JP3763468B2 - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

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    • Y10T74/2102Adjustable

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、運転条件に応じて吸気弁や排気弁の開閉タイミング(バルブタイミング)を調整するための内燃機関のバルブタイミング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図22〜図26は従来のバルブタイミング制御装置の要部を示す図であり、図22は、ベーン式バルブタイミング調整装置(カム位相アクチュエータ)の内部構成を示す径方向の断面図である。
【0003】
図23は軸方向の構成を示す縦断面図(図1内のA−A線参照)である。
図24は、図22に示したカム位相アクチュエータのロック機構およびロック解除機構(ロックピン)の周辺を拡大して示す斜視図である。
【0004】
図25および図26は、図24に示したロックピン周辺の構成を示す縦断面図であり、それぞれ、チェックバルブ19の切り替え状態が異なる場合を示している。
【0005】
図22〜図26において、バルブタイミング調整用のアクチュエータは、外部回転軸を構成する第1の回転体1(図23参照)を有する。第1の回転体1は、スプロケット2と、シュー3aを有するケース3と、カバー4と、締結部材5とを備えている。
【0006】
また、アクチュエータの内部回転軸(第2の回転体)を構成するロータ6は、ケース3の内周を摺動するベーン6aを有する。
【0007】
カムシャフト7は、締結部材8を有し、アクチュエータの回転中心と関連している。
ケース3のシュー3aとロータ6のベーン6aとの間の空間により、進角側油圧室9および遅角側油圧室10が形成されている。
【0008】
進角側油圧室9および遅角側油圧室10には、それぞれ、第1の油路(圧力室供給通路)11および第2の油路(圧力室供給通路)12が連通されている。
ベーン6aおよびシュー3aの先端部には、密閉用のシール手段13が設けられている。
【0009】
ベーン6a内には、背圧部14aを有する収納孔14が形成され、収納孔14内には、ロックピン(ロック部材)15が設けられている。
ロックピン15は、付勢手段16により、突出方向(ロック方向)に付勢されている。
【0010】
収納孔14の背圧部14a側には、排出孔17が設けられている。
また、ロックピン15のロック動作側には、係合孔18およびロック解除油圧室18aが設けられている。
【0011】
ロック解除油圧室18aには、チェックバルブ19を介して、第1ロック解除油圧供給路20および第2ロック解除油圧供給路21が連通されている。
チェックバルブ19の上流側には、進角側圧力分配通路22および遅角側圧力分配通路23が切り替え可能に連通されている。
【0012】
また、収納孔14の側面には、パージ通路24が設けられている。
パージ通路24は、エンジン始動時にオイルポンプ(図示せず)からの油圧が遅角側油圧室10に供給される際に、エンジン停止中に入り込んだ空気を排出孔17から装置外に排出するためのものである。
【0013】
このように、エンジン始動時に空気が排出されると、背圧部14a内に供給された油により残油圧が発生することにより、解除油圧を高めてロック解除を阻止することになる。
【0014】
また、進角側油圧に切り替わると、オイルポンプから供給される油圧は、付勢手段16の付勢力のみに抗して、ロックピン15の先端を解除方向に押圧してロック状態を解除するようになっている。
【0015】
図27は一般的な内燃機関のバルブタイミング制御装置を示すブロック構成図である。
図27において、内燃機関101には、内燃機関101への吸入空気を浄化するエアクリーナ102と、内燃機関101への吸入空気量を計量するエアフローセンサ103と、吸気管104とが設けられている。
【0016】
吸気管104には、吸入空気量を調節して内燃機関101の出力をコントロールするスロットルバルブ105と、吸入空気量に見合った燃料を供給するインジェクタ106とが設けられている。
【0017】
内燃機関101には、燃焼室内で燃焼した排気ガスを排出する排気管107が設けられており、排気管107には、排気ガス内の残存酸素量を検出するO2センサ108と、三元触媒109とが設けられている。
三元触媒109は、排気ガス内の有害ガスであるTHC、CO、NOxを同時に浄化する。
【0018】
内燃機関101の燃焼室内には、点火コイル110により駆動される点火プラグ111が設けられている。
点火プラグ111は、点火コイル110から供給される高電圧エネルギにより、燃焼室内の混合気を燃焼させる火花を発生する。
【0019】
内燃機関101の吸気バルブに設けられたカム角センサ112は、カム角検出用センサプレート(図示しない)の突起によりパルス信号を発生して、カム角を検出する。
【0020】
ここでは、便宜的に吸気バルブ側のカム角センサ112のみが示されているが、カム角センサは、排気バルブ側に設けられてもよく、吸気バルブおよび排気バルブの両方に設けられてもよい。
【0021】
内燃機関101の吸気バルブおよび排気バルブには、クランクシャフトに同期して吸排気のバルブタイミングを設定するカムシャフトが設けられている。
バルブタイミング調整装置として機能するカム位相アクチュエータ(以下、単に「アクチュエータ」と記す)113は、カムシャフトに設けられ、クランクシャフトとカムシャフトとの相対角度(カム位相)を進角側または遅角側に変更する。
【0022】
オイルコントロールバルブ(以下、「OCV」と記す)114は、アクチュエータ113への供給油圧を調整して、カム位相を制御する。
センサプレート116に対向配置されたクランク角センサ115は、センサプレート116の突起(図示せず)がクランク角センサ115を横切る時に信号を発生して、クランクシャフトの位置(クランク角)を検出する。
【0023】
クランク角検出用のセンサプレート116は、クランクシャフトに設けられてクランクシャフトと一体に回転しており、所定位置(基準クランク角)に突起が設けられている。
【0024】
マイクロコンピュータからなるECU117は、内燃機関101の運転状態を示す各種センサからの検出情報に基づいて各種アクチュエータを駆動し、内燃機関101およびカム位相を制御する。
【0025】
オイルポンプ118は、内燃機関101の各機構部品に潤滑油を圧送するとともに、アクチュエータ113を駆動するための油圧を発生する。
油圧センサ119は、オイルポンプ118からOCV114に圧送されるオイルの油圧を検出する。油温センサ120は、オイルポンプ118からOCV114に圧送されるオイルの温度を検出する。
【0026】
冷却水121は、内燃機関101の外側に配設されて、内燃機関101を冷却する。水温センサ122は、冷却水121の温度を検出する。
各種センサの検出情報は、全てECU117に入力される。
【0027】
次に、図27とともに、図22〜図26を参照しながら、従来の内燃機関のバルブタイミング制御装置による動作について説明する。
バルブタイミング(カム位相)の制御は、ECU117の制御下で、OCV114およびアクチュエータ113により実行される。
【0028】
まず、ECU117は、内燃機関101の運転状態に応じて、カム位相の目標位相角を算出するとともに、クランク角センサ115で検出されたクランク角と、カム角センサ112で検出されたカム角とにより、検出位相角(バルブタイミング)を算出する。
【0029】
続いて、ECU117は、検出位相角と目標位相角との位相角偏差のフィードバック制御により、OCV114への通電電流値(または、デューティ比)を制御して、検出位相角を目標位相角に一致させる。
【0030】
OCV114は、アクチュエータ113に対するオイルの油路を選択するとともに、印加油圧を調整することにより、バルブタイミングを制御する。
【0031】
ここで、図22〜図26を参照しながら、アクチュエータ(バルブタイミング調整装置)113の具体的動作について説明する。
まず、内燃機関101の始動時において、OCV114は、アクチュエータ113の遅角側油圧室10にオイルが供給されるように制御される。
【0032】
しかしながら、内燃機関101の始動前(停止中)においては、アクチュエータ113内のオイルおよびオイルポンプ118からアクチュエータ113までの油路内のオイルは、油圧が印加されないことから、オイルパン内に落ちる可能性がある。
【0033】
したがって、内燃機関101の始動時には、油路内のエア(または、エアを含んだオイル)をアクチュエータ113の遅角側油圧室10に導入させる。
遅角側油圧室10に導入されたエア(または、エアを含んだオイル)は、パージ通路24、背圧部14a、排出孔17を通ってアクチュエータ113の外部に排出される。
【0034】
内燃機関101の始動後においては、遅角側圧力分配通路23からの油圧がロック解除油圧室18aにも導入されるが、付勢手段16の付勢力により、ロックピン15は係合孔18から抜けない状態が保持される。
したがって、始動時にロックピン15が係合孔18から抜けることはなく、ロータ6が振動して異音を発するのを抑制することができる。
【0035】
内燃機関101の始動後において、たとえば運転者がアクセルペダルを踏み込み込み、ECU117からカム位相の進角側への指令が生成された場合、OCV114は、アクチュエータ113の進角側油圧室9に油圧を導入するように制御される。
【0036】
進角側油圧室9のオイルは、進角側圧力分配通路22を通ってロック解除油圧室18aに導入される。
このとき、OCV114は、遅角側油圧室10のオイルを排出する位置に制御されるので、遅角側油圧室10のオイルは、OCV114を通ってオイルパンに排出される。
【0037】
これにより、ロックピン15が係合孔18から抜けて、ロータ6は稼動可能となり、進角側油圧室9の油圧によりロータ6が進角側に動作することで、進角制御が行われる。
【0038】
しかしながら、ロックピン15が係合孔18に入っている状態で、目標位相角が、ロックピン15が係合孔18に係合する位置から急変すると、ロックピン15が係合孔18から抜けるタイミングよりもロータ6の動作が早くなる。
【0039】
この場合、ロックピン15が係合孔18から抜けずに、係合孔18内でねじれた状態となり、ロータ6が所望方向に動作することができなくなってしまう。
したがって、ロックピン15が係合孔18に入っている状態からロータ6を確実に作動させるために、ECU117は、OCV114への印加電流の変化量を制限することにより、ロータ6の動作速度を遅らせ、あらかじめロックピン15を確実に解除する操作を実行した後に、通常の位相フィードバック制御を実行する。
【0040】
次に、バルブタイミング制御が禁止される事例について説明する。
たとえば、吸気バルブの開弁タイミングを進角させると、排気行程において吸気バルブが開弁することになるので、不活性ガスが吸気側に逆流し、吸気行程において再び不活性ガスが内燃機関101のシリンダ内に吸入され、シリンダ内の混合気の熱容量が増加して燃焼速度が遅くなる。
【0041】
このような吸気バルブ開弁タイミングの進角制御を冷機状態で実行すると、内燃機関101の温度が低い状態では元々燃焼速度が遅いので、燃焼速度が著しく低下し、失火や燃焼変動が生じてドラビリの悪化が発生するおそれがある。
【0042】
したがって、ECU117は、水温センサ122の検出温度(内燃機関101の冷却水121の温度)が所定温度よりも低い場合には、失火や燃焼変動を防止するために、吸気バルブ開弁タイミングの進角制御を禁止している。
【0043】
一方、ECU117は、内燃機関101の冷却水121の温度が所定温度を越えると、バルブタイミング進角制御の禁止状態を解除して、位相フィードバック制御を開始する。
【0044】
このとき、バルブタイミング進角制御の禁止状態が解除される時点では、急激なバルブタイミング変化によるトルク変動の発生を防止するために、目標位相角の変化量を制限してバルブタイミングの変化量を制限している。
【0045】
ところが、バルブタイミング変更時に事前にロックピン15の解除操作が必要なアクチュエータ(図22〜図26参照)を用いる場合には、目標位相角が所定角度を越えた時点からロックピン15の解除動作が開始され、OCV114への印加電流をゆっくり変化させている。
【0046】
この場合、通常の位相フィードバック制御と比較して、バルブタイミングの変化開始が遅くなるので、検出位相角が所定角度まで進角して、ロックピン15の解除状態を検出した時点においては、既に目標位相角と検出位相角の偏差が大きくなってしまっている。
【0047】
この時点で位相フィードバック制御に切り替わると、目標位相角と検出位相角との位相角偏差が大きいことに起因して、OCV114への印加電流が大きくなるので、バルブタイミングが急激に変化する。
【0048】
このように、バルブタイミングが急激に変化すると、内燃機関101の出力トルクが変動して、運転者が意図しないショックが発生するので、運転者は違和感を覚えることになる。
【0049】
この状態を、図28のタイミングチャートを参照しながら説明する。
図28は従来装置によるロックピン解除制御時の検出位相角θa(バルブタイミング)の時間変化を示している。
【0050】
図28において、横軸は時間、縦軸はアクチュエータの進角量[deg.CA]である。
図28に示すように、水温制限付き目標位相角θtwが増加して、所定角度(たとえば、5[deg.CA])を超過した時点tpsから、検出位相角θaが増加を開始し、ロックピン15の解除制御が開始される。
【0051】
一方、目標位相角θtwは、ロックピン15の解除状態が検出される時点tpeにおいて、既にベース目標位相角θmapまで達している。
したがって、この時点tpeから位相フィードバック制御を行うと、検出位相角θaが図示したように急激に変化するので、運転者の意図しないトルク変動によるショックが発生する。
【0052】
【発明が解決しようとする課題】
従来の内燃機関のバルブタイミング制御装置は以上のように、図22〜図26に示すアクチュエータを用いた場合には、検出位相角が所定角度まで進角した(ロックピン15の解除状態を検出した)時点tpe(図28参照)で位相フィードバック制御に切り替わると、バルブタイミングが急変して内燃機関101の出力トルクが変動して、運転者の意図しないショックが発生するという問題点があった。
【0053】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、バルブタイミング変更時に事前にロックピン解除操作が必要なアクチュエータを用いた場合でも、位相フィードバック制御への切り替え時における運転者の意図しないショックの発生を抑制することのできる内燃機関のバルブタイミング制御装置を得ることを目的とする。
【0054】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置は、内燃機関のクランクシャフトに同期して少なくとも吸気または排気のバルブタイミングを設定するカムシャフトと、油圧が供給される進角油圧室および遅角油圧室を有し、クランクシャフトに対するカムシャフトの相対角度を進角側または遅角側に変更するアクチュエータと、アクチュエータに設けられて相対角度を所定相対角度でロックするためのロック機構と、油圧を発生するオイルポンプと、油圧をアクチュエータの進角油圧室または遅角油圧室に供給する油圧調整手段と、油圧調整手段を制御する内燃機関制御装置とを備え、ロック機構は、相対角度の変更時に、進角油圧室または遅角油圧室のいずれか一方のみに供給される油圧により解除され、ロック機構によるロック状態から相対角度を変更する場合に、あらかじめロック状態の解除制御を実行した後に、相対角度の位相フィードバック制御を行う内燃機関のバルブタイミング制御装置において、内燃機関制御装置は、バルブタイミングの変化量を制限する変化量制限手段を含み、ロック状態の解除制御から位相フィードバック制御に移行する際に、バルブタイミングの変化量を所定値に制限し、制限手段は、クランクシャフトに対するカムシャフトの目標位相角の変化量を制限するとともに、ロック状態の解除制御の開始時におけるトルク要求を推定し、トルク要求の推定値に応じて、目標位相角の変化量の制限度合いを変更するものである。
【0057】
また、この発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の制限手段は、目標位相角を用いてトルク要求を推定するものである。
【0058】
また、この発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置は、内燃機関のスロットル開度を検出するスロットル開度検出手段を備え、制限手段は、スロットル開度を用いてトルク要求を推定するものである。
【0059】
また、この発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置は、内燃機関の吸入空気量に対応した吸気量パラメータを検出する吸気量パラメータ検出手段を備え、制限手段は、吸気量パラメータを用いてトルク要求を推定するものである。
【0060】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
【0061】
なお、この発明の実施の形態1による全体構成は、図27に示した通りであり、ECU117内の動作プログラムの一部が変更されているのみである。
また、アクチュエータ113としては、図22〜図26に示したものが用いられているものとする。
【0062】
したがって、アクチュエータ113は、ロックピン15が進角側の油圧のみでロック状態を解除できる油路構造を有し、ロックピン15の係合孔18は、最遅角位置に設定されている。
【0063】
図1〜図11はこの発明の実施の形態1を示す図であり、図1〜図3および図5〜図9は、この発明の実施の形態1によるECU117の動作を示すフローチャートである。
【0064】
図4は、この発明の実施の形態1によるベース目標位相角θmapを算出するための3次元マップ(データテーブル)を示す説明図であり、回転速度Neと充填効率Ceとからベース目標位相角θmapを算出する場合を示している。
図10および図11は、この発明の実施の形態1によるベース目標位相角θmapの時間変化を示すタイミングチャートである。
【0065】
以下、前述と同様に、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの相対角度(バルブタイミング)を制御する場合を例にとって説明する。
図1は、ロックピン15のロック状態を判定するための処理ルーチンを示している。
【0066】
図1において、まず、検出位相角θaが所定角度(たとえば、5[deg.CA])以上であるか否かを判定し(ステップS101)、θa≧所定角度(すなわち、YES)と判定されれば、ピンロックフラグxpinに「0」を設定し(ステップS102)、図1の処理ルーチンを終了する。
【0067】
このとき、θa≧所定角度の状態は、ロータ6が進角側に動作できており、ロックピン15が係合孔18から抜けている状態を示すので、ロックピン15のロック状態が解除したものと判断される。
なお、ピンロックフラグxpinは、ロック状態において「1」に設定され、ロック解除状態で「0」が設定される。
【0068】
一方、ステップS101において、θa<所定角度(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、内燃機関101が始動モードであるか否かを判定する(ステップS103)。
【0069】
ステップS103において、始動モードでない(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、回転速度Neが所定速度(たとえば、600[r/m])よりも小さく、且つ冷却水温thwが所定温度(たとえば、90[℃])よりも高い、か否かを判定する(ステップS104)。
【0070】
ステップS103において、始動モードである(すなわち、YES)と判定されれば、前述のように内燃機関101の停止時にオイルポンプ118の発生油圧がなくなってロックピン15が係合孔18に係合されることから、ピンロック状態と判断して、ピンロックフラグxpinに「1」を設定し(ステップS105)、図1の処理ルーチンを終了する。
【0071】
なお、ステップS105においては、ロックピン解除カウンタCP(後述する図8参照)が「0」に設定されるとともに、ロックピン解除後の目標制限カウンタCT(後述する図9参照)が「0」に設定される。
【0072】
また、ステップS103において始動モードでない(すなわち、NO)と判定された後、ステップS104において、Ne<所定速度、且つ、thw>所定温度(すなわち、YES)と判定されれば、ステップS105に進む。
【0073】
一方、ステップS104において、Ne≧所定速度、または、thw≦所定温度(すなわち、NO)と判定されれば、そのまま、図1の処理ルーチンを終了する。
【0074】
これにより、ステップS103において始動モードでない(すなわち、NO)と判定され、続いて、ステップS104において、Ne≧所定速度、または、thw≦所定温度(すなわち、NO)と判定されれば、過去に設定されたピンロックフラグxpinの値が残ることになる。
【0075】
したがって、一旦、内燃機関101が始動モードになるか、または、回転速度Neが所定速度よりも小さく且つ冷却水温thwが所定温度よりも高くなると、ピンロックフラグxpinに「1」が設定されたままとなる。
【0076】
ロックピン15は、進角側油圧室9に油を導入しないと係合孔18から抜けないので、ピンロックフラグxpinの状態は、実際のロックピン15の動作状態と一致することになる。
【0077】
図2は、ロックピン15の解除状態を判定するための処理ルーチンを示している。
図2において、まず、検出位相角θaが所定角度(たとえば5[deg.CA])よりも小さいか否かを判定する(ステップS201)。
【0078】
ステップS201において、θa≧所定角度(すなわち、NO)と判定されれば、ロックピン15のロック状態が解除されて、十分に進角したものと判断できるので、ピンロックフラグxpinを「0」にクリアし(ステップS202)、図2の処理ルーチンを終了する。
また、ステップS201において、θa<所定角度(すなわち、YES)と判定されれば、そのまま図2の処理ルーチンを終了する。
【0079】
図3は各種制限が実行される前の処理ルーチンを示すフローチャートであり、ベース目標位相角θmapを内燃機関101の運転状態から算出するための処理ルーチンを示している。
【0080】
図3において、まず、内燃機関101の運転状態を示すパラメータ(各種センサの出力値)を読み込み(ステップS301)、内燃機関101の回転速度Neと充填効率Ceとの3次元マップ(図4参照)のテーブルデータ値を用いて、ベース目標位相角θmapを算出する(ステップS302)。
【0081】
ステップS302において、Map(Ne、Ce)は、図4の3次元マップ値に対して、回転速度Neおよび充填効率Ceを用いてθmapを算出するための関数である。
【0082】
次に、目標位相角制限処理(後述する図5参照)を用いて、θmapに制限を与え(ステップS303)、ピンロックフラグxpinが「0」であるか否かを判定する(ステップS304)。
【0083】
ステップS304において、xpin=0(すなわち、YES)と判定されれば、ロックピン解除後の目標位相角制限処理(後述する図9参照)を用いて、位相フィードバック制御に用いられる最終的な目標位相角θt(ロックピン解除後の制限が与えられた角度)を算出し(ステップS305)、図3の処理ルーチンを終了する。
また、ステップS304において、xpin=1(すなわち、NO)と判定されれば、そのまま図3の処理ルーチンを終了する。
【0084】
次に、内燃機関101の冷却水温thwに応じて、図3で算出されたベース目標位相角θmapに制限を与えるための処理ルーチンについて、図5のフローチャートを参照しながら説明する。
【0085】
この処理においては、内燃機関101の始動時に、冷却水温thwが所定温度(たとえば、0[℃])よりも低い場合には、ベース目標進角量θmapの値にかかわらず、バルブタイミング制御を禁止して最遅角位置とする。
【0086】
また、内燃機関101の暖機状態が促進され、冷却水温thwが所定温度(0[℃])以上になった場合には、最終目標位相角θtへの制限を緩和し、最遅角位置からベース目標位相角θmapに徐々に変化させる。
【0087】
図5において、まず、冷却水温thwが所定温度(0[℃])以上か否かを判定し(ステップS501)、thw<所定温度(すなわち、NO)と判定されれば、目標位相角制限フラグxlimに「1」を設定するとともに、ベース目標位相角θmapの反映率αを「0」にクリアして(ステップS502)、ステップS508(後述する)に進む。
【0088】
一方、ステップS501において、thw≧所定温度(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、目標位相角制限フラグxlimが「1」(ベース目標位相角θmapが制限状態)か否かを判定する(ステップS503)。
【0089】
目標位相角制限フラグxlimは、内燃機関101のキーON時に「0」にクリアされるとともに、ベース目標位相角θmapが制限状態の場合には「1」が設定され、非制限状態の場合には「0」が設定される。
【0090】
ステップS503において、xlim=0(すなわち、NO)と判定されれば、反映率αを「1」に設定して(ステップS504)、ステップS508に進む。
【0091】
一方、ステップS503において、xlim=1(すなわち、YES)と判定されれば、反映率αを所定値(たとえば、0.1)だけ増加させて(ステップS505)、反映率αが1未満か否かを判定する(ステップS506)。
【0092】
ステップS506において、α≧1(すなわち、NO)と判定されれば、目標位相角制限(バルブタイミング制御禁止)フラグxlimを「0」に設定し(ステップS507)、ステップS508に進む。
【0093】
一方、ステップS506において、α<1(すなわち、YES)と判定されれば、水温制限付き目標位相角θtwを、以下の式(1)を用いて算出し(ステップS508)、図5の処理ルーチンを終了する。
【0094】
θtw=α×θmap ・・・(1)
【0095】
図6は位相角制御時の処理ルーチンを示している。
図6において、まず、最終目標位相角θtが所定角度(たとえば、5[deg.CA])以上であるか否かを判定し(ステップS601)、θt≧所定角度(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、ピンロックフラグxpinが「1」であるか否かを判定する(ステップS602)。
【0096】
ステップS602において、xpin=0(すなわち、NO)と判定されれば、通常の位相フィードバック制御を実行して(ステップS603)、図6の処理ルーチンを終了する。
【0097】
また、ステップS602において、xpin=1(すなわち、YES)と判定されれば、トルク要求推定処理(後述する図7参照)を用いて、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点でのトルク要求を推定する(ステップS604)。
【0098】
また、トルク要求の推定処理(ステップS604)に続いて、ロックピン解除制御処理(後述する図8参照)を実行し(ステップS605)、図6の処理ルーチンを終了する。
【0099】
一方、ステップS601において、θt<所定角度(すなわち、NO)と判定されれば、最遅角位置制御を実行して(ステップS606)、バルブタイミングの進角制御を実行せずに、図6の処理ルーチンを終了する。
【0100】
図7は、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点でのトルク要求の有無を推定するための処理ルーチンを示している。
図7において、まず、ロックピン解除カウンタCPが「0」であるか否かを判定し(ステップS701)、CP=0(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、目標位相角制限フラグxlimが1かを判定する(ステップS702)。
【0101】
ステップS701において、CP>0(すなわち、NO)と判定されれば、ロックピン解除制御が既に進行中であるので、何も処理を実行せずに、図7の処理ルーチンを終了する。
【0102】
また、ステップS702において、xlim=1(すなわち、YES)と判定されれば、冷却水温thwによってベース目標進角量θmapが制限されている状態であって、ロックピン解除制御が実行されたものと判断できるので、トルク要求フラグxtqを「0」にクリアして(ステップS703)、図7の処理ルーチンを終了する。
【0103】
一方、ステップS702において、xlim=0(すなわち、NO)と判定されれば、トルク要求フラグxtqに「1」を設定し(ステップS704)、図7の処理ルーチンを終了する。
【0104】
なお、トルク要求フラグxtqは、運転者のトルク要求が有ると判断できる場合には「1」が設定され、トルク要求が無いと判断できる場合には「0」が設定される。
【0105】
図8は、ロックピン解除制御におけるOCV114の電流を算出するための処理ルーチンを示している。
図8において、まず、OCV114に供給する電流Ioutを、以下の式(2)を用いて算出する(ステップS801)。
【0106】
Iout=A×CP+(Ih−Iofs) ・・・(2)
【0107】
ただし、式(2)において、Ihは保持電流値(たとえば、500[mA])であり、バルブタイミング制御装置を所定角度位置で保持するためにOCV114に供給される電流値である。
【0108】
また、Iofsはオフセット電流値(たとえば、200[mA])であり、OCV114への供給電流Ioutを、保持電流値Ihに対して若干遅角側から、徐々に増加させるための電流値である。
【0109】
また、Aは供給電流Ioutを徐々に増加させるための電流増加率(たとえば、0.1[mA/msec])であり、CPはロックピン解除カウンタのカウンタ値である。
【0110】
次に、ロックピン解除カウンタCPに対して、図8の処理周期(たとえば、25[msec])を加算して(ステップS802)、図8の処理ルーチンを終了する。
【0111】
図9は、ロックピン15の解除状態を検出した直後に水温制限付き目標位相角θtwを制限するための処理ルーチンを示している。
図9においては、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点でのトルク要求の有無によって、水温制限付き目標位相角θtwへの制限を切り替えている。
【0112】
まず、トルク要求フラグxtqが「1」であるか否かを判定し(ステップS901)、xtq=1(すなわち、YES)と判定されれば、目標位相角θtの変化率βとしてβ1を代入し(ステップS902)、xtq=0(すなわち、NO)と判定されれば、変化率βとしてβ2(<β1)を代入する(ステップS903)。
【0113】
次に、ロックピン解除制限付き目標位相角θtpを、以下の式(3)を用いて算出する(ステップS904)。
【0114】
θtp=θpin+β×CT ・・・(3)
【0115】
ただし、式(3)において、θpinは、図2内のステップS201(ロックピン15の解除判定)で用いた所定角度(たとえば、5[deg.CA])である。また、目標制限カウンタCTは、ロックピン15の解除検出時点からカウントアップを開始する時間カウンタであり、その値はロックピン解除後の経過時間に相当する。
【0116】
次に、ロックピン解除制限付き目標位相角θtpと水温制限付き目標位相角θtwとを比較し、θtp≦θtwであるか否かを判定する(ステップS905)。
【0117】
ステップS905において、θtp≦θtw(すなわち、YES)と判定されれば、最終目標位相角θtとしてロックピン解除制限付き目標位相角θtpを代入し(ステップS906)、θtp>θtw(すなわち、NO)と判定されれば、最終目標位相角θtとして水温制限付き目標位相角θtwを代入する(ステップS907)。
【0118】
最後に、ロックピン解除後の目標制限カウンタCTに対して、図9の処理周期(たとえば、25[msec])を加算して(ステップS908)、図9の処理ルーチンを終了する。
【0119】
このように、ロックピン解除制御の開始時でのトルク要求の有無(トルク要求フラグxtq)を推定し、推定されたトルク要求の有無に応じて、目標位相角の変化率βを変更する。
【0120】
すなわち、トルク要求が無い場合(xtq=0)には、トルク要求が有る場合よりも小さい変化率β2に設定し、ロックピン解除検出後の目標位相角θtの変化を抑制する。これにより、トルク要求が無い場合における運転者の意図しないショックの発生を防止する。
【0121】
一方、トルク要求が有る場合(xtq=1)には、トルク要求が無い場合よりも大きい変化率β1に設定し、目標位相角θtを速やかにベース目標位相角θmapに近づける。これにより、ロックピン解除制御の実行による検出位相角θaの応答遅れを最小限にする。
【0122】
以下、図10および図11を参照しながら、この発明の実施の形態1による上記処理動作について、さらに具体的に説明する。
図10は、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点で「トルク要求が無い」と推定された場合の検出位相角の時間変化を示すタイミングチャートである。
【0123】
図10において、まず、前述(図28参照)と同様に、水温制限付き目標位相角θtwが5[deg.CA]を超過した時点tpsから、ロックピン解除制御が開始される。
【0124】
この時点tpsでは、反映率α(図10内の最下段参照)が「1.0未満」であるため、目標位相角制限フラグxlim(図10内の中段参照)は、「1」となっている。
【0125】
また、この時点tpsでは、ロックピン解除カウンタCPは、図1内のステップS105によって「0」にクリアされた状態であり、図7内のステップS703によって、トルク要求フラグxtqは「0」に設定される。
【0126】
さらに、最終目標位相角θtの変化率βは、図9内のステップS903により、第1の値β1よりも小さい第2の値β2が代入される。
したがって、最終目標位相角θt(図10内の破線参照)は、上記時点tpsの後に、ロックピン15の解除状態が検出される時点tpeから、従来(図28参照)の検出位相角θaよりもゆっくり漸増し、ベース目標位相角θmapに収束する。
【0127】
この結果、図10にように、ロック解除状態の検出時点tpeから位相フィードバック制御を実行した場合でも、検出位相角θaの変化量は、前述(図28参照)の検出位相角θaと比べて十分に抑制されることが分かる。
【0128】
たとえば、運転者のアクセル踏み込み量(スロットル開度)が一定で車両が定常走行中に、冷却水温thwが上昇してバルブタイミング制御の禁止状態が解除されたときには、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点において、トルク要求は発生していない。
また、通常、バルブタイミング制御の禁止が解除されたことは、運転者からは認識されない。
【0129】
この場合、図10のように変化率βを小さい値β2に設定してバルブタイミング変化率を抑制し、最終目標位相角θtをベース目標位相角θmapにゆっくり近づけることにより、トルク変動によるショックを運転者に与えることはなく、運転者の意図しないショックの発生を防止することができる。
【0130】
一方、図11は、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点で「トルク要求が有る」と推定された場合の検出位相角θaの挙動を示すタイミングチャートである。
【0131】
ただし、図11は冷却水温thwによる制限が既に解除されている場合、すなわち、ベース目標位相角θmapの反映率αが「1」の場合を示している。
図11において、水温制限付き目標位相角θtwが5[deg.CA]を超過した時点tpsから、ロックピン解除制御が開始される。
【0132】
この場合は、カム位相の進角指令が運転者の要求に応じて発生しているので、ロックピン15の解除後は、できるだけ迅速にベース目標位相角θmapにバルブタイミングを制御することが望ましい。
【0133】
図11の場合、水温制限付き目標位相角θtwが所定角度を超過した時点tpsにおいて、反映率αが既に「1.0」であるため、目標位相角制限フラグxlimは「0」となっている。
【0134】
また、この時点tpsにおいては、ロックピン解除カウンタCP=0となっており、図7内のステップS704により、トルク要求フラグxtqは「1」に設定される。
また、図9内のステップS902により、最終目標位相角θtの変化率βは、第2の値よりも大きい第1の値β1が代入される。
【0135】
したがって、ロックピン15の解除状態が検出される時点tpeから、最終目標位相角θtは急速に増加し、ベース目標位相角θmapに迅速に収束する。
この結果、上記時点tpeから位相フィードバック制御を実行すると、検出位相角θaは、図10の場合よりも早くベース目標位相角θmapに追従させることができる。
【0136】
このとき、バルブタイミングの急激な進角量変化(変化率β1)によりショックが発生するものの、運転者の意図(アクセル踏み込み量の増大)による運転状態変化に起因して発生するショックと比べて、VVT進角によるショックが十分に小さいので、運転者が違和感を覚えることは全くなく、特に問題が生じることはない。
【0137】
すなわち、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点でのトルク要求の有無を、運転状態で決定するベース目標位相角θmapの制限状態により推定し、位相フィードバック制御に使用される最終目標位相角θtの制限量を切り替えることにより、運転者のアクセル(スロットル)踏み込み量が一定(定常走行)の場合には、最終目標位相角θtの変化量が抑制される。
【0138】
これにより、バルブタイミングの変化が抑制されるので、トルク変動によるショックを運転者に与えない。
したがって、比較的簡単な処理方法で、運転者の意図しないショックの発生を防止することができる。
【0139】
また、図11のように、運転者の意図(アクセル踏み込みなど)によりトルク要求が発生した場合には、最終目標位相角θtの変化量の制限を緩めることにより、ベース目標位相角θmapに対してバルブタイミングが迅速に追従させることができる。
【0140】
したがって、トルク要求発生時には、ロックピン解除制御の実行時のバルブタイミング応答遅れを最小限に抑制することができ、比較的簡単な処理方法で、ロックピン15を確実に解除しつつ、出力トルクや排ガス向上などの性能を有効に発揮させることができる。
【0141】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点tpsでのトルク要求として、ベース目標位相角θmapの目標位相角制限フラグ(制限状態)xlimを用いたが、上記時点tpsでのトルク要求をスロットル開度の変化量から推定してもよい。
【0142】
以下、図12〜図16を参照しながら、スロットル開度の変化量からトルク要求を推定したこの発明の実施の形態2について説明する。
ここでは、前述と同様に、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの相対角度(バルブタイミング)を制御するものとする。
したがって、ロックピン15のロック状態が進角側油圧のみで解除可能な油路構造を有し、ロックピン15の係合孔18が最遅角位置にあるものとする。
【0143】
図12および図13はこの発明の実施の形態2による処理動作を示すフローチャートであり、図14は変化率βの2次元テーブルを示す説明図、図15および図16はこの発明の実施の形態2による処理動作を示すタイミングチャートである。
【0144】
図12はスロットル開度の変化量Δtvoを求めるための処理ルーチンを示している。
図12において、まず、ロックピン解除カウンタCPが「0」であるか否かを判定し(ステップS1201)、CP>0(すなわち、NO)と判定されれば、そのまま図12の処理ルーチンを終了する。
【0145】
一方、ステップS1201において、CP=0(すなわち、YES)と判定されれば、スロットル開度の変化量Δtvoを、以下の式(4)を用いて算出する(ステップS1202)。
【0146】
Δtvo=tvo[i]−tvo[i−1] ・・・(4)
【0147】
ただし、式(4)において、tvo[i]は今回の処理におけるスロットル開度、tvo[i−1]は1周期前の処理におけるスロットル開度を示す。
上記式(4)により、スロットル開度が一定である定常運転状態においては、変化量Δtvoの値は極めて小さくなり、加速時のようにスロットルを素早く開いた場合には、変化量Δtvoの値は大きくなる。
【0148】
図13は、スロットル開度の変化量Δtvoから最終目標位相角θtを算出するための処理ルーチンを示している。
なお、図13内のステップS1303〜S1306については、前述(図9参照)のステップS905〜S908と同様の処理なので、ここでは、説明を省略する。
【0149】
図13において、まず、ロックピン解除制限付き目標位相角θtpの変化率βを、以下の式(5)を用いて算出する(ステップS1301)。
【0150】
β=Table(Δtvo) ・・・(5)
【0151】
ただし、式(5)において、Table(Δtvo)は、スロットル開度の変化量Δtvoの値を図14の2次元テーブルから求める関数である。
次に、ロックピン解除制限付き目標位相角θtpを、以下の式(6)を用いて算出する(ステップS1302)。
【0152】
θtp=θpin+β×CT ・・・(6)
【0153】
以下、前述のステップS905〜S908と同様の処理ステップS1303〜S1306を実行して、図13の処理ルーチンを終了する。
【0154】
なお、ステップS1301で設定される最終目標位相角θtの変化率βは、図14に示すように、スロットル開度の変化量Δtvoが大きい(すなわち、トルク要求が大きい)場合には大きい値となる。
【0155】
このように、スロットル開度の変化量Δtvoが大きい状態は、たとえば、運転者が加速したいという意図でアクセルペダルを踏み込み、スロットルバルブを素早く開いた場合に相当する。
【0156】
この場合、最終目標位相角θtは、ロックピン解除検出直後から急速にベース目標位相角θmapに近づくので、バルブタイミングを急速にベース目標位相角θmapに追従させることができる。
【0157】
一方、定常運転時であって、スロットル開度の変化量Δtvoが「0」または微小値である(すなわち、トルク要求が無い)場合には、最終目標位相角θtの変化率βが小さい値に設定され、ロックピン解除検出直後からの最終目標位相角θtへの変化量(バルブタイミングの変化量)を小さくすることができる。
【0158】
したがって、定常運転時においては、バルブタイミングの急激な変化が発生することがないので、運転者の意図しないショックの発生を抑えることができる。
【0159】
次に、図15および図16のタイミングチャートを参照しながら、上記処理動作について説明する。
図15および図16は、前述の図10および図11(定常走行時およびアクセル踏み込み時の処理)に対応している。
【0160】
図15は、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点tpsでトルク要求が発生していないと推定された場合での、検出位相角θaの挙動を示すタイミングチャートである。
【0161】
図15において、まず、水温制限付き目標位相角θtwが5[deg.CA]を超過する時点tpsからロックピン解除制御が開始される。
この時点tpoにおいて、ロックピン解除カウンタCPは「0」となっているので、前述の式(4)(図12内のステップS1202)によりスロットル開度の変化量Δtvoを算出する。
【0162】
ただし、上記時点tpsに至るまでのスロットル開度tvoは一定(Δtvo=0)なので、図14の2次元テーブルを参照しつつ、前述の式(5)(図13内のステップS1301)から変化率βを算出すると、変化率βには最小の値が設定される。
【0163】
したがって、最終目標位相角θt(図15内の波線参照)は、ロックピン15の解除状態が検出される時点tpeからゆっくり漸増して、ベース目標位相角θmapに収束する。
【0164】
この結果、ロックピン解除状態の検出時点tpeから位相フィードバック制御を行うと、検出位相角θa(図15内の実線参照)の変化量は、従来(図28参照)の検出位相角θaの変化量と比べて抑制される。
【0165】
たとえば前述のように、定常走行(運転者のスロットル踏み込み量が一定)中に冷却水温thwが上昇してバルブタイミング制御の禁止が解除された場合は、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点でのトルク要求はなく、また、バルブタイミング制御の禁止が解除されたことは通常運転者からは認識されない。
【0166】
この場合、変化率βを十分に小さく設定して、最終目標位相角θtをベース目標位相角θmapにゆっくり近づけることにより、バルブタイミングの変化は小さく抑えられ、トルク変動によるショックを運転者に与えることはなく、運転者の意図しないショックの発生を防止することができる。
【0167】
一方、図16は、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点tpsにトルク要求が有ると推定された場合の検出位相角θaの挙動を示すタイミングチャートである。
【0168】
図16において、前述のように、水温制限付き目標位相角θtw(図15参照)が5[deg.CA]を超過する時点tpsから、ロックピン解除制御が開始される。
【0169】
この場合、時点tpsにおいて、アクセルペダルが運転者によって踏み込まれている状態であり、スロットル開度の変化量Δtvoは、図15の場合と比べて大きな値となる。
【0170】
したがって、図14の2次元テーブル(図13内のステップS1301)から最終目標位相角θtの変化率βを算出すると、変化率βは、図15の場合と比べて大きな値が設定されるので、最終目標位相角θtは、ロックピン15の解除状態が検出される時点tpeから急速に増加して、ベース目標位相角θmapに迅速に収束する。
【0171】
この結果、上記時点tpeから位相フィードバック制御を実行すると、検出位相角θaは、図15の場合と比べて、迅速にベース目標位相角θmapに追従する。
【0172】
図16の場合、バルブタイミングの急激な変化によりショックが発生するが、このショックは、スロットル踏み込み時の運転状態変化(運転者の意図)に起因して発生するショックと比べて十分に小さいので、運転者が違和感を覚えることはなく、特に問題は生じない。
【0173】
また、図16においては、ベース目標位相角θmapに対してバルブタイミングが迅速に追従するので、ロックピン解除制御の実行によるバルブタイミングの応答遅れを最小限に抑制することができる。
【0174】
このように、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点でのトルク要求を、運転者の意図が直接的に反映されるスロットル開度の変化量Δtvoにより推定し、位相フィードバック制御に使用される最終目標位相角θtの制限度合いを変更することにより、内燃機関101に対するトルク要求を高精度に推定することができる。
【0175】
このように高精度に推定されたトルク要求を用いて、最終目標位相角θtの変化量を調整することにより、バルブタイミング変化量を高い自由度で調整することができる。
【0176】
この結果、運転者の意図しないショックの発生を防止するとともに、ロックピン15を確実に解除しつつ、出力トルクや排ガスなどの改善性能を最大限に発揮させることができる。
【0177】
実施の形態3.
なお、上記実施の形態2では、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点tpsでのトルク要求を、スロットル開度の変化量Δtvoを用いて推定したが、内燃機関101への吸入空気量を示すパラメータの変化量を用いて推定してもよい。
【0178】
以下、図17〜図21を参照しながら、吸入空気量を示すパラメータの変化量からトルク要求を推定したこの発明の実施の形態3について説明する。
図17〜図21は、前述の図12〜図16にそれぞれ対応しており、図17および図18はこの発明の実施の形態3による処理動作を示すフローチャート、図19は変化率βのテーブルを示す説明図、図20および図21はこの発明の実施の形態3による処理動作を示すタイミングチャートである。
【0179】
この場合も、前述と同様に、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの相対角度(バルブタイミング)を制御するものとし、ロックピン15のロック状態が進角側油圧のみで解除可能な油路構造を有し、ロックピン15の係合孔18が最遅角位置にあるものとする。
【0180】
ここで、前述の実施の形態2と異なる点は、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点のトルク要求を、スロットル開度の変化量Δtvoから推定するのではなく、吸入空気量を示すパラメータ(たとえば、充填効率Ce)の変化量ΔCeから推定する点のみである。
【0181】
図17は、充填効率Ceの変化量ΔCeを求めるための処理ルーチンを示している。
図17において、まず、ロックピン解除カウンタCPが「0」であるか否かを判定し(ステップS1701)、CP>0(すなわち、NO)と判定されれば、そのまま図17の処理ルーチンを終了する。
【0182】
一方、ステップS1701において、CP=0(すなわち、YES)と判定されれば、充填効率Ceの変化量Δceを、以下の式(7)を用いて算出し(ステップS1702)、図17の処理ルーチンを終了する。
【0183】
ΔCe=Ce[i]−Ce[i−1] ・・・(7)
【0184】
ただし、式(7)において、Ce[i]は今回の処理における充填効率、Ce[i−1]は1周期前の処理における充填効率を示す。
図17の処理により求められた充填効率の変化量ΔCeは、充填効率Ceが一定である定常運転状態には極めて小さい値となり、加速時のように吸入空気量が急増した場合には大きい値となる。
【0185】
図18は、充填効率の変化量ΔCeから最終目標位相角θtを算出する処理ルーチンを示している。
図18において、ステップS1801およびS1802は、前述(図13参照)のステップS1301およびS1302に対応している。
【0186】
また、図18内ステップS1803〜S1806については、前述(図9参照)のステップS905〜S908と同様の処理なので、ここでは、説明を省略する。
【0187】
まず、ロックピン解除制限付き目標位相角θtpの変化率βを、以下の式(8)を用いて算出する(ステップS1801)。
【0188】
β=Table(ΔCe) ・・・(8)
【0189】
ただし、式(8)において、Table(ΔCe)は、スロットル開度の変化量Δtvoの値を図19のテーブルから求める関数である。
次に、ロックピン解除制限付き目標位相角θtpを、以下の式(9)を用いて算出する(ステップS1802)。
【0190】
θtp=θpin+β×CT ・・・(9)
【0191】
以下、前述のステップS905〜S908と同様の処理ステップS1303〜S1306を実行して、図13の処理ルーチンを終了する。
ここでは、吸入空気量を示すパラメータとして充填効率の変化量ΔCeを用いたが、他のパラメータとして、吸気管圧力や体積効率などを用いてもよい。
【0192】
この場合も、最終目標位相角θtの変化率β(図19参照)は、前述の図14と同様に設定され、たとえば運転者の加速意図でスロットルを素早く開いた(吸入空気量が急増した)場合には、変化量ΔCeが大きい(すなわち、トルク要求が大きい)ことから、大きい値に設定される。
【0193】
これにより、ロックピン解除の検出直後から最終目標位相角θtを急速にベース目標位相角θmapに近づけることができ、バルブタイミングを急速にベース目標位相角θmap追従させることができる。
【0194】
一方、定常運転時には、充填効率の変化量ΔCeが「0」または微小である(すなわち、トルク要求が無い)ことから、最終目標位相角θtの変化率βは、小さい値に設定される。
【0195】
これにより、ロックピン解除状態の検出直後からの最終目標位相角θtの変化量を抑制して、バルブタイミングの変化量を小さくすることができ、バルブタイミングの急激な変化が発生しないので、運転者の意図しないショックの発生を抑制することができる。
【0196】
次に、図20および図21のタイミングチャートを参照しながら、上記処理動作について説明する。
図20および図21は、前述の図15および図16(定常走行時およびアクセル踏み込み時の処理)に対応している。
【0197】
図20は、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点tpsでトルク要求が発生していないと推定された場合での、検出位相角θaの挙動を示すタイミングチャートである。
【0198】
図20において、まず、水温制限付き目標位相角θtwが5[deg.CA]を超過する時点tpsからロックピン解除制御が開始される。
この時点tpsにおいて、ロックピン解除カウンタCPは「0」となっているので、前述の式(7)(図17内のステップS1702)により充填効率の変化量ΔCeを算出する。
【0199】
ただし、上記時点tpsに至るまでのスロットル開度tvoは一定(Δtvo=0)なので、充填効率Ceも一定(ΔCe=0)となり、図19のテーブルを参照しつつ、前述の式(8)(図18内のステップS1801)から変化率βを算出すると、変化率βには最小の値が設定される。
【0200】
したがって、最終目標位相角θt(図20内の波線参照)は、ロックピン15の解除状態が検出される時点tpeからゆっくり漸増して、ベース目標位相角θmapに収束する。
【0201】
この結果、ロックピン解除状態の検出時点tpeから位相フィードバック制御を行うと、検出位相角θa(図20内の実線参照)の変化量は、従来(図28参照)の検出位相角θaの変化量と比べて抑制され、前述と同様に、運転者の意図しないショックの発生を防止することができる。
【0202】
一方、図21は、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点tpsにトルク要求が有ると推定された場合の検出位相角θaの挙動を示すタイミングチャートである。
【0203】
図21の場合は、ロックピン解除制御が開始される時点tpsでアクセルペダル(スロットル)が運転者により踏み込まれている状態にあり、充填効率Ceが増加するので、充填効率の変化量ΔCeが大きな値となり、最終目標位相角θtの変化率βは、図20の場合と比べて大きな値が設定される。
【0204】
この結果、最終目標位相角θtは、ロックピン15の解除状態が検出される時点tpeから急速に増加してベース目標位相角θmapに収束するので、上記時点tpeから位相フィードバック制御を実行すると、図21内の実線で示すように、検出位相角θaは、図20の場合と比べて、迅速にベース目標位相角θmapに追従する。
【0205】
このとき、バルブタイミングの急変によりショックを発生するが、アクセル(スロットル)の踏み込みによる運転状態変化に起因するショックと比べて十分に小さいので、運転者が違和感を覚えることはなく、全く支障はない。
【0206】
また、ベース目標位相角θmapに対してバルブタイミングが速く追従でき、ロックピン解除制御の実行によるバルブタイミングの応答遅れを最小限に抑制することができるので、前述と同様に、ロックピン15を確実に解除しつつ、出力トルクや排ガスなどの改善性能を最大限に発揮させることができる。
【0207】
さらに、ロックピン解除制御の実行要求が発生した時点でのトルク要求を、内燃機関101のトルク発生の直接的要因となる吸入空気量の変化量(ΔCe)から推定し、位相フィードバック制御に使用される最終目標位相角θtの制限度合いを変更することにより、高精度に推定されたトルク要求を用いて最終目標位相角θtの変化量が調整されるので、バルブタイミング変化量を高い自由度で調整でき、運転者の意図しないショックの発生を防止するとともに、ロックピンを確実に解除しつつ、出力トルクや排ガスなどの改善性能を最大限に発揮させることができる。
【0208】
なお、上記各実施の形態では、ベース目標位相角θmapに対して最終目標位相角θtが制限される事例に関し、内燃機関の運転状態を示すパラメータとして冷却水温thwを用いた場合について説明したが、冷却水温thw以外のパラメータを用いて最終目標位相角θtが制限される場合であっても、前述と同様の処理によって同様の作用効果を奏することは言うまでもない。
【0209】
また、最終目標位相角θtが制限される条件として、内燃機関の運転状態を用いた場合について説明したが、バルブタイミング制御装置の状態を適用してもよい。
【0210】
たとえば、バルブタイミング制御における各種制御パラメータ(たとえば、バルブタイミングの最遅角位置などの学習値)が未校正の場合は、制御パラメータの校正が完了するまでバルブタイミング制御を禁止することがあるが、このような事例に対しても、前述の処理を用いることによって、同様の作用効果を奏することができる。
【0211】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、内燃機関のクランクシャフトに同期して少なくとも吸気または排気のバルブタイミングを設定するカムシャフトと、油圧が供給される進角油圧室および遅角油圧室を有し、クランクシャフトに対するカムシャフトの相対角度を進角側または遅角側に変更するアクチュエータと、アクチュエータに設けられて相対角度を所定相対角度でロックするためのロック機構と、油圧を発生するオイルポンプと、油圧をアクチュエータの進角油圧室または遅角油圧室に供給する油圧調整手段と、油圧調整手段を制御する内燃機関制御装置とを備え、ロック機構は、相対角度の変更時に、進角油圧室または遅角油圧室のいずれか一方のみに供給される油圧により解除され、ロック機構によるロック状態から相対角度を変更する場合に、あらかじめロック状態の解除制御を実行した後に、相対角度の位相フィードバック制御を行う内燃機関のバルブタイミング制御装置において、内燃機関制御装置は、バルブタイミングの変化量を制限する変化量制限手段を含み、ロック状態の解除制御から位相フィードバック制御に移行する際に、バルブタイミングの変化量を所定値に制限し、制限手段は、クランクシャフトに対するカムシャフトの目標位相角の変化量を制限するとともに、ロック状態の解除制御の開始時におけるトルク要求を推定し、トルク要求の推定値に応じて、目標位相角の変化量の制限度合いを変更するので、バルブタイミング変更時に事前にロックピン解除操作が必要なアクチュエータを用いた場合でも、比較的簡単な処理により、位相フィードバック制御への切り替え時における運転者の意図しないショックの発生を抑制することのできる内燃機関のバルブタイミング制御装置が得られる効果がある。
【0214】
また、この発明によれば、制限手段は、目標位相角を用いてトルク要求を推定するので、バルブタイミング変更時に事前にロックピン解除操作が必要なアクチュエータを用いた場合でも、位相フィードバック制御への切り替え時における運転者の意図しないショックの発生を抑制することのできる内燃機関のバルブタイミング制御装置が得られる効果がある。
【0215】
また、この発明によれば、内燃機関のスロットル開度を検出するスロットル開度検出手段を備え、制限手段は、運転者の意図が直接的に反映されるスロットル開度を用いてトルク要求を推定し、高精度なトルク要求を用いて最終目標位相角の変化量を調整するので、バルブタイミング変化量を高い自由度で調整することができ、運転者の意図しないショックの発生を防止するとともに、ロックピンを確実に解除しつつ、出力トルクや排ガスなどの改善性能を最大限に発揮させた内燃機関のバルブタイミング制御装置が得られる効果がある。
【0216】
また、この発明によれば、内燃機関の吸入空気量に対応した吸気量パラメータを検出する吸気量パラメータ検出手段を備え、制限手段は、トルク発生の直接的要因となる吸気量パラメータを用いてトルク要求を推定し、高精度なトルク要求を用いて最終目標位相角の変化量を調整するので、バルブタイミング変化量を高い自由度で調整することができ、運転者の意図しないショックの発生を防止するとともに、ロックピンを確実に解除しつつ、出力トルクや排ガスなどの改善性能を最大限に発揮させた内燃機関のバルブタイミング制御装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるロック状態の判定処理動作を示すフローチャートである。
【図2】 この発明の実施の形態1によるロックピン解除状態の判定処理動作を示すフローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1による各種制限実行前のベース目標位相角の算出処理動作を示すフローチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態1による回転速度および充填効率から目標位相角を算出するための3次元マップ(データテーブル)を示す説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1により冷却水温に応じてベース目標位相角に制限を与えるための処理動作を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態1による位相角制御時の処理動作を示すフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態1によるロックピン解除制御の実行要求が発生した時点でのトルク要求の有無を推定するための処理操作を示すフローチャートである。
【図8】 この発明の実施の形態1によるロックピン解除制御でのOCV電流の算出処理動作を示すフローチャートである。
【図9】 この発明の実施の形態1によるロックピン解除状態の検出直後に水温制限付き目標位相角を制限するための処理動作を示すフローチャートである。
【図10】 この発明の実施の形態1によるロックピン解除制御の実行要求が発生した時点でトルク要求が無いと判定された場合の検出位相角の挙動を示すタイミングチャートである。
【図11】 この発明の実施の形態1によるロックピン解除制御の実行要求が発生した時点でトルク要求が有ると判定された場合の検出位相角の挙動を示すタイミングチャートである。
【図12】 この発明の実施の形態2によるスロットル開度の変化量を求めるための処理動作を示すフローチャートである。
【図13】 この発明の実施の形態2によるスロットル開度の変化量から最終目標位相角を算出するための処理動作を示すフローチャートである。
【図14】 この発明の実施の形態2によるスロットル開度の変化量から目標位相角の変化率を算出するための2次元テーブルを示す説明図である。
【図15】 この発明の実施の形態2によるロックピン解除制御の実行要求が発生した時点でトルク要求が無いと推定された場合の検出位相角の挙動を示すタイミングチャートである。
【図16】 この発明の実施の形態2によるロックピン解除制御の実行要求が発生した時点でトルク要求が有ると推定された場合の検出位相角の挙動を示すタイミングチャートである。
【図17】 この発明の実施の形態3による充填効率の変化量を求めるための処理動作を示すフローチャートである。
【図18】 この発明の実施の形態3による充填効率の変化量から最終目標位相角を算出するための処理動作を示すフローチャートである。
【図19】 この発明の実施の形態3による充填効率の変化量から目標位相角の変化率を算出するための2次元テーブルを示す説明図である。
【図20】 この発明の実施の形態3によるロックピン解除制御の実行要求が発生した時点でトルク要求が無いと推定された場合の検出位相角の挙動を示すタイミングチャートである。
【図21】 この発明の実施の形態3によるロックピン解除制御の実行要求が発生した時点でトルク要求が有ると推定された場合の検出位相角の挙動を示すタイミングチャートである。
【図22】 従来のベーン式バルブタイミング調整装置の内部構成を示す横断面図である。
【図23】 図22内のA−A線による縦断面図である。
【図24】 図22に示したバルブタイミング調整装置のロック機構およびロック解除機構の要部(ロックピン周辺)を拡大して示す斜視図である。
【図25】 図24に示したロック機構およびロック解除機構の要部を示す縦断面図である。
【図26】 図24に示したロック機構およびロック解除機構の要部を示す縦断面図である。
【図27】 一般的な内燃機関のバルブタイミング制御装置を示すブロック構成図である。
【図28】 従来の内燃機関のバルブタイミング制御装置による検出位相角の挙動を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
9 進角側油圧室、10 遅角側油圧室、15 ロックピン(ロック機構)、18a ロック解除油圧室、101 内燃機関、103 エアフローセンサ、
105 スロットルバルブ、112 カム角センサ、113 アクチュエータ(カム位相アクチュエータ)、114 OCV(オイルコントロールバルブ)、
115 クランク角センサ、117 ECU、118 オイルポンプ、122 水温センサ、Ce 充填効率、Ne 回転速度、thw 冷却水温、xtq トルク要求フラグ、S703 カムシャフトの目標位相角の変化量を制限するステップ、θa 検出位相角、θmap ベース目標位相角、θt 最終目標位相角、α ベース目標位相角の反映率 β 最終目標位相角の変化率、β1 大きい変化率、β2 小さい変化率、ΔCe 充填効率の変化量、Δtvo スロットル開度の変化量。

Claims (4)

  1. 内燃機関のクランクシャフトに同期して少なくとも吸気または排気のバルブタイミングを設定するカムシャフトと、
    油圧が供給される進角油圧室および遅角油圧室を有し、前記クランクシャフトに対する前記カムシャフトの相対角度を進角側または遅角側に変更するアクチュエータと、
    前記アクチュエータに設けられて前記相対角度を所定相対角度でロックするためのロック機構と、
    前記油圧を発生するオイルポンプと、
    前記油圧を前記アクチュエータの進角油圧室または遅角油圧室に供給する油圧調整手段と、
    前記油圧調整手段を制御する内燃機関制御装置とを備え、
    前記ロック機構は、前記相対角度の変更時に、前記進角油圧室または前記遅角油圧室のいずれか一方のみに供給される油圧により解除され、
    前記ロック機構によるロック状態から前記相対角度を変更する場合に、あらかじめ前記ロック状態の解除制御を実行した後に、前記相対角度の位相フィードバック制御を行う内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記内燃機関制御装置は、前記バルブタイミングの変化量を制限する変化量制限手段を含み、前記ロック状態の解除制御から前記位相フィードバック制御に移行する際に、前記バルブタイミングの変化量を所定値に制限し、
    前記制限手段は、
    前記クランクシャフトに対する前記カムシャフトの目標位相角の変化量を制限するとともに、
    前記ロック状態の解除制御の開始時におけるトルク要求を推定し、前記トルク要求の推定値に応じて、前記目標位相角の変化量の制限度合いを変更することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 前記制限手段は、前記目標位相角を用いて前記トルク要求を推定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 前記内燃機関のスロットル開度を検出するスロットル開度検出手段を備え、
    前記制限手段は、前記スロットル開度を用いて前記トルク要求を推定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  4. 前記内燃機関の吸入空気量に対応した吸気量パラメータを検出する吸気量パラメータ検出手段を備え、
    前記制限手段は、前記吸気量パラメータを用いて前記トルク要求を推定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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