JP2003313607A - 金属粉末およびその製造方法ならびに該金属粉末を含む導体ペースト - Google Patents

金属粉末およびその製造方法ならびに該金属粉末を含む導体ペースト

Info

Publication number
JP2003313607A
JP2003313607A JP2002119606A JP2002119606A JP2003313607A JP 2003313607 A JP2003313607 A JP 2003313607A JP 2002119606 A JP2002119606 A JP 2002119606A JP 2002119606 A JP2002119606 A JP 2002119606A JP 2003313607 A JP2003313607 A JP 2003313607A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
powder
nickel
metal powder
mist
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002119606A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3798994B2 (ja
Inventor
Noritaka Iida
典孝 飯田
Hideyuki Tomita
秀幸 富田
Atsushi Nagai
淳 長井
Kikuo Okuyama
喜久夫 奥山
Lenggoro Wuled
ウレット・レンゴロ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritake Co Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritake Co Ltd filed Critical Noritake Co Ltd
Priority to JP2002119606A priority Critical patent/JP3798994B2/ja
Publication of JP2003313607A publication Critical patent/JP2003313607A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3798994B2 publication Critical patent/JP3798994B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 原料溶液を減圧下で噴霧熱分解させる工程を
含み、収率を向上可能な金属粉末の製造方法、その方法
で製造された金属粉末およびその金属粉末を含む導体ペ
ーストを提供する。 【解決手段】 金属元素を主体に構成された金属粉末
(例えば平均粒径約200nm)の製造方法であって、
(a).その金属元素を有する金属源化合物とアルカリ金属
塩とを含有する原料溶液を用意する工程と、(b).その原
料溶液のミストを生成する工程と、(c).生成したミスト
を減圧下で加熱して、析出した金属微粒子がアルカリ金
属塩主体のマトリックス中に分散した中間混合体を生成
する工程と、(d).その中間混合体を洗浄し、アルカリ金
属塩を除去して金属微粒子を回収する工程とを包含す
る。前記(c).工程では、アルカリ金属塩が溶融した状態
でありかつ金属源化合物が熱分解する温度域にミストを
加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、ニッケル等の金
属元素を主体とする粉末状組成物(金属粉末)の製造方
法に関し、特にナノメートルサイズの微粒子を主体に構
成された金属粉末を製造する方法に関する。本発明はま
た、かかる方法により製造された金属粉末およびその金
属粉末を含有する導体ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】 近年の電子部品の小型化および高度集
積化に伴い、誘電体層(セラミック層)と内部電極層と
を交互に積層・焼成して成るいわゆる積層セラミックコ
ンデンサ(以下、MLCCという。)が多用されてい
る。かかるMLCCの誘電体層は、誘電率の高いチタン
酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸ストロンチウム
(SrTiO3)、酸化イットリウム(Y23)等を主
成分として形成されている。一方、内部電極形成材料と
しては、従来からパラジウム、パラジウム−銀合金等が
使用されてきた。また近年では、パラジウムや銀等に代
わる安価な材料として、ニッケル等の卑金属が利用され
るようになってきた。
【0003】このようなMLCCの典型的製造例を説明
する。まず、上述のBaTiO3等の誘電体粉末とポリ
ビニルブチラール等の有機バインダとを混練・懸濁して
誘電体層形成材料を調製する。その材料をドクターブレ
ード法等によってシート状に成形し、いわゆる誘電体グ
リーンシートを作製する。他方、ニッケル粉末等の内部
電極形成材料(電極形成成分)と、有機バインダ(セル
ロース系樹脂、アクリル系樹脂等)とを所定の溶剤に添
加・混練して導体ペーストを調製する。次いで、上記作
製しておいた誘電体グリーンシートに当該ペーストを所
定のパターンで印刷(例えばスクリーン印刷)する。こ
のことによって上記シート上に内部電極を形成する。上
記導体ペーストが印刷された誘電体グリーンシートを所
定枚数積層して相互に熱圧着した後、この積層体を目的
の大きさに切断する。かかる積層体を適当な条件で焼成
することにより、内部電極(導体膜)および誘電体グリ
ーンシートが焼結してなるセラミックコンデンサ本体が
得られる。そのコンデンサ本体の側面に、上記内部電極
と接続するようにして所定の外部電極を焼き付けること
によって、目的のMLCCを得ることができる。
【0004】上記のとおり、導体ペーストは、スクリー
ン印刷等の一般的な手法により、セラミック焼成基材あ
るいは焼成前のセラミック基材等に印刷・塗布される。
このため、導体ペーストに用いられる金属粉末として
は、粒径が小さく、また粒子の形状が球形に近いものが
望まれている。このような(導体膜形成等の用途に適し
た)金属粉末を製造する方法として、いわゆる「噴霧熱
分解法」が知られている。これは、製造しようとする金
属粉末に対応した金属元素を有する金属源化合物(金属
塩等)を含む原料溶液を超音波振動子等によって微小な
液滴(ミスト)とし、このミストを加熱することによ
り、ミスト中の溶媒を高温で蒸発させるとともに得られ
た固体粒子を高温で熱分解させて金属粉末を得る方法で
ある。この方法によると、粒径が凡そ0.2〜3.0μ
m程度であってかつ球形に近い形状の粒子を主体とする
金属粉末を好適に製造し得る。
【0005】通常、このような噴霧熱分解法において
は、ミストの各液滴から主として単一の粒子が生成す
る。したがって、原料溶液中に含まれる金属成分の濃度
およびミストを構成する液滴の大きさ(液滴径)等か
ら、得られる金属微粒子の粒径が予測される。以下、各
液滴から単一の粒子が生成すると仮定して原料溶液の組
成および液滴径から予測される金属微粒子の粒径を「予
測粒径」ともいう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 ここで、上記粒径
(凡そ0.2〜3.0μm程度)よりもさらに小粒径の
金属粒子(ナノメートルサイズの金属微粒子;例えば粒
径が凡そ200nm以下の粒子)を主体とする金属粉末を
用いれば、電子部品の小型化および高度集積化等に対し
てさらに適した性質を有する導体ペーストが得られるも
のと期待される。しかし、このようなナノメートルサイ
ズの金属微粒子の製造に上述の噴霧熱分解法を適用しよ
うとすると、以下のような不都合がある。
【0007】すなわち、通常の噴霧熱分解法では、他の
条件がほぼ同等であれば、ミストの液滴径を小さくする
につれて、得られる金属粉末の粒径も小さくなるはずで
ある。しかし、ある程度以上に液滴径の小さな(例えば
直径3μm程度以下)ミストを安定して発生させること
は困難である。また、このように小さなミストは装置の
壁面等に付着しやすいことから、気相中で乾燥・熱分解
されて金属微粒子を与えるミストの割合が低くなりがち
である。すなわち、金属微粒子生成の歩留まりが低下し
やすい。
【0008】また、通常の噴霧熱分解法では、他の条件
がほぼ同等であれば、原料溶液の金属成分濃度が低くな
るにつれて、得られる金属粉末の粒径は小さくなる傾向
にある。しかし、原料溶液の金属成分濃度が低くなる
(溶媒の割合が多くなる)と、所定量の金属粒子を得る
ために処理する(噴霧熱分解させる)原料溶液の量(こ
の原料溶液から除去すべき溶媒の量)が多くなる。した
がって、かかる製造方法では金属微粒子の生産性が低
く、またエネルギーコストの点でも不利である。
【0009】米国特許5,858,313号には、噴霧
熱分解法において、ミスト中の溶媒を高温で蒸発させる
とともに得られた固体粒子を高温で熱分解させる工程
(噴霧熱分解工程)を「減圧下」で行うと、大きな粒子
が分裂(disintegration)してナノメートルサイズの微
粒子(上述の「予測粒径」よりも粒径の小さな微粒子)
が生成することが開示されている。このような「減圧噴
霧熱分解法」では、一つの液滴から複数の(典型的には
多数の)微粒子が生成する。したがって微粒子の生産効
率が良い。また、原料溶液を減圧下に噴霧するので溶媒
の除去速度を高めることができ、このことによって微粒
子の生産性がさらに向上する。このように減圧噴霧熱分
解法は、ナノメートルサイズの微粒子を主体とする金属
粉末を製造する方法として好ましい特長を備えている。
【0010】ところで、通常の噴霧熱分解法により例え
ば粒径0.2〜3μm程度の金属粒子を主体とする金属
粉末を製造するにあたっては、噴霧熱分解により生成し
た金属粉末を捕集する(気相から分離・回収する)ため
の装置として、一般的な静電捕集器等を好適に用いるこ
とができる。しかし、上述の減圧噴霧熱分解法によって
ナノメートルサイズの金属微粒子を主体とする金属粉末
(例えば、平均粒径が凡そ200nm以下である金属粉
末)を製造しようとすると、この金属微粒子の粒径が小
さいため、(1).金属粉末の捕集率(回収率)が低下す
る、(2).回収に要する時間が顕著に長くなる、(3).フィ
ルタの目詰まり等により捕集装置のメンテナンスが煩雑
になる、等の不具合が生じることがある。すなわち金属
粉末の回収性に難がある。このため金属粉末の収率が低
下しやすい。また、生成した金属微粒子が気相中で捕集
装置へと移送される過程で、この微粒子が装置の壁面に
衝突してこの壁面に付着したり、他の粒子と衝突して凝
集したりする虞がある。ナノメートルサイズの金属微粒
子のように微細になると、粒子の運動が活発であるた
め、このような衝突・凝集が特に起こりやすくなる傾向
にある。このことによっても金属粉末の収率が低下する
ことがある。
【0011】そこで本発明は、減圧噴霧熱分解法を適用
しながら、簡単な装置構成により収率を向上可能な金属
粉末の製造方法を提供することを目的とする。本発明の
さらに他の目的は、このような方法により製造された金
属粉末およびその金属粉末を主体とする導体ペーストそ
の他の組成物を提供することである。関連する他の目的
は、かかる導体ペーストから形成された導体膜を備える
MLCC等のセラミック電子部品およびその製造方法を
提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段、作用および効果】 本発
明者は、減圧下の噴霧熱分解により生じた金属微粒子を
所定の媒質とともに捕集し、その後に媒質を除去する方
法によれば上記課題を解決し得ることを見出した。
【0013】本発明は、金属元素を主体として構成され
た金属粉末の製造方法に関する。この製造方法は、(a).
その金属元素を有する金属源化合物とアルカリ金属塩と
を含有する原料溶液を用意する工程と、(b).その原料溶
液のミストを生成する工程と、(c).該ミストを減圧下で
加熱して、アルカリ金属塩を含みかつ金属微粒子が析出
した中間混合体を生成する工程と、(d).該中間混合体よ
り金属微粒子を回収する工程とを包含する。ここで、本
発明の製造方法における目的物たる「金属元素を主体と
して構成された金属粉末(powder)」とは、金属単体
(純金属のみならず合金等をも含む意味である)および
/または金属化合物(典型的には金属酸化物(ここで、
金属酸化物とはBaTiO3等の複合金属酸化物を含む
意味である))を主体とする粒子(particle)の集合体
をいう。
【0014】かかる製造方法では、減圧下の噴霧熱分解
によって、アルカリ金属塩を含み金属微粒子(ミスト中
に含まれる金属源化合物の熱分解により生じたもの)が
析出した中間混合体をまず生成させる。この中間混合体
は、金属微粒子(典型的には複数)に加えてアルカリ金
属塩(媒質)を含有することから、生成した個々の金属
微粒子に比べて明らかにサイズが大きい。このため回収
性が良好である。例えば、この中間混合体を気相中から
捕集する場合、一般的な静電捕集器等を用いて容易に
(高収率で)捕集することが可能である。その結果、こ
の中間混合体に含まれる金属微粒子の回収率が向上す
る。また、金属微粒子はアルカリ金属塩ともに中間混合
体を構成した状態で捕集されるので、個々の金属微粒子
が気相中にそのまま(単独で)存在している場合等に比
べて、金属微粒子の装置(内壁面等)への付着が起こり
にくい。このことによって金属微粒子の回収率がさらに
向上する。その後、この中間混合体から金属微粒子を回
収する。好ましくは、中間混合体を洗浄(典型的には水
洗)し、アルカリ金属塩を除去して金属微粒子を回収す
る。このようにして金属微粒子を主体に構成された金属
粉末が得られる。
【0015】本発明の好ましい態様では、前記中間混合
体が、アルカリ金属塩を主体とするマトリックス中に金
属微粒子が分散した構造を有する。かかる構造を有する
中間混合体は、アルカリ金属塩の除去後において、特に
分散性のよい(凝集の少ない)金属微粒子を与える。こ
のような構造の中間混合体を生成させるには、前記(c).
工程で、アルカリ金属塩が溶融した状態でありかつ金属
源化合物が熱分解する温度域にミストを加熱することが
好ましい。
【0016】かかる製造方法に用いる原料溶液は、金属
源化合物とアルカリ金属塩とを含有する。ここで、金属
源化合物としては、アルカリ金属塩の酸根と同種の酸根
(例えば硝酸根)を有する金属塩を用いることが好まし
い。このような場合には原料溶液が安定なものとなりや
すい。
【0017】本発明の製造方法は、例えば、ニッケルを
主体として構成された金属粉末の製造に適用することが
できる。このニッケル粉末製造方法は、(a).硝酸ニッケ
ルとアルカリ金属硝酸塩とを含む原料溶液を用意する工
程と、(b).その原料溶液のミストを生成する工程と、
(c).該ミストを減圧下で加熱して、アルカリ金属硝酸塩
を主体とするマトリックス中にニッケル微粒子が分散し
た中間混合体を生成する工程と、(d).該中間混合体を洗
浄し、アルカリ金属硝酸塩を除去してニッケル微粒子を
回収する工程とを包含する。
【0018】本発明のいずれかの製造方法は、上記(d).
工程の後に、回収された金属微粒子に還元処理を施す工
程をさらに包含することができる。例えば、アルカリ金
属塩の除去後に得られた金属粉末が金属酸化物(酸化ニ
ッケル等)を主体に構成されている場合、この金属酸化
粉末を一般的な還元処理等により還元して、金属単体
(ニッケル等)を主体に構成されている金属粉末を得る
ことができる。
【0019】本発明によると、上述したいずれかの方法
により製造された金属粉末が提供される。このような金
属粉末の好適例は、平均粒径が200nm以下(より好ま
しくは100nm以下、さらに好ましくは5〜70nm)で
あり、ほぼ球状に形成されている金属粉末である。かか
る性状(平均粒径および形状)を有する金属粉末(より
好ましくは、金属粉末を構成する金属微粒子の70個数
%以上の粒径が200nm以下、より好ましくは100nm
以下、さらに好ましくは5〜70nmである金属粉末)
は、特に緻密な導体膜を形成し得る。また、このように
ほぼ球状の金属粉末は、他の材料と均一に混合しやす
い。例えば、導体ペーストに用いる場合において、この
金属粉末をビヒクルに均一に分散させることができるの
で好ましい。したがって、このような金属粉末は導体ペ
ーストの構成材料として特に好適である。なお、本明細
書中において金属粉末が「ほぼ球状」とは、この金属粉
末を構成する金属微粒子の70個数%以上が球状である
ことをいう。また、この「球状」とは、粒子の長径に対
する短径の比(アスペクト比)が0.8以上、より好ま
しくは0.9以上であることをいう。
【0020】また、本発明により提供される導体ペース
トは、上述したいずれかの方法により製造された金属粉
末を含有する。この導体ペーストは、かかる金属粉末を
含む(典型的には、導体を形成する主成分たる金属粉末
として含む)ことから、緻密な(電気的特性および/ま
たは機械的特性に優れた)導体膜を形成し得る。
【0021】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の好適な実施形態
につき詳細に説明する。本発明の製造方法は、原料溶液
を減圧下で噴霧熱分解させる工程を含む。その原料溶液
には、製造しようとする金属粉末に対応した金属元素
(合金粉末を製造しようとする場合には、その合金粉末
の組成に応じた二種以上の金属元素)を有する金属源化
合物が含まれている。ここで「金属源化合物」とは、所
定の条件で熱分解されて金属単体または金属化合物(典
型的には金属酸化物)を与える化合物をいう。例えば、
その金属元素の硝酸塩、酢酸塩、水酸化物、ハロゲン化
物等を用いることができる。この原料溶液は、金属源化
合物に加えて、一種または二種以上のアルカリ金属塩を
含有する。この「アルカリ金属塩」としては、ナトリウ
ム塩やカリウム塩が好ましく用いられ、リチウム塩を用
いてもよい。これらのアルカリ金属の硝酸塩、酢酸塩、
水酸化物、ハロゲン化物等を用いることができる。
【0022】これら金属源化合物およびアルカリ金属塩
のそれぞれは、原料溶液中においてその一部または全部
がイオン(錯イオンを含む意味である。)となっている
ことが好ましい。金属源化合物の実質的に全部、およ
び、アルカリ金属塩の実質的に全部が原料溶液中におい
てイオンとなっていることがより好ましい。また、原料
溶液中に含まれる金属源化合物およびアルカリ金属塩の
組み合わせとしては、両化合物の酸構成部分、すなわち
「酸根」(硝酸根、硫酸根、塩酸根、酢酸根等)が同種
であるものが好ましい。このような組み合わせによる
と、噴霧熱分解用として適した安定な(例えば、金属源
化合物等の析出が抑制された)原料溶液が得られやす
い。金属源化合物およびアルカリ金属塩がいずれも硝酸
根をもつ組み合わせが特に好ましい。
【0023】この原料溶液を構成する溶媒の典型例は、
水または水を含む混合溶媒である。「水を含む混合溶
媒」において水と併用される溶媒としては、水と均一に
混合し得るもの(例えばアルコール類、ケトン類等)が
用いられる。このような混合溶媒における水と他の溶媒
との混合割合は特に限定されないが、50質量%以上
(より好ましくは80質量%以上)が水からなる組成が
好ましい。好ましく使用される溶媒としては、水、また
は水と低級アルコールとの質量比80/20〜99/1
の混合溶媒が例示される。特に好ましい溶媒は水であ
る。
【0024】このような原料溶液を調製する際の具体的
な操作方法は特に限定されない。例えば、金属源化合物
を含む溶液とアルカリ金属塩を含む溶液とを混合するこ
とにより原料溶液を調製することができる。また、金属
源化合物を含む溶液にアルカリ金属塩を溶解させてもよ
く、アルカリ金属塩を含む溶液に金属源酸化物を溶解さ
せてもよい。これらの操作は必要に応じて加熱下で行う
ことができる。
【0025】かかる原料溶液を用いて減圧噴霧熱分解法
を実施する。その一好適例の概略を説明すれば次のとお
りである。すなわち、まず原料溶液のミストを生成す
る。この工程は、従来公知の噴霧熱分解法等と同様に実
施することができる。例えば、超音波振動、スプレーそ
の他の手段を用いて原料溶液のミストを発生させること
ができる。ミストを生成させる工程は、減圧下で行って
もよく、常圧または加圧下で行ってもよい。通常は、後
述する加熱炉の内部の圧力と同程度の減圧下でミストを
生成させることが好都合である。
【0026】生成したミストを種々のキャリアガスとと
もに加熱炉に導入する。キャリアガスとしては、製造し
ようとする金属粉末の種類にもよるが、通常は加熱炉内
を非酸化性雰囲気とし得るものが好ましく用いられる。
キャリアガスの組成の好適例としては、N2 ,Ar,H
e,CO2 等の不活性ガスから選択される一種または二
種以上からなるガス、H2,NH2,CO等の還元性ガス
から選択される一種または二種以上からなるガス、これ
らの混合ガス(典型的には、不活性ガスに還元性ガスを
濃度10%前後となるように加えた混合ガス)等が挙げ
られる。
【0027】加熱炉の内部は減圧に維持されている。特
に限定するものではないが、その圧力は150hPa以下
[典型的には5〜150hPa(特に好ましくは5〜10
0torr)]とすることが好ましく、100hPa以下[典
型的には10〜100hPa(特に好ましくは10〜75t
orr)]とすることがより好ましい。かかる圧力範囲で
は、上記予測粒径よりも明らかに粒径の小さい金属微粒
子をより効率よく生成させることができる。この加熱炉
内の温度は、金属源化合物が熱分解する温度域にミスト
を加熱できるように設定する。金属源化合物が熱分解
し、かつアルカリ金属塩が溶融する温度域にミストを加
熱できるように、加熱炉内の温度を設定することが好ま
しい。この加熱炉内の温度(ミストの加熱温度)の好ま
しい範囲は、金属源化合物やアルカリ金属塩の種類、キ
ャリアガスの流速、ミストの噴霧量や液滴径、溶媒の種
類等に応じて適当な温度に設定することができる。例え
ば、金属源化合物が硝酸ニッケルであり、アルカリ金属
塩が硝酸ナトリウム、硝酸カリウムまたはこれらの混合
物である場合には、ミストの加熱温度を200〜700
℃程度とすることができ、250〜600℃程度とする
ことが好ましく、300〜500℃程度とすることがよ
り好ましい。
【0028】この加熱により、ミストに含まれていた溶
媒が蒸発するとともに、原料溶液中に分散(典型的に
は、イオンとして溶解)していた金属源化合物が析出
し、熱分解されて金属微粒子を形成する。このことによ
って、アルカリ金属塩と金属微粒子とを含む中間混合体
が生成する。典型的には、一つの液滴から一つの(通常
はほぼ球状の)中間混合体が生じる。また、加熱炉内の
圧力や加熱温度等の噴霧熱分解条件によっては、一つの
液滴から複数の中間混合体が生じたり、複数の液滴から
一つの中間混合体が生じたりする場合もある。なお、特
に限定するものではないが、本発明の製造方法において
は、アルカリ金属塩を意図的には含有させない原料溶液
を用いて減圧噴霧熱分解法を行う場合に比べて、加熱炉
内の温度をより低温に設定した場合にも、一つの液滴か
ら複数の(上記予測粒径よりも明らかに粒径の小さい)
金属微粒子を生成させることができる。
【0029】この中間混合体は、析出した金属微粒子が
アルカリ金属塩を主体とするマトリックス中に分散した
構造を有することが好ましい。このような構造の中間混
合体は、金属源化合物が熱分解し、かつアルカリ金属塩
が溶融する温度域にミストを加熱することにより好適に
生成させることができる。また、かかる構造の中間混合
体を生成させやすくするために、この中間混合体に含ま
れる金属微粒子(金属換算)とアルカリ金属塩(アルカ
リ金属換算)とのモル比がほぼ1:0.5〜1:20の
範囲となるように、原料溶液に含まれる金属源化合物
(金属元素換算)とアルカリ金属塩との割合を調節して
おくことが有効である。
【0030】生成した中間混合体は、典型的にはアルカ
リ金属塩の融点以下の温度で気相から回収される。この
回収は、一般的な静電捕集器、バグフィルタ、サイクロ
ン等を用いて行うことができる。この中間混合体は、ほ
ぼ球形の粒子を主体として構成されていることが好まし
く、その平均粒径はほぼ0.1〜5μm(より好ましく
はほぼ0.2〜3μm)であることが好ましい。このよ
うな中間混合体は回収性が特に良好である。中間混合体
の形状や平均粒径が上記範囲となるように、噴霧熱分解
条件(加熱炉内の圧力や加熱温度等)、原料溶液に含ま
れる金属源化合物およびアルカリ金属塩の濃度、ミスト
の液滴径等を適宜調節するとよい。
【0031】回収した中間混合体を、アルカリ金属塩を
良く溶かす溶媒(典型的には水)で洗浄する。このこと
によって、この中間混合体に含まれていた金属微粒子と
アルカリ金属塩とを分離する(中間混合体から金属微粒
子を取り出す)。その後、必要に応じてこの金属微粒子
に一般的な還元処理等の後処理を施すことにより、金属
微粒子を主体に構成された金属粉末(目的物)を得るこ
とができる。
【0032】本発明の方法により製造された金属粉末
は、ほぼ球状に形成されていることが好ましい。かかる
形状の金属粉末によると、歪な形状の粉末と比較して、
分散性がより良好な導体ペースト等を調製することがで
きる。粉末の分散性が良好であると、この導体ペースト
を例えば誘電体グリーンシートの所定位置に均質に付着
させることができる。また、かかる形状の金属粉末は、
歪な形状の粉末と比較して、充填性がより良好である。
粉末の充填性が良好であると、例えば誘電体グリーンシ
ートの所定位置に本発明の金属粉末を、例えばこの金属
粉末を含む導体ペーストの塗布・乾燥によって、緻密
(高密度)に付着させることができる。したがって、各
種セラミック電子部品(例えばMLCC)の製造におい
て、上記形状を有する本発明の金属粉末あるいはこれを
含む導体ペーストを導体膜(例えばMLCCの内部電
極)の形成に使用すると、より高精度のセラミック電子
部品を得ることができる。上記充填性向上のためには、
この金属粉末の表面が平滑であることが特に好ましい。
また、金属粉末の結晶性が高いもの(典型的には単結晶
質のもの)は、上記充填性をさらに向上させ得るため好
ましい。
【0033】本発明の方法により製造される金属粉末の
好ましい平均粒径はほぼ200nm以下(典型的にはほぼ
1〜200nm)であり、より好ましくはほぼ100nm以
下(典型的にはほぼ3〜100nm)、さらに好ましくは
ほぼ5〜70nmである。このように平均粒径が小さな
(ナノメートルサイズの)金属粉末は、MLCCの内部
電極形成等の用途に好適である。この金属粉末は、上記
範囲の平均粒径を有するとともに、その粒径分布が比較
的シャープであることが好ましい。例えば、全金属粉末
のほぼ70個数%以上の粒径が5〜70nmの範囲にある
ことが好ましい。さらに、この金属粉末は、粒径が過大
な粒子を実質的に含まないことが好ましい。具体的に
は、例えば粒径0.5m以上(より好ましくは粒径0.
2μm以上)の粒子を実質的に含まないことが好まし
い。このようにシャープな粒径分布を有する金属粉末は
充填性が良好である。したがって、導体ペーストに用い
られた場合、さらに緻密で電気的特性等に優れた導体膜
を形成することができる。
【0034】本発明の金属粉末は、互いに凝集した粒子
を実質的に含有しないことが好ましい。このように凝集
の少ない(典型的には凝集のない)金属粉末は分散性が
良好である。すなわち、凝集した金属粉末を用いる場合
と比較して、このような金属粉末によると分散性がより
良好な導体ペースト等を調製することができる。これら
の粒径、粒径分布および凝集の程度は、例えば走査型電
子顕微鏡(SEM)写真を解析することにより測定する
ことができる。
【0035】本発明の方法を適用して金属粉末を製造す
るのに好適な製造装置の一例につき、図1を参照しつつ
説明する。特に限定するものではないが、ここでは金属
粉末の一例としてニッケル粉末を製造する場合について
説明する。図1に示すように、本実施形態に係るニッケ
ル粉末製造装置2は、大まかにいって、ニッケル源化合
物およびアルカリ金属塩を含むミストを発生させるため
のミスト発生器4と、それに連通する管状の反応管20
と、交流電源23に接続された静電捕集器24と、その
捕集物を洗浄するための洗浄装置40とを備える。反応
管20と静電捕集器24とは接続管22により連通され
ている。また、捕集機24の下流には、接続管26を介
して減圧装置(例えば真空ポンプ)28が接続されてい
る。この真空ポンプ28によって、ミスト発生器4から
真空ポンプ28に至る経路の全体が減圧(例えば約25
〜80hPa)に保たれている。
【0036】ミスト発生器4は、原料溶液8(ニッケル
源化合物およびアルカリ金属塩を含む)を内部に備蓄さ
せることが可能な空間を有する。このミスト発生器4に
は、ペリスタリックポンプ12を通して原料溶液源14
が接続されている。これにより、ミスト発生器4と原料
溶液源12との間で原料溶液8を循環させるとともに、
ミスト発生器4に備蓄された原料溶液8の量をほぼ一定
に維持している。このミスト発生器4はさらに冷却水循
環装置16を備える。また、ミスト発生器4にはガス供
給管6が接続されている。そのガス供給管6により、ガ
ス供給源62からのキャリアガス(典型的にはN2
ス)がフィルタ64を通してミスト発生器4に供給され
る。このミスト発生器4には霧発生装置10が設けられ
ている。その霧発生装置10は超音波振動子(図示省
略)を有しており、超音波振動によって原料溶液8を霧
化する(すなわちミストを発生させる)ことができる。
なお、図中の矢印Aは、本実施形態に係る製造装置2内
においてキャリアガスおよびミスト等の流れていく方向
を示している。
【0037】上記加熱炉に相当する反応管20は、その
内部を上記ミストやキャリアガスが流通可能に構築され
ている。なお、反応管20は、後述する使用温度で上記
ミストやキャリアガスと反応しない材質を用いて構成さ
れるのが望ましい。この反応管20は、その内部を流通
するミストを加熱する加熱装置32a〜32eを備え
る。これらの加熱装置32a〜32eにより温度制御さ
れた反応管20で上記ミストを加熱する。この加熱によ
り、ミストから溶媒を除去してニッケル源化合物を析出
・熱分解させるとともにアルカリ金属塩を溶融させて、
アルカリ金属溶融塩にニッケル微粒子が分散した中間混
合体を生成させる。この中間混合体は、接続管22を通
じて捕集器24に移送されるまでの間に、アルカリ金属
塩の融点以下の温度域まで冷却されて固化する。
【0038】なお、反応管20内を通過する上記ミスト
の加熱には、反応管20の周囲に設置した電気炉(ジュ
ール熱等による加熱手段)や高周波炉(高周波加熱手
段)等の直接加熱装置を使用してもよいし、あるいは反
応管20内に外部から高温の不活性若しくは還元性ガス
を注入するといった間接的な加熱方法を採用してもよ
い。また、加熱装置は一つだけである必要はなく、同タ
イプまたは異なるタイプのものを複数備えてもよい(図
中の符号32a〜32e参照)。このことによって、反
応管20をいくつかの加熱部に区分し得、さらには各加
熱部の出力(供給熱量や加熱温度条件等)を制御するこ
とによりミストを段階的かつ位置特異的に加熱・昇温す
ることができる。例えば、ミスト発生器4に最も近い加
熱部(以下「第一の加熱部」という。)を相対的に低温
1に設定し、そこから加熱部ごと(以下、第一の加熱
部に近いものから順に第二、第三、第四、第五というこ
ととする。)に、温度T2,T3,T4,T5と順次昇温す
るという制御方法を採用することによって、所望する性
状や構造(例えば、この中間混合体に含まれるニッケル
微粒子の性状や分散性)の中間混合体を生成させること
ができる。加熱炉(反応管20)内の設定温度T1〜T5
は、所望する中間混合体の性状や構造、製造条件(例え
ばキャリアガスの流速等)等に応じて適宜異ならせるこ
とができる。また、設定温度T1〜T5がほぼ同一温度と
なるように制御してもよい。この場合にも、加熱炉が複
数の加熱装置を備える構成によると、この加熱炉内の各
部の温度をより均一化することができる。
【0039】本実施形態に係る捕集器24は、反応管2
0内で生成した中間混合体(典型的には粉末状)を捕集
するための装置である。かかる目的の捕集器24として
は、静電力によって粉末を捕集する静電捕集器が好適で
ある。かかる静電式の捕集器24を採用すると、反応管
20内で生成されるとともに接続管22を介して捕集器
24内に導入された中間混合体を静電力にて効率よく捕
集(回収)することができる。また、バグフィルタやサ
イクロン等も好適である。なお、中間混合体とともに捕
集器24内に導入されたキャリアガスは、接続管26に
設けられたガス処理部50(冷却トラップ52、ガス吸
収器54およびフィルタ56を含んで構成されている)
を経由して、真空ポンプ28により装置外へと排出され
る。
【0040】一方、捕集器24で回収された中間混合体
は洗浄装置40へと送られる。この洗浄装置40には洗
浄液42(典型的には水)が蓄えられている。この洗浄
液42中に中間混合体を投入し、中間混合体を構成する
アルカリ金属塩を洗浄液24に溶解させる。その後、ア
ルカリ金属塩が溶解しているとともにニッケル微粒子が
分散している洗浄液42から、遠心分離等によりニッケ
ル微粒子を分離する。このようにして中間混合体からニ
ッケル微粒子を取り出し、ニッケル微粒子を主体に構成
されたニッケル粉末を得る。なお、この洗浄操作は必要
に応じて複数回行ってもよい。このような製造装置によ
り得られるニッケル粉末の典型例は、酸化ニッケルを主
成分とするニッケル微粒子を主体に構成されたニッケル
粉末(例えば、平均粒径200nm以下のニッケル粉末)
である。また、この酸化ニッケル粉末に一般的な還元処
理を施すことにより、ニッケル(単体)を主成分とする
ニッケル微粒子を主体に構成されたニッケル粉末(例え
ば、平均粒径200nm以下のニッケル粉末)を得ること
ができる。
【0041】本発明の製造方法を適用して製造される金
属粉末の好適例としては、上述のニッケル粉末(酸化ニ
ッケル(NiO等)および/またはニッケル(単体)を
主体とするもの等)の他に、酸化銅(CuO等)および
/または銅(単体)を主体とする銅粉末が挙げられる。
この場合、原料溶液に含有させる金属源化合物としては
硝酸銅等が好ましく用いられる。アルカリ金属塩として
は、硝酸ナトリウムおよび/または硝酸カリウムが好ま
しく用いられる。また、他の好適例としては、チタン酸
バリウム(BaTiO3)を主体とするものが挙げられ
る。この場合、原料溶液に含有させる金属源化合物とし
ては、例えば、硝酸バリウムおよび塩化チタン等を選択
することができる。アルカリ金属塩としては、硝酸ナト
リウムおよび/または硝酸カリウムが好ましく用いられ
る。その他、本発明の方法は、酸化亜鉛および/または
亜鉛(単体)を主体とする粉末の製造、酸化パラジウム
および/またはパラジウムを主体とする粉末の製造、チ
タン酸ストロンチウム(SrTiO3)とする粉末の製
造等にも適用し得る。
【0042】次に、本発明に係る導体ペーストにつき説
明する。本発明の導体ペーストに用いられる金属粉末と
しては、その金属粉末を構成する金属粒子の70個数%
以上が、粒径が200nm以下でありほぼ球状に形成され
ている金属微粒子であるものが特に適している。このよ
うな金属粉末は、これが金属単体(例えばニッケル単
体)等の導電性材料を主体として構成された導電性微粉
末である場合、あるいは金属酸化物(例えばBaTiO
3)等の絶縁性材料を主体として構成された絶縁性微粉
末である場合のいずれにおいても、導体ペーストの構成
材料として好ましく用いることができる。
【0043】上述のような導電性微粉末を含んで構成さ
れる導体ペーストの好適例としては、この導電性微粉末
を、導体膜の主成分をなす金属粉末として含有する導体
ペースト(A)が挙げられる。また、この導電性微粉末
と他の金属粉末(例えば、平均粒径が200nmを超える
ニッケル粉末)とを共に含有する導体ペースト(B)も
好ましい。平均粒径の小さい(例えば200nm以下の)
導電性微粉末を平均粒径のより大きな金属粉末と併用し
てなる導体ペースト(B)は、導電性微粉末を含まない
組成の導体ペーストに比べて、より緻密性の高められた
導体膜を形成し得る。
【0044】また、上述の絶縁性微粉末を含んで構成さ
れる導体ペーストの好適例としては、他の金属粉末(例
えば、平均粒径が200nmを超えるニッケル粉末)を導
体膜の主成分をなす材料として含有し、この絶縁性微粉
末を導体膜の副成分をなす材料として含有する導体ペー
スト(C)が挙げられる。かかる導体ペースト(C)で
は、導電性を担う金属粉末の隙間に絶縁性微粉末(例え
ば平均粒径200nm以下)が充填されるので、この絶縁
性微粉末を含まない組成の導体ペーストに比べて、より
緻密性の高められた導体膜を形成し得る。
【0045】このような導体ペーストは、通常、本発明
の方法により製造されたいずれかの金属粉末に加えて有
機ビヒクルを含有する。このビヒクルとしては、従来の
導体ペーストに用いられているものを特に制限なく使用
することができる。例えば、エチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース等のセルロース系高分子、ポリブ
チルメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ
エチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルブチラール等をベースとする有機バイ
ンダ;ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトー
ルアセテート等のエステル系溶剤、ブチルカルビトール
等のエーテル系溶剤、エチレングリコールおよびジエチ
レングリコール誘導体、トルエン、キシレン、ミネラル
スピリット、ターピネオール等の高沸点有機溶媒等を用
いることができる。
【0046】本発明の方法により製造された金属粉末が
ニッケルを主体とするニッケル粉末である場合、このニ
ッケル粉末を用いた導体ペースト(ニッケルペースト)
は、セラミック電子部品の導電部(セラミックコンデン
サの内部電極等)を形成する用途に特に好適である。こ
のようなニッケルペーストは、典型的には、上述のニッ
ケル粉末に加えて各種有機バインダを含んで構成され
る。ここで使用する有機バインダとしては、焼成時の脱
バインダ処理(典型的には酸化雰囲気中で350〜50
0℃の加熱処理)において蒸発除去(脱脂)し得るもの
であればよく、従来のセラミックコンデンサ内部電極形
成用の導電ペーストに含有されていた樹脂であれば特に
制限無く用いることができる。かかる観点から好適な有
機バインダとしては、セルロース系高分子やアクリル系
樹脂が挙げられる。本発明のニッケルペーストでも、こ
れら有機バインダを従来の導電ペーストと同様の比率で
含ませることができる。
【0047】その他、本発明の導体ペーストには、必要
に応じて界面活性剤、消泡剤、可塑剤、増粘剤、酸化防
止剤、分散剤等の添加剤を適宜含有させることができ
る。これら添加剤は、従来の導体ペーストの調製に用い
られ得るものであればよく、詳細な説明は省略する。本
発明の導体ペーストは、本発明の方法により得られたい
ずれかの金属粉末を含有することから、各種セラミック
電子部品(例えばMLCC)等の製造に好適に使用され
て、緻密で電気的特性等に優れた導体膜を形成すること
ができる。
【0048】また、本発明の方法により製造された金属
粉末は、上述の導体ペースト用材料以外に、ゴムや樹脂
と混合されて導電性シートを構成する導電性付与剤、金
属顔料(例えば食器その他のセラミックス製品の装飾に
用いられる金属顔料)等としても好適である。また、か
かる金属粉末は表面積が大きく焼結性に優れることか
ら、粉末冶金材料等としても好ましく用いられる。
【0049】
【実施例】 以下、本発明に関するいくつかの実施例を
説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定す
ることを意図したものではない。
【0050】<実施例1;アルカリ金属塩を含む原料溶
液を用いた製造例>上記図1に示すニッケル粉末製造装
置2を使用し、本発明の製造方法を適用してニッケル粉
末を製造した。すなわち、500mlの純水中に、ニッケ
ル源化合物としての硝酸ニッケル6水和物(Ni(N
3)2・6H2O)0.2molと、硝酸ナトリウム0.6m
olと、硝酸カリウム0.6molとを加え、これを純水で
全量が1リットル(L)となるように希釈した。このよ
うにして、本実施例に係る原料溶液をを調製した。この
原料溶液のニッケル濃度は約0.2mol/L、アルカリ金
属塩濃度(硝酸ナトリウムと硝酸カリウムの合計濃度;
アルカリ金属換算)は約1.2mol/Lである。
【0051】次いで、その原料溶液を図1に示すミスト
発生器4に入れ、超音波振動によってミスト化した。一
方、外部ガス供給源からガス供給管6を介してキャリア
ガスとしてのN2を2L/分の流量でミスト発生器4に
供給し、発生したミスト(平均液滴径;約3.5μm)
をキャリアガスとともに反応管(加熱炉)20に導入し
た。この反応管(加熱炉)20は、内径38×長さ80
0mmであって、その管内圧力は約55hPa(40torr)
に維持されている。そして、キャリアガスとともに反応
管20に導入されたミストを、上述の第一の加熱部〜第
五の加熱部において約400℃に加熱した(すなわち、
ここではT1〜T5をいずれもほぼ400℃とした)。こ
れにより、反応管20を流通するミストを乾燥させて硝
酸ニッケルを析出・熱分解させるとともに、硝酸ナトリ
ウムおよび硝酸カリウムを溶融させた。このようにし
て、硝酸ナトリウムおよび硝酸カリウムの溶融塩からな
るマトリックス中にニッケル微粒子が分散した中間混合
体粉末を生成させた。なお、この中間混合体粉末の平均
粒径はほぼ1.3μmであった。
【0052】反応管20内で生成した中間混合体粉末
を、アルカリ金属塩の溶融温度以下の温度域に冷却しつ
つ、キャリアガスとともに静電捕集器24に導入した。
この捕集器24において、中間混合体粉末をキャリアガ
スから分離(回収)した。回収した中間混合体粉末を洗
浄装置40へと送り、洗浄装置40内に蓄えられた水
(洗浄液)42に投入した。これにより硝酸ナトリウム
および硝酸カリウムを水42に溶解させるとともに、ニ
ッケル微粉末を水42に分散させた。その後、遠心分離
により水42からニッケル微粒子を分離して乾燥させ
た。このようにしてニッケル粉末を製造した。化学分析
の結果、このニッケル粉末の主成分は酸化ニッケル(N
iO)であった。
【0053】得られたニッケル粉末の走査型電子顕微鏡
(SEM)写真を図2および図3に示す。図2,3から
明らかなように、本実施例により得られたニッケル粉末
は、ほぼ球状であり、かつ滑らかな表面を有し、さらに
その粒径はほぼ均一であった。また、粒子の凝集等はみ
られず、分散性も良好であった。このSEM写真を解析
した結果、本実施例により得られたニッケル粉末の平均
粒径は約20nmであった。なお、原料溶液のニッケル濃
度と、得られたニッケル粉末の質量(ニッケル原子換算
のモル数)とから算出したニッケル粉末の収率は約95
%であった。
【0054】<比較例1;アルカリ金属塩を含まない原
料溶液を用いた製造例(1)>この比較例1は、アルカ
リ金属塩を含まない原料溶液を使用し、この原料溶液を
実施例1よりも高温で減圧噴霧熱分解させることにより
ニッケル粉末を製造した例である。500mlの純水中
に、ニッケル源化合物としての硝酸ニッケル6水和物
(Ni(NO3)2・6H2O)0.2molを加え、これを純
水で全量が1Lとなるように希釈した。このようにし
て、硝酸ニッケル6水和物(ニッケル源化合物)を含有
するがアルカリ金属塩を含有しない原料溶液(ニッケル
濃度;約0.2mol/L)を調製した。この原料溶液を実
施例1と同様にミスト化した。発生したミスト(平均液
滴径;約3.5μm)を、キャリアガスとともに、管内
圧力約55hPa(40torr)に維持された反応管(加熱
炉)20に導入した。そして、キャリアガスとともに反
応管20に導入されたミストを、上述の第一の加熱部〜
第五の加熱部において約670℃に加熱した(すなわ
ち、ここではT1〜T5をいずれもほぼ670℃とし
た)。これにより、反応管20を流通するミストを乾燥
・熱分解させてニッケル粉末を生じさせた。生成したニ
ッケル粉末をキャリアガスとともに静電捕集器24に導
入した。この捕集器24にてニッケル粉末をキャリアガ
スから分離(回収)した。化学分析の結果、このニッケ
ル粉末の主成分は酸化ニッケル(NiO)であった。な
お、本比較例では、反応管20と静電捕集器24とを結
ぶ接続管22内にニッケル微粒子が付着(沈着)する現
象が認められた。
【0055】得られたニッケル粉末の走査型電子顕微鏡
(SEM)写真を図4および図5に示す。本比較例によ
り得られたニッケル粉末は、上述の予測粒径(ミストの
各液滴から単一の粒子が生成すると仮定して原料溶液の
組成および液滴径から予測される金属粉末の粒径)とほ
ぼ一致する粒径のニッケル粒子(それらの平均粒径;約
0.3μm)と、その予測粒径よりも明らかに粒径の小
さいニッケル微粒子(それらの平均粒径;約20nm)と
の混合物であり、ニッケル微粒子の生成割合が低かっ
た。また、原料溶液のニッケル濃度と、得られたニッケ
ル粉末の質量(ニッケル原子換算のモル数)とから算出
したニッケル粉末の収率は約50%であり、実施例1よ
りも低かった。これは、本比較例ではニッケル微粒子の
一部が、キャリアガスから分離することができなかっ
た、接続管22その他の装置壁面に付着した等の要因に
より、静電捕集器24にて適切に捕集されなかったため
と推察される。この結果は、本発明の製造方法を適用す
ればニッケル微粒子の生成割合を高め得ること、また生
成したニッケル微粒子を静電捕集器等によって効率よく
(高収率で)回収できることを示している。
【0056】<比較例2;アルカリ金属塩を含まない原
料溶液を用いた製造例(2)>この比較例2は、アルカ
リ金属塩を含まない原料溶液を使用し、この原料溶液を
実施例1と同じ加熱条件で減圧噴霧熱分解させることに
よりニッケル粉末を製造した例である。比較例1で用い
たものと同じ原料溶液(ニッケル濃度;約0.2mol/
L)を、実施例1と同様にミスト化した。発生したミス
ト(平均液滴径;約3.5μm)を、キャリアガスとと
もに、管内圧力約55hPa(40torr)に維持された反
応管(加熱炉)20に導入した。そして、反応管20内
において、実施例1と同じ加熱条件でミストを加熱し
た。これにより、反応管20を流通するミストを乾燥・
熱分解させてニッケル粉末を生じさせた。生成したニッ
ケル粉末をキャリアガスとともに静電捕集器24に導入
した。この捕集器24にてニッケル粉末をキャリアガス
から分離(回収)した。化学分析の結果、このニッケル
粉末の主成分は酸化ニッケル(NiO)であった。
【0057】得られたニッケル粉末の走査型電子顕微鏡
(SEM)写真を図6および図7に示す。本比較例によ
り得られたニッケル粉末の平均粒径は約0.3μm(本
比較例における予測粒径と概ね一致する粒径)であり、
ナノメートルサイズの微粒子(粒径約200nm以下の微
粒子)を実質的に含有しないものであった。すなわち、
実施例1と同様の減圧噴霧熱分解条件(特にミストの加
熱温度)において、アルカリ金属塩を含まない原料溶液
を用いた場合には、ナノメートルサイズの微粒子を得る
ことができなかった。この結果は、本発明の製造方法を
適用すれば、この方法を適用しない場合に比べてより低
い温度で噴霧熱分解を行った場合にも、ニッケル微粉末
を主体とするニッケル粉末を好適に製造し得ることを示
している。したがって、かかるニッケル粉末の製造に要
するエネルギーコストを低減することができる。
【0058】以上、本発明の具体例を詳細に説明した
が、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定する
ものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上
に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれ
る。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、
単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性
を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせ
に限定されるものではない。また、本明細書または図面
に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであ
り、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的
有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るニッケル粉末製造
装置の構成を模式的に説明する図である。
【図2】 実施例1により製造されたニッケル粉末を示
すSEM写真(倍率;10万倍)である。
【図3】 実施例1により製造されたニッケル粉末を示
すSEM写真(倍率;30万倍)である。
【図4】 比較例1により製造されたニッケル粉末を示
すSEM写真(倍率;10万倍)である。
【図5】 比較例1により製造されたニッケル粉末を示
すSEM写真(倍率;30万倍)である。
【図6】 比較例2により製造されたニッケル粉末を示
すSEM写真(倍率;10万倍)である。
【図7】 比較例2により製造されたニッケル粉末を示
すSEM写真(倍率;30万倍)である。
【符号の説明】
2:ニッケル粉末製造装置 4:ミスト発生器 20:反応管(加熱炉) 24:静電捕集器(捕集器) 28:真空ポンプ(減圧装置) 40:洗浄装置 50:ガス処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富田 秀幸 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 (72)発明者 長井 淳 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 (72)発明者 奥山 喜久夫 広島県東広島市鏡山一丁目4番1号 広島 大学工学研究科内 (72)発明者 ウレット・レンゴロ 広島県東広島市鏡山一丁目4番1号 広島 大学工学研究科内 Fターム(参考) 4K017 AA03 BA03 DA01 EK05 5E001 AB03 AC09 AH01 AJ01 5G301 DA10 DD01 DE10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属元素を主体として構成された金属粉
    末を製造する方法であって、 (a).その金属元素を有する金属源化合物とアルカリ金属
    塩とを含有する原料溶液を用意する工程と、 (b).その原料溶液のミストを生成する工程と、 (c).該ミストを減圧下で加熱して、アルカリ金属塩を含
    みかつ金属微粒子が析出した中間混合体を生成する工程
    と、 (d).該中間混合体より金属微粒子を回収する工程とを包
    含する金属粉末製造方法。
  2. 【請求項2】 前記中間混合体は、前記アルカリ金属塩
    を主体とするマトリックス中に前記金属微粒子が分散し
    た構造を有する請求項1に記載の金属粉末製造方法。
  3. 【請求項3】 前記(d).工程は、前記中間混合体を洗浄
    してアルカリ金属塩を除去することを包含する請求項1
    または2に記載の金属粉末製造方法。
  4. 【請求項4】 前記(c).工程では、前記アルカリ金属塩
    が溶融した状態でありかつ前記金属源化合物が熱分解す
    る温度域にミストを加熱する請求項1,2または3に記
    載の金属粉末製造方法。
  5. 【請求項5】 前記金属源化合物は、前記アルカリ金属
    塩の酸根と同種の酸根を有する金属塩である請求項1か
    ら4のいずれか一項に記載の金属粉末製造方法。
  6. 【請求項6】 ニッケルを主体として構成された金属粉
    末を製造する方法であって、 (a).硝酸ニッケルとアルカリ金属硝酸塩とを含む原料溶
    液を用意する工程と、 (b).その原料溶液のミストを生成する工程と、 (c).該ミストを減圧下で加熱して、析出したニッケル微
    粒子がアルカリ金属硝酸塩を主体とするマトリックス中
    に分散した中間混合体を生成する工程と、 (d).該中間混合体を洗浄し、アルカリ金属硝酸塩を除去
    してニッケル微粒子を回収する工程とを包含するニッケ
    ル主体の金属粉末製造方法。
  7. 【請求項7】 前記(d).工程の後に、回収された金属微
    粒子に還元処理を施す工程をさらに包含する請求項1か
    ら6のいずれか一項に記載の金属粉末製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれか一項に記載の
    方法により製造された金属粉末。
  9. 【請求項9】 その金属粉末を構成する金属粒子の70
    個数%以上が、粒径が200nm以下でありほぼ球状に形
    成されている金属微粒子である請求項8に記載の金属粉
    末。
  10. 【請求項10】 請求項1から7のいずれか一項に記載
    の方法により製造された金属粉末を含有する導体ペース
    ト。
JP2002119606A 2002-04-22 2002-04-22 金属粉末およびその製造方法ならびに該金属粉末を含む導体ペースト Expired - Fee Related JP3798994B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002119606A JP3798994B2 (ja) 2002-04-22 2002-04-22 金属粉末およびその製造方法ならびに該金属粉末を含む導体ペースト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002119606A JP3798994B2 (ja) 2002-04-22 2002-04-22 金属粉末およびその製造方法ならびに該金属粉末を含む導体ペースト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003313607A true JP2003313607A (ja) 2003-11-06
JP3798994B2 JP3798994B2 (ja) 2006-07-19

Family

ID=29536119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002119606A Expired - Fee Related JP3798994B2 (ja) 2002-04-22 2002-04-22 金属粉末およびその製造方法ならびに該金属粉末を含む導体ペースト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3798994B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006322051A (ja) * 2005-05-19 2006-11-30 Noritake Co Ltd 金属粉末およびその製造方法
JP2007291515A (ja) * 2006-03-31 2007-11-08 Taiyo Nippon Sanso Corp 微粒子、その製造方法及び製造装置
JP2009084312A (ja) * 2007-09-27 2009-04-23 Taiyo Nippon Sanso Corp 蛍光体微粒子の製造方法および製造装置、並びに、蛍光体微粒子
JP2009131849A (ja) * 2009-03-09 2009-06-18 Optnics Precision Co Ltd 球状超微粒子の製造方法
CN102580622A (zh) * 2012-03-14 2012-07-18 南昌大学 一种超声喷雾燃烧的反应装置
JP2013086037A (ja) * 2011-10-19 2013-05-13 Japan Fine Ceramics Center 粒子捕集装置及び噴霧熱分解装置
CN117139638A (zh) * 2023-09-04 2023-12-01 苏州科技大学 高熵合金微纳米球的连续化制备方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006322051A (ja) * 2005-05-19 2006-11-30 Noritake Co Ltd 金属粉末およびその製造方法
JP2007291515A (ja) * 2006-03-31 2007-11-08 Taiyo Nippon Sanso Corp 微粒子、その製造方法及び製造装置
JP2009084312A (ja) * 2007-09-27 2009-04-23 Taiyo Nippon Sanso Corp 蛍光体微粒子の製造方法および製造装置、並びに、蛍光体微粒子
JP2009131849A (ja) * 2009-03-09 2009-06-18 Optnics Precision Co Ltd 球状超微粒子の製造方法
JP2013086037A (ja) * 2011-10-19 2013-05-13 Japan Fine Ceramics Center 粒子捕集装置及び噴霧熱分解装置
CN102580622A (zh) * 2012-03-14 2012-07-18 南昌大学 一种超声喷雾燃烧的反应装置
CN102580622B (zh) * 2012-03-14 2014-08-06 南昌大学 一种超声喷雾燃烧的反应装置
CN117139638A (zh) * 2023-09-04 2023-12-01 苏州科技大学 高熵合金微纳米球的连续化制备方法
CN117139638B (zh) * 2023-09-04 2024-03-19 苏州科技大学 高熵合金微纳米球的连续化制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3798994B2 (ja) 2006-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4740839B2 (ja) ニッケル粉末およびその製造方法
JP4286220B2 (ja) 金属ニッケル粉末及びその製造方法
JP2650838B2 (ja) エアロゾル分解によるパラジウム及び酸化パラジウム粉末の製造法
JP5882960B2 (ja) 表面処理された金属粉、及びその製造方法
JP3137035B2 (ja) ニッケル粉末及びその製造方法
JP5843820B2 (ja) 表面処理された金属粉の製造方法
KR100346660B1 (ko) 니켈복합입자 및 그 제조방법
JP3798994B2 (ja) 金属粉末およびその製造方法ならびに該金属粉末を含む導体ペースト
JP5843819B2 (ja) 表面処理された金属粉の製造方法
TWI599659B (zh) 鎳合金粉末及其製造方法
WO2014162821A1 (ja) 金属粉末、その製造方法、その金属粉末を用いた導電性ペースト、および積層セラミック電子部品
JP2000063901A (ja) 粉体材料とその製造方法およびこの粉体材料を用いた厚膜導電性ペーストとこのペーストを用いた積層セラミックコンデンサ
JP3812359B2 (ja) 金属粉末の製造方法
JP3473548B2 (ja) 金属粉末の製造方法,金属粉末,これを用いた導電性ペーストならびにこれを用いた積層セラミック電子部品
JP2015036440A (ja) 表面処理された金属粉、及びその製造方法
JP4960210B2 (ja) ニッケル粉末およびニッケル粉末の製造方法
JP4075214B2 (ja) 積層セラミックコンデンサー電極用ニッケル粉末の製造方法および製造装置
JP2004161533A (ja) チタン酸バリウム粒子粉末の製造法
JP5986046B2 (ja) 表面処理された金属粉、及びその製造方法
JP6866408B2 (ja) 表面処理された金属粉及び導電性組成物
JP2002294312A (ja) 金属粒子粉末の製造法
JP3746674B2 (ja) ニッケル粉末及び該粉末を含むペースト
JP2004263205A (ja) 金属微粉末およびその製造方法ならびにこの金属微粉末を用いた導電ペースト
JP2015036442A (ja) 表面処理された金属粉の製造方法
JP2005248198A (ja) ニッケル粉末、並びにそれを用いた導電ペースト及び積層セラミックコンデンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040121

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050713

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Effective date: 20050713

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050714

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060317

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20060413

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060421

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees