)。
【0092】ステップS506において、α≧1(すな
わち、NO)と判定されれば、目標位相角制限(バルブ
タイミング制御禁止)フラグxlimを「0」に設定し
(ステップS507)、ステップS508に進む。
【0093】一方、ステップS506において、α<1
(すなわち、YES)と判定されれば、水温制限付き目
標位相角θtwを、以下の式(1)を用いて算出し(ス
テップS508)、図5の処理ルーチンを終了する。
【0094】θtw=α×θmap ・・・(1)
【0095】図6は位相角制御時の処理ルーチンを示し
ている。図6において、まず、最終目標位相角θtが所
定角度(たとえば、5[deg.CA])以上であるか
否かを判定し(ステップS601)、θt≧所定角度
(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、ピンロ
ックフラグxpinが「1」であるか否かを判定する
(ステップS602)。
【0096】ステップS602において、xpin=0
(すなわち、NO)と判定されれば、通常の位相フィー
ドバック制御を実行して(ステップS603)、図6の
処理ルーチンを終了する。
【0097】また、ステップS602において、xpi
n=1(すなわち、YES)と判定されれば、トルク要
求推定処理(後述する図7参照)を用いて、ロックピン
解除制御の実行要求が発生した時点でのトルク要求を推
定する(ステップS604)。
【0098】また、トルク要求の推定処理(ステップS
604)に続いて、ロックピン解除制御処理(後述する
図8参照)を実行し(ステップS605)、図6の処理
ルーチンを終了する。
【0099】一方、ステップS601において、θt<
所定角度(すなわち、NO)と判定されれば、最遅角位
置制御を実行して(ステップS606)、バルブタイミ
ングの進角制御を実行せずに、図6の処理ルーチンを終
了する。
【0100】図7は、ロックピン解除制御の実行要求が
発生した時点でのトルク要求の有無を推定するための処
理ルーチンを示している。図7において、まず、ロック
ピン解除カウンタCPが「0」であるか否かを判定し
(ステップS701)、CP=0(すなわち、YES)
と判定されれば、続いて、目標位相角制限フラグxli
mが1かを判定する(ステップS702)。
【0101】ステップS701において、CP>0(す
なわち、NO)と判定されれば、ロックピン解除制御が
既に進行中であるので、何も処理を実行せずに、図7の
処理ルーチンを終了する。
【0102】また、ステップS702において、xli
m=1(すなわち、YES)と判定されれば、冷却水温
thwによってベース目標進角量θmapが制限されて
いる状態であって、ロックピン解除制御が実行されたも
のと判断できるので、トルク要求フラグxtqを「0」
にクリアして(ステップS703)、図7の処理ルーチ
ンを終了する。
【0103】一方、ステップS702において、xli
m=0(すなわち、NO)と判定されれば、トルク要求
フラグxtqに「1」を設定し(ステップS704)、
図7の処理ルーチンを終了する。
【0104】なお、トルク要求フラグxtqは、運転者
のトルク要求が有ると判断できる場合には「1」が設定
され、トルク要求が無いと判断できる場合には「0」が
設定される。
【0105】図8は、ロックピン解除制御におけるOC
V114の電流を算出するための処理ルーチンを示して
いる。図8において、まず、OCV114に供給する電
流Ioutを、以下の式(2)を用いて算出する(ステ
ップS801)。
【0106】 Iout=A×CP+(Ih−Iofs) ・・・(2)
【0107】ただし、式(2)において、Ihは保持電
流値(たとえば、500[mA])であり、バルブタイ
ミング制御装置を所定角度位置で保持するためにOCV
114に供給される電流値である。
【0108】また、Iofsはオフセット電流値(たと
えば、200[mA])であり、OCV114への供給
電流Ioutを、保持電流値Ihに対して若干遅角側か
ら、徐々に増加させるための電流値である。
【0109】また、Aは供給電流Ioutを徐々に増加
させるための電流増加率(たとえば、0.1[mA/m
sec])であり、CPはロックピン解除カウンタのカ
ウンタ値である。
【0110】次に、ロックピン解除カウンタCPに対し
て、図8の処理周期(たとえば、25[msec])を
加算して(ステップS802)、図8の処理ルーチンを
終了する。
【0111】図9は、ロックピン15の解除状態を検出
した直後に水温制限付き目標位相角θtwを制限するた
めの処理ルーチンを示している。図9においては、ロッ
クピン解除制御の実行要求が発生した時点でのトルク要
求の有無によって、水温制限付き目標位相角θtwへの
制限を切り替えている。
【0112】まず、トルク要求フラグxtqが「1」で
あるか否かを判定し(ステップS901)、xtq=1
(すなわち、YES)と判定されれば、目標位相角θt
の変化率βとしてβ1を代入し(ステップS902)、
xtq=0(すなわち、NO)と判定されれば、変化率
βとしてβ2(<β1)を代入する(ステップS90
3)。
【0113】次に、ロックピン解除制限付き目標位相角
θtpを、以下の式(3)を用いて算出する(ステップ
S904)。
【0114】 θtp=θpin+β×CT ・・・(3)
【0115】ただし、式(3)において、θpinは、
図2内のステップS201(ロックピン15の解除判
定)で用いた所定角度(たとえば、5[deg.C
A])である。また、目標制限カウンタCTは、ロック
ピン15の解除検出時点からカウントアップを開始する
時間カウンタであり、その値はロックピン解除後の経過
時間に相当する。
【0116】次に、ロックピン解除制限付き目標位相角
θtpと水温制限付き目標位相角θtwとを比較し、θ
tp≦θtwであるか否かを判定する(ステップS90
5)。
【0117】ステップS905において、θtp≦θt
w(すなわち、YES)と判定されれば、最終目標位相
角θtとしてロックピン解除制限付き目標位相角θtp
を代入し(ステップS906)、θtp>θtw(すな
わち、NO)と判定されれば、最終目標位相角θtとし
て水温制限付き目標位相角θtwを代入する(ステップ
S907)。
【0118】最後に、ロックピン解除後の目標制限カウ
ンタCTに対して、図9の処理周期(たとえば、25
[msec])を加算して(ステップS908)、図9
の処理ルーチンを終了する。
【0119】このように、ロックピン解除制御の開始時
でのトルク要求の有無(トルク要求フラグxtq)を推
定し、推定されたトルク要求の有無に応じて、目標位相
角の変化率βを変更する。
【0120】すなわち、トルク要求が無い場合(xtq
=0)には、トルク要求が有る場合よりも小さい変化率
β2に設定し、ロックピン解除検出後の目標位相角θt
の変化を抑制する。これにより、トルク要求が無い場合
における運転者の意図しないショックの発生を防止す
る。
【0121】一方、トルク要求が有る場合(xtq=
1)には、トルク要求が無い場合よりも大きい変化率β
1に設定し、目標位相角θtを速やかにベース目標位相
角θmapに近づける。これにより、ロックピン解除制
御の実行による検出位相角θaの応答遅れを最小限にす
る。
【0122】以下、図10および図11を参照しなが
ら、この発明の実施の形態1による上記処理動作につい
て、さらに具体的に説明する。図10は、ロックピン解
除制御の実行要求が発生した時点で「トルク要求が無
い」と推定された場合の検出位相角の時間変化を示すタ
イミングチャートである。
【0123】図10において、まず、前述(図28参
照)と同様に、水温制限付き目標位相角θtwが5[d
eg.CA]を超過した時点tpsから、ロックピン解
除制御が開始される。
【0124】この時点tpsでは、反映率α(図10内
の最下段参照)が「1.0未満」であるため、目標位相
角制限フラグxlim(図10内の中段参照)は、
「1」となっている。
【0125】また、この時点tpsでは、ロックピン解
除カウンタCPは、図1内のステップS105によって
「0」にクリアされた状態であり、図7内のステップS
703によって、トルク要求フラグxtqは「0」に設
定される。
【0126】さらに、最終目標位相角θtの変化率β
は、図9内のステップS903により、第1の値β1よ
りも小さい第2の値β2が代入される。したがって、最
終目標位相角θt(図10内の破線参照)は、上記時点
tpsの後に、ロックピン15の解除状態が検出される
時点tpeから、従来(図28参照)の検出位相角θa
よりもゆっくり漸増し、ベース目標位相角θmapに収
束する。
【0127】この結果、図10にように、ロック解除状
態の検出時点tpeから位相フィードバック制御を実行
した場合でも、検出位相角θaの変化量は、前述(図2
8参照)の検出位相角θaと比べて十分に抑制されるこ
とが分かる。
【0128】たとえば、運転者のアクセル踏み込み量
(スロットル開度)が一定で車両が定常走行中に、冷却
水温thwが上昇してバルブタイミング制御の禁止状態
が解除されたときには、ロックピン解除制御の実行要求
が発生した時点において、トルク要求は発生していな
い。また、通常、バルブタイミング制御の禁止が解除さ
れたことは、運転者からは認識されない。
【0129】この場合、図10のように変化率βを小さ
い値β2に設定してバルブタイミング変化率を抑制し、
最終目標位相角θtをベース目標位相角θmapにゆっ
くり近づけることにより、トルク変動によるショックを
運転者に与えることはなく、運転者の意図しないショッ
クの発生を防止することができる。
【0130】一方、図11は、ロックピン解除制御の実
行要求が発生した時点で「トルク要求が有る」と推定さ
れた場合の検出位相角θaの挙動を示すタイミングチャ
ートである。
【0131】ただし、図11は冷却水温thwによる制
限が既に解除されている場合、すなわち、ベース目標位
相角θmapの反映率αが「1」の場合を示している。
図11において、水温制限付き目標位相角θtwが5
[deg.CA]を超過した時点tpsから、ロックピ
ン解除制御が開始される。
【0132】この場合は、カム位相の進角指令が運転者
の要求に応じて発生しているので、ロックピン15の解
除後は、できるだけ迅速にベース目標位相角θmapに
バルブタイミングを制御することが望ましい。
【0133】図11の場合、水温制限付き目標位相角θ
twが所定角度を超過した時点tpsにおいて、反映率
αが既に「1.0」であるため、目標位相角制限フラグ
xlimは「0」となっている。
【0134】また、この時点tpsにおいては、ロック
ピン解除カウンタCP=0となっており、図7内のステ
ップS704により、トルク要求フラグxtqは「1」
に設定される。また、図9内のステップS902によ
り、最終目標位相角θtの変化率βは、第2の値よりも
大きい第1の値β1が代入される。
【0135】したがって、ロックピン15の解除状態が
検出される時点tpeから、最終目標位相角θtは急速
に増加し、ベース目標位相角θmapに迅速に収束す
る。この結果、上記時点tpeから位相フィードバック
制御を実行すると、検出位相角θaは、図10の場合よ
りも早くベース目標位相角θmapに追従させることが
できる。
【0136】このとき、バルブタイミングの急激な進角
量変化(変化率β1)によりショックが発生するもの
の、運転者の意図(アクセル踏み込み量の増大)による
運転状態変化に起因して発生するショックと比べて、V
VT進角によるショックが十分に小さいので、運転者が
違和感を覚えることは全くなく、特に問題が生じること
はない。
【0137】すなわち、ロックピン解除制御の実行要求
が発生した時点でのトルク要求の有無を、運転状態で決
定するベース目標位相角θmapの制限状態により推定
し、位相フィードバック制御に使用される最終目標位相
角θtの制限量を切り替えることにより、運転者のアク
セル(スロットル)踏み込み量が一定(定常走行)の場
合には、最終目標位相角θtの変化量が抑制される。
【0138】これにより、バルブタイミングの変化が抑
制されるので、トルク変動によるショックを運転者に与
えない。したがって、比較的簡単な処理方法で、運転者
の意図しないショックの発生を防止することができる。
【0139】また、図11のように、運転者の意図(ア
クセル踏み込みなど)によりトルク要求が発生した場合
には、最終目標位相角θtの変化量の制限を緩めること
により、ベース目標位相角θmapに対してバルブタイ
ミングが迅速に追従させることができる。
【0140】したがって、トルク要求発生時には、ロッ
クピン解除制御の実行時のバルブタイミング応答遅れを
最小限に抑制することができ、比較的簡単な処理方法
で、ロックピン15を確実に解除しつつ、出力トルクや
排ガス向上などの性能を有効に発揮させることができ
る。
【0141】実施の形態2.なお、上記実施の形態1で
は、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点tp
sでのトルク要求として、ベース目標位相角θmapの
目標位相角制限フラグ(制限状態)xlimを用いた
が、上記時点tpsでのトルク要求をスロットル開度の
変化量から推定してもよい。
【0142】以下、図12〜図16を参照しながら、ス
ロットル開度の変化量からトルク要求を推定したこの発
明の実施の形態2について説明する。ここでは、前述と
同様に、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの
相対角度(バルブタイミング)を制御するものとする。
したがって、ロックピン15のロック状態が進角側油圧
のみで解除可能な油路構造を有し、ロックピン15の係
合孔18が最遅角位置にあるものとする。
【0143】図12および図13はこの発明の実施の形
態2による処理動作を示すフローチャートであり、図1
4は変化率βの2次元テーブルを示す説明図、図15お
よび図16はこの発明の実施の形態2による処理動作を
示すタイミングチャートである。
【0144】図12はスロットル開度の変化量Δtvo
を求めるための処理ルーチンを示している。図12にお
いて、まず、ロックピン解除カウンタCPが「0」であ
るか否かを判定し(ステップS1201)、CP>0
(すなわち、NO)と判定されれば、そのまま図12の
処理ルーチンを終了する。
【0145】一方、ステップS1201において、CP
=0(すなわち、YES)と判定されれば、スロットル
開度の変化量Δtvoを、以下の式(4)を用いて算出
する(ステップS1202)。
【0146】 Δtvo=tvo[i]−tvo[i−1] ・・・(4)
【0147】ただし、式(4)において、tvo[i]
は今回の処理におけるスロットル開度、tvo[i−
1]は1周期前の処理におけるスロットル開度を示す。
上記式(4)により、スロットル開度が一定である定常
運転状態においては、変化量Δtvoの値は極めて小さ
くなり、加速時のようにスロットルを素早く開いた場合
には、変化量Δtvoの値は大きくなる。
【0148】図13は、スロットル開度の変化量Δtv
oから最終目標位相角θtを算出するための処理ルーチ
ンを示している。なお、図13内のステップS1303
〜S1306については、前述(図9参照)のステップ
S905〜S908と同様の処理なので、ここでは、説
明を省略する。
【0149】図13において、まず、ロックピン解除制
限付き目標位相角θtpの変化率βを、以下の式(5)
を用いて算出する(ステップS1301)。
【0150】 β=Table(Δtvo) ・・・(5)
【0151】ただし、式(5)において、Table
(Δtvo)は、スロットル開度の変化量Δtvoの値
を図14の2次元テーブルから求める関数である。次
に、ロックピン解除制限付き目標位相角θtpを、以下
の式(6)を用いて算出する(ステップS1302)。
【0152】 θtp=θpin+β×CT ・・・(6)
【0153】以下、前述のステップS905〜S908
と同様の処理ステップS1303〜S1306を実行し
て、図13の処理ルーチンを終了する。
【0154】なお、ステップS1301で設定される最
終目標位相角θtの変化率βは、図14に示すように、
スロットル開度の変化量Δtvoが大きい(すなわち、
トルク要求量が大きい)場合には大きい値となる。
【0155】このように、スロットル開度の変化量Δt
voが大きい状態は、たとえば、運転者が加速したいと
いう意図でアクセルペダルを踏み込み、スロットルバル
ブを素早く開いた場合に相当する。
【0156】この場合、最終目標位相角θtは、ロック
ピン解除検出直後から急速にベース目標位相角θmap
に近づくので、バルブタイミングを急速にベース目標位
相角θmapに追従させることができる。
【0157】一方、定常運転時であって、スロットル開
度の変化量Δtvoが「0」または微小値である(すな
わち、トルク要求が無い)場合には、最終目標位相角θ
tの変化率βが小さい値に設定され、ロックピン解除検
出直後からの最終目標位相角θtへの変化量(バルブタ
イミングの変化量)を小さくすることができる。
【0158】したがって、定常運転時においては、バル
ブタイミングの急激な変化が発生することがないので、
運転者の意図しないショックの発生を抑えることができ
る。
【0159】次に、図15および図16のタイミングチ
ャートを参照しながら、上記処理動作について説明す
る。図15および図16は、前述の図10および図11
(定常走行時およびアクセル踏み込み時の処理)に対応
している。
【0160】図15は、ロックピン解除制御の実行要求
が発生した時点tpsでトルク要求が発生していないと
推定された場合での、検出位相角θaの挙動を示すタイ
ミングチャートである。
【0161】図15において、まず、水温制限付き目標
位相角θtwが5[deg.CA]を超過する時点tp
sからロックピン解除制御が開始される。この時点tp
oにおいて、ロックピン解除カウンタCPは「0」とな
っているので、前述の式(4)(図12内のステップS
1202)によりスロットル開度の変化量Δtvoを算
出する。
【0162】ただし、上記時点tpsに至るまでのスロ
ットル開度tvoは一定(Δtvo=0)なので、図1
4の2次元テーブルを参照しつつ、前述の式(5)(図
13内のステップS1301)から変化率βを算出する
と、変化率βには最小の値が設定される。
【0163】したがって、最終目標位相角θt(図15
内の波線参照)は、ロックピン15の解除状態が検出さ
れる時点tpeからゆっくり漸増して、ベース目標位相
角θmapに収束する。
【0164】この結果、ロックピン解除状態の検出時点
tpeから位相フィードバック制御を行うと、検出位相
角θa(図15内の実線参照)の変化量は、従来(図2
8参照)の検出位相角θaの変化量と比べて抑制され
る。
【0165】たとえば前述のように、定常走行(運転者
のスロットル踏み込み量が一定)中に冷却水温thwが
上昇してバルブタイミング制御の禁止が解除された場合
は、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点での
トルク要求はなく、また、バルブタイミング制御の禁止
が解除されたことは通常運転者からは認識されない。
【0166】この場合、変化率βを十分に小さく設定し
て、最終目標位相角θtをベース目標位相角θmapに
ゆっくり近づけることにより、バルブタイミングの変化
は小さく抑えられ、トルク変動によるショックを運転者
に与えることはなく、運転者の意図しないショックの発
生を防止することができる。
【0167】一方、図16は、ロックピン解除制御の実
行要求が発生した時点tpsにトルク要求が有ると推定
された場合の検出位相角θaの挙動を示すタイミングチ
ャートである。
【0168】図16において、前述のように、水温制限
付き目標位相角θtw(図15参照)が5[deg.C
A]を超過する時点tpsから、ロックピン解除制御が
開始される。
【0169】この場合、時点tpsにおいて、アクセル
ペダルが運転者によって踏み込まれている状態であり、
スロットル開度の変化量Δtvoは、図15の場合と比
べて大きな値となる。
【0170】したがって、図14の2次元テーブル(図
13内のステップS1301)から最終目標位相角θt
の変化率βを算出すると、変化率βは、図15の場合と
比べて大きな値が設定されるので、最終目標位相角θt
は、ロックピン15の解除状態が検出される時点tpe
から急速に増加して、ベース目標位相角θmapに迅速
に収束する。
【0171】この結果、上記時点tpeから位相フィー
ドバック制御を実行すると、検出位相角θaは、図15
の場合と比べて、迅速にベース目標位相角θmapに追
従する。
【0172】図16の場合、バルブタイミングの急激な
変化によりショックが発生するが、このショックは、ス
ロットル踏み込み時の運転状態変化(運転者の意図)に
起因して発生するショックと比べて十分に小さいので、
運転者が違和感を覚えることはなく、特に問題は生じな
い。
【0173】また、図16においては、ベース目標位相
角θmapに対してバルブタイミングが迅速に追従する
ので、ロックピン解除制御の実行によるバルブタイミン
グの応答遅れを最小限に抑制することができる。
【0174】このように、ロックピン解除制御の実行要
求が発生した時点でのトルク要求量を、運転者の意図が
直接的に反映されるスロットル開度の変化量Δtvoに
より推定し、位相フィードバック制御に使用される最終
目標位相角θtの制限度合いを変更することにより、内
燃機関101に対するトルク要求を高精度に推定するこ
とができる。
【0175】このように高精度に推定されたトルク要求
量を用いて、最終目標位相角θtの変化量を調整するこ
とにより、バルブタイミング変化量を高い自由度で調整
することができる。
【0176】この結果、運転者の意図しないショックの
発生を防止するとともに、ロックピン15を確実に解除
しつつ、出力トルクや排ガスなどの改善性能を最大限に
発揮させることができる。
【0177】実施の形態3.なお、上記実施の形態2で
は、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点tp
sでのトルク要求量を、スロットル開度の変化量Δtv
oを用いて推定したが、内燃機関101への吸入空気量
を示すパラメータの変化量を用いて推定してもよい。
【0178】以下、図17〜図21を参照しながら、吸
入空気量を示すパラメータの変化量からトルク要求を推
定したこの発明の実施の形態3について説明する。図1
7〜図21は、前述の図12〜図16にそれぞれ対応し
ており、図17および図18はこの発明の実施の形態3
による処理動作を示すフローチャート、図19は変化率
βのテーブルを示す説明図、図20および図21はこの
発明の実施の形態3による処理動作を示すタイミングチ
ャートである。
【0179】この場合も、前述と同様に、クランクシャ
フトに対する吸気カムシャフトの相対角度(バルブタイ
ミング)を制御するものとし、ロックピン15のロック
状態が進角側油圧のみで解除可能な油路構造を有し、ロ
ックピン15の係合孔18が最遅角位置にあるものとす
る。
【0180】ここで、前述の実施の形態2と異なる点
は、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点のト
ルク要求量を、スロットル開度の変化量Δtvoから推
定するのではなく、吸入空気量を示すパラメータ(たと
えば、充填効率Ce)の変化量ΔCeから推定する点の
みである。
【0181】図17は、充填効率Ceの変化量ΔCeを
求めるための処理ルーチンを示している。図17におい
て、まず、ロックピン解除カウンタCPが「0」である
か否かを判定し(ステップS1701)、CP>0(す
なわち、NO)と判定されれば、そのまま図17の処理
ルーチンを終了する。
【0182】一方、ステップS1701において、CP
=0(すなわち、YES)と判定されれば、充填効率C
eの変化量Δceを、以下の式(7)を用いて算出し
(ステップS1702)、図17の処理ルーチンを終了
する。
【0183】 ΔCe=Ce[i]−Ce[i−1] ・・・(7)
【0184】ただし、式(7)において、Ce[i]は
今回の処理における充填効率、Ce[i−1]は1周期
前の処理における充填効率を示す。図17の処理により
求められた充填効率の変化量ΔCeは、充填効率Ceが
一定である定常運転状態には極めて小さい値となり、加
速時のように吸入空気量が急増した場合には大きい値と
なる。
【0185】図18は、充填効率の変化量ΔCeから最
終目標位相角θtを算出する処理ルーチンを示してい
る。図18において、ステップS1801およびS18
02は、前述(図13参照)のステップS1301およ
びS1302に対応している。
【0186】また、図18内ステップS1803〜S1
806については、前述(図9参照)のステップS90
5〜S908と同様の処理なので、ここでは、説明を省
略する。
【0187】まず、ロックピン解除制限付き目標位相角
θtpの変化率βを、以下の式(8)を用いて算出する
(ステップS1801)。
【0188】 β=Table(ΔCe) ・・・(8)
【0189】ただし、式(8)において、Table
(ΔCe)は、スロットル開度の変化量Δtvoの値を
図19のテーブルから求める関数である。次に、ロック
ピン解除制限付き目標位相角θtpを、以下の式(9)
を用いて算出する(ステップS1802)。
【0190】 θtp=θpin+β×CT ・・・(9)
【0191】以下、前述のステップS905〜S908
と同様の処理ステップS1303〜S1306を実行し
て、図13の処理ルーチンを終了する。ここでは、吸入
空気量を示すパラメータとして充填効率の変化量ΔCe
を用いたが、他のパラメータとして、吸気管圧力や体積
効率などを用いてもよい。
【0192】この場合も、最終目標位相角θtの変化率
β(図19参照)は、前述の図14と同様に設定され、
たとえば運転者の加速意図でスロットルを素早く開いた
(吸入空気量が急増した)場合には、変化量ΔCeが大
きい(すなわち、トルク要求量が大きい)ことから、大
きい値に設定される。
【0193】これにより、ロックピン解除の検出直後か
ら最終目標位相角θtを急速にベース目標位相角θma
pに近づけることができ、バルブタイミングを急速にベ
ース目標位相角θmap追従させることができる。
【0194】一方、定常運転時には、充填効率の変化量
ΔCeが「0」または微小である(すなわち、トルク要
求が無い)ことから、最終目標位相角θtの変化率β
は、小さい値に設定される。
【0195】これにより、ロックピン解除状態の検出直
後からの最終目標位相角θtの変化量を抑制して、バル
ブタイミングの変化量を小さくすることができ、バルブ
タイミングの急激な変化が発生しないので、運転者の意
図しないショックの発生を抑制することができる。
【0196】次に、図20および図21のタイミングチ
ャートを参照しながら、上記処理動作について説明す
る。図20および図21は、前述の図15および図16
(定常走行時およびアクセル踏み込み時の処理)に対応
している。
【0197】図20は、ロックピン解除制御の実行要求
が発生した時点tpsでトルク要求が発生していないと
推定された場合での、検出位相角θaの挙動を示すタイ
ミングチャートである。
【0198】図20において、まず、水温制限付き目標
位相角θtwが5[deg.CA]を超過する時点tp
sからロックピン解除制御が開始される。この時点tp
sにおいて、ロックピン解除カウンタCPは「0」とな
っているので、前述の式(7)(図17内のステップS
1702)により充填効率の変化量ΔCeを算出する。
【0199】ただし、上記時点tpsに至るまでのスロ
ットル開度tvoは一定(Δtvo=0)なので、充填
効率Ceも一定(ΔCe=0)となり、図19のテーブ
ルを参照しつつ、前述の式(8)(図18内のステップ
S1801)から変化率βを算出すると、変化率βには
最小の値が設定される。
【0200】したがって、最終目標位相角θt(図20
内の波線参照)は、ロックピン15の解除状態が検出さ
れる時点tpeからゆっくり漸増して、ベース目標位相
角θmapに収束する。
【0201】この結果、ロックピン解除状態の検出時点
tpeから位相フィードバック制御を行うと、検出位相
角θa(図20内の実線参照)の変化量は、従来(図2
8参照)の検出位相角θaの変化量と比べて抑制され、
前述と同様に、運転者の意図しないショックの発生を防
止することができる。
【0202】一方、図21は、ロックピン解除制御の実
行要求が発生した時点tpsにトルク要求が有ると推定
された場合の検出位相角θaの挙動を示すタイミングチ
ャートである。
【0203】図21の場合は、ロックピン解除制御が開
始される時点tpsでアクセルペダル(スロットル)が
運転者により踏み込まれている状態にあり、充填効率C
eが増加するので、充填効率の変化量ΔCeが大きな値
となり、最終目標位相角θtの変化率βは、図20の場
合と比べて大きな値が設定される。
【0204】この結果、最終目標位相角θtは、ロック
ピン15の解除状態が検出される時点tpeから急速に
増加してベース目標位相角θmapに収束するので、上
記時点tpeから位相フィードバック制御を実行する
と、図21内の実線で示すように、検出位相角θaは、
図20の場合と比べて、迅速にベース目標位相角θma
pに追従する。
【0205】このとき、バルブタイミングの急変により
ショックを発生するが、アクセル(スロットル)の踏み
込みによる運転状態変化に起因するショックと比べて十
分に小さいので、運転者が違和感を覚えることはなく、
全く支障はない。
【0206】また、ベース目標位相角θmapに対して
バルブタイミングが速く追従でき、ロックピン解除制御
の実行によるバルブタイミングの応答遅れを最小限に抑
制することができるので、前述と同様に、ロックピン1
5を確実に解除しつつ、出力トルクや排ガスなどの改善
性能を最大限に発揮させることができる。
【0207】さらに、ロックピン解除制御の実行要求が
発生した時点でのトルク要求量を、内燃機関101のト
ルク発生の直接的要因となる吸入空気量の変化量(ΔC
e)から推定し、位相フィードバック制御に使用される
最終目標位相角θtの制限度合いを変更することによ
り、高精度に推定されたトルク要求量を用いて最終目標
位相角θtの変化量が調整されるので、バルブタイミン
グ変化量を高い自由度で調整でき、運転者の意図しない
ショックの発生を防止するとともに、ロックピンを確実
に解除しつつ、出力トルクや排ガスなどの改善性能を最
大限に発揮させることができる。
【0208】なお、上記各実施の形態では、ベース目標
位相角θmapに対して最終目標位相角θtが制限され
る事例に関し、内燃機関の運転状態を示すパラメータと
して冷却水温thwを用いた場合について説明したが、
冷却水温thw以外のパラメータを用いて最終目標位相
角θtが制限される場合であっても、前述と同様の処理
によって同様の作用効果を奏することは言うまでもな
い。
【0209】また、最終目標位相角θtが制限される条
件として、内燃機関の運転状態を用いた場合について説
明したが、バルブタイミング制御装置の状態を適用して
もよい。
【0210】たとえば、バルブタイミング制御における
各種制御パラメータ(たとえば、バルブタイミングの最
遅角位置などの学習値)が未校正の場合は、制御パラメ
ータの校正が完了するまでバルブタイミング制御を禁止
することがあるが、このような事例に対しても、前述の
処理を用いることによって、同様の作用効果を奏するこ
とができる。
【0211】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、内燃
機関のクランクシャフトに同期して少なくとも吸気また
は排気のバルブタイミングを設定するカムシャフトと、
油圧が供給される進角油圧室および遅角油圧室を有し、
クランクシャフトに対するカムシャフトの相対角度を進
角側または遅角側に変更するアクチュエータと、アクチ
ュエータに設けられて相対角度を所定相対角度でロック
するためのロック機構と、油圧を発生するオイルポンプ
と、油圧をアクチュエータの進角油圧室または遅角油圧
室に供給する油圧調整手段と、油圧調整手段を制御する
内燃機関制御装置とを備え、ロック機構は、相対角度の
変更時に、進角油圧室または遅角油圧室のいずれか一方
のみに供給される油圧により解除され、ロック機構によ
るロック状態から相対角度を変更する場合に、あらかじ
めロック状態の解除制御を実行した後に、相対角度の位
相フィードバック制御を行う内燃機関のバルブタイミン
グ制御装置において、内燃機関制御装置は、バルブタイ
ミングの変化量を制限する変化量制限手段を含み、ロッ
ク状態の解除制御から位相フィードバック制御に移行す
る際に、バルブタイミングの変化量を所定値に制限する
ので、バルブタイミング変更時に事前にロックピン解除
操作が必要なアクチュエータを用いた場合でも、位相フ
ィードバック制御への切り替え時における運転者の意図
しないショックの発生を抑制することのできる内燃機関
のバルブタイミング制御装置が得られる効果がある。
【0212】また、この発明によれば、制限手段は、ク
ランクシャフトに対するカムシャフトの目標位相角の変
化量を制限するので、バルブタイミング変更時に事前に
ロックピン解除操作が必要なアクチュエータを用いた場
合でも、位相フィードバック制御への切り替え時におけ
る運転者の意図しないショックの発生を抑制することの
できる内燃機関のバルブタイミング制御装置が得られる
効果がある。
【0213】また、この発明によれば、制限手段は、ロ
ック状態の解除制御の開始時におけるトルク要求量を推
定し、トルク要求量の推定値に応じて、目標位相角の変
化量の制限度合いを変更するので、バルブタイミング変
更時に事前にロックピン解除操作が必要なアクチュエー
タを用いた場合でも、比較的簡単な処理により、位相フ
ィードバック制御への切り替え時における運転者の意図
しないショックの発生を抑制することのできる内燃機関
のバルブタイミング制御装置が得られる効果がある。
【0214】また、この発明によれば、制限手段は、目
標位相角を用いてトルク要求量を推定するので、バルブ
タイミング変更時に事前にロックピン解除操作が必要な
アクチュエータを用いた場合でも、位相フィードバック
制御への切り替え時における運転者の意図しないショッ
クの発生を抑制することのできる内燃機関のバルブタイ
ミング制御装置が得られる効果がある。
【0215】また、この発明によれば、内燃機関のスロ
ットル開度を検出するスロットル開度検出手段を備え、
制限手段は、運転者の意図が直接的に反映されるスロッ
トル開度を用いてトルク要求量を推定し、高精度なトル
ク要求量を用いて最終目標位相角の変化量を調整するの
で、バルブタイミング変化量を高い自由度で調整するこ
とができ、運転者の意図しないショックの発生を防止す
るとともに、ロックピンを確実に解除しつつ、出力トル
クや排ガスなどの改善性能を最大限に発揮させた内燃機
関のバルブタイミング制御装置が得られる効果がある。
【0216】また、この発明によれば、内燃機関の吸入
空気量に対応した吸気量パラメータを検出する吸気量パ
ラメータ検出手段を備え、制限手段は、トルク発生の直
接的要因となる吸気量パラメータを用いてトルク要求量
を推定し、高精度なトルク要求量を用いて最終目標位相
角の変化量を調整するので、バルブタイミング変化量を
高い自由度で調整することができ、運転者の意図しない
ショックの発生を防止するとともに、ロックピンを確実
に解除しつつ、出力トルクや排ガスなどの改善性能を最
大限に発揮させた内燃機関のバルブタイミング制御装置
が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるロック状態の
判定処理動作を示すフローチャートである。
【図2】 この発明の実施の形態1によるロックピン解
除状態の判定処理動作を示すフローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1による各種制限実行
前のベース目標位相角の算出処理動作を示すフローチャ
ートである。
【図4】 この発明の実施の形態1による回転速度およ
び充填効率から目標位相角を算出するための3次元マッ
プ(データテーブル)を示す説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1により冷却水温に応
じてベース目標位相角に制限を与えるための処理動作を
示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態1による位相角制御時
の処理動作を示すフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態1によるロックピン解
除制御の実行要求が発生した時点でのトルク要求の有無
を推定するための処理操作を示すフローチャートであ
る。
【図8】 この発明の実施の形態1によるロックピン解
除制御でのOCV電流の算出処理動作を示すフローチャ
ートである。
【図9】 この発明の実施の形態1によるロックピン解
除状態の検出直後に水温制限付き目標位相角を制限する
ための処理動作を示すフローチャートである。
【図10】 この発明の実施の形態1によるロックピン
解除制御の実行要求が発生した時点でトルク要求が無い
と判定された場合の検出位相角の挙動を示すタイミング
チャートである。
【図11】 この発明の実施の形態1によるロックピン
解除制御の実行要求が発生した時点でトルク要求が有る
と判定された場合の検出位相角の挙動を示すタイミング
チャートである。
【図12】 この発明の実施の形態2によるスロットル
開度の変化量を求めるための処理動作を示すフローチャ
ートである。
【図13】 この発明の実施の形態2によるスロットル
開度の変化量から最終目標位相角を算出するための処理
動作を示すフローチャートである。
【図14】 この発明の実施の形態2によるスロットル
開度の変化量から目標位相角の変化率を算出するための
2次元テーブルを示す説明図である。
【図15】 この発明の実施の形態2によるロックピン
解除制御の実行要求が発生した時点でトルク要求が無い
と推定された場合の検出位相角の挙動を示すタイミング
チャートである。
【図16】 この発明の実施の形態2によるロックピン
解除制御の実行要求が発生した時点でトルク要求が有る
と推定された場合の検出位相角の挙動を示すタイミング
チャートである。
【図17】 この発明の実施の形態3による充填効率の
変化量を求めるための処理動作を示すフローチャートで
ある。
【図18】 この発明の実施の形態3による充填効率の
変化量から最終目標位相角を算出するための処理動作を
示すフローチャートである。
【図19】 この発明の実施の形態3による充填効率の
変化量から目標位相角の変化率を算出するための2次元
テーブルを示す説明図である。
【図20】 この発明の実施の形態3によるロックピン
解除制御の実行要求が発生した時点でトルク要求が無い
と推定された場合の検出位相角の挙動を示すタイミング
チャートである。
【図21】 この発明の実施の形態3によるロックピン
解除制御の実行要求が発生した時点でトルク要求が有る
と推定された場合の検出位相角の挙動を示すタイミング
チャートである。
【図22】 従来のベーン式バルブタイミング調整装置
の内部構成を示す横断面図である。
【図23】 図22内のA−A線による縦断面図であ
る。
【図24】 図22に示したバルブタイミング調整装置
のロック機構およびロック解除機構の要部(ロックピン
周辺)を拡大して示す斜視図である。
【図25】 図24に示したロック機構およびロック解
除機構の要部を示す縦断面図である。
【図26】 図24に示したロック機構およびロック解
除機構の要部を示す縦断面図である。
【図27】 一般的な内燃機関のバルブタイミング制御
装置を示すブロック構成図である。
【図28】 従来の内燃機関のバルブタイミング制御装
置による検出位相角の挙動を示すタイミングチャートで
ある。
【符号の説明】
9 進角側油圧室、10 遅角側油圧室、15 ロック
ピン(ロック機構)、18a ロック解除油圧室、10
1 内燃機関、103 エアフローセンサ、105 ス
ロットルバルブ、112 カム角センサ、113 アク
チュエータ(カム位相アクチュエータ)、114 OC
V(オイルコントロールバルブ)、115 クランク角
センサ、117 ECU、118 オイルポンプ、12
2水温センサ、Ce 充填効率、Ne 回転速度、th
w 冷却水温、xtq トルク要求フラグ、S703
カムシャフトの目標位相角の変化量を制限するステッ
プ、θa 検出位相角、θmap ベース目標位相角、
θt 最終目標位相角、α ベース目標位相角の反映率
β 最終目標位相角の変化率、β1 大きい変化率、
β2 小さい変化率、ΔCe 充填効率の変化量、Δt
vo スロットル開度の変化量。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G018 AB02 BA10 BA33 CA19 CA20 DA58 DA70 DA72 DA73 DA74 EA02 EA17 EA21 EA24 FA01 FA07 GA02 GA04 GA08 GA11 3G092 AA11 DA09 DA10 DG05 EA09 EC01 FA06 FA11 FA31 GA01 GA14 HE01Z HE08Z HF19Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のクランクシャフトに同期して
    少なくとも吸気または排気のバルブタイミングを設定す
    るカムシャフトと、 油圧が供給される進角油圧室および遅角油圧室を有し、
    前記クランクシャフトに対する前記カムシャフトの相対
    角度を進角側または遅角側に変更するアクチュエータ
    と、 前記アクチュエータに設けられて前記相対角度を所定相
    対角度でロックするためのロック機構と、 前記油圧を発生するオイルポンプと、 前記油圧を前記アクチュエータの進角油圧室または遅角
    油圧室に供給する油圧調整手段と、 前記油圧調整手段を制御する内燃機関制御装置とを備
    え、 前記ロック機構は、前記相対角度の変更時に、前記進角
    油圧室または前記遅角油圧室のいずれか一方のみに供給
    される油圧により解除され、 前記ロック機構によるロック状態から前記相対角度を変
    更する場合に、あらかじめ前記ロック状態の解除制御を
    実行した後に、前記相対角度の位相フィードバック制御
    を行う内燃機関のバルブタイミング制御装置において、 前記内燃機関制御装置は、前記バルブタイミングの変化
    量を制限する変化量制限手段を含み、前記ロック状態の
    解除制御から前記位相フィードバック制御に移行する際
    に、前記バルブタイミングの変化量を所定値に制限する
    こと特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制限手段は、前記クランクシャフト
    に対する前記カムシャフトの目標位相角の変化量を制限
    することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバル
    ブタイミング制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制限手段は、前記ロック状態の解除
    制御の開始時におけるトルク要求量を推定し、前記トル
    ク要求量の推定値に応じて、前記目標位相角の変化量の
    制限度合いを変更することを特徴とする請求項2に記載
    の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制限手段は、前記目標位相角を用い
    て前記トルク要求量を推定することを特徴とする請求項
    3に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  5. 【請求項5】 前記内燃機関のスロットル開度を検出す
    るスロットル開度検出手段を備え、 前記制限手段は、前記スロットル開度を用いて前記トル
    ク要求量を推定することを特徴とする請求項3に記載の
    内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  6. 【請求項6】 前記内燃機関の吸入空気量に対応した吸
    気量パラメータを検出する吸気量パラメータ検出手段を
    備え、 前記制限手段は、前記吸気量パラメータを用いて前記ト
    ルク要求量を推定することを特徴とする請求項3に記載
    の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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