JP2003313550A - 真空紫外線励起発光素子用の蛍光体 - Google Patents

真空紫外線励起発光素子用の蛍光体

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JP2003313550A
JP2003313550A JP2003045525A JP2003045525A JP2003313550A JP 2003313550 A JP2003313550 A JP 2003313550A JP 2003045525 A JP2003045525 A JP 2003045525A JP 2003045525 A JP2003045525 A JP 2003045525A JP 2003313550 A JP2003313550 A JP 2003313550A
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Japan
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phosphor
excited light
vacuum ultraviolet
ultraviolet ray
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JP2003045525A
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Nobuhiro Kumada
伸弘 熊田
Choichi Kinomura
暢一 木野村
Toshinori Isobe
敏典 磯部
Takashi Takeda
隆史 武田
Keiji Ono
慶司 大野
Susumu Miyazaki
進 宮崎
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い輝度を示す真空紫外線励起発光素子用の蛍
光体およびそれを用いた真空紫外線励起発光素子を提供
する。 【解決手段】一般式M12 23 28(式中のM1はC
a、Sr、MgおよびZnからなる群より選ばれる2種
以上であり、M2はAlおよびGaからなる群より選ば
れる1種類以上であり、M3はSiおよびGeからなる
群より選ばれる1種類以上である。)で表される化合物
に付活剤としてCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、
Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびMnから
なる群より選ばれる1種以上を含有させてなる真空紫外
線励起発光素子用の蛍光体およびそれをもちいてなる真
空紫外線励起発光素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル(以下「PDP」とする。)および希ガスラ
ンプなどの真空紫外線励起発光素子に好適な蛍光体に関
する。
【0002】
【従来の技術】蛍光体は、PDPや希ガスランプなどの
ような真空紫外線励起発光素子に用いられており、真空
紫外線によって励起して発光させる蛍光体はすでに知ら
れている。例えば、Ba、Mg、Al、Oと付活剤(E
u)とからなるBaMgAl1017:Euが真空紫外線
励起発光素子用の青色蛍光体として、また例えば、Z
n、Si、Oと付活剤(Mn)とからなるZn2Si
4:Mnが緑色蛍光体として、また例えば、Y、G
d、B、Oと付活剤(Eu)とからなる(Y,Gd)B
3:Euが赤色蛍光体として実用化されており、PD
Pや希ガスランプ等の真空紫外線励起発光素子用に用い
られている。
【0003】真空紫外線励起発光素子用蛍光体には輝度
の向上が求められている。PDP用の蛍光体として、B
aSi2Al28:Eu(例えば、特許文献1参照。)
が従来より提案されているが、輝度は十分ではなかっ
た。
【0004】
【特許文献1】特開2001−316663号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
輝度を示す真空紫外線励起発光素子用の蛍光体およびそ
れを用いた真空紫外線励起発光素子を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく蛍光体の組成について鋭意研究を重ねた
結果、Ca、Sr、MgおよびZnからなる群より選ば
れる2種以上と、AlおよびGaからなる群より選ばれ
る1種類以上と、SiおよびGeからなる群より選ばれ
る1種類以上と、酸素と、付活剤としてCe、Pr、N
d、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、T
m、YbおよびMnからなる群より選ばれる1種以上と
を含有する蛍光体が、真空紫外線励起で強い発光を示す
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、一般式M12 23 28
(式中のM1はCa、Sr、MgおよびZnからなる群
より選ばれる2種以上であり、M2はAlおよびGaか
らなる群より選ばれる1種類以上であり、M3はSiお
よびGeからなる群より選ばれる1種類以上であり、a
は0.02以上0.95以下である。)で表される化合
物に付活剤としてCe、Pr、Nd、Pm、Sm、E
u、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびMn
からなる群より選ばれる1種以上を含有させてなること
を特徴とする真空紫外線励起発光素子用の蛍光体を提供
する。また本発明は、上記記載の蛍光体を含んでなる真
空紫外線励起発光素子を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の蛍光体の一つは、一般式 M12 23 28 (1) で表される化合物に付活剤を含有させてなる蛍光体であ
る。前記一般式のM1は2価の金属元素であり、Ca、
Sr、MgおよびZnからなる群より選ばれる2種以上
であり、M2は3価の金属元素であり、AlおよびGa
からなる群より選ばれる1種類以上である。前記一般式
のM3は4価の金属元素であり、SiおよびGeからな
る群より選ばれる1種類以上である。付活剤は、Ce、
Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、Yb、およびMnからなる群より選ばれる1
種以上であり、Euが好ましい。
【0009】Euは前記組成式(1)で表わされる化合
物のM1を置き換えた形で前記化合物に含有されること
が好ましく、M1としてはCaとSrからなることが好
ましいので、一般式 (Ca1-aSra1-bEub2 23 28 (2) からなる化合物が好ましい蛍光体である。ここで、aは
0を超え1未満であり、0.02以上0.75以下の範
囲が好ましく、bは0.001以上0.5以下の範囲で
あり、0.02以上0.2以下の範囲が好ましい。a、
bがこの範囲以外の場合は、真空紫外線励起による蛍光
体の発光の輝度が低くなるおそれがある。
【0010】M2としてはAlが好ましく、M3としては
Siが好ましいので、一般式 (Ca1-cSrc1-dEudAl2Si28 (3) で表わされる化合物が、さらに好ましい蛍光体である。
ここでcは0を超え1未満であり、0.02以上0.7
5以下の範囲が好ましく、dは0.001以上0.5以
下の範囲であり、0.02以上0.2以下の範囲が好ま
しい。c、dがこの範囲以外の場合は、真空紫外線励起
による蛍光体の発光の輝度が低くなるおそれがある。
【0011】次に、本発明の蛍光体の製造方法について
説明する。本発明の蛍光体の製造方法は特に限定される
ものではなく、上記それぞれの化合物を所定の比率とな
るよう混合して焼成することにより製造することができ
る。例えば、好ましい組成の一つであるCa0.45Sr
0.45Eu0.1Al2Si28で表される化合物からなる蛍
光体は、CaO、SrCO3、Eu23、Al23、S
iO2をCa:Sr:Eu:Al:Siのモル比が0.
45:0.45:0.1:2:2になるように配合し、
混合した後、焼成することにより製造することができ
る。
【0012】本発明の蛍光体を製造するための出発原料
となるカルシウム化合物、ストロンチウム化合物、マグ
ネシウム化合物、亜鉛化合物、アルミニウム化合物、ガ
リウム化合物、ケイ素化合物、ゲルマニウム化合物とし
ては、例えば高純度(99%以上)の水酸化物、炭酸
塩、硝酸塩、ハロゲン化物、シュウ酸塩など高温で分解
し酸化物になりうるものかまたは高純度(99%以上)
の酸化物が使用できる。
【0013】付活剤となるCe、Pr、Nd、Pm、S
m、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybおよび
Mnを含む原料としては、例えばそれらの金属元素の高
純度(99%以上)の水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、ハロ
ゲン化物、シュウ酸塩など高温で分解し酸化物になりう
るものかまたは高純度(99%以上)の酸化物が使用で
きる。
【0014】これらの原料の混合には、例えばボールミ
ル、V型混合機、攪拌機等の通常工業的に用いられてい
る装置を用いることができる。
【0015】混合した後、例えば1000〜1500℃
の温度範囲にて1〜100時間焼成することにより本発
明の蛍光体が得られる。原料に水酸化物、炭酸塩、硝酸
塩、ハロゲン化物、シュウ酸塩など高温で分解し酸化物
になりうるものが使用した場合、本焼成の前に、例えば
600〜900℃の温度範囲にて仮焼して酸化物とした
り、結晶水を除去することも可能である。
【0016】焼成雰囲気としては、特に限定されるもの
ではないが、例えば水素を0.1〜10体積%含む窒素
やアルゴン等の還元性雰囲気で焼成することが好まし
い。さらに還元性の強い雰囲気で焼成するために、適量
の炭素を添加して焼成してもよい。また、仮焼の雰囲気
は、大気雰囲気、還元性雰囲気のいずれでもよい。また
焼成反応を促進するために、適量のフラックスを添加し
てもよい。
【0017】さらに上記方法にて得られる蛍光体を、例
えばボールミル、ジェットミル等を用いて粉砕解砕する
ことができる。また、洗浄、分級することができる。ま
た、得られる蛍光体の輝度をさらに向上させるために、
再焼成を行うこともできる。
【0018】以上のようにして得られる本発明の蛍光体
は、真空紫外線励起により高い発光輝度を示すので、P
DPおよび希ガスランプなどの真空紫外線励起発光素子
に好適である。また、本発明の蛍光体は、プラズマ曝露
による輝度の低下が少ないので、使用による輝度の低下
の少ない真空紫外線励起発光素子を与える。
【0019】ここで、本発明の蛍光体を用いてなる真空
紫外線励起発光表示素子の例としてPDPを挙げてその
製造方法について説明する。本発明の蛍光体を用いるP
DPの作製方法としては、例えば、特開平10−195
428号公報に開示されているような公知の方法を用い
ることができる。すなわち、青色、緑色、赤色発光用の
それぞれの真空紫外線励起発光素子用蛍光体を、例え
ば、セルロース系化合物、ポリビニルアルコールのよう
な高分子化合物および有機溶媒からなるバインダーと混
合して蛍光物質ペーストを調製する。本発明の背面基板
の内面の、隔壁で仕切られアドレス電極を備えたストラ
イプ状の基板表面と隔壁面に、蛍光体ペーストまたは蛍
光物質ペーストをスクリーン印刷などの方法によって塗
布し、300〜600℃の温度範囲で焼成し、それぞれ
の蛍光体層を形成させる。これに、蛍光体層と直交する
方向の透明電極およびバス電極を備え、内面に誘電体層
と保護層を設けた表面ガラス基板を重ねて接着する。内
部を排気して低圧のXeやNe等の希ガスを封入し、放
電空間を形成させることにより、PDPを作製すること
ができる。
【0020】本発明の蛍光体は真空紫外線(例えば、X
e等のプラズマ放電により発生する波長146nmおよ
び172nmの紫外線などの波長200nm以下の紫外
線。)の励起により高い輝度で発光するので、PDPお
よび希ガスランプなどの真空紫外線励起発光素子に好適
であり、本発明の蛍光体をPDPなどの真空紫外線励起
発光素子に用いると、高い輝度を有する素子を製造する
ことができる。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0022】比較例1 市販の青色蛍光体BaMgAl1017:Euに6.7P
a(5×10-2Torr)以下の真空槽内で、エキシマ
146nmランプ(ウシオ電機社製、H0012型)を
用いて真空紫外線を照射して輝度の測定を行った。この
輝度を以降の実施例、比較例において100とした。
【0023】実施例1 炭酸カルシウムCaCO3、炭酸ストロンチウムSrC
3、酸化ユーロピウムEu23、酸化アルミニウムA
23、酸化ケイ素SiO2各原料をCaCO3:SrC
3:Eu23:Al23:SiO2のモル比が0.4
5:0.45:0.05:1:2になるように配合、混
合した後、2%体積H2含有N2気流中で1300℃の温
度で2時間保持して焼成した。焼成は2回行った。この
ようにして組成式がCa0.45Sr0.45Eu0.1Al2Si
28で表される化合物からなる蛍光体を得た。この蛍光
体に、6.7Pa(5×10-2Torr)以下の真空槽
内で、エキシマ146nmランプ(ウシオ電機社製、H
0012型)を用いて真空紫外線を照射したところ、比
較例1の蛍光体に対して160の高い輝度を示した。
【0024】比較例2 炭酸カルシウムCaCO3、酸化ユーロピウムEu
23、酸化アルミニウムAl23、酸化ケイ素SiO2
各原料をCaCO3:Eu23:Al23:SiO2のモ
ル比が0.98:0.01:1:2になるように配合、
混合した後、2%体積H2含有N2気流中で1300℃の
温度で2時間保持して焼成した。焼成は2回行った。こ
のようにして組成式がCa0.98Eu0.02Al2Si28
で表される化合物からなる蛍光体を得た。この蛍光体
に、6.7Pa(5×10-2Torr)以下の真空槽内
で、エキシマ146nmランプ(ウシオ電機社製、H0
012型)を用いて真空紫外線を照射したところ、比較
例1の市販の蛍光体に対して90の輝度を示した。
【0025】比較例3 炭酸ストロンチウムSrCO3、酸化ユーロピウムEu2
3、酸化アルミニウムAl23、酸化ケイ素SiO2
原料をSrCO3:Eu23:Al23:SiO2のモル
比が0.98:0.01:1:2になるように配合、混
合した後、2%体積H2含有N2気流中で1300℃の温
度で2時間保持して焼成した。焼成は2回行った。この
ようにして組成式がSr0.98Eu0.02Al2Si28
表される化合物からなる蛍光体を得た。この蛍光体に、
6.7Pa(5×10-2Torr)以下の真空槽内で、
エキシマ146nmランプ(ウシオ電機社製、H001
2型)を用いて真空紫外線を照射したところ、比較例1
の市販の蛍光体に対して53の輝度を示した。
【0026】比較例4 炭酸バリウムBaCO3、酸化ユーロピウムEu23
酸化アルミニウムAl23、酸化ケイ素SiO2各原料
をBaCO3:Eu23:Al23:SiO2のモル比が
0.98:0.01:1:2になるように配合、混合し
た後、2%体積H 2含有N2気流中で1300℃の温度で
2時間保持して焼成した。焼成は2回行った。このよう
にして組成式がBa0.98Eu0.02Al2Si28で表さ
れる化合物からなる蛍光体を得た。この蛍光体に、6.
7Pa(5×10-2Torr)以下の真空槽内で、エキ
シマ146nmランプ(ウシオ電機社製、H0012
型)を用いて真空紫外線を照射したところ、比較例1の
市販の蛍光体に対して15の輝度を示した。
【0027】
【発明の効果】本発明の真空紫外線励起発光素子用の蛍
光体は、真空紫外線励起による発光の輝度が高いので、
PDPや希ガスランプなどの真空紫外線励起発光素子用
に好適であり、高輝度の真空紫外線励起発光素子が実現
でき、また該真空紫外線励起発光素子は使用による輝度
の低下の少ないので、本発明は工業的に極めて有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武田 隆史 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 (72)発明者 大野 慶司 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 (72)発明者 宮崎 進 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 Fターム(参考) 4H001 CA04 XA08 XA12 XA13 XA14 XA20 XA30 XA31 XA32 XA38 YA25 YA58 YA59 YA60 YA62 YA63 YA65 YA66 YA67 YA68 YA69 YA70 5C040 GG07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式M12 23 28(式中のM1はC
    a、Sr、MgおよびZnからなる群より選ばれる2種
    以上であり、M2はAlおよびGaからなる群より選ば
    れる1種類以上であり、M3はSiおよびGeからなる
    群より選ばれる1種類以上である。)で表される化合物
    に付活剤としてCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、
    Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびMnから
    なる群より選ばれる1種以上を含有させてなることを特
    徴とする真空紫外線励起発光素子用の蛍光体。
  2. 【請求項2】一般式(Ca1-aSra1-bEub2 23 2
    8(式中のM2およびM3は前記と同じ意味を有し、a
    は0を超え1未満であり、bは0.01以上0.5以下
    である。)で表される化合物からなる請求項1記載の蛍
    光体。
  3. 【請求項3】M1がAlでありM2がSiである請求項2
    に記載の蛍光体。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の蛍光体を
    含んでなることを特徴とする真空紫外線励起発光素子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2876112A1 (fr) * 2004-10-01 2006-04-07 Rhodia Chimie Sa Composition phosphorescente a base d'un borosilicate ou d'un silicate ou borosilicate d'aluminium
CN102585804A (zh) * 2011-12-26 2012-07-18 天津理工大学 蓝紫光芯片激发的660纳米红光荧光材料及喷雾生产法

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